説明

鋳型中のスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法及び装置

本発明は、レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型中にあるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法に関する。本発明により、レーダ装置は、少なくとも20 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する。本発明は、この方法を使用するための装置にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型中にあるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
溶融金属の表面をモニタリングし、溶融金属のレベルを制御する方法は公知である。通常、公知の方法は、電磁波、例えば電波、マイクロ波またはレーダ波、のエミッタを使用し、その波が反射され、冶金学的装置中にある溶融金属のレベル、及び場合により、スラグ層の厚さも測定する。
【0003】
WO 2005/062846は、タンディッシュ中にある溶融金属の、使用中のレベル、体積、または重量をモニタリングするためのマイクロ波の使用を記載している。マイクロ波放射線の反射を解析し、鋼のレベルを測定し、タンディッシュ中の渦形成を示唆するマイクロ波パターンを検出する。この方法は、特に、タンディッシュ中にある溶融金属のレベルが低くなった時にスラグが溶融金属と混合するのを防止するために、使用する。
【0004】
特開平10-080762号公報は、マイクロ波を使用して取鍋中にある溶融鋼及びスラグを連続的に測定し、スラグが流出するのを防止するための方法に関する。流出する鋼の乱流を測定する。
【0005】
EP 0172394 A1も、連続式鋳造装置中でスラグが鋼と混合するのを防止するための、タンディッシュ中にある鋼の測定に関する。レーダ装置を使用してスラグ層の厚さを測定し、スラグ層の厚さを制御しているが、これは、タンディッシュの重量測定と組み合わせて行い、鋼のレベルを測定する。レーダ装置の種類に関する示唆は記載されていない。
【0006】
WO 94/18549は、冶金学的容器、例えば転炉、取鍋及び電気アーク炉、における冶金学的製法で二つ以上の表面の位置を同時に測定する方法を記載している。これらの容器では、スラグの表面及びスラグと液体金属との間の界面の両方を測定するのが好ましい。この文書は、FMCWレーダ装置(周波数変調連続波レーダ装置)から得られる低周波数IF-信号を使用することにより、単一の表面だけを検出できることを記載している。IF-信号は、FMCWレーダ装置により、反射ビームと透過ビームの間で形成されることが分かっている。WO 94/18549は、円偏光を有する無線信号を冶金学的容器に向けて発信すること、及びこのようにして、両方の表面に対する距離を測定できることを提案している。しかし、この方法の欠点は、絶対的な距離ではなく、偏光の円形により決定される一つ以上の周期性が加えられた、または差し引かれた距離が分かることである。
【0007】
WO 96/36449は、溶融鋼及び液体合成スラグが、鋳型の上にあるカバーを通して伸びるチューブを通して鋳型に供給され、そのカバーが、カバーとスラグ層表面との間の空間に保護ガスを流すために存在する、連続式鋳造方法を記載している。溶融鋼表面とスラグ表面との間の位置を、放射線による測定装置、例えばレーダ装置、を使用して連続的に測定し、鋼及びスラグの供給を制御し、鋼及びスラグの表面を鋳型中で予め決められたレベルに維持する。放射線による測定装置に関する規格の記載は無く、円偏光無線信号に関するWO 94/18549が参照されている。
【0008】
特に、現在実際に行われている方法では、スラグは、液体形態ではなく、スラグ粉末として供給され、鋳型上にカバーを必要としないので、上記文書のどれにも、連続式鋳造機械の鋳型に使用するのに直接好適である方法の記載は無い。
【発明の概要】
【0009】
本発明の目的は、連続式鋳造装置の、浅いスラグの層が存在する鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法を提供することである。
【0010】
本発明の更なる目的は、連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面を、鋳型中にある溶融金属及びスラグの表面の高さを正確に測定することができるレーダ装置を使用して、モニタリングする方法を提供することである。
【0011】
本発明のもう一つの目的は、連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面を、鋳型中にある溶融金属及びスラグの表面の輪郭を測定するのに好適なレーダ装置を使用して、モニタリングする方法を提供することである。
【0012】
連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングするための、レーダ装置を使用する改良された装置を提供することも本発明の目的である。さらに、この装置は、タンディッシュまたは取鍋にも使用できるべきである。
【0013】
本発明により、これらの目的の一つ以上は、レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法であって、該レーダ装置が少なくとも20 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する、方法により達成される。
【0014】
少なくとも20 GHzの帯域幅を超える電磁波を放射し、連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングするための掃引周波数信号を発生するレーダ装置を使用することにより、連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ層の厚さが約3〜5 cmであるWO 94/18549における結果と異なり、溶融金属の表面及びスラグ層の表面を区別できる。特にスラグ層自体が、溶融金属上の液体からその層の最上部まで様々な物質を有するために、帯域幅が20 GHz未満である電磁波のビームを使用するレーダ装置は、そのような浅いスラグ層の場合には表面間を区別できないが、帯域幅が20 GHzを超えるレーダ装置はそのような厚さのスラグを区別できることが分かっている。
【0015】
好ましくは、レーダ装置は、帯域幅が少なくとも30 GHzである電磁波のビームを放射する。少なくとも30 GHzの帯域幅を使用することにより、スラグの層厚さは溶融金属の表面全体にわたって変動することがあると予想されるので、スラグ層が通常の厚さである3〜5 cmより薄くても、スラグと溶融金属表面を区別することができる。従って、少なくとも30 GHzの帯域幅を使用することにより、薄いスラグ層も測定できる。
【0016】
好ましい実施態様では、ビームは、周波数変調連続波または疑似ステップ(quasi-stepped)周波数変調波を形成する。この種の波により、比較的簡単な、現状技術水準の、無線による装置を使用し、周波数変調波を検出し、記録することができる。
【0017】
好ましくは、レーダ装置を鋳型の側方に配置し、偏向装置、例えば鏡、を使用して電磁波のビームを鋳型中にあるスラグ及び溶融金属の方に向ける。薄いスラブ鋳造装置の鋳型は、幅が僅か約10 cm、長さが約200 cmであり、溶融金属の表面は、鋳型の縁部から下に、かなりの距離にある場合があるので、鋳型中の金属及びスラグ表面を測定できるためには、ビームは、これらの表面に対してほとんど直角に向けるべきである。反射装置を使用することにより、上にあるタンディッシュのために利用できる空間がほとんど無く、温度が高い、鋳型の上にレーダ装置を配置する必要が無く、レーダ装置を、より多くの空間を利用でき、温度がより低く、レーダ装置をより容易に取り扱い、保守できる、鋳型の側方に配置することができる。この場合、偏向装置だけを鋳型の上に配置すればよい。
【0018】
好ましい実施態様では、レーダ装置は、電磁波のビームを放射するための開口角度が30度以下である漏洩レンズアンテナを使用する。そのような漏洩レンズアンテナは、例えばEP 1619754 A1から公知である。この型のアンテナでは、広い帯域幅を有し、方向性が高いビームを発生させることができる。
【0019】
好ましくは、電磁波のビームは、レンズを使用して集束させる。レンズを使用してビームを鋳型の内側に集束させることができる。レーダ波を集束させるためのレンズは、この分野で公知である。
【0020】
より好ましくは、レンズは、電磁波のビームを金属表面上に直径3〜5 cmのスポットに集束させる。そのような直径のスポットにより、溶融金属の平均レベルまたは中央レベルを測定するのではなく、鋳型内の特定の場所における溶融金属のレベルを測定することができる。そのようなスポットを使用することにより、溶融金属のレベル変化に関して、遙かにより詳細な情報を集めることができる。
【0021】
好ましい実施態様では、毎秒多くの溶融金属レベル測定、好ましくは、1秒間に少なくとも10回の測定を行う。毎秒多くの測定を行うことにより、金属表面の高さを、その都度、必要な精度でモニタリングすることができる。
【0022】
別の好ましい実施態様では、スポットを金属表面全体にわたって移動させ、金属表面形状の画像を形成する。スポットを金属表面全体にわたって移動させることができることにより、鋳型中の様々な点におけるレベルの変化を測定することができる。
【0023】
好ましくは、偏向装置の回転を使用してスポットを金属表面全体にわたって移動させる。通常、そのような偏向装置は、レーダ装置を鋳型の側方に配置することができるように、すでに設置されている。この場合、偏向装置を回転させ、スポットを金属表面全体にわたって移動させる。
【0024】
好ましい実施態様では、スポットを金属表面全体にわたって移動させ、金属表面を走査し、毎秒多くの金属表面画像を形成する。このようにして、金属表面の高さ輪郭を測定することができ、これを毎秒数回行うことにより、輪郭の変化を追跡することができる。これによって、例えば磁気制動を使用し、金属表面の輪郭に影響を及ぼすことができる。
【0025】
好ましくは、スポットを使用し、スラグ層の画像を形成し、スラグ層の厚さを測定することもできる。上記のようなレーダ装置を使用するために、溶融金属のレベル及びスラグのレベルの両方を、従って、スラグの厚さを測定することができる。
【0026】
より好ましくは、移動するスポットを使用し、スラグ層の表面を走査し、スラグ層の厚さを測定する。このようにして、スラグ層の厚さの時間的変動も測定できる。
【0027】
好ましい実施態様では、レーダ装置を、鋳型に対して、電磁波がレーダ装置と鋼表面との間の距離を0.5〜5メートルにわたって移動するように配置する。この距離は、正確な、進行中の測定を行うのに最適である。
【0028】
本発明の第二の態様によれば、レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型、タンディッシュまたは取鍋中にあるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングするための装置であって、該レーダ装置が少なくとも20 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する、装置が提供される。この装置は、上記の方法に使用することができる。
【0029】
装置の他の態様は請求項に記載するが、その利点は、上記の方法の関連する態様から分かる。
【0030】
上記の中で、レーダ装置は、レーダアンテナ及び、適切であれば、レンズを特に意味する。無論、レーダエレクトロニクスが必要であるが、通常、エレクトロニクスは鋳型(またはタンディッシュもしくは取鍋)から、より離れた所に設置する。
【0031】
無論、鋳型(またはタンディッシュもしくは取鍋)中のレベルを測定し、スラグ厚さを測定するための、本発明の上記の方法及び装置は、製鉄工程、例えば混銑車(torpedo ladle)、真空取鍋、タンディッシュまたは転炉、における他のレベル及びスラグ厚さ測定にも使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
本発明を、添付の図面を参照しながら説明する。
【図1】連続式鋳造装置の鋳造部分を図式的に示す。
【図2】連続式鋳造装置の鋳型と共に使用するための、本発明のレーダ装置を図式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、従来の連続式鋳造装置を断面図で示す。溶融鋼1が取鍋2に供給される。取鍋が空になると、その空の取鍋は除去され、十分に満たされた取鍋で置き換えられる。取鍋から溶融鋼がタンディッシュ3の中に注ぎ込まれる。タンディッシュは、空の取鍋が、十分に満たされた取鍋で置き換えられる間、鋳型に連続的に供給できるだけの十分な溶融鋼を保持する必要がある。タンディッシュは、浸漬された入口ノズル5を通して、鋳型4に供給し、その入口ノズルは、その高い熱的負荷のために定期的に交換する必要がある。通常、少なくとも2個の鋳型がタンディッシュの下に存在する。鋳型の供給は、タンディッシュの底部にあるバルブ機構6により制御される。
【0034】
鋳型4の中に供給される溶融鋼1は、鋳型を通って下降し、ストランド7を形成する。鋳型中で、溶融鋼は、鋳型中で実質的に一定の高さを有するメニスカス8を形成する。メニスカス上には、モールドパウダー9が例えば4地点で供給される。鋳型は、上下振動状態に維持され、その結果、モールドパウダーがメニスカス全体にわたって配分される。溶融鋼の熱により、モールドパウダーが融解し、メニスカス上にガラス質の層を形成し、この層が、溶融鋼と鋳型壁との間にガラス質スラグ被膜を供給する。このスラグ被膜により、溶融鋼と鋳型との間に固化した鋼のシェルが形成され、このシェル(液体鋼を含む)が、下方に向かって鋳型の外に移動し、そこで支持ロール10により支持される。ここで、シェルはスプレー水11により冷却され、シェルの内側にある液体プールが固化し、ストランドは水平の向きに曲げられる。ストランドが十分に固化すると、トーチ12が、水平ストランドからスラブ13を切断する。
【0035】
図2は、本発明のレーダ装置を鋳型4(断面図)と共に、より詳細に示す。溶融鋼1及び浸漬された入口ノズル5(薄い線で示す)を有するタンディッシュ3は、鋳型の約1メートル上に存在する。タンディッシュと鋳型との間では、熱が強烈であり、例えば浸漬された入口ノズルの交換により、溶融鋼の滴が形成される可能性がある。この理由から、本発明のレーダ装置の敏感な部分は、鋳型からある距離を置いた所に配置し、鏡22だけがタンディッシュと鋳型との間に存在するのが好ましい。セラミックシールド(図には示していない)を鋳型と鏡の間に配置し、鏡を遮蔽することができる。
【0036】
レーダアンテナ20が、鋳型からある距離、例えば1〜3メートル、に配置され、電子的処理装置(図には示していない)及び電源(図には示していない)に接続されている。レーダアンテナは、少なくとも20 GHz、例えば5〜40 GHz、の帯域幅を有する電磁波のビームを放射する必要がある。レーダアンテナは、好ましくは開口角度が30度以下、例えば開口角度が20度である。レーダアンテナと鏡との間にレンズ21を配置し、レーダビーム23を、鋳型中にある鋼のメニスカス8の上に集束させる。レーダアンテナ20は、好ましくは周波数変調された連続波(FMCW)を放射し、この波がメニスカスにより(部分的に)反射される。放射されたビームと反射されたビームとの間の周波数の差が、干渉周波数(IF)を有する波を与え、この波を、無線装置に基づく装置で処理することができる。FMCWの代わりに、疑似ステップ周波数変調波も使用できる。
【0037】
電磁波ビームを集束させることにより、溶融鋼のメニスカス上にある、直径3〜5 cmのスポットをモニタリングすることができ、メニスカスの高さ変動を測定することができる。ビームの帯域幅が広いので、モールドパウダー9の表面もモニタリングすることができる。この測定に基づき、タンディッシュ3から流入する溶融鋼1及びモールドパウダーの添加も、より精確に調整することができる。
【0038】
鋳型の上にある鏡22は、回転可能であるのが好ましい。鏡を段階的に回転させることにより、ビーム23を、溶融鋼のメニスカス8の上で移動させることができ、メニスカス8及び鋳型層9の高さ変動を鋳型の長さに沿って測定することができる。鏡を直角方向でも回転させることにより、メニスカスは、その表面全体にわたってモニタリングすることができる。
【0039】
鏡を連続的に回転させ、溶融鋼メニスカスの形状の画像を、好ましくは短い時間内で形成することもできる。これを特定の頻度で、例えば1秒間に少なくとも10回、行うことにより、メニスカスの移動をモニタリングすることができ、例えばタンディッシュから流入する溶融鋼の影響を測定することができる。これによって、鋳型の内側における溶融鋼の流量を制御する可能性が開ける。これは、例えば磁気制動により行うことができ、そのような制動はこの分野で公知である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型におけるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングする方法であって、前記レーダ装置が少なくとも20 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する、方法。
【請求項2】
前記レーダ装置が、少なくとも30 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ビームが、周波数変調連続波または疑似ステップ周波数変調波を形成する、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記レーダ装置を前記鋳型の側方に配置し、偏向装置、例えば鏡、を使用して前記電磁波のビームを、前記鋳型の中にある前記スラグ及び溶融金属の方に向ける、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記レーダ装置が、前記電磁波のビームを放射するための開口角度が30度以下である漏洩レンズアンテナを使用する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記電磁波のビームが、レンズを使用して集束される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記レンズが、前記電磁波のビームを、前記金属表面上の直径3〜5 cmのスポットに集束させる、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
毎秒多くの溶融金属レベル測定、好ましくは、少なくとも毎秒10回の測定を行う、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記金属表面形状の画像を形成するように、前記スポットを前記金属表面全体にわたって移動させる、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
偏向装置の回転を使用して前記スポットを金属表面全体にわたって移動させる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記スポットを前記金属表面全体にわたって移動させて前記金属表面を走査し、毎秒多くの金属表面画像を形成する、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記スポットをも使用して前記スラグ層の画像を形成し、前記スラグ層の厚さを測定する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記移動するスポットをも使用して前記スラグ層の前記表面を走査し、前記スラグ層の前記厚さを測定する、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記電磁波が、前記レーダ装置と前記鋼表面との間の0.5〜5メートルの距離を移動する、請求項4〜13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
レーダ装置を使用して連続式鋳造装置の鋳型、タンディッシュまたは取鍋中にあるスラグ及び溶融金属の表面をモニタリングするための装置であって、前記レーダ装置が少なくとも20 GHzの帯域幅を有する電磁波のビームを放射する、装置。
【請求項16】
前記ビームの帯域幅が30 GHzである、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
偏向装置、例えば鏡、が、前記装置の、前記ビームを前記鋳型中の前記スラグ及び溶融金属に向けるための部品である、請求項15または16に記載の装置。
【請求項18】
前記レーダ装置が、好ましくは前記ビームを放射するための開口角度20度以下を有する、漏洩レンズアンテナを使用する、請求項15〜17のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
前記ビームを前記溶融金属の前記表面上のスポットに集束させるように、前記漏洩レンズアンテナの前にレンズが配置される、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ビームを0.5〜5 mの距離にわたって集束させるように前記レンズが選択されている、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記スポットが前記金属表面全体にわたって移動できるように、回転可能な偏向装置が前記レンズの後に配置される、請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−510279(P2011−510279A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542567(P2010−542567)
【出願日】平成21年1月12日(2009.1.12)
【国際出願番号】PCT/EP2009/000118
【国際公開番号】WO2009/090025
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(500252006)タタ、スティール、アイモイデン、ベスローテン、フェンノートシャップ (16)
【氏名又は名称原語表記】TATA STEEL IJMUIDEN BV
【Fターム(参考)】