説明

鋼製セグメント及び鋼製セグメントの製造方法

【課題】欠損部を具備することなく縦梁の機能を奏する補強手段を有する鋼製セグメント、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】鋼製セグメント100は、主桁1a、1bと、継手板2a、2bと、スキンプレート4と、縦梁部材5とを有する。縦梁部材5は、主桁1aと主桁1bとを連結する縦部材52a、52bと、縦部材52a、52bを連結する横部材51a、51bと、横部材51a、51bを連結して縦部材52a、52bの外周側の端部に設置される外周部材54とから構成される。その製造方法は、スキンプレート4が設置された状態で、縦部材52a、52bと横部材51a、51bとをそれぞれ設置する工程と、前記枠に相当する範囲のスキンプレート4を撤去する工程と、該撤去工程の後、該撤去範囲を経由して外周部材54を設置する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地中構造物に用いられる鋼製セグメント、特に、補強部材を具備する鋼製セグメント、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
都市型地下構造物(立坑、人孔、橋梁下部工、橋梁補強等)の施工法として、近接構造物や周辺の生活環境(地下水、振動、騒音等)に影響を与えず、施工性に優れ(施工スペースが狭く、施工期間が短く、部材が小型軽量等)且つ、適応範囲が広い(形状や大きさが任意に選択でき、また対応地盤が広範に渡る等)ことから、たとえば、アーバンリング圧入工法(登録商標)が多用されている。
かかるアーバンリング圧入工法は、平面視で円弧状または直線上の鋼製セグメントを工場において製造し、該鋼製セグメントを施工現場において相互に連結して環状(円形、小判形等)にして、該環状体を地中に圧入するものである。このとき、一方の環状体に他方の環状体を積層して地中に圧入したり、地中に圧入されている環状体の上に環状体を積層したり、さらに、これを繰り返して、所定の深さに到達する都市型地下構造物を構築するものである。
そして、該鋼製セグメントは一対の主桁と一対の継手板とを相互に溶接接合して枠体を形成し、該枠体にスキンプレートを溶接接合してなる筐体であって、その製造精度を高めるため、鋼製セグメントの組み立て用治具の考案が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】実公昭56−34854号公報(第2−3頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記特許文献1に開示された考案は、主桁が略円弧状または直線状である単純形状の板材からなる鋼製セグメントを組み立てるための治具であるから、主桁に欠損部がある場合には、溶接変形により精度が維持できないという問題があった。
すなわち、地中構造物を補強するための縦梁は該地中構造物の内側に設置されるため、略円弧状の鋼製セグメントの場合、その主桁の凹部側(以下「内周側」と称す)に縦梁を設置するための欠損部が加工され、凸部側(以下「外周側」と称す)にスキンプレートが溶接接合され、また、直線状の鋼製セグメントの場合、その主桁の一方側(以下、説明の便宜上「内周側」と称す)に縦梁を設置するための欠損部が加工され、その反対側(以下、説明の便宜上「外周側」と称す)にスキンプレートが溶接接合される。
したがって、スキンプレートを溶接接合すると、溶接入熱によって主桁の外周側は熱収縮するから、主桁にはその曲率変形を拡大する方向の内部応力(曲げモーメントに同じ)が発生する。このとき、欠損部は、その他の部分に較べて曲げ剛性が小さいため容易に変形するから、主桁は欠損部に集中した塑性変形(屈折するような塑性変形)によって寸法精度が悪化する。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、欠損部を具備することなく縦梁の機能を奏する補強手段を有する鋼製セグメント(以下「セグメント」と称す)、およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明に係る鋼製セグメントは、相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供されるものであって、
該鋼製セグメントが、一対の板材からなる主桁および一対の板材からなる継手板および板材からなるスキンプレートを溶接接合して形成された一方に開口部を具備する筐体と、前記一対の主桁を連結する縦リブと、前記一対の主桁を連結する縦梁部材とを有し、
前記縦梁部材が、所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材と、該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材と、前記一対の横部材同士を連結して前記一対の縦部材の外周側の端部に設置される外周部材とから構成され、
該外周部材が設置された範囲において前記スキンプレートが切除され、前記横部材に前記主桁を貫通する貫通孔が設けれていることを特徴とする。
【0007】
(2)本発明に係る鋼製セグメントの製造方法は、相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供される鋼製セグメントの製造方法であって、
一対の板材からなる主桁と、一対の板材からなる継手板と、板材からなるスキンプレートとを溶接接合して、一方に開口部を具備する筐体を形成する工程と、
前記一対の主桁を連結して所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材の両端を、それぞれ前記一対の主桁に設置する工程と、
該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材を、該一対の縦部材に設置する工程と、
前記一対の縦部材と前記一対の横部材とによって形成される矩形状の範囲に相当する前記スキンプレートの範囲を切除する工程と、
前記一対の横部材同士を連結して前記一対の縦部材の外周側の端部に設置される外周部材を、前記一対の横部材および前記一対の縦部材に設置する工程とを有することを特徴とする。
【0008】
(3)本発明に係る鋼製セグメントの製造方法は、相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供される鋼製セグメントの製造方法であって、
一対の板材からなる主桁と、一対の板材からなる継手板と、板材からなるスキンプレートとを溶接接合して、一方に開口部を具備する筐体を形成する工程と、
前記一対の主桁を連結して所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材の両端を、それぞれ前記一対の主桁に設置する工程と、
該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材を、該一対の縦部材に設置する工程と、
前記一対の縦部材と前記一対の横部材とによって形成される矩形状の範囲に相当する前記スキンプレートの範囲を切除する工程と、
前記一対の縦部材の外周側の端部同士を連結して前記主桁に設置される外周部材を、前記一対の縦部材および前記主桁に設置する工程とを有することを特徴とする。
【0009】
(4)また、前記一対の主桁を連結する縦リブを設置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る鋼製セグメントは、一対の縦部材と一対の横部材と外周部材とから構成された筐体状の縦梁部材を有し、横部材に設けられている貫通孔に連結ボルトを挿入して、一方の鋼製セグメントの縦梁部材と他方の鋼製セグメントの縦梁部材とを、堅固に連結すことができるから、該連結された縦梁部材が、該一方の鋼製セグメントと他方の鋼製セグメントとに係止する別体の縦梁と同様の作用効果を奏する。
したがって、該鋼製セグメントには縦梁を設置するための欠損部を設ける必要がなくなるから、製造が容易になると共に、製作精度が向上する。また、該鋼製セグメントを有する環状体を積層して地中構造物を構築する際、縦梁の設置(溶接作業等)が不要になるから、工程が簡素且つ迅速になり、工期の短縮および地中構造物の信頼性が向上する。
【0011】
本発明に係る鋼製セグメントの製造方法は、外周側の全面にスキンプレートを設置した後、一対の縦部材および一対の横部材を設置するため、スキンプレートを基準面にして縦部材および横部材を設置することができるから、設置作業が容易で、設置精度が向上する。さらに、縦部材および横部材を設置した後、スキンプレートの所定範囲を切除して外周部材を設置するため、縦部材および横部材によって包囲された矩形状の枠の内部に、外周部材を外周側から容易に挿入することができるから、該設置作業が容易で、設置精度が向上する。
【0012】
さらに、本発明に係る鋼製セグメントの製造方法は、外周側の全面にスキンプレートを設置して縦部材および横部材を設置し、その後、スキンプレートの所定範囲を切除して、縦部材および主桁によって包囲された矩形状の枠の内部に、外周部材を外周側から容易に挿入し、横部材の外周側の端部に外周部材の内周側の端面を当接することができるから、外周部材の設置作業が容易で、設置精度が向上する。
【0013】
さらに、縦リブを設置する工程を有するから、鋼製セグメントの強度、剛性を保証することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[実施形態1]
図1は本発明の実施形態1に係る鋼製セグメントを模式的に示す斜視図、図2の(a)は内周側から見た一部の拡大斜視図、図2の(a)は外周側から見た一部の拡大斜視図である。
図1において、鋼製セグメント100(以下「セグメント」と称す)は、一対の板材からなる主桁1a、1bおよび一対の板材からなる継手板2a、2bおよび板材からなるスキンプレート4を溶接接合して形成された、一方に開口部(以下「外周側」と称す)を具備する筐体と、主桁1aと主桁1bとを連結する縦リブ3a、3b、3cと、縦梁部材5とを有する。
そして、縦梁部材5は、主桁1aと主桁1bとを連結する一対の縦部材52a、52bと、縦部材52a、52bに連結されて主桁1aに設置された横部材51aと、縦部材52a、52bに連結されて主桁1bに設置された横部材51bと、横部材51a、51bおよび縦部材52a、52bによって形成された枠体の外周側を略閉塞するように設置された外周部材54とを有している。
【0015】
図2の(b)において、横部材51aは主桁1aに重なって、その外周面が、スキンプレート4の内周面と略なめらかに繋がっている。これは、スキンプレート4が設置された状態で、横部材51aの外周面をスキンプレート4の内周面に当接して、横部材51aを縦部材52a、52bに溶接接合し、その後、縦部材52a、52bによって挟まれた範囲のスキンプレート4を撤去したためでる(これについては別途詳細に説明する)。
また、外周部材54は、横部材51a、51bおよび縦部材52a、52bによって形成された枠材の内部に挿入され、外周部材54の外周面の曲率半径とスキンプレート4の外周面の曲率半径とは同一であって、両外周面は略なめらかに繋がっている。
【0016】
このとき、縦梁部材5を構成する各部材の板厚が所望の厚さであって、所望の強度と剛性を具備するから、セグメント100は、所定の形状精度を維持すると共に、縦梁部材よって補強、補剛されることになる。
なお、図示する各部材の板厚や形状は模式的に模式的に示す一例であって、理解を容易にするため誇張し、相互の大小関係は図示するものに限定するものではない。また、溶接開先の形状や大きさについても同様に図示するものに限定するものではない。
【0017】
図3は、図1、2に示すセグメントを有する地中構造物を説明する模式図である。なお、図1、2と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。図3において、地中構造物200は、セグメント100およびその他のセグメント(縦梁部材5を具備しないセグメント100に準じる)を相互に接合ボルト(貫通孔21a、21bに挿入されている、図示しない)によって接続して形成された環状体101、102、103、104が積層されたものである。
【0018】
すなわち、環状体101、102、103、104を構成するセグメント100の縦梁部材5がそれぞれ同一位相になるように積層され、それぞれの貫通孔55a、55bに接合ボルト(図示しない)が挿入されて、これによってそれぞれの横部材51a、51bが連結されている。また、同様に、それぞれの貫通孔11a、11bに接合ボルト(図示しない)が挿入され、これによってそれぞれの主桁1a、1bが連結されている。
したがって、環状体101、102、103、104を構成するセグメント100のそれぞれの縦梁部材5は、あたかも一体化されているように挙動するから、かかる積層された環状体101、102、103、104を有する地中構造物200は、かかる連結された縦梁部材5によって補強、補剛されている。
【0019】
よって、補強または補剛のための縦梁を、環状体101、102、103、104に跨って別途設置することなく、地中構造物200は所定の強度および剛性を具備するから、施工の簡素化、迅速化が図られる。
なお、環状体101、103、を構成するセグメント100の縦梁部材5の位置と、環状体102、104を構成するセグメント100の縦梁部材5の位置とが相違しているから、環状体101、103のセグメント100の継手板2a、2bと環状体102、104のセグメント100の継手板2a、2bとは相違する位相に配置されることになる。
【0020】
図4は本発明の実施形態1に係る鋼製セグメントの他の例を模式的に示す斜視図である。図4において、鋼製セグメント300(以下「セグメント」と称す)は、内周側から見た斜視図はセグメント100に同じであるが、外面周側から見た斜視図が相違している。なお、図1、2と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
すなわち、セグメント300では、外周部材54が、主桁1a、1bおよび縦部材52a、52bによって形成された枠材の内部に挿入され、外周部材54の内周面が横部材51aの外周面に当接している。つまり、スキンプレート4が設置された状態で、横部材51aの外周面とスキンプレート4の内周面との間に外周部材54の板厚に略等しい隙間を設けて、横部材51aが縦部材52a、52bに溶接接合されている(これについては別途詳細に説明する)。
したがって、セグメント300は前述のセグメント100と同様に、縦梁部材5によって補強または補剛され、セグメント300を具備する地中構造物は、前述の地中構造物200と同様に所定の強度および剛性を有することになる。
【0021】
[実施形態2]
図5および図6、7は本発明の実施形態2に係る鋼製セグメントの製造方法のフロー図およびこれを説明する部分斜視図である。なお、図1、2と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
【0022】
まず、一対の板材からなる主桁1a、1bと、一対の板材からなる継手板2a、2bと、板材からなるスキンプレート4とを溶接接合して、一方(外周側)に開口部を具備する筐体を形成する(ステップ1)。
【0023】
そこで、主桁1aと主桁1bとを連結して所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材52a、52bの両端を、それぞれ主桁1a、1bに設置する。このとき、縦部材52a、52bの外周側の端面はスキンプレート4に当接するため、スキンプレート4が基準面の役割を果たすから、主桁1a、1bの設置が容易になると共に、設置精度が維持される(ステップ2)。
【0024】
そして、縦部材52a、52bの縦方向の端部同士を連結する一対の横部材51a、51bを、縦部材52a、52bに設置する。このとき、横部材51a、51bをそれぞれ主桁1a、1bに載置して、横部材51a、51bの外周側の端面をスキンプレート4に当接することができるため、スキンプレート4が基準面の役割を果たすから、横部材51a、51bの設置が容易になると共に、設置精度が維持される(ステップ3、図6参照)。
【0025】
そこで、横部材51a、51bと縦部材52a、52bとによって形成される矩形状の枠に相当する範囲のスキンプレート4の範囲を切除する(ステップ4、図7参照)。
【0026】
そして、横部材51a、51bを連結する外周部材54を、横部材51a、51bおよび縦部材52a、52bによって形成された枠体の内部に挿入して、外周部材54の周囲を横部材51a、51bおよび縦部材52a、52bに溶接接合して、セグメント100を形成する(ステップ5、図2参照)。
【0027】
なお、ステップ1において、主桁1aと主桁1bとを連結する縦リブ3a、3b、3cを設置している。したがって、横部材51a、51bと、縦部材52a、52bと、外周部材54とによって形成された筐体である縦梁部材5が、容易且つ高い寸法精度で形成される。
また、ステップ3において、横部材51a、51bを主桁1a、1bに溶接接合してもよい。また、各横部の角部に、所定の大きさ、所定の形状のスカラップを加工してもよい。さらに、各部の溶接接合は、一旦仮り溶接をしてから本溶接しても、仮り溶接をしないで本溶接をしてもよく、溶接開先の有無や、溶接開先を設ける場合の形状や大きさは限定するものではない。
【0028】
図8は、本発明の実施形態2に係る鋼製セグメントの製造方法のその他の例を説明する部分斜視図である。すなわち、前述のセグメント300(図4参照)の製造方法を説明するものであって、フロー図はセグメント100に同じである(図5参照)。
セグメント300の製造方法におけるステップ3において、横部材51aの外周面とスキンプレート4の内周面との間に外周部材54の厚さからスキンプレート4の厚さを差し引いた分の隙間(図8において複斜線にて示す)を設けて、横部材51aを縦部材52a、52bに溶接接合する。これは、スキンプレート4の外周面と外周部材54の外周面を面一(略連続する面)にするためである。
【0029】
このため、ステップ4において、スキンプレート4の所定範囲を撤去すると、横部材51aの外周には両側を縦部材52a、52bで挟まれた階段が表れる(図8参照、横部材51bについても同様)。
そして、ステップ5において、該隙間(図8において複斜線にて示す範囲)に外周部材54の端部を当接して、外周部材54の周囲を横部材51aと縦部材52a、52bとに溶接接合する(図4参照)。このとき、外周部材54の縦方向の端部と主桁1a、1bとを溶接接合してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、地下構造物に供される鋼製セグメントの製造方法、特に、縦梁を設置した場合と同様の作用効果が得られる縦梁部材を具備する鋼製セグメント、およびその製造方法として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施形態1に係る鋼製セグメントを模式的に示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態1に係る鋼製セグメントを模式的に示す拡大斜視図。
【図3】図1、2に示す鋼製セグメントを有する地中構造物を説明する模式図。
【図4】本発明の実施形態1に係る鋼製セグメントの他の例を模式的に示す斜視図。
【図5】本発明の実施形態2に係る鋼製セグメントの製造方法のフロー図。
【図6】図5に示すフロー図のステップ3を説明する部分斜視図。
【図7】図5に示すフロー図のステップ4を説明する部分斜視図。
【図8】鋼製セグメントの製造方法のその他の例を説明する部分斜視図。
【符号の説明】
【0032】
1a 主桁
1b 主桁
2a 継手板
2b 継手板
3a 縦リブ
3b 縦リブ
3c 縦リブ
4 スキンプレート
5 縦梁部材
11a 貫通孔
21a 貫通孔
51a 横部材
51b 横部材
52a 縦部材
52b 縦部材
54 外周部材
55a 貫通孔
55b 貫通孔
100 鋼製セグメント
101 環状体
102 環状体
103 環状体
104 環状体
200 地中構造物
300 鋼製セグメント

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供される鋼製セグメントであって、
該鋼製セグメントが、一対の板材からなる主桁および一対の板材からなる継手板および板材からなるスキンプレートを溶接接合して形成された一方に開口部を具備する筐体と、前記一対の主桁を連結する縦リブと、前記一対の主桁を連結する縦梁部材とを有し、
前記縦梁部材が、所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材と、該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材と、前記一対の横部材同士を連結して前記一対の縦部材の外周側の端部に設置される外周部材とから構成され、
該外周部材が設置された範囲において前記スキンプレートが切除され、前記横部材に前記主桁を貫通する貫通孔が設けれていることを特徴とする鋼製セグメント。
【請求項2】
相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供される鋼製セグメントの製造方法であって、
一対の板材からなる主桁と、一対の板材からなる継手板と、板材からなるスキンプレートとを溶接接合して、一方に開口部を具備する筐体を形成する工程と、
前記一対の主桁を連結して所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材の両端を、それぞれ前記一対の主桁に設置する工程と、
該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材を、該一対の縦部材に設置する工程と、
前記一対の縦部材と前記一対の横部材とによって形成される矩形状の範囲に相当する前記スキンプレートの範囲を切除する工程と、
前記一対の横部材同士を連結して前記一対の縦部材の外周側の端部に設置される外周部材を、前記一対の横部材および前記一対の縦部材に設置する工程とを有することを特徴とする鋼製セグメントの製造方法。
【請求項3】
相互に接合して環状体に形成され、該環状体が地中に圧入され、地中に圧入された前記環状体に接合されて新たな環状体に形成され、さらに、該新たな環状体が地中に圧入されて形成される地下構造物に供される鋼製セグメントの製造方法であって、
一対の板材からなる主桁と、一対の板材からなる継手板と、板材からなるスキンプレートとを溶接接合して、一方に開口部を具備する筐体を形成する工程と、
前記一対の主桁を連結して所定の間隔を配して対峙する一対の縦部材の両端を、それぞれ前記一対の主桁に設置する工程と、
該一対の縦部材の縦方向の端部同士を連結する一対の横部材を、該一対の縦部材に設置する工程と、
前記一対の縦部材と前記一対の横部材とによって形成される矩形状の範囲に相当する前記スキンプレートの範囲を切除する工程と、
前記一対の縦部材の外周側の端部同士を連結して前記主桁に設置される外周部材を、前記一対の縦部材および前記主桁に設置する工程とを有することを特徴とする鋼製セグメントの製造方法。
【請求項4】
前記一対の主桁を連結する縦リブを設置することを特徴とする請求項2または3記載の鋼製セグメントの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−70475(P2006−70475A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−252168(P2004−252168)
【出願日】平成16年8月31日(2004.8.31)
【出願人】(000231110)JFE建材株式会社 (150)
【Fターム(参考)】