説明

錠装置

【課題】ラッチ錠の操作性を維持しつつ開き扉等の錠止性を向上させた新規錠装置の提供を目的とする。
【解決手段】錠本体とラッチ受け具とを備え、ラッチ受け具は、錠本体から出没するラッチ部材のヘッド部の嵌入部と掛止受け部とを有し、錠本体は、突出方向に付勢されたラッチ部材とラッチ部材の没入操作手段と、ラッチ部材のヘッド部に設けた掛止部をラッチ受け具の掛止受け部側に傾斜させて掛止受け部に掛止するロック手段とを有していることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開き戸、開き扉等の開閉体の開閉を錠止する錠装置に関する。
【背景技術】
【0002】
開き扉やドアにおいてその開閉を錠止めするラッチ錠は公知である。
しかし、従来のラッチ錠は扉等を閉じる際にはノブやハンドルを握手して扉を閉じるだけでラッチボルトのヘッドに有するガイド斜面に案内されて一旦ラッチボルトが没入し、付勢によりラッチ受け側に突出して錠止するので操作性には優れているものの、単にラッチボルトがラッチ受け側に突出しているだけなので、外力等により扉の開き側に撓みが生じると容易にラッチボルトの係止が外れてしまう技術的課題があった。
特開昭51−5196号公報には掛止金具のフック部を受け側の係止棒に掛止する錠止装置を開示するが戸(扉)を閉じる動作の他に錠止する操作が必要であり、扉の開閉性に劣るものである。
【0003】
【特許文献1】特開昭51−5196号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記技術的課題に鑑みて、ラッチ錠による扉等の開閉操作性を維持しつつ開き扉等の錠止性を向上させた新規錠装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の技術的要旨は、錠装置であって、錠本体とラッチ受け具とを備え、ラッチ受け具は、錠本体から出没するラッチ部材のヘッド部の嵌入部と掛止受け部とを有し、錠本体は、突出方向に付勢されたラッチ部材とラッチ部材の没入操作手段と、ラッチ部材のヘッド部に設けた掛止部をラッチ受け具の掛止受け部側に傾斜させて掛止受け部に掛止するロック手段とを有していることを特徴とする。
ここで、錠本体は開き扉等の開き側の端部に取り付け、これと対向した位置の固定枠側にラッチ受け具を取り付けることになる。
【0006】
請求項2記載の発明の技術的要旨は、ラッチ部材のヘッド部は、錠本体を取り付けた扉が閉じる際にラッチ受け具側に摺接して没入を案内するガイド斜面を有していることを特徴とする。
これにより扉等を閉じる際にはラッチ部材が突出方向の付勢力に対抗しながら後退し、ラッチ受け具の嵌入部に位置するとラッチ部材(ラッチボルト)が突出する。
【0007】
請求項3記載の発明の技術的要旨は、錠本体は、ラッチ部材の出没及びヘッド部の傾斜を、ガイドするガイド手段を有し、ガイド手段は、ラッチ部材と錠本体ケース側の台座とのうち、一方にガイドピンと回動支点ピンとを設け、他方に略水平方向のガイド溝と略垂直方向の逃げ部とを設けてあり、ラッチ部材のヘッド部の水平方向の移動はガイドピンと回動支点ピンとがガイド溝に沿って相対移動することで許容し、ヘッド部が突出した状態では回動支点ピンを回動中心にしてガイドピンを逃げ部に相対移動させることでヘッド部の掛止部を傾斜させ掛止受け部に掛止しロック操作するものであることを特徴とする。
ここで没出するのはラッチ部材であるがラッチ部材にガイドピンと回動支点ピンを設けても、ラッチ部材にガイド溝を設けてもよいために相対移動と表現した。
また、本明細書にて水平方向とはラッチ部材が没出する方向をいい、垂直方向とはラッチ部材の没出方向に対して直角方向をいう。

【0008】
請求項4記載の発明の技術的要旨は、ラッチ部材の没入手段は、ラッチ部材又は台座に設けた逃げ部に対向したラッチ部材側面から押圧後退駆動させるものであることを特徴とする。
ここで、逃げ部に対向した位置とは、例えば、ラッチ部材の下側側面に逃げ部を設けた場合にラッチ部材の上側側面をいい、逃げ部に対向したラッチ部材側面から押圧後退駆動させるとは、ラッチ部材の上側側面から押圧しつつラッチ部材を没入させることをいう。
これにより、施錠時にはガイドピンが逃げ部に位置することでラッチ部材のヘッド部が傾斜し、ヘッド部に設けた掛止部がラッチ受け具側の掛止受け部に掛止しているが、ランチ部材を後退させる際に逃げ部の反対側から押圧するとラッチ部材が水平方向に戻り、ヘッド部の掛止部が掛止受け部から外れるように作用する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る錠装置においては、ラッチ錠でありながら施錠時にはラッチ部材を傾斜させてヘッド部に設けた掛止部をラッチ受け具に設けた掛止受け部に掛止めするため、ラッチ部材のヘッド部をラッチ受け具から抜こうとする力が扉に加わっても、掛止部が掛止受け部に掛かって扉が開くのを防止できる。
ラッチ部材又は錠本体ケース側のどちらかにガイドピンと回動支点ピンを設け、他方にラッチ部材が没出するガイド溝の他に、没出方向とは概ね直角方向の逃げ部を設けると、ラッチ部材が突出した状態で、ガイドピンが逃げ部に位置してヘッド部が傾斜し、ラッチ受け具側と掛止し、その傾斜状態をロックすることで、そのままラッチ錠の解錠を規制できる。
また、ハンドル操作等によりラッチ部材を没入解除する際に、ラッチ部材又は台座に設けた逃げ部に対向したラッチ部材側面から押圧するようにすると簡単にラッチ部材を水平に戻すことができ、ラッチの解錠操作も容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明に係る扉の錠装置の例について図を用いて以下説明する
図1は錠装置の内部構造の説明図で図1(a)はラッチ部材(ラッチボルト)が突出しただけの状態を示し、図1(b)はラッチ部材のヘッド部が傾斜した錠止状態を示す。
錠装置10は、錠本体20とラッチ受け具80とからなり、錠本体20は揺動する扉側に装着することでラッチ部材30のヘッド部31を扉の開放端から弾性付勢して突出させ、ラッチ受け具80は扉を固定するための固定側枠体に装着してラッチ部材30のヘッド部31を受け入れる。
図2に錠本体20の内部構造の斜視説明図を示す。
図1では扉と固定側枠体は図示省略してあり、図1、図2は錠装置の内部構造がわかるように錠本体20の台座40やラッチ受け具80のケース85等の一部を取り除いて要部を模式的に描いてある。
ラッチ受け具80は、ラッチ部材30のヘッド部31が挿通するラッチ係止孔82を有する受け座81と、受け座81が形成するラッチ係止孔82に連通して開口する開口部を有するケース85を設けてある。
図1に示した実施例では、ケース85内に内カバー86を介して縦断面略コ字型の掛止部ベース83を設けてこれに掛止受け部84を形成した例を示したが、受け座81に直接掛止受け部を形成しても良い。
錠本体20の内部にはラッチ部材30と弾性付勢部材(コイルバネ)43と、ハンドル操作体50とラッチ駆動体60と、ロック操作体70とを配設してある。
ラッチ部材30は、ベース部34の先にヘッド部31を有してヘッド部31にはガイド斜面33と鉤形の掛止部32を設けてある。
図2に示すようにガイド斜面33は、扉を閉じる時にラッチ受け具80の受け座81の縁部に摺接してその斜面により案内して、弾性付勢されて突出しているラッチ部材30を弾性付勢力に抗して後退させるように設けてある。
掛止部32はヘッド部31がラッチ受け具80のラッチ係止孔82に挿通している時にラッチ部材30が所定角度回動すると図1(b)に示すように縁部を内側向きにせり出させて形成する掛止受け部84に掛止めするように設けてある。
ここで、掛止部32が掛止受け部84に対してラッチ係止孔82の奥側となって、ラッチ部材30のヘッド部31がラッチ係止孔82から抜ける方向に移動した時に掛止部32の鈎形が掛止受け部84に掛かって、ヘッド部30がラッチ係止孔82から抜けることを防止する。
また、ベース部34にはラッチ部材30の突出方向に沿った両面にそれぞれ開口する概ね水平方向のガイド溝35を設けてあり、錠本体ケース側の台座40には、ガイド溝に突出した回動支点ピン41及びガイドピン42を有している。
この回動支点ピン41とガイドピン42はラッチ部材30を没出方向にガイドするために所定間隔を隔てて概ね水平に配置してある。
【0011】
ガイド溝35は、概ね水平方向の直線部35aと概ね垂直方向の逃げ部35bとを略L字形に形成してある。
直線部35aはラッチ部材30の没出方向に形成してあり、回動支点ピン41とガイドピン42とを嵌めてラッチ部材30を突出方向に直線的にガイドするが、逃げ部35bはラッチ部材30が突出位置にある時のガイドピン42が位置する部分の直線部35aの側壁を直線部35aに嵌った回動支点ピン41を中心とする所定の略円周方向に凹ませて形成してある。
これにより、回動支点ピン41を回動の中心にして直線部35aから逃げ部35bに逃がすようにガイドピン42を移動させることで、突出位置にあるラッチ部材30を所定角度回動可能としてある。
なお、図1に示した実施例は、ラッチ部材側にガイド溝及び逃げ部を形成したが、逆に台座側にガイド溝及び逃げ部を形成して、ラッチ部材にガイドピンと回動支点ピンを設けても良い。
ラッチ部材30は、弾性付勢部材(コイルバネ)43の一端を台座40に設けた弾性付勢部材ホルダ44に取り付け、他端をベース部34に設けたバネ受け部36に取り付けて扉の開放端から突出する方向に弾性付勢してある。
台座40にはラッチ部材30を後退操作するために、ハンドル操作体50とラッチ駆動体60とをそれぞれ軸着して配設してある。
ハンドル操作体50には、図1(b)に示すように、操作アーム51とハンドル軸孔52とを設けバネ54で弾性付勢してあり、このハンドル軸孔52に取り付けたハンドル(図示省略)をバネ54の弾性付勢力に抗して操作すると操作アーム51が揺動する。
ラッチ駆動体60はアーム受け部61と連動アーム62とを、ハンドル操作体50の操作アーム51が揺動してこのアーム受け部61を押し込んで、ラッチ駆動体60を回動させて連動アーム62を揺動させるように設けてある。
そして、図1(a)に示すようにラッチ部材30が突出位置にある時には連動アーム62は揺動することでラッチ部材30のベース部34から突出して設けてある駆動力受け部37の回動案内斜面37aに摺接して押し込み、ラッチ部材30を後退駆動させる。
この回動案内斜面37aは、ラッチ部材30が傾斜して掛止部32が掛止受け部84に掛止めしている時で、後述するロック操作体70がロックを解除している時に、連動アーム62がこの回動案内斜面37aを押し込むと、その押込力を案内してラッチ部材30を回動支点ピン41を中心に回動させて平行にして後退させるように形成してある。
図2に示すようにロック操作体70には軸部74の両端にロック操作体70を回動操作するための内鍵71と錠部72とを連結してある(内開き扉の場合)。
また、ロック操作体70の軸部74には、軸径方向にロックアーム部73が設けてあり、図1に示すように軸部74の外周の所定位置には軸方向の平面で切り欠いた平面部74aが設けてある。
そして、軸部74の側面には板バネホルダ46を台座40に設けて配設した2枚の板バネ45を板バネ45を撓ませた状態で軸部74を挟んだ両側から摺接してある。
ロック操作体70は突出位置にあるラッチ部材30の側端部34aを、錠部72のキー挿入による回動操作や内鍵71の回動操作でロックアーム部73を駆動して押し込んで、ラッチ部材30を前記回動支点ピン41を回動中心として回動させるように配設してある。
そして、ラッチ部材30をその掛止部32がラッチ受け具80の掛止受け部84に掛止めする所定角度まで傾斜させた時に、平面部74aに板バネ45を圧接させてロックアーム部73を固定してラッチ部材30の位置をロックする。
【0012】
次に扉を開閉する時の錠装置10の動作について図3を用いて説明する。
図3(a)は扉1を閉じ、固定側枠体2に取り付けたラッチ受け具80のラッチ係止孔82にラッチ部材30のヘッド部31を嵌めた状態を示し、図3(b)はハンドル(図示省略)を操作してラッチ部材30を後退駆動させた状態を示す。
また、図3(c)は扉1を開いた状態を示す。
図3は、錠装置10と錠本体20を取り付けた扉1と、ラッチ受け具80を取り付けた柱や相手側扉等の固定側枠体2の要部のみを描いてある。
図3(a)に示すようにラッチ部材30のヘッド部31をラッチ受け具80のラッチ係止孔82に嵌めて扉1を閉じると、ラッチ受け具80のラッチ係止孔82の縁部が扉1が開く方向のラッチ部材30のヘッド部31の移動を規制して扉1が閉じた状態を保持する。
図3(a)の状態からハンドル操作体50のハンドル軸孔52に取り付けた操作ハンドル(図示省略)を回動してハンドル操作体50を回動させると、ハンドル操作体50が回動してラッチ駆動体60のアーム受け部61を操作アーム51で押し込んでラッチ駆動体60を回動させる。
ラッチ駆動体60は回動することで連動アーム62を揺動させ、その端部でラッチ部材30の駆動力受け部37にラッチ部材30を後退駆動させる押圧力を加えてラッチ部材30を図3(b)に示すように後退させて扉1を開ける。
扉1を開いてハンドル操作を終了すると、図3(c)に示すように弾性付勢部材43の弾性付勢力でラッチ部材30は扉の開放端1aから突出する。
図3(c)の状態から扉1を閉じると、ラッチ部材30のヘッド部31は図2に示すガイド斜面33部分でラッチ受け具80の受け座81に当たり、扉1が閉じるに従ってガイド斜面33に案内されて弾性付勢部材43の弾性付勢力に抗して後退する。
そして、扉1が閉じた位置では図3(a)に示すようにラッチ部材30のヘッド部31位置がラッチ係止孔82位置と合って、ヘッド部31はラッチ係止孔82に挿通して嵌入部83に嵌入する。
【0013】
次に錠止をする時の錠装置10の動作構造について図4を用いて説明する。
図4(a)は扉1を閉じた状態を示す。
錠装置10の施錠は、図4(a)に示す状態から図2に示す錠部72にキーを挿入して回動するか、内鍵71を回動して行う。
錠部72及び内鍵71はロック操作体70に連結してあるため、錠部72のキーによる回動操作あるいは内鍵71の回動操作でロック操作体70は回動する。
図4(b)に示すようにロック操作体70は回動すると突出位置にあるラッチ部材30の側端部34aをロックアーム部73の端部でラッチ部材30を回動傾斜させるように押し込む。
この時、ガイド溝35には回動支点ピン41を回動支点としてラッチ部材30が回動する方向側にガイドピン42をガイド溝35の直線部35aから逃がすように直線部35bの側壁を凹ませた逃げ部35bを形成してあるため、ラッチ部材30はロックアーム部73に押し込まれることで回動支点ピン41を中心にガイドピン42を逃げ部35bへ移動させて図4(c)に示すように所定角度傾斜する。
ラッチ部材30が所定角度回動して傾斜すると、ロック操作体70の軸部74の平面部74aに板バネ45が圧接してロック操作体70の回動を固定し、ラッチ部材30の傾斜状態をロックする。
そして、突出位置でラッチ部材30が所定角度傾斜するとラッチ部材30のヘッド部31の掛止部32が、ラッチ係止孔82内の掛止受け部84を設けた側に移動する。
掛止受け部84は、このようにヘッド部31をラッチ係止孔82に嵌入させたラッチ部材30が所定角度傾斜している時に、ラッチ係止孔82から引抜かれる方向にヘッド部31が移動すると、掛止部32が引っ掛かるようにラッチ係止孔82の掛止部ベース83が形成する開口縁部を内向きにせり出させて形成してある。
このため図5に示すように例えば扉1を開く方向に無理に押して撓ませる等してラッチ部材30をラッチ係止孔82から引き抜こうとしても、掛止部32が掛止受け部84に掛かるため、ラッチ部材30がラッチ係止孔82から抜けて扉の固定が解除されることを防止する。
図4(d)は、図4(c)に示す錠止状態からロック操作体70を回動させてラッチ部材のロックを解除した状態を示す。
ロック操作体70によるラッチ部材30のロックは解除してあるが、ラッチ部材30の掛止部32が掛止受け部84に掛止めした状態となっている。
この状態で、ハンドル操作してハンドル操作体50とラッチ駆動体60を介し、連動アーム62でラッチ部材30の駆動力受け部37を押し込むと、駆動力受け部37の連動アーム62が押し込む回動案内斜面37aは、連動アーム62が押し込む力を回動支点ピン41を中心にラッチ部材30を回動させて平行に戻しながら後退駆動を案内するように形成してあるため、図3(c)に示すようにラッチ部材30を後退させて扉1を開くことが出来る。
本発明に係る錠装置であっては、図5に示すように、扉1が開こうとしてもラッチ部材30のヘッド部に設けた掛止部32がラッチ受け具側の掛止受け部84に引っかかるので、錠止性が高い。
また、図6に示すように、内カバー86aに雌ねじ部86bを形成し、掛止受け部ベースに上下方向の長孔83aを設け、図6(b)に示すように、掛止位置を調整してビス83c等で固定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】錠装置の内部構造の説明図を示し、(a)はラッチが突出しただけの状態を示し、(b)は錠止ロックした状態を示す。
【図2】錠本体の内部構造の斜視説明図を示す。
【図3】扉を開閉する時の錠装置の動作説明図を示す。
【図4】錠止する時の錠装置の動作説明図を示す。
【図5】扉を開く強い力が加わった時の状態の説明図を示す。
【図6】ラッチ受け具に掛止位置調整機構を設けた例を示す。
【符号の説明】
【0015】
1 扉
1a 扉の開放端
2 固定側枠体
10 錠装置
20 錠本体
30 ラッチ部材
31 ヘッド部
32 掛止部
33 ガイド斜面
34 ベース部
34a 側端部
35 ガイド溝
35a 直線部
35b 逃げ部
36 バネ受け部
37 駆動力受け部
37a 回動案内斜面
40 台座
41 回動支点ピン
42 ガイドピン
43 ラッチ弾性付勢部材
44 弾性付勢部材ホルダ
45 板バネ
46 板バネホルダ
50 ハンドル操作体
51 操作アーム
52 ハンドル軸孔
53 バネ受け
54 バネ
60 ラッチ駆動体
61 アーム受け部
62 連動アーム
70 ロック操作体
71 内鍵
72 錠部
73 ロックアーム部
74 軸部
74a 平面部
80 ラッチ受け具
81 受け座
82 ラッチ係止孔
83 掛止受け部ベース
84 掛止受け部
85 ラッチ受け具ケース
86 内カバー
87 嵌入部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠本体とラッチ受け具とを備え、
ラッチ受け具は、錠本体から出没するラッチ部材のヘッド部の嵌入部と掛止受け部とを有し、
錠本体は、突出方向に付勢されたラッチ部材とラッチ部材の没入操作手段と、ラッチ部材のヘッド部に設けた掛止部をラッチ受け具の掛止受け部側に傾斜させて掛止受け部に掛止するロック手段とを有していることを特徴とする錠装置。
【請求項2】
ラッチ部材のヘッド部は、錠本体を取り付けた扉が閉じる際にラッチ受け具側に摺接して没入を案内するガイド斜面を有していることを特徴とする請求項1記載の錠装置。
【請求項3】
錠本体は、ラッチ部材の出没及びヘッド部の傾斜を、ガイドするガイド手段を有し、
ガイド手段は、ラッチ部材と錠本体ケース側の台座とのうち、一方にガイドピンと回動支点ピンとを設け、他方に略水平方向のガイド溝と略垂直方向の逃げ部とを設けてあり、ラッチ部材のヘッド部の水平方向の移動はガイドピンと回動支点ピンとがガイド溝に沿って相対移動することで許容し、ヘッド部が突出した状態では回動支点ピンを回動中心にしてガイドピンを逃げ部に相対移動させることでヘッド部の掛止部を傾斜させ掛止受け部に掛止しロック操作するものであることを特徴とする請求項1又は2記載の錠装置。
【請求項4】
ラッチ部材の没入手段は、ラッチ部材又は台座に設けた逃げ部に対向したラッチ部材側面から押圧後退駆動させるものであることを特徴とする請求項3記載の錠装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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