説明

録画システムおよび録画プログラム

【課題】
学校などで複数の先生などのユーザが一台の録画予約端末12を共有し利用するような場合でも、記憶容量を抑えながら、録画した画像の著作権保護を図る。
【解決手段】
外部接続機器20が録画予約端末12に接続されると、情報取得部38が録画予約情報を取得し、録画予約情報に基づいて、監視部42が録画開始を監視する。監視部42が録画開始を検出することにより、録画予約端末12に含まれる機器識別情報を基に領域識別情報を領域判定部44が判定する。領域判定部44の判定結果に応じて、外部接続機器のための録画記憶領域18を領域管理部46が生成し、録画記憶領域18に録画された画像を録画制御部50が保存する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、録画システムおよび録画プログラムに関し、特に、外部接続機器と接続可能な録画予約端末、録画予約端末の録画予約に応じて画像を録画する録画装置、および録画装置からアクセス可能な録画記憶領域を含む録画記憶装置を有する録画システムおよび録画プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビなどで放送された番組などコンテンツの録画について、著作権を保護するための技術が特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許技術では、フラッシュメモリなどの記憶媒体を識別する個別情報を用いて、記憶媒体を認証することにより、記憶媒体に保存されている著作物を保護している。
【0004】
しかし、記憶媒体を紛失すると、その中に含まれている著作物が不正に読み出されて利用される恐れがある。
【0005】
そこで、特許文献2では、USBコネクタをパーソナルコンピュータに接続すると、USBコネクタに格納されているソフトウェアが起動する。そして、USBコネクタに記憶されたサーバの一部領域のUSBにアクセスし、サーバの一部領域をパーソナルコンピュータの仮想ドライブとして認識させている。この仮想ドライブにデータを書き込み、データをUSBコネクタには書き込まないことで、USBコネクタからデータを不正に利用することを防いでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−112824号
【特許文献2】特開2008−165351号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、この特許文献2の技術では、サーバの一部領域をUSBコネクタのために予め設けておく必要があるので、USBコネクタを使用しない状態でも、この一部領域を他に利用することができない。
【0008】
それゆえに、この発明の目的は、サーバの録画記憶領域を有効活用しながら、録画した画像の著作権を保護できる録画システムおよび録画プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、外部接続機器と接続可能な録画予約端末、録画予約端末の録画予約に応じて画像を録画する録画装置、および録画装置からアクセス可能な録画記憶領域を含む録画記憶装置を有する録画システムにおいて、外部接続機器の機器識別情報と録画記憶領域の領域識別情報とを対応付けて記憶する、領域記憶部、録画予約端末に接続された外部接続機器の機器識別情報を含み、録画予約に関する録画予約情報を取得する、情報取得部、録画予約情報に基づいて、録画開始を監視する監視部、監視部が録画開始を検出すると、機器識別情報を基に領域記憶部から領域識別情報を判定する、領域判定部、領域判定部の判定結果に応じて、外部接続機器のための録画記憶領域を生成する、領域管理部、および録画開始により録画された画像を録画記憶領域に保存する、録画制御部を備える録画システムである。
【0010】
このように、録画を検出してから、録画記憶装置に録画記憶領域を生成すると、録画前には録画記憶領域を他の目的で使用することができ、限りある録画記憶領域を有効利用することができる。
【0011】
また、録画記憶領域の領域識別情報と外部接続機器の機器識別情報とが対応づけられていることにより、録画記憶領域に保存されている画像と外部接続機器とは対応づく。このため、外部接続機器を保持する者でなければ、この外部接続機器と対応する画像にアクセスできず、画像の著作権を保護することができる。
【0012】
さらに、外部接続機器を紛失しても、外部接続機器には画像が保存されていないため、画像が不正に利用されることもない。
【0013】
請求項2の発明は、情報取得部は、外部接続機器の機器識別情報を含み、録画された画像の再生に関する録画再生情報を取得し、領域判定部は、機器識別情報を基に領域記憶部から領域識別情報を判定し、録画制御部は、録画再生情報および領域識別情報に応じて、録画された画像を取得し再生指示をする、請求項1記載の録画システムである。
【0014】
このように、機器識別情報と対応した領域識別情報を判定し、この領域識別情報の録画記憶領域に保存される画像を録画再生情報により特定し取得する。このため、機器識別情報を有する外部接続機器の保持者でなければ、画像を再生することができず、著作権を保護することができる。
【0015】
請求項3の発明は、録画記憶領域に保存されるファイルの情報を取得する、条件判定部を備え、情報取得部は、外部接続機器の機器状態情報をさらに取得し、条件判定部は、機器状態情報により外部接続機器の切断が検出されたとき、ファイル情報によりファイルの有無を判断し、領域管理部は、判断結果によりファイルが存在しない場合、録画記憶領域を解放する、請求項1ないし2記載の録画システムである。
【0016】
このように、外部接続機器を録画予約端末から切断した際に、録画記憶領域に画像などのファイルがない場合、録画記憶領域を削除すると、削除後この録画記憶領域を他の目的に使用でき、録画記憶領域を有効利用することができる。
【0017】
請求項4の発明は、外部接続機器と接続可能な録画予約端末、録画予約端末の録画予約に応じて画像を録画する録画装置、および録画装置からアクセス可能な録画記憶領域を含む録画記憶装置、外部接続機器の機器識別情報と録画記憶領域の領域識別情報とを対応付けて記憶する、領域記憶部を有する録画システムにおいて、録画予約端末に接続された外部接続機器の機器識別情報を含み、録画予約に関する録画予約情報を取得する、情報取得機能、録画予約情報に基づいて、録画を監視する監視機能、監視部が録画を検出すると、機器識別情報を基に領域記憶部から領域識別情報を判定する、領域判定機能、領域判定部の判定結果に応じて、外部接続機器のための録画記憶領域を生成する、領域管理機能、および録画された画像を録画記憶領域に保存する、録画制御機能を実現させるための録画プログラムである。
【0018】
請求項4でも、請求項1と同様に、画像の著作権保護および不正利用防止をしながら、録画記録領域の有効利用できる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、必要に応じて録画記憶領域を生成することで、録画記憶領域を有効活用できる。これと共に、画像を外部接続機器に記憶せずに録画記憶領域に記憶するため、外部接続機器の紛失などによる画像の不正利用を防げる。しかも、画像と外部接続機器とを対応付けることにより、画像の著作権を保護できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】管理サーバおよび端末のハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】第1、2および3実施例におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】領域記憶部に記憶される情報の一例を示す図。
【図5】第1実施例における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図6】第2実施例における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図7】第3実施例における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0021】
図1に示す本発明の録画システム10は、録画予約端末12、録画装置14および録画記憶装置16を備える。そして、録画予約端末12からの録画予約に応じて、録画装置14により録画記憶装置16の録画記憶領域18に画像を録画させる。録画装置14、録画記憶装置16および録画予約端末12は、通信ネットワークNを介して接続される。
【0022】
通信ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(登録商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット(登録商標)型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0023】
外部接続機器20は、録画予約端末12に対して接続および切断可能であって、記憶媒体を有する機器である。たとえば、USBメモリのフラッシュメモリドライブ、SSD(Solid State Device)、FDなどの磁気ディスク、MOなどの光磁気ディスク、CDやDVDなどの光ディスク、外付け用HDDなどのハードディスクドライブ、およびリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体である。ただし、上記に限らず、録画予約端末12本体に対して外部から接続する形で使用する機器であればいかなるものであってもよい。
【0024】
録画装置14および録画予約端末12は、図2のハードウェア構成の一例に示すように、プログラムの演算処理を実行し、各装置へ適切な指示を与えて制御するCPU等の演算制御装置22と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置24と、演算制御装置22の処理結果や記憶装置24に記憶する情報などをインターネットやLANなどのネットワークを介して送受信する通信装置26とを備える。さらに、必要に応じて、録画装置14および録画予約端末12は、キーボードやマウスなどの入力装置28と、ディスプレイや操作画面などの表示装置30を備えてもよい。なお、これらの装置の機能は、複数の端末又はサーバに分散配置されていてもよい。
【0025】
録画記憶装置16は、
1269480899703_0
を保存する
1269480899703_1
(図示せず)および読み書きを行う制御装置(図示せず)を有し、たとえば、ハードディスクやストレージである。さらに、NAS(Network Attached Storage)などのファイルサーバも当然に含まれる
【0026】
録画予約端末12、録画装置14および録画記憶装置16は、図3の機能ブロック図に示す構成部を有する。各構成部は、その機能により論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一または別の領域を為していてもよい。各機能は、これらに対応するプログラムやモジュール等が演算制御装置22に読み込まれてその処理が実行されることによって実現される。また、本発明において必要となる最小限度の装置および構成部を記載しており、その他の装置などについてはその記載を省略する。
【0027】
録画予約端末12は、ネットワークNを介して録画装置14および録画記憶装置16と様々な情報を送受信するためのネットワークI/Fと、外部接続機器20が録画予約端末12に接続されたことを検知する制御部32と、接続された外部接続機器20に関する機器識別情報を取得し、録画予約情報を生成する情報生成部34と、を備える。
【0028】
制御部32は、外部接続機器20の接続などを検知すると、外部接続機器20の機器識別情報を取得するとともに、録画予約端末12のユーザからの指示情報を取得し、これらの情報を情報生成部34に送る。機器識別情報は、外部接続機器20を一義的に識別することができる情報である。たとえば、シリアル番号、製造番号などがある。また、予め外部接続機器20内に記憶させたユニークなコードもしくは数値を用いるようにしてもよい。
【0029】
指示情報は、録画予約端末12のユーザが入力装置28などを操作することにより、録画予約に関して指示した情報であって、要求情報および画像識別情報などを含む。要求情報は、ユーザの録画に関する要求であり、録画予約を求める情報である。画像識別情報は、録画する画像を一義的に特定する番組などの情報であって、たとえば、テレビなどの放送局に割り当てられた周波数を示すチャンネルと開始日時および終了日時と、番組名、Gガイド(登録商標)などの記号などである。
【0030】
情報生成部34は、制御部32から外部接続機器20の機器識別情報および指示情報を得て、これらを基に録画予約情報を生成し、ネットワークI/Fを介して録画装置14に送信する。この録画予約情報は、機器識別情報、要求情報および画像識別情報を含み、外部接続機器20の接続時および切断時、外部接続機器20へのアクセス時や定期的などの所定時、または任意時に生成される。
【0031】
録画装置14は、ネットワークNを介して録画予約端末12と様々な情報を送受信するためのネットワークI/Fと、外部接続機器20の機器識別情報と録画記憶領域18の領域識別情報とを対応付けて記憶する、領域記憶部36と、録画予約端末12に接続された外部接続機器20の機器識別情報を含み、録画予約に関する録画予約情報を取得する、情報取得部38と、録画予約情報の情報を判定する情報判定部40、録画予約情報に基づいて、録画の開始を監視する監視部42と、監視部42が録画開始を検出すると、機器識別情報を基に領域記憶部36から領域識別情報を判定する、領域判定部44と、領域判定部44の判定結果に応じて、外部接続機器20のための録画記憶領域18を生成する、領域管理部46と、録画するための画像を受信する受像部48、録画開始により録画された画像を録画記憶領域18に保存する、録画制御部50とを備える。
【0032】
領域記憶部36は、図4に示すように、外部接続機器20の機器識別情報および録画記憶領域18の領域識別情報を含み、これらを対応付けて記憶している。ここで、領域識別情報は、録画記憶領域18を一義的に識別することができる情報であり、録画記憶装置16名やIPアドレスなどの装置を識別する情報、フォルダパス、ドライブ名、ファイル名など録画記憶領域18の所在を示す。
【0033】
情報取得部38は、録画予約情報を録画予約端末12から取得し、情報判定部40に渡す。情報判定部40は、録画予約情報を受け、この情報の要求情報が録画予約情報であることを判定すると、録画予約情報の機器識別情報および画像識別情報を監視部42に送る。
【0034】
監視部42は、機器識別情報および画像識別情報を情報判定部40から受け、この情報を基に録画を監視する。録画の監視では、画像識別情報から録画する対象を特定し、特定した条件に一致すると、録画を開始する。たとえば、画像識別情報が、チャンネルと開始日時および終了日時とで指定されている場合、指定チャンネルの周波数に受像機の受信する周波数を合わせながら、内蔵時計などを参照して現在日時と開始日時とを比較する。現在日時が開始日時に一致すると、受像部48に録画の開始を指示し、録画開始を検出する。また、画像識別情報が番組名やGガイドなどの場合、番組名などとチャンネルや開始および終了日時とが対応付けられた番組表(図示せず)を有する。これを参照し、番組名やGガイドなどを基にチャンネルや開始日時および終了日時を取得する。その後は上記の画像識別情報がチャンネルと開始日時および終了日時とで指定されている場合と同様に、録画対象を特定してから、録画開始を指示する。
【0035】
そして、監視部42は、録画開始を検出すると、機器識別情報および画像識別情報を領域判定部44に送信する。また、録画開始後、内臓時計などを参照して現在日時と終了日時とを比較し、これらが一致すると、受像部48に録画の終了を指示し、録画を終了させる。
【0036】
受像部48は、監視部42から指定チャンネルの周波数を受けて、これに周波数を合わせる。次いで、録画開始の指示を受けると、録画を開始し、録画する画像を取得して録画制御部50に送る。また、監視部42から録画終了の指示をうければ、録画を終了する。
【0037】
領域判定部44は、監視部42から機器識別情報および画像識別情報を受け取り、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるか否かを判定する。具体的には、録画記憶領域18が録画記憶装置16に既に生成されていると、この録画記憶領域18の領域識別情報が機器識別情報に対応付けられて領域記憶部36に記憶されているため、機器識別情報に対する領域識別情報を録画記憶装置16から取得する。この結果、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあると判定し、領域識別情報と画像識別情報を録画制御部50に送る。
【0038】
一方、新たな外部接続機器20については録画記憶領域18が録画記憶装置16にまだ生成されておらず、外部接続機器20の機器識別情報に対応する録画記憶装置16の領域識別情報が領域記憶部36に記憶されていないため、機器識別情報に対する領域識別情報を取得できない。この結果、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にないと判定し、機器識別情報および画像識別情報を領域管理部46に送る。
【0039】
領域管理部46は、機器識別情報および画像識別情報を判定結果として領域判定部44から受けると、領域生成の指示を録画記憶装置16に発する。このとき、録画記憶領域18の容量は所定値とすることもできるし、任意に設定することもできる。
【0040】
また、領域管理部46は、録画記憶領域18が生成されたことを示す通知を録画記憶装置16から受け、生成された録画記憶領域18に領域識別情報を割り当てる。そして、この領域識別情報に機器識別情報を対応付けて、これらを図4に示すように領域記憶部36に記憶する。そして、領域管理部46は、領域識別情報および画像識別情報を録画制御部50に送る。なお、録画記憶領域18の生成は、たとえば、フォルダの作成、パーテーションの作成、録画記憶装置16上における仮想ディスクの生成である。
【0041】
録画制御部50は、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるときには、領域判定部44から領域識別情報および画像識別情報を取得する。一方、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にないときには、領域管理部46から領域識別情報および画像識別情報を取得する。また、受像部48から画像を受信する。そして、領域識別情報が示す録画記憶領域18を特定し、録画記憶領域18に画像を録画記憶領域18と共に記憶させる。
【0042】
録画記憶装置16は、ネットワークNを介して録画装置14や録画予約端末12と様々な情報を送受信するためのネットワークI/Fと、録画予約端末12からの録画予約に応じて録画装置14が録画した画像を記憶する録画記憶領域18とを備える。
【0043】
録画記憶領域18は、録画装置14からアクセス可能であって、録画装置14の領域管理部46からの生成指示により生成される。また、録画制御部50から録画した画像および画像識別情報を受けて保存する。なお、画像識別情報は保存された画像を識別するために保存されるため、画像識別情報の番組名、チャンネルおよび開始時間などを用いて画像のファイル名として保存する。また、画像識別情報がGコードなどの記号である場合、それをファイル名などに変換した情報と用いることもできる。
【0044】
第1実施例の録画システム10における処理プロセスの一例を、図3〜図5を用いて説明する。
【0045】
外部接続機器20が録画予約端末12に接続されてから、この接続時や外部接続機器20へのアクセス時などに制御部32が外部接続機器20の接続を検知すると、外部接続機器20の機器識別情報が制御部32により取得される。また、録画予約端末12のユーザが入力装置28などを操作することで、指示情報が入力され、要求情報および画像識別情報が制御部32により取得される。たとえば、録画予約ボタンおよび録画再生ボタンが操作画面に表示されている場合、ユーザが録画予約ボタンをカーソルでクリックすることにより、録画予約の要求情報が制御部32に取得される。次いで、放送局、放送時間および番組名などがまとめられた番組表が操作画面に表示される。ユーザがこの中から録画する番組を選び、番組名などをクリックすることで、番組名に対応する放送局の周波数および放送時間などの画像識別情報が制御部32で取得される。
【0046】
外部接続機器20の機器識別情報およびユーザからの指示情報が制御部32から情報生成部34に送られて、ここでこれらの情報を基に録画予約情報が生成される。そして、録画予約情報はネットワークI/Fを介して録画予約端末12から録画装置14に送信され、ステップS100で、ネットワークI/Fを介して情報取得部38により取得される。
【0047】
録画予約情報が、情報取得部38から情報判定部40へ送信される。情報判定部40で、録画予約情報から要求情報が抽出され、要求情報の内容が判定される。この内容が録画予約であれば、録画予約情報から機器識別情報および画像識別情報が抽出され、監視部42へ送られる。
【0048】
機器識別情報および画像識別情報が監視部42で受信されると、画像識別情報により録画する対象が特定される。この場合、画像識別情報から放送局の周波数および放送時間が録画対象として取得される。次に、放送局の周波数が受像部48に送られ、受像部48の周波数が放送局の周波数に調整される。また、放送時間の開始日時と現在日時とを比較し、ステップS102で録画開始か否かを監視する。開始日時と現在日時とが一致すると、ここでYESと判定され、受像部48に画像取得が指示され、録画開始が検出される。そして、ステップS104において、画像が受像部48により取得され、画像は録画制御部50へ送信される。
【0049】
また、録画開始が検出されると、機器識別情報および画像識別情報が、監視部42から領域判定部44へ送信され、領域判定部44によって受信される。ここで、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるか否かが判定される(ステップS106)。
【0050】
たとえば、機器識別情報「USB−001」の外部接続機器20については、これまでに録画予約端末12に接続され、その際に外部接続機器20のための録画記憶領域18が録画記憶装置16に既に生成されている。このため、図4に示すように、この機器識別情報「USB−001」および領域識別情報「¥¥ServerFile¥MUSB−001」が対応付けられて領域記憶部36に記憶されている。そこで、機器識別情報に対する領域識別情報が領域判定部44により領域記憶部36から取得されて、ステップS106においてYESと判定される。この結果、領域識別情報および画像識別情報が領域判定部44から録画制御部50に送られる。
【0051】
一方、たとえば、機器識別情報「USB−100」の新たな外部接続機器20については録画記憶領域18が録画記憶装置16にまだ生成されておらず、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36に記憶されていないため、機器識別情報に対する領域識別情報が領域判定部44により取得されない。この結果、ステップS106においてNOと判定されて、機器識別情報および画像識別情報が領域判定部44から領域管理部46に送られる。
【0052】
機器識別情報および画像識別情報が、判定結果として領域管理部46により領域判定部44から受信されると、機器識別情報とともに、または別に録画記憶領域18の生成指示が領域管理部46によって録画記憶装置16へ発せられる。この指示に従って、録画記憶装置16において録画記憶領域18がステップS108で生成される。録画記憶領域18が生成されたことを示す通知が録画記憶装置16から録画装置14へ送られ、領域管理部46に取得される。この通知の録画記憶領域18に対して領域識別情報が一意的に、ステップS110で割り当てられる。たとえば、機器識別情報「USB−100」の外部接続機器20のための録画記憶領域18に対して、録画記憶装置16の名称を示す「ServerFile」および録画記憶領域18を示す「M」を機器識別情報「USB−100」の前に付し、領域識別情報を「¥¥ServerFile¥MUSB−100」とする。この領域識別情報「¥¥ServerFile¥MUSB−100」が機器識別情報「USB−100」と対応付けられて、ステップS110で領域管理部46により領域記憶部36に記憶される。また、領域識別情報「¥¥ServerFile¥MUSB−100」および画像識別情報が領域管理部46から録画制御部50に送られる。
【0053】
領域識別情報および画像識別情報が領域判定部44および領域管理部46のそれぞれから録画制御部50へ通知され、また、録画する画像が受像部48から受信される。領域識別情報により録画記憶領域18が特定され、この録画記憶領域18に画像が画像識別情報とともにステップS112で保存される。
【0054】
この実施例によれば、画像が録画記憶領域18に保存され、この録画記憶領域18の領域識別情報が外部接続機器20の機器識別情報に対応付けられていると、画像と外部接続機器20とが対応する。したがって、外部接続機器20の保持者以外の者が、外部接続機器20に対応する画像を読み出せず、画像の著作権保護が図られる。
【0055】
この画像は外部接続機器20に記憶されないことにより、外部接続機器20を紛失しても、画像を外部接続機器20から読み出せず、画像の著作権を保護することができる。
【0056】
しかも、機器識別情報と領域識別情報との関係も外部接続機器20に記憶されていないため、外部接続機器20の紛失などにより外部接続機器20が第三者の手に渡っても、画像の保存場所がわからず、この保存場所に不正にアクセスして画像が読み出されることを防げる。
【0057】
また、新たな外部接続機器20が録画予約端末12に接続されるときなど必要に応じて、録画記憶領域18を生成するため、録画記憶領域18を予め設定しておく必要がない。特に、使用する外部接続機器20が増えても、外部接続機器20ごとに設定するなどの手間がかからず、管理者の負担を軽減することもできる。
【0058】
さらに、録画装置14で領域識別情報を管理しているため、ファイルサーバの増設や置き換えなどで録画記憶領域18の場所を変更した場合でも、録画記憶領域18の場所変更に全ての外部接続機器20を用意し機器毎に変更する必要がなく、録画装置14で一括して変更することができる。
【0059】
特に、学校などで複数の先生などのユーザが一台の録画予約端末12を共有し利用するような場合でも、この録画システムを用いれば、録画した画像を、他の先生と共有することなく、授業で使用する目的で利用することができる。しかも、録画記憶装置16における記憶容量を抑えることができる。
【0060】
なお、上記実施例では、録画の開始時に録画記憶領域18を作成したが、録画の終了時に録画記録領域を作成することもできる。この場合、一次記憶部(図示せず)を設ける。そして、録画を開始すると、受像部48が受信した画像を一次記憶部に一旦保存し、録画を終了したときに、録画した画像の全情報をまとめて録画記憶領域18に保存することもできる。
【0061】
また、上記実施例では、録画記憶領域18の容量を所定値または任意値としたが、外部接続機器20と同容量とすることもできる。この場合、機器識別情報に加え、機器容量情報なども外部接続機器20から取得する。機器容量情報は、外部接続機器20の記憶媒体に蓄積できる情報の量を示す情報である。この機器容量情報に従って、領域管理部46は録画記憶領域18を生成する。
【0062】
さらに、上記実施例では、画像識別情報が監視部42から領域判定部44を介して領域管理部46および録画制御部50に送信され、画像と共に録画記憶領域に保存されたが、画像識別情報を監視部42から録画記憶領域に送信し保存しなくてもよい。この場合、録画した順番、日時など、保存した画像を識別する情報を画像のファイル名などとして画像と共に保存する。
【実施例2】
【0063】
この発明の第2実施例である録画システム10は、録画された画像の再生に関する録画再生情報を情報取得部が取得するとともに、機器識別情報を基に領域記憶部から領域識別情報を領域判定部が判定することにより、これらの録画再生情報および領域識別情報に応じて録画された画像を録画制御部が取得し再生指示をする。なお、第1実施例と同様で、共通する部分については同じ番号を付して、その番号の説明は省略する。
【0064】
制御部32は、外部接続機器20の機器識別情報および録画予約端末12のユーザからの指示情報を取得する。指示情報は、録画した画像を再生する要求であって、要求情報および画像識別情報などを含む。要求情報は、ユーザの録画に関する要求を示し、録画した画像の再生を求める情報である。画像識別情報は、録画した画像を一義的に特定し、たとえば、テレビなどの放送局に割り当てられた周波数を示すチャンネルと開始日時、番組名などである。
【0065】
情報生成部34は、制御部32から外部接続機器20の機器識別情報および指示情報を得て、これらを基に録画再生情報を生成し、録画装置14に送信する。この録画再生情報は、機器識別情報、要求情報および画像識別情報を含む。
【0066】
情報判定部40は、録画再生情報を受信し、録画再生情報の要求情報が録画再生であるか否かを判定する。録画再生であれば、録画再生情報の機器識別情報および画像識別情報を領域判定部44に送る。
【0067】
領域判定部44は、情報判定部40から機器識別情報および画像識別情報を受け、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるか否かを判定する。録画記憶領域18が録画記憶装置16に既に生成されていると、この録画記憶領域18の領域識別情報が機器識別情報に対応付けられて領域記憶部36に記憶されているため、機器識別情報に対する領域識別情報を画像識別情報と共に録画記憶装置16から取得し、録画制御部50に送る。
【0068】
録画制御部50は、領域識別情報および画像識別情報を領域判定部44から取得する。そして、領域識別情報から録画記憶領域18を特定し、画像識別情報に基づき録画記憶領域18に保存されている画像の中から再生を要求する画像を抽出する。これを再生指示として録画予約端末12に送る。
【0069】
録画予約端末12は、録画装置14から録画された画像を受信する、受信部52をさらに備える。受信部52は画像を受信し、制御部32に送信する。制御部32は画像を受けると、画像を表示装置30などに表示することにより、画像を再生する。
【0070】
第2実施例の録画システム10における処理プロセスの一例を、図3および図6を用いて説明する。
【0071】
外部接続機器20の接続が制御部32で検知されると、ここで外部接続機器20の機器識別情報が取得される。また、入力装置28などの指示操作により、入力された指示情報が取得される。たとえば、録画予約ボタンおよび録画再生ボタンが操作画面に表示されている状態において、録画再生ボタンをユーザがカーソルでクリックすれば、録画再生の要求情報が制御部32に取得される。次いで、過去の番組表が操作画面に表示されると、ユーザがこの中から再生する番組を選び、番組名などをクリックすることで、番組名などの画像識別情報が制御部32で取得される。
【0072】
外部接続機器20の機器識別情報およびユーザからの指示情報が制御部32から情報生成部34に送られて、ここでこれらの情報を基に録画再生情報が生成される。そして、録画再生情報は録画装置14に送信され、ステップS120で、情報取得部38により取得される。
【0073】
録画再生情報が、情報取得部38から情報判定部40へ送信される。情報判定部40において、録画再生情報から要求情報が抽出され、要求情報の内容が判定される。この内容が録画再生でなければ、ステップS122で、NOと判定されて、処理は終了する。一方、要求情報が録画再生であれば、ステップS122でYESと判定され、録画再生情報の機器識別情報および画像識別情報が領域判定部44へ送られる。
【0074】
機器識別情報および画像識別情報が領域判定部44で受信されると、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるか否かが判定される。たとえば、新たな外部接続機器20については録画記憶領域18が録画記憶装置16にまだ生成されていないため、機器識別情報に対する領域識別情報が領域判定部44により取得されず、ステップS124でNOと判定されて、処理が終了する。
【0075】
一方、たとえば、録画予約時に外部接続機器20が録画予約端末12に接続され、外部接続機器20のための録画記憶領域18が録画記憶装置16に生成されていれば、機器識別情報および領域識別情報が対応付けられて領域記憶部36に記憶されている。そこで、機器識別情報に対する領域識別情報が領域判定部44により領域記憶部36から取得されて、ステップS124でYESと判定され、領域識別情報が画像識別情報と共に領域判定部44から録画制御部50に送られる。
【0076】
領域識別情報および画像識別情報が領域判定部44から録画制御部50へ通知されると、領域識別情報により録画記憶領域18が特定され、その領域に含まれる画像の中から再生画像が画像識別情報で特定される。この画像が録画記憶領域から取得され、録画予約端末12へ送信される。
【0077】
録画予約端末12では、画像が受信部52により受け取られ、制御部32に送られる。制御部32によって、画像が表示装置30に表示されて、再生される。
【0078】
なお、上記実施例では、要求情報および画像識別情報を取得し、これに基づいて録画再生情報を生成したが、画像識別情報を含まずに録画再生情報を生成することもできる。この場合、機器識別情報および要求情報を含む録画再生情報を情報取得部38が取得する。要求情報により画像の再生であることを情報判定部が判定すると、次に、機器識別情報に対応する領域識別情報を領域判定部が取得し、この領域識別情報で録画記憶領域を録画制御部50が特定する。そこで、録画記憶領域に含まれる画像が1つならば、その画像を取得し、録画予約端末12に送信する。一方、録画記憶領域に含まれる画像が2つ以上ならば、ファイル名など画像を識別可能な情報を録画記憶領域18から取得し、これを録画予約端末12に送信し、制御部32などにより表示装置30に表示する。ユーザがファイル名などから所望の画像を選択すると、この選択された画像の情報を制御部32が取得し、録画装置14に送信する。録画装置14では、この情報を情報取得部38で取得し録画制御部50に送る。録画制御部50は、この情報を基に画像を録画記憶領域18から抽出し、録画予約端末12に送信して、画像を表示装置30に表示することにより、再生する。
【実施例3】
【0079】
この発明の第3実施例である録画システム10は、情報取得部38が外部接続機器20の機器状態情報をさらに取得し、機器状態情報により外部接続機器20の切断が検出されたとき、条件判定部54が録画記憶領域18に保存されるファイルの情報を取得し、ファイル情報によりファイルの有無を判断する。判断結果によりファイルが存在しない場合、領域管理部46が録画記憶領域18を解放する。なお、第1および第2実施例と同様で、共通する部分については同じ番号を付して、その番号の説明は省略する。
【0080】
制御部32は、機器識別情報に加え、外部接続機器20の機器状態情報をさらに取得する。機器状態情報は、接続情報、切断情報およびアクセス情報を有し、外部接続機器20の接続、切断およびアクセスを制御部32が検知して情報生成部34で取得される。接続情報は、外部接続機器20が録画予約端末12に接続されたこと、または接続されていることを示す。切断情報は、外部接続機器20が録画予約端末12から切断されたこと、または切断要求を示す。アクセス情報は、録画予約端末12が外部接続機器20へアクセスしたこと、またはアクセス要求を示す。
【0081】
情報生成部34は制御部32から機器識別情報および機器状態情報を得て、これらの情報に基づき機器情報を生成する。そして、機器情報を録画装置14に送信する。情報取得部38は機器情報を受け、これを情報判定部40へ送る。
【0082】
情報判定部40は、情報取得部38から機器情報を受け、機器情報の機器状態情報が切断情報か否かを判定する。機器状態情報が切断情報であると判定すれば、機器識別情報を領域判定部44に送る。
【0083】
条件判定部54は、領域判定部44から領域識別情報を得て、それに基づき録画記憶領域18に保存されているファイルの情報の取得指示を録画記憶装置16に発する。これに対応するファイル情報を録画記憶装置16から取得する。このファイル情報は、ファイル数およびファイルサイズなど、録画記憶領域18に保存されているデータ量を示す。たとえば、ファイル情報によりファイル数が0以外の数である場合、録画記憶領域18にファイルがあると判定し、処理を終了する。また、ファイル情報によりファイル数が0である場合、録画記憶領域18にファイルがないと判定し、機器識別情報および領域識別情報を領域管理部46へ送信する。なお、本例では、ファイル数でデータ量を判定したが、記憶領域内に保存されているデータサイズまたはファイルサイズを用いてもよい。この場合、データサイズが0バイトか、0バイト以外で判定する。
【0084】
領域管理部46は、機器識別情報および領域識別情報をファイルなしの判断結果として条件判定部54から取得すると、領域識別情報および録画記憶領域18の解放指示を録画記憶装置16に発する。これに応じて、録画記憶領域18が録画記憶装置16から解放されたことを示す通知を受けたら、領域管理部46は、解放された録画記憶領域18の領域識別情報と、これに対応する機器識別情報とを領域記憶部36から削除する。
【0085】
録画記憶装置16は、条件判定部54から領域識別情報およびファイル情報取得指示を受ける。領域識別情報により録画記憶領域18を特定し、この領域18に保存されているファイルのデータ量に関する情報を取得し、これを条件判定部54へ送信する。また、領域管理部46から領域識別情報およびこの領域18の解放指示を受ける。領域識別情報で録画記憶領域18を特定すると、この領域18を解放する。
【0086】
第3実施例の録画システム10における処理プロセスの一例を、図3および図7を用いて説明する。
【0087】
外部接続機器20の機器識別情報および機器状態情報が制御部32により取得され、これらの情報が制御部32から情報生成部34に送られて、ここでこれらの情報を基に機器情報が生成されて、機器情報は録画予約端末12から録画装置14に送信され、ステップS130で情報取得部38により取得される。
【0088】
機器情報が、情報取得部38から情報判定部40へ送信され、ここで機器情報の機器状態情報が切断情報であるか否かがステップS132で判定される。ここで、切断情報でない、つまり接続情報やアクセス情報などであれば、NOと判定され、処理が終了する。一方、機器状態情報が切断情報であれば、YESと判定され、機器識別情報が領域判定部44へ送信される。
【0089】
機器識別情報が領域判定部44によって受信されると、機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36にあるか否かが判定される(ステップS134)。機器識別情報に対応する領域識別情報が領域記憶部36に記憶されていなければ、ここでNOと判定されて、処理が終了する。これに対し、機器識別情報に対する領域識別情報が領域記憶部36にあれば、YESと判定されて、機器識別情報および領域識別情報が領域判定部44から条件判定部54に送られる。
【0090】
条件判定部54では領域判定部44から機器識別情報および領域識別情報を受ける。そして、領域識別情報が示す録画記憶領域18にファイルが記憶されているかを検出するため、領域識別情報およびこのファイル情報の取得指示が録画記憶装置16に発せられる。これに応じて録画記憶領域18に保存されているファイル数などが録画記憶装置16により検出され、ファイル情報がステップS136で条件判定部54へ送信される。条件判定部54によりファイル情報が受け取られ、ファイル情報に基づき、録画記憶領域18にファイルがあるか否かがステップS138で判定される。たとえば、ファイル情報においてファイル数が0以外、つまり1以上の自然数であれば、録画記憶領域18にファイルが存在するとして、YESと判定し、処理は終了する。一方、ファイル情報でファイル数が0であれば、録画記憶領域18にファイルが存在しないとして、NOと判定し、領域識別情報および機器識別情報がファイルなしとの判定結果として領域管理部46へ発せられる。
【0091】
領域識別情報および機器識別情報が領域管理部46で受信されると、ここで、ファイルが存在しないとして、領域識別情報および開放指示が録画記憶装置16へ発信される。録画記憶装置16において、解放指示に従って録画記憶領域18がステップS140で解放される。この録画記憶領域18が解放されたことを示す通知が録画記憶装置16から管理サーバ14へ送られる。この通知が領域管理部46に受信されると、ステップS142において、領域識別情報および機器識別情報が領域管理部46によって領域記憶部36から削除される。
【0092】
この実施例によれば、ファイルが存在しない録画記憶領域を削除することにより、記憶容量の低減化がさらに図られる。
【0093】
なお、上記実施例において、情報判定部40が機器情報から外部接続機器の切断と判定すると、録画画像が再生されたか否かを検出し、再生された録画画像のファイルを削除する。それから、条件判定部54が領域識別情報に基づき録画記憶領域のファイル情報を取得し、ファイル情報によりファイルの有無を判断し、ファイルが存在しない録画記憶領域18を解放することもできる。また、録画画像の再生を検出する代わりに、第2実施例で録画画像を再生した後、録画画像のファイルを消去することもできる。これにより、再生された録画画像のファイルは自動的に消去される。
【0094】
また、上記実施例では、処理を終了したが、これに代えて、領域判定部が機器識別情報に対応する領域識別情報を取得し、領域識別情報を録画制御部に送信する。録画制御部は、領域識別情報に基づく録画記憶領域を特定し、アクセス可能にする。これにより、録画記憶領域に保存されるファイルの読み書きなどをできるようにしてもよい。
【0095】
さらに、上記実施例では、機器識別情報および領域識別情報を領域判定部44から条件判定部54へ送信し、条件判定部54でファイルが存在しないと判定されると、この判定結果として、領域識別情報および機器識別情報が領域管理部46へ発せられる。そして、領域管理部4により領域識別情報および機器識別情報が領域記憶部36から削除された。領域判定部44から機器識別情報を送信せず、領域識別情報を条件判定部46および領域判定部44へ送信してもよい。この場合、領域判定部44により領域識別情報に対応する機器識別情報を領域記憶部36において特定し、この機器識別情報および領域識別情報を領域記憶部36から削除する。
【0096】
なお、上記全実施例では、録画予約装置12、録画装置16および録画記憶装置16のそれぞれに各機能部32〜54を設けたが、各機能部を1つまたは2つの装置にまとめて設けることもできるし、各機能部をこれらの装置12、16、18に他の組み合わせ方法で設けることもできる。たとえば、録画記憶領域18を録画記憶装置16に設けたが、録画記憶領域18を録画装置14に設けることもできる。
【0097】
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、各実施例またはその一部を組み合わせるなどすることができる。
【符号の説明】
【0098】
10:録画システム
12:録画予約端末
14:録画装置
16:録画記憶装置
18:録画記憶領域
20:外部接続機器
36:領域記憶部
38:情報取得部
40:条件判定部
42:監視部
44:領域判定部
46:領域管理部
50:録画制御部
54:条件判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部接続機器と接続可能な録画予約端末、前記録画予約端末の録画予約に応じて画像を録画する録画装置、および前記録画装置からアクセス可能な録画記憶領域を含む録画記憶装置を有する録画システムにおいて、
前記外部接続機器の機器識別情報と前記録画記憶領域の領域識別情報とを対応付けて記憶する、領域記憶部、
前記録画予約端末に接続された前記外部接続機器の機器識別情報を含み、前記録画予約に関する録画予約情報を取得する、情報取得部、
前記録画予約情報に基づいて、録画開始を監視する監視部、
前記監視部が前記録画開始を検出すると、前記機器識別情報を基に前記領域記憶部から前記領域識別情報を判定する、領域判定部、
前記領域判定部の判定結果に応じて、前記外部接続機器のための録画記憶領域を生成する、領域管理部、および
前記録画開始により録画された画像を前記録画記憶領域に保存する、録画制御部を備える録画システム。
【請求項2】
前記情報取得部は、前記外部接続機器の機器識別情報を含み、前記録画された画像の再生に関する録画再生情報を取得し、
前記領域判定部は、前記機器識別情報を基に前記領域記憶部から前記領域識別情報を判定し、
前記録画制御部は、前記録画再生情報および前記領域識別情報に応じて、前記録画された画像を取得し再生指示をする、請求項1記載の録画システム。
【請求項3】
前記録画記憶領域に保存されるファイルの情報を取得する、条件判定部を備え、
前記情報取得部は、前記外部接続機器の機器状態情報をさらに取得し、
前記条件判定部は、前記機器状態情報により前記外部接続機器の切断が検出されたとき、前記ファイル情報により前記ファイルの有無を判断し、
前記領域管理部は、前記判断結果により前記ファイルが存在しない場合、前記録画記憶領域を解放する、請求項1ないし2記載の録画システム。
【請求項4】
外部接続機器と接続可能な録画予約端末、前記録画予約端末の録画予約に応じて画像を録画する録画装置、および前記録画装置からアクセス可能な録画記憶領域を含む録画記憶装置、前記外部接続機器の機器識別情報と前記録画記憶領域の領域識別情報とを対応付けて記憶する、領域記憶部を有する録画システムにおいて、
前記録画予約端末に接続された前記外部接続機器の機器識別情報を含み、前記録画予約に関する録画予約情報を取得する、情報取得機能、
前記録画予約情報に基づいて、録画開始を監視する監視機能、
前記監視部が前記録画開始を検出すると、前記機器識別情報を基に前記領域記憶部から前記領域識別情報を判定する、領域判定機能、
前記領域判定部の判定結果に応じて、前記外部接続機器のための録画記憶領域を生成する、領域管理機能、および
前記録画開始により録画された画像を前記録画記憶領域に保存する、録画制御機能を実現させるための録画プログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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