説明

録画予約用帳票及び録画予約システム

【課題】電子ペンにより利用者が容易に利用者の録画録音端末の遠隔操作を行うことができる録画予約用帳票および録画予約システムを提供する。
【解決手段】遠隔操作システム100において、利用者は、電子ペン10を使用して帳票3を構成する操作エリア及び番組エリアに記入を行う。サーバ5は、電子ペン10から取得した記入情報及び座標テーブル105に基づいて、指定した操作と、放送番組のチャンネル及び時間帯とを特定する。また、サーバ5は、記入情報から特定したペンIDに基づいて利用者DB6から、対応するメールフォーマット及びメールアドレスを抽出する。そして、サーバ5は、記入情報及び座標テーブル105により特定した操作、放送番組のチャンネル及び時間帯に基づいて、抽出したメールフォーマットに従って、ビデオ7を遠隔操作するためのメールを作成し、利用者DB6から抽出したメールアドレスに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペンを利用して、家電製品を遠隔操作する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ネットワーク技術の発展に伴い、ビデオのような家電製品がネットワークに接続され、外部から遠隔操作を行うことが可能になってきた。このような遠隔操作を行う場合、利用者は、外出先からPC(Personal Computer)や携帯電話を操作する必要がある。
【0003】
しかし、PCの操作方法に関する知識を十分に有しない利用者や、キーボード入力をあまり得意としない利用者などにとっては、上述の遠隔操作を上手に利用することは難しい。即ち、現状では、「誰にでも使いこなせなければならない」という家電本来の姿からかけ離れた複雑な操作を利用者に求めることとなっている。
【0004】
一方、近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」と呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入データ(「ストロークデータ」ともいう)が取得される。この記入データが、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。
【0005】
そこで、PC操作に不慣れな利用者にとっては、電子ペンを利用して紙の帳票に対してペン入力する方法により上述の遠隔操作をすることができれば便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2003−511761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、電子ペンにより利用者が容易に録画録音端末の遠隔操作を行うことができる録画予約用帳票および録画予約システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の1つの観点では、録画予約用帳票は、番組表の形式で番組欄により放送番組を指定するための番組エリアと、放送番組を録画録音することができる録画録音端末が行う操作を認識するための操作エリアとが設けられており、前記番組エリアと前記操作エリアに重畳して、読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターン形成されている。
【0009】
上記録画予約用帳票の一態様では、前記操作エリアには、新規に録画予約するための新規エリア、既に行った録画予約を取り消すための取消エリア、又は、既に行った録画を変更するための変更エリアが形成されている。
【0010】
上記録画予約用帳票の他の一態様では、前記番組エリアの番組欄毎にエリアIDが設定される。
【0011】
上記録画予約用帳票の他の一態様では、前記読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターンが重畳的に形成された、録画録音の画質又は音質を設定するための質設定エリアをさらに有する。これによれば、容易に、利用者が質設定エリアに記入することで指定した画質や音質を特定することができる。
【0012】
上記録画予約用帳票の他の一態様では、前記読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターンが重畳的に形成された、パスワードを認識するためのパスワードエリアをさらに有する。
【0013】
上記録画予約用帳票の他の一態様では、前記ドットパターンは、前記読取ユニットによって読取可能なインキにより形成されており、各エリアは、前記読取ユニットによって読取できないインキにより形成されている。
【0014】
上記のように構成された録画予約用帳票において使用される電子ペンは、ドットパターンを読み取ることで、例えば利用者が記入した文字や記号のストロークデータを取得するものである。このように録画予約用帳票を複数のエリアから構成されることにより、容易に、利用者が操作エリアに記入することで指定した録音録画端末の操作と、利用者が番組エリアに記入することで指定した放送番組のチャンネル及び時間帯と、利用者がパスワードエリアに記入することで指定したパスワードとを特定することができる。
【0015】
本発明の別の観点では、録画予約システムは、上述した録画予約用帳票の態様のうちいずれか一つの態様の録画予約用帳票と、前記読取ユニットと、放送番組を録画録音するための利用者の録画録音端末と、ネットワークを介して通信可能なサーバとを備え、前記読取ユニットによる前記録画予約用帳票への記入に基づき、前記サーバが前記録画録音端末へ放送番組の録画録音に関する指示情報を送信する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、電子ペンにより利用者が容易に録画録音端末の遠隔操作を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。
【図2】電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。
【図3】専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。
【図4】ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。
【図5】専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。
【図6】電子ペン用帳票の例を示す。
【図7】本実施形態における遠隔操作システムの概略構成を示す図である。
【図8】遠隔操作システムにおいて使用する帳票の例である。
【図9】帳票を構成する各エリアのエリアIDを示す図である。
【図10】図7に示す遠隔操作システムに含まれるサーバの機能ブロック図である。
【図11】利用者DBのデータ構造を模式的に示す図である。
【図12】座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。
【図13】本実施形態における遠隔操作処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本実施形態のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
【0019】
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
【0020】
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
【0021】
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
【0022】
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
【0023】
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX,Y座標を算出する。
【0024】
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX,Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
【0025】
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
【0026】
電子ペン10自体は、送信ボタンなどの機能ボタンを備えておらず、送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。
【0027】
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
【0028】
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
【0029】
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
【0030】
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
【0031】
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
【0032】
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX,Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
【0033】
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
【0034】
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
【0035】
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
【0036】
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
【0037】
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
【0038】
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
【0039】
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
【0040】
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
【0041】
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
【0042】
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
【0043】
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入データを受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入データをそのサービスサーバ27へ送信することになる。
【0044】
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において、後述するサーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねているものとする。
【0045】
[遠隔操作システム]
次に、本実施形態の遠隔操作システム(録画予約システム)について説明する。図7に遠隔操作システム100の概略構成を示す。図7に示す遠隔操作システム100は、利用者が電子ペン用帳票(以下、「帳票」と呼ぶ。)に記入した情報を、利用者が使用する家電製品固有の操作命令に翻訳することで、当該家電製品の遠隔操作を行うことができるものである。具体的に、遠隔操作システム100は、利用者が帳票に記入した情報に基づいて所定のメールフォーマットに従ったメールを作成し、利用者が使用する録音録画端末へ当該メールを送信することで遠隔操作を行うことができるものである。なお、家電製品である録音録画端末としては、ビデオやラジオ等が考えられるが、本実施形態ではビデオを例にして説明する。
【0046】
図7に示すように、遠隔操作システム100は、端末装置25、ビデオ7及びサーバ5がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。また、端末装置25とは、利用者が使用するPCや携帯電話といったネットワーク2を介してデータの授受が可能な端末である。また、ビデオ7とは、放送番組の録画録音が可能な端末であって、予め決められたメールフォーマットに従ったメールにより遠隔操作を行うことができる端末である。
【0047】
なお、サーバ5は、利用者データベース(以下、「DB」と呼ぶ。)6に接続されている。また、図7は、便宜上、1つの端末装置25と、1つのビデオ7を構成要素として含むこととしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数の端末装置25と、複数のビデオ7やラジオ等とを構成要素として含むこととしてもよい。
【0048】
まず、図8を参照して、本システムにおける遠隔操作方法の概要を述べておく。図8(a)は、利用者が遠隔操作に必要な情報を記入するための帳票例であり、図8(b)は、利用者が実際に記入を行った帳票例である。
【0049】
帳票3は、上述の専用ペーパーとして作成されたものであり、図8(a)に示すように、放送番組の番組表、ビデオ7が行う操作に関する情報、画質や音質に関する情報、パスワードに関する情報に対応する複数のエリアから構成されている。具体的に、帳票3は、放送番組に関する雑誌の1ページ等と考えられる。ここで、番組表に対応するエリアを番組エリア、操作に関する情報に対応するエリアを操作エリア、画質や音質に関する情報に対応するエリアを質設定エリア、パスワードに関する情報に対応するエリアをパスワードエリアとする。
【0050】
番組エリアは、放送番組のチャンネル、時間帯及び内容を示す情報が記載されている。操作エリアは、「新規」、「取消」、「変更」から構成されており、「新規」は新規に録画予約をすること、「取消」は既に行った録画予約を取り消すこと、「変更」は既に行った録画予約を変更することをそれぞれ表している。質設定エリアは、画質と音質から構成されており、さらにそれぞれ「SS」と「S」から構成されている。「SS」はハイクオリティ、「S」は通常のクオリティをそれぞれ表している。パスワードエリアは、4つの項目から構成されており、本実施形態では、後述する利用者登録時に設定した4桁の数字が記入されるエリアである。なお、送信ボックス39は、上述のとおり、電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用されるボックスである。
【0051】
利用者は、ビデオ7の遠隔操作を容易に行いたいと考えた場合、まず、サーバ5に利用者登録を行う。利用者登録において、利用者は、端末装置25を使用する等して、氏名、パスワード、ペンID、メールアドレス及びビデオ種類をサーバ5へ送信する。ここで、パスワードとは、他の者が利用者になりすましてビデオ7の遠隔操作をすることができないように設定する4桁の数字であり、利用者登録時に利用者が任意に設定できるものとする。また、ペンIDとは、利用者が使用する電子ペン10の識別情報である。また、メールアドレスとは、利用者が使用するビデオ7のメールアドレスであり、ビデオ種類とは、ビデオ7の種類である。サーバ5は、利用者を識別する利用者IDをキーとして、当該氏名、パスワード、ペンID、メールアドレス及びビデオ種類と、ビデオ種類に対応したメールフォーマットとを利用者情報として利用者DB6に記憶することで利用者登録を完了する。
【0052】
利用者登録をすませた利用者は、ビデオ7を遠隔操作して放送番組の録画を行いたいと考えた場合、駅の売店等で雑誌を購入することで帳票3を取得する。そして、利用者は、図8(b)に示すように、電子ペン10を使用して遠隔操作に必要な情報の記入を行う。具体的には、図8(b)に示すように、録画したい番組と、遠隔操作の内容と、設定したい画質や音質とにチェックマークを記入する。また、パスワードエリアに予め設定したパスワードを記入する。なお、電子ペン10は、各利用者が1本ずつ保有しているものであり、電子ペン10の識別情報であるペンIDにより、利用者を識別することが可能であるとする。
【0053】
電子ペン10は、記入された内容に対応するストロークデータを取得し、電子ペン10内のメモリに一時的に記憶した後、当該ストロークデータを端末装置25へ送信する。端末装置25は、電子ペン10から利用者が記入したストロークデータを受信し、ネットワーク2を通じてサーバ5へ送信する。サーバ5は、ストロークデータを、利用者が帳票3上の各エリアに記入した文字に関する記入情報として取得する。さらに、サーバ5は、後述する座標テーブルに基づいて取得した記入情報から、各エリアに記入されたストロークデータを抽出する。
【0054】
そして、サーバ5は、操作エリアに記入されたストロークデータに基づいて、利用者が指定する操作内容を特定する。また、サーバ5は、番組エリアに記入されたストロークデータに基づいて、利用者が指定する番組のチャンネル及び時間帯を特定する。また、サーバ5は、質設定エリアに記入されたストロークデータに基づいて、利用者が指定する画質及び音質を特定する。また、サーバ5は、パスワードエリアに記入されたストロークデータに基づいて、OCR(Optical Character Reader)により、利用者が記入した4桁の数字をパスワードとして特定する。
【0055】
次に、サーバ5は、取得した記入情報に基づいて、利用者が使用する電子ペン10のペンIDを特定する。そして、サーバ5は、特定したペンIDに基づいて利用者DB6からパスワード、メールアドレス及びメールフォーマットを抽出する。さらに、サーバ5は、抽出したパスワードと特定したパスワードが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合にのみ、特定した操作内容と、番組のチャンネル及び時間帯と、画質及び音質と、抽出したメールフォーマットとに基づいてビデオ7を遠隔操作するために必要なメールを作成する。そして、サーバ5は、抽出したメールアドレスに作成したメールを送信する。
【0056】
ビデオ7は、サーバ5からメールを受信する。このメールは、ビデオ7固有の操作命令に翻訳された情報であるため、ビデオ7は、当該メールに基づいて利用者が指定する所定の操作、例えば番組の録画予約等を行う。よって、利用者は、端末装置25を複雑に操作することなく、電子ペン10を使用して帳票に記入を行うことにより、容易にビデオ7の遠隔操作を行うことができる。つまり、サーバ5には、利用者の情報や機器固有の操作命令フォーマット、指示命令をデザインした帳票3の情報を予め記憶しておき、電子ペン10と紙媒体である帳票3とで指示した情報を機器固有の操作命令に翻訳することにより、帳票3にチェックマークを記入するといった単純な操作によりビデオ7といった機器を制御することが可能となる。
【0057】
[帳票]
次に、図8及び図9を参照して帳票3について説明する。図9は、帳票3を構成する各エリアのエリアIDを示す図である。ここで、エリアIDとは、エリアの識別情報である。帳票3は、大きく分けて、番組エリア、操作エリア、質設定エリア、パスワードエリア及び送信ボックス39から構成されている。本実施形態では、図9に示すように、番組エリアを番組毎にさらに細分化し、それぞれに「A」から始まるエリアIDを付与している。また、操作エリア及び質設定エリアをさらに細分化し、それぞれに「B」から始まるエリアIDを付与している。また、パスワードエリアを1マス毎に細分化し、それぞれに「P」から始まるエリアIDを付与している。なお、送信ボックスには、エリアID「C1」が付与されている。
【0058】
本実施形態のシステムでは、図8及び図9に示すような帳票3は、上述した専用ペーパーとして作成されている。即ち、図5に例示するように台紙30上にドットパターン32が印刷されており、その上に所定の罫線などの図案が印刷されている。先に述べたように、ドットパターン32は電子ペン10が認識することができるように、カーボンを含んだインキにより印刷されている。一方、罫線などの図案34は、通常の(カーボンを含まない)インキにより印刷されているため、電子ペン10がそれを認識することはない。
【0059】
このように、帳票3上にドットパターン32が印刷されており、帳票3が細分化された複数のエリアから構成されていることで、エリアIDとドットパターン32上の位置座標とを対応付けた座標テーブルに基づいて、容易に利用者が指定した情報を特定することが可能となる。
【0060】
[サーバ]
次に、サーバ5について詳しく説明する。図10は、遠隔操作システム100における、特にサーバ5の内部構成を示す。図示のように、サーバ5は、遠隔操作プログラム101、利用者情報取得機能102、利用者登録機能103、記入情報取得機能104、座標テーブル105、利用者情報確認機能106、予約情報特定機能107、メール作成機能108及びメール送信機能109から構成されている。
【0061】
なお、各機能は、サーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
【0062】
遠隔操作プログラム101は、利用者登録を行うプログラムである。また、遠隔操作プログラム101は、利用者が帳票3に記入した情報と、座標テーブルと、利用者DB6とに基づいて所定のメールフォーマットに従ったメールを作成し、当該利用者が使用するビデオ7へ当該メールを送信することで遠隔操作を行うプログラムである。
【0063】
利用者情報取得機能102は、遠隔操作プログラム101を実行することにより、利用者から、氏名、パスワード、ペンID、メールアドレス及びビデオ種類に関する情報を取得する機能である。
【0064】
利用者登録機能103は、さらに利用者情報記憶機能を有している。利用者情報記憶機能は、利用者を識別する利用者IDをキーとして、利用者情報取得機能102が取得した氏名、パスワード、ペンID、メールアドレス及びビデオ種類に関する情報と、ビデオ種類に対応するメールフォーマットとを利用者情報として利用者DB6に記憶する機能である。ここで、利用者DBについて図11を参照して説明する。図11は、利用者DB6のデータ構造を模式的に示す図である。図示のとおり、利用者DB6は、利用者ID、氏名、パスワード、ペンID、メールアドレス、ビデオ種類及びメールフォーマットから構成されている。つまり、利用者登録機能103は、利用者IDを発行して利用者DB6に利用者情報を記憶することにより、利用者登録を行う機能である。
【0065】
ここで、メールフォーマットについて詳しく説明する。メールフォーマットとは、ビデオ7が操作命令を認識可能なフォーマットである。具体的に、ビデオ7が認識可能なフォーマットが「操作内容,パスワード,チャンネル,時間帯,画質,音質」の順番に情報を記入するものであるとする。利用者が、19時から20時45分までの4chの番組を、画質音質共にSSクラスで録画予約することを指定し、パスワードに「1121」を記入した場合、サーバ5は、「new,1121,4ch,1900−2045,SS,SS」というメールを作成し、ビデオ7に送信することになる。
【0066】
記入情報取得機能104は、遠隔操作プログラム101を実行することにより、利用者が電子ペン10を使用して帳票3に記入した記入情報を取得する機能である。
【0067】
ここで、座標テーブル105について図12を参照して説明する。図12は、座標テーブル105のデータ構造を模式的に示す図である。図示のとおり、座標テーブル105は、エリアID、座標データ、内容、チャンネル、時間帯及び番組名から構成されている。エリアIDは、帳票3を構成する各エリアを識別する情報である。座標データは、帳票3に印刷されたドットパターン上における各エリアの配置を示す座標データである。内容は、各エリアが示す情報であって、例えば番組を示すエリアであれば「番組」、新規に録画予約をするという操作を示すエリアであれば「操作/新規」が設定されている。チャンネル、時間帯及び番組名は、内容が「番組」の場合に限り設定されており、各エリアが示す放送番組のチャンネル、時間帯及び番組名がそれぞれ設定されている。
【0068】
利用者情報確認機能106は、さらに、利用者確認機能、メールアドレス抽出機能及びフォーマット抽出機能から構成されており、電子ペン10を使用して帳票3への記入を行った利用者が登録済であるか否かを確認するとともに、メールアドレス及びメールフォーマットを抽出する機能である。具体的に、利用者確認機能は、記入情報取得機能104が取得した記入情報に基づいて、利用者が使用するペンIDを特定し、当該ペンIDに基づいて利用者DB6からパスワードを抽出する。そして、利用者確認機能は、後述する予約情報特定機能において特定したパスワードと、抽出したパスワードが一致するか否かを判定する。つまり利用者確認機能は、利用者が既に利用者登録をすませていること、及び、他の者によるなりすましがおこなわれていないことを確認する機能である。また、メールアドレス抽出機能は、記入情報取得機能104が取得した記入情報に基づいて特定したペンIDにより、利用者DB6からメールアドレスを抽出する機能である。また、フォーマット抽出機能も同様に、ペンIDにより、利用者DB6からメールフォーマットを抽出する機能である。
【0069】
予約情報特定機能107は、座標テーブル105に基づいて、記入情報取得機能104が取得した記入情報から各エリアに記入したストロークデータを抽出し、当該ストロークデータに基づいて利用者が指定した予約情報を特定する機能である。ここで、予約情報とは、利用者が指定したパスワード、操作内容、画質や音質、番組のチャンネル及び時間帯に関する情報である。
【0070】
予約情報特定機能107は、さらにパスワード特定機能、操作特定機能、質特定機能、チャンネル特定機能及び時間帯特定機能から構成されている。パスワード特定機能は、利用者がパスワードエリアに記入したストロークデータに基づいて、OCRにより、利用者が記入したパスワードを特定する機能である。操作特定機能は、利用者が操作エリアに記入したストロークデータに基づいて、利用者がチェックマークを記入した操作内容を特定する機能である。質特定機能は、利用者が質設定エリアに記入したストロークデータに基づいて、利用者がチェックマークを記入した画質及び音質を特定する機能である。チャンネル特定機能は、利用者が番組エリアに記入したストロークデータに基づいて、利用者がチェックマークを記入したチャンネルを特定する機能である。時間帯特定機能は、利用者が番組エリアに記入したストロークデータに基づいて、利用者がチェックマークを記入した番組の時間帯を特定する機能である。
【0071】
メール作成機能108は、予約情報特定機能107が特定したパスワード、操作内容、画質、音質、番組のチャンネル及び時間帯に基づき、利用者情報確認機能が抽出したメールフォーマットに従って、ビデオ7を遠隔操作するためのメールを作成する機能である。
【0072】
メール送信機能109は、利用者情報確認機能が抽出したメールアドレスに、メール作成機能108が作成したメールを送信する機能である。
【0073】
[遠隔操作処理]
次に、遠隔操作システム100により実行される遠隔操作処理について説明する。図13は、遠隔操作処理のフローチャートである。なお、利用者は既に利用者登録をすませているものとする。
【0074】
利用者は、まず、電子ペン10を使用して帳票3上の各エリアへ所定の記入を行う。帳票3への記入が終了すると、利用者は、送信ボックス39にチェックマークを記入することにより、端末装置25を介して記入情報をサーバ5へ送信する。
【0075】
サーバ5は、端末装置25から記入情報を取得し(ステップS1)、まず、当該記入情報に基づいてペンIDを特定する(ステップS2)。また、サーバ5は、記入情報と座標テーブル105に基づいて、利用者が記入したパスワードを特定する(ステップS3)。そして、サーバ5は、ステップS2において特定したペンIDに基づいて利用者DB6を検索し、利用者が登録をすませているか否かを確認する。また、利用者が登録をすませている場合には、利用者DB6に記憶されているパスワードを抽出し、ステップS3において特定したパスワードと一致するか否かを確認する(ステップS4)。サーバ5は、利用者が登録をすませているか及びパスワードが一致するかを確認した後、問題がある場合には(ステップS5;No)、その旨のメッセージを端末装置25に送信し、遠隔操作処理を終了する。
【0076】
一方、問題がない場合には(ステップS5;Yes)、記入情報と座標テーブル105に基づき、利用者が指定した操作を特定する(ステップS6)。また、サーバ5は、記入情報と座標テーブル105に基づき、利用者が指定した画質及び音質を特定する(ステップS7)。また、サーバ5は、記入情報と座標テーブル105に基づき、利用者が指定した番組のチャンネル及び時間帯を特定する(ステップS8、S9)。そして、サーバ5は、ステップS2において特定したペンIDに基づいて、利用者DB6から、メールアドレス及びメールフォーマットを抽出する(ステップS10)。さらに、サーバ5は、特定した操作と、画質及び音質と、番組のチャンネル及び時間帯とに基づき、抽出したメールフォーマットに従って、ビデオ7を遠隔操作するために必要なメールを作成する(ステップS11)。そして、サーバ5は、作成したメールを、ステップS10で抽出したメールアドレスに送信することにより(ステップS12)、遠隔操作処理を完了する。
【0077】
ビデオ7は、サーバ5から受信したメールに従って、利用者が指定した内容の操作を行う。即ち、利用者が番組Aの録画予約を指定した場合には、サーバ5は番組Aの録画予約を行う。利用者が指定した操作を完了したビデオ7は、サーバ5に操作完了を伝える完了メールを送信する。そして、サーバ5は、端末装置25に当該完了メールを転送する。これにより、利用者は、外出先であっても、端末装置25が受信するメールを確認することでビデオ7が操作を完了したことを把握することができる。なお、完了メールは、ビデオ7が直接端末装置25に送信することとしてもよい。
【0078】
このように、利用者情報、機器固有の操作命令フォーマットに関する情報、指示命令をデザインした帳票3に関する情報を予め記憶しているサーバ5を設け、利用者が電子ペン10と帳票3とで指示した情報を機器固有の操作命令に翻訳し、メールとして当該機器に送信することにより、容易に遠隔操作を行うことができる。つまり、端末装置25は、記入情報をサーバ5へ送信するためのツールとしてのみ利用されるものであるため、利用者は複雑な端末装置25を意識することなく、換言すると複雑な端末装置25を操作することなく、家電製品を容易に遠隔操作することができる。
【0079】
なお、本実施形態では、利用者を識別する情報としてペンIDを利用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、利用者が使用する携帯電話の識別情報である端末IDを利用して当該利用者を識別することとしても構わない。この場合、利用者登録時に取得した端末IDを利用者DB6に記憶して利用者確認時の際に利用することとなる。
【0080】
また、本実施形態では、利用者が帳票3にチェックマーク(レ)を記入することとしているが、このチェックマークは任意の記号とすることが可能であり、他のチェックマーク(○や△)であっても構わない。
【0081】
また、本実施形態では、利用者がサーバ5のサービスを利用するためには予め利用者登録を行うこととしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、帳票3上において、ビデオ7の種類を指定したり、ビデオ7のメールアドレスを指定したりすることができるように設定しておけば、利用者DB6に利用者情報が記憶されていなくても、サーバ5は、記入情報に基づいてビデオ7が認識可能なメールを作成することができる。よって、予め利用者登録をせずとも、本発明を適用することは可能である。
【0082】
また、本実施形態では、利用者が保有しているビデオは1台として説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数台の場合にも適用することができる。この場合、利用者は、帳票3上においてどのビデオ7に録画予約を行うかを指定することが可能であるものとする。
【産業上の利用可能性】
【0083】
このように、電子ペンにより記入した情報を、自動的に家電製品固有の操作命令に翻訳することにより、利用者が容易に家電製品の遠隔操作を行うことができる遠隔操作システムを提供することができる。
【符号の説明】
【0084】
2…ネットワーク
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
25…端末装置
26…問い合わせサーバ
27…サービスサーバ
100…遠隔操作システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
番組表の形式で番組欄により放送番組を指定するための番組エリアと、放送番組を録画録音することができる録画録音端末が行う操作を認識するための操作エリアとが設けられており、
前記番組エリアと前記操作エリアに重畳して、読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターン形成されていることを特徴とする録画予約用帳票。
【請求項2】
前記操作エリアには、新規に録画予約するための新規エリア、既に行った録画予約を取り消すための取消エリア、又は、既に行った録画を変更するための変更エリアが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の録画予約用帳票。
【請求項3】
前記番組エリア番組毎にエリアIDが設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の録画予約用帳票。
【請求項4】
前記読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターンが重畳的に形成された、録画録音の画質又は音質を設定するための質設定エリアをさらに有することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の録画予約用帳票。
【請求項5】
前記読取ユニットにより光学的に読み取られるドットパターンが重畳的に形成された、パスワードを認識するためのパスワードエリアをさらに有することを特徴とする請求項乃至のうちいずれか一項に記載の録画予約用帳票。
【請求項6】
前記ドットパターンは、前記読取ユニットによって読取可能なインキにより形成されており、各エリアは、前記読取ユニットによって読取できないインキにより形成されていることを特徴とする請求項乃至のうちいずれか一項に記載の録画予約用帳票。
【請求項7】
請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の録画予約用帳票と、
前記読取ユニットと、
放送番組を録画録音するための利用者の録画録音端末と、
ネットワークを介して通信可能なサーバとを備え、
前記読取ユニットによる前記録画予約用帳票への記入に基づき、前記サーバが前記録画録音端末へ放送番組の録画録音に関する指示情報を送信することを特徴とする録画予約システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−15410(P2011−15410A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−167279(P2010−167279)
【出願日】平成22年7月26日(2010.7.26)
【分割の表示】特願2004−325919(P2004−325919)の分割
【原出願日】平成16年11月10日(2004.11.10)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】