説明

録画管理システム、録画管理方法及び録画管理プログラム

【課題】被写体の所在位置や属性を特定して、確実に動きを録画するための録画管理システム、録画管理方法及び録画管理プログラムを提供する。
【解決手段】アンテナ管理部13から検知情報を取得した録画管理サーバ20の制御部21は、ゴルフティーの設置位置及びゴルフティーの利用者を特定する。そして、制御部21は、利用者の属性を取得し、録画に用いる撮影装置を特定する。更に、制御部21は、撮影装置の位置とゴルフティーの設置位置とに基づいて撮影方向、フォーカスの調整処理を行なう。そして、制御部21は、ICタグを検知できなくなってから所定の継続基準時間を経過するまで、動画像の記録を行なう。そして、URLを付与して、動画像を画像管理データベース25に記録する。携帯電話端末30からURLに基づいて再生要求を受信した場合、携帯電話端末30に画像データを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、確実に被写体の動きを録画するための録画管理システム、録画管理方法及び録画管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、映像により記録を残すために、色々な場所で撮影装置を用いての録画が行なわれている。このような録画は、人間のような動体の挙動を撮影するために利用される場合がある(例えば、特許文献1を参照。)。この文献記載の自動録画装置は、ドアの前の状況を撮影するアイカメラと、ドアの前の来訪者を検知するセンサとを備える。そして、センサにより来訪者が検知されているときドアの前の映像を自動的に録画する。そして、録画対象となる場所に人の存在が検知されたときのみ、その場所の状況を自動的に録画する。
【0003】
また、このような録画においては、人間の動作確認にも利用される場合があり、例えば、ゴルフのスイング診断にも利用されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献記載の技術では、ゴルフクラブを把持してスイングするゴルファーを撮影した画像を取り込む診断コンピュータでスイング姿勢あるいはシャフト角度を含む診断項目を設定する。そして、診断コンピュータは、診断項目に関して、画像上でのスイング中に動作する色付マークの位置座標より数値化されたデータと、診断コンピュータに予め入力されている理想値である判定値とを比較してスイング診断を行なう。
【0004】
また、ICタグを利用して撮影条件を設定する技術も検討されている(例えば、特許文献3を参照。)。この文献記載の技術では、IDタグからIDデータを複数受信した場合、撮影条件が記憶された条件テーブルのIDデータを特定して表示し、選択入力の指示がなされたIDデータを対象のIDデータとして定める。そして、このIDデータの設定データを撮影条件に設定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−215484号公報(第1頁)
【特許文献2】特開2005−270508号公報(第1頁)
【特許文献3】特開2006−94064号公報(第1頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、録画を行なう場合、その動体の所在位置や属性によって撮影条件が異なってくる。特許文献1に記載された技術では、自動的に録画が行なわれるが、被写体の属性に応じて適切な録画を行なうことができない。
【0007】
また、特許文献2に記載された技術では、ゴルフスイング診断システムの前で、診断のためのスイング動作を行なう必要がある。しかし、ティーグラウンドのように、実際の場面においてスイング動作を確認したい場合もある。更に、スイングを自動録画する場合、スイング終了までを確実に録画した後で停止させる必要がある。
【0008】
また、特許文献3に記載された技術では一つのカメラを用いて被写体を撮影しているが、複数の撮影装置を用いて同一被写体を撮影する場合もある。この場合には、録画に用いる適切な撮影装置を選択する必要がある。さらに、動画の場合には録画開始から録画終了までを的確に判断する必要がある。
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、この目的は、被写体の所在位置や属性を特定して、確実に動きを録画するための録画管理システム、録画管理方法及び録画管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムであって、前記制御手段が、前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する手段、前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する手段、前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する手段、前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する手段を備えたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の録画管理システムにおいて、前記被写体の所在位置に応じて、前記撮影条件として前記撮影装置の方向を設定することを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の録画管理システムにおいて、前記被写体の所在位置に応じて、前記撮影条件として、前記撮影装置のフォーカスを設定することを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の録画管理システムにおいて、前記制御手段は、前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知できなくなった場合、検知できなくなった時点からの経過時間を算出し、この経過時間が継続基準時間に達した場合に録画を停止することを要旨とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の録画管理システムにおいて、前記利用者情報記憶手段には、利用者の連絡先情報が更に記録されており、前記制御手段が、前記録画情報記憶手段に記録された録画データにアクセスするための情報を、前記利用者の連絡先に送信することを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムを用いて、録画処理を管理する方法であって、前記制御手段が、前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する段階、前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する段階、前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する段階、前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する段階を実行することを要旨とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムを用いて、録画処理を管理するためのプログラムであって、前記制御手段を、前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する手段、前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する手段、前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する手段、前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する手段として機能させることを要旨とする。
【0017】
(作用)
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、制御手段が、無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する。そして、無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する。更に、撮影条件記憶手段を用いて、属性情報に応じて、複数の撮影装置の中から所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び撮影装置における撮影条件を決定する。そして、撮影条件に基づいて、撮影装置により被写体の録画を開始し、録画情報記憶手段に録画データを記録する。これにより、被写体の所在位置や属性に応じて適切な撮影条件を設定し、録画を行なうことができる。また、制御手段が、利用者の属性情報に応じて、撮影条件として録画に用いる撮影装置を決定する。利き腕のように被写体の属性に応じて、撮影方法を変えた方が適切な録画を行なうことができる場合があるため、複数の撮影装置の中で、録画に適した撮影装置を選択して利用することができる。
【0018】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、被写体の所在位置に応じて、撮影条件として撮影装置の方向を設定する。これにより、被写体を中心にして的確な録画を行なうことができる。
【0019】
請求項3に記載の発明によれば、制御手段が、被写体の所在位置に応じて、撮影条件として、撮影装置のフォーカスを設定する。これにより、被写体に焦点を合わせた的確な録画を行なうことができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、無線タグ位置センサにより無線タグを検知できなくなった場合、検知できなくなった時点からの経過時間を算出し、この経過時間が継続基準時間に達した場合に録画を停止する。これにより、無線タグを検知できなくなった後の被写体の状況を録画することができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、制御手段が、録画情報記憶手段に記録された録画データにアクセスするための情報を、利用者の連絡先に送信する。これにより、利用者は、録画データにアクセスして録画を閲覧することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、被写体の所在位置や属性を特定して、確実に動きを録画することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】本発明の実施形態のティーグラウンドの説明図。
【図3】本実施形態の録画管理サーバの機能ブロックの説明図。
【図4】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)は利用者データベース、(b)はアンテナ配置データベース、(c)は撮影条件データベース、(d)は画像管理データベースに記録されたデータの説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本実施形態の処理手順の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を具体化した録画管理システムの一実施形態を、図1〜図8に従って説明する。本実施形態では、図1に示す録画管理サーバ20を用いて、撮影された動画像を利用者に提供するための録画管理システム、録画管理方法及び録画管理プログラムとして説明する。本実施形態では、ティーグラウンドに設置された撮影装置を用いて、利用者(本実施形態ではゴルファー)を被写体として、そのスイングを撮影する録画サービスを提供する場合を想定する。
【0025】
本実施形態の録画サービスを利用する場合には、利用者の携帯電話端末30を用いる。携帯電話端末30は、公知の方法により携帯電話網の基地局に接続される。このために、携帯電話端末30は、通話や各種指示の送受信のための通信処理を行なう制御部、表示部、入力部を備える。
【0026】
表示部は、携帯電話端末30が受信した電子メールや動画像などを表示する。入力部は、ダイヤル番号ボタンの他に、セレクタボタン、モード変更ボタンを有する。この携帯電話端末30は、通常の電話モードの他に、電子メールの送受信を行なうためのメールモードや動画像を表示するためのブラウザモード等を実行する。
【0027】
録画管理サーバ20は、ネットワークを介して、撮影装置(10a、10b、10c)に接続されている。各撮影装置(10a、10b、10c)は、録画管理サーバ20からの指示に基づいて、利用者のスイングを撮影する。本実施形態では、撮影装置(10a、10b)は、ティーグラウンドの側面に設置されており、利き腕に応じて利用者の正面からスイングを撮影する。一方、撮影装置10cはティーグラウンドの後方に設置されており、利用者の側面からスイングを撮影する。各撮影装置(10a、10b、10c)は、利用者のスイング位置に応じて、撮影方向を制御する。
【0028】
またティーグラウンドには、ICタグを検知するためのアンテナ網12が埋設されている。本実施形態では、このアンテナ網12は、図2に示すように、ティーグラウンドにおいて仕切られた領域の端部毎にICタグアンテナ120が設けられている。そして、各ICタグアンテナ120にはアンテナ識別子が割り振られている。各ICタグアンテナ120は、電波が到達する検知可能範囲のICタグを検知する。
【0029】
また、利用者は、ティーショットにおいて、無線タグとしてのICタグ110が付加されたゴルフティー11を用いる。このICタグ110はゴルフティー11に貼付又は内蔵されており、各ゴルフティー11固有のタグ識別子に関するデータを保持している。ティーグラウンドに刺されたゴルフティー11のICタグ110は、各ICタグアンテナ120から送信された電波に反応して、保持しているタグ識別子を返信する。
【0030】
そして、各ICタグアンテナ120は、ICタグを検知した場合、ICタグのタグ識別子とアンテナ識別子を含む検知情報を、アンテナ網12を介して、アンテナ管理部13に送信する。そして、ICタグアンテナ120は、ゴルフティー11がティーグラウンドか
ら抜かれた場合や、スイングによって飛ばされた場合には、電波状態が変化し、ICタグを検知しなくなる。
【0031】
無線タグ位置センサとしてのアンテナ管理部13は、各ICタグアンテナ120から受信した検知情報を録画管理サーバ20に供給する。これにより、検知情報を供給したICタグアンテナ120によって特定される範囲の中心位置を、ゴルフティーの設置位置として特定することができる。
【0032】
一方、録画管理サーバ20は、制御部21、利用者データベース22、アンテナ配置データベース23、撮影条件データベース24、画像管理データベース25を備える。
録画管理サーバ20の制御部21は、録画管理プログラムが実行されることにより、無線タグ所在位置特定段階、利用者属性情報取得段階、撮影条件決定段階、録画データ記録段階等の各処理を実行する。そして、制御部21は、図3に示すように、タグ情報取得手段211、利用者特定手段212、タグ位置特定手段213、カメラ特定手段214、撮影条件制御手段215、撮影制御手段216、画像編集手段217、画像提供手段218として機能する。
【0033】
タグ情報取得手段211は、アンテナ管理部13から、ゴルフティーに付加されたICタグ110に関する情報を取得する処理を実行する。
利用者特定手段212は、ゴルフティー11に付加されたICタグ110のタグ識別子を用いて、利用者を特定する処理を実行する。
【0034】
タグ位置特定手段213は、ICタグ110を検知したICタグアンテナ120のアンテナ識別子により、ゴルフティーが設置された位置を特定する処理を実行する。
カメラ特定手段214は、利用者の属性(本実施形態では利き腕)に応じて、利用者のスイングを撮影する撮影装置(10a、10b)を特定する処理を実行する。
【0035】
撮影条件制御手段215は、ゴルフティー11の設置位置に基づいて、撮影方向やフォーカスを決定し、撮影装置(10a、10b、10c)を操作する処理を実行する。
撮影制御手段216は、撮影装置(10a、10b、10c)に対して撮影開始や撮影終了を指示することにより、録画を制御する処理を実行する。
【0036】
画像編集手段217は、撮影された動画像を解析し、利用者に提供する画像を編集する処理を実行する。
画像提供手段218は、利用者の携帯電話端末30からのアクセスに応じて、撮影した動画像を提供する処理を実行する。
【0037】
利用者データベース22は利用者情報記憶手段として機能し、図4(a)に示すように、録画サービスの利用者に関して属性情報を記録した利用者レコード220が記録される。この利用者レコード220は、録画サービスの利用申請が登録された場合に記録される。この利用者レコード220は、利用者識別子、連絡先、利き腕フラグ、タグ識別子、ステータスに関するデータを含んで構成される。本実施形態では、利用者は複数のゴルフティーを所有することが可能であり、ゴルフティー毎にタグ識別子、ステータスに関するデータが記録される。
【0038】
利用者識別子データ領域には、録画サービスを利用する利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
連絡先データ領域には、この利用者の連絡先に関するデータが記録される。本実施形態では、連絡先として、利用者の携帯電話端末30の電子メールアドレスを用いる。
【0039】
利き腕フラグデータ領域には、この利用者の属性情報として利き腕を特定するための識別子に関するデータが記録される。本実施形態では、右利きフラグ又は左利きフラグが記録される。
【0040】
タグ識別子データ領域には、この利用者が利用するゴルフティーを特定するための識別子に関するデータが記録される。
ステータスデータ領域には、各ゴルフティーのタグ識別子に対して、ゴルフティーの使用状態を特定するためのデータが記録される。このステータスデータ領域には、未使用であることを示す未使用フラグ、使用中であることを示す使用中フラグ、使い終わったことを示す使用済みフラグが記録される。
【0041】
アンテナ配置データベース23には、図4(b)に示すように、アンテナ配置レコード230が記録される。このアンテナ配置レコード230は、各ICタグアンテナ120の設置場所が登録された場合に記録される。このアンテナ配置レコード230は、アンテナ識別子、座標に関するデータを含んで構成される。
【0042】
アンテナ識別子データ領域には、各ICタグアンテナ120を特定するための識別子に関するデータが記録される。
座標データ領域には、このICタグアンテナ120が配置された座標に関するデータが記録される。
【0043】
撮影条件データベース24は撮影条件記憶手段として機能し、図4(c)に示すように、撮影条件レコード240が記録される。この撮影条件レコード240は、各撮影装置(10a、10b、10c)の撮影条件が登録された場合に記録される。この撮影条件レコード240は、利用者属性条件レコード241と利用者位置条件レコード242とから構成される。
【0044】
ここで、利用者属性条件レコード241は、利き腕フラグに対してカメラ識別子に関するデータを含んで構成される。
利き腕フラグデータ領域には、利き腕を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0045】
カメラ識別子データ領域には、利用者の利き腕に対して、利用する撮影装置を特定するための識別子に関するデータが記録される。例えば、右利きの場合には、ティーグラウンドの右側面に設置された撮影装置10a及び後方に設置された撮影装置10cを特定するための識別子が記録される。一方、左利きの場合には、ティーグラウンドの左側面に設置された撮影装置10b及び後方に設置された撮影装置10cを特定するための識別子が記録される。
【0046】
また、利用者位置条件レコード242は、カメラ識別子に対して撮影方向、フォーカスに関するデータを含んで構成される。
カメラ識別子データ領域には、利用する撮影装置(10a、10b、10c)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0047】
撮影方向データ領域には、ティーグラウンド上の各ゴルフティーの座標に対して、撮影装置(10a、10b、10c)の撮影カメラを向ける方向を特定するための関数が記録される。具体的には、撮影装置(10a、10b、10c)の設置位置の座標から、ティーグラウンド上の各座標に撮影カメラを向けるための操作角度を算出するための関数である。
【0048】
フォーカスデータ領域には、ティーグラウンド上の各ゴルフティーの座標に対して、撮影装置(10a、10b、10c)の撮影カメラのフォーカスを特定するための関数が記録される。具体的には、撮影装置(10a、10b、10c)の設置位置の座標から、ティーグラウンド上の各座標までの距離に応じて撮影カメラのフォーカスを算出するための関数が記録される。
【0049】
画像管理データベース25は録画情報記憶手段として機能し、図4(d)に示すように、画像管理レコード250が記録される。この画像管理レコード250は、利用者のスイングを録画した場合に記録される。この画像管理レコード250は、URL、記録日時、利用者識別子、動画像、タイムインデックス、ベストスイングフラグ、対比画像に関するデータを含んで構成される。
【0050】
URLデータ領域には、録画した動画像を記録した場所を特定するためのデータ(URL)が記録される。
記録日時データ領域には、録画を行なった年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0051】
利用者識別子データ領域には、スイングを撮影した利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
動画像データ領域には、撮影した動画像データが記録される。
【0052】
タイムインデックスデータ領域には、スイング開始時及び終了時を特定するための時刻に関するデータが記録される。なお、タイムインデックスは、画像解析処理により初期設定される。そして、利用者は、コンピュータ端末を用いて、録画管理サーバ20にアクセスし、動画像データを確認して修正することができる。
【0053】
ベストスイングフラグデータ領域には、ベストスイングの動画像を特定するためのフラグが記録される。このベストスイングフラグは、コンピュータ端末を用いて、録画管理サーバ20にアクセスした利用者により設定される。
対比画像データ領域には、ベストスイングの動画像と今回の動画像とを対比した動画像データが記録される。
【0054】
次に、上記システムを利用して実行される処理を、図5〜8を用いて説明する。本実施形態では、画像登録処理、画像解析処理、画像再生処理を実行する。
【0055】
(画像登録処理)
まず、図5、図6を用いて画像登録処理を説明する。
この処理では、図5に示すように、アンテナ管理部13が、ICタグの検知処理を実行する(ステップS1−1)。具体的には、ゴルフティー11が地面に設置された場合、アンテナ網12のICタグアンテナ120は、ゴルフティー11に付加されたICタグ110と通信を行なう。この場合、ICタグ110は、保持しているタグ識別子をICタグアンテナ120に対して送信する。
【0056】
そして、各ICタグアンテナ120は、受信したタグ識別子を、アンテナ網12に接続されたアンテナ管理部13に供給する。ここで、アンテナ管理部13は、ICタグ110を検知したすべてのICタグアンテナ120のアンテナ識別子を特定する。そして、アンテナ管理部13は、特定したすべてのアンテナ識別子及び検知したタグ識別子に関するデータを含めた検知情報を録画管理サーバ20に送信する。
【0057】
検知情報を取得した録画管理サーバ20の制御部21は、ゴルフティーの設置位置の特
定処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21のタグ情報取得手段211が、アンテナ管理部13から、アンテナ識別子及び検知したタグ識別子に関するデータを受信し、タグ位置特定手段213及び利用者特定手段212に検知情報を供給する。この場合、制御部21のタグ位置特定手段213は、アンテナ配置データベース23を用いて、ICタグを検知したICタグアンテナ120の座標を特定する。次に、タグ位置特定手段213は、各座標に囲まれた領域の中心座標を、ゴルフティー11の設置位置として特定する。そして、タグ位置特定手段213は、特定した設置位置(中心座標)を撮影条件制御手段215に供給する。
【0058】
また、録画管理サーバ20の制御部21は、ゴルフティーの利用者の特定処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21の利用者特定手段212は、利用者データベース22を用いて、タグ情報取得手段211から取得したICタグ110のタグ識別子に関連付けられた利用者レコード220を抽出する。
【0059】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、使用中と判断されるゴルフティーについてのタグ識別子の取得処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21の利用者特定手段212が、利用者データベース22から、使用中フラグが記録されたゴルフティーのタグ識別子を取得する。なお、利用者データベース22において、使用中フラグに関連付けられたタグ識別子が記録されていない場合には、ゴルフティーのタグ識別子に関連付けられたステータスを使用中フラグに変更し、後述するステップS1−5、S1−6の処理は行なわない。
【0060】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、利用者データベース22において使用中フラグに関連付けられたタグ識別子と、アンテナ管理部13から取得したタグ識別子とが一致するかどうかについての判断処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21の利用者特定手段212が、使用中フラグが関連付けられたタグ識別子と、アンテナ管理部13から取得したタグ識別子とを比較する。これにより、前回使用されたゴルフティーと今回使用するゴルフティーとが同じかどうかを判定することができる。
【0061】
使用中フラグに関連付けられたタグ識別子と、アンテナ管理部13から取得したタグ識別子とが一致しない場合(ステップS1−5において「NO」の場合)には、録画管理サーバ20の制御部21が、ゴルフティーのステータスの変更処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21の利用者特定手段212が、利用者データベース22において、アンテナ管理部13から取得したタグ識別子に関連付けて、ステータスとして使用中フラグを記録する。更に、利用者特定手段212は、前回使用のゴルフティーのタグ識別子に関連付けられたステータスを使用中フラグから使用済みフラグに変更する。
【0062】
なお、2つのタグ識別子が一致している場合(ステップS1−5において「YES」の場合)、前回使用されたゴルフティーを今回使用していると判断されるため、ステータスの変更を行なわない。
【0063】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、利用者の属性取得処理を実行する(ステップS1−7)。具体的には、制御部21の利用者特定手段212が、この利用者レコード220に記憶された利き腕フラグを取得する。そして、利用者特定手段212は、取得した利き腕フラグをカメラ特定手段214に供給する。
【0064】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影装置の特定処理を実行する(ステップS1−8)。具体的には、制御部21のカメラ特定手段214が、利用者属性条件レコード241を用いて、利き腕フラグに対応するカメラ識別子を特定する。例えば、右利きの場合には、撮影装置(10a、10c)を特定し、左利きの場合には、撮影装置(10b
、10c)を特定する。
【0065】
そして、図6に示すように、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影方向、フォーカスの調整処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21の撮影条件制御手段215が、撮影条件データベース24から、録画に用いる撮影カメラのカメラ識別子が記録された撮影条件レコード240を抽出する。そして、撮影条件制御手段215は、撮影条件レコード240に記録された撮影方向及びフォーカスを特定する関数に、タグ位置特定手段213から取得した座標を代入して、撮影方向及びフォーカスを特定する。そして、撮影条件制御手段215は、録画に用いる撮影装置(10a、10c又は10b、10c)に対して、撮影方向及びフォーカスを指示する。
【0066】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影開始指示処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21の撮影制御手段216が、録画に用いる撮影装置(10a、10c又は10b、10c)に対して、撮影開始を指示する。この場合、各撮影装置(10a、10c又は10b、10c)は、撮影した動画像データを録画管理サーバ20に供給する。
【0067】
そして、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影装置からの動画像取り込み処理を実行する(ステップS2−3)。具体的には、制御部21の撮影制御手段216が、撮影装置(10a、10c又は10b、10c)から撮影された動画像を取得し、逐次、メモリに一時記録する。
【0068】
そして、録画管理サーバ20の制御部21は、動画像の記録処理を継続しながら、ICタグ110を検知できなくなったかどうかについての確認処理を実行する(ステップS2−4)。ゴルフティー11が抜かれたり飛ばされたりして、アンテナ網12においてICタグ110を検知できなくなり、タグ情報取得手段211が検知情報を取得しなくなる。この場合(ステップS2−4において「YES」の場合)、録画管理サーバ20の制御部21は、ICタグ110を検知できなくなってから継続基準時間が経過したかどうかの確認処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、撮影制御手段216は、継続基準時間(例えば、10秒)に関するデータを保持しており、ICタグ110を検知しなくなった時点からの経過時間と継続基準時間とを比較する。この場合にも、制御部21は、動画像の記録処理を継続する。
【0069】
ICタグ110を検知できなくなってから継続基準時間が経過した場合(ステップS2−5において「YES」の場合)、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影終了指示処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21の撮影制御手段216が、撮影を行なっている撮影装置(10a、10c又は10b、10c)に対して、撮影終了の指示を送信する。この場合、撮影装置(10a、10c又は10b、10c)は撮影を終了する。
【0070】
そして、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影画像の登録処理を実行する(ステップS2−7)。具体的には、制御部21の撮影制御手段216が、システムタイマから現在日時を取得する。更に、撮影制御手段216は、URLを付与して、記録日時とともに、メモリに一時記憶された動画像を画像管理データベース25に記録する。
【0071】
(画像解析処理)
次に、画像解析処理について、図7を用いて説明する。
ここでは、録画管理サーバ20の制御部21は、モーションキャプチャにより画像解析処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21の画像編集手段217が、今回、撮影した動画像について、モーションキャプチャにより、クラブの動きを特定し
、スイング開始時及び終了時を特定する。そして、画像編集手段217は、スイング開始時及び終了時の時刻(タイムインデックス)を画像管理データベース25に記録する。
【0072】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、ベストスイングとの対比画像生成処理を実行する(ステップS3−2)。具体的には、制御部21の画像編集手段217は、画像管理データベース25から、この利用者のベストスイングフラグが記録された画像管理レコード250を抽出する。そして、画像編集手段217は、タイムインデックスにより特定されるスイング開始時から終了時とを同期させて、今回の動画像とベストスイングフラグが記録された動画像とを並べた対比画像データを生成する。
【0073】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、対比画像の登録処理を実行する(ステップS3−3)。具体的には、制御部21の画像編集手段217は、生成した対比画像データを画像管理データベース25に記録する。
【0074】
次に、録画管理サーバ20の制御部21が、URLを付加した登録通知処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21の画像編集手段217は、利用者データベース22から、利用者識別子に関連付けられた連絡先(ここでは、電子メールアドレス)を取得し、動画像を登録したURLを付加した電子メールを、利用者の連絡先に送信する。
【0075】
(画像再生処理)
次に、画像再生処理について、図8を用いて説明する。電子メールを受信した利用者は、動画像を再生するために、電子メールに付加されたURLを用いて、録画管理サーバ20にアクセスする。
【0076】
これにより、録画管理サーバ20の制御部21は、再生要求の受信処理を実行する(ステップS4−1)。具体的には、制御部21の画像提供手段218が、利用者の携帯電話端末30からの再生要求を受信する。この再生要求には、URLに関するデータが含まれる。
【0077】
次に、録画管理サーバ20の制御部21は、URLに基づいて画像データの特定処理を実行する(ステップS4−2)。具体的には、制御部21の画像提供手段218が、この再生要求に含まれるURLに対応する画像管理レコード250を画像管理データベース25から取得する。
【0078】
そして、録画管理サーバ20の制御部21は、画像データの送信処理を実行する(ステップS4−3)。具体的には、制御部21の画像提供手段218は、画像管理レコード250に記録された動画像において、タイムインデックスにより特定されるスイング開始時〜終了時の動画像を携帯電話端末30に提供する。また、対比画像については、スイング開始時〜終了時の動画像を同期させた形態で提供する。この場合、携帯電話端末30は、録画管理サーバ20から取得した動画像や対比画像を再生する。
【0079】
本実施形態の録画管理システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、アンテナ管理部13は、特定したすべてのアンテナ識別子及び検知したタグ識別子に関するデータを含めた検知情報を録画管理サーバ20に送信する。そして、録画管理サーバ20の制御部21は、ゴルフティーの設置位置の特定処理を実行する(ステップS1−2)。更に、録画管理サーバ20の制御部21は、ゴルフティーの利用者の特定処理を実行する(ステップS1−3)。これにより、アンテナ識別子によりゴルフティーの設置位置を特定し、タグ識別子により利用者を特定することができる。そして、ゴルフティーの設置位置と利用者属性とを用いて、録画に用いる撮影装置(10a、
10b、10c)や、撮影条件(撮影方向やフォーカス)を特定することができる。
【0080】
・ 本実施形態では、録画管理サーバ20の制御部21は、今回使用するゴルフティーと、前回使用したゴルフティーとが同じかどうかについての判断処理を実行する(ステップS1−5)。ゴルフティーを紛失した場合、このゴルフティーを他のゴルファーが利用する場合があるが、このような場合にも誤録画を防止することができる。
【0081】
・ 本実施形態では、録画管理サーバ20の制御部21は、ICタグ110を検知できなくなるまで、動画像の記録処理を継続する(ステップS2−4)。スイングによってゴルフティー11が飛ばされた場合や、利用者がゴルフティー11を地面から抜いた場合、ICタグアンテナ120はICタグ110を検知しなくなる。この場合、ICタグ110を検知できなくなってから継続基準時間が経過した場合(ステップS2−5において「YES」の場合)、録画管理サーバ20の制御部21は、撮影終了指示処理を実行する(ステップS2−6)。これにより、録画管理サーバ20の制御部21は、スイング状況を考慮して録画を終了させることができる。特に、所定の時間(継続基準時間)の録画を継続するため、スイングによってゴルフティー11が飛ばされた場合にも、ボールが飛んだ後のフォームを確実に録画することができる。
【0082】
・ 本実施形態では、録画管理サーバ20の制御部21が、URLを付加した登録通知処理を実行する(ステップS3−4)。具体的には、制御部21の画像編集手段217は、利用者データベース22から、利用者識別子に関連付けられた連絡先(ここでは、電子メールアドレス)を取得し、動画像を登録したURLを付加した電子メールを、利用者の連絡先に送信する。そして、録画管理サーバ20の制御部21は、再生要求を受信した場合、URLに基づいて画像データを特定し(ステップS4−2)、携帯電話端末30に送信する(ステップS4−3)。これにより、利用者は、その場でスイングを確認することができる。
【0083】
・ 本実施形態では、録画管理サーバ20の制御部21は、モーションキャプチャにより画像解析処理を実行する(ステップS3−1)。具体的には、制御部21の画像編集手段217が、今回、撮影した動画像について、モーションキャプチャにより、クラブの動きを特定し、スイング開始時及び終了時を特定する。そして、画像編集手段217は、スイング開始時及び終了時の時刻(タイムインデックス)を画像管理データベース25に記録する。これにより、利用者は、スイング開始時から終了時までをトリミングした形態で動画像を閲覧することができる。
【0084】
更に、録画管理サーバ20の制御部21は、ベストスイングとの対比画像データを生成し、画像管理データベース25に記録する。録画管理サーバ20の制御部21は、URLを指定した再生要求を受信した場合、この対比画像データを携帯電話端末30に送信する(ステップS4−3)。これにより、利用者は、スイングの状態を確認することができる。
【0085】
また、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態では、利用者のゴルフスイングを撮影する録画サービスを提供する場合を想定したが、録画対象はこれに限定されるものではない。ICタグ110の位置やICタグ110のタグ識別子に応じて撮影条件を変更できるものであれば、この撮影処理方法を利用することができる。
【0086】
例えば、高価な商品や美術展示品、自動車の車両内の備品等の物品にICタグ110を貼付しておくことも可能である。この場合、出入口等に設置されたICタグアンテナ120を用いてICタグ110を検知する。そして、検知位置に対応した撮影装置を用いて、
持出時や盗難時の映像の録画を行なう。更に、ICタグ110に基づいて特定される物品の属性に対応して撮影条件を決定する。これにより、セキュリティーを向上させることができる。
【0087】
○ 上記実施形態では、録画サービスを利用する場合には、利用者の携帯電話端末30を用いる。画像管理データベース25に記録された動画像を閲覧する利用者端末はこれに限定されるものではなく、インターネットに接続されたコンピュータ端末等を用いることも可能である。
【0088】
○ 上記実施形態では、ティーグラウンドにおいて仕切られた領域の端部毎に埋設されているICタグアンテナ120が設けられている。アンテナの形状はこれに限定されるものではなく、仕切られた領域の周囲毎に設けられたループアンテナを用いることも可能である。この場合には、ループアンテナ内の領域のICタグを検知することにより、ICタグの所在位置を特定することができる。
【0089】
○ 上記実施形態では、制御部21の画像提供手段218は、画像管理レコード250に記録された動画像及び対比画像を、携帯電話端末30に提供する。これに代えて、いずれか一方のみを提供するように構成することも可能である。
【0090】
○ 上記実施形態では、制御部21のタグ位置特定手段213は、アンテナ配置データベース23を用いて、ICタグを検知したICタグアンテナ120の座標を特定する。次に、タグ位置特定手段213は、各座標に囲まれた領域の中心座標を、ゴルフティー11の設置位置として特定する。ゴルフティー11の設置位置の特定方法は、これに限定されるものではない。例えば、ICタグ110の信号強度に基づいて、ゴルフティー11の設置位置を特定することも可能である。具体的には、ICタグアンテナ120は、ICタグ110からの信号強度をアンテナ管理部13に供給する。そして、アンテナ管理部13は、ICタグアンテナ120のアンテナ識別子に関連付けて、各ICタグアンテナ120において受信した信号強度を録画管理サーバ20に送信する。この場合、制御部21のタグ位置特定手段213は、信号強度を比較し、複数のICタグアンテナ120の信号強度の関係からゴルフティー11の設置位置を特定する。
【符号の説明】
【0091】
10a,10b,10c…撮影装置、11…ゴルフティー、110…ICタグ、12…アンテナ網、120…ICタグアンテナ、13…アンテナ管理部、20…録画管理サーバ、21…制御部、211…タグ情報取得手段、212…利用者特定手段、213…タグ位置特定手段、214…カメラ特定手段、215…撮影条件制御手段、216…撮影制御手段、217…画像編集手段、218…画像提供手段、22…利用者データベース、23…アンテナ配置データベース、24…撮影条件データベース、25…画像管理データベース。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、
前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、
撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、
無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、
複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムであって、
前記制御手段が、
前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する手段、
前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する手段、
前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する手段、
前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する手段
を備えたことを特徴とする録画管理システム。
【請求項2】
前記被写体の所在位置に応じて、前記撮影条件として前記撮影装置の方向を設定することを特徴とする請求項1に記載の録画管理システム。
【請求項3】
前記被写体の所在位置に応じて、前記撮影条件として、前記撮影装置のフォーカスを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の録画管理システム。
【請求項4】
前記制御手段は、前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知できなくなった場合、検知できなくなった時点からの経過時間を算出し、この経過時間が継続基準時間に達した場合に録画を停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の録画管理システム。
【請求項5】
前記利用者情報記憶手段には、利用者の連絡先情報が更に記録されており、
前記制御手段が、前記録画情報記憶手段に記録された録画データにアクセスするための情報を、前記利用者の連絡先に送信することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の録画管理システム。
【請求項6】
無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、
前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、
撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、
無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、
複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムを用いて、録画処理を管理する方法であって、
前記制御手段が、
前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する段階、
前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する段階、
前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から
前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する段階、
前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する段階
を実行することを特徴とする録画管理方法。
【請求項7】
無線タグの利用者の利用者識別子に対して、この利用者の属性情報を記録した利用者情報記憶手段と、
前記属性情報に対応して撮影条件を記録した撮影条件記憶手段と、
撮影装置によって撮影した録画データを記録する録画情報記憶手段と、
無線タグの所在位置を特定する無線タグ位置センサと、
複数の撮影装置及び無線タグ位置センサに接続された制御手段とを備えた録画管理システムを用いて、録画処理を管理するためのプログラムであって、
前記制御手段を、
前記無線タグ位置センサにより無線タグを検知した場合、無線タグの所在位置を特定する手段、
前記無線タグに記憶された利用者識別子を取得し、前記利用者情報記憶手段から、この利用者の属性情報を取得する手段、
前記撮影条件記憶手段を用いて、前記属性情報に応じて、前記複数の撮影装置の中から前記所在位置に存在する被写体を撮影する撮影装置及び前記撮影装置における撮影条件を決定する手段、
前記撮影条件に基づいて、前記撮影装置により被写体の録画を開始し、前記録画情報記憶手段に録画データを記録する手段
として機能させることを特徴とする録画管理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−213339(P2010−213339A)
【公開日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109376(P2010−109376)
【出願日】平成22年5月11日(2010.5.11)
【分割の表示】特願2008−64317(P2008−64317)の分割
【原出願日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)
【Fターム(参考)】