説明

録画装置

【課題】録画装置において、複数のコンテンツを一括してダビングする際に、ダビング対象のコンテンツを選択した後であっても容易に各種設定値を変更でき、ユーザの操作の手間を低減する。
【解決手段】HDRは、接続されたTV受像機に映像を表示する。HDRは、ダビング予約リストの編集が指示されると(S21)、予め作成されたダビング予約リストを表示する(S22)。そして、ユーザによりダビング予約リストの中から編集したいリストが選択されると(S23)、選択されたリストに格納されたタイトル情報を表示し(S24)、さらにユーザによって選択されたタイトル情報に対応するTV番組についてのダビング設定値の編集画面を表示する(S26)。そして、ユーザにより、ダビング設定値が変更された後(S27)、ダビングの実行が指示されると、HDRは、変更後のダビング設定値の内容に基づいてTV番組をダビングする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツをダビング可能な録画装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ハードディスク(以下、HDDという)に録画したテレビジョン番組等のコンテンツをDVD等の記録メディアにダビング可能なハードディスクレコーダ(以下、HDRという)が知られている。
【0003】
ところで、近年、HDDの大容量化に伴い、膨大な数のコンテンツをHDDに録画可能なHDRが普及している。この種のHDRにおいては、複数のコンテンツを同一の記録メディアにダビングする方法として、ユーザがコンテンツごとに逐次ダビング操作を行うことにより、複数のコンテンツを同一の記録メディアにダビングする方法が知られている。しかしながら、この方法では、ユーザがダビング操作を繰り返さなければならないため、ダビング操作が非常に煩雑であるという問題がある。
【0004】
これに対して、ダビング対象である複数のコンテンツを選択した後に、一括して記録メディアにダビングするHDRが知られている。しかしながら、このHDRでは、ダビング対象である複数のコンテンツを選択した後、ダビングする際の画質等の設定値を変更することができない。従って、コンテンツを選択した後にダビングする際の画質等の設定値を変更したい場合、ユーザは、再度、ダビング対象である複数のコンテンツを選択し直さなければならないため、ユーザにとって複数のコンテンツをダビングする際のダビング操作が非常に煩雑である。
【0005】
これに対して、特許文献1には、録画リストにおいてダビングを行いたい番組の仮予約を行い、仮予約した複数の番組について、ダビング条件の充足や、ダビング動作設定の読み込みや、ダビング元とダビング先の決定や、実際のダビング処理から終了した旨の報知等の一連の処理を、一発ダビングキーを押すだけの操作により行う記録再生装置が開示されている。しかしながら、この記録再生装置であっても、ダビング対象である複数のコンテンツを選択した後、ダビングする際の画質等の設定値を変更することができないため、上記問題を解決できない。
【0006】
また、特許文献2には、選択対象であるか否かを示す第1フラグが付加された映像音声情報のうちから第1フラグが付加された映像音声情報をダビング対象として選択する情報選択手段と、情報選択手段によりダビング対象として選択された映像音声情報を光ディスクにダビングするダビング制御手段とを備え、一括ダビングの指示がユーザによって入力されたときに、ダビング対象として選択された映像音声情報を光ディスクにダビングする録画再生装置が開示されている。しかしながら、この録画再生装置であっても、上記問題を解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−27560号公報
【特許文献2】特開2007−200402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、複数のコンテンツを一括してダビングする際に、ダビング対象のコンテンツを選択した後であっても容易にダビングする際の各種設定値を変更できるようにして、ユーザによる操作の手間を低減できる録画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、コンテンツを録画可能なハードディスクと、前記コンテンツを記録可能な記録メディアを装着可能な装着部と、前記装着部に装着された記録メディアに、前記ハードディスクに録画されているコンテツのダビングを行うダビング手段と、ユーザによって操作され、前記ハードディスクに録画されたコンテンツの中から、前記記録メディアにダビングする予定であるコンテンツを選択するためのコンテンツ選択手段と、前記コンテンツ選択手段によって選択されたダビング予定のコンテンツのタイトル情報を記憶するダビング予約情報記憶手段と、ユーザによって操作され、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のコンテンツを前記記録メディアに一括してダビングするよう指示するための一括ダビング指示手段と、装置各部を制御する制御手段とを備える録画装置において、前記ダビング予約情報記憶手段には、コンテンツを前記記録メディアに一括してダビングする際の各種の設定値が記憶されており、ユーザによって操作され、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶された前記設定値の内容を変更するための設定値変更指示手段をさらに備え、前記制御手段は、ユーザによって前記設定値変更指示手段が操作されて、前記設定値の内容が変更された後に、前記一括ダビング指示手段が操作されると、前記ダビング手段を用いて、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のコンテンツを、変更後の該設定値の内容に基づいて、一括して前記記録メディアにダビングするものである。
【0010】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の録画装置において、前記設定値には、コンテンツを前記記録メディアにダビングする際の画質設定値と、コンテンツのダビング順の設定値とが含まれており、ユーザが設定値変更指示手段を操作することにより、前記画質設定値の内容と、前記ダビング順の設定値の内容とを変更可能に構成されているものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、設定値の内容が変更された後に、一括ダビング指示手段が操作されると、ダビング予約情報記憶手段に記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のコンテンツを変更後の設定値の内容に基づいて、一括して記録メディアにダビングする。そのため、ダビングする予定である複数のコンテンツを選択した後であっても、一括ダビングを行う際の設定値の内容を容易に変更できるので、ユーザによる操作の手間を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態に係るHDRと、このHDRに接続されたTV受像機とを含む録画システムを示す斜視図。
【図2】上記HDRの内部構成を示すブロック図。
【図3】上記TV受像機の内部構成を示すブロック図。
【図4】上記HDRにおけるダビング予約リストの生成処理の手順を示すフローチャート。
【図5】上記HDRにおけるダビング予約リストの編集処理の手順を示すフローチャート。
【図6】上記HDRにおけるダビング処理の手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態に係るハードディスクレコーダ(請求項における録画装置)について、図1乃至図3を参照して説明する。図1は、ハードディスクレコーダ(以下、HDRという)1と、このHDR1にHDMI(High Definition Multimedia Interface)ケーブル4を介して接続されたテレビジョン(以下、TVという)受像機2とを含む録画システム100の概略構成を示す。図2は、HDR1の内部構成を示し、図3は、TV受像機2の内部構成を示す。
【0014】
HDR1は、放送局から放送されるTV番組の録画再生、及び録画した番組のDVD等の光ディスク(記録メディア)Dへのコピー(ダビング)を行うことができる。HDR1、及びTV受像機2は、いずれもHDMIに対応した機器であり、HDMI−CEC(Consumer Electronics Control)に基づくCECコマンドと、CECコマンドに対するレスポンスデータとを送受信可能である。
【0015】
TV受像機2は、HDMIケーブル4を介してHDR1から供給された映像をディスプレイ24に表示可能である。HDMIケーブル4は、映像信号及び音声信号等の伝送ラインであるTMDS(Transition Minimized Differential Singnaling)ラインと、CECコマンドを双方向に伝送する伝送ラインであるCECラインとを含むものである。
【0016】
HDR1は、図2に示すように、アンテナ11に接続され、デジタル放送信号を受信するチューナ部12と、デコーダ部13と、リモコン(コンテンツ選択手段、設定値変更指示手段、一括ダビング指示手段)5から送信されるリモコン信号を受信するリモコン信号受信部14と、HDMI規格に対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部15とを備える。また、HDR1は、各種情報を記憶したメモリ(ダビング予約情報記憶手段)16と、チューナ部12によって受信されたTV番組等のコンテンツを録画するハードディスク(以下、HDDという)17と、HDD17に対するTV番組の書き込みや読み出しを行うアクセス部18と、光ディスク(記録メディア)Dが装着される光ディスクドライブ(装着部)19と、装置各部を制御するための制御用マイコン(制御手段)10とをさらに備える。
【0017】
リモコン5は、複数のボタン(図示せず)を有し、ユーザがボタンを操作することにより、各種動作指示をHDR1に対して行うことができる。具体的には例えば、光ディスクDにダビングする予定であるTV番組を選択するためのTV番組選択操作や、複数のTV番組を光ディスクDに一括してダビングするように指示するための一括ダビングの開始操作や、ダビングを行う際の各種設定値の変更を指示するためのダビング設定値変更操作を行うことができる。
【0018】
チューナ部12は、アンテナ11を介して、放送局から配信される各チャンネルのデジタル放送信号を受信する。デジタル放送信号には、TV番組の映像信号及び音声信号と、配信されるTV番組の番組情報とが含まれている。
【0019】
デコーダ部13は、チューナ部12によって受信されたデジタル放送信号に対して復調処理や誤り訂正処理等を行い、多重化された信号から必要なTS(トランスポートストリーム)パケットを分離するTS変換回路(図示せず)、分離した各TSパケットに対して復号化処理を行う映像デコード回路(図示せず)、音声デコード回路(図示せず)、及びデータデコード回路(図示せず)等から構成される。
【0020】
映像デコード回路は、映像信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、映像信号を抽出し、抽出した映像信号を制御用マイコン10に出力する。音声デコード回路は、音声信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、音声信号を抽出し、抽出した音声信号を制御用マイコン10に出力する。
【0021】
データデコード回路は、SI(Service Information)データを含むTSパケットに対して復号化処理を行い、SIデータを抽出し、抽出したSIデータを制御用マイコン10に出力する。SIデータは、TV番組の番組情報が格納されたEIT(Event Information Table)等を有している。
【0022】
HDMI端子部15には、TV受像機2と接続されたHDMIケーブル4の一端が接続されている。メモリ16は、制御用マイコン10を動作させるためのプログラム16aと、EITの内容に基づく番組情報16bと、予約録画を行うTV番組の情報が格納された予約録画番組情報16cと、ダビング予約リスト情報(ダビング予約情報記憶手段)16dとを格納している。
【0023】
予約録画番組情報16cには、ユーザによって設定された予約録画番組の情報が格納されている。具体的には例えば、「○月○日の午後8時から午後8時54分までAチャンネルを録画する」といった予約録画情報が格納されている。
【0024】
ダビング予約リスト情報16dには、ダビング予約リスト31aと、コンテンツを光ディスクDに一括してダビングする際の各種のダビング設定値31bとが格納されている。なお、ダビング予約リスト情報16dには、複数のダビング予約リスト31aを記憶でき、それぞれのダビング予約リスト31aに対応するダビング設定値31bをさらに記憶できる。
【0025】
ダビング予約リスト31aには、ユーザによってダビング対象として選択されたTV番組のタイトル情報が格納されている。具体的には例えば、ダビング予約リストAには、「ドラマAの第1話」、「ドラマAの第2話」、「ドラマAの第3話」の3つのTV番組のタイトル情報が格納されている。
【0026】
ダビング設定値31bには、ダビング予約リスト31aに格納されたタイトル情報に対応するTV番組を一括して光ディスクDにダビングする際の各種の設定値が格納されている。具体的には例えば、ダビング設定値31bには、TV番組を光ディスクDに一括してダビングする際において、全てのTV番組に対する(統一した)画質設定値と、TV番組を光ディスクDに一括してダビングする際のダビング順の設定値とが含まれている。なお、ダビング設定値31bには、TV番組を光ディスクDに一括してダビングする際において、TV番組ごとに(個別の)画質設定値を格納することもできる。
【0027】
光ディスクドライブ19は、内部にDVD等の光ディスクDが装着され、光ディスクDからのコンテンツの読み出しや、HDD17に録画されているTV番組の光ディスクDへの書込み(ダビング)を行う。
【0028】
制御用マイコン10は、再生制御部10aと、録画制御部10bと、番組情報取得部10cと、HDMI通信制御部10dと、ダビング処理部(ダビング手段)10eと、ダビング情報制御部10fとを有し、ユーザによるリモコン5の操作に基づいてHDR1の制御処理を行う。制御用マイコン10による動作モードには、ユーザによってダビング対象であるTV番組が選択され、ダビング予約リスト31aを生成する際の動作モードであるダビング予約リスト生成モードや、ダビング予約リスト31aの内容に基づいて、複数のTV番組を一括してダビングする動作モードである一括ダビングモードや、ダビング予約リスト31aやダビング設定値31bの内容を変更する動作モードであるダビング予約リスト編集モードを含む複数の動作モードがある。ユーザは、リモコン5を操作することにより、各動作モードを選択可能である。
【0029】
再生制御部10aは、アクセス部18によってHDD17から読み出されたTV番組の再生を行い、再生されたTV番組の映像信号及び音声信号を、HDMIケーブル4を介してTV受像機2に出力する処理を行う。録画制御部10bは、ユーザによる録画指示や予約録画番組情報16cの内容に基づき、チューナ部12によって受信されたTV番組を、アクセス部18を用いてHDD17に録画する処理を行う。
【0030】
番組情報取得部10cは、デコーダ部13から受信したEITに基づき、番組タイトルや放送開始時間等のTV番組の番組情報を取得して、メモリ16の番組情報16bに格納する処理を行う。
【0031】
HDMI通信制御部10dは、TV受像機2に対して、HDMI−CEC規格に基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、再生制御部10aによって再生されたコンテンツの映像信号及び音声信号の送信を行う。
【0032】
ダビング処理部10eは、光ディスクドライブ19に装着された光ディスクDに、HDD17に録画されているTV番組をコピー(ダビング)するダビング処理を行う。また、ダビング処理部10eは、ダビング予約リスト31aに格納されたタイトル情報に対応するTV番組を一括して光ディスクDにダビングする処理も行う。
【0033】
ダビング情報制御部10fは、ユーザによる指示に基づいて、光ディスクDにダビングするTV番組のタイトル情報をダビング予約リスト31aに格納する処理や、ダビング設定値31bの内容を変更する処理を行う。また、ダビング情報制御部10fは、ダビング予約リスト31aとダビング設定値31bの内容を取得して、TV受像機2のディスプレイ24に表示する処理を行う。
【0034】
TV受像機2は、図3に示すように、アンテナ21に接続され、デジタル放送信号を受信するチューナ部22と、デコーダ部23と、映像を表示するディスプレイ24と、音声を出力するスピーカ25と、ユーザによって操作される複数のボタンを有する操作部26とを備える。また、TV受像機2は、HDMIに対応した外部機器を接続するためのHDMI端子部27と、各種情報を記憶したメモリ28と、装置各部を制御するための制御用マイコン29とをさらに備える。
【0035】
チューナ部22は、アンテナ21を介して、放送局から配信される各チャンネルのデジタル放送信号を受信する。デジタル放送信号には、TV番組の映像信号及び音声信号と、配信されるTV番組の番組タイトル等の番組情報とが含まれている。
【0036】
デコーダ部23は、チューナ部22によって受信されたデジタル放送信号に対して復調処理や誤り訂正処理等を行い、多重化された信号から必要なTSパケットを分離するTS変換回路(図示せず)、分離した各TSパケットに対して復号化処理を行う映像デコード回路(図示せず)、音声デコード回路(図示せず)、及びデータデコード回路(図示せず)等から構成される。
【0037】
映像デコード回路は、映像信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、映像信号を抽出し、抽出した映像信号を制御用マイコン29に出力する。音声デコード回路は、音声信号を含むTSパケットに対して復号化処理を行い、音声信号を抽出し、抽出した音声信号を制御用マイコン29に出力する。データデコード回路は、SIデータを含むTSパケットに対して復号化処理を行い、SIデータを抽出し、抽出したSIデータを制御用マイコン29に出力する。
【0038】
ディスプレイ24は、チューナ部22によって受信されたTV番組の映像や、HDR1から供給された映像を表示する。スピーカ25は、チューナ部22によって受信されたTV番組の音声や、HDR1から供給された音声を出力する。HDMI端子部27には、HDR1と接続されたHDMIケーブル4の他端が接続されている。メモリ28は、制御用マイコン29を動作させるためのプログラム28aを格納している。
【0039】
制御用マイコン29は、映像出力部29aと、音声出力部29bと、HDMI通信制御部29cとを有し、ユーザによる操作部26の操作に基づいて自装置の制御処理を行う。
【0040】
映像出力部29aは、デコーダ部23から受信したTV番組の映像信号や、HDR1から供給された映像信号をディスプレイ24に出力する。音声出力部29bは、デコーダ部23から受信したTV番組の音声信号や、HDR1から供給された音声信号をスピーカ25に出力する。HDMI通信制御部29cは、HDR1に対して、HDMI−CECに基づくCECコマンド及びレスポンスデータの送受信や、HDR1から送信された映像信号及び音声信号の受信を行う処理をする。
【0041】
次に、HDR1におけるダビング予約リスト31aの生成処理の手順について、図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、HDD18にTV番組が録画されているものとする。また、HDR1は、ダビング予約リスト生成モードで動作しているものとする。
【0042】
まず、ユーザによるリモコン5の操作により、ダビング予約リスト31aの生成画面の表示が指示されると(S1)、制御用マイコン10は、HDD17に録画されているTV番組のタイトルリストをTV受像機2のディスプレイ24に表示する(S2)。
【0043】
そして、ユーザがリモコン5を操作することにより、ダビングしたいTV番組を選択すると共に、選択したTV番組のタイトル情報の格納先のダビング予約リストを選択する(S3)。このとき、ユーザによって選択したTV番組を新規ダビング予約リストに格納するように指示された場合(S4でYES)、制御用マイコン10は、ダビング情報制御部10fを用いて、ユーザによって設定された光ディスクの種類や、ダビング時の画質に基づいて、新規のダビング予約リスト31aを生成し、選択されたTV番組をこのダビング予約リスト31aに格納する(S5)。
【0044】
一方、ユーザによって、選択されたTV番組を既存のダビング予約リスト31aに格納するように指示された場合(S4でNO)、制御用マイコン10は、ダビング情報制御部10fを用いて、メモリ16に記憶された既存のダビング予約リスト31aをディスプレイ24に表示し(S6)、ユーザによって選択されたダビング予約リスト31aに、上記S3で選択されたTV番組のタイトル情報を格納する(S7)。
【0045】
そして、制御用マイコン10は、ダビング予約リスト31aに格納されたタイトル情報に対応するTV番組を、1枚の光ディスクDにダビング可能であるか否かを判断し(S8)、この結果、ダビング可能である場合(S9でYES)、ダビング予約リスト31aの生成処理を終了する(S10)。
【0046】
一方、上記S8の判断の結果、1枚の光ディスクDにダビングできない場合(S9でNO)、制御用マイコン10は、光ディスクの種類やダビング時の画質の変更を行うための画面を表示し(S11)、ユーザによってダビング設定値31bの内容が変更されると(S12)、ダビング予約リスト31aの作成を完了する(S10)。なお、上記S12において、ユーザはダビング対象であるTV番組ごとに画質を変更してもよい。
【0047】
次に、HDR1におけるダビング予約リスト31aの編集処理の手順について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、予め、ダビング予約リスト31aが生成されているものとする。また、HDR1は、ダビング予約リスト編集モードで動作しているものとする。
【0048】
ユーザによるリモコン5の操作により、ダビング予約リスト31aの編集画面の表示が指示されると(S21)、制御用マイコン10は、ダビング情報制御部10fを用いて、メモリ16に記憶されているダビング予約リスト31aをTV受像機2のディスプレイ24に表示する(S22)。
【0049】
そして、ユーザによるリモコン5の操作により、表示されたダビング予約リスト31aの中から編集したいダビング予約リスト31aを選択すると(S23)、制御用マイコン10は、選択されたダビング予約リスト31aに格納されているタイトル情報をディスプレイ24に表示する(S24)。
【0050】
そして、ユーザによるリモコン5の操作により、編集したいタイトル情報が選択されると(S25)、制御用マイコン10は、選択されたタイトル情報に対応するTV番組についてのダビング設定値31bの編集画面を表示する(S26)。具体的には例えば、ダビング設定値31bの編集画面は、画質やダビングの順番の設定値の変更を行うための画面である。
【0051】
そして、ユーザによるリモコン5の操作により、ダビング設定値が変更されると(S27)、制御用マイコン10は、変更された内容に基づいてダビング設定値31bを更新する(S28)。具体的には例えば、ユーザによってダビング時の画質が変更されると、変更後の画質に基づいてダビング設定値31bを更新する(上記S28に相当)。なお、ここでは、ダビング予約リスト31aに格納された各タイトル情報に対応する個別のTV番組のダビング設定値31bを変更する例を示したが、ダビング予約リスト31aに格納された全てのタイトル情報に対応するTV番組を一括してダビングする際の画質を一括して変更するものであってもよい。また、ダビング予約リスト31aに格納されているタイトル情報を削除したり、ダビング予約リスト31aに格納されたタイトル情報に対応するTV番組のダビング順の変更を指示するものであってもよい。
【0052】
次に、HDR1におけるダビング処理の手順について、図6に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、HDR1は、一括ダビングモードで動作しているものとする。
【0053】
ユーザによるリモコン5の操作により、ディスク作成画面の表示が指示されると(S31)、制御用マイコン10は、ダビング情報制御部10fを用いて、メモリ16に記憶されているダビング予約リスト31aをTV受像機2のディスプレイ24に表示する(S32)。
【0054】
そして、ユーザによるリモコン5の操作により、ダビングを実行するダビング予約リスト31aが選択されると(S33)、制御用マイコン10は、光ディスクドライブ19への光ディスクDの装着をユーザに促すメッセージをディスプレイ24に表示する。これに応じて、ユーザが光ディスクドライブ19に光ディスクDを装着する(S34)。ここで表示されるメッセージは、例えば「DVDディスクをディスクドライブに挿入してください」である。
【0055】
そして、制御用マイコン10は、光ディスクドライブ19に装着された光ディスクDに、上記S33で選択されたダビング予約リスト31aのタイトル情報に対応するTV番組をダビングした場合に、光ディスクDに空き容量があるか否かを判断し(S35)、空き容量が十分にあると判断した場合(S36でYES)、ダビングする際の画質を現在よりも高画質にするか否かをユーザに確認する。これに対して、ユーザは高画質にするか否かを選択する(S37)。
【0056】
そして、制御用マイコン10は、ダビング終了後に、上記S33で選択したダビング予約リスト31aを削除するか否かをユーザに確認し、ユーザによって削除するか否かが選択される(S38)。そして、制御用マイコン10は、ユーザによるリモコン操作により、一括ダビングの実行が指示されると、ダビング処理部10eを用いて、上記S33で選択されたダビング予約リスト31aのタイトル情報に対応するTV番組を、光ディスクDにダビングする(S39)。このダビング処理は、上記S33で選択されたダビング予約リスト31aに対応するダビング設定値31bの内容に基づいて行われる。
【0057】
そして、ダビング終了後、上記S38でダビング予約リスト31aを削除するように設定されている場合、制御用マイコン10は、上記S33で選択されたダビング予約リスト31aを削除する(S40)。
【0058】
上述したように、本実施形態に係るHDR1においては、既に作成されたダビング予約リスト31aのダビング設定値31bの内容が変更された後に、ユーザによって一括ダビング処理の開始が指示されると、ダビング予約リスト31aに記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のTV番組を、変更後のダビング設定値31bの内容に基づいて、一括して光ディスクDにダビングする。そのため、ダビングする予定である複数のTV番組を選択した後であっても、一括ダビングを行う際のダビング設定値31bの内容を容易に変更できるので、ユーザによる操作の手間を低減できる。
【0059】
また、ダビングする予定である複数のTV番組を選択した後であっても、一括ダビングを行う際の画質やダビング順番を容易に変更できるため、ユーザによる操作の手間を低減できる。
【0060】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態において、請求項に示す録画装置がHDRである例を示したが、これに限られず、コンテンツを記録メディアにダビング可能なAV機器であればよい。また、請求項に示す記録メディアが光ディスクである例を示したが、TV番組等のコンテンツを記録可能な外部記録媒体であればよい。
【0061】
また、上記実施形態の構成においては、ダビング予約リストの生成処理で、HDDに録画されているTV番組からダビング対象のTV番組を選択したが、これに限られず、予約録画番組情報に基づいて、予約録画を行うTV番組の中からダビングする予定のTV番組を選択してもよい。
【符号の説明】
【0062】
1 HDR(録画装置)
5 リモコン(コンテンツ選択手段、設定値変更指示手段、一括ダビング指示手段)
10 制御用マイコン(制御手段)
16 メモリ(ダビング予約情報記憶手段)
17 HDD(ハードディスク)
19 光ディスクドライブ(装着部)
10e ダビング処理部(ダビング手段)
16d ダビング予約リスト情報(ダビング予約情報記憶手段)
31b ダビング設定値(設定値、画質設定値、ダビング順の設定値)
D 光ディスク(記録メディア)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを録画可能なハードディスクと、
前記コンテンツを記録可能な記録メディアを装着可能な装着部と、
前記装着部に装着された記録メディアに、前記ハードディスクに録画されているコンテツのダビングを行うダビング手段と、
ユーザによって操作され、前記ハードディスクに録画されたコンテンツの中から、前記記録メディアにダビングする予定であるコンテンツを選択するためのコンテンツ選択手段と、
前記コンテンツ選択手段によって選択されたダビング予定のコンテンツのタイトル情報を記憶するダビング予約情報記憶手段と、
ユーザによって操作され、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のコンテンツを前記記録メディアに一括してダビングするよう指示するための一括ダビング指示手段と、
装置各部を制御する制御手段とを備える録画装置において、
前記ダビング予約情報記憶手段には、コンテンツを前記記録メディアに一括してダビングする際の各種の設定値が記憶されており、
ユーザによって操作され、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶された前記設定値の内容を変更するための設定値変更指示手段をさらに備え、
前記制御手段は、ユーザによって前記設定値変更指示手段が操作されて、前記設定値の内容が変更された後に、前記一括ダビング指示手段が操作されると、前記ダビング手段を用いて、前記ダビング予約情報記憶手段に記憶されたタイトル情報に対応するダビング予定のコンテンツを、変更後の該設定値の内容に基づいて、一括して前記記録メディアにダビングすることを特徴とする録画装置。
【請求項2】
前記設定値には、コンテンツを前記記録メディアにダビングする際の画質設定値と、コンテンツのダビング順の設定値とが含まれており、
ユーザが設定値変更指示手段を操作することにより、前記画質設定値の内容と、前記ダビング順の設定値の内容とを変更可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の録画装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−123860(P2012−123860A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272207(P2010−272207)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】