説明

鍋底目盛り線付き容器

【課題】
料理や炊飯の手間を省けるように、必要な量の水を簡単に入れられる鍋・容器を提供する。
【解決手段】
鍋を傾けて水を捨てながら、目盛り線に合わせて捨てるのを止め所望の水量を得るように、鍋の内底に目盛り線を印付けた鍋とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目盛り線を、内底に付ける容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
これまで利便性を考えて、計量カップ等を用いずに鍋や炊飯器の内釜等に水を入れる様々な方法が提案されてきた。例えば、鍋の内面に目盛りを付ける実新第3081881号や特開平8−205994、シンボルマークで表示した実新第3117596号、また、炊飯器の内鍋の外面側に傾斜部を付けることによって炊飯器用の内鍋を所定角度となるようにし、所定水量を得ようとした特開平10−262815などがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−205994
【特許文献2】実新第3117596号
【特許文献3】特開平10−262815
【特許文献4】実新第3081881号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これまで発明された多くが、容器の内サイドに水平目盛りを付けるもので、置き面が水平であることが前提となっていた。実際は、水平状態が得られるとは限らず、傾きがあると目盛りは不正確になった。それ故にも水平線の目盛りは短く表示せざるを得ず、液体(以下、水として説明する)の量を合せ難かった。また、この方法では、水量が少なければ入れ直し、多ければ捨て、それを何度か繰り返し丁度良い目盛り線までにするという煩わしさがあった。 鍋底を置いた部分が汚れる恐れもあった。
また、特開平10−262815の仕方に於いては、計量可能な水量が数種類に限定されており、更に、やり方の複雑さがあり実際的ではなかった。
【0005】
スチール製やステンレス製の鍋には印が附し難いという難点がある。(現在、水平目盛りのものでさえ店頭で見出すことは皆無に等しい。)また、使用者によっては、外観上の理由で目盛りが付けられている鍋を好まないという場合もある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
・ 液体を捨てながら所望の液体量を得るための目盛り線を、内底、又は内サイド、またはその両方に印付けた容器とする。
・ 内底に敷いて、液体を捨てながら所望の液体量を得る、目盛り線付きの平板を併せ持つ容器とする。
・ 器が鍋であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかの容器とする。
【発明の効果】
【0007】
容器(以下では、鍋として説明する)を傾けて水を捨てながら、目盛り線の時点で捨てるのを止めて所望の水量を得る方が、一度の手間で迅速に料理に取り掛かる事ができ、目盛り線を長くして水量を正確に入れることも出来るので、水平目盛りの鍋を用いたり計量カップを用いたりする仕方よりも利便性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】鍋底の目盛り線の一例(内径18cmの鍋)を示す斜視図
【図2】鍋内サイドの目盛り線の一例を示す斜視図
【図3】鍋底目盛り線付き鍋の、使用時の斜視図
【図4】鍋底に敷く、水量の目盛り線付きの薄い平板の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1〜4は、直径18cmの片手鍋を例にとって示したものである。また、図1〜3には鍋の注ぎ口が示されているが、これは必ずしも必要なものではない。
【0010】
本発明は、水道から水を多めに入れた後、鍋を傾けて水を捨てながら、所望の目盛り線の所で止めるという仕方で目的の水量を得るものである。図3は、その作業途中の図である。
【0011】
図1についての説明であるが、鍋底には100cc単位ごとに目盛り線を付け、水量をしめす数字をふっている。目盛り線は、鍋のサイド近くまで長く引いてあるので、水量を正確に合わせることが出来る。また、100cc単位の間に、50cc単位の目盛りを内サイド近くに短くふっている。更には、必要に応じては、50cc単位よりも短い線で10cc単位の目盛りを入れることも出来る。(10cc単位の目盛りについては図4参照)
【0012】
目盛り線を長く引けない水量のところ(例えば、図1に於いての、800cc及び900ccの部分)では、その線を内サイドに伸ばして目盛ることが出来る。
【0013】
cc単位やml単位での表示に加えて、カップ単位の表示も出来る。(図1参照) また図2に示すように、鍋底にある表示以上の水量に対しては鍋の内サイドに目盛り線をふっている。この場合も、水を捨てながら必要水量を目盛り線で合わせるものである。 目盛り線の長さは、水量を合わせるのに必要なだけの長さでよい。
【0014】
図4は、本出願の段落〔0006〕の(2)で示した容器の、目盛り線付きの薄い平板の図である。これは主に、スチール製やステンレス製の鍋に併有させて用いることを目的としたものである。 水を入れる際に鍋にこの平板を敷き、掛け具7(これは、簡単なばね構造になっている)を鍋の縁にかけ、所望の水量を得た後、平板を引き上げて水切容器に戻す。(水の場合、平板は汚れず、洗う必要はない。)
この平板は必ずしも金属製でなくてもよく、目盛り線が附し易く有毒性のないものであればどんな素材でもよい。ただし、水よりも比重の重いものでなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0015】
料理の手間を省ける使い勝手のよい鍋となるので、鍋に付加価値を付けることが出来る。
【0016】
鍋を傾けて水を捨てながら必要な水量を得るこの方法は、ラーメン鍋など、決まった水の量が用いられる様な鍋には、とりわけ使い易く最適である。また、容器全般に応用が可能であり、炊飯器の内釜等にも応用できる。
【符号の説明】
【0017】
1 … 鍋底目盛り線(100cc単位)
2 … 鍋底目盛り線( 50cc単位)
3 … 鍋底目盛り線( 10cc単位)
4 … 鍋サイドの目盛り線
5 … 水
6 … 紐、又はワイヤー
7 … 掛け具











【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を捨てながら所望の液体量を得るための目盛り線を、内底又は内サイド、またはその両方に印付けた容器。
【請求項2】
内底に敷いて、液体を捨てながら所望の液体量を得る、目盛り線付きの平板を併せ持つ容器。
【請求項3】
器が鍋であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかの容器。






















【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−143074(P2011−143074A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6458(P2010−6458)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(307043913)
【Fターム(参考)】