説明

鎮静剤

【課題】刺激作用を軽減する及び/又は全体的な快適性を高める、組成物及び/又は物品を提供する。
【解決手段】特定の実施形態では、本発明は、眼、口腔、耳、鼻、咽喉、又は膣領域の粘膜の軽度の刺激作用を軽減する及び/又は全体的な鎮静作用、快適性、又は爽快感を高めるための鎮静剤の使用を目的とする。本発明は、更に、テルペン類及び/又はフェノール剤等の感覚化合物の刺激特性をマスキング又は低減するための組成物、物品、及び方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、眼、口腔、耳、鼻、咽喉、又は膣領域の粘膜の軽度の刺激作用を軽減する及び/又は全体的な鎮静作用、快適性、又は爽快感を高めるための鎮静剤の使用を目的とする。本発明は、更に、テルペン類(メントール及びカンファー等)及び/又はフェノール剤(チモール等)等を含む感覚化合物の刺激特性をマスキング又は低減するための組成物、物品、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
広範囲にわたる製品が、眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の粘膜に幾つかの顕著な感覚を付与する成分を配合している。これら成分は、最も典型的には、パーソナルケア製品(香料、脱臭剤、化粧品、シャンプー、スキンクリーム、歯磨き粉等)、医薬品(咳止めシロップ、咳止めドロップ等)、及び食品(チューインガム、ソーダ等)等の広範囲にわたる製品中で、感覚化合物、着香剤、又は芳香剤の形態で摂取される。
【0003】
この目的のために特に有用な1つの感覚化合物は、メントールである。メントールは、皮膚及び粘膜表面に冷感を付与するのでクーラント又は冷却剤として知られている。この目的のために広く用いられているが、メントールは、時に刺激性であると知覚され、その結果、眼、鼻腔、膣領域等の感覚性粘膜表面用の調製品においては広く利用されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、改善された感覚、すなわち、刺激がないか、又は実質的に刺激のない鎮静型の感覚を提供するのに有用な化合物を見出した。更に、本発明の化合物は、冷感又は他の感覚的効果に影響を与えることなく、きつい及び/又は不快な効果の化合物をマスキング又は緩和することによって、メントール等の感覚化合物のユーザが感じる初期感覚を改善する。
【0005】
したがって、本発明の態様は、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤を配合することによって、眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚及び粘膜の軽度の刺激作用を軽減する及び/又は全体的な快適性を高める、組成物及び/又は物品を提供することである。
【0006】
本発明の別の態様は、局所適用組成物及び/又は物品であって、i.)飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合し、かつ第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、ii.)少なくとも1つの感覚化合物とを含む、局所適用組成物及び/又は物品を提供することである。
【0007】
本発明の更なる態様は、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤を、感覚化合物とは別々に又は同じ製剤中で適用することによって、感覚化合物の刺激特性をマスキング又は低減する方法を提供することである。
【0008】
本発明の更に別の態様は、点眼液、洗口液、点耳液、スキン又はヘアトニック、シャンプー、及びコンディショナーの形態の非刺激性組成物あって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤を含む、非刺激性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
特定の実施形態では、本発明は、組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を、総組成物の0.05重量%(又は約0.05重量%)〜約5重量%未満、又は所望により0.1重量%(又は約0.1重量%)〜3重量%(又は約3重量%)、又は所望により0.2重量%(又は約0.2重量%)〜1重量%(又は約1重量%)含み、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、組成物に関する。
【0010】
他の実施形態では、本発明は、鎮静又は静穏感覚を提供する局所適用組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤を含む、局所適用組成物に関する。
【0011】
別の実施形態では、本発明は、ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.局所適用組成物を提供する工程であって、この局所適用組成物は、
i.局所適用担体、
ii.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤、及び
iii.少なくとも1つの感覚化合物、を含む、工程と、
b.ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して局所適用組成物を適用する工程と、を含む、方法に関する。
【0012】
別の実施形態では、本発明は、ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤をホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に適用する工程であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程と、
b.ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して少なくとも1つの感覚化合物を適用する工程と、を含む、方法に関する。
【0013】
他の実施形態では、本発明の組成物は、ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の粘膜に対する局所適用スキンケア組成物の不注意による適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を含む局所適用スキンケア組成物を適用する工程であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程を含む、方法に関する。
【0014】
更に他の実施形態では、本発明は、物品であって、i.)飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、ii.)所望により、少なくとも1つの感覚化合物とを含む、物品に関する。
【0015】
更なる実施形態では、本発明は、ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.物品を提供する工程であって、この物品は、
i.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、1つの鎮静剤、及び
ii.少なくとも1つの感覚化合物を含む、工程と、
b.ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して前記物品を適用する工程と、を含む、方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載される追加若しくは任意の成分、構成要素、又は制限事項を含み、これらからなり、又はこれらから本質的になることができる。本明細書において使用される用語「含む(comprising)」(及びその文法的変形)は、「有する(having)」又は「含有する(including)」を包括する意味で用いられ、「のみからなる(consisting only of)」の排他的な意味では使われない。
【0017】
用語「ホスト」は、本明細書で使用するとき、ヒト又は動物を意味する。
【0018】
本明細書で使用される用語「a」及び「the」は、単数の他に複数も包含すると理解される。
【0019】
語句「視覚的に透明」とは、本明細書で使用するとき、組成物が、i.)曇っていない若しくは実質的に曇っていない及び/又はii.)肉眼で見たときに溶解していない粒子が存在しない若しくは実質的に存在しないように、肉眼で半透明であることを意味する。
【0020】
特に指示がない限り、引用される全ての文献は本明細書に援用されるが、いずれの文献の引用もそれが本発明に関連する先行技術であることの容認と解釈されるべきではない。更に、全体が本明細書に援用される全ての文献は、これらが本明細書に矛盾しない範囲においてのみ本明細書に組み込まれる。
【0021】
百分率、部分及び比率は全て、特に指定しない限り、本発明の組成物の総重量(w/w)に基づいている。列挙された成分に関連するこのような重量は全て、記述した特定の成分のレベルに基づいているので、特に指定しない限り、市販の物質に含まれることがある担体又は副産物を含まない。
【0022】
本明細書で使用するとき、語句「室温」は、25℃又は約25℃を意味するものとする。
【0023】
本明細書で使用するとき、語句「末端炭素」は、炭素原子鎖の末端炭素又は直鎖アルキルの末端炭素を意味する。
【0024】
語句「皮膚科学的に許容可能な担体」とは、その担体がケラチン組織への局所適用に好適であり、良好な審美特性を有し、本発明の活性物質及びあらゆるその他の構成成分と適合性があり、安全性又は毒性についていかなる問題も引き起こさないことを意味する。
【0025】
語句「経鼻的に許容可能な担体」とは、その担体が鼻内の粘膜組織又は膜への局所適用に好適であり、本発明の活性物質及びあらゆるその他の構成成分と適合性があり、安全性又は毒性についていかなる問題も引き起こさないことを意味する。
【0026】
語句「経耳的に許容可能な担体」とは、その担体が耳内の粘膜組織又は膜への局所適用に好適であり、本発明の活性物質及びあらゆるその他の構成成分と適合性があり、安全性又は毒性についていかなる問題も引き起こさないことを意味する。
【0027】
語句「眼科的に許容可能な担体」とは、その担体が眼の粘膜組織又は膜への局所適用に好適であり、本発明の活性物質及びあらゆるその他の構成成分と適合性があり、安全性又は毒性についていかなる問題も引き起こさないことを意味する。
【0028】
語句「経膣的に許容可能な担体」とは、その担体が膣周囲若しくは膣領域内の粘膜組織又は膜への局所適用に好適であり、本発明の活性物質及びあらゆるその他の構成成分と適合性があり、安全性又は毒性についていかなる問題も引き起こさないことを意味する。
【0029】
語句「経口的に許容可能な担体」とは、過度の毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応等なしに、哺乳類及びヒトが挙げられるが、これらに限定されない生物によりその担体が口腔表面に適用されるのに好適であることを意味する。
【0030】
鎮静剤
本発明の組成物は、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、脂肪族又は非脂肪族の、炭素数5以下、所望により炭素数4以下の炭素骨格を有するアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、このアルキルは、第1のヒドロキシル基が炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が第1の炭素に隣接する炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤を含む。
【0031】
特定の実施形態では、本発明の組成物は、飽和又は不飽和の、直鎖の、脂肪族の、4〜5の炭素鎖長を有しかつ第1のヒドロキシル基が直鎖アルキルの末端炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が直鎖アルキルの末端炭素に隣接するアルキルの直鎖の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、アルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を含む。
【0032】
特定の実施形態では、鎮静剤は、アルカンジオール類、アルカントリオール類、又はこれらの混合物からなる群から選択される。特定の実施形態では、鎮静剤は、アルカンジオール又はその混合物である。特定の実施形態では、鎮静剤は、アルカントリオール又はその混合物である。好適なアルカンジオール類としては、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール;2,3ブタンジオール;2,3ペンタンジオール;3,4ペンタンジオール及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、アルカンジオール類は、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール及びこれらの混合物からなる群から選択される。好適なアルカントリオール類としては、1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール;2,3,4ペンタントリオール;1,2,4ブタントリオール;1,2,4ペンタントリオール及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、アルカントリオール類は、1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される。上記ジオール類及びトリオール類の混合物を本明細書において用いてもよい。幾つかの実施形態では、鎮静剤は、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール;1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される。他の実施形態では、鎮静剤は、1,2ペンタンジオール;1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール;1,2,4ブタントリオール;1,2,4ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される。更に他の実施形態では、化合物の隣接するヒドロキシル基の機能特性に影響を与えない限り、上述の化合物のいずれかの化学誘導体を用いてもよい。理論によって制限されるものではないが、隣接するヒドロキシル基の機能特性は、鎮静剤の鎮静効果を提供するのに役立つと考えられる。
【0033】
本明細書で使用するのに好適な鎮静剤は、Sigma−Aldrich,St.Louis,MOから入手することができる。
【0034】
本発明の特定のスキンケア実施形態では、鎮静剤は、総組成物の0.05重量%(又は約0.05重量%)〜5重量%未満、又は所望により、0.1重量%(又は約0.1重量%)〜3重量%(又は約3重量%)、又は所望により、0.2重量%(又は約0.2重量%)〜1重量%(又は約1重量%)の濃度で配合される。
【0035】
本発明の特定の眼ケア、口腔ケア、鼻ケア、耳ケア、及び/又は膣ケア実施形態では、鎮静剤は、総組成物の0.05重量%(又は約0.05重量%)〜10重量%(又は約10重量%)、又は所望により、0.1重量%(又は約0.1重量%)〜5重量%(又は約又は約5重量%未満)、又は所望により、0.2重量%(又は約0.2重量%)〜3重量%(又は約3%)、又は所望により、0.2重量%(又は約0.2重量%)〜1重量%(又は約1重量%)の濃度で配合される。
【0036】
また、本発明の鎮静剤は、眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、膣領域で用いることを意図するものではないが、このような領域に不注意に注入される場合のある組成物に配合されてもよい。このような組成物としては、敏感な粘膜領域(眼又は膣領域等)に不注意に注入されて刺激を生じさせる場合のあるボディーウォッシュ、石鹸、スキン又はヘアローション、スキン又はヘアスプレー、日焼け止め、シャンプー、及びコンディショナーが挙げられる。
【0037】
任意成分
感覚化合物
特定の態様では、本発明の組成物は、所望により感覚化合物を含んでもよい。本発明の感覚化合物としては、テルペン類、フェノール化合物及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0038】
特定の実施形態では、感覚化合物としては、ネラール(シトラールB)、ネロール、シトラール、フィトール、アルファ−ピネン、ベータ−ピネン、カンファー、リモネン、メントール、ゲラニアール(シトラールA)、ゲラニオール、ファルネソール等のテルペン類及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。テルペン類のより詳細な議論は、米国特許第7,727,516 B2号(Botchikarevaら)に見出すことができ、これは、参照することにより全体が本明細書に組み込まれる。
【0039】
他の実施形態では、感覚化合物としては、チモール、サリチル酸メチル、1,8−シネオール(ユーカリプトール)等のフェノール化合物及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。有用なフェノール化合物のより詳細な議論は、米国特許第5,344,641号(Gaffarら)に見出すことができ、これは、参照することにより全体が本明細書に組み込まれる。
【0040】
特定の実施形態では、本発明の組成物は、メントール、カンファー、ボルネオール、ゲラニオール及びこれらの混合物からなる群から選択される感覚化合物を含む。特定の他の実施形態では、本発明の組成物は、メントール、チモール、サリチル酸メチル、1,8−シネオール(ユーカリプトール)及びこれらの混合物からなる群から選択される感覚化合物を含む。
【0041】
本明細書で使用するのに好適な感覚化合物は、Sigma−Aldrich,St.Louis,MO.,St.Louis,MOから入手することができる。また、有用な感覚化合物は、Symrise Inc.,Somerville,NJ、又はJindal Drugs Limited,Mumbai,India、又はRhodia Inc.,Cranbury,NJから入手することもできる。
【0042】
特定のスキンケア実施形態では、本発明の鎮静剤と同じ組成物に配合されるとき(又は同時に適用されるとき)、鎮静剤及び感覚化合物は、鎮静剤の感覚化合物に対する重量比が1:2(又は約1:2)〜1:20(又は約1:20)、又は所望により1:7(又は約1:7)〜1:15(又は約1:15)で組成物中に存在する(又は適用される)。これら実施形態は、所望により、皮膚科学的に許容可能な担体を含む。
【0043】
特定の口腔ケア実施形態では、本発明の鎮静剤と同じ組成物に配合されるとき(又は同時に適用されるとき)、鎮静剤及び感覚化合物は、鎮静剤の感覚化合物に対する重量比が5:1(又は約5:1)〜1:5(又は約1:5)、又は所望により3:1(又は約3:1)〜1:3(又は約1:3)、又は所望により3:1(又は約3:1)〜1:1(又は約1:1)で組成物中に存在する(又は適用される)。これら実施形態は、所望により、口腔的に許容可能な担体を含む。
【0044】
特定の眼ケア、鼻ケア、及び耳ケア実施形態では、本発明の鎮静剤と同じ組成物に配合されるとき(又は同時に適用されるとき)、鎮静剤及び感覚化合物は、鎮静剤の感覚化合物に対する重量比が175:1(又は約175:1)〜25:1(又は約25:1)、又は所望により150:1(又は約150:1)〜50:1(又は約50:1)、又は所望により125:1(又は約125:1)〜75:1(又は約75:1)で組成物中に存在する(又は適用される)。これら実施形態は、所望により、それぞれ、眼科的に許容可能な、経鼻的に許容可能な、又は経耳的に許容可能な担体を含む。
【0045】
特定の膣ケア実施形態では、本発明の鎮静剤と同じ組成物に配合されるとき(又は同時に適用されるとき)、鎮静剤及び感覚化合物は、鎮静剤の感覚化合物に対する重量比が17.5:1(又は約17.5:1)〜2.5:1(又は約2.5:1)、又は所望により15.0:1(又は約150:1)〜5:1(又は約5:1)、又は所望により12.5:1(又は約12.5:1)〜7.5:1(又は約7.5:1)で組成物中に存在する(又は適用される)。これら実施形態は、所望により、経膣的に許容可能な担体を含む。
【0046】
担体及び担体成分
特定の実施形態では、本発明の組成物は、所望により、鎮静剤及び任意の任意成分を送達するための局所適用担体又はビヒクルを含む。本明細書で使用するとき、用語「局所適用」は、ホストの外側体表面(例えば、口、眼、鼻、耳、又は膣表面を含む、身体の皮膚又は粘膜表面)に適用するのに適しているが、全身適用目的のために(例えば、満腹感若しくは任意の他のカロリー目的及び/又は薬理学的目的のために)摂取する(又は摂取を意図する)のには適していない製剤に対する言及を含む。幾つかの実施形態では、本発明の鎮静剤の局所適用によって引き起こされる鎮静及び/又は刺激低減/防止効果は、適用領域に限られる。
【0047】
これに関して言及され得る粘膜としては、膣、陰茎、尿道、肛門、口(頬の粘膜、軟口蓋、舌の下表面、及び口底を含む)、鼻、咽喉(咽頭、喉頭、気管、及び食道の粘膜を含む)、眼、及び耳の粘膜が挙げられる。
【0048】
したがって、本発明の特定の実施形態では、局所適用組成物としては、局所適用痛み止め又は鎮痛剤(局所適用鎮痛軟膏又はクリーム等)、口腔ケア(口内洗浄剤又は歯磨剤等)、経鼻、経膣又は膣周囲(クリーム、坐剤、ローション、又はスプレー等)、眼用組成物(目薬及び眼軟膏等)、局所適用基剤(シャンプー、ボディーウォッシュ、石鹸、ローション、フォーム、溶液、又は日焼け止め用基剤等)、又は物品(局所適用される布地、接着パッチ、又はカバー等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
皮膚又は粘膜の疾患を治療するために有用な局所適用組成物(例えば、口、膣、子宮頸部、肛門、及び直腸の膜等、指状突起によってアクセス可能なもの)としては、クリーム、軟膏、ローション、リニメント、スプレー、ゲル、及び滅菌水溶液又は懸濁液が挙げられる。したがって、局所適用組成物としては、活性成分が、当該技術分野において公知である皮膚科学的、経鼻的、経耳的、眼科的、経膣的、又は経口的に許容可能な担体(例えば、アルコール性、水性、ヒドロアルコール性、又は非水性溶液;水性又は非水性ゲル;軟膏;あるいは油中水型又は水中油型エマルション等)中に溶解又は分散している組成物が挙げられる。このような担体又はビヒクルの構成成分は、水、バッファ水溶液、非水性溶媒(エタノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノラウレート、グリコフロール、又はグリセロール等)、油(例えば、流動パラフィン、Miglyol(商標)等の天然又は合成トリグリセリド、あるいはジメチコン等のシリコーン油等)、及び上述の成分のいずれかの混合物を含んでもよい。とりわけ、製剤の性質、並びに目的とする用途及び適用部位によって、使用される局所適用担体又はビヒクルは、以下から選択される1つ以上の成分(例えば、製剤が水性ゲルであるとき、水に加える成分)を含有してもよい:可溶化剤又は溶媒(例えば、ヒドロキシプロピルP−シクロデキストリン等の3−デキストリン、あるいはエタノール、プロピレングリコール、若しくはグリセロール等のアルコール又はポリオール);増粘剤(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、又はカルボマー);ゲル化剤(例えば、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンコポリマー);防腐剤(例えば、ベンジルアルコール、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン、クロルブトール、ベンゾエート、ソルビン酸カリウム、若しくはEDTA、又はこれらの塩類);及びpH緩衝剤(例えば、リン酸二水素塩とリン酸水素塩との混合物、又はクエン酸塩とリン酸水素塩との混合物等)。
【0050】
また、本発明の担体は、ホストの皮膚又は粘膜に適用する(皮膚及び/又は粘膜腔への挿入を含む)ための物品の形態であってもよい。特定の実施形態では、鎮静剤及び/又は感覚化合物は、このような物品上に積層されてもよく、あるいはこのような物品内に注入されてもよい。このような物品の好適な例としては、洗浄拭き取り用品、ティッシュ、又はパッド(化粧用拭き取り用品、ティッシュ、又はパッド;及び眼の周囲の領域を洗浄するために用いられる拭き取り用品、ティッシュ、又はパッド;乳児用拭き取り用品、ティッシュ、及びパッドを含む)、使い捨て吸収性物品、接着物品、ラップ、及び保護又は遮光カバー等が挙げられるが、これらに限定されない。このような洗浄拭き取り用品、ティッシュ、又はパッド物品の例としては、湿潤又は乾燥パッケージ化不織布物品が挙げられるが、これらに限定されない。このような使い捨て吸収性物品の例としては、医療用、歯科用、手術用、及び/又は鼻用に用いられることを意図するもの等の、包帯及びタンポンを含むヘルスケア関連製品、婦人衛生製品等のパーソナルケア吸収性物品(例えば、生理用ナプキン、パンティライナ、及び生理用タンポン等)、おむつ、トレーニングパンツ、失禁用製品等が挙げられるが、これらに限定されない。接着物品の例としては、接着物品が半閉塞性又は非閉塞性であってもよい場合、織布及び/又は不織布材料を含む単層又は(層のうちの少なくとも1層がその材料を含む)多層シートであるパッチ又は物品が挙げられるが、これらに限定されない。このようなラップ物品の例としては、弾性又は非弾性の、織布又は不織布材料が挙げられるが、これらに限定されない。このような鎮痛又は遮光用眼カバーの例としては、i)睡眠用、ii)瞼を閉じた位置に保持するため、又はiii)痛みのある炎症をおこした眼又は頭痛の軽減のためのアイマスク/カバーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
有用な物品、担体若しくはビヒクル及び/又は担体若しくはビヒクル成分のより詳細な議論は、米国特許第7118759 B2号(Syversonら)、同第5536263号(Rolfら)、同第5860945号(Cramerら)、同第6440437号(Krzysikら)、同第6,121,315 A号(Nairら)、同第7,235,249 B2号(Bissett)、同第7,671,206 B2号(Gomezら)、及び米国特許出願公開第20100226963 A1号(Cooperら)に見出すことができ、これらそれぞれは参照することにより全体が本明細書に組み込まれる。
【0052】
特定の実施形態では、本発明の組成物及び/又は物品は、ホストに対する意図しない及び/又は有害な全身作用を誘発する恐れのある活性剤又は任意の他の成分の皮膚浸透を高める化合物を含まない、又は本質的に含まない。本明細書で使用するとき、「皮膚浸透を高める化合物」とは、本発明の鎮静剤と併用したとき、活性剤の皮膚浸透を高める任意の化合物又は化合物の混合物を意味する。皮膚浸透を高める化合物に関して用いられるとき、「本質的に含まない」とは、このような皮膚浸透を高める化合物を全組成物(w/v)又は全物品(w/w)の10重量%(又は約10重量%)、又は所望により5重量%(又は約5重量%)、又は所望により3重量%(又は約3重量%)、又は所望により1重量%(又は約1重量%)、又は所望により0.01重量%(又は約0.01重量%)、又は所望により0.001重量%(又は約0.001%)、又は所望により0.0001重量%(又は約0.0001重量%)未満有する製剤として定義される。特定の実施形態では、皮膚浸透を高める化合物としては、ミリスチン酸メチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸エチル、酢酸ミリスチル、酢酸ラウリル、及びこれらの混合物等の細胞外皮を障害する化合物;オレイン酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、バクセン酸、ヘプタデカン酸、ペトロセリン酸、エイコセン酸、リノエライジン酸、リノール酸、及びこれらの混合物等の不飽和脂肪酸脂質;並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、本発明の組成物及び/又は物品は、ミリスチン酸メチル、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸エチル、酢酸ミリスチル、酢酸ラウリル、及びこれらの混合物等の細胞外皮を障害する化合物を含まない、又は本質的に含まない。
【0053】
活性剤
好適な活性剤としては、抗炎症剤、消毒剤、抗感染剤、粘膜剤、洗浄剤、防腐剤、収斂剤、抗ヒスタミン剤、鎮痛剤、カプサイシン、にきび薬、抗真菌剤、鎮痒剤、ホルモン、成長因子、保湿剤、日焼け止め、色素沈着過剰剤、酸化防止剤の医薬品分類が挙げられるが、これらに限定されない薬物、プロドラッグ、及び非薬物;ビタミン及びミネラル等が挙げられるが、これらに限定されない栄養物質;植物、海産物、及び動物起源の物質;ホメオパシー物質;並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0054】
有用な活性剤のより詳細な議論は、参照することにより既に組み込まれている文書である米国特許第6,121,315 A号(Nairら)、同第7,235,249 B2号(Bissett)、同第7,671,206 B2号(Gomezら)、及び米国特許出願公開第20100226963 A1号(Cooperら)に見出すことができる。
【実施例】
【0055】
以下の実施例で示される本発明の組成物は、本発明の組成物の特定の実施形態を示すものであって、本発明を限定するものではない。その他の変更は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者によって実行される。
【0056】
(実施例I)
実施例Iは、本発明の鎮静剤としての2,3ペンタンジオールと、メントール及びサリチル酸メチルを含む感覚化合物とを含有する局所適用関節炎用非油性クリームの例である。
【表1】

1.Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより供給
2.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
3.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0057】
好適な容器内で、容器を約55℃の温度に加熱しながらメントール及びサリチル酸メチルを添加することによって脂質相を調製する。メントール及びサリチル酸メチルが溶解したら、ステアリン酸、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、並びにトリオレイン酸ソルビタン及びトリステアリン酸ソルビタンを添加し、容器の内容物を約73℃に加熱し、十分混合する。
【0058】
第2の容器内で、水を添加し、内容物を約73℃に加熱することによって水相を調製する。加熱された第2の容器内に、2,3ブタンジオールを添加し、溶解するまで混合する。
【0059】
温度を約73℃に維持しながら脂質相及び水相を混合し、約20分間混合する。二相混合物を約25℃に冷却する。混合物のpHをトリエタノールアミンで約7.0に調整し、必要に応じて、体積調整に必要な場合任意の水を更に添加する。次いで、混合物を好適な容器にパッケージ化する。
【0060】
(実施例II)
実施例IIは、本発明の鎮静剤としての1,2ペンタンジオールと、メントール及びサリチル酸メチルを含む感覚化合物とを含有する局所適用関節炎用ローションの例である。
【表2】

1.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
2.Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより供給
3.1.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0061】
好適な容器内で、容器を約55℃の温度に加熱しながらメントール及びサリチル酸メチルを添加することによって脂質相を調製する。メントール及びサリチル酸メチルが溶解したら、ステアリン酸、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、及びセチルリン酸カリウムを添加し、容器の内容物を約73℃に加熱し、十分混合する。
【0062】
第2の容器内で、水を添加し、容器の内容物を約73℃に加熱することによって水相を調製する。第2の容器に、1,2ペンタンジオール、メチルパラベン、及びプロピルパラベンを添加し、成分が溶解するまで混合する。
【0063】
温度を約73℃に維持しながら脂質相及び水相を混合し、約20分間混合する。二相混合物を約25℃に冷却する。混合物のpHを水酸化カリウムで約7.0に調整し、必要に応じて、体積調整に必要な場合任意の水を更に添加する。次いで、混合物を好適な容器にパッケージ化する。
【0064】
(実施例III)
実施例IIIは、本発明の鎮静剤としての2,3ブタンジオールと、メントール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、及びチモールを含む感覚化合物とを含有する洗口液の例である。
【表3】

1.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
2.Symrise Inc.,Somerville,NJにより供給
3.Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより供給
4.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
5.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0065】
好適な容器内で、アルコール、メントール、チモール、サリチル酸メチル、及びユーカリプトール、着香剤を添加し、均質になるまで混合することによって混合物を調製する。
【0066】
別の容器内で、水、2,3ブタンジオール、安息香酸を添加し、これらが溶解するまで水相を混合することによって第2の混合物を調製する。ポロキサマー、ソルビトール、安息香酸塩、サッカリン、及び着色剤を、水性である第2の混合物に添加し、均質になるまで混合する。
【0067】
第1の混合物を第2の容器の第2の混合物と合わせて、第3の混合物を形成する。均質になるまで第3の混合物を混合し、体積を調整するために必要に応じて水を添加する。混合したら、第3の混合物を好適な容器にパッケージ化する。
【0068】
(実施例IV)
実施例IVは、本発明の鎮静剤として1,2ブタンジオールを含有する眼用調製品の例である。
【表4】

1.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0069】
好適な容器内に、約80mLの水を添加し、約75℃に加熱する。加熱した水に、HPMCを添加し、十分に分散させる。分散液が均質になったら、攪拌しながら室温〜約室温に冷却する。グリセリン及びPEGを添加し、均質になるまで混合する。残りの成分を添加し、視覚的に透明になるまで混合物を混合して、溶液を形成する。視覚的に透明になったら、必要に応じてHCl又はNaOHの1N溶液でpHを約7.0に調整し、体積を調整する必要のある場合任意の水を更に添加する。次いで、溶液を好適な容器にパッケージ化する。
【0070】
(実施例V)
実施例Vは、鎮静剤としての1,2,4ブタントリオールと、感覚化合物としてもメントールとを含有する本発明の組成物を含有する眼用調製品の例である。
【表5】

1.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
2.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
【0071】
好適な第1の容器内で、約80mLの水を添加し、約75℃に加熱する。加熱した水に、HPMCを添加し、均質になるまで混合する。分散液が均質になったら、攪拌しながら室温〜約室温に冷却する。冷却されたら、グリセリンを添加し、均質になるまで混合する。好適な第2の容器内で、PEGを添加する。メントールをPEGに添加し、溶解するまで混合する。第2の容器の混合物を第1の容器の混合物に添加する。残りの成分を第1の容器に添加し、視覚的に透明になるまで混合物を混合して、溶液を形成する。視覚的に透明になったら、必要に応じてHCl又はNaOHの1N溶液でpHを約7.0に調整し、体積を調整する必要のある場合任意の水を更に添加する。次いで、溶液を好適な容器にパッケージ化する。
【0072】
(実施例VI)
実施例VIは、鎮静剤として2,3ブタンジオールを含有するコンタクトレンズ洗浄溶液の例である。
【表6】

1.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0073】
好適な容器内に、約80mLの水を添加する。PVPを水に添加して、溶解するまで混合する。次の成分を添加する前に各成分が溶解するように、混合しながら残りの成分を個々に添加して、溶液を形成する。全ての成分を添加し、視覚的に透明になるまで溶液を混合したら、必要に応じてHCl又はNaOHの1N溶液でpHを約7.0に調整し、体積を調整するために必要な場合任意の水を更に添加する。次いで、溶液を好適な容器にパッケージ化する。
【0074】
(実施例VII)
実施例VIIは、鎮静剤としての1,2ブタンジオールと、メントール及びサリチル酸メチルを含む感覚化合物とを含む膣用潤滑剤の例である。
【表7】

1.Jindal Drugs Limited,Mumbai,Indiaにより供給
2.Rhodia Inc.,Cranbury,NJにより供給
3.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
4.Stepan Chemicals,Northfield ILによりOnamer(登録商標)Mという名称で販売
【0075】
第1の好適な容器に、約80mLの水を添加し、約75℃に加熱する。加熱した水に、混合しながらHECを添加する。HEC混合物が均質になったら、混合物を攪拌しながら混合物を室温に冷却する。混合物が室温に達したら、安息香酸及びポリクアテルニウム−1を添加し、均質になるまで混合する。第2の好適な容器に、プロピレングリコール及びポリソルベート60を添加し、均質になるまで混合する。メントール及びサリチル酸メチルを第2の容器に添加し、溶解するまで混合する。第2の容器内の混合物が視覚的に透明になったら、第2の容器の混合物を第1の容器のHEC混合物に添加する。次いで、残りの成分を添加し、視覚的に透明になるまで混合物を混合して、溶液を形成する。溶液のpHは約4.0でなければならず、そうでない場合は、必要に応じてHCl又はNaOHの1N溶液で調整する。体積を調整するために必要な場合、任意の水を更に添加する。溶液を好適な容器にパッケージ化する。
【0076】
(実施例VIII)
実施例VIIIは、不注意によって曝露されたときの眼に対する刺激を低減するために、鎮静剤として1,2ブタンジオールを含む、リンスインシャンプーの例である。
【表8】

1.Sigma−Aldrich,St.Louis,MOにより供給
【0077】
第1の容器に、約50mLの水を添加し、それを約80℃〜約85℃に加熱する。水に、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、EDTA、及びPEG−150ジステアレートを混合しながら添加する。次いで、均一かつ均質になるまで混合物を混合する。混合物が均一かつ均質になったら、ポリソルベート20を添加する。次いで、混合物を混合し、視覚的に透明になるまで成分を溶解させて、溶液を形成する。次いで、ラウレス硫酸ナトリウム2EO(70重量%)を溶液に添加し、約30分間混合する。溶液を室温に冷却する。溶液を冷却しながら、コカミドプロピルベタイン、PPG−2−ヒドロキシエチルコカミド、及びセチルトリエチルモニウムジメチコンPEG−8を絶えず混合しながら添加する。
【0078】
第2の容器内で、Salcare SC60及びポリクアテルニウム10を約20mLの水に添加することによって、プレミックスを調製する。視覚的に透明になるまでプレミックスを混合して、溶液を形成する。次いで、第2の容器のプレミックス溶液を、混合しながら第1の容器の溶液に添加する。第2の容器を約5mLの水ですすいで、任意の残りのプレミックスを回収する。次いで、プレミックスすすぎ液を第1の容器に添加する。第2の容器内で、攪拌しながらクエン酸を約5mLの水に添加して、クエン酸溶液を形成する。次いで、クエン酸溶液を第1の容器に添加する。
【0079】
第3の容器内で、芳香剤とTween 20とを混合し、次いで、第1の容器に添加する。次いで、ポリクアテルニウム15及びベンジルアルコールを、混合しながら第1の容器に別々に添加する。次いで、全ての添加された成分が溶解するまで第1の容器の混合物を混合して、溶液を形成する。
【0080】
第4の容器内で、着色剤を約5mLの水に添加し、次いで、第1の容器の溶液に添加する。次に、1,2ブタンジオールを第1の容器の溶液に添加し、溶液が視覚的に透明になるまで混合する。
【0081】
次いで、必要に応じて更なるクエン酸で溶液のpHを約7.0に調整し、体積を調整するために必要な場合任意の水を更に添加する。溶液を好適な容器にパッケージ化する。
【0082】
〔実施の態様〕
(1) 組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を約0.05%〜約5%未満含み、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、組成物。
(2) 前記鎮静剤が、アルカンジオール類、アルカントリオール類及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(3) 前記アルカンジオールが、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール;2,3ブタンジオール;2,3ペンタンジオール;3,4ペンタンジオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様2に記載の組成物。
(4) 前記アルカンジオールが、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様3に記載の組成物。
(5) 前記アルカントリオールが、1,2,3ブタントリオール;1,2,4ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール;1,2,4ペンタントリオール;2,3,4ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様2に記載の組成物。
(6) 前記アルカントリオールが、1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様5に記載の組成物。
(7) 鎮静又は静穏感覚を提供するための局所適用組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、少なくとも1つの感覚化合物とを含む、局所適用組成物。
(8) 前記感覚化合物が、テルペン類、フェノール化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様7に記載の局所適用組成物。
(9) 前記テルペンが、ネラール、ネロール、シトラール、フィトール、アルファ−ピネン、ベータ−ピネン、カンファー、リモネン、メントール、ゲラニアール、ゲラニオール、ファルネソール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様8に記載の局所適用組成物。
(10) 前記フェノール化合物が、チモール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、及び混合物からなる群から選択される、実施態様8に記載の局所適用組成物。
【0083】
(11) 前記感覚化合物が、メントール、カンファー、ボルネオール、ゲラニオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様8に記載の局所適用組成物。
(12) 前記感覚化合物が、メントール、カンファー、ボルネオール、ゲラニオール及びこれらの混合物、メントール、チモール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様8に記載の局所適用組成物。
(13) 前記局所適用組成物が、皮膚用組成物、鎮痛用組成物、眼用組成物、耳用組成物、鼻用組成物、及び膣用組成物からなる群から選択される、実施態様7に記載の局所適用組成物。
(14) ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を適用する工程であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程と、
b.少なくとも1つの感覚化合物を適用する工程と、を含む、方法。
(15) ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.局所適用組成物を提供する工程であって、前記局所適用組成物が、
i.局所適用担体、
ii.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤、及び
iii.少なくとも1つの感覚化合物、を含む、工程と、
b.前記ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して前記局所適用組成物を適用する工程と、を含む、方法。
(16) ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の粘膜に対する局所適用スキンケア組成物の不注意による適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を含む局所適用スキンケア組成物を適用する工程であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程を含む、方法。
(17) 前記局所適用スキンケア組成物が、ボディーウォッシュ、石鹸、スキン又はヘアローション、スキン又はヘアスプレー、日焼け止め、シャンプー、及びコンディショナーからなる群から選択される、実施態様16に記載の方法。
(18) 物品であって、i.)飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、ii.)所望により、少なくとも1つの感覚化合物と、を含む、物品。
(19) 前記物品が、洗浄拭き取り用品、ティッシュ、パッド、使い捨て吸収性物品、接着物品、ラップ、及び遮光カバーからなる群から選択される、実施態様18に記載の物品。
(20) ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.物品を提供する工程であって、前記物品が、
i.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤、及び
ii.少なくとも1つの感覚化合物、を含む、工程と、
b.前記ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して前記物品を適用する工程と、を含む、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を約0.05%〜約5%未満含み、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、組成物。
【請求項2】
前記鎮静剤が、アルカンジオール類、アルカントリオール類及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記アルカンジオールが、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール;2,3ブタンジオール;2,3ペンタンジオール;3,4ペンタンジオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記アルカンジオールが、1,2ブタンジオール;1,2ペンタンジオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記アルカントリオールが、1,2,3ブタントリオール;1,2,4ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール;1,2,4ペンタントリオール;2,3,4ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記アルカントリオールが、1,2,3ブタントリオール;1,2,3ペンタントリオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
鎮静又は静穏感覚を提供するための局所適用組成物であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、少なくとも1つの感覚化合物とを含む、局所適用組成物。
【請求項8】
前記感覚化合物が、テルペン類、フェノール化合物及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の局所適用組成物。
【請求項9】
前記テルペンが、ネラール、ネロール、シトラール、フィトール、アルファ−ピネン、ベータ−ピネン、カンファー、リモネン、メントール、ゲラニアール、ゲラニオール、ファルネソール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の局所適用組成物。
【請求項10】
前記フェノール化合物が、チモール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール、及び混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の局所適用組成物。
【請求項11】
前記感覚化合物が、メントール、カンファー、ボルネオール、ゲラニオール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の局所適用組成物。
【請求項12】
前記感覚化合物が、メントール、カンファー、ボルネオール、ゲラニオール及びこれらの混合物、メントール、チモール、サリチル酸メチル、ユーカリプトール及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項8に記載の局所適用組成物。
【請求項13】
前記局所適用組成物が、皮膚用組成物、鎮痛用組成物、眼用組成物、耳用組成物、鼻用組成物、及び膣用組成物からなる群から選択される、請求項7に記載の局所適用組成物。
【請求項14】
ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を適用する工程であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程と、
b.少なくとも1つの感覚化合物を適用する工程と、を含む、方法。
【請求項15】
ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.局所適用組成物を提供する工程であって、前記局所適用組成物が、
i.局所適用担体、
ii.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤、及び
iii.少なくとも1つの感覚化合物、を含む、工程と、
b.前記ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して前記局所適用組成物を適用する工程と、を含む、方法。
【請求項16】
ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の粘膜に対する局所適用スキンケア組成物の不注意による適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤を含む局所適用スキンケア組成物を適用する工程であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、工程を含む、方法。
【請求項17】
前記局所適用スキンケア組成物が、ボディーウォッシュ、石鹸、スキン又はヘアローション、スキン又はヘアスプレー、日焼け止め、シャンプー、及びコンディショナーからなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
物品であって、i.)飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤と、ii.)所望により、少なくとも1つの感覚化合物と、を含む、物品。
【請求項19】
前記物品が、洗浄拭き取り用品、ティッシュ、パッド、使い捨て吸収性物品、接着物品、ラップ、及び遮光カバーからなる群から選択される、請求項18に記載の物品。
【請求項20】
ホストの眼、耳腔、鼻腔、口腔、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対する感覚化合物の局所適用に付随するきつい又は不快な感覚を低減する方法であって、
a.物品を提供する工程であって、前記物品が、
i.飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐鎖の、炭素骨格を有しかつ炭素数5以下のアルキルからなる群から選択される少なくとも1つの鎮静剤であって、前記アルキルが、第1のヒドロキシル基が前記炭素骨格の第1の炭素に結合し、第2のヒドロキシル基が前記第1の炭素に隣接する前記炭素骨格の第2の炭素に結合するように、少なくとも2つのヒドロキシル基を有する、少なくとも1つの鎮静剤、及び
ii.少なくとも1つの感覚化合物、を含む、工程と、
b.前記ホストの眼、口腔、鼻、咽喉、又は膣領域の皮膚又は粘膜に対して前記物品を適用する工程と、を含む、方法。

【公開番号】特開2012−171961(P2012−171961A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−32501(P2012−32501)
【出願日】平成24年2月17日(2012.2.17)
【出願人】(506105814)マクニール−ピーピーシー・インコーポレーテツド (69)
【Fターム(参考)】