説明

鏡像異性体に富化したN−カルボン酸無水物の調製方法

本発明は、(i)式(IIa)の化合物を、溶媒中でSOClと接触させるステップ、(ii)非溶媒を用いて、ステップ(i)の間に形成されるN−カルボン酸無水物を沈殿させるステップ、(iii)N−カルボン酸無水物を回収するステップを含む、式(IIa)または別々に(IIb)、すなわちF(II)の化合物からの式(IIIa)または(IIIb)、すなわちF(I)のアミノアルファ酸の鏡像異性体に富化したN−カルボン酸無水物(式中、R1およびR2は、それぞれ独立して、アルキル基(例えば、メチル、エチル、イソプロピル)、アルケニル基(例えば、アリル)、シクロアルキル基、アルキルシクロアルキル基(例えば、−CH−シクロヘキシル)、アルキルアリール基(例えば、ベンジル)、アリール基を示し、R3は、アルキル基(例えば、メチル、エチル、tert−ブチル)またはアルキルアリール基(例えば、ベンジル)を表す。)を調製する方法に関する。この方法は、N−カルボン酸無水物の、再結晶ステップも昇華ステップも含まず、この方法は、例えば、(L)−N−メチル−アラニンN−カルボン酸無水物の生成において用いられ得る。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、鏡像異性体に富化したα−アミノ酸N−カルボン酸無水物、より詳細には、(L)−または(D)−N−メチルアラニンカルボン酸無水物の調製方法に関する。本願は、(L)−または(D)−N−メチルアラニンカルボン酸無水物の調製において用いられる化学中間体にも関する。
【0002】
アミノ酸N−カルボン酸無水物は、アシル化反応において厄介な副生成物を形成しないという長所を有するアシル化剤である。これらは、鏡像異性体に富化した場合、さらに、不斉炭素の導入を可能にする。したがって、これらは有機合成において、特に、しばしば、いくつかの反応ステップを有する合成である医薬化合物の合成の場合において有用である化合物である。しかし、これらの化合物は、十分な純度、特に、鏡像異性体純度を有することが必要である。工業的な調製方法は、さらに、簡単であり良好な全収率を有しなければならない。
【0003】
本出願人は、良好な全収率を有し、純粋で鏡像異性体に富化した生成物を達成することを可能にする、α−アミノ酸N−カルボン酸無水物の簡単な調製方法を開発した。この方法は、より詳細には、(L)−または(D)−N−メチルアラニンカルボン酸無水物に適合する。
【背景技術】
【0004】
Tetrahedron 1994、50、No.18、5309−5322において、N,N−ビス(アルコキシカルボニル)アミノ酸およびビルスマイヤー−ハック試薬SOCl/DMFからの、窒素原子でRO−C(=O)−により保護されたN−カルボン酸無水物の調製が記載されている。
【0005】
Zeitschrift fur Physiologische Chemie」より「Untersuchungen uber Alpha−amino−N−carbonsaureanhydride.I」、Walter de Bruyter、Berlin 1925、46、72−90の論文において、N−カルボン酸無水物の調製が記載されているが、いかなる精製ステップもない。
【0006】
Angew.Chem.Int.Ed.2003、42、5348−5351において、窒素原子でRO−C(=O)−により保護されたN−カルボン酸無水物の調製が、Tetrahedron Letters 1996、37、8439に関するスキーム3に記載されているが、精製ステップは記載されていない。
【0007】
J.Org,Chem.1994、59、2437−2446において、N−カルボン酸無水物の調製が記載されているが、別の化学反応を用いている。
【0008】
Tetrahedron 1994、50、30、9051−9060において、tBuO−C(=O)−(BOC)およびPClにより保護されたアミノ酸からのN−カルボン酸無水物の調製が記載されている。PClの使用は、N−カルボン酸無水物と結合したままで、工業的に受け入れられない全塩素化溶媒(CCl)による洗浄のステップによりそれを除去することが必要であるリン含有副生成物の形成につながる。
【0009】
Journal of Chemical Society 1950、3009−3013において、N−カルボン酸無水物の調製は、MeO−C(=O)−およびSOClにより保護された2種のアミノ酸(DおよびL)の混合物から出発し、DまたはLのアミノ酸から出発せずに行われる。さらに、最終生成物は、沈殿ステップ、再結晶ステップおよび昇華ステップの後に得られる。算出される収率は、重量でわずか39%である。
【0010】
J.Mar.Chim.Heterocycl.2002、1、44−47において、N−カルボン酸無水物の調製は、保護されたアミノ酸およびPOClから出発し行われる。
【0011】
これらの文献はいずれも、本発明の方法を説明しまたは示唆するものではない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Tetrahedron 1994、50、No.18、5309−5322
【非特許文献2】Zeitschrift fur Physiologische Chemie」より「Untersuchungen Uber Alpha−amino−N−carbonsaureanhydride.I」、Walter de Bruyter、Berlin、1925、46、72−90
【非特許文献3】Angew.Chem.Int.Ed.2003、42、5348−5351
【非特許文献4】Tetrahedron Letters 1996、37、8439
【非特許文献5】J.Org,Chem.1994、59、2437−2446
【非特許文献6】Tetrahedron 1994、50、30、9051−9060
【非特許文献7】Journal of Chemical Society 1950、3009−3013
【非特許文献8】J.Mar.Chim.Heterocycl.2002、1、44−47
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
用いられる定義
アルキル基:直鎖のまたは分岐した飽和脂肪族炭化水素系の基。例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルおよびtert−ブチル基が挙げられ得る。これは、好ましくは(C−C)基である。
【0014】
アルケニル基:C=C二重結合を含むアルキル基である。
【0015】
シクロアルキル基:3から8個の間の炭素原子を含む環状アルキル基で、すべての炭素原子は、環状構造内に組み込まれている。例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシル基が挙げられ得る。
【0016】
アリール基:6から10個の環員を含む芳香族基、例えばフェニル基である。
【0017】
本発明は、式(IIIa)
【0018】
【化1】

の鏡像異性体に富化したα−アミノ酸N−カルボン酸無水物を、式(IIa)
【0019】
【化2】

の化合物から調製する方法であり(式中、
R1およびR2は、互いに独立して、アルキル(例えば、メチル、エチル、イソプロピル)、アルケニル(例えば、アリル)、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル(例えば、−CH−シクロヘキシル)、アルキルアリール(例えば、ベンジル)またはアリール基を示し、
R3は、アルキル(例えば、メチル、エチル、tert−ブチル)またはアルキルアリール(例えば、ベンジル)基を示す。)、
(i)式(IIa)(または別々に(IIb))の化合物を、溶媒中でSOClと接触させるステップ、
(ii)非溶媒を用いて、ステップ(i)において形成されるN−カルボン酸無水物を沈殿させるステップおよび
(iii)N−カルボン酸無水物を回収するステップ
を含む、方法
に関する。
【0020】
この方法は、N−カルボン酸無水物の再結晶ステップも昇華ステップも含まない。
【0021】
この方法は、同様の様式で、化合物(IIb)
【0022】
【化3】

からの化合物(IIIb)に適用する。
【0023】
ステップ(i)の終わりに、次いで、容易に除去され得る軽化合物(R3Cl)が形成されるので、好ましくは、R3は、メチルまたはエチル基、より好ましくは、やはりメチル基を示す。
【0024】
好ましくは、R1およびR2は、互いに独立して、メチルまたはエチル基を示す。より好ましくは、R1およびR2の両方とも、メチル基を示し、以下の式(A)(または(B))
【0025】
【化4】

のN−カルボン酸無水物が得られる。
【0026】
(A)は、(L)−N−メチルアラニンN−カルボン酸無水物である。好ましくは、式
【0027】
【化5】

の(L)−N−メチルアラニンのカルバミン酸メチルである化合物(IIa)が使用される。
【0028】
(B)は、(D)−N−メチルアラニンN−カルボン酸無水物である。好ましくは、(D)−N−メチルアラニンのカルバミン酸塩である化合物(IIb)
【0029】
【化6】

が使用される。
【0030】
ステップ(i)
ステップ(i)の溶媒は、ジクロロメタン等の全塩素化溶媒、例えばテトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランまたは1,4−ジオキサン等のアルキルまたはアリールのエーテル、例えばトルエン、キシレンまたはトリフルオロメチルベンゼン等の芳香族溶媒、例えばアセトン、メチルイソブチルケトンまたはメチルエチルケトン等のケトンであることができる。これらの溶媒の2種以上の混合物を用いることも可能である。
【0031】
一般に、化合物(IIa)(または(IIb))に対して、1から3当量の間のSOClが使用される。
【0032】
反応は、−10から50℃の間、好ましくは0から30℃の間、よりなお好ましくは20から30℃の間の温度で行われる。反応時間は、一般に、30から60分の間である。
【0033】
ステップ(ii)
ステップ(i)において形成されたN−カルボン酸無水物の沈殿は、非溶媒を用い行われる。液体アルカン(例えば、n−ヘプタンもしくはオクタン)またはオイルカット(例えば、石油エーテル)が有利に使用される。N−カルボン酸無水物は、まず、ステップ(i)の反応からのいくらかの溶媒を除去することにより濃縮され得る。
【0034】
溶媒/非溶媒の組として、全塩素化溶媒、および液体アルカンまたはオイルカット、特に、実施例2に記載されているジクロロメタン/n−ヘプタンの組を用いることが可能である。
【0035】
ステップ(iii)
N−カルボン酸無水物は、濾過/乾燥により簡単に回収され得る。これは、本発明の方法の長所の一つであり、すなわち、十分な純度および良好な収率を得るための再結晶または昇華のステップを必要としない。ステップ(ii)において液体アルカンを用いる利点は、N−カルボン酸無水物を容易に乾燥できることにある。
【0036】
式(IIa)または(IIb)の化合物の調製
式(IIa)(または(IIb))の化合物は、以下の反応
(または、別々に
【0037】
【化7】

に従って)
に従って(場合によって、ステップ(i)に先んずるステップの途中で)、塩基の存在下で調製され得る。塩基は、例えば、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩または水酸化物であり得る。好ましい塩基はNaOHである。
【0038】
この反応は、例えば、水または前に引用した溶媒の一つであり得る溶媒中で行われ得る。反応は、0から5℃の間の温度で行われる。反応時間は、一般に、5から6時間の間である。好ましくは、ClCOR3/(IIa)(または(IIb)モル比>1.9が用いられる。また、好ましくは、塩基/(IIa)(または(IIb)モル比>2が用いられる。
【0039】
本発明の方法は、(この方法が、ステップ(i)に先んずる反応を含むかどうかにかかわらず)良好な収率(>Journal of the Chemical Society、1950に開示される収率)および高い純度で、簡単な方法で、N−カルボン酸無水物を得ることを可能にする。特に、これは、いかなる再結晶ステップも昇華ステップも必要としない。ステップ(i)における環化は、不斉中心の完全性を維持し、(エピマー化せずに)鏡像異性体に富化した生成物を得ることを可能にする。
【0040】
(実施例)
当業者は、以下の2つの実施例に開示されている条件から、有利に着想することができる。
【実施例1】
【0041】
(S)−2−(メトキソカルボニルメチルアミノ)プロピオン酸の調製
【0042】
【化8】

【0043】
250mlの二口フラスコに、窒素雰囲気下で、(L)−N−メチルアラニン10g(97mmol)、次いで、1MのNaOH水溶液(200mmol、2.06当量)200mlを続けて入れた。このようにして得られた白い懸濁液を、これが完全に溶解するまで(約30分間)攪拌する。この溶液を、激しく攪拌(約750rpm)しつつ、水/氷浴を用い約3℃に冷却し、約30分間かけて50mlの滴下漏斗を用いクロロギ酸メチル(192mmol、1.98当量)15mlを加えた。このようにして得られた2相の媒体を3℃で攪拌した。
【0044】
6時間後、氷/水浴を取り除くことにより、反応媒体の温度を約20℃に上昇させ、37%HCl水溶液を用い、反応媒体のpHを(pH試験紙により測定し)約1とした。次いで、この水相を、AcOEt50mlで3回抽出した。有機相を合わせ、脱塩水50mlで洗浄し、次いで、無水MgSO約10g上で乾燥した。媒体を、焼結ガラスを通して濾過し、次いで、濾液を、真空下(約35℃の浴温度、約40mbarの真空)で乾燥するまで濃縮した。このようにして、生成物13.4g(86%)が無色の粘性油の形で得られた。
【0045】
構造分析:LC−MS−DAD−ELSD:160(−)=(M−H)(−)、162(+)=(M+H)(+);H NMR(DMSO−d、400MHz):このバッチについては、立体配座異性体の60−40%混合物が観測された:1.31(d,J=7.5Hz,3H);2.78(s,3H);3.58(s,1.2H);3.60(s,1.8H);4.50(q,J=7.5Hz,0.4H);4.58(q,J=7.5Hz,0.6H);10.7(広幅m,1H)。
【0046】
キラルカラムでのガスクロマトグラフィーによる分析により、N−メチルアラニンカルバミン酸メチルの鏡像異性体過剰率が>99%であったことを示すことが可能であった。クロマトグラフィー分析のための条件を以下に示す。RT−Gammadexカラム(30m/0.25mm/0.25μm)、120℃で等温(3分間)、次いで5℃/分で180℃に、180℃で等温(3分間)、インジェクションスプリット1:25、1.8ml/分のヘリウムキャリアガス、FID検出、CHCl中で2mg/mlの濃度の溶液、0.2MのTMSHによるエステル化である。これらの条件下で、(L)−N−メチルアラニンカルバミン酸メチルは、rt=8.8分の保持時間を有した。他の鏡像異性体、(D)−N−メチルアラニンカルバミン酸メチルは、rt=8.5分の保持時間を有した。
【実施例2】
【0047】
(S)−3,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2,5−ジオン)の調製
前に得られた生成物1g(6.2mmol)を、CHCl3ml中に溶解し、約20℃で5分間攪拌し、次いで、SOCl(500μl、1.1当量)により処理した。反応媒体を、次いで、約30℃で加熱し、加熱を約30分間維持した。反応媒体を、次いで、約1.5体積に濃縮し、なお攪拌しつつ、n−ヘプタン10mlを加えた。このようにして得られた白色の塊を、次いで、約−20℃に冷却し、この温度で1時間攪拌した。懸濁液を、次いで、焼結ガラスを通して濾過し、固体をn−ヘプタン3mlで3回洗浄した。空気中で2時間乾燥した後、生成物(700mg、87.4%)が、白色針状晶の形で得られた。
【0048】
構造分析:H NMR(DMSO−d、400MHz):1.39(d,J=7.5Hz,3H);2.83(s,3H);4.40(q,J=7.5Hz,1H)。
【0049】
キラルカラムでのガスクロマトグラフィーによる分析は、(S)−3,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2,5−ジオン)の鏡像異性体過剰率が>99%であり、その環化条件下でエピマー化が起きなかったことを示すことを可能にした。ガスクロマトグラフィー条件は、RT−Gammadexカラム(30m/0.25mm/0.25μm)、初期温度180℃、次いで5℃/分で220℃に、180℃で5分間等温、インジェクションスプリット1:25、1.8ml/分のヘリウムキャリアガス、FID検出、CHCl中で2mg/mlの濃度の溶液である。これらの条件下で、(S)−3,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2,5−ジオンは、rt=8.4分の保持時間を有した。他の鏡像異性体、(R)−3,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン−2,5−ジオンは、rt=8.7分の保持時間を有した。
【0050】
したがって、最初の(L)−N−メチルアラニンから計算される全収率は、86%×87.4%、すなわち75%である。この収率は、Journal of the Chemical Society、1950において得られたものより高い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(IIIa)または(IIIb)
【化1】

の鏡像異性体富化したα−アミノ酸N−カルボン酸無水物を
式(IIa)(または、別々に(IIb))
【化2】

の化合物からの調製する方法であり
(式中、
R1およびR2は、互いに独立して、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル、アルキルアリールまたはアリール基を示し、
R3は、アルキルまたはアルキルアリール基を示す)、
(i)式(IIa)(または、別々に(IIb))の化合物を、溶媒中でSOClと接触させるステップ、
(ii)非溶媒を用いて、ステップ(i)において形成されるN−カルボン酸無水物を沈殿させるステップおよび
(iii)N−カルボン酸無水物を回収するステップ
を含み、
N−カルボン酸無水物の再結晶ステップも昇華ステップも含まない、方法。
【請求項2】
R3が、メチルまたはエチル基を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
R1およびR2が、互いに独立して、メチルまたはエチル基を示す、請求項1および2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
R1、R2およびR3が、メチル基を示す、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
式(IIa)(または(IIb))の化合物が、以下の反応
(または、別々に
【化3】

に従って)
に従って、塩基の存在下で調製される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
反応が、ステップ(i)に先んずるステップを構成する、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
式(A)または(B)
【化4】

の鏡像異性体富化したN−カルボン酸無水物を調製する方法であり、
(i)式
【化5】

または別々に
【化6】

の化合物を、溶媒中でSOClと接触させるステップ、
(ii)非溶媒を用いて、ステップ(i)において形成されるN−カルボン酸無水物を沈殿させるステップおよび
(iii)N−カルボン酸無水物を回収するステップ
を含み、
N−カルボン酸無水物の再結晶ステップも昇華ステップも含まない、方法。
【請求項8】
ステップ(i)の反応が、−10から50℃の間、好ましくは0から30℃の間、よりなお好ましくは20から30℃の間の温度で行われる、請求項1から7の一項に記載の方法。
【請求項9】
ステップ(i)の反応が、化合物(IIa)(もしくは、別々に(IIb))または(C)(もしくは、別々に(D))に対して、1から3当量のSOClにより行われる、請求項1から8の一項に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(ii)の非溶媒が、液体アルカンまたはオイルカットである、請求項1から9の一項に記載の方法。
【請求項11】
溶媒/非溶媒の組として、全塩素化溶媒と、液体アルカンまたはオイルカット、好ましくはジクロロメタン/n−ヘプタンの組を使用する、請求項1から10の一項に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(iii)からのN−カルボン酸無水物の回収が、濾過/乾燥の操作である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】

【化7】

の化合物。

【公表番号】特表2010−527975(P2010−527975A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508878(P2010−508878)
【出願日】平成20年5月22日(2008.5.22)
【国際出願番号】PCT/FR2008/000703
【国際公開番号】WO2009/004141
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(504456798)サノフイ−アベンテイス (433)
【Fターム(参考)】