説明

鏡筒装置及び立体撮像装置

【課題】単眼方式を採用しつつも左右画像又は映像の同時記録が可能な立体撮像装置を提供する。
【解決手段】複数のレンズGR1−GR4と、開口絞りSTOの近傍に、開口エリアを分割する2つのエリアの内一方でp偏光成分を透過し、他方でs偏光成分を透過する偏光フィルタを配置する偏光板ユニットPLと、偏光板ユニットPLと撮像面IMGR、IMGLとの間に配置され、p偏光成分とs偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタPBSとを備える。偏光ビームスプリッタが撮像レンズを構成する最も像側のレンズと撮像面との間に配置されるようにすれば、左右映像のズーミングとフォーカシングの完全同期が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立体画像や立体映像を撮像する複数のレンズを保持する鏡筒装置に関する。また、この鏡筒装置を備え、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子に光学像を結像し、電気信号に変換する立体撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、立体映像を撮像するための方法として、2台の撮像装置で右眼用映像と左眼用映像を撮像する2眼方式と、1台の撮像装置で右眼用映像と左眼用映像を撮像する単眼方式が提案されている。
【0003】
2眼方式では、2つ撮像装置を一定の距離を離して設置し、これら2台の撮像装置から得られる2つの撮像データの視差情報を利用して、立体映像を形成する。一方、単眼方式では、1つの撮像レンズ内で瞳を分割し、それぞれの光路から得られる2つの映像の視差情報を利用して立体映像を形成する。
【0004】
以上のような2眼方式や単眼方式の撮像装置としては、たとえば特許文献1や特許文献2に記載されたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭64−11254号公報
【特許文献2】特開2001−61165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した特許文献1は、2台の撮像装置を使用して立体映像を撮像する2眼方式の立体撮像装置であり、それぞれの撮像装置で右眼用映像と左眼用映像を撮像し、立体映像を形成する一般的な撮像方式である。
【0007】
しかしながら、2眼方式の立体撮像装置は、2台の撮像装置が必要となり、装置としての大きさが大型化してしまう。このため、携帯性が求められる民生用途のビデオカメラやディジタルスチルカメラで使用する場合には、不向きである。また、2台の撮像装置の間隔(基線長)や撮像方向(輻輳角)の細かな調整が必要であり、簡単な設定で立体映像を撮像することが困難である。
【0008】
特許文献2は、1つの撮像レンズ内で瞳を分割して立体映像を撮像する単眼方式の立体撮像装置であり、開口絞り近傍に用意した電子式光シャッタを、所定の左右パターンに制御し、右眼用映像と左眼用映像を撮像し、立体映像を形成する撮像方式である。この方式は、左側に開口を有するパターンと右側に開口を有するパターンを液晶シャッタ等の電子式光シャッタで高速に切り替え、左右の映像を時分割で撮像する。この方式は、従来の二次元映像を撮像する撮像装置とほぼ同等の大きさで立体映像を撮像することができる。
【0009】
しかしながら、特許文献2の立体撮像装置では、左右の映像を時分割で撮像するため、左右映像の同時性を確保することが原理的に困難であり、高速で動く被写体を記録する際には、立体映像が破綻する可能性がある。具体的には、高速で動く被写体を、特許文献2の方式で撮像する場合は、右眼用映像と左眼用映像の時間的なずれが発生し、これに起因したフリッカの発生を抑制することが困難である。
【0010】
本発明は、このような課題を鑑みてなされたものであり、単眼方式を採用しつつも左右画像又は映像の同時記録が可能な鏡筒装置及びこの鏡筒装置を用いた立体撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る鏡筒装置は、複数のレンズと、開口絞りの近傍に、開口エリアを分割する2つのエリアの内一方でp偏光成分を透過し、他方でs偏光成分を透過する偏光フィルタを配置する偏光板ユニットと、前記偏光板ユニットと撮像面との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタとを備える。
【0012】
これによれば、単眼方式を採用しつつも左右映像の同時記録が可能な小型の鏡筒装置を実現できる。
【0013】
また、本発明に係る鏡筒装置は、前記偏光ビームスプリッタが撮像レンズを構成する最も像側のレンズと撮像面との間に配置されるようにしても良い。
【0014】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記偏光板ユニットは、光路上を挿入退避するようにしても良い。
【0015】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記偏光板ユニットが光路上から退避する際に透明部材が光路上に挿入され、前記偏光板ユニットが光路上に挿入される際に前記透明部材が光路上から退避するようにしても良い。
【0016】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記偏光ビームスプリッタの偏光分離面が、ワイヤーグリッドで構成されるようにしても良い。
【0017】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記偏光板ユニットを構成する偏光フィルタの直前には、1/4波長板が配置されるようにしても良い。
【0018】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記1/4波長板の光学軸が、p偏光成分透過エリアとs偏光成分透過エリアで直交するようにしても良い。
【0019】
更に、本発明に係る鏡筒装置は、前記1/4波長板が、前記偏光板ユニットと一体になって光路上を挿入退避するようにしても良い。
【0020】
更に、本発明に係る立体撮像装置は、複数のレンズと、開口絞りの近傍に、開口エリアを分割する2つのエリアの内一方でp偏光成分を透過し、他方でs偏光成分を透過する偏光フィルタを配置する偏光板ユニットと、前記偏光板ユニットと撮像面との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタとを有する鏡筒と、前記鏡筒で形成された光学像を電気的な信号に変換する少なくとも2つの撮像素子とを備える。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、単眼方式を採用しつつも左右映像の同時記録が可能な小型の鏡筒装置及びこの鏡筒装置を用いた立体撮像装置を実現できる。そして、偏光ビームスプリッタが撮像レンズを構成する最も像側のレンズと撮像面との間に配置されるようにすれば、左右映像のズーミングとフォーカシングの完全同期が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明が適用されたビデオカメラの斜視図である。
【図2】鏡筒装置の基本的構成を示す図である。
【図3】鏡筒装置の基本的構成を示す図であり、偏光ビームスプリッタPBSが図2と異なっている。
【図4】偏光板ユニットの概略構成図である。
【図5】図2の変形例であり、偏光板ユニットPLが光路上に挿入待避が可能な鏡筒装置を示す図である。
【図6】図3の変形例であり、偏光板ユニットPLが光路上に挿入待避が可能な鏡筒装置を示す図である。
【図7】図5の変形例であり、偏光板ユニットPLの直前に1/4波長板を設けた鏡筒装置を示す図である。
【図8】図6の変形例であり、偏光板ユニットPLの直前に1/4波長板を設けた鏡筒装置を示す図である。
【図9】偏光板ユニットと1/4波長板を組み合わせた図である。
【図10】偏光板ユニットと1/4波長板の組合の変形例を示す図である。
【図11】数値実施例1に対応する光学系の構成図である。
【図12】数値実施例1に対応する広角端の収差図である。
【図13】数値実施例1に対応する中間焦点距離の収差図である。
【図14】数値実施例1に対応する望遠端の収差図である。
【図15】数値実施例2に対応する光学系の構成図である。
【図16】数値実施例2に対応する広角端の収差図である。
【図17】数値実施例2に対応する中間焦点距離の収差図である。
【図18】数値実施例2に対応する望遠端の収差図である。
【図19】ビデオカメラのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明が適用されたビデオカメラ及びこのビデオカメラの鏡筒装置について図面を参照して説明する。なお、発明を実施するための形態の欄では、本発明の適用例を、以下の順に従って説明する。
【0024】
(1)ディジタルビデオカメラの説明
(2)鏡筒装置の説明
(3)鏡筒装置の変形例1
(4)鏡筒装置の変形例2
(5)鏡筒装置のその他の変形例
(6)鏡筒装置の実施例
(7)立体画像の視認方法
(8)ビデオカメラのブロック図
【0025】
(1)ディジタルビデオカメラの説明
図1に示すように、本発明が適用されたビデオカメラ1は、片手で把持して操作可能なビデオカメラであり、機器本体2と、機器本体2に回動可能に連結された表示パネル3とを備える。ビデオカメラ1は、記録媒体として、機器本体2に内蔵されたハードディスク、メモリカードと言ったICカード、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)と言った光ディスク等が用いられる。機器本体2は、前面の撮像部4の撮像レンズを介して取り込まれた光学的な画像をCCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ等の固体撮像素子で電気的な信号に変換した後、上述した記録媒体に記録する。また、この機器本体2の表示パネル3では、記録媒体に記録された動画データ、撮像中の動画データ等を再生して表示する。また、記録媒体に記録された動画データ、撮像中の動画データ等のデータは、機器本体2の背面に設けられたビューファインダ5に表示される。また、機器本体2には、ユーザの手を固定するグリップベルト6が形成されている。
【0026】
機器本体2の一方の側面に取り付けられた表示パネル3は、ヒンジ機構によって回動可能に取り付けられている。表示パネル3は、例えばタッチパネルが重畳された液晶表示パネルが用いられ、画像を表示する表示部となると共に、操作パネルとしても機能する。表示パネル3は、液晶パネルの他、有機EL(Electroluminescence)パネルを用いても良い。
【0027】
(2)撮像部の説明
機器本体2の前面側の上方に設けられた撮像部4は、図2及び図3に示す鏡筒装置10が内蔵されている。この鏡筒装置10は、物体側より順に、第1レンズ群GR1と、第2レンズ群GR2と、絞りSTOと、偏光板ユニットPLと、第3レンズ群GR3と、第4レンズ群GR4と、偏光ビームスプリッタPBSとを備える。ここで、第1レンズ群GR1は、正の屈折力を有し、第2レンズ群GR2は、負の屈折力を有し、第3レンズ群GR3は、正の屈折力を有し、第4レンズ群GR4は、正の屈折力を有している。このような構成によって、鏡筒装置10では、小型化を図りつつ単眼方式を採用して左右映像の同時記録が可能となる。
【0028】
第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4は、レンズ移動機構12に光軸方向によって移動されることでズーミングを行う。また、第4レンズ群GR4は、レンズ移動機構12によって光軸方向に移動されることでフォーカシングを行う。
【0029】
なお、第1レンズ群GR1、第3レンズ群GR3、絞りSTO、偏光板ユニットPL及び偏光ビームスプリッタPBSは、ズーミングに際し固定されている。また、偏光ビームスプリッタPBSと2つの撮像面IMGの間には、撮像素子に起因するモアレ・色偽を解消するための光学ローパスフィルタや撮像素子の撮像面IMGR、IMGLを保護するためのシールガラス等のバック挿入ガラスBIGが配置されている。
【0030】
偏光板ユニットPLは、撮像レンズの開口絞りSTO近傍に配置されている。画面周辺での光線ケラレを最小限に抑制し、かつ解像度の高い立体映像を得るためには、左右映像の光束を撮像レンズの入射瞳面近傍で分離することが必要となる。このため、偏光板ユニットPLは、左右映像に対応した光束を分離するため撮像レンズの開口絞りSTO近傍に配置される。
【0031】
偏光板ユニットPLは、図4に示すように、光路の中心を境にして左右の映像に対応する2つのエリアに別れており、撮像面側から見て右側のエリアPLRをp偏光成分が透過し、左側のエリアPLLをs偏光成分が透過するように偏光フィルタが配置されている。これにより、偏光板ユニットPLは、透過するp偏光成分を右眼用映像として、s偏光成分を左眼用映像として利用できるようにする。
【0032】
撮像レンズ群GR1―GR4の後段に配置した偏光ビームスプリッタPBSは、右眼用映像に対応するp偏光成分と左眼用映像に対応するs偏光成分を分離し、それぞれの映像を方向が異なる2つの撮像素子の撮像面IMGR、IMG2に結像させる。この2つの撮像面IMGR、IMGLには、それぞれ撮像素子を配置することで、左右映像を同時に記録することができる。
【0033】
偏光ビームスプリッタPBSは、撮像レンズを構成する最も像側の第4レンズGR4と撮像面IMGR、IMGLとの間に配置している。偏光ビームスプリッタPBSは、偏光板ユニットPLと撮像面IMGR、IMGLとの間の任意の位置に配置することが可能である。ただし、左右映像を結像するための撮像光学系をできる限り共通で使用するためには、撮像面IMGR、IMGLの直前に配置するのが良い。ここでは、第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4を光軸方向に移動させることでズーミングを行い、第4レンズ群GR4を光軸方向に移動させることでフォーカシングを行う。偏光ビームスプリッタPBSは、第4レンズ群GR4の次に配置されることで、左右映像のズーミングとフォーカシングの完全同期が可能となる。
【0034】
ここで、図2と図3は、偏光ビームスプリッタPBSの構成が異なる。図2の偏光ビームスプリッタPBSは、略矩形をなし、対角線方向に偏光分離面Pが形成されている。そして、偏光分離面Pは、p偏光成分を透過し、s偏光成分を90°反射する。そして、p偏光成分の結像面は、撮像素子の撮像面IMGRとなっており、s偏光成分の結像面は、撮像素子の撮像面IMGLとなっている。
【0035】
図3の偏光ビームスプリッタPBSは、2つの光学ブロックを光学的に結合してなり、入射面P1と偏光分離面P2とを有する。入射面P1は、第4レンズ群GR4から入射した光を透過すると共に、偏光分離面P2で反射されたs偏光成分を反射する。また、偏光分離面P2は、入射面P1を透過したp偏光成分を透過し、s偏光成分を反射する。そして、p偏光成分の結像面は、撮像素子の撮像面IMGRとなっており、s偏光成分の結像面は、撮像素子の撮像面IMGLとなっている。
【0036】
なお、偏光ビームスプリッタPBSの偏光分離面は、ワイヤーグリッドで構成しても良い。偏光ビームスプリッタPBSには、撮像に必要な可視光全域にてp偏光とs偏光を高消光比で分離することが要求される。そして、ここで用いる偏光ビームスプリッタPBSの場合、明るいレンズに対応するためには、主光線入射角を中心とした広い範囲の入射角光線に対してもp偏光とs偏光を高消光比で分離することが要求される。
【0037】
通常、偏光分離面は、誘電体多層膜で構成されることが一般的であるが、誘電体多層膜を用いた偏光ビームスプリッタでは、ブリュースター角を利用して偏光分離を行うため、広い範囲の入射角で高消光比の偏光分離を行うことが原理的に難しい。
【0038】
これを解決するために、ここでの偏光ビームスプリッタPBSの偏光分離面には、ワイヤーグリッドを使用することが好ましい。透明基板上に金属などの細線が光の波長よりも十分小さいピッチで格子状に配列したワイヤーグリッドを使用した場合には、入射光線のうち金属などの細線に直交する電場ベクトルを有する成分(p偏光成分)は透過し、金属などの細線に平行な電場ベクトルを有する成分(s偏光成分)を反射する。このため、ワイヤーグリッドは、偏光ビームスプリッタPBSの偏光分離面として使用することが可能であり、誘電体多層膜の偏光分離面と比較して広い範囲の入射角に対応することが可能となる。
【0039】
以上のように構成された鏡筒装置10では、撮像光が第1レンズ群GR1より入射されると、偏光板ユニットPLで、右眼用映像としてp偏光成分を分離し、左眼用映像としてs偏光成分を分離する。そして、右眼用映像のp偏光成分と左眼用映像のs偏光成分は、偏光ビームスプリッタPBSに入射される。そして、右眼用映像のp偏光成分は、撮像面IMGRに入射され、左眼用映像のs偏光成分は、撮像面IMGLに入射される。かくして、撮像面IMGRの撮像素子では、右眼用映像を撮像し、撮像面IMGLでは、左眼用映像を撮像することができる。
【0040】
以上のような鏡筒装置10では、小型化を図りつつ単眼方式を採用して左右映像の同時記録が可能となる。そして、偏光ビームスプリッタPBSが、第4レンズ群GR4の次に配置されているので、左右映像のズーミングとフォーカシングの完全同期が可能となる。更に、左右映像に対応した光束を分離するための偏光板ユニットPLは、撮像レンズの開口絞りSTO近傍に配置されているので、画面周辺での光線ケラレを最小限に抑制し、かつ解像度の高い立体映像を得ることができる。
【0041】
(3)鏡筒装置の変形例1
図5及び図6は、図2及び図3の変形例である。図5及び図6において、偏光板ユニットPLは、光路上に挿入退避するようになっている。立体映像を形成するための左右映像を作り出す偏光板ユニットPLは、立体映像を撮像する際に必須となるが、通常の二次元映像を撮像する際は不要で、むしろ光量低下を招く。このため、図5及び図6の例では、挿脱部11を備えている。挿脱部11は、二次元映像を撮像する際、偏光板ユニットPLを、光路上から退避させる。
【0042】
これによって、通常の二次元映像撮像用の鏡筒装置と同等の感度で二次元映像を撮像することができる。また、偏光板ユニットPLは、光路上から退避させることで、絞りの開口を通過する全光束を結像に寄与させることが可能となり、二次元映像を撮像する際の光学的な解像性能も向上する。そして、挿脱部11は、立体映像を撮像する際、改めて偏光板ユニットPLを撮像レンズの光路上へ挿入する。
【0043】
図5及び図6の例においては、更に、挿脱部11によって、偏光板ユニットPLが光路上から退避する際、透明部材CGが光路上に挿入され、偏光板ユニットPLが光路上に挿入される際には、透明部材CGが光路上から退避するようにしても良い。偏光板ユニットPLを構成する偏光板には、一定の厚みがある。このため、偏光板ユニットPLを光路上から退避させると光路長が変化する。使用する偏光板の厚みが比較的薄い場合は、フォーカシング制御を行うことで、光路長の変化を吸収することが可能である。
【0044】
しかし、使用する偏光板の厚みが厚い場合は、光路長の変化が大きく、光学性能(画質)を維持することが困難となる。そこで、図5及び図6の例では、偏光板ユニットPLと交互に光路上に挿入退避する透明部材CGを設けている。この結果、光路長が一定となり二次元映像を撮像する際の光学性能を確保することができる。
【0045】
なお、挿脱部11は、手動で偏光板ユニットPLや偏光板ユニットPLと透明部材CGの交換を行うようにしても良く、また、モータ等を用いて、電動で、偏光板ユニットPLや偏光板ユニットPLと透明部材CGの交換を行うようにしても良い。
【0046】
(4)鏡筒装置の変形例2
図7及び図8は、図5及び図6の変形例である。図7及び図8において、偏光板ユニットPLを構成する偏光フィルタの直前には、1/4波長板WPを配置している。図7及び図8の例では、右眼用映像としてp偏光成分を、左眼用映像としてs偏光成分を使用している。このため、上述の例では、被写体によっては左右の映像の見え方が異なることが予想される。具体的には、ガラス表面や水面等を含む被写体を撮像する際、被写体での反射光は特定の偏光成分を多く含んでいるため、右眼用映像に含まれる被写体の反射光成分と左眼用映像に含まれる被写体の反射光成分は完全には一致しない。この結果、立体映像を形成する際には、フリッカが発生し、立体映像の画質が著しく低下してしまう。
【0047】
このため、図7及び図8の例では、偏光板ユニットPLを構成する偏光フィルタの直前に1/4波長板WPを配置している。この場合、1/4波長板WPは、図9及び図10に示すように、円偏光を直線偏光に変換する役割を果たす。これによって、撮像レンズの結像に寄与する入射光線が円偏光成分CRおよびCLとなるため、被写体での反射による見え方の差異を比較的減らすことが可能となる。
【0048】
更に、図10に示すように、1/4波長板WPの光学軸がp偏光成分透過エリアとs偏光成分透過エリアで直交するように2つの1/4波長板WP1、WP2を配置するようにしても良い。この配置によれば、撮像レンズの結像に寄与する入射円偏光成分CR,CLの偏光方向を、左右の映像で同一方向に合わせることが可能となり、被写体での反射による見え方の差異をほぼゼロにすることができる。
【0049】
以上のような1/4波長板WP、WP1、WP2は、偏光板ユニットPLと別体であってもよいが、偏光板ユニットPLと一体となって光路上から挿入退避しても良い。この結果、通常の二次元映像を撮像する際の光量低下を抑制し、通常の二次元映像を撮像する鏡筒装置と同等の感度で二次元映像を撮像することができる。
【0050】
なお、1/4波長板WP、WP1、WP2は、図2及び図3の鏡筒装置に用いるようにしても良い。
【0051】
(5)鏡筒装置のその他の変形例
なお、本発明を適用した鏡筒装置では、p偏光成分を右眼用映像として、s偏光成分を左眼用映像として利用しているが、s偏光成分を右眼用映像として、p偏光成分を左眼用映像として利用しても良い。また、本発明では、左右映像に対する偏光方向の選択は任意である。
【0052】
また、この鏡筒装置10には、レンズ群の一部或いは全体を光軸に対して平行でない方向へ移動させることによって像面上の像を移動させることができ、この効果を用いて、光学的な手振れ補正を実現しても良い。この場合、パン方向とヨー方向に変位する補正レンズを、例えば第4レンズ群GR4の次に配置する。この結果、単眼方式を採用する本発明の鏡筒装置10では、左右画像の手振れ補正を同期させることが可能となり、立体映像の手振れ補正を実現できる。
【0053】
更に、本発明の鏡筒装置では、撮像レンズとして4つの群から構成されるレンズを用いて構成しているが、偏光板ユニットPLと偏光ビームスプリッタPBSを撮像レンズの所定の位置に配置さえすれば、どのようなレンズ構成であっても良い。本発明では、撮像レンズの群構成や撮像画角を規定するものではない。
【0054】
(6)鏡筒装置の実施例
以下に本発明の数値実施例1〜2について記載する。数値実施例において使用する記号の意味は次のとおりである。
【0055】
FNo Fナンバー
f レンズ系全体の焦点距離
2ω 対角の全画角
Si 物体側から数えてi番目の面
Ri 上記面Siの曲率半径
di 物体側からi番目の面とi+1番目の面との間の面間隔
ni 第iレンズのd線(波長587.6nm)における屈折率
νi 第iレンズのd線(波長587.6nm)におけるアッベ数
非球面形状は、非球面の深さをZ、光軸からの高さをYとすると、
【0056】
【数1】

【0057】
によって定義される。
【0058】
なお、Rは曲率半径、Kは円錐定数、A、B、C、及びDはそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。
【0059】
以下、実施例1のデータを示す。表1は光学系の構成を示すデータであり、表2は各ズームポジションでの焦点距離、Fナンバー、対角の全画角、および可変面間隔であり、表3は非球面係数を示すデータである。
【0060】
【表1】

【0061】
【表2】

【0062】
【表3】

【0063】
本実施例1に係るズームレンズは、図11に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、絞りSTOと、偏光板ユニットPLと、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、偏光ビームスプリッタPBSからなる。第2レンズ群GR2と前記第4レンズ群GR4は、光軸方向に移動させることによりズーミングを行い、第4レンズ群GR4は、光軸方向に移動させることでフォーカシングを行う。
【0064】
なお、第1レンズ群GR1、第3レンズ群GR3、絞りSTO、偏光板ユニットPL、及び偏光ビームスプリッタPBSは、ズーミングに際し固定されている。また、偏光ビームスプリッタPBSと撮像面IMGの間には、バック挿入ガラスBIGが配置されている。
【0065】
第1レンズ群GR1は、物体側より順に負レンズG1と正レンズG2との接合レンズ、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズG3から構成されている。
【0066】
第2レンズ群GR2は、物体側より順に負レンズG4と、両凹形状の負レンズG5と正レンズG6との接合レンズから構成されている。
【0067】
第3レンズ群GR3は、物体側より順に正レンズG7の単一レンズから構成されている。
【0068】
第4レンズ群GR4は、物体側より順に両凸形状の正レンズG8と、凹レンズG9と正レンズG10との接合レンズから構成されている。
【0069】
ここで、図12に、数値実施例1に対応する広角端の収差図を示し、図13に、数値実施例1に対応する中間焦点距離の収差図を示し、図14に、数値実施例1に対応する望遠端の収差図を示す。
【0070】
また、以下に、実施例2のデータを示す。表4は光学系の構成を示すデータであり、表5は各ズームポジションでの焦点距離、Fナンバー、対角の全画角、および可変面間隔であり、表6は非球面係数を示すデータである。
【0071】
【表4】

【0072】
【表5】

【0073】
【表6】

【0074】
本実施例2に係るズームレンズは、図15に示すように、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群GR1と、負の屈折力を有する第2レンズ群GR2と、絞りSTOと、偏光板ユニットPLと、正の屈折力を有する第3レンズ群GR3と、正の屈折力を有する第4レンズ群GR4と、偏光ビームスプリッタPBSからなる。第2レンズ群GR2と第4レンズ群GR4は、光軸方向に移動させることによりズーミングを行う。第4レンズ群GR4は、光軸方向に移動させることでフォーカシングを行う。
【0075】
なお、第1レンズ群GR1、第3レンズ群GR3、絞りSTO、偏光板ユニットPL、及び偏光ビームスプリッタPBSは、ズーミングに際し固定されている。また、偏光ビームスプリッタPBSと撮像面IMGの間には、バック挿入ガラスBIGが配置されている。
【0076】
第1レンズ群GR1は、物体側より順に負レンズG1と正レンズG2との接合レンズ、像側に凹面を向けた正メニスカスレンズG3からから構成されている。
【0077】
第2レンズ群GR2は、物体側より順に負レンズG4と、両凹形状の負レンズG5と正レンズG6との接合レンズから構成されている。
【0078】
第3レンズ群GR3は、物体側より順に正レンズG7の単一レンズから構成されている。
【0079】
第4レンズ群GR4は、物体側より順に凹レンズG8と正レンズG9との接合レンズと、両凸形状の正レンズG10から構成されている。
【0080】
ここで、図16に、数値実施例2に対応する広角端の収差図を示し、図17に、数値実施例2に対応する中間焦点距離の収差図を示し、図18に、数値実施例2に対応する望遠端の収差図を示す。
【0081】
(7)立体映像の視認方法
人間等の左右の眼がそれぞれ取得する網膜像の空間的ずれ(両眼視差)を利用して、2次元の映像を立体的に視認させる方法(以下、立体視の方法。)には、次のようなものがある。なお、視差について、特に記載がない場合、水平方向における視差を示すものとする。
【0082】
例えば、特殊なメガネを利用するアナグリフ方式、カラーアナグリフ方式、偏光フィルタ方式、時分割立体テレビジョン方式等と、特殊なメガネを利用しないレンチキュラ方式等がある。このような立体視の方法を実現するためには、左眼用映像と、右眼用映像を取得する必要がある。L映像とR映像を取得するためには、上述した鏡筒装置10が用いられる。
【0083】
(8)ビデオカメラのブロック図
ディジタルカメラ2の鏡筒装置10には、図19に示すように、右眼用映像用の撮像素子21Rと左眼用映像用の撮像素子21Lが設けられている。そして、右眼用映像用の撮像素子21Rには、信号処理部22Rが接続され、左眼用映像用の撮像素子21Lには、信号処理部22Lが接続されている。信号処理部22R、22Lでは、撮像素子21R、21Lで光電変換により電気信号となった右眼用及び左眼用の撮像データからノイズを除去し、アナログ信号をディジタル信号に変換する等の処理を行い、合成部23に出力する。
【0084】
合成部23は、信号処理部22R、22Lから入力された右眼用及び左眼用の撮像データを合成し、結合撮像データを生成する。例えば、合成部23では、フレーム単位で、右眼用及び左眼用の撮像データを左右又は上下に並べ1つのファイルで構成した結合撮像データを生成する。
【0085】
また、制御情報生成部24は、結合撮像データから立体映像に変換等するためのタグ情報(以下、制御情報という。)を生成する。例えば、制御情報生成部24は、撮像時の露出、日時、フラッシュの有無等の撮像情報や、表示画面上の1ラインごとに左右の撮像データを立体表示するための視差情報等の情報を生成する。
【0086】
データ多重化部25は、合成部23からの結合撮像データと制御情報生成部24からの制御情報とを多重化する。多重化された多重化データは、記録媒体26に記録される。記録媒体26は、データを読書き可能な記憶デバイスで、ビデオカメラ1に内蔵されたもの又はインタフェースを介して接続された外部記憶媒体やネットワークを介して接続されたサーバである。記録媒体26としては、HDD装置(ハードディスクドライブ装置)、CD−RW(ReWritable)、DVD−RAM(DVD-Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、メモリスティック(登録商標)等のICカード等がある。結合撮像データや制御情報は、記録媒体26の所定の場所(フォルダなど。)に記録される。
【0087】
なお、記録媒体26には、MPEG2(Moving Picture Experts Group)等の方式で圧縮して結合撮像データを格納するようにしても良い。圧縮されて保存されている場合、結合撮像データは、伸長されてから読み出される。
【0088】
分離部27は、記録媒体26に記録された結合撮像データ及び制御情報をそれぞれ取得する。分離部27は、制御情報に基づき、制御情報に指定された結合撮像データを取得し、映像を構成するフレームを右眼用撮像データと左眼用撮像データに分離する。そして、分離部27は、右眼用撮像データと左眼用撮像データをデコーダ28に出力する。デコーダ28では、エンコードされた結合撮像データをデコードし、変換部28に出力する。また、制御情報を変換部29に出力する。
【0089】
なお、分離部27は、再生する右眼用撮像データと左眼用撮像データの有効領域を切り出し、所定角度回転または拡大/縮小処理してもよい。また、分離部27は、分離した右眼用データと左眼用データの向きが同じになるように処理を行っても良い。
【0090】
変換部29は、分離部27から伝送された右眼用データと左眼用データを、視差情報を参照して、重ね合わせ、立体映像データに変換する。変換部29は、例えば、水平方向の偶数番目のラインを右眼用撮像データとし、奇数番目のラインを左眼用撮像データとし、偶数ラインの右眼用撮像データと奇数ラインの左眼用撮像データとを交互に若しくは同時に又は右眼用撮像データと左眼用撮像データを合成した撮像データを、視差情報分ずらして表示部30で表示できるようにする。
【0091】
また、変換部27には、信号処理部22R、22Lから入力された右眼用及び左眼用の撮像データが入力される。撮像部4は、記録媒体26に撮像中の撮像データを記録せず、動作中、常に取り込んでいる撮像データを表示部30に表示するようにしている。変換部27では、現在取り込んでいる撮像データを立体表示できるように、信号処理部22R、22Lから入力された右眼用及び左眼用の撮像データを立体映像データに変換する。
【0092】
ここで、立体映像データは、アナグリフ方式、カラーアナグリフ方式、偏光フィルタ方式、時分割立体テレビジョン方式、レンチキュラ方式等各方式に従って生成される。携帯可能な小型のビデオカメラ1においては、特殊なメガネを利用するアナグリフ方式、カラーアナグリフ方式、偏光フィルタ方式、時分割立体テレビジョン方式等でも良いが、特殊なメガネを利用しないレンチキュラ方式等が好ましい。特殊なメガネを利用する場合において、メガネの左右のレンズに設けた液晶シャッタ等のシャッタを右眼用及び左眼用の撮像データの表示に同期させて制御する必要がある場合には、当該メガネを、ビデオカメラのメガネ制御部に接続して、当該メガネを制御するようにすればよい。また、レンチキュラ方式の場合には、表示部30の表面にレンチキュラーシートを設ければよい。
【0093】
表示部30は、上述のビューファインダ5や表示パネル3である。表示部30には、変換部29で生成された立体映像データが表示されることになる。例えば、表示部30には、視差情報に示された視差分だけずらされて右眼用データと左眼用データとが交互に表示される。
【0094】
操作部31は、ビデオカメラ1を操作するための押しボタン、タッチパネルに表示されたボタン、ダイヤル等であり、各種操作信号を生成する。例えば、記録釦は、映像や画像の記録を行い、停止ボタンを、撮像動作を停止する。更に、操作部31は、立体映像を撮像するモードと通常の2次元映像を撮像するモードを切り換える切換釦を有する。立体映像を撮像するモードが選択されたときには、例えば、偏光板ユニットPLを光路上に挿入する動作を行い、2次元映像を撮像するモードが選択されたときには、透明部材CGを光路上に挿入する動作を行う。
【0095】
なお、本発明では、ビデオカメラ1の他に、ディジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用しても良い。
【符号の説明】
【0096】
GR1 第1レンズ群、GR2 第2レンズ群、GR3 第3レンズ群、GR4 第4レンズ群、G1 第1レンズ、G2 第2レンズ、G3 第3レンズ、G4 第4レンズ、G5 第5レンズ、G6 第6レンズ、G7 第7レンズ、G8 第8レンズ、G9 第9レンズ、G10 第10レンズ、STO 開口絞り、PL 偏光板ユニット、CG 透明部材、PBS 偏光ビームスプリッタ、BIG バック挿入ガラス、IMGR、IMGL 撮像面、PR p偏光成分の光線、SL s偏光成分の光線、PLR 右眼用映像の撮像に寄与する(p偏光成分が透過する)偏光フィルタ、PLL 左眼用映像の撮像に寄与する(s偏光成分が透過する)偏光フィルタ、CR 右眼用映像の撮像に寄与する入射円偏光成分、CL 左眼用映像の撮像に寄与する入射円偏光成分、WP 1/4波長板、WP1 右眼用映像の撮像に寄与する1/4波長板、WP2 左眼用映像の撮像に寄与する1/4波長板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズと、
開口絞りの近傍に、開口エリアを分割する2つのエリアの内一方でp偏光成分を透過し、他方でs偏光成分を透過する偏光フィルタを配置する偏光板ユニットと、
前記偏光板ユニットと撮像面との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタと
を備える鏡筒装置。
【請求項2】
前記偏光ビームスプリッタが撮像レンズを構成する最も像側のレンズと撮像面との間に配置されている
請求項1記載の鏡筒装置。
【請求項3】
前記偏光板ユニットは、光路上を挿入退避する
請求項1又は請求項2記載の鏡筒装置。
【請求項4】
前記偏光板ユニットが光路上から退避する際に透明部材が光路上に挿入され、
前記偏光板ユニットが光路上に挿入される際に前記透明部材が光路上から退避する
請求項3記載の鏡筒装置。
【請求項5】
前記偏光ビームスプリッタの偏光分離面が、ワイヤーグリッドで構成されている
請求項1記載の鏡筒装置。
【請求項6】
前記偏光板ユニットを構成する偏光フィルタの直前には、1/4波長板が配置されている
請求項1記載の鏡筒装置。
【請求項7】
前記1/4波長板の光学軸が、p偏光成分透過エリアとs偏光成分透過エリアで直交している
請求項6記載の鏡筒装置。
【請求項8】
前記1/4波長板が、前記偏光板ユニットと一体になって光路上を挿入退避する
請求項6又は請求項7記載の鏡筒装置。
【請求項9】
複数のレンズと、開口絞りの近傍に、開口エリアを分割する2つのエリアの内一方でp偏光成分を透過し、他方でs偏光成分を透過する偏光フィルタを配置する偏光板ユニットと、前記偏光板ユニットと撮像面との間に配置され、p偏光成分とs偏光成分を分離する偏光ビームスプリッタとを有する鏡筒と、
前記鏡筒で形成された光学像を電気的な信号に変換する少なくとも2つの撮像素子と
を備える立体撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−145343(P2011−145343A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4073(P2010−4073)
【出願日】平成22年1月12日(2010.1.12)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】