説明

長尺成形品

【課題】可動型と固定型とを組み合わせて形成したキャビティの長手方向の一端に設けられたゲートから溶融した磁性樹脂材料が射出されると、ゲート側において、固定型と可動型が組み合わされたPL面が摩耗し易いという問題がある。
【解決手段】可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、キャビティの長手方向の一端に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザープリンタやデジタル複写機等の画像形成装置に用いられるマグネットピース等の横断面が略均一な長尺成形品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図13、図15および図16に示すように、従来より、シャフト52の周りに短手方向の断面(横断面)の形状が略扇形状で、横断面の面積が長手方向に渡って略均一な複数のマグネットピース53〜58を接着剤を用いて放射状に貼り合わせたマグネットロール51が提供されている(例えば、特許文献1〜7参照)。
【0003】
マグネットロール51は、シャフト52の周りに、汲み上げ極S3のマグネットピース55と、トリミング極N2のマグネットピース54と、現像極S1のマグネットピース53と、回収(搬送)極N1のマグネットピース58と、剥離極S2のマグネットピース57と、介在極ピース56がこの順に貼り付けられた(貼り合わされた)ものである。
【0004】
マグネットピース53〜58は、磁石材料粉、樹脂バインダー、添加剤等の混合物からなる磁性樹脂材料を用いて磁場中で成形することによって製造したものである。磁石材料粉としては、例えば、フェライト粉や、Nd等の希土類金属粉とFe、Co、Ni等の鉄族金属粉との混合物を使用することができる。また、樹脂バインダーは、例えば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エチレンエチルアクリレート(EEA)等を使用することができる。
【0005】
この所謂貼り合わせマグネットロール51に用いられる個々のマグネットピース(長尺成形品)53〜58は、固定型と可動型とが組み合わされて形成されたキャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲート(図示せず)から溶融した磁性樹脂材料を射出することにより製造することができる(例えば、特許文献8参照)。
【0006】
ここで、キャビティとは、金型内部の空間(射出成形品の形状を有する空間)のことをいい、キャビティ面とは、当該キャビティを形成する金型の面のことをいう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−229309号公報
【特許文献2】特開2003−229321号公報
【特許文献3】特開2001−034068号公報
【特許文献4】特開2000−075665号公報
【特許文献5】特開平10−308308号公報
【特許文献6】特開平01−114011号公報
【特許文献7】特開昭62−282422号公報
【特許文献8】特開2003−229321号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けられたゲートから溶融した磁性樹脂材料(溶融樹脂材料)が射出されると、ゲート側においては、溶融樹脂材料の圧力が高いので、固定型と可動型が組み合わされた(接触した)PL面(パーティングライン面)すなわち型開き面が摩耗し易いという問題がある。このPL面の摩耗は、キャビティの長手方向の両端に発生し易く、特にゲート側においては溶融樹脂材料の圧力が高いので発生し易い。
【0009】
キャビティのPL面が摩耗すると、この摩耗した箇所に溶融樹脂材料が入り込み、長尺成形品の端部にバリが発生するので、作業者が長尺成形品の端部のバリ取り作業をしなければならないという問題が生じる。
【0010】
本発明は、かかる問題を解決するためになされたものであって、横断面の面積を相似形状のまま小さくするという簡単な構成により、端部のバリ取り作業を不要にした長尺成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
(第1発明)
第1発明に係る長尺成形品は、可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたものである。
【0012】
かかる構成により、キャビティのゲート側のPL面が摩耗し、長尺成形品のゲート側にバリが発生しても、ゲート側は長尺成形品の外形形状よりも一段低い(小さい)ので、バリ取り作業が不要な長尺成形品を提供できるという効果がある。すなわち、長尺成形品のバリが発生している箇所(ゲート側)は長尺成形品の外形形状よりも小さい部分なので、長尺成形品が取り付けられる他の部材に対して、長尺成形品のバリが当たることがない。
【0013】
(第2発明)
第2発明に係る長尺成形品は、第1発明において、さらに、反ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたものである。
【0014】
かかる構成により、キャビティのゲート側のみならず、キャビティの反ゲート側のPL面が摩耗し、長尺成形品の反ゲート側にバリが発生してもバリ取り作業が不要な長尺成形品を提供できるという効果がある。すなわち、長尺成形品のバリが発生している箇所(ゲート側および反ゲート側)は長尺成形品の外形形状よりも小さい部分なので、長尺成形品が取り付けられる他の部材に対して、長尺成形品のバリが当たることがない。
【0015】
(第3発明)
第3発明に係る長尺成形品は、可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、キャビティの可動型側または固定型側で成形される部分のゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたものである。
【0016】
かかる構成により、ゲート側における可動型または固定型の一方のみのPL面が摩耗する場合、摩耗のできる可動型または固定型の一方のゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくすれば良いので、前記した第1発明の効果が得られるだけではなく、金型の製造費用を安価にできるという効果がある。
【0017】
第4発明に係る長尺成形品は、可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、キャビティの可動型側または固定型側で成形される部分のゲート側および反ゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたものである。
【0018】
かかる構成により、ゲート側および反ゲート側における可動型または固定型の一方のみのPL面が摩耗する場合、摩耗のできる可動型または固定型の一方のゲート側および反ゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくすれば良いので、前記した第2発明の効果が得られるだけではなく、金型の製造費用を安価にできるという効果がある。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、可動型と固定型が組み合わされて形成されたキャビティによって成形された長尺成形品において、端部のバリ取り作業を無くすことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】マグネットロールの斜視図
【図2】長尺成形品(マグネットピース)の斜視図
【図3】長尺成形品(マグネットピース)の一端部(ゲート側)の側面図(図2における矢視A)
【図4】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側(一端部)の正面図
【図5】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側(一端部)の斜視図
【図6】長尺成形品(マグネットピース)の反ゲート側の斜視図
【図7】長尺成形品(マグネットピース)の反ゲート側の正面図
【図8】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側の側面図
【図9】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側の正面図
【図10】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側の側面図
【図11】長尺成形品(マグネットピース)のゲート側の正面図
【図12】現像剤担持体の断面図
【図13】従来のマグネットロールの側面図
【図14】従来の金型の断面図
【図15】従来のマグネットロールの斜視図
【図16】従来のマグネットピースの斜視図
【図17】マグネットロールの側面図
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に実施例を用いて、本発明を詳細に説明する。
尚、以下の実施例は、長尺成形品として、マグネットロールで使用されるマグネットピースを例示して説明するが、長尺成形品をマグネットピースに限定して解釈する趣旨ではない。
また、以下の実施例は、マグネットロールに使われる複数のマグネットピースの内の特定の1つのマグネットピースを取り上げて説明するが、他のマグネットピースも同様に構成されるものである。
【実施例1】
【0022】
図1はマグネットロールの斜視図、図2はマグネットピースの斜視図、図3はマグネットピースのゲート側(一端部)の側面図(図2における矢視A)、図4はマグネットピースのゲート側(一端部)の正面図、図5はマグネットピースのゲート側(一端部)の斜視図、図12は現像剤担持体の断面図である。
【0023】
(現像剤担持体)
図12に示すように、本実施例に係る長尺成形品としてのマグネットピース3〜8が用いられる現像剤担持体31は、シャフト2と、このシャフト2の周面に接着剤で固定された後述する複数のマグネットピース3〜8と、シャフト2の両端部をベアリング34により支持したフランジ33と、フランジ33を両端で固定した現像スリーブ37とから構成されている。
【0024】
さらに詳述すると、現像スリーブ37は、アルミニウムまたはステンレス製の円筒形状の部品であり、その両端は開口しており、この開口部にフランジ33が固定されている。このフランジ33の貫通孔にはシャフト2が挿入され、このシャフト2の両端部はフランジ33に固定されたベアリング34により回転可能に支持されている。一方、現像スリーブ37内におけるシャフト2の周面には複数のマグネットピース3〜8が固定されており、このシャフト2および複数のマグネットピース3〜8により後述する本発明に係るマグネットロール1が構成されている。
【0025】
尚、現像スリーブ37の外周面には、現像スリーブ37の長手方向に延びた複数の凹溝が現像スリーブ7の周方向に略同じピッチで形成されていても良い。
かかる構成により、複写機などの画像形成装置において、シャフト2が固定された状態でフランジ33を回転させると、フランジ33に固定された現像スリーブ37が回転し、現像スリーブ37の外周面に付着した現像剤が感光体に搬送される。
【0026】
(マグネットロール)
前記したマグネットロール1は、図1および図17に示すように、円柱形状の金属製のシャフト2の外周に、短手方向の断面が略扇形状の複数のマグネットピース3〜8を接着剤により放射状に貼り合わされたものである。
【0027】
さらに詳述すると、シャフト2の周りに、汲み上げ極S3のマグネットピース5と、トリミング極N2のマグネットピース4と、現像極S1のマグネットピース3と、回収(搬送)極N1のマグネットピース8と、剥離極S2のマグネットピース7と、介在極ピース6がこの順に貼り付けられた(貼り合わされた)ものである。
【0028】
(マグネットピース)
これらのマグネットピース3〜8は、磁石材料粉、樹脂バインダー、添加剤等の混合物を磁場中で成形することによって製造したものである。磁石材料粉としては、例えば、フェライト粉や、Nd等の希土類金属粉とFe、Co、Ni等の鉄族金属粉との混合物を使用することができる。また、樹脂バインダーは、例えば、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、エチレンエチルアクリレート(EEA)等を使用することができる。
【0029】
これらマグネットピース3〜8は、図14に示す金型21を用いて磁場中成形して得られる。ここで、金型21は、イジェクタ10を備えた可動型13と、配向ヨーク17を備えた固定型14とからなる分割型であり、可動型13と固定型14が合わさるPL面(パーティングライン面)12にキャビティ19が設けられている。言い換えれば、長尺なキャビティ19は、可動型13と固定型14を組み合わせることにより形成される。尚、実際には、金型21には図1で示した6つのマグネットピース分のキャビティが設けられているが図示を省略している。
【0030】
このキャビティ19は、図1乃至図5に示したマグネットピース3を成形するためのものであり、キャビティ19の長手方向の一端のキャビティ面に図示しないゲートが形成されており、このゲートおよびランナー(図示せず)を介して前記した磁石材料粉を有する流動状態の溶融樹脂材料が射出(注入)されるようになっている。
【0031】
つまり、高圧の溶融樹脂材料は、常にゲートからキャビティ19内に射出されるので、キャビティ19のゲート側のPL面は、除々に摩耗するという問題がある。そこで、本実施例1においては、図3乃至図5に示すように、マグネットピース3のゲート側15を横断面の面積を相似形状のまま若干小さくしたのである。
【0032】
さらに詳述すると、マグネットピース3は、図3に示すように、ゲート側15に、マグネットピース3のゲート側15以外の部分と相似形状の相似形状部9が形成されている。つまり、この相似形状部9の横断面は、マグネットピース3の横断面を相似形のまま小さくしたものである。マグネットピース3のゲート側15を横断面の面積を相似形状のまま小さくした理由は、マグネットピース3のゲート側15においてもマグネットピースとしての機能を発揮させるためである。本実施例においては、ゲート側15の横断面の面積は、それ以外の部分の横断面の面積を100とした場合に、99とした。
【0033】
そして、本実施例1においては、図3乃至図5に示すように、マグネットピース3の上側の稜線(角部)22、24と、マグネットピース3のゲート側15に形成された相似形状部9の上側の稜線(角部)23、25が同一平面に位置させている。この同一平面とは、PL面のことである。
【0034】
かかる構成により、キャビティ19のゲート側のPL面が摩耗して稜線23、25、27および29の一部または全部にバリが発生しても、これらの稜線23、25、27および29は、マグネットピース3の稜線22、24、26および28よりも内側にあるので、バリがマグネットピース3の稜線22、24、26および28よりの外側に突出することが無い。このため、マグネットピース3のバリを取り除く作業を無くすことができる。
【実施例2】
【0035】
本発明に係る第2実施例を、図6および図7を用いて説明する。尚、実施例1と同一の部分は、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図6はマグネットピースの反ゲート側の斜視図、図7はマグネットピースの反ゲート側の正面図である。
【0036】
本実施例2の実施例1との相違点は、ゲート側(一端部)のみならず、反ゲート側(他端部)においても相似形状部9を設けた点である。
図6および図7に示すように、相似形状部9の横断面は、実施例1と同様、マグネットピース3の横断面を相似形状のまま小さくしたものである。そして、本実施例2においても、図6および図7に示すように、マグネットピース3の上側の稜線(角部)22、24と、マグネットピース3のゲート側15に形成された相似形状部9の上側の稜線(角部)23、25を同一平面に位置させている。この同一平面とは、PL面のことである。
【0037】
かかる構成により、キャビティ19の反ゲート側のPL面が摩耗して稜線23、25、27および29の一部または全部にバリが発生しても、これらの稜線23、25、27および29は、マグネットピース3の稜線22、24、26および28よりも内側にあるので、バリがマグネットピース3の稜線22、24、26および28よりの外側に突出することが無い。このため、マグネットピース3のバリを取り除く作業を無くすことができる。
【実施例3】
【0038】
本発明に係る第3実施例を、図8および図9を用いて説明する。尚、実施例1と同一の部分は、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8はマグネットピースのゲート側の側面図、図8はマグネットピースのゲート側の正面図である。
【0039】
本実施例3の実施例1との相違点は、ゲート側(一端部)の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたのが、可動型に対応する部分のみにした点である。別言すると、可動型側のキャビティで成形される部分のゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくした点が本実施例3に係る長尺成形品の特徴である。
【0040】
図8および図9において、マグネットピース3の稜線22、24を含む平面(PL面)より上部に固定型14が位置し、下部に可動型13が位置している。そして、固定型14側のPL面の摩耗が無い場合、すなわち、稜線22および24においてバリの発生が無い場合は、ゲート側の固定型14側は略相似形状にする必要が無い。このため、本実施例2においては、図8および図9に示すように、PL面と同一の平面を除くマグネットピース3のゲート側の可動型13に対応(接触)する部分のみ横断面の面積を略相似形状のまま小さくしている。
【0041】
かかる構成において、可動型13に対応する部分の稜線27および29においてバリが発生しても、マグネットピース3の下側の稜線26および28よりも稜線27および29が内側にあるので、バリがマグネットピース3の下側の稜線26および28より外側に突出することが無い。このため、マグネットピース3のバリを取り除く作業を無くすことができる。
尚、反ゲート側も前記したゲート側と同様、横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたのが可動型に対応する部分のみにしても良い。この場合は、反ゲート側においても、ゲート側と同様の前記した効果を得ることができる。
【実施例4】
【0042】
本発明に係る第4実施例を、図10および図11を用いて説明する。尚、実施例1と同一の部分は、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図10はマグネットピースのゲート側の側面図、図11はマグネットピースのゲート側の正面図である。
【0043】
本実施例4の実施例1との相違点は、ゲート側(一端部)の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたのが、固定型に対応する部分のみにした点である。別言すると、固定型側のキャビティで成形される部分のゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくした点が本実施例4に係る長尺成形品の特徴である。
【0044】
図10および図11において、マグネットピース3の稜線22、24を含む平面(PL面)より上部に固定型14が位置し、下部に可動型13が位置している。そして、可動型13側のPL面の摩耗が無い場合、すなわち、稜線22および24においてバリの発生が無い場合は、ゲート側の可動型13側は略相似形状にする必要が無いので、図10および図11に示すように、PL面と同一の平面を除くマグネットピース3のゲート側の固定型14に対応(接触)する部分のみ横断面の面積を略相似形状のまま小さくしている。
【0045】
かかる構成において、固定型14に対応する部分の谷部41および42においてバリが発生しても、マグネットピース3の上側の稜線22および24よりも谷部41および42が内側にあるので、バリがマグネットピース3の上側の稜線22および24より外側に突出することが無い。このため、マグネットピース3のバリを取り除く作業を無くすことができる。
尚、反ゲート側も前記したゲート側と同様、横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたのが可動型に対応する部分のみにしても良い。この場合は、反ゲート側においても、ゲート側と同様の前記した効果を得ることができる。
【0046】
前記した実施例は、説明のために例示したものであって、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲、明細書及び図面の記載から当事者が認識することができる本発明の技術的思想に反しない限り、変更、削除および付加が可能である。
【0047】
例えば、前記した実施例においては、マグネットピースが6個であるマグネットロールを示したが、これに限るものではなく、マグネットピースが5個以下であっても7個以上であっても良い。
【0048】
また、本発明は、以下のように把握することもできる。
(1)可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、該キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一なマグネットピースにおいて、ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたことを特徴とするマグネットピース。
【0049】
(2)さらに、反ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくした(1)に記載のマグネットピース。
【0050】
(3)前記ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたのが、前記可動型または前記固定型に対応する部分のみである(1)に記載のマグネットピース。
【0051】
(4)前記ゲート側および反ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたのが、前記可動型または前記固定型に対応する部分のみである(2)に記載のマグネットピース。
【0052】
(5)シャフトの周りに(1)〜(4)のいずれか1つに記載のマグネットピースを放射状に貼り付けたマグネットロール。
【0053】
(6)現像スリーブ中に(5)に記載のマグネットロールを備えた現像剤担持体。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、画像形成装置に使用されるマグネットピース等に適用される。
【符号の説明】
【0055】
1 マグネットロール
2 シャフト
3〜8 マグネットピース
9 相似形状部
13 可動型
14 固定型
15 ゲート側
16 反ゲート側
19 キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、該キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、
ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくしたことを特徴とする長尺成形品
【請求項2】
さらに、反ゲート側の横断面の面積を相似形状のまま小さくした請求項1に記載の長尺成形品
【請求項3】
可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、該キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、
前記キャビティの前記可動型側または前記固定型側で成形される部分のゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたことを特徴とする長尺成形品
【請求項4】
可動型と固定型を組み合わせることにより形成した長尺なキャビティに、該キャビティの長手方向の一端のキャビティ面に設けたゲートから溶融樹脂を射出して成形した横断面が略均一な長尺成形品において、
前記キャビティの前記可動型側または前記固定型側で成形される部分のゲート側および反ゲート側の横断面の面積を略相似形状のまま小さくしたことを特徴とする長尺成形品

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−162781(P2010−162781A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7276(P2009−7276)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000251288)鈴鹿富士ゼロックス株式会社 (156)
【Fターム(参考)】