説明

長尺管内への中詰材充填方法

【課題】パイプルーフ等の長尺管内に中詰材を充填する中詰材充填用配管の管内の過剰な圧力上昇による配管材の抜けを簡単に確実に防止でき、軽量で取り扱いが容易な配管材により施工性が良く迅速な充填作業が可能となる長尺管内への中詰材充填方法を提供する。
【解決手段】充填対象の長尺管のパイプルーフ鋼管2内に設置される中詰材充填用配管10に、吐出口22と天然アメゴム板23・締結バンド24またはリリーフ弁25からなるリリーフ弁装置20を管軸方向に所定の間隔をおいて配置し、配管10の内圧が所定圧を超えると、リリーフ弁装置20で配管10内の中詰材4を配管10外へ漏出させ、内圧を低下させ、弱点の継手部への過剰な作用力を低減し、配管材11の抜け出しを防止する。配管材11には塩化ビニル管等の軽量で取り扱いの容易な合成樹脂管を用い、継手部で接着剤により接合して配管10を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイプルーフによる非開削工法におけるパイプ等の長尺管内に中詰材を充填する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、軌道下や道路下を横断してトンネルなどの地下構造物を構築する場合、トンネル掘削に先行して複数本の鋼管を軌道下や道路下の地盤中に貫通させて並列状に埋設し、埋設した鋼管内にはセメントミルクやモルタル等を注入充填し、このトンネル外周を覆うパイプルーフにより軌道荷重や道路荷重を受け、パイプルーフの下面に沿って地下構造物の函体を推進埋設し、走行する列車や車の流れを阻害しない非開削方式の路線下横断構造物施工法が行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図3は、パイプルーフ工法の一例を示す鉛直断面図であり、地下構造物1の函体1aの推進埋設に先行して、パイプルーフ鋼管2が推進埋設され、函体1aの上部と両側部を覆う門型のパイプルーフ防護工が形成される。各鋼管2同士はジャンクション3で接合され、各鋼管2内には中詰材4が注入充填される。
【0004】
図4は、中詰材の充填方法の一例を示す管軸方向に沿う水平断面図・鉛直断面図と横断面図であり、長尺のパイプルーフ鋼管2内に設置された中詰材充填用配管10により鋼管2内に中詰材4が注入充填される。この図示例では、パイプルーフ鋼管2の径は800mm程度、中詰材充填用配管10の径は90mm程度とされている。パイプルーフ鋼管2は例えば150mと長尺であるため、中詰材充填用配管10は長さの異なるものが複数本配置され、鋼管2の先端側から中間部、基端側へと順次充填がなされる。また、各中詰材充填用配管10は例えば4m程度の配管材11を継手で連結して形成される。
【0005】
配管材11には、塩化ビニル管あるいはSGP管(配管用炭素鋼鋼管)が用いられる。塩化ビニル管の場合、配管材同士が継手部で接着剤により接合される。SGP管の場合、ねじなどで接合される。また、中詰材充填用配管10の基端にはポンプ12が接続され、このポンプ12によりモルタル等の中詰材が圧送され、中詰材充填用配管10の先端から中詰材が吐出される。
【0006】
このような長尺管内への中詰材の充填においては、配管材11に塩化ビニル管を使用した場合、中詰材充填用配管10内に過剰な圧力上昇が生じると、配管材11の継手部において配管材11で抜けてしまう恐れがあった。一度、配管材11が抜けてしまうと、再接続が不可能になり、その結果、長尺管内への中詰材の均一な充填が不可能になる。
【0007】
SGP管を使用した場合、塩化ビニル管のような抜けの恐れはないが、塩化ビニル管等に比べて高価であり、また管が重いため、小運搬や狭隘な長尺管内での接続作業に手間がかかり、施工性が悪い。
【0008】
なお、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2がある。この特許文献2の発明は、推進工法によって敷設された推進管(さや管)の内外空隙充填方法及び装置に関するものであり、さや管とこの内部に引き込まれた本管との間の第2の空隙にモルタル等の充填材を充填し、リリーフ弁からの充填材の流出により充填完了を検知し、リリーフ弁を閉じて引き続き充填材の注入を継続することにより、第2の空隙内に設けた逆止弁を開いて地山とさや管との間の第1の空隙に充填材を充填するものである。
【0009】
【特許文献1】特開2006−104744号公報
【特許文献2】特開平6−50464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述したように、中詰材充填用配管に塩化ビニル管を使用した場合、管内の過剰な圧力上昇により継手部において配管材が抜けてしまう恐れがあり、このような配管材の抜けを簡単にかつ確実に防止できる技術が望まれている。
【0011】
本発明は、パイプルーフ等の長尺管内に中詰材を充填する中詰材充填用配管において、管内の過剰な圧力上昇による配管材の抜けを簡単にかつ確実に防止でき、また軽量で取り扱いが容易な配管材により施工性が良く迅速な充填作業が可能となる長尺管内への中詰材充填方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の請求項1の発明は、長尺管内にその径よりも小さい径の配管材を管軸方向に連続するように複数連結してなる中詰材充填用配管を設置し、この中詰材充填用配管の基端側から先端側へ中詰材を圧送して、長尺管内に中詰材を充填する長尺管内への中詰材充填方法において、中詰材充填用配管の内圧が所定圧を超えると配管内の中詰材を配管外へ漏出させるリリーフ弁装置が中詰材充填用配管に設けられていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法である。
【0013】
本発明は、例えば、非開削方式の路線下横断構造物のパイプルーフ工法において長尺のパイプルーフ鋼管内にモルタル等の中詰材を充填する場合に適用される。また、パイプルーフ鋼管等の長尺管内に設置される中詰材充填用配管が単位長さの配管材を継手で接着剤等により接合する場合に適用される。中詰材充填用配管に管軸方向に所定の間隔をおいてリリーフ弁装置を配置する(図1(a)参照)。
【0014】
中詰材充填用配管の基端側からポンプにより中詰材を先端側へ圧送して長尺管内に充填する際、中詰用充填用配管に過剰な圧力上昇が生じた場合、圧力調整機能を持つリリーフ弁装置が作動して配管内の中詰材が配管外へ漏出し、配管内の圧力が低下する。この内圧低下により、弱点となる配管材の継手部への過剰な作用力が低減され、配管材の抜け出しが防止される。
【0015】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1に記載の中詰材充填方法において、配管材が合成樹脂管であることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法である。
【0016】
配管材には、硬質塩化ビニル管(厚肉管VP、薄肉管VU)、硬質ポリ塩化ビニル管(PVC)、その他の軽量で取り扱いの容易な合成樹脂管(SGP管の比重が7.8程度に対して比重が1.5以下)を用いるのが好ましい。
【0017】
塩化ビニル管等の合成樹脂管はSGP管に比べて安価であり、また軽量であるため小運搬や接続作業が容易であり、SGP管に比べて施工性が良く、日施工量も多くすることができる。
【0018】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の中詰材充填方法において、配管材と配管材との間に配置されるリリーフ用の配管材にリリーフ弁装置が設けられていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法である。
【0019】
長さの短いリリーフ用の配管材に吐出口を設け、この吐出口にリリーフ弁装置を設け、このリリーフ用の配管材を配管材と配管材の間に配置するのが好ましい(図1(b)(c))。
【0020】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の中詰材充填方法において、リリーフ弁装置は、配管材に設けられた吐出口と、この吐出口を塞ぐように吐出口を中心とする配管材外面に貼設される流体圧で膨張可能なゴム板と、このゴム板を吐出口を中心とする両側において配管材に締結する締結部材とから構成されていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法である。
【0021】
図1(b)に例示するように、天然アメゴム等の伸縮性に富んだゴム板と、帯鉄式の締結バンド等の締結部材からなる簡易なリリーフ弁装置であり、市販の材料で製作できる。中詰材充填用配管の内圧が所定圧を超えると、内部の中詰材が吐出口からゴム板を膨張させつつ漏出する。内圧が低下すれば、元の状態に復帰し、再びリリーフ作動が可能となる。このリリーフ弁作動圧力は、ゴム板の板厚や材質、締結部材の締結力などで設定することができる。
【0022】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の中詰材充填方法において、リリーフ弁装置は、配管材に設けられた吐出口に取り付けられ、常時は閉じ状態を維持し、所定圧を超えると開くリリーフ弁であることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法である。
【0023】
図1(c)に例示するように、吐出口にリリーフ弁を設けたリリーフ弁装置であり、リリーフ弁の弁体をスプリングやヒンジバネ等の押圧力で弁座に押し付けて閉じ状態とし、中詰材充填用配管の内圧が所定圧を超えると、押圧力に抗して弁体が弁座から離れて開く。中詰材充填用配管の内圧が所定圧を超えると、リリーフ弁が開き、内部の中詰材が漏出する。内圧が低下すれば、元の状態に復帰し、再びリリーフ作動が可能となる。このリリーフ弁作動圧力は、スプリング等の押圧力を調整することで設定することができる。
【0024】
なお、中詰材充填用配管に管軸方向に間隔をおいて吐出口を設けておくだけでも、ある程度の効果が見込める。しかし、吐出口の径が大きい場合には、吐出口からの流出量が大きくなり、配管内圧力の急激な低下が生じるため、先端からの吐出量が小さくなる恐れがある。さらに、吐出口付近に流出した中詰材により均一な充填ができない恐れもある。一方、吐出口の径が小さい場合には、エアモルタルの材料分離(ペーストや空気のみが流出するため)が生じ、品質が変化する恐れがある。従って、本発明のように、吐出口にリリーフ弁装置を設けるのが好ましい。
【発明の効果】
【0025】
本発明は、以上のような構成からなるので、次のような効果が得られる。
【0026】
(1)パイプルーフ等の長尺管内に中詰材を充填する中詰材充填用配管において、配管内に過剰な圧力上昇が生じた場合、圧力調整機能を持つリリーフ弁装置により配管内の中詰材を配管外へ漏出させ、配管内の圧力を低下させるようにしているため、管内の過剰な圧力上昇による配管材の抜けを簡単にかつ確実に防止でき、長尺管内に中詰材を全体にわたって均一に充填することができ、品質の良好な中詰材充填長尺管を得ることができる。
【0027】
(2)中詰材充填用配管にリリーフ弁装置を予め設けておくだけでよいため、施工性が良い。
【0028】
(3)配管材に軽量で取り扱いが容易な塩化ビニル管等の合成樹脂管を用いることができるため、安価な配管材により中詰材充填用鋼管を構成することができると共に、施工性が良く迅速な充填作業が可能となり、コストの低減及び工期の短縮が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を図示する実施形態に基づいて説明する。この実施形態は、パイプルーフを用いた非開削工法により道路下にアンダーパスを構築する場合に適用した例である。図1は、本発明の中詰材充填方法を実施するための装置の一例を示す管軸方向に沿う水平断面図である。図2は中詰材充填用配管の内圧の分布の一例を示す図である。
【0030】
図1に示すように、充填対象の長尺管としてのパイプルーフ鋼管(例えば、径800mm程度、長さ150m)2内には、注入管として複数本(4本)の中詰材充填用配管(例えば、径90mm程度)10が設置されている。各中詰材充填用配管10は長さが異なり、一番長い配管10−1の先端の第1吐出口が鋼管2の先端側に位置し、次の2本の配管10−2、3の第2吐出口、第3吐出口が鋼管2の中間部に位置し、一番短い配管10−4の第4吐出口が鋼管2の基端側に位置する。各配管10の基端は、鋼管2の基端側の閉塞端面から外側に突出するように設置され、ポンプ12が接続される。
【0031】
なお、図4に示すように、各中詰材充填用配管10は鋼管2内の上部に水平の並列状態で配置され、管軸方向に間隔をおいて多数配置されたパイプ固定金具13により支持される。また、鋼管2の両端の閉塞端面にはエア抜きバルブ14が設けられている。
【0032】
中詰材充填用配管10を構成する配管材11(例えば、径90mm程度、長さ4m)には、硬質塩化ビニル管(厚肉管VP、薄肉管VU)、硬質ポリ塩化ビニル管(PVC)、その他の軽量で取り扱いの容易な合成樹脂管が用いられる。この配管材11同士は継手部で接着剤により接合される。
【0033】
このような中詰材充填用配管10において、本発明では、図1(a)に示すように、中詰材充填用配管10の内圧が所定圧を超えると配管10内の中詰材4を配管10外へ漏出させるリリーフ弁装置20を管軸方向に所定の間隔をおいて複数配置し、リリーフ弁装置20により内圧を低下させることにより、弱点となる継手部への過剰な作用力を低減し、配管材11の抜け出しを防止する。
【0034】
このリリーフ弁装置20は、配管材11と配管材11との間にリリーフ用の配管材21を設け、この配管材21に設けるのが好ましい。また、リリーフ弁装置20は配管材と共に鋼管2内に残置され埋設されるため、簡易で低コストのものが好ましい。
【0035】
図1(b)に示すのは、市販の材料で製作できる簡易なリリーフ弁装置20の一例であり、配管材21に穿設した吐出口22と、天然アメゴム等の伸縮性に富んだゴム板23と、帯鉄式の締結バンド24から構成されている。配管材21の外面にゴム板23を吐出口22が中心に位置するように貼設し、ゴム板23の吐出口22を中心とする左右両側に締結バンド24を配置し、締結バンド24を締め付け固定することによりゴム板23を配管材21に固定する。
【0036】
このゴム板によるリリーフ弁装置20の場合、中詰材充填用配管10の内圧が所定圧を超えると、内部の中詰材4が吐出口22からゴム板23を膨張させつつ漏出する。内圧が低下すれば、元の状態に復帰し、再びリリーフ作動が可能となる。このリリーフ弁作動圧力は、ゴム板23の板厚や材質、締結バンド24の締結力などで設定することができる。
【0037】
図1(c)に示すのは、リリーフ弁を用いたリリーフ弁装置20の一例であり、配管材21に穿設した吐出口22と、吐出口22に設けたリリーフ弁25から構成されている。リリーフ弁25は、弁体25aをスプリングやヒンジバネ等の押圧力で弁座25bに押し付けて閉じ状態とし、中詰材充填用配管10の内圧が所定圧を超えると、押圧力に抗して弁体25aが弁座25bから離れて開くように構成されている。
【0038】
このリリーフ弁によるリリーフ弁装置20の場合も、中詰材充填用配管10の内圧が所定圧を超えると、リリーフ弁25が開き、内部の中詰材4が漏出する。内圧が低下すれば、元の状態に復帰し、再びリリーフ作動が可能となる。このリリーフ弁作動圧力は、スプリング等の押圧力を調整することで設定することができる。
【0039】
以上のようなリリーフ弁装置20により配管材11の抜け出しが防止される。塩化ビニル管等の配管材の抜け出しは、主に接続部の施工不良(通常、現場で接着剤による接合を行うため、施工不良が生じやすい)によって生じるため、具体的には、通常P=0.1〜0.3MPaの内圧が作用すると設定したとき、P´=P+ΔP(0.2MPa)以上で減圧できるようにする。
【0040】
以上のような本発明において、中詰材充填作業を次に示す手順で実施する(図2参照)。なお、ポンプ12には、脈動がなく圧送量が正確な非ピストンタイプのモイノポンプが使用される。
【0041】
(1)パイプルーフ鋼管2を道路下に推進埋設した後、鋼管2内に配管材11を継ぎ足しながら挿入して中詰材充填用配管10を設置する。配管10には、管軸方向に所定の間隔をおいて配管材21によりリリーフ弁装置20を配置しておく。
【0042】
(2)セットした配管10のうち長い配管10から順次モルタル注入を行う。充填が完了した時点(圧力がある程度上昇したとき)で、次の配管10に移行する。
【0043】
配管10の内圧は、例えば図2に示すように変動し、リリーフ弁装置20の作動設定圧力を超えると、リリーフ弁装置20が作動し、内圧が低下することにより、配管材11の抜け出しが防止される。充填中の配管材抜け出しが防止されるため、パイプルーフ鋼管2内に中詰材4を全体にわたって均一に充填することができ、品質の良好なパイプルーフ鋼管が得られる。
【0044】
また、塩化ビニル管等の合成樹脂管からなる配管材は、SGP管に比べて安価であり、また軽量であるため小運搬や接続作業が容易であり、SGP管に比べて施工性が良く、日施工量も多くなる。
【0045】
なお、以上は長尺のパイプルーフ鋼管にモルタル等の中詰材を充填する例について説明したが、これに限らず、その他の長尺管に中詰材を充填する場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の中詰材充填方法を実施するための装置の一例であり、(a)は管軸方向に沿う水平断面図、(b)、(c)はその部分拡大図である。
【図2】本発明における中詰材充填用配管とその内圧の分布の一例を示す図である。
【図3】本発明が適用されるパイプルーフ工法とそのパイプルーフ鋼管の一例を示す鉛直断面図である。
【図4】本発明が適用されるパイプルーフ鋼管内の中詰材充填用配管の一例であり、(a)は管軸方向に沿う水平断面図、(b)は管軸方向に沿う鉛直断面図、(c)は横断面図である。
【符号の説明】
【0047】
1……地下構造物(トンネル)
1a…函体
2……パイプルーフ鋼管
3……ジャンクション
4……中詰材(モルタル等)
10…中詰材充填用配管
11…配管材
12…ポンプ
13…パイプ固定金具
14…エア抜きバルブ
20…リリーフ弁装置
21…リリーフ用配管材
22…吐出口
23…ゴム板(天然アメゴム)
24…締結部材(締結バンド)
25…リリーフ弁
25a…弁体
25b…弁座

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺管内にその径よりも小さい径の配管材を管軸方向に連続するように複数連結してなる中詰材充填用配管を設置し、この中詰材充填用配管の基端側から先端側へ中詰材を圧送して、長尺管内に中詰材を充填する長尺管内への中詰材充填方法において、
中詰材充填用配管の内圧が所定圧を超えると配管内の中詰材を配管外へ漏出させるリリーフ弁装置が中詰材充填用配管に設けられていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法。
【請求項2】
請求項1に記載の中詰材充填方法において、配管材が合成樹脂管であることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2のいずれかに記載の中詰材充填方法において、配管材と配管材との間に配置されるリリーフ用の配管材にリリーフ弁装置が設けられていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の中詰材充填方法において、リリーフ弁装置は、配管材に設けられた吐出口と、この吐出口を塞ぐように吐出口を中心とする配管材外面に貼設される流体圧で膨張可能なゴム板と、このゴム板を吐出口を中心とする両側において配管材に締結する締結部材とから構成されていることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法。
【請求項5】
請求項1から請求項3までのいずれか一つに記載の中詰材充填方法において、リリーフ弁装置は、配管材に設けられた吐出口に取り付けられ、常時は閉じ状態を維持し、所定圧を超えると開くリリーフ弁であることを特徴とする長尺管内への中詰材充填方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−114629(P2009−114629A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−285357(P2007−285357)
【出願日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(000001373)鹿島建設株式会社 (1,387)
【出願人】(596161178)原口工業株式会社 (3)
【Fターム(参考)】