説明

閉ループ経皮エネルギー伝達(TET)式の電力伝達調整回路を有する医療用移植片

【課題】 閉ループ経皮エネルギー伝達(TET)式の電力伝達調整回路を有する医療用移植片を提供する。
【解決手段】 一定の人工括約筋(例えば、調節可能な胃帯)を液圧により制御するための、一定の二方向注入装置等のような、移植可能な医療装置が経皮エネルギー伝達(TET)により遠隔操作で電力供給されて、電池の必要性を排除することにより恩恵を受けている。このような医療装置における能動的な種々の部品が動作するために、一定の二次コイルにより受信される正弦波の電力信号が整流されてフィルター処理される。これにより、伝達する一定量の電力が変調される。一例の態様において、上記の受信した正弦波の電力信号のパルス幅変調(PWM)を制御して電圧調整を達成するために一定の閾値に基づいて結果として得られた電力供給電圧の電圧に関する比較が行なわれる。さらに、幾つかの態様は医療装置の過熱を生じることなく上記PWMの制御を達成するために二次コイルの離調または減結合を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対するクロス・リファレンス
本特許出願は以下の当該出願と同日に出願されている4個の同時係属で共有の特許出願に関連しており、これらのそれぞれの開示はその全体において本明細書において参考文献として含まれており、それぞれ以下の発明の名称を有している。
「トランスキュテニアス・エナジー・トランスファー・プライマリー・コイル・ウィズ・ア・ハイ・アスペクト・フェライト・コア(TRANSCUTANEOUS ENERGY TRANSFER PRIMARY COIL WITH A HIGH ASPECT FERRITE CORE)」を発明の名称とするジェームス・ジョルダノ(Jaems Giordano),ダニエル・F.ドラゴス,ジュニア(Daniel F. Dlugos, Jr.),ウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.)に発行されている米国特許第 号、
「マグネチック・レゾナンス・イメージング(MRI)・コンパチブル・リモートリー・アジャスタブル・ガストリック・バンド(MAGNETIC RESONANCE IMAGING (MRI) COMPATIBLE REMOTELY ADJUSTABLE GASTRIC BAND)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.)他に発行されている米国特許第 号、
「スペーシャリー・デカップルド・ツイン・セコンダリー・コイルズ・フォー・オプティマイジング・トランスキュテニアス・エナジー・トランスファー(TET)・パワー・トランスファー・キャラクタリステイクス(SPATIALLY DECOUPLED TWIN SECONDARY COILS FOR OPTIMIZING TRANSCUTANEOUS ENERGY TRANSFER (TET) POWER TRANSFER CHARACTERISTICS)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.)に発行されている米国特許第 号、
「ロー・フレクエンシー・トランスキュテニアス・テレメトリー・トゥ・インプランテド・メディカル・デバイス(LOW FREQUENCY TRANSCUTANEOUS TELEMETRY TO IMPLANTED MEDICAL DEVICE)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.)に発行されている米国特許第 号、および
「ロー・フレクエンシー・トランスキュテニアス・エナジー・トランスファー・トゥ・インプランテド・メディカル・デバイス(LOW FREQUENCY TRANSCUTANEOUS ENERGY TRANSFER TO IMPLANTED MEDICAL DEVICE)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.),ダニエル・F.ドラゴス,ジュニア(Daniel F. Dlugos, Jr.)に発行されている米国特許第 号。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に、経皮エネルギー伝達(TET)を受け取る医療用の移植可能な装置に関連しており、特に、出力の伝達を調整する上記のような移植装置に関連している。
【0003】
一定のTETシステムにおいて、一定の電力供給源が人間の身体の皮膚等のような一定の物理的な境界部分の外部にある一定の一次コイルに電気的に接続している。さらに、一定の二次コイルがその身体の内部等のような上記の境界部分の別の側に備えられている。一定の皮下装置と共に、上記の一次および二次のコイルは皮膚の外側および内側の各層のすぐ近くに一般に配置される。これにより、エネルギーが一次コイルから一定の交流の磁場の形態で二次コイルに伝達される。その後、この二次コイルはその交流(AC)の磁場の形態で伝達されたエネルギーを一定の移植可能な装置のための電力に変換し、この装置は二次コイルにおいて一定の負荷として作用する。
【0004】
また、一定のTETシステムにおいて、上記の一次および二次コイルが一定の境界部分または皮膚の別々の側にそれぞれ配置される。この分離は一般的にそれぞれのコイルの間の相対的な距離および空間的な配置における種々の変化を生じる。さらに、このような空間における変化は二次コイルに到達する交流磁場の強度に変化を生じ、さらに、移植装置における出力の変動およびサージを生じる可能性がある。種々の医療用途において用いられる装置等のような移植装置は通常において種々の機能を果たすために一定のマイクロコントローラに依存している。さらに、これらのマイクロコントローラは一定の一貫している信頼性の高い電力供給源を必要とする。すなわち、電圧または電流の高さにおける急な変化等のような供給される電力における変化はその装置を不安定に機能させるか全く機能させなくなる可能性がある。従って、従来のTETシステムに伴う一例の問題は一定の最適な結合位置からの一次または二次のコイルのいずれかの物理的なずれが移植した装置に供給される出力電力に一定の許容し得ない影響を及ぼす可能性があることである。加えて、その二次コイルにおける移植片の負荷はその装置が異なる機能を果たすことに従って変化する可能性がある。このような負荷の変化はそのTETシステムに異なる要求を行なうことになり、その負荷を駆動するために必要とされる出力電力に不安定さを生じる。従って、一定のTETシステム内の負荷に供給される出力電力を制御するための一定の正確な信頼性の高いシステムを有することが望ましい。特に、各TETコイル間の負荷または変位における変化によらず一定の正確な一貫している負荷の電力を供給するためにその二次コイルにおいて誘導される電力を調整することが望ましい。
【0005】
米国特許第6,442,434号において、一定のエネルギー伝達システムが記載されており、この場合に、一次回路により感知される一定の検出可能な指示情報を発生する二次回路を有することにより一定の移植した二次回路において安定な電力が維持される。例えば、二次回路の中の一定の電圧比較器が過度に多いTET電力が受け取られていることを感知して一定のスイッチを閉じることによりその二次コイルを短絡させる。さらに、この短絡した二次コイルは一次コイル内において観察可能な一定の電流のサージを生じる。その後、この一次コイルはこれらのサージが極めて小さなデューティ・サイクル(負荷時間率)を有するように調節され、これにより、その二次コイルが電圧比較器により用いられている一定の基準電圧の近くにおいて循環していることがその状況により示されるので、電圧の調整が達成される。
【0006】
上記の方法は一定のTETシステム内の電力調整に対して明らかに有効な方法であるが、一部の用途においてこの方法は欠陥を有すると考えられる。例えば、高いインピーダンスの二次コイルにおいて、上記の様式においてその二次コイルを短絡させることは、特に一次コイルがその二次コイルに過剰の電力を供給し続けている場合に、過剰の熱を生じる可能性がある。従って、上記‘434号特許が一定の人工心臓およびその他の高出力の用途の連続的なTET電力に対処する限りにおいて、上記のような加熱は重要な問題になり、一次回路により発生する電力の調整における重要性が強調されている。
【0007】
また、米国特許第5,702,431号において、電池充電のための二次回路内の電流調整はその二次共振回路内のキャパシタンスの切り替えてその回路の効率を変化することに基づいている。この目的のために、その交流共振回路は一定の整流器により充電されている電池から分離している。これにより、その電池を通過している感知された電流が上記二次コイルの共振特性を変化するために2個のコンデンサを切り替えるために用いられる。この場合に、対処されている問題は電池充電の初期段階において一定の比較的に高い電流を供給した後に過熱による電池の損傷を回避するために一定の低い電流を供給することである。
【0008】
上記の一定の医療用移植片に対するTETの電力伝達特性を改良するための方法は特定の場合において適用性を有しているが、一定の人工括約筋を液圧により制御するために適している一定の二方向注入装置における電力の要求条件に対処することが望ましいと考えられる。特に、例えば、制御回路に電力供給するだけのために必要と考えられる電力に比べた場合に、流体をポンプ送給するために消費される電力が重要である。さらに、能動的なポンプ送給用の各部品への電力供給は断続的に行なわれるだけでる。医療用移植片の寸法を減少することが望ましいので、電池を無くす等のような、注入装置内にたくわえられる電力の量を無くすか大幅に減少することが適当である。
【0009】
一定の電池により供給される電気的な絶縁を伴わずに、上記の能動的なポンプ送給用の各部品、制御回路および遠隔測定回路に電力供給するためにTETを用いることはその電力の調整が望ましいことを示している。特に、大部分の電子部品は、その電力が変化を求める場合においても、比較的に安定である一定の供給電圧を必要とする。この場合に、一次および二次のコイル間の整合等のような電力伝達の変化性に応答する一次コイルを有することは有用であるが、その移植可能な注入装置が伝達される電力における変化に対して比較的に影響を受けないことがさらに望ましい。さらに、このことは変化および応答を感知するための一次コイルの能力を超えて移植した医療装置内の電力の要求条件が速やかに変化する場合にとりわけ望ましい。
【特許文献1】米国特許第6,442,434号明細書
【特許文献2】米国特許第5,702,431号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、種々の能動的な部品に電力供給するために受け取った経皮エネルギー伝達からの電力伝達特性を最適化する二次回路を有する一定の移植可能な医療装置に対する相当な要望が存在している。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は一定の患者の外部における一次回路からの経皮エネルギー伝達(TET)のための受信回路を有する一定の移植可能な医療装置を提供することにより従来技術における上記およびその他の欠陥を解消している。特に、この受信回路は電池に依存することなく、集積回路等のような、種々の能動的な部品を支援するために十分な電圧の調整を行なう。さらに、上記受信回路が一次回路に関して自主的に電力伝達を調節する限りにおいて、その移植可能な医療装置はその一次回路により形成されている電力チャネル内の変化による損傷または動作不能の影響を受けにくくなる。
【0012】
本発明の一例の態様において、一定の移植可能な医療装置は電流の要求条件が大幅に変化する場合においても一定の電圧基準値の近くの電圧範囲内に維持している電圧を伴う一定の安定な電力供給により恩恵を受ける一定の能動的な負荷を含む。上記移植可能な医療装置内の受信回路は一定の患者の外部における一次回路の一次コイルから受信した一定の電力信号の周波数に共振するように構成されている一定の二次コイルを含む。さらに、受信した正弦波状の電力は電力供給のために整流される。また、電圧調整回路が回路を切り替えて離調することにより二次コイルに対する電気的な連絡および切り離しを行なうことにより上記の能動的な負荷に対して配給される供給電力の供給電圧に応答して、受信される電力の量を管理する。これにより、一定の安定な電力供給が上記の能動的な負荷に対して行なわれる。
【0013】
本発明の上記およびその他の利点が添付の各図面およびその説明により明らかになる。
【発明の効果】
【0014】
従って、本発明によれば、種々の能動的な部品に電力供給するために受け取った経皮エネルギー伝達からの電力伝達特性を最適化する二次回路を有する一定の移植可能な医療装置が提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書に含まれていてその一部を構成している以下の添付図面は本発明の幾つかの実施例を示しており、上記本発明の概略的な説明、および以下のそれぞれの実施形態の詳細な説明と共に、本発明の原理を説明するために役立っている。
【0016】
次に図面を詳細に参照するが、この場合に、同一の参照番号すなわち符号はそれぞれの図面を通して同一の構成要素を示しており、図1は本発明による一定の移植装置22に対応する一定の経皮エネルギー伝達(TET)システム20を示している。このTETシステム20は一定の物理的な境界部分28の外部に配置されている一定の電力供給源26を有する一定の一次回路24を含む。上記の境界部分28は一定の医療用移植片の場合における等のような一定の人間または動物体の皮膚とすることができ、あるいは、上記TETシステム20の特定の用途により決まる任意の別の種類の無生物の材料または組織とすることも可能である。一次回路24はまた一次コイル30および1個以上のコンデンサ36も含む。このコンデンサ36は一次コイル30に対して並列に接続していて一次共振回路38を形成している。さらに、この一次共振回路38は電力供給源26に電気的に結合していて所望の電力信号周波数において共振する。この結果、電力供給源26により供給される入力電力に応じて一定の交流の磁場32が一次コイル30の中に発生する。
【0017】
さらに、二次コイル34が一次コイル30に対して一定の離間している関係で備えられている。一般的に、二次コイル34は一次コイル30から境界部分28に対して反対側に配置されている。本明細書における説明において、上記二次コイル34は移植装置22の中に存在している。この二次コイル34は一次コイル30を出て当該二次コイル34に向かって伝播している矢印として各図において象徴的に示されている交流の磁場32を介して一次コイル30に電気的に結合している。また、この二次コイル34は1個以上の同調コンデンサ40に直列に電気的に接続している。この場合に、この同調コンデンサ40はコイル34および当該同調コンデンサ40が上記の一次共振回路38と同一の周波数において共振できるように選択されている。従って、上記第1および第2のコイルおよびこれらに対応しているコンデンサ36,40は一対の固定型の電力共振回路を形成しており、これらはその共振周波数において電力供給源26と移植片22との間に最大量のエネルギーを伝達する。
【0018】
図1において示されているように、一次コイル30および二次コイル34は通常において二次コイルが交流磁場32の少なくとも一部分に交差するように互いに対して位置決めされている。これらの一次コイル30および二次コイル34は磁気的に結合しているが、これらのコイルは一般的に物理的に結合してはいない。従って、それぞれのコイル30,34は互いに対して移動可能であり、これらのコイルの間を結合しているエネルギーはこれらのコイルの間の相対的な変位により変化できる。このコイル30,34の間の相対的な変位は参照番号または符号42により示されているような一定の軸方向にあると考えられる。同様に、各コイル30,34の間の変位は符号44により示されているような上記軸方向の変位に対して実質的に垂直な横方向になると考えられる。さらに、これらのコイル30,34の間の変位は符号46および48により示されているような一方のコイルの他方のコイルに対する角度的な配向における変化も含むことができる。さらに、これらのコイル30,34の間の種々の変位のそれぞれは二次コイル34に到達する交流磁場32の量における変化を生じることができる。なお、この二次コイル34の中に誘導される電力は各コイル30,34の間の変位に対して反比例の関係がある。従って、これらのコイル30,34の間の変位が大きくなるほど、二次コイル34の中に誘導される電力の量が小さくなる。一方、一次コイル30が二次コイル34に対して移動するほど(一次回路24が一定の医療用移植片の場合において一定の医療専門家により操作される場合等のように)、二次コイル34内に誘導される電力は極めて高い電圧および/または電流値から極めて低い値に揺れ動く可能性がある。
【0019】
さらに、二次コイル34は一定の負荷50に電気的に結合していて、受信した磁場32からその負荷に出力電力を供給する。特定の用途に応じて、負荷50は異なる種々の動作を行なうために上記二次コイル34により供給される出力電力を使用する種々の装置の内の1種類以上を代表することができる。例えば、この負荷50は特定の抵抗またはインピーダンスを伴うことができ、一部の用途において、実行する特定の機能に部分的に応じて、その負荷の通常の動作中に時々に変更可能である。従って、この負荷50により必要とされる出力電力も移植片22の動作中に異なる種々の極限値の間において変更可能である。
【0020】
上記固有の電力の変化に応じて負荷50に対する安定な電力供給を行なうために、本発明は一定の電力制御回路52を含む。この電力制御回路52は二次コイル34および同調コンデンサ40のインターフェイスとして作用して一次コイル30からの電力伝達を制御する。すなわち、この電力制御回路52は、二次コイル34と同調コンデンサ40との組み合わせにより形成される、二次共振回路54からの電力信号を測定し、その測定した値に基づいて、その出力信号のパルス幅を変調することにより移植片の負荷50に対して一定の許容可能な高さにおいて一定の出力電圧を生じる。
【0021】
図2において示されている第1の実施形態において、電力制御回路52は負荷50に対する電力の出力を制御するために二次コイル34内において誘導される電力信号を内部的に変調する一定のスイッチ56を含む。すなわち、このスイッチ56は負荷50に対する電圧出力が所定の閾値レベルを超える時に二次共振回路54を選択的に離調することにより上記の電力信号を変調する。さらに、適当なスイッチ56は一定のトライアックまたはシリコン制御型整流器(SCR)等のような一定の固体素子スイッチを含むことができる。この場合に、上記二次共振回路54はその共振回路中に上記スイッチ56を配置して、このスイッチ56を選択的に閉じて同調コンデンサ40または二次コイル34のいずれかを短絡させることにより離調される。すなわち、このコンデンサ40またはコイル34のいずれかを短絡させることにより、二次共振回路54の共振状態が失われて、これにより、コイル34を介する負荷50に対するエネルギー伝達が阻止される。その後、負荷電圧が電圧の閾値よりも下降すると、スイッチ56が開いて電力が再び負荷50に伝達される。このように、二次共振回路54を繰り返して離調および復帰して二次コイル34を介するエネルギー伝達を停止および開始することにより、電力制御回路52はコイル34からの出力電圧を一連の電力パルスに変調する。
【0022】
上記の電力伝達を管理するために選択に離調することは感知した負荷の電圧に加えて、またはその代わりに、感知した負荷の電流に応じて可能になることが当業界における熟練者により当然に認識できる。
【0023】
図3は上記共振回路54の選択的な同調および離調に対応する例示的な一連の電力パルスを示している。例えば、上記の一次および二次コイル30,34の距離が変化すると、各電力パルスの幅(図3においてPWとして示されている)が変化して負荷50に対する出力電力を調節する。この場合に、各コイル30,34の間の相対的な変位が小さくなるほど、所望の負荷の電力出力を発生するために必要な電力パルスが短くなる。逆に、一次および二次のコイル30,34の変位が大きくなるほど、負荷50を駆動するために十分な電力を伝達するためにスイッチ56を開く時間の期間が大きくなる。また、負荷の電力の要求条件が変化すると、そのパルス幅PWも変化する。例えば、一定のモーターを駆動するか移植片22内の一定の要素を動作するため等のように、負荷50が一定の増加した量の電力を必要とする場合には、さらに多量の電力をその負荷に供給可能にするために上記のパルス幅PWまたはスイッチの開口時間が増大する。さらに、一定の全波整流器62がパルス幅変調した電力信号を整流する。加えて、図4において示されている1個以上のフィルター・コンデンサ64がその電力信号が負荷50に供給される前にこれをフィルター処理する。
【0024】
上記の誘発される電力信号が負荷50に対応する電圧の閾値を超える時を決定するために、電力制御回路52は図2において示されている一定の比較器66を含む。この比較器66は負荷50に対応する出力電圧を所定の閾値の電圧レベル70に対して比較する。この閾値の電圧レベル70は移植片の負荷50に対応する最大の望まれる動作電圧とすることができる。その後、比較器66はその入力、すなわち、各フィルター・コンデンサ64および基準電圧(すなわち、電圧の閾値70)の間の差に比例して継続的に変化する。さらに、この比較器の出力74はスイッチ56に結合しており、出力の負荷電圧と閾値電圧70との間の比較に基づいてそのスイッチ56を活性化する。この場合に、比較器66からの出力信号74がスイッチ56に対応する活性化の点に到達すると、許容可能な動作範囲を超えた電圧レベル内の一定の増加が示されて、スイッチ56が活性化して共振回路54を短絡させる。同様に、各コンデンサ64からの出力電圧が移植片の動作に対応する一定の許容可能なレベルよりも低く降下する場合、例えば、負荷の要求または各コイル30,34の間の相対的な変位またはこれらの両方が増加する場合に、比較器66の出力信号74はスイッチ56を開かせて、電力を再び誘発して二次コイル34を介して伝達することを可能にする。
【0025】
図4は本発明の第1の実施形態に対応するさらに詳細な例示的な概略図を示している。図4において示されているように、この第1の実施形態において、スイッチ56は当該スイッチ56が閉じた時に共振回路54から同調コンデンサ40を短絡させるためにそのコンデンサに並列に配置されている。このスイッチ56は一定の固体素子のリレーとして示されており、比較器66からの出力信号74が所定の点に到達するとフリップ・オンまたはフリップ・オフする。また、この例示的な実施形態において、電圧整流器62は電力回路52からの電力信号を整流して復調するために接続している4個のショットキー・ダイオードにより構成されている一定の全波ブリッジ整流回路である。さらに、各コンデンサ64はこの整流された出力信号を負荷50に供給する前にフィルター処理する。
【0026】
上述のように、図4は共振回路54を変調するパルス幅に対応するコンデンサ40に並列の一定の固体素子リレーとしてスイッチ56を示している。なお、このようなスイッチの構成に加えて、多数の別の実施形態も二次コイル34を一次コイル30から選択的に減結合して移植片に対する電力伝達を調整するために利用可能である。また、電力の伝達における種々の変化に応じて上記のTETコイル30,34の選択的な減結合を達成すると考えられる任意の利用可能な回路トポロジーが本発明において採用できる。
【0027】
図5A乃至図5Gは本発明による電力調整を達成するために備えることができる幾つかの例示的な回路トポロジーを示している。図5Aは二次コイル34および同調回路40が一定の直列の共振回路を形成している場合にその二次コイル34を選択的に短絡させるための一例の実施形態を示している。すなわち、スイッチ56は二次コイル34内に誘導される電圧が電圧の閾値70を超える場合に、図5A乃至図5Gにおいて示されていない比較器の出力信号74により選択的にオンになる。このようにして、スイッチ56がオンになると、このスイッチ56は二次コイル34をまたぐ短絡状態を形成して共振回路54を離調すると共に二次コイルからのエネルギー伝達を阻止する。一方、スイッチ56がオフになると、上記の短絡(または離調)が解除されて、二次回路54が共振状態に戻る。
【0028】
図5Bは二次コイル34およびコンデンサ40が一定の直列の共振回路を形成している場合に二次共振回路54を選択的に離調するための別の例示的な実施形態を示している。この実施形態において、スイッチ56はコンデンサ40に並列に配置されていて、このスイッチ56がオンになる時にそのコンデンサを共振回路54から短絡させる。また、図5Cは二次コイル34およびコンデンサ40が一定の直列の共振回路を形成している場合に二次共振回路54を短絡させるための第3の例示的な実施形態を示している。この図5Cの実施形態においては、スイッチ56は共振回路54を短絡させて負荷50に対するコイルからのエネルギー伝達を阻止するために二次コイル34およびコンデンサ40に直列に配置されている。このスイッチ56は比較器66からの出力信号により制御されて二次コイル34から全波整流器62に伝達されるエネルギーのパルス幅を変調する。
【0029】
図5D乃至図5Fは二次コイル34およびコンデンサ40が一定の並列の共振回路として接続されている時に二次共振回路54を選択的に離調してその電力伝達を調整するための幾つかの実施形態を示している。図5Dにおいて、スイッチ56は二次コイル34とコンデンサ40との間に並列に接続していて、このスイッチ56がオンになる時にコンデンサ40をその回路から効果的に短絡させる。また、図5Eにおいては、スイッチ56は共振回路54と電圧整流器62との間において二次コイル34およびコンデンサ40に直列に配置されている。この実施形態は、スイッチ56がオンになると共振回路54を短絡させて二次コイル34から負荷50に到るエネルギー伝達を阻止する点において、図5Cにおいて示されている実施形態に類似している。さらに、図5Fにおいては、スイッチ56はコンデンサ40に直列に配置されていて、このスイッチ56がオンになるとそのコンデンサが共振回路54から短絡する。
【0030】
図5Gは二次コイル34が上記の別の実施形態の内の一つを用いて短絡させるには大きすぎる負荷である場合にその二次共振回路54を離調するための別の例示的な回路トポロジーを示している。このような実施形態において、二次コイル34は2個の部分に分割されていて、その一つの部分が一定のHブリッジ86の中に配置されている。この場合に、このHブリッジ内の幾つかの対のスイッチが交互に開閉してその回路の内外において二次回路34の半分を効果的に反転する。例えば、これらのスイッチが閉じる時に、上記半分の二次コイル34は別の半分に対して反転し、これら2個のコイルの半体部分は互いに電気的に相殺して、伝達される電力が一定の閾値電圧を超える場合にその二次コイル34を効果的にオフにする。
【0031】
図6は本発明に対応する第2の実施形態を示しており、この場合に、スイッチ56は全波電圧整流器62と各フィルター・コンデンサ64との間に配置されていて、整流された電力信号を変調する。上記第1の実施形態においては、スイッチ56は共振回路54を選択的に減結合することにより伝達電力を調整するために二次コイル34またはコンデンサ40のいずれかを短絡させる。一方、図6において示されている第2の実施形態においては、スイッチ56は電圧整流器62と各フィルター・コンデンサ64との間に配置されていて、整流された電力信号のパルス幅を変調する。この場合に、スイッチ56が閉じると、電力が二次コイル34から取り出されて、整流され、各フィルター・コンデンサ64を介して負荷50に伝達する。一方、スイッチ56が開くと、電力伝達回路が開放して電力が二次コイルから取り出されなくなる。また、スイッチ56が開くと、各フィルター・コンデンサ64が放電して負荷50に電力を供給する。その後、負荷の電圧が閾値レベルよりも低く降下すると、スイッチ56が閉じて、電力の伝達が再開する。これにより、電力がコイル34から負荷50に伝達する時に各フィルター・コンデンサ64が再充電する。
【0032】
図7は本発明の第2の実施形態を示している詳細な概略図である。図7における概要はスイッチ56の移動を除いて図4における概要に類似している。すなわち、図7において示されているように、この例示的な実施形態においては、スイッチ56は全波整流器62と各フィルター・コンデンサ64との間の一定の固体素子リレーを含む。この場合に、比較器66からの一定の出力信号が負荷50の出力電力に基づいて上記のリレーをオン/オフする。なお、このスイッチ56は一定の固体素子リレーとして示されているが、多数の別の種類の切替装置も本発明を達成するために使用可能である。
【0033】
図8は本発明の電力制御回路52に対応する別の実施形態を示している。この代替的な実施形態において、その閉ループ電力制御システム内の比較器66は一定の比例積分微分(PID)制御装置90により置き換えられている。このPID制御装置90はスイッチ56を活性化してその出力信号のパルス幅を変調する。すなわち、このPID制御装置90は負荷の出力信号72における実際の電圧と電圧閾値70との間の誤差を最初に計算することにより出力信号を変調する。次に、この誤差が比例利得と掛け合わされた後に、時間に関して積分され、積分利得と掛け合わされる。最後に、上記の誤差が時間に関して微分されて制御装置90の微分利得と掛け合わされることによりスイッチ56に対応する一定の制御信号74が発生する。この制御装置90は一定の周波数において動作して上記のエラー信号に作用している各利得に基づいて各デューティ・サイクル中にスイッチ56を開閉する時間量を決定する。このように一定の周波数の間隔で動作することにより、上記PID制御装置90は種々の電力レベルにおける変化に速やかに応答して、その電力信号のパルス幅の変調に関して高められた制御を行なう。
【0034】
図9は本発明に対応する別の代替的な実施形態を示しており、この場合に、一定のマイクロプロセッサ100が出力信号72の電圧と一定の望まれる電圧値との間の差を制御するために用いられている。この差により、マイクロプロセッサ100はスイッチ56をデジタル制御して電力信号を変調する。このマイクロプロセッサ100は二次共振回路54の選択的な離調、すなわち、一定の安定な負荷電力に関して正確な制御を行なう。これらの図9および図10は上記第1の実施形態の位置にあるスイッチ56を示していて、この場合に、このスイッチが共振回路54を選択的に離調するが、PID制御装置90およびマイクロプロセッサ100は上記第2の実施形態の閉ループ制御において使用することも可能であり、この場合に、スイッチ56は電圧整流器62と各フィルター・コンデンサ64との間に配置されている。
【0035】
一定の移植装置22の種々の負荷50がその伝達される電力の調整により、特定のパラメータ内における電圧の維持および特定のパラメータ内における電流の維持の両方を含む恩恵を受けることができることが当然に理解されると考える。従って、電流を感知する処理が電圧を感知する処理の代わりに、あるいは、これに加えて私用できる。
【0036】
以上において、本発明が幾つかの実施形態の説明により例証されていて、これらの例示的な実施形態が相当に詳細に説明されているが、添付の特許請求の各項の範囲をこれらの詳細に制限するか何らかの意味で限定することは本特許出願人の意図するところではない。すなわち、さらに別の利点および変更が当業界における熟練者に容易に明らかになると考えられる。
【0037】
例えば、改善されたTETの電力供給および遠隔測定により恩恵を受けると考えられる移植可能な種々の二方向注入装置が以下の4個の2004年5月28日に出願されている同時係属で共有の特許出願において開示されており、これらの開示はそれぞれの全体において本明細書において参考文献として含まれる。すなわち、(1)「ピエゾ・エレクトリカリー・ドリブン・ベローズ・インフューザー・フォー・ハイドローリカリー・コントローリング・アン・アジャスタブル・ガストリック・バンド(PIEZO ELECTRICALLY DRIVEN BELLOWS INFUSER FOR HYDRAULICALLY CONTROLLING AN ADJUSTABLE GASTRIC BAND)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.)に発行されている米国特許出願第10/857762号、(2)「メタル・ベローズ・ポジション・フィード・バック・フォー・ハイドローリック・コントロール・オブ・アン・アジャスタブル・ガストリック・バンド(METAL BELLOWS POSITION FEED BACK FOR HYDRAULIC CONTROL OF AN ADJUSTABLE GASTRIC BAND)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.),ダニエル・F.ドラゴス,ジュニア(Daniel F. Dlugos, Jr.),ロッコ・クリベリ(Rocco Crivelli)に発行されている米国特許出願第10/856971号、(3)「サーモダイナミカリー・ドリブン・リバーシブル・インフューザー・ポンプ・フォー・ユース・アズ・ア・リモートリー・コントロールド・ガストリック・バンド(THERMODYNAMICALLY DRIVEN REVERSIBLE INFUSER PUMP FOR USE AS A REMOTELY CONTROLLED GASTRIC BAND)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.),ダニエル・F.ドラゴス,ジュニア(Daniel F. Dlugos, Jr.)に発行されている米国特許出願第10/857315号、および(4)「バイ−ディレクショナル・インフューザー・ポンプ・ウィズ・ボリューム・ブレーキング・フォー・ハイドローリカリー・コントローリング・アン・アジャスタブル・ガストリック・バンド(BI-DIRECTIONAL INFUSER PUMP WITH VOLUME BRAKING FOR HYDRAULICALLY CONTROLLING N ADJUSTABLE GASTRIC BAND)」を発明の名称とするウイリアム・L.ハスラー,ジュニア(William L. Hassler, Jr.),ダニエル・F.ドラゴス,ジュニア(Daniel F. Dlugos, Jr.)に発行されている米国特許出願第10/857763号である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は一定の患者の外部における一次回路からの経皮エネルギー伝達(TET)のための受信回路を有する一定の移植可能な医療装置に適用できる。
【0039】
本発明の具体的な実施態様は以下のとおりである。
(1)ある共振周波数において一次回路から経皮エネルギー伝達(TET)信号を受信する移植可能な医療装置において、
供給電力を必要とする能動的な負荷、
前記TET信号に応答して受信信号を生成する共振タンク回路を形成するために選択されるコンデンサに結合している二次コイル、
前記受信信号を前記能動的な負荷のための供給電力に変換する整流器、
離調回路、および
前記供給電力の感知された値に応答して前記離調回路を前記二次コイルに電気的に連絡するように選択的に切り替えることにより前記受信信号の電力伝達特性を低下させる電力制御回路、を具備する移植可能な医療装置。
(2)前記二次コイルが第1および第2の二次コイルを含み、前記離調回路が第1の配向と、当該第1の配向に対して電気的に反転している第2の配向との間において、前記第2の二次コイルを選択的に連続して接続するように操作可能に構成されている切替回路を含む、実施態様1に記載の移植可能な医療装置。
(3)前記離調回路が同調コンデンサを含む実施態様1に記載の移植可能な医療装置。
(4)前記電力制御回路がさらに電圧比較器を含む実施態様1に記載の移植可能な医療装置。
(5)前記同調回路が前記二次コイルに直列に結合して離調された共振状況を形成する同調コンデンサを含み、前記医療装置が、さらに、前記同調コンデンサをまたいで選択的に短絡させて前記二次コイルをある共振周波数の状況に戻すことにより、前記電圧比較器に対して応答するように操作可能に構成されている固体素子リレーを含む、実施態様4に記載の移植可能な医療装置。
【0040】
(6)前記電圧比較器が、さらに、電力伝達特性を低下するために前記離調回路が前記二次コイルに電気的に連絡している時の連続的な各期間により定められるデューティ・サイクルを調節するように操作可能に構成されているパルス幅変調制御装置を含む、実施態様4に記載の移植可能な医療装置。
(7)前記パルス幅変調制御装置が比例積分微分制御装置を含む実施態様6に記載の移植可能な医療装置。
(8)前記整流器および離調回路が、前記電圧比較器に応答して整流された電力供給信号を前記能動的な負荷に選択的に結合して前記二次コイルを短絡させる切替回路を含む実施態様1に記載の移植可能な医療装置。
(9) 経皮エネルギー伝達(TET)システムにおいて、
ある共振周波数において共振するように操作可能に構成されている一次回路、および
前記一次回路に電気的に連絡していて前記共振周波数において交流磁場を形成するように操作可能に構成されている励振回路を含む、外部の部分と、
それぞれの範囲内における電気的なパラメータを有する供給電力を必要とする能動的な負荷、
TET信号に応答して受信信号を生成するための共振タンク回路を形成するために選択されるコンデンサに結合している二次コイル、
前記共振タンク回路に結合していて前記受信信号を前記能動的な負荷のための供給電力に変換するように操作可能に構成されている回路、
離調回路、および
前記能動的な負荷に供給される電力に関連する電気的なパラメータに応答して前記離調回路を前記二次コイルに選択的に結合するように操作可能に構成されている電力調整回路を含む、移植可能な医療装置と、を具備する経皮エネルギー伝達システム。
(10)前記電気的なパラメータが供給電圧であり、前記電力調整回路がその供給電圧および基準電圧に応答して前記離調回路を前記二次コイルに電気的に連絡するように選択的に切り替えて前記受信信号の電力伝達特性を低下させる電圧比較器を含む、実施態様9に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
【0041】
(11)前記二次コイルが第1および第2の二次コイルを含み、前記離調回路が第1の配向と、当該第1の配向に対して電気的に反転している第2の配向との間において前記第2の二次コイルを選択的に連続して接続するように操作可能に構成されている切替回路を含む、実施態様10に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
(12)前記離調回路が同調コンデンサを含む実施態様10に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
(13)前記同調コンデンサが前記二次コイルに直列に結合して離調された共振状況を形成し、前記医療装置が、さらに、前記同調コンデンサをまたいで選択的に短絡させて前記二次コイルをある共振周波数の状況に戻すことにより、前記電圧比較器に対して応答するように操作可能に構成されている一定の固体素子リレーを含む、実施態様12に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
(14)前記電圧比較器が、さらに、電力伝達特性を低下させるために前記離調回路が前記二次コイルに電気的に連絡する時の連続的な各期間により定められるデューティ・サイクルを調節するように操作可能に構成されている一定のパルス幅変調制御装置を含む、実施態様10に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
(15)前記パルス幅変調制御装置が比例積分微分制御装置を含む実施態様14に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
【0042】
(16)前記整流器および離調回路が、前記電圧比較器に応答して整流された電力供給信号を前記能動的な負荷に選択的に結合して前記二次コイルを短絡させる切替回路を含む、実施態様10に記載の経皮エネルギー伝達(TET)システム。
(17)経皮エネルギー伝達(TET)システムにおいて、
励振回路、および
前記励振回路に応答して共振周波数の帯域内におけるTET信号に共振するように操作可能に構成されている一次回路を含む、前記外部の部分と、
特定の電圧範囲内における供給電圧を必要とする能動的な負荷、および
前記TET信号に応答して受信信号を生成するための共振タンク回路を形成するために選択されるコンデンサに結合している二次コイル、および
前記能動的な負荷に供給される受信信号の電気的な特性を調整するための一定の手段を含む移植可能な医療装置と、を具備する経皮エネルギー伝達(TET)システム。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による一定の例示的なエネルギー伝達システムを示しているブロック図である。
【図2】本発明の電力制御システムに対応する第1の実施形態を示しているブロック図である。
【図3】上記電力制御システムにより変調されている二次共振回路からの出力電力のグラフ図である。
【図4】図2において示されている電力制御システムの第1の実施形態に対応するさらに詳細な回路図である。
【図5A】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第1の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5B】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第2の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5C】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第3の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5D】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第4の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5E】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第5の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5F】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第6の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図5G】一定の直列の共振回路内における電力制御システムに対応する第7の例示的なスイッチング機構を示している単純化した回路図である。
【図6】本発明の電力制御システムに対応する第2の実施形態を示しているブロック図である。
【図7】図6の電力制御システムをさらに詳細に説明しているブロック図である。
【図8】本発明の電力制御システムに対応する第3の実施形態を示しているブロック図である。
【図9】本発明の電力制御システムに対応する第4の実施形態を示しているブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
20 経皮エネルギー伝達システム
22 移植装置
24 一次回路
26 電力供給源
28 境界部分
30 一次コイル
32 磁場
34 二次コイル
36 コンデンサ
38 一次共振回路
40 同調コンデンサ
42 軸方向
44 横方向
50 負荷
52 電力制御回路
54 二次共振回路
56 スイッチ
62 整流器
64 フィルター(コンデンサ)
66 比較器
70 閾値電圧
74 信号
90 PIDコントローラ
100 マイクロプロセッサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ある共振周波数において一次回路から経皮エネルギー伝達(TET)信号を受信する移植可能な医療装置において、
供給電力を必要とする能動的な負荷、
前記TET信号に応答して受信信号を生成する共振タンク回路を形成するために選択されるコンデンサに結合している二次コイル、
前記受信信号を前記能動的な負荷のための供給電力に変換する整流器、
離調回路、および
前記供給電力の感知された値に応答して前記離調回路を前記二次コイルに電気的に連絡するように選択的に切り替えることにより前記受信信号の電力伝達特性を低下させる電力制御回路、を具備する移植可能な医療装置。
【請求項2】
前記二次コイルが第1および第2の二次コイルを含み、前記離調回路が第1の配向と、当該第1の配向に対して電気的に反転している第2の配向との間において、前記第2の二次コイルを選択的に連続して接続するように操作可能に構成されている切替回路を含む、請求項1に記載の移植可能な医療装置。
【請求項3】
前記離調回路が同調コンデンサを含む請求項1に記載の移植可能な医療装置。
【請求項4】
前記電力制御回路がさらに電圧比較器を含む請求項1に記載の移植可能な医療装置。
【請求項5】
前記同調回路が前記二次コイルに直列に結合して離調された共振状況を形成する同調コンデンサを含み、前記医療装置が、さらに、前記同調コンデンサをまたいで選択的に短絡させて前記二次コイルをある共振周波数の状況に戻すことにより、前記電圧比較器に対して応答するように操作可能に構成されている固体素子リレーを含む、請求項4に記載の移植可能な医療装置。
【請求項6】
前記電圧比較器が、さらに、電力伝達特性を低下するために前記離調回路が前記二次コイルに電気的に連絡している時の連続的な各期間により定められるデューティ・サイクルを調節するように操作可能に構成されているパルス幅変調制御装置を含む、請求項4に記載の移植可能な医療装置。
【請求項7】
前記パルス幅変調制御装置が比例積分微分制御装置を含む請求項6に記載の移植可能な医療装置。
【請求項8】
前記整流器および離調回路が、前記電圧比較器に応答して整流された電力供給信号を前記能動的な負荷に選択的に結合して前記二次コイルを短絡させる切替回路を含む請求項1に記載の移植可能な医療装置。
【請求項9】
経皮エネルギー伝達(TET)システムにおいて、
ある共振周波数において共振するように操作可能に構成されている一次回路、および
前記一次回路に電気的に連絡していて前記共振周波数において交流磁場を形成するように操作可能に構成されている励振回路を含む、外部の部分と、
それぞれの範囲内における電気的なパラメータを有する供給電力を必要とする能動的な負荷、
TET信号に応答して受信信号を生成するための共振タンク回路を形成するために選択されるコンデンサに結合している二次コイル、
前記共振タンク回路に結合していて前記受信信号を前記能動的な負荷のための供給電力に変換するように操作可能に構成されている回路、
離調回路、および
前記能動的な負荷に供給される電力に関連する電気的なパラメータに応答して前記離調回路を前記二次コイルに選択的に結合するように操作可能に構成されている電力調整回路を含む、移植可能な医療装置と、を具備する経皮エネルギー伝達システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−6948(P2006−6948A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−183690(P2005−183690)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(595057890)エシコン・エンド−サージェリィ・インコーポレイテッド (743)
【氏名又は名称原語表記】Ethicon Endo−Surgery,Inc.
【Fターム(参考)】