説明

閉鎖ピストントルクコンバータのための回転防止機構

【課題】作動中のがたつきを軽減又は排除する閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構を提供する。
【解決手段】半径方向内面112を有するカバー110と、環状プレートを含む駆動プレート80と、ピストンプレート130とが設けられており、該ピストンプレートが、軸方向内側クラウン132と、前側環状縁部133と、軸方向スカート138と、後側環状縁部139とを有しており、カバー110と、駆動プレート80と、ピストンプレート130とが、回転の横方向軸線を中心として回転するように作用的に配置されており、ピストンプレートが、ピストンプレートがカバーに対して軸方向可動でありかつ回転方向で不動であるようにカバー又は駆動プレートに取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願とのクロスリファレンス
本願は、合衆国法典第35巻第119条(e)に基づき、2007年12月12日に出願された米国特許仮出願第61/007308号明細書の利益を請求し、前記出願は、引用したことにより本明細書に記載されたものとする。
【0002】
発明の分野
本発明は、広くは、トルクコンバータにおけるピストンプレートの回転を阻止するための機構に関する。特に、本発明は、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるクラッチピストンの回転を阻止するための機構に関する。
【背景技術】
【0003】
閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおいて、クラッチピストンは、冷却油回路と提供回路とを分割している。ピストンは、内径(ID)及び外径(OD)において大きなシールを有している。これらのシールは、ピストンの、軸方向に向けられた移動のために設計されているが、回転の中心軸線を中心とする回転に対して耐久性がない。エンジンのねじれは、ピストン自体ではなく、これらのシールの外側係合コンポーネントに直接に作用するので、ピストン慣性は、外側係合コンポーネントの駆動力に対抗する駆動力を生ぜしめ、このことは、これらのコンポーネントに対する回転を生じる。その結果、トルクコンバータは概して、この相対的な回転を阻止するための手段を有している。
【0004】
従来の設計において、回転は、スプライン式係合を介して阻止されている。ピストンは概してダイカストアルミニウムから形成されており、ピストンの内径に形成された精密スプラインを有している。スプラインは、コンバータのカバーに取り付けられた鍛造されたハブ部材に形成された、対応する外部スプラインに係合する。あいにく、このスプライン式配列は、コストがかかり、スタンピングされたピストンにおいて実施することが困難であり、がたつきやすい。がたつきは、特に大型のディーゼルエンジンにおける問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
すなわち、がたつかない、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構が長い間必要とされている。
【0006】
また、費用対効果がよく、スタンピングされたピストンにおいて実施されることができる閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構が長い間必要されている。
【0007】
また、作動中のがたつきを軽減又は排除する閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構が長い間必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、広くは、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構を含み、このピストンプレート回転防止機構は、半径方向内面を有するカバーと、環状プレートを含む駆動プレートと、軸方向内側のクラウン、環状前縁、軸方向スカート及び環状後縁を有するピストンプレートとを有しており、この場合、カバーと、駆動プレートと、ピストンプレートとが、横方向回転軸線を中心として回転するように作用的に配置されており、ピストンプレートが、ピストンプレートがカバーに対して軸方向可動でかつ回転方向に不動であるようにカバー又は駆動プレートに取り付けられている。
【0009】
幾つかの実施形態において、本発明は、概して平坦な、細長い板ばねをも含む。板ばねは、第1の開口、第2の開口及びタブを有する第1のセグメントと、第2のセグメントと、第3のセグメントとを有している。これらの特定の実施形態において、ピストンプレートはさらに、環状後縁に沿って軸方向スカートに少なくとも1つのプレート切欠を有しており、駆動プレートは、少なくとも1つの開口を有しており、カバーに回転方向で固定されており、少なくとも1つのプレート切欠は板ばねの第3のセグメントを受容するように作用的に配置されており、板ばねの第3のセグメントはプレート切欠に固定されており、板ばねの第1のセグメントはリベットを介して駆動プレートに取り付けられており、板ばねのタブは駆動プレートの開口内へ延びており、これにより、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でかつ回転方向に不動であるようにピストンプレートを駆動プレートに取り付けている。
【0010】
本発明の幾つかの実施態様において、ピストンプレートは、押出し成形された板金リベット又は溶接を介して駆動プレートに直接に取り付けられている。
【0011】
本発明の別の実施形態において、カバーは、ピストンプレート上の受容エレメントに摺動可能にかつ軸方向に係合する複数のドッグを有している。
【0012】
本発明の一般的な目的は、作動中のがたつきを軽減又は排除し、費用対効果がよく、スタンピングされたピストンにおいて実施されることができる閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構を提供することである。
【0013】
本発明のこれらの及びその他の目的及び利点は、発明の好適な実施形態の以下の説明及び添付の図面及び請求の範囲から容易に認められるであろう。
【0014】
本発明の作動の性質及び態様は、ここで、添付の図面を参照した発明の以下の詳細な説明においてより詳細に説明される。
【0015】
最初に、異なる図面における同じ参照符号は同一の又は機能的に類似の発明の構造的エレメントを表していることが認められるべきである。本発明は、現時点で好適な態様であると考えられるものに関して説明されているが、請求の範囲に記載された発明は、開示された態様に限定されない。
【0016】
さらに、本発明は、説明された特定の方法、材料及び変化態様に限定されず、もちろん変更されることができる。ここで使用される用語は、特定の態様を説明するためだけのものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではなく、本発明の範囲は、添付の請求の範囲によってのみ限定される。
【0017】
そうでないことが定義されない限り、ここで使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術の分野における当業者に一般的に理解されるものと同じ意味を有する。ここで説明されるものと類似の又は均等のあらゆる方法、装置又は材料が発明の実施又は試験において使用されることができるが、ここでは好適な方法、装置及び材料が説明される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第1の実施形態の部分断面図である。
【図1A】図1に示された領域1Aの拡大図である。
【図2】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第2の実施形態である。
【図3】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第3の実施形態のピストンプレートの斜視図である。
【図4】第3の実施形態の板ばねの斜視図である。
【図5】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第3の実施形態の部分断面図である。
【図5A】図5に示された領域1Aの拡大図である。
【図6】トルクコンバータ本発明のピストンプレート回転防止機構の第4の実施形態のピストンプレートの斜視図である。
【図6A】図6に示された領域6Aの拡大図である。
【図7】第4の実施形態の板ばねの斜視図である。
【図8】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第4の実施形態の部分断面図である。
【図8A】図8に示された領域8Aの拡大図である。
【図9】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機器項の第5の実施形態の部分断面図である。
【図9A】図9に示された領域9Aの拡大図である。
【図10】トルクコンバータにおける本発明のピストンプレート回転防止機構の第6の実施形態の部分断面図である。
【図10A】図10に示された領域10Aの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータのための回転防止機構である。本発明の各実施形態において、そうでないことが断言されない限り、閉鎖ピストントルクコンバータ100は、インペラシェル90と、カバー110と、ピストンプレート130と、駆動プレート80とを有しており、これらは全て横方向軸線X−X′を中心に回転するように作用的に配置されている。以後、"前"という方向に関する用語はXに向かう方向を、"後"という方向に関する用語はX′に向かう方向を表す。"軸方向"という用語は、概して軸線X−X′に沿って又は軸線X−X′に対して平行に延びた方向を表す。"半径方向"という用語は、実質的に軸線X−X′から直交方向に延びた方向を表す。
【0020】
カバー110は、概して、半径方向内面112を有する半径方向壁部111を有している。カバー110は、さらに、取付け手段、例えばリベット118及び119、を介して全体的に又は部分的に内面112に固定して取り付けられた半径方向環状コンポーネントを有している。ピストンプレート130は、概して、軸方向内側クラウン132と、前側環状縁部133と、軸方向スカート138と、後側環状縁部139とを有しており、第1の半径方向内側環状面134を有している。駆動プレート80は、概して、半径方向環状プレートを含むことができる。
【0021】
図1は、トルクコンバータ100における本発明のピストンプレート取付けの第1の実施形態の部分的な断面図である。図1Aは、図1に示された領域1Aの拡大図である。第1の実施形態は板ばね125を含み、この板ばねは一般的に、平坦な、細長い、フレキシブルな部材を含み、結合された個々のセグメントを含むか又は一体的な形式であることができる。板ばね125は、概してコンポーネント114から半径方向外側において、ピストンプレート130の半径方向内側環状面134に取り付けられている。板ばね125は、技術上知られたあらゆる手段、例えば押出し成形されたリベット115及び116それぞれによってコンポーネント114及び半径方向内側面134に取り付けられていることができる。板ばね125は、半径からの板ばねの角度を調節することによって、特定のねじり強さ、軸方向たわみ、パッケージング要求条件のためにカスタマイズされることができる。閉鎖された3通路トルクコンバータ100の作動中、板ばね125は、ピストンプレート130がカバー110に対して回転するのを妨げるが、軸方向の移動は許容する。
【0022】
図2は、トルクコンバータ100における本発明のピストンプレート取付けの第2の実施形態の部分的な断面図である。板ばね125を有さないこの実施形態において、カバー110はさらに少なくとも1つのドッグ105、好適には複数のドッグ105を有しており、これらのドッグは、半径方向内面112から軸方向に後方に向かって延びている。ピストンプレート130はさらに、少なくとも1つの受容エレメント106、好適には複数の受容エレメント106を有しており、これらの受容エレメントは、前側環状縁部133から軸方向に前方へ延びている。複数の受容エレメント106は、複数のドッグ105に軸方向に滑り係合するように作用的に配置されている。滑り係合させられると、複数のドッグ105はピストンプレート130がカバー110に対して回転するのを妨げるが、軸方向移動は許容する。
【0023】
図3〜図5Aは本発明の第3の実施形態を示している。この実施形態において、少なくとも1つの板ばね、好適には複数の板ばねが、ピストンプレートを駆動プレートに固定するために使用されている。駆動プレートは、例えば板ばねを用いてトルクコンバータカバーに回転方向で固定されている。しかしながら、択一的な実施形態において、板ばねは、例えば押出し成形されたリベットを用いてピストンからカバーに直接に取り付けられている。
【0024】
図3はピストン130の斜視図を示しており、このピストンは、この実施形態においてさらに少なくとも1つのプレート切欠140、好適には複数の板ばね150を受容するための複数のプレート切欠140を有している。
【0025】
図4は板ばね150の斜視図を示しており、この板ばねは、概して平坦であり、細長く、かつ上面151及び底面152と、第1の端部155及び第2の端部156と、側部153及び154と、第1のセグメント159と、第2のセグメント160と、第3のセグメント161と、第1のセグメント159と第2のセグメント160との間に配置された曲げ部157と、第2のセグメント160と第3のセグメント161との間に配置された曲げ部158とを有している。第1のセグメント159は、第1の開口162と、第2の開口163と、タブ164とを有している。第3のセグメント161は、外面166を有するウイングタブ165と、外面168を有するウイングタブ167とを有している。
【0026】
図5は、トルクコンバータ100における本発明のピストンプレート取付けの第3の実施形態の部分的な断面図である。図5Aは、図5に示された領域5Aの拡大図である。図5Aに示されているように、第3のセグメント161はプレート切欠140に配置されている。プレート切欠140及び板ばね150は、第3のセグメント161がプレート切欠140内に押し込まれるとウイングタブ165及び167が内方へ上面151に向かって曲がり、これにより、プレート切欠140に対して予荷重を生じ、プレート切欠140に第3のセグメント161を固定するように構成されている。板ばね150は、技術上知られたあらゆる手段によって駆動プレート80に取り付けられていることができる。好適には、板ばねは、駆動プレート80と、板ばね150の開口162とを軸方向に貫通したリベット81を介して取り付けられている。タブ164は、板ばね150がリベット81を中心として回転するのを阻止するために駆動プレート80の開口82内へ軸方向に延びている。
【0027】
図6〜図8Aは本発明の第4の実施形態を示している。この実施形態において、少なくとも1つの板ばね、好適には複数の板ばねが、ピストンプレートを駆動プレートに固定するために使用されている。駆動プレートは、例えば板ばねを用いてトルクコンバータカバーに回転方向で固定されている。しかしながら、択一的な実施形態において、板ばねは、例えば押出し成形されたリベットを用いてピストンからカバーに直接に取り付けられている。図6は、ピストン230の斜視図を示しており、ピストンはこの実施形態においてさらに少なくとも1つのプレート切欠240、好適には複数の板ばね250を受容するための複数のプレート切欠240を有している。プレート切欠240は、概してプレート切欠240の中央に配置された突起242を有している。
【0028】
図7は、板ばね250の斜視図を示しており、板ばねは、概して平坦であり、細長く、かつ第1の端部255及び第2の端部256と、側部253及び254と、第1のセグメント259と、第2のセグメント260と、第3のセグメント261と、第1のセグメント259と第2のセグメント260との間に配置された曲げ部257と、第2のセグメント260と第3のセグメント261との間に配置された曲げ部258とを有している。第1のセグメント259は、第1の開口262と、第2の開口263と、タブ264とを有している。第3のセグメント261は開口269を有している。
【0029】
図8は、トルクコンバータ100における本発明のピストンプレート取付けの第4の実施形態の部分的断面図である。図8Aは、図8に示された領域8Aの拡大図である。図8Aに示されているように、第3のセグメント261はプレート切欠240に配置されている。プレート切欠240及び板ばね250は、第3のセグメント261がプレート切欠240に押し込まれると、突起242が開口269を貫通し、突起242が引き続き据え込み加工(打撃)され、これにより第3のセグメント261をプレート切欠240に固定するように構成されている。板ばね250は、技術上知られたあらゆる手段によって駆動プレート80に取り付けられることができる。好適には、板ばねは、駆動プレート80と、板ばね250の開口262とを軸方向に貫通したリベット81によって取り付けられている。タブ264は、板ばね250がリベット81を中心に回転するのを阻止するように駆動プレート80の開口82内へ軸方向に延びている。
【0030】
図9は、トルクコンバータ100における本発明のピストンプレート取付けの第5の実施形態の部分断面図である。図9Aは、図9に示された領域9Aの拡大図である。この実施形態において、駆動プレートが板ばね(図示せず)を用いてカバーに取り付けられるとき、ピストンプレート130は、後側環状縁部139において駆動プレート80に直接に取り付けられ、これにより、駆動プレート及びカバーに対するピストンプレートの回転を阻止する。ピストンプレート130は、少なくとも1つのピストンプレート薄板金リベット85によって駆動プレート80に取り付けられており、このピストンプレート薄板金リベットは、駆動プレート80の開口89に軸方向に挿入され、その後、駆動プレート80の表面86に対して据え込み加工される。好適な実施形態において、開口89はさら穴状になっており(counter sunk)、これにより、据え込み加工されたリベット85が駆動プレートの摩擦ペーパー(図示せず)よりも下方に位置する。
【0031】
図10は、トルクコンバータ100における本発明のプレート取付けの第6の実施形態の部分拡大図である。図10Aは、図10に示された領域10Aの拡大図である。この実施形態において、ピストンプレート130の後側環状縁部139は、溶接88によって駆動プレート80に直接に取り付けられており、これにより、駆動プレートが板ばね(図示せず)によってカバーに取り付けられた時に、駆動プレート及びカバーに対してピストンプレートが回転するのを阻止するようになっている。
【0032】
すなわち、本発明の目的が効率的に達成されるが、発明に対する変更が当業者に容易に明らかになり、これらの変更が、請求の範囲に記載された発明の精神及び範囲に含まれることが分かる。また、前記説明は本発明の例示であり、制限的なものと考えられるべきではないことが理解される。したがって、本発明のその他の実施形態は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく可能である。
【符号の説明】
【0033】
80 駆動プレート、 85 リベット、 86 表面、 88 溶接、 89 開口、 90 インペラシェル、 100 トルクコンバータ、 105 ドッグ、 106 受容エレメント、 110 カバー、 111 半径方向壁部、 112 半径方向内面、 114 コンポーネント、 115,116 リベット、 118,119 リベット、 125 板ばね、 130 ピストンプレート、 132 軸方向内側クラウン、 133 前側環状縁部、 134 第1の半径方向内側環状面、 138 軸方向スカート、 139 後側環状縁部、 140 プレート切欠、 150 板ばね、 151 上面、 152 底面、 155 第1の端部、 156 第2の端部、 157,158 曲げ部、 159 第1のセグメント、 160 第2のセグメント、 161 第3のセグメント、 162 第1の開口、 163 第2の開口、 164 タブ、 165,167 ウイングタブ、 168 外面、 230 ピストン、 240 プレート切欠、 242 突起、 250 板ばね、 253,254 側部、 255 第1の端部、 256 第2の端部、 257,258 曲げ部、 260 第2のセグメント、 261 第3のセグメント、 262 第1の開口、 263 第2の開口、 264 タブ、 269 開口、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構において、
半径方向内面を有するカバーと、
環状プレートを含む駆動プレートと、
ピストンプレートとが設けられており、該ピストンプレートが、軸方向内側クラウンと、前側環状縁部と、軸方向スカートと、後側環状縁部とを有しており、カバーと、駆動プレートと、ピストンプレートとが、回転の横方向軸線を中心として回転するように作用的に配置されており、ピストンプレートが、ピストンプレートがカバーに対して軸方向可動でありかつ回転方向で不動であるようにカバー又は駆動プレートに取り付けられていることを特徴とする、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項2】
板ばねが設けられており、ピストンプレートがさらに第1の半径方向内側環状面を有しており、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるように、板ばねが、カバーの半径方向内面及びピストンの第1の半径方向内側面に取り付けられている、請求項1記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項3】
カバーがさらに、半径方向内面に固定して取り付けられた半径方向内側環状コンポーネントを含み、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるように、板ばねが、カバーの半径方向内側環状コンポーネント及びピストンの第1の半径方向内側面に取り付けられている、請求項2記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項4】
カバーがさらに、半径方向内側面から軸方向に押出し成形された少なくとも1つのドッグを有しており、ピストンプレートが、前側環状縁部から軸方向に延びた少なくとも1つの受容エレメントを有しており、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるように、前記受容エレメントが、少なくともドッグに軸方向に滑り係合するように作用的に配置されている、請求項1記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項5】
カバーが、半径方向内側面から軸方向に押出し成形された複数のドッグを有しており、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるように、ピストンプレートが、複数のドッグに軸方向に滑り係合するように作用的に配置された複数の受容エレメントを有している、請求項4記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項6】
さらに、概して平坦な、細長い板ばねが設けられており、
該板ばねが、
第1の開口、第2の開口及びタブを有する第1のセグメントと、
第2のセグメントと、
第3のセグメントとを有しており、ピストンプレートがさらに、後側環状縁部に沿って軸方向スカートに少なくとも1つのプレート切欠を有しており、駆動プレートが、少なくとも1つの開口を有しておりかつカバーに回転方向で固定されており、少なくとも1つのプレート切欠が板ばねの第3のセグメント受容するように作用的に配置されており、板ばねの第3のセグメントがプレート切欠に固定されており、板ばねの第1のセグメントがリベットによって駆動プレートに取り付けられており、板ばねのタブが駆動プレートの開口内へ延びており、これにより、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるようにピストンプレートを駆動プレートに取り付けている、請求項1記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項7】
板ばねの第3のセグメントがウイングタブを有しており、該ウイングタブが、第3のセグメントがプレート切欠に挿入された時にピストンプレートのプレート切欠に対して予荷重を提供しこれにより第3のセグメントをプレート切欠に固定するように作用的に配置されている、請求項6記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項8】
プレート切欠が、該プレート切欠の概して中央に配置された、軸方向に延びた突起を有しており、板ばねの第3のセグメントが、第3のセグメントがプレート切欠に挿入された時に突起を受容するように作用的に配置された開口を有している、請求項6記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項9】
ピストンプレートが駆動プレートに直接取り付けられている、請求項1記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項10】
ピストンプレートが、後側環状縁部から軸方向に延びた少なくとも1つの薄板金リベットを有しており、駆動プレートが、少なくとも1つの薄板金リベットを受容するように作用的に配置された少なくとも1つの開口を有しており、少なくとも1つの板金リベットが少なくとも1つの開口内に固定されている、請求項9記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項11】
ピストンプレートの後側環状縁部が駆動プレートに溶接されている、請求項9記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項12】
閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構において、
半径方向内面を有するカバーと、
環状プレート及び少なくとも1つの開口を有する駆動プレートとが設けられており、該駆動プレートがカバーに回転方向で固定されており、
軸方向内側クラウンと、前側環状縁部と、軸方向スカートと、後側環状縁部と、該後側環状縁部に沿った軸方向スカートにおける少なくとも1つのプレート切欠とを有するピストンプレートが設けられており、
概して平坦でかつ細長い板ばねが設けられており、該板ばねが、
第1の開口、第2の開口及びタブを有する第1のセグメントと、
第2のセグメントと、
第3のセグメントとを有しており、カバーと、駆動プレートと、ピストンプレートとが、回転の横方向軸線を中心にして回転するように作用的に配置されており、少なくとも1つのプレート切欠が、板ばねの第3のセグメントを受容するように作用的に配置されており、板ばねの第3のセグメントがプレート切欠に固定されており、板ばねの第1のセグメントがリベットを介して駆動プレートに取り付けられており、板ばねのタブが駆動プレートの開口内へ延びており、これにより、ピストンプレートがカバーに対して軸方向に可動でありかつ回転方向で不動であるようにピストンプレートを駆動プレートに取り付けていることを特徴とする、閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項13】
板弁の第3のセグメントが、ウイングタブを有しており、該ウイングタブが、第3のセグメントがプレート切欠に挿入された時にピストンプレートのプレート切欠に対して予荷重を提供するように作用的に配置されており、これにより、第3のセグメントをプレート切欠に固定するようになっている、請求項12記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。
【請求項14】
プレート切欠がさらに、プレート切欠の概して中央に配置された、軸方向に延びた突起を有しており、板ばねの第3のセグメントが開口を有しており、該開口が、第3のセグメントがプレート切欠に挿入された場合に突起を受容するように作用的に配置されている、請求項12記載の閉鎖ピストン3通路トルクコンバータにおけるピストンプレート回転防止機構。

【図1】
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【図1A】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図6A】
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【図7】
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【図8】
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【図8A】
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【図9】
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【図9A】
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【図10】
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【図10A】
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【公開番号】特開2009−144924(P2009−144924A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−316835(P2008−316835)
【出願日】平成20年12月12日(2008.12.12)
【出願人】(390009070)ルーク ラメレン ウント クツプルングスバウ ベタイリグングス コマンディートゲゼルシャフト (236)
【氏名又は名称原語表記】LuK Lamellen und Kupplungsbau  Beteiligungs KG
【住所又は居所原語表記】Industriestrasse 3, D−77815 Buehl, Germany