説明

開口用引き手をつけた牛乳パック。

【課題】現在広く使用されている牛乳パックを開口する際、印刷された指示通りにしてもなかなか開口せず、爪でこじあけるなど常に困難を感じながら開口するのが常である。この困難と手で開口部を触る不衛生を解決する必要がある。
【解決手段】牛乳パックあけ口を左右に広げたとき見える三角形頂部付近に図1に示すような開口用引き手をのり付けした牛乳パックを用いる。広げたあけ口を挟むように利き手で持ち、他の手で引き手を引くと楽に開口でき、さらに引きながらあけ口を押えると牛乳をコップに注げる状態となる。引き手の接着強度は強すぎず弱すぎず適切に調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
牛乳パックを開口するとき、指を容器内側に指し込むことなく容易に開口できるようにする技術
【0002】
現在広く用いられている牛乳パックは、上部あけ口を左右に開いて印刷された指示通りに操作しても口が開かず困難を感じることが多い。
【0003】
開口部の中に指を入れることは衛生上もよくないし、さりとてある程度開口の糸口を作らないと開口できないという困難に常に直面する。
【0004】
開口が容易な構造の牛乳パックに関するものがある。(特許文献1)
しかしこれは引き手をつけるものではない。その他牛乳パックの構造、あるいは牛乳パックを再生利用する方法などに関するものはあるが、開口を容易にする引き手を考慮したものは見当らない。
【0005】
【特許文献1】特開2004−10169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
牛乳パックを開口するとき開口部に手を触れることなく、容易に開口できるようにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
あけ口を左右に開いたとき見える三角面頂部付近に、開口用の引き手をつける。(図1参照)
【0008】
あけ口両端を利き手で挟むように押えながら、他の手で三角面頂部の引き手を引いて開口し三角面の両側面が外に凸状になるまで引けば、牛乳を容器に注ぐことができる状態になる。
【0009】
引き手の形状は、紐状、平面的、立体的など種々の形状のものが考えられるが、形状には拘らない。
【0010】
リサイクル上の利便性から、引き手は牛乳パックとおなじ材料で作るのが望ましい。
【発明の効果】
【0011】
牛乳パックが容易にかつ衛生的に開口できることは、手間の上でも心理的にも、その効果は極めて大きいと考えられる。
【0012】
例えばお客の前で開口して牛乳を勧めることができるようになる。
【0013】
開口後、引き手はそのままつけておいてもよいし、剥離除去してもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
牛乳パックの上部あけ口を左右に開いたとき見える三角形の頂点付近に、図1に示すように開口用の引き手を付ける。
【0015】
引き手は三角面頂部にのり付けするのがよい。
【0016】
開口後引き手をつけたままにしておく場合を考えると、引き手は平面的構造が望ましい。
【0017】
引き手の形は、指で挟んで,あるいは指をかけて引っ張ることを考えると環状にしておくのが望ましい。
【0018】
引き手を引くことにより開口部の接着力に打ち勝って開口できるよう、引き手を接着する糊の材料、接着方法などを調整して接着強度をかなり大きくしておくことが必要である。
【0019】
一方強くしすぎると剥離が困難になるおそれがあり、剥離後の表面状態も考慮して適切に調整する。
【0020】
引き手の剥離が引く方向によって容易になるようにすることが望ましい。
【0021】
引き手の貼付はパック製造工程中に入れることが望ましいが、牛乳を注入し封をした後に横から差し込み貼付する方法も考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】引き手をつけた牛乳パック見取り図
【符号の説明】
【0023】
1 牛乳パック本体
2 開口部
3 三角面
4 引き手
5 三角面の側面
6 あけ口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部のあけ口を左右に開いたとき見える三角面の頂部付近に、開口用引き手をつけた牛乳パック。

【図1】
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【公開番号】特開2008−56258(P2008−56258A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−232997(P2006−232997)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(500112526)
【Fターム(参考)】