説明

開繊分級装置

【課題】分級精度及び生産性を向上させることができる開繊分級装置を提供する。
【解決手段】本装置は、開繊した繊維体B1,B2を質量差による飛距離差によって分級する開繊分級装置1であって、回転可能な開繊シリンダ2と、開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体を回収する第1回収部3及び第2回収部4と、を備え、第2回収部は、第1回収部に回収される繊維体B1より重い繊維体B2を回収するための回収部であり、第1回収部と第2回収部との間には、開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体を第2回収部に向かって搬送する搬送手段(コンベア5)が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開繊分級装置に関し、更に詳しくは、分級精度及び生産性を向上させることができる開繊分級装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の開繊分級装置として、開繊した繊維体を質量差による飛距離差によって分級するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1には、例えば、図2に示すように、回転可能な開繊シリンダ102と、この開繊シリンダ102の回転により飛ばされる繊維体B1,B2を回収する第1回収部103及び第2回収部104と、を備え、第1回収部103で開繊状態が十分で比較的軽く飛距離が短い繊維体B1(即ち、開繊品)を回収し、第2回収部104で開繊状態が不十分で比較的重く飛距離が長い繊維体B2(即ち、未開繊品)を回収する開繊分級装置101が開示されている。そして、第1及び第2回収部103,104の各開口部103b,104bは近接して配置され、これら各開口部103b,104bの間には、各回収部103,104に回収される繊維体量を調整するための仕切板105が傾動可能に設けられている。この開繊分級装置101によると、人手により開繊した繊維体を分級する方法に比べて、生産性が飛躍的に向上し、工数低減もでき低コスト化を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−138328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記開繊分級装置101では、第1及び第2開口部103b,104bは近接して配置され、これら各開口部103b,104bの間に仕切板105が設けられているので、仕切板105に繊維体B2が引っ掛かり易く、第1回収部103に未開繊品である繊維体B2が混入して分級精度が低下してしまう恐れがある。また、仕切板105に繊維体B1,B2が引っ掛かり堆積することにより、設備停止等のトラブルが生じて生産性が低下してしまう恐れがある。
【0005】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、分級精度及び生産性を向上させることができる開繊分級装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、開繊した繊維体を質量差による飛距離差によって分級する開繊分級装置であって、回転可能な開繊シリンダと、前記開繊シリンダの回転により飛ばされる前記繊維体を回収する第1回収部及び第2回収部と、を備え、前記第2回収部は、前記第1回収部に回収される繊維体より重い繊維体を回収するための回収部であり、前記第1回収部と前記第2回収部との間には、前記開繊シリンダの回転により飛ばされる前記繊維体を該第2回収部に向かって搬送する搬送手段が設けられていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記搬送手段はコンベアであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の開繊分級装置によると、開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体のうちで、主に開繊状態が十分で比較的軽く且つ飛距離が短い繊維体(即ち、開繊品)は、第1回収部に直接的に回収され、主に開繊状態が不十分で比較的重く且つ飛距離が長い繊維体(即ち、未開繊品)は、搬送手段により第2回収部に向かって強制的に搬送され第2回収部に回収される。そして、第1及び第2回収部の間に搬送手段が設けられ、第1及び第2回収部の各開口部は十分に離間して配置されるので、第1及び第2回収部の間での繊維体の引っ掛かりが抑制される。よって、第1回収部への未開繊品である繊維体の混入が抑制され、分級精度を向上させることができる。さらに、設備停止等のトラブルを防止して生産性を向上させることができる。
また、前記搬送手段がコンベアである場合は、コンベアにより繊維体が確実且つ円滑に強制的に搬送される。よって、第1及び第2回収部の間での繊維体の引っ掛かりが更に確実に抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
【図1】実施例に係る開繊分級装置を示す模式図である。
【図2】従来の開繊分級装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0010】
1.開繊分級装置
本実施形態1.に係る開繊分級装置は、開繊した繊維体(B1,B2)を質量差による飛距離差によって分級する開繊分級装置(1)であって、回転可能な開繊シリンダ(2)と、開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体を回収する第1回収部(3)及び第2回収部(4)と、を備え、第2回収部は、第1回収部に回収される繊維体(B1)より重い繊維体(B2)を回収するための回収部であり、第1回収部と第2回収部との間には、開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体を第2回収部に向かって搬送する搬送手段(5)が設けられていることを特徴とする(例えば、図1等参照)。なお、上記「開繊した繊維体」とは、開繊状態が十分な繊維体(即ち、開繊品)の他に、開繊状態が不十分な繊維体(即ち、未開繊品)を含むものとする。
【0011】
本実施形態1.に係る開繊分級装置としては、例えば、上記搬送手段はコンベア(5)である形態(例えば、図1等参照)を挙げることができる。このコンベアとしては、例えば、ベルトコンベア、チェーンコンベア、ローラコンベア等を挙げることができる。これらのうち、繊維体の搬送性といった観点から、ベルトコンベアであることが好ましい。
【0012】
本実施形態1.に係る開繊分級装置としては、例えば、上記第1回収部(3)の第1開口部(3b)は、開繊シリンダ(2)の近傍に配置され、上記第2回収部(4)の第2開口部(4b)は、第1開口部から開繊シリンダの遠心方向に離間して配置され、これら第1及び第2開口部の間に上記搬送手段が配置されている形態(例えば、図1等参照)を挙げることができる。これにより、第1回収部への未開繊品である繊維体の混入を更に確実に抑制できる。
【0013】
本実施形態1.に係る開繊分級装置としては、例えば、シート状の繊維加工品を複数重ね合わせてなる繊維加工品積層体を開繊する形態を挙げることができる。これにより、繊維加工品積層体を再利用することができる。このような繊維加工品積層体を再利用して開繊する場合には未開繊品である繊維体の発生が比較的多くなるが、本装置によると、第1回収部への未開繊品である繊維体の混入を効果的に抑制できる。
【0014】
なお、上記繊維加工品積層体は、例えば、マット状で単一種類の繊維加工品を積層したものであってもよいし、異なる種類の繊維加工品を積層したものであってもよい。繊維加工品としては、例えば、不織布、織物、編物等が挙げられる。また、繊維加工品を構成する繊維も特に限定されないが、例えば、ケナフ、ジュート麻、マニラ麻、サイザル麻、雁皮、三椏、楮、バナナ、パイナップル、ココヤシ、トウモロコシ、サトウキビ、バガス、ヤシ、パピルス、葦、エスパルト、サバイグラス、麦、稲、竹、針葉樹(杉、檜等)、広葉樹及び綿花などの各種の植物が有する繊維や、ポリプロピレン、ポリエチレン、エチレン/プロピレン共重合体等のポリオレフィン樹脂、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート等の脂肪族ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ポリエステル樹脂、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂等のポリスチレン樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂などの熱可塑性樹脂を用いてなる繊維、熱硬化性樹脂を用いてなる繊維等が挙げられる。これらの繊維は、1種のみ用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0015】
2.開繊分級方法
本実施形態2.に係る開繊分級方法は、上記実施形態1.の開繊分級装置を用いる開繊分級方法であって、上記開繊シリンダの回転により飛ばされる繊維体のうちで、開繊品である繊維体を第1回収部に直接的に回収する一方、未開繊品である繊維体を上記搬送手段により第2回収部に向かって強制的に搬送して第2回収部に回収することを特徴とする。これにより、第1及び第2回収部の間での繊維体の引っ掛かりが抑制される。よって、第1回収部への未開繊品である繊維体の混入が抑制され、分級精度を向上させることができる。さらに、設備停止等のトラブルを防止して生産性を向上させることができる。
【実施例】
【0016】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
【0017】
(1)開繊分級装置の構成
本実施例に係る開繊分級装置1は、積層体Aを開繊するとともに、開繊した繊維体B1,B2を質量差による飛距離差によって分級する装置である。この開繊分級装置1は、図1に示すように、回転可能な開繊シリンダ2と、この開繊シリンダ2の回転により飛ばされる繊維体B1,B2を回収する第1回収部3及び第2回収部4と、これら第1及び第2回収部3、4の間に設けられるコンベア5(本発明に係る「搬送手段」として例示する。)と、を備えている。
【0018】
上記開繊シリンダ2の外周面には、表面に多数の突起が形成されたガーネットワイヤ2aが巻き付けられている。この開繊シリンダ2の上流側(即ち、繊維体B1,B2の飛ぶ方向と反対側)には、積層体Aを開繊シリンダ2に向かって供給するフィードコンベア7が配設されている。このフィードコンベア7の一端側と開繊シリンダ2の外周面との間には、上下一対のフィードローラ8,8が設けられている。これら各フィードローラ8,8は、フィードコンベア7により搬送される積層体Aを挟持して送り出し、開繊シリンダ2の外周面に押し当てる。
【0019】
そして、上記開繊シリンダ2は、その軸周りに回転することにより、フィードローラ8,8から送り出された積層体Aを、ガーネットワイヤ2aの突起で引っ掻くようにして開繊する。また、開繊シリンダ2は、外周面に付着した開繊処理物をその回転方向に搬送する。その搬送される開繊処理物は、後述のストリッパーローラを通過した位置で、開繊シリンダ2の回転による遠心力により繊維体B1,B2として飛ばされる。この飛ばされる繊維体B1,B2のうちで、主に開繊状態が十分で比較的軽い繊維体B1(即ち、開繊品)は、図1中に破線矢印C1で示す方向に飛ばされる。一方、主に開繊状態が不十分で比較的重い繊維体B2(即ち、未開繊品)は、図1中に破線矢印C2で示す方向に飛ばされる。
【0020】
なお、上記開繊シリンダ2は、フィードローラ8,8の送り速度に比して十分に速い周速となるように回転する。また、開繊シリンダ2の外周面とフィードローラ8,8の外周面との間隔は、積層体Aの厚さと比較して小さく設定されている。また、本実施例では、上記積層体Aとして、基材となるケナフ等の植物性繊維と、バインダとなる熱可塑性樹脂繊維と、を含有するシート状の不織布を積層してなる繊維加工品積層体を例示する。この積層体Aは、型取りされて加熱圧縮成形が施されることにより車両等の内装材として用いられるものであるが、製品の型取り時に発生する端材を回収して開繊処理を施す場合を例示する。
【0021】
上記開繊シリンダ2の外周に沿ってウォーカローラ9及びストリッパーローラ10が配設されている。これらウォーカローラ9及びストリッパーローラ10は、開繊シリンダ2と同様に、その外周面にガーネットワイヤ9a,10aが巻き付けられたローラである。ウォーカローラ9は、開繊シリンダ2の回転方向とは反対の方向に回転するとともに、開繊シリンダ2の周速よりも十分に遅い周速となるように回転する。これにより、開繊シリンダ2により搬送される開繊処理物を開繊シリンダ2とウォーカローラ9との間を通過させて更に開繊処理を施す。また、ストリッパーローラ10は、ウォーカローラ9の外周面に付着した開繊処理物を剥離する。このストリッパーローラ10は、ウォーカローラ9に隣接するように設けられているとともに、ウォーカローラ9と同じ方向に回転するように設けられている。
【0022】
上記第1回収部3は、開繊シリンダ2で飛ばされた繊維体B1を回収するための回収部である。この第1回収部3は、吸引気流が作用する回収通路を形成する第1ダクト3aと、この第1ダクト3aの一端側に形成された第1開口部3bと、を有している。この第1開口部3bは、開繊シリンダ2の近傍で上向きに開口して配置されている。また、第1開口部3bは、開繊シリンダ2の軸長さと略同じ長さの横幅を有する正面矩形状に形成されている。なお、上記第1ダクト3aの他端側は繊維体B1の回収容器(図示省略)に連絡されている。
【0023】
上記第2回収部4は、開繊シリンダ2で飛ばされた繊維体B2を回収するための回収部である。この第2回収部4は、吸引気流が作用する回収通路を形成する第2ダクト4aと、この第2ダクト4aの一端側に形成された第2開口部4bと、を有している。この第2開口部4bは、第1開口部3bから開繊シリンダ2の遠心方向に離間して上向きに開口して配置されている。また、第2開口部4bは、開繊シリンダ2の軸長さと略同じ長さの横幅を有する正面矩形状に形成されている。なお、上記第2ダクト4aの他端側は繊維体B2の回収容器(図示省略)に連絡されている。
【0024】
上記コンベア5は、第1及び第2開口部3b,4bの間に略水平方向に沿って配置されている。このコンベア5は、主に繊維体B2を第1開口部3bから第2開口部4bに向かって搬送する周回可能なベルト5aを有している。
【0025】
(2)開繊分級装置の作用
次に、上記構成の開繊分級装置1の作用について説明する。積層体Aをフィードコンベア7上に載置して開繊シリンダ2に供給する。この積層体Aは、フィードローラ8,8の間に挟まれつつ開繊シリンダ2に押し付けられガーネットワイヤ2aにより開繊される。この開繊処理物のうちで開繊が不十分なものはウォーカローラ9で再度開繊され、ストリッパーローラ10により開繊シリンダ2に戻される。その後、開繊処理物は、開繊シリンダ2の回転による遠心力で開繊シリンダ2の外周から剥がれて繊維体B1,B2として飛ばされる。
【0026】
ここで、上記繊維体B1,B2は、その質量(密度)の違いにより、その飛び方(速度、距離等)が変わるため、その落下位置の差により分別することができる。よって、開繊品である繊維体B1は、第1回収部3に直接的に回収される。一方、未開繊品である繊維体B2は、第2回収部4に直接的に回収されるとともに、コンベア5により第2回収部4に向かって強制的に搬送され第2回収部4に回収される。
【0027】
(3)実施例の効果
以上より、本実施例の開繊分級装置1によると、開繊シリンダ2の回転により飛ばされる繊維体B1,B2のうちで、主に開繊品である繊維体B1は、第1回収部3に直接的に回収され、主に未開繊品である繊維体B2は、コンベア5により第2回収部4に向かって強制的に搬送され第2回収部4に回収される。そして、第1及び第2回収部3,4の間にコンベア5が設けられ、第1及び第2回収部3,4の各開口部3b,4bは十分に離間して配置されるので、第1及び第2回収部3,4の間での繊維体B1,B2の引っ掛かりが抑制される。よって、第1回収部3への未開繊品である繊維体B1の混入が抑制され、分級精度を向上させることができる。また、設備停止等のトラブルを防止して生産性を向上させることができる。
【0028】
特に、本実施例の開繊分級装置1によると、開繊した繊維体B1,B2を質量差による飛距離差によって自動分級するので、人手により開繊した繊維体を分級する方法に比べて、生産性が飛躍的に向上し、工数低減もでき低コスト化を図ることができる。さらに、開繊直後に分別しているので、繊維体B1,B2同士が絡みつき難く、開繊品である繊維体B1の回収率が高められる。
【0029】
さらに、本実施例では、搬送手段としてコンベア5を採用したので、コンベア5により繊維体B2が確実且つ円滑に強制的に搬送される。よって、第1及び第2回収部3,4の間での繊維体B1,B2の引っ掛かりが更に確実に抑制される。
【0030】
また、本実施例では、第1開口部3bは、開繊シリンダ2の近傍に配置され、第2開口部4bは、第1開口部3bから開繊シリンダ2の遠心方向に離間して配置され、これら第1及び第2開口部3b,4bの間にコンベア5が配置されているので、第1回収部3への未開繊品である繊維体B2の混入を更に確実に抑制できる。
【0031】
さらに、本実施例では、積層体Aとして、シート状の繊維加工品を複数重ね合わせてなる繊維加工品積層体を採用したので、繊維加工品積層体を再利用することができる。このような繊維加工品積層体を再利用して開繊する場合には未開繊品である繊維体B2の発生が比較的多くなるが、本装置1によると、第1回収部3への未開繊品である繊維体B2の混入を効果的に抑制できる。
【0032】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更することができる。即ち、上記実施例では、搬送手段としてコンベア5を例示したが、これに限定されず、例えば、搬送手段として、回転ローラ、振動プレート等を採用してもよい。
【0033】
また、上記実施例において、第1及び第2回収部3,4の各ダクト3a,3bの角度、断面積等の寸法は使用材料の特性に応じて適宜変更することができる。
【0034】
さらに、上記実施例では、積層体Aとして、2つのシート状の繊維加工品を積層してなる繊維加工品積層体を例示したが、これに限定されず、例えば、3つ以上の繊維加工品を積層してなる繊維加工品積層体であってもよい。
【0035】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0036】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
開繊した繊維体を分級する技術として広く利用される。
【符号の説明】
【0038】
1;開繊分級装置、2;開繊シリンダ、3;第1回収部、4;第2回収部、5;コンベア、B1;開繊品である繊維体、B2;未開繊品である繊維体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開繊した繊維体を質量差による飛距離差によって分級する開繊分級装置であって、
回転可能な開繊シリンダと、
前記開繊シリンダの回転により飛ばされる前記繊維体を回収する第1回収部及び第2回収部と、を備え、
前記第2回収部は、前記第1回収部に回収される繊維体より重い繊維体を回収するための回収部であり、
前記第1回収部と前記第2回収部との間には、前記開繊シリンダの回転により飛ばされる前記繊維体を該第2回収部に向かって搬送する搬送手段が設けられていることを特徴とする開繊分級装置。
【請求項2】
前記搬送手段はコンベアである請求項1記載の開繊分級装置。

【図1】
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【図2】
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