説明

開閉カバー及び画像形成装置

【課題】回転軸部と回転軸直交部とを備える回動軸部材を用いる開閉カバーで、カバー本体のリブ部に凹み部を設けることなく、回動軸部材のカバー本体に対する回転を防止することができる開閉カバー、及びこの開閉カバーを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】外装前カバー110の開閉軸部材130は、回動軸部130a、回動軸直交部130b及び回動軸平行部130cを備え、面板部110aの回動軸平行部130cよりも回動軸部130a側の位置に軸部材回動防止リブ152を備え、回動防止リブ先端側端部152bから回転軸部130aの軸中心である回転軸までの距離が回動軸平行部130cから回転軸までの距離よりも長く、軸部材回動防止リブ152は、回動防止リブ先端側端部152bから回転軸までの距離が回動軸平行部130cから回転軸までの距離よりも短くなる状態まで弾性変形可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置本体の一部を覆い、回動軸を中心に装置本体に対して回動することによって開閉する開閉カバーと、この開閉カバーを備えるプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機等の画像形成装置は、消耗品のユニットの交換時やジャム処理時などに開閉する外装カバーを備える。この外装カバーをユーザーが開閉する場合、操作感などのアプライアンス性は重要な外装品質の一部と言える。多くの場合、外装カバーは回動軸部材を介して装置本体の筐体に取り付けられることで、装置本体に対して回転可動となっている(特許文献1等)。
【0003】
回動軸部材の形状としては、断面が円形の棒型や断面が円形のL字型のものが一般的である。
棒型の回動軸部材を用いる外装カバーでは、外装カバー側の軸穴と装置本体の筐体側の軸穴との両方を貫通するように回転軸部材を軸穴に対して隙間を持った状態で嵌め合う隙間嵌めさせることで、外装カバーを筐体に対して回動可能に配置することが出来る。また、棒型の回動軸部材は、回動軸周りの周方向の形状が一様である。このため、画像形成装置の駆動時の振動等によって回動軸部材が回転軸を中心に外装カバー本体に対して回転しても、回動軸部材の外装カバー本体に対する見かけ上の位置は変化しない。
【0004】
しかし、棒型の回動軸部材は、軸穴に対して隙間嵌めさせただけでは外装カバー本体に対して軸線方向に移動可能であり、回動軸部材が軸線方向に移動することで、軸穴から抜け落ちるおそれがある。このような問題に対して、回動軸部材の外周面に溝を彫り、回動軸部材を軸穴に隙間嵌めさせた状態で、樹脂製のEリングを溝にはめ込む構成が知られている。これにより、溝を設けた部分が軸穴を通過することを防止し、回動軸部材の外装カバー本体に対する軸線方向の移動を規制し、回動軸部材が軸穴から抜け落ちることを防止できる。
しかしながら、回動軸部材とは別にEリングが必要であるため部品点数が増加することで部品コストが増加し、さらに、回動軸部材を軸穴に隙間嵌めさせた状態でEリングをはめ込むため、組み立て工程が煩雑になり、組み立てコストも増加する。
【0005】
次に、L字型の回動軸部材を用いる外装カバーについて、図10を参照しつつ説明する。図10は、従来のL字型の回動軸部材を用いる外装カバーの一例の回動軸部材近傍の説明図である。図10(a)は回動軸部材(図10中の130)近傍の斜視説明図であり、図10(b)は、回動軸部材(130)近傍を、外装カバー本体を形成する面板部(図10中の110a)に直交する方向から見た説明図である。
【0006】
L字型の回動軸部材を用いる外装カバーでは、L字型の二つの直線部の一方を形成する回動軸部(図10中の130a)を上述した棒型の回動軸部材と同様に、外装カバーと装置本体の筐体との軸穴(図10中の150及び140に設けられた軸穴)に対して隙間嵌めさせることで、外装カバーを筐体に対して回動可能に配置することが出来る。また、L字型の回動軸部材は、回動軸部の一端部から回動軸部に対して直交する方向に延在し、L字型の二つの直線部の他方を形成する回動軸直交部(図10中の130b)を備える。そして、外装カバー本体を形成する面板部から立ち上がるように形成された板状のリブ部(図10中の151、153及び159等)で、回動軸直交部の軸線方向(図10(b)中の左右方向)の両側を挟むことで、回動軸直交部の外装カバー本体に対する軸線方向の移動を規制する。これにより、回動軸部材の外装カバー本体に対する軸線方向の移動を規制し、回動軸部材が軸穴から抜け落ちることを防止できる。
【0007】
また、組み立ての際には、面板部に対して回動軸直交部を起き上がらせて、回動軸直交部がリブ部による規制の影響を受けない位置で、回動軸部を軸穴に隙間嵌めさせる。その後、面板部に対して回動軸直交部を寝かせるように、回動軸直交部がリブ部による規制の影響を受ける位置まで回動軸部材を回転させる。
このように、L字型の回動軸部材を用いる外装カバーでは、Eリングのような回動軸部材の軸線方向の移動を規制する部材を別途に用意する必要が無いため、部品コストの増加を抑制できる。さらに、回動軸部材の回動軸部を軸穴に指し込み、そのまま回動軸直交部を寝かせるように回動軸部材を回転させることで組み立てができるため、棒型の回動軸部材を用いるものに比べて組み立て工程が簡易であり、組み立てコストの増加も抑制できる。
【0008】
しかしながら、L字型の回動軸部材は、回動軸直交部を備えるため、回動軸周りの周方向の形状が一様ではない。このため、画像形成装置の駆動時の振動等によって回動軸部材が回転軸を中心に外装カバー本体に対して回転すると、回動軸直交部が外装カバー本体に対して起き上がるおそれがある。回動軸直交部が外装カバー本体に対して起き上がると、回動軸直交部がリブ部による規制の影響を受ける位置から外れてしまい、回動軸部材が軸穴から抜け落ちるおそれがある。また、回動軸部材が軸穴から抜けなくても、回動軸直交部が外装カバー本体に対して起き上がった状態となることで、外装カバーの開閉時に装置本体に対して回動軸直交部が突き当たり、ユーザーが外装カバーを開閉する際、操作感を低下させるおそれがある。
【0009】
L字型の回動軸部材の回動軸直交部の起き上がりを防止する構成として、従来の外装カバーでは、回動軸直交部の軸線方向の両側を挟むリブ部に起き上がり防止の形状を設けていた。詳しくは、回動軸直交部の軸線方向の両側を挟む2つのリブ部(図10中の151及び153)の先端側(図10中の手前側)端部の軸方向についての距離を回動軸直交部の幅よりも狭くする。さらに、この2つのリブ部の一方(図10中の151)の先端側端部よりも面板部側に他方のリブ部(図10中の153)との軸方向についての距離が回動軸直交部の幅以上となる凹み部を設ける。
【0010】
この構成で組み立てを行う際、回動軸部材の回動軸部を軸穴に指し込み、回動軸直交部を寝かせるように回動軸部材を回転させたときに回動軸直交部が凹み部を設けたリブ部の先端側端部に突き当たる。このとき、回動軸直交部をさらに押し込むことで、凹み部を設けたリブ部が弾性変形し、回動軸直交部がリブ部の先端側端部を乗り越えて凹み部に到達し、弾性変形したリブ部が元に戻る。リブ部が元に戻ると、回動軸直交部はリブ部の先端側端部を通過することができなくなり、回動軸直交部が凹み部に引っかかることで、回動軸直交部の起き上がりを防止することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、外装カバーの面板部から立ち上がるように形成されたリブ部に回動軸直交部を引っかける凹み部を設けると外装カバーの作製費が高くなるという問題があった。すなわち、外装カバー本体は一般的に樹脂材料から射出成形によって作成する。このとき、断面が最大となる面板部からリブ部の先端側に向かうに従い断面が小さくなる形状であれば、一般的な金型で作成することが出来る。しかし、上述した凹み部を設けた形状では、凹み部を設けた位置で断面が小さくなって、その先端側では凹み部よりも断面が大きくなるため、射出成形に利用する金型にスライド機構を設ける必要があった。そして、スライド機構を追加すると金型の作製費が高くなってしまい、その結果、外装カバーの作製費が高くなる。
上述の説明では、画像形成装置の外装カバーについて説明したが、外装カバーに限らず、装置の一部を覆い、装置本体に対して開閉可能な開閉カバーであれば、同様の問題は生じ得る。
【0012】
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、回転軸部と回転軸直交部とを備える回動軸部材を用いる開閉カバーで、カバー本体のリブ部に凹み部を設けることなく、回動軸部材のカバー本体に対する回転を防止することができる開閉カバー、及びこの開閉カバーを備えた画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、装置本体に対して回動軸を中心に回動することで、該装置本体の一部を覆う状態と開放した状態とにすることができるカバー本体と、該カバー本体に対して十分に剛性の高い材料からなり、該カバー本体を該装置本体に対して回動可能に支持する回動軸部材とを備え、該回動軸部材は、該カバー本体に設けられた軸穴と該装置本体に設けられた軸穴との両方を貫通するように軸穴に対して隙間嵌めする回転軸部と、該回動軸部の一端部から該回動軸部に対して直交する方向に延在する回動軸直交部とを有し、該カバー本体は、該装置本体の一部を覆う面板部と、該面板部から立ち上がるように形成された板状のリブ部とを有する開閉カバーにおいて、上記回動軸部材は、上記回動軸直交部の延在方向における上記回動軸部とは異なる位置に、該回転軸部と平行な方向に延在する回動軸平行部を備え、上記カバー本体は該回動軸部材を組み付けたときに、該回動軸平行部の該回動軸部側となる位置に、その先端側端部が該回動軸部側に移動するように弾性変形可能な上記リブ部としての弾性リブ部を備え、該カバー本体に該回動軸部材を組み付けた状態における該弾性リブ部の先端側端部から上記回転軸までの距離が、該回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも長く、該弾性リブ部は、その先端側端部から該回転軸までの距離が、該回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも短くなる状態まで弾性変形可能であることを特徴とするものである。
【0014】
本発明によれば、カバー本体に回転軸部材を組み付ける際に、回動軸部材の回動軸部を軸穴に指し込み、回動軸直交部を寝かせるように回動軸部材を回転させるときに、弾性リブ部の先端側端部から回転軸までの距離が、回動軸平行部から回転軸までの距離よりも短くなる状態まで弾性変形させるように力を加えることで、回動軸平行部が弾性リブ部の先端側端部を越えて弾性リブ部を挟んで回動軸部の反対側に到達することができる。回動軸平行部が弾性リブ部の先端側端部を越えた後に、弾性リブ部を弾性変形させた力を解除し、さらに、回動軸直交部を寝かせるように回動軸部材を回転させることで、回動軸平行部が弾性リブ部の根元側に向かって移動する。そして、回動軸平行部が所定の組み付け状態の位置まで到達すると、弾性リブ部の先端側端部から回転軸までの距離が回動軸平行部から回転軸までの距離よりも長くなる。この状態となると、弾性リブ部が弾性変形しない限り、回動軸平行部が弾性リブ部の先端側端部を乗り越えて、弾性リブ部を挟んで回動軸部側に移動することは出来なくなる。よって、回動軸直交部が起き上がるように、回転軸部材がカバー本体に対して回転することを防止できる。このように、本発明では、弾性リブ部の弾性変形させて、組み付け後には回動軸平行部が弾性リブ部の先端側端部を乗り越えることが出来ないようにすることで、回転軸部材がカバー本体に対して回転することを防止しているため、カバー本体のリブ部に凹み部を設ける必要がない。
【発明の効果】
【0015】
回転軸部と回転軸直交部とを備える回動軸部材を用いる開閉カバーで、カバー本体のリブ部に凹み部を設けることなく、回動軸部材のカバー本体に対する回転を防止することができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】外装前カバーの開閉軸部材近傍の拡大斜視図。
【図2】本実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図3】感光体近傍の拡大説明図。
【図4】外装前カバーを開放した状態の複写機の斜視説明図、(a)は、全体斜視図、(b)は、(a)中の領域α近傍の拡大説明図、(c)は、(a)中の領域β近傍の拡大説明図。
【図5】外装前カバーにおける開閉軸部材近傍の説明図、(a)は、斜視説明図、(b)は、面板に直交する方向から見た説明図。
【図6】外装前カバーの断面説明図、(a)は、図5(b)中のD−D断面の説明図、(b)は、図5(b)中のE−E断面の説明図。開閉軸部材近傍の説明図、(a)は、斜視説明図、(b)は、面板に直交する方向から見た説明図。
【図7】本実施形態に係る軸穴、開閉軸部材及び軸部材回動防止リブの位置関係を示す模式図。
【図8】図7中の左方向から見た場合の模式図、(a)は、組み付けを行う際の説明図、(b)は、組み付け後の説明図。
【図9】変形例に係る軸穴、開閉軸部材及び軸部材回動防止リブの位置関係を示す模式図。
【図10】外装カバーの従来例の回動軸部材近傍の説明図、(a)は、回動軸部材近傍の斜視説明図、(b)は、面板部に直交する方向から見た説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、複写機500という)に適用した実施形態について説明する。本実施形態では、モノクロ画像形成装置を例に挙げて説明するが、本発明は、公知のカラー画像形成装置についても同様に適用することができる。
【0018】
図2は、複写機500の概略構成図である。
図2において、複写機500は、その本体部であるプリンタ部100は、記録紙バンク300上に載置されており、プリンタ部100の上に画像読取装置200が取り付けられている。画像読取装置200の上には、背面側(図中紙面裏側)を支点にして回動自在に構成された自動原稿搬送装置400が取り付けられている。
【0019】
プリンタ部100の内部には、潜像担持体としてドラム状の感光体10が設けられている。図3は、感光体10近傍の拡大説明図である。図3に示すように、感光体10の周りには、除電ランプ9、帯電ローラを用いた帯電装置11、現像装置12、転写ユニット13、感光体クリーニングブレード8を有したクリーニング装置14が配置されている。現像装置12は、トナーとして、重合法により製造した重合トナーを用い、その重合トナーを現像剤担持体としての現像ローラを用いて感光体10上の静電潜像に付着させて、これを可視像化する。
転写ユニット13は、転写下流側ローラ15と転写上流側ローラ16との二つのローラに掛け回された転写ベルト17を備えており、転写ベルト17は、転写位置Bで感光体10の周面に押し当てられている。
【0020】
転写ベルト17上に残った残留トナーや紙粉等の異物は、転写ベルトクリーニング部Cに設けられた、転写ベルト17を介して転写下流側ローラ15に対して当接したベルトクリーニングブレード18によって掻き落とされる。
【0021】
また、プリンタ部100には、帯電装置11及びクリーニング装置14の図中左側に、現像装置12に新しいトナーを補給するトナー補給装置20が設けられている。
さらにプリンタ部100には、記録紙バンク300の記録紙カセット61から送り出された記録紙Pを転写位置Bを経てスタック部39まで搬送する記録紙搬送装置60が設けられている。記録紙搬送装置60は、供給路R1又は手差し供給路R2、及び、記録紙搬送路Rに沿って、記録紙Pを搬送する。記録紙搬送路R上には、転写位置Bに対して記録紙搬送方向の上流側にレジストローラ対21が設けられている。
【0022】
一方、転写位置Bに対して記録紙搬送路Rの記録紙搬送方向下流側には、定着装置22が設けられている。定着装置22には、加熱部材である加熱ローラ30と加圧部材である加圧ローラ32との間に記録紙Pを挟み込んで加熱加圧定着を行う。
定着装置22に対してさらに記録紙搬送方向下流側には、排出分岐爪34、排出ローラ35、第一加圧ローラ36、第二加圧ローラ37及びコシ付ローラ38が設けられている。また、定着装置22を経た画像形成済みの記録紙Pをスタックするスタック部39も設けてられている。
【0023】
プリンタ部100内の現像装置12に対して図2中左側には、レーザ書込装置47が設けられている。このレーザ書込装置47は、図示しないレーザ光源、走査用の回転多面鏡48、ポリゴンモータ49、及び、図示しないfθレンズ等の走査光学系を備えている。
複写機500におけるプリンタ部100の横(図2中右側)には、スイッチバック装置42が設けられている。スイッチバック装置42は、記録紙搬送路Rの排出分岐爪34が配置された位置から分岐した反転路R3と、この反転路R3を通ってきた記録紙Pを再び記録紙搬送路Rのレジストローラ対21の位置まで導く再搬送路R4とに沿って記録紙Pを搬送する。反転路R3及び再搬送路R4には、一対のスイッチバックローラ対43及び他の複数の記録紙搬送ローラ対66が設けられている。
【0024】
画像読取装置200は、光源53、複数のミラー54、結像用光学レンズ55、及び、CCD等のイメージセンサ56などを備えており、その上面にはコンタクトガラス57が設けられている。
自動原稿搬送装置400には、図示しない原稿セット台が設けられており、原稿の排出位置には、図示しない原稿スタック台が設けられている。自動原稿搬送装置400は、複数の原稿搬送ローラを備えており、この原稿搬送ローラによって、原稿は、原稿セット台から画像読取装置200のコンタクトガラス57上の読取位置を経て原稿スタック台まで搬送される。
【0025】
記録紙バンク300には、内部に、記録体である紙やOHPフィルム等の記録紙Pを収納する記録紙カセット61が複数重ねて設けられている。各記録紙カセット61には、それぞれ呼出ローラ62、給紙ローラ63、分離ローラ64が設けられている。記録紙カセット61の図中右側には、プリンタ部100の記録紙搬送路Rへと通じる上述した供給路R1が形成されている。この供給路R1にも、記録紙Pを搬送するいくつかの記録紙搬送ローラ対66が設けられている。
【0026】
また、プリンタ部100には、図中右側に、手差し給紙部68が設けられている。この手差し給紙部68には、手差しトレイ67が開閉自在に設けられており、その手差しトレイ67上にセットした手差し記録紙Pを記録紙搬送路Rへと導く上述した手差し供給路R2が形成されている。この手差し給紙部68にも、記録紙カセット61と同様に、呼出ローラ62、給紙ローラ63、分離ローラ64が設けられている。
【0027】
次に、上記複写機の動作について説明する。
複写機500を用いてコピーをとるとき、まず、図示しないメインスイッチをオンするとともに、自動原稿搬送装置400の原稿セット台に原稿をセットする。ブック原稿のような場合には、自動原稿搬送装置400を開いて画像読取装置200のコンタクトガラス57上に直接原稿をセットし、自動原稿搬送装置400を閉じてそれで押える。そして、図示しないスタートスイッチを押すと、自動原稿搬送装置400に原稿をセットしたときは、その原稿を原稿搬送ローラにより原稿搬送路を通してコンタクトガラス57上へと移動させてから画像読取装置200を駆動し、原稿内容を読み取って原稿スタック台上に排出する。一方、コンタクトガラス57上に直接原稿をセットしたときは、直ちに画像読取装置200を駆動して原稿内容を読み取る。原稿内容を読み取る際、画像読取装置200は、光源53をコンタクトガラス57に沿って移動させながら、その光源53からの光をコンタクトガラス57上の原稿面に照射する。そして、その反射光を複数のミラー54で結像用光学レンズ55まで案内してイメージセンサ56に入れ、そのイメージセンサ56で原稿内容を読み取る。
【0028】
一方、原稿内容の読み取りと同時に、図示しない感光体駆動モータによって感光体10を回転させる。そして、まず、帯電装置11により感光体10の表面を一様に帯電し、次いで画像読取装置200で読み取った原稿内容に応じてレーザ書込装置47からレーザ光を照射して書込みを行い、感光体10の表面に静電潜像を形成する。その後、その静電潜像に現像装置12でトナーを付着させてこれを可視像化する。
【0029】
また、スタートスイッチを押すと、記録紙バンク300が備える複数の記録紙カセット61のうち選択サイズに対応するものから、呼出ローラ62により記録紙Pを送り出する。そして、送り出された記録紙Pを給紙ローラ63及び分離ローラ64で一枚ずつ分離して、その一枚を供給路R1へ案内し、記録紙搬送ローラ対66で記録紙搬送路Rへと導く。記録紙搬送路Rへ搬送された記録紙Pは、レジストローラ対21に突き当たって止められる。なお、手差し給紙部68を使う場合、その手差しトレイ67を開けてこれに記録紙Pをセットする。この場合も、その記録紙Pは、呼出ローラ62、給紙ローラ63、分離ローラ64によって一枚だけ手差し供給路R2へ搬送され、記録紙搬送ローラ対66で記録紙搬送路Rへと導かれ、レジストローラ対21に突き当たって止められる。このようにして、レジストローラ対21に止められた記録紙Pは、上述した感光体10の可視像化したトナー像の先端が転写位置Bへ進入するタイミングを合わせて回転を開始するレジストローラ対21によって、その転写位置Bへ送り込まれる。
【0030】
転写位置Bへと送り込まれた記録紙Pは、転写ユニット13により感光体10上のトナー像が転写され、その表面に画像を担持する。転写後の感光体10は、その表面に残留した残留トナーがクリーニング装置14で除去され、除電ランプにより感光体10上の残留電位も除去され、帯電装置11からはじまる次の画像形成に備える。一方、画像を担持した記録紙Pは、転写ベルト17により搬送されて定着装置22に入る。そして、加熱ローラ30と加圧ローラ32との間を搬送されながら熱と圧力が加えられて、記録紙P上の画像が定着する。その後、記録紙Pは、排出ローラ35、第一加圧ローラ36、第二加圧ローラ37、コシ付ローラ38により、記録紙Pにコシをつけて、スタック部39上に排出され、そこにスタックされる。
【0031】
記録紙Pの両面に画像を形成する場合には、排出分岐爪34を切り替え、記録紙Pの片面にトナー像を転写した後、これを記録紙搬送路Rから反転路R3に入れる。この記録紙Pは、記録紙搬送ローラ対66で搬送してスイッチバック位置44へ入れられた後、スイッチバックローラ対43でスイッチバックされ、今度は再搬送路R4に入れられ、記録紙搬送ローラ対66で再び記録紙搬送路Rに導かれる。そして、上述と同様にして記録紙Pの反対面にもトナー像を転写する。
【0032】
図4は、外装前カバー110を開放した状態の複写機500の斜視説明図であり、図4(a)は、全体斜視図、図4(b)は、図4(a)中のαで示す領域近傍の拡大説明図、図4(c)は、図4(a)中のβで示す領域近傍の拡大説明図である。
図4に示すように、外装前カバー110の前カバー軸穴形成部150と、複写機500の前カバー軸支部140とのそれぞれに設けられた軸穴を貫通するように金属製の開閉軸部材130が刺さることで、外装前カバー110を複写機500本体に対して開閉可能に設けている。
図4に示すように、外装前カバー110を開放した状態とすることで、トナー補給装置20が備えるトナーボトルや、感光体10及び現像装置12等を複写機500本体の開口スペース120に対して着脱可能となる。
【0033】
図5は、複写機500に取り付けていない状態の外装前カバー110における開閉軸部材130近傍の説明図である。図5(a)は、図4中のβで示す領域に対応する外装前カバー110の斜視説明図であり、図5(b)は、図5(a)中のγで示す領域を外装前カバー110の面板部110aに直交する方向から見た説明図である。
図1は、外装前カバー110における開閉軸部材130近傍の拡大斜視図であり、図5(a)中のγで示す領域の説明図である。
また、図6は、外装前カバー110の断面説明図である。図6(a)は、図5(b)中のD−D断面における外装前カバー110の断面図であり、図6(b)は、図5(b)中のE−E断面における外装前カバー110の断面図である。
【0034】
図1、図5及び図6に示すように、開閉軸部材130は、金属製の丸棒の二箇所で直角に曲げた形状であり、回動軸部130a、回動軸直交部130b、及び、回動軸平行部130cによって構成される。回動軸部130aは、前カバー軸穴形成部150に設けられた軸穴を貫通する部分である。回動軸直交部130bは、回動軸部130aの一端部から回動軸部130aに対して直交する方向に延在する部分である。回動軸平行部130cは、回動軸直交部130bの回動軸部130aとは反対側の端部から回動軸部130aに平行な方向に延在する部分である。
【0035】
図1、図5及び図6に示すように、外装前カバー110は、平面状の面板部110aの表面に直交する方向に突出した板状のリブを複数設けた形状である。このようなリブを設けることにより、面板部110aを補強して樹脂製の外装前カバー110について面板部110aだけのものよりもの強度を高めることが出来る。
【0036】
また、リブのうち開閉軸部材130の周囲に設けられたリブには面板部110aを補強以外の機能を備えたものがある。図5(b)中の開閉軸部材130の右側には、回動軸直交部130bの図中右側の部分が板状の図中の左側端面に突き当たることで、開閉軸部材130の図中右方向に移動することを規制し、回動軸部130aが軸穴から抜けることを防止する軸抜け防止リブ153を備える。また、回動軸直交部130bの左側、且つ、回動軸部130aと回動軸平行部130cとの間となる位置には、回動軸直交部130bの図中左側の部分が板状の図中の右側端面に突き当たることで、開閉軸部材130の図中左方向に移動することを規制し、回動軸部130aが軸穴に過剰に突き刺さることを防止する軸突き刺さり防止リブ151を備える。
【0037】
さらに、回動軸平行部130cと回動軸部130aとの間の回動軸平行部130cに近接する位置には、開閉軸部材130が外装前カバー110に対して回動軸部130aを中心に回動することを防止する軸部材回動防止リブ152を備える。ここで、図6(b)に示すように、回動軸平行部130cの回動軸部130a側の端部から回動軸部130aの中心までの距離をL1とする。また、軸部材回動防止リブ152の回動軸平行部130c側の回動防止リブ壁面152aから回動軸部130aの中心までの最短距離をL2とする。さらに、軸部材回動防止リブ152における面板部110aから最も遠い部分である回動防止リブ先端側端部152bから回動軸部130aの中心までの距離をL3とする。
【0038】
このように、L1〜L3を規定したときに、本実施形態の外装前カバー110は、L2<L1<L3の関係を満たす。
L2<L1の関係を満たすことにより、図6に示す状態では、回動軸平行部130cは軸部材回動防止リブ152の回動防止リブ壁面152aに接触していない状態、または、負荷がかからない程度に接触した状態となり、軸部材回動防止リブ152には変形は生じていない。よって、図6に示す状態では、軸部材回動防止リブ152に応力が作用せず、応力が経時的に作用することに起因する軸部材回動防止リブ152の破損を防止することができる。
【0039】
また、L1<L3の関係を満たすことにより、図6に示す状態から開閉軸部材130が外装前カバー110に対して回動軸部130aを中心に図6(b)中の反時計回り方向に回転することを軸部材回動防止リブ152が規制することができる。すなわち、開閉軸部材130が外装前カバー110に対して反時計回り方向に回転しようとすると、軸部材回動防止リブ152の回動軸平行部130c側の壁面である回動防止リブ壁面152a上における回動軸部130aの中心までの距離がL1となる位置に、回動軸平行部130cが突き当たる。この位置よりも回動防止リブ先端側端部152b側の回動防止リブ壁面152aは、回動軸部130aの中心までの距離がL1よりも大きくなる。このため、回動防止リブ先端側端部152bが回動軸部130a側に向かうように、軸部材回動防止リブ152が弾性変形によって撓まない限り、それ以上、開閉軸部材130が外装前カバー110に対して図6中の反時計回り方向に回転することが出来なくなる。このように、本実施形態の外装前カバー110では、開閉軸部材130が外装前カバー110本体に対して反時計回り方向に回転することを防止することができる。
【0040】
図7は、軸穴150c、開閉軸部材130及び軸部材回動防止リブ152の位置関係を示す模式図である。上述したように、開閉軸部材130は、回動軸部130a、回動軸直交部130b、及び、回動軸平行部130cによって構成される。回動軸部130aは、軸穴150cに隙間嵌めさせる軸部分であり、回動軸平行部130cは回動軸部130aに平行な部分である。また、開閉軸部材130の回動方向の位置決めを行う軸部材回動防止リブ152の回動防止リブ壁面152aは、図7に示すように、回動軸部130aや回動軸平行部130cに対して平行な平面である。回動軸平行部130cが軸部材回動防止リブ152の回動防止リブ壁面152aに引っかかることで、図7中の矢印Fで示す回転軸130d周りの回転方向について、外装前カバー110本体に対する開閉軸部材130の位置決めを行うことができる。
【0041】
図8は、図7に示す各部材を図7中の左方向から見た場合の模式図であり、図8(a)は、組み付けを行う際の説明図であり、図8(b)は、組み付け後の説明図である。
図8(a)中の矢印F1に示すように、回動軸直交部130bを寝かせるように開閉軸部材130を回転させるときには、回動防止リブ先端側端部152bから回転軸130dまでの距離L3aが、回動軸平行部130cから回転軸130dまでの距離L1よりも短くなる状態まで弾性変形させるように力を加える。これにより、図8(a)中の破線で示す回動軸平行部130cの軌跡よりも内側に軸部材回動防止リブ152が入り込むことができる。よって、回動軸平行部130cが回動防止リブ先端側端部152bを越え、軸部材回動防止リブ152を挟んで回動軸部130aの反対側に到達することができ、軸部材回動防止リブ152が弾性変形していないままの状態では、引っ掛けることができない個所に回動軸平行部130cを引っ掛けることができる。
【0042】
図8(b)に示すように、回動軸平行部130cが軸部材回動防止リブ152に引っかかっている状態では、軸部材回動防止リブ152が弾性変形しておらず、回動防止リブ先端側端部152bから回転軸130dまでの距離L3が、回動軸平行部130cから回転軸130dまでの距離L1よりも長くなる。よって、図8(b)中の矢印F2に示すように、回動軸直交部130bを起き上がらせるように開閉軸部材130を回転させようとしても、図8(b)中の破線で示す回動軸平行部130cの軌跡が、回動防止リブ先端側端部152bを乗り越えることが出来ない。すなわち、軸部材回動防止リブ152を弾性変形させながら、開閉軸部材130を図8(b)中の矢印F2方向に回転させない限り、回動軸平行部130cを軸部材回動防止リブ152から外すことができない。このため、軸部材回動防止リブ152と開閉軸部材130の回動軸平行部130cとによって、外装前カバー110本体に対する開閉軸部材130の回動方向の位置決めが成されることになる。
【0043】
このように本実施形態の外装前カバー110では、外装前カバー110本体に対する開閉軸部材130の回動方向の位置決めが成されることで、ユーザーの外装前カバー110の開け閉めによる衝撃や画像形成時の振動に起因して、開閉軸部材130が外装前カバー110本体に対して起き上がることを防止できる。
【0044】
図9は、変形例の外装前カバー110における軸穴150c、開閉軸部材130及び軸部材回動防止リブ152の位置関係を示す模式図である。上述した実施形態の外装前カバー110が備える開閉軸部材130は、回動軸直交部130bに対して回動軸部130aと回動軸平行部130cとを同方向に設け、開閉軸部材130がコの字型となっている。一方、変形例の外装前カバー110が備える開閉軸部材130は、回動軸直交部130bを挟んで回動軸部130aと回動軸平行部130cとが逆方向に設けられている。変形例のような形状の開閉軸部材130であっても各部材間の距離(L1、L2、L3及びL3a)が上述した条件を満たすことにより、軸部材回動防止リブ152と開閉軸部材130の回動軸平行部130cとによって、外装前カバー110本体に対する開閉軸部材130の回動方向の位置決めを行うことが出来る。
【0045】
なお、特許文献1には、外装カバーを棒型の回転軸部材で止める技術が開示されている。本発明とは確かに外装カバーの回転軸の位置決めを行う点では似ている点がある。また、特許文献1に記載の構成では、棒型の回転軸部材を用いて回転軸方向の位置決めを、Eリングを用いることなく、ヒンジ孔の形成された開閉ドア又は外装カバーに、ヒンジピンが通過する切欠が形成され、この切欠の幅をヒンジ孔の直径よりも小さく設定することにより、回転軸方向の位置決めを行っていた。特許文献1に記載された方法では、例えば、組付の際はヒンジピンを無理に開閉ドアまたは外装カバーに押込む必要があり、ヒンジピンの変形、外装カバーの破損につながる。また、開閉ドアまたは外装カバーは樹脂製であることが多く、ヒンジピンが通過する切欠を設けたとしても、その締結力は所望のものよりも小さいため、位置決め手段としては、不十分である。
一方、本発明を適用した複写機500では、軸部材回動防止リブ152を弾性変形させながら、開閉軸部材130を回転させない限り、回動軸平行部130cを軸部材回動防止リブ152から外すことができないため、外装前カバー110本体に対する開閉軸部材130の十分な位置決めを行うことができる。
【0046】
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
〔態様A〕
複写機500等の装置本体に対して回転軸130d等の回動軸を中心に回動することで、装置本体の一部を覆う状態と開放した状態とにすることができる面板部110a及びリブ部等のカバー本体と、樹脂からなるカバー本体に対して十分に剛性の高い金属等の材料からなり、カバー本体を装置本体に対して回動可能に支持する開閉軸部材130等の回動軸部材とを備え、回動軸部材は、カバー本体に設けられた軸穴と装置本体に設けられた軸穴との両方を貫通するように軸穴に対して隙間嵌めする回動軸部130a等の回転軸部と、回動軸部の一端部から回動軸部に対して直交する方向に延在する回動軸直交部130b等の回動軸直交部とを有し、カバー本体は、装置本体の一部を覆う面板部110a等の面板部と、面板部から立ち上がるように形成された板状のリブ部とを有する外装前カバー110等の開閉カバーにおいて、回動軸部材は、回動軸直交部の延在方向における回動軸部とは異なる位置に、回転軸部と平行な方向に延在する回動軸平行部130c等の回動軸平行部を備え、カバー本体は回動軸部材を組み付けたときに、回動軸平行部の該回動軸部側となる位置に、回動防止リブ先端側端部152b等の先端側端部が回動軸部側に移動するように弾性変形可能なリブ部としての軸部材回動防止リブ152等の弾性リブ部を備え、樹脂からなる面板部110a等のカバー本体に回動軸部材を組み付けた状態における弾性リブ部の先端側端部から回転軸までの距離(L3等)が、回動軸平行部から回転軸までの距離(L1等)よりも長く、弾性リブ部は、その先端側端部から回転軸までの距離が、回動軸平行部から回転軸までの距離よりも短くなる状態まで弾性変形可能である。これによれば、上記実施形態について説明したように、軸部材回動防止リブ152等の弾性リブ部と開閉軸部材130等の回動軸部材の回動軸平行部とによって、カバー本体に対する回動軸部材の回動方向の位置決めを行うことが出来る。よって、回転軸部と回転軸直交部とを備える回動軸部材を用いる開閉カバーで、カバー本体のリブ部に凹み部を設けることなく、回動軸部材のカバー本体に対する回転を防止することができる。
〔態様B〕
〔態様A〕において、軸部材回動防止リブ152等の弾性リブ部が弾性変形していない状態における回動防止リブ先端側端部152b等の弾性リブ部の先端側端部から回転軸130d等の回転軸までの距離(L3等)が、回動軸平行部130c等の回動軸平行部から回転軸までの距離(L1等)よりも長く、弾性リブ部から回転軸までの最短距離(L2等)は、回動軸平行部から回転軸までの距離よりも短い。これによれば、上記実施形態について説明したように、L2<L1の関係等を満たすことにより、開閉軸部材130等の回動軸部材を外装前カバー110等の開閉カバーに組み付けた状態で、回動軸平行部130c等の回動軸平行部は回動防止リブ壁面152a等の弾性リブ部の表面に接触していない状態、または、負荷がかからない程度に接触した状態となり、軸部材回動防止リブ152等の弾性リブ部には変形は生じていない状態となる。このため、回動軸部材を開閉カバーに組み付けた状態で、弾性リブ部に応力が作用せず、応力が経時的に作用することに起因する弾性リブ部の破損を防止することができる。
〔態様C〕
記録紙P等の記録体に画像を形成するプリンタ部100画像形成手段と、装置本体の一部を覆うカバー手段とを有する複写機500等の画像形成装置において、カバー手段として、〔態様A〕または〔態様B〕に記載の開閉カバーを用いる。これによれば、上記実施形態について説明したように、カバー本体のリブ部に凹み部を設けることなく、回動軸部材のカバー本体に対する回転を防止することができるため、外装カバーの作製費を抑制しつつ、回動軸部材が軸穴から抜け落ちる不具合やユーザーが外装カバーを開閉する際の操作感を低下させる不具合の発生を防止することができる。
【符号の説明】
【0047】
10 感光体
11 帯電装置
12 現像装置
17 転写ベルト
20 トナー補給装置
22 定着装置
47 レーザ書込装置
100 プリンタ部
110 外装前カバー
110a 面板部
120 開口スペース
130 開閉軸部材
130a 回動軸部
130b 回動軸直交部
130c 回動軸平行部
130d 回転軸
140 前カバー軸支部
150 前カバー軸穴形成部
152 軸部材回動防止リブ
152a 回動防止リブ壁面
152b 回動防止リブ先端側端部
200 画像読取装置
300 記録紙バンク
400 自動原稿搬送装置
500 複写機
【先行技術文献】
【特許文献】
【0048】
【特許文献1】特許3707763号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に対して回動軸を中心に回動することで、該装置本体の一部を覆う状態と開放した状態とにすることができるカバー本体と、
該カバー本体に対して十分に剛性の高い材料からなり、該カバー本体を該装置本体に対して回動可能に支持する回動軸部材とを備え、
該回動軸部材は、該カバー本体に設けられた軸穴と該装置本体に設けられた軸穴との両方を貫通するように軸穴に対して隙間嵌めする回転軸部と、該回動軸部の一端部から該回動軸部に対して直交する方向に延在する回動軸直交部とを有し、
該カバー本体は、該装置本体の一部を覆う面板部と、該面板部から立ち上がるように形成された板状のリブ部とを有する開閉カバーにおいて、
上記回動軸部材は、上記回動軸直交部の延在方向における上記回動軸部とは異なる位置に、該回転軸部と平行な方向に延在する回動軸平行部を備え、
上記カバー本体は該回動軸部材を組み付けたときに、該回動軸平行部の該回動軸部側となる位置に、その先端側端部が該回動軸部側に移動するように弾性変形可能な上記リブ部としての弾性リブ部を備え、
該カバー本体に該回動軸部材を組み付けた状態における該弾性リブ部の先端側端部から上記回転軸までの距離が、該回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも長く、
該弾性リブ部は、その先端側端部から該回転軸までの距離が、該回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも短くなる状態まで弾性変形可能であることを特徴とする開閉カバー。
【請求項2】
請求項1の開閉カバーにおいて、
上記弾性リブ部が弾性変形していない状態における該弾性リブ部の先端側端部から上記回転軸までの距離が、上記回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも長く、該弾性リブ部から該回転軸までの最短距離は、該回動軸平行部から該回転軸までの距離よりも短いことを特徴とする開閉カバー。
【請求項3】
記録体に画像を形成する画像形成手段と、
装置本体の一部を覆うカバー手段とを有する画像形成装置において、
上記カバー手段として、請求項1または2に記載の開閉カバーを用いることを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−88779(P2013−88779A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232197(P2011−232197)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】