説明

開閉式屋根の非常格納機構

【課題】 簡易軽量であれば使用中強風に耐えられず飛ばされ破壊されてしまい、強固であれば固定してしまい、移動や格納が出来ず、邪魔になる事も屡である。どちらも不具合である。
【解決手段】 簡易軽量であるが使用中強風には自動的に格納がなされ、飛ばされる事はなく、破壊される事も無い。面積を有効に使用する為に、フェンスや、ブロック塀等に本体を被せ置く丈の状態で、屋根となるシートを枠骨の任意による反復運動のみで、緊張、格納、を随時行える開閉式屋根を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般家庭に於ける、車庫の屋根の格納及び、風圧対策に関する物である。
【背景技術】
【0002】
従来、一般家庭に於ける駐車場等は、自然気象に対しての防御として、それを遮断する為に屋根を設け、更に壁を設けた駐車場が一般的であり、例外的に地下駐車場もあるが、屋根を設けた駐車場は、屋根を支える為に、支柱が必要であり、その支柱は、基礎をコンクリート等で固定し、風に対応している。
格納式屋根としては折畳みする事で駐車場の土地と土地空間を有効利用できる為の物はある。(特許文献1)。又開閉が容易で設置解体が容易に行える仮設片持ち式開閉屋根等もある。(特許文献2)。
【特許文献1】 特開平08−160227
【特許文献2】 特開2003−120075
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
だが、簡易軽量であれば事前に気象状況を察知し、格納するか、移動するかをしないと、強風には対応が出来ず、簡単に破壊されてしまい、強固な物であれば工事の必要性と、移動の場合は解体をせざるを得ない。状況によっては邪魔になる事も屡である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の屋根は簡易軽量で解放中であっても、強風時の自動格納装置により、飛ばされて破壊する事もなく、重大工事の必要も無く、任意の格納はもちろん、移動も簡単に行う事にある。
【0005】
設置に付いては一対の取付け脚(1)を、図1で示す様に、フェンスや、ブロック等、塀の上部から被せる様に差し込み、設置する方法、脚の根端を延長し、その部分を地中に差し込み設置する方法等があり、いずれも重大工事を必要とせず、置く丈、差し込む丈で設置完了である。
【0006】
本体は格納状態で設置し、屋根として緊張を必要とする場合は、縦枠(2)を上に上げ、又格納の場合は下に戻す、この反復運動で、屋根部のシート(6)も所定方向へ開閉を繰り返す。
【0007】
移動に関しては、前記縦枠(2)を下に下げる事で格納をし、取り付脚を塀(A)から抜き外す事で完了する。
【0008】
非常格納に付いては、屋根の解放中に起こる強風に対しては、吹き飛ぶ程の風力であれば当然であるが、一定以上の風力で屋根の一部が枠から外れ、所定の方向に引き寄せられて格納される。
【発明の効果】
【0009】
本発明は設置場所として、フェンス、ブロック塀等、既存の物に本体を挟み込む様に上から被せる丈、又は、平地等の場合にも、取り付脚を差し込む丈で、重大工事を必要とせず、場合によっては邪魔になる柱が存在しないので庭を効率良く使用でき、邪魔と感じた時は簡単に格納(任意)や、移動をする事ができ、屋根が吹き飛ぶ様な強風の場合は、一瞬に自動格納され、その被害を受ける事はなく、製作コストは究めて低い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の形態の一例を詳述する。巨大風呂敷風で屋根部となるシート(6)の縦対面方向は、しわや、弛みを無くすために、一対の芯、基芯(4)と先芯(12)で補強され、横側両端には左右対称にシート吊り孔(15)が設けてあり、先端に少なくともシートの重さ以上の錘(9)が装着された紐(7)が吊り孔、基芯(4)を回動し、根端はシートと共に先芯(12)の左右にそれぞれ固着されている。その先芯(12)の両端には掛け具(13)が設けられ、縦枠(2)の先端から横に接合された横枠(8)にその掛け具を掛けて本体と接合し、一方の基芯(4)は縦枠(3)の根端に横枠として直接固定され、任意の格納は、基芯(4)先芯(12)間の開閉であり、それと接合された縦枠(2)の反復運動で行われ、紐の緊張は先端に装着された錘の自重で常に一方向に負荷がかゝり、格納の際に錘は紐を介し、吊り孔(15)、基芯(4)を回動して下方に垂れ下がり、緊張時には上方に、縦枠(2)の開閉と共に上下する。
縦枠(2)をストッパー(14)で停止する事で緊張を保ち、ストッパーから外し下へ移動する事で先芯(12)は基芯(4)の方向へ閉じてシートは押し付けられる様に順序良く折畳まれ、任意の格納を完了する。
【0011】
緊張中、強風による破壊を防ぐための非常格納に関しては、屋根部シート(6)が飛ばされる程の風力であれば先芯(12)の両端の掛け具(13)が横枠(8)から外れ、止めを失ったシートは錘の重量で一瞬に基芯(4)の方向へ引き寄せられ、枠は解放状態のまゝシートのみが折畳まれる。
【0012】
掛け具の爪の長さや、錘の重量の大小で風圧に対する抵抗時間は異なり、その調整は自在である。又、掛け具の代用としてマジックテープや磁石等も可能である。更には錘の代用としてゴムや、バネ等も有効であり、掛け具の外れる部分にマイクロスイッチ等を設け、先芯が外れたらスイッチONで、モーター等により、紐、及びシートを引き寄せる方法も可能である。この機構は、例として片持ちであるが、同じ機構を背中合わせに設ければ、両持ち、両開きになり、地面にパイプ(11)等を埋めこみ、取付け脚(1)を差し込み設置で、取付け脚を中心に両開きとなり、負荷も、前後、左右対称となり、屋根面積は拡大する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】 本発明の本体の緊張、格納の中間の斜視図である。
【図2】 本発明の緊張時の側面図である。
【図3】 本発明の格納時の枠骨部のみの側面図である。
【図4】 本発明の格納時のシート及び紐部の側面図である。
【図5】 本発明の両開き状態の緊張時の側面図である。
【符号の説明】
【0014】
1・・取付け脚、2・・縦枠、3・・縦枠、4・・基芯、5・・ヒンジ、6・・シート、7・・紐、8・・横枠、9・・錘、10・・地面、11・・パイプ、12・・先芯、13・・掛具、14・・ストッパー、15・・吊り孔、A・・塀、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根部となるシートの緊張から、シートの折畳み法(任意格納)迄、一連の作動を連結枠骨の反復運動のみで行う事を特徴とする開閉式屋根の機構。
【請求項2】
風力によりシートの片方が外れ、錘の重力により骨格開脚のまゝシートのみを最小限に非常格納する請求項1の開閉式屋根。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−120274(P2007−120274A)
【公開日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339426(P2005−339426)
【出願日】平成17年10月26日(2005.10.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(592249304)
【Fターム(参考)】