説明

間仕切パネル装置

【課題】 作業現場において、短時間で容易に組み立てることができるとともに、組み立て後に、パネルが脱落するおそれがなく、分解やパネルの交換等を容易に行うことができるようにした、体裁のよい間仕切パネル装置を提供する。
【解決手段】 矩形枠7の前方より、矩形のパネル11の外周を囲繞してパネル11を保持するパネル枠12を、その外周縁部が矩形枠7の前面に係合するようにして嵌合するとともに、矩形枠7の後方より、パネル枠12とほぼ前後対称の形状をなすが、パネル11を保持しない疑似パネル枠21を、その外周縁部が矩形枠7の後面と係合するようにして嵌合し、かつパネル枠12に設けた弾性係合片20を、疑似パネル枠21に弾性係合させることにより、疑似パネル枠21をパネル枠12に結合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、矩形枠内に1枚のパネルを嵌合して保持するようにした間仕切パネル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
間仕切パネル装置には、左右1対の側フレームを、上下1対の横フレームにより連結することによって、矩形枠を形成し、この矩形枠の前後から、透明または不透明な板ガラス等のパネルを、その外周部を囲繞するパネル枠とともに嵌合して、装着したものがある(例えば特許文献1および2参照)。
【0003】
また、矩形枠の前後いずれか一方のみに、パネルとパネル枠とを装着し、同じく他方には、パネルのない疑似パネル枠のみを装着したものも知られている(例えば特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2005−36430号公報
【特許文献2】特開2004−316191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1および2に記載されているものにおいては、矩形枠の前後に装着されるパネル枠同士、およびパネル枠と疑似パネル枠とは、互いに前後対称のほぼ同一構造とし、それらを、互いに独立して矩形枠の前後に装着するようにしてあるので、構造が複雑化し、組み付け作業が煩雑であるとともに、互いに突き合わされる前後のパネル枠の端部同士、およびパネル枠と疑似パネル枠と端部同士にずれが生じ易く、美観を損なうおそれがある。
【0005】
また、上下に対向する横フレームの対向面における前後方向の中央部に、凹溝を設け、この凹溝に、パネルの上下の端部を嵌合し、パネルを、いわゆる嵌め殺しにするもの(例えば特願2005−200940号の明細書および図面参照)もあるが、これによると、パネルの交換がきわめて困難である。
【0006】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、作業現場において、短時間で容易に組み立てることができるとともに、組み立て後に、パネルが脱落するおそれがなく、しかも、分解やパネルの交換等を容易に行うことができるようにした、体裁のよい間仕切パネル装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)左右1対の側フレームを、上下1対の横フレームにより連結することによって、矩形枠を形成し、この矩形枠の前後いずれか一方より、矩形のパネルの外周を囲繞して前記パネルを保持するパネル枠を、その外周縁部が矩形枠の前後いずれかの面に係合するようにして嵌合するとともに、前記矩形枠の前後いずれか他方より、前記パネル枠とほぼ前後対称の形状をなすが、パネルを保持しない疑似パネル枠を、その外周縁部が矩形枠の後面または前面と係合するようにして嵌合し、かつ前記疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、他方の対向端部に弾性係合させることにより、疑似パネル枠をパネル枠に結合する。
【0008】
(2)上記(1)項において、パネル枠を矩形枠に装着したときに、矩形枠の前後方向のほぼ中央に位置するパネル枠の内面に、パネルの周縁部が嵌合するようにした凹溝を設け、かつ疑似パネル枠の前後方向の内側の縁が、パネル枠の内面の凹溝側の縁と前後対称をなすようにして、パネル枠における前記凹溝に嵌合されたパネルの後面または前面に当接するようにする。
【0009】
(3)上記(1)または(2)項において、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片が弾性係合するようにした係合凹部を、他方の対向端部に設ける。
【0010】
(4)上記(3)項において、弾性係合片の先端部の側面に膨出部を設け、かつ前記弾性係合片が係合凹部に嵌合されるとき、前記膨出部が通過する係合凹部の内面に、狭窄部を設ける。
【0011】
(5)上記(1)または(2)項において、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、矩形枠状とするとともに、他方の対向端部に、矩形枠状をなして前後方向に突出する突片を設け、この矩形枠状の突片に、矩形枠状の前記弾性係合片を、内嵌または外嵌する。
【0012】
(6)上記(1)〜(5)項のいずれかにおいて、矩形枠における上下の横フレームの対向面と、それに対向するパネル枠の上下面とのいずれか一方に上下方向を向く突条を設け、かつ同じく他方に、前記突条が嵌合する凹溝を設け、パネル枠を矩形枠に装着したときの上方の突条と凹溝との間に、下方の突条を凹溝より離脱させるに十分な上方への移動可能代を設ける。
【0013】
(7)上記(1)〜(6)項のいずれかにおいて、矩形枠における左右の側フレームの対向面と、それに対向するパネル枠の左右の側面とのいずれか一方に凹部を設け、かつ同じく他方に、前記凹部に弾性係合する弾性体を設ける。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
請求項1記載の発明によると、矩形のパネルを囲繞して保持するパネル枠を、矩形枠の前後いずれか一方より嵌合して、矩形枠に装着し、次いで、疑似パネル枠を、矩形枠の前後いずれか他方より嵌合して、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、同じく他方に弾性係合させるだけで、設置現場等において、短時間で容易に組み立てることができる。
組み立て後は、疑似パネル枠とパネル枠とは、それらの外周縁部が矩形枠を前後から挟んだ状態で、互いに結合されるので、両パネル枠とパネルとは、振動等によっても、矩形枠から脱落することはなく、矩形枠にしっかりと保持される。
また、弾性係合片を、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか他方から離脱させることにより、疑似パネル枠を、パネル枠と矩形枠とから取り外し、次いで、パネル枠とパネルとを、矩形枠から取り外すことにより、分解およびパネルの交換等を容易に行うことができる。
さらに、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、同じく他方に弾性係合させたことにより、両パネル枠の内端同士が整合し、それらが位置ずれするのを防止することができ、常に美麗な外観を呈することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によると、パネルが矩形枠の前後方向のほぼ中央に位置し、かつその両側において、パネル枠と疑似パネル枠とが、ほぼ前後対称をなすようにして配設され、しかもパネル枠と疑似パネル枠との接合部が、パネルによって目立たなくなるので、体裁がよい。
【0016】
請求項3記載の発明によると、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片が弾性係合するようにした係合凹部を、他方の対向端部に設けてあるので、構造を簡素化することができ、安価に製造することができる。
【0017】
請求項4記載の発明によると、弾性係合片の先端部の側面に膨出部を設け、かつ前記弾性係合片が係合凹部に嵌合されるとき、前記膨出部が通過する係合凹部の内面に、狭窄部を設けてあるので、弾性係合片を、係合凹部に、強力に弾性係合させることができ、疑似パネル枠とパネル枠との結合力を高めることができる。
【0018】
請求項5記載の発明によると、疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、矩形枠状とするとともに、他方の対向端部に、矩形枠状をなして前後方向に突出する突片を設け、この矩形枠状の突片に、矩形枠状の前記弾性係合片を、内嵌または外嵌してあるので、疑似パネル枠とパネル枠との上下および左右の位置決めが正確になされ、それらの位置ずれを確実に防止することができる。
【0019】
請求項6記載の発明によると、パネル枠を、若干後傾または前傾させた状態で、その上部を先に矩形枠の上部に係合させ、次いで垂直とした後、若干下降させて、その下部を矩形枠の下部に係合させる、いわゆるけんどん方式で、矩形枠に簡単に装着することができるとともに、装着後には、疑似パネル枠と結合されることにより、矩形枠から離脱不能となるので、このパネル枠をけんどん方式で矩形枠に装着したことと、疑似パネル枠を、弾性係合片により、パネル枠に結合させたこととの組み合わせにより、構造の簡素化、組立ての容易さ、および脱落防止等を効果的に果たすことができるという、格別の効果を奏することができる。
【0020】
請求項7記載の発明によると、矩形枠における左右の側フレームの対向面と、それに対向するパネル枠の左右の側面とのいずれか一方に凹部を設け、かつ同じく他方に、前記凹部に弾性係合する弾性体を設けてあるので、この凹部と弾性体との弾性係合により、矩形枠に対するパネル枠の移動に抵抗力を付与し、パネル枠の脱落やがたつきを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の一実施形態を、添付図面を参照して説明する。
図1に示すように、この間仕切パネル装置は、アルミニューム合金の押出材よりなる左右1対の側フレーム(1)(1)の上端部同士、中間部同士、および下端部同士を、同じくアルミニューム合金の押出材よりなる左右方向を向く3個の横フレーム(2)(3)(4)により互いに連結することによって、内部に上下2段の方形の空間(5)(6)を形成した矩形枠(7)を備えている。
なお、中間の横フレーム(3)を省略することにより、単一の空間を有するものとしたり、または中間部に複数の横フレームを上下方向に離間させて設けることにより、上下方向に3段以上の空間を形成したりすることもある。
【0022】
図2および図3に示すように、上段の横フレーム(2)と中段の横フレーム(3)の下面には、左右方向に長い下向きの前後2条の突条(8)(8)が設けられている。
また、図3および図4に示すように、中段の横フレーム(3)の上面と下段の横フレーム(4)の上面とには、上下方向の寸法を突条(8)(8)の上下方向の寸法より小とした左右方向に長い上向きの前後2条の突条(9)(9)が設けられている。
さらに、図5に示すように、左右の側フレーム(1)の内面には、断面ほぼ円弧状の上下方向を向く前後2条の凹溝(10)が設けられている。
【0023】
矩形枠(7)における各空間(5)(6)のほぼ前半部には、透明な板ガラスからなる(半透明または不透明のアクリル板、その他の材料製のものとしてもよい)矩形のパネル(11)の外周を囲繞してパネル(11)を保持するパネル枠(12)が、後述するようにして装着されている。
【0024】
各パネル枠(12)は、各空間(5)(6)に嵌合される矩形枠状の嵌合部(12a)の前端に、上下および左右の外向きに突出する外周縁部(12b)を備えており、外周縁部(12b)から嵌合部(12a)の中間に掛けての内面には、前後方向の外方に向かって拡開する傾斜面(12c)が形成されている。
【0025】
パネル枠(12)を矩形枠(7)に装着したときに、矩形枠(7)の前後方向のほぼ中央に位置するパネル枠(12)の嵌合部(12a)の内面には、パネル(8)の周縁部が嵌合された凹溝(13)が設けられている。凹溝(13)内には、パネル(8)の端面が直接凹溝(13)の内面に当接しないようにするための断面円弧状の緩衝材(14)が設けられている。
【0026】
パネル枠(12)の外周面における外周縁部(12b)より若干後方の部分には、上下および左右の外向きに突出する突片(15)が設けられており、この突片(15)と外周縁部(12b)との間には、凹溝(16)が形成されている。
【0027】
図5に示すように、各パネル枠(12)の左右の両側面には、外側方に向かって平面視山形に突出する上下1対の板ばね(17)の基部(17a)が、固定ねじ(18)をもって止着されている。
【0028】
各パネル枠(12)は、若干後傾させた状態で、その上端部の凹溝(16)を、図2および図3に示すように、上段の横フレーム(2)および中段の横フレーム(3)の下面に設けた前方の突条(8)に嵌合し、全体を持ち上げつつ、下部を後方へ回動して、ほぼ垂直の姿勢とし、次いで、下降させつつ、下端部の凹溝(16)を、図3および図4に示すように、中段の横フレーム(3)および下段の横フレーム(4)の上面に設けた前方の突条(9)に嵌合することにより、外周縁部(12b)が矩形枠(7)の前面に当接し、かつ嵌合部(12a)が各空間内に嵌合されるようにして、いわゆるけんどん方式で、矩形枠(7)のほぼ前半部に装着される。
【0029】
なお、パネル枠(12)を矩形枠(7)に装着したときの上方の凹溝(16)とそれに嵌合する突条(8)との間に、下方の凹溝(16)を突条(9)より離脱させるに十分な上方への移動可能代(d)(図2および図3参照)を設けておくことにより、上記のようなけんどん方式によるパネル枠(12)の矩形枠(7)への装着が可能となる。
【0030】
このけんどん方式での装着時に、各パネル枠(12)の両側面に設けられた上下の板ばね(17)(17)は、矩形枠(7)における側フレーム(1)(1)の内面に圧接し、各パネル枠(12)が、各空間(5)(6)内の前後方向の定位置に位置したとき、各側フレーム(1)の内面の前方の凹溝(10)に弾性係合して、矩形枠(7)に対する各パネル枠(12)の前後方向および上下方向の移動に対して抵抗力を付与する。したがって、各パネル枠(12)は、矩形枠(7)から脱落しにくくなる。
【0031】
各パネル枠(12)における嵌合部(12a)の後端面には、後方を向く短寸の突片(19)と、同じく後方を向く長寸の弾性係合片(20)とが、内外二重の矩形枠状をなして突設されており、弾性係合片(20)の後端部外周面には、円弧状断面の膨出部(20a)が設けられている。
【0032】
矩形枠(7)における各空間(5)(6)の後半部には、パネル枠(12)とほぼ前後対称の形状をなすが、パネル(11)を保持しない疑似パネル枠(21)が、後述するようにして装着されている。
【0033】
各疑似パネル枠(21)は、パネル枠(12)における嵌合部(12a)、外周縁部(12b)、および傾斜面(12c)と前後対称の形状の嵌合部(21a)、外周縁部(21b)、および傾斜面(21c)を備えている。嵌合部(21a)の前端には、傾斜面(21c)の前端より前方を向く内側突片(21d)と、その外側において前方を向く外側突片(22)とが、内外二重の矩形枠状をなして突設されており、その内側突片(21d)と外側突片(22)との間には、パネル枠(12)における突片(19)と弾性係合片(20)とが嵌合される係合凹部(23)が形成されている。
【0034】
外側突片(22)における前後方向の中間部内面には、外側突片(22)の前縁と平行をなす円弧状断面の膨出部(22a)が設けられており、この膨出部(22a)により、係合凹部(23)における前後方向の中間部に、狭窄部が形成されている。
【0035】
各疑似パネル枠(21)は、その外周縁部(21b)が矩形枠(7)の後面に当接するようにして、嵌合部(21a)が矩形枠(7)における各空間(5)(6)の後半部に嵌合されるとともに、弾性係合片(20)の膨出部(20a)が、狭窄部である外側突片(22)の膨出部(22a)を通過して、膨出部(22a)の後部に弾性係合するようにして、弾性係合片(20)と突片(19)とが、相対的に係合凹部(23)に嵌合されるようにして、矩形枠(7)における各空間(5)(6)の後半部に装着されている。
【0036】
図5に示すように、各疑似パネル枠(21)の左右の両側面には、パネル枠(12)に設けたのと同一の、外側方に向かって平面視山形に突出する上下1対の板ばね(17)の基部(17a)が、固定ねじ(18)をもって止着されている。
この板ばね(17)(17)は、各疑似パネル枠(21)を矩形枠(7)における各空間(5)(6)に装着する際に、矩形枠(7)における側フレーム(1)(1)の内面に圧接し、各疑似パネル枠(21)が、各空間(5)(6)内の前後方向の定位置に位置したとき、各側フレーム(1)の内面の後方の凹溝(10)に弾性係合して、矩形枠(7)に対する各疑似パネル枠(21)の前後方向および上下方向の移動に対して抵抗力を付与する。したがって、各疑似パネル枠(21)は、矩形枠(7)から脱落しにくくなる。
【0037】
また、各疑似パネル枠(21)とパネル枠(12)とが、それらの外周縁部(21a)(12a)が矩形枠(7)を前後から挟んだ状態で、上記のようにして、互いに結合されることにより、両パネル枠(12)(21)とは、振動等によっても、矩形枠(7)から脱落することはなく、矩形枠(7)にしっかりと保持される。
【0038】
図1および図5に示すように、矩形枠(7)における左右の側フレーム(1)(1)は、床面上に立設された左右1対の支柱(24)(24)に、ねじ(図示略)等をもって固着されている。図5に想像線で示すように、各支柱(24)の反対側の側面に、上記と同様の矩形枠(7)における左右の側フレーム(1)を連結し、左右方向に長い間仕切パネル装置とすることもある。
また、図1および図2に示すように、最上段の横フレーム(2)上には、上部カバー(25)が、着脱自在に装着されている。
【0039】
図4に示すように、最下段の横フレーム(4)の左右両側部の下面には、高さ調節用のアジャスタ(26)が設けられ、矩形枠(7)はそれらのアジャスタ(26)を介して接床されている。
その他の細かな構成に関しては、本発明に直接関係しないので、詳細な説明は省略する。
【0040】
この実施形態は、上記のような構成としてあるので、パネル枠(12)を、矩形枠(7)の前方より嵌合して、矩形枠(7)に装着し、次いで、疑似パネル枠(21)を、矩形枠(7)の後方より嵌合して、疑似パネル枠(21)とパネル枠(12)とを、互いに弾性係合させるだけで、間仕切パネル装置を、作業現場等において、短時間で容易に組み立てることができる。
【0041】
また、疑似パネル枠(21)を、パネル枠(12)と矩形枠(7)とから後方に取り外し、次いで、パネル枠(12)とパネル(11)とを、矩形枠(7)から取り外すことにより、分解およびパネル(11)の交換等を容易に行うことができる。
さらに、疑似パネル枠(21)とパネル枠(12)との対向端部同士を、弾性係合片(20)をもって、弾性係合させたことにより、両パネル枠(12)(21)の内端同士が整合し、それらが位置ずれするのを防止することができ、常に美麗な外観を呈することができる。
【0042】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に、例えば次のような種々の変形や変更を施して実施することができる。
(1) 矩形枠(7)の後方から、パネル(11)とパネル枠(12)とを装着し、矩形枠(7)の前方から、疑似パネル枠(21)を装着する。
(2) 矩形枠状とした弾性係合片(20)が、矩形枠状とした外側突片(22)に外嵌するようにする。
(3) 矩形枠(7)における上下の横フレーム(2)(3)または(3)(4)の対向面に凹溝を設け、それに対向するパネル枠(12)の上下面に上下方向を向く突条を設け、パネル枠(12)を矩形枠(7)に装着したときの上方の突条と凹溝との間に、下方の突条を凹溝より離脱させるに十分な上方への移動可能代を設けて、パネル枠(12)を、矩形枠(7)に、いわゆるけんどん方式で装着可能とする。
(4) 板ばね(17)に代えて、凹溝(10)に弾性係合するようにしたゴム等の弾性体を、パネル枠(12)の両側面に設ける。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態を斜め前方から見た分解斜視図である。
【図2】同じく、上部の中央縦断側面図である。
【図3】同じく、中間部の中央縦断側面図である。
【図4】同じく、下部の中央縦断側面図である。
【図5】同じく、図3のV−V線に沿う横断平面図である。
【符号の説明】
【0044】
(1)側フレーム
(2)(3)(4)横フレーム
(5)(6)空間
(7)矩形枠
(8)(9)突条
(10)凹溝
(11)パネル
(12)パネル枠
(12a)嵌合部
(12b)外周縁部
(12c)傾斜面
(13)凹溝
(14)緩衝材
(15)突片
(16)凹溝
(17)板ばね
(17a)基部
(18)固定ねじ
(19)突片
(20)弾性係合片
(20a)膨出部
(21)疑似パネル枠
(21a)嵌合部
(21b)外周縁部
(21c)傾斜面
(21d)内側突片
(22)外側突片
(22a)膨出部
(23)係合凹部
(24)支柱
(25)上部カバー
(26)アジャスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右1対の側フレームを、上下1対の横フレームにより連結することによって、矩形枠を形成し、この矩形枠の前後いずれか一方より、矩形のパネルの外周を囲繞して前記パネルを保持するパネル枠を、その外周縁部が矩形枠の前後いずれかの面に係合するようにして嵌合するとともに、前記矩形枠の前後いずれか他方より、前記パネル枠とほぼ前後対称の形状をなすが、パネルを保持しない疑似パネル枠を、その外周縁部が矩形枠の後面または前面と係合するようにして嵌合し、かつ前記疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、他方の対向端部に弾性係合させることにより、疑似パネル枠をパネル枠に結合したことを特徴とする間仕切パネル装置。
【請求項2】
パネル枠を矩形枠に装着したときに、矩形枠の前後方向のほぼ中央に位置するパネル枠の内面に、パネルの周縁部が嵌合するようにした凹溝を設け、かつ疑似パネル枠の前後方向の内側の縁が、パネル枠の内面の凹溝側の縁と前後対称をなすようにして、パネル枠における前記凹溝に嵌合されたパネルの後面または前面に当接するようにしたことを特徴とする請求項1記載の間仕切パネル装置。
【請求項3】
疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片が弾性係合するようにした係合凹部を、他方の対向端部に設けたことを特徴とする請求項1または2記載の間仕切パネル装置。
【請求項4】
弾性係合片の先端部の側面に膨出部を設け、かつ前記弾性係合片が係合凹部に嵌合されるとき、前記膨出部が通過する係合凹部の内面に、狭窄部を設けたことを特徴とする請求項3記載の間仕切パネル装置。
【請求項5】
疑似パネル枠とパネル枠との対向端部のいずれか一方に設けた弾性係合片を、矩形枠状とするとともに、他方の対向端部に、矩形枠状をなして前後方向に突出する突片を設け、この矩形枠状の突片に、矩形枠状の前記弾性係合片を、内嵌または外嵌したことを特徴とする請求項1または2記載の間仕切パネル装置。
【請求項6】
矩形枠における上下の横フレームの対向面と、それに対向するパネル枠の上下面とのいずれか一方に上下方向を向く突条を設け、かつ同じく他方に、前記突条が嵌合する凹溝を設け、パネル枠を矩形枠に装着したときの上方の突条と凹溝との間に、下方の突条を凹溝より離脱させるに十分な上方への移動可能代を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の間仕切パネル装置。
【請求項7】
矩形枠における左右の側フレームの対向面と、それに対向するパネル枠の左右の側面とのいずれか一方に凹部を設け、かつ同じく他方に、前記凹部に弾性係合する弾性体を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の間仕切パネル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−57153(P2008−57153A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−233248(P2006−233248)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)