説明

間充織幹細胞、組成物、及び心臓組織障害の治療方法

本発明は、間葉系幹細胞(MSC)を含む組成物、及び心臓障害の修復や炎症性疾患の治療におけるその新規な使用方法を提供する。また、本発明は、特定の条件下でMSCによって分泌されるTSG−6タンパク質を心臓障害や炎症性疾患の修復に使用する方法を提供する。本発明の組成物は、限定されるものではないが、心筋梗塞などの心臓障害後の心臓機能の回復、及び炎症性疾患の症状の低下に特に有用である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
高いレベルのTSG−6タンパク質を発現する条件下でTNF−α、IL1、及びLPSの1つ又は複数と接触した間葉系幹細胞(MSC)の精製集団。
【請求項2】
前記精製集団が、精製された迅速自己更新性の間葉系幹細胞(RS−MSC)を含む、請求項1に記載のMSCの精製集団。
【請求項3】
請求項1に記載の細胞の集団を含んでなる医薬組成物。
【請求項4】
(a)TSG−6タンパク質をコードする異種ヌクレオチド配列を含み、かつ(b)前記TSG−6タンパク質を発現する、遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団。
【請求項5】
前記集団が精製された、請求項4に記載の遺伝子組換えMSCの集団。
【請求項6】
請求項4に記載の細胞の集団を含んでなる医薬組成物。
【請求項7】
(a)RS−MSCを含む細胞の第1集団を提供し、
(b)前記細胞の集団を(i)PODXLに特異的に結合する抗体、及び(ii)CD49fに特異的に結合する抗体、の一方又は双方に接触させ、及び
(c)前記抗体の一方又は双方に結合する細胞を分離し、それによって精製RS−MSCの集団を産生する、
ことを含む、迅速自己更新性の間葉系幹細胞(RS−MSC)の精製方法。
【請求項8】
請求項7の方法によって産生された迅速自己更新性の間葉系幹細胞(RS−MSC)の精製集団。
【請求項9】
(a)(i)心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)精製された腫瘍壊死因子α刺激遺伝子6(TSG−6)タンパク質を含む組成物を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記組成物の治療的有効量を投与し、それによって前記心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項10】
前記投与が、心筋への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
(a)(i)心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)請求項1に記載の間葉系幹細胞(MSC)の精製集団を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記間葉系幹細胞(MSC)の精製集団の治療的有効量を投与し、それによって前記心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項12】
前記投与が、心筋への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
(a)(i)心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)請求項4に記載の遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団の治療的有効量を投与し、それによって前記心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の心筋細胞壊死の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項14】
前記投与が、心筋への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
(a)(i)組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)請求項1に記載の間葉系幹細胞(MSC)の精製集団を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記間葉系幹細胞(MSC)の精製集団の治療的有効量を投与し、それによって前記組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項16】
前記投与が、心筋への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記組織が心筋組織を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記投与が、心筋組織への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
(a)(i)組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)請求項4に記載の遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団の治療的有効量を投与し、それによって前記組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項20】
前記組織が心筋組織を含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記投与が、心筋組織への筋肉内投与と静脈内投与からなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
(a)(i)組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者、及び(ii)精製された腫瘍壊死因子α刺激遺伝子6(TSG−6)タンパク質を含む組成物を提供し、
(b)前記哺乳類被検者に前記組成物の治療的有効量を投与し、それによって前記組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる、
ことを含む、哺乳類被検者の無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる方法。
【請求項23】
(a)組織における無菌性炎症の1つ又は複数の症状を減少させる必要のある哺乳類被検者を提供し、
(b)プラスミン活性、マクロファージ誘導タンパク質−1(MCP−1)、マクロファージ炎症性タンパク質−1α(MIP−1α)、βトロンボグロブリン、可溶性ST2受容体、C反応性タンパク質(CRP)、及びナトリウム利尿ペプチドの2つ以上の血清レベルの増加を、組織における無菌性炎症を有しない対照標準の哺乳類被検者に比較して検出する、
ことを含む、哺乳類被検者の組織における無菌性炎症を検出する方法。
【請求項24】
(c)(i)精製された腫瘍壊死因子α刺激遺伝子6(TSG−6)タンパク質を含む組成物、(ii)請求項1に記載の間葉系幹細胞(MSC)の精製集団、及び(iii)請求項4に記載の遺伝子組換え間葉系幹細胞(MSC)の集団、の1つ又は複数の治療的有効量を前記被検者に投与し、
前記投与は治療被検者を産出し、
(d)前記治療被検者において、工程(b)で検出した血清レベルに比較して、プラスミン活性、MCP−1、MIP−1α、βトロンボグロブリン、可溶性ST2受容体、CRP、及びナトリウム利尿ペプチドの2つ以上の血清レベルの減少を検出する、
ことをさらに含む、請求項23に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2011−525355(P2011−525355A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514618(P2011−514618)
【出願日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/003657
【国際公開番号】WO2009/154770
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510162539)ザ テキサス エーアンドエム ユニバーシティ システム (2)
【氏名又は名称原語表記】THE TEXAS A&M UNIVERSITY SYSTEM
【住所又は居所原語表記】3369 TAMU College Station, Texas 77843−3369, United States of America
【Fターム(参考)】