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関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中におけるタンパク質混入物の量の減少
説明

関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中におけるタンパク質混入物の量の減少

【課題】非常に少ない、または無視できる量のタンパク質混入物を有するビタミンK依存性タンパク質組成物およびその調製に適用可能な方法を提供する。
【解決手段】ビタミンK依存性タンパク質、特に、因子Xポリペプチド(FX/FXa)、因子IXポリペプチド(FIX/FIXa)、因子VIIポリペプチド(FVII/FVIIa)、および抗凝固性のタンパク質Cから選択される凝固因子、特に因子VIIポリペプチド、と結合することができる固相物質とを接触・回収するステップを含む、前記タンパク質含有組成物中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非常に低いかまたは無視できる量のタンパク質混入物を有するビタミンK依存性タンパク質組成物に関する。本発明は、そのようなビタミンK依存性タンパク質組成物の調製において適用可能な方法にも関する。そのような方法は、単独またはタンパク質混入物の相対的な量を減少させる目的で逐次的に組み合わせて使用することができる。本発明は、特に、因子Xポリペプチド(FX/FXa)、因子IXポリペプチド(FIX/FIXa)、因子VIIポリペプチド(FVII/FVIIa)、および抗凝固性タンパク質Cから選択される凝固因子、特に因子VIIポリペプチドの組成物の調製に関する。
【背景技術】
【0002】
微生物または細胞株の培養による組み換えタンパク質の産生において、最終的な産生のステップは、回収することおよび任意に目的の生成物を濃縮することである。細胞を培養した培地は、培地成分および核酸等の他の混入物を除いて、分泌されたタンパク質、および特に、関心のある細胞内タンパク質を含有する細胞ライセートを含み、より高いもしくはより低い程度で細胞により産生された他のタンパク質も含む。それ故、精製されたタンパク質生成物を得るために、関心のあるタンパク質を含有する粗製物質中の他のタンパク質、ポリペプチド、および不純物から関心のあるタンパク質を分離する必要がある。
【0003】
関心のあるポリペプチドと同じ性質のドメインを含んでなるタンパク質混入物を除去することは、しばしば困難である。
【0004】
ビタミンK依存性タンパク質は、分子のアミノ末端部分において共通の構造的な特徴を有することにより他のタンパク質と区別される。これらのタンパク質のN-末端は、Gla-ドメインとも呼ばれるが、酵素γ-グルタミルカルボキシラーゼにより触媒されるビタミンK依存性の反応においてグルタミン酸から合成される、異常なアミノ酸であるγ-カルボキシグルタミン酸中に豊富に含まれる。約2〜12のGla残基の存在により、前記Gla-ドメインは、Ca2+のような2価の陽イオンを結合させることができることにより特徴付けられる。金属イオンの結合において、これらのタンパク質は、円二色性および蛍光発光のようないくつかの技術により測定することができる高次構造上の変化を起こす。
【0005】
金属により誘発されるGla-含有タンパク質の高次構造上の変化の発見は(Nelsestuen et. al., J. Biol. Chem. 1976; 251, 6886-6893)、立体特異的なポリクローナル抗体の同定と共に(Furie et al., J. Biol. Chem. 1978; 253, 8980-8987)、立体特異的な免疫親和性クロマトグラフィーの導入に対する道を開いた。これらの抗体は、Ca2+イオンの存在下でGla-ドメインを認識し、結合することができたが、EDTAまたはクエン酸塩のようなCa2+キレート剤を用いてCa2+イオンを除去した場合にはタンパク質を遊離した。
【0006】
1980年代の立体特異的偽親和性クロマトグラフィーは、高次構造において金属誘発性の変化が起こるというGla含有タンパク質の独特の性質を使用して発達した。偽親和性クロマトグラフィーは、関与する固定化された親和性リガンドがなく、通常のクロマトグラフィーのマトリックス上で行われる点で、通常の親和性クロマトグラフィーとは異なる(Yan S. B., J. Mol. Recog. 1996; 9, 211-218)。Glaタンパク質は、2価の金属イオンを除去することにより、陰イオン交換物質に吸着され得る。続いて、Ca2+を溶出緩衝液に加えることにより溶出が行われる。
【0007】
1986年、BjornおよびThimは、因子VIIにおけるGla-ドメインのCa2+結合性の性質の利点を利用して、陰イオン交換物質上の組み換え因子VIIを精製することについて報告した(Bjorn S. and Thim L., Research Dislosure, 1986, 26960-26962.)。吸着はCa2+を含まない緩衝液中で達成され、因子VIIの溶出は、低いイオン強度であるCa2+含有緩衝液を用いて、穏和な条件下で可能であった。
【0008】
Yanらは、組み換えヒトタンパク質Cの精製のために、同じ原理を使用した(Yan S. B. et al., Bio/technology. 1990; 8, 655-661)。
【0009】
Gla-ドメインの存在が、Gla含有タンパク質を他のタンパク質から分離することに対する利点を提供する一方で、本発明の発明者は、Gla含有タンパク質の類似の性質および挙動によりそれらを相互に分離することが困難になることを見出した。あるGlaタンパク質に対して産生されるいくつかの立体特異的な抗体は、他のGlaタンパク質との交差反応を示す(Furie B. and Furie B., J. Biol. Chem. 1979; 254, 9766-9771; Church et al., J. Biol. Chem. 1988; 263, 6259-6267.)。
【0010】
Brownらは、Gla残基に対して特異的なモノクローナル抗体について報告した(Brown et al., J. Biol. Chem. 2000; 275, 19795-19802.)。これらの抗体は、試験した全てのGlaタンパク質を認識することができた:因子VII、因子IX、因子II、タンパク質C、タンパク質S、GAS-6、骨基質Glaタンパク質、コナントキン(conantokin)G。
【0011】
GLA-ドメインを有するタンパク質は、限定するものではないが、以下のタンパク質を含んでなる:GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、トロンビン、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VII/VIIa、タンパク質Z、膜内外(Transmembrane)γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGla タンパク質、およびオステオカルシン。
【0012】
米国特許第5,633,350号は、ビタミンK依存性タンパク質をビタミンK非依存性の付随的なタンパク質から分離する方法について述べる。
【0013】
宿主細胞(ヒト細胞株でなくてもよい)は、ポリペプチドの使用において望ましくない免疫原性の反応を引き起こし得るタンパク質混入物を大量に産生する可能性があるため、関心のあるGla-ドメイン含有ポリペプチドのような関心のあるビタミンK依存性タンパク質をタンパク質混入物から効率的に分離することに対する必要性は、細胞培養で産生されたそのようなポリペプチドを精製する場合に特に関連する問題である。
【0014】
それ故、本発明の目的は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中のタンパク質混入物の量を減少させるか、または除去さえするための適切な方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物であって、非常に少ないか無視できる量のタンパク質混入物を含む組成物を提供することである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中のタンパク質混入物の量を減少させるか、または除去さえするための種々の方法に関する。
【0016】
[関心のあるビタミンK依存性タンパク質]
本発明は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質の精製、および特に、そのようなタンパク質を含んでなる精製された組成物についての広範な側面に関する。「関心のある」という用語は、ここでは特定の種を指すものとして適用され(ビタミンK依存性タンパク質)、最も純粋な形態、例えば治療的な状況においてビタミンK依存性タンパク質を使用することを目的として得ることに関連する。
【0017】
ここで述べられる方法は、原理として、限定するものではないが、GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、トロンビン、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VII/VIIa、タンパク質Z、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGla タンパク質、およびオステオカルシン、特に因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子を含んでなる任意のビタミンK依存性タンパク質の精製に適用可能である。1つの特別な実施形態において、前記方法は、細胞培養条件下、特に非ヒト細胞培養条件下で産生された関心のある組み換えビタミンK依存性タンパク質を精製するために使用される。
【0018】
1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、FIXまたはFIXaのような因子IXポリペプチドである。
【0019】
もう1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、因子VII関連ポリペプチド、または因子VII誘導体、または因子VII複合体のような因子VIIポリペプチド、特にヒト因子VIIポリペプチド、特にヒト野生型因子VIIもしくは野生型ヒト因子VIIaである。
【0020】
ここで用いられる場合、「因子VIIポリペプチド」および「FVIIポリペプチド」という用語は、野生型ヒト因子VIIaのアミノ酸配列1〜406を含んでなるいずれのタンパク質(すなわち、米国特許第4,784,950号に開示されているアミノ酸配列を有するポリペプチド)、それらの変種、ならびに因子VII関連ポリペプチド、因子VII誘導体、および因子VII複合体を意味する。これには、野生型ヒト因子VIIaと比較して実質的に同じまたは改善された生物活性を示す因子VII変種、因子VII関連ポリペプチド、因子VII誘導体、および因子VII複合体が含まれる。
【0021】
「因子VII」または「FVII」という用語は、切断されていない(チモーゲン)形態の因子VIIポリペプチド、ならびに生理活性形態を生じるためにタンパク分解性に加工された、因子VIIaと命名されてよいポリペプチドを指すものである。典型的に、因子VIIは、残基152と153の間で切断されて因子VIIaとなる。そのような因子VIIの変種は、ヒト因子VIIと比較して、安定性、リン脂質結合、変化した比活性等において異なる性質を示してよい。
【0022】
ここで用いられる場合、「野生型ヒト因子VIIa」は、米国特許第4,784,950号において開示されているアミノ酸配列を有するポリペプチドである。
【0023】
ここで用いられる場合、「因子VII関連ポリペプチド」は、変種(またはアナログ)を含むポリペプチドを指し、ここでの因子VIIa生物活性は、野生型因子VIIaの活性と比較して、減少のように実質的に修飾されている。これらのポリペプチドには、限定するものではないが、ポリペプチドの生物活性を修飾または破壊するように特定のアミノ酸配列の変化が導入された因子VIIまたは因子VIIaが含まれる。
【0024】
ここで用いられる場合、「因子VII誘導体」という用語は、野生型因子VIIと比較して実質的に同じまたは改善された生物活性を示す因子VIIポリペプチドを示すものであり、ここでの親ペプチドの1以上のアミノ酸は、例えば、アルキル化、グリコシル化、PEG化、グリコPEG化、アシル化、エステル形成、またはアミド形成等により、遺伝的および/または化学的および/または酵素的に修飾されている。これには、限定するものではないが、PEG化ヒト因子VIIa、システイン-PEG化ヒト因子VIIa、およびそれらの変種が含まれる。因子VII誘導体の非限定的な例には、WO 03/31464、ならびに米国特許出願US 20040043446、US 20040063911、US 20040142856、US 20040137557、およびUS 20040132640 (Neose Technologies, Inc.)において開示されているグリコPRG化因子VII誘導体;WO 01/04287、米国特許出願第20030165996号、WO 01/58935、WO 03/93465 (Maxygen ApS)、およびWO 02/02764、米国特許出願第20030211094号 (University of Minnesota)において開示されている因子VII複合体が含まれる。
【0025】
「改善された生物活性」という用語は、i)組み換え野生型ヒト因子VIIaと比較して実質的に同じまたは増大したタンパク分解活性を有する因子VIIポリペプチド、ii)組み換え野生型ヒト因子VIIaと比較して実質的に同じまたは増大したTF結合活性を有する因子VIIポリペプチド、またはiii)組み換え野生型ヒト因子VIIaと比較して実質的に同じまたは増大した血漿半減期を有する因子VIIポリペプチドを示す。「PEG化ヒト因子VIIa」という用語は、ヒト因子VIIaポリペプチドと結合したPEG分子を有するヒト因子VIIaを意味する。PEG分子は、任意のアミノ酸残基を含む因子VIIaの任意の部分または因子VIIaポリペプチドの糖部分に結合してよいと解されるべきである。「システイン-PEG化ヒト因子VIIa」という用語は、ヒト因子VIIaに導入されたシステインのスルフヒドリル基に結合したPEG分子を有する因子VIIaを意味する。
【0026】
組み換え野生型ヒト因子VIIaと比較して実質的に同じまたは増大したタンパク分解活性を有する因子VII変種の非限定的な例には、以下が含まれる:S52A-因子VIIa、S60A-因子VIIa (Lino et al., Arch. Biochem. Biophys. 352: 182-192, 1998);米国特許第5,580,560号に開示されているように、増大したタンパク質分解安定性を示す因子VIIa変種;残基290と291の間または残基315と316の間でタンパク分解性に切断された因子VIIa(Mollerup et al., Biotechnol. Bioeng. 48:501-505, 1995);因子VIIaの酸化型(Kornfelt et al., Arch. Biochem. Biophys. 363:43-54, 1999); PCT/DK02/00189において開示されているような因子VII変種(WO 02/077218に対応);およびWO 02/38162に開示されているように増大したタンパク分解安定性を有する因子VII変種(Scripps Research Institute); WO 99/20767、米国特許第6017882号および第6747003号、米国特許出願第20030100506号(ミネソタ大学)およびWO 00/66753、米国特許出願第20010018414号、第2004220106号、および第200131005号、米国特許第6762286号および第6693075号(ミネソタ大学)に開示されているように、修飾されたGla-ドメインを有し、向上した膜結合性を示す因子VII変種;ならびにWO 01/58935、米国特許第6806063号、米国特許出願第20030096338号(Maxygen ApS)、WO 03/93465 (Maxygen ApS)、およびWO 04/029091 (Maxygen ApS)において開示されているような因子VII変種。
【0027】
野生型因子VIIaと比較して増大した生物活性を有する因子VII変種の非限定的な例には、WO 01/83725、WO 02/22776、WO 02/077218、PCT/DK02/00635 (WO 03/027147に対応)、デンマーク特許出願PA 2002 01423 (WO 04/029090に対応)、デンマーク特許出願PA 2001 01627 (WO 03/027147に対応);WO 02/38162 (Scripps Research Institute)において開示されているような因子VII変種;およびJP 2001061479(Chemo-Sero-Therapeutic Res Inst.)に開示されているように、増大した活性を有する因子VIIa変種が含まれる。
【0028】
限定するものではないが、因子VIIの変種の例には以下が含まれる:P10Q-FVII, K32E-FVII, P10Q/K32E-FVII, L305V-FVII, L305V/M306D/D309S-FVII, L305I-FVII, L305T-FVII, F374P-FVII, V158T/M298Q-FVII, V158D/E296V/M298Q-FVII, K337A-FVII, M298Q-FVII, V158D/M298Q-FVII, L305V/K337A-FVII, V158D/E296V/M298Q/L305V-FVII, V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, V158D/E296V/M298Q/L305V/K337A-FVII, K157A-FVII, E296V-FVII, E296V/M298Q-FVII, V158D/E296V-FVII, V158D/M298K-FVII, and S336G-FVII, L305V/K337A-FVII, L305V/V158D-FVII, L305V/E296V-FVII, L305V/M298Q-FVII, L305V/V158T-FVII, L305V/K337A/V158T-FVII, L305V/K337A/M298Q-FVII, L305V/K337A/E296V-FVII, L305V/K337A/V158D-FVII, L305V/V158D/M298Q-FVII, L305V/V158D/E296V-FVII, L305V/V158T/M298Q-FVII, L305V/V158T/E296V-FVII, L305V/E296V/M298Q-FVII, L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII, L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII, L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII, L305V/V158T/E296V/K337A-FVII, L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII, L305V/V158D/E296V/K337A-FVII, L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII, S314E/K316H-FVII, S314E/K316Q-FVII, S314E/L305V-FVII, S314E/K337A-FVII, S314E/V158D-FVII, S314E/E296V-FVII, S314E/M298Q-FVII, S314E/V158T-FVII, K316H/L305V-FVII, K316H/K337A-FVII, K316H/V158D-FVII, K316H/E296V-FVII, K316H/M298Q-FVII, K316H/V158T-FVII, K316Q/L305V-FVII, K316Q/K337A-FVII, K316Q/V158D-FVII, K316Q/E296V-FVII, K316Q/M298Q-FVII, K316Q/V158T-FVII, S314E/L305V/K337A-FVII, S314E/L305V/V158D-FVII, S314E/L305V/E296V-FVII, S314E/L305V/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158T-FVII, S314E/L305V/K337A/V158T-FVII, S314E/L305V/K337A/M298Q-FVII, S314E/L305V/K337A/E296V-FVII, S314E/L305V/K337A/V158D-FVII, S314E/L305V/V158D/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158D/E296V-FVII, S314E/L305V/V158T/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158T/E296V-FVII, S314E/L305V/E296V/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII, S314E/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII, S314E/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII, S314E/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, S314E/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII, K316H/L305V/K337A-FVII, K316H/L305V/V158D-FVII, K316H/L305V/E296V-FVII, K316H/L305V/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158T-FVII, K316H/L305V/K337A/V158T-FVII, K316H/L305V/K337A/M298Q-FVII, K316H/L305V/K337A/E296V-FVII, K316H/L305V/K337A/V158D-FVII, K316H/L305V/V158D/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158D/E296V-FVII, K316H/L305V/V158T/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158T/E296V-FVII, K316H/L305V/E296V/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII, K316H/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII, K316H/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII, K316H/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, K316H/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII, K316Q/L305V/K337A-FVII, K316Q/L305V/V158D-FVII, K316Q/L305V/E296V-FVII, K316Q/L305V/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158T-FVII, K316Q/L305V/K337A/V158T-FVII, K316Q/L305V/K337A/M298Q-FVII, K316Q/L305V/K337A/E296V-FVII, K316Q/L305V/K337A/V158D-FVII, K316Q/L305V/V158D/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158D/E296V-FVII, K316Q/L305V/V158T/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158T/E296V-FVII, K316Q/L305V/E296V/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158T/K337A/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII, K316Q/L305V/V158D/K337A/M298Q-FVII, K316Q/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII, K316Q/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, K316Q/L305V/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII, F374Y/K337A-FVII, F374Y/V158D-FVII, F374Y/E296V-FVII, F374Y/M298Q-FVII, F374Y/V158T-FVII, F374Y/S314E-FVII, F374Y/L305V-FVII, F374Y/L305V/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158D-FVII, F374Y/L305V/E296V-FVII, F374Y/L305V/M298Q-FVII, F374Y/L305V/V158T-FVII, F374Y/L305V/S314E-FVII, F374Y/K337A/S314E-FVII, F374Y/K337A/V158T-FVII, F374Y/K337A/M298Q-FVII, F374Y/K337A/E296V-FVII, F374Y/K337A/V158D-FVII, F374Y/V158D/S314E-FVII, F374Y/V158D/M298Q-FVII, F374Y/V158D/E296V-FVII, F374Y/V158T/S314E-FVII, F374Y/V158T/M298Q-FVII, F374Y/V158T/E296V-FVII, F374Y/E296V/S314E-FVII, F374Y/S314E/M298Q-FVII, F374Y/E296V/M298Q-FVII, F374Y/L305V/K337A/V158D-FVII, F374Y/L305V/K337A/E296V-FVII, F374Y/L305V/K337A/M298Q-FVII, F374Y/L305V/K337A/V158T-FVII, F374Y/L305V/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V-FVII, F374Y/L305V/V158D/M298Q-FVII, F374Y/L305V/V158D/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q-FVII, F374Y/L305V/E296V/V158T-FVII, F374Y/L305V/E296V/S314E-FVII, F374Y/L305V/M298Q/V158T-FVII, F374Y/L305V/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158T/S314E-FVII, F374Y/K337A/S314E/V158T-FVII, F374Y/K337A/S314E/M298Q-FVII, F374Y/K337A/S314E/E296V-FVII, F374Y/K337A/S314E/V158D-FVII, F374Y/K337A/V158T/M298Q-FVII, F374Y/K337A/V158T/E296V-FVII, F374Y/K337A/M298Q/E296V-FVII, F374Y/K337A/M298Q/V158D-FVII, F374Y/K337A/E296V/V158D-FVII, F374Y/V158D/S314E/M298Q-FVII, F374Y/V158D/S314E/E296V-FVII, F374Y/V158D/M298Q/E296V-FVII, F374Y/V158T/S314E/E296V-FVII, F374Y/V158T/S314E/M298Q-FVII, F374Y/V158T/M298Q/E296V-FVII, F374Y/E296V/S314E/M298Q-FVII, F374Y/L305V/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/K337A/S314E-FVII, F374Y/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q/S314E-FVII, F374Y/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, F374Y/V158D/E296V/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/K337A/S314E-FVII, F374Y/V158D/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/V158D/E296V/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q-FVII, F374Y/L305V/V158D/M298Q/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158D/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/S314E-FVII, F374Y/V158T/E296V/M298Q/K337A-FVII, F374Y/V158T/E296V/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158T/K337A/S314E-FVII, F374Y/V158T/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/V158T/E296V/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158T/E296V/M298Q-FVII, F374Y/L305V/V158T/M298Q/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158T/E296V/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158T/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158T/E296V/S314E-FVII, F374Y/E296V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII, F374Y/V158D/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q/V158T/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A/V158T-FVII, F374Y/L305V/E296V/K337A/V158T/S314E-FVII, F374Y/L305V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/M298Q/K337A/S314E-FVII, F374Y/L305V/E296V/M298Q/K337A/V158T/S314E-FVII, F374Y/L305V/V158D/E296V/M298Q/K337A/S314E-FVII, S52A-因子 VII, S60A-因子 VII; R152E-因子 VII, S344A-因子 VII, T106N-FVII, K143N/N145T-FVII, V253N-FVII, R290N/A292T-FVII, G291N-FVII, R315N/V317T-FVII, K143N/N145T/R315N/V317T-FVII;ならびに233Thrから240Asnのアミノ酸配列において置換、付加、または欠失を有するFVII; 304Argから329Cysのアミノ酸配列において置換、付加、または欠失を有するFVII;および153Ileから223Argのアミノ酸配列において置換、付加、または欠失を有するFVII。
【0029】
それ故、因子VIIポリペプチドにおける置換の変形には以下が含まれる:P10, K32, L305, M306, D309, L305, L305, F374, V158, M298, V158, E296, K337, M298, M298, S336, S314, K316, K316, F374, S52, S60, R152, S344, T106, K143, N145, V253, R290, A292, G291, R315, V317の位置における非限定的な置換、およびT233からN240、もしくはR304からC329、もしくはI153からR223のアミノ酸配列における置換、付加、または欠失、あるいはそれらの組み合わせ、特に、P10Q, K32E, L305V, M306D, D309S, L305I, L305T, F374P, V158T, M298Q, V158D, E296V, K337A, M298Q, M298K, S336G, S314E, K316H, K316Q, F374Y, S52A, S60A, R152E, S344A, T106N, K143N, N145T, V253N, R290N, A292T, G291N, R315N, V317Tのような変形、およびT233からN240、もしくはR304からC329、もしくはI153からR223のアミノ酸配列における置換、付加、または欠失、あるいはそれらの組み合わせ。
【0030】
「因子Xポリペプチド」および「因子IXポリペプチド」という用語に関する「ポリペプチド」という表現は、それぞれ野生型ヒト因子Xおよび因子IXのアミノ酸配列を含んでなるタンパク質、ならびにそれぞれの「アナログ」、「変種」、「関連ポリペプチド」、「誘導体」、および「複合体」を指すものであり、「変種」、「関連ポリペプチド」、「誘導体」、および「複合体」という表現は、因子VIIに対して必要な変更を加えたものとして定義される。
【0031】
[組成物]
ここで用いられる場合、「組成物」という表現は、水性の液体組成物のような液体組成物、すなわち5%未満の非水性溶媒を含んでなる組成物を意味するものである。
【0032】
「第1の組成物」という用語は、本発明において、精製ステップのような処理の前の関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物を指す。前記用語は、「第1の組成物」と「第2の組成物」とを区別するために使用されるが、精製ステップのような処理の後は同じ組成物を指す。
【0033】
関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、最も典型的には、細胞培養条件下で産生された組み換えタンパク質であり、すなわち、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は細胞培養液の上清の成分として直接的に得られるか、または1以上の前述した工程の後に細胞培養液の上清から得られる。本発明の実施において、前記細胞は確立された真核生物細胞株のような真核生物細胞であり、限定するものではないが、CHO (例えばATCC CCL 61)、COS-1 (例えばATCC CRL 1650)、胎児ハムスター腎臓(BHK)、およびHEK293 (例えばATCC CRL 1573; Graham et al., J. Gen. Virol. 36:59-72, 1977)細胞株が含まれる。好ましいBHK細胞株は、tk- ts13 BHK細胞株であり(Waechter and Baserga, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 79:1106-1110, 1982)、これより後ではBHK 570細胞と呼ぶ。BHK 570細胞株は、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection), 12301 Parklawn Dr., Rockville, MD 20852から、ATCC受付番号CRL 10314として入手可能である。tk- ts13 BHK細胞株は、ATCCから受付番号CRL 1632としても入手可能である。好ましいCHO細胞株は、ATCCから受付番号CCI61として入手可能なCHO K1細胞株である。
【0034】
他の適切な細胞株には、限定するものではないが以下が含まれる:Rat Hep I (ラット肝細胞腫; ATCC CRL 1600)、Rat Hep II (ラット肝細胞腫; ATCC CRL 1548)、TCMK (ATCC CCL 139)、ヒトの肺(ATCC HB 8065)、NCTC 1469 (ATCC CCL 9.1); DUKX細胞(CHO細胞株) (Urlaub and Chasin, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:4216-4220, 1980) (DUKX細胞は、DXB11細胞とも呼ばれる)、およびDG44 (CHO細胞株) (Cell, 33: 405, 1983, and Somatic Cell and Molecular Genetics 12: 555, 1986)。3T3細胞、Namalwa細胞、骨髄腫、および骨髄腫の他の細胞との融合も有用である。いくつかの実施形態において、前記細胞は変異体または組み換え細胞であってよく、例えば、タンパク質の翻訳後の修飾を触媒する酵素(例えば、糖転移酵素および/またはグリコシダーゼのようなグリコシル化酵素、またはプロペプチドのようなプロセシング酵素)が、それらが由来する細胞型とは定性的または定量的に異なるスペクトルを示す細胞であってもよい。適した昆虫細胞株には、限定するものではないが、Spodoptera frugiperda細胞またはTrichoplusia ni 細胞のような鱗翅目(Lepidoptera)細胞株が含まれる(例えば、米国特許第5,077,214号を参照されたい)。
【0035】
典型的に、第1の組成物(精製されていない)中のタンパク質混入物の全量は、少なくとも300ppm、例えば、少なくとも400ppm、または少なくとも500ppmのように、少なくとも200ppmである。
【0036】
典型的に、第1の組成物(精製されていない)中のタンパク質S混入物の全量は、少なくとも300ppm、例えば、少なくとも400ppm、または少なくとも500ppmのように、少なくとも200ppmである。
【0037】
[典型的なタンパク質混入物]
ここで用いられる場合、「タンパク質混入物」等の用語は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に関して不純物を構成するタンパク質またはポリペプチド構築物を示すものである。それ故、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、タンパク質混入物としては数えないが、「ビタミンK依存性タンパク質」自体および「タンパク質混入物」のそれぞれの定義は、部分的に重複している。1つの実施形態において、前記タンパク質混入物はビタミンK依存性タンパク質である(が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質ではない)。
【0038】
ビタミンK依存性タンパク質は、典型的に細胞培養液中で産生されるため、タンパク質混入物の特定の群は宿主細胞タンパク質である。「宿主細胞タンパク質」は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を発現する宿主細胞により産生されるタンパク質であり、典型的に、不純物と考えられる。宿主細胞タンパク質は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質の産生のためにヒト細胞株が用いられた場合はヒトタンパク質であってよく、関心のあるタンパク質の産生のために非ヒト細胞株が用いられた場合は非ヒトタンパク質であってよい。それ故、本発明の1つの側面において、前記タンパク質混入物は、ビタミンK依存性タンパク質のような宿主細胞タンパク質である。
【0039】
宿主細胞タンパク質の特に関連のある分類は、以下のようなGla-ドメイン含有タンパク質である:GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、トロンビン、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VII/VIIa、タンパク質Z、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGlaタンパク質、およびオステオカルシン。これらのタンパク質におけるGla残基の数は、2〜12の範囲である。Gla残基の合成にはビタミンKが必要とされるため、Gla残基を含有するタンパク質は、ビタミンK依存性タンパク質とも呼ばれる。
【0040】
本文中において、関連する特定の宿主細胞タンパク質はタンパク質Sである。特別な実施形態において、前記タンパク質Sはハムスターのタンパク質Sである。それ故、ここで定義される方法および組成物は、タンパク質Sの含量の減少に特に焦点を当てる。
【0041】
[タンパク質混入物の量の減少]
本発明の中心的な側面は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質(特に因子VIIポリペプチド)を含んでなる組成物からタンパク質混入物(特にタンパク質S)を除去することができる方法である。
【0042】
それ故、本発明は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させるための方法に関し、前記方法は、(i)1以上のタンパク質混入物および/または関心のあるビタミンK依存性タンパク質と結合することができる固相物質と前記組成物とを接触させるステップと、(ii)結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物を回収するステップとを含んでなり、それにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率で表したタンパク質混入物の量は、少なくとも5倍減少した。
【0043】
最も重要な実施形態において、結果として生じる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物(精製された)中のタンパク質混入物の全量は、多くとも100ppmまで下がる。
【0044】
上述したように、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、典型的に、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である。1つのより特別な実施形態において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子IXポリペプチドである。もう1つのより特別な実施形態において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである。もう1つの特別な実施形態において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子Xポリペプチドである。
【0045】
特別な実施形態において、タンパク質混入物の主な量はGla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり;関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである。1つの実施形態において、前記タンパク質混入物はハムスタータンパク質Sである。もう1つの実施形態において、前記タンパク質混入物はタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子IXポリペプチドである。1つの実施形態において、前記タンパク質混入物はハムスタータンパク質Sである。
【0046】
1つの実施形態において、本発明は、2〜16のGla残基を含有する他のビタミンK依存性タンパク質混入物から、2〜16のGla残基を含有する関心のあるビタミンK依存性タンパク質を分離する方法に関する。
【0047】
もう1つの実施形態において、本発明は、タンパク質Sおよびタンパク質Cのような抗凝固作用を有するタンパク質を、凝固作用を有するタンパク質から分離する方法を提供する。1つの側面において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は凝固因子であり、抗凝固作用を有するタンパク質混入物はタンパク質Sである。
【0048】
もう1つの実施形態において、本発明は、非ヒトタンパク質混入物をヒトビタミンK依存性タンパク質から分離する方法を提供する。本発明の1つの側面において、前記非ヒトタンパク質混入物は、ビタミンK依存性タンパク質でもある。さらにもう1つの側面において、前記非ヒトタンパク質混入物はハムスタータンパク質である。
【0049】
このように、本発明の方法は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量を、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少させることができる。
【0050】
特に、処理された細胞培養液の上清のように、結果として得られる第2の組成物(精製された)中のタンパク質混入物の全量は、多くとも90ppm、または多くとも80ppm、または多くとも70ppm、または多くとも60ppm、または多くとも50ppm、または多くとも40ppm、または多くとも30ppm、または多くとも20ppm、または多くとも10ppm、または多くとも5ppmのように、多くとも100ppmであり;処理された細胞培養液の上清のように、結果として得られる第2の組成物(精製された)中のタンパク質S混入物の全量は、多くとも90ppm、または多くとも80ppm、または多くとも70ppm、または多くとも60ppm、または多くとも50ppm、または多くとも40ppm、または多くとも30ppm、または多くとも20ppm、または多くとも10ppm、または多くとも5ppm、または多くとも1ppmのように、多くとも100ppmである。
【0051】
典型的な細胞培養液の上清は大量のタンパク質混入物(特にタンパク質S)を含むため、(精製していない)細胞培養液の上清中のタンパク質混入物の全量は、典型的に、少なくとも750ppm、または少なくとも1000ppm、または少なくとも2000ppmのように、少なくとも500ppmであり;(精製していない)細胞培養液の上清中のタンパク質S混入物の全量は、少なくとも750ppm、または少なくとも1000ppm、または少なくとも2000ppmのように、少なくとも500ppmである。
【0052】
それ故、因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中の1以上のタンパク質S混入物の量を減少させる方法に関する上記側面において、前記方法は、(i)タンパク質S混入物および/または因子VIIポリペプチドと結合することができる固相物質と前記組成物とを接触させるステップと、(ii)結果として得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物を回収するステップとを少なくとも含んでなり、それにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表されたタンパク質S混入物の量は、少なくとも5倍のように、少なくとも2倍減少した。
【0053】
ここで有用な固相物質は、クロマトグラフィーおよび親和性捕捉の方法および工程において典型的に使用される物質、およびそれらの特定の変種であることが明らかになるであろう。
【0054】
上述した主要な変種の1つにおいて、前記固相物質は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質と比較して、相対的に高い量のタンパク質混入物と結合する。1つの側面において、タンパク質混入物が固相に結合する一方で、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は固相に結合せず、クロマトグラフィーカラムを通って流れ、結果としてタンパク質混入物から関心のあるビタミンK依存性タンパク質が分離される。特に、前記固相物質は、例えば、前記混入物のチオール部分に対するジスルフィド結合の形成のように、前記混入物の強い親和力または共有結合性の結合により、少なくとも1の混入物と特異的に結合する。
【0055】
1つの実施形態において、前記固相物質は、陰イオン交換樹脂のようなイオン交換樹脂である。一般的に使用される陰イオン交換樹脂は、Q-樹脂、4級アミン、およびDEAE樹脂、ジエチルアミノエタンを含んでなる。陰イオン交換樹脂は商業的に入手可能であり、例えば、Mono Q (アマシャムバイオサイエンス社製)、Source 15Qまたは30Q (アマシャムバイオサイエンス社製)、Poros 20HQまたは50HQ (Perseptive Biosystems社製)、Toyopearl Q650S (Toso Haas社製)等である。
【0056】
陰イオン交換樹脂からの溶出は、溶出緩衝液中の塩濃度の上昇のように溶出緩衝液の伝導率を上昇させること、または溶出緩衝液のpHを減少させることにより行うことができる。本発明の1つの特別な実施形態において、溶出は、CaCl2の濃度を上昇させることにより行われる。もう1つの特別な実施形態において、溶出は、MgCl2の濃度を上昇させることにより行われる。溶出は、段階的にまたは勾配溶出液を用いることにより行うことができる。
【0057】
最も広範に使用されている陽イオン交換樹脂には、カルボキシメチル(CM)またはスルホプロピル(SP)基が含まれる。そのような陽イオン交換体の例には、限定するものではないが、Toyopearl CM-650またはToyopearl SP-650 (Toso Haas社製)、Source 15 Sまたは30 S、CMまたはSP Sepharose Fast Flow (アマシャムバイオサイエンス社製)、Obelix (アマシャムバイオサイエンス社製)が含まれる。
【0058】
もう1つの実施形態において、前記固相物質は、エチル、ブチル、フェニル、またはヘキシル基のような疎水性リガンドで置換されたマトリックスである。クロマトグラフィーの型は、疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)として示されており、タンパク質の疎水性の利点を利用する。吸着は、タンパク質上の無極性領域と固体の支持上の固定化された疎水性リガンドとの間の疎水性相互作用により促進される。吸着は、水性移動相中の高い塩濃度において達成され、溶出は塩濃度を減少させることにより促進される。1つの特別な実施形態において、物質は、ブチルまたはフェニルリガンドで置換されたマトリックスである。
【0059】
本発明のさらなる側面において、前記固相物質は親和性リガンドを有する。1つの実施形態において、前記固相物質は、少なくとも1のタンパク質混入物、特にタンパク質Sに対して産生されるモノクローナル抗体を有する。これは、「実施例」の節で説明する。もう1つの側面において、前記固相物質は、その全体が本明細書において援用されるWO 97/10887 (5ページの21行目〜13ページの6行目に記載されているトリアザン)または米国特許第6,117,996号 (パラグラフ4〜21)に記載されているようなトリアザン(triazane)リガンドのように、固定化されたトリアジンリガンドを有する。
【0060】
タンパク質Sは、遊離型またはC4bpとの複合体として血漿中を循環する。B鎖は、タンパク質Sに対する相互作用部位を含む。それ故、本発明において重要なことは、B鎖を含むC4bp種を使用することである。本発明の1つの実施形態において、完全なC4bp分子は、固体マトリックスに対する固定化のために用いられる。もう1つの実施形態において、タンパク質Sと結合することができるB鎖またはB鎖の配列は、固体マトリックスに対する固定化のために用いられる。
【0061】
もう1つの変種において、前記固相物質は固定化されたタンパク質Cを有する。もう1つの変種において、前記固相物質は固定化されたトリアジンリガンドを有する。もう1つの変種において、前記固相物質はC4結合性タンパク質を有する。タンパク質Sは、他のビタミンK依存性タンパク質よりもずっと高い親和性によりC4bpおよびタンパク質Cと結合する。それ故、タンパク質Sを固定化されたタンパク質CまたはC4bpと結合させることにより、タンパク質Sの量を減少させることができる。あるいは、タンパク質Sに対する結合の原因であるタンパク質CおよびC4bpの選択された配列は、固相に対する固定化のために使用することができる。
【0062】
C4b結合タンパク質(C4bp)は、補体系の調節に関与する。それは、7の同一のα鎖および単一のβ鎖を含んでなる多量体タンパク質である。前記αおよびβ鎖は、それぞれ70kDおよび45kDの分子量を有する。両方のサブユニットは、直列的に配列した約60のアミノ酸残基の短いコンセンサスの繰り返し(SCR)から主に構成されるタンパク質のスーパーファミリーに属する。
【0063】
もう1つの実施形態において、前記固相物質は、共有結合性の捕捉により少なくとも1の混入物と結合する。タンパク質Sは、1つの遊離システイン部分を有するが、因子VIIは有さない。前記遊離システイン部分は、混合性のジスルフィドの形態のため、チオール-ジスルフィド交換により、活性化されたチオール化物質またはマトリックスに選択的に結合し得る。これにより、例えば、共有結合性のクロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、または膜工程によって、タンパク質Sを減少させることができる。この実施形態の変形は、固相物質が関与しない場合であり、すなわちジスルフィド形態(例えば二量体の形成)が、例えば、サイズ排除クロマトグラフィーまたは膜工程のような他の方法により、関心のあるビタミンK依存性タンパク質からタンパク質混入物を分離することを可能にすると解されるべきである。
【0064】
1つの特別な実施形態において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、細胞培養液の上清の成分である(「実施例」の節を参照されたい)。
【0065】
さらに上述した方法のもう1つの実施形態において、前記固相物質は、タンパク質混入物と比較して相対的に多い量の関心のあるビタミンK依存性タンパク質と結合する。さらに、前記固相物質は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に特異的に結合する。
【0066】
1つの変形において、前記固相物質は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して産生されたモノクローナル抗体を有する。
【0067】
もう1つの変形において、前記固相物質は、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する阻害剤、例えば、-C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2部分を含んでなるようなベンズアミジン型またはグアニジン型阻害剤を有する:
ここで、Z1およびZ2は、独立に、-O-、-S-、-NRH-、および単結合からなる群より選択され、RHは、水素、C1〜4-アルキル、アリール、およびアリールメチルからなる群より選択され、R1およびR2は、独立に、水素、任意に置換されたC1〜6-アルキル、任意に置換されたC2〜6-アルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロシクリルからなる群より選択されるか、または
Z2およびR2は上述した通りであり、-C=N-Z1-R1は複素環の一部を形成するか、または Z1およびR1は上述した通りであり、-C-NH-Z2-R2は複素環の一部を形成するか、または -C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2は複素環を形成し、ここでの-Z1-R1-R2-Z2- はビラジカルである。
【0068】
さらに他の変形において、前記固相物質は、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質とキレートを形成することができる金属を有する(この場合、続く溶出は、pH変化またはイミダゾールのような緩衝液により行うことができる)か、または固定化された組織因子(トロンボプラスチン)を有するか(この例においては、因子VIIポリペプチドが、タンパク質Sのようなタンパク質混入物よりもずっと高い親和性で組織因子に結合することが見出され、それにより、例えば因子VIIポリペプチドと固定化された組織因子との結合により、例えばタンパク質Sの含量を減少させることができるであろう(米国特許第6,573,056号を参照されたい))、または固定化されたヘパリンを有するか(「実施例」の節を参照されたい)、またはホスファチジルセリンを有する(ホスファチジルセリンは、カルシウムの非存在下においてのみ、ビタミンK依存性タンパク質のようなGla-ドメイン含有タンパク質のGla-ドメインに結合し;カルシウムの存在下においては、ホスファチジルセリンはEGF-ドメインに結合する(因子VIIは2のEGF-ループを有し、タンパク質Sは4のEGF-ループを有する)ため、特にカルシウムの存在下においては、ホスファチジルセリンに対する異なる親和性により、タンパク質Sのようなタンパク質混入物と因子VIIを分離することができる)。
【0069】
もう1つの実施形態において、前記固相物質はヒドロキシアパタイトである。
【0070】
上記で定義した方法のもう1つの実施形態において、前記固相物質はクロマトグラフィー材料である。適切な固相物質の例は、例えば、陰イオン交換物質、陽イオン交換物質、ヒドロキシアパタイト、疎水性固相物質等である(「実施例」の節を参照されたい)。 本発明の種々の特別な側面は、以下に記載する。
【0071】
タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性
本発明の側面によると、少なくとも1のタンパク質混入物は、モノクローナル抗体を有する固相物質に結合する。それ故、前記組成物は、固相物質に簡単に接触することができ、続いて固相物質から分離され、少なくともより少ない混入の組成物を得ることができる。
【0072】
モノクローナル抗体の固相物質との共役は、固相物質上に存在する反応性の基を介して行うことができる。最も典型的に使用されるマトリックスは、臭化シアン(CNBr)またはN-ヒドロキシ-スクシンイミド(NHS)の活性化された支持体である(Wilchek M. et al., Reactive & Functional Polymers. 1999, 41,263-268)。CNBrまたはNHSの活性化された支持体に関して、共役は、抗体中の1級アミノ基を介して起こり、CNBr-基とのイソウレア結合およびNHS-基とのアミド結合を形成する。
【0073】
抗体溶液は、例えば、0.2 M NaHCO3、0.5 M NaCl pH 8.3のような適切な共役緩衝液に溶解または透析され、1級アミノ基を有する緩衝液は使用することができない。共役pHは抗体および活性化された支持体に依存するが、通常はpH6〜9が用いられてよい。使用する前の活性化された支持体の安定性を保存するために、10〜15媒質体積の氷冷した1ml HClで洗浄する。洗浄した直後に、支持体は抗体溶液に移され、穏やかに混合され、望ましいpHに調節される。共役混合物は、室温で数時間または4℃で一晩穏やかに回転させながら置く。共役が完了した後、支持体上の反応しなかった基は、例えば、pH 8〜9のグリシン緩衝液、トリス、またはエタノールアミン中に室温で数時間静置することによりブロックされる。ブロッキングの後、前記支持体は、例えばブロッキング緩衝液およびpH 3〜4の酢酸緩衝液を用いて高いpHおよび低いpHを交互にする方法を用いて洗浄される。
【0074】
1つの特別な実施形態は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第1の組成物(細胞培養液の上清)中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法に関し、前記方法は、(i)第1の組成物(精製されていない)を、少なくとも1のタンパク質混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られた第2の組成物を前記固相物質から分離し、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる。
【0075】
それ故、直接的に、すなわち予め精製するステップを行わずに細胞培養液の上清を使用することは、非常に有益であることが分かる。これは、細胞培養液の上清が本発明の方法の適用前に処理され、それによりタンパク質混入物のより複雑な混合物が生じる場合、タンパク質混入物は関心のあるビタミンK依存性タンパク質により少なくとも部分的に分割され得るという事実による。それ故、そのような複雑な混合物が存在する場合、タンパク質混入物の量を減らすことはより困難になるであろう。
【0076】
本発明は、同じステップが適用される代替の方法も提供するが、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる液体組成物は、必ずしも細胞培養液から直接得られた細胞培養液の上清の構築物ではないと解されるべきである。
【0077】
前記タンパク質混入物は、典型的に宿主細胞タンパク質であり、それ故、モノクローナル抗体は、Gla-ドメイン含有タンパク質混入物、特に、GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VIIa、タンパク質Z、膜内外γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGlaタンパク質、およびオステオカルシンのような宿主細胞タンパク質から選択されるタンパク質混入物、とりわけタンパク質Sに対して産生される。
【0078】
上述したように、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、典型的に、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である。1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、因子IXポリペプチドである。もう1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである。
【0079】
1つの実施形態において、主な量のタンパク質混入物は、Gla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである。
【0080】
前記方法は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量を、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少させることを可能にする。
【0081】
特に、第2の組成物(精製された)中のタンパク質混入物の全量は、多くとも90ppm、または多くとも80ppm、または多くとも70ppm、または多くとも60ppm、または多くとも50ppm、または多くとも40ppm、または多くとも30ppm、または多くとも20ppm、または多くとも10ppm、または多くとも5ppmのように、多くとも100ppmであり;第2の組成物(精製した)中のタンパク質S混入物の全量は、多くとも90ppm、または多くとも80ppm、または多くとも70ppm、または多くとも60ppm、または多くとも50ppm、または多くとも40ppm、または多くとも30ppm、または多くとも20ppm、または多くとも10ppm、または多くとも5ppmのように、多くとも100ppmである。
【0082】
典型的な細胞培養液の上清は、かなりの量のタンパク質混入物(特にタンパク質S)を含み、それ故、細胞培養液の上清(精製されていない細胞培養液の上清)中のタンパク質混入物の全量は、典型的に、少なくとも750ppm、または少なくとも1000ppm、または少なくとも2000ppmのように、少なくとも500ppmであり;精製されていない細胞培養液の上清中のタンパク質S混入物の全量は、少なくとも750ppm、または少なくとも1000ppm、または少なくとも2000ppmのように、少なくとも500ppmである。
【0083】
本発明のこの側面の特別な実施形態は、因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清中のタンパク質S混入物の量を減少させる方法に関し、前記方法は、(i)細胞培養液の上清のような第1の組成物を、タンパク質S混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られた第2の組成物を前記固相物質から分離し、関心のある因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質S混入物の量を少なくとも50倍減少させた組成物を得るステップとを含んでなる。
【0084】
固定化されたタンパク質C
本発明のこの側面によると、少なくとも1のタンパク質混入物は、固定化されたタンパク質Cを有する固相物質に結合する。それ故、前記組成物は前記固相物質と単に接触させるだけでよく、続いて固相物質から分離することにより、少なくともより少ない混入の組成物を得られる。
【0085】
さらに、本発明は、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中のタンパク質混入物の量を減少させる方法を提供し、前記方法は、(i)第1の組成物を、固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られた第2の組成物を前記固相物質から分離し、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなり、これは、因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中のタンパク質Sの量を減少させる方法と同様であり、前記方法は、(i)第1の組成物を、固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られた第2の組成物を前記固相物質から分離し、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも10倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる。
【0086】
タンパク質混入物の量を減少させるための上記方法は、単独でまたは組み合わせて使用されてよいと解されるべきである。個々のクロマトグラフィーのステップは、適切な規模で実行されてよい。予備的な研究に基づくと、以下の組み合わせが、タンパク質混入物の優れた全体的な減少を提供する:
・陽イオン交換クロマトグラフィー → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・陽イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・陽イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を用いた免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・陰イオン交換クロマトグラフィー → 関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 混入物のモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー
・陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陽イオン交換クロマトグラフィー
・陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を用いた免疫親和性 → 陽イオン交換クロマトグラフィー
・陰イオン交換クロマトグラフィー → 関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー
・陽イオン交換クロマトグラフィー → ヒドロキシアパタイト → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・陽イオン交換クロマトグラフィー → ヒドロキシアパタイト → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー・関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー・ヒドロキシアパタイト → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陽イオン交換クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・ヒドロキシアパタイト → タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陽イオン交換クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → ゲル化 → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・タンパク質混入物に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陽イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陰イオン交換クロマトグラフィー
・関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性 → 陰イオン交換クロマトグラフィー → 疎水性相互作用クロマトグラフィー → 陽イオン交換クロマトグラフィー。
【0087】
特別な実施形態において、関心のあるタンパク質に対するモノクローナル抗体を使用した免疫親和性は、精製工程の第1のステップとして使用される。それ故、細胞培養液の上清を直接使用すること、すなわち先に精製するステップを行うことなく使用することは非常に有益であることが見出される。タンパク質混入物の減少は、典型的に、上述した多段階の方法のそれぞれのステップにおいて、少なくとも5倍のように、少なくとも2倍である起こると解されるべきである。
【0088】
[関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる新規組成物]
本発明の方法は、ビタミンK依存性タンパク質の組成物、特に因子VIIポリペプチドを増加させ、それ自体新規であると考えられている。
【0089】
それ故、本発明のさらなる側面は、細胞培養条件下で産生された関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物であって、タンパク質混入物の全量が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質の量に基づいて、多くとも100ppmである組成物に関する。ほとんどの実施形態において、タンパク質混入物の量は、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0.05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である。
【0090】
本発明の代替の側面は、血清のない、非ヒト細胞の培養により得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの量に基づいて多くとも100ppmである組成物に関する。ほとんどの実施形態において、タンパク質混入物の量は、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0.05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である。
【0091】
上述した側面において、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は、典型的に、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である。もう1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子IXポリペプチドである。もう1つの特別な実施形態において、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである。
【0092】
上記の特別な実施形態は、細胞培養条件下で産生される因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの含量に基づいて多くとも100ppmである組成物に関する。
【0093】
本発明は、以下の実施形態によってさらに説明される:
1.関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、前記方法は、(i)第1の組成物を、1以上のタンパク質混入物および/または関心のあるビタミンK依存性タンパク質と結合することができる固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られた関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物を回収するステップとを少なくとも含んでなり、それにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、前記第1の組成物から前記第2の組成物の間に、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも20、少なくとも50、少なくとも100のように、少なくとも2倍減少する方法。
【0094】
2.実施形態1に記載の方法であって、結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が、多くとも100ppmである方法。
【0095】
3.実施形態1または2に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【0096】
4.実施形態1〜3のいずれか1に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【0097】
5.実施形態1〜3のいずれか1に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、野生型ヒト因子VIIaのような因子VIIポリペプチドである方法。
【0098】
6.実施形態5に記載の方法であって、因子VIIポリペプチドが、P10QおよびK32Eから選択されるアミノ酸置換を含んでなる方法。
【0099】
7.実施形態1〜6のいずれか1に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物はGla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質は因子VIIポリペプチドである方法。
【0100】
8.実施形態1〜7のいずれか1に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率で表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは500倍、もしくは750倍、もしくは1000倍、もしくは2000倍、もしくは5000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【0101】
9.実施形態1〜8のいずれか1に記載の方法であって、結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が、多くとも50ppm、多くとも10ppm、多くとも5ppm、多くとも2ppm、多くとも1ppmのように、多くとも100ppmである方法。
【0102】
10.実施形態1〜9のいずれか1に記載の方法であって、第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0103】
11.実施形態1〜10のいずれか1に記載の方法であって、第1の組成物中のタンパク質Sの全量が少なくとも500ppmである方法。
【0104】
12.因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中の1以上のタンパク質S混入物の量を減少させる方法であって、前記方法は、(i)第1の組成物を、タンパク質S混入物および/または因子VIIポリペプチドと結合することができる固相物質と接触させるステップ、および(ii)結果として得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる第2の組成物を回収するステップとを少なくとも含んでなり、それにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質S混入物の量が、5倍のように、少なくとも2倍減少する方法。
【0105】
13.実施形態1〜12のいずれか1に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質と比較して相対的に高い量のタンパク質混入物と結合する方法。
【0106】
14.実施形態13に記載の方法であって、前記固相物質が、例えば、前記混入物のチオール部分に対するジスルフィド結合の形成等の、前記混入物の強い親和性または共有結合性の結合により、少なくとも1の混入物と特異的に結合する方法。
【0107】
15.実施形態13または14に記載の方法であって、前記固相物質が、少なくとも1のタンパク質混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する方法。
【0108】
16.実施形態15に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物が細胞培養液の上清の構築物である方法。
【0109】
17.実施形態14に記載の方法であって、前記固相物質が固定化されたタンパク質Cを有する方法。
【0110】
18.実施形態1〜12のいずれか1に記載の方法であって、前記固相物質が、タンパク質混入物と比較して相対的に高い量の関心のあるビタミンK依存性タンパク質と結合する方法。
【0111】
19.実施形態18に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質と特異的に結合する方法。
【0112】
20.実施形態18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する方法。
【0113】
21.実施形態18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対する親和性を有するトリアジンリガンドである方法。
【0114】
22.実施形態18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する阻害剤を有するか、関心のあるビタミンK依存性タンパク質とキレート化することができる金属を有するか、固定化された組織因子(トロンボプラスチン)を有するか、または固定化されたヘパリンを有する方法。
【0115】
23.実施形態22に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する阻害剤が、-C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2部分を含んでなるようなベンズアミジン-またはグアニジン-型阻害剤である方法:
ここで、Z1およびZ2は、独立に、-O-、-S-、-NRH-、および単結合からなる群より選択され、RHは、水素、C1〜4-アルキル、アリール、およびアリールメチルからなる群より選択され、R1およびR2は、独立に、水素、任意に置換されたC1〜6-アルキル、任意に置換されたC2〜6-アルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロシクリルからなる群より選択されるか、または
Z2およびR2は上記で定義した通りであり、-C=N-Z1-R1は複素環の一部を形成するか、または
Z1およびR1は上記で定義した通りであり、-C-NH-Z2-R2は複素環の一部を形成するか、または
-C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2は、-Z1-R1-R2-Z2-がビラジカルである複素環を形成する。
【0116】
24.実施形態1〜12のいずれか1に記載の方法であって、前記固相物質がクロマトグラフィー材料である方法。
【0117】
25.実施形態1〜12のいずれか1に記載の方法であって、前記固相物質が膜に結合している方法。
【0118】
26.実施形態22または23に記載の方法であって、前記固相物質が陰イオン交換物質である方法。
【0119】
27.実施形態26に記載の方法であって、陰イオン交換からの溶出が、CaCl2のようなカルシウム塩の濃度を増大させることにより行われる方法。
【0120】
28.実施形態26に記載の方法であって、陰イオン交換からの溶出が、MgCl2のようなマグネシウム塩の濃度を増大させることにより行われる方法。
【0121】
29.実施形態24に記載の方法であって、前記固相物質が陽イオン交換物質である方法。
【0122】
30.実施形態24に記載の方法であって、前記固相物質がヒドロキシアパタイトである方法。
【0123】
31.実施形態24に記載の方法であって、前記固相物質が疎水性固相物質である方法。
【0124】
32.関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物(特に細胞培養液の上清)中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)第1の組成物を、少なくとも1のタンパク質混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0125】
33.実施形態32に記載の方法であって、前記モノクローナル抗体が、Gla-ドメイン含有タンパク質混入物、特に、GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、トロンビン、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VII/VIIa、タンパク質Z、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGlaタンパク質、およびオステオカルシンから選択されるタンパク質混入物のように、宿主細胞タンパク質から選択されるタンパク質混入物、特にタンパク質Sに対して産生される方法。
【0126】
34.実施形態27または28に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【0127】
35.実施形態29に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【0128】
36.実施形態29に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0129】
37.実施形態32〜36のいずれか1に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物が、Gla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0130】
38.実施形態32〜37のいずれか1に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物がハムスタータンパク質Sである方法。
【0131】
39.実施形態32〜38のいずれか1に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍
、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【0132】
40.実施形態32〜39のいずれか1に記載の方法であって、結果として得られる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0133】
41.実施形態32〜40のいずれか1に記載の方法であって、結果として得られる第2の組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0134】
42.実施形態32〜41のいずれか1に記載の方法であって、第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0135】
43.実施形態32〜42のいずれか1に記載の方法であって、第1の組成物中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0136】
44.因子VIIポリペプチドを含んでなる、細胞培養液の上清のような組成物中のタンパク質S混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清のような第1の組成物を、タンパク質S混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のある因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質S混入物の量が少なくとも50倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0137】
45.関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)第1の組成物を、固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のあるビタミンK依存性たんぱく質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0138】
46.実施形態45に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【0139】
47.実施形態46に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【0140】
48.実施形態46に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0141】
49.実施形態45〜48のいずれか1に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物が、Gla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0142】
50.実施形態45〜49のいずれか1に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、もしくは少なくとも50倍減少する方法。
【0143】
51.実施形態45〜50のいずれか1に記載の方法であって、前記結果として生じる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0144】
52.実施形態45〜51のいずれか1に記載の方法であって、前記結果として生じる第2の組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0145】
53.実施形態45〜52のいずれか1に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0146】
54.実施形態45〜53のいずれか1に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0147】
55.因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中のタンパク質Sの量を減少させる方法であって、(i)第1の組成物を、固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも10倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0148】
56.関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる細胞培養液の上清中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質を任意に洗浄するステップと、(iii)関心のあるビタミンK依存性タンパク質を前記固相物質から溶出させることにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0149】
57.実施形態56に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【0150】
58.実施形態57に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【0151】
59.実施形態57に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0152】
60.実施形態56〜59のいずれか1に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物が、Gla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【0153】
61.実施形態56〜60のいずれか1に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【0154】
62.実施形態56〜61のいずれか1に記載の方法であって、前記結果として得られる組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0155】
63.実施形態56〜62のいずれか1に記載の方法であって、前記結果として得られる組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【0156】
64.実施形態56〜63のいずれか1に記載の方法であって、細胞培養液の上清中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0157】
65.実施形態56〜64のいずれか1に記載の方法であって、細胞培養液の上清中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【0158】
66.因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清中のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、因子VIIポリペプチドまたはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)任意に前記固相物質を洗浄するステップと、(iii)因子VIIポリペプチドを前記固相物質から溶出することにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも100倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0159】
67.因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清中のタンパク質Sの量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、因子VIIポリペプチドまたはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質を任意に洗浄するステップと、(iii)因子VIIポリペプチドを前記固相物質から溶出することにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質Sの量が少なくとも100倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【0160】
68.細胞培養条件下で産生された関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物であって、タンパク質混入物の全量が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質の量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【0161】
69.実施形態68に記載の組成物であって、タンパク質混入物の量が、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0.05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である組成物。
【0162】
70.血清がない、非ヒト細胞培養により得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【0163】
71.血清がない、非ヒト細胞培養により得られる因子IXポリペプチドを含んでなる組成物であって、たんぱく質S混入物の全量が、因子IXポリペプチドの量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【0164】
72.実施形態67〜71のいずれか1に記載の組成物であって、タンパク質S混入物の量が、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0.05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である組成物。
【0165】
73.実施形態67〜72のいずれか1に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である組成物。
【0166】
74.実施形態73に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである組成物。
【0167】
75.実施形態73に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである組成物。
【0168】
76.細胞培養条件下で産生された因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの量に基づいて、0.01〜100ppmの範囲のように、多くとも100ppmである組成物。
【実施例】
【0169】
[モノクローナル抗ハムスタータンパク質S抗体]
これらの抗体は、SF-因子VIIa生成物から単離されたハムスタータンパク質Sプールで免疫化されたRBFマウスを用いて、RBF脾細胞に対する融合パートナーとしてのFoxNy骨髄腫に関する融合技術を用いて発生した。前記モノクローナル抗体は、トロンビン切断部位の外側ならびにC4BP結合領域の外側のエピトープを認識する。さらに、前記モノクローナル抗体は、Ca2+非依存性ならびにCa2+依存性であってよい。前記モノクローナル抗体は、クラスIgであってよい。
【0170】
Ca2+非依存性モノクローナル抗ハムスタータンパク質S抗体は、CHO細胞から産生される薬物中のハムスタータンパク質S混入物の検出に用いられるものである。さらに、CHO細胞により産生された薬物の生成物からハムスタータンパク質Sを単離および精製するためにCa2+依存性モノクローナル抗ハムスタータンパク質S抗体を使用すること、および特に、ビタミンK依存性タンパク質組成物中のタンパク質Sの量を減少させること(除去すること)を意図するものである。
【0171】
RBFマウスは、SF-因子VIIa生成物(バッチHW3-029 プール、1%未満の因子VIIaを含有する)から単離したハムスタータンパク質Sで免疫化された。6週間後、FoxNy骨髄腫を用いて2つの融合が行われた。いくつかのハイブリドーマが単離され、Ca2+の濃度を、Ca2+が存在しない場合から35mMのCa2+の濃度まで変化させて、タンパク質Sに対する結合能を試験した。4つのモノクローナル(ProS-1 F18、ProS-1 F22、ProS-2 F32、およびProS-2 F46)が、Ca2+非依存性であるとして選択され、IgG1またはIgG2aアイソタイプのいずれかであるとされた。サンドイッチELISA試験は、2つの抗体が良好な協働を示す場合、Ca2+依存の状態におけるハムスタータンパク質S混入物を測定するために、4つのCa2+非依存性抗体のうちの2つ(ProS-1 F18およびProS-2 F32)を用いて行った。4つのCa2+非依存性モノクローナル抗体の相対的な親和性は、極めて低かった。さらに、我々は、因子VIIaに対する交差反応性がないことを示した。1つのモノクローナル、ProS-1 F22は、ヒトタンパク質Sを検出するためのELISAにおいて使用された。F22は、ヒトタンパク質Sを全く認識しなかった。同様に、モノクローナルについてこのようなケースである可能性が高い。さらに、我々は、3つのCa2+依存性抗体、ProS-2 F15、ProS-2 F35、およびProS-2 F44を用い、どれも20mMクエン酸の存在下、すなわちCa2+非存在下において、タンパク質Sと結合しなかった。前記3つの抗体のタンパク質Sに対する結合能は、Ca2+の濃度(2.5 mM〜35 mM Ca2+の範囲)により変化するが、Ca2+が存在しない場合とは著しく異なる。前記3つの抗体は、使用するまで凍結した。
【0172】
モノクローナル抗体を用いたELISAによるハムスタータンパク質Sの量の検出
ハムスタータンパク質Sの相対的な量は、2つの異なるモノクローナル抗体を用いたサンドイッチELISAにより検出される。前記抗体は、CHO細胞に由来する精製したタンパク質Sを用いて、マウス中で産生される。
【0173】
96ウェルNunc maxisorb マイクロタイタープレートを、抗原を捕獲することができる抗体ProS-2-F32でコーティングする。
【0174】
前記コーティングの方法は以下の通りである:約5μg/mlのProS-2-F32を含む溶液100μl (1.93 mg/mlの貯蔵液を0.1 M Na2HCO3 pH 9.8中で1:386に希釈する)を、96ウェルNuncマイクロタイタープレートの各ウェルに入れ、プレートシーラーをプレートの上面に付け、プレートを1〜9℃で一晩インキュベートする。
【0175】
2日目、最初のインキュベートの後、溶液を捨て、各ウェルを以下のようにブロックする:各ウェルに350μlのブロッキング緩衝液(リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.010 M リン酸塩および0.15 M NaCl, 0.1 % Tween 20 pH 7.2)を加え、プレートにプレートシーラーを付け、室温(室温は、18〜25度と定義される)で1時間インキュベートする。ブロッキング-インキュベートの時間が終わった後、溶液を捨て、350μlの洗浄緩衝液(0.010 M リン酸塩および0.15 M NaCl, 0.05 % ツイーン 20 pH 7.2)を用いて各ウェルを3回ずつ洗浄する。
【0176】
標準物質および試料を、クエン酸塩含有トリス緩衝液(0,010 M トリス; 0,15 M NaCl, 0,050 M Citrat, 0,1 % v/v ツイーン 20, pH 8,6.)で適切に希釈し、対照をキャリアタンパク質を有するトリス緩衝液(0,010 M トリス, 0,15 M NaCl, 0,1 % v/v ツイーン 20, 1 % BSA, pH 8,0. )で希釈する。標準物質、対照、および試料を100μlずつNuncプレートに入れ、プレートシーラーを付け、プレートを1〜9℃、O/Nでインキュベートする。
【0177】
3日目、ウェルを空にし、上述したようにPBS洗浄緩衝液を用いてプレートを3回洗浄し、抗原-抗体複合体の検出のために、ビオチンで標識した抗体ProS-1-F18を加える。ビオチン標識したProS-1-F18抗体溶液をTBS(0,010 M トリス; 0,15 M NaCl, 0.1 % ツイーン20 pH 8.6)で1:1000に希釈し、100μlを各ウェルに添加し、プレートシーラーを付け、プレートを1時間、R/Tでインキュベートする。溶液を捨て、上述したようにPBS洗浄緩衝液350μlを用いてプレートを3回洗浄する。
【0178】
TBS(0,010 M トリス; 0,15 M NaCl, 0.1 % ツイーン 20 pH 8.6)で1:10000に希釈したセイヨウワサビペルオキシダーゼアビジンD溶液100μlを適用し、プレートシーラーを付け、プレートを室温で1時間インキュベートする。洗浄緩衝液PBSでプレートを3回洗浄し、最後にTMB基質100μlを加える。プレートを室温、暗所で10分間インキュベートし、2Mリン酸を100μl加えて反応を停止させ、参考として620nmを用いて450nmの吸収を測定する。
【0179】
ポリクローナル抗体を用いたELISAによるハムスタータンパク質Sの量の検出
ハムスタータンパク質Sの量を、ポリクローナル抗体に基づくサンドイッチELISAにより検出した。
【0180】
1次抗体を用いたコーティング:96ウェルNunc maxisorbマイクロプレートを、ポリクローナル抗体Rb-α-Hu タンパク質S (Dakocytomation コード番号 A0384)でコーティングした。タンパク質濃度が4.1 mg/mlの抗体溶液を、コーティング緩衝液(炭酸水素塩緩衝液, pH 9.6; 3.03 g Na2CO3; 5.98 g NaHCO3; 水で1L)で5.0 μg/mlまで希釈した(1:820の希釈度に相当)。100μlを、ブランクとして使用するA1およびA2を除いた各ウェルに添加した。プレートを4℃で一晩インキュベートした。
【0181】
次の朝、溶液を捨て、洗浄緩衝液(ツイーン/PBS)を用いてプレートを3回(350μl)洗浄した。希釈緩衝液(BSA/ツイーン/PBS)を用いて、プレート(ウェルA1およびA2を除く)をそれぞれブロックした。プレートシーラーを付け、ブロックするためにプレートを室温で1時間静置し、洗浄緩衝液(Washing buffer (PBS/ツイーン, pH 7.4); 16.0 g NaCl; 0.40 g KH2PO4; 2.30 g Na2HPO4; 0.40 g KCl; 1 ml ツイーン 20; 水で2 l)で3回(350μl)洗浄した。
【0182】
試料、対照、および標準物質:1120μg/mlの濃度を有するタンパク質S標準物質を、希釈緩衝液(Dilution buffer (BSA/Tween/PBS)0.5 g ウシ血清アルブミン(シグマ, A-7030); 洗浄緩衝液で100 ml)で25 ng/mlの濃度(1: 44800)まで希釈した。この標準物質をさらに、2重のステップにより、最も低い標準物質0.78 ng/mlまで希釈緩衝液で希釈した。ポジティブコントロールは、2.5 ng/mlの濃度まで希釈緩衝液で希釈したヒトタンパク質S(American Diagnostica, コード443)からなる。共役対照(conjugate control)は、2つのウェルに希釈緩衝液のみを加えた。試料は、標準曲線の直線部分に対応する1〜10 ng/mlの濃度になるように希釈緩衝液で希釈した。全ての標準物質、対照、および試料を二重にプレートに入れ、プレートシーラーを付け、4℃で一晩インキュベートした。
【0183】
HRP結合型の二次抗体を用いたインキュベート:ウェルを空にし、上述したようにツイーン/PBS洗浄緩衝液を用いてプレートを3回洗浄した。Rb-α-ヒトタンパク質S、HRP (Dakocytomation コード番号 P0419)を希釈緩衝液で1000倍に希釈し、100μlを、A1およびA2を除いた各ウェルに添加した。プレートを室温で1時間インキュベートし、洗浄緩衝液で3回(350μl)洗浄した。
【0184】
検出:100μlの基質溶液を全てのウェルに添加した。基質溶液は、各2mgの4のOPD錠剤(Dakocytomation コード S2045)を、使用する直前に12mlの超純水および5μlの30%中に入れて構成した。反応は、15分間行い、50μlの2.5M H2SO4を各ウェルに添加して停止させた。プレートを、492nmで、マイクロプレートリーダー中で読み取った。
【0185】
[A.抗タンパク質Sモノクローナル抗体を用いた免疫親和性]
例1
タンパク質Sの減少は、ハムスタータンパク質Sに対してマウス中で産生されるモノクローナル抗体(MAb)と共役したAmersham HiTrap NHS 活性化カラム(1 ml カラム容積(CV))上で行われる(充填カラムml当りMAb 0.4mg)。カラムを10 CV 10 mM Na2HPO4, 150 mM NaCl pH 7.5で平衡化し、1.49 mg/ml の因子VIIaおよび300 ppmより多い量のタンパク質Sを含有し、14 mS/cmの伝導率を有する100CVの溶液を負荷し(カルシウムはクエン酸とキレートする)、10 CV 10 mM Na2HPO4, 150 mM NaCl pH 7.5で洗浄する。全体のステップは、流速60 CV/hおよび温度5℃で操作される。微量のタンパク質Sおよび因子VIIaを、20 mM Na2HPO4, 2 M NaCl pH 7.2を用いて溶出し(SDS-PAGE/銀染色により確認)、続いて、結合タンパク質Sを50 mM クエン酸塩 pH 3.0を用いて溶出し、わずかな量の因子VIIa (負荷した量の<1%)を、50 mM グリシン pH 2.0を用いて脱着する。カラムを、10 CVのNa2HPO4, 150 mM NaCl pH 7.5を用いて再び平衡化する。30ppm以下の量、すなわち少なくとも10倍減少したタンパク質Sを、流出液(run-through)中においてELISAにより測定した。
【0186】
例2
タンパク質Sの減少は、ハムスタータンパク質Sに対してマウスで産生されたモノクローナル抗体(MAb)と共役したAmersham HiTrap NHS 活性化カラム(1 ml カラム容積(CV))を用いて行われる(充填カラムml当りMAb 0.4mg)。カラムを10 CV 15 mM トリス、150 mM NaCl pH 7.5で平衡化し、12 mS/cmの伝導率を有し、150ppmより多い量のタンパク質Sを含有する108CVの溶液を負荷し(10 mM カルシウム存在下)、10 CV 15 mM トリス, 150 mM NaCl pH 7.5で洗浄する。前記負荷および洗浄は流速24 CV/h、残りの工程は60 CV/hrで行い、温度は5℃にする。カラムを15 CV 50 mM クエン酸塩 pH 3.0で洗浄した後、10 CV 15 mMトリス, 150 mM NaCl pH 7.5で再び平衡化し、最後に12 CV 50 mM グリシン pH 2.0で洗浄し、15 mM トリス, 150 mM NaCl pH 7.5で再び平衡化する。15 ppm未満、すなわち少なくとも10倍減少したタンパク質量を、流出液中においてELISAにより測定する。
【0187】
例3
タンパク質Sの減少は、ハムスタータンパク質Sに対してマウス中で産生されたモノクローナル抗体(MAb)を用いて固定化された、GEヘルスケアからのCNBr-活性化セファロース 4 FF 媒質を用いてで行われた(媒質ml当り0.8 mgのタンパク質S MAb)。カラムを(1 ml)10 CV 75 mM トリス, 30 mM トリ-Na-クエン酸塩 pH 7.5で平衡化し、タンパク質S含量が665 ng/ml = 485 ng/mg rFVIIaである32 CVの溶液を負荷し、20 CVの75 mM トリス, 30 mMトリ-Na-クエン酸塩 pH 7.5で洗浄した。カラムを、10 CV 50 mM グリシン pH 2.0で再生し、8 CVの75 mM トリス, 30 mM トリ-Na-クエン酸塩 pH 7.5で再び平衡化した。2.6 ng/ml = 3 ng/mg rFVIIaのタンパク質Sの量、すなわち少なくとも160倍の減少を、流出画分においてELISAにより測定した。前記負荷および洗浄は流速7.2 CV/h、残りの工程は40 CV/hで行った。温度は5℃であった。
【0188】
例4
充填された吸着カラムの代わりとして、タンパク質Sの減少は、ハムスタータンパク質Sに対してマウスで産生されたモノクローナル抗体(MAb)を用いて固定化されたSartoriusエポキシ活性化膜ユニット(膜容積 = 2.1 ml)上で行われた(膜ユニット当り1 mgのタンパク質S MAb )。前記膜を10 MV (膜容積) 75 mM トリス, 30 mM トリ-Na-クエン酸塩 pH 7. 5で平衡化し、タンパク質含量が683 ng/ml = 502 ng/mg rFVIIa である14 MVの溶液を負荷し、8 MVの75 mM トリス, 30 mM トリ-Na-クエン酸塩 pH 7.5で洗浄した。膜を10 MV 50 mM グリシン pH 2.0を用いて再生し、8 MVの75 mM トリス, 30 mM トリ-Na-クエン酸塩pH 7.5で再び平衡化した。9.1 ng/ml = 8 ng/mg rFVIIaのタンパク質Sの量、すなわち少なくとも62倍の減少を、流出画分においてELISAにより測定した。膜による方法は、流速143 MV/h、温度5℃で行った。
【0189】
例5:FIX溶液の精製
タンパク質Sの減少は、ハムスタータンパク質Sに対してマウス中で産生されるモノクローナル抗体(MAb)と共役したアマシャム NHS 活性化セファロース FF カラム (0.9 ml カラム容積(CV))を用いて行われる(充填カラムml当り0.8 mg MAb)。カラムを10 CV 15 mMトリス, 150 mM NaCl, pH 7.5で平行化する。パッケージリーフレットに記載された通りに、BeneFIX (1000 IE; Batch no. LE 07D002AF)を10 mLの水に懸濁する。約2mgのFIXを含有する5 mLのこの溶液をカラムに負荷した。タンパク質S含量をモノクローナルELISAにより測定すると230 ng/mLであり、タンパク質Sの全量は約1150 ngであった。カラムを10 CVの平衡化緩衝液で洗浄し、15 mM トリス, 2 M NaCl, pH 7.5で溶出した。洗浄および溶出画分においてFIXが見られた。タンパク質Sの含量は、洗浄画分および溶出画分それぞれにおいて、モノクローナルELISAにより26および52 ngと測定された。
【0190】
[B.陰イオン交換クロマトグラフィー]
例6−pH 8.6での陰イオン交換クロマトグラフィーの実施
陰イオン交換クロマトグラフィーは、アマシャム Q-セファロース FF が充填され、5 CV 10 mM グリシルグリシン, 175 mM NaCl, 8.6 で平衡化されたカラム(内径1 cm×長さ1. 3 cm = 1.0 ml カラム容積(CV))を用いて行われた。300ppmより多い量のタンパク質Sを含有する35 mlの溶液を負荷した。7 CV 10 mM グリシルグリシン, 175 mM NaClおよび4 CV 10 mM グリシルグリシン, 50 mM NaClでカラムを洗浄した。溶出は、50 mM NaCl を含有するグリシルグリシンで緩衝した0 mM CaCl2 〜15 mM CaCl2の直線勾配20 CVを用いて行った。精製は、流速40 CV/hおよび温度5℃で行った。貯留液に含まれるタンパク質Sの量は30 ppm未満、すなわち少なくとも10倍の減少であった。
【0191】
例7−NaCl溶出を用いてFIX-溶液を精製するためのpH 8.6での陰イオン交換クロマトグラフィーの実施
陰イオン交換クロマトグラフィーは、アマシャム Q-セファロースFFが充填され、10 CV 10 mM トリス, 175 mM NaCl, 8.6で平衡化されたカラム(内径0.5 cm×長さ5 cm=1.0 ml カラム容積(CV))を用いて行った。パッケージリーフレットに記載された通りに、BeneFIX (1000 IE; Batch no. LE 07D051AD)を10 mLの水に懸濁した。約1.2mgのFIXを含有する3 mLのこの溶液をカラムに負荷した。タンパク質Sの量をポリクローナルELISAにより測定し、280 ng/mL、負荷溶液中において全量が840 ngであった。カラムを7 CVの平衡化緩衝液で洗浄し、続いて3 CV の15 mM トリス, 50 mM NaCl, pH 8.6で洗浄した。5 CVのイソクラティックステップの間、CaCl2の量を増加させる(3-5-7-9 mM)ながら前記洗浄緩衝液でカラムを洗浄し、続いて10 CVの15 mM トリス, 50 mM NaCl, 15 mM CaCl2で洗浄した。FIXの溶出は、10 mM トリス, 1 M NaClにより行った。SDS-PAGEは、15 mM CaCl2を含有する緩衝液を含有する最後の洗浄画分において弱いバンドを示した。
【0192】
溶出画分におけるタンパク質の量は、ポリクローナルELISAにより測定され、1.5 ng/mL 未満であるか、または7.5 ng未満であった。
【0193】
例8−アミノ酸置換P10QおよびK32Eを含んでなるFVIIポリペプチドを精製するための、pH 8.0での陰イオン交換クロマトグラフィーの実施
陰イオン交換クロマトグラフィーは、アマシャム Q-セファロース FF が充填され、10 CV 10 mM トリス, 50 mM NaCl, pH 8 で平衡化されたカラム(内径1 cm ×長さ3.2 cm = 2.5 ml カラム容積 (CV))を用いて行った。P10Q, K32E 変異を伴うFVIIの変種を含有する150 mLの培養液上清を、2.2 mLの0.5 M EDTA 溶液に加えた。伝導率は、260 mL WFI (注入のための水)の添加により調節した。タンパク質Sの含量はELISAにより測定され、284 ng/mLまたは全体で97μgであった。カラムを10 CVの10 mM トリス, 175 mM NaCl, pH 8で洗浄し、続いて平衡化緩衝液で洗浄した。溶出は、10 mM トリス, 50 mM NaCl, 35 mM CaCl2, pH 8により行った。タンパク質Sの量はポリクローナルELISAにより測定し、溶出貯留液において18μgであった。精製は、流速24 CV/hおよび室温で行った。
【0194】
例9−MgCl2勾配溶出を使用したpH 6.0での陰イオン交換クロマトグラフィーの実施
陰イオン交換クロマトグラフィーは、アマシャム Q-セファロース FF が充填され、10 CV 10 mM ヒスチジン, 175 mM NaCl, pH 6で平衡化されたカラム(内径1 cm × 長さ3.2 cm = 2.5 ml カラム容積(CV))を用いて行った。1.6 mg/mL のFVIIを含有する8 mLの溶液をカラムに負荷した。タンパク質Sの量はELISAにより測定し、360 ng/mLまたは全体で2900 ngであった。カラムを10 CVの平衡化緩衝液で洗浄し、続いて、5 CVの洗浄緩衝液10 mMヒスチジン, 50 mM NaCl, pH 6で洗浄した。溶出は、洗浄緩衝液から10 mM ヒスチジン, 50 mM MgCl2, pH 6の勾配により行った。タンパク質Sの量はポリクローナルELISAにより測定し、溶出貯留液において790 ngであった。精製は、流速24 CV/hおよび5℃で行った。
【0195】
例10−pH 9.0におけるインイオン交換クロマトグラフィーの実施
陰イオン交換クロマトグラフィーは、pH 9.0において、Amersham Source 30Qが充填され、10 CV 10 mM トリス, 2mM CaCl2で平衡化されたカラム(内径0.5 cm×長さ5.5 cm = 1.0 mlカラム容積(CV))を用いて行った。1 mg/ml FVIIおよび10ppmより多い量のタンパク質Sを含有する溶液を8ml負荷した。5 CV 10 mM トリス, 2mM CaCl2でカラムを洗浄した。溶出は、2mM CaCl2を含有するTrisを用いて緩衝した0 mM NaCl〜600 mM NaClの直線勾配50 CVを用いて行った。回収された画分中のタンパク質Sの量は、タンパク質S ELISAを用いて評価した。タンパク質Sは、99%より多いFVIIを含有する主要なピークのリーディングエッジに溶出された。精製は、流速60 CV/hおよび温度5℃で行った。
【0196】
[C.疎水性相互作用クロマトグラフィー]
例11−疎水性相互作用クロマトグラフィーの実施
疎水性相互作用クロマトグラフィーは、pH 6.0において、Toso Haas TSK-ゲル フェニル5 PWが充填され、10 CV 10 mM クエン酸塩, 1.7 M NH4-アセテートで平衡化されたカラム(内径2.6 cm × 長さ8.5 cm = 45.1 ml カラム容積(CV))を用いて行った。約700 μg/ml FVIIおよび200ppmより多い量のタンパク質Sを含有する溶液を215 ml負荷した。負荷溶液に1.7 M NH4-アセテートを添加した。カラムを5 CV 10 mM クエン酸塩, 1.7 M NH4-アセテートで洗浄した。溶出は、クエン酸塩で緩衝された1.7 M NH4-アセテート〜0 M NH4-アセテートの直線勾配20 CVを用いて行った。貯留液は、100ppm未満、すなわち少なくとも2倍減少した量のタンパク質Sを含んでいた。精製は、流速20 CV/hおよび温度5℃で行った。
【0197】
例12−Ca2+の存在下におけるHICの実施
疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、Toyopearl MD-G ブチル樹脂が充填されたカラム(内径1 cm × 長さ7 cm = 5.5 ml)を用いて行う。10 CV’s の35 mM CaCl2, 1.5 M NaCl, 10 mM ヒスチジン, pH 6.0でカラムを平衡化する。平衡化の後、0.1 mg/ml FVIIaを含有する溶液42 mlをカラムに負荷する。負荷の後、カラムを10 CV’s の平衡化緩衝液で洗浄する。結合FVII(a)を、20 mM EDTA, 50 mM ヒスチジン, pH 6.0を用いて溶出する。減少した量のタンパク質Sを含むFVII(a)含有貯留液を回収する。
【0198】
[D-1. Ca2+依存性抗FVIIaモノクローナル抗体を用いた免疫親和性]
例13−pH 6における免疫親和性捕捉の実施
CHO K1培養液の上清の1500mlを、10 mM Ca2+の濃度までカルシウムを添加することおよび10mMの濃度までヒスチジン緩衝液を添加することにより安定化し、HClを用いてpH 6.0に調節し、.45 ミクロンのデッドエンド(dead-end)フィルターを通してろ過した。安定化された培養液の上清を、Ca2+-依存性抗FVIIaモノクローナル抗体が充填され、ファルマシアセファロース(Pharmacia Sepharose) 4B上に安定化されたカラム(内径1.6 cm × 長さ10 cm = 20 ml CV)に負荷した。負荷の前に、5 CV’s の10 mM CaCl2, 10 mM ヒスチジン, pH 6.0を用いてカラムを平衡化した。負荷の後、カラムを10 CV’s の2 M NaCl, 10 mM CaCl2, 10 mM ヒスチジン, pH 6.0で洗浄した。結合FVII(a)を10 CV’s の30 mM EDTA, 50 mM ヒスチジン, pH 6.0を用いて溶出した。FVII(a)含有貯留液は、約0.1 AU (280 nm)の主要ピークのリーディングエッジから約0.1 AU (280 nm)のテーリングエッジにおいて回収された。精製の間、流速12 CV/h および温度5℃が使用された。タンパク質Sの量はポリクローナル抗huPSに基づくタンパク質S ELISAにより測定した。
【0199】
[D-2. 固定化されたリガンドを用いた親和性精製]
例14−固定化されたベンズアミジンアナログを使用した、FVIIアナログの親和性精製
1 mLカラム容積(CV)の NHS 活性化HiTrap (GE ヘルスケア)を、ベンズアミジンアナログ(式1または式2)と共役させた。5 CVの50 mM HEPES, 100 mM NaCl, 5 mM CaCl2, 0.01%ツイーン80, pH 7,5を用いて平衡化した。FVIIアナログおよび20mg/Lのタンパク質Sを含有するpH 7.5の溶液0.5 CVを負荷した。負荷の後、6 CVの平衡化緩衝液でカラムを洗浄した。溶出は、5 CV 50 mM HAc, 100 mM NaCl, 5mM CaCl2, 0.01% ツイーン 80, pH 4.4および 4 CV 50 mM Gly-HCl, 100 mM NaCl, 5 mM CaCl2, 0.01% ツイーン 80, pH 3.0を用いて行った。溶出の後すぐに、溶出液をpH 6に調節した。流速は30 CV/hであり、操作は室温で行った。タンパク質Sの大部分は樹脂に結合せず、流液および洗浄液中に見られた。ほとんどが樹脂に結合するFVIIについては逆のことが見られ、pHを低下させることにより溶出された。溶出画分中のタンパク質Sの量は、モノクローナルELISAにより測定され、式1または式2の化合物を用いて固定化されたカラムを用いた場合、それぞれ約150 ng および180 ngであった。
【0200】
式1:
【化1】

【0201】
式2:
【化2】

【0202】
例15.固定化されたトリアジンリガンドを用いたタンパク質Sの親和性精製(フロースルーモード)
精製は、ACL 5/5 (ProMetic) が充填され、10 CVの20 mM Tris, 100 mM NaCl, 5 mM CaCl2, pH 8,5で平衡化されたカラム(内径1 cm × 長さ6.2 cm = 5 mL カラム容積(CV))を用いて行った。40000ppmより多い量のタンパク質Sを含有する溶液43 mLを負荷した。カラムを2 CVの20 mM トリス, 100 mM NaCl, 5 mM CaCl2, pH 8,5で洗浄した。溶出は、20 mM トリス, 100 mM NaCl, 5 mM CaCl2, pH 8,5から20 mM トリス, 1 M NaCl, 5 mM CaCl2, pH 8,5の直線勾配40CVを用いて行った。FVII含有貯留液は、7000ppm未満のタンパク質Sを含有する溶出液として回収された。
【0203】
[E.陽イオン交換クロマトグラフィー]
例16−アマシャムからのカタログ番号 11-0010のObelix CIE 陽イオン交換体
培養媒質は、陽イオン交換樹脂に付加された。カラムを30 mM NaAc pH 7.0で平衡化した。流速は48 CV/H 、室温で行った。負荷の後、樹脂を平衡化緩衝液で洗浄し、5〜10カラム容積の1M NaAc pH 7で洗浄した。10カラム容積の平衡化緩衝液を再び適用した。生成物は、30 mM NaAc, 2M NaCl, pH 6.3 またはより高いpHのトリス緩衝液およびNaClを用いて溶出された。貯留液は、UV-基盤上に回収し、すぐに冷却した。タンパク質Sは、洗浄ステップにおいて溶出された。使用後、カラムを1M NaOHで洗浄した。
【0204】
あるいは、NaAcがpH 7で1Mまで処理に加えられ、同じ緩衝液で洗浄された。平衡化緩衝液は、1M NaAc pH 7.0であった。適用の後、非結合性物質は、平衡化緩衝液を用いて洗い流された。30 mM NaAc pH 6.3による洗浄は10cvで行われ、生成物は、30 mM NaAc 2M NaCl pH 6.3 またはより高いpHのトリス緩衝液およびNaClを用いて溶出された。貯留液は、UV-基盤上に回収された。タンパク質Sは、洗浄のステップで溶出される。
【0205】
樹脂は、以下の方法でも使用可能である:30 mM NaAc pH 6.0で平衡化し、生成物(伝導率10 mS/cm未満)を適用した。非結合性の物質は、平衡化緩衝液で洗い流され、溶出は、増大するNaCl勾配を用いて行われた。流速は30 cv/hであり、室温で行った。プールをUV-基盤上に回収した。タンパク質Sは、生成物の前に溶出された。
【0206】
例17−SP-セファロース HP, アマシャムカタログ番号17-1087
カラムを50 mM Mes, 50 mM NaCl, 2.5 mM CaCl2, pH 5.75で平衡化した。印加を10 mS/cmより未満に調節した。非結合性の物質を、平衡化緩衝液を用いて洗い流し、濃度を増大させたNaClにより生成物を溶出した。流速は48カラム容積/hであり、精製は低温室で行った。
【0207】
タンパク質Sは、流出する画分中に溶出される。使用後、カラムを1M NaOHで洗浄した。
【0208】
例18−Toyopearl SP 650 M
約25 mg/lのFVIIおよび25 mg/lのタンパク質Sを含んでなる混合物からのタンパク質Sの減少は、1mlのToyopearl SP 650 M カラム(Tosoh Bioscience) (内径0.5 cm × 土台高さ5 cm)を用いて行った。カラムを10カラム容積(CV)の10 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で平衡化し、FVIIおよびタンパク質Sを含んでなる0.5mlの混合物をカラムに負荷した。カラムを1 CVの10 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で洗浄/溶出し、10 mM ヒスチジン緩衝溶液pH6中の0〜1 M NaClの勾配により洗浄/溶出した。全体の精製ステップは、流速48 CV/h、室温で操作した。タンパク質Sは、フロースルー(flow through)中に溶出され、FVIIは勾配による溶出の間に溶出される。タンパク質SとFVIIの分離は、銀染色を用いた標準的な、ネイティブSDS-PAGE分析およびFVII標準物質を同様に負荷して精製することにより、同定ならびに確認された。カラムを3 CVの0.1 M NaOHで平衡化し、続いて10 CVの1.5 M NaCl + 25 mM ヒスチジン緩衝液, pH 6で平衡化した。
【0209】
例19−CMセファロースFF
約25 mg/lのFVIIおよび25 mg/lのタンパク質Sを含んでなる混合物からのタンパク質Sの減少は、1 ml(内径0.5 cm× 土台高さ5 cm )のCM セファロース FF (GE ヘルスケア)カラムを用いて行った。カラムを10カラム容積(CV)の40 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で平衡化し、FVIIおよびタンパク質Sを含んでなる混合物0.5 mlをカラムに負荷した。カラムを1 CVの40 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で洗浄/溶出し、続いて40 mMのヒスチジン緩衝溶液, pH 6中の0〜0.35 M NaCl勾配で洗浄/溶出した。全体の精製ステップは、流速48 CV/h、室温で操作した。タンパク質Sはフロースルー中に溶出され、FVIIは勾配による溶出中に溶出された。タンパク質SとFVIIの分離は、銀染色を用いた標準的なネイティブSDS-PAGEにより同定および確認された。カラムを3 CVの0.1 M NaOHで平衡化し、続いて10 CVの1. 5 M NaCl + 25 mM ヒスチジン緩衝液, pH 6で平衡化した。
【0210】
例20−CMセファロースFF
約25 mg/lのFVIIおよび25 mg/lのタンパク質Sを含んでなる混合物からのタンパク質Sの減少は、1 ml (内径0.5 cm×土台高さ5 cm)のCM セファロース FFカラム (GE ヘルスケア)を用いて行った。カラムを10カラム容積(CV)の10 mMヒスチジン緩衝溶液, pH 6で平衡化し、FVIIおよびタンパク質Sを含んでなる混合物0.5 mlをカラムに負荷した。カラムを1 CVの10 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で洗浄/溶出し、10mMヒスチジン緩衝溶液, pH 6中における0〜0.35 M NaCl勾配により洗浄/溶出した。全体の精製ステップは、流速48 CV/h、室温で行った。タンパク質Sはフロースルー中に溶出され、FVIIは勾配溶出の間に溶出された。タンパク質SとFVIIの分離は、銀染色を用いた標準的なネイティブSDS-PAGE分析により同定および確認した。カラムを3 CVの0.1 M NaOHで平衡化し、続いて10 CVの1.5 M NaCl + 25 mM ヒスチジン緩衝液, pH 6で平衡化した。
【0211】
例21−Toyopearl SP 650 M
約25 mg/lのFVIIおよび25 mg/lのタンパク質Sを含んでなる混合物からのタンパク質Sの減少は、1 ml (内径0.5 cm×土台高さ5 cm)の Toyopearl SP 650 M (Tosoh Bioscience)カラムを用いて行った。カラムを10カラム容積(CV)の10 mMヒスチジン緩衝溶液, pH 6で平衡化し、FVIIおよびタンパク質Sを含んでなる混合物0.5 mlをカラムに負荷した。カラムを1 CVの10 mMヒスチジン緩衝溶液, pH 6を用いて洗浄/溶出し、続いて10 mM ヒスチジン緩衝溶液pH 6.0中における0〜0.35 M NaClの勾配を用いて洗浄/溶出した。全体の精製ステップは、流速48 CV/h、室温で行った。タンパク質Sはフロースルー中に溶出され、FVIIは勾配溶出の間に溶出された。タンパク質SとFVIIの分離は、銀染色を用いた標準的なネイティブSDS-PAGE分析により行われた。カラムを3 CVの0.1 M NaOHで平衡化し、続いて10 CVの1.5 M NaCl + 25 mM ヒスチジン緩衝液, pH 6で平衡化した。
【0212】
例22−Caoto MMC
クロマトグラフィーの媒質は、直径1.6 cm、土台高さ10 cmのカラム中に充填された。精製は、流速20カラム体積/h、5℃で行った。カラムを150 mM NaCl, 5 mM CaCl2および20 mM ヒスチジン, pH 6.0で平衡化した。FVIIを含んでなる培養液の上清に、それぞれ5および10mMの濃度までCaCl2およびヒスチジンが加えられ、pH 6.0に調節し、カラムに負荷した。特異的なカラム負荷は、充填された吸着層ml当り1.3mgのFVIIであった。負荷の後、カラムを平衡化緩衝液で洗浄し、0.8 M NaCl, 10 mM CaCl2, 20 mM ヒスチジン, pH 6. 6で洗浄し、平衡化緩衝液で洗浄し、0.5 M NaCl, 25 mM ヒスチジン, pH 5.8で洗浄した。FVIIは、0.5 M NaCl, 25 mM ヒスチジン, pH 6.8を用いてカラムから溶出され、タンパク質Sは、負荷の間のフロースルーおよび0.8 M NaCl, 10 mM CaCl2, 20 mM ヒスチジン, pH 6.6を用いた洗浄画分中に多く見られた。
【0213】
[F.ヒドロキシアパタイト材料を用いたクロマトグラフィー]
例23−ヒドロキシアパタイトカラムBioRad カタログ番号 157-0085 タイプ I 80um
pHを調節した後、予め平衡化された樹脂に直接適用した。流速は42カラム容積/hであり、温度は4〜20℃であった。ベースラインまで平衡化緩衝液(水)を用いて流し出し、pH 6. 2において、400mMまで増加させたK2HPO4/KH2PO4 緩衝液の勾配を用いて生成物を溶出した。貯留液をUV-基盤上に回収し、すぐに冷却した。
【0214】
タンパク質Sは、生成物の後に溶出される。使用後、1M NaOHでカラムを洗浄する。
【0215】
[G.ヘパリン親和性クロマトグラフィー]
例24−Toyopearl ヘパリン 650 M
約25 mg/lのFVIIおよび25 mg/lのタンパク質Sを含んでなる混合物からのタンパク質Sの減少は、1 ml (内径0.5 cm×5 cm吸着層高さ)のToyopearl ヘパリン 650 M (Tosoh Bioscience)カラムを用いて行った。カラムを10カラム容積(CV)の10 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で平衡化し、FVIIおよびタンパク質Sを含んでなる混合物0.5 mlをカラムに負荷した。カラムを1 CV の10 mM ヒスチジン緩衝溶液, pH 6で洗浄/溶出し、10mMヒスチジン緩衝溶液, pH 6中における0〜0.35 M NaClの勾配により洗浄/溶出した。全体の精製ステップは、流速48 CV/h、室温で行った。勾配による溶出の間に、タンパク質SはFVIIの前に溶出された。タンパク質SとFVIIの分離は、銀染色を用いた標準的なネイティブSDS-PAGE分析により同定および確認した。カラムを3 CVの0.1 M NaOHで平衡化し、続いて10 CVの1.5 M NaCl + 25 mM ヒスチジン緩衝液, pH 6で平衡化した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、前記方法は、(i)第1の組成物を、1以上のタンパク質混入物および/または関心のあるビタミンK依存性タンパク質と結合することができる固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物を回収するステップとを少なくとも含んでなり、それにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、前記第1の組成物から前記第2の組成物までに、少なくとも5倍、少なくとも10倍、少なくとも20倍、少なくとも50倍、少なくとも100倍のように、少なくとも2倍減少する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が、多くとも100ppmである方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、野生型ヒト因子VIIaのような因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、因子VIIポリペプチドがP10QおよびK32Eから選択されるアミノ酸置換を含んでなる方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物が、Gla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍、もしくは少なくとも5000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法であって、結果として得られる関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が、多くとも50ppm、多くとも100ppm、多くとも5ppm、多くとも2ppm、多くとも1ppmのように、多くとも100ppmである方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項12】
因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中の1以上のタンパク質S混入物の量を減少させる方法であって、前記方法は、(i)第1の組成物を、タンパク質S混入物および/または因子VIIポリペプチドと結合することができる固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる第2の組成物を回収するステップとを含んでなり、それにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質S混入物の量が、5倍のように少なくとも2倍減少する方法。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質と比較して相対的に多い量のタンパク質混入物と結合する方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、例えば前記混入物のチオール部分に対するジスルフィド結合の形成のように、前記混入物の強い親和性または共有結合性の結合により、前記固相物質が少なくとも1の混入物と特異的に結合する方法。
【請求項15】
請求項13または14に記載の方法であって、前記固相物質が、少なくとも1のタンパク質混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物が細胞培養液の上清の構築物である方法。
【請求項17】
請求項14に記載の方法であって、前記固相物質が固定化されたタンパク質Cを有する方法。
【請求項18】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記固相物質が、タンパク質混入物と比較して相対的に多い量の関心のあるビタミンK依存性タンパク質に結合する方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に特異的に結合する方法。
【請求項20】
請求項18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する方法。
【請求項21】
請求項18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して親和性を有するトリアジンリガンドである方法。
【請求項22】
請求項18または19に記載の方法であって、前記固相物質が、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する阻害剤を有するか、または前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質とキレートを生成することができる金属を有するか、または固定化された組織因子(トロンボプラスチン)を有するか、または固定化されたヘパリンを有する方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する阻害剤が、-C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2部分を含んでなるようなベンズアミジン型またはグアニジン型阻害剤である方法:
ここで、Z1およびZ2は、独立に、-O-、-S-、-NRH-、および単結合からなる群より選択され、RHは、水素、C1〜4-アルキル、アリール、およびアリールメチルからなる群より選択され、R1およびR2は、独立に、水素、任意に置換されたC1〜6-アルキル、任意に置換されたC2〜6-アルケニル、任意に置換されたアリール、任意に置換されたヘテロアリールからなる群より選択されるか、または
Z2およびR2は上記で定義した通りであり、-C=N-Z1-R1は複素環の一部を形成するか、または
Z1およびR1は上記で定義した通りであり、-C-NH-Z2-R2は複素環の一部を形成するか、または
-C(=N-Z1-R1)-NH-Z2-R2 は複素環を形成し、ここでの-Z1-R1-R2-Z2- はビラジカルである。
【請求項24】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記固相物質がクロマトグラフィー材料である方法。
【請求項25】
請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、前記固相物質が膜に結合する方法。
【請求項26】
請求項22または23に記載の方法であって、前記固相物質が陰イオン交換物質である方法。
【請求項27】
請求項26に記載の方法であって、陰イオン交換物質からの溶出が、CaCl2のようなカルシウム塩の濃度を増大させることにより行われる方法。
【請求項28】
請求項26に記載の方法であって、陰イオン交換物質からの溶出が、MgCl2のようなマグネシウム塩の濃度を増大させることにより行われる方法。
【請求項29】
請求項24に記載の方法であって、前記固相物質が陽イオン交換物質である方法。
【請求項30】
請求項24に記載の方法であって、前記固相物質がヒドロキシアパタイトである方法。
【請求項31】
請求項24に記載の方法であって、前記固相物質が疎水性固相物質である方法。
【請求項32】
関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物(特に細胞培養液の上清)中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、前記方法は、(i)第1の組成物を、少なくとも1のタンパク質混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質から、結果として得られる第2の組成物を分離することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得る方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、前記モノクローナル抗体が、Gla-ドメイン含有タンパク質混入物、特に、GAS-6、タンパク質S、因子II (プロトロンビン)、トロンビン、因子X/Xa、因子IX/IXa、タンパク質C、因子VII/VIIa、タンパク質Z、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質1、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質2、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質3、膜内外 γ-カルボキシグルタミン酸タンパク質4、マトリックスGla タンパク質、およびオステオカルシンから選択されるタンパク質混入物のように、宿主細胞タンパク質から選択されるタンパク質混入物、特にタンパク質Sに対して産生される方法。
【請求項34】
請求項27または28に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【請求項35】
請求項29に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【請求項36】
請求項29に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項37】
請求項32〜36のいずれか1項に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物がGla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項38】
請求項32〜37のいずれか1項に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物がハムスタータンパク質Sである方法。
【請求項39】
請求項32〜38のいずれか1項に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【請求項40】
請求項32〜39のいずれか1項に記載の方法であって、結果として得られる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項41】
請求項32〜40のいずれか1項に記載の方法であって、結果として得られる第2の組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項42】
請求項32〜41のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項43】
請求項32〜42のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項44】
因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清のような組成物中のタンパク質S混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清のような第1の組成物を、タンパク質S混入物に対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として生じる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のある因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質S混入物の量が少なくとも50倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項45】
関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物中のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)第1の組成物を固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項46】
請求項45に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【請求項48】
請求項46に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項49】
請求項45〜48のいずれか1項に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物がGla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項50】
請求項45〜49のいずれか1項に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【請求項51】
請求項45〜50のいずれか1項に記載の方法であって、前記結果として得られる第2の組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項52】
請求項45〜51のいずれか1項に記載の方法であって、前記結果として得られる第2の組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項53】
請求項45〜52のいずれか1項に記載の方法であて、前記第1の組成物中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項54】
請求項45〜53のいずれか1項に記載の方法であって、前記第1の組成物中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項55】
因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物中のタンパク質Sの量を減少させる方法であって、(i)第1の組成物を固定化されたタンパク質Cを有する固相物質と接触させるステップと、(ii)結果として得られる第2の組成物を前記固相物質から分離することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも10倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項56】
関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる細胞培養液の上清中の1以上のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、関心のあるビタミンK依存性タンパク質またはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質を任意に洗浄するステップと、(iii)関心のあるビタミンK依存性タンパク質を前記固相物質から溶出することにより、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも5倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項57】
請求項56に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である方法。
【請求項58】
請求項57に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである方法。
【請求項59】
請求項57に記載の方法であって、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項60】
請求項56〜59のいずれか1項に記載の方法であって、主な量のタンパク質混入物がGla-ドメイン含有ポリペプチド、特にタンパク質Sであり、前記関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである方法。
【請求項61】
請求項56〜60のいずれか1項に記載の方法であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質に対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が、少なくとも100倍、もしくは少なくとも250倍、もしくは少なくとも500倍、もしくは少なくとも750倍、もしくは少なくとも1000倍、もしくは少なくとも2000倍のように、少なくとも10倍、または少なくとも25倍、または少なくとも50倍減少する方法。
【請求項62】
請求項56〜61のいずれか1項に記載の方法であって、前記結果として得られる組成物中のタンパク質混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項63】
請求項56〜62のいずれか1項に記載の方法であって、前記結果として得られる組成物中のタンパク質S混入物の全量が多くとも100ppmである方法。
【請求項64】
請求項56〜63のいずれか1項に記載の方法であって、細胞培養液の上清中のタンパク質混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項65】
請求項56〜64のいずれか1項に記載の方法であって、細胞培養液の上清中のタンパク質S混入物の全量が少なくとも500ppmである方法。
【請求項66】
因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清中のタンパク質混入物の量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、因子VIIポリペプチドまたはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質を任意に洗浄するステップと、(iii)前記固相物質から因子VIIポリペプチドを溶出することにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質混入物の量が少なくとも100倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項67】
因子VIIポリペプチドを含んでなる細胞培養液の上清中のタンパク質Sの量を減少させる方法であって、(i)細胞培養液の上清を、因子VIIポリペプチドまたはそのアナログに対して産生されるモノクローナル抗体を有する固相物質と接触させるステップと、(ii)前記固相物質を任意に洗浄するステップと、(iii)因子VIIポリペプチドを前記固相物質から溶出することにより、因子VIIポリペプチドに対する100万分率として表したタンパク質Sの量が少なくとも100倍減少した組成物を得るステップとを含んでなる方法。
【請求項68】
細胞培養条件下で産生された関心のあるビタミンK依存性タンパク質を含んでなる組成物であって、タンパク質混入物の全量が、関心のあるビタミンK依存性タンパク質の量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【請求項69】
請求項68に記載の組成物であって、タンパク質混入物の量が、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0.05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である組成物。
【請求項70】
血清のない、非ヒト細胞培養から得られる因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【請求項71】
血清のない、非ヒト細胞培養から得られる因子IXポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子IXポリペプチドの量に基づいて多くとも100ppmである組成物。
【請求項72】
請求項67〜71のいずれか1項に記載の組成物であって、タンパク質S混入物の量が、0.01〜50 ppm、例えば、0.05〜25 ppm、または0.05〜20 ppm、または0.05〜15 ppm、または0. 05〜10 ppm、または0.05〜5 ppmのように、0.01〜100ppmの範囲である組成物。
【請求項73】
請求項67〜72のいずれか1項に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が、因子VIIポリペプチド、因子IXポリペプチド、因子Xポリペプチド、および活性化タンパク質Cから選択されるビタミンK依存性凝固因子である組成物。
【請求項74】
請求項73に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子IXポリペプチドである組成物。
【請求項75】
請求項73に記載の組成物であって、関心のあるビタミンK依存性タンパク質が因子VIIポリペプチドである組成物。
【請求項76】
細胞培養条件下で産生された因子VIIポリペプチドを含んでなる組成物であって、タンパク質S混入物の全量が、因子VIIポリペプチドの量に基づいて、0.01〜100ppmの範囲のように多くとも100ppmである組成物。

【公開番号】特開2013−100300(P2013−100300A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−277078(P2012−277078)
【出願日】平成24年12月19日(2012.12.19)
【分割の表示】特願2007−547543(P2007−547543)の分割
【原出願日】平成17年12月23日(2005.12.23)
【出願人】(501497563)ノボ ノルディスク ヘルス ケア アクチェンゲゼルシャフト (58)
【住所又は居所原語表記】Thurgauerstrasse 36/38, CH−8050 Zurich, Switzerland
【Fターム(参考)】