関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するための手順
【課題】関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するための手順。
【解決手段】受信された信号から導出された相関関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するための方法及びシステム。内挿された局所極大又は極小が、決定される。内挿オフセットは、その後、導出され、内挿された関数の局所極大又は極小の位置とサンプリングされた関数の局所極大又は極小の位置との間の差を備える。パラメータの推定値は、内挿オフセットから導出される。
【解決手段】受信された信号から導出された相関関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するための方法及びシステム。内挿された局所極大又は極小が、決定される。内挿オフセットは、その後、導出され、内挿された関数の局所極大又は極小の位置とサンプリングされた関数の局所極大又は極小の位置との間の差を備える。パラメータの推定値は、内挿オフセットから導出される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願番号第60/419,626号、2002年10月17日提出、に優先権を主張する。
【0002】
本発明は、位置決定、2次内挿、及びGPSジオ−ロケーション・システム(GPS geo-location system)の分野に係り、特に、GPS相関関数のような、関数の局所極大又は極小のパラメータ、例えば、位置若しくはスケール因子、を推定するための手順に関する。
【背景技術】
【0003】
GPSジオ−ロケーション・システムは、地球周回軌道人工衛星のシステムであり、そこから、人工衛星に認められるエンティティ(entity)は、自分の所在地を決定できる。それぞれの人工衛星は、人工衛星を特定して識別する1,023チップの繰り返しのPNコードを用いてマークされた信号を送信する。1,023チップは、1ミリ秒毎に繰り返される。信号は、しかもデータ・ビットを用いて変調される。ここで、各データ・ビットは、変調された信号の中で20msの期間を有する。
【0004】
図1を参照して、ワイアレス通信システム中の加入者局100は、局に認識できるGPS人工衛星102a,102b,102c,102dからの送信を受信し、4若しくはそれより多くの送信のそれぞれから各種の測定値及び関連する値を導出する。局100は、それから、所在地決定エンティティ(position determination entity)(PDE)104へ測定値及び値を通信する。PDE104は、これらの測定値及び値から局100の位置及び速度を推定する。あるいは、局100は、これらの測定値及び値から局100の自身の所在地及び速度を決定する。
【0005】
局100は、人工衛星に対するPNコードを受信された信号と対比させることによって特定の人工衛星からの送信を検索する。受信された信号は、一般に、ノイズが存在する中で局の受信機に認識できる1若しくはそれより多くの人工衛星からの送信の合成物である。対比は、代表的に2つの次元で実行される。第1の次元、コード位相次元(code phase dimension)、では、対比は、検索ウィンドウWとして知られるPNコードの可能性のあるシフトの範囲に渡り実行される。各対比は、NcとMの積で表されることができる集積時間Iに渡り実行される。ここで、Ncは、コヒーレントな集積時間であり、Mは、ノン−コヒーレントに複合されたコヒーレントな集合物の数である。第2の次元、ドップラー周波数次元、では、対比は、ドップラー周波数仮定の範囲に渡り実行される。
【0006】
結果としての相関値は、2次元の相関関数を規定する。相関関数は、サンプリングされ、相関関数のピークは、2つの次元のそれぞれに沿って位置する。代表的には、ピークは、しかも、誤ったアラームの確率が所定の値であるか若しくはそれより低くなるように選択された、所定のしきい値と比較される。コード位相次元における最大ピークの位置は、人工衛星に対する時間測定値を生成する。同様に、ドップラー周波数次元における最大ピークの位置は、人工衛星に対するドップラー周波数測定値を生成する。ピーク・エネルギー測定値も、コード位相若しくはドップラー周波数次元の両者における最大ピークの高さから導出される。
【0007】
サンプリング・クロックとの同期の欠如に起因して、コード位相及びドップラー周波数次元の両方において、サンプリングされたピーク位置と実際のピーク位置との間で、及び両方の次元において、サンプリングされたピーク高さと実際のピーク高さとの間で、しばしば相違がある。
【0008】
内挿は、実際のピークの位置及び高さをより正確に推定するための努力において相関関数のサンプルにしばしば適用される。2次式の内挿では、例えば、2次関数が、相関関数の3つのサンプルにフィッティングされる。2次関数のピークは、しばしば、サンプリングされたピークより実際のピークのより精度の高い推定値である。
【0009】
しかしながら、コード位相若しくはドップラー周波数次元の両方において、GPS相関関数の形状は、2次関数にほとんど似ない。実際の相関パルス形状は、受信機の受信チェーンに使用されたまさにそのフィルタリング及び検索パラメータNcとMに依存する。その結果、内挿されたピーク位置及び実際のピーク位置は、しばしば互いに異なり、内挿されたピーク高さ及び実際のピーク高さも同様である。
【0010】
図2は、コード位相次元におけるGPS相関関数のパルス202を図示する。この特定のパルスの形状は、フィルタの特定のセット及びパラメータNcを20msに設定することに対応する。このパルスのピークは、0チップに置かれ、そして高さは、(規格化された期間で)1である。第1の2次関数206は、パルス202のサンプル204b、204d、及び204fにフィッティングされる。第2の2次関数208は、パルス202のサンプル204a、204c、及び204eにフィッティングされる。第1の2次関数206のピークの位置210及び第2の2次関数208のピークの位置212は、両方とも真のピークの位置(0チップ)から外れている。同様に、第1の2次関数206のピークの高さ214及び第2の2次関数208のピークの高さ216は、両方とも真のピークの高さ(規格化された期間で1)から外れている。
【0011】
したがって、内挿されたピーク位置及び高さから導出された位置及び速度推定値は、しばしば誤りである。コード位相次元における相関関数のピークの位置を見つけるエラーは、所在地推定値における著しいエラーを生じさせる。図2に図示された特定の例では、ピークの位置を見つけるエラーは、所在地推定値において±15mのエラーを生じさせる。
【0012】
さらに、2次式内挿よりもより高い精度を提供する現在利用可能な内挿手順は、費用がかかり、時間を費やす。それゆえ、ワイアレス受話器のような大量市場消費者電子装置に対して適していない。
【発明の概要】
【0013】
方法は、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定することについて説明される。ある実施形態では、方法は、局所極大又は極小での若しくは近傍での関数のサンプルについて内挿を実施することにより始まり、結果として内挿された局所極大又は極小を生じる。
【0014】
その後、内挿オフセットが導出される。内挿オフセットは、内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差である。パラメータ推定値は、その後、内挿オフセットから導出される。
【0015】
ある実施形態では、関数は、2次元の相関関数であり、コード位相次元及びドップラー周波数次元を有する。これから決定されようとしているパラメータは、2つの次元の1つに沿った相関関数のピークの位置若しくはスケーリング因子である。2次関数は、ピークでの若しくは近傍での相関関数の複数のサンプルにフィッティングされ、2次関数のピークがそれから決定される。
【0016】
内挿オフセットは、その後、導出され、2次関数のピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくなる。位置若しくは高さのような、ピークのパラメータは、その後、内挿オフセットから決定される。
【0017】
1つのインプリメンテーション(implementation)では、パラメータ・バイアスは、内挿オフセットと既存の関係を有する。このインプリメンテーションでは、パラメータ推定値は、2段階プロセスを使用して導出される。第1に、内挿オフセットに対応するパラメータ・バイアスは、既存の関係を使用して導出される。第2に、パラメータの推定値は、パラメータ・バイアスから導出される。
【0018】
一例では、推定されようとしているパラメータは、コード位相次元に沿った相関関数のピークの位置である。内挿オフセットは、導出され、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するコード位相バイアスは、その後、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このコード位相バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値をもたらす。
【0019】
第2の例では、推定されようとしているパラメータは、コード位相次元に沿った相関関数のピークの高さである。内挿オフセットは、導出され、再び、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するピーク・エネルギー・バイアスは、その後、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの高さの推定値をもたらす。
【0020】
第3の例では、推定されようとしているパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数のピークの位置である。内挿オフセットは、導出され、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するドップラー周波数バイアスは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値をもたらす。
【0021】
第4の例では、推定されようとしているパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数のピークの高さである。内挿オフセットは、導出され、再び、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するピーク・エネルギー・バイアスは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を通して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの高さの推定値をもたらす。
【0022】
これらの方法を実体的に具体化したメモリ、及び関係したシステム、も説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、GPSジオ−ロケーション・システムの図である。
【図2】図2は、GPSジオ−ロケーション・システムにおいて受信された信号から導出された相関関数中の内挿エラーを説明する図である。
【図3】図3は、2次元GPS相関関数の例を説明する、ここで、第1の次元は、コード位相次元であり、第2の次元は、ドップラー周波数次元である。
【図4】図4は、コード位相次元に沿ったGPS相関関数のパルスの例を説明する。
【図5】図5は、ドップラー周波数次元に沿ったGPS相関関数のパルスの例を説明する。
【図6】図6は、コード位相次元に沿ったGPS相関関数のパルスの関係における内挿オフセット及びパラメータ・バイアスを説明する図である。
【図7】図7は、発明にしたがった関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法の実施形態のフローチャートを説明する。
【図8】図8は、内挿オフセットとコード位相バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図9】図9は、図8の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図10】図10は、内挿オフセットとドップラー周波数バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図11】図11は、図10の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図12】図12は、コード位相次元における内挿オフセットとピーク・エネルギー・バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図13】図13は、図12の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図14】図14は、ドップラー周波数次元における内挿オフセットとピーク・エネルギー・バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図15】図15は、図14の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図16】図16は、発明にしたがった関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するためのシステムの実施形態のブロック図である。
【図17】図17は、図16のシステムを組み込んでいる加入者局の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面のコンポーネントは、縮尺される必要がなく、発明の原理を説明することに置かれる代わりに強調する。図面では、同じ参照符号は、異なる図面で一貫して対応する部分を示す。
【0025】
ここに使用されたように、“約(about)”及び“実質的に(substantially)”のような用語は、業界において受け入れられる誤差を説明するために数学的な正確さにおいてある余裕を認めることを意図している。したがって、1%から20%の範囲において用語“約”若しくは“実質的に”によって緩和された値から上もしくは下へのいずれかのズレは、述べられた値の明確に範囲内にあると考えられるべきである。
【0026】
しかも、ここで使用されるように、用語“ソフトウェア”は、ソース・コード、アセンブリ言語コード、バイナリ・コード、ファームウェア、マクロ命令、マイクロ命令、その他、若しくは前述の2若しくはそれより多くの任意の組み合わせを含む。
【0027】
さらに、用語“メモリ”は、任意のコンピュータ読み取り可能な媒体を呼び、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ディスク、CD−ROM、DVD、その他、若しくは前述の2若しくはそれより多くの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されることはない。そこには、プロセッサによって実行可能な一連のソフトウェア命令を記憶できる。
【0028】
用語“プロセッサ”若しくは“CPU”は、一連の命令を実行できる任意の装置を呼び、汎用若しくは特殊用途マイクロプロセッサ、限定されたステート・マシーン、コントローラ、コンピュータ、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、その他を制限なしに含む。
【0029】
相関関数及び内挿エラーの序論
図3は、GPSジオ−ロケーション・システムにおいて受信された信号から導出された2次元相関関数の例を図示する。受信された信号は、複合信号であり、GPS人工衛星によってそれぞれが送信された1若しくはそれより多くの信号を具備する。
【0030】
相関関数は、受信された信号を人工衛星の1つに対するPNコードと対比させることによって導出される。対比は、複数のコード位相及びドップラー周波数仮定に渡り実行される。相関関数は、2次元、コード位相次元及びドップラー周波数次元、に沿ってプロットされた対比されたエネルギーを、dBで若しくは線形項で、表す。図3に示された例では、コード位相次元は、数字302で識別され、ドップラー周波数次元は、数字304で識別される。
【0031】
図3に示された例では、ドップラー周波数次元304に沿って、相関関数は、メイン・ローブ306b及び2つのサイドローブ306a、306cからなる。コード位相次元302に沿って、相関関数は、メイン・ローブ306b及び2つのサイドローブ308a、308bからなる。その他の例は、可能性があり、そのため、前述のいずれかが、制限するものとして考えられるべきでない。
【0032】
図4は、図3の軸4−4に沿った図3の相関関数の側面図を示す。示されたように、メイン・ローブ306bは、メイン・パルス402aを生じさせ、サイドローブ308a、308bは、2つのサイド・パルス402b、402cを生じさせる。メイン・パルス402aは、所在地決定の目的に対して直接関係するパルスである。
【0033】
図5は、図3の軸5−5に沿った図3の相関関数の側面図を示す。示されたように、メイン・ローブ306bは、メイン・パルス502aを生じさせ、サイドローブ306a、306cは、2つのサイド・パルス502b、502cを生じさせる。メイン・パルス502aは、所在地決定の目的に対して直接関係するパルスである。
【0034】
相関関数のピークは、1若しくはそれより多くのピーク・パラメータによって特徴付けられる。例は、コード位相次元におけるピークの位置、ドップラー周波数次元におけるピークの位置、及び両方の次元におけるピークの高さ(エネルギー)を含む。図4のパルスを高いレベルで詳細に説明する図6において、コード位相次元におけるピーク602の位置は、数字604で識別され、規格化されたピークのエネルギー(dBの観点で)は、数字606で識別される。これらのパラメータは、“実際の”ピーク・パラメータとして呼ばれる。
【0035】
実際のピークに高さが最も近いサンプルであるサンプリングされたピークは、数字608aで識別される。サンプリングされたピークは、1若しくはそれより多くのサンプリングされたピーク・パラメータによって特徴付けられ、コード位相次元におけるサンプリングされたピークの位置610、ドップラー周波数次元におけるサンプリングされたピークの位置(図6には図示されない)、及び数字612で識別される規格化されたサンプリングされたピークのエネルギーを含む。
【0036】
実際のピーク位置に関係してサンプリング・クロックの非同期性に起因して、サンプリングされたピークと実際のピークとの間に差が、通常ある。これは、実際のピーク・パラメータとサンプリングされたピーク・パラメータとの間の差に変換される。図6では、例えば、コード位相次元における実際のピーク位置とサンプリングされたピーク位置との間の差は、Δ1であり、実際のピーク高さとサンプリングされたピーク高さとの間の差は、Δ2である。
【0037】
内挿されたピークは、数字614で識別される。内挿されたピーク、これはサンプル608a、608b及び608cに適用された2次関数内挿を通して導出されていると仮定される、は、1若しくはそれより多くのパラメータによって特徴付けられ、コード位相次元における内挿されたピークの位置616、ドップラー周波数次元における内挿されたピークの位置(図示せず)及び内挿されたピークの高さ618を含む。
【0038】
内挿されたピークと実際のピークとの、位置若しくはスケーリング因子のような、パラメータ間の差は、内挿エラーである。図6において、実際のピーク高さと内挿されたピーク高さとの間の内挿エラーは、Δ3であり、コード位相次元に沿った実際のピーク位置と内挿されたピーク位置との間の内挿エラーは、Δ4である。
【0039】
発明の実施形態
図7は、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法の実施形態のフローチャートを説明する。方法は、ステップ702で始まる。ステップ702において、方法は、局所極大又は極小で若しくは近くでの関数のサンプルに内挿を実行することを具備し、内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる。1つのインプリメンテーションでは、関数は、2次元相関関数であり、コード位相次元及びドップラー周波数次元を有する。このインプリメンテーションでは、ステップ702は、2つの次元の1つに沿って相関関数のピークで若しくは近くの3個のサンプルに2次関数をフィッティングすること、及びその後、2次関数のピークを決定することを具備する。
【0040】
ステップ704が、ステップ702に続く。ステップ704は、内挿オフセットを導出することを具備する。内挿オフセットは、ステップ702において決定された内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差である。一例では、サンプリングされた局所極大又は極小は、内挿プロセスにおいて使用された複数のサンプル内での(局所極大又は極小が含まれているかにそれぞれ対応して)最大又は最小のサンプルである。
【0041】
ある実施形態では、内挿オフセットは、コード位相若しくはドップラー周波数次元のいずれかに沿った相関関数の内挿された局所極大又は極小とサンプリングされた局所極大又は極小の位置の間の差である。図6では、例えば、内挿オフセットは、コード位相次元に沿ったサンプリングされたピークの位置と内挿されたピークの位置との差Δ5である。
【0042】
図7に戻って、ステップ704から、方法は、ステップ706に進む。ステップ706において、方法は、内挿オフセットからパラメータを導出することを具備する。
【0043】
ある実施形態では、ステップ706は、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及び、その後、パラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する。他の1の実施形態では、このステップは、内挿オフセットから直接パラメータ推定値を導出することを具備する。
【0044】
1つの例では、内挿オフセットは、コード位相次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。コード位相バイアスは、図8に図示されたこの内挿オフセットとの関係を伝える。数字802は、チップに関して内挿オフセットを識別し、数字804は、コード位相バイアスを識別し、そして数字806は、これらの2つの変数の間の関係を具体的に表す曲線を識別する。見られるように、この特定の例では、−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットに対して、コード位相バイアスは、−0.00405から+0.0575チップの間の範囲であり、これは、−11.87から+16.85メートルに変換される。
【0045】
この例の1つのインプリメンテーションでは、内挿オフセットとコード位相バイアスとの間の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表される。このルックアップ・テーブルを使用して、コード位相バイアスは、内挿オフセットに応答して決定される。コード位相バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値を生成する。この特定の例では、推定値は、サンプリングされたピークと実際のピークとの間のコード位相オフセットに関してであるが、推定値を表現する他の形が可能であり、例えば、内挿されたピークと実際のピークとの間のコード位相オフセットが、歓迎されるはずである。しかも、この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、コード位相バイアスを生ずる。コード位相バイアスは、それから、内挿オフセットに足し算されて、ピーク位置推定値を生成する。しかしながら、ルックアップ・テーブルへのアクセスがピーク位置推定値を直接生み出す実施形態が、可能性があることは、歓迎されるはずである。
【0046】
このルックアップ・テーブルの一例が、図9に示されている。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から128の範囲にあるテーブル・インデックスに関係付けられた129のエントリを有する。インデックス値0に対応するエントリは、数字902aで識別され;インデックス値1に対応するエントリは、数字1で識別され;インデックス値2に対応するエントリは、数字2で識別され;そしてインデックス値0に対応するエントリは、数字902eで識別される。
【0047】
次式は、テーブル・インデックス、lut_index、に内挿オフセット、interp_offset、をマッピングする:
lut_index=(int)((interp_ofsset+0.5)
*(lut_size−1)) (1)
ここで、intは、整数関数であり、lut_sizeは、ルックアップ・テーブルのサイズである。この特定の例では、lut_sizeは、129である。−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットの値に対して、この式は、0と128との間のインデックス値を生み出す。
【0048】
第2の例では、内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ドップラー周波数バイアスは、図10に図示されたこの内挿オフセットを用いて関係を伝える。内挿オフセットは、数字1002で識別され、ドップラー周波数バイアスは、数字1004で識別され、そして、これら2つの変数の関係を表した曲線は、数字1006で識別される。見られるように、−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットに対して、ドップラー周波数バイアスは、−2から+2Hzの間の範囲にある。
【0049】
この例の1つのインプリメンテーションでは、関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表される。このルックアップ・テーブルを使用して、ドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。このドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値を生成する。この特定の例では、ピーク位置推定値は、サンプリングされたピークと実際のピークとの間のドップラー周波数オフセットの形式であるが、例えば、内挿されたピークと実際のピークとの間のドップラー周波数オフセットの形式であるような、推定値を表している他の形式が可能であることが、評価されるべきである。しかも、この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ドップラー周波数バイアスを生み出すが、ルックアップ・テーブルへのアクセスが直接ピーク位置推定値を生み出す例が、可能であることは、評価されるべきである。
【0050】
このルックアップ・テーブルの一例が、図11に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックスに関係付けられた33のエントリを有する。インデックス0に対応するテーブル・エントリは、数字1102aで識別され;インデックス1に対応するテーブル・エントリは、数字1102bで識別され;インデックス2に対応するテーブル・エントリは、数字1102cで識別され;そして、インデックス32に対応するテーブル・エントリは、数字1102dで識別される。
【0051】
図11に図示されたテーブルのエントリは、Hzよりはむしろドップラー・ビンに関する。この例のドップラー・ビンの大きさとHzとの間の関係は、Ncの設定に依存する。Ncが20msに設定される場合には、ドップラー・ビンの大きさは、25Hzである。lut_sizeを33に等しく設定した、上記の式(1)は、テーブル・インデックス中に内挿オフセットをマッピングする。
【0052】
第3の例では、内挿オフセットは、再び、コード位相次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ピーク・エネルギー・バイアスは、図12に図示されているこの内挿オフセットとの関係を伝える。内挿オフセットは、数字1202で識別され、ピーク・エネルギー・バイアスは、数字1204で識別され、そして、これら2つの変数の間の既存の関係を具体的に表している曲線は、数字1206で識別される。ピーク・エネルギー・バイアスは、単位dB−Hzで表された、C/N0に関してである。見られるように、−0.5から+0.5までの範囲にある内挿オフセットの値に対して、ピーク・エネルギー・バイアスは、−0.69から+0.14までの範囲である。
【0053】
この例の1つのインプリメンテーションでは、この関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表現される。このルックアップ・テーブルを使用して、ピーク・エネルギー・バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成する。
【0054】
このルックアップ・テーブルの一例が、図13に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックス値に関係付けられた33のエントリを有する。0のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302aで識別され;1のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302bで識別され;2のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302cで識別され;そして、32のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302dで識別される。式(1)は、テーブル・インデックスに内挿オフセットをマッピングする。
【0055】
この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ピーク・エネルギー・バイアスを生み出し、ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成するが、例は、ルックアップ・テーブルへのアクセスが実際のピーク・エネルギーの推定値を生み出す場合に、可能性があることを、評価されるはずである。しかも、例は、実際のピーク・エネルギーの推定値が、ピーク・エネルギー・バイアスをサンプリングされたピーク・エネルギーに足し算することによって生成される場合に可能性がある。
【0056】
第4の例では、内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ピーク・エネルギー・バイアスは、図14に図示されているこの内挿オフセットとの関係を伝える。内挿オフセットは、数字1402で識別され、ピーク・エネルギー・バイアスは、数字1404で識別され、そして、これら2つの変数の間の既存の関係を具体的に表している曲線は、数字1406で識別される。見られるように、−0.5から+0.5までの範囲にある内挿オフセットの値に対して、ピーク・エネルギー・バイアスは、この特定の例では、C/N0に関してであり、dB−Hzの単位で表され、−0.45から+0までの範囲である。
【0057】
この例の1つのインプリメンテーションでは、この関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表現される。このルックアップ・テーブルを使用して、ピーク・エネルギー・バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成する。
【0058】
このルックアップ・テーブルの一例が、図15に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックスの値に関係付けられた33のエントリを有する。0のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502aで識別され;1のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502bで識別され;2のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502cで識別され;そして、32のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502dで識別される。式(1)は、テーブル・インデックスに内挿オフセットの間をマッピングする。
【0059】
この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ピーク・エネルギー・バイアスを生み出し、ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成するが、例は、ルックアップ・テーブルへのアクセスが実際のピーク・エネルギーの推定値を直接生み出す場合に可能性があることを、評価されるはずである。しかも、例は、実際のピーク・エネルギーの推定値が、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの合計から生成される場合に、可能性がある。
【0060】
関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するためのシステムの実施形態が、図16に図示される。図示されたように、システムは、プロセッサ1602及びメモリ1604を具備する。メモリ1604は、図7の方法、若しくはいずれかの実施形態、インプリメンテーション、若しくはこれまでに説明されてきた若しくは提案されてきたこれらの例を実行するための一連の命令を実体的に具体化する。プロセッサは、メモリ1604によって実態的に具体化されたソフトウェア命令をアクセスし、実行するために配置される。
【0061】
1つのインプリメンテーションでは、そこではパラメータ推定値若しくはバイアスがルックアップ・テーブルとして具体的に表現されている内挿オフセットとの関係を伝え、ルックアップ・テーブルは、メモリ1604中に記憶され、内挿オフセットの特定の値に対応するパラメータ推定値若しくはバイアスを決定するためにプロセッサ1602によってアクセス可能である。
【0062】
ワイアレス通信システムにおける加入者局の1実施形態が、図17に図示される。この特定の加入者局は、図16のシステムを具体化するため若しくは取り込むために配置される。
【0063】
無線トランシーバ1706は、RFキャリア上に、音声若しくはデータのようなベースバンド情報を変調するため、及び変調されたRFキャリアを復調してベースバンド情報を取得するために配置される。
【0064】
アンテナ1710は、ワイアレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを送信するため、及びワイアレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを受信するために配置される。
【0065】
ベースバンド・プロセッサ1708は、ユーザ・インターフェース1716内部の入力装置からワイアレス通信リンクを介した送信のためにトランシーバ1706へベースバンド情報を提供するために配置される。ベースバンド・プロセッサ1708は、トランシーバ1706からユーザ・インターフェース1716内部の出力装置へベースバンド情報を提供するためにも配置される。
【0066】
ユーザ・インターフェース1716は、音声若しくはデータのようなユーザ情報を入力するため若しくは出力するために複数の装置を具備する。ユーザ・インターフェース内部に一般的に含まれた装置は、キーボード、表示画面、マイクロフォン、及びスピーカを含む。
【0067】
GSP受信機1712は、GPS人工衛星送信を受信ため、及びダウンコンバートするために配置され、コリレータ1718へダウンコンバートされた情報を提供する。
【0068】
コリレータ1718は、GSP受信機1712によってコリレータに提供された情報からGPS相関関数を導出するために配置される。所与のPNコードに対して、コリレータ1718は、コード位相次元及びドップラー周波数次元にわたり規定される相関関数を生成する。コード位相次元では、相関関数は、検索ウィンドウWを規定するコード位相の範囲にわたり規定される。ドップラー周波数次元では、相関関数は、複数のドップラー周波数ビンにわたり規定される。各個々の対比は、規定されたコヒーレントな及びノン−コヒーレントな積分パラメータ(integration parameter)(Nc,M)にしたがって実行される。
【0069】
コリレータ1718も、トランシーバ1706によりコリレータに提供されたパイロット信号に関係する情報からパイロットに関係した相関関数を導出するために配置されることができる。この情報は、ワイアレス通信サービスを捕捉するために加入者局によって使用される。
【0070】
チャネル・デコーダ1720は、ベースバンド・プロセッサ1708によってチャネル・デコーダに提供されたチャネル・シンボルを基調であるソース・ビットにデコードするために配置される。チャネル・シンボルがコンボルーショナルにエンコードされたシンボルである、1つの例では、チャネル・デコーダは、ビタビ・デコーダである。チャネル・シンボルがコンボルーショナル・コードの直列若しくは並列連結である、第2の例では、チャネル・デコーダ1720は、ターボ・デコーダである。
【0071】
メモリ1704は、図7、若しくは、いずれかの実施形態の方法を具体化するソフトウェア命令、インプリメンテーション、若しくはこれまでに説明されてきた若しくは提案されてきたこれらの例を保持するために配置される。CPU1702は、コリレータ1718によってCPUに提供されたGPS相関関数中の局所極大又は極小のパラメータを推定するためにこれらのソフトウェア命令をアクセスするため及び実行するために配置される。
【0072】
メモリ1704も、内挿エラーとパラメータ推定値若しくはバイアスとの間の既存の関係を具体化するルックアップ・テーブルを保持するために配置される。1つの例では、CPU1702は、特定の内挿オフセットに対応するパラメータ推定値若しくはバイアスを決定するためにこれらのルックアップ・テーブルをアクセスし利用するために配置される。
【0073】
CPU1702は、コリレータ1718によってCPUに提供されたGPS相関関数を解析するため、それらの局所極大又は極小を分離するため、及び図7の方法若しくはこれまでに説明してきた又は提案してきたこれらの変形を使用して、これらの局所極大又は極小の若しくはに関係するパラメータを推定するために配置される。
【0074】
CPU1702は、これらのパラメータから時間及びドップラー周波数測定も導出するために設置される。付け加えると、ある実施形態では、CPU1702は、測定値のそれぞれに関連した二乗平均エラー(RMSE)を決定するために配置される。この実施形態では、これらの測定値及びRMSE値は、PDE(図示せず)へ与えられる。PDEは、それに対応するRMSE値の逆数に基づいて各々の測定値を重み付けする、そしてその後、重み付けされた測定値に基づいて加入者局の位置及び速度を推定する。あるいは、加入者局は、この情報から自分自身の位置及び速度を決定する。
【0075】
各種の実施形態、インプリメンテーション及び例が、説明されてきたが、さらに多くの実施形態、インプリメンテーション及び例が、本発明の範囲内で可能であることは、この分野において通常の知識を有する者にとって明らかである。特に、発明が、相関関数以外の関数の、若しくはオムニ基地局及びマルチ−セクタ・セル中の個々のセクタを含む、ワイアレス通信システム中の基地局により送信された信号から導出された相関関数の、若しくは基地局及びGPS人工衛星の組み合わせを採用している複合システムにより送信された信号から導出された相関関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するために採用される場合に、実施形態は、実行できる。さらに、関数の局所極大又は極小の1より多くのパラメータが、1度に推定される場合に、実施形態は、実行できる。したがって、本発明は、添付された請求の範囲に関連する以外に、限定されることはない。
【符号の説明】
【0076】
100…加入者局,102…GPS人工衛星,104…PDE,202…パルス,206…第1の2次関数,208…第2の2次関数,210…第1の2次関数のピークの位置,212…第2の2次関数のピークの位置,302…コード位相次元,304…ドップラー周波数次元,306b…メイン・ローブ,402a…メイン・パルス,502a…メイン・パルス,602…コード位相次元におけるピーク,604…コード位相次元におけるピークの位置,610…コード位相次元におけるサンプリングされたピークの位置,612…規格化されたサンプリングされたピークのエネルギー。
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願番号第60/419,626号、2002年10月17日提出、に優先権を主張する。
【0002】
本発明は、位置決定、2次内挿、及びGPSジオ−ロケーション・システム(GPS geo-location system)の分野に係り、特に、GPS相関関数のような、関数の局所極大又は極小のパラメータ、例えば、位置若しくはスケール因子、を推定するための手順に関する。
【背景技術】
【0003】
GPSジオ−ロケーション・システムは、地球周回軌道人工衛星のシステムであり、そこから、人工衛星に認められるエンティティ(entity)は、自分の所在地を決定できる。それぞれの人工衛星は、人工衛星を特定して識別する1,023チップの繰り返しのPNコードを用いてマークされた信号を送信する。1,023チップは、1ミリ秒毎に繰り返される。信号は、しかもデータ・ビットを用いて変調される。ここで、各データ・ビットは、変調された信号の中で20msの期間を有する。
【0004】
図1を参照して、ワイアレス通信システム中の加入者局100は、局に認識できるGPS人工衛星102a,102b,102c,102dからの送信を受信し、4若しくはそれより多くの送信のそれぞれから各種の測定値及び関連する値を導出する。局100は、それから、所在地決定エンティティ(position determination entity)(PDE)104へ測定値及び値を通信する。PDE104は、これらの測定値及び値から局100の位置及び速度を推定する。あるいは、局100は、これらの測定値及び値から局100の自身の所在地及び速度を決定する。
【0005】
局100は、人工衛星に対するPNコードを受信された信号と対比させることによって特定の人工衛星からの送信を検索する。受信された信号は、一般に、ノイズが存在する中で局の受信機に認識できる1若しくはそれより多くの人工衛星からの送信の合成物である。対比は、代表的に2つの次元で実行される。第1の次元、コード位相次元(code phase dimension)、では、対比は、検索ウィンドウWとして知られるPNコードの可能性のあるシフトの範囲に渡り実行される。各対比は、NcとMの積で表されることができる集積時間Iに渡り実行される。ここで、Ncは、コヒーレントな集積時間であり、Mは、ノン−コヒーレントに複合されたコヒーレントな集合物の数である。第2の次元、ドップラー周波数次元、では、対比は、ドップラー周波数仮定の範囲に渡り実行される。
【0006】
結果としての相関値は、2次元の相関関数を規定する。相関関数は、サンプリングされ、相関関数のピークは、2つの次元のそれぞれに沿って位置する。代表的には、ピークは、しかも、誤ったアラームの確率が所定の値であるか若しくはそれより低くなるように選択された、所定のしきい値と比較される。コード位相次元における最大ピークの位置は、人工衛星に対する時間測定値を生成する。同様に、ドップラー周波数次元における最大ピークの位置は、人工衛星に対するドップラー周波数測定値を生成する。ピーク・エネルギー測定値も、コード位相若しくはドップラー周波数次元の両者における最大ピークの高さから導出される。
【0007】
サンプリング・クロックとの同期の欠如に起因して、コード位相及びドップラー周波数次元の両方において、サンプリングされたピーク位置と実際のピーク位置との間で、及び両方の次元において、サンプリングされたピーク高さと実際のピーク高さとの間で、しばしば相違がある。
【0008】
内挿は、実際のピークの位置及び高さをより正確に推定するための努力において相関関数のサンプルにしばしば適用される。2次式の内挿では、例えば、2次関数が、相関関数の3つのサンプルにフィッティングされる。2次関数のピークは、しばしば、サンプリングされたピークより実際のピークのより精度の高い推定値である。
【0009】
しかしながら、コード位相若しくはドップラー周波数次元の両方において、GPS相関関数の形状は、2次関数にほとんど似ない。実際の相関パルス形状は、受信機の受信チェーンに使用されたまさにそのフィルタリング及び検索パラメータNcとMに依存する。その結果、内挿されたピーク位置及び実際のピーク位置は、しばしば互いに異なり、内挿されたピーク高さ及び実際のピーク高さも同様である。
【0010】
図2は、コード位相次元におけるGPS相関関数のパルス202を図示する。この特定のパルスの形状は、フィルタの特定のセット及びパラメータNcを20msに設定することに対応する。このパルスのピークは、0チップに置かれ、そして高さは、(規格化された期間で)1である。第1の2次関数206は、パルス202のサンプル204b、204d、及び204fにフィッティングされる。第2の2次関数208は、パルス202のサンプル204a、204c、及び204eにフィッティングされる。第1の2次関数206のピークの位置210及び第2の2次関数208のピークの位置212は、両方とも真のピークの位置(0チップ)から外れている。同様に、第1の2次関数206のピークの高さ214及び第2の2次関数208のピークの高さ216は、両方とも真のピークの高さ(規格化された期間で1)から外れている。
【0011】
したがって、内挿されたピーク位置及び高さから導出された位置及び速度推定値は、しばしば誤りである。コード位相次元における相関関数のピークの位置を見つけるエラーは、所在地推定値における著しいエラーを生じさせる。図2に図示された特定の例では、ピークの位置を見つけるエラーは、所在地推定値において±15mのエラーを生じさせる。
【0012】
さらに、2次式内挿よりもより高い精度を提供する現在利用可能な内挿手順は、費用がかかり、時間を費やす。それゆえ、ワイアレス受話器のような大量市場消費者電子装置に対して適していない。
【発明の概要】
【0013】
方法は、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定することについて説明される。ある実施形態では、方法は、局所極大又は極小での若しくは近傍での関数のサンプルについて内挿を実施することにより始まり、結果として内挿された局所極大又は極小を生じる。
【0014】
その後、内挿オフセットが導出される。内挿オフセットは、内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差である。パラメータ推定値は、その後、内挿オフセットから導出される。
【0015】
ある実施形態では、関数は、2次元の相関関数であり、コード位相次元及びドップラー周波数次元を有する。これから決定されようとしているパラメータは、2つの次元の1つに沿った相関関数のピークの位置若しくはスケーリング因子である。2次関数は、ピークでの若しくは近傍での相関関数の複数のサンプルにフィッティングされ、2次関数のピークがそれから決定される。
【0016】
内挿オフセットは、その後、導出され、2次関数のピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくなる。位置若しくは高さのような、ピークのパラメータは、その後、内挿オフセットから決定される。
【0017】
1つのインプリメンテーション(implementation)では、パラメータ・バイアスは、内挿オフセットと既存の関係を有する。このインプリメンテーションでは、パラメータ推定値は、2段階プロセスを使用して導出される。第1に、内挿オフセットに対応するパラメータ・バイアスは、既存の関係を使用して導出される。第2に、パラメータの推定値は、パラメータ・バイアスから導出される。
【0018】
一例では、推定されようとしているパラメータは、コード位相次元に沿った相関関数のピークの位置である。内挿オフセットは、導出され、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するコード位相バイアスは、その後、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このコード位相バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値をもたらす。
【0019】
第2の例では、推定されようとしているパラメータは、コード位相次元に沿った相関関数のピークの高さである。内挿オフセットは、導出され、再び、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するピーク・エネルギー・バイアスは、その後、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの高さの推定値をもたらす。
【0020】
第3の例では、推定されようとしているパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数のピークの位置である。内挿オフセットは、導出され、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するドップラー周波数バイアスは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を具体化したルックアップ・テーブルへのアクセスを通して決定される。このドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値をもたらす。
【0021】
第4の例では、推定されようとしているパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数のピークの高さである。内挿オフセットは、導出され、再び、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差に等しくされる。この内挿オフセットに対応するピーク・エネルギー・バイアスは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を通して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの高さの推定値をもたらす。
【0022】
これらの方法を実体的に具体化したメモリ、及び関係したシステム、も説明される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、GPSジオ−ロケーション・システムの図である。
【図2】図2は、GPSジオ−ロケーション・システムにおいて受信された信号から導出された相関関数中の内挿エラーを説明する図である。
【図3】図3は、2次元GPS相関関数の例を説明する、ここで、第1の次元は、コード位相次元であり、第2の次元は、ドップラー周波数次元である。
【図4】図4は、コード位相次元に沿ったGPS相関関数のパルスの例を説明する。
【図5】図5は、ドップラー周波数次元に沿ったGPS相関関数のパルスの例を説明する。
【図6】図6は、コード位相次元に沿ったGPS相関関数のパルスの関係における内挿オフセット及びパラメータ・バイアスを説明する図である。
【図7】図7は、発明にしたがった関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法の実施形態のフローチャートを説明する。
【図8】図8は、内挿オフセットとコード位相バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図9】図9は、図8の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図10】図10は、内挿オフセットとドップラー周波数バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図11】図11は、図10の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図12】図12は、コード位相次元における内挿オフセットとピーク・エネルギー・バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図13】図13は、図12の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図14】図14は、ドップラー周波数次元における内挿オフセットとピーク・エネルギー・バイアスとの間の既存の関係の例を図示する。
【図15】図15は、図14の関係を実行するルックアップ・テーブルの例である。
【図16】図16は、発明にしたがった関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するためのシステムの実施形態のブロック図である。
【図17】図17は、図16のシステムを組み込んでいる加入者局の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図面のコンポーネントは、縮尺される必要がなく、発明の原理を説明することに置かれる代わりに強調する。図面では、同じ参照符号は、異なる図面で一貫して対応する部分を示す。
【0025】
ここに使用されたように、“約(about)”及び“実質的に(substantially)”のような用語は、業界において受け入れられる誤差を説明するために数学的な正確さにおいてある余裕を認めることを意図している。したがって、1%から20%の範囲において用語“約”若しくは“実質的に”によって緩和された値から上もしくは下へのいずれかのズレは、述べられた値の明確に範囲内にあると考えられるべきである。
【0026】
しかも、ここで使用されるように、用語“ソフトウェア”は、ソース・コード、アセンブリ言語コード、バイナリ・コード、ファームウェア、マクロ命令、マイクロ命令、その他、若しくは前述の2若しくはそれより多くの任意の組み合わせを含む。
【0027】
さらに、用語“メモリ”は、任意のコンピュータ読み取り可能な媒体を呼び、RAM、ROM、EPROM、PROM、EEPROM、ディスク、フロッピー(登録商標)・ディスク、ハード・ディスク、CD−ROM、DVD、その他、若しくは前述の2若しくはそれより多くの任意の組み合わせを含むが、これらに限定されることはない。そこには、プロセッサによって実行可能な一連のソフトウェア命令を記憶できる。
【0028】
用語“プロセッサ”若しくは“CPU”は、一連の命令を実行できる任意の装置を呼び、汎用若しくは特殊用途マイクロプロセッサ、限定されたステート・マシーン、コントローラ、コンピュータ、ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)、その他を制限なしに含む。
【0029】
相関関数及び内挿エラーの序論
図3は、GPSジオ−ロケーション・システムにおいて受信された信号から導出された2次元相関関数の例を図示する。受信された信号は、複合信号であり、GPS人工衛星によってそれぞれが送信された1若しくはそれより多くの信号を具備する。
【0030】
相関関数は、受信された信号を人工衛星の1つに対するPNコードと対比させることによって導出される。対比は、複数のコード位相及びドップラー周波数仮定に渡り実行される。相関関数は、2次元、コード位相次元及びドップラー周波数次元、に沿ってプロットされた対比されたエネルギーを、dBで若しくは線形項で、表す。図3に示された例では、コード位相次元は、数字302で識別され、ドップラー周波数次元は、数字304で識別される。
【0031】
図3に示された例では、ドップラー周波数次元304に沿って、相関関数は、メイン・ローブ306b及び2つのサイドローブ306a、306cからなる。コード位相次元302に沿って、相関関数は、メイン・ローブ306b及び2つのサイドローブ308a、308bからなる。その他の例は、可能性があり、そのため、前述のいずれかが、制限するものとして考えられるべきでない。
【0032】
図4は、図3の軸4−4に沿った図3の相関関数の側面図を示す。示されたように、メイン・ローブ306bは、メイン・パルス402aを生じさせ、サイドローブ308a、308bは、2つのサイド・パルス402b、402cを生じさせる。メイン・パルス402aは、所在地決定の目的に対して直接関係するパルスである。
【0033】
図5は、図3の軸5−5に沿った図3の相関関数の側面図を示す。示されたように、メイン・ローブ306bは、メイン・パルス502aを生じさせ、サイドローブ306a、306cは、2つのサイド・パルス502b、502cを生じさせる。メイン・パルス502aは、所在地決定の目的に対して直接関係するパルスである。
【0034】
相関関数のピークは、1若しくはそれより多くのピーク・パラメータによって特徴付けられる。例は、コード位相次元におけるピークの位置、ドップラー周波数次元におけるピークの位置、及び両方の次元におけるピークの高さ(エネルギー)を含む。図4のパルスを高いレベルで詳細に説明する図6において、コード位相次元におけるピーク602の位置は、数字604で識別され、規格化されたピークのエネルギー(dBの観点で)は、数字606で識別される。これらのパラメータは、“実際の”ピーク・パラメータとして呼ばれる。
【0035】
実際のピークに高さが最も近いサンプルであるサンプリングされたピークは、数字608aで識別される。サンプリングされたピークは、1若しくはそれより多くのサンプリングされたピーク・パラメータによって特徴付けられ、コード位相次元におけるサンプリングされたピークの位置610、ドップラー周波数次元におけるサンプリングされたピークの位置(図6には図示されない)、及び数字612で識別される規格化されたサンプリングされたピークのエネルギーを含む。
【0036】
実際のピーク位置に関係してサンプリング・クロックの非同期性に起因して、サンプリングされたピークと実際のピークとの間に差が、通常ある。これは、実際のピーク・パラメータとサンプリングされたピーク・パラメータとの間の差に変換される。図6では、例えば、コード位相次元における実際のピーク位置とサンプリングされたピーク位置との間の差は、Δ1であり、実際のピーク高さとサンプリングされたピーク高さとの間の差は、Δ2である。
【0037】
内挿されたピークは、数字614で識別される。内挿されたピーク、これはサンプル608a、608b及び608cに適用された2次関数内挿を通して導出されていると仮定される、は、1若しくはそれより多くのパラメータによって特徴付けられ、コード位相次元における内挿されたピークの位置616、ドップラー周波数次元における内挿されたピークの位置(図示せず)及び内挿されたピークの高さ618を含む。
【0038】
内挿されたピークと実際のピークとの、位置若しくはスケーリング因子のような、パラメータ間の差は、内挿エラーである。図6において、実際のピーク高さと内挿されたピーク高さとの間の内挿エラーは、Δ3であり、コード位相次元に沿った実際のピーク位置と内挿されたピーク位置との間の内挿エラーは、Δ4である。
【0039】
発明の実施形態
図7は、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法の実施形態のフローチャートを説明する。方法は、ステップ702で始まる。ステップ702において、方法は、局所極大又は極小で若しくは近くでの関数のサンプルに内挿を実行することを具備し、内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる。1つのインプリメンテーションでは、関数は、2次元相関関数であり、コード位相次元及びドップラー周波数次元を有する。このインプリメンテーションでは、ステップ702は、2つの次元の1つに沿って相関関数のピークで若しくは近くの3個のサンプルに2次関数をフィッティングすること、及びその後、2次関数のピークを決定することを具備する。
【0040】
ステップ704が、ステップ702に続く。ステップ704は、内挿オフセットを導出することを具備する。内挿オフセットは、ステップ702において決定された内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差である。一例では、サンプリングされた局所極大又は極小は、内挿プロセスにおいて使用された複数のサンプル内での(局所極大又は極小が含まれているかにそれぞれ対応して)最大又は最小のサンプルである。
【0041】
ある実施形態では、内挿オフセットは、コード位相若しくはドップラー周波数次元のいずれかに沿った相関関数の内挿された局所極大又は極小とサンプリングされた局所極大又は極小の位置の間の差である。図6では、例えば、内挿オフセットは、コード位相次元に沿ったサンプリングされたピークの位置と内挿されたピークの位置との差Δ5である。
【0042】
図7に戻って、ステップ704から、方法は、ステップ706に進む。ステップ706において、方法は、内挿オフセットからパラメータを導出することを具備する。
【0043】
ある実施形態では、ステップ706は、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及び、その後、パラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する。他の1の実施形態では、このステップは、内挿オフセットから直接パラメータ推定値を導出することを具備する。
【0044】
1つの例では、内挿オフセットは、コード位相次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。コード位相バイアスは、図8に図示されたこの内挿オフセットとの関係を伝える。数字802は、チップに関して内挿オフセットを識別し、数字804は、コード位相バイアスを識別し、そして数字806は、これらの2つの変数の間の関係を具体的に表す曲線を識別する。見られるように、この特定の例では、−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットに対して、コード位相バイアスは、−0.00405から+0.0575チップの間の範囲であり、これは、−11.87から+16.85メートルに変換される。
【0045】
この例の1つのインプリメンテーションでは、内挿オフセットとコード位相バイアスとの間の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表される。このルックアップ・テーブルを使用して、コード位相バイアスは、内挿オフセットに応答して決定される。コード位相バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値を生成する。この特定の例では、推定値は、サンプリングされたピークと実際のピークとの間のコード位相オフセットに関してであるが、推定値を表現する他の形が可能であり、例えば、内挿されたピークと実際のピークとの間のコード位相オフセットが、歓迎されるはずである。しかも、この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、コード位相バイアスを生ずる。コード位相バイアスは、それから、内挿オフセットに足し算されて、ピーク位置推定値を生成する。しかしながら、ルックアップ・テーブルへのアクセスがピーク位置推定値を直接生み出す実施形態が、可能性があることは、歓迎されるはずである。
【0046】
このルックアップ・テーブルの一例が、図9に示されている。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から128の範囲にあるテーブル・インデックスに関係付けられた129のエントリを有する。インデックス値0に対応するエントリは、数字902aで識別され;インデックス値1に対応するエントリは、数字1で識別され;インデックス値2に対応するエントリは、数字2で識別され;そしてインデックス値0に対応するエントリは、数字902eで識別される。
【0047】
次式は、テーブル・インデックス、lut_index、に内挿オフセット、interp_offset、をマッピングする:
lut_index=(int)((interp_ofsset+0.5)
*(lut_size−1)) (1)
ここで、intは、整数関数であり、lut_sizeは、ルックアップ・テーブルのサイズである。この特定の例では、lut_sizeは、129である。−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットの値に対して、この式は、0と128との間のインデックス値を生み出す。
【0048】
第2の例では、内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ドップラー周波数バイアスは、図10に図示されたこの内挿オフセットを用いて関係を伝える。内挿オフセットは、数字1002で識別され、ドップラー周波数バイアスは、数字1004で識別され、そして、これら2つの変数の関係を表した曲線は、数字1006で識別される。見られるように、−0.5と+0.5との間の範囲にある内挿オフセットに対して、ドップラー周波数バイアスは、−2から+2Hzの間の範囲にある。
【0049】
この例の1つのインプリメンテーションでは、関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表される。このルックアップ・テーブルを使用して、ドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。このドップラー周波数バイアスは、内挿オフセットに足し算されて、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値を生成する。この特定の例では、ピーク位置推定値は、サンプリングされたピークと実際のピークとの間のドップラー周波数オフセットの形式であるが、例えば、内挿されたピークと実際のピークとの間のドップラー周波数オフセットの形式であるような、推定値を表している他の形式が可能であることが、評価されるべきである。しかも、この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ドップラー周波数バイアスを生み出すが、ルックアップ・テーブルへのアクセスが直接ピーク位置推定値を生み出す例が、可能であることは、評価されるべきである。
【0050】
このルックアップ・テーブルの一例が、図11に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックスに関係付けられた33のエントリを有する。インデックス0に対応するテーブル・エントリは、数字1102aで識別され;インデックス1に対応するテーブル・エントリは、数字1102bで識別され;インデックス2に対応するテーブル・エントリは、数字1102cで識別され;そして、インデックス32に対応するテーブル・エントリは、数字1102dで識別される。
【0051】
図11に図示されたテーブルのエントリは、Hzよりはむしろドップラー・ビンに関する。この例のドップラー・ビンの大きさとHzとの間の関係は、Ncの設定に依存する。Ncが20msに設定される場合には、ドップラー・ビンの大きさは、25Hzである。lut_sizeを33に等しく設定した、上記の式(1)は、テーブル・インデックス中に内挿オフセットをマッピングする。
【0052】
第3の例では、内挿オフセットは、再び、コード位相次元に沿った相関関数の内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ピーク・エネルギー・バイアスは、図12に図示されているこの内挿オフセットとの関係を伝える。内挿オフセットは、数字1202で識別され、ピーク・エネルギー・バイアスは、数字1204で識別され、そして、これら2つの変数の間の既存の関係を具体的に表している曲線は、数字1206で識別される。ピーク・エネルギー・バイアスは、単位dB−Hzで表された、C/N0に関してである。見られるように、−0.5から+0.5までの範囲にある内挿オフセットの値に対して、ピーク・エネルギー・バイアスは、−0.69から+0.14までの範囲である。
【0053】
この例の1つのインプリメンテーションでは、この関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表現される。このルックアップ・テーブルを使用して、ピーク・エネルギー・バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成する。
【0054】
このルックアップ・テーブルの一例が、図13に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックス値に関係付けられた33のエントリを有する。0のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302aで識別され;1のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302bで識別され;2のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302cで識別され;そして、32のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1302dで識別される。式(1)は、テーブル・インデックスに内挿オフセットをマッピングする。
【0055】
この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ピーク・エネルギー・バイアスを生み出し、ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成するが、例は、ルックアップ・テーブルへのアクセスが実際のピーク・エネルギーの推定値を生み出す場合に、可能性があることを、評価されるはずである。しかも、例は、実際のピーク・エネルギーの推定値が、ピーク・エネルギー・バイアスをサンプリングされたピーク・エネルギーに足し算することによって生成される場合に可能性がある。
【0056】
第4の例では、内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差である。ピーク・エネルギー・バイアスは、図14に図示されているこの内挿オフセットとの関係を伝える。内挿オフセットは、数字1402で識別され、ピーク・エネルギー・バイアスは、数字1404で識別され、そして、これら2つの変数の間の既存の関係を具体的に表している曲線は、数字1406で識別される。見られるように、−0.5から+0.5までの範囲にある内挿オフセットの値に対して、ピーク・エネルギー・バイアスは、この特定の例では、C/N0に関してであり、dB−Hzの単位で表され、−0.45から+0までの範囲である。
【0057】
この例の1つのインプリメンテーションでは、この関係は、ルックアップ・テーブルとして具体的に表現される。このルックアップ・テーブルを使用して、ピーク・エネルギー・バイアスは、内挿オフセットに対応して決定される。このピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成する。
【0058】
このルックアップ・テーブルの一例が、図15に図示される。この特定の例では、ルックアップ・テーブルは、0から32の範囲にあるテーブル・インデックスの値に関係付けられた33のエントリを有する。0のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502aで識別され;1のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502bで識別され;2のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502cで識別され;そして、32のインデックスに対応するテーブル・エントリは、数字1502dで識別される。式(1)は、テーブル・インデックスに内挿オフセットの間をマッピングする。
【0059】
この特定の例では、ルックアップ・テーブルへのアクセスは、ピーク・エネルギー・バイアスを生み出し、ピーク・エネルギー・バイアスは、その後、内挿されたピーク・エネルギーに足し算されて、実際のピーク・エネルギーの推定値を生成するが、例は、ルックアップ・テーブルへのアクセスが実際のピーク・エネルギーの推定値を直接生み出す場合に可能性があることを、評価されるはずである。しかも、例は、実際のピーク・エネルギーの推定値が、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの合計から生成される場合に、可能性がある。
【0060】
関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するためのシステムの実施形態が、図16に図示される。図示されたように、システムは、プロセッサ1602及びメモリ1604を具備する。メモリ1604は、図7の方法、若しくはいずれかの実施形態、インプリメンテーション、若しくはこれまでに説明されてきた若しくは提案されてきたこれらの例を実行するための一連の命令を実体的に具体化する。プロセッサは、メモリ1604によって実態的に具体化されたソフトウェア命令をアクセスし、実行するために配置される。
【0061】
1つのインプリメンテーションでは、そこではパラメータ推定値若しくはバイアスがルックアップ・テーブルとして具体的に表現されている内挿オフセットとの関係を伝え、ルックアップ・テーブルは、メモリ1604中に記憶され、内挿オフセットの特定の値に対応するパラメータ推定値若しくはバイアスを決定するためにプロセッサ1602によってアクセス可能である。
【0062】
ワイアレス通信システムにおける加入者局の1実施形態が、図17に図示される。この特定の加入者局は、図16のシステムを具体化するため若しくは取り込むために配置される。
【0063】
無線トランシーバ1706は、RFキャリア上に、音声若しくはデータのようなベースバンド情報を変調するため、及び変調されたRFキャリアを復調してベースバンド情報を取得するために配置される。
【0064】
アンテナ1710は、ワイアレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを送信するため、及びワイアレス通信リンクを介して変調されたRFキャリアを受信するために配置される。
【0065】
ベースバンド・プロセッサ1708は、ユーザ・インターフェース1716内部の入力装置からワイアレス通信リンクを介した送信のためにトランシーバ1706へベースバンド情報を提供するために配置される。ベースバンド・プロセッサ1708は、トランシーバ1706からユーザ・インターフェース1716内部の出力装置へベースバンド情報を提供するためにも配置される。
【0066】
ユーザ・インターフェース1716は、音声若しくはデータのようなユーザ情報を入力するため若しくは出力するために複数の装置を具備する。ユーザ・インターフェース内部に一般的に含まれた装置は、キーボード、表示画面、マイクロフォン、及びスピーカを含む。
【0067】
GSP受信機1712は、GPS人工衛星送信を受信ため、及びダウンコンバートするために配置され、コリレータ1718へダウンコンバートされた情報を提供する。
【0068】
コリレータ1718は、GSP受信機1712によってコリレータに提供された情報からGPS相関関数を導出するために配置される。所与のPNコードに対して、コリレータ1718は、コード位相次元及びドップラー周波数次元にわたり規定される相関関数を生成する。コード位相次元では、相関関数は、検索ウィンドウWを規定するコード位相の範囲にわたり規定される。ドップラー周波数次元では、相関関数は、複数のドップラー周波数ビンにわたり規定される。各個々の対比は、規定されたコヒーレントな及びノン−コヒーレントな積分パラメータ(integration parameter)(Nc,M)にしたがって実行される。
【0069】
コリレータ1718も、トランシーバ1706によりコリレータに提供されたパイロット信号に関係する情報からパイロットに関係した相関関数を導出するために配置されることができる。この情報は、ワイアレス通信サービスを捕捉するために加入者局によって使用される。
【0070】
チャネル・デコーダ1720は、ベースバンド・プロセッサ1708によってチャネル・デコーダに提供されたチャネル・シンボルを基調であるソース・ビットにデコードするために配置される。チャネル・シンボルがコンボルーショナルにエンコードされたシンボルである、1つの例では、チャネル・デコーダは、ビタビ・デコーダである。チャネル・シンボルがコンボルーショナル・コードの直列若しくは並列連結である、第2の例では、チャネル・デコーダ1720は、ターボ・デコーダである。
【0071】
メモリ1704は、図7、若しくは、いずれかの実施形態の方法を具体化するソフトウェア命令、インプリメンテーション、若しくはこれまでに説明されてきた若しくは提案されてきたこれらの例を保持するために配置される。CPU1702は、コリレータ1718によってCPUに提供されたGPS相関関数中の局所極大又は極小のパラメータを推定するためにこれらのソフトウェア命令をアクセスするため及び実行するために配置される。
【0072】
メモリ1704も、内挿エラーとパラメータ推定値若しくはバイアスとの間の既存の関係を具体化するルックアップ・テーブルを保持するために配置される。1つの例では、CPU1702は、特定の内挿オフセットに対応するパラメータ推定値若しくはバイアスを決定するためにこれらのルックアップ・テーブルをアクセスし利用するために配置される。
【0073】
CPU1702は、コリレータ1718によってCPUに提供されたGPS相関関数を解析するため、それらの局所極大又は極小を分離するため、及び図7の方法若しくはこれまでに説明してきた又は提案してきたこれらの変形を使用して、これらの局所極大又は極小の若しくはに関係するパラメータを推定するために配置される。
【0074】
CPU1702は、これらのパラメータから時間及びドップラー周波数測定も導出するために設置される。付け加えると、ある実施形態では、CPU1702は、測定値のそれぞれに関連した二乗平均エラー(RMSE)を決定するために配置される。この実施形態では、これらの測定値及びRMSE値は、PDE(図示せず)へ与えられる。PDEは、それに対応するRMSE値の逆数に基づいて各々の測定値を重み付けする、そしてその後、重み付けされた測定値に基づいて加入者局の位置及び速度を推定する。あるいは、加入者局は、この情報から自分自身の位置及び速度を決定する。
【0075】
各種の実施形態、インプリメンテーション及び例が、説明されてきたが、さらに多くの実施形態、インプリメンテーション及び例が、本発明の範囲内で可能であることは、この分野において通常の知識を有する者にとって明らかである。特に、発明が、相関関数以外の関数の、若しくはオムニ基地局及びマルチ−セクタ・セル中の個々のセクタを含む、ワイアレス通信システム中の基地局により送信された信号から導出された相関関数の、若しくは基地局及びGPS人工衛星の組み合わせを採用している複合システムにより送信された信号から導出された相関関数の局所極大又は極小のパラメータを推定するために採用される場合に、実施形態は、実行できる。さらに、関数の局所極大又は極小の1より多くのパラメータが、1度に推定される場合に、実施形態は、実行できる。したがって、本発明は、添付された請求の範囲に関連する以外に、限定されることはない。
【符号の説明】
【0076】
100…加入者局,102…GPS人工衛星,104…PDE,202…パルス,206…第1の2次関数,208…第2の2次関数,210…第1の2次関数のピークの位置,212…第2の2次関数のピークの位置,302…コード位相次元,304…ドップラー周波数次元,306b…メイン・ローブ,402a…メイン・パルス,502a…メイン・パルス,602…コード位相次元におけるピーク,604…コード位相次元におけるピークの位置,610…コード位相次元におけるサンプリングされたピークの位置,612…規格化されたサンプリングされたピークのエネルギー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行すること;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出すること;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出すること、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法。
【請求項2】
関数は、相関関数である、請求項1の方法。
【請求項3】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項2の方法。
【請求項4】
第2の導出するステップは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及びその後パラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する、請求項2の方法。
【請求項5】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項4の方法。
【請求項6】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項5の方法。
【請求項7】
推定されたパラメータは、コード位相次元に沿ったピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、コード位相バイアスから導出される、請求項6の方法。
【請求項8】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項4の方法。
【請求項9】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項8の方法。
【請求項10】
推定されたパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った関数のピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、ドップラー周波数バイアスから導出される、請求項9の方法。
【請求項11】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項5の方法。
【請求項12】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項11の方法。
【請求項13】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項9の方法。
【請求項14】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項13の方法。
【請求項15】
内挿オフセットとパラメータ・バイアスとの間の既存の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体化される、請求項4の方法。
【請求項16】
第2の導出するステップは、ルックアップ・テーブルへのアクセスを通して内挿オフセットからパラメータの推定値を直接導出することを具備する、請求項15の方法。
【請求項17】
ルックアップ・テーブルは、内挿オフセットとパラメータ・バイアス若しくはパラメータ推定値との間の既存の関係を実行し、及び内挿オフセットは、関数の内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する、ルックアップ・テーブルを実体的に具体化するメモリ。
【請求項18】
関数は、相関関数である、請求項17のメモリ。
【請求項19】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項18のメモリ。
【請求項20】
ルックアップ・テーブルへのアクセスは、パラメータ・バイアスをもたらす、請求項18のメモリ。
【請求項21】
ルックアップ・テーブルへのアクセスは、パラメータ推定値をもたらす、請求項18のメモリ。
【請求項22】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項20のメモリ。
【請求項23】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項22のメモリ。
【請求項24】
パラメータ推定値は、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値である、請求項23のメモリ。
【請求項25】
パラメータ推定値は、内挿オフセットとコード位相バイアスの和を具備する、請求項24のメモリ。
【請求項26】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項22のメモリ。
【請求項27】
パラメータ推定値は、ピーク・エネルギーの推定値である、請求項26のメモリ。
【請求項28】
パラメータ推定値は、内挿されたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項27のメモリ。
【請求項29】
パラメータ推定値は、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項27のメモリ。
【請求項30】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項20のメモリ。
【請求項31】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項30のメモリ。
【請求項32】
パラメータ推定値は、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値である、請求項31のメモリ。
【請求項33】
パラメータ推定値は、内挿オフセットとドップラー周波数バイアスとの和を具備する、請求項32のメモリ。
【請求項34】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項30のメモリ。
【請求項35】
パラメータ推定値は、ピーク・エネルギーの推定値である、請求項34のメモリ。
【請求項36】
推定値は、内挿されたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項35のメモリ。
【請求項37】
推定値は、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項35のメモリ。
【請求項38】
プロセッサは、メモリによって実体的に具体化されたルックアップ・テーブルをアクセスするために配置される、プロセッサ及び請求項17のメモリを具備するシステム。
【請求項39】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行すること;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出すること;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出すること、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法を実行するためのソフトウェア命令のシーケンスを実体的に具体化するメモリ。
【請求項40】
関数は、相関関数である、請求項39のメモリ。
【請求項41】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項40のメモリ。
【請求項42】
第2の導出するステップは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及びパラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する、請求項40のメモリ。
【請求項43】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項42のメモリ。
【請求項44】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項43のメモリ。
【請求項45】
パラメータは、コード位相次元に沿ったピークの位置であり、このパラメータの推定値は、コード位相バイアスから導出される、請求項44のメモリ。
【請求項46】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項42のメモリ。
【請求項47】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項48】
推定されたパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った関数のピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、ドップラー周波数バイアスから導出される、請求項47のメモリ。
【請求項49】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項50】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項49のメモリ。
【請求項51】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項52】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項51のメモリ。
【請求項53】
内挿オフセットとパラメータ・バイアスとの間の既存の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体化される、請求項42のメモリ。
【請求項54】
プロセッサは、メモリによって実体的に具体化されたソフトウェア命令をアクセスし実行するために配置される、プロセッサ及び請求項39のメモリを具備するシステム。
【請求項55】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行するためのステップ;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出するためのステップ;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出するためのステップ、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法。
【請求項1】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行すること;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出すること;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出すること、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法。
【請求項2】
関数は、相関関数である、請求項1の方法。
【請求項3】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項2の方法。
【請求項4】
第2の導出するステップは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及びその後パラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する、請求項2の方法。
【請求項5】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項4の方法。
【請求項6】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項5の方法。
【請求項7】
推定されたパラメータは、コード位相次元に沿ったピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、コード位相バイアスから導出される、請求項6の方法。
【請求項8】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項4の方法。
【請求項9】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項8の方法。
【請求項10】
推定されたパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った関数のピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、ドップラー周波数バイアスから導出される、請求項9の方法。
【請求項11】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項5の方法。
【請求項12】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項11の方法。
【請求項13】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項9の方法。
【請求項14】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項13の方法。
【請求項15】
内挿オフセットとパラメータ・バイアスとの間の既存の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体化される、請求項4の方法。
【請求項16】
第2の導出するステップは、ルックアップ・テーブルへのアクセスを通して内挿オフセットからパラメータの推定値を直接導出することを具備する、請求項15の方法。
【請求項17】
ルックアップ・テーブルは、内挿オフセットとパラメータ・バイアス若しくはパラメータ推定値との間の既存の関係を実行し、及び内挿オフセットは、関数の内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する、ルックアップ・テーブルを実体的に具体化するメモリ。
【請求項18】
関数は、相関関数である、請求項17のメモリ。
【請求項19】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項18のメモリ。
【請求項20】
ルックアップ・テーブルへのアクセスは、パラメータ・バイアスをもたらす、請求項18のメモリ。
【請求項21】
ルックアップ・テーブルへのアクセスは、パラメータ推定値をもたらす、請求項18のメモリ。
【請求項22】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項20のメモリ。
【請求項23】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項22のメモリ。
【請求項24】
パラメータ推定値は、コード位相次元に沿ったピークの位置の推定値である、請求項23のメモリ。
【請求項25】
パラメータ推定値は、内挿オフセットとコード位相バイアスの和を具備する、請求項24のメモリ。
【請求項26】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項22のメモリ。
【請求項27】
パラメータ推定値は、ピーク・エネルギーの推定値である、請求項26のメモリ。
【請求項28】
パラメータ推定値は、内挿されたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項27のメモリ。
【請求項29】
パラメータ推定値は、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項27のメモリ。
【請求項30】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項20のメモリ。
【請求項31】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項30のメモリ。
【請求項32】
パラメータ推定値は、ドップラー周波数次元に沿ったピークの位置の推定値である、請求項31のメモリ。
【請求項33】
パラメータ推定値は、内挿オフセットとドップラー周波数バイアスとの和を具備する、請求項32のメモリ。
【請求項34】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項30のメモリ。
【請求項35】
パラメータ推定値は、ピーク・エネルギーの推定値である、請求項34のメモリ。
【請求項36】
推定値は、内挿されたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項35のメモリ。
【請求項37】
推定値は、サンプリングされたピーク・エネルギーとピーク・エネルギー・バイアスとの和を具備する、請求項35のメモリ。
【請求項38】
プロセッサは、メモリによって実体的に具体化されたルックアップ・テーブルをアクセスするために配置される、プロセッサ及び請求項17のメモリを具備するシステム。
【請求項39】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行すること;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出すること;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出すること、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法を実行するためのソフトウェア命令のシーケンスを実体的に具体化するメモリ。
【請求項40】
関数は、相関関数である、請求項39のメモリ。
【請求項41】
相関関数は、受信された信号から導出される、請求項40のメモリ。
【請求項42】
第2の導出するステップは、これらの2つの変数の間に存在する既存の関係を使用して内挿オフセットからパラメータ・バイアスを導出すること、及びパラメータ・バイアスからパラメータの推定値を導出することを具備する、請求項40のメモリ。
【請求項43】
内挿オフセットは、コード位相次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項42のメモリ。
【請求項44】
パラメータ・バイアスは、コード位相バイアスである、請求項43のメモリ。
【請求項45】
パラメータは、コード位相次元に沿ったピークの位置であり、このパラメータの推定値は、コード位相バイアスから導出される、請求項44のメモリ。
【請求項46】
内挿オフセットは、ドップラー周波数次元に沿った内挿されたピークの位置とサンプリングされたピークの位置との間の差を具備する、請求項42のメモリ。
【請求項47】
パラメータ・バイアスは、ドップラー周波数バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項48】
推定されたパラメータは、ドップラー周波数次元に沿った関数のピークの位置であり、及びこのパラメータの推定値は、ドップラー周波数バイアスから導出される、請求項47のメモリ。
【請求項49】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項50】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項49のメモリ。
【請求項51】
パラメータ・バイアスは、ピーク・エネルギー・バイアスである、請求項46のメモリ。
【請求項52】
推定されたパラメータは、ピーク・エネルギーであり、及びこのパラメータの推定値は、ピーク・エネルギー・バイアスから導出される、請求項51のメモリ。
【請求項53】
内挿オフセットとパラメータ・バイアスとの間の既存の関係は、ルックアップ・テーブルとして具体化される、請求項42のメモリ。
【請求項54】
プロセッサは、メモリによって実体的に具体化されたソフトウェア命令をアクセスし実行するために配置される、プロセッサ及び請求項39のメモリを具備するシステム。
【請求項55】
内挿された局所極大又は極小を結果として生ずる、局所極大又は極小での若しくは近傍の関数のサンプルに内挿を実行するためのステップ;
内挿された局所極大又は極小の位置とサンプリングされた局所極大又は極小の位置との間の差を具備する内挿オフセットを導出するためのステップ;及び
内挿オフセットからパラメータの推定値を導出するためのステップ、
を具備する、関数の局所極大又は極小のパラメータを推定する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−137825(P2011−137825A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−14153(P2011−14153)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【分割の表示】特願2004−545530(P2004−545530)の分割
【原出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−14153(P2011−14153)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【分割の表示】特願2004−545530(P2004−545530)の分割
【原出願日】平成15年10月17日(2003.10.17)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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