説明

関節連結された剛性着座面を持つバルブ組立体

オリフィス(52)を持つバルブ本体(16)と、バルブ本体に受け入れられ、軸線(A)に沿ってオリフィスに関して移動自在のバルブ部材(20)とを含むバルブ組立体(10)である。バルブ部材は、バルブ部材の端部(22)にカップ(24)を有し、このカップの端壁(25)がバルブ本体のオリフィスに面する。支点(28)が、カップの端壁からオリフィスに向かって延びており、プラグ(30)がカップに受け入れられて支点に当たり、バルブ本体のオリフィスと向き合っている。バルブ部材を軸線に沿ってオリフィスに向かって移動すると、プラグがバルブ本体と接触してオリフィスをシールする。バルブ組立体(10)は、更に、バルブ部材の端部に固定された外部分(34)と、プラグをカップ内に保持する可撓性アーム(36)とを持つ平らなばね(32)を含む。これにより、プラグは、支点を中心として関節連結でき、バルブ本体に関して適切に整合され、バルブ部材を軸線に沿ってオリフィスに向かって移動したとき、オリフィスを完全にシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、流体流れの制御の分野に関し、更に詳細には、バルブ組立体に関する。更にもっと詳細には、本開示は、剛性着座面を持ち、適当なシールを提供するため、これらの剛性着座面の少なくとも一方を関節連結したバルブ組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
軽いガスから重質のスラリーや固体に近い材料までの範囲の特性を持つ流動性材料を取り扱う、多くの目的で役立つ、様々な形態及び大きさの流体バルブが存在している。こうした流体バルブは、バイナリ(オン−オフ)制御装置、比例制御装置、手動式制御装置、及び遠隔制御電子制御装置等の制御装置で様々な速度で作動できる。比較的大量の流れを正確に制御するため、迅速に応答でき、電力を消費が少ない流体バルブが、半導体及び集積回路の製造におけるガスの自動調節等の特定の産業的プロセスにおける関心事である。例えば、半導体及び集積回路の製造で、プロセスガスの送出を制御する上で質量流量制御装置が広く使用されており、これらの質量流量制御装置は、こうしたバルブを備えている。
【0003】
本開示の譲受人に譲渡された米国特許第4,796,854号、米国特許第5,727,769号、及び米国特許第6,505,812号には、ソレノイドプロポーショニングバルブ組立体の例が示してある。開示のバルブ組立体は、全て、バルブオリフィスを開閉するアーマチュアによって位置決めされる。
【0004】
これらのバルブ組立体は、金属シール又はエラストマーシールを使用する。金属製のシールや着座面を使用すると、大気の透過、ガス発生、エラストマーシールに固有の粒子の発生がない。バルブ組立体で制御を行う特定の流体による化学的劣化、及び/又は例えば温度や圧力による劣化を回避するため、ガラス、サファイヤ、又はセラミック等のこの他の材料を着座面として使用してもよい。
【0005】
多くの場合、バルブ組立体の着座面で金属の代わりにサファイヤを使用するのが好ましい。ガスを精密に送出するのに使用される高精度のバルブ組立体では、金属製の着座面は、適当なシールを提供するためにオリフィスの表面をカスタマイズするため、最終的に手作業でラップ仕上げを施す必要がある。しかしながら、このようなラップ仕上げ作業は、労働集約的であり、バルブ組立体の製造費を押し上げる。更に、ラップ仕上げを施した金属の表面は、高温で腐食性流体によって侵食される場合があり、これによりシールが経時的に劣化する。サファイヤは、平らに且つ平滑にできる非常に硬質の材料であり、こうした劣化を受け難い。
【特許文献1】米国特許第4,796,854号
【特許文献2】米国特許第5,727,769号
【特許文献3】米国特許第6,505,812号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
新規であり且つ改良されたバルブ組立体が未だに所望とされている。このバルブ組立体は、好ましくは、改良遮断シールを提供し、手作業で製作した金属部品を必要とせず、不透過性の非金属材料を着座面に使用でき、長期間に亘る安定した制御バルブ遮断性を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、オリフィスを持つバルブ本体と、バルブ本体に受け入れられ、軸線に沿ってオリフィスに関して移動自在のバルブ部材とを含むバルブ組立体を提供する。バルブ部材は、バルブ部材の端部にカップを有し、このカップの端壁がバルブ本体のオリフィスに面する。支点が、カップの端壁からオリフィスに向かって延びており、プラグがカップに受け入れられて支点に当たり、バルブ本体のオリフィスと向き合っている。バルブ部材が軸線に沿ってオリフィスに向かって移動すると、プラグがバルブ本体と接触してオリフィスをシールする。バルブ組立体は、更に、バルブ部材の端部に固定された外部分と、プラグをカップ内に保持する可撓性アームとを持つ平らなばねを含む。これにより、プラグは、支点を中心として関節連結でき、バルブ本体に関して適切に整合され、バルブ部材が軸線に沿ってオリフィスに向かって移動したとき、オリフィスを完全にシールする。
【0008】
本開示のこの他の利点及び特徴のうち、バルブ組立体の関節連結プラグにより、オリフィスをシールするためにバルブ部材をオリフィスに向かって移動したとき、プラグ及びバルブ本体の着座面が適正に整合することが確実となり、バルブ部材は改良された遮断シールを提供する。関節連結プラグは、手作業で製作した金属部品に対する必要をなくし、着座面について、サファイヤ等の不透過性の非金属材料を使用できる。サファイヤ着座面は、長期間に亘る安定した制御バルブ遮断性を提供する。
【0009】
本開示のこれらの及び他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明を添付図面と関連した読むことにより更に明らかになるであろう。
【0010】
本開示の以上の及び他の特徴及び利点は、詳細な説明及び添付図面から、更によく理解されるであろう。
【0011】
幾つかの図に亘り、同様の参照番号が、同じ又は対応する構成要素及びU字形状に付してある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1乃至図9を参照すると、本開示は、全体として、図3及び図4に最もよく示すサファイヤ製の着座面12、14を含むバルブ組立体10を提供する。本開示のバルブ組立体10の新規な設計により、これらの着座面の少なくとも一方を関節連結したりトグル連結したりでき、その結果、平らな着座面12、14は、使用中に自動的に平行にされる。平らな着座面12、14の平行状態により、これらの着座面は改善された遮断シールを確実に行う。更に、サファイヤ製の着座面12、14を使用することにより、手作業で製作した金属部品に対する必要がなくなり、安定した長期間に亘るバルブ遮断性を提供する(即ち、着座面12、14が劣化しない)。
【0013】
図2、図3、及び図4を参照すると、バルブ組立体10は、オリフィス52が通路18上に配置されたバルブ本体16と、このバルブ本体16に受け入れられ、軸線Aに沿ってオリフィス52に関して移動できるバルブ部材20とを有する。図5、図8、及び図9を更に参照すると、バルブ部材20は、バルブ部材20の端部22にカップ24を有し、このカップ24は、バルブ本体16のオリフィス52に面する端壁25を有する。支点28がカップ24の端壁25からオリフィス52に向かって延びており、プラグ30がバルブ部材20のカップ24に受け入れられ、支点28に当たり、バルブ本体16のオリフィス52と向き合い、一方の着座面12を形成する。バルブ部材20が軸線Aに沿ってオリフィス52に向かって移動するとき、プラグ30の着座面12がバルブ本体16の着座面14と接触し、オリフィス52をシールする。
【0014】
平らなばね32は、図6及び図7にも示してあり、バルブ部材20の端部22に固定された外部分34と、プラグ30をカップ24内に保持する可撓性アーム36とを有する。その結果、プラグ30は、支点28を中心として関節連結でき、即ちトグル連結でき、バルブ部材20を軸線Aに沿ってオリフィス52に向かって移動するとき、バルブ本体16と適正に整合してオリフィス52を完全にシールする。詳細には、本開示により、平らな着座面12、14が、バルブ部材20の移動中に自動的に平行にされ、その結果、改良された遮断シールを着座面12、14が提供するように、プラグ30の着座面12を関節連結でき、即ちトグル連結できる。
【0015】
プラグ30をトグル連結できる支点28は、多くの形体をとることができる。しかしながら図示の例示の実施例では、図2、図3、図4、図6、図8、及び図9に最もよく示すように、支点は、カップ24の端壁25のソケット38に受け入れられた球形のボール28である。ボール28は、ボール28の一部がカップ24内に延び、プラグ30をトグル連結できる支点28をそこに形成するように、ソケット38に関して大きさが定められる。図示の例示の実施例では、プラグ30は円筒形であり、プラグ30の厚さ又は高さよりも大きい所定の幅又は直径を有する。プラグ30の幅もまた、球形のボール28の直径の約2倍である。
【0016】
図示の例示の実施例では、平らなばね32の外部分34は環状であり、平らなばね32は、図7に最もよく示すように、環状外部分34からバルブ部材20の軸線Aに向かって半径方向内方に真っ直ぐに延びる少なくとも三つの可撓性アーム36を含む。図2乃至図9に示すように、平らなばね32は、クランプリング40によってバルブ部材20に固定される。クランプリング40は、バルブ部材20にねじ42で固定される。バルブ部材20の端部22は、平らなばね32を受け入れる連続した隆起部44を含み、クランプリング40は、平らなばね32をバルブ部材20の連続した隆起部44に対して固定する連続した隆起部46を含む。これらの隆起部44及び46は、平らなばね32のアーム36が自由に撓むための空間を提供する。図8及び図9に最もよく示すように、スペーサリング48が、バルブ部材20の連続した隆起部44と平らなばね32との間に配置される。このスペーサリング48は、支点28に対するプラグ30の押圧が強すぎたり弱すぎたりしないようにするのを補助する。
【0017】
図2、図3、及び図4に最もよく示すように、組立体10は、更に、バルブ本体16に固定された弁座50を含む。弁座50は、平らな着座面14及びオリフィス52を形成し、このオリフィス52を通って全ての流体が差し向けられる。オリフィス52は、直径に対するその長さの比のため、短いチューブであると考えることもできる。弁座50は、バルブ部材20が軸線Aに沿って弁座50に向かって移動するとき、弁座50の平らな着座面14が、平らなばね32及びクランプリング40の中央開口部を通って延び、プラグ30の平らな着座面12と接触し、オリフィス52をシールするようになっており且つそのような大きさを備えている。
【0018】
一つの例示の実施例では、弁座50及びプラグ30は、サファイヤでできた剛性で不透過性の非金属材料で形成されており、球形のボール28はルビーで形成されている。弁座50及びプラグ30は、バルブ部材20の軸線Aに対して垂直方向に延びる平らな着座面12、14を形成し、これらの着座面12、14は、滑らかに磨いてある。バルブ本体16は、台座54を含み、弁座50がこの台座54にプレス嵌めしてある。一つの例示の実施例では、バルブ本体16及びバルブ部材20は、チタニウム又はステンレス鋼で形成されている。バルブ本体16は、入口ポート56を含み、通路18は出口ポートを含む。図示の例示の実施例では、図2及び図3に最もよく示すように、出口ポート18はオリフィス52に連結されている。チューブ58が出口ポート18にプレス嵌めしてあり、チューブ58を通過する液体を瞬間的に気化して蒸気にする瞬間気化器(図示せず)の流体容積を制限する容積減少器として作用する。このような用途では、例えば、バルブ組立体10の機能は、瞬間気化器への液体の流れを制御し、蒸気圧をプログラムした設定点に制御することである。圧力トランスジューサーは、気化器の気化器圧力を監視し、PID制御装置を通して信号をフィードバックしてバルブを開閉し、気化器圧力を維持する。気化器は、更に、独立した温度制御ループを有する。気化器は140℃で作動し、これによりバルブを約120℃で作動させる。
【0019】
バルブ部材20は、様々な種類の機械的及び/又は電気的構成要素を使用して移動できる。しかしながら、図示の例示の実施例では、電気ソレノイド組立体を使用してバルブ部材20を移動し、バルブ本体16の入口ポート56と出口ポート58との間の流体流れを制御する。図2に最もよく示すように、ソレノイド組立体は、バルブ部材20に固定された磁性体でできたアーマチュア60を含み、電気ソレノイド捲線62がアーマチュア60上に同軸に受け入れられる。電気ソレノイド捲線62は、電流が加えられたとき、アーマチュア60及びバルブ部材20を軸線Aに沿って移動する。従って、電流を捲線62に加えると、バルブ部材20が弁座50の開口部52を開放し又は閉鎖し、入口ポート56と出口ポート58との間の流体流れを制御するのに使用される。
【0020】
図示の例示の実施例では、ばね80がバルブ部材20をオリフィス52に向かって押圧し、弁座50の開口部52をプラグ30で常にシールし、流体が入口ポート56と出口ポート58との間を流れないようにする。バルブ組立体10は、バルブ組立体10によって調節されるべき実際の流量を感知する流量計の制御装置の出力増幅器段等の適当な電源からソレノイド捲線62に電気的制御電流を加えたとき、アーマチュア60を弁座50から遠ざかる方向に移動して弁座50の開口部52を開放し、入口ポート56と出口ポート58との間の流れを増大するように、構成されている。
【0021】
バルブ組立体10は、更に、図1及び図2に示すように、ハウジング64を含む。このハウジング64は、ソレノイド捲線62上に受け入れられ、バルブ本体16に、例えばねじ68で固定された環状フランジ66を有する。ソレノイド鉄心70が、アーマチュア60の上方で、ソレノイド捲線62内に位置決めされている。これらは全て、適当な磁性体で形成されている。非磁性スリーブ72がソレノイド鉄心70の下端に固定されており、軸線Aに沿ったアーマチュア60の移動を丁度自由に受け入れるのに十分に大きな軸線方向中央開口部を有する。強磁性体でできた環状スペーサ74及びばね75がソレノイド捲線62の下に位置決めしてある。
【0022】
図1及び図2に示すように、止めナット76が、ハウジング64の端壁78を通してソレノイド鉄心70を螺合調節した後、ソレノイド鉄心70を所定の場所に固定する。これによって、鉄心70を回転して軸線Aに沿った鉄心70の位置を調節する。鉄心76を回転することにより、弁座50に関するバルブ部材20の開始位置を調節できる。
【0023】
バルブ部材20を押圧するばねは、非磁性スリーブ72の端部とバルブ部材20との間に固定された平らなばね80を含む。クランプリング82が平らなばね80をスリーブ72の端部に固定し、例えばねじ84でスリーブ72に固定する。本質的には、ソレノイド捲線62の賦勢時に平らなばね80の軸線方向予負荷力を越えさえすればよい。開口部52を通る全開流を得るのに、バルブ部材20の非常に小さな軸線方向移動しか必要としないということは理解されるべきである。
【0024】
例示の実施例では、図1、図2、及び図3に最もよく示すように、ベース17は、例えばねじ90でバルブ本体16に取り付けられる。ベース17は、使用中にバルブ組立体をその下に配置された気化器の熱から或る程度断熱するため、耐熱性で耐薬品性のプラスチック材料で形成できる。図2及び図3に示すように、バルブ組立体10は、更に、バルブ本体16とベース17との間、及びバルブ本体16とバルブ部材20のスリーブ72との間に、弾性O−リング92、94、及び96等の適当な流体密シールを備えていてもよい。
【0025】
用途の一例として、本開示に従って形成されたバルブ組立体10は、質量流量計(MFC)に組み込んでもよい。周知のように、MFCは、供給源からのガスの流量を制御するための装置であり、例えば半導体製造産業で半導体ウェーハを製造するための処理チャンバ(プロセスチャンバ)に処理用の蒸気を正確に送出するのに使用できる。MFCは、温度に基づくMFCであってもよいし、又は圧力に基づくMFCであってもよく、並びにこの他の種類の流れ制御デバイスであってもよい。適当なMFCは、例えば本願の譲受人に譲渡された米国特許第6,505,812号に示されている。同特許に触れたことにより、この特許に開示された内容は本明細書中に含まれたものとする。
【0026】
図示してないけれども、MFCは、バルブ組立体10の入口ポート56に連結された流路と、この流路を通る流れを感知するための流れセンサ組立体と、所定の所望の流量を使用者から受け取るようにプログラムされた制御装置とを含み、流れセンサ組立体からの流れの表示を受け取り、流路を通る実際の流量を決定する。制御装置は、更に、実際の流量が所望の流量よりも低い場合に流れを増大するため、捲線62に増大する電荷を提供し、実際の流量が所望の流量よりも大きい場合に流れを減少するため、電荷を除去するようにプログラムされている。本明細書中、「制御装置」という用語は、MFCの作動を調節し又は案内するのに使用される装置又は機構を意味する。制御装置は、好ましくは、コンピュータ演算処理ユニット(CPU)を含み、このCPUは、少なくとも、回路基板に取り付けられたプロセッサ、メモリー、及びクロックを含む。制御装置は、常に所望の流れを維持するため、フィードバックループで作動する。ソレノイド捲線62の制御電流の関数としての流量の情報は、好ましくは、MFCの応答時間を迅速にするため、制御装置に記憶される。
【0027】
用途の別の例として、本開示に従って形成されたバルブ組立体10は、140℃で作動している瞬間気化器への非常に低い流量(例えば、0.04cc/分乃至2.40cc/分)での高度に腐食性の脱イオン水(DI)の流れを制御するのに使用できる。このような用途では、バルブ組立体10は、約120℃で作動する。バルブ組立体10は、瞬間気化器への供給バルブであり、気化器で感知された圧力に応じて開閉する(例えば設定点以下の圧力でバルブを広く開放する)ように作動する。流れ「オフ」状態では、バルブは、気化器内への漏洩を阻止するのに十分にシールしなければならず、これにより圧力を上昇し続ける。
【0028】
従って、本開示は、新規であり且つ改良されたバルブ組立体10を提供する。この他の特徴及び利点のうち、バルブ組立体10は改良遮断シールを提供し、手作業で製作した金属部品に対する必要をなくし、着座面12、14について不透過性の非金属材料を使用でき、安定した長期間に亘るバルブ遮断性を提供する。
【0029】
本明細書中に記載した実施例は、限定ではなく例示であり、当業者は、特許請求の範囲に記載されているような本発明の広い特徴の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、組み合わせ、及び代替を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本開示に従って形成されたバルブ組立体の例示の実施例の側面図である。
【図2】図1の2−2線に沿ったバルブ組立体の拡大断面図である。
【図3】図2の円3内の、図1のバルブ組立体の更に拡大した断面図である。
【図4】図3の円4内の、図1のバルブ組立体の更に拡大した断面図である。
【図5】ねじで固定したクランプリングを示す、図1のバルブ組立体のバルブ部材の端面図である。
【図6】図5の6−6線に沿ったバルブ組立体のバルブ部材の拡大断面図である。
【図7】平らなばねを明らかにするために取り外したクランプリングを示す、図1のバルブ組立体のバルブ部材の端面図である。
【図8】図6の円8内の、図1のバルブ組立体のバルブ部材の拡大断面図である。
【図9】図1のバルブ組立体のバルブ部材の分解側面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 バルブ組立体
12、14 着座面
16 バルブ本体
18 通路
20 バルブ部材
22 端部
24 カップ
25 端壁
28 支点
30 プラグ
52 オリフィス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バルブ組立体において、
オリフィスを含むバルブ本体と、
前記バルブ本体に受け入れられ、軸線に沿って前記オリフィスに関して移動自在であり、前記バルブ本体の前記オリフィスに面した端壁を有するカップが一端に設けられた、バルブ部材と、
前記カップの前記端壁から前記オリフィスに向かって延びる支点と、
前記バルブ部材の前記カップに受け入れられて前記支点に当たり、前記バルブ本体の前記オリフィスと向き合っており、前記バルブ部材が前記軸線に沿って前記オリフィスに向かって移動すると、前記バルブ本体と接触して前記オリフィスをシールするプラグと、
前記バルブ部材の前記端部に固定された外部分と、前記プラグを前記カップ内に保持する可撓性アームとを有する平らなばねであって、前記プラグが前記支点を中心として関節連結して前記バルブ本体に関して適切に整合し、前記バルブ部材が前記軸線に沿って前記オリフィスに向かって移動したとき、前記プラグが前記オリフィスを完全にシールするようにする、前記平らなばねと、
を含む、バルブ組立体。
【請求項2】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記バルブ部材は、前記カップの前記端部にソケットを有し、前記支点は、前記バルブ部材の前記ソケットに受け入れられた球形のボールであり、前記ボールは、前記ボールの一部が前記カップ内に延びるように大きさが定められている、バルブ組立体。
【請求項3】
請求項2に記載のバルブ組立体において、更に、
前記バルブ本体に固定されており、前記オリフィスを形成する弁座を含む、バルブ組立体。
【請求項4】
請求項3に記載のバルブ組立体において、
前記弁座及び前記プラグは、剛性の不透過性非金属材料で形成されている、バルブ組立体。
【請求項5】
請求項4に記載のバルブ組立体において、
前記弁座及び前記プラグは、サファイヤで形成されている、バルブ組立体。
【請求項6】
請求項5に記載のバルブ組立体において、
前記球形のボールはルビーで形成されている、バルブ組立体。
【請求項7】
請求項4に記載のバルブ組立体において、
前記バルブ本体は、周囲台座を含み、該台座に前記弁座がプレス嵌めされている、バルブ組立体。
【請求項8】
請求項4に記載のバルブ組立体において、
前記弁座及び前記プラグは、平らな着座面を有し、これらの着座面は、前記バルブ部材の前記軸線に対して全体に垂直方向に延びる、バルブ組立体。
【請求項9】
請求項8に記載のバルブ組立体において、
前記着座面は研磨してある、バルブ組立体。
【請求項10】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記バルブ本体及び前記バルブ部材は、ステンレス鋼製である、バルブ組立体。
【請求項11】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記平らなばねは、前記バルブ部材の前記端部にねじで固定されている、バルブ組立体。
【請求項12】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記平らなばねは、前記バルブ部材の前記端部にクランプリングで固定されている、バルブ組立体。
【請求項13】
請求項12に記載のバルブ組立体において、
前記バルブ部材の前記端部は、前記平らなばねを受け入れる連続した隆起部を含み、前記クランプリングは前記平らなばねを前記側壁の前記連続した隆起部に当てて固定する連続した隆起部を含む、バルブ組立体。
【請求項14】
請求項12に記載のバルブ組立体において、
前記弁座は、前記バルブ部材を前記軸線に沿って前記弁座に向かって移動したとき、前記弁座の平らな着座面が、前記平らなばね及び前記クランプリングの中央開口部を通って延び、前記プレスの平らな着座面と接触し、前記オリフィスをシールするようになっており且つそのように大きさが定められている、バルブ組立体。
【請求項15】
請求項1に記載のバルブ組立体において、更に、
前記バルブ部材の前記端部と前記平らなばねとの間に位置決めされたスペーサリングを含む、バルブ組立体。
【請求項16】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記平らなばねの前記外部分は環状であり、前記平らなばねは少なくとも三つの可撓性アームを含み、これらのアームは、前記環状外部分から前記バルブ部材の前記軸線に向かって半径方向内方に延びている、バルブ組立体。
【請求項17】
請求項1に記載のバルブ組立体において、
前記プラグは円筒形である、バルブ組立体。
【請求項18】
請求項1に記載のバルブ組立体において、更に、
前記バルブ部材に固定された磁性体製のアーマチュアと、
前記アーマチュアを同軸に取り囲み且つ前記軸線に沿って延び、賦勢されたときに前記バルブ部材を前記アーマチュアによって前記軸線に沿って移動させる、電気ソレノイド捲線とを含む、バルブ組立体。
【請求項19】
請求項1に記載のバルブ組立体において、更に、
前記バルブ本体と前記バルブ部材との間に固定されており、前記バルブ部材を前記オリフィスに関して押圧する戻しばねを含む、バルブ組立体。
【請求項20】
請求項1に記載のバルブ組立体を含む流れ制御装置において、更に、
前記バルブ本体の前記オリフィスに連結された流路と、
前記流路を通る流れを感知するための流れセンサ組立体と、
制御デバイスとを含み、この制御デバイスは、
使用者入力デバイスから所望の流量を受け取り、
前記流れセンサ組立体から流れの表示を受け取り、
前記流路を通る実際の流量を決定し、
実際の流量が所望の流量よりも少ない場合には、前記バルブ組立体の前記バルブ部材を前記オリフィスから遠ざかる方向に移動させて前記オリフィスを通る流れを増大し、
実際の流量が所望の流量よりも多い場合には、前記バルブ部材を前記オリフィスに向かって移動させ、流れを減少するようにプログラムされている、流れ制御装置。
【請求項21】
請求項1に記載のバルブ組立体を含む気化器組立体において、更に、
前記バルブ本体の前記オリフィスに連結された瞬間気化器を含む、気化器組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−539381(P2008−539381A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508926(P2008−508926)
【出願日】平成18年4月19日(2006.4.19)
【国際出願番号】PCT/US2006/014789
【国際公開番号】WO2006/115949
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(592053963)エム ケー エス インストルメンツ インコーポレーテッド (114)
【氏名又は名称原語表記】MKS INSTRUMENTS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】