説明

防塵カバー付きクローラロボット

【課題】 クローラロボットの走行に支障をきたすことなく、クローラロボットのクローラ部に石綿粉塵等の塵埃が入り込むのを防止できるようにする。
【解決手段】
クローラロボット10は、ボデイ11と、このボデイ11の左右に設けられた一対のクローラ部12とを有している。一対のクローラ部12は柔軟な防塵カバー20により、着脱可能に覆われている。防塵カバー20は、ボデイ11を挿入するための開口20xを有し、この開口20xの周縁20yがボデイ11の外周面に接している。防塵カバー20は、クローラ部12のベルト12cと走行面Aとの間で拘束され、ベルト12cの回転に追随して回転し、その開口周縁20yがボデイ11の外周面に対して摺れながら移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、石綿粉塵等の塵埃が浮遊している環境で作業を行うクローラロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、石綿粉塵による健康被害が深刻な問題となっている。既存の建物等において、耐火用に使用した石綿粉塵が微量ずつ飛散し、長期にわたって人体に吸収されることによる健康被害も指摘されている。平成17年7月からは「石綿障害予防規則」により建築物の解体・除去等の作業で、また平成18年9月より施行された「改正石綿障害予防規則」により使用された石綿等の封じ込め又は囲い込み作業を行う場合においても、作業者が曝露する虞があるときは呼吸用保護具及び保護衣又は作業衣を使用させねばならない。また、作業場にて使用した器具、工具等は付着した石綿を除去した後でなければ、作業場外に持ち出してはならないことになった。
上記作業を行うに当たり、作業者の石綿吸入防止のため上記保護具、保護衣で就業させる煩雑さ等が問題となっており、代わりにロボットによる無人の作業が求められている。
【0003】
特許文献1では、作業ロボットを用いてアスベスト繊維(石綿粉塵)に水溶性バインダー(粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液)を吹き付けて石綿粉塵を固め、その飛散を防止することが提案されている。
また、特許文献2では、無機質人造建材(石綿を含む建材)に凝縮剤(粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液)を浸透させて固める作業ロボットが提案されている。
【特許文献1】特開2007−247240号公報
【特許文献2】特公平6−24658号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1ではロボットの構造については提案されていない。また、特許文献2は自走式のロボットを提案していない。
本願発明者は、左右にクローラ部を有する自走式のクローラロボットを用いて、石綿処理としての除去作業において粉塵飛散抑制剤の吹付け、及び封じ込め作業において粉塵飛散防止処理剤の吹付けを行わせることを計画している。
【0005】
しかし、上記クローラロボットを石綿粉塵が浮遊する環境で長時間作業を行うと、石綿粉塵がクローラ部に付着する上、クローラ部のスプロケットとベルトとの間に入り込むことがありうる。また、クローラ部が一対の側板とベルトにより囲われた内部空間を有している場合には、この内部空間に石綿粉塵が侵入することもありうる。
【0006】
上記クローラロボットは作業後に外部に持ち出す前に、付着物をエアシャワーなどで除去するが、上記クローラ部に侵入した石綿粉塵は、エアシャワーなどでは除去し切れず、石綿粉塵の汚染源になってしまう可能性もある。特に、クローラロボットのメンテナンスの際に作業者が石綿粉塵を吸い込む可能性もあり、上記規則の違反となる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、ボデイと、このボデイの左右に設けられた一対のクローラ部とを有するクローラロボットにおいて、さらに、上記一対のクローラ部を個別に着脱可能に覆う柔軟な防塵カバーを備え、上記防塵カバーは、上記ボデイを挿入するための開口を有し、この開口の周縁が上記ボデイの外周面に接し、上記防塵カバーは、上記クローラ部のベルトと走行面との間で拘束され、上記ベルトの回転に追随して回転し、その開口周縁が上記ボデイの外周面に対して摺れながら移動することを特徴とする。
【0008】
上記構成によれば、防塵カバーが、その開口周縁をボデイに接するようにしてクローラ部全体を被覆したので、クローラロボットを塵埃が飛散する空間に置いてもクローラ部に塵埃が入り込むのを防止できる。そのため、防塵カバーをクローラ部から外して、クローラロボットを作業場所外に移しても、このクローラ部が塵埃の汚染源とならない。
しかも、防塵カバーが柔軟であり、クローラ部と同期して回転するので、走行に支障はない。
【0009】
好ましくは、上記防塵カバーの全体形状は、上記クローラ部装着前の自然状態において円形をなしている。
これによれば、防塵カバーが回転しても、クローラ部に対する被覆条件は変動せず、安定して確実にクローラ部を被覆することができる。
【0010】
好ましくは、上記防塵カバーの開口周縁には紐が設けられ、この紐で絞ることによりこの開口周縁を上記ボデイの外周面に接するようにし、この開口周縁の紐で絞る前の形状が円形をなす。
これによれば、防塵カバーが回転しても、防塵カバーの開口周縁とボデイの接触条件は変わらず、ボデイと開口周縁との接触が安定しており、この点からも防塵機能を確実に発揮することができる。また、紐により防塵カバーのクローラ部に対する着脱を容易に行うことができる。
【0011】
好ましくは、上記防塵カバーが、平面的な円形の布地により形成され、この布地の外周縁が上記開口周縁として提供される。
これによれば、防塵カバーを低コストで製造することができる。
【0012】
好ましくは、上記紐が弾性を有し、これにより上記防塵カバーの開口周縁が伸縮可能であり、この開口周縁の自然状態での周長が上記ボデイ外周面の周長以下であることを特徴とする。
これによれば、開口周縁が伸縮するので、クローラ部への着脱をより一層容易にすることができる。また、開口周縁のボデイ外周面に対する接触をより一層良好に行うことができる。
【0013】
好ましくは、上記防塵カバーの開口周縁の最大伸びでの周長が、上記クローラ部の周長未満である。
これによれば、クローラ部が旋回する時等に防塵カバーに無理な力が加わっても、防塵カバーがクローラ部から外れることはない。
【0014】
好ましくは、上記紐が非弾性であり、上記防塵カバーの開口周縁が伸縮不能であり、この開口周縁の周長が上記ボデイ外周面の周長と等しい。これによれば、防塵カバーの開口周縁のボデイ全周への接触を安定して得ることができる。
【0015】
好ましくは、各クローラ部は、上記ボデイの全周にわたって、上記ボデイの外周面から突出する垂直面を有している。
これによれば、防塵カバーの開口周縁が横移動しても垂直面により移動を制限できボデイ外周面への接触状態を確保できる。
【0016】
好ましくは、上記ボデイには、石綿粉塵を固める粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤の溶液を噴射する噴射部と、ビデオカメラが搭載されている。
これによれば、石綿粉塵が浮遊する環境で石綿粉塵を固める作業をするのに適したクローラロボットを提供できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、クローラロボットの走行に支障をきたすことなく、クローラロボットのクローラ部に塵埃が入り込むのを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の第1実施形態をなす防護カバー付きクローラロボットについて、図1〜図8を参照しながら説明する。最初にクローラロボット10について図1、図2を参照しながら説明する。このクローラロボット10は、作業場所(石綿を含む建材等が使用されている建築物又は工作物を囲い込み隔離された空間)を無人で走行して、その周囲や上方に位置する構成材に付着された石綿を含む建材等に粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液を噴射することにより、石綿を含む建材等を固め、石綿の飛散を防止するものである。
【0019】
上記クローラロボット10は、前後方向に細長い長円形の断面を有するボデイ11と、このボデイ11の左右に設けられたクローラ部12とを備えている。
【0020】
上記クローラ部12の各々は、左右一対の垂直をなす側板12a,12bと、これら側板12a,12bの両端部間に支持されたスプロケット(図示しない)と、このスプロケット間に掛け渡されたゴム製のベルト12cとを有している。
【0021】
上記ボデイ11側の側板12aは、図7に最も良く示すように、ボデイ11の外周面の全周にわたって、この外周面から突出した垂直面を提供している。
【0022】
上記ベルト12cは側板12a,12b間に配置されており、その外周には多数の接地ラグ12xが間隔をおいて配置されている。図1では、この接地ラグ12xは、接地ラグ12xに外接する連続した線によって示されている。これら接地ラグ12xは、側板12a,12bから突出している。
【0023】
上記ボデイ11には、ビデオカメラ15と噴射部16(作業部)が搭載されている。ビデオカメラ15はクローラロボット10の前進方向を向いており、上下に回動可能になっている。
【0024】
上記噴射部16にはフレキシブルチューブ(図示しない)を介して、粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液供給部に連なっている。この供給部は、上記隔離された作業場所の外部に設置されている。
上記噴射部16はビデオカメラ15の前方に配置され、そのノズル16aの噴射方向が、斜め(前方かつ上方)又は前方を向いている。
【0025】
上記ボデイ11にはさらに送受信機(図示しない)が搭載され、リモートコントローラ(図示しない)の送受信機との間で送信可能である。操作者は作業場所外部において、ビデオカメラ15で撮影された映像を見ながらクローラ部12の走行制御を行い、噴射部16からの粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液の噴射制御を行い、石綿を含む建材等を固める。
【0026】
上記作業を行うためにクローラロボット10を上記隔離された作業場所に置く前に、上記クローラロボット10のクローラ部12には、図3に示す防塵カバー20が被せられる。
この防塵カバー20は、石綿粉塵を遮断できる柔軟で滑り易い布地21により構成される。防塵カバーは作業終了後に廃棄できる使い捨て製品が望ましい。本実施形態では、布地21は不織布特に樹脂製(ナイロン、ポリエステルやポリプロピレン等)の不織布、例えばデュポン社のタイベック(登録商標)が用いられるが、天然繊維の不織布や紙等を用いてもよい。
【0027】
上記布地21は図3において想像線で示すように平面的で円形をなしており、その外周縁に形成した袋部21aにゴム製の紐22を挿入することにより、図3において実線で示すような形状の防塵カバー20が得られる。なお、この紐22は外周縁に縫い付けるだけであってもよい。
【0028】
図3に示すように、上記防塵カバー20は全体形状が円形をなし、一方側に開口20xが形成されている。この開口20xの周縁20yは上記紐22により布地21の外周縁を絞ることにより得られ、紐22の弾性により伸縮可能である。
【0029】
ここで、紐22を装着する前の布地21の平面上での寸法について説明する。布地21の径Dは、次式のようにして決定する。
D≒L+2W+2S ・・・(1)
ただし、Lはクローラ部20の前後方向の長さ(図1参照)、Wはクローラ部20の幅(図2参照)、Sはクローラ部20の外周(接地ラグ12xの頂端)とボデイ11の外周面との距離、特にクローラ部20の前後端部における距離(図1参照)である。
径Dが上記式(1)の右辺の値と等しい場合およびこの値より若干(5%未満)大きい場合に、上記式(1)を満足するものとする。
【0030】
上記防塵カバー20の開口周縁20yの自然状態での長さは、上記ボデイ11の外周面の周長以下であり、最大に伸ばした長さは、クローラ部20の外周の周長より短い。
【0031】
上記防塵カバー20は、図4に示すようにして、クローラロボット10のクローラ部12に簡単に装着できる。この装着作業において、最初は図4(A)に示すように、防塵カバー20の一部をクローラ部12の一部に被せて、開口周縁20yの一部をボデイ11に当て、この状態で、開口周縁20yの反対側を引っ張って伸ばし、この開口周縁20yの反対側がクローラ部12を超えるようし、その後で、図4(B)に示すように開口周縁20yの引っ張りを解除する。
【0032】
上記のような順序で防塵カバー20をクローラ部12に装着すれば、防塵カバー20の開口周縁20yの最大伸び長さがクローラ部12の周長未満であっても、防塵カバー20の装着が可能である。
【0033】
上記装着状態において、防塵カバー20はクローラ部12全体を覆っており、防塵カバー20の開口20xにボデイ11が挿入された状態となる。上記防塵カバー20の開口周縁20yの自然長さが上記ボデイ11の外周面の周長以下であるので、開口周縁20yはボデイ11の外周面に全周にわたって接することができる。
【0034】
上記布地21が上記(1)式を満足するため、図7に示すように、防塵カバー20はクローラ部12の前後端部をぴったりとまたは若干の余裕を持って覆っている。
ただし、防塵カバー20は、クローラ部12の上下においては図5(A)、図6(A)に示すように、大きな余裕をもって覆っている。
【0035】
クローラロボット10が接地された状態では、図5(B)、図6(B)に示すように、防塵カバー20においてクローラ部12の下に位置する部位はクローラ部12によって潰され、走行面Aとクローラ部12のベルト12cとの間で拘束される。
【0036】
クローラ部12が前進すると、防塵カバー20は、クローラ部12の前端近傍においてベルト12cの接地ラグ12xにより潰され始め、クローラ部12の後端近傍では接地ラグ12xから解放される。後退時も同様である。
【0037】
その結果、防護カバー20はクローラ部12のベルト12cに追随して回転し、その周縁20yは、ボデイ11の外周面を摺りながらこの外周面に沿って移動する。このように、防塵カバー20が柔軟でクローラ部12と同期して回転するので、走行に支障はない。
また、防塵カバー20は柔軟で接地ラグ20xの形状にもなじむので、接地ラグ20xの走行面の凹凸に対する引っかかり性は低下しない。
【0038】
なお、図8に示すように、側板12aの垂直面により、防塵カバー20の開口周縁20yが横移動してもボデイ11の外周面から外れることはなく、防塵機能をより確実に行うことができる。また、防塵カバー20が後述するねじり力を受けて開口周縁20yが一時的にボデイ11の外周面から離れても、この側板12aと開口周縁20yが近い位置にあるので、防塵機能を確保することができる。
【0039】
また、開口周縁20yの最大伸び時の周長がクローラ部12の周長より短いので、一方のクローラ部12を前進させ他方のクローラ部12を後退させるように駆動してその場旋回(超進地旋回)させる場合のように、防塵カバー20にねじり力が加わっても、クローラ部12から防塵カバー20が外れることはない。
【0040】
上記防塵カバー20により、浮遊している石綿粉塵はクローラ部12の内部空間(側板12a,12bおよびベルト12cで囲われた空間)に入り込まず、スプロケットとベルト12cとの間にも入り込まない。そのため、作業終了後にクローラロボット10にエアシャワーを浴びせ、防塵カバー20をはずしてから外部に取り出した時に、クローラ部12から石綿粉塵が拡散するような不都合を生じることはない。なお、防塵カバー20は図4とは逆の手順で簡単に取り外すことができる。取り外した防塵カバーは、法令に従って容器等に梱包して廃棄される。
【0041】
次に、本発明の第2実施形態について図9、図10を参照しながら説明する。この第2実施形態では、防塵カバー20の開口周縁20yの袋部21aに、殆ど伸縮しない紐22’を通したものであり、他の構成は第1実施形態と同様である。
【0042】
本実施形態では、防塵カバー20をクローラ部12に装着する前に、上記紐22’の両端22aは袋部21aの切れ目21bから外に露出させておく。防塵カバー20をクローラ部12に被せた後に、紐22’の両端22aを引いて開口周縁20yを絞り、ボデイ11の外周面に接するようにする。その結果、開口周縁20yの周長はボデイ11の外周面の周長と等しくなる。この絞り状態は、例えば紐22’の両端22aを防塵カバー22の所定箇所に着脱可能に接続することにより維持できる。なお、両端22a同士を結ぶようにしてもよい。
【0043】
本実施形態では、防塵カバー20の開口周縁20yが伸縮しないので、開口周縁20yのボデイ11に対する接触状態がクローラ部の走行時にも安定して維持できる。
【0044】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様を採用可能である。例えば、前記規則に規定される事前調査のために、クローラロボットはビデオカメラだけを備えて石綿を含む建材等を使用したと想定される空間内で、石綿使用の有無を観察するために用いてもよい。また、上記空間の粉塵濃度の測定に使用することもできる。
また、噴射部16はそのノズル16aが上下左右に回動でき、噴射方向を斜め上方又は前方左右を向けることができるようにしても良い。
また、クローラロボットは、粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤溶液噴射以外の他の作業を行うようにしてもよいし、石綿粉塵が浮遊する環境の他に、他の塵埃が浮遊する環境で用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態をなすクローラロボットの側面図である。
【図2】同クローラロボットの正面図である。
【図3】同実施形態で用いられる防塵カバーの正面図である。
【図4】(A)、(B)は、防塵カバーをクローラロボットのクローラ部に装着する工程を順に説明する正面図である。
【図5】同防塵カバーを左右に装着したクローラロボットの正面図であり、(A)は走行面に接地していない状態、(B)は接地している状態を示す。
【図6】同防塵カバーを装着したクローラロボットの側面図であり、(A)は接地していない状態、(B)は接地している状態を示す。
【図7】同防塵カバーを装着したクローラロボットの平面図である。
【図8】同実施形態における防塵カバーの開口周縁とその近傍部の拡大断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態において、防塵カバーの開口周縁とその近傍部の拡大断面図である。
【図10】同第2実施形態の防塵カバーの開口周縁の一部を示す正面図である。
【符号の説明】
【0046】
10 クローラロボット
11 ボデイ
12 クローラ部
12a 側板
12c ベルト
15 ビデオカメラ
16 噴射部(作業部)
20 防塵カバー
20x 開口
20y 開口周縁
21 布地
22、22’ 紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボデイと、このボデイの左右に設けられた一対のクローラ部とを有するクローラロボットにおいて、
さらに、上記一対のクローラ部を個別に着脱可能に覆う柔軟な防塵カバーを備え、
上記防塵カバーは、上記ボデイを挿入するための開口を有し、この開口の周縁が上記ボデイの外周面に接し、
上記防塵カバーは、上記クローラ部のベルトと走行面との間で拘束され、上記ベルトの回転に追随して回転し、その開口周縁が上記ボデイの外周面に対して摺れながら移動することを特徴とする防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項2】
上記防塵カバーの全体形状は、上記クローラ部装着前の自然状態において円形をなしていることを特徴とする請求項1に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項3】
上記防塵カバーの開口周縁には紐が設けられ、この紐で絞ることによりこの開口周縁を上記ボデイの外周面に接するようにし、この開口周縁の紐で絞る前の形状が円形をなすことを特徴とする請求項2に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項4】
上記防塵カバーが、平面的な円形の布地により形成され、この布地の外周縁が上記開口周縁として提供されることを特徴とする請求項3に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項5】
上記紐が弾性を有し、これにより上記防塵カバーの開口周縁が伸縮可能であり、この開口周縁の自然状態での周長が上記ボデイ外周面の周長以下であることを特徴とする請求項3または4に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項6】
上記防塵カバーの開口周縁の最大伸びでの周長が、上記クローラ部の周長未満であることを特徴とする請求項4に記載の請求項2に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項7】
上記紐が非弾性であり、上記防塵カバーの開口周縁が伸縮不能であり、この開口周縁の周長が上記ボデイ外周面の周長と等しいことを特徴とする請求項3または4に記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項8】
各クローラ部は、上記ボデイの全周にわたって、上記ボデイの外周面から突出する垂直面を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の防塵カバー付きクローラロボット。
【請求項9】
上記ボデイには、石綿粉塵を固める粉塵飛散抑制剤又は粉塵飛散防止剤の溶液を噴射する噴射部と、ビデオカメラが搭載されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の防塵カバー付きクローラロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−274504(P2009−274504A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−125700(P2008−125700)
【出願日】平成20年5月13日(2008.5.13)
【出願人】(000110251)トピー工業株式会社 (255)