説明

防寒手袋

【課題】手袋体に収納部を設け、この収納部に連設状態にして防寒機能が得られる被覆体を収納した構成の防寒手袋において、収納部からの被覆体の出し入れ操作の操作性を向上させること。
【解決手段】手袋体1の裾部10の側部を分断し、この裾部10の甲部側の分断端部を手袋体1の側方へ向けて延設してこの側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合し得るように構成し、この側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合した状態を保持する保持手段5を備え、前記出入口部4をこの側方延設部11に延設して、この出入口部4を開放した際の前記連通開口部4Aの開口幅を拡大すると共に、この出入口部4は、ファスナー40により開閉自在に構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、スキー用やスノーボード用や登山用に適した防寒手袋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
出願人は、この種の防寒手袋として、特許第3836817号(特許文献1)を取得している。
【0003】
この特許文献1を簡単に説明すると、手袋体の甲部分に収納部を設け、この収納部内に、手袋体の指先から裾部に至るまでの略全体を被覆し得るミトン形の被覆体を出し入れ自在に収納配設すると共に、この被覆体は手袋体若しくは収納部に対して分離することなく連設状態に設けた構成である。
【0004】
そして、このように構成した特許文献1によれば、収納部内に被覆体を邪魔にならないように収納しておくことができるために、オーバーミトンと称される従来の防寒具のように防寒手袋と別個に携帯しておくような手間がなく、また、収納部は、手袋体の甲部分に設けられているため、手袋体の掌部分は従来の防寒手袋と同様の作業性・機能性を発揮することになり、しかも、単に、収納部内から被覆体を取り出して手袋体の指先から裾部に至るまでの略全体を被覆するだけの簡単な操作で手袋体の略全体に対して防寒性を付与することができるし、この際、手袋体若しくは収納部に対して被覆体が連設しているために、落として紛失するようなこともないなど、極めて実用的であった。
【0005】
【特許文献1】特許第3836817号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、この特許文献1の実用性を更に追求した改良出願に係るもので、収納部からの被覆体の出し入れ操作の操作性を一層向上させた防寒手袋を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0008】
手袋体1の甲部分に収納部2を設け、この収納部2内に、手袋体1の指先から裾部10に至るまでの略全体を被覆し得る被覆体3を収納配設し、この手袋体1の甲部分の裾部10に、この裾部10の裾縁10Aに沿った手首周り方向に開口幅を有し且つこの裾部10の外部と前記収納部2の内部とを連通する開閉自在な出入口部4を設けて、この出入口部4を開放した連通開口部4Aを介して前記収納部2より前記被覆体3を出し入れし得るように構成し、この被覆体3を、前記裾部10若しくは前記収納部2に対して分離することなく連設状態に設けた防寒手袋において、前記手袋体1の裾部10の側部を分断し、この裾部10の甲部側の分断端部を手袋体1の側方へ向けて延設してこの側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合し得るように構成すると共に、この側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合した状態を保持する保持解除可能な保持手段5を備えて、この保持手段5を解除することで前記側方延設部11を前記裾部10の側方へ開くことができるように構成し、前記手袋体1の甲部分の裾部10に設けた出入口部4をこの側方延設部11にまで延設して、この側方延設部11を裾部10の側方へ開いて出入口部4を開放した際の前記連通開口部4Aの開口幅を拡大せしめたことを特徴とする防寒手袋に係るものである。
【0009】
また、前記裾部10の甲部側の分断端部を前記手袋体1の側方へ向けて帯状に延設して帯状の前記側方延設部11を設け、この側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合した際の、掌部側に存する部位にまで前記出入口部4を延設した構成としたことを特徴とする請求項1記載の防寒手袋に係るものである。
【0010】
また、前記出入口部4は、ファスナー40により開閉自在に構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の防寒手袋に係るものである。
【0011】
また、前記手袋体1の甲部分の裾部10の表面に前記出入口部4を設けると共に、前記側方延設部11の表面にこの出入口部4を延設し、この出入口部4に、操作体40Aを横移動することで開閉操作可能なファスナー40を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防寒手袋に係るものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は上述のように構成したから、前記特許文献1と同等の作用・効果を発揮することに加えて、保持手段を解除して側方延設部を裾部の側方へ開くと、被覆体の出入口部である連通開口部が手袋体の甲部分の横幅よりも大きく開放可能となるので、この大きく開放する連通開口部から被覆体の出し入れ操作を非常に容易に行うことができ、しかも、側方延設部を開くことで、手首に沿設していた甲部側の裾部を手首に対し外側に離反させることができるので、この裾部に設けた出入口部の連通開口部を手首に対し外側方向だけでなく手首の内側方向へも広げることが可能で、これによりたとえ手袋体を手に装着した状態であっても連通開口部を大きく開放することができて、連通開口部から被覆体の出し入れ操作を非常に容易に行うことができる極めて実用性に秀れた防寒手袋となる。
【0013】
また、請求項2記載の発明においては、帯状の側方延設部は、裾部の掌部側に沿設重合したり、裾部の側方へ開いたりする操作を行い易い上、この側方延設部の長さ方向に沿って連通開口部の開口幅が拡大する出入口部を確実に構成可能となる一層実用性に秀れた構成の防寒手袋となる。
【0014】
また、請求項3記載の発明においては、出入口部をファスナー操作により簡単に開閉できるので、被覆体の出し入れ操作が一層容易に行われる極めて実用性に秀れた構成の防寒手袋となる。
【0015】
また、請求項4記載の発明においては、単に操作体を横移動することだけでファスナー(出入口部)を開閉操作可能であるため被覆体の出し入れ操作性が一層向上することになり、しかも、このファスナーを裾部並びに側方延設部の表面に設けたため、裾部の内側に手を入れるような手間なく、表面に露出している操作体を簡単に操作できる一層開閉操作性に秀れ、実用性に秀れた構成の防寒手袋となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
好適と考える本発明の実施形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0017】
通常は、収納部2内に被覆体3を邪魔にならないように収納しておくことができる。従って、オーバーミトンと称される手袋に重ね装着する従来の防寒具のように、防寒手袋と別個に携帯しておく手間がない。
【0018】
また、収納部2は、手袋体1の甲部分に設けられているため、被覆体3が収納状態であっても手袋体1の掌部分には何も影響がなく、この掌部分は従来の防寒手袋と同様の作業性・機能性を発揮する。
【0019】
指先などが寒いときには、出入口部4を開放することで連通開口部4Aを介して収納部2内から被覆体3を取り出し、この被覆体3で手袋体1の指先から裾部10に至るまでの略全体を被覆することで、手袋体1の略全体に対して防寒性を付与向上させることができる。
【0020】
また、この際、手袋体1の裾部10若しくは収納部2に対して連設する被覆体3は、万一手袋体1から外れてしまっても落として紛失するようなことはない。
【0021】
また、収納部2から被覆体3を取り出す際、保持手段5を解除して側方延設部11を裾部10の側方へ開き、この側方延設部11にまで延設されている出入口部4を全開放すると、連通開口部4Aの開口幅が手袋体1の甲部分の横幅よりも大きく拡大し、この手袋体1の横幅以上に大きく開放する連通開口部4Aから被覆体3の取り出し操作を容易に行うことができる。
【0022】
また、側方延設部11を裾部10の側方へ開くと、手首Tに沿設するように湾曲した状態(図5の状態)となっている甲部側の裾部10を、手首Tの周囲(甲部分)に対して外側に離反するように(持ち上げるように)操作することが可能となり、この甲部側の裾部10が手首Tに対して外側に離反した状態で甲部側の裾部10に設けた出入口部4を開放すると、たとえ、手袋体1を手に装着した状態であっても、図6に示すように、甲部分の裾部10Aが手首Tから離れていることで連通開口部4Aを手首Tに対して外側の方向にだけでなく手首Tの内側の方向へも広げることができるため、図5の状態のように裾部が手首Tに対して外側に離反できない場合と比べて本発明の出入口部4は連通開口部4Aを非常に大きく開放することができ、この大きく開放することができる連通開口部4Aから被覆体3の取り出し操作を容易に行うことができる。
【0023】
また、同様にして、手袋体1を手に装着した状態であると否とにかかわらず、側方延設部11を開くことで大きく開放できる連通開口部4Aから収納部2への被覆体3の収納操作も容易に行うことができる。
【実施例】
【0024】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0025】
本実施例は、図1に示すような、スキー用としてもスノーボード用としても登山用としても使用できる、五本指タイプであって、手袋体1の手首部分から腕方向へ筒形状に延設する裾部10を備えたグローブ(防寒手袋)に適用している。
【0026】
本実施例では、手袋体1の甲部分から裾部10にかけて収納部2を設け、この収納部2内に、手袋体1の指先から裾部10に至るまでの略全体を被覆し得るミトン形の被覆体3を出し入れ自在に収納配設すると共に、この被覆体3は手袋体1若しくは収納部2に対して分離することなく連設状態に設けている。
【0027】
具体的には、例えば、手袋体1の甲部分の外地と内地とを縫合せずにこの外地と内地との間に隙間を生じ得るように構成し、この外地と内地とに生じさせた隙間を前記収納部2としている。即ち、収納部2は、手袋体1の甲部分に内装した構成としている。
【0028】
また、この収納部2は、手袋体1の甲部分から裾部10に至るまでの略全域に内装した構成とし、この手袋体1の甲部側の裾部10の表面に、この手袋体1外部と前記収納部2内部とを連通する開閉自在な出入口部4を設け、この出入口部4を開放した連通開口部4Aを介して収納部2より前記被覆体3を出し入れし得るように構成している。
【0029】
本実施例の出入口部4は、図1に示すように、甲部側の裾部10の裾縁10Aの近傍にしてこの裾縁10Aに沿った手首T周り方向に長さを有する横一文字状の開口部に形成し、この横一文字状の出入口部4をファスナー40により開閉する構成としている。
【0030】
また、ファスナー40は、操作体40Aを横移動することで開閉操作可能なスライドファスナー40(ジッパー)を採用して、操作体40Aの横移動操作により簡単に開閉操作を行えるようにしている。
【0031】
尚、この収納部2には、被覆体3と同時に他の用品を収納したり、保温性を高めるために携帯用カイロなどの保温剤を収納したりすることもできる。また、ファスナー40は、スライドファスナー以外のファスナー(例えば、面ファスナー)を採用しても良いし、出入口部4にボタンやホックなどを用いた別の開閉手段を設けても良い。
【0032】
また、本実施例の被覆体3は、図3,図4に示すように、五指が全て包まれると共に、手袋体1の裾部10までもが略完全に覆われる三本指タイプのミトン形に形成している。即ち、この被覆体3は、オーバーミトンと称される手袋に重ね装着して防寒性を向上させる防寒具と同様の構成である。
【0033】
また、この被覆体3の手首部分には、ゴムなどの伸縮素材を縫製して伸縮性を付与し、この被覆体3を前記手袋体1に被覆した際にこの被覆体3の手首部分の伸縮部3Aが手袋体1の手首部分にフィットして装着感を良好に保持し、簡単に被覆体3が外れてしまうことのない構成としている。尚、この被覆体3の手首部分に締付ベルト等の締付具を設けることで装着感を保持する構成としても良いが、本実施例のように伸縮部3Aを設ける構成の方が、収納部2内に収納する際に嵩を生じにくく(収納し易く)、実用的である。
【0034】
また、この被覆体3の裾縁の甲部側に帯状の連設部7の一端部を縫着し、この連設部7の他端部を前記収納部2内の前記連通開口部4A近傍に縫着して被覆体3を手袋体1の収納部2に連設した構成としている(図2,図3参照。)。
【0035】
また、この収納部2と被覆体3とを連設する連設部7は、伸縮性を有する素材製(例えばゴム製)とし、この連設部7を伸ばすことで容易に被覆体3を手袋体1に被覆したり、取り外したりすることができる構成としている。
【0036】
尚、例えば、被覆体3を伸縮性を有する素材(生地)で構成し、この伸縮性を有する被覆体3の裾縁を前記収納部2内の前記連通開口部4A近傍に縫着することで被覆体3を手袋体1の収納部2に連設した構成として、この被覆体3自身がもつ伸縮性により、前記した伸縮性を有する連設部7により連設した構成と同等の、手袋体1に対する被覆体3の着脱容易性が発揮される構成としても良い。
【0037】
また、本実施例では、前記手袋体1の裾部10の側部を分断し、この裾部10の甲部側の分断端部を手袋体1の側方へ向けて延設してこの側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合することで裾部10を手袋体1内に挿入した手首T周囲に沿設した状態とし得、且つこの側方延設部11を裾部10の掌部から離反させて裾部10の側方へ開くことができるように構成し、この保持手段5を解除することで前記側方延設部11を前記裾部10の側方へ開くことができるように構成している。
【0038】
具体的には、手袋体1の裾部10の側部を裾部10の手首周り方向と直交する方向に分断して、この分断部により裾部10の筒径を広くすることができるように構成している。
【0039】
また、この裾部10の甲部側の分断端部を手袋体1の側方へ向けて帯状(ベルト状)に延設して帯状の前記側方延設部11を突設すると共に、この帯状の側方延設部11は、その延設端部が裾部10の掌部側に沿設重合可能となる長さ寸法を有するように設定構成している。
【0040】
また、本実施例では、前記出入口部4を、この側方延設部11の延設端部付近にまで延設形成して、側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合した際にこの出入口部4の端部が掌部側にまで達するように構成し、この長く延設した出入口部4を開放した際の前記連通開口部4Aの開口幅を手袋体1の横幅以上の開口幅に拡大した構成としている。
【0041】
また、この出入口部4は、手袋体1の甲部分の裾部10と側方延設部11の表面(外側面)に露出状態に設けている。
【0042】
従って、側方延設部11を裾部10の側方へ開くことで、甲部側の裾部10と共にこの甲部側の裾部10に設けた前記出入口部4を前記手袋体1に挿入した手首Tに対して外側に離反させることができるように構成している。
【0043】
よって、前記収納部2から前記被覆体3を取り出す際に側方延設部11を開くことで、図5のように手首Tに沿設状態となっている甲部側の裾部10を、図6のように手首Tに対して外側に離反した状態とすることができ、この際、甲部側の裾部10が手首Tから離れることで連通開口部4Aを手首Tに対して外側の方向にだけでなく手首Tの内側の方向へも広げることができるため、このように甲部側の裾部を手首から大きく外側に離すことができず、裾部が常に手首周り方向に沿った湾曲状となる従来の手袋に出入口部4を設けた場合と比べて本実施例の連通開口部4Aは非常に大きく開放することができ、しかも、この甲部側の裾部10の側方延設部11の延設端部にまで出入口部4が形成されているため連通開口部4Aの開口幅が非常に広く、たとえ、手袋体1を手に装着した状態であっても、この大きく開放することができる連通開口部4Aから被覆体3の取り出し操作を容易に行うことができる構成としている。
【0044】
また、本実施例では、側方延設部11を裾部10の掌部側に沿設重合して裾部10の筒径を狭くした状態を保持する保持手段5を備え、この保持手段5を解除することで前記側方延設部11を開くことができるように構成している。
【0045】
具体的には、保持手段5は、前記側方延設部11の裏面(内側面)と、掌部側の裾部10の表面(外側面)とに面ファスナー5Aを付設して、図5に示すように側方延設部11を掌部側の裾部10の表面に重合させてこの面ファスナー5A同士を係合止着すると、この側方延設部11の前記重合状態が保持されて、裾部10の筒径が狭くなった状態(手袋体1を手に装着した際に裾部10が手首Tの周囲に沿設した状態)が保持(裾部10の手首Tへの装着感が良好に保持)される構成としている。
【0046】
また、本実施例では、前記手袋体1の甲部分に、この手袋体1の外部と前記収納部2内部とを連通する開閉自在な補助開閉部6を設け、開放したこの補助開閉部6を介して収納部2内の前記被覆体3の収納状態を修正し得るように構成している。
【0047】
具体的には、手袋体1の甲部分に、手袋体1の側縁部(図面では左手用手袋体1の甲側から見て右側縁部)に沿った方向に開口幅を有する縦一文字状の開口部を形成して、この開口部を前記補助開閉部6としている。また、この補助開閉部6には、操作体を縦移動することで開閉操作可能なスライドファスナー6A(ジッパー)を設けて、操作体の縦移動操作により簡単に開閉操作を行えるようにしている。尚、この補助開閉部6の開閉手段は、スライドファスナー以外のファスナー(例えば、面ファスナー)を採用しても良いし、ボタンやホックなどを用いた別の開閉手段を採用しても良い。
【0048】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0049】
例えば、本実施例では、五本指タイプの手袋体1を示したが、ミトンタイプ(二本指及び三本指タイプ)の手袋体1を採用しても良い。
【0050】
また、本実施例では、手袋体1の裾部10の外側面に出入口部4を設けた場合を示したが、手袋体1の裾部10の内側面や裾縁10Aに出入口部4を設けても良い。
【0051】
また、本実施例の被覆体3は、人差し指が分離した三本指タイプのミトン形に構成した場合を示したが、一般的な二本指タイプのミトン形に構成しても良いし、ミトン形でなく、五本指タイプに構成しても良い。
【0052】
また、被覆体3には、ゴーグル・眼鏡等のくもりや水滴を除去するゴーグルブレード機能を持たせたり、防水機能を持たせたり、撥水機能を持たせたり、掌の部分にグリップの高い素材を採用してグリップ機能を持たせたり、保温素材で構成して更なる防寒機能を持たせても良い。
【0053】
また、補助開閉部6は、異なる開口形状を持つものでも良いし、他の開閉構造を採用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施例を示す正面図である。
【図2】本実施例の側方延設部を裾部の側方へ開き、出入口部を開放した状態を示す斜視図である。
【図3】本実施例の収納部から被覆体を取り出した状態を示す側面図である。
【図4】本実施例の手袋体に被覆体を被覆した状態を示す正面図である。
【図5】本実施例の、側方延設部を掌部側の裾部に沿設重合して保持手段により保持した状態を示す説明図である。
【図6】本実施例の、保持手段を解除して側方延設部を裾部の側方へ開いた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0055】
1 手袋体
2 収納部
3 被覆体
4 出入口部
4A 連通開口部
5 保持手段
10 裾部
10A 裾縁
11 側方延設部
40 ファスナー
40A 操作体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
手袋体の甲部分に収納部を設け、この収納部内に、手袋体の指先から裾部に至るまでの略全体を被覆し得る被覆体を収納配設し、この手袋体の甲部分の裾部に、この裾部の裾縁に沿った手首周り方向に開口幅を有し且つこの裾部の外部と前記収納部の内部とを連通する開閉自在な出入口部を設けて、この出入口部を開放した連通開口部を介して前記収納部より前記被覆体を出し入れし得るように構成し、この被覆体を、前記裾部若しくは前記収納部に対して分離することなく連設状態に設けた防寒手袋において、前記手袋体の裾部の側部を分断し、この裾部の甲部側の分断端部を手袋体の側方へ向けて延設してこの側方延設部を裾部の掌部側に沿設重合し得るように構成すると共に、この側方延設部を裾部の掌部側に沿設重合した状態を保持する保持解除可能な保持手段を備えて、この保持手段を解除することで前記側方延設部を前記裾部の側方へ開くことができるように構成し、前記手袋体の甲部分の裾部に設けた出入口部をこの側方延設部にまで延設して、この側方延設部を裾部の側方へ開いて出入口部を開放した際の前記連通開口部の開口幅を拡大せしめたことを特徴とする防寒手袋。
【請求項2】
前記裾部の甲部側の分断端部を前記手袋体の側方へ向けて帯状に延設して帯状の前記側方延設部を設け、この側方延設部を裾部の掌部側に沿設重合した際の、掌部側に存する部位にまで前記出入口部を延設した構成としたことを特徴とする請求項1記載の防寒手袋。
【請求項3】
前記出入口部は、ファスナーにより開閉自在に構成したことを特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載の防寒手袋。
【請求項4】
前記手袋体の甲部分の裾部の表面に前記出入口部を設けると共に、前記側方延設部の表面にこの出入口部を延設し、この出入口部に、操作体を横移動することで開閉操作可能なファスナーを設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の防寒手袋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−84743(P2009−84743A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−255407(P2007−255407)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(394006462)株式会社クレブ (6)
【Fターム(参考)】