説明

防水性と通気性のある靴

・通気領域(12、112)を備える靴底(11、111)、
・防水材料で作られた少なくとも1つの第1ガスケット(14)によって靴底(11、111)に向かって覆われ、前記通気領域(12、112)の上方に少なくとも1つの通気性又は多孔性部分(15)を有する組立て内底(13)、
・少なくとも1つの通気性裏地(17)、通気性甲皮(18)およびそれらの間にある防水性と通気性のある上膜(19)を備え、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られた構造によって前記組立て内底(13)に結合する上側靴アセンブリィ、
・防水性材料で作られ、前記第1ガスケット(14)に防水性密封を形成するように接着し、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)に乗って接着され、前記靴底(11、111)へ前記上側靴アセンブリィ(16)と前記第1ガスケット(14)の防水性密封領域を形成し、少なくとも前記通気性又は多孔性部分(15)を通気性のために解放しておく少なくとも1つの第2ガスケット、
を備える、防水性と通気性のある靴。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、「AGOラスティング(lasting)」として知られる作業方法によって主に製造される防水性と通気性のある靴に関する。
【背景技術】
【0002】
靴の快適さは、構造上の適合性のみならず、汗によって靴の内部に形成される水蒸気を外へ放散する能力に関連することが知られている。
【0003】
この理由のため、防水性と通気性のある膜を積層した裏地(lining)をつけた甲皮(upper)を有する防水性の靴が、永年にわたって知られてきた。
【0004】
「防水性と通気性のある」という表現は一般に、液状の水を通さず水蒸気を通すという特性を示す。
【0005】
周知のように最も高い発汗効果を有する足の部分が靴であり、発生した汗は湿気で空気を飽和し、大部分は濃縮されて底の中底に停滞する。
【0006】
汗によって生じる液体のごく一部のみが甲皮の側面に発散し、その側面が通気性であればそこから出ていく。
【0007】
靴底領域に集まりやすい汗を容易に消散させるために液状の水を通さないが水蒸気を通すことができ、靴底本体に対しその貫通開口を覆うように密封される通気性と防水性のある膜を用いることによって得られる色々なタイプのゴム底を有する靴が一般に知られている。
【0008】
「AGOラスティング」として一般に知られる製造方法は、靴の製造分野において長く知られ、靴型(last)に上側靴アセンブリィ(upper shoe assembly)を引き込んで、ラスティングマージン(lasting margins)として知られるその下部エッジを内底(insole)の下に折り込み、下部エッジがその内底に周辺で接着され、それ自体の一部を前記内底と、その上に組立てられる靴底との間に介在させる、ラスティングとして知られる処理を提供する。
【0009】
靴の組立ては、接着によるか又は型(mold)に直接射出することによって靴の甲皮部分に靴底を結合することから構成される。
【0010】
いわゆる「AGOラスティング」構造は、一般的に古典的な又は優雅なものとして分類されるタイプの靴のために、通常は使用される。
【0011】
実際、靴型の上に甲皮と裏地とを広げることによって、それらを正確に接着させることができ効果的な成形が行われる。
【0012】
組立て内底は可撓性材料で作られるが、ラスティング中に接着されるラスティングマージンによって印加されるひっぱり力によって変形をうけないように構成される。
【0013】
上側靴アセンブリィ(upper shoe assembly)が、追加の改善なしに甲皮の外層と内部裏地との間に挿入された防水性と通気性のある膜を有しているときでさえ、実質的に全体として防水性が不足することは一般に知られている。
【0014】
「AGOラスティング」の構造は、一般的にそれが行われる方法において、実際、甲皮の外層と内底とを介して靴の内部へ水を浸入させる。
【0015】
上側靴アセンブリィが防水性と通気性のある膜を有する靴の製造に際して特に感じられる必要なことは、内底、膜付の裏地、甲皮の外層および靴底の間の結合領域を効果的に密封して、外側からの浸透を、いかに少なくとも避けるということである。
【0016】
靴底を前記膜に対して密封することは実際、特に難しいが、それは、いわゆる「AGOラスティング」構造において、靴の底が、例えば「ストローベル(strobel)」構造で見られるように、円滑で平坦でないからであり、そこでは内底のエッジは甲皮のエッジ又は膜が積層された裏地のエッジに縫付けられるが、甲皮のラスティングマージンは組立て内底に重ね合わされ、その周囲に沿って凸凹を形成する。
【0017】
特に、組立て内底の上に甲皮のつま先とかかとを組み立てる結果として生じるしわが、水の浸透用の実際の溝を形成する。
【0018】
しかしながら、ワイヤブラシによって甲皮を仕上げる一般的な処理によってこれらの突起を除去することはできない。それは、この処理によって甲皮と裏地との間に挿入された防水性と通気性のある膜が損傷を受けるからである。
【0019】
従って、例えば、特許出願WO9316612に記載されているように、防水性と通気性のある内底を有する靴が長年研究されてきたが、その内底は防水性と通気性のある膜を備え、防水性と通気性のある膜を有する裏地のラスティングマージンが、第1ラスティング処理によってその膜に結合されている。
【0020】
膜付きの裏地と内底との間の結合領域は防水性密封テープによって密封される。
【0021】
甲皮の外層のラスティングマージンは、第2ラスティング処理により、防水性と通気性のある内底に結合される。
【0022】
甲皮の外層によって吸収されその中へ運ばれる水が防水性の内底の下に停滞できるから、その実施形態は改良可能な観点がないわけではない。
【0023】
さらに、この構造は、開口を備える靴底を使用する場合には、さらなる欠点を有する。それは、その開口を介して水が浸入し、甲皮のラスティングマージンをぬらし、しみ込み、足挿入領域へ上昇するからである。
【0024】
さらに、もし、靴底の通気性表面がその全縦方向にわたって伸びない場合に、内底の全表面を覆う防水性と通気性のある膜を使用することは、無駄であり、非常に費用がかかる。
【0025】
防水性と通気性のある内底を使用する他のものが米国特許5,426,869に記載され、その内底では、ガスケット(gasket)として作用する防水層が、ポリカプロラクトーンを基材とする接着剤の層によりその表面が均一に被覆されたポリエステルの不織布を備える。この防水性ガスケットは、もしそれらが防水性で通気性のものであれば、裏地又は甲皮のラスティングマージン間に横切るように備わる領域を満たすように用いられ、内底と靴底との間に防水層を構成する。
【0026】
ガスケットは防水性で非通気性の材料で作られているので、この構造は、開放されるか穿孔されて防水性と通気性のある膜で覆われて密封された領域によって液状の水を通さず水蒸気を通すようにしたゴム底には不向きである。
【0027】
さらに、ガスケットが靴底の通気領域において穿孔され発汗により生じる水蒸気を排出させる場合には、甲皮の外層のラスティングマージンは、実際ガスケットの孔を通じて中底に移動する水を、靴底の中の方へ吸上げることになる。
【0028】
これらの解決策の他のものは、靴下のように閉じられ足の周りを完全に包む防水性と通気性のある膜を有する裏地を用いることである。
【0029】
中底(insole)は靴下の底に適用され、甲皮の外層のラスティングマージンはその周囲に折り込まれて接着される。
【0030】
靴下状の裏地は、足用の開口を備え、2つの横部分と下部分によって一般に形成され、その接続はジグザグおよび/又はストローベルの縫い目によって行われ、防水性の密封テープによって密封される。
【0031】
この製造方法が非常に完全で繊細であることは、よく知られている。
【0032】
さらに、縫い目によって閉じられ、靴型のラスティングによらずに閉じられる靴下の正確な型合わせは、厳密な精度で裁断および裁縫しなければならない種々の構成要素を準備する難しさと、甲皮と裏地との間に、しわを生じないように正しくテンションをかける難しさの両方を克服することが容易でない。
【0033】
実際、裏地を縫い付ける間、靴型を使用しないということによって、前記裏地は、正しく形成され、引き伸ばされそして滑らかである甲皮と裏地を得ることができる「AGOラスティング」構造を用いる時に生じるものに反して、甲皮のラスティング時にしわが寄る傾向がある。
【0034】
発明の開示
この発明の目標は、組立て内底と靴底との間の水の浸透を防止することができ、一般に知られている防水性と通気性のある靴よりも構造的に単純な防水性と通気性のある靴を提供することである。
【0035】
この目標に含まれるが、この発明の目的は、主に「AGOラスティング」として知られる方法によって与えられ、靴底に対して防水性と通気性のある上部のアセンブリィの効果的で耐久性のある密封を有する、防水性と通気性のある靴を提供することである。
【0036】
この発明の他の目的は、効果的で耐久性のある防水性を有し、同時に甲皮を介しておよび靴底を介して効果的な通気性を有し、単純かつ容易に施される防水性の密封を有する、防水性と通気性のある靴を提供することである。
【0037】
この発明の他の目的は、構造的に単純で、使用に快適で、比較的低コストで製造可能な、防水性と通気性のある靴を提供することである。
【0038】
以下により明確化されるこの目標、およびこれらのそして他の目標は、
・通気領域を備える靴底、
・防水材料で作られた少なくとも1つの第1ガスケットによって靴底に向かって覆われ、前記通気領域の上方に少なくとも1つの通気性又は多孔性部分を有する組立て内底、
・少なくとも1つの通気性裏地、通気性甲皮およびそれらの間にある防水性と通気性のある上膜を備え、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られた構造によって前記組立て内底に結合する上側靴アセンブリィ、
・防水性材料で作られ、前記第1ガスケットに防水性密封を形成するように接着し、前記甲皮の下部エッジに乗って接着され、前記靴底へ前記上側靴アセンブリィと前記第1ガスケットの防水性密封領域を形成し、少なくとも前記通気性又は多孔性部分を通気性のために解放しておく少なくとも1つの第2ガスケット、を備えることを特徴とする防水性と通気性のある靴によって達成される。
【0039】
図面の簡単な説明
この発明のさらなる特徴と利点は、添付図における無限定の実例によって図示される、この発明による通気性と防水性のある靴の好ましいが排他的な実施形態の説明からなり明らかになるであろう。
図1、2、3a、4、5、6、7および9は、この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
図3bは、この発明による防水性と通気性のある靴の、図3aで見られる部材の分離詳細断面図である。
図8は、この発明による防水性と通気性のある靴の一部の図の分解断面図である。
図10、11および12は、複数の実施形態におけるこの発明によって提供される防水性と通気性のある靴の靴底の断面図である。
なお、特許処理期間にすでに知られていると認められたすべてのものは、特許を請求すべきではなく、放棄の主体である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図2】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図3a】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図3b】この発明による防水性と通気性のある靴の、図3aで見られる部材の分離詳細断面図である。
【図4】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図5】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図6】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図7】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図8】この発明による防水性と通気性のある靴の一部の図の分解断面図である。
【図9】この発明による、色々な実施形態において提供される防水性と通気性のある靴の概略図の詳細断面図である。
【図10】複数の実施形態におけるこの発明によって提供される防水性と通気性のある靴の靴底の断面図である。
【図11】複数の実施形態におけるこの発明によって提供される防水性と通気性のある靴の靴底の断面図である。
【図12】複数の実施形態におけるこの発明によって提供される防水性と通気性のある靴の靴底の断面図である。
【0041】
発明を実施する方法
引用図を参照すると、参照番号10は、防水性と通気性のある靴全体を示し、その靴は、特に、
・通気領域(vapor permeation region)12を有する靴底11、
・防水材料で作られた少なくとも1つのガスケット14によって靴底(sole)11の方へ覆われ、通気領域12の上方に少なくとも1つの通気性又は多孔性(perforated)部分15を有し組立時に通気領域12を覆う組立て内底(assembly insole)13、
・通気性のある裏地17、通気性のある甲皮(upper)18、およびそれらの間にある通気性の上膜(upper membrane)19を少なくとも有し、少なくとも「AGOラスティング(lasting)」として知られた構造により、組立て内底13に結合される上側靴アセンブリィ(upper shoe assembly)16、
・防水性材料で作られ、防水密封を与えるために第1ガスケット14に接着し、かつ、甲皮18の下部エッジ18aに接着し、上側靴アセンブリィ16と第1ガスケット14の靴底11に対する防水密封領域を形成し、少なくとも通気性又は多孔性部分15を通気のために解放させる少なくとも1つの第2ガスケット20を備える。
【0042】
・甲皮18は革又は通気性のある布地で作られ、
・上膜19は一般に市販されている通気性および防水性のある膜のタイプであり、例えば、e-PTFEとして知られる発泡ポリテトラフルオロエチレンやPUとして知られるポリウレタンなどで作られ、それを強化する網が都合よくそれに結合されると、好都合である。
【0043】
上膜19の下部リム19aをさらに強くするには、例えば熱接着テープのような、好ましくは弾性を有し、ポリウレタンのような合成材料で作られた、図示しない防水強化要素を、下部リム19aの上に直接貼り付けることが効果的である。
【0044】
前記防水強化要素を提供するのに特に適したテープは、120〜250g/m2の重さを有し、テクノ・ジー・アイ会社から市販されている。
【0045】
さらに、組立て内底13は、足底のアーチを、靴を支持してねじれに抵抗するために革、プラスチック材料又は金属で作られたシャンク(shank)を有するかかとで、都合よく強化される。
【0046】
第2ガスケット20は、通気性又は多孔性部分15の周囲に、約5mm幅のバンドに沿って第1ガスケット14に都合よく密着する。
【0047】
第2ガスケット20が第1ガスケット14の通気性又は多孔性部分15又は靴底11の通気領域12を覆わないように延びること、又は第2ガスケット20が防水性および通気性のある靴10の靴底11を介する通気性を危なくしないように前記通気領域12で多数の貫通孔を有することが重要であるということが、一般的に注目されるべきである。
【0048】
この理由のために、靴底11の通気領域12の縁は、都合よく第2ガスケット20の内周に対して内側にある。
【0049】
第2ガスケット20は、熱と圧力により活性化できるポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド又はポリオレフィンで作られた熱可塑性樹脂ホットメルト接着剤のフィルムであると、有利である。
【0050】
前記フィルムは、加熱され、加圧され、軟化されて通気性基板内に入り込み、フィルムは通気性基板上に押圧される。
【0051】
第2ガスケットを提供するのに特に適したフィルムは、製品コード3218でベミス・アソシエイト・インコーポレイテッドにより、又は製品コードXAF36,004(Puro)でコラノ・エージー、ザイロ接着フィルム会社により市販されている。
【0052】
上側靴アセンブリィ16と第1ガスケット14に靴底11を密封する有役な防水領域が、
・上側靴アセンブリィ16のラスティングマージンにより解放され、通気性又は多孔性部分15の外側にある第1ガスケット14の防水領域により、および
・甲皮18の下部エッジ(lower edge)18aを覆う第2ガスケット20の部分により、構成される。
【0053】
靴底11と上側靴アセンブリィ16とを密封するために有役な前記防水領域は周辺に延びて靴底11の通気領域12と第1ガスケット14の通気性又は多孔性部分15を囲む。
【0054】
第2ガスケット20は、都合よく上側靴アセンブリィ16の防水密閉領域を甲皮18まで延ばし、甲皮18の材料によって吸収される水の浸透を停止させる。
【0055】
このようにして、組立て内底13と靴底13との間の水の停滞と、第1ガスケット14の通気性又は多孔性部分15の一部から靴内への水の滲出を避けることが可能になる。
【0056】
通気領域12が靴底11の全縦範囲にわたって伸びるとき、第1ガスケット14の通気性又は多孔性部分15は組立て内底13の全表面に沿って伸びる。
【0057】
図示しない変形例においては、通気性又は多孔性部分15は、通気領域12が靴底11の対応する特定領域に影響する場合には、第1ガスケット14の1つ以上の特定領域によって形成されると好都合である。
【0058】
この発明による、防水性と通気性のある靴10の第1実施形態では、好ましくは、上膜19の下部リム19aと甲皮18の下部エッジ18aとは、全く一致するように結合され、上膜19の防水性を損ねるような固定用の釘やステイプルを用いることなく、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下に少なくとも主に「AGOラスティング」として知られた構造によって、折り込まれて密封接着される。
【0059】
第2ガスケット20は、下部エッジ18aと第1ガスケット14とを乗り越えてまたがり、それらを互いに、および靴底11に対して不浸透性を有するように密封する。
【0060】
この実施形態では、上膜19は、その通気性を損なわないように、例えば、熱接着剤のスポットによって、甲皮18に結合される。
【0061】
第1ガスケット14が防水性高分子材料で作られ、通気性又は多孔性部分15が厚み方向に貫通する複数の孔15aを有すると、好都合である。
【0062】
同時に、靴底11は1つ以上の大きい開口又は複数の孔を有し、それらは通気性又は多孔性部分15に対面し、防水性と通気性のある挿入体21によって気密的に覆われて、足挿入領域Aから蒸気を排出させ、同時に、それに向かって液体が上昇することを防止する。
【0063】
第1ガスケット14が作られる防水性の高分子材料は、ポリウレタン、PU、又はポリエチレン、PE、又はポリビニルクロライド、PVC、又は熱可塑性フィルムであると、好都合である。
【0064】
第1ガスケット14は、上側靴アセンブリィ16を構成する前に、組立て内底13の下面に、直接接着により結合されると都合がよい。
【0065】
下部エッジ18aと下部リム19aからなるラスティングマージン(lasting margin)が、裏地17の下部フラップ(lower flap)17aから約10−15mmだけ突出していると好都合である。
【0066】
第1ガスケット14の周辺エッジ14の下に下部エッジ18aと下部リム19aを、「AGOラスティング」として知られる構成により裏返して密封接着した状態で備える前記ラスティングマージンのラスティングは、「ラスティング機」として知られる機械で都合よく行われるが、その機械において、ラスティングペンチは平らにならされたもの、つまり、上膜19を引き裂かないようにクランプ用の歯やギザギザが除去されたものである。
【0067】
上側靴アセンブリィ16の上膜19と第1ガスケット14との間の気密結合は、熱可塑性物質、ポリウレタン又はネオプレンタイプ又は効果的な密封を保証できる他の均等物の接着剤のような、ラスティング処理に用いられる通常の接着剤を用いて、都合よく行われる。
【0068】
防水性と通気性のある靴10は、
・靴底11を、接着又はオーバモールド(overmolding)することにより、
・「AGOラスティング」構造を有する組立て内底13を第1ガスケット14と第2ガスケット20とによって上側靴アセンブリィ16に結合させることにより得られる上側アセンブリィに、
結合することにより都合よく得られる。
【0069】
靴底11は、第2ガスケット20において、上側靴アセンブリィ16へ不浸透性を有するように密封される。
【0070】
特に図2を参照すると、防水性と通気性のある靴10の第1実施形態の変形例において、下部エッジ18aは密封部材22を都合よく備え、密封部材22は上膜19の下部リム19aに全く一致するように結合される。
【0071】
下部リム19aと密封部材22は、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下方に「AGOラスティング」と呼ばれる構造により都合よく折り込まれて接着され、第2ガスケット20は密封部材22と第1ガスケットとを乗り越えてまたがり、それらを互いに、および靴底11に対して不浸透性を有するように密封する。
【0072】
都合のよいことに、密封部材22は甲皮18の下部エッジ18aから伸びるが、それは、下部エッジ18aに、約8−12mmだけジグザグの縫い目によって結合される。
【0073】
防水性と通気性のある靴10の組立て時に、上膜19は、それが接続領域を防水するように密封部材22へ結合した後で、甲皮18に結合される。
【0074】
好ましくは、密封部材22は、甲皮18よりも薄く、甲皮18よりも軽い材料で作られ、第1ガスケット14の上へ甲皮18のつま先とかかとを組込む処理の結果として作られる折り目の形成を制限する。
【0075】
密封部材22の第1実施形態において、それは、都合よく防水性のある熱活性化可能な高分子材料で作られ、密接に接着して下部リム19aと第2ガスケット20とにシールを施してそれらを互いに密封する。
【0076】
特に、密封部材22は、上膜19にそれ自体を溶融して密封することが可能な熱可塑性ホットメルト接着テープのような熱接着性防水材料から作られる。
【0077】
密封部材22の第2の他の実施形態において、ほぼ均等な方法でそれは密封材料に対して浸透可能である。
【0078】
第2ガスケット20を構成する材料は、密封材料22を透過して防水シールを形成して下部リム19aを把持し、それを第1ガスケット14に浸透不能に封止する。
【0079】
好都合なことに、この第2実施形態においては、密封部材22は、合成材料、メリヤス生地、織物又は三次元織物から作られ、それによって、靴底11を構成する密封材料や高分子材料を通過することができる。
【0080】
好ましくは、密封部材22は、水を吸い上げないようにモノフィラメント材料で構成される。
【0081】
従って、第2ガスケット20は、上膜19を直接密封し、密封部材22を通過するか、又はそれと融合する。
【0082】
さらに、密封部材22によって与えられる甲皮18の接着マージンは、甲皮18に対して薄く、粗くなることを要求しない。それは甲皮が靴型の底のエッジにほぼ近いからである。
【0083】
第2ガスケット20は、上側靴アセンブリィ16の防水密封領域を密封部材22上の靴底11まで伸ばし、甲皮18の材料によって吸収される全ての水の浸入を阻止する。
【0084】
密封部材22の他の機能は、上膜19の下部リム19aを強化することであり、また、第2ガスケット20に対してそのシールを施すことである。
【0085】
また、靴型に合わせる処理が適当なペンチを用いることにより手で行われる場合には、密封部材22を用いないことが可能であり、型合わせ中に上膜19の下部リム19aを損傷する危険がないことは好都合である。
【0086】
従って、第2ガスケット20は、直接上膜19に気密的に接着する。
【0087】
このようにして、組立て内底13と靴底11との間の水の停滞と、第1ガスケット14の通気性又多孔性部分15の側面の靴10内への吸い上げを回避できる。
【0088】
第1ガスケット14に対する上膜19の防水密封を助長するために、下部エッジ18aを下部リム19aに結合させることによって形成される上側靴アセンブリィ16のラスティングマージンは、都合がよいことに、裏地17の下部フラップ17aに対して、約10−15mmだけ突出している。
【0089】
ラスティングマージンと第1ガスケット14との間の気密結合は、熱可塑性又はポリウレタンタイプ又はネオプレンという商品名で一般に知られたポリクロロプレンを基材とする合成ゴムのタイプの接着剤のようなラスティング処理に用いられる通常の接着剤又は効果的な密封を保証できる他の均等物を用いて都合よく行われる。
【0090】
図3aと3bを特に参照すると、この発明による防水性と通気性のある靴10の第2実施形態において、都合よく、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aとが完全に一致するように結合され、下部フラップ17aを下部リム19aを露出するように薄く削られ、露出されることによって、下部フラップ17aは第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下方へ、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造により、折り重ねられて、気密的に接着される。
【0091】
さらに、この第2実施形態においては、上膜19は、任意に網と結合して裏地17に積層される。
【0092】
都合のよいことに、第1ガスケット14は、上側靴アセンブリィ16を構成する前に、組立て内底13の下面に直接、接着によって結合される。
【0093】
もし、通気領域12が、靴底11の全縦範囲に沿って伸びると、第1ガスケット14の通気性又は多孔性部分15は組立て内底13の全面に沿って伸びることが好ましい。
【0094】
図示しない他の変形において、通気性又は多孔性部分15は、もし、通気領域12が靴底11の対応する特定領域に影響するときには、第1ガスケット14の1つ以上の特定領域によって形成されると好都合である。
【0095】
第1ガスケット14に対する上膜19の防水密封を助長するために、裏地17の下部ラップ17aは都合よく薄く削られ、上膜19の下部リム19aを、それを損傷させることなく約10−15mmだけ露出する。
【0096】
この薄く削る処理は、下部フラップ17aを構成する材料のマージンの厚さを減じることからなり、例えば、「フォーチュナ4」として商業的に知られたタイプの削り機として知られた工具によって行われる。
【0097】
削り作業中、上膜19の下部リム19aがそれを損傷することなく効果的に露出するまで裏地17を薄く削ることは難しい。従って、薄く削られた下部フラップ17aに接着剤をしみ込ませて、下部リム19aと第1ガスケット14との間の防水密閉の確実性を強化するように、ラスティング処理の前にそれを締めることによってそれが下部リム19aに到達するということは、好都合である。
【0098】
ラスティングマージンをラスティングする処理は、「AGOラスティング」として知られた構造により、薄く削られた下部フラップ17aに結合された下部リム19aを、第1ガスケット14の下部周辺エッジ14aの下方へ折り曲げて接着することからなり、「ラスティング機」として知られる機械によって行われると好都合であり、その機械では、上膜19を引き裂かないようにラスティングペンチが平坦になっている、つまり、それらの固定歯やギザギザが除去されている。
【0099】
上側靴アセンブリィ16の上膜19と第1ガスケット14との間の密封結合は、熱可塑性、ポリウレタン又はネオプレンタイプの接着剤のようなラスティング処理に用いられる一般的な接着剤又は効果的な密封を保証可能な他のすべての均等タイプのものを用いることによって都合よく行われる。
【0100】
他の例として、ラスティング処理は、適当なペンチを用いて手作業で行われる。
【0101】
甲皮18は、上膜19の下部リム19aの上に、一般に知られているラスティング処理で一般に用いられるタイプの接着剤を接着に用いて、第2ラスティング処理により組立てられる。
【0102】
他の例として、前記第2実施形態における、防水性と通気性のある靴10のラスティングは、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下方に、上側靴アセンブリィ16のラスティングマージンのアセンブリィを与え、そのラスティングマージンは、甲皮18の下部エッジ18aを、薄く削られた下部フラップ17aに結合された下部リム19aに結合することにより構成される。
【0103】
第2ガスケット20は、下部エッジ18aと第1ガスケット14の上に乗ってまたがり、それらを互いに、かつ、靴底11に浸透不能に密封している。
【0104】
都合のよいことに、第1ガスケット14は、防水性高分子材料で作られ、通気性又は多孔性部分15は厚さ方向に貫通する複数の孔15aを有する。
【0105】
同時に、靴底11は、1つ以上の広い開口又は複数の孔12aを有し、それらは、通気性又は多孔性部分15に対面すると共に、防水性と通気性のある挿入体21によって気密的に覆われ、足挿入領域Aからの蒸気の排出を可能にすると同時に、それへの液体の上昇を防止する。
【0106】
第1ガスケット14が作られる防水性高分子材料は、ポリウレタン(PU)又はポリエチレン(PE)又はポリビニルクロライド(PVC)又は熱可塑性フィルムであると好都合である。
【0107】
図4を特に参照すると、この発明による防水性と通気性のある靴10の第3実施形態において、都合のよいことには、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aは、組立て内底13の周辺領域13aの下方に、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造により、完全に一致するように結合され、折り込まれて、接着される。
【0108】
図示しない他の変形例では、都合のよいことに、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aとが、完全に一致するように結合され、好ましくは、「ストローベル」として知られる構造により、組立て内底13の周辺エッジ13aに縫い合わせられる。
【0109】
第1ガスケット14の周辺エッジ14aは、都合よく、組立て内底13と下部リム19aに乗ると共にまたがり、それ自体をそれらに浸透不能に密封する。
【0110】
甲皮18の下部エッジ18aは、都合よく、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下方に「AGOラスティング」として知られる構造により、折り曲げられて接着され、第2ガスケット20は下部エッジ18aと第1ガスケット14に乗ると共にまたがり、それらを互いに、かつ、靴底11に浸透不能に密封する。
【0111】
この発明の第3実施形態において、上膜19は、裏地17に積層されると好都合である。
【0112】
下部リム19aへ結合された下部フラップ17aによって構成される上側靴アセンブリィ16のラスティングマージンを組立て内底13の下方にラスティングする処理は、ラスティング機として知られる機械によって都合よく行われるが、その機械では、ラスティングペンチは平坦になっている、つまり上膜19を引き裂かないようにクランプ歯やギザギザを有していない。
【0113】
下部フラップ17aの組立て内底13への接着は、一般に知られているラスティング処理に一般的に用いられる接着剤を用いて行われると好都合である。
【0114】
他の例として、ラスティング処理は、適当に提供されるペンチを用いて手作業で行うことができる。
【0115】
上膜19の下部リム19aと第1ガスケット14との間の気密結合は、一般に知られている靴底をセメントで固める処理において一般に使用されるポリウレタンタイプの接着剤によって行われる。
【0116】
従って、甲皮18は、第2ラスティング処理により第1ガスケット14の上方に作られ、その処理にラスティング用に通常用いられる接着剤が用いられると好都合である。
【0117】
都合のよいことに、第1ガスケット14は防水性高分子材料から作られ、通気性又は多孔性部分15は、厚さ方向に貫通する複数の孔を有する。
【0118】
同時に、靴底11は1つ以上の広い開口又は複数の孔12aを有し、それらは通気性又は多孔性部分15に対面すると共に、防水性と通気性のある挿入体21によって気密的に覆われ、足挿入領域Aからの蒸気の排出を可能にすると同時に、それへの液体の上昇を防止する。
【0119】
第1ガスケット14が作られる防水性高分子材料は、ポリウレタン(PU)又はポリエチレン(PE)又はポリビニルクロライド(PVC)又は熱可塑性フィルムであると好都合である。
【0120】
図5を参照すると、この発明による防水性と通気性のある靴10の第4実施形態において、都合のよいことには、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aは、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下方に、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造により、完全に一致するように結合され、折り込まれて接着される。
【0121】
図示しない他の変形例では、都合のよいことに、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aとが、完全に一致するように結合され、好ましくは「ストローベル」として知られる構造により、組立て内底13の周辺領域13aと第1ガスケット14の周辺エッジ14aに縫い合わせられる。
【0122】
補助ガスケット23は、都合よく、第1ガスケット14と下部リム19aに乗ると共にまたがり、それらを互いに浸透不能に密封する。
【0123】
甲皮18の下部エッジ18aは、補助ガスケット23の上に、「AGOラスティング」として知られる構造により折り曲げられて接着され、第2ガスケット20は下部エッジ18aと補助ガスケット23に乗ると共にまたがり、それらを互いに、かつ靴底11に浸透不能に密封する。
【0124】
この発明のこの第4実施形態においても、上膜19が裏地17に積層されると、好都合である。
【0125】
裏地17の下部フラップ17aによって構成され上膜19の下部リム19aに第1ガスケット14の下方で結合される上側靴アセンブリィ16のラスティングマージンをラスティングする処理は、「ラスティング機」として知られる機械によって都合よく行われ、その機械では、上膜19を引き裂かないようにラスティングペンチは平坦になっているか、又は固定歯やギザギザが除去されている。
【0126】
下部フラップ17aの第1ガスケット14への接着は、一般に知られているラスティング処理に一般的に用いられる接着剤を使用して行われると好都合である。
【0127】
変形例として、ラスティング処理は、適当なペンチを用いて手作業で行うことができる。
【0128】
都合のよいことには、補助ガスケット23は、下部リム19aを第1ガスケット14に密封することにより、約5mmだけその上に伸びる。
【0129】
さらに、補助ガスケット23は、熱又は圧力によって活性化する、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド又はポリオレフィンで作られた熱可塑性ホットメルト接着剤のフィルムであると有利である。
【0130】
第2ガスケット2と補助ガスケット23を提供するために特に適用されるフィルムは、ベミス・アソシエイツ・インコーポレイテッド会社から製番3218で、又はカローナ・エージー・アドヘッシブ・フィルムズ会社から製番XAF36.004(プロ)で市販されている。
【0131】
第2ガスケット20は、第1ガスケット14に下部エッジ18aを密封し補助ガスケット23の上に乗ることによって、都合よく、その上に約5mmだけ伸びる。
【0132】
有利なことに、第1ガスケット14は防水性高分子材料で作られ、通気性又は多孔性部分15は厚さ方向に貫通する複数の孔15aを有する。
【0133】
同時に、靴底11は、1つ以上の広い開口又は複数の孔12aを有し、それらは通気性又は多孔性部分15に対面すると共に、防水性と通気性のある挿入体21によって気密的に覆われ、足挿入領域Aからの蒸気の排出を可能にすると当時に、それへの液体の上昇を防止する。
【0134】
ガスケット14が作られる防水性高分子材料は、ポリウレタン(PU)又はポリエチレン(PE)又はポリビニルクロライド(PVC)又は熱可塑性フィルムであると好都合である。
【0135】
第1ガスケット14は、上側靴アセンブリィが構成される前に組立て内底13の下面に直接接着剤で接着することにより結合されると好都合である。
【0136】
図6を参照すると、この発明による、防水性と通気性のある靴10の第5実施形態では、好ましくは、裏地17の下部フラップ17aと上膜19の下部リム19aとは、全く一致するように結合され、上膜19の非透過性を損ねるような固定用のステイプルや釘を用いることなく、第1ガスケット14の周辺エッジ14aの下に少なくとも主に「AGOラスティング」として知られた構造によって、折り込まれて接着される。
【0137】
甲皮18の下部エッジは、「AGOラスティング」として知られた構造によって、下部リム19aの上に都合よく折り込まれて接着され、約10mmだけ伸びる端部24を露出する。
【0138】
第2ガスケット20は、都合よく、下部エッジ18a、端部24および第1ガスケット14の上に乗ってまたがり、それらを互いにおよび靴底11に非透過的に密封する。
【0139】
裏地17の下部フラップ17aによって構成され上膜19の下部リム19aに第1ガスケット14の下方で結合される上側靴アセンブリィのラスティングマージンをラスティングする処理は、「ラスティング機」として知られる機械によって都合よく行われ、その機械では、上膜19を引き裂かないようにラスティングペンチは平坦になっているか、又は固定歯やギザギザが除去されている。
【0140】
下部フラップ17aの第1ガスケット14への接着は、一般的に知られているラスティング処理に通常用いられる接着剤を使用して都合よく行われる。
【0141】
変形例として、前記ラスティング処理は、適当なペンチを用いて手作業で行うことができる。
【0142】
第2ガスケット20は、下部エッジ18aを第1ガスケット14に密封することによって、都合よく約5mmだけその上に伸びる。
【0143】
有利なことに、第1ガスケット14は、防水性高分子材料で作られ、通気性又は多孔性部分15は厚さ方向に貫通する複数の孔15aを有する。
【0144】
同時に、靴底11は1つ以上の広い開口又は複数の孔12aを有し、それらは通気性又は多孔性部分15に対面すると共に、防水性と通気性のある挿入体21によって密封するように覆われ、足挿入領域Aからの蒸気の排出を可能にすると同時に、その領域への液体の上昇を防止する。
【0145】
第1ガスケット14が作られる防水性高分子材料は、都合よく、ポリウレタン(PU)又はポリエチレン(PE)又はポリビニルクロライド(PVC)又は熱可塑性フィルムである。
【0146】
都合のよいことに、第1ガスケット14は、上側靴アセンブリィ16の構成前に、接着剤によって組立て内底13の下面に直接結合される。
【0147】
図7を参照すると、この発明による防水性と通気性のある靴10の第6実施形態において、前記靴は有利なことに、プランター(plantar)挿入体25を備え、プランター挿入体は、少なくとも通気性又は多孔性部分15において組立て内底13と第1ガスケット14との間に介在する。
【0148】
そのプランター挿入体は、有利なことに、第1ガスケット14にその周囲25aに沿って密封され、少なくとも通気性又は多孔性部分を覆い、それを透過不能に密封する。
【0149】
さらに、通気性又は多孔性部分15は、第2ガスケット20によって靴底111へ周縁が密閉されてその通気領域112を覆い、通気領域112は足挿入領域Aから生じる蒸気の排出のために厚さ方向に貫通する1つ以上の広い開口又は複数の自由孔112aを有する。
【0150】
第1ガスケット14は、都合のよいことに、防水性高分子材料から作られ、通気性又は多孔性部分15は厚さ方向に貫通する複数の孔15aを有しプランター挿入体25によって覆われて密封される。
【0151】
有利なことに、プランター挿入体25は、e-PTFEとしても知られる発泡ポリテトラフルオロエチレン、又はPUとしても知られるポリウレタン、又は同等材料で作られ、かつ、1つ又は2つの網にその表面で任意に結合される少なくとも1つの膜を備える。
【0152】
図8を参照すると、有利なことに、熱可塑性高分子材料で作られた密封フィルム26は、プラナー挿入体25を第1ガスケット14を周辺で密封して、その通気性又は多孔性部分15を浸透不能に少なくとも覆う。
【0153】
第1ガスケット14は組立て内底13に接着によって結合され、組立て内底13はプランターアーチとかかとのみに影響してテクソンのようなセルローズ状材料で都合よく作られ、靴底11の少なくとも通気領域12において通気性又は多孔性であるシャンク(shank)27によって下方領域で都合よく強化される。
【0154】
有利なことに、シャンク27は革、プラスチック材料又は金属で作られ、靴の支持とねじれ抵抗を増大する。
【0155】
密封フィルム26は、既に引用したベミス3218等のタイプの熱可塑性ホットメルト接着剤で作られることが好ましい。
【0156】
このようにして、密封フィルム26を使用して第1ガスケット14にプランター挿入体25の上から周辺で密封することによって、例えば一般に知られていて一般に用いられるタイプのポリウレタン接着剤による下からの周辺接着による密封を使用することに対して、防水性と通気性のある靴10の製造工程を単純化し、迅速化することができる。
【0157】
プランター挿入体25の下から第1ガスケット14にプランター挿入体25を密封する場合に、先ず第1に、プランター挿入体25と第1ガスケット14は、ポリウレタン接着剤で処理され、それから10分から20分まで変化する適正な乾燥期間待機した後、ポリウレタン接着剤を再び活性化し、その要素を加圧してそれらの接着を促進させる。
【0158】
プランター挿入体25の上に配置された密封フィルム26によって、第1ガスケット14にプランター挿入体25を密封する場合には、その代わりに次のように実施される。
【0159】
密封フィルム26は、プランター挿入体25の周囲25aにまたがるために新しいポリウレタン接着剤によって、前記挿入体および第1ガスケット14上に接着される。
【0160】
アセンブリィは、それからその接着を促進するために熱加圧され、ポリウレタン接着剤の乾燥時間を節約する。
【0161】
都合がよいことに、図示しないプランター挿入体25の充填物および保護部材は、厚さ方向に自由に貫通し、前記靴底が通気領域112に備える孔又は開口112aにおいて挿入体と靴底111との間に存在する。
【0162】
前記充填物および保護部材は、加水分解に抵抗し、防水性および通気性又は多孔性の材料、例えばフェルトや不織布などで作られることが有利であり、孔や開口112aを介して浸入する衝撃や外からの異物に対してプランター挿入体25を保護する。
【0163】
前記充填物および保護部材を使用することは、ラスティングマージンによって生じるレベルの差を充たすという利点をもたらす。
【0164】
図9を参照すると、この発明による防水性と通気性のある靴10の第7実施形態において、第1ガスケット14は、防水性と通気性のある高分子材料で、その層の少なくとも1つの中に、作られることが好ましい。
【0165】
第1ガスケット14および特に少なくともその前記層は、第2ガスケット20によって靴底111へ周辺で密封され、通気領域112を水に対して密封するが、通気領域112は厚さ方向に自由に貫通する少なくとも1つの孔又は開口112aを有し、足挿入領域Aから生じる水蒸気を排気する。
【0166】
特に、第2ガスケット20は、都合よく下部エッジ18aと第1ガスケット14の上に乗ってまたがり、それらを水に対して互いにおよび靴底111に対して密封する。
【0167】
第2ガスケット20は、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド又はポリオレフィンで作られ、熱と圧力によって活性化が可能な熱可塑性ホットメルト接着剤で作られたフィルムであると好都合である。
【0168】
前記フィルムは、加熱され、圧力にさらされて軟化し、密封すべき浸透性基材へ加圧されて浸透する。
【0169】
冷却によって、前記フィルムは機械的および化学的タイプの接着による前記基材との接続を確立し、本来の強度を再入手する。
【0170】
第2ガスケット20を提供するために特に適したフィルムは、ベミス・アソシエイツ・インコーポレイテッド会社の製番3218又はコラノ・エージー・キロ・アドヘッシブ・フィルム会社の製番XAF36.004(プロ)が市販されている。
【0171】
有利なことには、第1ガスケット14の少なくとも1つの層を提供するための前記防水性と通気性のある高分子材料は、e-PTFEとしても知られる発泡ポリテトラフルオロエチレン、又はPUとしても知られるポリウレタン又は同等材料であり、その表面で1つ又は2つの網に任意に結合する。
【0172】
通気領域112は、好ましくは、靴底111の全縦方向に実質的に沿って伸び、第1ガスケット14はその領域を覆って、防水性と通気性のある密封を形成する。
【0173】
都合のよいことに、図示しない第1ガスケット14の充填物と保護部材は、孔又は開口112aにおいて前記ガスケットと孔111との間にあるが、孔又は開口112aは、その厚さ方向に自由に貫通し前記靴底の通気領域112に備えられる。
【0174】
前記充填材と保護部材は、加水分解に抵抗し、防水性で通気性又は多孔性であり、孔112aを介して浸入する衝撃や異物に対して第1ガスケット14を保護する材料から作られる。
【0175】
充填材と保護部材を使用することによって、ラスティングマージンによって生じるレベルの差が充填材の効果として与えられる。
【0176】
特に、図10と11は、この発明による防水性と通気性のある靴10の靴底11の他の例の実施形態を、限定しないように示している。
【0177】
前記実施形態の第1のものにおいて、靴底11は、
・加水分解に有利に抵抗し、防水性で通気性又は多孔性である保護層29によって覆われる通気領域12に貫通孔又は開口12aを有する下部接地部本体28と、
・保護層29の上に重ねられ、孔や開口12aを介しての衝撃や侵入物に対して保護される防水性と通気性のある挿入体21と、
・防水性と通気性のある挿入体21の上に重ねられ、例えばフェルト又は類似材料から作られた通気性又は多孔性充填材30と、
・充填材30を囲み、下部本体28に接続され、防水性と通気性のある挿入体21に密封された中底31とを備える。
【0178】
第1実施形態における靴底11を提供する方法は、
・下部本体28をモールドし、
・下部本体28を中底31の鋳型の中に配置し、
・通気領域12において下部本体28の上に保護層29を重ね、
・防水性と通気性のある挿入体21を保護層29の上に重ね、
・防水性と通気性のある挿入体21の上に充填剤30を重ね、
・中底31を射出して、防水性と通気性のある挿入体21を提供するために充填剤30をとり巻く環状部材を形成することからなる。
【0179】
実際、この発明は、組立て内底と靴底との間の水の浸入を防止することができ、一般に知られている防水性と通気性のある靴よりも構造的に単純な防水性と通気性のある靴を提供する意図した目標と目的を達成するということが、見出された。
【0180】
さらに、この発明により、主に「AGOラスティング」として知られる方法により提供される防水性と通気性のある靴は、靴底に対する、防水性と通気性のある上側靴アセンブリィの効果的で耐久性のある密封を有する。
【0181】
この発明による防水性と通気性のある靴において、組立て内底と靴底との間の水の停滞と第1ガスケットの通気性又は多孔性部分による靴内の水分の吸上げを、効率よく避けることも可能であり、それは上側靴アセンブリィの防水密封領域を靴底まで、また甲皮まで伸ばし甲皮が作られる材料によって吸収される水の浸入をすべて停止させる第2ガスケットのおかげである。
【0182】
さらに、この発明による防水性と通気性のある靴は、効率よく、かつ、永続的に非浸透性であり、同時にその甲皮およびその靴底を介して効率的に通気可能であり、製作が単純で容易な防水性密封構造を有する。
【0183】
靴底の本体にその開口を覆うように密封される通気性と防水性のある膜を用いて得られる、液状の水は浸透不可で水蒸気は浸透可能なゴム底を、例えば特許出願第WO2005/070658で防水性と通気性のある内底を引用して説明されているように、組立て内底に結合された上側靴アセンブリィからなる靴の上側靴アセンブリィに密封するために、折り込まれて接着されるラスティングマージンに対して内部にある防水性で多孔性の内底の周囲バンドが、実際、この目的のために一般的に使用されている。
【0184】
一般に知られているように、前記周囲バンドは効果的な密封を行うために、特定の最小伸長限度を有する。
【0185】
従って、靴底の通気領域は、一般に前記周囲バンドの内側の領域に限定されることが必要である。
【0186】
この発明による防水性と通気性のある靴において、密封材料で作られた第2ガスケットは、その代わりに、上側靴アセンブリィに靴底を密封するための均等な周囲バンドを形成するが、それは良好な範囲でラスティングマージンの外側部分に一致する。
【0187】
このようにして、この発明による靴における靴底の通気領域は、一般に知られたタイプの多孔性の防水通気靴底を有する靴におけるよりも大きく、前記通気領域は、少なくともラスティングマージンまで到達することができる。
【0188】
従って、これによって、一般に知られた靴よりも靴底の通気能力が大きい靴が提供できる。
【0189】
さらに、この発明による防水性と通気性のある靴において、甲皮の下部エッジは、実施形態によれば、第2ガスケットと第1ガスケットの間、又は第2ガスケットと補助ガスケットの間で密封される。
【0190】
このようにして、組立て内底の下の領域へ甲皮によって生じる水の浸透は防止され、靴底の孔又は開口を通じての甲皮への水の浸透も同様である。
【0191】
この発明による防水性と通気性のある靴において、さらに、第2ガスケットは、組立て内底に折り込まれるラスティングマージンに接着することにより、組立て時の折り目によって生じるすべてのしわを隠すので、靴底を上側靴アセンブリィへ防水接続することが容易になる。
【0192】
このようにして想到されたこの発明は、多くの改造や変形が可能であるが、そのすべては、添付の特許請求の範囲の範囲内にある。すべての詳細は、さらに他の技術的な均等物で置換可能である。
【0193】
実際、使用される材料は、それらが、付随する形状や寸法と同様特定の使用に互換性がある限り、必要なものであり、技術の状態によるものである。
【0194】
この出願がそれから優先権を主張する欧州特許出願番号第09425137.8号は、引用によってここに取り込まれる。
【0195】
すべての請求項で述べられる技術的特徴が参照符号で示される場合には、これらの参照符号は請求項の理解を容易にするという基本的な目的のために含まれているのであり、従って、そのような参照符号は、参照符号により例示される各要素の解釈上の効果を全く限定するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
・通気領域(12、112)を備える靴底(11、111)、
・防水材料で作られた少なくとも1つの第1ガスケット(14)によって靴底(11、111)に向かって覆われ、前記通気領域(12、112)の上方に少なくとも1つの通気性又は多孔性部分(15)を有する組立て内底(13)、
・少なくとも1つの通気性裏地(17)、通気性甲皮(18)およびそれらの間にある防水性と通気性のある上膜(19)を備え、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られた構造によって前記組立て内底(13)に結合する上側靴アセンブリィ、
・防水性材料で作られ、前記第1ガスケット(14)に防水性密封を形成するように接着し、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)に乗って接着され、前記靴底(11、111)へ前記上側靴アセンブリィ(16)と前記第1ガスケット(14)の防水性密封領域を形成し、少なくとも前記通気性又は多孔性部分(15)を通気性のために解放しておく少なくとも1つの第2ガスケット、
を備えることを特徴とする防水性と通気性のある靴。
【請求項2】
前記上膜(19)の下部リム(19a)と甲皮(18)の下部エッジ(18a)が、前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、「AGOラスティング」として知られる構造により結合され、折り込まれ、気密的に接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と前記第1ガスケット(14)に乗ってまたがり、それらを互いにおよび前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項3】
前記下部エッジ(18a)は前記上膜(19)の下部リム(19a)に結合される密封部材(22)を備え、前記下部リム(19a)と前記密封部材(22)は、前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、「AGOラスティング」として知られる構造により折り込まれて接着されて密封を形成し、前記第2ガスケット(20)は前記密封部材(22)と前記第1ガスケット(14)に乗ってまたがり、それらを互いに、そして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1又は2記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項4】
前記密封部材(22)は、防水性で熱活性化可能な高分子材料で作られ、前記下部リム(19a)と前記第2ガスケット(20)に密封を与えるように強固に接着し、それらを互いに密封することを特徴とする請求項3記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項5】
前記密封部材(22)は、密封材料に浸透可能であり、前記第2ガスケット(20)を構成する材料は、前記密封部材(22)を通り抜けて防水性の密封を形成し、前記下部リム(19a)を把持し、それを前記第1ガスケット(14)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項3記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項6】
裏地(17)の下部フラップ(17a)と上膜(19)の下部リム(19a)とが結合され、前記下部フラップ(17a)が薄く削られて下部リム(19a)を露出し、前記下部リム(19a)は前記下部フラップ(17a)を介して露出され、薄く削られ、前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、「AGOラスティング」として知られる構造によって、折り込まれて気密的に接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と前記第1ガスケット(14)に乗ってまたがり、それらを互いに、そして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項7】
前記裏地(17)の下部フラップ(17a)と前記上膜(19)の下部リム(19a)が、前記組立て内底(13)の周辺エッジ(13a)の下方で、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造により折り込まれて接着され、前記第1ガスケット(14)は前記組立て内底(13)と前記下部リム(19a)に乗ってまたがってそこに浸透不能に密封され、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)は前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と前記第1ガスケット(14)に乗ってまたがり、それらを互いに、そして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項8】
前記裏地(17)の下部フラップ(17a)と前記上膜(19)の下部リム(19a)が前記組立て内底(13)の周辺領域(13a)に縫い付けられ、前記第1ガスケット(14)は前記組立て内底(13)と前記下部リム(19a)に乗ってまたがりそこに浸透不能に密封され、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)は前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と前記第1ガスケット(14)に乗ってまたがり、それらを互いに、そして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項9】
前記裏地(17)の下部フラップ(17a)と前記上膜(19)の下部リム(19a)は前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、補助ガスケット(23)は前記第1ガスケット(14)と前記下部リム(19a)に乗ってまたがり、それらを互いに浸透不能に密封し、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)は前記補助ガスケット(23)上に「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と前記補助ガスケット(23)に乗ってまたがり、それらを互いにそして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項10】
前記裏地(17)の下部フラップ(17a)と前記上膜(19)の下部リム(19a)が前記組立て内底(13)と前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)に縫い付けられ、補助ガスケット(23)が前記第1ガスケット(14)と前記下部リム(19a)に乗ってまたがり、それらを互いに浸透不能に密封し、甲皮(18)の下部エッジ(18a)が前記補助ガスケット(23)の上に、「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)と補助ガスケット(23)に乗ってまたがり、それらを互いにおよび前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項11】
前記裏地(17)の下部フラップ(17a)と前記上膜(19)の下部リム(19a)が、前記第1ガスケット(14)の周辺エッジ(14a)の下方で、少なくとも主に「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着され、前記甲皮(18)の下部エッジ(18a)は前記下部リム(19a)の上に「AGOラスティング」として知られる構造によって折り込まれて接着されて、端部(24)を露出させ、前記第2ガスケット(20)は前記下部エッジ(18a)に乗ってまたがり、前記端部(24)と前記第1ガスケット(14)はそれらを互いに、そして前記靴底(11)に浸透不能に密封することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項12】
前記第1ガスケット(14)が防水性高分子材料で作られ、前記靴底(11)が1つ以上の広い開口又は複数の孔(12a)を有し、1つ以上の広い開口又は複数の孔(12a)は通気性又は多孔性部分(15)に対面し、防水性と通気性のある挿入体(21)によって、密封を形成するように覆われ、足挿入領域(A)からの蒸気を排出させ、同時にそれへの液体の上昇を防止することを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項13】
少なくとも前記通気性又は多孔性部分(15)において、前記組立て内底(13)と前記第1ガスケット(14)との間にあって防水性と通気性のあるプランター挿入体(25)を備え、前記プランター挿入体(25)はその周囲に沿って密封されて少なくとも前記通気性又は多孔性部分(15)を覆い、前記通気性又は多孔性部分(15)は前記第2ガスケット(20)によって周辺が前記靴底(11、111)に密封され前記通気領域(12、112)を覆うことを特徴とする請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項14】
熱可塑性高分子材料で作られ、前記プランター挿入体(25)を前記第1ガスケット(14)に周辺で密封して前記通気性又は多孔性部分(15)を浸透不能に覆う密封フィルム(26)を備える請求項13記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項15】
前記靴底(111)は、足挿入領域Aから生じる水蒸気を排出するための、厚さ方向に貫通する1つ以上の広い開口又は複数の貫通孔(112a)を有することを特徴とする請求項13又は14記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項16】
前記通気性又は多孔性部分(15)に対面し、密封を形成するために防水性と通気性のある挿入体(21)によって覆われ、足挿入領域(A)からの蒸気を排出させ、同時にそれへの液体の上昇を防止する、1つ以上の広い開口又は複数の孔(12a)を、前記靴底(11)が有することを特徴とする請求項13又は14記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項17】
前記第1ガスケットがその層の少なくとも1つにおいて防水性と通気性のある高分子材料で作られ、前記第2ガスケット(20)によって前記靴底(11、111)に周辺で密封され、前記通気領域(12、112)の防水シールを提供する請求項1記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項18】
前記靴底(111)は厚さ方向に貫通する1つ以上の広い開口又は複数の孔を有し、それらの開口又は孔は足挿入領域Aから生じる水蒸気を排出する請求項17記載の防水性と気密性のある靴。
【請求項19】
前記靴底(11)が1つ以上の広い開口又は複数の孔(12a)を有し、前記開口又は孔(12a)は、前記通気性又は多孔性部分(15)に対面して、防水性と通気性のある挿入体(21)によって密封を形成するように覆われ、足挿入領域(A)からの蒸気を排出させ同時に前記領域への液体の上昇を防止することを特徴とする請求項17記載の防水性と気密性のある靴。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2012−523255(P2012−523255A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503942(P2012−503942)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/053220
【国際公開番号】WO2010/115678
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(502346105)ジェオックス エス.ピー.エー. (27)
【氏名又は名称原語表記】GEOX S.p.A.
【住所又は居所原語表記】Via Feltrina Centro 16,31044 MONTEBELLUNA(Treviso),Localita Biadene,ITALY
【Fターム(参考)】