説明

防水用蓋および電子機器

【課題】防水用蓋あるいはこれと組み合わせて用いる筐体の寸法精度の高低に関係なく防水性が確保できる防水用蓋およびこれを用いた電子機器を提供すること。
【解決手段】板状の蓋本体20Aと、蓋本体20Aに一体的に形成された突起からなる取付部材24と、取付部材24に取り付けられた防水部材30Aと、を少なくとも有し、防水部材30Aの幅が、防水部材30Aの蓋本体20A側から防水部材30Aの先端部分32T1側に行くに従い小さくなることを特徴とする防水用蓋およびこれを用いた電子機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水用蓋および電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の電子機器において、電子機器内部に配置される電池などの内部部材を防水するために、様々な防水構造が提案されている。たとえば、特許文献1に記載の電子機器では、筐体の電池収納部の周囲に設けられた溝状の嵌合部の内壁側面に、電池蓋を構成する防水部材を圧接させて、防水性を確保している。また、同様の防水構造は、特許文献2等にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4424445号(請求項1等)
【特許文献2】特開2008−288174号公報(図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、各種の電子機器のうち比較的小型サイズの機器、特に、携帯電話、PDA(パーソナルディジタルアシスタンス)、あるいは、スマートフォンなどの携帯型電子機器では、小型化、軽量化、薄型化に対応する必要がある。したがって、このような電子機器では、電池や回路基板等を防水するために用いる防水用蓋も縦横のサイズに対してより厚みの薄い樹脂成型体が用いられる。
【0005】
しかしながら、このような樹脂成型体からなる防水用蓋を、射出成型すると、防水用蓋に多少の反りや歪みが生じることは避けがたい。そして、このような反りおよび/または歪を有するような寸法精度の低い防水用蓋を、筐体に取り付けた場合、特許文献1,2等に開示される従来の防水用蓋では、嵌合部に対する防水部材の圧接が不十分となり、防水性が十分に確保できなかったり、防水性が低下する場合がある。このような問題は、防水部材により蓋がされる部材(筐体)の寸法精度が低い場合も同様である。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、防水用蓋あるいはこれと組み合わせて用いる筐体の寸法精度の高低に関係なく防水性が確保できる防水用蓋およびこれを用いた電子機器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、
本発明の防水用蓋は、板状の蓋本体と、該蓋本体に一体的に形成された突起からなり、かつ、蓋本体から離間する方向に突出する取付部材と、取付部材を覆うように取り付けられた防水部材と、を少なくとも有し、防水部材の幅が、防水部材の蓋本体側から、防水部材のうち蓋本体から最も離間した位置にある防水部材の先端部分の側へと行くに従い小さくなることを特徴とする。
【0008】
本発明の防水用蓋の一実施形態は、蓋本体が、目視で確認可能な程度に反っていることが好ましい。
【0009】
本発明の防水用蓋の他の実施形態は、蓋本体の厚みが0.3mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましい。
【0010】
本発明の防水用蓋の他の実施形態は、電子機器用の防水用蓋であることが好ましい。
【0011】
本発明の電子機器は、内部部材と、開口部を有すると共に、内部部材を収納する収納部、および、開口部の周囲に設けられる溝状の嵌合部、を有する筐体と、本発明の防水用蓋と、を少なくとも備え、防水部材を嵌合部内に配置するように、開口部を防水用蓋が覆っていることを特徴とする。
【0012】
本発明の電子機器の一実施形態は、防水部材の蓋本体側の部分が、嵌合部の開口部側の角部に少なくとも圧接していることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、防水用蓋あるいはこれと組み合わせて用いる筐体の寸法精度の高低に関係なく防水性が確保できる防水用蓋およびこれを用いた電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態の防水用蓋の一例を示す概略模式図である。ここで、図1(A)が、防水用蓋の平面図であり、図1(B)は、図1(A)中に示す符号A1−A2間の端面図である。
【図2】本実施形態の電子機器の一例を示す端面図である。
【図3】図2に示す電子機器の嵌合部近傍の部分について、防水用蓋により、開口部の蓋をする直前の状態を示した拡大端面図である。
【図4】図2に示す電子機器の嵌合部近傍の部分について、防水用蓋により、開口部の蓋をし終えた状態を示した拡大端面図である。
【図5】図3に示す例において、平行位置ずれが生じた状態で、防水部材を嵌合部内へと侵入させることで、防水用蓋により開口部の蓋をした場合について示す拡大端面図である。
【図6】図3に示す例において、斜め位置ずれが生じた状態で、防水部材を嵌合部内へと侵入させることで、防水用蓋により開口部の蓋をした場合について示す拡大端面図である。
【図7】図2に示す防水用蓋の防水部材の断面形状の詳細を示す拡大端断面図である。
【図8】防水用蓋の防水部材の断面形状の他の例を示す拡大断面図である。
【図9】防水用蓋の防水部材の断面形状の他の例を示す拡大断面図である。
【図10】防水用蓋の防水部材の断面形状の他の例を示す拡大断面図である。
【図11】防水部材の先端部分の断面形状の他の例を示す拡大断面図である。
【図12】本実施形態の電子機器の他の例を示す拡大端面図である。
【図13】本実施形態の電子機器の他の例を示す拡大端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態の防水用蓋は、板状の蓋本体と、蓋本体に一体的に形成された突起からなり、かつ、蓋本体から離間する方向に突出する取付部材と、取付部材に取り付けられた防水部材と、を少なくとも有し、防水部材の幅が、防水部材の蓋本体側から、防水部材のうち蓋本体から最も離間した位置にある前記防水部材の先端部分の側に行くに従い小さくなることを特徴とする。ここで、本実施形態の防水用蓋は、以下に説明する電子機器に用いられる。すなわち、本実施形態の電子機器は、内部部材と、開口部を有すると共に、内部部材を収納する収納部、および、開口部の周囲に設けられる溝状の嵌合部、を有する筐体と、本実施形態の防水用蓋と、を少なくとも備え、防水部材を嵌合部内に配置するように、開口部を防水用蓋が覆う。
【0016】
ここで、寸法精度の低い防水用蓋を用いて、筐体の開口部を防水用蓋により覆う場合、嵌合部に対して防水部材が多少の位置ずれが生じることになる。この場合、従来の防水用蓋であれば、防水部材の先端部分近傍が、嵌合部の開口部の周囲の面にぶつかり、防水部材が嵌合部内に侵入できなくなる場合がある。そして、この場合、防水性が確保できなくなる。しかし、ながら、本実施形態の防水用蓋を用いれば、防水部材の先端部分の幅が最も細いため、筐体の開口部を防水用蓋により覆う際に、防水部材の先端部分が溝状の嵌合部内に容易に侵入できる。この理由は、嵌合部に対して防水部材の位置が多少ずれることで、蓋本体の平面方向において、防水部材全体と嵌合部の開口部とが部分的にしか重複しなくても、防水部材の先端部分は、嵌合部の開口部内に存在できるためである。そして、防水部材の幅は、先端部分から蓋本体側に行くほど太くなるため、嵌合部内に侵入した防水部材は、少なくとも嵌合部の開口部側の角部と必ず圧接することができる。それゆえ、本実施形態の防水用蓋を用いれば、その寸法精度の高低に関係なく防水性が確保できる。
【0017】
図1は、本実施形態の防水用蓋の一例を示す概略模式図である。ここで、図1(A)が、防水用蓋の平面図であり、図1(B)は、図1(A)中に示す符号A1−A2間の端面図である。図1に示す防水用蓋10A(10)は、板状の蓋本体20A(20)と、蓋本体20Aに一体的に形成された突起からなり、かつ、蓋本体20Aから離間する方向に突出する取付部材24と、この取付部材24に取り付けられた防水部材30A(30)とを有している。蓋本体20Aの平面形状は方形を成しており、その裏面22Bには、取付部材24が設けられている。この取付部材24は、筐体の収納部の開口部の周囲に設けられる溝状の嵌合部に対応する位置に設けられている。なお、図1中では、収納部の開口部に対応する領域Xの周囲を連続的に囲うように設けられている。また、裏面22Bと反対側の表面22Tは、電子機器の外面を構成し、図1に示す例ではその全面が平面からなる。なお、図1に示す例において、蓋本体20Aから離間する方向は、裏面22Bと直交する方向と平行である。
【0018】
ここで、防水部材30Aは、取付部材24の表面全面を完全に覆うように取付部材24に取り付けられると共に、取付部材24の周囲の裏面22Bとも接触している。そして防水部材30Aの幅は、防水部材30Aの蓋本体20A側の部分(蓋本体側部分32B)から防水部材30Aの先端部分32T1(32T)の側に行くに従い小さくなっている。ここで、先端部分32Tとは、防水部材30のうち蓋本体20から最も離間した位置を意味する。なお、図1に示す例では、防水部材30Aの断面形状は、裏面22B側に接する辺を底辺とする二等辺三角形状を成している。
【0019】
図2は、本実施形態の電子機器の一例を示す端面図であり、具体的には、図1に示す本実施形態の防水用蓋10Aにより、筐体の収納部の開口部を覆うように蓋をした状態について示す図である。図2に示す本実施形態の電子機器100A(100)は、防水用蓋10Aと、内部部材110と、筐体120A(120)と、を有する。ここで、筐体120Aは、その裏面122Bに、開口部124OPを有すると共に、内部部材110を収納する収納部124と、この開口部124OPの周囲に設けられる溝状の嵌合部126を有する。また、裏面122Bと反対側の表面122Tは、電子機器100Aの外面を構成し、図1に示す例ではその全面が平面からなる。図2に示す電子機器100Aでは、防水部材30Aを嵌合部126内に配置するように、開口部124OPを防水用蓋10Aが覆っている。なお、防水部材30Aと、嵌合部126の内壁面等との圧接状態の詳細については後述する図4にて説明する。
【0020】
ここで、図3は、図2に示す電子機器100Aの嵌合部126近傍の部分について、防水用蓋10Aにより、開口部124OPに蓋をする直前の状態を示した拡大端面図であり、図4は、図2に示す電子機器100Aの嵌合部100近傍の部分について、防水用蓋10Aにより、開口部124OPの蓋をし終えた状態を示した図である。すなわち、図3および図4は、図2に示す電子機器100Aにおいて、防水用蓋10Aを、筐体120Aに取り付けて、開口部124OPに蓋をする前後の状態について説明する図である。
【0021】
図3において、嵌合部126の溝形状は方形を成しており、嵌合部126の内壁面126Wは、底面126Bおよび2つの側面(右側面126R、左側面126L)からなる。そして、嵌合部126の開口部126OPの幅W2は、防水部材30Aの裏面22Bにおける幅W1よりも若干狭く設けられている。また、防水部材30Aの高さH(裏面22Bを基準面としたときの先端部分32T1の最も先端までの高さ)は、嵌合部126の溝深さDよりも若干大きく設けられている。
【0022】
ここで、収納部124の開口部124OPを、防水用蓋10Aにより蓋をする場合、図3に示す例においては、防水部材30Aの中心軸C1と、嵌合部126の中心軸C2とが完全に一致するように、防水部材30Aを嵌合部126内へと侵入させる。なお、中心軸C1は、幅W1を2分し、かつ、防水部材30Aの厚み方向と平行な直線であり、中心軸C2は、幅W2を2分し、かつ、嵌合部126の深さ方向と平行な直線である。
【0023】
図3に示す状態で、収納部124の開口部124OPを、防水用蓋10Aにより蓋をした場合、図4に示すように、嵌合部126内に防水部材30Aが配置されることになる。すなわち、防水部材30Aは、その先端部分32T1が、嵌合部126の底面126Bに圧接されると共に、蓋本体側部分32Bのうちやや先端部分32T1側の部分が、右側面126Rおよび左側面126Lのうち、開口部126OP側の部分に圧接される。さらに、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bは、嵌合部126の開口部126OP側の角部126EL、126ERやその近傍の部分にも圧接される。このため、収納部124の防水性が確保される。なお、図4に示す例において、防水部材30Aの嵌合部126内への押し込み度合がより小さくなった場合でも、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、最低限、角部126ELおよび角部126ERに圧接できる。なお、角部126ELおよび角部126ERは、図4やその他の図面にて示す例では90度に屈曲した形状を有するが、面取り加工されていてもよい。この場合、面取り加工により形成された面は、曲面であってもよく、平面であってもよい。防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが角部126ELおよび/または角部126ERに強く圧接した場合、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが損傷しやすくなるが、角部126ELおよび/または角部126ERに対して面取り加工を施すことにより、このような損傷を抑制することが容易となる。
【0024】
なお、図3および図4は、防水用蓋10Aの反りや歪が実質的に殆ど存在せず、防水用蓋10Aの寸法精度が高い場合について示した例である。しかしながら、防水用蓋10Aの寸法精度が低い場合、たとえば、(a)中心軸C1および中心軸C2が、これら中心軸C1,C2と直交する方向にずれた状態(平行位置ずれ)、あるいは、(b)中心軸C1および中心軸C2が交差した状態(斜め位置ずれ)で、防水部材30Aを、嵌合部126内に侵入・配置させることで、開口部124OPを防水用蓋10Aにより覆わなければならない傾向にある。
【0025】
しかしながら、(a)平行位置ずれや、(b)斜め位置ずれなどの位置ずれが生じた場合においても、防水部材30Aは、その先端部分32T1が細く尖った形状を有しているため、防水部材30Aを、嵌合部126内に侵入させようとする際に、先端部分32T1が、嵌合部126の開口部126OPよりも外周側の部分に衝突することが無い。したがって、防水部材30Aの主要部は、嵌合部126内へとスムーズに侵入できることになる。そして、防水部材30Aは、先端部分32T1側よりも、蓋本体側部分32Bの方がより太くなっている。それゆえ、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、(1)嵌合部126の開口部126OP側の角部126ER、および、(2)嵌合部126の開口部126OP側の角部126EL、から選択される少なくともいずれかの部分と必ず圧接することができる。
【0026】
図5は、図3に示す例において平行位置ずれが生じた状態で、防水部材30Aを嵌合部126内へと侵入させることで、防水用蓋10Aにより開口部124OPの蓋をした場合について示す拡大端面図である。より具体的には、図5は、図3において、嵌合部126の中心軸C2に対して防水部材30Aの中心軸C1が図3中の左側へと平行に位置ずれした状態で、防水用蓋10Aにより開口部124OPの蓋をした場合について示す端面図である。
【0027】
図5に示す例では、図4に示す例と比較して、防水部材30Aは、中心軸C2に対して嵌合部126の右側に位置する側面126Rおよび角部126ER近傍の部分には全く接触していない。しかしながら、防水部材30Aは、中心軸C2に対して嵌合部126の左側に位置する側面126Lのうち底面126B側近傍を除く部分および角部126EL近傍の部分にはより強く圧接し、その圧接している部分の面積も増大している。また、防水部材30Aの先端部分32T1は、嵌合部126の底面126Bと圧接している。それゆえ、図5に示す例においても、図4に示す例と同様に防水性が確保できる。なお、図5に示す態様で防水部材30Aが嵌合部126内に配置される場合としては、たとえば、防水用蓋10Aの平面方向の寸法形状が、設計値よりも一回り大きくなってしまったとき、および/または、筐体120Aの平面方向の寸法形状が、設計値よりも一回り小さくなってしまったとき、などが挙げられる。このような場合、いずれにせよ、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、嵌合部126の開口部126OP側の角部126ELに最低限圧接できる。また、防水用蓋10Aの平面方向の寸法形状が、設計値よりも一回り小さくなってしまったとき、および/または、筐体120Aの平面方向の寸法形状が、設計値よりも一回り大きくなってしまったときにおいては、図5に示す例とは逆に、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、嵌合部126の開口部126OP側の角部126ERに最低限圧接できる。それゆえ、いずれにせよ、平行位置ずれが生じた状態で蓋をしても、図4に示す例と同様に防水性が確保できる。
【0028】
図6は、図3に示す例において斜め位置ずれが生じた状態で、防水部材30Aを嵌合部126内へと侵入させることで、防水用蓋10Aにより開口部124OPの蓋をした場合について示す拡大端面図である。より具体的には、図5は、図3において、嵌合部126の中心軸C2に対して防水部材30Aの中心軸C1が、防水部材30Aの高さ方向の中央部近傍を回転軸として時計回り方向に若干回転した状態、防水用蓋10Aにより開口部124OPの蓋をした場合について示す端面図である。
【0029】
図6に示す例では、図4に示す例と比較して、防水部材30Aは、中心軸C2に対して嵌合部126の左側に位置する側面126Lおよび角部126EL近傍の部分と、嵌合部126の底面126Bとは全く接触していない。しかしながら、防水部材30Aは、中心軸C2に対して嵌合部126の右側に位置する側面126Rのうち開口部126OP側の部分および角部126ER近傍の部分にはより強く圧接し、圧接している部分の面積も増大している。それゆえ、図6に示す例においても、図4に示す例と同様に防水性が確保できる。また、図6に示す例において、斜め位置ずれの度合がより大きい場合であっても、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、嵌合部126の開口部126OP側の角部126ERに最低限圧接できる。それゆえ、この場合も図4に示す例と同様に防水性が確保できる。なお、図6に示す態様で防水部材30Aが嵌合部126内に配置される場合としては、たとえば、防水用蓋10Aが設計仕様とは異なり、防水用蓋10Aの外縁部分が予め反っている場合などが挙げられる
【0030】
なお、図5は、防水用蓋10Aの寸法精度の低さに起因して、平行位置ずれが生じた際に蓋をした場合について、図6は、防水用蓋10Aの寸法精度の低さに起因して、斜め位置ずれが生じた際に蓋をした場合について、それぞれ説明したものである。しかしながら、同様の平行位置ずれあるいは斜め位置ずれは、筐体120Aの寸法精度が低い場合や、防水用蓋10Aおよび筐体120Aの双方の寸法精度が低い場合においても生じる。それゆえ、電子機器100Aを構成する防水用蓋10Aおよび筐体120Aのうち、いずれの部材の寸法精度が低くても、蓋をした場合は、図5および図6に一例を示したように防水部材30Aは、嵌合部126内に配置されることになる。すなわち、防水用蓋10Aおよび筐体120Aのうち、いずれの部材の寸法精度が低くても、防水部材30Aの蓋本体側部分32Bが、(1)嵌合部126の開口部126OP側の角部126ER、および、(2)嵌合部126の開口部126OP側の角部126EL、から選択される少なくともいずれかの部分と必ず圧接することができる。
【0031】
また、防水部材30Aのうち、角部126EL、および/または、角部126ERと接触する部分は、蓋本体側部分32Bである。このため、位置ずれを生じた状態で蓋を閉めた場合でも、防水部材30Aを、嵌合部126内へと十分に深く押し込むことができる。それゆえ、蓋を閉める際に、嵌合部126近傍の防水用蓋10Aが表面22T側に大きく反ったり、あるいは、嵌合部126近傍の筐体120Aが表面122T側に大きく反ったりすることも無い。したがって、蓋を閉める際、あるいは、蓋を閉めた後に、防水用蓋10Aあるいは筐体120Aが割れてしまうおそれも無い。これに加えて、図4に例示したように位置ずれの無い状態で蓋をした場合と比較して、電子機器100A全体の寸法精度の低下もあまり大きくならない。
【0032】
一方、特許文献1,2等に例示されるような従来の防水部材は、防水部材の幅が、防水部材の蓋本体側から防水部材の先端部分側に行くに従い小さくなる形状を有していない。したがって、平行位置ずれあるいは斜め位置ずれの状態で蓋をしても、防水部材の先端部が嵌合部内に侵入できず、全く防水性を確保できない可能性がある。また、防水部材の先端部が嵌合部内に侵入できた場合でも、防水部材の蓋本体側部分では無く、たとえば先端部分近傍になどにおいて、角部126ER近傍の部分、および/または、角部126EL近傍の部分と接触し易くなる。すなわち、嵌合部近傍において、蓋本体は、筐体からより離間した状態で蓋が閉められることになる。そして、このような状態で、蓋をしっかりと閉めようとして力を加えると、嵌合部近傍の防水用蓋、あるいは、嵌合部近傍の筐体が、電子機器の外側方向へと著しく反ってしまう。それゆえ、蓋を閉める際、あるいは、蓋を閉めた後に、防水用蓋あるいは筐体が割れて破損する可能性がある。また、仮に防水用蓋および筐体の双方の部材が割れなくても、位置ずれの無い状態で蓋をした場合と比較して、電子機器全体の寸法精度が著しく低下することになるため実用に耐えない。
【0033】
なお、防水部材30の形状は、防水部材30の幅が、防水部材30の蓋本体20側から防水部材30の先端部分32T1側に行くに従い小さくなるのであれば、図1に例示する形状のみに限定されない。図7〜図10は、本実施形態の防水用蓋10に用いられる防水部材30の断面形状の例を示す模式断面図であり、図11は、本実施形態の防水用蓋10に用いられる防水部材30の先端部分32Tの断面形状の例を示す模式断面図である。これら図7〜図11は、具体的には、図1に例示した場合と同様に、蓋本体20の裏面22側に、紐状に延びるように配置された防水部材30の配置方向(紐の延びる方向)と直交する平面で、防水部材30を切断した場合の断面図を示している。
【0034】
図7に防水部材30A(30)は、図2に示す防水用蓋10Aの防水部材30Aの断面形状の詳細を示したものである。防水部材30Aは、その断面形状が、裏面22B側に接する辺を底辺とする二等辺三角形状を成している。ここで、高さHおよび幅W1は、蓋をした際に防水性が確保できる範囲内であれば、嵌合部126の深さDおよび幅W2に応じて適宜選択することができる。また、二等辺三角形の頂点における角度(頂角)、すなわち、先端部分32T1における角度θは、特に限定されるものではないが、たとえば、5度〜60度の範囲内とすることが好ましく、10度〜45度の範囲内とすることがより好ましい。
【0035】
防水部材30の代表的な断面形状としては、図7に示した断面形状が挙げられるが、図7に示す防水部材30Aに対して、図8に示す防水部材30B(30)のように、頂角を形成する2つの側面34R、34Lが取付部材24が設けられた側の方向に窪むように湾曲していてもよく、図9に示す防水部材30C(30)のように、2つの側面34R、34Lが取付部材24が設けられた側と反対側に出っ張るように湾曲していてもよい。言い換えれば、先端部分32T1から蓋本体20側へと向かうに従い、防水部材30の幅の増加率は、図7に示す防水部材30Aでは一定であり、図8に示す防水部材30Bでは増大し、図9に示す防水部材30Cでは減少する傾向を示す。しかしながら、図8に示す例において、湾曲度合がより大きくなると、防水部材30Bの厚みがより薄くなるため、蓋をした際に、嵌合部126の内壁126Wや、角部126ER、126ERに対して強く圧接し難しくなる。この場合、防水性の低下を招き易くなる。また、図9に示す例において、湾曲度合がより大きくなると、蓋をした際に、角部126ERおよび/または角部126ELは、防水部材30Cの蓋本体側部分32Bのうち、より先端部分32T1側の部分と圧接し易くなる。この場合、電子機器100の寸法精度がより低下し易くなる。それゆえ、側面34R、34Lは、図8および図9に例示したような湾曲面からなるよりも、図7に示すように平坦面からなることがより好ましい。
【0036】
また、先端部分32T1は、図7に示す防水部材30Aのように幅方向の中央部に位置するように設けられていてもよいが、図10に示す防水部材30D(30)のように幅方向の中央部に対して、幅方向のいずれか一方の側に多少ずれた位置に設けられていてもよい。なお、先端部分32T1は、防水部材30Dの幅W1の範囲内(図中、点線L1と点線L2との間)に収まる位置に設けられていることが好ましい。この理由は、先端部分32T1が、防水部材30Dの幅W1の範囲外に位置するように設けられる場合、側面34R、34Lのうちいずれか一方の側面の蓋本体側部分32が、嵌合部126の開口部126OP側の角部126ERまたは角部126ELのうちのいずれか一方の角部に圧接することが原理的に困難になるためである。
【0037】
また、先端部分32T1の形状は、図7〜図10に例示したように尖っていてもよいが、これに限定されるものではなく、たとえば、図11(A)に示す先端部分32T2(32T)ように丸くなっていてもよく、あるいは、図11(B)に示すように先端部分32T3(32T)が二山状を成していてもよい。
【0038】
なお、本実施形態の電子機器100を構成する本実施形態の防水用蓋10および筐体120のうち、より肉薄の部材は、通常、防水用蓋10である。それゆえ、防水用蓋10は、反りや歪みが発生し寸法精度が低くなりやすい。しかしながら、本実施形態の防水用蓋10では、上述したようにその寸法精度が低くても防水性を十分に確保できる。それゆえ、本実施形態の防水用蓋10を射出成型により製造する際に、寸法公差をより大きくすることができる。すなわち、本実施形態の防水用蓋10の製造に際しては、高い寸法精度は要求されないため、生産性が高く、低コストである。
【0039】
また、以上に説明したような理由から、本実施形態の防水用蓋10としては、蓋本体20が、目視で確認可能な程度に反っている部材であっても利用することが容易である。ここで、「目視で確認可能な程度に反っている」か否かの判断は、蓋本体20の表面22Tの形状に応じて、たとえば、以下のように行うことができる。すなわち、(1)表面22Tが凹凸の無い完全な平坦面として設計されている場合は、まず、表面22Tを下側にして防水用蓋10を、表面が平坦な台の上に、静置する。続いて、この状態で、防水用蓋10の一端を指で軽く押さえる。この際、防水用蓋10の他端が、台の表面から浮き上がるか否かを目視で確認することで、反りの有無を確認できる。また、(2)表面22Tが、湾曲面であったり、部分的に凸部が設けられているような場合は、上述した台の代わりに、防水用蓋10の成形に用いた金型を利用する。この場合、成形に際して、成形面が表面22Tと接触する側の金型を用い、その成形面の全面に、着色した塗料を薄く均一に塗る。ここで、塗料は、成形面に対して濡れ性の高い塗料を用いる。そして、この状態で、表面22と成形面とが向き合うように金型内に防水用蓋10を静かに配置し、その後、防水用蓋10を取り出す。この場合、防水用蓋10に反りが無ければ、表面22Tの全面に塗料が付着し、防水用蓋10に反りが有れば、塗料は表面22Tの全面ではなく一部分にしか付着しないことになる。したがって、この差を確認することにより、反りの有無を目視で容易に確認できる。
【0040】
なお、蓋本体20の厚みは特に限定されないが、寸法精度が低く、反りや歪が発生し易いにも関わらず、防水性も確保できる観点からは、0.3mm〜1.0mmの範囲内であることが好ましく、0.35mm〜0.8mmの範囲内がより好ましい。厚みが、0.3mm以上であれば、寸法精度が低下しつつも防水性を十分に確保できる。また、厚みを1.0mm以下とすることにより、防水蓋20およびこれを用いた電子機器100の小型化、薄型化あるいは軽量化を図ることがより容易になる。
【0041】
次に、図3に例示した電子機器100A以外のその他の本実施形態の電子機器100について説明する。図12は、本実施形態の電子機器100の他の例を示す模式図であり、嵌合部126近傍の部分について、蓋をした後の状態について示した拡大端面図である。図12に示す電子機器100B(100)は、防水用蓋10B(10)と、内部部材110と、筐体120B(120)と、を有しており、主要部は、図2および図4に示す電子機器100Aと同様の構成を有する。なお、図12に示す防水用蓋10Bには、蓋本体20Bの最も端部側において、裏面22B側に突出する凸部26が設けられている点で、図2等に示す蓋本体20Aと異なる。なお、この凸部26は、蓋本体20Bに対して一体的に形成されたものである。ここで、凸部26の先端部側かつ取付部材24が設けられた側には、取付部材24側に突出する突起26Pが設けられている。また、図12に示す筐体120Bの裏面122Bには、図2等に示す筐体120Aと同様に、溝状の嵌合部126を形成するように一対の凸部128L、128Rが設けられている。ここで、2つの凸部128L、128Rのうち、より端部側に設けられた凸部128Lの先端部分側であって、かつ、嵌合部126が設けられた側と反対側の側面には、端部側に突出する突起128LPが設けられている。なお、凸部128、128Rは、筐体120Bと一体的に形成されている。
【0042】
ここで、図12に示す電子機器100Bでは、防水部材30Aが、嵌合部126内に嵌め込まれるように配置されると共に、突起128LPと裏面122Bのうち凸部128Lよりも端部側の裏面122BE(122B)との間の空間に突起26Pを嵌め込むことで、収納部124の開口部124OPが、防水用蓋10Aにより蓋がなされる。なお、この場合、凸部26の頂面26Tと、裏面122BEとが接触する。したがって、図12に示す電子機器100Bでは、突起128LPと裏面122BEとの間の空間に突起26Pが嵌め込まれているため、嵌合部126内に嵌め込まれるように配置された防水部材30Aが、嵌合部126から抜けてしまうのをより確実に防ぐことができる。
【0043】
図13は、本実施形態の電子機器100の他の例を示す模式図であり、嵌合部126近傍の部分について、蓋をした後の状態について示した拡大端面図である。図12に示す電子機器100C(100)は、防水用蓋10C(10)と、内部部材110と、筐体120B(120)と、を有しており、具体的には、図12に示す電子機器100Bにおいて、防水用蓋10Bを、防水用蓋10Cに置き換えた構成を有するものである。
【0044】
ここで、図13に示す防水用蓋10Cは、図2等に示す防水用蓋10Aと同様の構成を有する内蓋12と、外蓋14と、外蓋14に対して内蓋12を接合して固定する接着層と16とを有する。この防水用蓋10Cは、図12に示す防水用蓋10Bの突起26Pが、筐体120Bの突起128LPに対して係合することで、防水用蓋10Bを筐体120Bに取り付けて固定する機能を、外蓋14側に付与したものである。
【0045】
ここで、外蓋14は、平面方向のサイズが内蓋12を構成する蓋本体20Bよりも一回り大きい板状の蓋本体40と、蓋本体40の端部側において、裏面42B側に突出する凸部44とが設けられている。この凸部44は、蓋本体40に対して一体的に形成されたものである。ここで、凸部44の先端部側かつ内側(端部側と反対側)には、内側に突出する突起44Pが設けられている。そして、この突起44Pは、図12に示す突起26Pと同様の機能を有するものである。また、外蓋14の蓋本体40の裏面42Bと、内蓋12の蓋本体20Bの表面22Tとは、接着層16を介して接着されている。なお、接着層16としては、接着剤あるいは両面テープなどが用いられる。
【0046】
ここで、図13に示す電子機器100Cでは、防水部材30Aが、嵌合部126内に嵌め込まれるように配置されると共に、突起128LPに対して突起44Pが係合することで、収納部124の開口部124OPが、防水用蓋10Cの内蓋12により蓋がなされる。なお、この場合、凸部44の頂面44Tと、裏面122Bのうち、凸部128Lよりも端部側の裏面122BE(122B)とが接触する。したがって、図13に示す電子機器100Cでは、突起128LPに対して突起44Pが係合しているため、嵌合部126内に嵌め込まれるように配置された防水部材30Aが、嵌合部126から抜けてしまうのをより確実に防ぐことができる。なお、内蓋12と外蓋14との間には、必要に応じて、緩衝材、電波吸収材等の各種の部材が配置されていてもよい。
【0047】
次に、本実施形態の防水用蓋10を構成する各部の材料や、その作製方法等について説明する。防水部材30としては、公知の弾性材料を用いることができるが、一般的には、公知のパッキン用の弾性材料であればいずれも用いることができ、たとえば、シリコーンゴムを用いることができる。なお、防水部材30の表面には、撥水性、滑り性、耐異物付着性等を確保する目的で、必要に応じてコーティング処理を行ってもよい。コーティング処理に際しては、たとえば、フッ素系コーティング剤、シリコーン系コーティング剤、ウレタン系コーティング剤などの公知の表面処理剤を適宜利用することができる。また、防水部材30は、たとえば、蓋本体20を型にセットして固定した後、取付部材24が設けられた部分に対して射出成型を利用して形成することができる。また、蓋本体20、40は、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を用いて射出成型により形成される。なお、防水用蓋10A、10Bにおける蓋本体20の表面22Tや、防水用蓋10Cの外蓋14を構成する蓋本体40の表面42Tには、必要に応じて、塗装、印刷などの加飾処理を施してもよい。
【0048】
筐体120は、ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂を用いて射出成型により形成された部材でもよく、電子機器100全体の強度・剛性をより向上させるために、金属板をプレス成型して形成された部材でもよく、電子機器100の質感・高級感をより向上させるために、マグネシウム合金やアルミニウム合金などの板状の金属インゴットを切削加工して形成された部材などであってもよい。
【0049】
本実施形態の防水用蓋10は、電子機器用の防水用蓋として用いることが特に好適であるが、これに限定されず、その他の用途の防水用蓋として利用することもできる。なお、本実施形態の防水用蓋10を用いた本実施形態の電子機器100は、公知の電子機器であれば特に限定されないが、携帯型電子機器であることが好ましい。ここで、携帯型電子機器としては、たとえば、携帯電話、PDA、スマートフォン、MP3プレーヤ等の音楽再生機能を持つ携帯型プレーヤ、電子ブックリーダー、電子辞書、ノートタイプのパーソナルコンピューターなどを挙げることができる。また、内部部材110としては、電子機器の筐体内に収容される主要部材の全てであってもよく、一部であってもよい。内部部材110としては、たとえば、電池、電子回路、半導体メモリーなどが挙げられる。
【符号の説明】
【0050】
10、10A、10B、10C 防水用蓋
12 内蓋
14 外蓋
16 接着層
20、20A、20B 蓋本体
22T 表面
22B 裏面
24 取付部材
26 凸部
26P 突起
26T 頂面
30、30A、30B、30C、30D 防水部材
32T、32T1、32T2、32T3 先端部分
32B 蓋本体側部分
34R、34L 側面
40 蓋本体
42T 表面
42B 裏面
44 凸部
44P 突起
44T 頂面
100、100A、100B、100C 電子機器
110 内部部材
120、120A、120B 筐体
122T 表面
122B、122BE 裏面
124 収納部
124OP 開口部
126 嵌合部
126W 内壁面
126R 右側面
126L 左側面
126B 底面
126OP 開口部
126ER、126ER 角部
128R、128L 凸部
128LP 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状の蓋本体と、
該蓋本体に一体的に形成された突起からなり、かつ、前記蓋本体から離間する方向に突出する取付部材と、
前記取付部材を覆うように取り付けられた防水部材と、を少なくとも有し、
前記防水部材の幅が、前記防水部材の前記蓋本体側から、前記防水部材のうち前記蓋本体から最も離間した位置にある前記防水部材の先端部分の側へと行くに従い小さくなることを特徴とする防水用蓋。
【請求項2】
請求項1に記載の防水用蓋において、
前記蓋本体が、目視で確認可能な程度に反っていることを特徴とする防水用蓋。
【請求項3】
請求項1または2に記載の防水用蓋において、
前記蓋本体の厚みが0.3mm〜1.0mmの範囲内であることを特徴とする防水用蓋。
【請求項4】
請求項1〜3に記載の防水用蓋において、
電子機器用の防水用蓋であることを特徴とする防水用蓋。
【請求項5】
内部部材と、
開口部を有すると共に、前記内部部材を収納する収納部、および、前記開口部の周囲に設けられる溝状の嵌合部、を有する筐体と、
請求項1〜4のいずれか1つに記載の防水用蓋と、を少なくとも備え、
前記防水部材を前記嵌合部内に配置するように、前記開口部を前記防水用蓋が覆っていることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器において、
前記防水部材の前記蓋本体側の部分が、前記嵌合部の開口部側の角部に少なくとも圧接していることを特徴とする電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−101998(P2013−101998A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243758(P2011−243758)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】