防炎段ボール
【課題】消防庁の規定する防炎効果を発揮する段ボールを得る。
【解決手段】紙層11に、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの一つを含む無機質層12を積層するとともに、無機質層以外の部分にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を付与したものを、紙層11より無機質層12側を外側に配してライナ21として用いる。
【解決手段】紙層11に、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの一つを含む無機質層12を積層するとともに、無機質層以外の部分にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を付与したものを、紙層11より無機質層12側を外側に配してライナ21として用いる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、難燃効果だけでなく、防炎効果を有する段ボールに関する。
【背景技術】
【0002】
紙や段ボールが燃えて、それ自体やそれらで包装していたものまで焼失しまうことを防ぐために、紙に難燃効果を持たせることが様々に検討されている。特許文献1には、ポリクラール繊維や無機繊維を混抄した難燃性基紙に、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの充填剤と高分子バインダーとの混合液を塗工した難燃性化粧シートが記載されている(特許文献1カラム3第16〜34行目等))。また、高分子バインダーにさらに三酸化アンチモン、不溶化高分子燐化合物等の難燃剤を添加してさらに難燃化を図ることも記載されている(同文献カラム3第37〜39行目)。
【0003】
また、特許文献2には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素を複数用いてカーボンブラックと合成樹脂バインダーと混合した不燃剤を、ライナや中芯に塗布又は含浸させた難燃耐火性段ボールが記載されている(特許文献2請求項1、2)。また、不燃材としてガラス繊維、マイカ、クレイ、タルク、水酸化アルミニウムを付加する旨も記載されている(特許文献2請求項3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭56−35547号公報
【特許文献2】実公昭60−175628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これら文献に記載の加工紙は難燃性を発揮するものの、消防庁が求める防炎性までは発揮できなかった。この発明は、簡便な手法で段ボールに十分な防炎性を付与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、この無機質層以外の層に、リン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、紙層より無機質層側を外側に向けて配したライナとして用いることにより、上記の課題を解決したのである。
【0007】
紙層とは別に設けた無機質層を、防炎性能を発揮すべき面に配するとともに、その無機質層とは別に難燃剤を含有させることで、紙層の燃焼を防ぐことができる。
【0008】
この難燃剤の含有方法としては、無機質層のさらに外面に難燃剤コーティング層として設ける形態と、紙層自体に含浸させる形態とのいずれでも効果を発揮する。前者の場合は二層による相乗的な難燃、防炎効果となり、後者の場合は無機質層による防護効果に加えて、紙層自体が難燃となることで、全体として十分な防炎効果を発揮するようになる。
【0009】
難燃剤コーティング層を形成させる場合は、リン及び窒素の複合化合物とともに、水酸化アルミニウムや酸化チタンなどの顔料と、ポリリン酸塩系化合物を混合して無機質層上に塗工する。
【0010】
また、難燃剤を紙層に含浸させる場合は、スラリーや溶液として液状にした後、スプレーや印刷機などにより含ませる方法が挙げられる。
【0011】
この防炎段ボールが表側から火炎と接触しても、無機質層によって紙層を覆われているため、表側からは容易に着火しない。表側のライナが燃え尽きて破れたとしても、中芯と裏側のライナに覆われているため、その破れた穴には容易に空気が到達することができず、中芯と裏側のライナまで燃え尽きることにはならず、炎を防ぎきることができる。もし中芯と裏側のライナがなく、防炎紙だけでは、防炎紙が表側から破られた時点で裏側に炎が周り、裏側に新鮮な空気が供給されて、裏側から燃え尽きてしまう。つまり、この防炎段ボールの防炎性能は、段ボールの構成を取ることで発揮されている。
【0012】
もちろん、上記の防炎紙を、防炎段ボールの裏側のライナとして用いると、さらに防炎能力が高まる。
【0013】
また、上記の防炎紙をそのまま表側又は裏側のライナとして、紙層より無機質層を中芯に対して外側に向けて配する構成以外に、上記の防炎紙を、段ボールライナの表面や裏面に貼り付け、合紙して用いることによっても、防炎段ボールを得ることができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明にかかる防炎段ボールを用いることにより、高い防炎性能を持たせることができる。また、紙層に無機質層が積層されているので、その防炎段ボールの強度も高いものとなる。この防炎段ボールを建材用パネルとして用いると、安価かつ軽量で、防炎効果の高い建材として用いることができる。また、この防炎段ボールを箱として用いると高い耐火性能を発揮できるので、それを用いた箱を保管していた倉庫が火災に遭ったときでも、火の周りの速さを抑制する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の第一の実施形態の断面図
【図2】この発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の第二の実施形態の断面図
【図3】この発明にかかる防炎段ボールの第一の実施形態の断面図
【図4】この発明にかかる防炎段ボールの第二の実施形態の断面図
【図5】この発明にかかる防炎段ボールの第三の実施形態の断面図
【図6】この発明にかかる防炎段ボールの第四の実施形態の断面図
【図7】実施例1aの試験後の表面写真
【図8】実施例2aの試験後の表面写真
【図9】比較例1の試験後の表面写真
【図10】比較例4の試験後の表面写真
【図11】比較例5の試験後の表面写真
【図12】比較例6の試験後の表面写真
【図13】比較例7の試験後の表面写真
【図14】比較例8の試験後の表面写真
【図15】比較例9の試験後の表面写真
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、第一の実施形態について説明する。図1はこの発明の第一の実施形態にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の断面図である。この防炎紙21は紙層11と、無機質層12との積層体である。
【0017】
紙層11を形成する紙は、少なくともパルプを50質量%以上含み、ガラス繊維や合成繊維など他の成分を構成要素として含んでいてもよい。また、紙層11は前記紙以外に、難燃剤を含浸したものである必要がある。この難燃剤は少なくともリン及び窒素の複合化合物を含む。この難燃剤を、液中に分散させてスラリー又は溶液とした後、スプレーやグラビア印刷機などにより紙層11の表面に付与して含浸させる。この含浸工程は上記の無機質層12と積層させた後に行ってもよいし、無機質層12と積層する前に予め行っていてもよい。
【0018】
上記紙層11が含有する上記難燃剤の乾燥後における含有量は5g/m2以上100g/m2以下であるとよい。5g/m2未満であると防炎効果が不十分であり、100g/m2を超えて含有させても塗工量に見合う防炎効果の向上は見込めず、20g/m2以下であるとより好ましい。
【0019】
無機質層12は、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンからなる顔料のうち少なくとも一つを含み、ラテックスやアクリル樹脂などからなる有機バインダーによりそれら顔料を上記紙の表面上に固定したものである。具体的には、上記顔料と有機バインダーとを水又は溶剤中に分散させた混合液を、刷毛やスプレーなどにより上記紙上に塗工して形成する。
【0020】
次に、第二の実施形態について説明する。図2はこの発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の、第二の実施形態にかかる防炎紙22の断面図である。この防炎紙22は、紙層11aと、無機質層12と、難燃剤コーティング層13とを順に積層した積層体である。
【0021】
紙層11aを形成する紙は、第一の実施形態の紙層11に用いる紙と同じ紙を用いることができる。一方、上記難燃剤は含浸していてもよいし、含浸していなくてもよい。上記難燃剤を含浸されたものであると防炎効果はさらに高まるが、この第二の実施形態では難燃剤コーティング層13があるため、紙層11aが上記難燃剤を含浸していなくても十分な防炎効果を発揮する。
【0022】
無機質層12は上記の第一の実施形態と同様の条件であればよい。
【0023】
難燃剤コーティング層13は、上記難燃剤と、水酸化アルミニウム、酸化チタン、又はその両方と、ポリリン酸塩などのリン系化合物とからなる。具体的な形成方法としては、紙層11a上に無機質層12を形成させた後、難燃剤コーティング層13を形成する化合物を水などの溶剤からなる液中で混合して、無機質層12上に刷毛などで塗工する方法が挙げられる。
【0024】
これらの防炎紙21、防炎紙22を紙層11より無機質層12側を外側に配して段ボールのライナとして用いると、防炎効果を有する防炎段ボールを得ることができる。なお、防炎紙22の場合は、最外層が難燃剤コーティング層13となる。
【0025】
以下、この発明にかかる防炎段ボールの実施形態について説明する。図及び説明では防炎紙21を用いた例を示すが、いずれの実施形態でも、防炎紙21の代わりに防炎紙22を用いてもよい。その場合、紙層11aを内側に、すなわち難燃剤コーティング層13を外側に配してライナとして用いる。
【0026】
防炎段ボールの第一の実施形態について図3の断面図を用いて説明する。
この実施形態にかかる防炎段ボールを得るには、まず防炎紙21を表ライナとし、中芯25及び裏ライナ26が防炎紙21以外の紙又は古紙からなる段ボールを、通常の段ボールと同様の接着手段により接着する。次に、そうして得た段ボール二枚を、裏ライナ26同士を合わせて二枚の段ボールを一体化させて完成する。裏ライナ26同士を合わせる方法としては、接着剤で表面同士を接着させてもよいし、端面を接着テープで留めて一体化させてもよい。このようにして得られた防炎段ボールは、両面の表面に防炎効果を発揮する。紙層11が難燃剤を含有するため、紙層11自体も無機質層12と一体となって防炎効果を発揮し、防炎紙21が外側から炎と接触して破れるとしても一部に留まり、中芯25や裏ライナ26,26を貫通して、炎が逆側の面まで到達することを防ぐ。炎は逆側の面まで到達しない限り、空気が十分に補給されないために、それ以上段ボールを延焼させることができない。このような仕組みにより中芯25が焦げる程度で延焼を食い止める防炎性能を発揮できる。
【0027】
防炎段ボールの第二の実施形態について図4の断面図を用いて説明する。この実施形態にかかる防炎段ボールは、表ライナと裏ライナの両方に、それぞれ無機質層12を外側に配した防炎紙21を用い、それぞれを紙又は古紙製の一般的な中芯27と接着させたものである。この実施形態でも、紙層11と無機質層12とが一体となって防炎効果を発揮し、中芯27が燃えることを防ぐ。
【0028】
防炎段ボールの第三の実施形態について図5を用いて説明する。この実施形態は、第二の実施形態における中芯27の代わりに、二層の中芯28、30と、その間にある中間ライナ29を有する積層段ボールである。第二の実施形態と同様に、表裏の両方のライナは防炎紙21からなり、中芯28,30が燃えることを防ぐ。
【0029】
防炎段ボールの第四の実施形態について図6の断面図を用いて説明する。この実施形態は、二枚の積層ライナ32と中芯33とからなり、積層ライナ32はいずれも通常のライナ31と防炎紙21とを積層させたものであり、防炎紙21の無機質層12側が表面に配されている。この実施形態にかかる防炎段ボールを製造するには、予め一般の板紙と防炎紙21とを合紙して積層ライナ32を得て、一般的な段ボールと同様の手順により中芯33と接着させる方法と、一般の板紙からなるライナ31二枚と中芯33とで先に段ボールを製造した後、ライナ31上に、防炎紙21を無機質層12側が外側となるように配して接着させる方法とが挙げられる。
【0030】
これらの実施形態において、防炎紙21(防炎紙22の場合も含む)を中芯と接着させる際に用いる糊に、上記の難燃剤に用いたリン及び窒素の複合化合物を混合したものを用いると、さらに防炎性能を高めることができる。
【0031】
これらの防炎段ボールは、箱として用いてもよいし、建材パネルとして用いてもよい。いずれの実施形態も、上記防炎紙21又は防炎紙22がライナとして、防炎性能を発揮する側を外側に向けて露出しているので、高い防炎性能を発揮できる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例を挙げてこの発明を具体的に示す。防炎性能の試験は、日本防炎協会が規定する試験方法に則り行った。具体的には、試験体を45℃に傾けて下から65mmの炎を2分間接炎し、試験後の検体の残炎時間、残じん時間、炭化面積、試験終了15分後のくすぶりの有無で評価した。試験体のサイズは29cm×19cmで、同仕様の防炎段ボールを二枚、裏ライナの表面同士を貼り合わせたものを用いた。
【0033】
(実施例1a〜1c)
紙層として無機質層を含有する紙(レンゴー(株)製、型番:CRC230、無地。表面に炭酸カルシウムからなる無機質層を約10質量%分形成している)を用い、これに、無機層側と反対側の面から難燃剤(リン・窒素系、薬液:70質量%、水:20質量%、イソプロピルアルコール:10質量%)を、wet着量が10.0g/m2となるように含浸させて表ライナを作成した。また、中芯(レンゴー(株)製、型番:ETS120、一般段ボール用)に、表ライナ側に配する面側から、難燃剤(リン・窒素系、薬液:50質量%、水:48質量%、イソプロピルアルコール:2質量%)を、wet着量が30.0g/m2となるように含浸させた。さらに、裏ライナとして、通常のライナ(レンゴー(株)製、型番:RKA210)を用意した。これらの表ライナ、中芯、裏ライナを用い、表ライナは無機質層を外表面側に配して、それぞれを接着させて防炎段ボールを得た。このようにして製造した防炎段ボール三枚(1a,1b,1c)について、上記の防炎性能の試験を実施した。その結果を表1に示す。また、実施例1aの試験後の表面写真を図7に示す。いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0034】
【表1】
【0035】
(実施例2a〜2c)
実施例1a〜1cにおいて、表ライナを同型番でオフセット印刷を施したものに変更した以外は同様の手順により防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。また、実施例2aの試験後の表面写真を図8に示す。いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0036】
(実施例3a〜3b)
実施例1a〜1cにおいて、表ライナのコートボールから無機質層を5.0質量%に減少させたものを用いた以外は同様の手順により防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。炭化時間がやや長くなったものの、いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0037】
(実施例4)
実施例1aにおいて、中芯に含有させる難燃剤を、ホウ素系難燃剤に変更した以外は同様の手順により防炎段ボールを製造したところ、残炎時間は0となり、残じん時間も最小限に食い止めることができた。ただし、中芯の紙のごわつきが大きく、反りの修正が効かないため、防炎段ボールとしてはやや使いにくいものとなった。
【0038】
(比較例1〜6)
表ライナとして、無機質層を有さないライナ(レンゴー(株)製、型番:RKA210)を使用し、難燃剤の塗工量を表1のように変更させた。一方、中芯には実施例1と同じ中芯を、難燃剤を含浸させずに用いた。裏ライナは実施例1と同様とした。実施例1と同様の手順により防炎段ボールを得て、同様の防炎性能の試験を実施した。その結果を表1に示す。比較例1〜4は加熱終了までに全焼してしまい、比較例5及び6は全焼まではしなかったものの、炭化面積が大きく広がっており、防炎試験の基準を満足できなかった。比較例1,4,5、6の試験後の表面写真を、それぞれ図9〜12に示す。
【0039】
(比較例7〜9)
上記の実施例1で用いたライナのみについて同様の防炎試験を行ったところ、破れた箇所から裏側に火が回って燃え始め、24秒後貫通した(比較例7)。実施例1で表ライナに用いた無地の無機質層を有する紙(比較例8)では43秒で貫通し、実施例2で表ライナに用いた印刷した無機質層を有する紙(比較例9)では45秒で貫通した。それぞれの試験後の表面写真を図13〜15に示す。
【0040】
(比較例10〜12)
表ライナとして、実施例1で用いたものと同じ無地の無機質層を有する紙を使用し、ホウ素系難燃剤を表1に記載の量だけ含浸させた。また、中芯として、実施例1で用いたものと同じ中芯に、ホウ素系難燃剤を表1に記載の量だけ含浸させた。さらに、裏ライナとしては実施例1と同じライナをそのまま用いた。これらを同様の手順により接着して防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。全焼まではしなかったものの、残じん時間が長く、炭化面積が大きく広がり、防炎試験の基準を満足できなかった。
【0041】
(比較例13)
表ライナとして、無機質層を有さない上記のライナを使用したこと以外は、実施例1aと同様の手順により、表ライナと中芯のそれぞれにリン・窒素系難燃剤を含浸させた段ボールを得た。防炎試験を行ったところ、比較例7〜9よりは長く炎に耐えたが、最終的には貫通して全焼した。
【符号の説明】
【0042】
11,11a 紙層
12 無機質層
13 難燃剤コーティング層
21,22 防炎紙
25,27,28,30,33 中芯
26 裏ライナ
29 中間ライナ
31 ライナ
32 積層ライナ
【技術分野】
【0001】
この発明は、難燃効果だけでなく、防炎効果を有する段ボールに関する。
【背景技術】
【0002】
紙や段ボールが燃えて、それ自体やそれらで包装していたものまで焼失しまうことを防ぐために、紙に難燃効果を持たせることが様々に検討されている。特許文献1には、ポリクラール繊維や無機繊維を混抄した難燃性基紙に、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの充填剤と高分子バインダーとの混合液を塗工した難燃性化粧シートが記載されている(特許文献1カラム3第16〜34行目等))。また、高分子バインダーにさらに三酸化アンチモン、不溶化高分子燐化合物等の難燃剤を添加してさらに難燃化を図ることも記載されている(同文献カラム3第37〜39行目)。
【0003】
また、特許文献2には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素を複数用いてカーボンブラックと合成樹脂バインダーと混合した不燃剤を、ライナや中芯に塗布又は含浸させた難燃耐火性段ボールが記載されている(特許文献2請求項1、2)。また、不燃材としてガラス繊維、マイカ、クレイ、タルク、水酸化アルミニウムを付加する旨も記載されている(特許文献2請求項3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公昭56−35547号公報
【特許文献2】実公昭60−175628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これら文献に記載の加工紙は難燃性を発揮するものの、消防庁が求める防炎性までは発揮できなかった。この発明は、簡便な手法で段ボールに十分な防炎性を付与することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、この無機質層以外の層に、リン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、紙層より無機質層側を外側に向けて配したライナとして用いることにより、上記の課題を解決したのである。
【0007】
紙層とは別に設けた無機質層を、防炎性能を発揮すべき面に配するとともに、その無機質層とは別に難燃剤を含有させることで、紙層の燃焼を防ぐことができる。
【0008】
この難燃剤の含有方法としては、無機質層のさらに外面に難燃剤コーティング層として設ける形態と、紙層自体に含浸させる形態とのいずれでも効果を発揮する。前者の場合は二層による相乗的な難燃、防炎効果となり、後者の場合は無機質層による防護効果に加えて、紙層自体が難燃となることで、全体として十分な防炎効果を発揮するようになる。
【0009】
難燃剤コーティング層を形成させる場合は、リン及び窒素の複合化合物とともに、水酸化アルミニウムや酸化チタンなどの顔料と、ポリリン酸塩系化合物を混合して無機質層上に塗工する。
【0010】
また、難燃剤を紙層に含浸させる場合は、スラリーや溶液として液状にした後、スプレーや印刷機などにより含ませる方法が挙げられる。
【0011】
この防炎段ボールが表側から火炎と接触しても、無機質層によって紙層を覆われているため、表側からは容易に着火しない。表側のライナが燃え尽きて破れたとしても、中芯と裏側のライナに覆われているため、その破れた穴には容易に空気が到達することができず、中芯と裏側のライナまで燃え尽きることにはならず、炎を防ぎきることができる。もし中芯と裏側のライナがなく、防炎紙だけでは、防炎紙が表側から破られた時点で裏側に炎が周り、裏側に新鮮な空気が供給されて、裏側から燃え尽きてしまう。つまり、この防炎段ボールの防炎性能は、段ボールの構成を取ることで発揮されている。
【0012】
もちろん、上記の防炎紙を、防炎段ボールの裏側のライナとして用いると、さらに防炎能力が高まる。
【0013】
また、上記の防炎紙をそのまま表側又は裏側のライナとして、紙層より無機質層を中芯に対して外側に向けて配する構成以外に、上記の防炎紙を、段ボールライナの表面や裏面に貼り付け、合紙して用いることによっても、防炎段ボールを得ることができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明にかかる防炎段ボールを用いることにより、高い防炎性能を持たせることができる。また、紙層に無機質層が積層されているので、その防炎段ボールの強度も高いものとなる。この防炎段ボールを建材用パネルとして用いると、安価かつ軽量で、防炎効果の高い建材として用いることができる。また、この防炎段ボールを箱として用いると高い耐火性能を発揮できるので、それを用いた箱を保管していた倉庫が火災に遭ったときでも、火の周りの速さを抑制する効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】この発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の第一の実施形態の断面図
【図2】この発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の第二の実施形態の断面図
【図3】この発明にかかる防炎段ボールの第一の実施形態の断面図
【図4】この発明にかかる防炎段ボールの第二の実施形態の断面図
【図5】この発明にかかる防炎段ボールの第三の実施形態の断面図
【図6】この発明にかかる防炎段ボールの第四の実施形態の断面図
【図7】実施例1aの試験後の表面写真
【図8】実施例2aの試験後の表面写真
【図9】比較例1の試験後の表面写真
【図10】比較例4の試験後の表面写真
【図11】比較例5の試験後の表面写真
【図12】比較例6の試験後の表面写真
【図13】比較例7の試験後の表面写真
【図14】比較例8の試験後の表面写真
【図15】比較例9の試験後の表面写真
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、この発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、第一の実施形態について説明する。図1はこの発明の第一の実施形態にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の断面図である。この防炎紙21は紙層11と、無機質層12との積層体である。
【0017】
紙層11を形成する紙は、少なくともパルプを50質量%以上含み、ガラス繊維や合成繊維など他の成分を構成要素として含んでいてもよい。また、紙層11は前記紙以外に、難燃剤を含浸したものである必要がある。この難燃剤は少なくともリン及び窒素の複合化合物を含む。この難燃剤を、液中に分散させてスラリー又は溶液とした後、スプレーやグラビア印刷機などにより紙層11の表面に付与して含浸させる。この含浸工程は上記の無機質層12と積層させた後に行ってもよいし、無機質層12と積層する前に予め行っていてもよい。
【0018】
上記紙層11が含有する上記難燃剤の乾燥後における含有量は5g/m2以上100g/m2以下であるとよい。5g/m2未満であると防炎効果が不十分であり、100g/m2を超えて含有させても塗工量に見合う防炎効果の向上は見込めず、20g/m2以下であるとより好ましい。
【0019】
無機質層12は、炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンからなる顔料のうち少なくとも一つを含み、ラテックスやアクリル樹脂などからなる有機バインダーによりそれら顔料を上記紙の表面上に固定したものである。具体的には、上記顔料と有機バインダーとを水又は溶剤中に分散させた混合液を、刷毛やスプレーなどにより上記紙上に塗工して形成する。
【0020】
次に、第二の実施形態について説明する。図2はこの発明にかかる防炎段ボールに用いる防炎紙の、第二の実施形態にかかる防炎紙22の断面図である。この防炎紙22は、紙層11aと、無機質層12と、難燃剤コーティング層13とを順に積層した積層体である。
【0021】
紙層11aを形成する紙は、第一の実施形態の紙層11に用いる紙と同じ紙を用いることができる。一方、上記難燃剤は含浸していてもよいし、含浸していなくてもよい。上記難燃剤を含浸されたものであると防炎効果はさらに高まるが、この第二の実施形態では難燃剤コーティング層13があるため、紙層11aが上記難燃剤を含浸していなくても十分な防炎効果を発揮する。
【0022】
無機質層12は上記の第一の実施形態と同様の条件であればよい。
【0023】
難燃剤コーティング層13は、上記難燃剤と、水酸化アルミニウム、酸化チタン、又はその両方と、ポリリン酸塩などのリン系化合物とからなる。具体的な形成方法としては、紙層11a上に無機質層12を形成させた後、難燃剤コーティング層13を形成する化合物を水などの溶剤からなる液中で混合して、無機質層12上に刷毛などで塗工する方法が挙げられる。
【0024】
これらの防炎紙21、防炎紙22を紙層11より無機質層12側を外側に配して段ボールのライナとして用いると、防炎効果を有する防炎段ボールを得ることができる。なお、防炎紙22の場合は、最外層が難燃剤コーティング層13となる。
【0025】
以下、この発明にかかる防炎段ボールの実施形態について説明する。図及び説明では防炎紙21を用いた例を示すが、いずれの実施形態でも、防炎紙21の代わりに防炎紙22を用いてもよい。その場合、紙層11aを内側に、すなわち難燃剤コーティング層13を外側に配してライナとして用いる。
【0026】
防炎段ボールの第一の実施形態について図3の断面図を用いて説明する。
この実施形態にかかる防炎段ボールを得るには、まず防炎紙21を表ライナとし、中芯25及び裏ライナ26が防炎紙21以外の紙又は古紙からなる段ボールを、通常の段ボールと同様の接着手段により接着する。次に、そうして得た段ボール二枚を、裏ライナ26同士を合わせて二枚の段ボールを一体化させて完成する。裏ライナ26同士を合わせる方法としては、接着剤で表面同士を接着させてもよいし、端面を接着テープで留めて一体化させてもよい。このようにして得られた防炎段ボールは、両面の表面に防炎効果を発揮する。紙層11が難燃剤を含有するため、紙層11自体も無機質層12と一体となって防炎効果を発揮し、防炎紙21が外側から炎と接触して破れるとしても一部に留まり、中芯25や裏ライナ26,26を貫通して、炎が逆側の面まで到達することを防ぐ。炎は逆側の面まで到達しない限り、空気が十分に補給されないために、それ以上段ボールを延焼させることができない。このような仕組みにより中芯25が焦げる程度で延焼を食い止める防炎性能を発揮できる。
【0027】
防炎段ボールの第二の実施形態について図4の断面図を用いて説明する。この実施形態にかかる防炎段ボールは、表ライナと裏ライナの両方に、それぞれ無機質層12を外側に配した防炎紙21を用い、それぞれを紙又は古紙製の一般的な中芯27と接着させたものである。この実施形態でも、紙層11と無機質層12とが一体となって防炎効果を発揮し、中芯27が燃えることを防ぐ。
【0028】
防炎段ボールの第三の実施形態について図5を用いて説明する。この実施形態は、第二の実施形態における中芯27の代わりに、二層の中芯28、30と、その間にある中間ライナ29を有する積層段ボールである。第二の実施形態と同様に、表裏の両方のライナは防炎紙21からなり、中芯28,30が燃えることを防ぐ。
【0029】
防炎段ボールの第四の実施形態について図6の断面図を用いて説明する。この実施形態は、二枚の積層ライナ32と中芯33とからなり、積層ライナ32はいずれも通常のライナ31と防炎紙21とを積層させたものであり、防炎紙21の無機質層12側が表面に配されている。この実施形態にかかる防炎段ボールを製造するには、予め一般の板紙と防炎紙21とを合紙して積層ライナ32を得て、一般的な段ボールと同様の手順により中芯33と接着させる方法と、一般の板紙からなるライナ31二枚と中芯33とで先に段ボールを製造した後、ライナ31上に、防炎紙21を無機質層12側が外側となるように配して接着させる方法とが挙げられる。
【0030】
これらの実施形態において、防炎紙21(防炎紙22の場合も含む)を中芯と接着させる際に用いる糊に、上記の難燃剤に用いたリン及び窒素の複合化合物を混合したものを用いると、さらに防炎性能を高めることができる。
【0031】
これらの防炎段ボールは、箱として用いてもよいし、建材パネルとして用いてもよい。いずれの実施形態も、上記防炎紙21又は防炎紙22がライナとして、防炎性能を発揮する側を外側に向けて露出しているので、高い防炎性能を発揮できる。
【実施例】
【0032】
以下、実施例を挙げてこの発明を具体的に示す。防炎性能の試験は、日本防炎協会が規定する試験方法に則り行った。具体的には、試験体を45℃に傾けて下から65mmの炎を2分間接炎し、試験後の検体の残炎時間、残じん時間、炭化面積、試験終了15分後のくすぶりの有無で評価した。試験体のサイズは29cm×19cmで、同仕様の防炎段ボールを二枚、裏ライナの表面同士を貼り合わせたものを用いた。
【0033】
(実施例1a〜1c)
紙層として無機質層を含有する紙(レンゴー(株)製、型番:CRC230、無地。表面に炭酸カルシウムからなる無機質層を約10質量%分形成している)を用い、これに、無機層側と反対側の面から難燃剤(リン・窒素系、薬液:70質量%、水:20質量%、イソプロピルアルコール:10質量%)を、wet着量が10.0g/m2となるように含浸させて表ライナを作成した。また、中芯(レンゴー(株)製、型番:ETS120、一般段ボール用)に、表ライナ側に配する面側から、難燃剤(リン・窒素系、薬液:50質量%、水:48質量%、イソプロピルアルコール:2質量%)を、wet着量が30.0g/m2となるように含浸させた。さらに、裏ライナとして、通常のライナ(レンゴー(株)製、型番:RKA210)を用意した。これらの表ライナ、中芯、裏ライナを用い、表ライナは無機質層を外表面側に配して、それぞれを接着させて防炎段ボールを得た。このようにして製造した防炎段ボール三枚(1a,1b,1c)について、上記の防炎性能の試験を実施した。その結果を表1に示す。また、実施例1aの試験後の表面写真を図7に示す。いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0034】
【表1】
【0035】
(実施例2a〜2c)
実施例1a〜1cにおいて、表ライナを同型番でオフセット印刷を施したものに変更した以外は同様の手順により防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。また、実施例2aの試験後の表面写真を図8に示す。いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0036】
(実施例3a〜3b)
実施例1a〜1cにおいて、表ライナのコートボールから無機質層を5.0質量%に減少させたものを用いた以外は同様の手順により防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。炭化時間がやや長くなったものの、いずれも、残炎時間は0秒であり、残じん時間も最小限に食い止めることができ、試験の求める性能をクリアした。
【0037】
(実施例4)
実施例1aにおいて、中芯に含有させる難燃剤を、ホウ素系難燃剤に変更した以外は同様の手順により防炎段ボールを製造したところ、残炎時間は0となり、残じん時間も最小限に食い止めることができた。ただし、中芯の紙のごわつきが大きく、反りの修正が効かないため、防炎段ボールとしてはやや使いにくいものとなった。
【0038】
(比較例1〜6)
表ライナとして、無機質層を有さないライナ(レンゴー(株)製、型番:RKA210)を使用し、難燃剤の塗工量を表1のように変更させた。一方、中芯には実施例1と同じ中芯を、難燃剤を含浸させずに用いた。裏ライナは実施例1と同様とした。実施例1と同様の手順により防炎段ボールを得て、同様の防炎性能の試験を実施した。その結果を表1に示す。比較例1〜4は加熱終了までに全焼してしまい、比較例5及び6は全焼まではしなかったものの、炭化面積が大きく広がっており、防炎試験の基準を満足できなかった。比較例1,4,5、6の試験後の表面写真を、それぞれ図9〜12に示す。
【0039】
(比較例7〜9)
上記の実施例1で用いたライナのみについて同様の防炎試験を行ったところ、破れた箇所から裏側に火が回って燃え始め、24秒後貫通した(比較例7)。実施例1で表ライナに用いた無地の無機質層を有する紙(比較例8)では43秒で貫通し、実施例2で表ライナに用いた印刷した無機質層を有する紙(比較例9)では45秒で貫通した。それぞれの試験後の表面写真を図13〜15に示す。
【0040】
(比較例10〜12)
表ライナとして、実施例1で用いたものと同じ無地の無機質層を有する紙を使用し、ホウ素系難燃剤を表1に記載の量だけ含浸させた。また、中芯として、実施例1で用いたものと同じ中芯に、ホウ素系難燃剤を表1に記載の量だけ含浸させた。さらに、裏ライナとしては実施例1と同じライナをそのまま用いた。これらを同様の手順により接着して防炎段ボールを作成した。その試験結果を表1に示す。全焼まではしなかったものの、残じん時間が長く、炭化面積が大きく広がり、防炎試験の基準を満足できなかった。
【0041】
(比較例13)
表ライナとして、無機質層を有さない上記のライナを使用したこと以外は、実施例1aと同様の手順により、表ライナと中芯のそれぞれにリン・窒素系難燃剤を含浸させた段ボールを得た。防炎試験を行ったところ、比較例7〜9よりは長く炎に耐えたが、最終的には貫通して全焼した。
【符号の説明】
【0042】
11,11a 紙層
12 無機質層
13 難燃剤コーティング層
21,22 防炎紙
25,27,28,30,33 中芯
26 裏ライナ
29 中間ライナ
31 ライナ
32 積層ライナ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙からなる紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、前記無機質層以外の層にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、前記紙層より前記無機質層を中芯に対して外側に配し、少なくとも一方のライナの一部又は全部として露出させた両面段ボールである、防炎段ボール。
【請求項2】
紙からなる紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、前記無機質層以外の層にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、上記紙層より上記無機質層側を外側に配してライナと合紙した積層ライナを、防炎紙側を外側に配して段ボールの両表面を構成するそれぞれのライナとして用いた防炎段ボール。
【請求項3】
上記難燃剤が上記紙層に含浸されたものである請求項1又は2に記載の防炎段ボール。
【請求項4】
上記難燃剤が、上記無機質層の上記紙層と反対側の面上に設けた難燃剤コーティング層に含有されたものである請求項1又は2に記載の防炎段ボール。
【請求項1】
紙からなる紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、前記無機質層以外の層にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、前記紙層より前記無機質層を中芯に対して外側に配し、少なくとも一方のライナの一部又は全部として露出させた両面段ボールである、防炎段ボール。
【請求項2】
紙からなる紙層の一方の表面上に炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタンの少なくとも一つを含む無機質層を設け、前記無機質層以外の層にリン及び窒素の複合化合物とからなる難燃剤を含有させた防炎紙を、上記紙層より上記無機質層側を外側に配してライナと合紙した積層ライナを、防炎紙側を外側に配して段ボールの両表面を構成するそれぞれのライナとして用いた防炎段ボール。
【請求項3】
上記難燃剤が上記紙層に含浸されたものである請求項1又は2に記載の防炎段ボール。
【請求項4】
上記難燃剤が、上記無機質層の上記紙層と反対側の面上に設けた難燃剤コーティング層に含有されたものである請求項1又は2に記載の防炎段ボール。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−91210(P2013−91210A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−233923(P2011−233923)
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000115980)レンゴー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】
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