説明

防護面付きヘルメット

【課題】 顔を保護する防護面の円滑な昇降動作を実現するとともに、防護面の着脱が容易であり、更に部品点数を少なくして大幅なコスト低減化を図ることが可能な防護面付きヘルメットを提供する。
【解決手段】 帽体1の内部で開口部近傍にハンモックを取付けるブラケット板を帽体の内面との間に間隔を設けて取付けるとともに、帽体の内方前部で該帽体とブラケット板との間に顔を保護する防護面3を昇降可能に支持してなる防護面付きヘルメットであって、防護面の左右上端部に各々2つの回転自在なコロ4,4を上下に列設するとともに、コロを受け入れて昇降案内する前後一対の縦リブ9,10からなる案内溝5,5を帽体の内面又はブラケット板の外側に形成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防護面付きヘルメットに係わり、更に詳しくは防護面が帽体に対して昇降可能な防護面付きヘルメットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、防護面を有する安全ヘルメットは、帽体内部に補助板を設置し、その補助板にスリット状の溝を2本から3本設け、防護面よりリベットの構造を持った合成樹脂部品で溝を挟み込むように固定し、リベットの隙間を活用して昇降を可能とするものであり、容易な摺動が得られず、操作が困難であったこと、補助板等の余分な部品を必要とするのでコスト高となること等の欠点があった。
【0003】
例えば、特許文献1には、帽体と、その帽体内側のしころ取付板との間に防火帽装着者の顔面を覆うメガネが引き出し、格納自在に設けられた消防用防火帽において、しころ取付板に2本のリンクの一側部を軸支し、そのリンクの他側部に案内長孔を開設してメガネに固着した係合突起を着脱可能に係合すると共に、前記リンクの軸支部に、該リンクを顔面保護位置より更に下方へ引き出し可能とするスライド溝を形成し、しころ取付板の上下幅を広げること無くメガネの係合位置を帽体の下側縁より下方に露出させ、簡単にメガネの交換を行うことができるメガネの取付構造が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、帽体の内側に取付けられるしころ取付板にメガネがスライド可能、且つ着脱可能に取付けられて帽体に対して出し入れ可能にされた消防用ヘルメットにおいて、前記しころ取付板はその表面に、メガネを着脱可能、且つメガネの下限位置を掛止保持する掛止部と、該掛止部を挟んで左右両側に、前記しころ取付板とでメガネの左右両側縁を着脱可能に挟持して該メガネを前後左右方向不動状態で上下方向に案内する弾性を有した2枚の案内板とを備え、前記案内板は前記メガネを挟持する面に、メガネを上下方向に案内する案内部を上下方向に延長して設けると共に、該案内部の上下にメガネの上限及び下限位置を保持する保持部を設けて形成され、一方前記しころ取付板に取付けられたメガネはその上部面に、前記掛止部に上下方向着脱可能、且つ前後方向不動に掛止される掛止片と、前記メガネの左右両側縁の上部に前記案内板における案内部に上下方向スライド可能、且つ前後方向着脱可能に係合すると共に、保持部に上下方向着脱可能に保持される係合片とを備えた消防用ヘルメットにおけるメガネの取付構造が開示されている。
【0005】
そして、特許文献3には、ヘルメット本体の内面の前部に、ヘルメット本体の内面の上部に沿うように突出する対衝撃補強支持アームを備えたシールドボックスが取付けられ、シールドボックスの前面にはヘルメット本体の内面の前部とシールドボックスとの間の間隙に挿入されるシールド板が取付けられると共に、シールド板の裏面の左右両側に係止部を設け、シールドボックスの左右両側に上下方向に延びたガイド溝を設けると共にガイド溝の下端にシールド板の係止部が着脱可能となった貫通孔を設け、シールド板に設けた各係止部を各ガイド溝にそれぞれ挿入してシールド板を昇降可能とされ、ヘルメット本体の内面の後部にはシコロを取付ける取付バンドが取付けられ、シールドボックス及び取付バンドにヘルメット本体の使用者の頭部に被さるハンモックを取付けた消防用ヘルメットが開示されている。
【特許文献1】実開平6−50659号公報
【特許文献2】特開平10−168635号公報
【特許文献3】特開2000−27021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、顔を保護する防護面の円滑な昇降動作を実現するとともに、防護面の着脱が容易であり、更に部品点数を少なくして大幅なコスト低減化を図ることが可能な防護面付きヘルメットを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前述の課題解決のために、帽体の内部で開口部近傍にハンモックを取付けるブラケット板を帽体の内面との間に間隔を設けて取付けるとともに、帽体の内方前部で該帽体とブラケット板との間に顔を保護する防護面を昇降可能に支持してなる防護面付きヘルメットであって、前記防護面の左右上端部に各々2つの回転自在なコロを上下に列設するとともに、該コロを受け入れて昇降案内する前後一対の縦リブからなる案内溝を前記帽体の内面又は前記ブラケット板の外側に形成してなる防護面付きヘルメットを構成した(請求項1)。
【0008】
ここで、前記案内溝の上下端における両縦リブの端部は連続して閉じており、該案内溝の上下端部にはそれぞれ防護面の格納状態及び引出し状態を維持する上下係止手段を設けていることが好ましい(請求項2)。
【0009】
また、前記防護面を格納状態に維持する上係止手段は、一対の縦リブの対向面に突設した突起であり、該突起の突出高さを上方の前記コロが強制的に上方へ通過し、防護面の自重では下方へ通過しないように設定してなること(請求項3)、前記防護面を引出し状態に維持する下係止手段は、下方の前記コロを当止する前記案内溝の溝終端部と、一対の縦リブの対向面に突設した突起とからなり、該突起の突出高さを下方の前記コロが強制的に通過し、前記案内溝の溝終端部に当止することで防護面の自由な上昇を抑制することが好ましい(請求項4)。
【0010】
また、前記案内溝の下端部は、前記両コロが同時に収容できる上下寸法を有する部分を前方へ平行に変位させ、前記防護面が引出される際に顔面より変位分だけ前方へ平行移動するように設定してなることが好ましい(請求項5)。
【0011】
そして、前記帽体の内面に前記案内溝を形成するとともに、前記防護面の前面側に前記コロを突設し、当該保護面の成形時の曲率半径を帽体への装着時の曲率半径よりも大きく設定し、該保護面の弾性復元力により前記コロを案内溝内の後側縦リブに圧接して自己保持してなることがより好ましい(請求項6)。
【0012】
また、前記ブラケット板の外側に前記案内溝を形成するとともに、前記防護面の後面側に前記コロを突設し、当該保護面の成形時の曲率半径を帽体への装着時の曲率半径よりも小さく設定し、該保護面の弾性復元力により前記コロを案内溝内の前側縦リブに圧接して自己保持してなることも好ましい(請求項7)。
【0013】
更に、前後一対の縦リブからなる案内溝を有する案内部材を、前記帽体及びブラケット板とは別体で成形し、該案内部材を前記帽体の内面又は前記ブラケット板の外側に接着してなることも可能である(請求項8)。
【発明の効果】
【0014】
以上にしてなる請求項1に係る発明の防護面付きヘルメットは、帽体の内面又はブラケット板の外側に形成した前後一対の縦リブからなる案内溝に、防護面の左右上端部の各々に列設した2つのコロを受け入れて、帽体に対して防護面を円滑に昇降案内することができ、しかも部品点数が少なくし、また防護面を帽体の内面とブラケット板との間に配してコロを案内溝に嵌合するだけで簡単に装着することができるので、大幅なコスト低減化を図ることができる。また、防護面を外したり、交換する際には、コロを案内溝から外すだけの簡単な作業で済むのである。
【0015】
請求項2によれば、両縦リブの端部は連続して閉じているので、上下にコロが外れる恐れがなく、また防護面の格納状態及び引出し状態を、案内溝の上下端部にはそれぞれ設けた上下係止手段によって確実に維持することができる。
【0016】
請求項3によれば、防護面を持ち上げて、上方のコロを、上係止手段を構成する一対の縦リブの対向面に突設した突起を強制的に上方へ通過させるだけで、該防護面が自重では下降しないので、格納状態を維持することができる。
【0017】
請求項4によれば、防護面を引き下げ、下方のコロを下係止手段を構成する一対の縦リブの対向面に突設した突起に対し強制的に下方へ通過させるとともに案内溝の溝終端部に当止することにより、防護面の自由な上昇を抑制して引出し状態を維持することができる。
【0018】
請求項5によれば、案内溝の下端部に上下のコロが同時に収容できる上下寸法を有する部分を前方へ平行に変位させ、防護面が引出される際に顔面より変位分だけ前方へ平行移動するようにして、引出し状態を維持することができる。
【0019】
請求項6又は7によれば、保護面の弾性復元力によりコロを案内溝内の後側縦リブ又は前側縦リブに圧接して自己保持することができ、またコロを案内溝から外す際にブラケット板を内方へ変形させれば防護面の着脱を簡単に行うことができるにも係わらず、当該ヘルメットを頭に被った使用状態では、ブラケット板が内方へ変形しないのでコロが案内溝から簡単に外れることはないのである。
【0020】
請求項8によれば、案内溝を形成した案内部材を、帽体の内面又はブラケット板の外側に接着することにより、帽体に防護面を昇降可能に装着することができ、汎用の帽体にオプションとして防護面を設けることができるので、帽体又は製造コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。図1は本発明に係る防護面付きヘルメットを示し、図2は防護面の格納状態、図3は防護面の引出し状態を示し、図4は帽体とブラケット板と防護面の位置関係を示し、図5は防護面を示し、図中符号1は帽体、2はブラケット板、3は防護面、4はコロ、5は案内溝、6は上係止手段、7は下係止手段をそれぞれ示している。
【0022】
本発明に係る防護面付きヘルメットは、図1〜図4に示すように、帽体1の内部で開口部近傍にハンモック(図示せず)を取付けるブラケット板2を帽体1の内面8との間に間隔を設けて取付けるとともに、帽体1の内方前部で該帽体1とブラケット板2との間に顔を保護する防護面3を昇降可能に支持してなる防護面付きヘルメットであって、前記防護面3の左右上端部に各々2つの回転自在なコロ4,4を上下に列設するとともに、該コロ4,4を受け入れて昇降案内する前後一対の縦リブ9,10からなる案内溝5,5を前記帽体1の内面8又は前記ブラケット板2の外側11に形成した構造を有している。
【0023】
更に詳しくは、前記案内溝5の上下端における両縦リブ9,10の端部は連続して閉じており、該案内溝5の上下端部にはそれぞれ防護面の格納状態及び引出し状態を維持する上下係止手段6,7を設けている。具体的には、前記防護面3を格納状態に維持する上係止手段6は、一対の縦リブ9,10の対向面に突設した突起12,12であり、該突起12,12の突出高さを上方の前記コロ4が強制的に上方へ通過し、防護面3の自重では下方へ通過しないように設定している。また、前記防護面3を引出し状態に維持する下係止手段7は、一対の縦リブ9,10の対向面に突設した突起22,22であり、該突起22,22の突出高さを下方の前記コロ4が強制的に下方へ通過し、前記案内溝5の溝終端部13で当止することにより防護面3の自由な上昇を抑制して引出し状態を維持するように設定している。
【0024】
更に、前記案内溝5の前後縦リブ9,10の内面間隔は前記コロ4の直径よりも僅かに大きい寸法に設定し、また案内溝5の長さは前記防護面3の昇降に必要な移動量に見合った長さに設定している。本発明では、上下にコロ4,4を列設したことにより、両コロ4,4が前後縦リブ9,10に位置してその長手方向へ移動する際に、該コロ4,4は前後縦リブ9,10の何れかに接触して円滑に回転するので、前記防護面3の前後方向の振れを最小に抑制して昇降案内することができる。
【0025】
また、前記案内溝5の下端部は、前記両コロ4,4を同時に収容できる上下寸法を有する部分が前方へ平行に変位してあり、上部の直線部との境界部分が前記屈曲部14となっている。従って、前記防護面3を格納状態(図2参照)から下降させると、前記コロ4,4は案内溝5の直線部を転動して該防護面3が上下移動し、下方のコロ4が前記屈曲部14を通過する際に該防護面3の下部が前方へ回動変位し、その後、下降に伴って防護面3の下部が後方へ徐々に傾斜角度を元に戻しながら、上方のコロ4の前上部外周が屈曲部14に当接すると同時に、該防護面3が顔面前方へ平行移動した引出し状態となるのである(図3参照)。顔面と防護面3の位置関係は、前記案内溝5の前方へ平行変位させる量で決まる。このように防護面3と顔面との位置を適度に離すことにより、例えば、ヘルメット装着者が眼鏡を着用している場合に、眼鏡と防護面3との接触を回避させることが可能となる。
【0026】
本実施形態では、図4、図6及び図7に示すように、前記帽体1の内面8に前記案内溝5,5を一体形成するとともに、前記防護面3の前面側に前記コロ4,4を突設し、当該保護面3の成形時の曲率半径を帽体1への装着時の曲率半径よりも大きく設定し、該保護面3の弾性復元力により前記コロ4,4を案内溝5,5内の後側縦リブ10,10に圧接して自己保持するようにしている。
【0027】
つまり、前記案内溝5は、その溝の深さ方向、つまり縦リブ9,10の突出方向が帽体1の内面8の法線方向に向いており、左右両側の案内溝5,5を帽体1の前部寄り位置に設けていることから、両案内溝5,5における溝の深さ方向が所定の角度で交叉することになる。従って、前記防護面3を曲率半径が小さくなる方向に湾曲させながら、両案内溝5,5内にそれぞれコロ4,4を嵌合させた後、弾性復元力によりコロ4,4が後側縦リブ10,10に圧接するので、簡単に防護面3が帽体1から外れることがないのである。更に、前記帽体1の内部には、前記ブラケット板2が所定の間隔を設けて位置するので、特にヘルメットを頭に装着している際には、前記ブラケット板2が内方へ変形することがないので、前記防護面3の内方への変位がブラケット板2によって規制されるので、コロ4,4が案内溝5,5から外れることを確実に規制することができるのである。逆に、前記防護面3を帽体1から外す場合には、前記防護面3を曲率半径が小さくなる方向に湾曲させ、その際にブラケット板2も内方へ変形させれば、コロ4,4を案内溝5,5から簡単に外すことができる。
【0028】
尚、本実施形態では、前記縦リブ9,10を帽体1の成形と同時に形成したが、前後一対の縦リブ9,10からなる案内溝5を有する案内部材(図示せず)を、前記帽体1とは別体で成形し、該案内部材を前記帽体1の内面8に接着することも可能である。
【0029】
また、前記ブラケット板2の外側11に前記案内溝5,5を形成することも可能である。その場合には、前記防護面3の後面側に前記コロ4,4を突設し、当該保護面3の成形時の曲率半径を帽体1への装着時の曲率半径よりも小さく設定し、該保護面3の弾性復元力により前記コロ4,4を案内溝5,5内の前側縦リブ9,9に圧接して自己保持する。この場合には、前記コロ4,4が案内溝5,5内から外れないようにする工夫が必要である。例えば、前記コロ4の外周に環状溝を形成し、該環状溝が前側縦リブ9の内面に形成した突条に係合する等の工夫が必要である。この場合も、前記案内溝5,5をブラケット板2に一体成形することや、別体で成形した案内溝5を有する案内部材(図示せず)を前記ブラケット板2の外側11に接着することも可能である。この場合、前記防護面3の弾性復元力を利用して自己保持させるので、前記ブラケット板2はその弾性力に抗する剛性を持たせる必要がある。従って、前記案内溝5,5は帽体1の内面8に設けることがより実用的である。
【0030】
最後に、前記防護面3に対するコロ4の取付構造を図5、図7及び図8に基づいて説明する。前記防護面3の左右上端部には上方へ幅狭の取付面15,15を延設し、該取付面15,15にそれぞれ貫通孔16,16を形成するとともに、該貫通孔16の外側面に筒部17を突設する。前記コロ4は、前記筒部17に遊嵌する外輪部18を有するとともに、中心部に前記筒部17と貫通孔16に回転可能に嵌合する軸部19とを有し、該軸部19は一部が内外へ弾性変形する弾片20となっており、該弾片20の先端は前記貫通孔16を貫通して、その先端外面に突設した爪21を前記取付面15の内側面に係止して抜止めするものである。ここで、前記取付面15,15を上方へ延設することにより、内外への弾性変形を容易となすとともに、防護面3の昇降移動量を十分に確保しつつ軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明に係る防護面付きヘルメットの全体斜視図である。
【図2】防護面の格納状態を帽体を省略して示した斜視図である。
【図3】防護面の引出し状態を帽体を省略して示した斜視図である。
【図4】帽体とブラケット板と防護面の位置関係を示す簡略断面図である。
【図5】防護面の斜視図である。
【図6】ブラケット板を省略した帽体の底面図である。
【図7】コロと案内溝の関係を示す拡大断面図である。
【図8】コロを示し、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は正面図である。
【符号の説明】
【0032】
1 帽体
2 ブラケット板
3 保護面
4 コロ
5 案内溝
6 上係止手段
7 下係止手段
8 内面
9 前側縦リブ
10 後側縦リブ
11 外側
12 突起
13 溝終端部
14 屈曲部
15 取付面
16 貫通孔
17 筒部
18 外輪部
19 軸部
20 弾片
21 爪
22 突起


【特許請求の範囲】
【請求項1】
帽体の内部で開口部近傍にハンモックを取付けるブラケット板を帽体の内面との間に間隔を設けて取付けるとともに、帽体の内方前部で該帽体とブラケット板との間に顔を保護する防護面を昇降可能に支持してなる防護面付きヘルメットであって、前記防護面の左右上端部に各々2つの回転自在なコロを上下に列設するとともに、該コロを受け入れて昇降案内する前後一対の縦リブからなる案内溝を前記帽体の内面又は前記ブラケット板の外側に形成したことを特徴とする防護面付きヘルメット。
【請求項2】
前記案内溝の上下端における両縦リブの端部は連続して閉じており、該案内溝の上下端部にはそれぞれ防護面の格納状態及び引出し状態を維持する上下係止手段を設けている請求項1記載の防護面付きヘルメット。
【請求項3】
前記防護面を格納状態に維持する上係止手段は、一対の縦リブの対向面に突設した突起であり、該突起の突出高さを上方の前記コロが強制的に上方へ通過し、防護面の自重では下方へ通過しないように設定してなる請求項2記載の防護面付きヘルメット。
【請求項4】
前記防護面を引出し状態に維持する下係止手段は、下方の前記コロを当止する前記案内溝の溝終端部と、一対の縦リブの対向面に突設した突起とからなる請求項2記載の防護面付きヘルメット。
【請求項5】
前記案内溝の下端部は、前記両コロが同時に収容できる上下寸法を有する部分を前方へ平行に変位させ、前記防護面が引出される際に顔面より変位分だけ前方へ平行移動するように設定してなる請求項1〜4何れかに記載の防護面付きヘルメット。
【請求項6】
前記帽体の内面に前記案内溝を形成するとともに、前記防護面の前面側に前記コロを突設し、当該保護面の成形時の曲率半径を帽体への装着時の曲率半径よりも大きく設定し、該保護面の弾性復元力により前記コロを案内溝内の後側縦リブに圧接して自己保持してなる請求項1〜5何れかに記載の防護面付きヘルメット。
【請求項7】
前記ブラケット板の外側に前記案内溝を形成するとともに、前記防護面の後面側に前記コロを突設し、当該保護面の成形時の曲率半径を帽体への装着時の曲率半径よりも小さく設定し、該保護面の弾性復元力により前記コロを案内溝内の前側縦リブに圧接して自己保持してなる請求項1〜5何れかに記載の防護面付きヘルメット。
【請求項8】
前後一対の縦リブからなる案内溝を有する案内部材を、前記帽体及びブラケット板とは別体で成形し、該案内部材を前記帽体の内面又は前記ブラケット板の外側に接着してなる請求項1〜7何れかに記載の防護面付きヘルメット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−52497(P2006−52497A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−234746(P2004−234746)
【出願日】平成16年8月11日(2004.8.11)
【出願人】(000107619)スターライト工業株式会社 (62)
【Fターム(参考)】