説明

防音シート

【課題】良好な防音特性を有し、建設現場での作業者の取り扱いの利便性を考慮して軽量化した防音シートを提供する。
【解決手段】防音シートは、両表面もしくは片表面に無機物を塗布した第一の樹脂組成物からなる第一のシート層2、不織繊維からなるシート層3、及び両表面もしくは片表面に無機物を塗布した第二の樹脂組成物からなるシート層4を、スポット溶着接合により、この順で積層した積層体を含む防音シートである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防音シートに係るものであって、特に、建設現場で用いるに適した防音シートに関する。
【背景技術】
【0002】
これまでほとんどの小規模建築現場では、樹脂製シート(通称、ブルーシート)等を用いており、これらは、主に発生する埃の外部への拡散を防いだり、外部から内部への雨水の侵入を防ぐものであり、騒音対策を目的とするものではなかった。
【0003】
一方、騒音規制が適用される大規模建築現場では、防音シートが使用されている。これら従来より用いられている防音シートは、透過損失性能を得るために“質量効果”を利用するため、シート自体の重量が重くなり、作業者の取り扱い性の悪いものとなっていた。例えば、従来シートの代表的な防音シートの重量は、1.20kg/m以上である。
【0004】
特許文献1には、柔らかいポリエステル布地の裏側に、プラスチックフィルムを配置し、さらにその裏側に柔らかいポリエステル裏布地を配置し、上部および両側耳部においてのみ、縫い合わせなどにより固定した防音シート兼用壁掛けであり、プラスチックフィルムには、電磁波シールド性のある金属粉を設けられた防音シート兼用壁掛けが記載されている。
【0005】
特許文献2には、防音シートとしてレースの間にプラスチックフイルムを挟んだ構成のまま全体を一体化して、優雅なレースの感覚と、防音、断熱機能を備えた製品が記載されている。
【0006】
特許文献3には、防音シートレース地二枚を重ね合わせ、これらの二枚の防音シートレース地の間に、プラスチックフィルムを挟み込んだことを特徴とする防音レース防音シート、上部および両側部を一体的に縫い合わせなどして固定した防音レース防音シートの構成が記載されている。
上記の特許文献1〜特許文献3の開示の防音シート等は、いずれも不織繊維からなるシート層を有したものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実登3071837号公報
【特許文献2】実登3118552号公報
【特許文献3】実登3073339号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の課題は、防音シートを、さらに良好な防音特性を有するものとすること及び建設現場での作業者の取り扱いの利便性等を考慮してさらに軽量化を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明の一態様は、両表面又は片表面に無機物層が設けられた第一のシート層、不織繊維からなるシート層、及び第二のシート層を、積層した積層体を含む防音シートである。
【0010】
(2)本発明の他の態様は、前記第一のシート層における無機物層が、前記不織繊維からなるシート層と接している、(1)に記載の防音シートである。
【0011】
(3)本発明の他の態様は、前記第二のシート層が、両表面又は片表面に無機物層が設けられたものである、(1)又は(2)のいずれか1項に記載の防音シートである。
【0012】
(4)本発明の他の態様は、前記無機物層は、粉末状であり、平均粒子径が10μm以上150μm以下であり、比重が2.0〜5.0の範囲である少なくとも1種の無機物を含む、(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の防音シートである。
【0013】
(5)本発明の他の態様は、前記第一又は第二のシート層に設けられた無機物層の単位面積あたりの質量が、10g/m以上100g以下/mである、(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の防音シートである。
【0014】
(6)本発明の他の態様は、前記不織繊維からなるシート層は、不織繊維が熱可塑性の繊維と熱可塑性のバインダーから構成され、シート層の厚さが3〜20mmであり、シート層の単位面積あたりの質量が100〜300g/mである、(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の防音シートである。
【0015】
(7)本発明の他の態様は、前記第一のシート層、前記不織繊維からなるシート層、及び前記第二のシート層をスポット溶着接合により、この順で積層した積層体を含む、(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の防音シートである。
【0016】
(8)本発明の他の態様は、前記スポット溶着接合が、高周波溶着方式のスポット溶着接合である、(7)に記載の防音シートである。
【0017】
(9)本発明の他の態様は、前記スポット溶着接合により、前記第一のシート層、前記不織繊維からなるシート層、及び前記第二のシート層の接合領域が形成され、接合領域は、面積が1mm〜15mmであり、防音シート単位面積あたり500個/m〜3000個/mで散点状に存在している、(7)又は(8)のいずれか一項に記載の防音シートである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、防音シートを、可聴音の高周波側(特に建築現場で発生しやすく人体に騒音として悪影響を及ぼすとされる2000Hz以上の周波数を吸音、遮音すること)において特に適度な防音特性を有するものとすることができ、十分な軽量化(従来の防音シートと比較して20%から80%の軽量化)を図ることが可能である。加えて、実施形態によっては、透光性を有するものとすることができる。なお、防音シートが透光性を有することは、建築現場において、作業者が防音シートの向こう側に他の作業者がいることを視認することの必要性から、また危険物を視認することの必要性から求められるもので、作業者の安全確保上重要な特性である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の一実施形態における防音シートの構成を示す斜視図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態における防音シートの正面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施形態における防音シートの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の詳細について説明する。
図1は、本発明の一実施形態における防音シート1の構成を示す斜視図である。また、図2は、この同じ実施形態の防音シート1の正面図、図3は、この同じ実施形態の防音シート1の側面断面図である。
【0021】
防音シート1は、表面に無機物が設けられた第一のシート層2、不織繊維からなるシート層3、及び表面に無機物が設けられた第二のシート層4を、順に積層した積層体を含む防音シート1であって、前記第一のシート層2と第二のシート層4の無機物を設けられた面を不織繊維からなるシート層側に接するように構成される。当該防音シートは、主として建築現場で用いられるもので、求められる防音特性、設置箇所に応じて、幅広いサイズ範囲を含み、例えば、小窓サイズのものから建築物全体を覆うサイズのものまで、多様である。
【0022】
上記構成にかかる本発明の防音シート1では、表面に無機物を設けられた第一のシート層2及び表面に無機物を設けられた第二のシート層4により主として遮音特性を向上せしめ、不織繊維からなるシート層3により主として吸音特性を向上せしめ、これらを、適切な組み合わせで積層することで、実用的な防音シート1を得たものである。
【0023】
表面に無機物を設けられた第一のシート層2は、シート材料として、樹脂組成物材料、金属材料等、各種の材料を適宜用いることができる。樹脂組成物材料を用いる場合は、熱可塑性樹脂組成物材料を用いることが好ましい。スポット溶着接合により、不織繊維からなるシート層3、第二のシート層4を積層する際、接合し易くするためである。ここで用いる熱可塑性樹脂材料としては、特に限定されないが、例えば、オレフィン系の高分子樹脂やゴム系の物質が好ましい。オレフィン系の高分子樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等を挙げることができ、ゴム系物質としてはSIS(スチレン系熱可塑性エラストマー)等を代表的に挙げることができる。具体的には、透明または半透明のポリオレフィン樹脂(例えば、日本ポリエチレン社製)を用いるのが好ましい。ここで、透明または半透明な材料を使用するのは、防音シート自体の透光性を得るためである。尚、シート材料の厚さは、50μm以上250μm以下のものを用いることが好ましい。
【0024】
第一のシート層2のシート厚さは、100μm以上600μm以下であり、好ましくは200μm以上400μm以下である。100μm以上600μm以下であれば、防音シートを建築現場に設置した際、釘等のとがったものに引っ掛けても破損しにくく、また、防音シート自体もそれ程、強張ったものとならず、その運搬性、設置性も良好なものとなるからである。
【0025】
表面に塗付する無機物は、粉末で平均粒子径が150μm以下で比重が2.0〜5.0の範囲のものが望ましい。平均粒子径が150μm以下であれば、シート表面に設けられた無機物をバインダーで接着すれば、無機物は容易には脱粒しにくくすることができるためである。また、比重が2.0〜5.0であれば、第一のシート層の単位面積当たりの見かけ比重を有効に大きくすることができ、第一のシート層の遮音特性を高め得るからである。このような無機物としては、各種金属の粉末、金属酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩の粉末などが挙げられる。具体的には、硫酸バリウム、水酸化アルミニュウムの平均粒径30〜70μmの白色粉末を液状バインダーの中に分散させてグラビアコーティングにより塗付してシート上に設けると良い。
【0026】
バインダーとしては、液状で吸水性のあるウレタン樹脂が好ましい。ウレタン樹脂としては、一液型ポリウレタン樹脂で空気中の水分と反応して硬化する湿気硬化タイプ、加熱することで硬化させるブロックタイプ、溶剤の揮発で造膜するラッカータイプや主剤のポリオールと硬化剤のポリイソシアネートを使用時に混合する常温硬化型の二液型ポリウレタン樹脂を挙げることができる。ポリオールとしては、分子内に水酸基を有するアクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオールなどを挙げることができる。ポリイソシアネートプレポリマーには使用するイソシアネートによりTDI系、MDI系、IPDI系、HDI系などがある。
【0027】
バインダー組成物中のウレタン樹脂の添加量は、固形分で2〜13質量%が好ましい。2〜13質量%の範囲では、バインダーにより無機物を樹脂シートに固着する固着力が十分なものとなり、無機物を覆うバインダー成分が適度な厚であるからである。バインダー組成物の塗付厚は、50〜350μmが好ましく、100〜250μmが更に好ましい。50μm未満であると、無機物をシートに固着する力が低くなり、脱落し易い。350μmを超えると、無機物のシートが柔軟性を失うからである。所望により、バインダー組成物に、各種添加剤、充填剤、顔料、等を添加できる。例えば、吸収性樹脂粒子を基材にパターン塗付してあることを目視で確認できるように、顔料、染料を添加する、紫外線吸収剤を添加しウレタン樹脂の耐候性を挙げる等が可能である。
【0028】
無機物をシート上に設けること、すなわち、無機物のシート上への塗付は、通常シート全面に均一に行うが、次工程で溶着接合するときには、この溶着接合する箇所に対応して部分的に塗付をしない箇所を設けることもできる。このようにすれば、第一のシートと第二のシート間の溶着接合を無機物の塗付に影響されることなく行ない得るからである。
【0029】
無機物の塗付量は、要求遮音特性で決められ、通常、単位面積(m)当り10g以上100g以下である。この範囲で、十分な遮音特性が期待でき、シートとしての重量増加分も極端なものとはならず、透光性に適度に確保できるからである。
【0030】
不織繊維からなるシート層3は、熱可塑性の繊維と熱可塑性のバインダーからなるものとすることが好ましい。また、厚さは3〜20mmであり、好ましくは5〜15mmである。この厚さで単位面積当たりの重量は、100〜300g/mであり、好ましくは、150〜250g/mである。不織繊維からなるシート層の構成条件が、これらの厚さ範囲及び単位面積当たりの重量の範囲にあれば、不織繊維からなるシート層は、適度な吸音特性を確保できることができるからである。同時に、防音シート自体の軽量化、適度な透光性も確保することも可能となるからである。尚、不織繊維の太さは、3〜10デニールとすることが好ましい。
【0031】
不織繊維として熱可塑性の繊維と熱可塑性のバインダーからなるものを用いことが好ましい理由は、特に、第一シート層2と第二樹脂シート層4を熱可塑性樹脂材料から構成する場合に、これらの積層をスポット溶着接合(例えば、高周波溶着方式)で容易に接合でき、接合強度も十分なものとしやすいからである。
【0032】
第二のシート層4は、表面に無機物を塗付等の処理をまったく施すことなく、シート単体で用いることができる。また、第一のシート層2と、同じ様な材料を用い、処理をしたものであっても良い。これらの処理条件は、最終的に、防音シートが求める防音特性に対応して、第一シート層2との組み合わせの関連で、決められる。
【0033】
一方の表面にのみ無機物を設けられた第一のシート層2、不織繊維からなるシート層3、及び一方の表面にのみ無機物を設けられた第二のシート層4を、順に積層する場合には、第一のシート層2と第二のシート層4の無機物を設けられた面を不織繊維からなるシート層側に接するように積層するのが好ましい。このようにすれば、第一、第二のいずれのシート層の表面からも、防音シート使用時に無機物の脱粒を極力防止できるからである。
【0034】
第一のシート層2、不織繊維からなるシート層3、及び第二のシート層4をこの順で積層し、積層体を形成するには、例えば、溶着接合による方法、接着材を用いる方法、糸を用いて縫い合わせる方法等のいずれの方法を用いることができる。要は、防音シートにおいて、不織繊維からなるシート層3が適度な風合いが保ち得るものであり、不織繊維からなるシート層が、第一のシート層2と第二のシート層4との間で、ずれることなく固定され得るものであればいずれの方法であってもよい。
【0035】
実際には、第一、第二のシート層、及び不織繊維からなるシート層が樹脂材料からなる場合には、スポット溶着接合、特に高周波溶着方式、超音波溶着方式等により接合を行うことが好ましい。高周波溶着方式のスポット溶着接合によれば、例えば、次の条件で、防音シートの全面において、散点的にスポット溶着接合を行うことができるからである。防音シートの全面を散点的に接合できれば、防音シートの不織繊維の風合いをほぼ全面にわたって確保でき、それに伴い、接合箇所の影響をほとんど受けることなく、不織繊維層の吸音特性を確保できるからである。
【0036】
上記スポット溶着接合は、スポット接合の接合領域の面積を1mm〜15mmとし、当該スポット接合部の接合領域の配置を単位面積(m)あたり500個/m〜3000個/mとして散点状に存在させるようにするのが好ましい。換言すれば、スポット接合の接合領域の配置は、防音シート表面上に、直線状、曲線状、格子状を含め、不織繊維の風合いを局所的に著しく失わせることがなく、不織繊維からなるシート層を第一シート層2及び第二のシート層4との間で位置ずれを起こさせるようになっていなければ、いずれの配置であっても良い。
【0037】
また、高周波溶着方式のスポット溶着接合は、例えば、以下の条件で行うことができる。
(1)高周波周波数:10〜50MHz
(2)ラインスピード:5〜10m/min
(3)スポット接合部の間隔(クリアランス):0.2〜0.4mm
【0038】
さらに、図1、図3に示すように、防音シート1は、少なくとも上部、必要に応じて上部、下部両側にハトメ6を有することができる。ハトメ6を有する防音シート1は、以下の点で優れたものとなる。
(1)ハトメ6は、防音シートを使用時に壁に取り付ける際、釘などで打ちつける場合の引っ掛け穴として使用できる。(2)ハトメ6は、防音シート1が自重で破れないように補強する。(3)ハトメ6は、防音シート1をレールにつけてスライドする際にも引っ掛け穴として使用できる。(4)使用によって防音シート1が端部から各層が分離しまうことが予見されるが、ハトメ6は、その際に層間を繋いで分離止めとして機能する。
【実施例】
【0039】
引き続いて、本発明を実施例を用いて説明する。なお、本発明は、本発明によっては、限定されるものでないことを理解されたい。
【0040】
1.評価内容、評価方法
(1)防音シートの有する遮音特性は、JIS A 1416に準拠した残響室と無響室を組み合わせて行う『音響透過損失試験』に基づいて評価を行った。
(2)防音シートの有する重量は、単位面積(m)当たりの重量として測定した。
(3)防音シートの有する透明性は、可視光域(380〜780nm)過率を測定した。
【0041】
2.評価用防音シートの作製
(1)シート層の積層の組み合わせ条件
以下の材料を組み合わせて表1に示す実施例1〜3,比較例1〜4の防音シートを作製した。表1に、合わせて、防音シートの単位面積当たりの重量(kg/m)、及び光透過率(%)を記載した。
1)第一及び第二の樹脂組成物からなるシート層
(A)ポリオレフィンを押し出し整形して得られた250μm厚のシートにBaSO4をウレタンバインダーとともに44gコーティング
(B)ポリオレフィンを押し出し整形して得られた250μm厚のシートにBaSO4をウレタンバインダーとともに69gコーティング
(C)ポリオレフィンを押し出し整形して得られた150μm厚のシート
2) 不織繊維からなるシート層
(D)6デニールのポリエステルファイバーにオレフィン樹脂をメルト部ローンしてフェルト状に加工された200g/mのシート
(E)6デニールのポリエステルファイバーにオレフィン樹脂をメルト部ローンしてフェルト状に加工された400g/mのシート
(F)6デニールのポリエステルファイバーにオレフィン樹脂をメルト部ローンしてフェルト状に加工された70g/mのシート
3)汎用シート
(G)ブルーシート(ポリオレフィン製200μm厚のシート)
(H)市販防音シート(塩ビ製 1mm厚のシート)
【0042】
(2)シート層の接合条件
表1に記載の実施例1〜3、比較例1,2において、防音シートは、いずれも以下の条件のもと、高周波溶着方式のスポット溶着接合により積層化した。
1)スポット接合部の面積 4mm
2)スポット接合部の単位面積(m)当たりの配置個数 1500個/m
【0043】
【表1】

【0044】
3.評価結果
作製した防音シートの評価結果を表2に示した。2000Hz以上の高周波側で、本発明の防音シートは、特に良好な透過損失値を示すことが認められる。
【0045】
【表2】

【符号の説明】
【0046】
1、防音シート
2、第一のシート層
3、不織繊維からなるシート層
4、第二のシート層
5、溶着接合部
6、ハトメ
12、第一のシート層に設けられた無機物層
14、第二のシート層に設けられた無機物層


【特許請求の範囲】
【請求項1】
両表面又は片表面に無機物層が設けられた第一のシート層、不織繊維からなるシート層、及び第二のシート層を、積層した積層体を含む防音シート。
【請求項2】
前記第一のシート層における無機物層が、前記不織繊維からなるシート層と接している、請求項1記載の防音シート。
【請求項3】
前記第二のシート層が、両表面又は片表面に無機物層が設けられたものである、請求項1又は2記載の防音シート。
【請求項4】
前記無機物層は、粉末状であり、平均粒子径が10μm以上150μm以下であり、比重が2.0〜5.0の範囲である少なくとも1種の無機物を含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の防音シート。
【請求項5】
前記第一又は第二のシート層に設けられた無機物層の単位面積あたりの質量が、10g/m以上100g以下/mである、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の防音シート。
【請求項6】
前記不織繊維からなるシート層は、不織繊維が熱可塑性の繊維と熱可塑性のバインダーから構成され、シート層の厚さが3〜20mmであり、シート層の単位面積あたりの質量が100〜300g/mである、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の防音シート。
【請求項7】
前記第一のシート層、前記不織繊維からなるシート層、及び前記第二のシート層をスポット溶着接合により、この順で積層した積層体を含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の防音シート。
【請求項8】
前記スポット溶着接合が、高周波溶着方式のスポット溶着接合である、請求項7記載の防音シート。
【請求項9】
前記スポット溶着接合により、前記第一のシート層、前記不織繊維からなるシート層、及び前記第二のシート層の接合領域が形成され、接合領域は、面積が1mm〜15mmであり、防音シート単位面積あたり500個/m〜3000個/mで散点状に存在している、請求項7又は請求項8のいずれか1項に記載の防音シート。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−62710(P2012−62710A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−208832(P2010−208832)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)