説明

除湿装置

【課題】定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材を備えた除湿装置を提供すること。
【解決手段】フィルタ部材4と、フィルタ部材4を回転させる回転手段15と、フィルタ部材4に風を供給する処理ファン6と、フィルタ部材4を乾燥させる加熱手段7を備えた除湿装置において、フィルタ部材4を三次元立体編物にバインダを用いて吸着材を担持させ、三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、編地を連結する連結繊維からなり、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により固定化されてものとすることで、フィルタ部材4と処理空気との接触効率を十分に得ることができる除湿装置を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除湿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高湿状態の室内を除湿するためや、室内での衣類乾燥をするために、一般に除湿装置が広く使用されている。従来、この種の除湿装置のフィルタ部材は、有機繊維を必須成分とする繊維基材に、吸湿剤および活性炭を担持してなる機能性基材をハニカム状構造体に成形したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来の除湿装置について図6を参照しながら説明する。フィルタ部材101は芯材102を中心軸として、フィルタ部材の回転方向103を示す矢印の方向に回転駆動され、水分を含んだ被乾燥空気104はフィルタ部材101を通過する際に吸湿剤の作用により水分が吸着除去され、乾燥空気105が得られる。一方、フィルタ部材101を再生する再生空気106は熱源107で加熱されて高温空気108となり、高温空気108がフィルタ部材101から水分を除去することにより、フィルタ部材101を再生すると共に水分を含んだ高湿空気109が得られる。このようにして得られた乾燥空気105および高湿空気109は、使用目的に応じて所定の空間に供給されるものである。
【0004】
また、従来のフィルタ部材として、図7に示すように、ハニカム構造体の壁面201、202に0.05から5mm3の細孔203を開口比0.05から10%の範囲で穿ち、吸着効率を向上させたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2003−038928号公報
【特許文献2】実公平1−016507号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような特許文献1に記載の従来の除湿装置では、フィルタ部材が定型性に優れ、圧損が低い反面、処理空気が一定方向の平行流となり、フィルタ部材と処理空気との接触効率が十分に上げられないという課題があった。
【0006】
また、特許文献2に記載の従来のフィルタ部材ではハニカム構造体の壁面に細孔を穿ち、フィルタ部材と処理空気との接触効率を高めているものの、細孔を多くしすぎると定型性が悪くなるため、フィルタ部材と処理空気との接触効率が十分に上げられないという課題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材を備えた除湿装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の除湿装置は、上記目的を達成するために、吸湿部と放湿部を有するフィルタ部材と、吸気口および排気口を有する本体ケースと、前記吸気口から吸気した被処理空気を前記吸湿部に通風して除湿し前記排気口から排気する処理ファンと、輻射熱および加熱空気もしくはいずれか一方によって前記放湿部から水分を放湿させる加熱手段と、前記フィルタ部材から放湿させた水分を結露させて回収する熱交換器と、前記加熱手段、前記放湿部、前記熱交換器の順に空気が循環しながら通過するように送風する再生ファンと、前記フィルタ部材を回転させて前記吸湿部と前記放湿部とを切り替える回転手段を備えた除湿装置において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着材を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴とした除湿装置である。
【0009】
また、フィルタ部材が回転軸を備えた円盤型であることを特徴とするものである。
【0010】
また、フィルタ部材が、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、フィルタ部材において、連結繊維が屈曲していることを特徴とするものである。
【0012】
また、フィルタ部材において、三次元立体編物を構成する繊維の少なくとも一部が無機繊維であることを特徴とするものである。
【0013】
また、フィルタ部材において、無機物で構成されるバインダを用いて繊維に吸着材を接着したことを特徴とするものである。
【0014】
また、裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が有機繊維であることを特徴とするものである。
【0015】
また、含有する繊維を除去することを特徴とするものである。
【0016】
また、フィルタ部材に含まれる有機物質を焼き飛ばしたことを特徴とするものである。
【0017】
また、フィルタ部材が吸着材同士を保持する構造保持材を含むことを特徴とするものである。
【0018】
また、フィルタ部材において、吸着材がハイシリカゼオライトを含むことを特徴とするものである。
【0019】
また、フィルタ部材において、メソ孔を有する吸着材を含むことを特徴とするものである。
【0020】
また、フィルタ部材において、熱触媒を担持させたことを特徴とするものである。
【0021】
また、フィルタ部材における吸着材の担持量分布が空気の通風方向に沿って変動しており、前記吸着材の量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなっていることを特徴とするものである。
【0022】
また、吸着剤担持量の異なる複数のフィルタ部材を気体の送風方向に沿う向きで積層し、吸着材担持量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなることを特長とするものである。
【0023】
また、裏表二層の編地の開口の大きさが異なる三次元立体編物を複数枚重ねてフィルタ部材とし、開口の大きい側から被処理空気を供給することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材を備えた除湿装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
本発明の請求項1記載の発明は、吸湿部と放湿部を有するフィルタ部材と、吸気口および排気口を有する本体ケースと、前記吸気口から吸気した被処理空気を前記吸湿部に通風して除湿し前記排気口から排気する処理ファンと、輻射熱および加熱空気もしくはいずれか一方によって前記放湿部から水分を放湿させる加熱手段と、前記フィルタ部材から放湿させた水分を結露させて回収する熱交換器と、前記加熱手段、前記放湿部、前記熱交換器の順に空気が循環しながら通過するように送風する再生ファンと、前記フィルタ部材を回転させて前記吸湿部と前記放湿部とを切り替える回転手段を備えた除湿装置において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着材を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴とする除湿装置である。三次元立体編物なので、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、ハニカム構造体などの面状のものを加工した基材と比較して吸着材担持量を多くすることができる。また、吸着材担持後のフィルタ部材が三次元の多孔体となり、表面積が広く、被処理空気と吸着材の接触効率を向上させることができる。また、通風路が確保されているため、低圧損にすることができる。また、繊維同士が密に絡み合っているため、絡み合った場所に吸着材を保持しやすいという作用を得ることができる。また、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により固定化されているため、強度が増し、定型性に優れる。また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、基材の占有体積が小さくてすみ、熱容量が小さく、再生エネルギーが少なくてすむ省エネ性に優れた除湿装置とすることができる。
【0026】
また、フィルタ部材が回転軸を備えた円盤型であることを特徴としたものであり、フィルタ部材を軸を中心として回転させることによって、連続的にフィルタ部材の加熱と再生を繰り返すことができる。
【0027】
また、フィルタ部材が、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されていることを特徴としたものであり、被処理空気を均一にフィルタ部材に供給することができるため、被処理空気を効率よくフィルタ部材に接触させることができる。
【0028】
また、フィルタ部材において、連結繊維が屈曲していることを特徴としたものであり、湾曲した通風路になるため、吸着材と被処理空気を含む空気の接触時間を長くすることができ、吸着効率を向上させることができる。また、同じ厚さでも通風距離を長くできるため、フィルタ部材を薄くでき、除湿装置をコンパクトにできる。また、開口投影面積が小さいため、加熱手段から供給される熱を効率よくフィルタ部材が受けることができ、少ないエネルギーで効率よく再生できる。
【0029】
また、フィルタ部材において、三次元立体編物を構成する繊維の少なくとも一部が無機繊維であることを特徴としたものであり、無機繊維なので加熱再生による繊維の劣化が少なく、長期間にわたりフィルタ部材の強度が確保できる。
【0030】
また、フィルタ部材において、無機物で構成されるバインダを用いて繊維に吸着材を接着したことを特徴としたものであり、無機物で構成されるバインダであれば、加熱再生時の劣化が少なく、長期間にわたって吸着材を強固に固定することができる。
【0031】
また、裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が有機繊維であることを特徴とするものであり、有機繊維は無機繊維にくらべて、繊維の曲げ強さが強く、弾性があり、加工性に優れるため、ローター部材の変形を防止し、厚み方向の寸法精度を高めることができる。また、ヒートセットできるため、フィルタを任意の形状に加工した後、加熱して安定化させることができる。
【0032】
また、含有する繊維を除去することを特徴とするものであり、フィルタ部材の熱容量が小さくなるため、再生に用いるエネルギーを少なくでき、省エネにすることができる。
【0033】
また、フィルタ部材に含まれる有機物質を焼き飛ばしたことを特徴としたものであり、フィルタ部材の熱容量が小さくなるため、再生に用いるエネルギーを少なくでき、省エネ性に優れた除湿装置とすることができる。
【0034】
また、フィルタ部材が吸着材同士を保持する構造保持材を含むことを特徴としたものであり、フィルタ部材の定型性、強度を向上できる。
【0035】
また、フィルタ部材において、吸着材がハイシリカゼオライトを含むことを特徴としたものであり、表面積が大きく、吸着性能に優れ、加熱再生しても構造が長期にわたり保たれるため、長期間にわたり高い性能を維持できる。
【0036】
また、フィルタ部材において、メソ孔を有する吸着材を含むことを特徴としたものであり、孔径を任意に変更することで、特定の物質や湿度で効率よく作用するフィルタ部材とすることができ、再生エネルギーの少なくてすむ除湿装置とすることができ、省エネである。
【0037】
また、フィルタ部材において、熱触媒を担持させたことを特徴としたものであり、加熱再生時に臭気成分などフィルタ部材に付着した物質を分解できるという効果を有する。
【0038】
また、フィルタ部材における吸着材の担持量分布が空気の通風方向に沿って変動しており、前記吸着材の量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなっていることを特徴としたもので、湿度の高い被処理空気が最初に接するフィルタ部材では、吸着材が水分を多く吸着し、フィルタ部材を通過するに従い吸着材が水分を吸着できる量が少なくなるが、湿度の高い被処理空気が最初に接する部分には吸着材が相対的に少なく、最後に接する部分に吸着材が多い構成にフィルタ部材がなっているため、フィルタ部材全体で吸着量の偏りが少なく、効率のよい水分吸着と再生を行うことができる。
【0039】
また、吸着剤担持量の異なる複数のフィルタ部材を気体の送風方向に沿う向きで積層し、吸着材担持量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなることを特長としたものであり、湿度の高い被処理空気が最初に接するフィルタ部材では、吸着材が水分を多く吸着し、フィルタ部材を通過するに従い吸着材が水分を吸着できる量が少なくなるが、湿度の高い被処理空気が最初に接する部分には吸着材が相対的に少なく、最後に接する部分に吸着材が多い構成にフィルタ部材がなっているため、フィルタ部材全体で吸着量の偏りが少なく、効率のよい水分吸着と再生を行うことができる。
【0040】
また、裏表二層の編地の開口の大きさが異なる三次元立体編物を複数枚重ねてフィルタ部材とし、開口の大きい側から被処理空気を供給することを特徴としたものであり、湿度の高い被処理空気が最初に接するフィルタ部材では、吸着材が水分を多く吸着し、フィルタ部材を通過するに従い吸着材が水分を吸着できる量が少なくなるが、湿度の高い被処理空気が最初に接する部分には吸着材が相対的に少なく、最後に接する部分に吸着材が多い構成にフィルタ部材がなっているため、フィルタ部材全体で吸着量の偏りが少なく、効率のよい水分吸着と再生を行うことができる。
【0041】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0042】
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態における除湿装置である。図1に示すように本発明の除湿装置は、本体の外郭を形成した本体ケース1に吸気口2および排気口3が開口している。本体ケース1には、吸気口2からフィルタ部材4を介し排気口3へ通ずる白矢符に示す処理風路5と、処理風路内に送風し被処理空気をフィルタ部材4に送風する処理ファン6と、加熱手段7、フィルタ部材4、熱交換器8の順に連通した黒矢符に示す環状の再生風路9と、再生風路内の空気を循環させ加熱手段7を介してフィルタ部材4に送風する再生ファン10が備えられている。また、本体ケース1内には、処理ファン6によって吸気口2から本体ケース1内に取り入れた空気と再生風路内の空気を熱交換し、再生風路内の空気を冷却結露させる熱交換器8を備えている。
【0043】
加熱手段7は、処理ファン6によって処理風路内に吸気されてフィルタ部材4を通過する方向の後段側に取り付けられ、また、フィルタ部材4は本体ケース1内に回転自在に取り付けられており、また、処理風路内に介在し処理風路を通過する空気から吸湿する吸湿部11と、再生風路内に介在し再生風路を通過する空気に対して放湿する放湿部12とに区分されている。
【0044】
上記した構成においてその動作および除湿作用について説明する。
【0045】
処理ファン6を作動させることによって吸気口2から本体ケース1内に吸気された空気はフィルタ部材4の吸湿部11を通過して除湿され、排気口3より本体ケース1外へと排出される。このときフィルタ部材4には合わせて臭気および菌も吸着される。
【0046】
一方、再生ファン10から吹出された空気は、加熱手段7によって加熱されて高温となり、フィルタ部材4の放湿部12を通過してフィルタ部材4から水分を放湿させる。この放湿された水分を含み高湿状態となった空気は熱交換器8へと向かう。ここで、熱交換器8の作用によりこの高湿状態となった空気は露点温度以下に冷却され、熱交換器8内面に結露が生ずる。生じた結露水はその自重により落下し、再生風路下部に設けられた水抜き穴13を通じて落下し、本体ケース1下部に備えられたタンク14に回収される。熱交換器8にて冷却された空気は、再生ファン10に吸込まれ、再生風路内を循環することになる。
【0047】
また、フィルタ部材4の外周には回転手段15が設けられており、この回転手段15の作動によりフィルタ部材4が回転駆動すると吸湿部11と放湿部12とが切り替わり、フィルタ部材4は連続的に水分の吸着と脱着を繰り返すことができるようになっている。
【0048】
上記構成において、本発明の除湿装置ではフィルタ部材4を繊維で構成される裏表二層の編地と、編地を連結する連結繊維からなり、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により固定化された三次元立体編物とすることによって、定型性に優れた構成としている。
【0049】
また、フィルタ部材4は回転軸を備えた円盤型の形状であり、フィルタ部材を回転軸を中心として回転させることによって、連続的に吸湿と放湿を繰り返すことができる構成となっている。なお、ここでは一例としてフィルタ部材が円盤型の形状で、連続的にフィルタ部材の吸湿と放湿を繰り返すことができる構成を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、フィルタ部材を断続的に吸着と再生が行われるように、フィルタ部材の位置を除湿装置内で入れ替える構成としてもよい。
【0050】
また、フィルタ部材4は担持された吸着材の量が、上記処理風路において、フィルタ部材4に被処理空気を供給する吸気口2側で吸着材の量が少なく、処理空気を除湿装置の外へ排出する排気口3側に吸着材の量が多くなるように吸着材が担持されており、フィルタ部材4全体で吸着量の偏りが少なく、効率のよい水分吸着と再生を行うことができる構成となっている。なお、ここでは一例としてフィルタ部材4が1枚で吸着材量の偏りをもった構成を示したが、特にこれに限定されるものではなく、吸着材の担持量の異なる複数のフィルタ部材を積層して、被処理空気を供給する吸気口2側で吸着材の量が少なく、処理空気を除湿装置の外へ排出する排気口3側に吸着材の量が多くなるような構成としてもよい。
【0051】
図2は本発明の除湿機に搭載したフィルタ部材の斜視図、図3は編地と連結繊維の開口部分の拡大斜視図、図4は三次元立体編物を構成する繊維の編目部分の拡大図である。フィルタ部材21は、略正六角形の開口22を有する二枚の編地23、24と連結繊維25からなる三次元立体編物である。Aは開口22の最長対角線を示し、Bは厚みを示している。片側の編地を構成する編目26のうちのひとつから、連結繊維25が反対側の編地を構成する編目に延び、二枚の編地を曲線的に連結しており、前記編地23、24および連結繊維25によって形成される編目26の間隙に吸着材27を保持している。吸着材27は編目26以外の繊維表面にも、図示しないバインダによって保持されており、フィルタ部材21の全体が吸着材27によって被覆されている。
【0052】
本発明のフィルタ部材は三次元立体編物なので、二次元の繊維織物や編物に比べてフィルタ部材の表面積が大きく、吸着材担持量を多くすることができる。また、吸着材担持後のフィルタ部材が三次元の多孔体となり、臭気や水分などの気体成分と吸着材の接触時間を長くすることができるため、空気がフィルタを一回通過した際の除湿性能を向上させることができる。また、二次元織物を複数枚重ねたものに比べて、通風路が確保されているため、低圧損にすることができる。また、織物に比べて編物なので形状安定性がよく、強度にも優れるという作用を有する。さらに、編物の編目部分がバインダと吸着材によって接着・固定化されているので、フィルタに対する圧縮・引っ張りなどの変形要因に対して強度が強く、形状安定性がよい。また、繊維同士が密に絡み合っているため、絡み合った場所に吸着材を保持しやすいという作用を有する。また、編目同士が接着されているので形状安定性と定型性がよいという作用を有する。
【0053】
また、表裏二層の編地間隔が吸着材とバインダにより略平行に固定化されていてもよく、被処理空気を均一にフィルタ部材に供給することができるため、被処理空気を効率よくフィルタ部材に接触させることができる。また、フィルタ部材は中央に軸を備えることによって円盤状に回転するが、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されているので、中心軸から円周への距離や厚みBは常に一定となる。フィルタ部材が固定化されていない場合、除湿装置の本体とフィルタ部材の隙間間隔がフィルタ部材の回転時に変動することとなり、被処理空気の一部が除湿装置の通常の風路外へ漏れることとなるため、処理風路5と再生風路9の空気が混合してしまい、効率的に吸脱着させることができなくなり、余分なエネルギーが必要となるため好ましくない。また、略平行に固定化されているのでフィルタ部材の重心を中心軸上にすることができる。この結果、フィルタ部材を安定して回転させることができ、回転手段15にかかる負荷を最小にすることができる。
【0054】
また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、ハニカム構造に比べて吸着材担持量を増やすことができる。
【0055】
また、表裏二層の編地および編地を連結する繊維の表面および繊維間に吸着材を保持することができるため、基材の占有体積が小さくてすみ、熱容量が小さく、加熱する際の投入エネルギーが少なく、冷却する際に素早く温度低下するフィルタ部材を得ることができる。
【0056】
裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維は、無機繊維であってもよい。無機繊維としては、金属、ガラス、セラミックなどが挙げられるが,熱に対する強度を有していることが望ましい。金属としては、鉄・ステンレス・アルミ・銅・銀・金繊維などが挙げられる。セラミックとしては、アルミナ、シリカ、ウォラストナイト、チタン酸カリウム繊維などが挙げられる。ガラス繊維は樹脂繊維のように熱による劣化をうけることがなく、長期にわたって信頼性の高い三次元立体編物を得ることができる。
【0057】
三次元立体編物を構成する繊維は、耐熱性と担持強度が確保できる材質であれば完全に無機物である必要はなく、有機繊維である樹脂繊維や天然繊維などを利用して、繊維表面にチタンやシリカやアルミナや金属などの被膜をコーティングあるいは蒸着して、繊維の表面部分を無機物にして利用してもよい。
【0058】
編地を連結する連結繊維は、有機繊維を無機繊維と混合して利用してもよい。連結繊維は三次元立体編物の立体形状を安定化させるために、適度な弾力性と強度が必要である。とくにフィルタ部材を製造する際の吸着材担持工程や乾燥工程では、フィルタ部材に応力や熱がかかるため変形が生じやすい。有機繊維にくらべると無機繊維は曲げ強度が弱くコシがないため、無機繊維で立体編物を作成すると、変形が生じやすくなる。そこで、有機繊維と無機繊維を混合して編物を構成することによって形状を安定化させることができる。
【0059】
有機繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、羊毛、綿等の天然繊維、あるいはキュプラ等の再生繊維など、各種材質を用いることができる。繊維の材質を選択することにより、たとえば、ポリエステルなど硬質の繊維を用いた場合には、開口の形状や厚み、フィルタ部材の形状を維持することが容易となる。
【0060】
バインダとしては、無機物で構成されるものが好ましいが、耐熱性があり、繊維を接着できるものであれば特に問題はなく、Na2O、K2O、LiO2などのケイ酸塩からなるアルカリシリケート塗料、シリカゾル、アルミナゾルなどの無機コロイド、ケイ素、チタン、アルミなどのアルコキシド類とその加水分解物、リン酸アルミニウム系塗料、重クロム酸系塗料、セメント類、硫酸カルシウム、粘土、シリコーン、フッ素樹脂などが挙げられる。
【0061】
立体形状を保持できる範囲において、三次元立体編物を構成する繊維の全部またはその一部が除去されてもよい。繊維の除去手段としては、酸、アルカリなどで繊維を溶解する方法、水溶性の繊維を水に溶解させて除去する方法、加熱して繊維を酸化分解する方法などが挙げられる。また、編物繊維では、編物の製造を容易にするため、潤滑剤として界面活性剤や潤滑油を繊維に塗布することがある。この場合、立体編物を構成する有機繊維あるいは繊維に付着している界面活性剤や潤滑油等の有機物質が燃焼する温度以上で処理を行い、含有する有機物質を焼き飛ばすとよい。有機物質を焼き飛ばすことで、熱容量が小さく、加熱する際の投入エネルギーが少なく、冷却する際に素早く温度低下するフィルタ部材を得ることができる。
【0062】
フィルタ部材には、吸着材同士を保持する構造保持材を含んでいてもよい。特にフィルタ部材の製造工程において繊維の全部または一部を除去する場合には、構造保持材を含んでいたほうがよい。構造保持材としては、耐熱性があり、吸着剤よりも大きいものがよい。形状は繊維状、針状、板状のものが好ましく、ベントナイト、セピオライト、チタン酸カリウム、ガラス繊維、アルミナ繊維、針状酸化亜鉛などが挙げられる。
【0063】
裏表二層の編地の開口は、開口の最長対角線Aが0.1mm以上10mm以下であることが好ましく、より好ましくは2〜6mmである。これによって、十分な開口をもち、通気性能に優れたフィルタ部材とすることができる。
【0064】
フィルタ部材の厚みは1mm以上30mm以下であることが好ましく、被処理空気と十分な接触面積を有するフィルタ部材とすることができる。このとき、複数枚のフィルタ部材を積層してもよい。裏表二層の編地の開口の大きさが異なる三次元立体編物を複数枚重ねてフィルタ部材とし、開口の大きい側から被処理空気を供給することで、湿度の高い被処理空気が最初に接するフィルタ部材では、吸着材が水分を多く吸着し、フィルタ部材を通過するに従い吸着材が水分を吸着できる量が少なくなるが、湿度の高い被処理空気が最初に接する部分には吸着材が相対的に少なく、最後に接する部分に吸着材が多い構成にフィルタ部材がなっているため、フィルタ部材全体で吸着量の偏りが少なく、効率のよい水分吸着と再生を行うことができる。
【0065】
連結繊維は屈曲していてもよく、湾曲した通風路になるため、吸着材と水分を含む空気の接触時間を長くすることができ、除湿性能が向上するという作用を得ることができる。
【0066】
吸着材としては吸湿性を有するものであれば特に問題はなく、ゼオライト、シリカゲル、珪藻土、活性炭、活性アルミナ、塩化カルシウム、塩化リチウム、ポリアクリル酸ナトリウムなどの高吸水性高分子などが挙げられ、ハイシリカゼオライト(Si/Al=16以上)が好適である。
【0067】
フィルタ部材は、メソ孔を有する吸着材を含んでいてもよい。メソとは細孔(ミクロポア)とマクロポアの中間を意味しており、20〜100nmの孔径が揃った吸着材をメソ多孔体と呼ぶ。メソ多孔体は、ケイ素やアルミニウムなどの塩と界面活性剤を混合し、水熱重合する方法や、層状ポリシリケートであるカネマイトの層間ナトリウムイオンをアルキルトリメチルアンモニウムイオンに置換するイオン交換反応を経て調製する方法、ケイ素のアルコキシドをゾルゲル法で熟成後に焼成する方法、カオリナイトを550〜900℃で熱処理した後、酸を用いてアルミニウム成分を選択的に溶解除去する方法などで得ることができ、SBA、MCM、FSM、二元細孔シリカなどが挙げられる。
【0068】
フィルタ部材は、熱触媒を含んでいてもよい。フィルタ部材に熱触媒を担持することにより、フィルタ部材の加熱再生時に、フィルタ部材に吸着した臭気などの分解が可能となる。熱触媒は吸着材の中に含まれていても、吸着材とは別に担持していてもよい。
【0069】
また、フィルタ部材4を回転移動させる回転手段15としては、ACインダクタモータを使用すれば良く、モータの軸にギアを締着してフィルタ部材4の外周に設けたギアに噛み合わせれば容易に回転駆動が可能である。
【0070】
また、再生部を加熱する加熱手段7としては、例えば、ニクロムヒーター、セラミックヒーター、シーズヒーター、輻射ヒーター等の電気式ヒーターを用いれば良く、更にはヒーターに限らず再生空気を昇温可能なものであれば良いのであって、内部に高温の流体が流れる熱交換器を使用することも可能である。その熱交換器の内部を流す高温の流体としては、温水ボイラ、CO2ヒートポンプ給湯機、コージェネ排熱等を熱源とする温水、或いは直膨式ヒートポンプを熱源とするR134A、R410A、CO2等の冷媒を用いれば良い。
【実施例】
【0071】
以下、本発明を実施例にて詳細に説明するが、本発明は、以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
【0072】
(実施例1)フィルタ部材製造方法1
フィルタ部材を作成するために、図2、図3に示すような三次元立体編物を利用した。用いた三次元立体編物は、略正六角形の開口を有する二枚の編地23、24と連結繊維25からなっている。開口22の最長対角線Aは5mm、厚みBは8mmである。連結繊維25には単繊維径55μm(330/10dtex)を10本束ねたポリエステルマルチフィラメントを使用している。以下、フィルタ部材製造方法の詳細を示す。バインダとしての珪酸リチウムと水を重量比1:7の割合で混合し、これに吸着材としての粒子径2μmのハイシリカゼオライトを珪酸リチウムに対し重量比で2倍となるように攪拌しながら加え、スラリとした。作成したスラリに三次元立体編物をディップし、送風乾燥した。乾燥後、所望の吸着材量になるまで再びディップと送風乾燥を繰り返し、所望の吸着材量とした後、200度で7時間焼成し、フィルタ部材を作成した。作成したフィルタ部材の連結繊維は屈曲しており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維が波状に規則配列されており、連結繊維間が屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0073】
(実施例2)フィルタ部材製造方法2
実施例1で作成したフィルタ部材を、700度で2時間焼成し、フィルタ部材に含まれる有機物成分を焼き飛ばした。焼き飛ばしにより、骨格が吸着材とバインダのみで構成されたフィルタ部材とすることができ、熱容量の低いフィルタ部材とすることができた。作成したフィルタ部材は形状が維持されており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維のあった部分が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維のあった部分が波状に規則配列されており、屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0074】
(実施例3)フィルタ部材製造方法3
編物を構成する繊維をポリエステルから無機繊維であるガラス繊維に変え、実施例1と同じ形状の三次元立体編物を作成した。開口の最長対角線Aは5mm、厚みBは8mmである。連結繊維には繊維径55μmを10本束ねたガラス繊維マルチフィラメントを使用している。ガラス繊維を使用することで、耐久性に優れたフィルタ部材を得ることができる。以下、フィルタ部材製造方法の詳細を示す。バインダとしての珪酸リチウムと水を重量比1:7の割合で混合し、これに吸着材としての粒子径2μmのハイシリカゼオライトを珪酸リチウムに対し重量比で2倍となるように攪拌しながら加え、スラリとした。作成したスラリに三次元立体編物をディップし、送風乾燥した。乾燥後、所望の吸着材量になるまで再びディップと送風乾燥を繰り返し、所望の吸着材量とした後、200度で7時間焼成し、フィルタ部材を作成した。作成したフィルタ部材の連結繊維は屈曲しており、フィルタ部材の開口部から見ると連結繊維が開口部の一部をふさぐように伸びている。フィルタ部材の厚み方向から断面を見ると、連結繊維が波状に規則配列されており、連結繊維間が屈曲して連通した通風路を形成している様子が観察された。
【0075】
(実施例4)フィルタ部材の除湿性能
実施例1で作成したフィルタ部材を 直径18cmの円盤状にカットし、20℃、湿度60%の空気中に保管した。フィルタ部材の初期重量を測定後、200℃で重量が一定となるまで乾燥させた。乾燥後のフィルタ部材重量を測定した結果、乾燥前にくらべて12.9(g)の重量減少が観察され、フィルタ部材が水を脱着したことがわかった。再度20℃、湿度60%の空気中に保管したところ、初期重量とほぼ同じ値まで重量が増加し、フィルタ部材が水を吸着したことがわかった。
【0076】
比較品として、同一厚みでハイシリカゼオライトを含む市販ハニカムフィルタを直径18cmの円盤状にカットした。20℃、湿度60%の空気中に保管して初期重量を測定後、200℃で重量が一定となるまで乾燥させた。乾燥後のフィルタ部材重量を測定した結果、乾燥前にくらべて14.9(g)の重量減少が観察され、フィルタ部材が水を脱着したことがわかった。再度20℃、湿度60%の空気中に保管したところ、初期重量とほぼ同じ値まで重量が増加し、フィルタ部材が水を吸着したことがわかった。これらの結果から、実施例1で作成した開発品フィルタ部材と、比較品ハニカムフィルタのいずれも、除湿フィルタとして利用できることがわかった。
【0077】
次に、フィルタの水分吸着速度を測定した。200℃で重量が一定となるまで乾燥させた開発品フィルタ部材および比較品フィルタを、20℃、湿度60%の空気中に置き、重量変化を測定した。結果を図6に示す。重量増加が4(g)に達するまでの時間は、開発品フィルタ部材は35分であったが、比較品ハニカムフィルタでは38分となり、開発品フィルタ部材のほうが水の吸着速度が速いことがわかった。
【0078】
吸着と脱着のサイクルを繰り返す除湿機に用いる除湿フィルタとしては、吸着速度が速いフィルタの方が望ましい。三次元立体編物を利用したフィルタ部材を用いて、吸脱着サイクルを最適化することにより、優れた除湿性能を有する除湿機を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
定型性に優れ、フィルタ部材と処理空気との接触効率を十分に得ることができるフィルタ部材を備えた除湿装置を提供することができ、除湿機、脱臭機、空気清浄機、空気調和装置などの用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施の形態の除湿装置を示す概略断面図
【図2】同除湿装置のフィルタ部材の斜視図
【図3】同除湿装置のフィルタ部材の開口部分の拡大斜視図
【図4】同除湿装置のフィルタ部材の編目部分の拡大図
【図5】本発明の実施例4の経過時間と水の吸着量の関係を示すグラフ
【図6】従来の除湿装置を示す概略断面図
【図7】従来のフィルタ部材を示す概略断面図
【符号の説明】
【0081】
1 本体ケース
2 吸気口
3 排気口
4 フィルタ部材
5 処理風路
6 処理ファン
7 加熱手段
8 熱交換器
9 再生風路
10 再生ファン
11 吸湿部
12 放湿部
13 水抜き穴
14 タンク
15 回転手段
22 開口
23 編地
24 編地
25 連結繊維
26 編目
27 吸着材
101 フィルタ部材
102 芯材
103 フィルタ部材の回転方向
104 水分を含んだ被乾燥空気
105 乾燥空気
106 再生空気
107 熱源
108 高温空気
109 高湿空気
201 壁面
202 壁面
203 細孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸湿部と放湿部を有するフィルタ部材と、吸気口および排気口を有する本体ケースと、前記吸気口から吸気した被処理空気を前記吸湿部に通風して除湿し前記排気口から排気する処理ファンと、輻射熱および加熱空気もしくはいずれか一方によって前記放湿部から水分を放湿させる加熱手段と、前記フィルタ部材から放湿させた水分を結露させて回収する熱交換器と、前記加熱手段、前記放湿部、前記熱交換器の順に空気が循環しながら通過するように送風する再生ファンと、前記フィルタ部材を回転させて前記吸湿部と前記放湿部とを切り替える回転手段を備えた除湿装置において、前記フィルタ部材が三次元立体編物にバインダを用いて吸着材を担持させ、前記三次元立体編物が、繊維で構成される裏表二層の編地と、前記編地を連結する連結繊維からなり、前記裏表二層の編地間隔が前記バインダと前記吸着材により固定化されていることを特徴とする除湿装置。
【請求項2】
フィルタ部材が回転軸を備えた円盤型であることを特徴とする請求項1記載の除湿装置。
【請求項3】
フィルタ部材が、裏表二層の編地間隔がバインダと吸着材により、略平行に固定化されていることを特徴とする請求項1または2に記載の除湿装置。
【請求項4】
フィルタ部材において、連結繊維が屈曲していることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の除湿装置。
【請求項5】
フィルタ部材において、三次元立体編物を構成する繊維の少なくとも一部が無機繊維であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の除湿装置。
【請求項6】
フィルタ部材において、無機物で構成されるバインダを用いて繊維に吸着材を接着したことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の除湿装置。
【請求項7】
裏表二層の編地を構成する繊維および連結繊維の少なくとも一部が有機繊維であることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の除湿装置。
【請求項8】
含有する繊維を除去することを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の除湿装置。
【請求項9】
フィルタ部材に含まれる有機物質を焼き飛ばしたことを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の除湿装置。
【請求項10】
フィルタ部材が吸着材同士を保持する構造保持材を含むことを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の除湿装置。
【請求項11】
フィルタ部材において、吸着材がハイシリカゼオライトを含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の除湿装置。
【請求項12】
フィルタ部材において、メソ孔を有する吸着材を含むことを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の除湿装置。
【請求項13】
フィルタ部材において、熱触媒を担持させたことを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の除湿装置。
【請求項14】
フィルタ部材における吸着材の担持量分布が空気の通風方向に沿って変動しており、前記吸着材の量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなっていることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の除湿装置。
【請求項15】
吸着剤担持量の異なる複数のフィルタ部材を気体の送風方向に沿う向きで積層し、吸着材担持量が被処理空気を供給する側に近い場所で少なくなることを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の除湿装置。
【請求項16】
裏表二層の編地の開口の大きさが異なる三次元立体編物を複数枚重ねてフィルタ部材とし、開口の大きい側から被処理空気を供給することを特徴とする請求項1乃至15いずれかに記載の除湿装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−69428(P2010−69428A)
【公開日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−240499(P2008−240499)
【出願日】平成20年9月19日(2008.9.19)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】