除草剤抵抗性遺伝子

【課題】2,4-Dおよび他のフェノキシオーキシン除草剤に対してのみならず、アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤にもまた抵抗性である新規な植物を提供する。
【解決手段】より広くかつより強固な雑草の制御、処理の柔軟性の増加、および除草剤抵抗性管理の選択肢の改善を提供するために、本発明の1種または複数の酵素を、単独で、または別の除草剤抵抗性遺伝子、好ましくは、グリフォセート抵抗性遺伝子とともに「重ね合わせて」産生する植物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照
本願は、2004年4月30日に出願された米国特許仮出願第60/567,052号に対する優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
雑草は、作物および他の望ましい植物によって必要とされる価値のある土壌中の栄養素を急速に枯渇させることができる。雑草の制御のために現在使用されている多くの異なる型の除草剤が存在している。1つの極めて評判のよい除草剤がグリフォセートである。
【0003】
グリフォセートに抵抗性である、トウモロコシ、ダイズ、カノーラ、ワタ、テンサイ、コムギ、芝草、およびイネのような作物が開発されてきた。従って、例えば、活発に生育するグリフォセート抵抗性トウモロコシを有するフィールドは、トウモロコシ植物に有意に損害を与えることなく雑草を制御するために散布することができる。
【0004】
1990年の半ばにおける遺伝子操作されたグリフォセート耐性作物(GTC)の導入によって、栽培者は、単純な、簡便で、柔軟性があり、かつ安価なツールを用いて、農業において比類のない、広い範囲の広葉およびイネ科雑草を制御することを可能にした。結果として、生産者は、急速にGTCを採用し、多くの例において、輪作、除草剤の作用様式のローテーション、タンク混合、化学的および栽培的な雑草制御を伴う機械の取り込みなどの受容された最良の農学的な実務の多くを放棄した。現在、グリフォセート耐性のダイズ、ワタ、トウモロコシ、およびカノーラが米国内および西半球のどこかで市販されている。より多くのGTC(例えば、コムギ、イネ、テンサイ、芝草など)が、保留中の世界的な市場の受け入れの導入のために準備されている。多くの他のグリフォセート抵抗性種が、開発段階のために実験中である(例えば、アルファルファ、サトウキビ、ヒマワリ、ビート、エンドウマメ、ニンジン、キュウリ、レタス、タマネギ、イチゴ、トマト、およびタバコ;ポプラおよびスイートガムのような林業種;ならびにマリゴールド、ペチュニア、およびベゴニアのような園芸種;「isb.vt.edu/cfdocs/fieldtestsl.cfm , 2005」ウェブサイトを参照されたい)。加えて、グリフォセートのコストは、近年、従来的な雑草制御プログラムが、グリフォセートGTC系と価格および性能の点で有効に競合できることがほとんどできない点にまで劇的に低下している。
【0005】
グリフォセートは、15年間よりも長い間、全体的な植物の生育の制御のために、全焼(burndown)領域および他の非農作物領域において首尾よく使用されてきた。多くの例において、GTCを用いる場合と同様に、グリフォセートは、連続して、3年間、5年間、10年間、15年間までの間、年間あたり1〜3回使用されてきた。これらの状況は、グリフォセートおよびGTC技術に対する過剰な依存性をもたらし、天然にグリフォセートに対してより耐性であるか、またはグリフォセートの除草剤活性に抵抗するメカニズムを発達させた植物のために、ネイティブな雑草種に対する重い選択圧を配置してきた。
【0006】
グリフォセートのみの雑草制御プログラムの広範な使用は、グリフォセート抵抗性雑草の選択を生じており、大部分の標的種よりもグリフォセートに対して固有により耐性である雑草種の増殖を選択している(すなわち、雑草の変化)(Ng et al., 2003; Simarmata et al., 2003; Lorraine-Colwill et al., 2003; Sfiligoj, 2004; Miller et al., 2003; Heap, 2005; Murphy et al., 2002; Martin et al., 2002)。グリフォセートは15年間よりも長くの間、世界的に広範に使用されてきたが、ほんの一握りの雑草のみが、グリフォセートに対して抵抗性を発達させたと報告されてきた(Heap, 2005);しかし、これらの大部分は、過去3〜5年間で同定された。抵抗性の雑草には、イネ科雑草種と広葉種の両方-ロリウム リジダム(Lolium rigidum)、ロリウム ムルチフロラム(Lolium multiflorum)、エロイシン インディカ(Eleusine indica)、アムブロシア アーテミシイフォリア(Ambrosia artemisiifolia)、コニザ カナデンシス(Conyza canadensis)、コニザ ボナリエンシス(Conyza bonariensis)、およびプランターゴ ランセオラータ(Plantago lanceolata)が含まれる。加えて、GTCの広範な使用の前に、以前には農学的な問題ではなかった雑草が、現在、より優勢となりつつあり、米国のワタおよびダイズのエーカーの>80%、ならびに米国のトウモロコシのエーカーの>20%を含む、GTCの状況において制御することが困難になりつつある(Gianessi, 2005)。これらの雑草の変化は、制御することが困難である広葉雑草で優勢になりつつある(しかし独占的ではない)。いくつかの例には、イポミア(Ipomoea)、アマランサス(Amaranthus)、チェノポジウム(Chenopodium)、タラキサカム(Taraxacum)、およびコメリナ(Commelina)の種が含まれる。
【0007】
栽培者が、グリフォセート抵抗性雑草または制御することがより困難な雑草種への変化に直面している領域において、栽培者らは、見逃された雑草を制御する他の除草剤をタンク混合するか、またはそれと代替することによって、グリフォセートの弱さを補うことができる。多くの例において、広葉が逃れることを制御するための1つの評判がよく、かつ有効であるタンク混合パートナーは、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)であった。2,4-Dは、農業的に、および非作物的な状況において、広い範囲の広葉雑草制御のために、60年よりも長く使用されてきている。より耐性である種の個々の例は報告されてきたが、2,4-Dは、依然として世界的に最も広範に使用される除草剤の1つである。2,4-Dのさらなる使用の限界は、ダイズまたはワタのような双子葉植物作物におけるその選択性が非常に乏しいことであり、それゆえに、2,4-Dは、代表的には、感受性の高い双子葉植物に対しては(および一般的にその近くでは)使用されない。加えて、草作物における2,4-Dの使用は、いくぶん、起こり得る作物の損傷の性質によって制限される。グリフォセートと組み合わせた2,4-Dは、ダイズおよびワタの不耕起植え込みの前により強固な全焼処理を提供するために使用されてきた。しかし、2,4-Dに対するこれらの双子葉植物種の感受性に起因して、これらの全焼処理は、植え込みの前少なくとも14〜30日間に行われなくてはならない(Agriliance, 2003)。
【0008】
2,4-Dは、MCPA、メコプロップ、およびジクロルプロップと同様に、フェノキシ酸クラスの除草剤である。2,4-Dは、所望の作物植物を深刻に損傷することのない広葉雑草の選択的制御のために、多くの単子葉植物作物(トウモロコシ、コムギ、およびイネなど)において使用されてきた。2,4-Dは、正常な細胞-ホルモン恒常性を調節解除し、およびバランスのとれた、制御された成長を妨害するように作用する合成オーキシン誘導体である。しかし、作用の正確な様式はなお不明である。
【0009】
2,4-Dは、特定の植物に対して、異なるレベルの選択性を有する(例えば、双子葉植物は、イネ科雑草より感受性である)。異なる植物による2,4-Dの差次的な代謝は、変動する選択性のレベルについての1つの説明である。一般的に、植物は、2,4-Dをゆっくりと代謝し、それゆえに、2,4-Dに対する変動する植物の応答は、標的部位における異なる活性によって説明される可能性がより高い場合がある(WSSA、2002)。2,4-Dの植物代謝は、代表的には、二相性メカニズム、代表的には、ヒドロキシル化、続いてアミノ酸またはグルコースとの結合体化を介して起こる(WSSA、2002)。
【0010】
時間の経過とともに、微生物集団は、2,4-Dの完全な無機化を生じる、この特定の生体異物の分解のための代替的かつ効率的な経路を発生してきた。除草剤の連続的適用は、成長のための炭素源として除草剤を使用することができる微生物を選択し、これらに土壌における競合的な利点を与える。この理由のために、2,4-Dは、現在、比較的短い土壌半減期を有するように製剤化され、引き続く作物への有意な持ち越し(carryover)の影響に直面されない。これは、2,4-Dの除草性有用性に加えられる。
【0011】
2,4-Dを分解するその能力について広範に調査されてきた1つの生物は、ラルストニア ユートロファ (Ralstonia eutropha)(Streber et al., 1987)である。無機化経路における第1の酵素的段階をコードする遺伝子はtfdAである。米国特許第6,153,401号およびGENBANKアクセッション番号M16730を参照されたい。TfdAは、α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ反応を介して、2,4-D酸のジクロロフェノール(DCP)への転換を触媒する(Smejkal et al., 2001)。DCPは、2,4-Dと比較して、除草剤活性をほとんど有さない。TfdAは、通常は2,4-Dに対して感受性である双子葉植物(例えば、ワタおよびタバコ)において2,4-D抵抗性を付与するためにトランスジェニック植物において使用されてきた(Streber et al. (1989)、Lyon et al. (1989)、Lyon (1993)、および米国特許第5,608,147号)。
【0012】
2,4-Dを分解することが可能であるタンパク質をコードする多数のtfdA-型遺伝子が自然環境から同定されており、Genbankデータベースに寄託されている。多くのホモログがtfdAに類似しており(>85%アミノ酸同一性)、およびtfdAに対して類似の酵素的特性を有する。しかし、tfdAに対して有意により低い同一性(25〜50%)を有するが、α-ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼFe2+ジオキシゲナーゼと関連する特徴的な残基をなお有する多数のホモログが存在している。それゆえに、これらの多様なジオキシゲナーゼの基質特異性がどのようなものであるかは明らかではない。
【0013】
tfdAに対して低い相同性(28%アミノ酸同一性)を有する1つの独特な例は、スフィンゴビウム ハービシドボランス(Sphingobium herbicidovorans)からのrdpAである(Kohler et al., 1999、Westendorf et al., 2002)。この酵素は、(R)-ジクロルプロップ(および他の(R)-フェノキシプロピオン酸)ならびに2,4-D(フェノキシ酢酸)無機化における最初の段階を触媒することが示されてきた(Westendorf et al., 2003)。フェノキシプロピオン酸を分解する生物はかつて記載されたが、現在まで、この経路を特徴付けることにおいてほとんど進歩がなされなかった(Horvath et al., 1990)。ジクロルプロップ分解に対するさらなる複雑な状態は、ジクロルプロップの取り込み(Kohler, 1999)とその初期酸化(Westendorf et al., 2003)の両方に関与する立体特異性(R対S)である。他の微生物におけるrdpAの異種発現、またはこの遺伝子の植物への形質転換は、それゆえに報告されていなかった。文献は、アキラルフェノキシ酢酸(例えば、2,4-D)を主として分解するtfdAの密接なホモログ周辺に主として焦点を当ててきた。
【0014】
新規な除草剤耐性作物(HTC)技術の開発は、GTCの効力、低コスト、および簡便さに多くが起因する成功に限られてきた。結果として、非常に高い割合のGTCの採用が生産者の間で起こっている。これは、新規なHTC技術を開発するための動機をほとんど作り出していない。
【0015】
アリールオキシアルカノエート化学構造は、フェノキシオーキシン(2,4-Dおよびジクロルプロップなど)、ピリジルオキシオーキシン(フルロキシピルおよびトリクロピルなど)、アリールオキシフェノキシプロピオネート(AOPP)アセチル-コエンザイムAカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)阻害剤(ハロキシホップ、キザロホップ、およびジクロホップなど)、および5-置換フェノキシ酢酸プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼIX阻害剤(ピラフルフェンおよびフルミクロラックなど)を含む、多くの市販の除草剤の共通の実体である。しかし、これらの除草剤のクラスはすべてが完全に別個であり、これらの化学クラスの間で共通の分解経路についての証拠は現在の文献中には存在していない。複数の様式を網羅する除草剤の分解についての多機能酵素の発見は、HTC形質と同様に、独特であることと、価値があることの両方である。
【発明の概要】
【0016】
発明の簡単な要旨
本発明は、2,4-Dに対してのみならず、AOPP除草剤にもまた抵抗性である新規な植物を提供する。従来、これらの有利な特性の両方を有する植物が、単一の遺伝子の導入によって産生することができるという予測または示唆は存在しなかった。本発明はまた、より広くかつより強固な雑草の制御、および除草剤抵抗性管理の選択肢と適合できる除草剤耐性植物を提供するために、グリフォセート抵抗性遺伝子、イミダゾリノン抵抗性遺伝子、およびグルフォシネート抵抗性遺伝子を含むがこれらに限定されない、1種または複数の他の除草剤抵抗性遺伝子とともに「重ね合わせた」本発明の1種または複数の酵素を産生する植物を含む。本発明はさらに、本明細書に例示される遺伝子およびタンパク質のホモログを使用する方法および組成物を含む。
【0017】
ある態様において、本発明は、2,4-D、AOPP、および1種または複数の市販の除草剤(例えば、グリフォセート、イミダゾリノン、グルフォシネート、スルホニルウレア、ジキャンバ、ブロモキシニルなど)に対して耐性である単子葉植物および双子葉植物を提供する。このような除草剤耐性の原因である核酸配列を含むベクターもまた、雑草制御および雑草集団の変化の妨害のために、このような耐性植物および除草剤の組み合わせを使用する方法が開示されるのと同様に開示される。本発明は、新規なやり方で使用される、新規な除草剤の組み合わせを可能にする。さらに、本発明は、グリフォセートなどの1種または複数の除草剤に対して抵抗性である雑草の株の発生を予防し、およびそれを制御する新規な方法を提供する。本発明は、除草剤および作物の新規な組み合わせの新規な使用を可能にし、これは、さもなくばその除草剤(2,4-Dなど)に感受性である植物の種子を植える直前に、植えられる領域への植え付け前適用を含む。
【0018】
本発明は、2,4-Dを分解することが可能であるのみならず、例えば、以前に知られていたtfdAタンパク質から本発明の酵素を区別する、新規な特性を驚くべきことに有する酵素の同定に部分的に関する。より詳細には、本発明は、エナンチオ特異的な様式で、2,4-D除草剤とAOPP除草剤の両方を分解することが可能である酵素の使用に関する。α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素は、異なる化学クラスおよび作用の様式の除草剤を分解する能力を有することが以前に報告されていなかった。本発明に従う使用のための好ましい酵素および遺伝子は、本明細書では、本明細書でAAD-1(アリールオキシアルカノエート ジオキシゲナーゼ(AryloxyAlkanoate Dioxygenase))遺伝子およびタンパク質と呼ばれる。このかなり新規な発見は、顕著なHTC形質および選択マーカーの機会に基づいている。
【0019】
以前には、AAD-1遺伝子(好ましくは、本明細書で例示されるような、1つまたは複数の型の植物における発現について最適化された配列を有するAAD-1ポリヌクレオチド)を含む植物を生産するための動機付けが存在せず、このような植物が、フェノキシ酸除草剤(2,4-Dなど)のみならず、AOPP除草剤(キザロホップ、ハロキシホップなど)に対してもまた植物を抵抗性にするAAD-1酵素を効率的に産生することができるという予測も存在しなかった。従って、本発明は、当技術分野において可能であると以前には考えられていなかった多くの利点を提供する。
【0020】
本発明はまた、フェノキシオーキシンおよびアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤を分解することが可能であるアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素をコードする遺伝子の同定および使用に部分的に関する。これらの活性のためのタンパク質をスクリーニングする方法は、本発明の範囲内にある。従って、本発明は、組換え発現されたAAD-1酵素による、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸、他のフェノキシアルカノエートオーキシン除草剤、およびアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤の分解を含む。本発明はまた、雑草を制御する方法を含み、ここで、該方法は、1種または複数のAOPP、フェノキシオーキシン、または他のアリールオキシアルカノエート除草剤を、AAD-1遺伝子を含む植物に適用する工程を含む。本発明はまた、AAD-1で形質転換された植物細胞および全植物を同定するための選択マーカーとしてAAD-1遺伝子を使用する方法を提供し、これらは、任意に、標的植物細胞に同時に挿入された1種、2種、またはそれ以上の外来性遺伝子を含む。本発明の方法は、適切なレベルの除草剤に対して抵抗性である形質転換細胞を選択する工程を含む。本発明はさらに、本発明の植物および/または細胞を培養することによって、アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼの生物学的活性を有するポリペプチドを調製する方法をさらに含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】フェノキシオーキシンまたはAOPP除草剤のジオキシゲナーゼ切断についての一般的スキームを示す。
【図2】AAD-1で処理された2,4-D溶液からの除草剤活性の損失を示す。
【図3】AAD-1で処理されたハロキシホップ溶液からの除草剤活性の損失を示す。
【図4】AAD-1によって触媒される、代表的な除草剤から産生される予想されたフェノールを示す。
【図5】組換えAAD-1による2,4-ジクロロフェノール産生を示す。
【図6】図6Aおよび6Bは、種々の除草剤基質からの、組換えAAD-1によるフェノール産生を示す。
【図7】4種の除草剤についての基質濃度に対するAAD-1反応速度を示す。
【図8】AAD-1(v3)が異なる齢のシロイヌナズナの葉において等しく発現されたが、25日間の実験の全体を通して蓄積することが継続したことを示す。除草剤2,4-Dを噴霧しなかった植物(パネルA)は、噴霧した植物(パネルB)よりも少し多くのAAD-1(v3)を発現した。バーは5つの異なる植物からの5枚の葉の平均±SEMを表し、AAD-1(v3)の発現パーセントは、全可溶性タンパク質に対して標準化した。白いバーは上端から収集した3枚の若い葉(N-3)を表し、黒いバーは下部からの5番目の最も古い葉を表す。
【図9A】2,4-D処理後のシロイヌナズナ植物の損傷を示す。4つの異なる系統を各々4つの異なる用量の2,4-Dで処理し、それらの損傷を、処理の4日後(パネルA)および14日後(パネルB)に等級付けした。結果は、同じ処理を受けた5つの異なる植物からの5枚の葉の平均±SEMであった。
【図9B】4つの異なる系統を各々4つの異なる用量の2,4-Dで処理し、葉におけるそれらのAAD-1(v3)の発現もをまた、ELISAを使用して決定した。結果は、同じ処理を受けた5つの異なる植物からの5枚の葉の平均±SEMであった。
【図9C】4つの異なる系統を各々4つの異なる用量の2,4-Dで処理し、葉におけるそれらのAAD-1(v3)の発現もをまた、ELISAを使用して決定した。結果は、同じ処理を受けた5つの異なる植物からの5枚の葉の平均±SEMであった。
【図10】pDAB3230-形質転換シロイヌナズナ(AAD-1+EPSPS)が、野生型および形質転換した対照シロイヌナズナ系統に対して、>14倍レベルのグリフォセート耐性を7DATで示すことを図示する。
【図11】R-ハロキシホップに対する、カルス化トウモロコシ懸濁物の用量応答を示す。
【図12】1μMシハロホップフェノールにおいて、生長がなお、シハロホップフェノールなしの対照と同程度の76%であることを示す。
【図13】ハロキシホップに対する1つのトランスジェニック事象、3404-006に対する、用量応答データを図示する。
【図14】1週間前の発芽後噴霧として適用される、2種のAOPP除草剤(ハロキシホップおよびキザロホップ)の致死用量に対する、いくつかのAAD-1(v3)-形質転換事象クローンおよび非形質転換事象クローンの応答を示す。
【図15】それらのAAD-1発現に関してキザロホップに対するそれらの耐性を比較するために選択された、ヌルを除去するためにLiberty(商標)でプレスクリーニングされた3404形質転換体からの3つの異なるT2系統を示す。発現は、14 DAT(データ示さず)および30 DATで測定した。
【図16】フィールド条件下で8×フィールド比率のキザロホップ(Assure II)に対して耐性であるAAD-1(v3)-形質転換トウモロコシを示す。
【図17】シハロホップ含有媒体上で生育させた未成熟トウモロコシ胚からのデータを図示する。
【図18】カルス細胞がAAD-1(v3)タンパク質を発現していることを示す、AAD-1(v3)遺伝子で形質転換されたダイズカルスに対するウェスタンブロッティング分析を示す。
【図19】AAD-2(v1)対AAD-1(v1)による2,4-D分解速度についてのフィットさせた曲線を示す。
【図20】出芽後に適用した2,4-Dの割合の範囲に対する、AAD-1 v3(植物に最適化)、またはAAD-2 (v2)(ネイティブ)、AAD-2 (v1)(ネイティブ)、またはAAD-2 (v2)(植物に最適化)で形質転換されたT1シロイヌナズナの応答を示す。各ポットは、各遺伝子のT1ファミリー内での個々の形質転換事象を表す。
【図21】個々のネイティブAAD-2(v1)-形質転換されたT1シロイヌナズナ植物のウェスタンブロット分析を示す。これは、AAD-2(v1)タンパク質が、通常は、ネイティブなAAD-1(v2)または植物に最適化されたAAD-1(v3)で形質転換されたシロイヌナズナに対してほとんど損傷を引き起こさない、200g ae(酸等価物)/ha 2,4-D処理からの深刻な損傷を被っていることを示す。AAD-2タンパク質はゲル上で同定される。いくつかのバックグラウンドバンドは、AAD-2形質転換試料およびPat/Cry1F-形質転換試料において検出された。
【図22】基質に対する相対的AAD-2(v1)活性は、2,4-D=ジクロルプロップ>(R,S)-ハロキシホップ>>(R)-ハロキシホップであったことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
発明の詳細な説明
対象の2,4-D抵抗性遺伝子の開発および引き続く抵抗性作物は、作物適用における、広葉のグリフォセート抵抗性(またはかなり耐性でありかつ転じた)雑草種の制御のための優秀な選択肢を提供する。より多くの作物耐性が双子葉植物および単子葉植物において同様に提供され得る場合には、2,4-Dは、栽培者のための優秀な有用性を提供する、広い範囲の、比較的安価な、かつ強固な広葉除草剤である。2,4-D耐性トランスジェニック双子葉植物作物はまた、適用のタイミングおよび割合においてより大きな柔軟性を有する。2,4-Dについての除草剤耐性形質のさらなる有用性は、2,4-Dの漂流、揮発、反転(または場所から離れた他の移動現象)、適用の誤り、汚損などから、通常感受性である作物への損傷を予防するその有用性である。AAD-1遺伝子のさらなる利点は、現在まで特徴付けされているすべてのtfdAホモログと異なり、AAD-1は、アキラルオーキシン(例えば、2,4-D、MCPA、4-クロロフェノキシ酢酸)に加えて、キラルフェノキシ(例えば、ジクロルプロップおよびメコプロップ)のR-エナンチオマー(除草剤的に活性な異性体)を分解することが可能であることである。表1を参照されたい。異なるフェノキシオーキシンの組み合わせの複数の混合物が、特異的雑草の範囲および様々な地域の環境条件に取り組むために世界的に使用されてきた。植物中でのAAD-1の使用は、フェノキシオーキシン除草剤のはるかに広い範囲へに対する保護を与え、それによって、制御され得る雑草の柔軟性および範囲を増加させ、市販のフェノキシオーキシンの十分な広さによる、漂流または場所から離れた他のフェノキシオーキシン損傷から保護する。
【0023】
(表1)市販のフェノキシオーキシン


【0024】
フェノキシオーキシン除草剤との言及は、一般的には活性な酸に対してなされるが、あるものは任意の種々の対応するエステル製剤として商業的に製剤化されており、これらは同様に、植物中でのAAD-1酵素のための基質と見なされる。なぜなら、一般的な植物のエステラーゼは、これらのエステルを、植物中で活性な酸に転換するからである。同様に、対応する酸の対応する有機塩または無機塩についての参照もまたなされ得る。キラルプロピオン酸、塩、またはエステル除草剤が示される場合、ラセミ体(R、S)または光学的に精製された(RまたはS)エナンチオマーは、たとえ異なるCAS番号が光学的に純粋な化合物に対応する可能性がある場合であっても、これらの除草剤を命名する目的のために、同じ除草剤と見なされる。可能な使用割合の範囲は、作物と非作物の用途の両方において、単独型の処理として、または他の除草剤との組み合わせにおいてであり得る。
【0025】
AAD-1遺伝子のさらなる利点は、一般的クラスのアリールオキシフェノキシプロピオネート(AOPP)のイネ科除草剤化合物のホストを同時に分解するその前例のない能力である。表2を参照されたい。これは、AAD-1を含むトランスジェニック作物において多数のAOPP化合物のいずれかの使用を可能にする可能性があり、ここで、これらの作物における耐性は、これらの作物において以前には保証された使用を有していなかった。これらは、最も一般的には、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、オートムギ、モロコシ、暖かい季節または涼しい季節の芝草種、およびその他の多くなどの草類作物を含むが、しかし、AOPP耐性(天然には大部分の双子葉植物に存在する)が該双子葉植物におけるAOPPの使用を可能にするための商業的に許容されるレベルにはない双子葉植物作物をもまた、含むことができる。
【0026】
(表2)許容されている一般名によって列挙されるAOPPイネ科除草剤化合物


【0027】
AOPP除草剤との言及は、一般的には活性な酸に対してなされるが、大部分は任意の種々の対応するエステル製剤として商業的に製剤化されており、これらは同様に、植物中でのAAD-1酵素のための基質と見なされる。なぜなら、一般的な植物のエステラーゼは、これらのエステルを、植物中で活性な酸に転換するからである。同様に、対応する酸の対応する有機塩または無機塩についての参照もまたなされ得る。キラルプロピオン酸、塩、またはエステル除草剤が示される場合、ラセミ体(R、S)または光学的に精製された(RまたはS)エナンチオマーは、たとえ異なるCAS番号が光学的に純粋な化合物に対応する可能性がある場合であっても、これらの除草剤を命名する目的のために、同じ除草剤と見なされる。可能な使用割合の範囲は、作物と非作物の用途の両方において、単独型の処理として、または他の除草剤との組み合わせにおいてであり得る。
【0028】
ここで、単一の遺伝子(AAD-1)が同定されており、これは、植物中での発現のために遺伝子操作された場合に、固有の耐性が決して存在せず、またはこれらの除草剤の使用を可能にするために十分に高くなかった植物中でのフェノキシオーキシン除草剤の使用を可能にする特性を有する。加えて、AAD-1は、天然の耐性がまた選択性を許容するために十分ではなかったAOPP除草剤に対する、植物中での保護を提供することができる。ここで、AAD-1を単独で含む植物は、1種、2種、または数種のフェノキシオーキシン除草剤の組み合わせで、連続して、またはタンク混合して処理されてもよい。各フェノキシオーキシン除草剤についての割合は、双子葉雑草の広い範囲の制御のために、25〜4000g ae/ha、およびより典型的には100〜2000g ae/haの範囲であってもよい。同様に、1種、2種、または数種のAOPPイネ科除草剤化合物の混合物が、該除草剤からの損傷のリスクの減少を伴って、AAD-1を発現する植物に適用されてもよい。各AOPPについての割合は、10〜2000g ae/ha、およびより典型的には、単子葉雑草の広い範囲の制御のために、20〜500g ae/haの範囲であってもよい。同じフィールド中での異なる様式の作用および範囲を有するこれらの異なる化学クラスおよび除草剤の組み合わせ(連続的またはタンク混合の組み合わせのいずれか)は、除草剤対照がそのために所望される大部分の強力な雑草の制御を提供するはずである。
【0029】
グリフォセートは、非常に広い範囲の広葉種およびイネ科雑草種を制御するので、広範囲にわたって使用される。しかし、GTCおよび非作物適用におけるグリフォセートの反復使用は、天然により耐性である種またはグリフォセート抵抗性生物型への雑草の変化を有するか、またはそれを選択することを継続する。同じ種の制御を提供するが異なる作用の様式を有する、効率的な速度で使用されるタンク混合除草剤パートナーは、抵抗性雑草の出現を遅らせるための方法として、多くの除草剤抵抗性管理ストラテジーによって処方される。グリフォセート耐性形質(および/または他の除草剤耐性形質)とのAAD-1の重ね合わせは、同じ作物中でグリフォセート、フェノキシオーキシン(例えば、2,4-D)およびAOPP除草剤(例えば、キザロホップ)の使用を選択的に可能にすることによって、GTC中でのグリフォセート抵抗性雑草種の制御(1種または複数のAOPP除草剤を用いるイネ科雑草種、または1種または複数のフェノキシオーキシンを用いる広葉雑草種)を可能にするためのメカニズムを提供することができる。これらの除草剤の適用は、異なる作用の様式の2種以上の除草剤を含むタンク混合で連続的に;植え付け前、発芽前もしくは発芽後としての連続的適用における単独の除草剤組成物の個々の適用、および2時間から3ヶ月の範囲にわたる分割した適用のタイミングであり得;または代替として、各化学クラスを表す任意の数の除草剤の任意の組み合わせが、植え付けの7ヶ月以内で作物の収穫まで(または個々の除草剤について収穫前の間隔、いずれか短い方)の任意のタイミングで適用することができる。
【0030】
適用のタイミング、個々の除草剤の割合、および困難であるかまたは抵抗性であるイネ科雑草および広葉を制御する能力に関して、広い範囲のイネ科雑草および広葉雑草を制御する際に柔軟性を有することが重要である。グリフォセート抵抗性遺伝子/AAD-1重ね合わせを用いる、作物中でのグリフォセート適用は250〜2500g ae/haの範囲であり得;フェノキシオーキシン除草剤(1種または複数)は25〜4000g ae/haで適用され得;およびAOPP除草剤(1種または複数)は10〜2000g ae/haで適用され得る。最適な組み合わせおよびこれらの適用のタイミングは、特定の状況、種、および環境に依存し、これは雑草制御の分野にあり、かつ本開示の恩典を有する当業者によって最も良好に決定される。
【0031】
除草剤製剤(例えば、エステル、酸、または塩製剤;または可溶性濃縮物、乳化可能濃縮物、または可溶性液体)およびタンク混合添加物(例えば、アジュバントまたは適合性剤)は、所定の除草剤または1種もしくは複数の除草剤の組み合わせからの雑草制御に有意に影響を与えることができる。上述の除草剤化学物質のいずれかとのこれらの任意の組み合わせは、本発明の範囲内にある。
【0032】
当業者はまた、制御される雑草の範囲を増加させるため、および/または天然にはより耐性である種もしくは抵抗性雑草種の制御のために2つ以上の作用の様式を組み合わせる恩典が、GTCを超えて人の関与を通して(遺伝子導入によりまたは非遺伝子導入により)作物中で可能にされた化学物質に拡張され得ることを理解する。確かに、グリフォセート抵抗性(例えば、抵抗性の植物または細菌のEPSPS、GOX、GAT)、グルフォシネート抵抗性(例えば、Pat、bar)、アセト乳酸シンターゼ(ALS)阻害除草剤抵抗性(例えば、イミダゾリノン、スルホニルウレア、トリアゾロピリミジンスルホンアニリド、ピリミジニルチオベンゾエート、および他の化学物質=AHAS、Csr1、SurAなど)、ブロモキシニル抵抗性(例えば、Bxn)、HPPDの阻害剤に対する抵抗性(4-ヒドロキシルフェニル-ピルビン酸-ジオキシゲナーゼ)酵素、フィトエンデサチュラーゼ(PDS)の阻害剤に対する抵抗性、光化学系II阻害除草剤に対する抵抗性(例えば、psbA)、光化学系I阻害除草剤に対する抵抗性、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼIX(PPO)阻害除草剤(例えば、PPO-1)に対する抵抗性、フェニルウレア除草剤(例えば、CYP76B1)に対する抵抗性、ジキャンバ分解酵素(例えば、US 20030135879)などをコードする形質が、雑草の変化および/または上述のクラスの任意の除草剤に対する抵抗性を効果的に制御または妨害する能力を提供するために、単独でまたは複数の組み合わせで重ね合わされ得る。
【0033】
付加的な除草剤に関して、いくつかの付加的な好ましいALS阻害剤には、トリアゾロピリミジンスルホンアニリド(クロランスラム-メチル、ジクロスラム、フロラスラム、フルメトスラム、メトスラム、およびペノキシスラムなど)、ピリミジニルチオベンゾエート(ビスピリバクおよぼピリチオバクなど)、およびフルカルバゾンが含まれる。いくつかの好ましいHPPD阻害剤には、メソトリオン、イソキサフルトール、およびスルコトリオンが含まれる。いくつかの好ましいPPO阻害剤には、フルミクロラク、フルミオキサジン、フルフェンピル、ピラフルテン、フルチアセット、ブタフェナシル、カーフェントラゾン、スルフェントラゾン、およびジフェニルエーテル(アシフルオルフェン、フォメサフェン、およびオキシフルオルフェン)が含まれる。
【0034】
加えて、単独または1種もしくは複数の付加的なHTC形質と重ね合わせたAAD-1は、1種または複数の付加的なインプット(例えば、昆虫抵抗性、真菌抵抗性、またはストレス耐性など)またはアウトプット(例えば、収量の増加、オイルプロファイルの改善、繊維品質の改善など)の形質と重ね合わせることができる。従って、本発明は、任意の数の農学的な有害生物を、柔軟にかつコスト効果が高く制御する能力を伴う、改善された作物品質の完全な農学的パッケージを提供するために使用することができる。
【0035】
本発明は、2,4-Dを分解するのみならず、例えば、以前に公知であったtfdAタンパク質から、本発明の酵素を区別する新規な特性を、驚くべきことに有する酵素の同定に部分的に関する。この酵素は、たとえtfdAに対して非常に低い相同性を有する場合であっても、本発明の酵素は、α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼの同じ全体のファミリー中でなお一般的に分類することができる。このファミリーのタンパク質は、活性部位を含む「HX(D/E)X23-26(T/S)X114-183HX10-13R」モチーフ中の3つの保存性ヒスチジン残基によって特徴付けられる。これらのヒスチジンは、触媒活性のために必須である活性部位中でFe2+を配位する(Hogan et al., 2000)。本明細書で議論される予備的なインビトロ発現実験は、新規な属性を選択することを補助するために合わせられた。
【0036】
より詳細には、本発明は、2,4-Dのみならず、AOPP除草剤もまた分解可能である酵素の使用に部分的に関する。α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素は、異なる化学クラスおよび作用の様式の除草剤を分解する能力を有することは以前に報告されていなかった。本発明に従う使用のための好ましい酵素および遺伝子は、本明細書ではAAD-1(アリールオキシアルカノエート ジオキシゲナーゼ)遺伝子およびタンパク質と呼ばれる。
【0037】
本発明はまた、フェノキシオーキシンおよびアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤を分解可能であるアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素をコードする遺伝子の同定および使用に部分的に関する。従って、本発明は、組換え発現されたAAD-1酵素による、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸、他のフェノキシアルカノイックオーキシン除草剤、およびアリールオキシフェノキシアルカノエート除草剤の分解に部分的に関する。
【0038】
本発明のタンパク質は、分析アッセイ法および生物学的アッセイ法において、2,4-ジクロロフェノール(「DCP」;除草剤的に活性である)への2,4-Dの転換について陽性であると試験された。部分精製された本発明のタンパク質は、インビトロで2,4-DをDCPに迅速に転換することができる(50〜100%の範囲の転換)。AAD-1形質転換植物が提供するさらなる利点は、親の除草剤が不活性型に代謝され、それによって穀粒または飼い葉中で収集される除草剤の残渣についての潜在性を減少することである。
【0039】
本発明はまた、AOPP除草剤および/またはフェノキシオーキシン除草剤を、AAD-1遺伝子を含む植物に適用する工程を含む、雑草を制御する方法を含む。
【0040】
これらの発見に鑑みて、この型の酵素をコードするポリヌクレオチドを含む新規な植物がここで提供される。以前には、このような植物を生産するための動機付けが存在せず、このような植物が、フェノキシ酸除草剤(2,4-Dなど)のみならず、AOPP除草剤に対してもまた植物を抵抗性にするこの酵素を効率的に産生することができるという予測も存在しなかった。従って、本発明は、当技術分野において可能であると以前には考えられていなかった多くの利点を提供する。
【0041】
公的に使用可能である株(ATCCまたはDSMZのような培養物コレクションに寄託されている)が、本明細書に開示された技術を使用して、新規な遺伝子について、獲得およびスクリーニングすることができる。本明細書に開示される配列は、本発明に従うさらなるスクリーニングおよび試験のために、相同遺伝子を増幅し、およびこれを組換え発現系にクローニングするために使用することができる。
【0042】
背景の節において上記に議論したように、2,4-Dを分解するその能力について、広範に調査されてきた1つの生物は、ラルストニア ユートロファ(Streber et al., 1987)である。分解経路における第1の酵素をコードする遺伝子はtfdAである。米国特許第6,153,401号およびGENBANKアクセッション番号M16730を参照されたい。tfdAは、α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ反応を介して、2,4-D酸の除草剤的に不活性なDCPへの転換を触媒する(Smejkal et al., 2001)。TfdAは、通常は2,4-Dに対して感受性である双子葉植物(例えば、ワタおよびタバコ)において2,4-D抵抗性を付与するためにトランスジェニック植物において使用されてきた(Streber et al. (1989)、Lyon et al. (1989)、Lyon et al. (1993))。2,4-Dを分解することが可能であるタンパク質をコードする多数のtfdA-型遺伝子が自然環境から同定されており、Genbankデータベースに寄託されている。多くのホモログがtfdAに類似しており(>85%アミノ酸同一性)、およびtfdAに対して類似の酵素的特性を有する。しかし、tfdAに対して有意により低いレベルの同一性を有するα-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼホモログのわずかなコレクションが、現在同定されている。
【0043】
スフィンゴビウム ハービシドボランス (Sphingobium herbicidovoraras)からのrdpA(Westendorf et al., 2002)は、低い相同性(28%アミノ酸同一性)を有する1つの独特な例である。この酵素は、(R)-ジクロルプロップ(および他の(R)-フェノキシプロピオン酸)ならびに2,4-D(フェノキシ酢酸)の無機化における最初の段階を触媒することが示されてきた(Westendorf et al., 2003)。フェノキシプロピオン酸分解の原因である生物はかつて知られていたが、現在まで、この経路を特徴付けることにおいてほとんど進歩がなされなかった(Horvath et al., 1990)。ジクロルプロップ分解に対するさらなる複雑な状態は、ジクロルプロップの取り込み(Kohler, 1999)とその初期酸化(Westendorf et al., 2003)の両方に関与する立体特異性(R対S)である。他の微生物におけるrdpAの異種発現、またはこの遺伝子の植物への形質転換は、それゆえに報告されていなかった。文献は、アキラルフェノキシ酢酸を主として分解するtfdAの密接なホモログ周辺に主として焦点を当ててきた。rdpA遺伝子またはAAD-1遺伝子が、2,4-Dに対して植物を抵抗性にするように、植物中で首尾よく発現され得るという予測は以前には存在しなかった(完全に驚くべきAOPP抵抗性について言及していない)。
【0044】
以下の実施例においてより詳細に説明されるように、rdpAは、スフィンゴビウム ハービシドボランスからクローニングされ、種々の除草剤化学物質のクラスの間の雑多な基質について試験された。そのネイティブ型で精製されたこのα-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素は、以前に2,4-Dおよびジクロルプロップを分解することが示されていた(Westendorf et al., 2002および2003)。しかし、α-ケトグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ酵素は、異なる化学物質のクラスおよび作用の様式の除草剤を分解する能力を有することは、以前には報告されていなかった。rdpAは植物において発現されておらず、GTCの効力、低コスト、および簡便さに大部分起因して、新規なHTC技術の開発が限られていたので、そのようなことを行ういかなる動機付けも存在しなかった(Devine, 2005)。
【0045】
新規な活性に鑑みて、本発明のタンパク質および遺伝子は、本明細書では、AAD-1タンパク質および遺伝子と呼ばれる。AAD-1は、現在、インビトロで種々のフェノキシ酢酸除草剤およびフェノキシプロピオニックオーキシン除草剤を分解することが確認された。しかし、この酵素は、本明細書で初めて報告されるように、驚くべきことに、アリールオキシアルカノエート分子のさらなる基質を分解することが可能であることが見い出された。顕著な農学的な重要性のある基質は、アリールオキシフェノキシプロピオネート(AOPP)イネ科雑草除草剤である。このかなり新規な発見は、顕著な除草剤耐性作物(HTC)および選択マーカー形質の機会に基づいている。
【0046】
広い範囲のイネ科植物AOPP除草剤が、AAD-1ならびに2,4-D、ジクロルプロップ、および他のフェノキシオーキシンについての優秀な基質であることが本明細書で報告される。この酵素は、一連の広い範囲の広葉除草剤(フェノキシオーキシン)、および広い範囲のかなり活性であるイネ科植物除草剤(AOPP)に、除草剤分解活性を送達するその能力において独特である。
【0047】
従って、本発明は、組換え発現されたアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ酵素(AAD-1)によって、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸、他のフェノキシアルカノイックオーキシン除草剤、およびアリールオキシフェノキシアルカノエート除草剤の分解に部分的に関する。本発明はまた、フェノキシオーキシン除草剤およびアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤を分解可能であるアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ分解酵素(AAD-1)をコードする遺伝子の同定および使用に部分的に関する。
【0048】
対象の酵素は、ほぼすべての広葉およびイネ科植物の雑草を制御する除草剤の組み合わせに対して、耐性を生じるトランスジェニック発現を可能にする。AAD-1は、例えば、他のHTC形質(例えば、グリフォセート抵抗性、グルフォシネート抵抗性、イミダゾリノン抵抗性、ブロモキシニル抵抗性など)、および昆虫抵抗性形質(Cry1F、Cry1Ab、Cry 34/45など)と重ね合わせるための優秀な除草剤耐性作物(HTC)形質として働くことができる。加えて、AAD-1は、第2の遺伝子または遺伝子の群を用いて、遺伝子操作された植物の一次形質転換体の選択において補助するための選択マーカーとして働くことができる。
【0049】
加えて、対象の微生物遺伝子は、タンパク質が、単子葉植物と双子葉植物の両方(ヘミコット(hemicot))の使用頻度に向けて偏りを有するコドンによってコードされるように再設計されている。シロイヌナズナ(Arabidopsis)、トウモロコシ、タバコ、ワタ、ダイズ、カノーラ、およびイネがAAD-1含有構築物で形質転換され、フェノキシオーキシン除草剤およびAOPP除草剤の両方に対して高レベルの抵抗性を実証した。従って、本発明はまた、本発明のタンパク質をコードする「植物に最適化された」遺伝子に関する。実施例6において以下で示されるように、例示される再構築された遺伝子は、細菌遺伝子と比較した場合に、植物に対する除草剤抵抗性を伝達する際により有効であった。
【0050】
オキシアルカノエート基は、安定な酸の官能基を除草剤に導入するために有用である。酸性基は、除草剤作用のために望ましい属性である「酸トラッピング」によって師部に可動性を付与することができ、それゆえに、可動性の目的のために新規な除草剤に組み込むことができる。本発明の局面はまた、HTCを作製するメカニズムを提供する。AAD-1についての基質として働くことができる多くの潜在的な市販のおよび実験的な除草剤が存在する。従って、対象の遺伝子はまた、同様に他の除草剤に対して耐性である除草剤を生じることができる。
【0051】
本発明のHTC形質は、他のHTC形質(グリフォセート耐性を含むがこれに限定されない)との新規な組み合わせにおいて使用することができる。これらの形質の組み合わせは、除草剤(例えば、グリフォセート)に対する、新規に獲得された抵抗性または固有の耐性に起因して、雑草(および同様のもの)種を制御する新規な方法を生じる。従って、HTC形質に加えて、そのために除草剤耐性がトランスジェニック作物において該酵素によって作られた、除草剤を使用して雑草を制御するための新規な方法は、本発明の範囲内にある。
【0052】
加えて、世界規模で生育されたグリフォセート耐性作物は広く行き渡っている。他のグリフォセート耐性作物と何回も輪作しているので、グリフォセート抵抗性の自生植物の制御は、輪作作物においては困難である可能性がある。従って、重ね合わせされ、または個々に作物に形質転換された対象のトランスジェニック形質の使用は、他のHTC自生作物を制御するためのツールを提供する。
【0053】
本発明は、例えば、ダイズにおける現在のグリフォセート抵抗性形質と重ね合わされた2,4-D抵抗性を商業化することの状況において適用することができる。従って、本発明は、広葉雑草種の変化および/または除草剤抵抗性広葉雑草の選択に取り組むツールを提供し、これは、種々の作物を用いる雑草制御のためのグリフォセートに対する栽培者らによる極めて高い信頼性から頂点をなす。
【0054】
対象のAAD-1遺伝子のトランスジェニック発現は、例えば、シロイヌナズナ、コーン(トウモロコシ)、タバコ、ワタ、イネ、ダイズ、およびカノーラにおいて例示される。しかし、本発明は、任意の他の所望の型の植物に適用され得る。ダイズは、本発明に従う形質転換のための好ましい作物である。しかし、本発明は、多数の他のイネ科雑草および他の広葉作物に適用され得る。同様に、2,4-Dは、草類作物においてより積極的に使用され得、ここで、2,4-Dに対する耐性は中程度であり、この形質を介して増加された耐性は、栽培者に、より効率的な割合で、かつ作物の損傷のリスクなしでより広い適用のタイミングにわたって、2,4-Dを使用する機会を提供する。
【0055】
なおさらに、本発明は、広葉雑草を制御する除草剤(オーキシン)およびイネ科雑草を制御する除草剤(AOPP)に対する抵抗性を提供することができる単一の遺伝子を提供する。この遺伝子は、広い範囲の除草剤の組み合わせの使用を可能にするために、複数の作物において使用されてもよい。本発明はまた、現在の化学物質に対して抵抗性である雑草を制御することができ、現在の農業的実務から生じる雑草の範囲のシフトの制御において補助することができる。対象のAAD-1は、さらなる除草剤基質を非除草剤型に効果的に解毒するための試みにおいて使用することができる。従って、本発明は、さらなるHTC形質および/または選択マーカー技術の開発を提供する。
【0056】
HTCを産生するための対象の遺伝子を使用することとは別に、またはそれに加えて、対象の遺伝子は、細胞培養、温室、およびフィールド内で首尾よく形質転換体を選択するための選択マーカーとして使用することができる。生物技術プロジェクトのための選択マーカーとしての、対象の遺伝子についての高い固有の価値が単純に存在する。他のフェノキシアルカノイックオーキシン除草剤のためのAAD-1の雑多な使用は、HTCおよび/または選択マーカーの目的のためにこの遺伝子を使用する多くの機会を提供する。
【0057】
本明細書でAAD-1(アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ)と呼ばれる本発明の1つの遺伝子は、スフィンゴビウム ハービシドボランス(ATCC 700291)から、PCRによってpET 280-S/Sにクローニングされ(pDAB 3203と称する)、BL-21 Star大腸菌中で発現された。この遺伝子は過剰発現され(1mM IPTGの誘導および以下の反応混液:112.5μg/ml 2,4-D、1mM アスコルビン酸、1mM α-ケトグルタル酸、50μM Fe(NH4)2(SO4)2と合わせた培養溶解物による)、組換えにより産生された酵素は2,4-Dを除草剤的に不活性なDCPに分解する(HPLC、質量スペクトル分析、比色定量アッセイ法、およびシロイヌナズナプレートアッセイ法によって決定される)。加えて、AAD-1は、以下の除草剤:ジクロルプロップ、メコプロップ、ハロキシプロップ、ジクロホップなどを、それらの対応する不活性フェノールに転換することが実証されてきた(表3および4を参照されたい)。
【0058】
(表3)種々の除草剤オーキシンおよびオーキシンアナログに対する精製AAD-1(v1)の効果

基質は、25mM MOPS pH 6.8、200μM Fe2+、200μM アスコルビン酸Na、1mM α-ケトグルタル酸中1mMで、0.16mlアッセイあたり1μgまたは10μgのいずれかの(10×)精製AAD-1(v1)を使用してアッセイした。
【0059】
(表4)種々のAOPPイネ科除草剤およびアナログ、ならびにクロキントセットに対する精製AAD-1(v1)の効果

基質は、25mM MOPS pH 6.8、200μM Fe2+、200μM アスコルビン酸Na、1mM α-ケトグルタル酸中1mMで、0.16mlアッセイあたり1μgまたは10μgのいずれかの(10×)精製AAD-1(v1)を使用してアッセイした。
【0060】
本発明のタンパク質(および供給源の単離物)
本発明は機能的タンパク質を提供する。「機能的活性」(または「活性な」)は、本明細書では、本発明に従う使用のためのタンパク質/酵素が、除草剤を分解するか、またはその活性を減少する能力を有する(単独でまたは他のタンパク質と組み合わせて)ことを意味する。本発明のタンパク質を産生する植物は、植物が除草剤で処理される場合に、タンパク質発現のレベルが、植物を、除草剤に対して完全もしくは部分的に抵抗性に、または耐性にするための十分であるような、タンパク質の「有効量」を好ましく産生する(他に特定されない限り代表的な割合において;代表的な適用割合は、例えば、周知のHerbicide Handbook (Weed Science Society of America, Eighth Edition, 2002) において見い出され得る)。除草剤は、通常のフィールド使用割合および濃度において、正常に標的植物を死滅させる割合で適用され得る(本発明のために、レベルおよび/または濃度は、以前に使用されたものよりも任意により高くあり得る)。好ましくは、本発明の植物細胞および植物は、除草剤処理によって引き起こされる生育阻害または損傷に対して保護される。本発明の形質転換植物および植物細胞は、好ましくは、本明細書で議論されるように、除草剤に対して抵抗性または耐性にされ、このことは、形質転換植物および植物細胞が、本明細書で議論されるように、有効量の1種または複数の除草剤の存在下で生育することができることを意味する。本発明の好ましいタンパク質は、1種または複数のアリールオキシアルカノエート化合物を代謝するための触媒活性を有する。
【0061】
植物または細菌の系への機能的活性の移動は、ベクターが存在する宿主に対して適切であるタンパク質発現ベクターに組み込まれた、本発明のタンパク質についてのアミノ酸配列をコードする核酸配列を含むことができる。機能的活性を有するタンパク質をコードする核酸配列を得るための1つの方法は、本明細書で議論されるように、タンパク質のアミノ酸配列から推定される情報を使用して、関心対象のタンパク質を産生する細菌種からのネイティブな遺伝物質を単離することである。このネイティブ配列は、例えば、以下でより詳細に議論されるように、植物中での発現のために最適化することができる。最適化されたポリヌクレオチドはまた、タンパク質配列に基づいて設計することもできる。
【0062】
本発明は、本明細書で同定されるような新規な活性を有するタンパク質のクラスを提供する。これらのタンパク質のクラスおよびこれらをコードするポリヌクレオチドを特徴付けするための1つの方法は、一連の特定化された条件下で、例示されたヌクレオチド配列(その相補体および/またはいずれかの鎖に由来するプローブ)とハイブリダイズするその能力によってポリヌクレオチドを定義することによるか、および/または例示された配列に由来するプライマーを使用するPCRによって増幅されるそれらの能力による。
【0063】
本発明に従う使用のためのタンパク質を入手するための多数の方法が存在する。例えば、本明細書に開示されるタンパク質に対する抗体が、タンパク質の混合物から他のタンパク質を同定および単離するために使用され得る。詳細には、抗体は、他の関連するタンパク質を比較した場合に、最も保存されているか、または最も区別できるタンパク質の一部分に対して惹起されてもよい。次いで、これらの抗体は、免疫沈殿、酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)、またはイムノブロッティングによって、特徴的な活性を有する等価なタンパク質を特異的に同定するために使用することができる。本明細書に開示されるタンパク質、または等価なタンパク質、またはこれらのタンパク質のフラグメントに対する抗体が、標準的な手順を使用して容易に調製され得る。このような抗体は本発明の1つの局面である。本発明の抗体は、モノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を含み、好ましくは、例示または示唆されたタンパク質に応答して産生される。
【0064】
当業者は、本発明のタンパク質(および遺伝子)が種々の供給源から入手可能であることを容易に認識する。完全な除草剤分解オペロンは、プラスミドなどの転位可能なエレメント上にコードされることが知られており、ならびに、ゲノムに組み込まれた本発明のタンパク質は、例えば、組換えおよび/または野生型の細菌を含む、広範な種々の微生物から入手することができる。ファーミキュート(Firmicute)目およびプロテオバクテリア目、ならびに公知のrdpAを有する特定の属、例えば、スフィンゴビウム(Sphingobium)、デルフィチア(Delftia)、ロドフェラックス(Rodoferax)、およびコマモナス(Comamonas)などの他のメンバーは、供給源の単離物として使用することができる。
【0065】
細菌単離物の変異体は、当技術分野において周知である手法によって作製することができる。例えば、胞子非形成変異体は、単離物のエチルメタンスルホネート(EMS)変異誘発を通して入手することができる。これらの変異体は、当技術分野において周知の手法によって、紫外光およびニトロソグアニジンを使用して作製することができる。
【0066】
本明細書で言及または示唆される対象の単離物のいずれか「からの」またはそれ「から入手可能である」タンパク質は、そのタンパク質(または同様のタンパク質)が、別の細菌株または植物などの単離物またはある他の供給源から入手可能であることを意味する。「から入手可能である」はまた、この暗示的意味を有し、例えば、植物中での発現のために改変されている、所定の型の細菌から入手可能であるタンパク質を含む。当業者は、細菌の遺伝子およびタンパク質の開示が与えられると、植物は、そのタンパク質を産生するために操作され得ることを容易に認識する。抗体調製物、核酸プローブ(例えば、DNA、RNA、またはPNA)などは、本明細書に開示されるポリヌクレオチドおよび/またはアミノ酸配列を使用して調製され得、ならびに他の(天然の)供給源から他の関連する遺伝子をスクリーニングおよび回収するために使用され得る。
【0067】
標準的な分子生物学技術は、本明細書に記載されるタンパク質および遺伝子をクローニングおよび配列決定するために使用されてもよい。さらなる情報は、参照により本明細書に組み入れられる、Sambrook et al., 1989において見い出され得る。
【0068】
ポリヌクレオチドおよびプローブ
本発明はさらに、本発明に従う使用のためのタンパク質をコードするヌクレオチド配列を提供する。本発明はさらに、所望の除草剤活性を有するタンパク質をコードする遺伝子を同定および特徴付けする方法を提供する。1つの態様において、本発明は、ハイブリダイゼーションプローブおよび/またはPCR技術のためのプライマーとして有用である独特なヌクレオチド配列を提供する。これらのプライマーは、関心対象の特定の遺伝子の同定、特徴付け、および/または単離において有用であり得る特徴的な遺伝子フラグメントを産生する。本発明のヌクレオチド配列は、以前に記載されているタンパク質から区別できるタンパク質をコードする。
【0069】
本発明のポリヌクレオチドは、所望の宿主細胞中でタンパク質またはペプチドをコードするために完全な「遺伝子」を形成するために使用することができる。例えば、当業者が容易に認識するように、対象のポリヌクレオチドは、当技術分野において容易に公知であるように、関心対象の宿主中で、プロモーターの制御下に適切に配置され得る。遺伝子発現および一過性/組織特異的発現のレベルは、本発明の有用性に非常に影響を与えることができる。一般的に、分解可能な遺伝子のタンパク質発現のレベルがより大きいと、基質(この場合は標的除草剤)の完全な分解がより多くなる。プロモーターは、高い発現が植物の健康に結果的に負の影響を有さない限り、高いレベルで標的遺伝子を発現することが所望される。代表的には、すべての生育段階において植物の完全な保護のためにすべての組織中で構成的に発現されるAAD-1遺伝子を有することが望まれる。しかし、代替として、植物的に発現される抵抗性遺伝子を使用してもよい。これは、雑草制御のための作物中での標的除草剤の使用を可能にし、開花段階の間に適用によって標的作物の有性生殖を引き続き制御する。
【0070】
当業者が知っているように、DNAは、代表的には、二本鎖型で存在する。この配列において、一方の鎖は他方の鎖に対して相補的であり、逆もまた同様である。(例えば)DNAは植物中で複製されるので、DNAのさらなる相補鎖が産生される。「コード鎖」は、しばしば、アンチセンス鎖と結合する鎖をいうために当技術分野において使用される。mRNAは、DNAの「アンチセンス」鎖から転写される。「センス」鎖または「コード」鎖は、オープンリーディングフレーム(ORF)として読み取られることができ、関心対象のタンパク質またはペプチドを形成する一連のコドン(コドンは、特定のアミノ酸を特定するための3残基単位として読まれ得る3つのヌクレオチドである)を有する。インビボでタンパク質を産生するために、DNAの鎖は、代表的には、タンパク質のための鋳型として使用されるmRNAの相補鎖に転写される。従って、本発明は、相補鎖を含む、添付の配列表および/または等価物に示される例示されるポリヌクレオチドの使用を含む。例示されたDNA分子に対して機能的に等価であるRNAおよびPNA(ペプチド核酸)は本発明に含まれる。
【0071】
本発明の1つの態様において、細菌単離物は、微生物の高い増殖を生じる条件下で培養され得る。一本鎖ゲノム核酸を提供するために微生物を処理した後、DNAは、本発明のプライマーと接触され得、PCR増幅に供され得る。関心対象の遺伝子の特徴的なフラグメントは、この手法によって増幅され、従って、関心対象の遺伝子の存在を同定する。
【0072】
本発明のさらなる局面は、本明細書に開示される方法およびヌクレオチド配列を使用して同定された遺伝子および単離物を含む。このように同定された遺伝子は、本発明の除草剤抵抗性タンパク質をコードすることができる。
【0073】
本発明に従うタンパク質および遺伝子は、例えば、オリゴヌクレオチドプローブを使用することによって同定および入手することができる。これらのプローブは、適切な標識によって検出可能であり得るか、または国際出願番号WO 93/16094において記載されているように、固有に蛍光性に作製されてもよい、検出可能なヌクレオチド配列である。これらのプローブ(および本発明のポリヌクレオチド)は、DNA、RNA、またはPNAであってもよい。アデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)、およびウラシル(U;RNA分子用)に加えて、本発明の合成プローブ(およびポリヌクレオチド)はまた、イノシン(4種すべての塩基と対合することが可能な中性塩基;時折、合成プローブ中で4種すべての塩基の混合物の代わりに使用される)および/または合成(非天然)塩基を有することができる。従って、合成の、縮重オリゴヌクレオチドが本明細書で言及される場合、「N」または「n」が総称的に使用され、「N」または「n」は、G、A、T、C、またはイノシンであり得る。曖昧なコードは、本明細書で使用されるように、本願の出願の時点の標準IUPAC命名法の慣例に従っている(例えば、RはAまたはGを意味し、YはCまたはTを意味する、など)。
【0074】
当技術分野において周知であるように、プローブ分子が核酸試料にハイブリダイズする場合には、プローブおよび試料が実質的な相同性/類似性/同一性を有することが合理的に推測され得る。好ましくは、ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションは、例えば、Keller, G. H., M. M. Manak (1987) DNA Probes, Stockton Press, New York, NY, pp. 169-170によって記載されるような、当該分野において周知の技術によって、ポリヌクレオチドのハイブリダイゼーションが最初に行われ、続いて、低ストリンジェンシー、中程度のストリンジェンシー、または高ストリンジェンシーの条件下での洗浄が行われる。例えば、そこに言及されているように、低ストリンジェンシー条件は、2×SSC(標準生理食塩水クエン酸)/0.1% SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)を用いる、室温にて15分間の最初の洗浄によって達成され得る。2回の洗浄が代表的には実行される。次いで、より高いストリンジェンシーが、塩濃度を低下させることによって、および/または温度を上昇させることによって達成され得る。例えば、上記に記載される洗浄は、各々、0.1×SSC/0.1% SDSを用いる室温における15分間の2回の洗浄が続き得、これには、各々、0.1×SSC/0.1% SDSを用いる55℃における30分間の洗浄が続く。これらの温度は、本明細書に示され、かつ当業者に公知であるような他のハイブリダイゼーションおよび洗浄のプロトコールとともに使用することができる(例えば、SSPEは、SSCの代わりに塩として使用することができる)。2×SSC/0.1% SDSは、445mlの水に、50mlの20×SSCおよび5mlの10% SDSを加えることによって調製することができる。20×SSCは、NaCl(175.3g/0.150M)、クエン酸ナトリウム(88.2g/0.015M)、および水を合わせ、10N NaOHでpHを7.0に調整し、次いで、体積を1リットルに調整することによって調製することができる。10% SDSは、オートクレーブした50mlの水中に10gのSDSを溶解すること、次いで100mlに希釈することによって調製することができる。
【0075】
プローブの検出は、ハイブリダイゼーションが維持されたか否かを公知の様式で決定するための手段を提供する。このようなプローブ分析は、本明細書の遺伝子を同定するための迅速な方法を提供する。本発明に従うプローブとして使用されるヌクレオチドセグメントは、DNAシンセサイザーおよび標準的な手法を使用して合成することができる。これらのヌクレオチド配列はまた、本発明の遺伝子を増幅するためのPCRプライマーとして使用することができる。
【0076】
分子のハイブリダイゼーション特性は、本発明のポリヌクレオチドを定義するために使用することができる。従って、本発明は、本明細書で例示されるポリヌクレオチドとハイブリダイズするポリヌクレオチド(および/またはそれらの相補体、好ましくはそれらの完全な相補体)を含む。すなわち、遺伝子(およびそれがコードするタンパク質)を定義するための1つの方法は、例えば、公知のまたは特に例示される遺伝子と(本明細書に具体的に開示されるいずれかの条件下で)ハイブリダイズするその能力による。
【0077】
本明細書で使用されるように、ハイブリダイゼーションのための「ストリンジェントな」条件とは、現在の出願者によって使用される条件と同じかまたはほぼ同じである、ハイブリダイゼーションの特異性の程度を達成する条件をいう。具体的には、32P-標識された遺伝子特異的プローブとの、サザンブロット上に固定化されたDNAのハイブリダイゼーションは、標準的な方法によって実行することができる(例えば、Maniatis et al. 1982を参照されたい)。一般的に、ハイブリダイゼーションおよび引き続く洗浄は、標的配列の検出を可能にする条件下で実行することができる。二本鎖DNA遺伝子プローブについては、ハイブリダイゼーションは、6×SSPE、5×Denhardt's溶液、0.1% SDS、0.1mg/ml変性DNA中で、DNAハイブリッドの融解温度(Tm)よりも20〜25℃下で、一晩実行することができる。融解温度は以下の数式によって記載される(Beltz et al. 1983)。
Tm = 81.5 C + 16.6 Log [Na+] + 0.41(%G+C) - 0.61(ホルムアルデヒド%) - 600/塩基対中の二重鎖の長さ
【0078】
洗浄は、代表的には、以下のように実行することができる。
(1)1×SSPE、0.1% SDS中での室温で15分間、2回(低ストリンジェンシー洗浄)。
(2)0.2×SSPE、0.1% SDS中でのTm-20℃で15分間、1回(中程度ストリンジェンシー洗浄)。
【0079】
オリゴヌクレオチドプローブについては、ハイブリダイゼーションは、6×SSPE、5×Denhardt's溶液、0.1% SDS、0.1mg/ml変性DNA中で、ハイブリッドの融解温度(Tm)よりも10〜20℃下で、一晩実行することができる。融解温度は以下の数式によって決定することができる。
Tm(℃)= 2(T/A塩基対の数)+ 4(G/C塩基対の数)(Suggs et al., 1981)
【0080】
洗浄は、代表的には、以下のように実行することができる。
(1)1×SSPE、0.1% SDS中での室温で15分間、2回(低ストリンジェンシー洗浄)。
(2)1×SSPE、0.1% SDS中でのハイブリダイゼーション温度で15分間、1回(中程度ストリンジェンシー洗浄)。
【0081】
一般的に、塩および/または温度は、ストリンジェンシーを変化させるために変更することができる。>70程度の塩基長の標識したDNAフラグメントを用いる場合、以下の条件が使用され得る。
低:1または2×SPPE、室温
低:1または2×SSPE、42℃
中程度:0.2×または1×SSPE、65℃
高:0.1×SSPE、65℃
【0082】
二重鎖の形成および安定性は、ハイブリッドの2本の鎖の間の実質的な相補性に依存し、上記に記述されるように、特定の程度のミスマッチが許容され得る。それゆえに、本発明のプローブ配列は、記載された配列の変異(単一と複数の両方)、欠失、挿入、およびこれらの組み合わせを含み、ここで、該変異、挿入、および欠失は、関心対象の標的ポリヌクレオチドとの安定なハイブリッドの形成を許容する。変異、挿入、および欠失は、多くの方法で所定のポリヌクレオチド配列中で産生され得るが、これらの方法は当業者に公知である。他の方法は将来知られるようになる可能性がある。
【0083】
PCR技術
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、反復性の、酵素的な、プライマーを用いる、核酸配列の合成である。この手法は周知であり、当業者によって一般的に使用されている(Mullis, 米国特許第4,683,195号、同第4,683,202号、および同第4,800,159号; Saiki et al., 1985を参照されたい)。PCRは、標的配列の反対の鎖にハイブリダイズする2つのオリゴヌクレオチドプライマーによって隣接される関心対象のDNAフラグメントの酵素的増幅に基づく。これらのプライマーは、好ましくは、3'末端が互いに対して向けられて配置される。鋳型の熱変性、それらの相補的配列へのプライマーのアニーリング、およびDNAポリメラーゼを用いてのアニールされたプライマーの伸長は、PCRプライマーの5'末端によって規定されるセグメントの増幅を生じる。各プライマーの伸長産物は、他のプライマーのための鋳型として働くことができ、従って、各サイクルは、以前のサイクルで産生されたDNAフラグメントの量を本質的に倍加させる。これにより、特定の標的フラグメントの指数関数的な蓄積が、数時間以内に数百万倍にまでになる。耐熱性細菌サーマス アクアティカス(Thermus aquaticus)から単離されたTaqポリメラーゼなどの耐熱性DNAポリメラーゼを使用することによって、この増幅プロセスは、完全に自動化することができる。使用することができる他の酵素は、当業者に知られている。
【0084】
例示されるDNA配列、またはそのセグメントは、PCR増幅のためのプライマーとして使用することができる。PCR増幅を実行する際に、特定の程度のミスマッチが、プライマーと鋳型の間に許容され得る。それゆえに、例示されたプライマーの変異、欠失、および挿入(とりわけ、5'末端へのヌクレオチドの付加)は、本発明の範囲内にある。変異、欠失、および挿入は、当業者に公知である方法によって、所定のプライマー中で作製することができる。
【0085】
遺伝子およびタンパク質の改変
対象の遺伝子およびタンパク質は、キメラタンパク質または融合タンパク質を産生するために、他の遺伝子およびタンパク質に融合され得る。本発明に従って有用な遺伝子およびタンパク質は、特に例示された全長配列のみならず、これらの配列、これらの配列の変種、変異体、キメラ、ならびに融合物の一部分、セグメント、および/またはフラグメント(隣接するフラグメント、ならびに全長分子と比較して内部および/または末端の欠失を含む)。本発明のタンパク質は、これらが所望の機能的活性を保持する限りは、置換されたアミノ酸を有することができる。「変種」遺伝子は、例示されたタンパク質に対して等価であるかまたは類似している活性を有する、同じタンパク質または等価なタンパク質をコードするヌクレオチド配列を有する。「変種タンパク質」および「等価なタンパク質」という用語は、標的の有害生物に対して同じかまたは本質的に同じ生物学的/機能的活性、および例示されたタンパク質と等価な配列を有するタンパク質をいう。本明細書で使用されるように、「等価な」配列との言及は、有意な程度にまで活性を改善し、または活性に有害な影響を与えない、アミノ酸の置換、欠失、付加、または挿入を有する配列をいう。活性を保持しているフラグメントもまた、この定義の中に含まれる。例示されたタンパク質の対応するフラグメントと同じかまたは同様の機能または活性を保持するフラグメントおよび他の等価物は、本発明の範囲内にある。アミノ酸の置換または付加などの変化は、例えば、(タンパク質の機能的活性を具体的に/実質的に減少することなく)タンパク質のプロテアーゼ安定性を増加すること(もしくは減少すること)、または制限部位の付加などの種々の目的のために作製することができる。遺伝子のバリエーションは、例えば、点変異を作製するための標準的な技術を使用して容易に構築されてもよい。
【0086】
加えて、例えば、米国特許第5,605,793号は、ランダムなまたは的を絞ったフラグメント化後にDNA再アセンブリーを使用することによって、さらなる分子の多様性を生成するための方法を記載している。これは、「遺伝子シャッフリング」と呼ぶことができ、これは、代表的には、複数の異なるDNA分子のフラグメントを混合する工程、続いて、再生の反復ラウンドを含む。これは、開始遺伝子によってコードされるタンパク質の活性を改善することができる。この結果は、改善された活性、変化した基質特異性、増加した酵素安定性、変化した立体特異性、または他の特徴を有するキメラタンパク質である。
【0087】
「シャッフリング」は、関心対象タンパク質の原子3D(三次元)配位および結晶構造を入手および精査後に、設計および標的化され得る。従って、「集中シャッフリング」は、表面に露出しているセグメントなどの、改変のために理想的であるタンパク質の特定のセグメントに向けることができ、好ましくは、タンパク質フォールディングおよび必須の3D構造の完全性と関連する内部セグメントではない。
【0088】
変種遺伝子は、変種タンパク質を産生するために使用することができる。組換え宿主は、変種タンパク質を産生するために使用することができる。これらの「遺伝子シャッフリング」技術を使用して、本発明に例示される任意の配列の任意の5個、10個、または20個連続する残基(アミノ酸またはヌクレオチド)を含む、等価な遺伝子およびタンパク質が構築され得る。当業者が知っているように、例えば、遺伝子シャッフリング技術は、例示されたかまたは示唆された配列(またはその相補体(完全な相補体))のいずれかにおける(同じサイズの)セグメントに対応する、例えば、

個の連続する残基(アミノ酸またはヌクレオチド)を有する、等価物を得るために調整することができる。同様のサイズのセグメント、とりわけ、保存領域についてのものもまた、プローブおよび/またはプライマーとして使用することができる。
【0089】
全長遺伝子のフラグメントは、標準的な手法に従って、市販のエキソヌクレアーゼまたはエンドヌクレアーゼを使用して作製することができる。例えば、Bal31などの酵素または部位特異的変異誘発が、これらの遺伝子の末端からヌクレオチドを体系的に切断するために使用することができる。また、活性フラグメントをコードする遺伝子は、種々の制限酵素を使用して入手されてもよい。プロテアーゼが、これらの活性フラグメントを直接的に入手するために使用されてもよい。
【0090】
タンパク質が短縮され、なお機能的活性を保持し得ることは、本明細書に開示されるように、本発明の範囲内にある。「短縮型タンパク質」は、残りの短縮されたタンパク質が、切断後に所望の活性を保持し、かつその活性を示しながら、タンパク質の一部分が切断可能であることを意味する。切断は、種々のプロテアーゼによって達成することができる。さらに、効率的に切断されたタンパク質は、分子生物学的技術を使用して産生することができ、ここで、該タンパク質をコードするDNA塩基は、制限エンドヌクレアーゼまたは当業者に使用可能である他の技術のいずれかを通して除去される。短縮化後、該タンパク質は、大腸菌、バキュロウイルス、植物を用いるウイルス系、酵母などのような異種系において発現することができ、次いで、活性を測定するために本明細書に開示されるように昆虫アッセイ法に配置することができる。短縮型タンパク質は、これらが完全な全長配列よりも短いものを有しながら、機能的活性を保持するように首尾よく産生され得ることは、当技術分野において周知である。例えば、B.t.タンパク質は、短縮(コアタンパク質)型で使用することができる(例えば、Hofte et al. (1989)、およびAdang et al. (1985)を参照されたい)。本明細書で使用されるように、「タンパク質」という用語は、機能的に活性な短縮型を含むことができる。
【0091】
ある場合において、とりわけ、植物における発現のために、短縮型タンパク質を発現する短縮型遺伝子を使用することが有利であり得る。好ましい短縮型遺伝子は、代表的には、全長タンパク質の

をコードする。
【0092】
本明細書の特定のタンパク質は、具体的に本明細書に例示されてきた。これらのタンパク質は本発明のタンパク質のまれな例であるので、本発明が、例示されたタンパク質の同じかまたは同様の活性を有する変種または等価なタンパク質(およびその等価物をコードするヌクレオチド配列)を含むことは容易に明らかであるはずである。等価なタンパク質は、例示されるタンパク質とアミノ酸類似性(および/または相同性)を有する。アミノ酸同一性は、代表的には、少なくとも60%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%であり、および少なくとも95%であり得る。好ましい本発明のタンパク質はまた、より特定には同一性および/または類似性の範囲によって定義することができる。例えば、同一性および/または類似性は、本明細書で例示または示唆される配列と比較して、

であり得る。上記に列挙した任意の数字が、上限および下限を定義するために使用され得る。
【0093】
他に特定されない限り、本明細書で使用されるように、2つの核酸の配列同一性パーセントおよび/または配列類似性パーセントは、Karlin and Altschul 1993において改変された、Karlin and Altschul, 1990のアルゴリズムを使用して決定される。このようなアルゴリズムは、Altschul et al., 1990のNBLASTプログラムおよびXBLASTプログラムに組み込まれている。BLASTヌクレオチド検索は、NBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実行される。ギャップ付きBLASTは、Altschul et al., 1997において記載されるように使用され得る。BLASTプログラムおよびギャップ付きBLASTプログラムを使用する場合、それぞれのプログラム(NBLASTおよびXBLAST)のデフォルトパラメーターが使用される。NCBI/NIHウェブサイトを参照されたい。比較目的のためにギャップ付きアラインメントを得るために、Vector NTI Suite 8(InforMax, Inc. , North Bethesda, MD, U.S.A.)のAlignX機能が、デフォルトパラメーターを用いて使用された。これらは、15のギャップオープニングペナルティー、6.66のギャップ伸長ペナルティー、および8のギャップ分離ペナルティーであった。
【0094】
タンパク質の種々の特性および三次元的な特徴もまた、タンパク質の活性/機能性に有害な影響を与えることなく、変化させることができる。保存性アミノ酸置換は、分子の活性および/または三次元配置に有害な影響を与えないように、許容/作製することができる。アミノ酸は、以下のクラスに入れることができる:非極性、非荷電極性、塩基性、および酸性。それによって1つのクラスのアミノ酸が同じ型の別のアミノ酸で置換される保存性置換は、その置換が化合物の生物学的活性に有害でない限り、本発明の範囲内にある。表5は、各クラスに属するアミノ酸の例の列挙を提供する。
【0095】
(表5)

【0096】
ある例において、非保存性置換もまた、作製することができる。しかし、好ましい置換は、タンパク質の機能的/生物学的活性を有意に損なわない。
【0097】
本明細書で使用されるように、「単離された」ポリヌクレオチドおよび/または「精製された」タンパク質との言及は、それらが天然に一緒に見い出される他の分子を伴っていない場合のこれらの分子をいう。従って、「単離された」および/または「精製された」との言及は、本明細書に記載されるように、「人の手」の関与を意味する。例えば、発現のために植物に配置された本発明の細菌の「遺伝子」は「単離されたポリヌクレオチド」である。同様に、細菌タンパク質に由来し、かつ植物によって産生されるタンパク質は、「単離されたタンパク質」である。
【0098】
遺伝コードの縮重/冗長性のために、種々の異なるDNA配列が、本明細書に開示されるアミノ酸配列をコードし得る。同じ、または本質的に同じタンパク質をコードする代替的なDNA配列を作製することは、十分に当業者の技量の範囲内にある。これらの変種DNA配列は本発明の範囲内にある。これはまた、「植物における発現のための配列の最適化」という表題の節においてより詳細に議論される。
【0099】
植物における発現のための配列の最適化
植物中での異種遺伝子の高発現を得るために、遺伝子が植物細胞(の細胞質)中でより効率的に発現されるように、その遺伝子を再操作することが一般的に好ましい。トウモロコシは、1つのこのような植物であり、ここでは、該植物中で遺伝子の発現レベルを増加させるために、形質転換の前に異種遺伝子を再設計することが好ましい場合がある。それゆえに、細菌タンパク質をコードする遺伝子の設計における追加の工程は、双子葉植物種または単子葉植物種に関わらず、標的植物配列とより密接に整列されるコドンの偏りを使用する、最適な発現のための異種遺伝子の再操作である。配列はまた、本明細書の別の箇所で議論される、より特定な型の植物のいずれかにおける発現のために最適化することができる。
【0100】
トランスジェニック宿主
本発明のタンパク質をコードする遺伝子は、広範な種々の微生物または植物の宿主に導入することができる。本発明は、トランスジェニック植物細胞およびトランスジェニック植物を含む。好ましい植物(および植物細胞)は、トウモロコシ、シロイヌナズナ、タバコ、ダイズ、ワタ、カノーラ、イネ、コムギ、芝草および牧草などである。他の型のトランスジェニック植物、例えば、果物、野菜、および木もまた、本発明に従って作製することができる。より一般的には、双子葉植物および/または単子葉植物は、本発明の種々の局面において使用することができる。
【0101】
好ましい態様において、遺伝子の発現は、直接的または間接的に、関心対象のタンパク質の細胞内産生(および維持)を生じる。植物は、この様式で、除草剤抵抗性にされ得る。このような宿主は、トランスジェニック、組換え、形質転換された、および/またはトランスフェクトされた、宿主および/または細胞と呼ばれ得る。本発明のある局面において(例えば、関心対象の遺伝子をクローニングおよび調製する場合)、微生物(好ましくは、細菌)細胞が、本開示の恩典を伴って、標準的な技術に従って、産生および使用され得る。
【0102】
本発明のポリヌクレオチドでトランスフェクトされた植物細胞は、全植物に再生することができる。本発明は、組織細胞培養、液体培養、およびプレート培養を含む、細胞培養を含む。本発明の植物を生成するために産生および/または使用される種子もまた、本発明の範囲内に含まれる。他の植物組織および部分もまた、本発明に含まれる。本発明は、同様に、本発明のポリヌクレオチドを含む植物または細胞を産生する方法を含む。このような植物を産生する1つの好ましい方法は、本発明の種子を植えることによる。
【0103】
トランスジェニック宿主を形成するための遺伝子の挿入
本発明の種子の1つの局面は、本発明のタンパク質を発現する本発明のポリヌクレオチドを用いる、植物、植物種子、および他の宿主細胞の形質転換/トランスフェクションである。この様式で形質転換された植物は、異なる作用の様式を有する種々の除草剤に対して抵抗性にされ得る。
【0104】
広範な種々の方法が、遺伝子の安定な維持および発現を可能にする条件下で、標的宿主に、所望のタンパク質をコードする遺伝子を導入するために使用可能である。これらの方法は当業者に周知であり、例えば、米国特許第5,135,867号において記載されている。
【0105】
AAD-1ポリヌクレオチドを含むベクターは本発明の範囲に含まれる。例えば、大腸菌中での複製系および形質転換細胞の選択を可能にするマーカーを含む多数のクローニングベクターが、高等植物への外来性遺伝子の挿入の調製のために使用可能である。これらのベクターには、例えば、pBR322、pUCシリーズ、M13mpシリーズ、pACYC184などが含まれる。従って、タンパク質をコードする配列は、適切な制限部位でベクターに挿入することができる。得られるプラスミドは、大腸菌への形質転換のために使用される。大腸菌細胞は、適切な栄養培地中で培養され、次いで収集および溶解される。プラスミドは、ゲノムDNAからの精製によって回収される。配列分析、制限分析、電気泳動、および他の生化学的-分子生物学的方法が、分析の方法として一般的に実行される。各操作の後、使用されるDNA配列は、制限消化し、および次のDNA配列に連結することができる。各プラスミド配列は、同じかまたは他のプラスミドにクローニングすることができる。植物に所望の遺伝子を挿入する方法に依存して、他のDNA配列が必要である可能性がある。例えば、TiまたはRiプラスミドが植物細胞の形質転換のために使用される場合には、TiまたはRiプラスミドT-DNAの少なくともライトボーダー、しかししばしば、ライトボーダーおよびレフトボーダーが、挿入される遺伝子の隣接領域として連結されなければならない。植物細胞の形質転換のためのT-DNAの使用は、EP 120 516; Hoekema (1985); Fraley et al. (1986); およびAn et al. (1985)において徹底的に調査および記載されてきた。
【0106】
多数の技術が、植物宿主細胞にDNAを挿入するために使用可能である。これらの技術には、形質転換因子としてのアグロバクテリウム チュメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム リゾゲネス(Agrobacterium rhizogenes)使用するT-DNAを用いる形質転換、融合、注入、微粒子銃(微粒子射撃)、シリコンカーバイトウィスカー、エアロゾルビーム、PEG、またはエレクトロポレーション、ならびに他の可能な方法が含まれる。アグロバクテリアが形質転換のために使用される場合、挿入されるDNAは、特別なプラスミド、すなわち、中間体ベクターまたはバイナリーベクターのいずれかにクローニングされなければならない。この中間体ベクターは、T-DNA中の配列に対して相同である配列による相同組換えによって、TiまたはRiプラスミドに組み込まれ得る。TiまたはRiプラスミドはまた、T-DNAの移入のために必要であるvir領域を含む。中間体ベクターは、アグロバクテリア中でそれ自体複製することはできない。中間体ベクターは、ヘルパープラスミド(接合)によって、アグロバクテリウム チュメファシエンスに移入され得る。バイナリーベクターは、大腸菌とアグロバクテリアの両方の中でそれ自体複製することができる。これらは、選択マーカー遺伝子、ならび右側および左側の、T-DNAボーダー領域によってフレーム形成される、リンカーまたはポリリンカーを含む。これらは、アグロバクテリアに直接的に形質転換され得る(Holsters, 1978)。宿主細胞として使用されるアグロバクテリウムは、vir領域を有するプラスミドを含む。このvir領域は、植物細胞へのT-DNAの移入のために必要である。さらなるT-DNAが含まれてもよい。このように形質転換された細菌は、植物細胞の形質転換のために使用される。植物移植片は、植物細胞へのDNAの移入のために、アグロバクテリウム チュメファシエンスまたはアグロバクテリウム リゾゲネスとともに有利に培養することができる。次いで、全植物は、選択のために抗生物質または殺生物剤を含んでもよい適切な培地中で、感染された植物材料(例えば、葉の小片、茎のセグメント、根であるが、しかしプロトプラストまたは懸濁培養細胞もまた)から再生され得る。次いで、このように得られた植物は、挿入されたDNAの存在について試験することができる。特別な要求は、注入およびエレクトロポレーションの場合にはなされない。通常のプラスミド、例えば、pUC誘導体などを使用することが可能である。
【0107】
形質転換細胞は、通常の様式で植物の内部で成長する。これらは、胚細胞を形成し、子孫の植物に形質転換形質を伝達することができる。このような植物は、通常の様式で生育させることができ、同じ形質転換された遺伝性因子または他の遺伝性因子を有する植物と交雑させることができる。得られる雑種個体は、対応する表現型特性を有する。
【0108】
本発明のある好ましい態様において、細菌タンパク質をコードする遺伝子は、植物ゲノムに挿入された転写単位から発現される。好ましくは、該転写単位は、植物ゲノムへの安定な組み込みが可能である組換えベクターであり、タンパク質をコードするmRNAを発現する形質転換された植物系統の選択を可能にする。
【0109】
一旦、挿入されたDNAがゲノムに組み込まれたら、それはそこで比較的安定である(かつそこから再び出ることはない)。これは、殺生物剤または抗生物質、とりわけ、カナマイシン、G418、ブレオマイシン、ハイグロマイシン、またはクロラムフェニコールなどに対する抵抗性を、形質転換植物細胞に付与する選択マーカーを通常含む。植物選択マーカーはまた、代表的には、グルフォシネート、(PAT)、グリフォセート(EPSPS)、イマゼチラピル(AHAS)などのような種々の除草剤に対する抵抗性を提供することができる。個々に使用されるマーカーは、従って、挿入されたDNAを含まない細胞以外の形質転換細胞の選択を可能にするはずである。関心対象の遺伝子は、植物細胞中で、構成的または誘導性のいずれかのプロモーターによって好ましく発現される。一旦発現されると、mRNAはタンパク質に翻訳され、それによって、関心対象のアミノ酸をタンパク質に組み込む。植物細胞中で発現されるタンパク質をコードする遺伝子は、構成的プロモーター、組織特異的プロモーター、または誘導性プロモーターの制御下にあり得る。
【0110】
植物細胞に外来性の組換えベクターを導入するため、および導入された遺伝子を安定に維持および発現する植物を入手するためのいくつかの技術が存在している。このような技術には、微粒子上にコートされた遺伝物質の細胞への直接的な導入が含まれる(Cornellに対する米国特許第4,945,050号、およびDowElanco、現在はDow AgroSciences, LLCに対する米国特許第5,141,131号)。加えて、植物は、アグロバクテリウム技術、以下を参照されたい:University of Toledoに対する米国特許第5,177,010; Texas A&Mに対する米国特許第5,104,310号; 欧州特許出願第0131624B1号; Schilperootに対する欧州特許出願第120516号、同第159418Bl号および同第176,112号; Schilperootに対する米国特許第5,149,645、同第5,469,976号、同第5,464,763号および同第4,940,838号および同第4,693,976号; すべてMax Planckに対する欧州特許出願第116718号、同第290799号、同第320500号; 日本たばこ産業(Japan Tobacco)に対する欧州特許出願第604662号および同第627752号、ならびに米国特許第5,591,616号; Ciba Geigy、現在Syngentaに対する欧州特許出願第0267159号および同第0292435号、ならびに米国特許第5,231,019号; 両方ともCalgeneに対する米国特許第5,463,174号および同第4,762,785号; ならびに両方ともAgracetusに対する米国特許第5,004,863号および同第5,159,135号を使用して形質転換されてもよい。他の形質転換技術には、ウィスカー技術が含まれる。両方ともZeneca、現在Syngentaに対する米国特許第5,302,523号および同第5,464,765号を参照されたい。エレクトロポレーション技術もまた、植物を形質転換するために使用されてきた。Boyce Thompson Instituteに対するWO 87/06614; 両方ともDekalbに対する米国特許第5,472,869号および同第5,384,253号; ならびに両方ともPlant Genetic Systemsに対するWO 92/09696およびWO93/21335を参照されたい。さらに、ウイルスベクターもまた、関心対象のタンパク質を発現するトランスジェニック植物を産生するために使用することができる。例えば、単子葉植物は、Mycogen Plant ScienceおよびCiba-Geigy(現在はSyngenta)に対する米国特許第5,569,597号ならびに両方ともBiosource、現在Large Scale Biologyに対する米国特許第5,589,367号および同第5,316,931号に記載されている方法を使用して、ウイルスベクターで形質転換することができる。
【0111】
以前に言及したように、DNA構築物が植物宿主に導入される様式は、本発明にとって決定的ではない。効率的な形質転換を提供する任意の方法が使用されてもよい。例えば、植物細胞形質転換のための種々の方法が本明細書に記載され、これには、TiまたはRi-プラスミド、およびアグロバクテリウム媒介形質転換を実行するための同様のものの使用が含まれる。多くの場合において、T-DNAボーダー、より特定にはライトボーダーによって、一方または両方の側で境界を接する、形質転換のために使用される構築物を有することが所望される。これは、構築物が、形質転換のための様式としてアグロバクテリウム チュメファシエンスまたはアグロバクテリウム リゾゲネスを使用する場合に特に有用であるが、T-DNAボーダーは、形質転換の他の様式を用いる使用を見い出し得る。アグロバクテリウムが植物細胞形質転換のために使用される場合、宿主中に存在するT-DNAまたはTiもしくはRiプラスミドとの相同組換えのために宿主に導入され得るベクターが使用され得る。ベクターの導入は、エレクトロポレーション、3ペアレント接合、および当業者に公知であるグラム陰性細菌を形質転換するための他の技術を介して実行されてもよい。アグロバクテリウム宿主へのベクター形質転換の様式は、本発明にとって決定的ではない。組換えのためのT-DNAを含むTiまたはRiプラスミドは、こぶ形成を引き起こすことが可能であるか、または可能でなくてもよく、vir遺伝子が該宿主中に存在している限り、本発明には決定的ではない。
【0112】
アグロバクテリウムが形質転換のために使用されるいくつかの場合において、T-DNAボーダー中にある発現構築物は、Ditta et al. (1980) およびEPO 0 120 515に記載されるようなpRK2またはその誘導体などの広い範囲のベクターに挿入される。形質転換されたアグロバクテリウムおよび形質転換された植物細胞の選択を可能にする、本明細書に記載されるような1種または複数のマーカーが、発現構築物およびT-DNAに含まれる。使用される特定のマーカーは、本発明にとって本質的ではなく、好ましいマーカーは、使用される宿主および構築物に依存する。
【0113】
アグロバクテリウムを使用する植物細胞の形質転換のために、移植片は、その形質転換を可能にするために十分な時間の間、形質転換されたアグロバクテリウムと合わされ、かつインキュベートされてもよい。形質転換後、アグロバクテリアは適切な抗生物質を用いる選択によって死滅され、植物細胞は適切な選択培地を用いて培養される。一旦、カルスが形成されると、シュート形成は、植物組織培養および植物再生の分野で周知である方法に従って、適切な植物ホルモンを使用することによって促進され得る。しかし、カルスの中間段階が常に必要であるわけではない。シュート形成後、該植物細胞は、シュート形成を促進する培地に移すことができ、それによって、植物再生を完了する。次いで、植物は、種子に生育され得、該種子は、将来の世代を樹立するために使用され得る。形質転換技術に関わらず、細菌タンパク質をコードする遺伝子は、ベクター中に植物プロモーター調節エレメント、ならびにNosなどのような3'-非翻訳転写終結領域を含めることによって、植物細胞中で該遺伝子を発現するように適合された遺伝子移入ベクターに好ましく組み込まれる。
【0114】
植物を形質転換するための多数の技術に加えて、外来性遺伝子を接触される組織の型は、同様に変化してもよい。このような組織には、胚形成組織、I、II、およびIII型カルス組織、胚軸、成長点、根組織、師部における発現のための組織などが含まれるがこれらに限定されない。ほぼすべての植物組織が、本明細書に記載される適切な技術を使用して、脱分化の間に形質転換されてもよい。
【0115】
上記に言及したように、所望される場合、種々の選択マーカーを使用することができる。選択マーカーの優先度は当業者の方針であるが、以下の選択マーカーが、選択マーカーとして機能することができる、本明細書に列挙されていない任意の他の遺伝子とともに使用されてもよい。このような選択マーカーには、抗生物質カナマイシン、ネオマイシンおよびG418に対する抵抗性をコードするトランスポゾンTn5(Aph II)のアミノグリコシドホスホトランスフェラーゼ遺伝子、ならびにグリフォセート;ハイグロマイシン;メトトレキセート;ホスフィノスリシン(ビアラフォスまたはグルフォシネート);イミダゾリノン、スルホニルウレアおよびトリアゾロピリミジン除草剤、例えば、クロルスルフロン;ブロモキシニル、ダラポンなどに対する抵抗性または耐性をコードする遺伝子が含まれるがこれらに限定されない。
【0116】
選択マーカーに加えて、レポーター遺伝子を加えることが望ましくあり得る。いくつかの例において、レポーター遺伝子は、選択マーカーとともに、または選択マーカーなしで使用されてもよい。レポーター遺伝子は、代表的には、レシピエントの生物または組織には存在せず、かつ代表的には、ある表現型の変化または酵素的特性を生じるタンパク質をコードする遺伝子である。このような遺伝子の例は、Weising et al., 1988において提供される。好ましいレポーター遺伝子には、大腸菌のuidA遺伝子座のβ-グルクロニダーゼ(GUS)、大腸菌のTn9からのクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子、生物発光クラゲ、エクオレア ビクトリア(Aequorea victoria)からの緑色蛍光タンパク質、およびホタル、フォチヌス ピラリス(Photinus pyralis)からのルシフェラーゼ遺伝子が含まれる。次いで、レポーター遺伝子発現を検出するためのアッセイ法は、該遺伝子がレシピエント細胞に導入された後の適切な時点で実行され得る。好ましいこのようなアッセイ法は、形質転換細胞を同定するために、Jefferson et al., (1987)によって記載されるような、大腸菌のuidA遺伝子座のβ-グルクロニダーゼ(GUS)をコードする遺伝子の使用を必要とする。
【0117】
植物プロモーター調節エレメントに加えて、種々の供給源からのプロモーター調節エレメントが、外来性遺伝子を発現するために、植物細胞中で効率的に使用され得る。例えば、細菌起源のプロモーター調節エレメント、例えば、オクトピンシンターゼプロモーター、ノパリンシンターゼプロモーター、マンノピンシンターゼプロモーター;ウイルス起源のプロモーター、例えば、カリフラワーモザイクウイルス(35Sおよび19S)、35T(これは、再操作された35Sプロモーターである、米国特許第6,166,302号、とりわけ実施例7Eを参照されたい)などが使用されてもよい。植物プロモーター調節エレメントには、リブロース-1,6-ビスリン酸(RUBP)カルボキシラーゼスモールサブユニット(ssu)、β-コングリシニンプロモーター、β-ファセオニリンプロモーター、ADHプロモーター、熱ショックプロモーター、および組織特異的プロモーターが含まれるがこれらに限定されない。他のエレメント、例えば、マトリックス付着領域、足場付着領域、イントロン、エンハンサー、ポリアデニル化配列などが存在してもよく、従って、転写効率またはDNA組み込みを改善してもよい。このようなエレメントは、DNA機能のために必要であるかもしれないし、必要でないかもしれないが、これらは、転写、mRNA安定性などに影響を与えることによって、より良好な発現またはDNAの機能を提供することができる。このようなエレメントは、植物中での形質転換されたDNAの最適な性能を得るために、所望されるようにDNAに含まれてもよい。代表的なエレメントには、Adh-イントロン1、Adh-イントロン6、アルファルファモザイクウイルスコートタンパク質リーダー配列、オスモチンUTR配列、トウモロコシストリークウイルスコートタンパク質リーダー配列、ならびに当業者に使用可能であるその他が含まれるがこれらに限定されない。構成的プロモーター調節エレメントもまた使用され、すべての細胞型およびすべての時点での連続的な遺伝子発現を方向付けることができる(例えば、アクチン、ユビキチン、CaMV 35Sなど)。組織特異的プロモーター調節エレメントは、特定の組織または組織型、例えば、葉または種子における遺伝子発現の原因であり(例えば、ゼイン、オレオシン、ナピン、ACP、グロブリンなど)、これらもまた使用されてもよい。
【0118】
プロモーター調節エレメントはまた、植物の発生の特定の段階の間に活性であり(または不活性であり)、ならびに植物の組織および器官において活性であってもよい。このような例には、花粉特異的、胚特異的、コーンシルク特異的、ワタ繊維特異的、根特異的、種子胚乳特異的、または植物相特異的なプロモーターエレメントなどが含まれるがこれらに限定されない。特定の状況下で、特定のシグナルに応答する遺伝子、例えば:物理的刺激(熱ショック遺伝子)、光(RUBPカルボキシラーゼ)、ホルモン(Em)、代謝物、化学物質(テトラサイクリン応答性)、およびストレスに対して応答する遺伝子の発現の原因である誘導性プロモーター調節エレメントを使用することが所望されてもよい。植物において機能する他の所望の転写および翻訳エレメントが使用されてもよい。多数の植物特異的遺伝子移入ベクターが当技術分野で公知である。
【0119】
植物RNAウイルスを用いる系もまた、細菌タンパク質を発現するために使用され得る。そうすることにおいて、タンパク質を発現する遺伝子は、関心対象の宿主植物に感染する適切な植物ウイルスのコートプロモーター領域に挿入され得る。次いで、このタンパク質が発現され得、従って、除草剤の損傷からの植物の保護を提供する。植物RNAウイルスを用いる系は、Mycogen Plant Sciences, Inc. に対する米国特許第5,500,360号ならびにBiosource、現在はLarge Scale Biologyに対する米国特許第5,316,931号および同第5,589,367号に記載されている。
【0120】
本明細書で言及されるか、または引用されるすべての特許、特許出願、特許仮出願、および刊行物は、それらが本明細書の明示的な教示と一貫性がないことのない程度まで、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0121】
以下は、本発明を実施するための手法を例証する実施例である。これらは、限定として解釈されるべきではない。他に注記されない限り、すべてのパーセンテージは重量によっており、すべての溶媒混合物の割合は体積によっている。
【実施例】
【0122】
実施例1-植物中で2,4-Dに対する抵抗性を付与する遺伝子を同定するための方法
植物中で除草剤分解活性を有する遺伝子を同定するための方法として、NCBI(National Center for Biotechnology Information)などの現在の公的なデータベースを調査することが可能である。このプロセスを開始するために、所望の特性(すなわち、α-ケトグルタル酸ジオキシゲナーゼ活性)を有するタンパク質をコードする、すでに同定された機能的遺伝子配列を持っていることが必要である。次いで、このタンパク質配列は、使用可能である寄託されたNCBIタンパク質配列に対して比較するために、BLAST(基礎局所的アラインメント検索ツール (Basic Local Alignment Search Tool))(Altschul et al. , 1997)アルゴリズムのためのインプットとして使用する。デフォルト設定を使用すると、この検索は、様々なレベルで100個までの相同タンパク質配列を回答する。これらは、アミノ酸レベルが、高い同一性(85〜98%)から非常に低い同一性(23〜32%)までの範囲である。伝統的には、高い相同性を有する配列のみが、インプット配列と同様の特性を保持していることが予測される。この場合は、本発明者らは、≦50%相同性を有する配列のみを選択する。本発明者らは、27%まで低いアミノ酸保存性を有するホモログをクローニングおよび組換えにより発現することが、意図された除草剤に対してのみならず、これらの酵素を用いて以前に試験されなかった基質に対しても、商業的レベルの抵抗性を付与するために使用できることを続けて例示する。
【0123】
遺伝子のPCRおよびpETへのクローニング
単一の遺伝子(rdpA)を、ラルストニア ユートロファからのtfdAに対して、28%のみのアミノ酸同一性を有するホモログとしてNCBIデータベース(the ncbi.nlm.nih.gov ウェブサイト;アクセッション番号AF516752)から同定した。同一性パーセントは、データベース中に寄託されたrdpAとtfdAの両方のDNA配列を最初にタンパク質に翻訳すること、次いで複数配列のアラインメントを実行するためのVectorNTIソフトウェアパッケージ中のClustalWを使用することによって決定した。
【0124】
rdpA遺伝子を含むスフィンゴビウム ハービシドボランスの株を、ATCC(American Type Culture Collection 株番号700291)から入手した。凍結乾燥株をATCCのプロトコールに従って生き返らせ、ダウ細菌株(Dow Bacterial strain)DB 536としての内部使用のために20%グリセロール中で-80℃で保存した。次いで、このフリーザー保存から、トリプシンダイズ寒天(Tryptic Soy Agar)のプレートに、単離のための細胞のループ状白金耳を用いて画線(struck out)し、28℃で3日間インキュベートした。
【0125】
単一コロニーを、500ml 3バッフルフラスコ中の100mlのトリプシンダイズブロスに接種するために使用し、これを、フロアシェーカー上で150rpmにて、28℃で一晩インキュベートした。これから、全DNAを、QiagenのDNeasyキット(Qiagenカタログ番号69504)のグラム陰性プロトコールを用いて単離した。以下のプライマーを、ゲノムDNAから標的遺伝子を増幅するために設計した:フォワード:

[(SEQ ID NO:1)(XbaI制限部位およびリボソーム結合部位(RBS)を加えた)]およびリバース:

[(SEQ ID NO:2)(余分の終止コドンおよびXhoI部位を加えた)]。
【0126】
20マイクロリットルの反応を以下のように設定した:MasterMix 8μl、各プライマー1μl(50pモル/μl)、gDNA 2.5μl、H2O 7.5μl。次いで、PCRを以下の条件下で実行した。94℃45秒間、52℃1.5分間、72℃1.5分間の30サイクル、続いて72℃5分間の最終サイクル、EppendorfのMaster Taqキット(Eppendorfカタログ番号0032 002.250)を使用。ヌクレオチド配列の確認のために、〜1kbのPCR産物を、包含されるプロトコールに従って、宿主株として化学的に形質転換受容性であるTOP10F'大腸菌を用いて、pCR 2.1(Invitrogenカタログ番号K4550-40)にクローニングした。
【0127】
得られる10個の白色コロニーを、4ml Luriaブロス+50μg/mlカナマイシン(LB K)に拾い上げ、攪拌しながら37℃で一晩増殖させた。プラスミドを、Promega Wizard Plus SVキット(Promegaカタログ番号A1460)を使用し、包含されるプロトコールに従って各培養から精製した。配列決定を、Beckman CEQ Quick Startキット(Beckman Coulterカタログ番号608120)を用いて、M13フォワードプライマー

およびリバースプライマー

を使用して、製造業者の指示に従って実行した。この遺伝子配列(SEQ ID NO:3)およびその対応するタンパク質(SEQ ID NO:9)に、内部整合性のための新規な一般的な名称、AAD-1(v1)(アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ (AryloxyAlkanoate Dioxygenase))を与えた。
【0128】
プライマーリンカーとともに加えられた部位に対応する制限酵素(XbaI、XhoI)を使用して、AAD-1(v1)をpCR2.1から切断し、pET 280ストレプトマイシン/スペクチノマイシン抵抗性ベクターにライゲーションした。次いで、ライゲーション生成物をTOP10F'大腸菌に形質転換し、Luriaブロス+50μg/mlストレプトマイシン(Streptomycin)およびスペクチノマイシン(Spectinomycin)(LB S/S)寒天プレート上に蒔いた。AAD-1(v1):PET 280とpCR2.1:pET 280ライゲーションの間を区別するために、約20個の単離されたコロニーを6mlのLB S/Sに拾い上げ、攪拌しがら37℃で4時間増殖させた。
【0129】
次いで、各培養物をLB Kプレート上にスポットし、これを、37℃で一晩インキュベートした。LB K上で増殖したコロニーはその中にライゲーションされたpCR2.1を有すると考えられ、廃棄した。プラスミドを先と同様に残りの培養物から単離した。この発現構築物には、名称pDAB 3203を与えた。
【0130】
実施例2-発現および試験
2.1-HPLC分析
プラスミドpDAB 3203を、ダウ組換え株(Dow Recombinant strain)DR 1878としてTOP10F'細胞(Invitrogen)中で-80℃にて凍結して維持した。発現のために、PromegaのWizardキット(Fisherカタログ番号PR-A1460)を使用してTOP10F'培養物から精製したプラスミドDNAを、製造業者のプロトコールに従って、BL-21 Star(DE3)細胞(Invitrogenカタログ番号C6010-03)に形質転換した。形質転換後、50μlの細胞をLB S/S寒天プレートに蒔き、37℃で一晩インキュベートした。
【0131】
翌朝、全体のプレートからのすべてのコロニーを、500ml 3バッフルフラスコ中の100ml LBにかき取り、37℃/200rpmで1時間インキュベートした。次いで、遺伝子発現を1mM IPTGで誘導し、4時間、30℃/200rpmにてインキュベートした。100mlのすべての培養物を4000rpmで20分間遠心分離した。次いで、上清を廃棄し、ペレットを10mlの50mM MOPSに再懸濁した。次いで、細胞を溶解するために、3回の45秒間の超音波処理のラウンドに供した。その後、溶解物を15,000rpmで遠心分離し、細胞細片を除去した。上清をピペットで取り、4℃で保存した。組換え発現をチェックするために、20μlアリコートを、4〜20% Tris Glycineゲル(Invitrogenカタログ番号EC60255)上で泳動した。
【0132】
発現を確認した後、酵素活性を以下のように試験した。第1に、細胞抽出物のアリコートを、PD-10カートリッジ(Amershamカタログ番号17-0435-01)を用いて脱塩した。次いで、これを引き続く除草剤酵素反応のために使用した。
【0133】
各反応について、以下を合わせた:2,4-D(125μg/ml)、[100mM MOPS中アスコルビン酸(1mM)、第一鉄イオン(50μM)、α-ケトグルタル酸(1mM)]、細胞抽出物(100μl)。次いで、この反応を、室温で30分間インキュベートし、その後、pHが2から3の間になるまで0.1N HClの添加を用いて反応を停止させた。反応量(〜500μl)の半分をバイオアッセイ法のために取っておき、残りの量をSolid Phase Extractionチューブ(Fisherカタログ番号11-131-6)を使用して、400μlのアセトニトリル+0.05% TFAを用いて溶出して、有機的に抽出した。
【0134】
次いで、抽出物を、2,4-Dピークの喪失について、または2,4-Dの分解もしくは改変から生じる任意のさらなるピークの存在について、HPLC上で試験した。HPLCの条件は以下の通りであった。Luna 10μ C18(2) 250×4.6mm(Phenomenexカタログ番号OOG-4253-EO)、5分間にわたり、50% ACN+0.05% TFA:50% H2O+0.05% TFA〜100% ACN+0.05% TFAで流した。
【0135】
2.2-除草剤分解についてのプレート試験バイオアッセイ法
植物バイオアッセイ法を、インビトロ酵素的除草剤形質転換が除草剤活性の同時発生的な損失を生じたか否かを決定するために使用した。試験される除草剤の選択的性質のため(すなわち、単子葉植物はAOPP除草剤によって制御され、双子葉植物はオーキシン除草剤によって制御される)、野生型アグロスティス パルストリス ペンクロス種(Agrostis palustris var. Pencross)およびシロイヌナズナ コロンビア種(Arabidopsis thaliana var. Columbia)を、それぞれ、単子葉植物および双子葉植物の試験種として使用した。各々の種は、小さなペトリ皿で、発芽および生育することが受け入れ可能である。
【0136】
シロイヌナズナ種子は、激しく攪拌しながら(250rpmのシェーカーテーブル)、湿潤剤として1μLのTween-20を加えて、50%の市販の漂白剤/脱イオン水(v/v)中で、10分間表面殺菌した。漂白剤溶液を滅菌フードの中でデカントし、滅菌水で3回すすいだ。ベントグラス種子は、同様の様式で20分間表面殺菌した。
【0137】
使用した各試験種について、バイオアッセイ法のために、20〜30個の殺菌した種子を、60×15mmペトリ皿(Falcon 1007)中の、滅菌した、固化した寒天プレート試験培地(PTM)[2.5mM KNO3、2.5mM KH2PO4、50mM FeSO4、10mM NaEDTA (pH 8.0)、2mM MgSO4、2mM Ca(NO3)2、70μM H3BO3、14μM MnCl2、0.5μM CuSO4、1μM ZnSO4、0.2μM NaMoO4・2H2O、10μM NaCl、10nM CoCl2・H2O、0.8% (w/v) スクロース、0.4% アガロース (w/v)]に加えた。4倍の濃度増加が、範囲のほぼ真ん中においてGR50速度(50%成長減少)に対して3桁規模の速度範囲を含むように、PTMを、試験除草剤標準または除草剤酵素試験溶液希釈物の6割合まで加えることによってさらに改変した。
【0138】
除草剤-酵素試験溶液については、最大濃度は、任意の引き続く酵素的分解が起こる前に、名目上の濃度に基づいて決定した。種子は、同じ組成の溶解した3mlのPTMを加えること、旋回させること、および固化を許容することによって、均一に広げた。プレートをシールし、滅菌条件下、低光生育チャンバー中で(24h日-1、100μE/m2s1、23℃)7日間維持した。根長または根+シュート長を、5つのランダムに選択したシロイヌナズナおよびベントグラス植物についてそれぞれ測定し、平均(average mean)長(未処理対照のパーセント)対名目上の除草剤濃度およびGR50を決定した。
【0139】
このバイオアッセイ法を使用して、種々の農学的に関連する除草剤からのオキシアルカノエート側鎖のAAD-1(v1)分解の結果としての除草剤活性の損失を確認した。いくつかの例においては、予測されたフェノール生成物は、HPLC上で親の酸とともに同時溶出し、バイオアッセイ法は、除草剤分解の一次スクリーニングとして働いた。表6および7は、試験した除草剤基質を表す。
【0140】
(表6)市販のフェノキシおよびピリジニルオキシアルカノエートオーキシン基質についてのシロイヌナズナプレート試験バイオアッセイ法

*ブランクベクターは細胞溶解物処理を表し、ここで大腸菌pETベクターは遺伝子インサートを有さなかった。
**GR50比率は、ブランクベクター処理に対する、酵素発現溶解物処理の除草剤活性の損失の尺度である。≧2の数値は、このアッセイ法を用いて除草剤活性を検出するための閾値と見なされる。
【0141】
(表7)市販のアリールオキシフェノキシアルカノエートACCase阻害基質についてのベントグラスプレート試験バイオアッセイ法

*ブランクベクターは細胞溶解物処理を表し、ここで大腸菌pETベクターは遺伝子インサートを有さなかった。
**GR50比率は、ブランクベクター処理に対する、酵素発現溶解物処理の除草剤活性の損失の尺度である。≧2の数値は、このアッセイ法を用いて除草剤活性を検出するための閾値と見なされる。
【0142】
2.3-HPLCの結果
文献より、このクラスのジオキシゲナーゼ酵素は、共基質としてα-ケトグルタル酸を(一般的スキームについては、図1を参照されたい)、および活性部位に結合するために第一鉄イオンを必要とすることが公知であった。文献中の他の実験は、アスコルビン酸の付加が、鉄を還元状態に維持することによって、従って酵素を分解することからふせぐことによって、酵素活性を増加させることを示した。この以前の研究に基づいて、初期のアッセイ法は、対象の酵素がこの酵素の一般的なクラスの他のメンバーと同じ様式で働くという仮定の下で設定された。
【0143】
驚くべきことに、初期のHPLC結果は、5.5分における2,4-Dのピークの減少に加えて、6.1分に新たなピークの存在を示した。この新たなピークは、対象アッセイ法には存在しなかった。6.1分のピークの初期の同定のために、DCP対照を本発明者らのアッセイ条件下で流し、予測したように、これもまた6.1分で溶出した。この生成物の形成は、フェノールを検出するための比色定量アッセイ法(実施例3.1を参照されたい)ならびに質量スペクトル分析を使用して確認した。予測したように、AAD-1(v1)は、この酵素のクラスの別のメンバーと類似の反応を実行する。バイオアッセイ法において、これらの同じ試料はまた、シロイヌナズナプレートアッセイ法における2,4-D除草剤活性のほぼ完全な喪失を有することが示された(図2)。HPLCによって測定されるように、アッセイ法の特定の条件(すなわち、より長いインキュベーション、より多くの酵素)に関わらず、2,4-Dの50〜75%のみがDCPに分解されることができた。実際、IPTGを用いるBL-21大腸菌細胞のより長い誘導は、たとえより多くの全体の組換えタンパク質が発現されても、より少ない活性酵素を生じたのみであった。
【0144】
2,4-Dの分解を実証した後に、さらなる基質を、類似の環置換(すなわち、オキシアセテートおよびオキシプロピオネート)を用いて試験した。試験した最初の化合物は、ピリジニルオキシアセテートである、ピリジンアナログであるフルロキシピルおよびトリクロピルであった。酵素活性は、基質としてのこれらのいずれかに対して検出されなかった。フッ素またはアミノ基のいずれかを除去したこれらの2つのピリジニルオキシアセテートの種々のアナログに対するさらなる試験もまた、分解されなかった。しかし、興味深いことに、2,4-Dの5位にフッ素を付加することは、酵素分解のほぼ全体的な喪失を生じた(さらなる結果については次の節を参照されたい)。
【0145】
次いで、ACCase阻害剤、ハロキシホップおよびジクロロホップを、2,4-Dと同じ条件を使用して試験した(対応するフェノール中間体は、使用したHPLC条件下で親の化合物とともに同時溶出した)。これらの試料からのバイオアッセイ法の結果は、ハロキシホップ(図3)とジクロホップの両方に対する除草剤活性の喪失を示した。これらの結果はまた、これらの化合物のより広いサンプリングを試験するためにも使用された、比色定量アッセイ法によって確認した。
【0146】
2.4-除草剤分解のためのプレート試験バイオアッセイ法
最初のHPLCの結果を裏付けるバイオアッセイ試験の結果は、精製されていない組換えAAD-1(v1)抽出物との2,4-D溶液のインキュベーション後に親の2,4-Dの喪失を示した(図2)。加えて、フェノキシプロピオン酸、ジクロルプロップの除草剤活性はまた、効果的に分解された。除草剤溶液単独に対する、除草剤+酵素溶液についての名目上のGR50の比率は、酵素活性から得られる親の除草剤活性の喪失の尺度として働いた。2〜3の比率は、親の除草剤活性の50〜75%の喪失と相関した(表6)。しばしば、GR50は、酵素処理後に決定することができなかった。事実上、検出可能な除草剤活性は残っていなかった。
【0147】
AOPPクラスの除草剤もまた、ベントグラスプレートバイオアッセイ法を使用するイネ科除草剤活性のほぼ完全な分解によって示されるように、AAD-1(v1)のための優秀な基質として働いた(図3および表7)。これらのデータは、これが、フェノキシオーキシン以外の除草剤に対して活性であるこのクラスの酵素の任意のメンバーについて最初に報告されるという点で意味のあるものである。この意味は、この酵素が、たとえ化学物質が除草剤として完全に異なる作用の様式を有するとしても、類似のフェノキシアルカノエートサブ構造を有する化学物質を使用するために十分に無差別的であるということである。
【0148】
実施例3-比色定量的フェノール検出を介するAAD-1(v1)活性のインビトロアッセイ法
3.1-AAD-1(v1)アッセイ法
AAD-1(v1)酵素活性は、96ウェルマイクロプレート形式での配置を可能にするために、Fukumori and Hausinger (1993) (J. Biol. Chem. 268: 24311-24317) のプロトコールから改変したプロトコールを使用する、生成物フェノールの比色定量的検出によって測定した。比色定量的アッセイ法は、2,4-Dおよびジクロルプロップを切断して生成物2,4-ジクロロフェノールを遊離するジオキシゲナーゼの活性を測定する際の使用について記載されてきた。しかし、他のフェノールは、ハロキシホップおよびシハロホップのような異なるアリールオキシアルカノエート除草剤から潜在的に遊離され得る(図4を参照されたい)。どのフェノール生成物が容易に検出され得るかを確認するために以前に記載された検出方法を使用して、いくつかのフェノールからの色の産生を、2,4-ジクロロフェノールのそれと比較した。フェノールおよびフェノールアナログを、200μM NH4(FeSO4)2、200μM アスコルビン酸ナトリウムを含む、0.15mlの20mM MOPS pH 6.75中で、100μMの最終濃度で試験した。ハロキシホップおよびシハロホップに由来するフェノールは、2,4-ジクロロフェノールのそれと等価な色の産生を有し、それゆえに検出された。フルロキシピルおよびトリクロピルに由来するピリジノールは、有意な色を生じなかった。2,4-ジクロロフェノールおよびハロキシホップフェノールの色の産生は直線状であり、〜500μMまでアッセイ中のフェノールの濃度に比例した。標準アッセイ条件下(160μl最終アッセイ量)で実行した検量線は、510nmにおける1.0の吸光度が172μMフェノールから得られたことを示した。
【0149】
酵素アッセイ法は、200μM NH4FeSO4、200μM アスコルビン酸ナトリウム、1mM α-ケトグルタル酸、適切な基質(DMSO中で作製された100mM保存液から加えた)、および酵素を含む、総量0.15mlの20mM MOPS pH 6.75中で実行した。アッセイ法を、時間=0における、アリールオキシアルカノエート基質、酵素またはα-ケトグルタル酸の添加によって開始した。25℃で15分間のインキュベーション後、反応を、10μlの100mM EDTAナトリウムの添加によって終結させた。色を、15μlのpH 10緩衝液(3.09gホウ酸+3.73g KCl+44ml 1N KOH)、1.5μlの2% 4-アミノアンチピリンおよび1.5μlの8% フェリシアン化カリウムの添加によって発色させた。10〜20分後、510nmにおける吸光度を、分光光度マイクロプレートリーダー中で記録した。ブランクは、少量のフェノールによるある程度の基質の偶然のわずかな夾雑を説明するために、酵素以外のすべての試薬を含んだ。より後でのアッセイ法は、以下のように添加物を統合することによってより簡便になされた。反応は、50mM Na EDTA;pH 10緩衝液および0.2% 4-アミノアンチピリンの1:1:1混合物の30μl、次いで10μlの0.8% フェリシアン化カリウムを加えることによって停止した。
【0150】
3.2-抽出
大腸菌で発現された組換えAAD-1(v1)の活性
大腸菌細胞ペレットは、室温で、0.1M Tris, pH 7.4+1mg/ml リゾチーム(250ml培養から5ml/細胞;1リットルから20ml/細胞)中に再懸濁した。時折振盪しながら、約15分後、この懸濁物を液体窒素で凍結させ、次いで融解した。DNaseを0.02mg/ml最終濃度まで、およびMgCl2を1mMまで加えた。抽出物がもはや粘性でなくなった後、この抽出物を15分間遠心分離した。上清は、20mM MOPS pH 6.75であらかじめ平衡化したBioRad 10DGカラムを通過させ、溶出液をアリコートで-70℃にて保存した。アッセイ法を、これらの未精製の脱塩した抽出物または精製した酵素を用いてのいずれかで実行した。
【0151】
AAD-1(v1)をコードする遺伝子を含むpDAB3203を発現する誘導された大腸菌細胞の250ml培養からの細胞ペレットを、以前に記載されたプロトコールを使用して、抽出およびアッセイした。AAD-1(v1)抽出物中の2,4-D切断活性を、1mM 2,4-Dを使用して、AAD-1(v1)なしのベクターを発現する大腸菌細胞からのそれと比較し、図5に示した。形成された2,4-ジクロロフェノールは、アッセイ法に加えた抽出物の量に明確に比例するのに対して、対照抽出物は2,4-D切断活性を含まない。
【0152】
この抽出物の活性を、15分間のアッセイ時間のアッセイあたり、4μlの大腸菌抽出物を使用して、4種のさらなる除草剤、(R,S)-ジクロルプロップ、(R,S)-メコプロップ、(R,S)-ハロキシホップおよび(R,S)-ジクロロホップに対して、2,4-Dと比較して(すべて0.5mMの最終濃度)試験した。図6Aは、AAD-1(v1)が、ジクロルプロップ=メコプロップ>ジクロホップ>ハロキシホップ>2,4-Dである、基質に対する相対活性を伴って、5種すべての除草剤を切断してフェノールを産生したことを示す。従って、AAD-1(v1)は、フェノキシオーキシンと同様に、イネ科除草剤アリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤に対する活性を有する。
【0153】
次いで、このAAD-1(v1)抽出物を、AAD-1(v1)の可能性のあるエナンチオマー的特異性を確認するために、潜在的な基質として、ラセミ(R,S)-ハロキシホップ、ハロキシホップのRエナンチオマーおよびシハロホップのS-エナンチオマー(すべて0.5mM)を使用して試験した。結果を図6Bに示す。(R)-ハロキシホップに対する酵素の活性は、(R,S)-ハロキシホップに対するそれと等価であったのに対して、シハロホップのS-エナンチオマーに対しては活性を観察することができなかった。このことは、AAD-1(v1)がAOPPに対してR特異性を有することを示す。
【0154】
実施例4-AAD-1(v1)の基質特異性
4.1-AAD-1(v1)のさらなる基質
種々の市販のおよび実験的な除草剤に対するAAD-1(v1)の基質特異性を試験した。精製したAAD-1(v1)を、160μlアッセイあたり1または10μgのいずれかで使用し、各基質は、15分間のアッセイで1mMで試験した。表3は、種々のアリールオキシアルカノエートオーキシン除草剤およびオーキシンアナログに対する、AAD-1(v1)の作用の後で検出されたA510を示す。最も良好な試験された基質はジクロルプロップであり、メコプロップもまた、効率的に切断された。2つの他のフェノキシプロピオネートである、ジクロルプロップの4-フルオロおよび3-アミノアナログもまた、AAD-1(v1)によって効果的に作用された。AAD-1(v1)は。2,4-Dを含む種々のフェノキシアセテートからの少量のフェノールを産生した。これらの基質に対する相対的速度は、より大量の(10μg)AAD-1(v1)を使用するアッセイ法から評価する。これらのデータから、2,4-Dは、2つのフェノキシアルキルスルホネート、X188476およびX398166(セソン)と同様に、AAD-1(v1)によって切断される。
【0155】
表4は、AAD-1基質としての種々のAOPPイネ科除草剤、およびサフェナー(safener)クロキントセットについてのデータを示す。試験したすべての市販のAOPPはAAD-1(v1)によって効率的に切断された。これは予期せぬ発見であり、オーキシンに加えて、トランスジェニック使用における広範な種々のイネ科雑草除草剤に対する抵抗性を付与することについての、この酵素の潜在的な有用性を非常に増加させる。AAD-1(v1)は、キザロホップに対して最大の活性を有し(ジクロルプロップ速度の76%)、シハロホップに対して最小の活性を有した(キザロホップ速度の27%、ジクロルプロップ速度の21%)。ハロキシホップのアリールオキシアセテートアナログ(X043865)は、より大量の(10μg)酵素を使用して、A510の小さな増加のみを伴って非常にゆっくりと切断された。このことは、オーキシンフェノキシアセテートと比較して、フェノキシプロピオネートに対して見られるAAD-1(v1)のより高い活性と一致している。(S)-シハロホップに対して最小活性が検出され、これは、AAD-1(v1)がアリールオキシプロピオン酸基質のRエナンチオマーに対して有意な優先度を有することを示す。同様に、キノリノキシアセテートサフェナー、クロキントセットに対しては活性が認められなかった。このことは、AAD-1(v1)が、フェノキシオーキシンよりもアリールオキシプロピオネート基質を好むという観察と一致している。
【0156】
基質X11115427、X124987およびMCPAを、アッセイあたり27μgの粗組換えAAD-1(v1)を使用して、1mMで試験した。3種すべての化合物はAAD-1(v1)についての基質であったが、異なる相対的有効性を有した(表8)。X11115427は、2,4-Dよりも基質としてわずかに良好であった(2,4-D速度の125%)。対照的に、密接なアナログ3-アミノ-ジクロルプロップは、基質として2,4-Dよりも〜7倍良好である(表3)。5-F置換は、AAD-1(v1)のための基質としてのX11115427の有効性を減少すると考えられる。5-F-フェノキシアセテートおよびMCPAからの生成物形成の速度は、それぞれ、2,4-Dのそれの32%および55%であった。
【0157】
(表8)2,4-Dと比較した、3種の基質に対するAAD-1(v1)の効果

基質は、大腸菌からの粗組換えAAD-1(v1)抽出物を使用して、1mMで、表6と同様にアッセイした。
【0158】
4.2-反応速度論的特徴付け
精製AAD-1(v1)のKmおよびkcat値(実施例10を参照されたい)を、4種の除草剤基質、(R)-ジクロルプロップ、(R)-ハロキシホップ、(R)-キザロホップおよび2,4-Dについて、標準的なアッセイ条件下で(25mM MOPS、pH 6.8; 200μM Naアスコルビン酸; 200μM Fe2+; 1mM α-ケトグルタル酸; 25℃)決定した。用量応答曲線を、Grafit(Erithacus Software, UK)を使用してフィットさせ、グラフおよび導き出された定数を、図7および表9にそれぞれ示す。4種の基質についてのKm値はかなり類似していたが(75〜125μM)、kcat値は顕著に変化していた。(R)-ジクロルプロップは最大のkcat値を有し、2,4-Dは最低であった((R)-ジクロルプロップのそれの10%)。これらのkcat値は、これらが高い(飽和)基質濃度(1mM)で実行されたので、表3および表4において示される基質特異性試験において観察される値の範囲と一致していた。
【0159】
(表9)AAD-1(v1)基質についての反応速度論定数

反応速度論定数を、Michaelis-Menten式にフィットさせるGrafitを使用して、図7のデータから導き出した。
【0160】
ジクロルプロップおよび2,4-Dについての相対的なKmおよびkcatの値は、Westendorf et al. (2003)(Acta Biotechnol. 23: 3-17)によって、デルフティア アシドボランス(Delftia acidovorans)からのR-特異的ジオキシゲナーゼについて公開されたものとは有意に異なる。2,4-Dについての公開されたkcat/Km値はジクロルプロップのそれの0.6%であるのに対して、本発明者らの研究では、2,4-Dについてのkcat/Km値はジクロルプロップのそれの8%である。従って、本研究においては、AAD-1(v1)は、2,4-Dの切断を触媒する際に予想外に有効である。これは、トランスジェニック適用において多様な除草剤耐性を付与するためのその潜在的な有用性を増加する。
【0161】
4.3-AAD-1(v1)のためのさらなる基質
3種のさらなる基質:X11115427、X124987およびMCPAを、アッセイあたり27μgの粗組換えAAD-1(v1)を使用して、1mMで試験した。結果を表8に示す。3種すべての化合物はAAD-1(v1)のための基質であったが、異なる相対的有効性を有した。X11115427は、2,4-Dよりもわずかに良好である(125%)のみであった。これは、基質として2,4-Dよりも>7倍良好である3-アミノジクロルプロップと対照的である(表3)。従って、5-F置換は、AAD-1(v1)のための基質としてのX11115427の有効性を有意に減少した。同様のパターンは5-F-2,4-Dを用いて見られ、これは、2,4-Dと比較して、基質として32%のみ有効である。このアッセイ法において、MCPAはまた、AAD-1(v1)の基質として有効性が少なかった(2,4-Dに対して55%)。
【0162】
実施例5-植物における発現のための配列の最適化
5.1-背景
植物における異種遺伝子の高い発現を得るために、これらが植物細胞(の細胞質)でより効率的に発現されるように、該遺伝子を再操作することが好ましい場合がある。トウモロコシは、1つのこのような植物であり、該植物中でのその発現レベルを増加させるために、形質転換の前に、異種遺伝子を再設計することが好ましい場合がある。それゆえに、細菌タンパク質をコードする遺伝子の設計におけるさらなる工程は、最適な発現のために異種遺伝子の再操作である。
【0163】
トウモロコシにおける発現のための細菌タンパク質の再操作の1つの理由は、ネイティブ遺伝子の最適でないG+C含量に起因する。例えば、多くのネイティブな細菌遺伝子の非常に低いG+C含量(および高いA+T含量に向かう結果としてのゆがみ)は、かなりA+Tリッチであることが知られている植物遺伝子制御配列を模倣または複製する配列の生成を生じる。植物に導入される遺伝子のDNA中のあるA+Tリッチ配列(例えば、遺伝子プロモーター中に通常見い出されるTATAボックス領域)の存在は、遺伝子の異常な転写を生じる可能性がある。他方、転写されたmRNAに存在する他の調節配列(例えば、ポリアデニル化シグナル配列(AAUAAA)またはプレmRNAスプライシングに関与する核内低分子RNAに相補的である配列)の存在は、RNAの不安定化をもたらす可能性がある。それゆえに、植物に最適化された遺伝子とより好ましく呼ばれる、トウモロコシ発現のために細菌タンパク質をコードする遺伝子の設計における1つの目的は、より高いG+C含量を有するDNA配列、および好ましくは、代謝酵素をコードするトウモロコシ遺伝子の配列に近いものを生成することである。細菌タンパク質をコードする植物に最適化された遺伝子の設計の別の目的は、配列の改変が翻訳を妨害しないDNA配列を生成することである。
【0164】
表10は、どのように高G+C含量がトウモロコシにおいて存在するかを例証する。表10におけるデータより、遺伝子のコード領域は、GenBank(リリース71)から抽出し、および塩基組成は、MacVector(商標)プログラムを使用して計算した(Accelerys, San Diego, California)。イントロン配列は計算において無視した。
【0165】
(表10)トウモロコシ遺伝子のタンパク質コード領域のG+C含量の編集

a 遺伝子の数を()内に示す
b 標準偏差を()内に示す
c 合わせた群の平均は平均の計算において無視した
【0166】
遺伝コードの冗長性/縮重によって与えられる柔軟性に起因して(すなわち、あるアミノ酸は1つより多くのコドンによって特定される)、異なる生物または生物のクラスにおけるゲノムの進化は、重複するコドンの示差的な使用を生じてきた。この「コドンの偏り」は、タンパク質コード領域の平均塩基組成を反映している。例えば、比較的低いG+C含量を有する生物は、冗長性コドンの第3の位置においてAまたはTを有するコドンを使用するのに対して、より高いG+C含量を有するものは第3の位置においてGまたはCを有するコドンを使用する。mRNA中の「マイナーな」コドンの存在は、とりわけ、そのマイナーなコドンに対応する荷電したtRNAの相対的な豊富さが低い場合に、そのmRNAの絶対的な翻訳速度を減少する可能性があると考えられている。このことの拡張は、個々のマイナーなコドンによる翻訳速度の減少が、複数のマイナーなコドンについて少なくとも相加的であることである。それゆえに、マイナーなコドンの高い相対含量を有するmRNAは、対応して低い翻訳速度を有する。この速度は、引き続く低レベルのコードされるタンパク質によって反映される。
【0167】
トウモロコシ(または他の植物、例えば、ワタまたはダイズ)発現のために細菌タンパク質をコードする遺伝子を操作する際に、植物のコドンの偏りが決定された。トウモロコシについてのこのコドンの偏りは、そのタンパク質をコードするために植物が使用する、統計学的なコドンの分布であり、好ましいコドン使用頻度は表11に示す。偏りを決定した後に、関心対象の遺伝子におけるコドンの頻度パーセントが決定される。植物によって好まれる第1のコドンが、ならびに複数の選択が存在する場合には好ましいコドンの第2、第3、および第4の選択が、決定されるべきである。次いで、細菌タンパク質のアミノ酸配列をコードする新規なDNA配列が設計され得るが、この新規な配列は、タンパク質のアミノ酸配列中の各位置におけるアミノ酸を特定するために、ネイティブなDNA配列(タンパク質をコードしている)とは、植物の(第1に好ましい、第2に好ましい、第3に好ましい、または第4に好ましい)コドンの置換によって異なっている。次いで、この新規な配列は、改変によって作製されたかもしれない制限酵素部位について分析する。同定された部位は、コドンを、第1の、第2の、第3の、または第4の選択の好ましいコドンで置き換えることによってさらに改変される。関心対象の遺伝子の転写または翻訳に影響を与え得る配列中の他の部位は、エキソン:イントロン連結(5'または3')、ポリA付加シグナル、またはRNAポリメラーゼ終結シグナルである。配列はさらに、TAまたはGCダブレットの頻度を減少するように分析および改変される。ダブレットに加えて、同じである約4個より多くの残基を有するGまたはC配列ブロックは、配列の転写に影響を与え得る。それゆえに、これらのブロックもまた、第1または第2の選択などのコドンを、次に好ましい選択のコドンで置き換えることによって改変される。
【0168】
(表11)トウモロコシにおいて発現されるタンパク質についての好ましいアミノ酸コドン

【0169】
細菌タンパク質をコードする植物に最適化された遺伝子は、約63%の第1の選択のコドン、約22%〜約37%の間の第2の選択のコドン、および約15%〜約0%の間の第3または第4の選択のコドンを含み、全体のパーセンテージが100%であることが好ましい。最も好ましい植物に最適化された遺伝子は、約63%の第1の選択のコドン、少なくとも約22%の第2の選択のコドン、約7.5%の第3の選択のコドン、および約7.5%の第4の選択のコドンを含み、全体のパーセンテージは100%である。上記の方法は、遺伝子が植物中で最適に発現されるように、特定の植物に対して外来性である遺伝子を改変することを当業者に可能にする。この方法はさらに、PCT出願WO 97/13402において例証されている。
【0170】
従って、細菌タンパク質をコードする植物に最適化された遺伝子を設計するために、DNA配列は、特定の植物のために遺伝子配列を編集したコドンの偏りの表から確立された冗長な遺伝コードを使用して、該タンパク質のアミノ酸配列をコードするように設計する。得られるDNA配列は、より高い程度のコドンの多様性、所望される塩基組成を有し、戦略的に配置された制限酵素認識部位を含むことができ、遺伝子の転写、または生成物mRNAの翻訳を妨害するかもしれない配列を欠いている。従って、本発明のタンパク質/遺伝子に対して機能的に等価である合成遺伝子は、植物を含む宿主を形質転換するために使用することができる。合成遺伝子の産生に関するさらなる手引きは、例えば、米国特許第5,380,831号において見い出すことができる。
【0171】
5.2-再構築分析
ネイティブAAD-1(v1)コード領域の888塩基対(bp)のDNA配列(SEQ ID NO:3)の広範な分析は、最適な植物発現に対して有害であると考えられているいくつかの配列モチーフ、ならびに最適でないコドン組成を明らかにした。単子葉植物ならびに双子葉植物における組換えタンパク質の産生を改善するために、SEQ ID NO:11をコードする「植物に最適化された」DNA配列(SEQ ID NO:5)を開発した。これは、2位のアラニン残基の付加以外は、ネイティブなSEQ ID NO:9と同じである。付加的なアラニンコドン(GCT;SEQ ID NO:5において下線を付した)は、引き続くクローニング操作を可能にするために、ATG開始コドンにわたるNcoI部位(CCATGG)をコードするように含めた。ネイティブな(v1)および植物に最適化された(v3)コード配列によってコードされるタンパク質は99.3%同一であり、アミノ酸番号2においてのみ異なる。対照的に、コード領域のネイティブな(v1)DNA配列および植物に最適化された(v3)DNA配列は、77.7%のみ同一である。配列アラインメントは、ネイティブなDNAおよび植物に最適化されたDNAから行われ、表12は、ネイティブな配列および植物に最適化された配列のコドン組成の違いを示す。
【0172】
(表12)ネイティブなAAD-1(v1)コード領域および植物に最適化されたバージョンのコドン組成の比較

【0173】
5.3-バイナリーベクターの完成
5.3.1-再構築したAAD-1(v3)
植物に最適化された遺伝子AAD-1(v3)を、Picoscriptから受容した(遺伝子再構築設計を完成し(上記を参照されたい)および構築のためにPicoscriptに外注し、配列(SEQ ID NO:5)を検証し、予測された配列の変化が存在していないことを確認した)。配列決定反応を、M13フォワードプライマー(SEQ ID NO:16)およびM13リバースプライマー(SEQ ID NO:17)を用いて、Beckman Coulter「Dye Terminator Cycle Sequencing with Quick Start Kit」を使用して以前と同様に実行した。配列データを分析し、結果は、植物に最適化されたAAD-1(v3)DNA配列に異常が存在しなかったことを示した。AAD-1(v3)遺伝子を、NcoI-SacIフラグメントとして、pDAB726にクローニングした。得られる構築物はpDAB720と称し、これは[AtUbi10プロモーター: Nt OSM 5'UTR: AAD-1 (v3): Nt OSM3'UTR: ORF1 ポリA 3'UTR]を含んだ(NotI制限消化物で確認)。次いで、記載されたカセットを含むNot I-Not Iフラグメント、バイナリーベクターpDAB3038のNotI部位にクローニングした。以下のカセット[AtUbi10プロモーター: Nt OSM5'UTR: AAD-1 (v3): Nt OSM 3'UTR: ORF1 ポリA 3'UTR: CsVMVプロモーター: PAT: ORF25/26 3'UTR]を含む、得られるバイナリーベクターpDAB721を、正確な方向の確認のために制限消化した(Bam HI、EcoR I、EcoR V、HinD III、Pac I、およびXmn Iを用いる)。確認した完成した構築物(pDAB721)を、アグロバクテリウムへの形質転換のために使用した(6.2節を参照されたい)。
【0174】
5.3.2-ネイティブAAD1(v1)および改変AAD-1(v2)
AAD-1(v1)遺伝子(SEQ ID NO:3)を、pDAB3203からPCR増幅した。PCR反応の間、5'プライマーおよび3'プライマーそれぞれにおいてNcoIおよびSacI制限部位を導入するために、プライマー内で変化を作製した。プライマー「rdpA(ncoI)」

および「3'saci」

を、Fail Safe PCRシステム(Epicenter)を使用してDNAフラグメントを増幅した。
【0175】
PCRアンプリコンを、pCR 2.1 TOPO TAクローニングベクター(Invitrogen)にライゲーションし、M13フォワードプライマー(SEQ ID NO:16)およびM13リバースプライマー(SEQ ID NO:17)を用いて、Beckman Coulter「Dye Terminator Cycle Sequencing with Quick Start Kit」配列決定試薬を使用して、配列を確認した。
【0176】
配列データは、正確な配列を有するクローンを同定した。分析の間、余分なNotI制限部位を、AAD-1(v1)の3'末端に向かって同定した。この部位を、pDAB3038へのクローニングを容易にするために除去した。さらなる部位を除去するために、PCR反応を、内部5'プライマーを用いて実施した。NotI部位を、偽のNotI部位を除去するために、アミノ酸をコードする新たなコドンを組み込むことによって変更した。この変化は、212位のアルギニンをシステインに変更する。PCRプライマー「BstEII/Del NotI」

および「3' saci」(SEQ ID NO:7)を使用した。
【0177】
PCR反応を、Fail Safe PCRシステム(Epicenter)を使用して完了し、得られるフラグメントを、pCR 2.1 TOPO TAクローニングキット(Invitrogen)にクローニングした。正確なPCR産物の確認は、DNA配列決定によって完了し、「確定した」遺伝子に、AAD-2(v2)の名称を与えた(SEQ ID NO:4)。
【0178】
M13リバースプライマー(SEQ ID NO:17)およびBeckman Coulter「Dye Terminator Cycle Sequencing with Quick Start Kit」配列決定試薬を使用する配列決定反応は、正確なPCRフラグメントが単離されたことを示した。この構築物を、BstEIIおよびSacI酵素で消化した。得られるフラグメントを、pCR2.1 AAD-1(v2)構築物(pCR2.1 Delta NotI)にクローニングし、制限酵素消化を介して確認した。
【0179】
次いで、改変したAAD-1(v2)遺伝子を、NcoI/SacI DNAフラグメントとして、pDAB726にクローニングした。得られる構築物(pDAB708)を、制限消化によって確認した。次いで、この構築物を、NotI-NotIフラグメントとしてバイナリーpDAB3038にクローニングした。最終的に得られる構築物に、pDAB766という名称を与え、これは[AtUbi10プロモーター: Nt OSM5'UTR: AAD-1 (v2): Nt OSM 3'UTR: ORF1 ポリA 3'UTR: CsVMV プロモーター: PAT: ORF25/26 3'UTR]を含み、正確な方向の確認のために制限消化した。次いで、完成した構築物を、アグロバクテリウムへの形質転換のために使用した。
【0180】
5.3.3-グリフォセート耐性を付与する変異を有するダイズEPSPSをコードする、ダイズのコドンに偏ったDNA配列の設計
本実施例は、変異を有するダイズ5-エノールピルボイルシキミ酸 3-リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードするが、ダイズ細胞における発現のために最適化されている新規なDNA配列の設計を教示する。三重変異を有するダイズEPSPSのアミノ酸配列は、WO 2004/009761のSEQ ID NO:5に開示されている。このように開示された配列における変異したアミノ酸は、残基183(イソロイシンで置き換えられたネイティブタンパク質のスレオニン)、残基186(リジンで置き換えられたネイティブタンパク質のアルギニン)、および残基187(セリンで置き換えられたネイティブタンパク質のプロリン)においてである。従って、WO 2004/009761のSEQ ID NO:5の置換されたアミノ酸を、適切な位置でネイティブなアミノ酸で置き換えることによって、ネイティブなダイズEPSPSタンパク質のアミノ酸配列を推定することができる。このようなネイティブタンパク質配列は、SEQ ID NO:20として本明細書に提示される。残基183(イソロイシンで置き換えられたネイティブタンパク質のスレオニン)、および残基187(セリンで置き換えられたネイティブタンパク質のプロリン)における変異を含む、二重変異を有するダイズEPSPSタンパク質配列は、SEQ ID NO:21として本明細書に提示される。
【0181】
362,096コドン(約870個のコード配列)から計算した、ダイズ(グリシン マックス(Glycine max))タンパク質コード配列についてのコドン使用頻度の表は、「kazusa.or.jp/codon」World Wide Webサイトから入手した。これらのデータは、表13に示されるように再度形式を整えた。表13のカラムDおよびHは、ダイズ遺伝子のタンパク質コード領域において見い出されるような、各アミノ酸についての同義語コドンの分布(そのアミノ酸のすべてのコドンについての使用頻度の%)を示す。ことは明らかである。いくつかのアミノ酸についてのいくつかの同義語コドン(アミノ酸は1、2、3、4、または6コドンによって特定することができる)が、ダイズタンパク質コード領域において比較的まれに存在する(例えば、アラニンを特定するためのGCGおよびGCTコドンの使用頻度を比較されたい)。偏ったダイズコドン使用頻度の表を、表13におけるデータから計算した。特定のアミノ酸について、ダイズ遺伝子において全体の出現の約10%未満が見い出されるコドンは無視した。アミノ酸について残りのコドンの選択の分布のバランスを取るために、以下の数式:
C1の加重%=1/(%C1 + %C2 + %C3 + など) x %C1 x 100
を使用して、各コドンについての加重した平均表示を計算した。ここで、C1は問題のコドンであり、C2、C3などは、残りの同義語コドンを表し、および関連するコドンについての%値は、表13のカラムDおよびHから取られる(太字フォントのまれなコドン値は無視する)。各コドンについての加重した%値は、表13のカラムCおよびGに与えられる。TGAは、翻訳ターミネーターとして任意に選択した。次いで、偏ったコドン使用頻度を、OptGene(商標)遺伝子設計プログラム(Ocimum Biosolutions LLC, Indianapolis, Indiana)による使用のために特定化された遺伝コード表に入れた。
【0182】
(表13)ダイズタンパク質コード配列における同義語コドン表示、およびダイズに最適化された合成遺伝子設計のための偏ったコドン表示セットの計算

*DNU=使用せず
【0183】
二重変異を有するEPSPSタンパク質をコードする、ダイズに最適化されたDNA配列を導き出すために、SEQ ID NO:21のタンパク質配列を、上記で導き出したダイズに偏った遺伝コードを使用してOptGene(商標)プログラムによって逆翻訳した。次いで、隣接するコドンの間のCGおよびTAのダブレットの数を減少させ、隣接するコドン間のCTおよびTGのダブレットの数を増加させ、かなり安定な鎖内の二次構造を取り除き、制限酵素認識部位を除去または付加し、および操作された遺伝子の発現またはクローニングの取り扱いに対して有害である可能性がある他の配列を除去するために、このように導き出された最初のDNA配列を、コドンの変化を補うことによって(コドンについての全体的に加重を付けた平均表示を保持しながら)改変した。配列のさらなる洗練は、潜在的な植物イントロンスプライス部位、A/TまたはC/G残基のロングラン、および植物細胞中のコード領域のRNA安定化、転写、または翻訳と干渉する可能性がある他のモチーフを除去するように作製した。他の変化は、長い内部のオープンリーディングフレーム(+1以外のフレーム)を除去するように作製した。これらの変化は、すべて、上記のような、残りのダイズに偏ったコドン組成の制約内で、かつSEQ ID NO:21に開示されるアミノ酸配列を保存しながら作製した。
【0184】
SEQ ID NO:21のEPSPEタンパク質をコードするダイズに偏ったDNA配列は、SEQ ID NO:22の塩基1〜1575として与えられる。SEQ ID NO:22を含むDNAフラグメントの合成は、商業的な供給業者(PicoScript, Houston TX)によって実施された。
【0185】
5.3.4-さらなるバイナリーベクターのクローニング
pDAB3295およびpDAB3757の完成は、GateWay Cloning Technology(Invitrogen、カタログ番号11791-043およびカタログ番号12535-019)の使用を組み入れた。GateWay Technologyは、遺伝子カセットをベクターに挿入するために、ラムダファージを用いる部位特異的組換えを使用する。さらなる情報については、Gateway Technology: A universal technology to clone DNA sequence for functional analysis and expression in multiple systems, (著作権) 1999-2003, Invitrogen Corp. , 1600 Faraday Ave., Carlsbad, CA 92008 (印刷-2003)を参照されたい。適切な植物種への形質転換のために作製されたすべての他の構築物を、上記と同様な手法および他の標準的な分子クローニング方法(Maniatis et al., 1982)を使用して構築した。表14は、形質転換された作物と同様に、規定された適切なプロモーターおよび特徴を伴って使用されるすべての形質転換構築物を列挙する。
【0186】
sacB遺伝子は、形質転換された植物組織に付随するアグロバクテリウムの残留性を減少させるために、細菌陰性選択マーカーとしてバイナリーベクターpDAB3289に加えた。SacBは、バチルス(Bacillus)種によって産生されるレバンスクラーゼ酵素であり、スクロースの存在下で増殖させた場合に、大部分のグラム陰性細菌に対して毒性である(Gay et al., 1983)。sacB遺伝子は、プラスミドpRE112(Edwards, et al., 1998)からのHind IIIフラグメント上で回収し、pDAB3289における独特なHind III部位にクローニングした。
【0187】
(表14)種々の植物構築物の形質転換において使用されるバイナリー構築物

【0188】
実施例6-シロイヌナズナへの形質転換および選択
6.1-シロイヌナズナ生育条件
野生型シロイヌナズナ種子を、0.1%アガロース(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)溶液中に懸濁した。懸濁した種子を、4℃で2日間保存し、休止要件を完了し、かつ同調的な種子の発芽を確実にした(層形成)。
【0189】
Sunshine Mix LP5(Sun Gro Horticulture, Bellevue, WA)を、微細なバーミキュライトで覆い、濡れるまで下側からHoagland溶液を与えた。層形成された種子を播種し、湿気ドーム(KORD Products, Bramalea, Ontario, Canada)で7日間覆った。
【0190】
種子を発芽させ、植物を、Conviron(モデルCMP4030およびCMP3244、Controlled Environments Limited, Winnipeg, Manitoba, Canada)中で、定常的な温度(22℃)および湿度(40〜50%)下で、長い日中条件(16時間光/8時間暗)下で、120〜150μmol/m2秒の光強度で生育させた。植物を、初期にはHoagland溶液で水をやり、次には脱イオン水で水をやり、土壌を示させるが濡れないように維持した。
【0191】
6.2-アグロバクテリウム形質転換
画線したDH5αコロニーを含み、エリスロマイシン(Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)を含むLB+寒天を使用して、4mlミニプレップ培養(液体LB+エリスロマイシン)に接種するためにコロニーを提供した。この培養物を、定常的に攪拌しながら、37℃で一晩インキュベートした。製造業者の指示に従って実施するQiagen(Valencia, CA)Spin Mini Prepsを使用して、プラスミドDNAを精製した。
【0192】
電気的に形質転換受容性であるアグロバクテリウム チュメファシエンス(株Z707、EHA101、およびLBA4404)細胞を、Weigel and Glazebrook (2002)のプロトコールを使用して調製した。形質転換受容性アグロバクテリウム細胞を、Weigel and Glazebrook (2002)から適合したエレクトロポレーション法を使用して形質転換した。50μlの形質転換受容性アグロ細胞を氷上で融解し、10〜25ngの所望のプラスミドを細胞に加えた。DNAおよび細胞混合物を、あらかじめ冷やしたエレクトロポレーションキュベット(2mm)に加えた。Eppendorf Electroporator 2510を、以下の条件:電圧: 2.4kV、パルス長: 5m秒を用いて形質転換のために使用した。
【0193】
エレクトロポレーションの後、1mlのYEPブロス(1リットルあたり: 10g酵母抽出物、10gバクト-ペプトン、5g NaCl)をキュベットに加え、細胞-YEP懸濁物を15ml培養チューブに移した。細胞を、定常的に攪拌しながら、ウォーターバス中で28℃にて4時間インキュベートした。インキュベーション後、培養物を、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(Sigma Chemical Co. , St. Louis, MO)(250mg/mL)を有するYEP+寒天上に蒔いた。プレートを、2〜4日間、28℃にてインキュベートした。
【0194】
コロニーを選択し、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/mL)を有する新鮮なYEP+寒天上に画線し、28℃で1〜3日間インキュベートした。コロニーをPCR分析のために選択して、ベクター特異的プライマーを使用することにより、遺伝子インサートの存在を確認した。以下を例外として、製造業者の指示に従って実施するQiagen Spin Mini Prepsを使用して、選択されたアグロバクテリウムコロニーからプラスミドDNAを精製した。DNA精製のために、15mlの一晩ミニプレップ培養物(液体YEP+エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/mL))の4mlアリコートを使用した。Qiagen Spin Mini Prep DNAを使用することの代替として、10μlの水中に懸濁した、形質転換したアグロバクテリウム細胞を、100℃で5分間溶解することであった。アグロバクテリウム形質転換において使用したバイナリーベクターからのプラスミドDNAを、対照として含めた。PCR反応を、製造業者の指示に従って、0.5×濃度で、Takara Mirus Bio Inc.(Madison, Wisconsin)からのTaq DNAポリメラーゼを使用して完了した。PCR反応を、以下の条件:1)94℃3分間、2)94℃45秒間、3)55℃30秒間、4)72℃1分間、29サイクル、次に72℃で10分間の1サイクルでプログラムされたMJ Research Peltier Thermal Cycler中で実行した。反応物を、サイクリング後に4℃で維持した。増幅を、1%アガロースゲル電気泳動によって分析し、臭化エチジウム染色によって可視化した。そのPCR産物がプラスミド対照と同一であったコロニーを選択した。
【0195】
6.3-シロイヌナズナ形質転換
シロイヌナズナを、フローラルディップ法を使用して形質転換した。選択したコロニーを、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/mL)を含むYEPブロスの1つまたは複数の15〜30mlのプレ培養物に接種するために使用した。培養物を、220rpmで定常的に攪拌しながら、28℃で一晩インキュベートした。各プレ培養を、エリスロマイシン(200mg/L)またはスペクチノマイシン(100mg/L)およびストレプトマイシン(250mg/mL)を含むYEPブロスの2つの500ml培養に接種するために使用し、培養物を、定常的に攪拌しながら、28℃で一晩インキュベートした。次いで、細胞を、約8700×gで10分間、室温でペレット化し、得られる上清を廃棄した。この細胞ペレットを、1/2×MurashigeおよびSkoog塩/GamborgのB5ビタミン、10% (w/v)スクロース、0.044μM ベンジルアミノプリン(DMSO中の1mg/ml保存液の10μl/リットル)および300μl/リットルSilwet L-77を含む500mlの浸透培地に穏やかに再懸濁した。約1ヶ月齢の植物を15秒間、培地に浸し、最新の花序を確実に沈める。次いで、植物を、それらの側面を下にして横たえ、24時間覆い(透明または不透明)、次いで水で洗浄し、および直立状態で配置した。植物を22℃で、16時間明期/8時間暗期の光周期で生育させた。浸漬の約4週間後、種子を収集した。
【0196】
6.4-形質転換植物の選択
直前に収集したT1種子(ネイティブな[AAD-1 (v2)]または植物に最適化された[AAD-1 (v3)]遺伝子で形質転換されている)を、室温で7日間乾燥させた。T1種子を、26.5×51cm発芽トレイ(T.O. Plastics Inc., Clearwater, MN)中に播種し、各々は、40mlの0.1%アガロース溶液に事前に懸濁された、層形成されたT1種子(〜10,000種子)の200mgアリコートを受容し、4℃で2日間保存し、休止要件を完了し、かつ同調的な種子の発芽を確実にした。
【0197】
Sunshine Mix LP5(Sun Gro Horticulture Inc., Bellevue, WA)を、微細なバーミキュライトで覆い、濡れるまで下側からHoagland溶液を与え、次いで、重力で水抜きした。各40mlのアリコートの層形成された種子を、ピペットを用いてバーミキュライト上に均一に播種し、湿気ドーム(KORD Products, Bramalea, Ontario, Canada)で4〜5日間覆った。グルフォシネート出芽後噴霧を使用する初期の形質転換体選択(同時形質転換PAT遺伝子の選択)の1日前にドームを取り外した。
【0198】
植え付け後(DAP)5〜6日、および10DPAで再度、T1植物(それぞれ子葉および2〜4-lf段階)に、Liberty除草剤(200g ai/L グルフォシネート、Bayer Crop Sciences, Kansas City, MO)の0.2%溶液を、10ml/トレイの噴霧量で(703L/ha)、適用あたり280 g ai/haグルフォシネートの有効割合を送達するために、DeVilbiss圧縮空気噴霧チップを使用して噴霧した。生き残り(活動的に生育している植物)を、最後の噴霧の5〜7日後に同定し、ポット媒体(Metro Mix 360)で調製した3インチポットに個別に移植した。移植した植物を、以前と同様に、湿気ドームで3〜4日覆い、22℃生育チャンバー中に配置した。次に、ドームを取り外し、AAD-1(v3)(植物に最適化した遺伝子)またはAAD-1(v2)(ネイティブな微生物遺伝子)がフェノキシオーキシン除草剤抵抗性を提供する能力について試験する少なくとも1日前に、植物を温室(22±5℃、50±30% RH、14時間明期:10時間暗期、最低で500μE/m2s1の天然+追加の光)に移動した。
【0199】
上記のグルフォシネート抵抗性について選択したランダムな個々のT1植物を、非破壊的に選択プロセスの忠実度を確認するために、PAT ELISAキット(部品番号7000045, Strategic Diagnostics, Inc. , Newark, DE)を使用して、PATタンパク質の発現について確認した(製造業者のプロトコール)。次いで、植物を、様々な割合のフェノキシ除草剤(ジクロルプロップまたは2,4-D)にランダムに割り当てた。初期に適用したフェノキシの割合は、12.5g ae/ha 2,4-Dおよび50または200g ae/haジクロルプロップであった。シロイヌナズナについてのGR99は、約50g ae/ha 2,4-Dおよび200g ae/haジクロルプロップである。上昇した割合は次の試験に適用した(50、200、800、または3200g ae/ha)。
【0200】
すべてのオーキシン除草剤適用は、703L/ha噴霧量(0.4ml溶液/3インチポット)を適用するために上記のようにDeVilbiss噴霧器を使用して行ったか、または187L/ha噴霧量でトラック噴霧器によって適用した。2,4-Dは、DMSOに溶解し、かつ水で希釈した(<1% DMSO最終濃度)工業グレード(Sigma, St. Louis, MO)、または市販のジメチルアミン塩製剤(456g ae/L, NuFarm, St Joseph, MO)のいずれかであった。使用したジクロルホップは、DMSOに溶解し、かつ水で希釈した(<1% DMSO最終濃度)工業グレード(Sigma, St. Louis, MO)であった。除草剤の割合が800g ae/haを超えて増大するにつれて、噴霧溶液のpHが甚だしく酸性になり、若葉を枯らし、シロイヌナズナ植物を扱いにくくし、および除草剤の主要な効果の評価を複雑にした。これらの高い割合のフェノキシ除草剤を、〜7〜8の最終pHまでの200mM Tris緩衝液(pH 9.0)中で適用することが標準的な実務となった。
【0201】
いくつかのT1個体を、フェノキシオーキシンの代わりに代替の市販の除草剤に供した。1つの関心対象の点は、ハロキシホップが、植物中で効果的に分解できるか否かを決定することであった。
【0202】
双子葉植物であるシロイヌナズナは、AOPPイネ科雑草除草剤を阻害するACCaseを試験するための最適な系ではないが、AAD-1(v3)形質転換T1植物は、上昇した割合の(400〜1600g ae/ha)のRS-ハロキシホップ酸(内部で合成された)に供され、これは、上記のようにDeVilbiss噴霧器を使用すると、野生型シロイヌナズナの成長の異常および枯死を引き起こす。損傷の割合は、処理の7日後および14日後に取られた。同様に、T1個体は、ピリジルオキシアセテートオーキシン除草剤、フルロキシピルで処理した。
【0203】
6.5-形質転換植物の選択の結果
最初のシロイヌナズナ形質転換は、AAD-1(v3)(植物に最適化された遺伝子)を使用して行った。T1形質転換体を、最初に、グルフォシネート選択スキームを使用して、形質転換していない種子のバックグラウンドから選択した。400,000個を超えるT1種子をスクリーニングし、493個のグルフォシネート抵抗性植物を同定した(PAT遺伝子)。これは、0.12%の形質転換/選択頻度と同等であった。試験した種子のロットに依存して、これは、0.05〜0.23%の範囲であった(表15を参照されたい)。AAD-1(v2)(ネイティブ)-形質転換種子の小さなロットもまた、グルフォシネート選択剤を使用して選択した。278個のグルフォシネート抵抗性T1個体を、スクリーニングした84,000個の種子から同定した(0.33%の形質転換/選択頻度)。
【0204】
(表15)グルフォシネートおよび2,4-Dを使用する、AAD-1(v3)(植物に最適化されている)、またはAAD-1(v2)(ネイティブ)、AAD-2(v1)(ネイティブ)、または植物に最適化されているAAD-2(v2)-で形質転換したT1個体植物の選択

【0205】
上記で選択されたT1植物を、続いて、個々のポットに移植し、これに様々な割合の市販のアリールオキシアルカノエート除草剤を噴霧した。表16は、シロイヌナズナT1形質転換体に2,4-D抵抗性を付与するための、ネイティブAAD-1(v2)遺伝子および植物に最適化されたAAD-1(v3)遺伝子の応答を比較する。両方の遺伝子は、個々のT1シロイヌナズナ植物に抵抗性を付与した。与えられた処理の中で、植物の応答のレベルは非常に変化し、これは、各植物が独立した形質転換事象を表すという事実のためであり得る。重要で注目すべきことに、試験された各2,4-Dにおいて、影響を受けなかった個体が存在したが、一方あるものは深刻に影響を受けた。割合による全体の集団の損傷の平均は、表16において、単に、野生型またはPAT/Cry1F形質転換対照に対して、AAD-1(v2)またはAAD-1(v3)で形質転換された植物間の有意な違いを実証するために示される。ネイティブ配列AAD-1(v2)に対する、植物に最適化された配列AAD-1(v3)について、耐性がより大きい(個々の応答の頻度および全体のレベル)らしいこともまた明らかである(表16を参照されたい)。より高い割合の2,4-D(3,200g ae/ha)は、AAD-1(v3)を発現するさらなるT1個体に適用された。損傷レベルはより大きい傾向があり、非常に抵抗性である植物の頻度は、これらの上昇した割合(6×フィールド割合)ではより低い。これらの高い割合においてまた、噴霧溶液は、緩衝されない限り、強い酸性になる。生育チャンバー中で生育されたシロイヌナズナは大部分、非常に薄いクチクラを有し、深刻な枯れ効果が、これらの上昇した割合において試験を複雑化し得る。それにも関わらず、ある個体は、3,200g ae/haの2,4-Dで生き残り、ほとんど損傷がないか、全く損傷がなかった。
【0206】
(表16) 発芽後に適用された一連の範囲の2,4-Dの割合に対する、AAD-1 v3(植物に最適化されている)、またはAAD-1 v2(ネイティブ)、またはAAD-2(ネイティブ)で形質転換されたT1シロイヌナズナの応答

【0207】
応答は、2WATの目視の損傷%によって提示する。データは、ほとんどまたは全く損傷なし(<20%)、中程度の損傷(20〜40%)、または深刻な損傷(>40%)を示す個体のヒストグラムとして提示する。各T1は独立した形質転換事象であるので、与えられた割合において、個々のT1応答の有意な変動を予想することができる。算術平均および標準偏差を、各処理について提示する。個々の応答における範囲もまた、各割合および形質転換についての最後のカラムに示す。PAT/Cry1F-形質転換シロイヌナズナは、オーキシン感受性形質転換対照として働いた。野生型シロイヌナズナは形質転換されていない。
【0208】
表17は、フェノキシプロピオン酸、ジクロルプロップに対する、T1シロイヌナズナの同様の用量応答を示す。2,4-Dと同様の傾向が見られ、キラルプロピオン酸側鎖が、確かに、受容可能な基質として働くことを示す。次に、ハロキシホップ耐性の増加が、400〜1,600g ae/haの上昇割合において形質転換シロイヌナズナに付与することができることを決定した(表18)。ハロキシホップ(イネ科雑草特異的除草剤)についての通常のフィールド使用割合は、50〜70g ae/ha周辺である。双子葉植物は、一般的に、AOPP除草剤に対して天然に耐性であるとみなされている。しかし、これらの上昇した割合では、シロイヌナズナにおいて深刻な生理学的効果が起こる。いくつかのAAD1(v3)形質転換個体は、ハロキシホップに対する耐性の増加を示した。これは、AAD-1(v3)がAOPP抵抗性を与えるという植物におけるデータを最初に提供する。形質転換シロイヌナズナにおいて、フルロキシピル(ピリジルオキシアセテートオーキシン)を用いて抵抗性は観察されなかった。このことは、異種発現された酵素を使用するインビトロ研究と一致した。
【0209】
(表17)発芽後に適用された一連の範囲のジクロルプロップの割合に対するT1シロイヌナズナ応答

【0210】
応答は、2WATの目視の損傷%によって提示する。データは、ほとんどまたは全く損傷なし(<20%)、中程度の損傷(20〜40%)、または深刻な損傷(>40%)を示す個体のヒストグラムとして提示する。各T1は独立した形質転換事象であるので、与えられた割合において、個々のT1応答の有意な変動を予想することができる。算術平均および標準偏差を、各処理について提示する。個々の応答における範囲もまた、各割合および形質転換についての最後のカラムに示す。PAT/Cry1F-形質転換シロイヌナズナは、オーキシン感受性形質転換対照として働いた。野生型シロイヌナズナは形質転換されていない。
【0211】
(表18)イネ科雑草除草剤に対する双子葉植物シロイヌナズナの耐性を示すことを試みる、人為的に高い割合で発芽後に適用された一連の範囲のハロキシホップの割合に対するT1シロイヌナズナ応答

【0212】
応答は、2WATの目視の損傷%によって提示する。データは、ほとんどまたは全く損傷なし(<20%)、中程度の損傷(20〜40%)、または深刻な損傷(>40%)を示す個体のヒストグラムとして提示する。各T1は独立した形質転換事象であるので、与えられた割合において、個々のT1応答の有意な変動を予想することができる。算術平均および標準偏差を、各処理について提示する。個々の応答における範囲もまた、各割合および形質転換についての最後のカラムに示す。PAT/Cry1F-形質転換シロイヌナズナは、オーキシン感受性形質転換対照として働いた。野生型シロイヌナズナは形質転換されていない。
【0213】
6.6-選択マーカーとしてのAAD-1(v3)
選択剤として2,4-Dを使用して、選択マーカーとしてのAAD-1(v3)を使用する能力を、上記のように、形質転換されたシロイヌナズナを用いて最初に分析した。PATおよびAAD1(v3)で形質転換したT1種子(pDAB 721)を、上記のように平坦に播種し、上記のように発芽させ、および通常のグルフォシネート選択スキームで処理された同様の種子と比較した(5および10 DAP)。2,4-D(50g ae/ha)を、以前にグリフォセートを用いて行ったようにシロイヌナズナの芽生えに対して適用した。適用の回数の変動、および適用のタイミングを試験した。植物の各トレイは、以下の処理スキーム:5+10 DAP、5+14 DAP、10 DAP、10+14 DAP、14 DAPの1つで、1回または2回のいずれかの2,4-Dの適用のタイミングを受けた。植物は、19DAPで、抵抗性または感受性と同定し、ELISA試験ストリップを行って、活性PAT遺伝子を首尾よく同時形質転換する頻度を決定した。
【0214】
植えた70,000個の種子から53個を2,4-Dに対して抵抗性であると同定した。ELIAを使用して、PATタンパク質発現について、この集団からの44個体のサブセットをスクリーニングした。これらの個体の96%が陽性であり、このことは、同時形質転換遺伝子、PATの存在を示す。小さな数値の陰性のELISAの結果(4%)は、グルフォシネート抵抗性植物の集団における3%の誤差の割合と一致している(表15)。選択の効率は、グルフォシネート(0.12%)に対して、2,4-D(0.08%)ではいくぶん少ないと考えられる。しかし、すべての実験にわたる選択割合の範囲は、両方の選択剤が、AAAD-1(v3)遺伝子またはPAT遺伝子でそれぞれ形質転換されたシロイヌナズナを選択するために等しく良好であることを示す。2つの連続的な適用は、両方の除草剤に抵抗性である試験された個体を最も正確に同定する。
【0215】
6.7-除草剤活性
種々のT1事象は、T2種子を産生するために自家受粉した。これらの種子は、100個のランダムなT2同胞に2,4-D(200g ae/ha)を適用することによって、子孫を試験した。各個々のT2植物を、噴霧適用(187L/ha適用割合のトラック噴霧器)の前に、7.5cm四方のポットに移植した。T1ファミリー(T2植物)の60%より多くが、χ二乗検定によって決定されるように(P>0.05)、メンデル遺伝に伴う優性遺伝する単一遺伝子座についての予測された3抵抗性:1感受性モデルに分離した。
【0216】
種子を、12〜20個のT2個体(T3種子)から収集した。8つのランダムに選択したT2ファミリーの各々からの25個のT3同胞を、以前に記載したように子孫について試験した。ホモ接合性(非分離集団)であると予測されたT2ファミリーの約3分の1が、試験された各系統において同定された。8つのファミリーからの1〜4つの頻度の範囲が試験された。これらのデータは、AAD1(v3)が安定に組み込まれ、メンデル様式で少なくとも3世代まで遺伝することを示す。
【0217】
6.8-シロイヌナズナにおけるAAD-1に起因するさらなる除草剤抵抗性
AAD-1(v3)が、トランスジェニックシロイヌナズナにおいて他のアリールオキシアルカノエート除草剤に対する抵抗性を提供する能力を、改変インビトロプレートアッセイ法を使用して決定した。野生型シロイヌナズナ、ならびに植物に最適化したAAD-1(v3)遺伝子(T4ホモ接合性植物 id=PAAD1.315.064)を含むシロイヌナズナからの種子を、50%漂白剤溶液中で10分間攪拌することによって殺菌した。次いで、これらの種子を、漂白剤を除去するために滅菌水で4回すすいだ。
【0218】
用量応答アッセイ法は、種々の割合の試験化合物を補充した栄養培地(以下を参照されたい)を使用した。試験化合物は、DMSO中の濃縮溶液として加熱した培地(55℃)に加えた。対照ウェルは、任意の付加的な化合物を伴わない、適切な量のDMSOを有した。DMSOの最終濃度は、決して1%(v/v)を超えなかった。徹底的な混合後、適切な濃度の化合物を含む温かい培地の6mLアリコートを、6ウェル、平底、ポリスチレン組織培養トレイ(Falcon 353046, Becton Dickson and Company, Franklin Lakes, NJ)の各ウェルに加えた。培地が固化した後、約20〜30個のシロイヌナズナ種子を、固化した培地の上端に適用し、残りの2mLの培地を、種子の上に注いだ。種子を分散させるために、プレートを軽く攪拌し、培地が完全に固化するまで、覆いをして、および冷却した。プレートを、連続的に蛍光灯の下で(75μE m-2 s-1)、7日間、25℃でインキュベートした。栄養培地組成は、実施例2.2およびSomerville and Orgen (1982)に記載されているのと同様であった。
【0219】
生長減少の評価
処理培地中で生長させたシロイヌナズナ植物の先端部を、DMSOのみを含む培地中で生長させた植物の先端部と比較して、目視的に評価した。値は、生長減少の%として記録した。処理培地中で生長させたシロイヌナズナ植物の根生長阻害の評価を、培地から植物を注意深く抽出すること、および根の長さを測定することによって達成した。次いで、これらの根の長さを、対照植物の根の長さに対して比較して、生長減少%を決定した。5つの植物のうちで最小のものを、各処理について評価した。記録した値は、評価したすべての植物の平均である。50%阻害効果(I50)に達する計算濃度は、野生型およびAAD-1形質転換シロイヌナズナの、根とシュートの両方について決定した。感受性生物型に対する抵抗性の比率を表19に含める。根とシュートの両方の測定についての比率>2は、一般的に、有意な抵抗性を意味する。この比率が高くなるほど、抵抗性のレベルが高くなる。オキシ酢酸(2,4-DおよびMCPA)ならびにオキシプロピオン酸(ジクロルプロップおよびメコプロップ)を含むすべての市販のフェノキシオーキシンは、有意なレベルの抵抗性を示した。実際、長期的な根の評価は、オキシプロピオン酸に対する抵抗性は、AAD-1(v3)を用いると、オキシ酢酸についてよりもより高く、これは、AAD-1(v1)の酵素的特性と一致する。ピリジン環を含む他のオーキシンの評価は、AAD-1(v3)は、ピリジルオキシアセテート除草剤、トリクロピルおよびフルロキシピル、またはピコリン酸除草剤、ピクロラムから、シロイヌナズナを効果的に保護しなかったことを示した。広いフェノキシオーキシン抵抗性が植物で初めて報告される。AAD-1が保護しない代替的なオーキシンは、AAD-1で形質転換した商業的作物または実験的植物種の制御および封じ込めのための実行可能なツールである。
【0220】
(表19)ホモ接合性T4シロイヌナズナ(ARBTH)においてAAD-1(v3)によって与えられる除草剤基質交差抵抗性のインビトロプレート試験の評価

【0221】
6.9-AAD-1シロイヌナズナにおける葉適用除草剤抵抗性
トランスジェニックシロイヌナズナにおける他のアリールオキシフェノキシアルカノエートオーキシン除草剤に対する抵抗性を提供するAAD-1(v3)の能力を、実施例6.8に記載される種々の基質の葉適用によって決定した。AAD-1(v3)についてホモ接合性である、T4世代シロイヌナズナ種子(AAD1.01.315.076系統)を層形成し、シロイヌナズナのそれとそっくりに選択トレイに播種した。PATおよび昆虫抵抗性遺伝子Cry1Fを含む形質転換した対照系統を、同様の様式で植えた。芽生えを、温室内の個別の3インチポットに移した。すべての植物に、187L/haに設定したトラック噴霧器を使用して噴霧した。すべての植物に、一定の範囲のフェノキシオーキシン除草剤:12.5〜1600g ae/ha 2,4-Dジメチルアミン塩 (DMA) (Riverside Chemicals)、12.5〜1600g ae/ha メコプロップ (AH Marks)、50〜3200 g ae/ha R-ジクロルプロップ (AH Marks)、8.75-1120 g ae/ha 2,4,5-T (工業用グレード); ピリジルオキシアセテート除草剤 50〜3200 g ae/ha トリクロピル (Dow AgroSciences) および 50〜3200 g ae/ha フルロキシピル (Dow AgroSciences); ならびにAAD-1活性から生じる2,4-D代謝物、2,4-ジクロロフェノール (DCP, Sigma) (50〜3200 g ae/ha、工業用グレード) を噴霧した。すべての適用は、200 mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中で製剤化した。各処理を3〜4回複製した。プレートを、処理の3日および14日後に評価し、2回の実験について平均する。
【0222】
これらの結果(表20を参照されたい)は、シロイヌナズナにおけるAAD-1(v3)が、フェノキシ酢酸オーキシン、フェノキシプロピオン酸オーキシンに対する強固な抵抗性を提供することを確認するが、ピリジルキシ酢酸オーキシンに対する有意な交差抵抗性を示さず、インビトロ酵素および全プレート基質特異性データを裏付ける。加えて、野生型またはトランスジェニックシロイヌナズナに対して、代謝物、2,4-ジクロロフェノール(DCP)の効果は存在しない。
【0223】
(表20)種々の葉適用オーキシン除草剤に対する、ホモ接合性T4AAD-1(v3)および野生型シロイヌナズナ植物の応答の比較


【0224】
6.10-シロイヌナズナにおける植物生長のAAD-1(v3)への関連性
シロイヌナズナにおけるAAD-1(v3)発現のレベルが異なる生長段階で異なるか否かを調べるための実験を設計した。抗耐性、ホモ接合性のAAD-1(v3)T4系統(id=PAAD1.01.345.163)を温室で生長させた。植物の半分を(以前に記載したように)800 g ae/haの2,4-Dで処理し、一方他の半分を処理しなかった。2枚の葉、上端から3番目の葉および下端から5番目の葉を、処理したものと処理していないものの両方の5つの植物から収集し、4 DAT、10 DAT、14 DAT、20 DAT、および25 DATにおいてELISAおよびウェスタンブロッティング(実施例11に記載されるように)によって分析した。図8Aおよび8Bは、若い葉と古い葉の間のAAD-1(v3)発現の違いが統計学的に存在したことを示した。加えて、除草剤2,4-Dは、AAD-1(v3)タンパク質の発現レベルにほとんど影響がなかった。このタンパク質レベルはより古い葉に蓄積し、後者の時点で何らかの有意なタンパク質分解を伴う。
【0225】
別々の実験において、除草剤2,4-Dに対する異なる耐性レベルを示すシロイヌナズナの4つの異なるホモ接合性T4系統に、種々のレベルの2,4-D(0 g/ha、200 g/ha、800 g/haおよび3200 g/ha)を噴霧し、それらの除草剤損傷およびAAD-1(v3)発現レベルを調べた。除草剤処理の4日後、試験された最大用量においてさえ、4つの系統のうちの3つで損傷はほとんど観察されなかった(図9A)。これらの植物はまた、0.1〜0.25%の高レベルのAAD-1(v3)を発現した(図9B)。反対に、低耐性系統は、TSP中で0.1%未満のAAD-1(v3)を発現し、観察可能な損傷を被った。より重要なことには、これらは、14 DATで損傷から回復した(図9A)。このことは、低レベルのAAD-1(v3)発現が、深刻な除草剤損害から植物を保護することが可能であったことを示す。すべての対照植物は深刻な損傷を被り、800 g ae/ha 2,4-Dおよびそれ以上の用量で14 DATで枯死した。
【0226】
6.11-AAD-1(v3)シロイヌナズナの分子分析
PAT遺伝子コピー数についてのインベーダーアッセイ法(Third Wave Agbio Kit Proceduresの方法)および/またはサザンブロット分析を、Qiagen DNeasyキットから入手した全DNAを用いて、複数のAAD-1(v3)ホモ接合性系統に対して実施して、PATおよびAAD-1(v3)を含む植物形質転換単位の安定な組み込みを決定した。分析は、これらの遺伝子の直接的な物理的連鎖を前提とした。これらが同じプライマー上に含まれたからである。
【0227】
サザン分析のために、全体で1μgのDNAを、組み込みデータを得るためにpDAB721についてのNsi Iの一晩消化に供した。試料を、大きな0.85%アガロースゲル上で、一晩、40ボルトで泳動した。次いで、ゲルを、0.2M NaOH、0.6M NaCl中で、30分間変性させた。次いで、ゲルを、pH 7.5の0.5M Tris HCl、1.5M NaCl中で中和した。次いで、20SSCを含むゲル装置を、重力によるゲルからナイロンメンブレン(Millipore INYC00010)への転写を得るために一晩設定した。一晩の転写後、次いで、メンブレンを、1200 X100マイクロジュールで、クロスリンカー(stratagene UV stratalinker 1800)を介してUV光に供した。次いで、メンブレンを、0.1% SDS、0.1 SSC中で45分間洗浄した。45分間の洗浄後、メンブレンを80℃で3時間焼き、次いでハイブリダイゼーションまで4℃に保存した。ハイブリダイゼーション鋳型フラグメントは、PATのコード領域を得るために設計された、調製されたプライマー

および

からなった。産物を1%アガロースゲル上で泳動し、切除し、およびQiagen(28706)ゲル抽出手法を使用してゲル抽出した。次いで、メンブレンを、Perfect Hyb緩衝液(Sigma H7033)中で1時間、60℃段階のプレハイブリダイゼーションに供した。Prime it RmT dCTP-labeling rxn(Stratagene 300392)手法を使用して、p32を用いたプローブを開発した(Perkin Elmer)。このプローブを、Probe Quant. G50 カラム(Amersham27-5335-01)を使用して精製した。2百万カウントCPM/mlのPerfect Hyb緩衝液を使用して、サザンブロットを一晩ハイブリダイズさせた。一晩のハイブリダイゼーションの後、次いで、ブロットを、0.1% SDS、0.1 SSC中で65℃における2回の20分間の洗浄に供した。次いで、ブロットを、-80℃でインキュベートしてフィルムに一晩曝した。
【0228】
結果は、アッセイしたすべての2,4-D抵抗性植物がPAT(および従って、推測により、AAD-1(v3))を含んだことを示した。コピー数分析は、1〜>10コピーの範囲の総数を示した。これもまた、酵素の存在が、すべての市販のフェノキシアセテートおよびフェノキシプロピオン酸に対して顕著に高いレベルの抵抗性(>>200倍)を生じることを示す、AAD-1(V3)タンパク質発現データと相関している。
【0229】
6.12. AAD-1(v3)およびグリフォセート抵抗性遺伝子の分子重ね合わせで形質転換されたシロイヌナズナ
推定のグリフォセート抵抗性形質をコードするpDAB3230プラスミド(AAD-1(v3)+EPSPS)を含むT1シロイヌナズナ種子を、以前に記載したように産生した。使用した2,4-Dの割合が75g ae/haであった以外は実施例6.6に記載したように、T1形質転換体を、選択マーカーとしてAAD-1(v3)を使用して選択した。24個の個別のT1形質転換事象を、最初の選択試行から回収し、以前に記載したように、温室内の3インチポットに移した。3つの異なる対照シロイヌナズナ系統もまた試験した:野生型Columbia-0、AAD-1 (v3) + PAT T5 ホモ接合性系統(pDAB721-形質転換)、およびPAT + Cry1Fホモ接合性系統(形質転換対照)。pDAB3230植物のみを、2,4-D耐性のために芽生え段階であらかじめ選択した。移植の4日後、200mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中の0、26.25、105、420、または1680g ae/haグリフォセート(Glyphomax Plus, Dow AgroSciences)を用いる、以前に記載したトラック噴霧器による葉処理のために、植物を均等に分けた。すべての処理を、4回または5回複製した。植物を、処理の7日後または14日後に評価した。I50値を計算し、これは、AAD-1(v3)と分子的に重ね合わされたEPSPSによって付与される耐性の>14倍レベルを示す(図10を参照されたい)。AAD-1(v3)は、グリフォセートそれ自体に対する抵抗性を提供しなかった(re: pDAB721応答を参照されたい)。これらのT1植物は種子まで生長され、自家受粉してT2種子を生じる。pDAB 3230 T1植物は、2,4-Dおよびグリフォセートの致死用量に対する耐性を実証した。T2植物は、これらの同時形質転換植物が、実施例21に記載され、実施例8においてAAD-1(v3)形質転換トウモロコシについて示されるようなタンク混合で適用されるグリフォセート+2,4-D処理に抵抗することを実証するためにさらに試験される。
【0230】
実施例7-トウモロコシへのウィスカー媒介形質転換および選択マーカーとしてのAAD-1(v3)の使用
7.1-AAD-1(v3)のクローニング
AAD-1(v3)フラグメントは、NcoI/SacIフラグメント上に受け入れた。構築物pDAB4005を、NcoIおよびSacIで消化し、5175bpバックボーンフラグメントを単離した。これらの2つのフラグメントを、T4 DNAリガーゼを使用して一緒にライゲーションし、DH5α細胞に形質転換した。ミニプレップを、QiagenのQIA Spinミニプレップキットを使用して、得られるコロニーで実施し、方向をチェックするためにコロニーを消化した。正確な中間体プラスミドを、pDAB3403と名付けた。pDAB3403とpDAB8505(OsActl/PAT/ZmLip)の両方をNotIで消化した。pDAB3403からの3442 bpバンドおよびpDAB8505からの11017 bpバンドを単離および精製した。フラグメントを一緒にライゲーションし、DH5αに形質転換し、および得られるプラスミドを方向についてスクリーニングした。最終構築物をpDAB3404と称し、これは、ZmUbi1/po-aad1/ZmPer5::OsAct1/PAT/ZmLipを含む。
【0231】
7.2-カルス/懸濁の開始
カルス培養の開始のために未成熟胚を得るために、温室で生長したHi-II親AおよびBの間のF1交雑を実施した(Armstrong et al. 1991)。胚が1.0〜1.2mmのサイズになった場合(受粉後約9〜10日)、穂を収集し、表面を、Liqui-Nox(商標)で磨いて洗浄することによって表面殺菌し、70%エタノールに2〜3分間浸漬し、次いで20%の市販の漂白剤(0.1%次亜塩素酸ナトリウム)に30分間浸漬した。
【0232】
穂を、滅菌した蒸留水ですすぎ、未成熟接合体胚を無菌的に切除し、15Ag10培地(N6培地 (Chu et al., 1975)、1.0mg/L 2,4-D、20 g/L スクロース、100mg/L カゼイン加水分解物(酵素消化)、25mM L-プロリン、10 mg/L AgN03、2.5 g/L Gelrite, pH 5.8)上で、胚盤を培地から離れるように向けて2〜3週間培養した。適切な形態(Welter et al., 1995)を示す組織を、約6週間の間、週に2回の間隔で新鮮な15Ag10培地に選択的に移し、次いで、約2ヶ月間の間、週に2回の間隔で4培地(N6培地、1.0mg/L 2,4-D、20g/L スクロース、100mg/L カゼイン加水分解物(酵素消化)、6 mM L-プロリン、2.5 g/L Gelrite、 pH 5.8)に移した。
【0233】
胚形成懸濁培養を開始するために、単一の胚から生じたカルス組織の約3mlの充填した細胞量(PCV)を、約30mlのH9CP+液体培地(MS基礎塩混合物(Murashige and Skoog, 1962)、10倍少ないニコチン酸および5倍多いチアミン-HCl、2.0mg/L 2,4-D、2.0mg/L α-ナフタレン酢酸 (NAA)、30g/Lスクロース、200mg/L カゼイン加水分解物(酸消化)、100mg/L ミオ-イノシトール、6mM L-プロリン、5% v/v ココナッツ水(サブ培養直前に加えた)、pH 6.0を含む改変MSビタミン)に加えた。懸濁培養を、暗条件下で、125ml Erlenmeyerフラスコ中で、125rpmおよび28℃に設定した温度制御シェーカー中で維持した。細胞系統は、代表的には、開始後2ヶ月から3ヶ月以内に樹立されるようになる。樹立の間、ワイドボアピペットを使用して3ml PCVおよび7mlの馴化培地を20mlの新鮮なH9CP+液体培地に加えることによって、懸濁物を3.5日毎に継代培養した。一旦、組織が成長で倍加を開始したら、懸濁物をスケールアップし、500mlフラスコに維持し、それによって、12ml PCVの細胞および28ml 馴化培地を80ml H9CP+培地に移した。一旦懸濁物が完全に樹立されると、将来の使用のために凍結保存した。
【0234】
7.3-凍結保存および懸濁物の融解
継代培養の2日後、4ml PCVの懸濁細胞および4mlの馴化培地を8mlの凍結防止剤(ココナッツ水を含まないH9CP+培地に、1Mグリセロール、1M DMSO、2Mスクロースを溶解、フィルター滅菌する)に加え、125mlフラスコ中、125rpmで、4℃、1時間振盪させた。1時間後、4.5mlを冷やした5.0mlのCorning凍結バイアルに加えた。一旦充填されると、個々のバイアルを、制御速度フリーザー中にて4℃で15分間保持し、次いで、-40℃の最終温度に達するまで、-0.5℃/分の速度で凍結させた。最終温度に到達した後、バイアルを、液体窒素蒸気で満たしたCryoplus 4貯蔵ユニットの内側のラック中の箱に移した。
【0235】
融解するために、バイアルを、貯蔵ユニットから取り出し、密閉したドライアイス容器の中に配置し、次いで、40〜45℃に保持したウォーターバスに、「沸騰」がおさまるまで突っ込んだ。融解した場合、内容物を、ふたがある100×25mmペトリ皿中の〜8枚の重ねた滅菌70 mm Whatman濾紙(No. 4)に注いだ。液体を数分間濾紙に吸収させ、次いで、細胞を含む上端の濾紙をGN6培地(N6培地、2.0 mg/L 2,4-D、30g/Lスクロース、2.5 g/L Gelrite、pH 5.8)の上に1週間移した。1週間後、見込みのある形態を有する組織のみを、濾紙から直接的に新鮮なGN6培地に移した。この組織を、1〜3グラムが、125ml Erlenmeyerフラスコ中の約30mL H9CP+培地への懸濁の開始のために使用可能になるまで、7〜14日毎に継代培養した。以前に記載されたようにその時点で継代培養が行われた、全体で12ml PCVが得られるまで、3mlのPCVを新鮮なH9CP+培地に3.5日毎に継代培養した。
【0236】
7.4-ハロキシホップ酸に対する非形質転換組織の用量応答
非形質転換ドナーHi-II細胞系統を一緒にプールし、DNAなしでウィスカー処理し、フィルターあたり6mlの速度でGN6培地に濾過し、および2〜3週間、28℃でカルス形成させた。約200mgのカルス形成した懸濁組織を、処理毎に、30nM、100nM、または300nMのR-ハロキシホップ酸を含む60×20mmプレート中の選択培地に移した。濃度あたり3つの複製を使用した。1mg/Lビアラフォス(Herbiace commercial formulation, Meiji Seika, Japanより)を含む対照培地、GN6(1H)もまた、比較のために含めた。カルスを2週間後に取り出し、秤量し、および次の2週間、同じ濃度の新鮮な培地に移した。全体で4週間の経過時間の後、組織を取り出し、最終時に秤量し、次いで廃棄した。結果を図11に示す。
【0237】
ハロキシホップおよびシハロホップ、それぞれのフェノール分解生成物に対する、カルス組織の2つの別々の用量応答研究もまた、この最終生成物がカルス生長に対して有害ではないことを確認するために完了した。シハロホップフェノール用量応答からのデータ(図12を参照されたい)は、1μMシハロホップにおいて、依然としてシハロホップフェノールなしの対照の76%という高さである。ハロキシホップフェノール用量応答は、300nMハロキシホップフェノールにおいてさえ、生長は、ハロキシホップフェノールを各対照よりも同等かまたはそれ以上であった(データ示さず)。
【0238】
7.5-ビアラフォス選択を使用するウィスカー媒介形質転換
形質転換の約24時間前に、12ml PCVの以前に凍結した胚形成トウモロコシ懸濁細胞プラス28mlの馴化培地を、500 mlのErlenmeyerフラスコ中の80mlのGN6液体培地(Gelriteを欠くGN6培地)に継代培養し、125rpm、28℃のシェーカー上に配置した。全体で36ml PCVが3つのフラスコに分布するように、同じ細胞系統を使用して、これを2回反復した。24時間後、GN6液体培地を取り出し、細胞に原形質分離を起こさせるために、フラスコあたり72ml GN6 S/M振盪培地(N6培地、2.0 mg/L 2,4-D、30g/L スクロース、45.5g/L ソルビトール、45.5 g/L マンニトール、100mg/L ミオ-イノシトール、pH 6.0)で置き換えた。フラスコを、暗所でシェーカー上に30〜35分間配置し、この時間の間、適切な量のGN6 S/M液体培地を、〜405mgのあらかじめオートクレーブしたシリコンカーバイドウィスカー(Advanced Composite Materials, Inc.)に加えることによって、シリコンカーバイドウィスカーの50mg/ml懸濁液を調製した。
【0239】
GN6 S/M中でのインキュベーション後、各フラスコの内容物を250ml遠心分子ボトルにプールした、一旦すべての細胞が底にたまると、〜14mlのGN6 S/Mを除いて引き出され、将来の使用のために滅菌1Lフラスコに収集した。あらかじめ濡らしたウィスカーの懸濁物を、最大速度で60秒間ボルテックスにより激しく撹拌し、8.1mlをボトルに加え、最終段階として170μg DNAをそこに加えた。ボトルを、市販のペイントミキサー、改良Red Devil 5400に直に配置し、10秒間攪拌した。攪拌後、浸透圧を減少するために、細胞のカクテル、培地、ウィスカー、およびDNAを、125mlの新鮮なGN6液体培地とともに、1Lフラスコの内容物に加えた。細胞を、シェーカー上で2時間回収させ、その後、室内の真空ラインに接続したガラス細胞コレクターユニットを使用して、Whatman #4濾紙(5.5cm)上で濾過した。
【0240】
3mLまたは6mLのいずれかの分散した懸濁液を、真空が引かれるに従って、フィルターにピペットにより移した。フィルターは、GN6培地の60×20mmプレート上に配置した。プレートは、個々のプレートの蒸発を最小化するために単一のプラスチックの層(<2ミル厚)でゆるくシールした暗箱中で、28℃で1週間培養した。
【0241】
1週間後、濾紙をGN6(1H)培地(N6培地、2.0mg/L 2,4-D、30g/L スクロース、100mg/L ミオ-イノシトール、1.0mg/L ビアラフォス、2.5g/L Gelrite、pH 5.8)またはGN6D(1H)培地(8.0mg/L ジキャンバおよび0.8mg/L 2,4-Dを有する以外はGN6(1H)と同じ)の60×20mmプレートに移した。
【0242】
プレートを箱に配置し、さらに1週間、以前と同様に培養した。形質転換の2週間後、プレート上の半分の細胞を、さもなくばプレート上のすべての細胞を、1mg/Lビアラフォスを含む3.0mLのGN6アガロース培地(N6培地、2.0mg/L 2,4-D、30g/L スクロース、100mg/L ミオ-イノシトール、7g/L Sea Plaqueアガロース、pH 5.8、10分間のみ121℃でオートクレーブした)にこすり取ることによって、組織を埋め込んだ。組織を壊し、3mLのアガロースおよび組織を、GN6(1H)培地またはGN6D(1H)培地の100×15mmプレートの表面に均一に注いだ。これを、残りのすべてのプレートについて反復した。一旦埋め込まれると、プレートは、Nescofilm(登録商標)またはParafilm M(登録商標)で個別にシールし、次いで、暗箱中で28℃、1週間培養した。
【0243】
形質転換されたと推測される単離物は、典型的には、形質転換の5〜8週間後に見られた。任意の潜在的な単離物を、埋め込みしたプレートから取り出し、60×20mmプレート中の同じ濃度の新鮮な選択培地に移した。約2週間後に持続された生長が明白であった場合には、事象は抵抗性であると見なし、分子分析にまわした。
【0244】
再生は、1mg/L ビアラフォス、MS塩およびビタミン、30.0g/Lスクロース、5mg/L BAP、0.25mg/L 2,4-D、2.5g/L Gelrite; pH 5.7を含む、サイトカイニンに基づく誘導培地28(1H)にカルス組織を移すことによって開始した。細胞を、弱い光で(13μEm-2s-1)1週間、次いで、より強い光(40μEm-2s-1)で次の1週間生育させ、その後、植物生長調節因子を欠く以外は28(1H)と同一であった再生培地36(1H)に移した。小植物(3〜5cm)を取り出し、選択フリーSHGA培地(Schenk and Hildebrandtの基礎塩およびビタミン、1972; 1g/L ミオ-イノシトール、10g/L スクロース、2.0 g/L Gelrite、pH 5.8)を含む150×25mm培養チューブに配置した。一旦小植物が十分な根およびシュート系を発生すると、これらは、温室内の土壌に移した。
【0245】
7.6-ハロキシホップ選択を使用するウィスカー媒介形質転換
「ホップ」に対する直接的選択のためのDNA送達パラメーターは、85μgのpDAB3403およびGFP(緑色蛍光タンパク質)レポーター遺伝子を含む85μgの構築物が一緒に同時形質転換され、3mLのみの懸濁物が2時間の回収後にGN6培地に濾過された以外は、ビアラフォス選択手法と同一であった。
【0246】
GN6選択フリー培地上での0〜7日間後、濾紙を、2mg/L 2,4-Dプラス50、100、または200nM R-ハロキシホップ酸を含むGN6培地の60×20mmプレートに移した。プレートを箱の中に入れ、追加で1週間培養した。1週間後、プレートからのすべての細胞を、以前の移動におけるような同じ濃度の選択剤を含む溶解した3.0mLのGN6アガロース培地にこすり取ることによって、組織を埋め込んだ。以後のすべての工程は、1mg/Lビアラフォスの代わりに、100nM R-ハロキシホップ酸を再生培地に含めること以外は、PAT選択/再生プロトコールと同一であった。
【0247】
7.7-結果
種々のレベルのハロキシホップおよびシハロホップを試験する複数の実験を開始し、47個の単離物を直接選択から回収した。カルス事象のサブセットを、PCR分析およびウェスタン分析を使用するスクリーニングにまわした。これらの発現データに従って、21個のリード事象をサザン分析にまわした。AAD-1(v3)を用いるプロービング後の組み込みデータを得るための、独特な切断酵素であるNcoIを使用する結果は、明解に、「ホップ」選択と合わせて、ウィスカー媒介形質転換後のAAD-1(v3)の安定な組み込みを実証する。
【0248】
7.8-ビアラフォス選択からのAAD-1(v3)発現カルス事象からのインビトロ耐性の定量的実証
ビアラフォス選択から回収した97個のカルス単離物を、インベーダー分析によるPATコピー数の分析、およびPCRを介するAAD-1(v3)PTU分析にまわした(実施例7.10を参照されたい)。ウェスタンブロット/サンドイッチELISAを使用するAAD-1(v3)タンパク質発現(実施例11)を、事象のサブセットに対して完成した。要約を以下の表21に記載する。少なくとも15個のT0植物をこれらの事象の各々から再生し、噴霧試験および種子産生に送った。
【0249】
(表21)

【0250】
これらの事象のより小さなサブセットを、非形質転換対照と比較して、用量-応答研究において評価した。400nMまでのハロキシホップ(Gallant Super formulationより)を使用した。1つの事象、3404-006についての用量応答は、実施例7.4の一般的方法を使用した生成した。これを図13に示す。これは、事象3404-006が400nMまでのハロキシホップ濃度において、カルス生長の有意な減少を示さなかったのに対して、非形質転換トウモロコシカルス組織生長は、この割合において阻害されたことを実証する。これらのデータは、導入遺伝子の発現とは関連していない、固有の生長の違いを説明するために標準化されなかった。
【0251】
7.9-イマゼサピル選択を使用するウィスカー媒介形質転換
ZmUbil/AAD-1 (v3)/ZmPer5カセットは、AscI/SwaIを用いてpDAB3404から除去し、pDAB2212に挿入して、AAD-1(v3)およびAHASウィスカー形質転換ベクターpDAB3415を作製し、これはpDAS 1283とも呼ばれる。一旦完成すると、この構築物は、2mLの細胞を濾過し、続いてGN6培地上での7日間の回収、続いてPursuit(登録商標)DG除草剤からの3μM イマゼサピルを含む培地上での選択を行った以外は実施例7.4に記載されるように、シリコンカーバイドウィスカー媒介形質転換を介してトウモロコシに形質転換した。インベーダー分析の後で、AAD-1(v3)遺伝子およびAHAS遺伝子を含んだ36個の事象を同定した。
【0252】
これらの形質転換体からの53個のトウモロコシカルスを、それらのAAD-1(v3)発現のためのELISA実験とウェスタンブロッティング実験の両方において試験した-データのサブセットを以下に示す。表22に列挙した実証のために、陽性として検出されるものの発現レベルは、全体の可溶性タンパク質の90〜1000ppmを超えてまでの範囲であった。
【0253】
(表22)

【0254】
7.10-分子分析:トウモロコシ材料および方法
7.10.1-DNAを収集する組織の単離および定量
新鮮な組織をチューブに配置し、4℃で2日間凍結乾燥した。組織を完全に乾燥させた後、タングステンビーズ(Valenite)をチューブ中に配置し、試料を、1分間、Kelcoビーズミルを使用する乾式粉砕に供した。次いで、標準的なDNeasy DNA単離手法に従った(Qiagen, DNeasy 69109)。次いで、抽出したDNAのアリコートをPico Green(Molecular Probes P7589)で染色し、濃度をng/μlで得るために既知の標準を用いてフルオロメーター(BioTek)で読み取った。
【0255】
7.10.2-インベーダーアッセイ分析
DNA試料を20ng/μlに希釈し、次いで95℃で10分間、サーモサイクラー中のインキュベーションによって変性させた。次いで、Signal Probeミックスを、提供されるオリゴミックスおよびMgCl2を使用して調製した(Third Wave Technologies)。7.5μlのアリコートをインベーダーアッセイプレートの各ウェルに配置し、続いて対照、標準の7.5μlのアリコート、および20ng/μlに希釈した未知の試料を配置した。各ウェルに15μlのミネラルオイル(Sigma)を重層した。次いで、プレートを、65℃で1時間インキュベートし、フルオロメーター(Biotek)上で読み取った。バックグラウンド内部対照プローブよりも上のシグナル%で除算した、標的プローブについてのバックグラウンドよりも上のシグナル%の計算は、比率を計算した。サザンブロット分析を用いて開発されかつ確証された既知のコピー標準の比率を使用して、未知の事象の見積もったコピーを同定した。
【0256】
7.10.3-ポリメラーゼ連鎖反応
全体で100ngの全DNAを鋳型として使用した。20mMの各プライマーを、Takara Ex Taq PCR Polymeraseキット(Mirus TAKRR001A)とともに使用した。AAD-1(v3)PTUのためのプライマーは

および

であった。PCR反応を、9700 Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において、試料を、94℃で3分間、ならびに94℃で30秒間、63℃で30秒間、および72℃で1分間と45秒間の35サイクル、続いて72℃で10分間に供することによって実行した。コード領域PCR AAD-1(v3)のためのプライマーは

および

であった。PCR反応を、9700 Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において、試料を、94℃で3分間、ならびに94℃で30秒間、65℃で30秒間、および72℃で1分間と45秒間の35サイクル、続いて72℃で10分間に供することによって実行した。PCR産物を、EtBrで染色した1%アガロースゲル上での電気泳動によって分析した。
【0257】
7.10.4-サザンブロット分析
サザンブロット分析を、Qiagen DNeasyキットから得た全DNAを用いて実施した。全体で2μgのDNAを、Afl II、およびpDAB3404についてはEcoRV、pDAB3403についてはNcoI、およびpDAB1421についてはSpeIの一晩消化に供し、組み込みデータを得た。一晩消化の後、〜100ngのアリコートを1%ゲル上で泳動し、完全な消化を保証した。この保証後、試料を、大きな0.85%アガロースゲル上で、一晩40ボルトで泳動した。次いで、ゲルを、0.2M NaOH、0.6M NaCl中で30分間変性させた。次いで、ゲルを、pH 7.5の0.5M Tris HCl、1.5M NaCl中で中和した。次いで、20×SSCを含むゲル装置を、重力によるゲルからナイロンメンブレン(Millipore INYC00010)への転写を得るために一晩設定した。一晩の転写後、次いで、メンブレンを、1200 X100マイクロジュールで、クロスリンカー(Stratagene UV stratalinker 1800)によりUV光に供した。次いで、メンブレンを、0.1% SDS、0.1 SSC中で45分間洗浄した。45分間の洗浄後、メンブレンを80℃で3時間焼き、次いでハイブリダイゼーションまで4℃に保存した。ハイブリダイゼーション鋳型フラグメントは、プラスミドpDAB3404を使用する上記のコード領域PCRを使用して調製した。産物を1%アガロースゲル上で泳動し、切除し、および次いで、Qiagen(28706)ゲル抽出手法を使用してゲル抽出した。次いで、メンブレンを、Perfect Hyb緩衝液(Sigma H7033)中で1時間、60℃段階のプレハイブリダイゼーションに供した。Prime it RmT dCTP-labeling rxn(Stratagene 300392)手法を使用して、p32を用いたプローブを開発した(Perkin Elmer)。このプローブを、Probe Quant. G50 カラム(Amersham27-5335-01)を使用して精製した。2百万カウントCPMを使用して、サザンブロットを一晩ハイブリダイズさせた。一晩のハイブリダイゼーションの後、次いで、ブロットを、0.1% SDS、0.1 SSC中で65℃における2回の20分間の洗浄に供した。次いで、ブロットを、-80℃でインキュベートしてフィルムに一晩露光させた。
【0258】
実施例8-PAT選択した(pDAB3404)AAD-1 (v3)事象から生成したインビボ耐性およびフィールド耐性データ
8.1-AOPP除草剤に対するT0トウモロコシ植物の耐性
事象あたり15個より多くのクローン植物が首尾よく再生された場合には、余分の植物を、T0トウモロコシ植物に対する発芽後適用されたAOPP除草剤を用いる予備的な耐性スクリーニングのために温室に移した。温室に馴化させた植物を、2〜4枚の新たな正常な外見の葉が輪生から現れるまで生育させた(すなわち、植物は、組織培養から温室生育条件に移行した)。植物を、温室内で、16時間明期:8時間暗期条件で27℃で生育させた。次いで、植物を、3種のAOPP除草剤のうちの1つの市販の製剤で処理した。それぞれ、キザロホップ、シハロホップ、またはハロキシホップについて、Assure(登録商標)II (DuPont)、Clincher* (Dow AgroSciences)、またはGallant Super* (Dow AgroSciences)。除草剤適用を、トラック噴霧器を用いて、187L/ha、50cm噴霧高さで行い、すべての噴霧は、1% v/v Agridex作物オイル濃縮アジュバントを含んだ。各事象のクローンの数は、各事象の再生および順応の速度に起因して、週から週で変動した。全体として、1×致死用量(〜1/8×フィールド用量)から8×フィールド用量(64×致死用量)の範囲の除草剤用量の範囲を用いて、各事象の代表的なクローンを処理するための試みがなされた。致死用量は、Hi-II近交系に対する>95%損傷を引き起こす割合として定義される。Hi-IIは、本発明の形質転換体の遺伝的バックグラウンドである。
【0259】
AOPPは、一般的には、常に強力な、トウモロコシを枯死させる除草剤である。種子から生育した3〜4枚の葉のHi-IIトウモロコシは、それぞれ、8.8、62.5、および4.4 g ae/haのハロキシホップ、シハロホップ、およびキザロホップを用いて効果的に枯死させる(>95%損傷)。試験した各AAD-1 (v3)-形質転換系統は、試験した各AOPP除草剤の最小限の致死用量で生き残った。実際、試験した大部分の系統は、8×フィールド用量(64×致死用量)のキザロホップを用いて処理した場合でさえ、目に見える損傷を伴わずに生き残った(14 DAT)。しかし、事象「017」および「038」からのいくつかの個々のクローンは、上昇した割合で、顕著な損傷を被った。これは、遺伝子が、いかにしてまたはどこで挿入されたかに起因する、より低い遺伝子発現の関数であり得る。
【0260】
より高いレベルのAOPP耐性は、適用が組織培養(T0段階)からのみ生じる植物に対してなされた場合においてさえ、多くの事象において実証された。顕著には、この耐性は、3種すべてのAOPP除草剤について示され、AAD-1についてインビトロで以前に示されたように、すべてのAOPP除草剤に拡張される。
【0261】
図14は、いくつかのAAD-1 (v3)-形質転換された事象および形質転換されていない事象のクローンの、1週間前に適用された2種のAOPP除草剤(ハロキシホップおよびキザロホップ)の致死用量への応答を示す。
【0262】
表23は、発芽後に適用された3種のAOPP除草剤に対する、選択されたAAD-1 (v3)-形質転換T0トウモロコシ事象の応答についてのデータを示す。
【0263】
(表23)発芽後に適用された3種のAOPP除草剤に対する、選択されたAAD-1 (v3)-形質転換T0トウモロコシ事象の応答

【0264】
8.2-キザロホップ、2,4-D、およびグルフォシネート除草剤に対する、pDAB3404T1トウモロコシのフィールド耐性
2つのフィールド試験を、ハワイおよびインディアナのフィールドステーションで確立した。近交系T1種子を、キザロホップおよび2,4-Dに対する耐性について、16個のAAD1事象系統を評価するために使用した。3つの非形質転換雑種を、比較目的のために含めた。雑種Hi-II×5XH571は、AAD-1 (v3) 事象系統と同じパーセンテージである。雑種Croplan 585SRはセソキシジム抵抗性系統である。
【0265】
実験設計は、4つの複製を有する分割プロットであった。主なプロットは除草剤処理であり、サブプロットはAAD-1 (v3)事象または比較雑種であった。プロットは、各作条に植えた約25個の種子を有する、3.7メートルで1つの作条であった。AAD1事象については、事象内の異なる系統からの種子を各複製で植えた。
【0266】
560g ai/haのグルフォシネートを、AAD-1 (v3)プロットにV2段階で適用して、非形質転換植物を除去した。実験処理は、70g ae/haおよび140g ae/haで適用されるキザロホップの市販の製剤、560g ae/haおよび1120g ae/haの2,4-D(ジメチルアミン塩)、および未処理対照を含んだ。処理は、130〜200kpa圧力で、187L/haキャリア体積を送達するバックパック散布ブーム装置を使用して適用した。キザロホップ処理は、V3〜V4トウモロコシ段階で適用し、2,4-DはV5〜V6段階で適用した。
【0267】
キザロホップ処理したポットは、適用の1および3週間後(WAA)で、0〜100%スケールで、目視評価した。ここで、0は損傷なしに等しく、100は完全な枯死に等しい。2,4-D処理したポットは、適用の2日後(DAA)で、0〜100%スケールを使用して、植物の曲がり(leaning)について目視評価した。ここで、0は曲がりなしに等しく、100はすべての植物がひれ伏していることに等しい。加えて、2,4-Dポットは、0〜10スケールを使用して、支柱根の変形について、3〜4WAAで目視評価した。
【0268】
8.2.1-結果
キザロホップおよび2,4-Dの試験した最大割合に対するAAD-1 (v3) 事象を、表24に示す。これらの割合は、通常の商業的使用の割合の約2倍を表す。セソキシジム抵抗性系統を含む非形質転換雑種は、70g ae/haでキザロホップによって深刻に損傷した(80〜100%)が、これは、他の2つの雑種よりもわずかに良好な耐性を示した。すべてのAAD-1 (v3) 事象は、事象3404.001の1つの系統を除いて、70g ae/haのキザロホップに対して優秀な耐性を示した。上記に記した事象以外には、AAD-1 (v3) で目に見える徴候は観察されなかった。
【0269】
(表24)

*χ二乗検定によって決定されたように単一の遺伝子座の優性形質の分離に適合する(P>0.05)
【0270】
1120g ae/ha割合の2,4-Dは、V4生長段階に対して適用された場合に、非形質転換雑種において顕著なレベル(11〜33%)の上偏生長の曲がりを生じた。中程度レベル(5〜13%)の曲がりが発生した3404.001の1つの系統(インディアナ区域のみ)を除いて、すべてのAAD-1 (v3) 事象では、曲がりがほとんど観察されないか、または全く観察されなかった。
【0271】
非形質転換雑種の支柱根は、1120g ae/haの割合において、2,4-Dによって深刻に変形した(0〜10スケールの9の割合)。再度、これは、V4生長段階に対して適用された2,4-Dに対する通常の応答である。曲がり応答と同様に、3404.001の1つの系統を除いて、すべてのAAD-1 (v3) 事象では、根の損傷がほとんど観察されないか、または全く観察されなかった。
【0272】
キザロホップおよび2,4-Dのより低い試験した割合で同様の傾向が起こったが、非形質転換雑種においては、減少したがなお顕著な応答レベルであった(データ示さず)。
【0273】
これらの結果は、大部分のAAD-1 (v3) 形質転換事象系統が、非形質転換トウモロコシ雑種に対しては致死的であったか、または深刻な上偏生長の変形を引き起こした割合で、キザロホップおよび2,4-Dに対して高い抵抗性を示したことを示す。図16もまた参照されたい。
【0274】
8.2.2-3つのT2事象に対する予測されたメンデル分離比率
各事象の個々の系統からの植物を、フィールドでランダムに自家受粉させた。生理学的に成熟したT2種子を手で収穫した。単一コピー数およびT1世代の全体の能力(分離、除草剤耐性、および活力)に基づき(上記の表24を参照されたい)、3つの事象(022、031、および074)を、フィールドにおけるさらなる評価のために選択した。各々2500〜3000種子からなる各事象の育種作条を、精密トウモロコシプランターを使用して植えた。V2生長段階において、すべてのAAD-1 (v3) 系統に、以前に記載したように、バックパック噴霧器を使用して、140g ae/ha(Assure(登録商標)II)を噴霧した。この割合は、すべての「ヌル」(非形質転換)分離個体を迅速に枯死させた。各事象は、単一遺伝子座の優性遺伝子のメンデル遺伝と一致する分離比率を有した(3抵抗性:1感受性、または75%生存)(表24を参照されたい)。事象74からのホモ接合性およびヘテロ接合性を、接合性試験によって同定した(トウモロコシについてのAAD-1 (v3) インベーダーアッセイ法の記載を参照されたい)。ヘミ接合性植物を除去し、ホモ接合性AAD-1 (v3) 植物を、グリフォセート抵抗性形質について遺伝子移入され、かつホモ接合性であるBE1146トウモロコシ近交系、NK603と交雑させ、グリフォセート抵抗性、AAD-1 (v3)、およびグルフォシネート抵抗性についてヘミ接合性である均質なF1雑種種子を作製した。
【0275】
8.3-トウモロコシにおける、グリフォセート抵抗性遺伝子とAAD-1 (v3) およびPATの重ね合わせ
ホモ接合性T2AAD-1 (v3) /PATトウモロコシ植物を、以前の実施例において記載した、AAD-1 (v3)、PAT、およびグリフォセート抵抗性遺伝子を含むF1種子を産生するグリフォセート抵抗性トウモロコシ植物と交雑させた。
【0276】
F1種子をMetro-Mix(登録商標)360生長培地(Sun Gro Horticulture)を用いて3インチポットに個々に植えた。このポットを、最初に濡れるまで下側からHoagland溶液を与え、次いで、重力で水抜きし、および27℃にて16時間明期:8時間暗期の条件で温室内で生育させた。残りの研究のために、植物に下側から脱イオン水を与えた。
【0277】
植物を、2〜4枚の新たな正常な外見の葉が輪生から現れるまで生育させた。この時点で、除草剤適用を、トラック噴霧器を用いて、187L/ha、50cm噴霧高さで行った。植物に、2,4-D DMA、グリフォセート、グルフォシネート、および種々の3つの組み合わせの割合で噴霧した、すべての適用を、200mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中で製剤化した。グルフォシネートが存在した噴霧適用において、処理は、2% w/v 硫酸アンモニウムの添加を伴って製剤化した。
【0278】
処理の3日後および14日後(DAT)の植物を評価した。植物は、生長阻害、白化、および壊死に関して、損傷の度合いを割り当てた。90%以上の損傷割合を割り当てられた植物は枯死と見なす。14 DATにおける研究の結果を表25に見ることができる。
【0279】
(表25)

【0280】
本研究は、トウモロコシにおけるAAD-1 (v3) 遺伝子が、グリフォセート遺伝子およびグルフォシネート遺伝子と重ね合わされて、単独でまたはタンク混合の組み合わせで、2,4-D、グリフォセート、およびグルフォシネートに対する強固なフィールドレベルでの耐性を提供することができることを実証した。
【0281】
8.3.1-2,4-D DMAおよびキザロホップを使用するAAD-1 (v3) の抵抗性
ヘミ接合性事象番号3404-025.001R/R001 Bulked.001.S058のT2BC1種子を、Metro-Mix(登録商標)360生長媒体を用いて調製した3インチポットに個々に植えた。このポットを、最初に濡れるまで下側からHoagland溶液を与え、次いで、重力で水抜きし、および27℃にて16時間明期:8時間暗期の条件で温室内で生育させた。残りの研究のために、植物に下側から脱イオン水を与えた。
【0282】
植物を、温室内でV1段階まで生育させた。この時点で、187L/haで設定した研究用トラック噴霧器を用いて、200mM Hepes緩衝液中の1% Agridex作物オイル濃縮物の添加を伴う560g ae/ha Assure(登録商標)IIを用いて、選択した。植物を、4日間、選択の徴候を示させた。すべての植物が損傷しなかった。除草剤適用は、187L/haの噴霧体積、18-噴霧内高さで、トラック噴霧器を用いて行った。すべての適用を、1% Agridexの添加を伴って、200mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中で製剤化した。
【0283】
処理の3日後および14日後(DAT)の植物を評価した。植物は、生長阻害、白化、および壊死に関して、損傷の度合いを割り当てた。90%以上の損傷割合を割り当てられた植物は枯死と見なす。特定の系統からの植物は、すべてのタンク混合の組み合わせについて、14DATにおいて0%損傷であったのに対して、野生型は100%損傷を有した。これらの結果は、AAD-1 (v3) が、2,4-Dおよびキザロホップに対して個々に強固なフィールドレベルの抵抗性を提供するのみならず、2種の化学物質の複数の組み合わせの孤島された割合に対してもまた抵抗性を提供することを示す。単一の遺伝子のHTCによって以前に可能ではなかった、トウモロコシ(またはAAD-1を用いて形質転換された他の作物)におけるフェノキシオーキシンおよびAOPPイネ科雑草除草剤の組み合わせを用いる、新規な雑草制御の手段を実現することを論理的に予想することができた。
【0284】
8.3.2-キザロホップ除草剤に対する(pDAB3403)T0トウモロコシの耐性
以前に記載したトラック噴霧器を使用して、3枚葉の、温室に適合したT0トウモロコシ植物に、35g ae/ha(1×フィールド割合、4×致死用量)でトラック噴霧器によって適用した、発芽後適用した識別的な割合のキザロホップ除草剤を用いる予備的な耐性スクリーニングのために、17個の事象の各々からの約8個のT0植物クローンの標的を、再生し、かつ温室に移した。植物を、処理の7日後に抵抗性または感受性として評価した。対照の非トランスジェニックトウモロコシを、各噴霧適用に含めた。2つの事象、014および047は、35g ae/haキザロホップに感受性である2つ以上のT0クローンを有し、これはこの事象についての予測しなかったレベルの感受性を示した。15個の他の事象は、全体の植物のレベルにおいて、安定な組み込み、タンパク質発現、および4×致死用量のキザロホップに耐える能力を示した。
【0285】
8.3.3-キザロホップ耐性に関するAAD-1 (v3) の発現
ヌルを排除するためにLiberty(登録商標)で(以前に記載されるように)プレスクリーニングした3404形質転換体からの3つの異なるT2系統を、それらのAAD-1 (v3) 発現に関してキザロホップに対するそれらの耐性を比較するために選択した。発現を、14 DAT(データ示さず)および30 DATで測定した(図15を参照されたい)。最大耐性系統、事象3404-074は、1×およびより高いフィールド割合において、他の2つの事象よりも、常に最大量のAAD-1 (v3) を発現した。このデータは、AAD-1 (v3) が、35g/haの1×フィールド用量の16倍である試験した最高レベル(2,240g/ha)でキザロホップ損傷から保護できることを結論付ける。加えて、この発現レベルは、実験の期間全体を通して一貫していた。
【0286】
実施例9-AAD-1 (v3) を用いるトウモロコシのアグロバクテリウム媒介形質転換
9.1-植物材料
「High-II」(すなわち、親AおよびB)F1交雑の種子(Armstrong et al. , 1991)を、95:5のMetro-Mix(登録商標)360: 鉱質土壌を含む5ガロンポットに直接的に植える。植物を、高圧ナトリウムランプおよび金属ハライドランプの組み合わせによって補足された16時間明期で、温室内で生育させる。
【0287】
9.2-組織供給源
未成熟Hi-II(F2)胚を入手するために、制御された同胞受粉を実施した。受粉の日に、活発に脱落した穂を袋にいれ、新鮮な花粉を収集し、注意深くシルクに適用する。未成熟胚を実施例7.2に記載されるように単離した。
【0288】
9.3-スーパーバイナリーベクターの調製
AHAS選択マーカー遺伝子と組み合わせAAD-1 (v3) 遺伝子を含むアグロバクテリウム構築物pDAB2272を、ZmUbil v2/ AAD-1(v3)/ZmPer5 v2を含むpDAB3404から3443遺伝子対NotIフラグメントを単離すること、およびそれをpDAB8549のNotI部位に挿入することによって達成した。得られるプラスミドは、直線方向で同一でないMAR領域に隣接される、ZmUbil v2/ AAD-1 (v3)/ ZmPer5 v2およびOsActl v2/AHAS v3/ZmLip vlカセットを含む。これは、LBA4404/pSB 1 に引き続いて形質転換されてスーパーバイナリーベクターを作製し、これをpDAB3602と名付けたが、これはpDAS1421とも呼ばれた。
【0289】
9.4-細菌の供給
すべての形質転換体を、米国特許第5,591,616号(「Method for Transforming Monocotyledons」)に記載される日本たばこ(Japan Tobacco)からの「スーパーバイナリー」ベクターを使用する。処理のためのアグロバクテリウム懸濁物を調製するために、YP画線プレートからの1〜2ループのpDAS1421組換え細菌を5mlのLS-inf. Mod培地(LS基礎培地 (Linsmaier and Skoog, 1965)、N6ビタミン、1.5mg/L 2,4-D、68.5 g/L スクロース、36.0g/L グルコース、6mM L-プロリン、pH 5.2)に配置した。この混合物を、均一な懸濁が達成されるまでボルテックスにより激しく撹拌した。細菌濃縮物を、溶液の密度の読み取りのためにKlett-Summerson Photoelectric Colorimeterを使用して取った。この溶液を、Klett 200の濃度(〜1x109 cfu/ml)の濃度に調整し、100μMアセトシリンゴンを溶液に加えた。
【0290】
9.5-感染および共培養
未成熟胚を2ml LS- infを含む微量遠心管に直接単離する。〜100個胚を含む各チューブを、3〜5秒間ボルテックスにより激しく撹拌する。培地を取り除き、新鮮な液体培地と置き換えて、ボルテックスによる激しい撹拌を反復する。液体培地を再度取り除き、今回はKlett 200濃度のアグロバクテリウム溶液と置き換える。アグロバクテリウムおよび胚の混合物を30秒間ボルテックスにより激しく撹拌する。室温における5分間のインキュベーションの後、25℃における5日間の共培養のために、胚をLS-As Mod培地(LS基礎培地、N6ビタミン、1.5mg/L 2,4-D、30.0g/L スクロース、6mM L-プロリン、0.85mg/L AgN03、1、100μM アセトシリンゴン、3.0g/L Gelrite、pH 5.8)に移した。
【0291】
9.6-未成熟胚を使用する用量応答
用量応答研究を、以前に記載したように、プラスミドを欠くアグロバクテリウム株LBA4404で処理した未成熟株を使用して開始した。一旦処理されると、胚を5日間25℃で共培養させ、次いで、種々のレベルのR-ハロキシホップおよびR-シハロホップを含む選択培地に移した。胚をまた、陰性対照として、1mg/L ビアラフォスおよび100nM イマゼサピルを含む培地に移した。胚を、2週間後に、次いで4週間後に再度、胚形成カルス形成%についてスコア付けした。胚を、30nMまでのR-ハロキシホップレベルで試験した。しかし、カルス形成の不十分な減少は最高レベルで見られたので、より高い濃度(50〜100nM)を、形質転換実験の間に使用した。シハロホップ含有培地上で生育した胚からのデータを図17に示す。
【0292】
9.7-選択
共培養後に、胚を、改質転換単離物が得られた後の2段階選択スキームを通して移動させた。選択のために、LSD Mod培地(LS基礎培地、N6ビタミン、1.5mg/L 2,4-D、0.5g/L MES、30.0g/L スクロース、6mM L-プロリン、1.0mg/L AgN03、250mg/L セフォタキシム、2.5g/L Gelrite、pH 5.7)を、2つの選択レベルの1つのハロキシホップ、シハロホップ、またはイマゼサピルのいずれかとともに使用した。選択フェーズを通して、胚を暗所で28℃にて培養した。胚を、初期レベルの選択(50〜100nM R-ハロキシホップまたは300nM R-シハロホップ)に14日間移し、次いで、5胚/プレートの割合で、より高い選択レベル(250〜500nM R-ハロキシホップ酸または1.5μM シハロホップ)まで移動した。胚のサブセットを、陽性対照として、Pursuit(登録商標)DGからの100〜500nM イマゼサピルに同様にステップアップした。AHAS遺伝子が米国特許第5,731,180号に基づいて使用される場合には、Pursuit(登録商標)を化学選択剤として使用する。組織を、胚形成性コロニーが得られるまで、同じ培地上に、週2回の間隔で移した。これらのコロニーを、培養期間の残りの間、高い選択圧で維持した。回収したトランスジェニックコロニーを、再生およびさらなる分析のために、2週間間隔で新鮮な選択培地に移すことによって大きくした。
【0293】
9.8-再生および種子産生
再生のために、培養物を、100nM R-ハロキシホップまたは1.5μM シハロホップのいずれかを含む、小植物の分化のための、以前に記載したような28「誘導」培地および36「再生」培地に移す。小植物が樹立された場合、これらは、以前に記載したように、さらなる生長ならびにシュートおよび根の発生を可能にするために、SHGAチューブに移した。種子産生のための制御された受粉を、以前に記載したように実行した。
【0294】
9.9-事象の回収および分析の詳細;AAD-1 (v3) およびAHAS (pDAS 1421) を含むT0トウモロコシ系統の全植物スクリーニング
72個のアグロバクテリウム形質転換事象を、種々のレベルのR-ハロキシホップ酸およびR-シハロホップ酸に対してインビトロで選択した。22個のカルス試料を、以前に記載したように、ゲノムへのAAD-1 (v3) の安定な組み込みについてサザンブロットによって分析した。表26に示すように、10個の単一コピー事象を再生するために選択した。
【0295】
(表26)

【0296】
2〜4枚の新たな正常な葉が現れた場合、最小で事象あたり6つの再生したクローン系統を、温室内の土壌に移動させ、以前に記載したように、35g ae/ha キザロホップを適用するためにトラック噴霧器を使用してスクリーニングした(8.3.3節を参照されたい)。ウェスタンブロット上でのAAD-1タンパク質の存在は、どのAOPP除草剤が選択のために使用されたかに関わらず、T0世代における除草剤耐性と完全に相関した。AAD-1 (v3) の機能に対する第2のHTC遺伝子(AHAS)の負の影響は存在しない。
【0297】
実施例10-抗体作製および生化学的特徴付けのためのAAD-1 (vl) の精製
すべての操作は4℃で実行した。実施例3におけるのと同様に、増殖および誘導した、1L培養からの凍結させたかまたは新鮮な大腸菌細胞を、20mM Tris-HCl、1mM EDTAを含む200mlの抽出緩衝液、および2ml のプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma)に再懸濁し、Bransonソニケーターを使用して氷上で超音波処理によって破壊した。可溶性抽出物を、GSAローター(Sorvall)中で、12,000rpm(24,000g)で20分間の遠心分離によって得た。次いで、上清を、20mM Tris-HCl、1mM EDTA、pH 8.0で平衡化したMono Qイオン交換カラム(Pharmacia HR 10/10)に添加し、カラムを、10 CV(80ml)のためと同じ緩衝液(80ml)を用いて洗浄した。タンパク質は、80mlのカラム緩衝液中の0〜0.25M NaCl直線勾配で溶出し、一方2ml画分を収集した。AAD-1 (vl) を含む画分をプールし、MWCO 30 kDaメンブレン遠心分離スピンカラム(Millipore)を使用して濃縮した。次いで、試料を、Superdex 200サイズ排除カラム(Pharmacia, XK 16/60)上で、1ml/分の流速で、20mM Tris-HCl、0.15M NaCl、および1mM DTT、pH 8.0を含む緩衝液でさらに分離した。精製手法はSDS-PAGEによって分析され、タンパク質濃度は、標準としてウシ血清アルブミンを使用して、Bradfordアッセイ法によって決定した。
【0298】
実施例11-組換えAAD1の精製および抗体産生
AAD-1 (vl) 遺伝子を含むプラスミドpDAB3203は、Dow組換え株DR1878としてTOP10F'細胞(Invitrogen)中で-80℃にて凍結して維持した。発現のために、TOP10F'細胞培養から、PromegaのWizardキット(Fisherカタログ番号PR-A1460)を使用して精製したプラスミドDNAを、製造業者のプロトコールに従って、BL-21 Star(DE3)細胞(Invitrogenカタログ番号C6010-03)に形質転換した。形質転換後、50μLの細胞をLB S/S寒天プレートに蒔き、37℃で一晩インキュベートした。全体の寒天プレートからのすべてのコロニーを、500mLの3バッフルフラスコ中の100mL LBにかき取り、37℃で1時間、200rpmで振盪しながらインキュベートした。次いで、遺伝子発現を1mM IPTGで誘導し、30℃で4時間、200rpmで振盪しながらインキュベートした。100mLの培養物すべてを、4000rpmで20分間遠心分離した。次いで、上清を廃棄し、ペレットを、20mM Tris-HCl (pH 8.0)、1mM EDTAを含む200mLの抽出液、および2mLのプロテアーゼ阻害剤カクテル(Sigma)中に再懸濁し、Bransonソニケーターを使用する氷上での超音波処理によって破壊した。溶解物を24,000×gで20分間遠心分離して、細胞細片を取り除いた。次いで、AAD-1タンパク質を含む上清を、精製プロトコールに供した。
【0299】
すべてのAAD-1 (vl) 精製を、他に言及すること以外は、実施例10において議論されるように4℃で行った。細胞溶解物は、20mM Tris-HCl(pH 8.0)、1mM EDTAで平衡化したMono Qイオン交換カラム(Pharmacia HR 10/10)に添加し、続いて、このカラムを80mLの同じ緩衝液を用いて洗浄した。タンパク質は、80mLのカラム緩衝液中の0〜0.25M NaCl直線勾配で溶出し、一方2mL画分を収集した。AAD-1を含む画分をプールし、MWCO 30 kDaメンブレン遠心分離スピンカラム(Millipore)を使用して濃縮した。次いで、試料を、Superdex 200サイズ排除カラム(Pharmacia, XK 16/60)上で、1ml/分の流速で、20mM Tris-HCl(pH 8.0)、0.15M NaCl、および1mM DTTを含む緩衝液でさらに分離した。タンパク質濃度は、標準としてウシ血清アルブミンを使用して、Bradfordアッセイ法によって決定した。
【0300】
5ミリグラムの精製AAD-1 (vl) を、ウサギポリクローナル抗体産生のためにZymed Laboratories, Inc.(South San Francisco, CA)に送った。ウサギは5週間の期間中に5回の注射を受け、各注射は、1mLの不完全フロイントアジュバントに懸濁した0.5mgの精製タンパク質を含んだ。アフィニティー精製および西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)結合の前に、血清をELISAとウェスタンブロッティング実験の両方で試験して、特異性および親和性を確認した(Zymed Lab Inc)。
【0301】
11.1-植物葉からのAAD-1 (v3) の抽出
約50〜100mgの葉組織を小片に切断し、2つのステンレスビース(4.5 mm; Daisy Co., カタログ番号145462-000)および300μLの植物抽出緩衝液(containing 0.1 % Triton X-100および10 mM DTTを含むPBS)を含む微量遠心管に配置した。このチューブを、ビーズビーターを最大速度で用いて4分間振盪し、続いて5,000×gで10分間遠心分離した。植物可溶性タンパク質を含む上清を、全可溶性タンパク質(TSP)とAAD-1 (v3) 濃度の両方について分析した。
【0302】
11.2-Bradfordアッセイ法
植物葉組織からの全可溶性タンパク質濃度を、標準としてウシ血清アルブミン(BSA)を使用して、Bradfordアッセイ法によって決定した。5μLのPBS中で段階希釈したBSAまたは植物抽出物を、3回通り96ウェルマイクロタイタープレートに移した。標準については、濃度は2000〜15.6μg/mLの範囲であった。タンパク質アッセイ濃縮物を、最初にPBS中で5倍希釈し、250μLを各ウェルに加えて、室温で5分間インキュベートした。各々の光学密度(OD)を、マイクロプレートリーダーを使用して595nmで測定した。各試料のタンパク質濃度を、Softmax(登録商標)Pro (ver. 4.0) (Molecular Devices)を使用して、標準曲線から外挿した。
【0303】
11.3-酵素結合免疫吸着アッセイ法(ELISA)
他に言及しない限り、アッセイ法を室温で行った。100μLの精製抗AAD-1抗体(0.5μg/mL)を、96ウェルマイクロタイタープレートウェル上にコートし、4℃で16時間インキュベートした。このプレートを、洗浄緩衝液(0.05% Tween 20を含む100mM リン酸緩衝化生理食塩水 (PBS; pH 7.4))を用いて、プレートウォッシャーを使用して4回洗浄し、続いてPBS中に溶解した4%スキムミルクを用いて1時間ブロッキングした。洗浄後、100μLの既知の濃度のAAD-1標準または植物抽出物(以前の節を参照されたい)を、ウェル中でインキュベートした。標準曲線のために、精製AAD-1濃縮物は、3回通り100〜1.6ng/mLの範囲であった。植物抽出物を、PBS中で5倍、10倍、20倍、および40倍希釈し、2回通り分析した。1時間のインキュベーション後、プレートを上記のように洗浄した。100μLの抗AAD-1抗体-HRP結合体(0.25μg/mL)を、各ウェル中で1時間インキュベートし、その後洗浄した。100μLのHRP基質、1-Step(商標)Ultra TMB-ELISA(Pierce)を、10分間各ウェル中でインキュベートし、その後反応を、100μL 0.4N H2SO4を添加することによって停止した。各ウェルのODを、マイクロプレートリーダーを使用して、450nmで測定した。植物抽出物中のAAD-1の濃度を決定するために、2通りOD値を平均し、Softmax(商標)Pro ver. 4.0(Molecular Devices)を使用して標準曲線から外挿した。
【0304】
比較のために、各試料をそのTSP濃度で標準化し、TSPに対する発現パーセントを計算した。
【0305】
11.4-ウェスタンブロット分析
植物抽出物またはAAD-1標準(5および0.5μg/mL)を、Laemmli試料緩衝液とともに95℃で10分間インキュベートし、8〜16% Tris-グリシンプレキャストゲル中で電気泳動的に分離した。次いで、タンパク質を、標準的なプロトコールを使用して、ニトロセルロースメンブレンに電気泳動的に転写した。PBS中の4%スキムミルク中でのブロッキング後、AAD-1タンパク質を、抗AAD-1抗血清、続いてヤギ抗ウサギ/HRP結合体によって検出した。検出したタンパク質を、化学発光異質ECLウェスタン分析試薬(Amershamカタログ番号RPN 21058)によって可視化した。
【0306】
実施例12-タバコの形質転換
アグロバクテリウム チュメファシエンスを用いるタバコの形質転換を、公開されている方法(Horsch et al., 1988)と類似しているが同一ではない方法によって実行した。形質転換のための供給源組織を提供するために、タバコ種子(ニコチアナ タバカム(Nicotiana tabacum) 栽培種ケンタッキー(Kentucky) 160)を表面殺菌し、寒天で固化したホルモンフリーのMurashigeとSkoogの培地(Murashige and Skoog, 1962)である、TOB培地の表面に植えた。植物を6〜8週間、光照射インキュベータールームで、28〜30℃で生育させ、形質転換プロトコールにおける使用のために、葉を無菌的に収集した。約1平方cmの小片をこれらの葉から無菌的に切断し、中肋を除去した。250rpm、28℃に設定したシェーカー上のフラスコ中で一晩増殖させたアグロバクテリウム株(pDAB721、AAD-1 (v3)+PATを含むEHA101S)の培養物を、遠心分離でペレット化し、滅菌したMurashigeとSkoogの塩溶液中で再懸濁し、および600nmにおいて0.5の最終光学密度まで調整した。葉の小片をこの細菌懸濁物中に約30秒間浸漬し、次いで、滅菌ペーパータオル上で吸い取って乾燥させ、およびTOB+培地(1mg/L インドール酢酸および2.5mg/L ベンジルアデニンを含むbenzyladenineMurashigeとSkoogの培地)上に表面を上にして配置し、暗所にて28℃でインキュベートした。2日後、葉の小片を、250mg/Lセフォタキシム(Agri-Bio, North Miami, Florida)および5mg/Lグルフォシネートアンモニウム(Basta, Bayer Crop Sciences中の活性成分)を含むTOB+培地に移動し、明所で28〜30℃でインキュベートした。葉の小片を、最初の2週間は1週間に2回、その後は1週間に1回、セフォタキシムおよびBastaを含む新鮮なTOB+培地に移動した。葉の小片を細菌で処理した4〜6週間後、形質転換した点から生じる小植物をこの組織調製物から取り出し、Phytatray(商標)IIベッセル(Sigma)中の250mg/L セフォタキシムおよび10mg/L Basta inを含むTOB培地に植えた。これらの小植物を、光照射インキュベータールーム生育させた。3週間後、茎の切除を取り、同じ培地で再発根させた。植物は、次の2〜3週間後に温室に送ることができる状態にあった。
【0307】
根から寒天を洗浄すること、13.75cm四方のポット中の土壌に移植すること、ポットをZiploc(商標)バッグ(SC Johnson & Son, Inc.)に配置すること、バッグの底面に水道水を配置すること、および1週間、間接光の中で、30℃の温室に配置することによって、植物を温室に移動した。3〜7日後、バッグを開き、植物に肥料をやり、植物が温室に順応するまで開いたバッグ中で生育させ、その時点でバッグを除去した。植物を、通常の暖かさの温室条件下で生育させた(30℃、16時間明期、8時間暗期、最小限の天然+補足の光=500μE/m2s1)。
【0308】
繁殖の前に、T0植物を、インサートのコピー数を決定するDNA分析のためにサンプリングした。AAD-1 (v3) に分子的に連結されたPAT遺伝子を、便宜上アッセイした。新鮮な組織をチューブ中に配置し、4℃で2日間凍結乾燥した。組織が完全に乾燥した後、タングステンビーズ(Valenite)をチューブ中に配置し、試料を、1分間、Kelcoビーズミルを使用する乾式粉砕に供した。次いで、標準的なDNeasy DNA単離手法に従った(Qiagen, DNeasy 69109)。次いで、抽出したDNAのアリコートをPico Green(Molecular Probes P7589)で染色し、濃度をng/μlで得るために既知の標準を用いてフルオロメーター(BioTek)で読み取った。
【0309】
DNA試料を9ng/μlに希釈し、次いで95℃で10分間、サーモサイクラー中のインキュベーションによって10分間変性させた。次いで、Signal Probeミックスを、提供されるオリゴミックスおよびMgCl2を使用して調製した(Third Wave Technologies)。7.5μlのアリコートをインベーダーアッセイプレートの各ウェルに配置し、続いて対照、標準の7.5μlのアリコート、および20ng/μlに希釈した未知の試料を配置した。各ウェルに15μlのミネラルオイル(Sigma)を重層した。次いで、プレートを、65℃で1.5時間インキュベートし、フルオロメーター(Biotek)上で読み取った。バックグラウンド内部対照プローブよりも上のシグナル%で除算した、標的プローブについてのバックグラウンドよりも上のシグナル%の計算は、比率を計算した。サザンブロット分析を用いて開発されかつ確証された既知のコピー標準の比率を使用して、未知の事象の見積もったコピーを同定した(表27)。
【0310】
(表27)pDAB721(AAD-1(v3)+PAT)で形質転換されたタバコT0事象

【0311】
コピー数の見積もりは、いくつかの事象に対してサザン分析によって確認した。サザンブロット分析は、Qiagen DNeasyキットから得られた全DNAを用いて実施した。全体で2μgのDNAを、NsiIおよびまたHindIIIの一晩消化に供し、組み込みデータを得た。一晩消化の後、〜100ngのアリコートを1%ゲル上で泳動し、完全な消化を保証した。この保証の後、試料を、実施例6、11節におけるのと同じプロトコールを使用してプロセスした。
【0312】
すべての事象をまた、同じ抽出したDNA試料を使用するPCRによって、AAD-1 (v3) の存在についてアッセイした。全体で100ngの全DNAを鋳型として使用した。20mMの各プライマーを、Takara Ex Taq PCR Polymeraseキット(MirusTAKRR001A)とともに使用した。コード領域PCR AAD-1のためのプライマーは

および

であった。PCR反応を、9700 Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において、試料を、94℃で3分間、ならびに94℃で30秒間、64℃で30秒間、および72℃で1分間と45秒間の35サイクル、続いて72℃で10分間に供することによって実行した。PCR産物を、EtBrで染色した1%アガロースゲル上での電気泳動によって分析した。30の陽性PCR事象からの4〜12個のクローン系統を再生し、温室に移動した。
【0313】
19個の事象の各々からの代表的な植物を、以前に記載したようにELISA法によってAAD-1 (v3) 発現についてアッセイした。アッセイしたすべての事象は、検出可能なレベルのAAD-1 (v3) を示した(表27)。タンパク質発現は事象にわたって変動した。
【0314】
30個の事象各々からのT0植物を、3〜4インチの高さの植物に対して噴霧した広範な2,4-Dで調べた。噴霧適用は、以前に記載したように、187L/haの噴霧体積で、トラック噴霧器を使用して行った。2,4-Dジメチルアミン塩(Riverside Corp)を、0g ae/ha、50g ae/ha、200g ae/ha、800g ae/ha、または3200g ae/haで、脱イオン水中で混合した各々の事象からの代表的なクローンに適用した。各処理を1〜3回繰り返した。損傷の割合を、3 DATおよび14 DATで記録した。試験した各事象は、非形質転換対照系統KY160よりも2,4-Dに対してより耐性であった。いくつかの事象において、ある程度の初期のオーキシン除草剤関連上偏生長が、800g ae/haまたはそれ以下で起こった。いくつかの事象は、この割合で損傷されなかった(1.5×フィールド割合と等価)。3200 g ae/haで処理した場合に、すべての事象は、あるレベルの一時的なオーキシン性損傷を3DATで被った。ある程度の葉の枯れもまた、噴霧溶液の酸性に起因して、この高い割合で起こった。これ以後の高い2,4-Dでの試験は緩衝化した。3200 g ae/ha 2,4-D(〜6×フィールド割合)で処理したT0植物の応答を使用して、各事象の相対的耐性を、「低い」(14 DATでの>50%損傷)、「中程度」(20〜50%損傷)、「高い」(<20%損傷)に区別した。いくつかの事象は複製間で応答が一貫しておらず、「変動性」と見なした(表27)。
【0315】
高い2,4-D耐性の確認
高い2,4-D割合で生き残った2〜4個のT0個体を各事象から確保し、温室内で自家受粉してT1種子を生じた。2つのAAD-1 (v3) タバコ系統(事象721 (2)-013.010 および721 (3)-008.005)を、T0世代から選択した。T1種子を層形成し、シロイヌナズナ(実施例6.4)とそっくりに選択トレイにまき、続いて、280g ai/haグルフォシネートを用いてこの分離集団における非形質転換ヌルの選択的除去を行った(PAT選択)。生き残ったものを、温室内の個別の3インチポットに移した。これらの系統は、T0世代において、2,4-Dに対して中程度および高いレベルの強固さを提供した。応答の一貫性の改善は、組織培養から直接的に得られていなかったT1植物において予測される。これらの植物を、野生型KY 160タバコに対して比較した。すべての植物に、187L/heで設定したトラック噴霧器の使用を伴って噴霧した。植物に、70〜4480g ae/heの範囲の2,4-Dジメチルアミン塩(DMA)、R-ジクロルプロップ、および2つの除草剤の50/50混合物を噴霧した。すべての適用を、200mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中で製剤化した。各処理を4回複製した。植物は処理の3日後または14日後に評価した。植物は、生長阻害、白化、および壊死に関して、損傷の度合いを割り当てた。T1世代は分離しており、従って、ある変動性の応答は、接合の違いに起因すると予測される(表28)。2,4-DまたはR-ジクロルプロップについては、いずれの事象においても、1×フィールド割合(560g ae/ha)より下の割合では損傷が観察されなかった。非常に少ない損傷が、フィールド割合の8倍(4480g ae/ha)まででさえ観察され、これは、生長阻害として示され、オーキシン除草剤損害ではない。これらの結果は、商業的なレベルの耐性が、AAD-1 (v3) によって、タバコのような非常にオーキシン感受性である双子葉植物作物においてでさえ提供することができることを示す。これらの結果はまた、耐性を、単独でまたはタンク混合の組み合わせの、キラル(2,4-ジクロロフェノキシプロピオン酸)とアキラル(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)の両方のフェノキシオーキシン除草剤に対して、付与することができることを示す。
【0316】
(表28)フェノキシオーキシン除草剤に対する分離AAD-1 T1タバコ植物の応答

【0317】
100個の植物子孫の試験もまた、2つのAAD-1 (v3) 系統(事象721 (2)-013.010および 721 (3)-008.005の各々に対して実施した。ヌル植物をLiberty選択によって取り除いた以外は、上記の手法に従って、種子を層形成し、まき、および移植した。次いで、すべての植物を、以前に記載したように、560g ae/ha 2,4-D DMAで噴霧した。14 DAT後、抵抗性植物および感受性植物を計数した。事象「013」と「008」の両方は、単一遺伝子座の、優勢メンデル形質(3R:1S)として、χ二乗検定によって決定されるように分離した。AAD-1は、複数の種において、強固なフェノキシオーキシン抵抗性遺伝子として遺伝性である。
【0318】
フィールドレベル耐性は、T1またはT2種子を温室内に植えること、以前に記載したように、Liberty選択によってヌル植物を選択的に除外すること、および上記に示した生長条件に従って、Metro 360培地中の72ウェル移植フラット(Hummert International)中の個々の芽生えを栽培することによって実証された。個々の植物を、産業用植物プランターを使用してフィールドポットに移植する。滴下またはオーバーヘッド注水を使用して、植物を元気に保つ。一旦植物が6〜12インチの高さに達すると、タバコ植物に広範なフェノキシオーキシンを噴霧し、上記に示すように評価する。環境ストレスはフィールド条件下ではより顕著である。しかし、AAD-1 (v3)-形質転換トウモロコシに伴う以前の経験に基づいて、温室からフィールド抵抗性の平行移動が予測される。
【0319】
実施例13-ダイズ形質転換
遺伝子移入技術を介するダイズの改善は、除草剤耐性(Padgette et al., 1995)、アミノ酸改変(Falco et al., 1995)、および昆虫抵抗性(Parrott et al., 1994)などの形質について達成されてきた。作物種への外来性形質の導入は、単純な挿入を含む選択マーカーを使用する、トランスジェニック系統の日常的な産生を可能にする方法を必要とする。導入遺伝子は、育種を単純化するために単一の機能的遺伝子座として遺伝されるべきである。接合胚軸または体細胞胚形成培養(Finer and McMullen, 1991)の微粒子銃ボンバードメント(McCabe et al., 1988)、および子葉移植片(Hinchee et al., 1988)または接合胚(Chee et al., 1989)のアグロバクテリウム媒介形質転換による、培養されたダイズへの外来性遺伝子の送達が報告されてきた。
【0320】
アグロバクテリウム媒介形質転換に由来する形質転換体は、低コピー数を有する単純なインサートを有する傾向がある(Birch, 1991)。ダイズの、接合胚軸(Chee et al., 1989; McCabe et al., 1988)、子葉(Hinchee et al., 1988)、および体細胞胚形成培養(Finer and McMullen, 1991)への遺伝子移入のために研究された3つの標的組織の各々に関連する、利点および欠点が存在している。後者は、直接的遺伝子移入のための標的組織として広範に研究されてきた。胚形成培養は、全く多産である傾向があり、長期の期間にわたって維持することができる。しかし、一次形質転換体の不稔性および染色体異常が胚形成懸濁物の齢に関連しており(Singh et al., 1998)、従って、新たな培養の継続的開始が、この組織を使用するダイズ形質転換系のために必要であると思われる。この系は、胚形成カルスを開始するために高レベルの2,4-D、40mg/L濃度を必要とし、これは、AAD-1 (v3) 遺伝子を使用する際の基本的な問題を提示する。形質転換された遺伝子座は、培地中の2,4-Dを用いてさらに発生できないからである。従って、形質転換に基づく成長点は、AAD-1 (v3) を使用する2,4-D抵抗性植物の発生のために理想的である。
【0321】
13.1-形質転換方法1:アグロバクテリウム チュメファシエンスによって媒介されるダイズ子葉節形質転換
ダイズ形質転換の最初の報告は、ダイズ子葉節領域における成長点細胞(Hinchee et al., 1988)および頂端分裂組からのシュート増殖(McCabe et al., 1988)を標的とした。A.チュメファシエンスを用いる子葉節方法において、移植片調製および培地組成は、節における補助成長点の増殖を刺激する(Hinchee et al., 1988)。真に脱分化されたが、全能性であるカルス培養がこれらの処理によって開始されるか否かは依然として不明である。単一の移植片からの形質転換事象の複数のクローンの回収、およびまれなキメラ植物の回収(Clemente et al., 2000; Olhoft et al., 2003)は、単一細胞起源、その後のトランスジェニック成長点培養、またはさらなるシュート増殖を受ける均一に形質転換されたシュートのいずれかを産生するためのトランスジェニック細胞の増殖を示す。もともとは微粒子銃ボンバードメント(McCabe et al., 1988)に基づき、より最近では、アグロバクテリウム媒介形質転換のために適合された(Martinell et al., 2002)ダイズシュート増殖法は、明らかに、子葉節法と同じレベルまたは型の脱分化を受けない。なぜなら、この系は、生殖系列キメラの首尾よい同定に基づくからである。アグロバクテリウムに基づく子葉節法を介して形質転換された遺伝子型の範囲は、着実に増えている(Olhoft and Somers, 2001)。このデノボでの成長点およびシュートの増殖は、特定の遺伝子型に限られることが少ない。また、これは、2,4-D選択系のために理想的である、非2,4-Dを用いるプロトコールである。従って、子葉節法は、2,4-D抵抗性ダイズ品種を発生するための選り抜きの方法であり得る。この方法は、1988年という早い時期に記載されたが(Hinchee et al., 1988)、いくつかのダイズ遺伝子型の日常的な高頻度形質転換のために最適化されたのはほんのごく最近のことである(Zhang et al. , 1999; Zeng et al., 2004)。
【0322】
13.1.1-アグロバクテリウムの調製
プラスミドpDAB721は、シロイヌナズナUbi10プロモーターの制御下にあるAAD-1 (v3) 遺伝子を含む。このプラスミドはまた、形質転換体の選択剤として使用することができるグルフォシネート分解する酵素をコードする、イネアクチンプロモーターの制御下にあるPAT遺伝子を有する。このベクターは、以下に記載する形質転換実験において使用することができる。構築物pDAB721は、エレクトロポレーションによって、アグロバクテリウム株EHA101Sに移動した。
【0323】
形質転換に使用するpDAB721を有するアグロバクテリウムの培養物は、YEP培地(10g/L ペプトン、5g/L 酵母抽出物および5g/L NaCl、pH 7.0)中で増殖させることができる。アグロバクテリウム培養物を低速でペレット化し、接種における子葉のために、SCM液体培地(以下を参照されたい)に、0.6のOD660に再懸濁した。
【0324】
13.1.2-植物形質転換
公的なダイズの遺伝子型である、「Thorne」「Williams82」または「NE3001」の種子を、2滴のLiqui-Nox(登録商標)で修正した20% (v/v) の市販の漂白剤(NaClO)中での20分間の洗浄によって殺菌することができる。これらの種子は、ホルモンフリーのSHGA培地上の滅菌水で5回すすぎ、18/6時間の明期/暗期レジメで、24℃で5日間発芽させるべきである。B5培地は、Gamborg et al. (1968) によって記載された、マクロおよびミクロ栄養素およびビタミンからなる(Sigma、カタログ番号G 5893, St. Louis)。すべての培地は、0.8% (w/v) 洗浄寒天(Sigmaカタログ番号A 8678)を用いて固化させる。代替として、ダイズの特定の遺伝子型は、塩素ガス(Cl2)を使用する乾燥表面滅菌手法を受けることができ、それによって、成熟種子を、プレートあたり約130個の種子を使用して、単層で100×25mmペトリ皿に配置する。すべてのプレートが半開きであり、かつデシケーターの中央に250mlビーカーのための十分な空間が存在するようなやり方で、約3〜4個のプレートを、ドラフト内のデシケーターに配置する。ビーカーには、95mlの市販の漂白剤を満たし、そこに5mlの濃塩酸(12N)を、ビーカーの側面に沿って滴下して加える。デシケーターをすぐに閉じ、少なくとも16時間、ドラフト内に置く。殺菌後、プレートを閉じ、次いで、層流フードに導き、約30分間開いたままにして、任意の過剰なCl2ガスを除去した。次いで、種子を、以前に記載したように発芽させる。乾燥表面殺菌種子は、約2週間の間、室温で滅菌状態のままである。移植片を、以前に記載されたように接種のために調製する(Hinchee et al., 1988)。
【0325】
移植片は30分間接種されるべきである。共培養およびアグロバクテリウム再懸濁培地は、1mg/L BAP、1mg/L GA3、3% (w/v) スクロース、20mM MES(2-[N-モルホリノ]エタンスルホン酸)、400mg/L L-システイン (Olhoft and Somers, 2001) pH 5.7、0.99mM ジチオスレイトール (DTT)、および200μM アセトシリンゴン (AS) を補充したB5培地からなる。移植片は25℃で5日間共培養する。共培養後、移植片を、100mg/L チメンチンおよび200mg/L セフォタキシムを含み、MESおよびASを含まない共培養培地中で洗浄した。
【0326】
移植片は、シュート誘導培地上に配置し、除草剤選択の前に、全体で28日間、14日毎に移動する。シュート誘導培地は、1.7mg/L BAP、100mg/L チメンチン、200mg/L セフォタキシム pH 5.7および3% (w/v) スクロースを補充したB5培地からなった。子葉は、向軸側を上にして配置し、子葉節領域に培地を流し、増加レベルのBasta(2mg/L、5mg/L、6mg/L次いで7mg/L グルフォシネートアンモニウム)または10mg〜400mg/Lの範囲の致死レベル以下の2,4-Dで、2週間毎、合計で8週間の間、修正するべきである。
【0327】
分化移植片を、引き続いて、同じグルフォシネート選択下または10mg〜100mg/Lの範囲の減少した2,4-D選択圧下で、さらに4〜10週間の間、シュート伸長培地に移した。伸長培地は、1mg/L ゼアチンリボシド、0.1mg/L IAA (インドール-3-酢酸)、0.5mg/L GA3、50mg/L グルタミン、50 mg/L アスパラギン、および3% (w/v) スクロース、pH 5.8で修正したB5培地(Sigmaカタログ番号M0404)からなった。伸長したシュートは、完全強度のビタミンプラス0.5mg/L NAA(α-ナフタレン酢酸)または0.1mg/L IAAおよび2% (w/v) スクロースを有する半分の強度のMS/B5培地上で、さらなる選択なしで発根させるべきである。
【0328】
抗生物質、チメンチン、およびセフォタキシムは、選択の間を通して培地中で維持する。培養を、2週間毎に新鮮な培地に移す。小植物は、温室に移す前に、1〜2週間馴化させる。
【0329】
13.1.3-子孫の評価
T0植物を温室内で自家受粉させ、T1種子を生じさせる。T1植物に(およびT0植物クローンが産生されるのに十分な程度まで)、トランスジェニックダイズ中でAAD-1 (v3) およびPAT遺伝子によって与えられる除草剤保護のレベルを決定するために、一定のレベルの除草剤用量を噴霧する。T0植物に対して使用される2,4-Dの割合は、代表的には、100〜400g ae/haの範囲の1つまたは2つの選択割合を使用する。T1種子は、50〜3200g ae/ha 2,4-Dの範囲であるより広い除草剤用量で処理する。同様に、T0およびT1植物は、それぞれ、200〜800g ae/kaおよび50〜3200g ae/kaグルフォシネートを用いる発芽後処理によって、グルフォシネート抵抗性についてスクリーニングすることができる。タンパク質発現の分析は、シロイヌナズナおよびトウモロコシについて、実施例9において記載されるように行う。AAD-1 (v3) の遺伝の決定は、除草剤耐性に関するT1およびT2子孫の分離を使用して行う。
【0330】
13.2-形質転換方法2:再生可能でないダイズ懸濁細胞の「振盪なし」アグロバクテリウム媒介形質転換
DASダイズ細胞懸濁物を、115mlの新鮮な液体培地に移した10mlの沈殿した懸濁物を用いて、3dサイクルで培養した。沈殿細胞体積は、激しい回旋後に細胞懸濁物を125mLフラスコ中で2分間沈殿させること、次いでワイドボア10mlピペットを用いて、フラスコの底から細胞を引き出すことによって決定した。次いでフラスコを、140rpmのオービタルシェーカーに移した。
【0331】
0.72 OD600の懸濁細胞の4mlのアリコートを、200μM アセトシリンゴン(AS)とともに、100×25滅菌ペトリ皿に移した。100μL体積の1.2 OD650の密度のEHA105アグロバクテリウム懸濁物を加え、十分に混合する。アグロバクテリウムおよび懸濁細胞混合物を十分に回旋し、プレートを暗所生育チャンバーに移し、ここで温度を25℃に維持した。
【0332】
13.2.1-ダイズ懸濁物の選択および形質転換コロニーの単離
共培養の4日後に、プレートを再度回旋し、懸濁物を十分に混合し、1.5mlアリコートを選択培地に移し、100×15mlペトリ皿上のゲル培地上に広げた。選択培地は、1.7mg/L BAP、100mg/L チメンチン、200mg/L セフォタキシム pH 5.7および3% (w/v) スクロースを補充した完全強度のB5培地からなり、この培地は、5mg/Lレベルのグルフォシネートアンモニウムで修正した。フード中での10分間の乾燥後、プレートを暗所で28℃にて4週間インキュベートした。コロニーが選択において出現し、3つの異なる実験からの全部で11個のコロニーを新鮮な培地に移し、3〜4ヶ月の間維持した。11個すべての抵抗性コロニーは、5mg/Lグルフォシネートを含む選択培地上で生育するカルスを産生した。非形質転換懸濁細胞は、0.5mg/lグルフォシネートアンモニウム培地に配置した場合に感受性であった。しかし、形質転換コロニーは、5×濃度のグルフォシネートアンモニウムに対して抵抗性であり、4ヶ月まで維持された。
【0333】
カルス事象を、それらが2〜3cm直径に達した場合、分析のためにサンプリングした。少なくとも2つのコロニー単離物、2つの異なる実験からの各1つを、AAD1タンパク質発現のために分析した。ELISAおよびウェスタン分析を、AAD1タンパク質の陽性発現を示したこれらの2つの単離物上で実行した。AAD-1 (v3) 遺伝子で形質転換した2つの別々のダイズカルスに対するELISA(表29)およびウェスタンブロッティング(図18)分析の両方は、カルス細胞がAAD-1 (v3) タンパク質を発現していることを示した。サンドイッチELISAは、2つの異なるカルス組織試料中で、全可溶性タンパク質の0.0318%および0.0102%のAAD-1 (v3) を検出した。抗血清の感度および交差反応性に起因して、複数のバンドがウェスタンブロットにおいて観察された。しかし、AAD-1 (v3) 特異的バンドが両方のカルスにおいて観察されたが、野生型(陰性)組織では観察されなかった。コード領域PCR分析は、これらのコロニー中でAAD1およびPATコード領域の正確なサイズの生成物を示し、これらが形質転換されたことを示した。
【0334】
(表29)トランスジェニックダイズ事象についてのPCRおよびELISAデータ

【0335】
13.3-形質転換方法3:胚形成ダイズカルス組織のエアロゾルビーム媒介形質転換
胚形成ダイズカルス組織の培養および引き続くビームは、米国特許第6,809,232号(Held et al.)において記載されるようなものであった。
【0336】
96E750、96E94、97E986、96E144および96E692を含むいくつかのStineの選り抜きの品種の胚形成カルスを、新鮮な培地への移動の3日後に、B1-30 3Co5MyまたはB1-30 3Co5My0.25PA0.5Kのプレートの中心に別々に収集した。次いで、組織に、約0.2μg/mlの濃度で、線状化DNAを使用して、pDAB3295をビームした。ビーム後、胚形成カルスを、1ヶ月の1回の継代のために、新鮮なB1-30 3Co5MyまたはB1-30 3Co5My0.25PA0.5Kに移した。次いで、この組織を1mg/lビアラフォスを含む選択培地に移した。ビアラフォスを用いると、選択は、代表的には、最初の2回の1ヶ月継代のために1mg/lで維持し、次いで、次の3〜7ヶ月の間、2mg/lに増加した。形質転換実験によって生成されたカルス組織が、なお2,4-Dプラスビアラフォスを含む培地上にありながら組織化および胚形成構造に発達し始めた場合に、トランスジェニック事象を同定した。一旦同定されると、成熟しつつある構造を、以下のプロトコールに従って植物に再生した。胚形成構造を、B1-30 3Co5MyまたはB1-30 3/co5My0.25PA0.5KからB3培地に移した。B3培地上での3〜4週間の生長後、個々の構造を新鮮な培地に移した。次の3〜4週間後、成熟しつつある胚をB5G培地に移し、光条件下に配置した。長くなり、かつ根を生じた胚を、1/2 B5G培地を含むチューブに移し、ここでこれらは小植物への発生を継続し、これらの小植物はチューブから取り出し、ポットに配置した。
【0337】
表30に言及される培地のバリエーションを試験し、例えば、B1-30 3Co5Myは、3%ココナッツ水および5gm/lミオ-イノシトールをB1-30に加えることによって作製した。他のバリエーションには以下が含まれた:B1-30基礎培地プラス3%ココナッツ水、5gm/lミオ-イノシトール、0.25gm/l フィチン酸、および0.5gm/lの付加的なKH2P04を含んだB1-30 3Co5My0.25 PA0.5K、ならびに半分の強度でB5Gのすべての成分を含んだ1/2 B5G。
【0338】
(表30)ダイズのための生長培地

【0339】
実施例14-ワタにおけるAAD-1 (v3) 使用可能性
14.1-ワタの形質転換プロトコール
ワタ種子(Co310遺伝子型)を、95%エタノール中で1分間、表面殺菌し、すすぎ、50%漂白剤で20分間殺菌し、次いで滅菌蒸留水で3回すすぎ、その後、Magenta GA-7容器中のG培地(表31)に播種し、40〜60 μE/m2の高光強度下で、16時間明期および8時間暗期で28℃に設定した光周期で維持した。
【0340】
子葉セグメント(〜5mm)四角を7〜10日齢芽生えから、ペトリ皿(Nunc, 品番0875728)中の液体M液体培地(表31)に単離する。切断したセグメントを、アグロバクテリウム溶液で処理し(30分間)、次いで半固体M培地(表31)に移し、2〜3日間、共培養に供した。共培養後、セグメントをMG培地(表31)に移す。カルベニシリンは、アグロバクテリウムを死滅させるために使用した抗生物質であり、グルフォシネートアンモニウムは、移入された遺伝子を含む細胞のみの成長を可能にする選択剤である。
【0341】
アグロバクテリウム調製
35mlのY培地(表31)(ストレプトマイシン(100mg/ml保存液)およびエリスロマイシン(100mg/ml保存液)を含む)に、1ループ(白金耳)の細菌を接種し、150rpmで振盪しながら、暗所にて28℃で一晩増殖させる。翌日、滅菌オークリッジ(oakridge)チューブ(Nalge-Nunc, 3139-0050)にアグロバクテリウム溶液を注ぎ、およびBeckman J2-21で、8,000rpmにて5分間遠心分離する。上清を捨て、ペレットを25mlのM液体(表31)に再懸濁し、およびボルテックスにより激しく撹拌する。アリコートを、Klett読み取り(Klett-Summerson, モデル800-3)のためにガラス培養チューブ(Fisher, 14-961-27)に配置する。M液体培地を使用して、新たな懸濁物を、40mlの全体量で、mLあたり108コロニー形成単位のKlettメーター読み取りまで希釈する。
【0342】
3週間後、子葉セグメントからのカルスを単離し、新鮮なMG培地に移す。このカルスを、次の3週間MG培地上に移す。次いで、カルスを、CG培地(表31)に移し、3週間後に、再度、新鮮な選択培地に移す。次の3週間後、カルス組織を、胚形成カルス誘導のために、植物生長レギュレーターを欠くD培地(表31)に移す。この培地上での4〜8時間後、胚形成カルスが形成し、その黄色がかった色および顆粒状細胞によって、非胚形成カルスから区別することができる。胚はすぐに再生を開始し、色が識別できる緑色である。
【0343】
より大きな、十分に発生した胚を単離し、胚発生のためにDK培地(表31)に移す。3週間後(または胚芽発生した場合)、発芽した胚を、シュートおよび根の発生のために新鮮な培地に移す。4〜8週間後、任意の十分に発生した植物を土壌に移し、成熟まで生長させる。数ヶ月後、植物を、それが2,4-Dに対する抵抗性を有するか否かを決定するために噴霧することができる点まで生長させた。
【0344】
(表31)ワタ形質転換のための培地

【0345】
14.2-実験の詳細
この実験のために、500個の子葉セグメントを、pDAB721で処理した。処理した500セグメントのうち、475個を選択の間に単離した(95%形質転換頻度)。カルスを、構築物中にPAT遺伝子が含まれていることに起因して、グルフォシネートアンモニウムに対して選択した。なぜなら、すてに開発された選択スキームが存在したからである。PCRおよびインベーダーの形態であるカルス系統分析を、挿入パターンを決定するため、および遺伝子がカルス段階で存在したことを確かめるために開始し、次いで、胚形成性であったカルス系統をウェスタン分析に送った。
【0346】
14.3-カルス分析の結果
この分析の目的は、完全なPTUを有さず、発現を示さず、または高いコピー数を有する任意の株を除外することであり、従って、これらの系統は再生されない。475個のpDAB721形質転換カルス細胞のうち、306個を、PCRおよびインベーダーアッセイ法に送った(表32)。非常にまれな系統がPCR陰性であった。インベーダーはこの時点では完全ではなかった。なぜなら、いくつかの試料は、抽出した際に低いDNA量を有し、これらは再提出しなかったからである。しかし、現在のインベーダーデータは、提出したいくつかの系統が、非常に高いコピー数を有することを示す(>2のコピー数)(表32)。分析を通過した多数の系統のため、その量に起因して、維持される胚形成カルス系統の数を減少させることが必要であった。90個の系統をウェスタン分析に送り、その8個が陰性であった。ウェスタン分析は、系統の大部分からの高い発現を示した(表32)。82個の胚形成カルス系統を、分析結果(および保留中の結果)に基づいて、植物再生のために維持している。
【0347】
(表32)ワタカルスの分析


【0348】
14.4-植物の再生
温室に送った2つのAAD-1(v3)ワタ系統は、上記のプロトコールに従って植物を生じた。AAD-1(v3)遺伝子がワタにおいて2,4-D抵抗性を提供することを実証するために、AAD-1(v3)ワタ植物と野生型ワタ植物の両方に、187L/haで設定した研究用トラック噴霧器を用いて噴霧した。植物に、200mM Hepes緩衝液(pH 7.5)中で製剤化された560g ae/ha 2,4-DMAを噴霧した。植物を、処理後3日、7日、および14日で評価した。植物は、生長阻害、白化、および壊死に関して、損傷の度合いを割り当てた。90%以上の損傷割合を割り当てられた植物は枯死と見なす。処理の3日後(DAT)、野生型植物は上偏生長を示し始め、15%の割合を受けた。対照的に、AAD-1(v3)植物は0%損傷を示した。7 DATまでに、野生型では上偏生長を継続し、および新たに生長したシュートは茶色に変色し始めた。これは、この時点で50%の割合を受けた。14 DATにおいて、AAD-1(v3)植物はなお損傷していなかったのに対して、野生型は、深刻に成長阻害され、新たな生長の領域は茶色であり、かつ縮んでいた。従って、野生型は、14 DATにおいて90%の割合を受けた。
【0349】
本研究は、ワタにおけるAAD-1(v3)遺伝子が、少なくとも560g ae/haまでで、2,4-Dに対する実質的な耐性を提供することを実証する。
【0350】
実施例15-他の作物のアグロバクテリウム形質転換
本開示に鑑みて、さらなる作物を、本発明に従って、当技術分野において公知である技術を使用して形質転換することができる。ライムギのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Popelka and Altpeter (2003)を参照されたい。ダイズのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Hinchee et al., 1988を参照されたい。モロコシのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Zhao et al., 2000を参照されたい。オオムギのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Tingay et al., 1997を参照されたい。コムギのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Cheng et al., 1997を参照されたい。イネのアグロバクテリウム媒介形質転換については、例えば、Hiei et al., 1997を参照されたい。
【0351】
これらおよび他の植物のラテン名については以下に与えられる。これらおよび他の(非アグロバクテリウム)形質転換技術は、これらおよび他の植物にAAD-1(v3)形質転換するために使用できることは明らかであるはずである。これらおよび他の植物には以下が含まれるがこれらに限定されない:トウモロコシ(イネ科(Gramineae)ジー メイ(Zea mays)、コムギ(ポオーデアエ トリチカム(Pooideae Triticum)種)、イネ(イネ科オリザ(Oryza)種およびマコモ(Zizania)種)、オオムギ(ポオーデアエ ホルデウム(Hordeum)種)、ワタ(アブロニア ジコリレドナエ アブロマ オーガスタ(Abromia Dicotyledoneae Abroma augusta)およびマルバセアエ ゴシピウム(Malvaceae Gossypium)種)、ダイズ(ソヤ レグミノサエ グリシン マックス(Soya Leguminosae Glycine max))、デンサイ(チェノポジアゼセ ベータ バルガリス アルチシーマ(Chenopodiaceae Beta vulgaris altissima)、サトウキビ(アレンガ ピナータ(Arenga pinnata)、トマト(ナス科リコパーシコン エスカレンタム(Solanaceae Lycopersicon esculentum)および他の種、フィザリス イコスカルパ(Physalis ixocarpa)、ソラナム インカナム(Solanum incanum)および他の種、ならびにサイフォマンドラ ベータセア(Cyphomandra betacea))、ジャガイモ、サツマイモ、ライムギ(ポオーデアエ セカレ(Pooideae Secale)種)、コショウ(ナス科カプシカムアンナム(Solanaceae Capsicumannuum)、シメンセ(sinense)、およびフルテセンス(frutescens))、レタス(コンポシタエ ラクチュカ サティバ(Compositae Lactuca sativa)、ペレニス(perennis)、およびパルチェラ(pulchella)、キャベツ、セロリ(ウンベリフェラエ アピウム グラベオレンス(Umbelliferae Apiuin graveolens)、ナス(ナス科ソラヌメロンジナ(Solanaceae Solanum melongena)、モロコシ(すべてのモロコシ種)、アルファルファ(レグミノサエ メジカーゴ サティブム(Leguminosae Medicago sativum))、ニンジン(ウンメリフェラエ ダンカス キャロータ サティバ(Umbelliferae Daucus carota sativa))、ビーン(レグミノサエ ファセロラス(Leguminosae Phaseolus)種および他の属)、オートムギ(アベナ サティバ(Avena Sativa)およびストリゴーサ(Strigosa))、エンドウ豆(レグミノサエ ピサム(Legumitiosae Pisum)、ビグナ(Vigna)、およびテトラゴノロバス(Tetragonolobus)種))、ヒマワリ(キク科ヘリアンサス アニュス(Compositae Helianthus annuus))、カボチャ(双子葉類 キュカービタ(Dicotyledoneae Cucurbita)種)、キュウリ(双子葉類属)、タバコ(ナス科ニコチアナ(Solanaceae Nicotiana)種)、シロイヌナズナ(クルシフェラエ シロイヌナズナ サリアナ( Cruciferae Arabidopsis thaliana)、芝草(ロリウム(Lolium)、アグロスチス(Agrostis)、および他のファミリー)、ならびにクローバー(レグミノサエ(Leguminosae))。例えば、AAD-1(v3)を有するこのような植物は、 本発明に含まれる。
【0352】
実施例16-AHAS除草剤抵抗性遺伝子とのAAD-1(v3)の重ね合わせ
AHAS除草剤抵抗性遺伝子とのAAD-1(v3)の重ね合わせは、実施例7.9に記載されている。
【0353】
実施例17-驚くべき結果のさらなる証拠:AAD-1対AAD-2
17.1-AAD-2(v1)初期クローニング
別の遺伝子を、tfdAに対して44%のみのアミノ酸同一性を有するホモログとしてNCBIデータベース(ncbi.nlm.nih.gov ウェブサイト; アクセッション番号AP005940を参照されたい)から同定した。この遺伝子は、一貫性のために、本明細書ではAAD-2(v1)と呼ばれる。同一性パーセントは、AAD-2とtfdAの両方のDNA配列(それぞれ、SEQ ID NO:12およびGENBANKアクセッション番号M16730)をタンパク質(それぞれ、SEQ ID NO:13およびGENBANKアクセッション番号M16730)に翻訳すること、次いで、VectorNTIソフトウェアパッケージ中のClustalWを使用して複数配列アラインメントを実施することによって決定した。
【0354】
AAD-2 (vl) 遺伝子を含むブラディリゾビウム ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)の株を、Northern Regional Research Laboratory (NRRL、株番号B4450)から入手した。凍結乾燥株をNRRLプロトコールに従って受容し、ダウ細菌株(Dow Bacterial strain)DB 663としての内部仕様のために20%グリセロール中で-80℃にて保存した。このフリーザー保存液から、トリプシンダイズ寒天(Tryptic Soy Agar)のプレートに、単離のための細胞のループ状白金耳を用いて画線し、28℃で3日間インキュベートした。単一コロニーを、500ml 3バッフルフラスコ中の100mlのトリプシンダイズブロスに接種するために使用し、これを、フロアシェーカー上で150rpmにて、28℃で一晩インキュベートした。これから、全DNAを、QiagenのDNeasyキット(Qiagenカタログ番号69504)のグラム陰性プロトコールを用いて単離した。以下のプライマーを、ゲノムDNAから標的遺伝子を増幅するために設計した:フォワード:

[(brjap 5'(speI) SEQ ID NO:14(SpeI制限部位およびリボソーム結合部位(RBS)を加えた)]およびリバース:

[(br jap 3'(xhol) SEQ ID NO:15(XhoI部位を加えた)]。
【0355】
50マイクロリットル反応を以下のように設定した:フェイルセーフ(Fail safe)緩衝液25μl、各プライマー1μl(50ng/μl)、gDNA 1μl(200ng/μl)、H2O 21μl、Taqポリメラーゼ1μl(2.5単位/μl)。3つのフェイルセーフ緩衝液-A、B、およびCを、3つの別々の反応において使用した。次いで、PCRを以下の条件下で実行した。94℃3分間熱変性サイクル;95℃1.0分間、50℃1.0分間、72℃1.5分間の30サイクル;続いて72℃5分間の最終サイクル、フェイルセーフPCRシステム(Epicenterカタログ番号FS99100)を使用。ヌクレオチド配列の確認のために、〜1kbのPCR産物を、包含されるプロトコールに従って、宿主株として化学的に形質転換受容性であるTOP10F'大腸菌を用いて、pCR 2.1(Invitrogenカタログ番号K4550-40)にクローニングした。
【0356】
得られる10個の白色コロニーを、3μl Luriaブロス+1000μg/mlアンピシリン(LB Amp)に拾い上げ、攪拌しながら37℃で一晩増殖させた。プラスミドを、Nucleospin Plus Plasmid Miniprep Kit(BD Biosciencesカタログ番号K3063-2)を使用し、包含されるプロトコールに従って各培養から精製した。単離したDNAの制限消化を、pCR2.1ベクター中のPCR産物の存在を確認するために完了した。プラスミドDNAを、制限酵素EcoRI (New England Biolabsカタログ番号R0101S)で消化した。配列決定を、Beckman CEQ Quick Startキット(Beckman Coulterカタログ番号608120)を用いて、M13フォワードプライマー

およびリバースプライマー

を使用して、製造業者の指示に従って実行した。この遺伝子配列およびその対応するタンパク質に、内部整合性のための新規な一般的な名称、AAD-2(v1)を与えた。
【0357】
17.2-AAD-2(v1)バイナリーベクターの完成
AAD-2(v1)遺伝子を、pDAB3202から増幅した。PCR反応の間、5'プライマーおよび3'プライマーにおいてそれぞれAflIIIおよびSacI制限部位を導入するために、プライマー中に変化を作製した。プライマー「ブラディのNcoI」

および「ブラディのSacI」

を、フェイルセーフPCRシステム(Epicentre)を使用してDNAフラグメントを増幅するために使用した。PCR産物を、pCR 2.1 TOPO TAクローニングベクター(Invitrogen)にクローニングし、および配列を、M13フォワードおよびM13リバースプライマーを用いて、Beckman Coulter「Dye Terminator Cycle Sequencing with Quick Start Kit」配列決定試薬を使用して確認した。配列データは、正確な配列(pDAB716)を有するクローンを同定した。次いで、AflIII/SacI AAD-2 (vl) 遺伝子フラグメントを、NcoI/SacI pDAB726ベクターにクローニングした。得られる構築物(pDAB717); AtUbi10プロモーター: Nt OSM 5'UTR: AAD-2 (vl): Nt OSM3'UTR: ORF1 ポリA 3'UTRを、制限消化(NcoI/SacIを用いる)を用いて確認した。この構築物を、NotI-NotI DNAフラグメントとして、バイナリーpDAB3038にクローニングした。得られる構築物(pDAB767); AtUbi10プロモーター: Nt OSM5'UTR: AAD-2 (vl): Nt OSM 3'UTR: ORF1 ポリA 3'UTR: CsVMVプロモーター: PAT: ORF25/26 3'UTRを、制限消化(NotI、EcoRI、HinDIII、NcoI、PvuII、およびSalIを用いる)を用いて、正確な方向について確認した。次いで、完成した構築物(pDAB767)を、アグロバクテリウムへの形質転換のために使用した。
【0358】
17.3-AAD-2 (vl) およびAAD-1 (v1) の基質特異性の比較
実施例11と同様に調製したAAD-2 (v1) (pDAB3202) を発現する大腸菌からの抽出物の活性を、4種の除草剤、2,4-D、(R,S)-ジクロルプロップ、(R,S)-ハロキシホップおよび(R)-ハロキシホップ(すべて0.5mMの最終濃度)に対して、アッセイあたり3μl(42μg)の大腸菌抽出物を使用して、15分間アッセイ時間で試験した。図22は、基質に対する相対的なAAD-2 (v1) 活性が、2,4-D=ジクロルプロップ>(R,S)-ハロキシホップ>>(R)-ハロキシホップであったことを示す。このように、AAD-2 (v1) は、これが2,4-Dに対してジクロルプロップと同様のレベルの活性を有する(一方、2,4-Dに対するAAD-1 (vl) の活性はジクロルプロップの活性の〜10%である)という点で、AAD-1 (vl) とは異なっている。AAD-2 (v1) はまた、これが(R)-ハロキシホップに対して作用不可能であるという点でAAD-1 (vl) とは異なっている。表33は、(R)-エナンチオマーに特異的であるAAD-1 (vl) とは対照的に、AAD-2 (v1) が(S)-エナンチオマー基質に特異的であることを確認する、AAD-1 (v1) およびAAD-2 (v1) を用いて試験した、さらなる基質からのデータを示す。別の試験において、AAD-2 (v1) は、これが2,4-Dスルホネート(ここで、スルホネート基は2,4-Dのカルボキシレートを置き換えている)から検出可能なフェノールをほとんど遊離しないか、または全く遊離しないのに対して、AAD-1 (vl) はこの化合物から有意なレベルのフェノール(2,4-Dの〜25%)を産生するという点でAAD-1 (vl) とは異なることが見い出された。
【0359】
(表33)種々の基質に対するAAD1およびAAD2活性の比較

0.5mMの基質を、25mM MOPS pH 6.8、200μM Fe2+、200μM アスコルビン酸Na、1mM α-ケトグルタル酸中で、4μl AAD1(32μgタンパク質)抽出物または3μl AAD2抽出物(42μgタンパク質)を使用して15分間アッセイした。
【0360】
部分精製したAAD-1 (v1) およびAAD-2 (v1) の酵素反応速度論を、2,4-Dを基質として比較した。図19を参照されたい。2,4-DについてのKm値は、AAD-1 (v1) およびAAD-2 (v1) についてそれぞれ97μMおよび423μMであり、見かけのVmax値はそれぞれ0.11 A510単位および0.86 A510単位であった(表34)。等価な量の酵素をアッセイ法において使用しているので(SDS-PAGE分析によって決定されるように)、2,4-DについてのAAD-2 (v1) のKcatは、AAD-1 (v1) よりもほぼ8倍高く、およびkcat/kmは2倍高いことを結論付けることができる。従って、AAD-2 (v1) は、インビトロで2,4-DをAAD-1 (v1) よりも顕著により効率的に分解している。このことは、AAD-1 (v1) を発現する植物がおよびAAD-2 (v1) と比較して2,4-D抵抗性を付与する際に有意により良好であるという、以前に報告された植物での知見とは驚くべき対照をなす。
【0361】
(表34)pDAB3202(AAD-2)およびpDAB3203[AAD-1 (v1)]からのアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ(AAD)についての、異なる除草剤基質を用いる、Kmおよび「Vmax」値の比較

注記:アッセイ法は、MOPS pH 6.75+1mM α-ケトグルタル酸+0.1mM アスコルビン酸Na+0.1mM Fe2+中で実施し、4-アミノアンチプリン/フェリシアニドを使用して、遊離したフェノールを比色定量的に検出した。
【0362】
17.4. 形質転換シロイヌナズナの評価
ネイティブ[AAD-2 (v2)]、植物に最適化した[AAD-1 (v3)]、またはネイティブAAD-2 (v1) 遺伝子で形質転換した、直前に収集したT1種子を、室温で7日間乾燥させた。T1種子を26.5×51cm発芽トレイ(T.O. Plastics Inc., Clearwater, MN)にまき、各々が、40mlの0.1%アガロース溶液中に事前に懸濁した、200mgアリコートの層形成T1種子(〜10,000種子)を受容し、完全な休止要求性に対して4℃で2日間保存し、同調的な種子の発芽を確実にした。
【0363】
Sunshine Mix LP5(Sun Gro Horticulture Inc., Bellevue, WA)を微細なバーミキュライトで覆い、濡れるまで下側からHoagland溶液を与え、次いで、重力で水抜きした。各40mlのアリコートの層形成された種子を、ピペットを用いてバーミキュライト上に均一に播種し、湿気ドーム(KORD Products, Bramalea, Ontario, Canada)で4〜5日間覆った。グルフォシネート出芽後噴霧を使用する初期の形質転換体選択(同時形質転換PAT遺伝子の選択)の1日前にドームを取り外した。
【0364】
植え付け後(DAP)5〜6日、および10DPAで再度、T1植物(それぞれ子葉および2〜4lf段階)に、Liberty除草剤(200g ai/L グルフォシネート、Bayer Crop Sciences, Kansas City, MO)の0.2%溶液を、10ml/トレイの噴霧量で(703L/ha)、適用あたり280 g ai/haグルフォシネートの有効割合を送達するために、DeVilbiss圧縮空気噴霧チップを使用して噴霧した。生き残り(活動的に生育している植物)を、最後の噴霧の5〜7日後に同定し、ポット媒体(Metro Mix 360)で調製した3インチポットに個別に移植した。移植した植物を、以前と同様に、湿気ドームで3〜4日覆い、22℃生育チャンバー中に配置した。次に、ドームを取り外し、AAD-1(v3)、AAD-1(v2)、またはAAD-2(v1)がフェノキシオーキシン除草剤抵抗性を提供する能力について試験する少なくとも1日前に、植物を温室(22±5℃、50±30% RH、14時間明期:10時間暗期、最低で500μE/m2s1の天然+追加の光)に移動した。
【0365】
上記のグルフォシネート抵抗性について選択したランダムな個々のT1植物を、非破壊的に選択プロセスの忠実度を確認するために、PAT ELISAキット(部品番号7000045, Strategic Diagnostics, Inc. , Newark, DE)を使用して、PATタンパク質の発現について確認した(製造業者のプロトコール)。次いで、植物を、様々な割合の2,4-Dにランダムに割り当てた(800g ae/ha)。
【0366】
除草剤適用は、187L/ha噴霧量でトラック噴霧器によって適用した。使用した2,4-Dは、200mM Tris緩衝液(pH 9.0)中で混合した市販のジメチルアミン塩製剤(456g ae/L, NuFarm, St Joseph, MO)であった。
【0367】
17.5-形質転換植物の選択の結果
最初にシロイヌナズナ形質転換は、AAD-1 (v3) を使用して行った。T1形質転換体は、最初に、グルフォシネート選択スキームを使用して、非形質転換種子のバックグラウンドから選択した。400,000を超えるT1種子をスクリーニングし、493個のグルフォシネート抵抗性植物を同定し(PAT遺伝子)、これは0.12%の形質転換/選択頻度と同等であった。試験した種子のロットに依存して、これは、0.05〜0.23%の範囲であった(上記の実施例6.5における表15を参照されたい)。ネイティブAAD-1(v2)-形質転換種子の小さなロットもまた、グルフォシネート選択剤を使用して選択した。278個のグルフォシネート抵抗性T1個体を、スクリーニングした84,000個の種子から同定した(0.33%の形質転換/選択頻度)。驚くべきことに、ネイティブAAD-2(v1) 遺伝子を使用するシロイヌナズナ形質転換体は、グルフォシネート耐性(PAT選択マーカー機能)について選択された場合に、非常に低い形質転換頻度を提供した。約130万個の種子をスクリーニングし、わずか228個のグルフォシネート形質転換体を回収し、これは、0.018%の形質転換/選択頻度と同等であった(表15を参照されたい)。ネイティブAAD-2 (v1) についての形質転換頻度は、ネイティブAAD-1 (v2) のわずか6%であった。ネイティブAAD-2 (v1) 遺伝子を、引き続いて、合成的に最適化し、クローニングし、およびpDAB3705のように、以前に記載したような方法を使用してシロイヌナズナに形質転換した(実施例5を参照されたい)。植物に最適化されたAAD2 (v2)(SEQ ID NO:29、これは、SEQ ID NO:30をコードする)は、約0.11%のLiberty除草剤を使用して、通常のT1シロイヌナズナ選択頻度を生じた(表15を参照されたい)。
【0368】
上記で選択されたT1植物を、続いて、個々のポットに移植し、これに様々な割合の市販のアリールオキシアルカノエート除草剤を噴霧した。表16(上記の実施例6.5における)は、シロイヌナズナT1形質転換体に2,4-D抵抗性を付与するための、AAD-1(v2)、AAD-1(v3)、AAD-2(v1)およびAAD-1(v2)遺伝子の応答を比較する。すべての遺伝子は、形質転換された、および形質転換されていない、対照系統に対してある程度の顕著な2,4-D抵抗性を提供した。しかし、個々の構築物は、個々のT1シロイヌナズナ植物に対して2,4-D抵抗性を付与するそれらの能力において広く変動性であった。与えられた処理の中で、植物の応答のレベルは非常に変化し、これは、各植物が独立した形質転換事象を表すという事実のためであり得る。重要で注目すべきことに、試験された各2,4-Dにおいて、影響を受けなかった個体が存在したが、一方あるものは深刻に影響を受けた。割合による全体の集団の損傷の平均は、表16において、単に、野生型またはPAT/Cry1F形質転換対照に対して、AAD-1(v2)、AAD-1(v3)、AAD-2(v1)またはAAD-2(v2)で形質転換された植物間の有意な違いを実証するために示される。
【0369】
驚くべきことに、AAD-2(v1)形質転換体は、両方がかなりの耐性の植物からのAAD-1(v2)またはAAD-1(v3)遺伝子のいずれかよりも、2,4-Dに対する抵抗性がはるかに少なく、ならびに全体的に平均の損傷を有した(表16)。AAD-2(v1)で形質転換された植物は、200g ae/ha 2,4-Dを生き残らず、比較的損傷しておらず(<20%目視的損傷)、全体の集団の損傷は約83%であった。反対に、56%(80のうちの45)AAD-1(v2)形質転換T1植物が、200g ae/ha 2,4-Dを損傷されずに生き残り(集団損傷平均=34%)、および>73%(15のうちの11)AAD-1(v3)T1植物が損傷されなかった(集団損傷平均=14%)。図20を参照されたい。ネイティブ遺伝子に対する植物に最適化されたAAD2(v2)について、耐性はわずかに改善された。しかし、AAD-1と-2の植物に最適化された遺伝子の両方の比較は、植物中でのAAD-3(v3)に対する顕著な利点を示す(表16を参照されたい)。
【0370】
これらの結果は、2,4-Dで示されるネイティブAAD-1(v2)およびAAD-2(v1)のインビトロ比較が、AAD-2(v1)によってより良好に分解されたことを示したことを考えると、予測されない。AAD-2(v1)は、予期されたサイズを有する様々な変動するレベルまで、個々のT1植物中で発現される。しかし、2,4-D損傷からの保護は、この発現されたタンパク質からはほとんど与えられない。ウェスタンブロットにおいて指摘される発現レベルと、同じ植物上での2,4-Dからの損傷のレベルの間に、相関はほとんど存在しない。図21を参照されたい。ネイティブなAAD-2遺伝子と、植物に最適化されたAAD-2遺伝子についてのタンパク質発現レベル(植物において)における大きな違いは明白ではない。これらのデータは、2,4-DおよびAOPP除草剤に対して除草剤抵抗性を付与するための植物中でのAAD-1(v3)の機能的発現を作製する初期の知見が、予測されないことを裏付ける。
【0371】
実施例18. 植え付け前全焼適用
本実施例および以下の実施例は、対照のAAD-1発明によって可能にされた、新規な除草剤の特定の例である。
【0372】
植え付け前全焼除草剤適用は、所定の作物を植える前に、冬または春先に出現した雑草を死滅させることを意図する。代表的には、これらの適用は、植え付けの前に、雑草の物理的除去が完了していない場合に、不耕起または耕起の減少管理システムにおいて適用される。それゆえに、除草剤プログラムは、植え付けの時点で存在している非常に広い範囲の広葉およびイネ科雑草を制御しなくてはならない。グリフォセート、グラモキソン、およびグルフォシネートは、植え付け前全焼除草剤適用のために広く使用される非選択的、非残留性の除草剤の例である。しかし、いくつかの雑草は、以下の1つまたは複数に起因して、この季節の時点で制御することが困難である:除草剤に対する雑草種または生物型の固有の非感受性、冬の期間の雑草の比較的大きなサイズ、ならびに除草剤の取り込みおよび活性を制限する冷涼な気候条件。非選択性除草剤が弱い場合、雑草に対する範囲および活性を増大するためのいくつかの除草剤オプションが、これらの除草剤とのタンク混合に使用可能である。1つの例は、コニザ カナデンシス(Conyza canadensis)(クワモドキ)の制御を補助するための、グリフォセートとの2,4-Dタンク混合適用である。グリフォセートは、420〜1680 g ae/ha、より代表的には560〜840 g ae/haで、存在する大部分の雑草の植え付け前全焼制御のために使用することができる。2,4-Dは、非常に広範な広葉雑草に対して有効であり、これが低温においてさせ有効であり、かつ極度に安価であるので、選り抜きの除草剤である。しかし、引き続く作物が感受性双子葉植物作物である場合には、土壌での2,4-Dの残留は(寿命は短いが)作物に負の影響を与えることができる。ダイズは感受性作物であり、最低で7日間の期間(280 g ae/ha 2,4-D割合で)から少なくとも30日間(1120 g ae/haの2,4-D適用で)まで、全焼適用と植え付けの間が存在することを必要とする。2,4-Dは、ワタの植え付けの前に全焼処理として禁止されている(連邦の表示を参照されたい、大部分は、CPR, 2003を通して、またはcdms.net/manuf/manuf.aspにてオンラインで使用可能である)。AAD-1(v3)形質転換ワタまたはダイズを用いると、これらの作物は、作物の出現まえの植え付けまで、およびその後においてさえ、適用された全焼適用からの土壌中の2,4-D残渣を生き残ることが可能であるはずでる。柔軟性の増大およびタンク混合(または商業的なプレミックス)パートナーのコストの減少は、雑草制御オプションを改善し、重要な不耕起および耕起減少の状況における全焼適用の頑強さを増大する。本実施例は、使用可能である多くのオプションの1つである。雑草制御の分野における当業者は、種々の他の適用に気付いており、これには、例として、連邦除草剤表示(CPR, 2003)において記載されている製品を使用することによる、グラモキソン+2,4-Dまたはグルフォシネート+2,4-D、およびAgriliance Crop Protection Guide (2003)において記載されている使用が含まれるが、これらに限定されない。当業者はまた、上記の例は、安定に形質転換された場合には、AAD-1(v3)遺伝子によって保護される、任意の2,4-D(または他のフェノキシオーキシン除草剤)感受性作物に適用することができることを認識している。
【0373】
実施例19-AAD-1(v3)のみで形質転換されたダイズ、ワタ、および他の双子葉植物作物における、フェノキシオーキシン除草剤の作物内使用
AAD-1(v3)は、通常2,4-Dに対して感受性である作物中で直接的に、広い範囲の広葉雑草の直接的な制御のためにフェノキシオーキシン除草剤(例えば、2,4-D、ジクロルプロップ、MCPAなど)の使用を可能にすることができる。280〜2240 g ae/haでの2,4-Dの適用は、農学的環境に存在する大部分の広葉雑草種を制御する。最も代表的には、560〜1120 g ae/haが使用される。完全な雑草制御系のためには、イネ科雑草が制御されなければならない。ハロキシホップ、キザロホップ、フェノキサプロップ、フルアジホップ、セソキシジム、およびクレソジムを含むがこれらに限定されない、種々の広い範囲のイネ科雑草除草剤が、これらの除草剤に対して天然に耐性である多くの双子葉植物作物における使用のために現在登録されている。キザロホップ(20〜100g ae/ha)プラス2,4-D(420〜840g ae/ha)の組み合わせは、グリフォセート耐性作物中でのグリフォセートに対するのと類似の様式で多くの農学的雑草を制御する、AAD-1 (v3) 形質転換双子葉植物作物(すなわち、ダイズまたはワタ)において、2つの除草剤の作用のモードを提供することができる(Agriliance Crop Protection Guide 性能評定(performance ratings)への参照による雑草制御範囲を参照されたい)。
【0374】
この付加的なツールの利点は、より高い割合で使用する場合、より高い割合の2,4-Dおよび/またはAOPP除草剤によって提供される、極めて低コストの広葉除草剤成分、および潜在的に短命な残存する雑草制御であるのに対して、グリフォセートのような非残存除草剤は、より後で発芽した雑草の制御を提供しない。このツールはまた、グリフォセート耐性作物/AAD-1(v3)HTC交代ストラテジーにおける、組み込まれた除草剤抵抗性および雑草の変化管理ストラテジーとしてのHTCの便利さを用いて、作物種を交代させるか否かに関わらず、除草剤の作用の様式を交代させるためのメカニズムを提供する。加えて、この系のイネ科および広葉の雑草制御成分は互いに独立しており、従って、最もコスト効果があり、かつ有効であるオーキシンおよびAOPP除草剤の比率を決定することを、雑草制御の分野の当業者に可能にする。例えば、広葉雑草が、除草剤適用が必要とされる場合に存在している唯一の顕著な雑草である場合には、560〜1120 g ae/ha 2,4-Dの除草剤適用を、別の除草剤なしで行うことができる。これは、不必要な除草剤適用を減少し、投入コストを減少しかつ農薬の環境負荷を減少するための柔軟性を提供し、および除草剤抵抗性雑草の発生のための不必要な選択圧を減少する。
【0375】
さらなる利点には、オフサイトでの双子葉植物作物に対する2,4-D損傷についてのメカニズムとしての2,4-D漂流または揮発に対する耐性;2,4-D適用後の植え付けの前に必要とされる間隔がいらないこと(以前の実施例を参照されたい);および2,4-Dを含んでいた洗浄が不完全なバルクタンクから生じる、双子葉植物への汚染損傷からの問題が少ないことを含むことができる。ジキャンバ(および他の除草剤)は、AAD-1(v3)形質転換双子葉植物作物ボランティアの引き続く制御のためになお使用することができる。
【0376】
当業者はまた、上記の実施例が、安定に形質転換された場合に、AAD-1(v3)遺伝子によって保護される、任意の2,4-D(または他のフェノキシオーキシン除草剤)感受性作物に適用することができることを認識している。雑草制御の分野の当業者は、今や、単独で、または任意の市販のAOPP除草剤との組み合わせでの種々の市販のフェノキシオーキシンの使用が、AAD-1(v3)形質転換によって可能であることを認識している。これらの化学物質の代表的な他の除草剤の特定の割合は、CPR(Crop Protection Reference)書籍または同様な編集物または任意の商業的もしくは学術的な作物保護の文献、例えば、Crop Protection Guide from Agriliance (2003)において編集されている、除草剤表示によって決定することができる。単独で、タンク混合で、または連続して使用されるかに関わらず、AAD-1(v3)における使用のために可能にされる各々の代替的な除草剤は、本発明の範囲内にあると見なされる。
【0377】
実施例20-AAD-1(v3)のみで形質転換されたトウモロコシ、イネ、および他の単子葉植物種におけるフェノキシオーキシンおよびAOPP除草剤の作物内使用
類似の様式において、AAD-1(v3)を用いる草類種(例えば、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、または芝草および牧草であるがこれらに限定されない)の形質転換は、高い効力があるAOPPイネ科雑草除草剤の、これらの除草剤に対して通常感受性である作物中での使用を可能にする。多くの草類種は、フェノキシオーキシン(すなわち、2,4-D、ジクロルプロップなど)のようなオーキシン除草剤に対して天然の耐性を有する。しかし、比較的低レベルの作物選択性が、適用のタイミングの短い期間および代替的な広葉雑草に起因して、有用性の減少を生じてきた。それゆえに、AAD-1(v3)形質転換単子葉植物作物は、多くの広葉雑草種を制御するための、双子葉植物について記載したのと同様の処理の組み合わせの使用、例えば、280〜2240 g ae/haの2,4-Dの適用を可能にする。より代表的には、560〜1120 g ae/haが使用される。種々の広い範囲のAOPPイネ科雑草除草剤(ハロキシホップ、キザロホップ、フェノキサプロップ、およびフルアジホップを含むがこれらに限定されない)が、広い選択のイネ科雑草を効果的に制御するために使用できる。セソキシジム、クレソジムなどのシクロヘキサンジオンイネ科雑草除草剤は、双子葉植物作物について示されたように、この系では使用することができない。なぜなら、AAD-1はこの化学物質から保護せず、草類作物は、シクロヘキサンジオン化学物質に対して天然に感受性であるからである。しかし、この属性は、AAD-1(v3)形質転換イネ科植物作物ボランティアの引き続く制御のためのシクロヘキサンジオン除草剤の使用を可能にする。同様の雑草制御ストラテジーは、双子葉植物作物種について、AAD-1によって可能にされる。キザロホップ(20〜100 g ae/ha)プラス2,4-D(420〜840 g ae/ha)の組み合わせは、グリフォセート耐性作物におけるグリフォセートに対するのと同様の様式で多くの農学的雑草を制御する、AAD-1(v3)形質転換単子葉植物作物(例えば、トウモロコシおよびイネ)において、2つの除草剤の作用のモードを提供することができる(Agriliance Crop Protection Guide 性能評定(performance ratings)への参照による雑草制御範囲を参照されたい)。
【0378】
この付加的なツールの利点は、より高い割合で使用する場合、より高い割合の2,4-Dおよび/またはAOPP除草剤によって提供される、極めて低コストの広葉除草剤成分、および潜在的に短命な残存する雑草制御である。対照的に、グリフォセートのような非残存除草剤は、より後で発芽した雑草の制御を提供しない。このツールはまた、グリフォセート耐性作物/AAD-1(v3)HTC交代ストラテジーにおける、組み込まれた除草剤抵抗性および雑草の変化管理ストラテジーとしてのHTCの便利さを用いて、作物種を交代させるか否かに関わらず、除草剤の作用の様式を交代させるためのメカニズムを提供する。加えて、この系のイネ科および広葉の雑草制御成分は互いに独立しており、従って、最もコスト効果があり、かつ有効であるオーキシンおよびAOPP除草剤の比率を決定することを、雑草制御の分野の当業者に可能にする。例えば、広葉雑草が、除草剤適用が必要とされる場合に存在している唯一の顕著な雑草である場合には、560〜1120 g ae/ha 2,4-Dの除草剤適用を、別の除草剤なしで行うことができる。これは、不必要な除草剤適用を減少し、投入コストを減少しかつ農薬の環境負荷を減少するための柔軟性を提供し、および除草剤抵抗性雑草の発生のための不必要な選択圧を減少する。フェノキシオーキシンに対するこのトウモロコシおよび他の単子葉植物の耐性の増大は、生長段階の制約、または作物の曲がり、「ラットテーリング」などの広がり現象、作物の曲がり、生長レギュレーター誘導性のトウモロコシにおける茎の脆性、または支柱根の変形についての潜在性なしで、作物中でのこれらの除草剤の使用を可能にするはずである。
【0379】
当業者はまた、今や、上記の実施例が、任意のAOPP除草剤による損傷から、AAD-1(v3)遺伝子によって保護される任意の単子葉植物作物に適用することができることを認識している。雑草制御の分野の当業者は、今や、単独で、または任意の市販のAOPP除草剤との組み合わせでの種々の市販のフェノキシオーキシンの使用が、AAD-1(v3)形質転換によって可能であることを認識している。これらの化学物質の代表的な他の除草剤の特定の割合は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは同様の編集物、オンラインで編集された表示(例えば、cdms.net/manuf/manuf.asp)、または任意の商業的もしくは学術的な作物保護の手引書、例えば、Crop Protection Guide from Agriliance (2003)において編集されている、除草剤表示によって決定することができる。単独で、タンク混合で、または連続して使用されるかに関わらず、AAD-1(v3)によるHTCにおける使用のために可能にされる各々の代替的な除草剤は、本発明の範囲内にあると見なされる。
【0380】
実施例21-任意の作物におけるグリフォセート耐性形質と重ね合わされたAAD-1(v3)
北米において栽培されるワタ、カノーラ、およびダイズのエーカーの大部分がグリフォセート耐性形質を含み、GTトウモロコシの採用は上昇している。さらなるGT作物(例えば、例えば、コムギ、イネ、テンサイ、芝草など)が開発中であるが、現在まで商業的に発売されていない。多くの他のグリフォセート抵抗性種が、開発段階のために実験中である(例えば、アルファルファ、サトウキビ、ヒマワリ、ビート、エンドウマメ、ニンジン、キュウリ、レタス、タマネギ、イチゴ、トマト、およびタバコ;ポプラおよびスイートガムのような林業種;ならびにマリゴールド、ペチュニア、およびベゴニアなどの園芸種;World Wide Web上のisb.vt.edu/cfdocs/fieldtestsl.cfm , 2005)。GTCは、この系によって提供される制御された雑草の完全な広がりおよび便利さおよびコスト効果のための価値のあるツールである。しかし、現在標準であるベース処理としてのグリフォセートの有用性は、グリフォセート抵抗性雑草を選択することである。さらに、グリフォセートが固有に効力が弱い雑草は、グリフォセートのみの化学物質プログラムが実施されている場合には、フィールドで優勢な種に転じている。従来的な育種を通して、または新規な形質転換事象として一緒にのいずれかで、GT形質とAAD-1(v3)を重ね合わせることによって、雑草制御の効力、柔軟性、ならびに雑草の変化および除草剤抵抗性の発生を管理する能力が改善できる。以前の実施例において言及したように、AAD-1(v3)で作物を形質転換することによって、単子葉植物作物にAOPP除草剤を選択的に適用することができ、単子葉植物作物は、フェノキシオーキシンの安全性のより高い限界を有し、およびフェノキシオーキシンは、双子葉植物作物に選択的に適用することができる。雑草制御オプションの改善のためのいくつかのシナリオが想定でき、ここで、AAD-1(v3)およびGT形質は、任意の単子葉植物種または双子葉植物種において重ね合わせられる。
a)グリフォセートは、大部分のイネ科雑草種および広葉雑草種の制御のために、標準的な発芽後適用割合(420〜2160g ae/ha、好ましくは560〜840g ae/ha)で適用することができる。コニザ カンデンシス(Conyza canadensis)のような広葉雑草またはグリフォセートを用いる制御に対して固有に困難である雑草(例えば、コメリナ(Commelina)種)の制御のために、280-2240g ae/ha(好ましくは560〜1120g ae/ha)2,4-Dが、効果的な制御を提供するために、連続して、タンク混合して、またはグリフォセートとのプレミックスとして適用することができる。
b)グリフォセートは、大部分のイネ科雑草種および広葉雑草種の制御のために、標準的な発芽後適用割合(420〜2160g ae/ha、好ましくは560〜840g ae/ha)で適用することができる。ロジウム リジダム(Lolium rigidum)またはエロイシン インディカ(Eleusine indica)のようなグリフォセート抵抗性イネ科植物の制御のために、10-200g ae/ha(好ましくは20〜100g ae/ha)キザロホップが、効果的な制御を提供するために、連続して、タンク混合して、またはグリフォセートとのプレミックスとして適用することができる。
c)現在、GTCにおいて適用されるグリフォセートの割合は、一般的に、適用のタイミングあたり、560〜2240 g ae/haの範囲である。グリフォセートは、広葉雑草種よりも、イネ科植物雑草に対してはるかにより効力がある。AAD-1(v3)+GTの重ね合わせた形質は、イネ科植物に有効な割合のグリフォセート(105〜840g ae/ha、より好ましくは210〜420g ae/ha)を可能にする。次いで、2,4-D(280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜1120g ae/ha)が、必要な広葉雑草の制御を提供するために、連続して、タンク混合して、またはイネ科雑草に有効な割合のグリフォセートとのプレミックスとして適用することができる。10〜200g ae/ha(好ましくは20〜100g ae/haおよびより好ましくは20〜35g ae/ha)のキザロホップのようなAOPP除草剤は、より強固なイネ科雑草制御のため、および/またはグリフォセート抵抗性イネ科雑草の発生を遅らせるためであり得る。低い割合のグリフォセートもまた、広葉雑草制御に対して何らかの利点を提供する。しかし、主要な制御は2,4-Dからである。
【0381】
雑草制御の分野の当業者は、単独で、または1種もしくは複数の市販のAOPP除草剤との組み合わせでの(連続的にもしくは独立して)1種または複数の市販のフェノキシオーキシンの使用が、作物へのAAD-1(v3)形質転換によって可能であることを認識している。これらの化学物質の代表的な他の除草剤の特定の割合は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは同様の編集物、オンラインで編集された表示(例えば、cdms.net/manuf/manuf.asp)、または任意の商業的もしくは学術的な作物保護の手引書、例えば、Crop Protection Guide from Agriliance (2003)において編集されている、除草剤表示によって決定することができる。単独で、タンク混合で、または連続して使用されるかに関わらず、AAD-1(v3)によるHTCにおける使用のために可能にされる各々の代替的な除草剤は、本発明の範囲内にあると見なされる。
【0382】
実施例22-任意の作物中でグルフォシネート耐性形質と重ね合わされたAAD-1(v3)
グルフォシネート耐性(PATまたはbar)は、昆虫抵抗性タンパク質のようなインプット形質のための選択マーカーとして、または特異的にHTC形質としてのいずれかで、現在、北米において栽培される多数の作物の中に存在している。作物には、グルフォシネート耐性のカノーラ、トウモロコシ、およびワタが含まれるがこれらに限定されない。さらなるグルフォシネート耐性作物(例えば、イネ、テンサイ、ダイズ、および芝草)が開発中であるが、現在まで商業的に発売されていない。グルフォシネートは、グリフォセートのように、比較的選択性でなく、広い範囲のイネ科雑草および広葉雑草除草剤である。これはより早く作用し、除草剤適用の24〜48時間後に、処理された葉の乾燥および「焼け」を生じる。これは、迅速な雑草制御の出現のために有利である。しかし、これはまた、標的植物の成長点領域へのグルフォシネートの移行を制限し、多くの種において2つの化合物の相対的な雑草制御性能の評価によって証明されるように、乏しい雑草制御を生じる(Agriliance, 2003)。
【0383】
従来的な育種を通して、または新規な形質転換事象として一緒にのいずれかで、グルフォシネート耐性形質とAAD-1(v3)を重ね合わせることによって、雑草制御の効力、柔軟性、ならびに雑草の変化および除草剤抵抗性の発生を管理する能力が改善できる。以前の実施例において言及したように、AAD-1(v3)で作物を形質転換することによって、単子葉植物作物にAOPP除草剤を選択的に適用することができ、単子葉植物作物は、フェノキシオーキシンの安全性のより高い限界を有し、およびフェノキシオーキシンは、双子葉植物作物に選択的に適用することができる。雑草制御オプションの改善のためのいくつかのシナリオが想定でき、ここで、AAD-1(v3)およびグルフォシネート耐性形質は、任意の単子葉植物種または双子葉植物種において重ね合わせられる。
a)グルフォシネートは、多くのイネ科雑草種および広葉雑草種の制御のために、標準的な発芽後適用割合(200〜1700g ae/ha、好ましくは350〜500g ae/ha)で適用することができる。今日まで、グルフォシネート抵抗性雑草は確認されていない。しかし、グルフォシネートは、グリフォセートよりも、固有により耐性である非常に多くの雑草を有する。
i)固有に耐性であるイネ科雑草種(例えば、エキノコロア(Echinochloa)種またはモロコシ種)は、10〜200g ae/ha(好ましくは20〜100g ae/ha)キザロホップをタンク混合することによって制御できる。
ii)固有に耐性である広葉雑草種(例えば、サオシウム アーベンシス(Cirsium arvensis)およびアポシナム キャノビナム(Apocynum cannabinum))は、これらのより制御することが困難である多年生植物の効果的な制御のため、および一年生植物の広葉雑草種に対して制御の強固さを改善するために、280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜2240g ae/ha 2,4-Dをタンク混合することによって制御できる。
b)グルフォシネート(200〜500g ae/ha)+2,4-D(280〜1120g ae/ha)+キザロホップ(10〜100g ae/ha)の三者の組み合わせは、例えば、より強固な、重複する雑草制御範囲を提供することができる。加えて、重複する範囲は、除草剤抵抗性雑草の管理および遅延のためのさらなるメカニズムを提供する。
【0384】
雑草制御の分野の当業者は、単独で、または1種もしくは複数の市販のAOPP除草剤との組み合わせでの(連続的にもしくは独立して)1種または複数の市販のフェノキシオーキシンの使用が、作物へのAAD-1(v3)形質転換によって可能であることを認識している。これらの化学物質の代表的な他の除草剤の特定の割合は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは同様の編集物、オンラインで編集された表示(例えば、cdms.net/manuf/manuf.asp)、または任意の商業的もしくは学術的な作物保護の手引書、例えば、Crop Protection Guide from Agriliance (2003)において編集されている、除草剤表示によって決定することができる。単独で、タンク混合で、または連続して使用されるかに関わらず、AAD-1(v3)によるHTCにおける使用のために可能にされる各々の代替的な除草剤は、本発明の範囲内にあると見なされる。
【0385】
実施例23-任意の作物中でAHAS耐性形質と重ね合わされたAAD-1(v3)
イミダゾリノン除草剤耐性(AHASなど)は、トウモロコシ、イネ、およびコムギを含むがこれらに限定されない、現在、北米において栽培される多数の作物の中に存在している。さらなるイミダゾリノン耐性作物(例えば、ワタおよびテンサイ)が開発中であるが、現在まで商業的に発売されていない。多くのイミダゾリノン除草剤(例えば、イマザモックス、イマゼサピル、イマザキン、およびイマザピック)は、種々の従来的な作物において選択的に使用されている。イマゼサピル、イマザモックス、および非選択性イマゼサピル(imazapyr)の使用は、AHASなどのようなイミダゾリノン耐性形質を通して可能にされてきた。現在のところイミダゾリノン耐性HTCは、非トランスジェニックであるという利点を有する。この化学クラスは、顕著な土壌残留活性を有し、従って、グリフォセートまたはグルフォシネートに基づく系とは異なり、適用のタイミングを超えて広がる雑草制御を提供することが可能である。しかし、イミダゾリノン除草剤によって制御される雑草の範囲は、グリフォセートほどは広くない(Agriliance, 2003)。加えて、イミダゾリノン除草剤は、多くの雑草が抵抗性を発生する作用の様式(アセトラクテートシンターゼ、ALSの阻害)を有する(Heap, 2004)。従来的な育種を通して、または新規な形質転換事象として一緒にのいずれかで、イミダゾリノン耐性形質とAAD-1(v3)を重ね合わせることによって、雑草制御の効力、柔軟性、ならびに雑草の変化および除草剤抵抗性の発生を管理する能力が改善できる。以前の実施例において言及したように、AAD-1(v3)で作物を形質転換することによって、単子葉植物作物にAOPP除草剤を選択的に適用することができ、単子葉植物作物は、フェノキシオーキシンの安全性のより高い限界を有し、およびフェノキシオーキシンは、双子葉植物作物に選択的に適用することができる。雑草制御オプションの改善のためのいくつかのシナリオが想定でき、ここで、AAD-1(v3)およびイミダゾリノン耐性形質は、任意の単子葉植物種または双子葉植物種において重ね合わせられる。
a)イマゼサピルは、多くのイネ科雑草種および広葉雑草種の制御のために、標準的な発芽後適用割合(35〜280g ae/ha、好ましくは70〜140g ae/ha)で適用することができる。
i)アマランサス ルディス(Amaranthus rudis)、アンブロシア トリフィダ(Ambrosia trifida)、チェノポジウム アルブム(Chenopodium album)のようなALS阻害剤抵抗性広葉雑草(とりわけ、Heap, 2004)は、280〜2240g ae/ha、好ましくは560〜1120g ae/ha)2,4-Dをタンク混合することによって制御できる。
ii)イポモエア(Ipomoea)種のようなイミダゾリノン除草剤に対して固有により耐性である広葉雑草種は、280〜2240g ae/ha、より好ましくは560〜1120g ae/ha 2,4-Dをタンク混合することによって制御できる。
iii)ソルガム ハレペンス(Sorghum halepense)およびロリウム(Lolium)種のようなALS-阻害剤抵抗性イネ科雑草は、10〜200g ae/ha(好ましくは20〜100g ae/ha)キザロホップをタンク混合することによって制御できる。
iv)固有に耐性であるイネ科雑草種(例えば、アグロピロン レペンス(Agropyron repens))は、10〜200g ae/ha(好ましくは20〜100g ae/ha)キザロホップをタンク混合することによって制御できる。
b)イマゼサピル(35〜280g ae/ha、好ましくは、70〜140g ae/ha)+2,4-D(280〜1120g ae/ha)+キザロホップ(10〜100g ae/ha)の三者の組み合わせは、例えば、より強固な、重複する雑草制御範囲を提供することができる。加えて、重複する範囲は、除草剤抵抗性雑草の管理および遅延のためのさらなるメカニズムを提供する。
【0386】
雑草制御の分野の当業者は、単独で、または1種もしくは複数の組み合わせでの、種々の市販のイミダゾリノン除草剤、フェノキシオーキシン除草剤、またはAOPP除草剤のいずれかの使用が、従来的な育種または遺伝子操作のいずれかによる、AAD-1(v3)形質転換および任意のイミダゾリノン耐性との重ね合わせによって可能であることを認識している。これらの化学物質の代表的な他の除草剤の特定の割合は、CPR(Crop Protection Reference)書籍もしくは同様の編集物、オンラインで編集された表示(例えば、cdms.net/manuf/manuf.asp)、または任意の商業的もしくは学術的な作物保護の手引書、例えば、Crop Protection Guide from Agriliance (2003)において編集されている、除草剤表示によって決定することができる。単独で、タンク混合で、または連続して使用されるかに関わらず、AAD-1(v3)によるHTCにおける使用のために可能にされる各々の代替的な除草剤は、本発明の範囲内にあると見なされる。
【0387】
実施例24-イネにおけるAAD-1(v3)
24.1-培地の説明
使用する培地を1M KOHでpH 5.8に調整し、2.5g/1 Phytagel(Sigma)で固化した。胚形成カルスを、40ml半固形培地を含む100×20mm ペトリ皿中で培養した。イネ小植物をMagentaボックス中の50ml培地上で生育させた。細胞懸濁液を、35ml液体培地を含む125mlコニカルフラスコ中で維持し、125rpmで回転させた。胚形成培養の誘導および維持は、暗所にて25〜26℃で行い、植物の再生および全植物培養は16時間光周期で行った(Zhang et al. 1996)。
【0388】
胚形成カルスの誘導および維持は以前に記載されたようにNB基礎培地上で行ったが(Li et al. 1993)、500mg/lグルタミンを含むように適合させた。懸濁培養を開始し、マルトースの代わりに30g/lを含めたSZ液体培地(Zhang et al. 1998)中で維持した。浸透培地(NBO)は、各0.256Mのマンニトールおよびソルビトールの添加を伴うNB培地からなった。ハイグロマイシンB耐性カルスを、50mg/lハイグロマイシンを補充したNB培地で3〜4週間選択した。プレ再生を、2,4-ジクロロフェノキシ酢酸(2,4-D)を有さないが、2mg/l 6-ベンジルアミノプリン(BAP)、1mg/l α-ナフタレン酢酸(NAA)、5mg/lアブシジン酸(ABA)および50mg/l ハイグロマイシンBの添加を伴うNB培地からなる培地(PRH50)上で1週間行った。続いて、2,4-Dを含まず、3mg/l BAP、0.5mg/l NAA、および50mg/lハイグロマイシンBを補充したNB培地を含む再生培地(RNH50)上での培養を通して、シュートが再生するまで、小植物を再生させた。1%スクロースおよび50mg/lハイグロマイシンBを補充した半分の強度のMurashigeとSkoogの基礎塩およびGamborgのB5ビタミンを有する発根培地(1/2MSH50)に、シュートを移した。
【0389】
24.2-組織培養物の発生
オリザ サティバ(Oryza sativa)L.ジャポニカ 栽培種タイペイ(L. japonica cv. Taipei)309の成熟乾燥種子を、Zhang et al. 1996において記載されるように殺菌した。胚形成組織を、暗所でNB培地上で殺菌成熟イネ種子を培養することによって誘導した。約1mm直径の一次カルスを胚盤から取り出し、SZ液体培地中で細胞懸濁を開始するために使用した。次いで、懸濁物を、Zhang 1995に記載されるように維持した。懸濁物に由来する胚発生組織を、以前の継代培養の3〜5日後に液体培養から取り出し、NBO浸透培地に移し、ペトリ皿中で約2.5cmの横方向の円を形成して、ボンバードメントの前4時間培養した。ボンバードメントの16〜20時間後、組織を、NBO培地からNBH50ハイグロマイシンB選択培地に移し、ボンバードメント表面が上側を向くことを確実にし、および暗所で14〜17時間インキュベートした。次いで、新たに形成されたカルスを、もともとのボンバードメント移植片から分離し、同じ培地のすぐ近くに配置した。さらに8〜12時間後、比較的緻密な、不透明なカルスが目視的に同定され、および暗所で7日間、PRH50プレ再生培地に移した。次いで、より緻密でかつ不透明になった生長しているカルスを、16時間光周期下で、14〜21日間の期間、RNH50再生培地に継代培養した。再生しているシュートを、1/2MSH50培地を含むMagentaボックスに移した。単一の移植片から再生された複数の植物は同胞と見なされ、1つの独立した植物系統として扱った。植物を、それが厚い白色の根を生じ、1/2MSH50培地上で元気に生長した場合には、hph遺伝子について陽性と点数付けした。一旦小植物がMagentaボックスの上端に達したら、これらは1週間、100%湿度下で、6cmポット中の土壌に移し、次いで、30℃の14時間明期、および21℃の暗期の生育チャンバーに移し、2〜3週間後、温室中の13cmポットに移植した。種子を収集し、37℃で1週間乾燥させ、その後4℃で保存した。
【0390】
24.3-微粒子銃ボンバードメント
すべてのボンバードメントは、Biolistic PDS-1000/He(商標)システム(Bio-Rad, Laboratories, Inc.)を用いて実施した。3mgの1.0ミクロン直径の金粒子を1回、100%エタノールで、2回滅菌蒸留水で洗浄し、およびシリコン処理したEppendorfチューブ中の50μl水中に懸濁した。1:6モル比のpDOW3303(Hpt含有ベクター):pDAB3403を表す5μgプラスミドDNA、20μlスペルミジン(0.1M)および50μl 塩化カルシウム(2.5M)を金懸濁物に加えた。この混合物を室温で10分間インキュベートし、10000rpmで10秒間ペレット化し、60μl冷100%エタノール中に再懸濁し、および8〜9μlを各マイクロキャリアに分配した。組織試料を、Zhang et al. (1996)によって記載されるように、1100psiおよび27inのHg真空でボンバードメントした。
【0391】
24.4-耐性試験
3〜5葉段階のイネ小植物に、1% (v/v) Agridex作物オイル濃縮物を含むDuPont(商標)Assure(登録商標)IIの0.3%(v/v)溶液を用いて、DeVilbissバルブ噴霧器(モデル15-RD ガラスアトマイザー)を使用して噴霧した。この濃度は、約140g ae/haに対応する。各植物に、ドラフト中で、8〜12インチの距離で、噴霧器の6のフル噴出で、全体の植物が同等な割り当ての除草剤で覆われるような方向で噴霧した。各噴出は、約100μlの溶液を小植物に送達した。一旦噴霧されると、小植物は、1時間乾燥し、その後ドラフトから移動した。感受性または抵抗性の評価は、処理後10〜14日(10〜14 DAT)で行い、以下の表35に示す。
【0392】
(表35)

【0393】
24.5-組織の収集、DNAの単離および定量
新鮮な組織をチューブに配置し、4℃で2日間凍結乾燥した。組織を完全に乾燥させた後、タングステンビーズ(Valenite)をチューブ中に配置し、試料を、1分間、Kelcoビーズミルを使用する乾式粉砕に供した。次いで、標準的なDNeasy DNA単離手法に従った(Qiagen, Dneasy 69109)。次いで、抽出したDNAのアリコートをPico Green(Molecular Probes P7589)で染色し、濃度をng/μlで得るために既知の標準を用いてフルオロメーター(BioTek)で読み取った。
【0394】
24.6-サザンブロット分析
サザンブロット分析を、Qiagen DNeasyキットから得た全DNAを用いて実施した。全体で2μgのDNAを、pDAB3403についてHindIIIの一晩消化に供し、組み込みデータを得た。同様に、2μgのDNAを、MfeIの一晩消化に供し、PTUデータを得た。一晩消化の後、〜100ngのアリコートを1%ゲル上で泳動し、完全な消化を保証した。この保証後、試料を、大きな0.85%アガロースゲル上で、一晩40ボルトで泳動した。次いで、ゲルを、0.2M NaOH、0.6M NaCl中で30分間変性させた。次いで、ゲルを、pH 7.5の0.5M Tris HCl、1.5M NaCl中で30分間中和した。次いで、20×SSCを含むゲル装置を、重力によるゲルからナイロンメンブレン(Millipore INYC00010)への転写を得るために一晩設定した。一晩の転写後、次いで、メンブレンを、1200 X100マイクロジュールで、クロスリンカー(Stratagene UV stratalinker 1800)を介してUV光に供した。次いで、メンブレンを、0.1% SDS、0.1 SSC中で45分間洗浄した。45分間の洗浄後、メンブレンを80℃で3時間焼き、次いでハイブリダイゼーションまで4℃に保存した。ハイブリダイゼーション鋳型フラグメントは、プラスミドpDAB3404を使用するコード領域PCRを使用して調製した。全体で100ngの全DNAを鋳型として使用した。20mMの各プライマーを、Takara Ex Taq PCR Polymeraseキット(Mirus TAKRR001A)とともに使用した。サザンフラグメントPCR AAD-1のためのプライマーは

および

であった。PCR反応を、9700 Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において、試料を、94℃で3分間、ならびに94℃で30秒間、65℃で30秒間、および72℃で1分間と45秒間の35サイクル、続いて72℃で10分間に供することによって実行した。
【0395】
産物を1%アガロースゲル上で泳動し、切除し、および次いで、Qiagen(28706)ゲル抽出手法を使用してゲル抽出した。次いで、メンブレンを、Perfect Hyb緩衝液(Sigma H7033)中で1時間、60℃段階のプレハイブリダイゼーションに供した。Prime it RmT dCTP-labeling reaction(Stratagene 300392)手法を使用して、p32を用いたプローブを開発した(Perkin Elmer)。このプローブを、Probe Quant. G50 カラム(Amersham27-5335-01)を使用して精製した。2百万カウントCPMを使用して、サザンブロットを一晩ハイブリダイズさせた。一晩のハイブリダイゼーションの後、次いで、ブロットを、0.1% SDS、0.1 SSC中で65℃における2回の20分間の洗浄に供した。次いで、ブロットを、ホスホルイメージスクリーンに一晩露光させ、ストームスキャナー(MOLECULAR DEVICES)を使用してスキャンした。結果の要約を表36に示す。
【0396】
(表36)サザンの結果

【0397】
植物63-1Aおよび63-1Fは同じ事象ではない。植物63-4Aおよび63-4Dは同じ事象である。これらの事象は予測したサイズのPTUを有したが、これらは非常に複雑である。このサザンブロットPTUデータは。発現データおよび噴霧データと相関する。試料63-6Cは、統合とPTUサザンブロットの両方を実行するために十分なDNAが存在しなかった。
【0398】
24.7-ウェスタンデータ
試料調製および分析条件は以前に記載した通りであった。5つのトランスジェニックイネ系統および1つの非トランスジェニック対照を、ELISAおよびウェスタンブロットを使用して、AAD-1発現について分析した。AAD-1は、4つの系統(63-1A、63-1F、63-4Bおよび63-4D)において検出したが、63-1C系統すなわち対照植物においては検出されなかった。発現レベルは、全可溶性タンパク質の15.6〜183ppmの範囲であった。結果の要約を表37に示す。
【0399】
(表37)

【0400】
実施例25-芝草形質転換手法
アグロバクテリウム チュメファシエンスによって媒介されるコヌカグサの、以下に記載するような「bar」遺伝子の代わりに置換されたAAD-1(v3)を用いる遺伝子形質転換は、以下に一般的に記載されるように、種子(栽培種ペンA-4(cv. Penn-A-4))から開始される胚形成カルスを通して達成することができる。「Efficiency of Agrobacterium tumefaciens-mediated turfgrass (Agrostisstolonifera L) transformation」(Luo et. al., 2004)を参照されたい。
【0401】
カルスを、イネユビキチンプロモーターによっていずれかが駆動される除草剤抵抗性bar遺伝子を含むスーパーバイナリーベクターを有するA. チュメファシエンス株(LBA4404)で感染させた。全体の安定な形質転換効率は、18%〜45%の範囲であった。サザンブロットおよび遺伝子分析は、コヌカグサゲノムにおける導入遺伝子の組み込み、およびT1世代における導入遺伝子の安定な発現を確認した。すべての独立した形質転換事象は、1〜3コピーの導入遺伝子を有し、大多数が(60〜65%)単一コピーのみの外来性遺伝子を含み、見かけの再配列はなかった。
【0402】
25.1-胚形成カルス誘導のための種子の調製
成熟種子を、サンドペーパーで皮をむき、10%(v/v)Clorox漂白剤(6%次亜塩素酸ナトリウム)プラス0.2%(v/v)Tween20(ポリソルベート20)中で激しく振盪しながら90分間表面殺菌した。滅菌蒸留水中で5回すすいだ後、種子をカルス誘導培地(MS塩およびビタミン、30g/lスクロース、500mg/lカゼイン加水分解物、6.6mg/l 3,6-ジクロロ-o-アニス酸(ジキャンバ)、0.5mg/l 6-ベンジルアミノプリン(BAP)および2g/l Phygel)上に配置した。培地のpHは、120℃で20分間オートクレーブする前に5.7に調整した。
【0403】
25.2-胚形成カルス誘導
調製した種子移植片を含む培養プレートを、室温にて6週間、暗所に保持した。胚形成カルスを目視的に選択し、共培養の1週間前に、室温にて1週間、暗所で新鮮なカルス誘導培地に対して継代培養した。
【0404】
25.3-アグロバクテリウム誘導および共培養
アグロ-感染の1日前に、胚形成カルスを1〜2mm小片に分割し、100μM アセトシリンゴンを含むカルス誘導培地上に配置した。次いで、10μlアリコートのアグロバクテリウム(LBA4404)懸濁物(660nmにおいてOD=1.0)をカルスの各小片に適用し、続いて25℃で3日間、暗所における共培養を行った。
【0405】
25.4-休止段階およびアグロバクテリウム制御
次いで、抗生物質処理段階のために、カルスを、カルス誘導培地プラス125mg/lセフォタキシムおよび250mg/lカルベニシリン上に移しかつ培養して、細菌増殖を抑制した。
【0406】
25.5-選択および潜在的なトランスジェニックコロニーの同定
引き続いて、選択のために、カルスを、250mg/lセフォタキシムおよび10mg/lホスフィノスリシン(PPT)を含むカルス誘導培地に8週間移動した。抗生物質処理および全体の選択プロセスを、暗所にて室温で実施した。選択の間の継代培養の間隔は代表的には3週間であった。
【0407】
25.6-トランスジェニック植物の再生
植物再生のために、PPT抵抗性の増殖しているカルス事象を、最初に、セフォタキシム、PPTまたはハイグロマイシンで補充した再生培地(MS基礎培地、30g/lスクロース、100mg/lミオ-イノシトール、1mg/l BAPおよび2g/l Phytagel)に移した。これらのカルスを暗所にて、室温で1時間保持し、次いで、シュートを発生するために明所に2〜3週間移動した。PPT選択ではアルビノ植物はなかった(ハイグロマイシンは、これが選択剤として使用される場合には、高レベルのアルビノ植物を生じる)。
【0408】
25.7-根の誘導および温室への移動
次いで、選択圧を維持し、かつ任意の残存するアグロバクテリウム細胞を抑制しながら根生長を促進するために、小さなシュートを分離し、ならびに、PPTおよびセフォタキシムを含むホルモンフリーの再生培地に移した。
【0409】
25.8-トランスジェニック植物の春化および外部交配
トランスジェニック植物を、屋外で、12月中の冬至まで、封じ込め苗床内で維持した(3〜6ヶ月)。次いで、春化植物を温室に移し、16/8時間の光周期下で25℃で保持し、他の花粉の供給源からそれらを物理的に単離した、非トランスジェニック野生型植物によって取り囲んだ。植物は、温室に戻した後3〜4週間で開花を始めた。これらを、周囲の野生型植物からの花粉とともに外部交配した。各個々のトランスジェニック植物から収集した種子を、土壌中で25℃にて発芽させ、T1植物を、さらなる分析のために温室内で生育させた。
【0410】
25.9-他の標的イネ科雑草
本発明に従うAAD-1形質転換のために標的とすることができる他のイネ科雑草には以下が含まれる:一年生牧草(Annual meadowgrass)(ポア アヌア (Poa annua))、バヒアグラス(Bahiagrass)、ベントグラス(Bentgrass)、ベルムダグラス(Bermudagrass)、ブルーグラス(Bluegrass)、ブルーステム(Bluestems)、ブロメグラス(Bromegrass)、ブラウントップベント(Browntop bent)(アグロスチス カピラリエス(Agrostis capillaries)、バッファローグラス(Buffalograss)、カナリー グラス(Canary Grass)、カーペットグラス(Carpetgrass)、センチピードグラス(Centipedegrass)、チューイング フェスキュー(Chewings fescue)(フェスチュカ ルブラ コミュテート (Festuca rubra commutate))、クラブグラス(Crabgrass)、クリーピング ベント(Creeping bent)(アグロスティス ストロニフェラ (Agrostis stolonifera))、クレステッド ヘアグラス(Crested hairgrass)コエレリア マクランサ (Koeleria macrantha))、ダリスグラス(Dallisgrass)、フェスキュー(Fescue)、フェストリウム(Festolium)、ハード/シープスフェスキュー(Hard/sheeps fescue)(フェスチュカ オヴィナ (Festuca ovina))、グラマグラス(Gramagrass)、インディアングラス(Indiangrass)、ジョンソングラス(Johnsongrass)、ラブグラス(Lovegrass)、ミックス(エクイン (Equine)、パスチュア (Pasture) など)、ネイティブ グラス(Native Grasses)、オーチャードグラス(Orchardgrass)、ペレニアル ライグラス(Perennial ryegrass)ロリウム ペレネ (Lolium perenne)、レッドトップ(Redtop)、レスキューグラス(Rescuegrass)、一年生および多年生のライグラス(Ryegrass)、スレンダー クリーピング レッド フェスキュー(Slender creeping red fescue)フェスチュカ ルブラ トリコフィラ (Festuca rubra trichophylla)、スムースストークメードーグラス(Smooth- stalked meadowgrass)ポア プラテンシス (Poa pratensis)、セントオーガスチン(St. Augustine)、ストロングクリーピングレッドフェスキュー(Strong creeping red fescue)フェスチュカ ルブラ ルブラ(Festucarubra rubra)、スーダングラス(Sudangrass)、スイッチグラス(Switchgrass)、トールフェシキュー(Tall fescue)フェスチュカ アルンジナセア (Festuca arundinacea)、ティモシー(Timothy)、タフテッドヘアーグラス(Tufted hairgrass)デスチャンプシア カエピトーサ (Deschampsia caespitosa)、牧草(Turfgrasses)、ウィートグラス(Wheatgrass)、およびゾイシアグラス(Zoysiagrass)。
【0411】
実施例26-カノーラにおけるAAD-1(v3)
26.1-カノーラ形質転換
2,4-Dに対する抵抗性を付与するAAD-1(v3)遺伝子を、アグロバクテリウム媒介形質転換を用いてブラシカ ナパス(Brassica napus)var.Nexera* 710を形質転換するために使用した。構築物は、CsVMVプロモーターによって駆動されるAAD-1(v3)遺伝子およびAtUbi10プロモーターによって駆動されるPat遺伝子を含んだ。
【0412】
種子を10分間、10%の市販の漂白剤で表面殺菌し、滅菌蒸留水で3回すすいだ。次いで、種子を半分濃度のMS基礎培地(Murashige and Skoog, 1962)上に配置し、25℃および16時間明期/8時間暗期の光周期で設定した生育レジメ(regime)下で維持した。
【0413】
胚軸セグメント(3〜5mm)を5〜7日齢芽生えから切除し、前処理としてカルス誘導培地K1D1(1mg/lカイネチンおよび1mg/l 2,4-Dを有するMS培地)上に配置した。次いで、セグメントをペトリ皿に移し、pDAB721を含むアグロバクテリウムZ707SまたはLBA4404株で処理した。アグロバクテリウムは、暗所にて28℃で一晩、150rpmのシェーカー上で増殖させ、引き続いて培地に再懸濁した。
【0414】
アグロバクテリウムを用いる胚軸セグメントの処理の30分後、これらをカルス誘導培地上に3日間再配置した。共培養後、セグメントをK1D1TC(250mg/l カルベニシリンおよび300mg/l チメンチンを含むカルス誘導培地)に、回収の1週間配置した。代替として、セグメントを、選択培地K1D1H1(1mg/l ハービアス(Herbiace)を有する上記の培地)上に直接配置した。カルベニシリンおよびチメンチンは、アグロバクテリウムを死滅させるための使用した抗生物質であった。選択剤ハービアスは、形質転換細胞の成長を可能にした。
【0415】
35個の独立した事象からのカルス試料をPCRによって試験した。試験した35個のすべての試料は、AAD-1(v3)の存在について陽性であったのに対して、非形質転換対照は陰性であった(PCRアッセイ法の節)。10個のカルス試料は、ELISAによって決定されるように、AAD-1タンパク質を発現することを確認した。
【0416】
次いで、カルス化した胚軸セグメントを、B3Z1H1(MS培地、3mg/l ベンジルアミノプリン、1mg/l ゼアチン、0.5gm/l MES [2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸]、5mg/l 硝酸銀、1mg/l ハービアス、カルベニシリン、チメンチン)シュート再生培地上に配置した。3週間後、シュートが再生し始めた。シュートに沿った胚軸セグメントをB3Z1H3培地(MS培地、3mg/1 ベンジルアミノプリン、1mg/l ゼアチン、0.5gm/l MES [2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸]、5mg/l 硝酸銀、3mg/l ハービアス、カルベニシリン、チメンチン)上に、次の3週間移した。
【0417】
シュートを胚軸セグメントから切除し、シュート伸長培地MESH10(MS, 0.5gm/l MES、10mg/l ハービアス、カルベニシリン、チメンチン)に、2〜4週間移した。伸長したシュートを、根誘導のために、MSI.1(0.1 mg/l インドール酢酸を有するMS)上で培養する。一旦植物が十分に確立された根系を有したら、これらを土壌に移植した。植物を、Conviron内の制御された環境条件下で1〜2週間馴化させ、その後温室に移した。
【0418】
形質転換T0植物を、T1種子を得るために温室内で自家受粉した。T0植物およびT1子孫に、AAD-1(v3)遺伝子による保護のレベルを確立するために、一定の範囲の除草剤濃度を噴霧した。
【0419】
26.2-「分子分析」:カノーラの材料および方法
26.2.1-DNAを収集する組織の単離および定量
新鮮な組織をチューブに配置し、4℃で2日間凍結乾燥した。組織を完全に乾燥させた後、タングステンビーズ(Valenite)をチューブ中に配置し、試料を、1分間、Kelcoビーズミルを使用する乾式粉砕に供した。次いで、標準的なDNeasy DNA単離手法に従った(Qiagen, DNeasy 69109)。次いで、抽出したDNAのアリコートをPico Green(Molecular Probes P7589)で染色し、濃度をng/μlで得るために既知の標準を用いてフルオロメーター(BioTek)で読み取った。
【0420】
26.2.2-ポリメラーゼ連鎖反応
全体で100ngの全DNAを鋳型として使用した。20mMの各プライマーを、Takara Ex Taq PCR Polymeraseキット(Mirus TAKRR001A)とともに使用した。コード領域PCR AAD-1(v3)のためのプライマーは

および

であった。PCR反応を、9700 Geneampサーモサイクラー(Applied Biosystems)において、試料を、94℃で3分間、ならびに94℃で30秒間、65℃で30秒間、および72℃で2分間の35サイクル、続いて72℃で10分間に供することによって実行した。PCR産物を、EtBrで染色した1%アガロースゲル上での電気泳動によって分析した。試験したAAD-1(v3)事象を有する35植物からの35個の試料が陽性と試験された。3個の陰性対照は陰性と試験された。
【0421】
26.3-ELISA
以前の節において確立されたELISAを使用して、AAD-1タンパク質を、10個の異なるカノーラ形質転換事象において検出した。発現レベルは、全可溶性タンパク質(TSP)の150〜1000ppm以上の範囲であった。3つの異なる非形質転換カルス試料を並行して試験し、これはほどんどシグナルを検出しなかった。このことは、このアッセイ法において使用した抗体が、カノーラ細胞マトリックスに対して最小限の交差反応性を有することを示す。結果の要約を表38に示す。
【0422】
(表38)カノーラカルスにおけるAAD-1の発現

【0423】
参考文献







【配列表フリーテキスト】
【0424】
配列の簡単な説明
SEQ ID NO:1は、rdpA/AAD-1(v1)遺伝子を増幅するために使用したフォワードプライマーの配列である。
SEQ ID NO:2は、rdpA/AAD-1(v1)遺伝子を増幅するために使用したリバースプライマーの配列である。
SEQ ID NO:3は、スフィンゴビウム ハービシドボランス(Sphingobium herbicidovorans)からのAAD-1(v1)のヌクレオチド配列である。
SEQ ID NO:4は、除去される内部のNotI制限部位を有する、ネイティブAAD-1遺伝子の核酸配列である。この遺伝子は、AAD-1(v2)と称する。DNA配列決定は、正確なPCR産物が生成されたが、アミノ酸212におけるアルギニンからシステインへの故意でない変化が作製されたことを確認した。
SEQ ID NO:5は、「植物に最適化された」DNA配列AAD-1(v3)である。この「遺伝子」は、SEQ ID NO:11をコードし、これは、第2の位置におけるアラニン残基の付加を除いてはSEQ ID NO:9と同じである。付加的なアラニンコドン(GCT)は、引き続くクローニング操作を可能にするために、ATG開始コドンに広がるNocI部位(CCATGG)をコードするように含まれる。
SEQ ID NO:6(「rdpA(ncoI)」)およびSEQ ID NO:7(「3'saci」)は、フェイルセーフPCRシステム(Epicenter)を使用してDNAフラグメントを増幅するために使用した。
SEQ ID NO:8は、「3'SacIプライマー」とともに使用した別のPCRプライマー(「BstEII/Del NotI」)である。
SEQ ID NO:9は、スフィンゴビウム ハービシドボランスからのAAD-1(v1)遺伝子によってコードされるネイティブアミノ酸配列である。
SEQ ID NO:10は、SEQ ID NO:4のAAD-1(v2)DNA配列によってコードされるアミノ酸配列である。
SEQ ID NO:11は、SEQ ID NO:5のAAD-1(v3)の植物に最適化されたDNA配列によってコードされるアミノ酸配列である。
SEQ ID NO:12は、ネイティブAAD-2(v1)遺伝子のDNA配列である。
SEQ ID NO:13は、AAD-2(v1)タンパク質のアミノ酸配列である。
SEQ ID NO:14は、クローニングのためにAAD-2(v1)DNAを増幅するために使用されるフォワードプライマーである。
SEQ ID NO:15は、クローニングのためにAAD-2(v1)DNAを増幅するために使用されるリバースプライマーである。
SEQ ID NO:16はM13フォワードプライマーである。
SEQ ID NO:17はM13リバースプライマーである。
SEQ ID NO:18は、クローニングのためにAAD-2(v1)DNAを増幅するために使用されるフォワードプライマーである。
SEQ ID NO:19は、クローニングのためにAAD-2(v1)DNAを増幅するために使用されるリバースプライマーである。
SEQ ID NO:20は、ネイティブダイズEPSPSタンパク質である。
SEQ ID NO:21は、二重変異ダイズEPSPSタンパク質配列であり、残基183における変異(ネイティブタンパク質のスレオニンがイソロイシンで置き換えられている)、および残基187における変異(ネイティブタンパク質におけるプロリンがセリンで置き換えられている)を含む。
SEQ ID NO:22は、SEQ ID NO:21のEPSPSタンパク質をコードするダイズに偏ったDNA配列である。
SEQ ID NO:23はプライマーPat 5-3である。
SEQ ID NO:24はプライマーPat 3-3である。
SEQ ID NO:25はフォワードプライマーAAD-1 PTUである。
SEQ ID NO:26はリバースプライマーAAD-1 PTUである。
SEQ ID NO:27は、コード領域PCR AAD-1のためのフォワードプライマーである。
SEQ ID NO:28は、コード領域PCR AAD-1のためのリバースプライマーである。
SEQ ID NO:29は、AAD-2(v2)ヌクレオチド(植物に最適化)である。
SEQ ID NO:30は、翻訳されたAAD-2(v2)タンパク質配列である。
SEQ ID NO:31は、サザンフラグメントPCR AAD-1フォワードプライマーである。
SEQ ID NO:32は、サザンフラグメントPCR AAD-1リバースプライマーである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
SEQ ID NO:9またはSEQ ID NO:9の変種のアミノ酸配列を含むAAD-1タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含むトランスジェニック植物細胞であって、該変種がアリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ活性、少なくとも1つのアミノ酸欠失または保存性置換、およびSEQ ID NO:9との少なくとも95%の配列同一性を有する、トランスジェニック植物細胞。
【請求項2】
植物細胞が双子葉植物細胞および単子葉植物細胞からなる群より選択される、請求項1に記載の細胞。
【請求項3】
植物細胞が双子葉植物細胞であり、ワタ細胞、タバコ細胞、カノーラ細胞、ダイズ細胞、およびシロイヌナズナ(Arabidopsis)細胞からなる群より選択される、請求項2に記載の細胞。
【請求項4】
植物細胞がイネ細胞およびトウモロコシ細胞からなる群より選択される単子葉植物細胞である、請求項2に記載の細胞。
【請求項5】
ポリヌクレオチドの発現がアリールオキシアルカノエート除草剤に対して細胞を耐性にする、請求項1に記載の複数の細胞を含むトランスジェニック植物。
【請求項6】
除草剤がフェノキシオーキシン除草剤である、請求項5に記載の植物。
【請求項7】
除草剤が2,4-ジクロロフェノキシ酢酸、MCPA、ジクロルプロップ、およびメコプロップからなる群より選択される、請求項5に記載の植物。
【請求項8】
除草剤がアリールオキシフェノキシプロピオネートである、請求項5に記載の植物。
【請求項9】
除草剤が、フルアジホップ、ハロキシホップ、ジクロホップ、キザロホップ、フェノキサプロップ、メタニホップ、シハロホップ、およびクロジノホップからなる群より選択される、請求項5に記載の植物。
【請求項10】
ポリヌクレオチドの発現が、フェノキシオーキシン除草剤とアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤の両方に対して植物を抵抗性にする、請求項5に記載の植物。
【請求項11】
第2の除草剤抵抗性遺伝子をさらに含む、請求項5に記載の植物。
【請求項12】
第2の除草剤抵抗性遺伝子が、グリフォセート、グルフォシネート、ALS阻害剤、4-ヒドロキシフェニル-ピルビン酸-ジオキシゲナーゼ(HPPD)の阻害剤、およびプロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ(PPO)の阻害剤からなる群より選択される除草剤に対して植物を抵抗性にする、請求項11に記載の植物。
【請求項13】
フィールドが少なくとも1種の請求項5に記載の植物を含み、フェノキシオーキシン除草剤およびアリールオキシフェノキシプロピオネート除草剤からなる群より選択される第1の除草剤を、該フィールドの少なくとも一部に適用する工程を含む、フィールド中で少なくとも1種の雑草を制御する方法。
【請求項14】
除草剤がキラルフェノキシオーキシンのR-エナンチオマーである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
除草剤がR-ジクロルプロップおよびR-メコプロップからなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
除草剤がアキラルフェノキシオーキシンである、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
除草剤が2,4-DおよびMCPAからなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
第1の除草剤がアリールオキシフェノキシプロピオネートであり、植物が単子葉植物である、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
単子葉植物が、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ライムギ、芝草、オートムギ、モロコシ、および牧草からなる群より選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
第1の除草剤がフェノキシオーキシンであり、植物が双子葉植物である、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
双子葉植物が、ワタ、タバコ、カノーラ、およびダイズからなる群より選択される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第2の除草剤を適用する工程を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項23】
第1の除草剤および第2の除草剤が連続的に適用される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
第1の除草剤および第2の除草剤が同時に適用される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
第1の除草剤がフェノキシオーキシンであり、第2の除草剤がアリールオキシフェノキシプロピオネートである、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
植物がグリフォセートに対して抵抗性である、請求項13に記載の方法。
【請求項27】
R-エナンチオマーがラセミ混合物の成分である、請求項14に記載の方法。
【請求項28】
植物が、該植物を第2の除草剤に対して抵抗性にする第2の除草剤抵抗性遺伝子をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
第2の遺伝子が、改変AHAS(アセトヒドロキシ酸シンターゼ)、SurA、SurB、Csr1、Csr1-1、Csr1-2、改変EPSPS(5-エノールピルビルシキミ酸-3-ホスフェートシンターゼ)、GOX、GAT、PAT(ホスフィノスリシン-N-アセチルトランスフェラーゼ)、bar、およびジキャンバ分解酵素からなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
第2の除草剤が、グリフォセート、グルフォシネート、ジキャンバ、アセト乳酸シンターゼ阻害剤、プロトポルフィリノーゲンオキシダーゼ阻害剤、およびヒドロキシフェニル-ピルビン酸-ジオキシゲナーゼ阻害剤からなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
第2の除草剤が、イミダゾリノン、スルホニルウレアおよびトリアゾロピリミジン除草剤からなる群より選択されるアセト乳酸シンターゼ阻害剤である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
第2の除草剤が、イマザモックス、イマゼサピル、イマザキン、およびイマザピックからなる群より選択されるイミダゾリノンである、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
第1の除草剤がフェノキシオーキシンであり、第2の除草剤がグリフォセートおよびグルフォシネートからなる群より選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
フェノキシオーキシンが2,4-Dであり、第2の除草剤がグリフォセートである、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
第1の除草剤がアリールオキシフェノキシプロピオネートであり、第2の除草剤がグリフォセートである、請求項28に記載の方法。
【請求項36】
第1の除草剤が、キザロホップ、ハロキシホップ、およびシハロホップからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
第2の除草剤が、アミドスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、クロルスルフロン、シノスルフロン、フルピルスルフロン、フォラムスルフロン、ハロスルフロン、ニコスルフロン、プリミスルフロン、プロスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリフロキシスルフロン、およびトリフルスルフロンからなる群より選択されるスルホニルウレアである、請求項31に記載の方法。
【請求項38】
第3の除草剤を適用する工程をさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項39】
除草剤が2,4-D;キザロホップ;およびグルフォシネートである、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
第1の除草剤をフィールドに適用する工程、および該第1の除草剤の適用の14日以内に該フィールドに種子を播種する工程を含み、該種子が請求項1の細胞を含み、該第1の除草剤が、フェノキシオーキシンおよびアリールオキシフェノキシプロピオネートからなる群より選択される、フィールドにおいて雑草を制御する方法。
【請求項41】
第1の除草剤が、酸、無機塩、有機塩、エステル、R-エナンチオ特異的異性体、またはラセミ混合物の成分である、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
種子が、第2の除草剤に対して植物を抵抗性にする第二の種子を含み、播種の前にフィールドに第2の除草剤を適用する工程をさらに含む、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
第2の除草剤が、グリフォセート、グラモゾン、およびグルフォシネートからなる群より選択される、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ活性を有するタンパク質をコードし、該タンパク質をコードする核酸分子が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、およびSEQ ID NO:5からなる群より選択される配列の全長相補体と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする、植物中での発現のために最適化されたポリヌクレオチド。
【請求項45】
双子葉植物または単子葉植物中での発現のために最適化されている、請求項44に記載のポリヌクレオチド。
【請求項46】
SEQ ID NO:5を含む、請求項44に記載のポリヌクレオチド。
【請求項47】
フェノキシオーキシンおよびアリールオキシフェノキシプロピオネートからなる群より選択される除草剤を酵素により分解するタンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチドであって、該タンパク質をコードする核酸分子が、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、およびSEQ ID NO:5からなる群より選択される配列の全長相補体とストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドが植物細胞中で機能的であるプロモーターに作動可能に連結されている、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項48】
プロモーターが植物プロモーターである、請求項47に記載のポリヌクレオチド。
【請求項49】
プロモーターが、キャッサバ葉脈モザイクウイルスプロモーターである、請求項47に記載のポリヌクレオチド。
【請求項50】
複数の植物細胞を、請求項44または47に記載のポリヌクレオチドを用いる形質転換に供する工程、および非形質転換細胞を殺傷またはその成長を阻害しながら、該ポリヌクレオチドを発現する形質転換細胞を成長させることを可能にする除草剤の濃度で、該細胞を成長させる工程を含み、該除草剤が、フェノキシオーキシンおよびアリールオキシフェノキシアルカノエートからなる群より選択される、形質転換植物細胞を選択するための方法。
【請求項51】
細胞が植物の細胞であり、形質転換植物を選択するために使用される、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
請求項50に記載の方法において選択マーカーとして使用される、請求項47または50に記載のポリヌクレオチド。
【請求項53】
植物から試料を収集する工程、およびポリヌクレオチドの存在について該試料をアッセイする工程を含む、植物が請求項47または50に記載のポリヌクレオチドを含むか否かを検出する方法。
【請求項54】
ポリヌクレオチドによってコードされるタンパク質の存在について、試料をアッセイする工程を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
ポリヌクレオチドの存在について検出するためのPCRプライマーまたはプローブを使用する工程を含む、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
タンパク質の存在について検出するための抗体を使用する工程を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
請求項1に記載の植物細胞を含む種子。
【請求項58】
請求項57に記載の種子から生長した植物。
【請求項59】
請求項5に記載の植物の一部分、子孫、または無性繁殖物。
【請求項60】
除草剤抵抗性雑草を処理または予防するために使用される、請求項13に記載の方法。
【請求項61】
バチルス チューリンジエンシス(Bacillus thuringiensis)、フォトラブダス(Photorhabdus)、およびジェノラブダズ(Xenorhabdus)からなる群より選択される生物に由来する昆虫抵抗性遺伝子をさらに含む、請求項5に記載の植物。
【請求項62】
真菌抵抗性、ストレス耐性、収量の増加、オイルプロファイルの改善、繊維品質の改善、ウイルス抵抗性、成熟の遅延、低温耐性、および塩耐性からなる群より選択される農学的な形質についての遺伝子をさらに含む、請求項5に記載の植物。
【請求項63】
2,4-D除草剤に対してR-特異的アリールオキシアルカノエートジオキシゲナーゼ活性を有する、核酸によってコードされる酵素を、作物の少なくとも1つの植物細胞に導入する工程を含む、穀物に対して2,4-D除草剤抵抗性を付与する方法。
【請求項64】
グリフォセート耐性作物植物が請求項47に記載のポリヌクレオチドを含み、フィールドの少なくとも一部に、アリールオキシアルカノエート除草剤を適用する工程を含む、該植物のフィールドにおいてグリフォセート抵抗性雑草を制御する方法。
【請求項65】
除草剤がフェノキシオーキシンである、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
除草剤がアリールオキシフェノキシプロピオネートである、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
植物が双子葉植物である、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
植物が単子葉植物である、請求項64に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−200240(P2011−200240A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−109120(P2011−109120)
【出願日】平成23年5月16日(2011.5.16)
【分割の表示】特願2007−510994(P2007−510994)の分割
【原出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【出願人】(505412443)ダウ アグロサイエンシズ リミテッド ライアビリティー カンパニー (10)
【Fターム(参考)】