説明

除錆防錆剤および除錆防錆方法

【課題】
酸洗液による鋼材の酸洗後に発生する錆を除去する除錆機能と、除去後のさらなる錆の発生を防止する防錆機能とを一液で併せ持った除錆防錆剤および除錆防錆方法を提供する。
【解決手段】
酸洗液による鋼材の酸洗後に発生する錆を除去し除去後の錆の発生を防止する除錆防錆剤であって、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とを含むことを特徴とする除錆防錆剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼材の酸洗後に発生する錆を除去するとともに、さらなる錆の発生を防止する除錆防錆剤に関し、またこの除錆防錆剤を用いた鋼材の除錆防錆方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鋼板、棒材、線材などの鋼材の表面には、酸化物皮膜(スケール、錆)が付着しており、その後の加工、めっき、コーティングなどの工程に供するためには、この酸化物皮膜を除去する必要がある。このためには、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、リン酸などの無機酸、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、ギ酸、リンゴ酸、シュウ酸、グルコン酸などの有機酸により洗浄するのが一般的である。この洗浄工程では、(1)酸洗浄、(2)水洗、(3)防錆、(4)乾燥などの工程が採られている。
【0003】
特許文献1には、酸洗浄に代えてpH5.5〜7.5の範囲に調整したホスホン酸系の洗浄液で鋼材を洗浄し、スケールを除去した後、この洗浄液をpH8.0〜9.5の範囲に調整して、鋼材の防錆処理を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−3670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の方法では、鋼材に比較的強固にスケールが形成されている場合、pHが5.5〜7.5の洗浄液では、脱スケールが十分でないことや、洗浄後のpHを8.0〜9.5に調整し防錆処理後再びpHを5.5〜7.5に調整する操作を繰り返すと液が劣化しやすいこと、洗浄液の量が多い場合、pH調整を速やかに均一に行うことが難しいことなどの問題がある。
【0006】
また、pHを5.5〜7.5に調整した洗浄液とそのpHを8.0〜9.5に調整した防錆処理液を別々にして処理を行う場合には、工程が増えること、洗浄液が付着したまま鋼材を防錆処理液に浸漬することになり被処理体の表面付近のpHのバラツキが大きくなり、また処理液のpH管理も煩雑で、防錆効果がバラつくという問題もある。
【0007】
一方、脱スケールを完全に行うため従来の工程(上記(1)〜(4))を採用した場合には、脱スケールを完全に行ったものほど表面が活性な面となり、洗浄直後に新たに錆が発生するため除錆処理の必要があり、また洗浄工程の後の工程に供するまでの間、錆が発生しないように防錆処理を施す必要がある。
【0008】
本発明の目的は、酸洗液による鋼材の酸洗後に発生する錆を除去する除錆機能と、除去後の錆の発生を防止する防錆機能とを一液で併せ持った除錆防錆剤を提供することにある。またそのような除錆防錆剤を用いて鋼材の除錆防錆処理を行う方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、酸洗液による鋼材の酸洗後に発生する錆を除去し除去後の錆の発生を防止する除錆防錆剤であって、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とを含むことを特徴とする除錆防錆剤である。
【0010】
また本発明は、前記除錆防錆剤にさらにリン酸塩を含む前記記載の除錆防錆剤を提供する。
【0011】
また本発明は、前記ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸がヒドロキシエチルイミノ二酢酸である前記記載の除錆防錆剤を提供する。
【0012】
また本発明は、前記リン酸塩がトリポリリン酸ナトリウムである前記記載の除錆防錆剤を提供する。
【0013】
また本発明は、前記キレート剤がクエン酸および没食子酸(C(OH)COOH)の1種以上である前記記載の除錆防錆剤を提供する。
また本発明は、pHを6〜8に調整してなる前記記載の除錆防錆剤を提供する。
【0014】
さらにまた本発明は、酸洗液により鋼材を酸洗した後、該鋼材を前記記載の除錆防錆剤に接触させることを特徴とする鋼材の除錆防錆方法を提供する。
また本発明は、酸洗液が硫酸酸洗液である前記記載の除錆防錆方法を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とを含む処理液に酸洗後の鋼材を浸漬することにより、一液でその鋼材の表面に形成されている錆を除去すると共にその表面を防錆効果のある表面に改質することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の除錆防錆剤は、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とを含むものである。
【0017】
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸は、一般式(I)

COOH
HO−R−N< (I)
COOH

(式中、R、R、Rは、同一または異なって、それぞれ炭素数1〜5のアルキレン基を表す。)
で示される化合物である。
【0018】
一般式(I)において、R、R、Rで示されるアルキレンン基としては、たとえばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基またはペンチレン基があげられる。
【0019】
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、たとえばヒドロキシエチルイミノ二酢酸、ヒドロキシプロピルイミノ二酢酸、ヒドロキシブチルイミノ二酪酸、ヒドロキシペンチルイミノ二吉草酸などがあげられる。このうち、ヒドロキシエチルカルボン酸が好ましく、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸がもっとも好ましい。
【0020】
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸は、遊離のものであってもよく、また塩であってもよい。
【0021】
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸の塩としては、たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウムなどのアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属との塩があげられる。
【0022】
本発明の除錆防錆剤中に含まれるヒドロキシアルキルイミノカルボン酸の量は、除錆防錆剤全体に対して1〜30%、好ましくは10〜25%である。除錆防錆剤におけるヒドロキシアルキルイミノカルボン酸の量が1%より少ないと、除錆防錆効果が十分でなく、30%より多くても効果は上がらず、好ましくない。
【0023】
キレート剤としては、特に限定されず、この技術分野において汎用されるものであれば好適に使用することができ、たとえば、アミノカルボン酸系キレート剤、スルホン酸系キレート剤、ホスホン酸系キレート剤、有機酸、アミノ酸などがあげられる。
【0024】
アミノカルボン酸系キレート剤としては、ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロヘキシルジアミノ四酢酸(CyDTA)があげられる。
【0025】
ホスホン酸系キレート剤としては、アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸もしくはこれらの塩があげられる。
【0026】
有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、オクチル機、シュウ酸、マロン酸、安息香酸、イソフタル酸、フマル酸、コハク酸、クロトン酸、グルタル酸、グリコール酸、乳酸、ヘキサン二酸、ヘプトン二酸、ドデカン酸、ヒドロアクリル酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、グリオキシル酸、サリチル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、プロトカテキュー酸、dl-マンデル酸、アントラニル酸、キナルジン酸、ソルビン酸、没食子酸、ニコチン酸もしくはこれらの塩があげられる。
【0027】
アミノ酸としては、dl−アラニン、アミノ酢酸、L−グルタミン酸もしくはこれらの塩があげられる。
【0028】
キレート剤は、単独で使用してもよく、また1種以上のキレート剤を併用することもできる。
【0029】
本発明で用いるキレート剤としては、上記のうち有機酸が好ましく、とりわけクエン酸または没食子酸が好ましく、クエン酸および没食子酸を併用することにより除錆防錆効果に相乗作用が認められるため、さらに好ましい。
【0030】
本発明の除錆防錆剤中に含まれるキレート剤の量は、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸100重量部に対して1〜60重量部、とりわけ30〜50重量部となる量を使用することが好ましい。
【0031】
1重量部より量が少ないと、除錆防錆効果が十分でなく、50重量部より多いと逆に他の成分との相互作用で効果が減殺される。
【0032】
本発明の除錆防錆剤においては、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とに、リン酸塩を加えることにより、さらに除錆防錆効果を高めることができる。
【0033】
このようなリン酸塩としては、リン酸とアルカリ金属との塩があげられ、リン酸としては、リン酸(オルトリン酸)のほか、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、メタリン酸、ピロリン酸などのリン酸骨格を有するリン酸類化合物があげられる。また塩としては、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属塩があげられる。
【0034】
リン酸塩としては、具体的には例えば、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、テトラポリリン酸ナトリウム、ペンタポリリン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素カリウムなどがあげられる。このうち、特にトリポリリン酸ナトリウムが好ましい。
【0035】
これらのリン酸塩は、1種類を単独で使用してもよく、また2種類以上を併用してもよい。
【0036】
除錆防錆剤中に含まれるリン酸塩の量は、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸を100重量部とすると、30〜100重量部、好ましくは、60〜80重量部である。30重量部より量が少ないと、除錆防錆効果への寄与が十分でなく、100重量部より多いと逆に他の成分との相互作用で効果が減殺されるので好ましくない。
【0037】
本発明の除錆防錆剤は、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、所望によりリン酸塩と、水とを混合して溶解させ、必要に応じてpHを6〜8に調整することによって製造できる。
【0038】
pH調整は、各成分を溶解した溶液に、pH調整剤を加えて混合すればよく、pH調整剤としては、たとえば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミンやモルホリン、ピペラジン、ヘキサミンなどの環状アミン類があげられる。
【0039】
これらの各成分の混合は、特に順序を問わないが、たとえば、室温で撹拌しながら水に、他の成分を、所定量となるよう加えて撹拌することによって行うことができる。
【0040】
このときの混合物の濃度は、水100重量部に対し、各成分の合計は約10〜200重量部程度となるようにすればよく、実際の処理に際して、この濃度のものをさらに所望の濃度まで希釈して使用することができる。
【0041】
また、本発明の除錆防錆方法は、酸洗液により鋼材を酸洗した後、該鋼材を上記の除錆防錆剤に接触させることによって実施することができる。
【0042】
本発明方法において、鋼材の酸洗を行う酸洗液としては、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、リン酸などの無機酸、クエン酸、ヒドロキシ酢酸、ギ酸、リンゴ酸、シュウ酸、グルコン酸などの有機酸の水溶液があげられる。
【0043】
本発明方法においては、とりわけ、塩酸、硫酸、硝酸、フッ酸、リン酸などの無機酸による酸洗後に、本発明の除錆防錆剤を鋼材に接触させることによって、好ましい除錆防錆除効果が得られ、硫酸酸洗後に本発明の除錆防錆剤で除錆防錆処理を行うと特に好ましい結果が得られる。
【0044】
また、酸洗液で酸洗される鋼材としては、鋼板、棒材、線材などがあげられ、これら鋼材はどのような形状のものも使用可能である。これらの鋼材の表面は、熱処理によるスケール(表面酸化物)、室温での錆などで覆われている。
【0045】
硫酸酸洗を行うに際しては、濃度5〜30%の硫酸溶液を調製し、この溶液中に鋼材を浸漬する。浸漬温度は20〜80℃で、浸漬時間は10〜60分間程度行う。この酸洗処理により鋼材の表面の脱スケーリングを行い、錆や汚れを取り除くことができる。
【0046】
酸洗後は、常温で高圧シャワーなどを使用し水による洗浄を行い、表面の残留酸洗液を除去する。鋼材の表面は酸洗により酸化物などが除去されているため活性で、水などにより表面が容易に酸化され水錆が発生する。このために、新たに生じた水錆を除去すると共に、錆が発生しないように防錆処理をすることが必要である。
【0047】
酸洗後の鋼材を除錆防錆剤に接触させるには、酸洗後の鋼材を所定濃度に調整した本発明の除錆防錆剤溶液に浸漬することによって実施できる。
【0048】
このとき、本発明の除錆防錆剤の濃度は、特に制限されないが、好ましくは0.5〜5.0%であり、除錆防錆剤のpHは6〜8である。また、浸漬温度は室温〜40℃で、浸漬時間は30〜100秒間とすることによって、好適に酸洗後の鋼材の除錆および防錆を行うことができる。
【実施例】
【0049】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。実施例および比較例中、処理液の%は、重量%を表す。
【0050】
実施例1
(1)除錆防錆剤の調製
100重量部の水に、室温で撹拌しながら、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(関東化学社製)23.4重量部を溶解し、次いでこれにトリポリリン酸ナトリウム(関東化学社製)16.2重量部を加えて溶解し、さらにキレート剤としてクエン酸(関東化学社製)9.0重量部および没食子酸一水塩(関東化学社製)0.9重量部を加えて溶解し、ジエタノールアミン(関東化学社製)を加えて溶液のpHが7.2になるよう調整した。
ついで、各成分の合計が1%となるよう水で希釈し除錆防錆剤を得た。
【0051】
(2)酸洗鋼材の除錆防錆処理
濃硫酸(98%)を水で希釈して15%の硫酸溶液を調製し、これを硫酸酸洗液とした。鋼材(鋼板、縦50mm、横30mm、厚さ0.5mm)を60℃に保持した上記硫酸酸洗液に約36分浸漬し、その後水洗した。
【0052】
この鋼材を温度50℃、湿度95%で、空気中に1日放置した後、上記(1)の除錆防錆剤に室温で45秒浸漬した。浸漬前の錆の発生状態は、鋼板の面積の50%以上に錆が認められる状態であった。浸漬後の除錆防錆剤の評価は、下記の方法で除錆、防錆状態の評価をした。これらの結果を表1に示す。
【0053】
実施例2
除錆防錆剤の濃度を0.5%にした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0054】
実施例3
除錆防錆剤の濃度を2.0%にした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0055】
実施例4
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸としてヒドロキシエチルイミノ二酢酸を14重量部にした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0056】
実施例5
リン酸塩のトリポリリン酸ナトリウムを無配合にした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0057】
実施例6
キレート剤の没食子酸を含まずクエン酸のみとした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0058】
実施例7
キレート剤としてクエン酸を含まず没食子酸のみとした他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0059】
比較例1
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸のヒドロキシエチルイミノ二酢酸を含まない他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0060】
比較例2
キレート剤を含まない他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0061】
比較例3
リン酸塩およびキレート剤を含まない他は、実施例1と同様にして除錆防錆剤を製造し、これを用いて除錆防錆処理を行った。結果を表1に示す。
【0062】
<評価>
(除錆状態の評価)
硫酸酸洗、水洗後、除錆防錆剤に室温で45秒浸漬した直後、除錆状態を目視にて評価した。
◎ 錆が全く認められない。
○ わずかに錆が認められる。
△ 鋼板の面積の10〜20%に錆が認められる。
× 鋼板の面積の50%以上に錆が認められる。
【0063】
(発錆状態の評価)
除錆防錆剤に浸漬後、温度50℃、湿度95%で、空気中に1日放置した後、錆の発生状態を目視にて評価した。なお、錆の発生状態については、除錆後も錆が残存している場合は、その残存している錆と新たに発生した錆をトータルしての評価である。
◎ 錆が全く認められない。
○ わずかに錆が認められる。
△ 鋼板の面積の10〜20%に錆が認められる。
× 鋼板の面積の50%以上に錆が認められる。
【0064】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸洗液による鋼材の酸洗後に発生する錆を除去し除去後の錆の発生を防止する除錆防錆剤であって、ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸と、キレート剤と、水とを含むことを特徴とする除錆防錆剤。
【請求項2】
さらに、リン酸塩を含むことを特徴とする請求項1記載の除錆防錆剤。
【請求項3】
リン酸塩がトリポリリン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項2に記載の除錆防錆剤。
【請求項4】
ヒドロキシアルキルイミノカルボン酸がヒドロキシエチルイミノ二酢酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の除錆防錆剤。
【請求項5】
キレート剤がクエン酸および没食子酸の1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の除錆防錆剤。
【請求項6】
pHを6〜8に調整してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の除錆防錆剤。
【請求項7】
酸洗液により鋼材を酸洗した後、該鋼材を請求項1〜6のいずれか1項に記載の除錆防錆剤に接触させることを特徴とする鋼材の除錆防錆方法。
【請求項8】
酸洗液が硫酸酸洗液であることを特徴とする請求項7に記載の除錆防錆方法。

【公開番号】特開2013−87357(P2013−87357A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−232076(P2011−232076)
【出願日】平成23年10月21日(2011.10.21)
【出願人】(000213840)朝日化学工業株式会社 (47)
【Fターム(参考)】