説明

階段

【課題】木製でも十分な強度を発揮する、らせん状の階段を提供する。
【解決手段】平面視したときにn角形の各頂点にそれぞれ位置する第1から第nまでのn本の中心柱と、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されている下水平桁と、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないように、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されている上水平桁と、下水平桁および上水平桁に架け渡されているささら桁と、ささら桁に支持されている踏み板とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、階段に関し、さらに詳しくは、n角形の各頂点に位置するように、n本の中心柱を立設し、これらn本の中心柱の外側をらせん状に廻るように、ささら桁を設け、このささら桁に踏み板を設けた階段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、種々のらせん階段が提供されているが、これらの多くは、下記の特許文献1に開示されているように、鋼製の1本の中心柱の周囲に、鋼製の複数の踏み板を、らせん状に配置しつつ、片持ち状態で支持させたものである。
なお、下記の特許文献2には、木製のらせん階段が開示されている。
また、下記の特許文献3には、平面視三角形状のらせん階段が開示されている。
【特許文献1】特開2003−239484号公報
【特許文献2】特開2005−325622号公報
【特許文献3】特開平10−183987号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、1本の中心柱の周囲に、複数の踏み板を、片持ち状態で支持させるという構造では、十分な強度を発揮させるためには、中心柱および踏み板に高い強度が必要とされ、実用的なコストや意匠を考慮すれば、使用できる素材は、例えば、鋼材等に限られる。
そこで、本発明は、平面視したときにn角形(n≧3)の各頂点にそれぞれ位置するように、第1から第nまでのn本の中心柱を立設し、また、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、下水平桁を固定し、また、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないようにしつつ、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、上水平桁を固定し、さらに、下水平桁と上水平桁とに架け渡すようにして、ささら桁を固定し、そして、ささら桁に、踏み板を支持させることにより、素材の選択範囲を広げることができる、らせん状の階段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(第1の発明)
第1の発明は、階段に係るものであって、平面視したときにn角形(nは3以上の整数)の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第nまでのn本の中心柱と、水平になるように、かつ、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、下水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分および上水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されているささら桁と、ささら桁に支持されて固定されている踏み板41とを備えていることを特徴とする。
【0005】
ここで、本発明に係る階段は、n角形の各頂点に位置するように、n本の中心柱を立設し、これらn本の中心柱の外側をらせん状に廻るように、ささら桁を設け、このささら桁に踏み板41を設けたものである。
また、「中心柱」は、らせん状の階段の中心部分に立設される柱である。
本発明では、らせん状の階段の中心部分には、第1から第nまでのn本の中心柱が立設される。また、本発明では、「n」は、3以上の整数を意味する。また、n本の中心柱は、らせん状の階段の中心に立設されるものであるが、一箇所に束ねるようにして立設されるものではなく、また、一直線上に並べて立設されるものでもない。n本の中心柱は、n角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設されるものである。つまり、n本の中心柱は、所定間隔をあけて立設されるものであり、隣り合う中心柱同士を線で結んでいくとn角形ができるように配置されるものである。
【0006】
また、例えば、n=3とすることができる。つまり、第1から第3までの3本の中心柱を備えることができる。この場合、第1から第3までの3本の中心柱は、三角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設される。
また、例えば、n=4とすることができる。つまり、第1から第4までの4本の中心柱を備えることができる。この場合、第1から第4までの4本の中心柱は、四角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設される。
また、例えば、n=5とすることができる。つまり、第1から第5までの5本の中心柱を備えることができる。この場合、第1から第5までの5本の中心柱は、五角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設される。
【0007】
もちろん、n≧6とすることもできる。つまり、nを6以上とすることもできる。
また、「下水平桁」は、ささら桁を支持するための部材であって、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されるものである。また、下水平桁は、水平になるように、2本の中心柱に固定される。また、下水平桁は、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定される。
また、「上水平桁」は、ささら桁を支持するための部材であって、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されるものである。また、上水平桁は、下水平桁よりも高い位置になるように、2本の中心柱に固定される。また、上水平桁は、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないように、2本の中心柱に固定される。つまり、上水平桁は、平面視したときにはいずれかの中心柱の付近で下水平桁と交差するように、2本の中心柱に固定される。また、上水平桁は、水平になるように、2本の中心柱に固定される。さらに、上水平桁は、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定される。
【0008】
また、下水平桁および上水平桁のいずれについても、少なくとも一方の端部が、n角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定されればよく、したがって、両方の端部が、n角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定してもよい。
また、上述したように、n本の中心柱は、n角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設されるものであり、隣り合う中心柱同士を線で結んでいくとn角形ができるように配置されるものであるが、「n角形の外側に飛び出すように」とは、n本の中心柱を線で結んだときに形成されるn角形よりも外側に飛び出すように、という意味である。
また、「ささら桁」は、踏み板41を支持するための部材であって、下水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分、および上水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されるものである。
【0009】
つまり、ささら桁は、n角形よりも外側の位置において、一端を下水平桁に、他端を上水平桁に、それぞれ支持されて固定されるものである。また、上水平桁は、下水平桁よりも高い位置にある上に、平面視したときには下水平桁とは同一直線上には位置しないことから、ささら桁は、一端から他端へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜して、下水平桁および上水平桁に架け渡され、支持されて固定されるものである。
そして、ささら桁には、「踏み板41」が支持されて固定される。また、ささら桁には、複数の踏み板41を支持させ固定することができる。
踏み板41に加わった荷重は、まず、ささら桁に伝わり、また、ささら桁に伝わった荷重は、下水平桁および上水平桁に伝わる。また、下水平桁に伝わった荷重は、n本のうちのいずれか2本の中心柱に伝わり、また、上水平桁に伝わった荷重も、n本のうちのいずれか2本の中心柱に伝わる。踏み板41に加わった荷重は、このようにして分散する。
【0010】
このように、本発明によれば、n角形(n≧3)の各頂点にそれぞれ位置するように、第1から第nまでのn本の中心柱を立設し、また、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、下水平桁を固定し、また、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視で下水平桁とは同一直線上に位置しないようにしつつ、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、上水平桁を固定し、さらに、下水平桁および上水平桁に架け渡すようにして、ささら桁を固定し、そして、ささら桁に、踏み板41を支持させたことから、木製にしても十分な強度を発揮する、らせん状の階段を提供できる。
(第2の発明)
第2の発明は、階段に係るものであって、平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第3までの3本の中心柱と、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、下水平桁における第2中心柱12側から三角形の外側に飛び出した部分および上水平桁における第3中心柱13側から三角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されているささら桁と、ささら桁に支持されて固定されている踏み板41とを備えていることを特徴とする。
【0011】
ここで、本発明に係る階段は、第1の発明において、「n=3」としたものである。
また、本発明では、らせん状の階段の中心に、第1中心柱11、第2中心柱12、および第3中心柱13の3本の中心柱が立設される。また、3本の中心柱は、三角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設される。また、第1中心柱11、第2中心柱12、および第3中心柱13は、平面視したときに、この順に時計回りになるように配置してもよく、逆に、この順に反時計回りになるように配置してもよい。
また、「下水平桁」は、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定される部材である。つまり、下水平桁は、水平になるように、第1中心柱11および第2中心柱12に固定される。また、下水平桁は、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に固定される。
【0012】
また、「上水平桁」は、下水平桁よりも高い位置に、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定される部材である。つまり、上水平桁は、下水平桁よりも高い位置になるように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定される。また、上水平桁は、水平になるように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定される。また、上水平桁は、少なくとも第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定される。また、下水平桁が第1中心柱11および第2中心柱12に固定され、一方、上水平桁が第1中心柱11および第3中心柱13に固定されることから、下水平桁と上水平桁とは、平面視したときに、同一直線上には位置しない。つまり、下水平桁と上水平桁とは、平面視したときに、第1中心柱11の付近で交差して見える。
【0013】
また、下水平桁は、第1中心柱11と第2中心柱12とに架け渡されるようにして固定されるものであるが、下水平桁における「第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように」とは、下水平桁の第2中心柱12側端部が、第2中心柱12よりも先まで延びて、三角形の外側に飛び出すことを意味するものである。上水平桁における「第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように」ついても同様である。
また、下水平桁および上水平桁のいずれについても、少なくとも上述した側の端部が、三角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定されればよく、したがって、両方の端部が、三角形の外側に飛び出すように、2本の中心柱に固定してもよい。
【0014】
また、「ささら桁」は、踏み板41を支持するための部材であって、下水平桁における第2中心柱12側から三角形の外側に飛び出した部分、および上水平桁における第3中心柱13側から三角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定される部材である。
つまり、ささら桁は、三角形よりも外側の位置において、一端を下水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分に、他端を上水平桁における第3中心柱13側からの飛び出し部分に、それぞれ支持されて固定されるものである。また、上水平桁は、下水平桁よりも高い位置にあり、しかも、平面視したときには、下水平桁とは同一直線上には位置しない(第1中心柱11の付近で下水平桁と交差して見える)。このため、ささら桁は、一端から他端へ向かうに従って高さが次第に高くなるように斜めに傾斜して、下水平桁および上水平桁に架け渡され、支持されて固定されるものである。
【0015】
そして、ささら桁には、「踏み板41」が支持されて固定される。また、ささら桁には、複数の踏み板41を支持させ固定することができる。
踏み板41に加わった荷重は、まず、この踏み板41を支持するささら桁に伝わり、また、ささら桁に伝わった荷重は、このささら桁を支持する下水平桁および上水平桁に伝わる。また、下水平桁に伝わった荷重は、この下水平桁を支持する第1中心柱11および第2中心柱12に伝わり、また、上水平桁に伝わった荷重も、この上水平桁を支持する第1中心柱11および第3中心柱13に伝わる。踏み板41に加わった荷重は、このようにして分散する。
このように、本発明によれば、三角形の各頂点にそれぞれ位置するように、第1から第3までの3本の中心柱を立設し、また、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡すようにして、下水平桁を固定し、また、下水平桁よりも高い位置において、第1中心柱11および第3中心柱13に架け渡すようにして、上水平桁を固定し、さらに、下水平桁および上水平桁に架け渡すようにして、ささら桁を固定し、そして、ささら桁に、踏み板41を支持させたことから、木製にしても十分な強度を発揮する、らせん状の階段を提供できる。
【0016】
(第3の発明)
第3の発明は、階段に係るものであって、平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第3までの3本の中心柱と、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、下水平桁に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、下水平桁における第2中心柱12側から三角形の外側に飛び出した部分および上水平桁における第2中心柱12側から三角形の外側に飛び出した部分に架け渡すようにして固定されているささら桁と、ささら桁に支持されて固定されている踏み板41とを備え、この踏み板41は、下水平桁から上水平桁まで至る大きさに形成されており、踊り場とされていることを特徴とする。
【0017】
本発明では、「下水平桁」は、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定される。つまり、本発明では、下水平桁は、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すようにして、第2中心柱12と第3中心柱13とに固定される。
また、本発明では、「上水平桁」は、下水平桁に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定される。つまり、本発明では、上水平桁は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分、下水平桁よりも高い位置に固定される。すなわち、下水平桁と上水平桁との高低差は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法とされる。また、本発明では、上水平桁についても、少なくとも第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すようにして、第1中心柱11と第2中心柱12とに固定される。
【0018】
このため、本発明では、平面視したときに、第2中心柱12付近で、下水平桁と上水平桁とが交差する。また、下水平桁は、第2中心柱12−第3中心柱13線の延長線に沿って第2中心柱12よりも先まで延びており、また、上水平桁は、第1中心柱11−第2中心柱12線の延長線に沿って第2中心柱12よりも先まで延びている。また、ささら桁は、下水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、上水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分とに固定される。したがって、下水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、上水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、ささら桁とによって、三角形ができる。
【0019】
そして、本発明では、「踏み板41」は、ささら桁に支持されて固定されるとともに、下水平桁から上水平桁まで至る大きさに形成されるものであるが、この踏み板41は、下水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、上水平桁における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、ささら桁とからなる三角形を塞ぐように形成されることから、踊り場として機能する。
なお、「第2中心柱12−第3中心柱13線」とは、第2中心柱12と第3中心柱13とを結ぶ線を意味するものであり、また、「第1中心柱11−第2中心柱12線」とは、第1中心柱11と第2中心柱12とを結ぶ線を意味するものである。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、平面視したときにn角形(n≧3)の各頂点にそれぞれ位置するように、第1から第nまでのn本の中心柱を立設し、また、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、下水平桁を固定し、また、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないようにしつつ、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、上水平桁を固定し、さらに、下水平桁と上水平桁とに架け渡すようにして、ささら桁を固定し、そして、ささら桁に、踏み板を支持させたことから、素材の選択範囲が広い、らせん状の階段を提供できる。具体的には、例えば、木製にしても十分な強度を発揮する、らせん状の階段を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(図面の説明)
図1〜図5は、本実施の形態に係る階段の全体斜視図、図6〜図13は、本実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図である。
(階段)
図1〜図13に示すように、本実施の形態に係る階段は、三角形の各頂点に位置するように、3本の中心柱を立設し、これら3本の中心柱の外側をらせん状に廻るように、ささら桁を設け、このささら桁に踏み板41を設けたものである。
具体的には、図1〜図13に示すように、本実施の形態に係る階段は、平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている「第1中心柱11」「第2中心柱12」および「第3中心柱13」を備えている。
【0022】
また、本実施の形態に係る階段は、水平になるように、かつ、第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている「第1水平桁21」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、第1水平桁21よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第2中心柱12側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定されている「第2水平桁22」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、第2水平桁22よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている「第3水平桁23」を備えている。
【0023】
また、本実施の形態に係る階段は、第3水平桁23よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第3中心柱13側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている「第4水平桁24」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、下の階(例えば1階)の床と第1水平桁21との間に架け渡されている「第1外側ささら桁31」および「第1内側ささら桁32」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、第1水平桁21と第2水平桁22との間に架け渡されている「第2外側ささら桁33」を備えている。
【0024】
また、本実施の形態に係る階段は、第2水平桁22と第3水平桁23との間に架け渡されている「第3外側ささら桁34」および「第3内側ささら桁35」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、第3水平桁23と第4水平桁24との間に架け渡されている「第4外側ささら桁36」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、第4水平桁24と上の階(例えば2階)の床との間に架け渡されている「第5外側ささら桁37」および「第5内側ささら桁38」を備えている。
また、本実施の形態に係る階段は、ささら桁に支持されて固定されている複数の「踏み板41」を備えている。
【0025】
また、本実施の形態に係る階段は、隣り合う中心柱同士を連結する「柱連結部材」を備えている。
以下更に、本実施の形態に係る階段が備える各構成について詳しく説明する。
(中心柱)
図1〜図13に示すように、3本の中心柱(第1中心柱11、第2中心柱12および第3中心柱13)は、三角形の各頂点にそれぞれ位置するように立設されている。
また、第1中心柱11と第2中心柱12とを結ぶ線を「第1中心柱11−第2中心柱12線」とする。
【0026】
また、第2中心柱12と第3中心柱13とを結ぶ線を「第2中心柱12−第3中心柱13線」とする。
また、第1中心柱11と第3中心柱13とを結ぶ線を「第1中心柱11−第3中心柱13線」とする。
また、「第1中心柱11−第2中心柱12線」と「第2中心柱12−第3中心柱13線」と「第1中心柱11−第3中心柱13線」とによって形成される三角形を「中心三角形」とする。
また、3本の中心柱には、断面がほぼ五角形状の木材を用いている。
そして、第1中心柱11の外向きの一面と第2中心柱12の外向きの一面とが平行になり、かつ、第2中心柱12の外向きの一面と第3中心柱13の外向きの一面とが平行になり、かつ、第3中心柱13の外向きの一面と第1中心柱11の外向きの一面とが平行になるようにしてある。
【0027】
また、第1中心柱11、第2中心柱12および第3中心柱13は、平面視したときに、この順に反時計回りになるように配置されている。
なお、第1中心柱11、第2中心柱12および第3中心柱13は、平面視したときに、この順に時計回りになるように配置してもよい。そうすると、逆まわりのらせん状の階段ができる。
(第1水平桁21)
図1〜図13に示すように、第1水平桁21は、水平になるように、かつ、第2中心柱12側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている。
【0028】
具体的には、第1水平桁21は、水平になるように、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。
また、第1水平桁21は、第2中心柱12側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。つまり、第1水平桁21は、第2中心柱12と第3中心柱13とに架け渡されるようにして固定されているが、その第2中心柱12側の端部が、第2中心柱12よりも先まで延びて、中心三角形の外側に飛び出している。
また、第1水平桁21には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第1水平桁21は、釘やネジなどの固定具を用いて、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。
【0029】
また、第1水平桁21は、第2水平桁22との関係では、「下水平桁」となる。
(第2水平桁22)
図1〜図13に示すように、第2水平桁22は、第1水平桁21よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第2中心柱12側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に架け渡されるようにして固定されている。
具体的には、第2水平桁22は、第1水平桁21に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、第1中心柱11および第2中心柱12に固定されている。つまり、第2水平桁22は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分、第1水平桁21よりも高い位置に固定されている。すなわち、第1水平桁21と第2水平桁22との高低差は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法とされている。
【0030】
また、第1水平桁21が第2中心柱12および第3中心柱13に固定され、一方、第2水平桁22が第1中心柱11および第2中心柱12に固定されていることから、第1水平桁21と第2水平桁22とは、平面視したときに、同一直線上には位置しない。つまり、第1水平桁21と第2水平桁22とは、平面視したときに、第2中心柱12の付近で交差して見える。
また、第2水平桁22は、水平になるように、第1中心柱11および第2中心柱12に固定されている。
また、第2水平桁22は、第2中心柱12側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第2中心柱12に固定されている。つまり、第2水平桁22は、第1中心柱11と第2中心柱12とに架け渡されるようにして固定されているが、その第2中心柱12側の端部が、第1中心柱11−第2中心柱12線に添って第2中心柱12よりも先まで延びて、中心三角形の外側に飛び出している。
【0031】
また、第2水平桁22には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第2水平桁22は、釘やネジなどの固定具を用いて、第1中心柱11および第2中心柱12に固定されている。
また、第2水平桁22は、第1水平桁21との関係では、「上水平桁」となる。
また、第2水平桁22は、第3水平桁23との関係では、「下水平桁」となる。
(第3水平桁23)
図1〜図13に示すように、第3水平桁23は、第2水平桁22よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第3中心柱13側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている。
【0032】
具体的には、第3水平桁23は、第2水平桁22に対して、階段4段分高い位置になるように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定されている。つまり、第3水平桁23は、階段4段分、第2水平桁22よりも高い位置に固定されている。すなわち、第2水平桁22と第3水平桁23との高低差は、階段4段とほぼ等しい寸法とされている。
また、第2水平桁22が第1中心柱11および第2中心柱12に固定され、一方、第3水平桁23が第1中心柱11および第3中心柱13に固定されていることから、第2水平桁22と第3水平桁23とは、平面視したときに、同一直線上には位置しない。つまり、第2水平桁22と第3水平桁23とは、平面視したときに、第1中心柱11の付近で交差して見える。
【0033】
また、第3水平桁23は、水平になるように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定されている。
また、第3水平桁23は、第3中心柱13側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱11および第3中心柱13に固定されている。つまり、第3水平桁23は、第1中心柱11と第3中心柱13とに架け渡されるようにして固定されているが、その第3中心柱13側の端部が、第3中心柱13よりも先まで延びて、中心三角形の外側に飛び出している。
また、第3水平桁23には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第3水平桁23は、釘やネジなどの固定具を用いて、第1中心柱11および第3中心柱13に固定されている。
【0034】
また、第3水平桁23は、第2水平桁22との関係では、「上水平桁」となる。
また、第3水平桁23は、第4水平桁24との関係では、「下水平桁」となる。
(第4水平桁24)
図1〜図13に示すように、第4水平桁24は、第3水平桁23よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、第3中心柱13側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に架け渡されるようにして固定されている。
具体的には、第4水平桁24は、第3水平桁23に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。つまり、第4水平桁24は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分、第3水平桁23よりも高い位置に固定されている。すなわち、第3水平桁23と第4水平桁24との高低差は、蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法とされている。
【0035】
また、第3水平桁23が第1中心柱11および第3中心柱13に固定され、一方、第4水平桁24が第2中心柱12および第3中心柱13に固定されていることから、第3水平桁23と第4水平桁24とは、平面視したときに、同一直線上には位置しない。つまり、第3水平桁23と第4水平桁24とは、平面視したときに、第3中心柱13の付近で交差して見える。
また、第4水平桁24は、水平になるように、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。
また、第4水平桁24は、第3中心柱13側の端部が中心三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。つまり、第4水平桁24は、第2中心柱12と第3中心柱13とに架け渡されるようにして固定されているが、その第3中心柱13側の端部が、第2中心柱12−第3中心柱13線に沿って第3中心柱13よりも先まで延びて、三角形の外側に飛び出している。
【0036】
また、第4水平桁24には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第4水平桁24は、釘やネジなどの固定具を用いて、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。
また、第4水平桁24は、第3水平桁23との関係では、「上水平桁」となる。
(第1外側ささら桁31)
図1〜図13に示すように、第1外側ささら桁31は、下の階の床と第1水平桁21との間に架け渡されているささら桁である。
また、第1外側ささら桁31は、下の階の床から第1水平桁21へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
【0037】
また、第1外側ささら桁31は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第1外側ささら桁31は、第1中心柱11−第2中心柱12線との間に所定距離をあけて、第1中心柱11−第2中心柱12線と平行に配置されている。
また、第1外側ささら桁31は、その下端を、下の階の床に支持されているとともに、その上端を、第1水平桁21の第2中心柱12側端部に支持されて固定されている。
また、第1外側ささら桁31には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第1外側ささら桁31は、釘やネジなどの固定具を用いて、第1水平桁21に固定されている。
【0038】
(第1内側ささら桁32)
図1〜図13に示すように、第1内側ささら桁32は、第1外側ささら桁31よりも中心柱側の位置に配置され、第1外側ささら桁31との間に所定距離をあけて、第1外側ささら桁31と平行になるようにして、下の階の床と第1水平桁21との間に架け渡されているささら桁である。
また、第1内側ささら桁32は、下の階の床から第1水平桁21へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第1内側ささら桁32は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
【0039】
また、第1内側ささら桁32は、第1中心柱11−第2中心柱12線に沿って配置されている。
また、第1内側ささら桁32は、その下端を、下の階の床に支持されているとともに、その上端を、第1水平桁21に支持されて固定されており、さらには、第1中心柱11および第2中心柱12にも固定されている。
また、第1内側ささら桁32には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第1内側ささら桁32は、釘やネジなどの固定具を用いて、第1水平桁21、第1中心柱11および第2中心柱12に固定されている。
【0040】
(第2外側ささら桁33)
図1〜図13に示すように、第2外側ささら桁33は、第1水平桁21と第2水平桁22との間に架け渡されているささら桁である。
また、第2外側ささら桁33は、第1水平桁21から第2水平桁22へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第2外側ささら桁33は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第2外側ささら桁33は、第1水平桁21における第2中心柱12側から中心三角形の外側に飛び出した部分と、第2水平桁22における第2中心柱12側から中心三角形の外側に飛び出した部分とに架け渡されるようにして固定されている。具体的には、第2外側ささら桁33は、その下端を、第1水平桁21の第2中心柱12側端部に固定されているとともに、その上端を、第2水平桁22の第2中心柱12側端部に固定されている。
【0041】
また、第2外側ささら桁33には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第2外側ささら桁33は、釘やネジなどの固定具を用いて、第1水平桁21および第2水平桁22に固定されている。
また、上述したように、第1水平桁21は、第2中心柱12−第3中心柱13線の延長線に沿って、第2中心柱12よりも先まで延びており、また、第2水平桁22は、第1中心柱11−第2中心柱12線の延長線に沿って、第2中心柱12よりも先まで延びている。また、第2外側ささら桁33は、一端を第1水平桁21の第2中心柱12側端部に、他端を第2水平桁22の第2中心柱12側端部に、それぞれ固定されている。したがって、平面視したときに、第1水平桁21における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、第2水平桁22における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、第2外側ささら桁33とによって、三角形ができる。この三角形を「第1踊り場三角形」とする。
【0042】
(第3外側ささら桁34)
図1〜図13に示すように、第3外側ささら桁34は、第2水平桁22と第3水平桁23との間に架け渡されているささら桁である。
また、第3外側ささら桁34は、第2水平桁22から第3水平桁23へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第3外側ささら桁34は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第3外側ささら桁34は、第2中心柱12−第3中心柱13線との間に所定距離をあけて、第2中心柱12−第3中心柱13線と平行に配置されている。
【0043】
また、第3外側ささら桁34は、第2水平桁22における第2中心柱12側から中心三角形の外側に飛び出した部分と、第3水平桁23における第3中心柱13側から中心三角形の外側に飛び出した部分とに架け渡されるようにして固定されている。具体的には、第3外側ささら桁34は、その下端を、第2水平桁22の第2中心柱12側端部に固定されているとともに、その上端を、第3水平桁23の第3中心柱13側端部に固定されている。
また、第3外側ささら桁34には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第3外側ささら桁34は、釘やネジなどの固定具を用いて、第2水平桁22および第3水平桁23に固定されている。
【0044】
(第3内側ささら桁35)
図1〜図13に示すように、第3内側ささら桁35は、第3外側ささら桁34よりも中心柱側の位置に配置され、第3外側ささら桁34との間に所定距離をあけて、第3外側ささら桁34と平行になるようにして、第2水平桁22と第3水平桁23との間に架け渡されているささら桁である。
また、第3内側ささら桁35は、第2水平桁22から第3水平桁23へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第3内側ささら桁35は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
【0045】
また、第3内側ささら桁35は、第2中心柱12−第3中心柱13線に沿って配置されている。
また、第3内側ささら桁35は、その下端を、第2水平桁22における第2中心柱12側から中心三角形の外側に飛び出した部分に固定されているとともに、その上端を、第3水平桁23における第3中心柱13側から中心三角形の外側に飛び出した部分に固定されており、さらには、第2中心柱12および第3中心柱13にも固定されている。
また、第3内側ささら桁35には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第3内側ささら桁35は、釘やネジなどの固定具を用いて、第2水平桁22、第3水平桁23、第2中心柱12および第3中心柱13に固定されている。
【0046】
(第4外側ささら桁36)
図1〜図13に示すように、第4外側ささら桁36は、第3水平桁23と第4水平桁24との間に架け渡されているささら桁である。
また、第4外側ささら桁36は、第3水平桁23から第4水平桁24へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第4外側ささら桁36は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第4外側ささら桁36は、第3水平桁23における第3中心柱13側から中心三角形の外側に飛び出した部分と、第4水平桁24における第3中心柱13側から中心三角形の外側に飛び出した部分とに架け渡されるようにして固定されている。具体的には、第4外側ささら桁36は、その下端を、第3水平桁23の第3中心柱13側端部に固定されているとともに、その上端を、第4水平桁24の第3中心柱13側端部に固定されている。
【0047】
また、第4外側ささら桁36には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第4外側ささら桁36は、釘やネジなどの固定具を用いて、第3水平桁23および第4水平桁24に固定されている。
また、上述したように、第3水平桁23は、第1中心柱11−第3中心柱13線の延長線に沿って、第3中心柱13よりも先まで延びており、また、第4水平桁24は、第2中心柱12−第3中心柱13線の延長線に沿って、第3中心柱13よりも先まで延びている。また、第4外側ささら桁36は、一端を第3水平桁23の第3中心柱13側端部に、他端を第4水平桁24の第3中心柱13側端部に、それぞれ固定されている。したがって、平面視したときに、第3水平桁23における第3中心柱13側からの飛び出し部分と、第4水平桁24における第3中心柱13側からの飛び出し部分と、第4外側ささら桁36とによって、三角形ができる。この三角形を「第2踊り場三角形」とする。
【0048】
(第5外側ささら桁37)
図1〜図13に示すように、第5外側ささら桁37は、第4水平桁24と上の階の床との間に架け渡されているささら桁である。
また、第5外側ささら桁37は、第4水平桁24から上の階の床へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第5外側ささら桁37は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第5外側ささら桁37は、第1中心柱11−第3中心柱13線との間に所定距離をあけて、第1中心柱11−第3中心柱13線と平行に配置されている。
【0049】
また、第5外側ささら桁37は、第4水平桁24における第3中心柱13側から中心三角形の外側に飛び出した部分と、上の階の床とに架け渡されるようにして固定されている。具体的には、第5外側ささら桁37は、その下端を、第4水平桁24の第3中心柱13側端部に固定されているとともに、その上端を、上の階の床に固定されている。
また、第5外側ささら桁37には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第5外側ささら桁37は、釘やネジなどの固定具を用いて、第4水平桁24および上の階の床に固定されている。
(第5内側ささら桁38)
図1〜図13に示すように、第5内側ささら桁38は、第5外側ささら桁37よりも中心柱側の位置に配置され、第5外側ささら桁37との間に所定距離をあけて、第5外側ささら桁37と平行になるようにして、第4水平桁24と上の階の床との間に架け渡されているささら桁である。
【0050】
また、第5内側ささら桁38は、第4水平桁24から上の階の床へ向けて高さが次第に高くなるように斜めに傾斜している。
また、第5内側ささら桁38は、中心三角形よりも外側の位置に設けられている。
また、第5内側ささら桁38は、第1中心柱11−第3中心柱13線に沿って配置されている。
また、第5内側ささら桁38は、その下端を、第4水平桁24に固定されているとともに、その上端を、上の階の床に固定されており、さらには、第1中心柱11および第3中心柱13にも固定されている。
【0051】
また、第5内側ささら桁38には、ほぼ四角板状の木材を用いている。
また、第5内側ささら桁38は、釘やネジなどの固定具を用いて、上の階の床、第4水平桁24、第1中心柱11および第3中心柱13に固定されている。
(踏み板41)
図1〜図13に示すように、第1外側ささら桁31および第1内側ささら桁32には、四角形状の3枚の踏み板41が支持されて固定され、また、第2外側ささら桁33には、三角形状の1枚の踏み板41が支持されて固定され、また、第3外側ささら桁34および第3内側ささら桁35には、四角形状の4枚の踏み板41が支持されて固定され、また、第4外側ささら桁36には、三角形状の1枚の踏み板41が支持されて固定され、また、第5外側ささら桁37および第5内側ささら桁38には、四角形状の4枚の踏み板41が支持されて固定されている。
【0052】
具体的には、第1外側ささら桁31と第1内側ささら桁32との間には、四角形状の3枚の踏み板41が設けられている。これら3枚の踏み板41は、一方を第1外側ささら桁31に、他方を第1内側ささら桁32に、それぞれ支持されて固定されている。
また、第2外側ささら桁33には、三角形状の1枚の踏み板41が支持されて固定されている。上述したように、第1水平桁21は、第2中心柱12−第3中心柱13線の延長線に沿って、第2中心柱12よりも先まで延びており、また、第2水平桁22は、第1中心柱11−第2中心柱12線の延長線に沿って、第2中心柱12よりも先まで延びている。また、第2外側ささら桁33は、一端を第1水平桁21の第2中心柱12側端部に、他端を第2水平桁22の第2中心柱12側端部に、それぞれ固定されている。したがって、平面視したときに、第1水平桁21における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、第2水平桁22における第2中心柱12側からの飛び出し部分と、第2外側ささら桁33とによって、「第1踊り場三角形」とされる三角形ができる。また、第2外側ささら桁33に支持されて固定されている踏み板41は、第1踊り場三角形と合致する形状に形成されている。このため、第2外側ささら桁33に支持されて固定されている踏み板41は、第1水平桁21から第2水平桁22まで至る大きさとなっている。さらに、第2外側ささら桁33に支持されて固定されている踏み板41は、一端を第1水平桁21に、他端を第2水平桁22に、それぞれ固定されている。そして、第2外側ささら桁33に支持されて固定されている踏み板41は、踊り場とされている。
【0053】
また、第3外側ささら桁34と第3内側ささら桁35との間には、四角形状の4枚の踏み板41が設けられている。これら4枚の踏み板41は、一方を第3外側ささら桁34に、他方を第3内側ささら桁35に、それぞれ支持されて固定されている。
また、第4外側ささら桁36には、三角形状の1枚の踏み板41が支持されて固定されている。上述したように、第3水平桁23は、第1中心柱11−第3中心柱13線の延長線に沿って、第3中心柱13よりも先まで延びており、また、第4水平桁24は、第2中心柱12−第3中心柱13線の延長線に沿って、第3中心柱13よりも先まで延びている。また、第4外側ささら桁36は、一端を第3水平桁23の第3中心柱13側端部に、他端を第4水平桁24の第3中心柱13側端部に、それぞれ固定されている。したがって、平面視したときに、第3水平桁23における第3中心柱13側からの飛び出し部分と、第4水平桁24における第3中心柱13側からの飛び出し部分と、第4外側ささら桁36とによって、「第2踊り場三角形」とされる三角形ができる。また、第4外側ささら桁36に支持されて固定されている踏み板41は、第2踊り場三角形と合致する形状に形成されている。このため、第4外側ささら桁36に支持されて固定されている踏み板41は、第3水平桁23から第4水平桁24まで至る大きさとなっている。さらに、第4外側ささら桁36に支持されて固定されている踏み板41は、一端を第3水平桁23に、他端を第4水平桁24に、それぞれ固定されている。そして、第4外側ささら桁36に支持されて固定されている踏み板41は、踊り場とされている。
【0054】
また、第5外側ささら桁37と第5内側ささら桁38との間には、四角形状の4枚の踏み板41が設けられている。これら4枚の踏み板41は、一方を第5外側ささら桁37に、他方を第5内側ささら桁38に、それぞれ支持されて固定されている。
また、踏み板41には、板状の木材を用いている。
また、踏み板41は、釘やネジなどの固定具を用いて、各ささら桁や各水平桁に固定されている。
(柱連結部材)
図1〜図13に示すように、柱連結部材は、隣り合う中心柱同士を連結する部材である。
【0055】
本実施の形態では、第1から第3までの3つの柱連結部材を備えている。
また、第1柱連結部材51は、一端を第1中心柱11に、他端を第2中心柱12に、それぞれ固定され、これにより、第1中心柱11と第2中心柱12とを連結している。
また、第2柱連結部材52は、一端を第2中心柱12に、他端を第3中心柱13に、それぞれ固定され、これにより、第2中心柱12と第3中心柱13とを連結している。
また、第3柱連結部材53は、一端を第1中心柱11に、他端を第3中心柱13に、それぞれ固定され、これにより、第1中心柱11と第3中心柱13とを連結している。
また、柱連結部材には、板状の木材を用いている。
【0056】
また、柱連結部材は、釘やネジなどの固定具を用いて、各中心柱に固定されている。
以上説明したように、本実施の形態では、平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように、第1から第3までの3本の中心柱を立設し、また、3本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、下水平桁を固定し、また、下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないようにしつつ、3本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡すようにして、上水平桁を固定し、さらに、下水平桁と上水平桁とに架け渡すようにして、ささら桁を固定し、そして、ささら桁に、踏み板41を支持させた。
【0057】
このため、踏み板41に加わった荷重は、まず、ささら桁に伝わり、また、ささら桁に伝わった荷重は、下水平桁および上水平桁に伝わる。また、下水平桁に伝わった荷重は、3本のうちのいずれか2本の中心柱に伝わり、また、上水平桁に伝わった荷重も、3本のうちのいずれか2本の中心柱に伝わる。踏み板41に加わった荷重は、このようにして分散する。
したがって、木製にしても十分な強度を発揮する、らせん状の階段となる。
また、本実施の形態では、下水平桁(第1水平桁21、第3水平桁23)に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、上水平桁(第2水平桁22、第4水平桁24)を設け、また、下水平桁(第1水平桁21、第3水平桁23)における中心三角形よりも外側に飛び出した部分と、上水平桁(第2水平桁22、第4水平桁24)における中心三角形よりも外側に飛び出した部分との間に、ささら桁(第2外側ささら桁33、第4外側ささら桁36)を架け渡し、このささら桁(第2外側ささら桁33、第4外側ささら桁36)に踏み板41を固定し、さらに、この踏み板41を、下水平桁(第1水平桁21、第3水平桁23)から上水平桁(第2水平桁22、第4水平桁24)まで至る大きさに形成して、踊り場とした。
【0058】
このため、3本の中心柱の外側をらせん状に廻る階段であるにもかかわらず、踊り場を設けることができ、これにより、安全性をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の実施の形態に係る階段の全体斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係る階段の全体斜視図。
【図3】本発明の実施の形態に係る階段の全体斜視図。
【図4】本発明の実施の形態に係る階段の全体斜視図。
【図5】本発明の実施の形態に係る階段の全体斜視図。
【図6】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図7】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図8】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図9】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図10】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図11】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図12】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【図13】本発明の実施の形態に係る階段の一部拡大斜視図。
【符号の説明】
【0060】
11 第1中心柱
12 第2中心柱
13 第3中心柱
21 第1水平桁
22 第2水平桁
23 第3水平桁
24 第4水平桁
31 第1外側ささら桁
32 第1内側ささら桁
33 第2外側ささら桁
34 第3外側ささら桁
35 第3内側ささら桁
36 第4外側ささら桁
37 第5外側ささら桁
38 第5内側ささら桁
41 踏み板
51 第1柱連結部材
52 第2柱連結部材
53 第3柱連結部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視したときにn角形(nは3以上の整数)の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第nまでのn本の中心柱と、
水平になるように、かつ、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、
下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、平面視したときには下水平桁とは同一直線上に位置しないように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも一方の端部がn角形の外側に飛び出すように、n本のうちのいずれか2本の中心柱に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、
下水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分および上水平桁におけるn角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されているささら桁と、
ささら桁に支持されて固定されている踏み板とを備えていることを特徴とする階段。
【請求項2】
平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第3までの3本の中心柱と、
水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱および第2中心柱に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、
下水平桁よりも高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第3中心柱側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱および第3中心柱に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、
下水平桁における第2中心柱側から三角形の外側に飛び出した部分および上水平桁における第3中心柱側から三角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されているささら桁と、
ささら桁に支持されて固定されている踏み板とを備えていることを特徴とする階段。
【請求項3】
平面視したときに三角形の各頂点にそれぞれ位置するように配置されて立設されている第1から第3までの3本の中心柱と、
水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第2中心柱および第3中心柱に架け渡されるようにして固定されている下水平桁と、
下水平桁に対して蹴上げの寸法とほぼ等しい寸法分高い位置になるように、かつ、水平になるように、かつ、少なくとも第2中心柱側の端部が三角形の外側に飛び出すように、第1中心柱および第2中心柱に架け渡されるようにして固定されている上水平桁と、
下水平桁における第2中心柱側から三角形の外側に飛び出した部分および上水平桁における第2中心柱側から三角形の外側に飛び出した部分に架け渡されるようにして固定されているささら桁と、
ささら桁に支持されて固定されている踏み板とを備え、この踏み板は、下水平桁から上水平桁まで至る大きさに形成されており、踊り場とされていることを特徴とする階段。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−235836(P2009−235836A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−85460(P2008−85460)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(592190969)株式会社アールシーコア (21)
【Fターム(参考)】