障子及び同障子用プルバーキャップ
【課題】内召合わせ框のプルバーによる人の怪我や物の破損を防止することができるとともに、障子の錠の存在場所への誘導効果が得られる障子を提供する。
【解決手段】内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えた。夜間、発光により障子の存在場所及び内召合わせ框の錠に誘導する誘導灯となり、緊急事態発生時に迅速に開錠ができる。プルバーの下端部を足に衝突させたり、窓付近に置いた物に衝突させたりするのを防止できる。夜間発光により窓の意匠性が向上し、防犯性が向上する。壁面以外の照明器具設置場所を確保することができる。
【解決手段】内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えた。夜間、発光により障子の存在場所及び内召合わせ框の錠に誘導する誘導灯となり、緊急事態発生時に迅速に開錠ができる。プルバーの下端部を足に衝突させたり、窓付近に置いた物に衝突させたりするのを防止できる。夜間発光により窓の意匠性が向上し、防犯性が向上する。壁面以外の照明器具設置場所を確保することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、障子及び障子用プルバーキャップに関する。さらに詳しくは、室内側に発光する照明器具を備えた障子及び障子に照明器具を備えるためのプルバーキャップに関する。
本明細書において、プルバーとは、障子の内召合わせ框に補強のため又は補強と障子に開閉力を加えるために付加された中空部材を言い、プルバーキャップとは、その中空部材の小口を塞ぐキャップを言う。
【背景技術】
【0002】
過去の障子の召合わせ框は、障子が室内外の気圧差により受ける力に耐えることができる強度を備えるために比較的大きい見付幅を有していたが、最近の召合わせ框は、スリムさが求められてきたことに応じて見付幅が小さくされるとともに、所要の強度を確保するため、内召合わせ框にプルバーが付加されるようになった。
【0003】
ところが、プルバーは、障子のガラス面はもとより、他の縦框よりも室内側に突出するため、障子の開閉時にプルバーの特に下端部が開閉する人の足に衝突して怪我させたり、窓面付近に置かれている物に衝突して破損したりする虞があった。
【0004】
従来、照明器具を備えた障子は、特許文献1に開示されているが、その照明器具は、単に室内方向に照射するのみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平2−150385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、照明器具を備えた既知の障子は、内召合わせ框のプルバーによる人の怪我や物の破損を防止することはできない。
【0007】
他方、夜間、室内灯が消灯されている間に、例えば、地震や火事などが発生して緊急避難が必要になったときは、即座に窓障子の錠を開ける必要性が生じることがあるが、その錠の取付位置が分からない場合が少なくない。そこで、先ず、暗闇の中で室内灯のスイッチを探し、そのスイッチを操作して室内灯を点灯しなければならないが、これでは、急場の必要性に間に合わない虞がある。
【0008】
室内灯としての天井灯又は壁面灯を夜通し点灯することは、眩しいので熟睡の妨害になる。そのため、室内灯を消灯して、常夜灯、例えば、室内灯に付属する豆球や壁面下部に取付けられるフットライトや天井又は壁面に取り付けた間接照明器具を点灯したりしている。
【0009】
これらの従来の常夜灯は、それなりの役目を果たしているが、窓際には取付けられず、照度が小さいため、在室者はとっさの場合に、障子の存在場所及び錠の位置を容易に知ることはできない。また、在室者を障子の存在場所に誘導する機能を有していない。
さらに、従来の常夜灯は、部屋全体をうす暗く照明するに過ぎないため、窓に意匠性や防犯性を付加することはできない。従って、窓に意匠性や防犯性を付加するためには、室内灯とは別にスポットライトなどを壁面に設置することが必要であるから、設置場所の確保と設置工事費用の負担に悩まされる。
夜間の防犯のため、寝室以外の室内照明用の電灯を常時点灯して、居住者の存在を表示することが望まれているが、室内照明用の電灯は電力消費が多いので、コスト的な問題がある。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、内召合わせ框のプルバーによる人の怪我や物の破損を防止することができるとともに、障子の存在場所への誘導効果が得られる障子を提供することを第一の目的としている。
また、本発明は、照明器具を障子に容易に取付けることができるようにしたプルバーキャップを提供することを第二の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記第一の目的を達成するため、内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0012】
本発明の他の特徴は、内召合わせ框が引き違い障子の内障子の召合わせ框であることである(請求項2)。
【0013】
本発明のさらに他の特徴は、内召合わせ框が一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子の内障子の召合わせ框であることである(請求項3)。
【0014】
本発明のさらに他の特徴は、プルバーの小口に室内に連通する切欠部が設けられ、プルバーキャップの中に取り付けた照明器具の照明光がその切欠部から室内側に放射されることである(請求項4)。
【0015】
本発明は、第二の目的を達成するため、プルバーキャップを、内召合わせ框のプルバーの小口に嵌合される嵌合部と、前記内召合わせ框の小口を覆う被覆部と、前記嵌合部内の中空部とを有し、前記被覆部は前記中空部を外部に連通させる開口部を有し、前記中空部に前記開口部から外部に発光する照明器具を収納できるように構成したことを特徴としている(請求項5)。
【0016】
本発明の他の特徴は、照明器具の発光面がプルバーキャップの被覆部の開口部内に被覆部の表面と面一に設けられていることである(請求項6)。
【0017】
本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面の全部又は一部が被覆部の開口部から外部に突出して設けられていることである(請求項7)。
【0018】
本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面が水平面に対して片流れ状又は山形状に傾斜されていることである(請求項8)。
【0019】
そして、本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面の少なくとも一部を、窓枠の上枠の室内側端部に突設してあるアングル部及び窓枠の下枠の室内側端部に突設してあるアングル部の一方又は双方よりも室内側に存在させてあることである(請求項9)。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明によれば、内召合わせ框のプルバーの小口より照明光が放射されるので、第一に、プルバーの存在位置が明白であるので、障子の開閉をする人がプルバーの下端部を足に衝突させることや窓付近に置かれている物に衝突させることを防止することができるから、怪我や物の破損が予防される効果が得られる。第二に、照明器具を夜間発光させることにより、窓の意匠性が向上し、防犯性が向上する。第三に、照明器具を夜間発光させることにより、障子の存在場所、ひいては内召合わせ框の錠の取付位置に誘導する誘導灯として機能するから、緊急事態発生時に迅速に開錠することができる。第四に、壁面以外の照明器具設置場所を確保することができる。
【0021】
請求項2,3の発明によれば、本発明を引き違い障子、一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子のいずれにも適用することができる。
【0022】
請求項4の発明によれば、照明器具の照明光を切欠部から室内に、例えば、上部壁面と平行な方向及び/又は障子下部の室内面と平行な方向、あるいは窓面に対して直角な方向に照射することができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、プルバーキャップの嵌合部の中空部に照明器具を収納して、そのプルバーキャップを内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着するだけで、障子に照明器具を容易に取付けることができる。
【0024】
請求項6,7,8の発明によれば、プルバーから照明光を上方及び/又は下方、窓枠側、もしくは窓枠側と室内側のいずれかに放射させることができる。
【0025】
請求項9の発明によれば、窓枠の上枠の室内側端部及び/又は窓枠の下枠の室内側端部にアングル部が突設してある場合でも、照明器具の照明光がそのアンクルで遮られること無く、上方及び/又は下方に照射される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施の形態を示すサッシの室内側正面図である。
【図2】同サッシの横断面図である。
【図3】同じく縦断面図である。
【図4】プルバーの上部キャップの展開図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)左側面図、(d)は底面図である。
【図5】上部プルバーキャップの召合わせ框に対する取付状態を示す縦断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】下部プルバーキャップの展開図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)左側面図、(d)は平面図である。
【図8】下部プルバーキャップの召合わせ框に対する取付状態を示す縦断面図である。
【図9】図8のB−B断面図である。
【図10】召合わせ框の照明器具からの照明光放射方向を例示する窓の正面図である。
【図11】プルバーに設けた切欠部から照明光を発するようにした実施の形態の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、引き違い障子、外障子が嵌め殺しで内障子が可動障子である場合の内動式片引き障子、外障子が可動障子で内障子が嵌め殺しである場合の外動式片引き障子のいずれにも適用可能であり、いずれの場合も、内障子の内召合わせ框のプルバーに照明器具が取り付けられる。以下には、本発明を引き違い障子に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0028】
引き違い障子を建て付けたサッシの室内側正面図である図1において、1は窓枠、2は内障子、3は外障子である。図2,3においては、窓枠1が一点鎖線で示され、内障子2及び外障子3は実線で示されている。
【0029】
図2に示すように、通常、内障子2の召合わせ框4(内召合わせ框)は、スリム化と強度確保のため、室内側に突出するプルバー5を有する。
【0030】
なお、内外障子2,3の召合わせ框4,4’の室内側には、図1に示すように、既知のクレセント錠6が取付けられているが、図2,3には図面簡明化のため省略されている。
【0031】
プルバー5は、内召合わせ框4の上端部を窓枠1の上枠7Uのレール溝に嵌合し、内召合わせ框4の下端部を窓枠1の下枠7Lのレール溝に嵌合する際に障害物とならないように、内召合わせ框4の上、下端部からそれぞれ所定距離まで切除されており、従って、プルバー5の上端部(上部小口)の切断面は上枠7Uよりも室内側において上向きに露呈され、プルバー5の下端部(下部小口)の切断面は窓枠1の下枠7Lよりも室内側において下向きに露呈されることとなるので、プルバー5の外観体裁の改良と露呈する切断面による怪我の防止のため、プルバー5の上部小口及び下部小口をそれぞれ被覆するプルバーキャップ9U,9Lが装着されている。
【0032】
プルバーキャップ9U,9Lが装着されるプルバー5は、図2に示すように、十分な強度を備えるために大きな断面積を有し、その中に中空部51を有している。従って、その中空部51に取付けられるプルバーキャップ9U,9Lの嵌合部91、91Eも比較的大きな中空部92(図6,7,9参照)を有する。
【0033】
本発明らは、このプルバー5の大きな中空部51に着目し、障子の内召合わせ框4のプルバー5の上部小口と下部小口の一方又は双方に、室内側に発光する照明器具(図示省略)を取付けることを案出し、また、プルバーキャップ9U,9Lも大きな中空部92を有する点に着目し、上部プルバーキャップ9Uと下部プルバーキャップ9Lの一方又は双方の中空部92,92Eを利用してこれに室内側に発光する照明器具(図示省略)を取付けることを案出した。
【0034】
図2おいて、51はプルバー5の中空部であり、図1及び図3の9Uは、プルバー5の上部小口に嵌合部91において嵌着された上部プルバーキャップである。この上部プルバーキャップ9Uは、図4に詳しく示されているように、プルバー5の中空部51に嵌合される嵌合部91と、その嵌合部の内側に形成されている中空部92と、嵌合部91の上端部に接続され、プルバー5の水平な上端面を覆う被覆部93と、内召合わせ框4の上端部の室内側面に当接される押圧部94とを有している。被覆部93の連続する3辺から垂下する縁部95と中空部92との間に下方に開口する細溝96が形成されていて、嵌合部91をプルバー5の上端部から中空部51に嵌合したときに、ブルバー5の上端縁がその細溝96に緊密に嵌合して、上部プルバーキャップ9Uがプルバー5の上端部に固定される。
【0035】
そして、被覆部93には開口部97が形成され、嵌合部91の中に形成されている中空部92がその開口部97によって上方外部に連通されている。図4(b)(c)(d)では、開口部97がハッチングで示されている。
【0036】
上部プルバーキャップ9Uの中空部92には、図5、図6に示すように、例えば、LED(発光ダイオード)によって構成された照明器具(図示省略)をその発光面を開口部97から外部に望むように収納し、固定することができる。
【0037】
照明器具の発光面は、これをフラットに形成して、開口部97に被覆部93の表面と面一となるように取り付けることができ、あるいは発光面を室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成して、その発光面を被覆部93の表面から上方に突出させた状態で取付けることもできる。
前者の場合は、照明器具の照明光はプルバー5の上部小口から窓の内壁面に沿って上方に放射され、後者の場合は、プルバー5の上部小口から室内方向又は窓壁面方向と室内方向に放射される。
【0038】
図1及び図3の9Lは、プルバー5の下部小口に嵌合部91Eにおいて嵌着された下部プルバーキャップである。下部プルバーキャップ9Lは、図7に詳しく示されているように、プルバー5の中空部51に嵌合される嵌合部91Eと、その嵌合部の内側に形成されている中空部92Eと、嵌合部91Eの下端部に接続され、プルバー5の室内側に斜め下方に傾斜する下端面を覆う被覆部93Eと、内召合わせ框4の下端部の室内側面に当接される押圧部94Eとを有している。被覆部93Eの連続する3辺から起立する縁部95Eと中空部92Eとの間に上方に開口する細溝96Eが形成されていて、嵌合部91Eをプルバー5の下端部から中空部51に嵌合したときに、ブルバー5の下端縁がその細溝96Eに緊密に嵌合して、下部プルバーキャップ9Lがプルバー5の下端部に固定される。
【0039】
そして、被覆部93Eには開口部97Eが形成され、嵌合部91Eの中に形成されている中空部92Eがその開口部97Eによって下方外部に連通されている。図7(b)(c)(d)では、開口部97Eがハッチングで示されている。
【0040】
上部プルバーキャップ9Uの中空部92Eには、図8、図9に示すように、例えば、LEDによって構成された照明器具(図示省略)をその発光面を開口部97Eから外部に望むように収納し、固定することができる。
【0041】
照明器具の発光面は、これをフラットに形成して、開口部97に被覆部93の表面と面一となるように取り付けることができ、あるいは発光面を室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成して、その発光面を被覆部93の表面から下方に突出させた状態で取付けることもできる。
前者の場合は、照明器具の照明光はプルバー5の下部小口から下方に放射され、後者の場合は、プルバー5の下部小口から室内床面方向又は窓枠の下枠方向と室内方向に放射される。
【0042】
窓枠には、上枠7Uの室内側端部に室内方向に突出する倒立L字形のアングル部7Uaが、下枠7Lの室内側端部に室内方向に突出するL字形のアングル部7Laが形成されているものがある。それらのアングル部の室内方向突出量によっては、照明器具からの照明光が遮断されて照明効果が阻害される場合があり得る。このようなアングル部による照明光の遮断を回避するため、照明器具の発光面の少なくとも一部をそれらのアングル部よりも室内側に存在するように設けることがよい。そして、発光面が室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成されている照明器具を用いて、その発光面を被覆部93の表面から上方又は下方に突出させた状態で取付けるとよい。
【0043】
上記の好ましい実施の形態は、従来のプルバーに加工をせずに、照明器具を収容するブルバーキャップを若干加工してプルバーに取り付けた例であり、その照明器具の発光面をブルバーキャップの被覆部の表面と面一にするか、発光面の形状の工夫と被覆部の表面からの突出態様により、図10の(a)又は(b)に例示するように、照明器具の照射方向を任意に設定すること、又は選択することができる。
【0044】
しかし、本発明は、上記の例に限定されるものではなく、照明器具を収容するブルバーキャップの被覆部に開口部を設けることに代えて、嵌合部の正面側及び/又は側面側に開口部を形成するとともに、プルバーの上端部及び/又は下端部の正面側部分及び/又は側面側部分を切欠加工して、ブルバーキャップの開口部に連通する切欠部を形成することにより、プルバーのその切欠部から照明光が室内方向及び/又は障子面方向に放射させることができる。
【0045】
図11は、上部ブルバーキャップ9Uに取付けた照明器具の照明光をプルバー5の上端部正面に設けた切欠部から室内方向に照射させる例を示す。
【0046】
上記の障子に設けられる照明器具は電源を必要とする。プルバーを有する障子が可動障子である場合は、既知の電気回路技術により、その障子の照明器具に導線を介して結合された端子が、その障子が閉鎖されたときに、窓枠に設けられ導線を介して商用電源などの永続的電源に結合された端子と電気的に接触する電気回路を構成すればよい。また、プルバーを有する障子が固定障子である場合は、既知の電気回路技術により、商用電源などに接続された導線を障子の照明器具に結合するだけでよい。
【0047】
前記導線には、障子2の照明器具への通電をON/OFF制御するための電源入・切用スイッチが設けられる。電源入・切用スイッチは、好ましい実施例では、マニュアル/オート切換スイッチと、マニュアル用ON/OFFスイッチと、明るさセンサーとを含んでいる。上記各センサー及び明るさセンサーは、これを照明器具の被覆部93に設けてもよい。マニュアル/オート切換スイッチをオートに切り替えたときは、室内の明るさが所定値未満になったときに明るさセンサーが出力して電源を照明器具に自動的に供給し、室内の明るさが所定値以上になったときは、電源の供給を自動的に停止する。
【0048】
上記のように、永続的電源を用いることにより、充電式乾電池を用いる場合のような、残存電気量の監視や繰り返し充電の煩雑さから解放されて、障子の照明器具による照明を行なうことができる。
【0049】
電源供給回路を可動障子が開放されたときに照明器具への電源供給が止められるように構成した場合は、マニュアル/オート切換スイッチがマニュアル側にセットされ、かつ、マニュアル用ON/OFFスイッチがON側に操作してあっても、あるいは、マニュアル/オート切換スイッチをオート側にセットしてあっても、夜になったとき又は夜間に照明器具が点灯しなければ、可動障子が完全に閉められていないことが分かるという利点がある。従って、障子の夜間の完全閉鎖及び施錠を促す効果が得られる。
【0050】
上枠7Uのレール溝の底面に長尺端子を設けるとともに、照明器具に接続された固定端子を可動障子の上框の上端部に、前記長尺端子に対して摺動可能に設ければ、障子2を開放した状態でも照明器具による照明を継続させることができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、障子及び障子用プルバーキャップに関する。さらに詳しくは、室内側に発光する照明器具を備えた障子及び障子に照明器具を備えるためのプルバーキャップに関する。
本明細書において、プルバーとは、障子の内召合わせ框に補強のため又は補強と障子に開閉力を加えるために付加された中空部材を言い、プルバーキャップとは、その中空部材の小口を塞ぐキャップを言う。
【背景技術】
【0002】
過去の障子の召合わせ框は、障子が室内外の気圧差により受ける力に耐えることができる強度を備えるために比較的大きい見付幅を有していたが、最近の召合わせ框は、スリムさが求められてきたことに応じて見付幅が小さくされるとともに、所要の強度を確保するため、内召合わせ框にプルバーが付加されるようになった。
【0003】
ところが、プルバーは、障子のガラス面はもとより、他の縦框よりも室内側に突出するため、障子の開閉時にプルバーの特に下端部が開閉する人の足に衝突して怪我させたり、窓面付近に置かれている物に衝突して破損したりする虞があった。
【0004】
従来、照明器具を備えた障子は、特許文献1に開示されているが、その照明器具は、単に室内方向に照射するのみである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平2−150385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、照明器具を備えた既知の障子は、内召合わせ框のプルバーによる人の怪我や物の破損を防止することはできない。
【0007】
他方、夜間、室内灯が消灯されている間に、例えば、地震や火事などが発生して緊急避難が必要になったときは、即座に窓障子の錠を開ける必要性が生じることがあるが、その錠の取付位置が分からない場合が少なくない。そこで、先ず、暗闇の中で室内灯のスイッチを探し、そのスイッチを操作して室内灯を点灯しなければならないが、これでは、急場の必要性に間に合わない虞がある。
【0008】
室内灯としての天井灯又は壁面灯を夜通し点灯することは、眩しいので熟睡の妨害になる。そのため、室内灯を消灯して、常夜灯、例えば、室内灯に付属する豆球や壁面下部に取付けられるフットライトや天井又は壁面に取り付けた間接照明器具を点灯したりしている。
【0009】
これらの従来の常夜灯は、それなりの役目を果たしているが、窓際には取付けられず、照度が小さいため、在室者はとっさの場合に、障子の存在場所及び錠の位置を容易に知ることはできない。また、在室者を障子の存在場所に誘導する機能を有していない。
さらに、従来の常夜灯は、部屋全体をうす暗く照明するに過ぎないため、窓に意匠性や防犯性を付加することはできない。従って、窓に意匠性や防犯性を付加するためには、室内灯とは別にスポットライトなどを壁面に設置することが必要であるから、設置場所の確保と設置工事費用の負担に悩まされる。
夜間の防犯のため、寝室以外の室内照明用の電灯を常時点灯して、居住者の存在を表示することが望まれているが、室内照明用の電灯は電力消費が多いので、コスト的な問題がある。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものである。すなわち、内召合わせ框のプルバーによる人の怪我や物の破損を防止することができるとともに、障子の存在場所への誘導効果が得られる障子を提供することを第一の目的としている。
また、本発明は、照明器具を障子に容易に取付けることができるようにしたプルバーキャップを提供することを第二の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、上記第一の目的を達成するため、内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えたことを特徴としている(請求項1)。
【0012】
本発明の他の特徴は、内召合わせ框が引き違い障子の内障子の召合わせ框であることである(請求項2)。
【0013】
本発明のさらに他の特徴は、内召合わせ框が一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子の内障子の召合わせ框であることである(請求項3)。
【0014】
本発明のさらに他の特徴は、プルバーの小口に室内に連通する切欠部が設けられ、プルバーキャップの中に取り付けた照明器具の照明光がその切欠部から室内側に放射されることである(請求項4)。
【0015】
本発明は、第二の目的を達成するため、プルバーキャップを、内召合わせ框のプルバーの小口に嵌合される嵌合部と、前記内召合わせ框の小口を覆う被覆部と、前記嵌合部内の中空部とを有し、前記被覆部は前記中空部を外部に連通させる開口部を有し、前記中空部に前記開口部から外部に発光する照明器具を収納できるように構成したことを特徴としている(請求項5)。
【0016】
本発明の他の特徴は、照明器具の発光面がプルバーキャップの被覆部の開口部内に被覆部の表面と面一に設けられていることである(請求項6)。
【0017】
本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面の全部又は一部が被覆部の開口部から外部に突出して設けられていることである(請求項7)。
【0018】
本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面が水平面に対して片流れ状又は山形状に傾斜されていることである(請求項8)。
【0019】
そして、本発明のさらに他の特徴は、照明器具の発光面の少なくとも一部を、窓枠の上枠の室内側端部に突設してあるアングル部及び窓枠の下枠の室内側端部に突設してあるアングル部の一方又は双方よりも室内側に存在させてあることである(請求項9)。
【発明の効果】
【0020】
請求項1の発明によれば、内召合わせ框のプルバーの小口より照明光が放射されるので、第一に、プルバーの存在位置が明白であるので、障子の開閉をする人がプルバーの下端部を足に衝突させることや窓付近に置かれている物に衝突させることを防止することができるから、怪我や物の破損が予防される効果が得られる。第二に、照明器具を夜間発光させることにより、窓の意匠性が向上し、防犯性が向上する。第三に、照明器具を夜間発光させることにより、障子の存在場所、ひいては内召合わせ框の錠の取付位置に誘導する誘導灯として機能するから、緊急事態発生時に迅速に開錠することができる。第四に、壁面以外の照明器具設置場所を確保することができる。
【0021】
請求項2,3の発明によれば、本発明を引き違い障子、一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子のいずれにも適用することができる。
【0022】
請求項4の発明によれば、照明器具の照明光を切欠部から室内に、例えば、上部壁面と平行な方向及び/又は障子下部の室内面と平行な方向、あるいは窓面に対して直角な方向に照射することができる。
【0023】
請求項5の発明によれば、プルバーキャップの嵌合部の中空部に照明器具を収納して、そのプルバーキャップを内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着するだけで、障子に照明器具を容易に取付けることができる。
【0024】
請求項6,7,8の発明によれば、プルバーから照明光を上方及び/又は下方、窓枠側、もしくは窓枠側と室内側のいずれかに放射させることができる。
【0025】
請求項9の発明によれば、窓枠の上枠の室内側端部及び/又は窓枠の下枠の室内側端部にアングル部が突設してある場合でも、照明器具の照明光がそのアンクルで遮られること無く、上方及び/又は下方に照射される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施の形態を示すサッシの室内側正面図である。
【図2】同サッシの横断面図である。
【図3】同じく縦断面図である。
【図4】プルバーの上部キャップの展開図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)左側面図、(d)は底面図である。
【図5】上部プルバーキャップの召合わせ框に対する取付状態を示す縦断面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】下部プルバーキャップの展開図であり、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)左側面図、(d)は平面図である。
【図8】下部プルバーキャップの召合わせ框に対する取付状態を示す縦断面図である。
【図9】図8のB−B断面図である。
【図10】召合わせ框の照明器具からの照明光放射方向を例示する窓の正面図である。
【図11】プルバーに設けた切欠部から照明光を発するようにした実施の形態の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、引き違い障子、外障子が嵌め殺しで内障子が可動障子である場合の内動式片引き障子、外障子が可動障子で内障子が嵌め殺しである場合の外動式片引き障子のいずれにも適用可能であり、いずれの場合も、内障子の内召合わせ框のプルバーに照明器具が取り付けられる。以下には、本発明を引き違い障子に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0028】
引き違い障子を建て付けたサッシの室内側正面図である図1において、1は窓枠、2は内障子、3は外障子である。図2,3においては、窓枠1が一点鎖線で示され、内障子2及び外障子3は実線で示されている。
【0029】
図2に示すように、通常、内障子2の召合わせ框4(内召合わせ框)は、スリム化と強度確保のため、室内側に突出するプルバー5を有する。
【0030】
なお、内外障子2,3の召合わせ框4,4’の室内側には、図1に示すように、既知のクレセント錠6が取付けられているが、図2,3には図面簡明化のため省略されている。
【0031】
プルバー5は、内召合わせ框4の上端部を窓枠1の上枠7Uのレール溝に嵌合し、内召合わせ框4の下端部を窓枠1の下枠7Lのレール溝に嵌合する際に障害物とならないように、内召合わせ框4の上、下端部からそれぞれ所定距離まで切除されており、従って、プルバー5の上端部(上部小口)の切断面は上枠7Uよりも室内側において上向きに露呈され、プルバー5の下端部(下部小口)の切断面は窓枠1の下枠7Lよりも室内側において下向きに露呈されることとなるので、プルバー5の外観体裁の改良と露呈する切断面による怪我の防止のため、プルバー5の上部小口及び下部小口をそれぞれ被覆するプルバーキャップ9U,9Lが装着されている。
【0032】
プルバーキャップ9U,9Lが装着されるプルバー5は、図2に示すように、十分な強度を備えるために大きな断面積を有し、その中に中空部51を有している。従って、その中空部51に取付けられるプルバーキャップ9U,9Lの嵌合部91、91Eも比較的大きな中空部92(図6,7,9参照)を有する。
【0033】
本発明らは、このプルバー5の大きな中空部51に着目し、障子の内召合わせ框4のプルバー5の上部小口と下部小口の一方又は双方に、室内側に発光する照明器具(図示省略)を取付けることを案出し、また、プルバーキャップ9U,9Lも大きな中空部92を有する点に着目し、上部プルバーキャップ9Uと下部プルバーキャップ9Lの一方又は双方の中空部92,92Eを利用してこれに室内側に発光する照明器具(図示省略)を取付けることを案出した。
【0034】
図2おいて、51はプルバー5の中空部であり、図1及び図3の9Uは、プルバー5の上部小口に嵌合部91において嵌着された上部プルバーキャップである。この上部プルバーキャップ9Uは、図4に詳しく示されているように、プルバー5の中空部51に嵌合される嵌合部91と、その嵌合部の内側に形成されている中空部92と、嵌合部91の上端部に接続され、プルバー5の水平な上端面を覆う被覆部93と、内召合わせ框4の上端部の室内側面に当接される押圧部94とを有している。被覆部93の連続する3辺から垂下する縁部95と中空部92との間に下方に開口する細溝96が形成されていて、嵌合部91をプルバー5の上端部から中空部51に嵌合したときに、ブルバー5の上端縁がその細溝96に緊密に嵌合して、上部プルバーキャップ9Uがプルバー5の上端部に固定される。
【0035】
そして、被覆部93には開口部97が形成され、嵌合部91の中に形成されている中空部92がその開口部97によって上方外部に連通されている。図4(b)(c)(d)では、開口部97がハッチングで示されている。
【0036】
上部プルバーキャップ9Uの中空部92には、図5、図6に示すように、例えば、LED(発光ダイオード)によって構成された照明器具(図示省略)をその発光面を開口部97から外部に望むように収納し、固定することができる。
【0037】
照明器具の発光面は、これをフラットに形成して、開口部97に被覆部93の表面と面一となるように取り付けることができ、あるいは発光面を室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成して、その発光面を被覆部93の表面から上方に突出させた状態で取付けることもできる。
前者の場合は、照明器具の照明光はプルバー5の上部小口から窓の内壁面に沿って上方に放射され、後者の場合は、プルバー5の上部小口から室内方向又は窓壁面方向と室内方向に放射される。
【0038】
図1及び図3の9Lは、プルバー5の下部小口に嵌合部91Eにおいて嵌着された下部プルバーキャップである。下部プルバーキャップ9Lは、図7に詳しく示されているように、プルバー5の中空部51に嵌合される嵌合部91Eと、その嵌合部の内側に形成されている中空部92Eと、嵌合部91Eの下端部に接続され、プルバー5の室内側に斜め下方に傾斜する下端面を覆う被覆部93Eと、内召合わせ框4の下端部の室内側面に当接される押圧部94Eとを有している。被覆部93Eの連続する3辺から起立する縁部95Eと中空部92Eとの間に上方に開口する細溝96Eが形成されていて、嵌合部91Eをプルバー5の下端部から中空部51に嵌合したときに、ブルバー5の下端縁がその細溝96Eに緊密に嵌合して、下部プルバーキャップ9Lがプルバー5の下端部に固定される。
【0039】
そして、被覆部93Eには開口部97Eが形成され、嵌合部91Eの中に形成されている中空部92Eがその開口部97Eによって下方外部に連通されている。図7(b)(c)(d)では、開口部97Eがハッチングで示されている。
【0040】
上部プルバーキャップ9Uの中空部92Eには、図8、図9に示すように、例えば、LEDによって構成された照明器具(図示省略)をその発光面を開口部97Eから外部に望むように収納し、固定することができる。
【0041】
照明器具の発光面は、これをフラットに形成して、開口部97に被覆部93の表面と面一となるように取り付けることができ、あるいは発光面を室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成して、その発光面を被覆部93の表面から下方に突出させた状態で取付けることもできる。
前者の場合は、照明器具の照明光はプルバー5の下部小口から下方に放射され、後者の場合は、プルバー5の下部小口から室内床面方向又は窓枠の下枠方向と室内方向に放射される。
【0042】
窓枠には、上枠7Uの室内側端部に室内方向に突出する倒立L字形のアングル部7Uaが、下枠7Lの室内側端部に室内方向に突出するL字形のアングル部7Laが形成されているものがある。それらのアングル部の室内方向突出量によっては、照明器具からの照明光が遮断されて照明効果が阻害される場合があり得る。このようなアングル部による照明光の遮断を回避するため、照明器具の発光面の少なくとも一部をそれらのアングル部よりも室内側に存在するように設けることがよい。そして、発光面が室内側に下り傾斜する片流れ状もしくは山形状に形成されている照明器具を用いて、その発光面を被覆部93の表面から上方又は下方に突出させた状態で取付けるとよい。
【0043】
上記の好ましい実施の形態は、従来のプルバーに加工をせずに、照明器具を収容するブルバーキャップを若干加工してプルバーに取り付けた例であり、その照明器具の発光面をブルバーキャップの被覆部の表面と面一にするか、発光面の形状の工夫と被覆部の表面からの突出態様により、図10の(a)又は(b)に例示するように、照明器具の照射方向を任意に設定すること、又は選択することができる。
【0044】
しかし、本発明は、上記の例に限定されるものではなく、照明器具を収容するブルバーキャップの被覆部に開口部を設けることに代えて、嵌合部の正面側及び/又は側面側に開口部を形成するとともに、プルバーの上端部及び/又は下端部の正面側部分及び/又は側面側部分を切欠加工して、ブルバーキャップの開口部に連通する切欠部を形成することにより、プルバーのその切欠部から照明光が室内方向及び/又は障子面方向に放射させることができる。
【0045】
図11は、上部ブルバーキャップ9Uに取付けた照明器具の照明光をプルバー5の上端部正面に設けた切欠部から室内方向に照射させる例を示す。
【0046】
上記の障子に設けられる照明器具は電源を必要とする。プルバーを有する障子が可動障子である場合は、既知の電気回路技術により、その障子の照明器具に導線を介して結合された端子が、その障子が閉鎖されたときに、窓枠に設けられ導線を介して商用電源などの永続的電源に結合された端子と電気的に接触する電気回路を構成すればよい。また、プルバーを有する障子が固定障子である場合は、既知の電気回路技術により、商用電源などに接続された導線を障子の照明器具に結合するだけでよい。
【0047】
前記導線には、障子2の照明器具への通電をON/OFF制御するための電源入・切用スイッチが設けられる。電源入・切用スイッチは、好ましい実施例では、マニュアル/オート切換スイッチと、マニュアル用ON/OFFスイッチと、明るさセンサーとを含んでいる。上記各センサー及び明るさセンサーは、これを照明器具の被覆部93に設けてもよい。マニュアル/オート切換スイッチをオートに切り替えたときは、室内の明るさが所定値未満になったときに明るさセンサーが出力して電源を照明器具に自動的に供給し、室内の明るさが所定値以上になったときは、電源の供給を自動的に停止する。
【0048】
上記のように、永続的電源を用いることにより、充電式乾電池を用いる場合のような、残存電気量の監視や繰り返し充電の煩雑さから解放されて、障子の照明器具による照明を行なうことができる。
【0049】
電源供給回路を可動障子が開放されたときに照明器具への電源供給が止められるように構成した場合は、マニュアル/オート切換スイッチがマニュアル側にセットされ、かつ、マニュアル用ON/OFFスイッチがON側に操作してあっても、あるいは、マニュアル/オート切換スイッチをオート側にセットしてあっても、夜になったとき又は夜間に照明器具が点灯しなければ、可動障子が完全に閉められていないことが分かるという利点がある。従って、障子の夜間の完全閉鎖及び施錠を促す効果が得られる。
【0050】
上枠7Uのレール溝の底面に長尺端子を設けるとともに、照明器具に接続された固定端子を可動障子の上框の上端部に、前記長尺端子に対して摺動可能に設ければ、障子2を開放した状態でも照明器具による照明を継続させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えたことを特徴とする障子。
【請求項2】
内召合わせ框は、引き違い障子の内障子の内召合わせ框であることを特徴とする請求項1に記載の障子。
【請求項3】
内召合わせ框は、一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子の内障子の内召合わせ框であることを特徴とする請求項1に記載の障子。
【請求項4】
プルバーの小口に外部に連通する切欠部を設け、照明器具の照明光をその切欠部から室内側に放射させることを特徴とする請求項2又は3に記載の障子。
【請求項5】
内召合わせ框のプルバーの小口に嵌合される嵌合部と、前記内召合わせ框の小口を覆う被覆部と、前記嵌合部内の中空部とを有し、前記被覆部は前記中空部を外部に連通させる開口部を有し、前記中空部に前記開口部から外部に発光する照明器具が収納されたプルバーキャップ。
【請求項6】
照明器具の発光面がプルバーキャップの被覆部の開口部内に被覆部の表面と面一に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプルバーキャップ。
【請求項7】
照明器具の発光面の全部又は一部が被覆部の開口部から外部に突出して設けられていることを特徴とする請求項6に記載のプルバーキャップ
【請求項8】
照明器具の発光面が水平面に対して片流れ状又は山形状に傾斜されていることを特徴とする請求項7に記載のプルバーキャップ。
【請求項9】
照明器具の発光面の少なくとも一部を、窓枠の上枠の室内側端部に突設してあるアングル部及び窓枠の下枠の室内側端部に突設してあるアングル部の一方又は双方よりも室内側に存在させてあることを特徴とする請求項6、7、8のいずれか1項に記載のプルバーキャップ。
【請求項1】
内召合わせ框のプルバーの小口に嵌着されるプルバーキャップの中に室内側に照射する照明器具を備えたことを特徴とする障子。
【請求項2】
内召合わせ框は、引き違い障子の内障子の内召合わせ框であることを特徴とする請求項1に記載の障子。
【請求項3】
内召合わせ框は、一方の障子が嵌め殺し障子で他方の障子が可動障子である内動式片引き障子又は外動式片引き障子の内障子の内召合わせ框であることを特徴とする請求項1に記載の障子。
【請求項4】
プルバーの小口に外部に連通する切欠部を設け、照明器具の照明光をその切欠部から室内側に放射させることを特徴とする請求項2又は3に記載の障子。
【請求項5】
内召合わせ框のプルバーの小口に嵌合される嵌合部と、前記内召合わせ框の小口を覆う被覆部と、前記嵌合部内の中空部とを有し、前記被覆部は前記中空部を外部に連通させる開口部を有し、前記中空部に前記開口部から外部に発光する照明器具が収納されたプルバーキャップ。
【請求項6】
照明器具の発光面がプルバーキャップの被覆部の開口部内に被覆部の表面と面一に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のプルバーキャップ。
【請求項7】
照明器具の発光面の全部又は一部が被覆部の開口部から外部に突出して設けられていることを特徴とする請求項6に記載のプルバーキャップ
【請求項8】
照明器具の発光面が水平面に対して片流れ状又は山形状に傾斜されていることを特徴とする請求項7に記載のプルバーキャップ。
【請求項9】
照明器具の発光面の少なくとも一部を、窓枠の上枠の室内側端部に突設してあるアングル部及び窓枠の下枠の室内側端部に突設してあるアングル部の一方又は双方よりも室内側に存在させてあることを特徴とする請求項6、7、8のいずれか1項に記載のプルバーキャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−106106(P2011−106106A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259657(P2009−259657)
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月13日(2009.11.13)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
[ Back to top ]