説明

障害を治療する上で使用するための胃腸方法及び器具

対象の姿勢変化を検出するための方法が提供されている。対象の胃(20)の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスが測定され、それに応答してインピーダンス信号が生成される。姿勢の変化は、インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって検出される。対象を治療するための方法も同様に提供されている。該方法は、対象の結腸(402)、及び対象の遠位小腸(408)から成るリストの中から選択された対象の部位に対し電気信号を適用するステップを含む。該信号は、対象を治療する目的で、グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)又はPYYの分泌を増大させるために対象の細胞を刺激するように、又はグレリンの分泌を減少させるように設定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に対するクロスリファリンス
本特許出願は、(a)「障害を治療する上で使用するための胃腸方法及び器具」という題の2003年6月20日付け米国仮特許出願第60/480,205号及び(b)「治療、摂食検出、及びグレコースレベル検出用の肝臓装置」という題の2003年6月20日付けの米国仮特許出願第60/480,208号からの優先権を請求するものである。これらの出願は両方共、本出願の譲受人に譲渡されており、本書に参考として内含されている。
本特許出願は、本出願の譲受人に譲渡され本書に参考として内含されている「治療、摂食検出及びグルコースレベル検出用の肝臓装置」という題の、本書同日付で提供されたPCT出願と関係するものである。
【背景技術】
【0002】
技術分野
本発明は一般に代謝条件の治療、特定的には代謝及び行動条件を治療するための侵襲的技術及び器具に関する。
【0003】
背景技術
肥満の侵襲的治療は往々にして、35又は40を上回る肥満度指数(体重/身長2[Kg/m3])をもつ患者に推奨される。このような患者にとっては、その体重は一般に、心臓疾患、糖尿病及び関節炎の危険性の増加に結びつけられる。好ましくは、侵襲的治療には、摂食習慣の改善及び適切な運動による養生法といったようなライフスタイルの変更が伴う。
【0004】
米国特許出願第2002/0161414号として公示され本特許出願の譲受人に譲渡され本書に参考として内含されているFlesler et al.,に対する米国特許出願第09/734,358号は、肥満といった疾病を治療するための器具について記述している。該器具は、患者の胃の本体近辺の単数又は複数のそれぞれの部位に適用されるように適合されている単数又は複数の電極のセットを内含している。適用することによって胃本体の筋肉組織の収縮レベルが増大し約3秒より長い実質的に連続的な期間胃本体の一部分の横断面積が減少することになるような形で設定された信号を胃の本体に適用するべく電極セットを駆動するように、制御ユニットが適合されている。
【0005】
本出願の譲受人に譲渡され本書に参考として内含されているPolicker et al.,に対するPCT国際公開第02/082968号は、患者がのみ込んだときにそれを検出し摂取された物質のタイプ及び量を検出する食事評価用胃器具について記述している。器具には、患者の胃底及び胃前底部に結合され内部の電気的及び機械的活動を測定するように適合されている電極、及びこのような電気的及び機械的活動を分析し任意には電気エネルギーを適用して患者の組織の活動を修正するための制御ユニットが内含されている。
【0006】
本書に参考として内含されているChen et al.,に対する米国特許第5,690,691号は、肥満及びその他の疾病を治療するための胃ペースメーカーについて記述している。該ペースメーカーは、胃腸(GI)管上のさまざまな位置に設置されGI管を通る材料のぜん動運動をペーシングするように段階的な電気的刺激を送達する多数の電極を内含する。
【0007】
本書に参考として内含されているMintchev et al.,に対する米国特許第6,243,607号は、GI管の一部分のまわりに配置されている多数の電極を含む胃腸電気ペースメーカーについて記述している。該電極は、GI管の該一部分の局所的収縮が管を通して人工的に伝播されて容易に該部分を部分的に空にするような形で、平滑筋を刺激する。好ましくは、該局所的収縮は、2ヶ所以上で該部分の周囲で平滑筋に適用される電気的刺激を位相固定又はタイムシフトさせることによって、人工的に伝播させられる。
【0008】
本書に参考として内含されているCigainaに対する米国特許第5,423,872号は、胃の運動性を低減させかくして肥満又は他の疾病を治療するべく、患者の遠位胃前底部に電気パルスを適用するための器具について記述している。
【0009】
本書に参考として内含されているWernicke et al.,に対する米国特許第5,231,988号は、内因性インシュリンの異常な分泌レベルに原因がある糖尿病その他の全身的な膵臓の内分泌障害を治療し制御するための技術について記述している。患者の身体の中に移植した又はその外部に装着させた電気的刺激装置は、活動状態にされた時点で、患者の迷走神経上に移植された電極に適用するためのプログラミング可能な電気的波形を生成するように適合されている。該電気的波形は、迷走神経を刺激又は阻害してその電気的活動を変調させ患者の膵臓による天然インシュリンの分泌を増減させるように選択されたパラメータ値を用いてプログラミングされる。刺激装置は、血中グルコース又は症候の直接的測定に応答して患者が手動で選択的に活動化させるか又は、患者の24時間周期サイクル中に予め定められた間隔で及び予め定められた時点で発生するべく活動化をプログラミングすることにより自動的に活動化させられる。代替的には、自動的活動化は、血中グルコース濃度を検出するために移植されたセンサーを使用して達成され、糖尿病又は低血糖病のいずれが治療されているのかに応じて患者の血中グルコース濃度が予め定められたレベルを上回るか又はそれよりも低下した時点で引き外しされる。
【0010】
本書に参考として内含されているWernike et al.,に対する米国特許第5,188,104号及び5,263,480号は、摂食障害を軽減するべく患者の迷走神経を刺激するための方法について記述している。
【0011】
本書に参考として内含されているBourgeoisに対する米国特許第6,104,955号、6,091,992号及び5,836,994号、Bardyに対する米国特許第6,026,326号及びWingroveに対する3,411,507号は、さまざまな生理学的障害を治療するためのGI管に対する電気信号の適用について記述している。
【0012】
共に本特許出願の譲受人に対し譲渡され本書に参考として内含されている「平滑筋コントローラ」という題のBen-Haim et al.,に対するPCT国際公開第99/03533号及びその国内段階にある米国特許出願第09/481,253号は、平滑筋に信号を適用してその挙動を修正するための器具及び方法について記述している。特に、組織内に伝播活動電位を生成することなく活動化信号に対する内部の筋肉組織の反応を修正するべく胃壁上の電極にコントローラが電界を適用する、胃を制御するための器具が記述されている。本特許出願において及びクレーム内では、細胞内に活動電位を誘発することなくその電気的活動化に対する単数又は複数の細胞の応答を修正するためのこのような非興奮性信号の使用は、興奮性組織制御(ETC)と呼ばれている。胃を空にする作業を遅延又は防止させるべく胃に対しETC信号を適用することにより肥満を治療することに関してETC信号の使用が記述されている。さらに、管の一部分対してETC信号を適用して該部分の中で生成される収縮力を増大させることによって、胃腸管の運動性を増大させるための方法が記述されている。
【0013】
本特許出願の譲渡人に対し譲渡され本書に参考として内含されているBen-Haim et al.,に対する米国特許第6,317,631号は、心臓に対しETC信号を適用することにより心腔の収縮力を修正するための方法について記述している。
【0014】
本書に参考として内含されているMittal et al.,に対する米国特許第5,716,385号は、胃食道逆流を治療するための横隔膜脚ペースメーカーについて記述している。ペースメーカーには、皮膚を通した横隔膜脚の骨格筋に対し電極を連結することによってか、又は移植により脚横隔膜と接触した状態で設置される単数又は複数の電極が含まれる。横隔膜の自然発生的に間欠的な弛緩の間、電極は、下部食道括約筋の収縮をひき起こすために脚横隔膜の骨格筋を刺激する。
【0015】
本書に参考として内含されているImram et al.,に対する米国特許第6,535,764号は、胃障害を診断し治療するための技術について記述している。患者の胃の内部に機能的装置が常在し、取付け装置により胃壁にしっかりと固定されている。該機能的装置は、胃又は胃環境のさまざまなパラメータを検知するためのセンサーであってもよいし又は、治療用送達装置であってもよい。1実施形態における機能的装置は、胃電気刺激のための刺激用電極を含む。
【0016】
本書に参考として内含されているKuzmak et al.,に対する米国特許第4,696,288号は、人体の胃に挿入されその内部で進行するように適合された較正器具について記述している。該較正器具は、各々がオリフィスを有する遠位先端部と近位部分で終結するシングルルーメンチューブを内含する。シングルルーメンチューブは、近位部分から選択された距離のところにある貫通して延びる第1の開口部及び、遠位先端部から予め定められた距離のところにあり貫通して延びている第2の開口部、内部のキャビティ及び円形横断面をもち遠位先端部に対し封止関係で操作可能な形で結合されており、かつキャビティ内部の流体の圧力を変動させるべくその外部に加わった力に応答してその横断面直径を変動させる能力をもつ細長い薄壁センサー、第2の開口部を囲む、予め選択された場所で前記シングルルーメンチューブの外部をとり囲むバルーン、及びシングルルーメンチューブを通り、第1の開口部を通り、第2の開口部と連絡する細長いチューブ部材を有する。
【0017】
本書に参考として内含されているKuzmak et al.,に対する米国特許第4,592,339号は、病的肥満を治療するために胃の中に瘻孔開口部を形成するための胃バンドについて記述している。該バンドは、胃のまわりに侵襲的に設置され、バンドの拡張可能な部分が、瘻孔開口部の直径を調整するために使用される。
【0018】
本書に参考として内含されているKuzmakに対する米国特許第5,449,368号、第5,226,429号及び5,074,868号は、調整可能な胃バンドについて記述している。バンドの瘻孔開口部のサイズは、流体を胃バンドの拡張性区分内に注入するか又はそこから除去することによって調整可能である。
【0019】
本書に参考として内含されているVincentに対する米国特許第5,601,604号は、病的肥満を治療するために胃のまわりに設置する胃バンドについて記述している。バンドの内部表面は、遠隔注入口を通して膨張させることができる。該バンドは、単一の締付け手段の容易な閉鎖により胃のまわりの包囲位置で侵襲的に設置される。バンドが胃のまわりで締めつけられた後、膨張可能な内部表面内に流体が注入され、かくして胃の瘻孔を狭窄させる。
【0020】
本書に参考として内含されているVincent et al.,に対する米国特許第5,658,298号は、腹腔鏡手術中にバックル端部と自由端部をもつ結紮又はバンドを締めつけるための工具について記述している。
【0021】
本書に参考として内含されているVincentに対するPCT国際公開第01/83019号は、解剖学的ランドマークの同定を容易にし、外科学切開のための指針を提供するべく外科手術の間体内でバルーンを膨張させることを含めた、患者の体の内外に粒子及び流体を移送するための器具及び方法について記述している。該器具は、バルーンと連絡する膨張ルーメン及び単数又は複数の開口部と連絡する移送ルーメンを内含している。該方法により外科医は胃の中味を空にし、胃の圧力を減らし、バルーンを膨張させ、ランドマークとして該バルーンを用いた胃バンド締付け又は胃バイパスが関与するものといったような手術を実施し、胃に注水して外科手術の終了時に胃の穿孔についてチェックすることができる。
【0022】
本書に参考として内含されているKlaiber et al.,に対する米国特許第5,938,669号は、肥満と戦うため患者の胃を収縮させるための調整可能な胃バンドについて記述している。胃のまわりに移植され液体が満たされたキャビティを含む既知のタイプの胃バンドが管によって、患者の皮膚下に移植された制御箱及び平衡タンクに連結される。この箱は、患者が担持するモニター及び医師用のコントローラと無線により通信する能力をもつ電子制御ユニット及び電動ポンプを収納している。コントローラは、胃の中の通路の直径を調整するべく胃バンドからタンクまで閉回路内に規定の体積の液体を移送するため遠隔制御によってポンプを操作することができる。モニターは、制御箱から警報を受けとり、信号を送る。
【0023】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許第6,067,991号は、細長い非膨張性制限部材、制限開口部を構成するべく胃又は食道のまわりの少なくとも1つの実質的に閉鎖したループの形に該制限部材を形成させるための形成用装置、及び制限開口部のサイズを変更するためループ内の制限部材を機械的に調整するための術後非侵襲的調整装置を内含する調整可能な胃バンドについて記述している。
【0024】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許第6,210,347号は、患者の胃又は食道内に瘻孔開口部を形成するための食物摂取制限装置について記述している。該装置は、制限開口部を構成する少なくとも1つの実質的に閉鎖したループの形に形成されるべき細長い制限部材、及び制限開口部のサイズを変えるべくループ内の制限部材を調整するための制御可能な調整装置を含んで成る。該装置は、さらに、病的肥満について患者を治療する上で補助となるよう非侵襲的な要領で患者の身体の外側から調整装置を制御するための無線遠隔制御を含んで成る。
【0025】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許第6,460,543号は、患者の胃又は食道内で瘻孔開口部を形成するための食物摂取制限装置について記述している。該装置は、キャビティの拡張時点でサイズが縮小されキャビティの収縮時点でサイズが拡大される、制限開口部を構成する少なくとも実質的に閉鎖したループの形に形成された拡張・収縮可能なキャビティを形成する細長い制限部材を含んで成る。予め定められた量の作動液を収納し制限部材のキャビティに連結されたタンク及びキャビティを拡張させるべくタンクからキャビティまで流体を分配しキャビティを収縮させるべくキャビティからタンクまで流体を分配するための油圧操作装置が、同様に、病的肥満を患う患者の体内に移植され、非侵襲的要領で患者の身体の外側から操作される。非膨張性制限部材を代替的に使用して油圧的に調整することもできる。
【0026】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許第6,453,907号は、患者の身体の外から第1の形態のエネルギーを無線伝達するためのエネルギー伝達装置を内含する調整可能な胃バンドについて記述している。該バンドは、制限された瘻孔を変動させるべく第1の形態と異なる第2のエネルギー形態に応答して調整される。エネルギー移行装置が、エネルギー伝達装置によって伝達された第1の形態エネルギーを第2の形態のエネルギーへと移行させるために、患者の体内に移植される。
【0027】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許第6,454,699号は、胃又は食道の中で上部袋及び制限された瘻孔開口部を形成するべく胃又は食道と係合する、患者の体内に移植された制限装置を内含する食物摂取制限器具について記述している。該器具は、患者の体外のエネルギー源及び体外からエネルギー源から無線エネルギーを放出させるための制御装置を内含する。放出された無線エネルギーは、制限装置の操作に関連して使用され、それを拡大して食物が通過できるようにし、又はそれを収縮させて食物の通過を実質的に妨げる。制限装置は、任意には、患者の少なくとも1つの身体的パラメータを検知するための少なくとも1つの移植されたセンサーを内含しており、その場合、制御装置は、センサーからの信号に応答して制限装置を制御することができる。
【0028】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許出願公報第2003/0066536号は、胃又は食道内で制限された瘻孔開口部を形成するべく患者の体内に移植され胃又は食道と係合する操作可能な制限装置を内含する、食物摂取制限器具について記述している。器具は、制限装置を付勢するためのエネルギー源、及び患者の身体の外側からエネルギー源由来のエネルギーを放出させるための制限装置が含まれる。放出されたエネルギーは、中を食物が通過するのを可能にするか又は実質的に妨げるべく瘻孔開口部のサイズを変動させるために制限装置の操作に関連して使用される。制限器具には任意には、胃の中の圧力を直接又は間接的に検知するための圧力センサーが含まれる。制御装置は圧力センサーからの信号に応えて制限装置を制御することができる。
【0029】
本書に参考として内含されているForsellに対する米国特許出願公報第2001/0011543号は、胃又は食道の中に瘻孔開口部を形成するべくヒトの胃又は食道のまわりに実質的に閉鎖されたループの形で形成された細長い制限部材を内含する。病的な肥満又は胸やけ及び逆流性疾患を治療するための器具について記述している。瘻孔開口部のサイズは、移植された調整装置によって調整可能である。制御装置は、例えば一日の時刻に応じて瘻孔開口部のサイズを縮小又は拡大するべく、調整装置を制御するために利用される。圧力又は位置センサーといったようなセンサーが、水平との関係におけるヒトの方向性又は胃の中の圧力といったようなヒトの身体的パラメータを直接又は間接的に検知することができるような形で、ヒトの身体の中に外科的に移植される。センサーによる検知に応答して、身体的パラメータの有意な変化が発生したことを制御装置が決定した場合には、該制御装置は、瘻孔開口部のサイズを縮小又は拡大するために調整装置を制御する。
【0030】
本書に参考として内含されているCigainaに対するPCT国際公開第01/41671号は、患者の胃の直径の制御及び/又は修正を可能にすることにより肥満を制御するための取外し可能な胃バンドについて記述している。該胃バンドは、細長い本体が胃の一部分のまわりで閉じることができるようにする閉鎖機構を含んでいる。胃バンドは胃電気刺激装置と併用でき、従って病因性肥満の治療の初期段階において強制的痩身を誘発するのに潜在的に有用であるものとして記述されている。かかる電気刺激装置は、取外し可能な胃バンド内に内蔵されているか又は取外し可能な胃バンドから一定の距離のところに位置設定され得る。
【0031】
本書に参考として内含されているMosheに対する欧州特許出願公報第1036545A2号は、胃開口部の直径を構成するべく患者の胃の周囲に取付けるための胃バンドについて記述している。該バンドは、外側及び内側表面を含み、ここで内側表面は胃と係合し、少なくとも外側表面はその長手方向軸に沿って実質的に伸張不能な細長い部材により形成されている。細長い部材内に貫通開口部が作られ、予め定められた長さをもつバンドの端部部分を構成するように位置設定されている。バンドの反対側の端部部分は、閉鎖した動作位置でのバンドの所望の内径を調整し反対側の端部部分をバンドの外側表面に締めつけるため、貫通開口部内に挿入可能となるような形状を有している。
【0032】
本書に参考として内含されているRobertに対する米国特許第6,511,490号は、病的肥満の治療のため人の体内に移植するために胃バンド締付け装置について記述している。該胃バンド締付け装置には、胃を包囲するべく寸法決定された膨張性バンド部分及びバンド部分内に皮膚を通って注入された膨張流体を誘導するように操作可能である膨張導管が含まれる。バンド部分は、上に第1の締付け手段を伴うヘッド端部と上に第2の締付け手段をもつテール端部そしてその間の膨張性シェルを有するドーナツ状部材である。ドーナツ状シェルの外側表面は、膨張流体が内部に注入された時点でシェルの外向きの拡張を制限するのに役立つ非伸張性の生体適合性材料で補強されている。シェルの内側胃接触表面は、それに付加されそれと一体である開放気泡エラストマ発泡材の層を有する。動作中、バンドが胃を包囲する関係におかれた時点で、シェルの端部上の第1及び第2の締付け手段は、鎖錠関係で係合される。膨張導管と流動的に連絡している皮下移植された注入ポートを用いて、シェル内に膨張流体が注入される。シェルが内向きに拡張するにつれて、それは胃を狭窄させ、胃を区画化する。
【0033】
本書に参考として内含されているDargent et al.,に対する米国特許第6,547,801号は、その作動的設定において輪を形成する狭窄部材を含む移植可能な胃狭窄装置について記述している。狭窄部材は、作動的設定において2つの端部が互いに隣接している可とう性バンド及び狭窄部材を起動させるための手段を内含し、連動して一方では可とう性バンドの少なくとも1つの端部がかかる端部をもう1つの端部との関係において移動させ狭窄部材の半径方向変形を生成するための延性要素を内含し、他方では起動用手段が延性要素を引張るための部材を含んでいることを特徴としている。
【0034】
本書に参考として内含されているBrownに対する米国特許第5,259,399号は、流体で満たされた可変体積のブラダーを用いて胃の体積の1セグメントを占有することによって肥満患者の体重減少をひき起こすための方法及び器具について記述している。該ブラダーは、胃に対する常設流路を作り出すべく非外科的に設置された経皮的内視鏡胃瘻管を通して胃底を含めた胃の上部部分の中に挿入される。挿入されたブラダーは、予め定められたスキームに従って、ブラダーの内外に流体を圧送するため充填用システムを用いて充填され排出される。充填用システムには、可逆ポンプ、充填用管に連結された2方向弁、充填用システムの作用を自動的に制御するための電子制御手段及びバッテリが含まれる。電子制御手段は、消化サイクル及び血流力学的パラメータを検出するため、患者の体の上に設置された複数のセンサーに連結されている。電子制御手段は、センサーにより検出された情報を収集し、得られた情報及び予め定められた操作スキームに従って充填用システムを管理し、2方向弁を通して移送される流体の体積及び時刻を記録する。
【0035】
本書に参考として内含されているBangsに対する米国特許第5,234,454号は、患者の体重を制御するための方法について記述する。該方法には、胃瘻造設管を通して患者の胃内に経皮的胃内バルーンカテーテルを挿入する段階が含まれている。胃内バルーンカテーテルは、第1及び第2の端部を有する細長いシャフト手段、第1の端部の近くに担持されている第1の膨張性バルーン及び第1の膨張性バルーンの近くに担持されている第2の膨張性バルーンを含み、第2のバルーンは第1のバルーンよりも少ない膨張体積を有する。バルーンカテーテルはさらに、第1及び第2の膨張管腔、それぞれ第1及び第2の膨張管腔及び第1及び第2のバルーンと連絡し第2の端部により担持されている第1及び第2の膨張ポート、そして前記第1及び第2の端部の間を通過するドレン用管腔を含んで成る。該方法は、患者の体内で第1及び第2のバルーンを膨張させ、胃を部分的に充填して満腹感を提供することによって継続する。
【0036】
本書に参考として内含されているGaven et al.,に対する米国特許第4,416,267号は、胃の体積を減少させることによってヒトにおける肥満を治療するための胃のインサートについて記述している。インサートには、中を通って延びる中央開口部をもつ可とう性ドーナツ状膨張性バルーンが含まれている。バルーンの少なくとも1部分は、バルーンを膨張させ針を除去した時点で穿孔を封止するため、針によるその穿刺を容易にする自己封止物質を有する。
【0037】
本書に参考として内含されているDe Hoyos Garzaに対する米国特許第6,454,785号は、肥満治療のための経皮的胃内バルーンカテーテルについて記述している。該バルーンは、胃の中に非外科的に設置され、経皮内視鏡胃瘻造設術(PEG)と一緒に用いられる。バルーンは、そこから導入され排出される流体の量を調節するためのバルブを内含している。
【0038】
INAMEDCorporation(サンタバーバラ、カリフォルニア)は、FDAが認可した肥満治療用の調整可能かつ可逆的な胃バンドであるLAP−BAND(登録商標)システムを製造し販売している。
【0039】
グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)は、食事の早期段階におけるインシュリン分泌の既知のモジュレータであり、満腹感メディエータである。食事の摂取に応答して、GLP−1は、主として結腸及び遠位小腸内にあるL−細胞によって血液中に分泌される。皮下又は末梢的なGLP−1の投与は、一部には第1段階のインシュリン応答を回復させグルカゴンを抑制することによって血糖コントロールを改善することが示されてきており、従って、肥満及び非インシュリン依存性真性糖尿病(NIDDM)のための潜在的治療とみなされている。
【0040】
本書に参考として内含されている「グルカゴン様ペプチド−1(GLP−1):非インシュリン依存性真性糖尿病における治療の試行」という題の論文、Eur J Clin Invest 27(6):533−6(1997)においてTodd JF et al.,は、「GLP−1がグルカゴン分泌を抑制し胃が空になるのを遅延させるという両方の利点をもつ」を記している。彼らは、「GLP−1が、インシュリン分泌性効果の不在下でさえ血糖コントロールを改善し、NIDDMのための潜在的治療である」という結論を下している。
【0041】
本書に参考として内含されているDi Marclin et al.,に対する米国特許第6,191,102号は、体重を減少させ肥満を治療するためのグルカゴン様ペプチド−1化合物を含む薬学組成物について記述している。組成物は、末梢投与される。
【0042】
本書に参考として内含されている以下の論文も有利であり得る。
【0043】
Gutniak MNet al.,「内分泌ホルモングルカゴン様ペプチド1の皮下注射がNIDDMにおける食後血糖症を根絶する」、Diahete Care17(9):1039−44(1994)。
【0044】
Robertson MD et al.,「人間における食後グルカゴン様ペプチド1(7−36)アミド濃度に対する結腸の影響」J. Endocrinol161(1):25−31(1999)。
【0045】
Schirra J et al.,「非インシュリン依存性真性糖尿病における皮下グルカゴン様ペプチド−1(7−36)アミドの抗糖尿病性作用のメカニズム」J. Endocrinol156(1):177−86(1998)。
【0046】
Todd JF et al.,「皮下グルカゴン様ペプチド−1は、早期2型糖尿病を患う患者において3週間にわたり食後血糖コントロールを改善する」Clin Sci(Lond)95(3):325−9(1998)。
【0047】
Vilsboll T et al.,「2型糖尿病患者における無傷の生物活性あるグルカゴン様ペプチド1の食後濃度の減少」、Diabetes50(3):609−13(2001)。
【発明の開示】
【0048】
発明の要約
本発明の一部の実施形態においては、肥満を治療するための胃制御器具には、患者の胃の体積を修正するための制御可能な機械的及び/又は電気的胃装置、及び患者による摂取を標示する生理学的パラメータを検知するための単数又は複数のセンサーセットが含まれている。該胃装置は、患者に満腹感を感じさせるべく初期胃体積より小さく胃体積を縮小させ、従って一般に患者の食欲を減退させるように適合されている。制御ユニットは、センサーからの単数又は複数の信号を受信し、信号を分析し、分析に応答して実時間で胃体積を修正するべく胃装置を駆動するように適合されている。
【0049】
本発明の一部の実施形態においては、胃装置は、胃のまわりに設置され、制御ユニットから受信した信号に応答して実時間で締めつけたり緩めたりされるように適合された胃バンドを含んでいる。バンドの締めつけは、胃の狭窄をひき起こし、ひいては胃の体積を縮小させる。その他の実施形態では、胃装置は、胃の中に設置され制御ユニットから受信した信号に応答して実時間で膨張及び収縮させるように適合されている胃バルーンを含む。バルーンの膨張は、胃の有効体積を低減させ、直接的又は間接的に胃壁の膨満を誘発する。さらにその他の実施形態においては、胃装置は、胃に適用され、胃の一部分の断面積を低減させるべく胃の筋肉の一部分の収縮パターンを修正するための電気信号を適用する単数又は複数の電極セットを含む。
【0050】
本発明の一部の実施形態においては、制御ユニットは、患者による摂食中胃の体積を低減させるように胃装置を駆動するように適合されている。制御ユニットは、単数又は複数の検知されたパラメータの変化に応答して、摂食を検出するべく摂食検出アルゴリズムを利用する。摂食検出アルゴリズムは標準的に、摂食を検出するために、インピーダンスサブアルゴリズム及び電気的低速波サブアルゴリズムのうちの一方又は両方を利用する。インピーダンスの増加は一般に、摂食の結果としての胃の膨満によってひき起こされる。標準的には、胃底又はその近くに設置された電極を用いたインピーダンス測定が、胃前底部又はその近くに設置された電極を用いたインピーダンス測定に比べ幾分か早く摂食を検出する。胃前底部内の電気的活動の減少は一般に、食物で胃が充填された結果としての消化活動によってひき起こされる。
【0051】
インピーダンス摂食検出サブアルゴリズムは、標準的に、基線インピーダンス値を計算し除去するために低速反応式を用いる。該式は、基線インピーダンス値の計算に対するノイズの効果を削減するべく低速反応式である。このサブアルゴリズムは次に、帯域通過フィルタ効果をもたらすべく測定値に高域通過フィルタ及び低域通過フィルタの両方を適用することにより、粗実時間インピーダンス測定値を処理する。結果としての処理済みインピーダンス値は閾値と比較され、それより大きいことがわかった場合、摂食の標示として解釈される。一部の利用分野については、インピーダンスサブアルゴリズムは、摂食の標示としてではなく患者の姿勢変化の標示としてインピーダンスの突然の実質的変化を解釈する。フィルタ内の少なくとも1つの値(例えば基線インピーダンス値)が、姿勢変化の標示に応えて修正され、かくしてこの時間中にフィルタに非線形的に動作することになる。インピーダンスの突然の実質的変化のこのような解釈は、姿勢変化によってひき起こされる誤った摂食検出を低減させるかもしれない。
【0052】
電気的低速波摂食検出サブアルゴリズムは、患者による摂食を標示する電気的事象を検出するため実時間電気測定値を分析する。サブアルゴリズムは、連続する最近の電気的事象の間の平均時間差(ラグ)を計算し、閾値より大きい平均を摂食の標示として解釈する。(一般に、胃前底部内の電気的低速波の速度低下は、食物による胃の充填によってひき起こされる消化活性の間に起こる)。一部の利用分野については、サブアルゴリズムは同様に、高閾値と平均時間差を比較し、高閾値より大きい平均を、実際の摂食事象よりもむしろ偽摂食検出を標示するものとして解釈する。かかる偽陽性は、平均時間差を誤って増大させる、センサーによる低速波の検出の時折の欠如によりひき起こされる可能性がある。
【0053】
本発明の一部の実施形態においては、結腸刺激システムには、患者の結腸又は遠位小腸の近くのそれぞれの部位に適用されるように適合されている単数又は複数の電極及び制御ユニットが含まれている。該制御ユニットは、部位に電気信号を適用するように電極を駆動し、L−細胞又はその他の標的組織を刺激するように信号を設定し、これらの細胞又は組織はかかる刺激に応答してグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させる。かかるGLP−1分泌は、一般に患者の血糖コントロールを改善し、かくして肥満、NIDDM、心臓疾患及び高血圧を患う患者又はかかる疾病の危険性があると考えられている健康な患者を治療するのに役立つ。一部の利用分野のためには、結腸刺激システムはさらに、摂食検出ユニットを含んで成り、制御ユニットは、摂食検出に応答して信号を適用するべく電極を駆動するように設定される。
【0054】
発明人らは、本書に記述されているように小腸の遠位部分又は結腸の刺激が一部のタイプの細胞においてインシュリン感受性のアップレギュレーションを誘発し得るという仮説を立てている。このアップレギュレーションは、(a)刺激に対する間接的応答及び/又は(b)刺激に応答したホルモンの分泌を用いて行なわれ得る。
【0055】
従って本発明の1実施形態に従うと、対象の姿勢変化を検出する方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;及び
− 姿勢変化を検出するべくインピーダンス信号を分析する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0056】
一部の利用分野のためには、該方法は、
− 対象による潜在的摂食の標示を検出するべくインピーダンス信号をさらに分析する段階;及び
− 姿勢変化が検出されなかった場合にのみ、潜在的節食の標示を摂食の標示として解釈する段階;
を内含する。
【0057】
さらに本発明の1実施形態に従うと、対象の摂食を検出するための方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− 対象の姿勢変化を検出するべくインピーダンス信号を分析する段階;
− 対象による潜在的摂食の標示を検出するべくインピーダンス信号をさらに分析する段階;及び
− 姿勢変化が検出されなかった場合にのみ、潜在的節食の標示を摂食の標示として解釈する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0058】
さらに本発明の1実施形態に従うと、対象を治療するための方法において、
− 対象の結腸又は遠位小腸に対し電気信号を適用する段階;及び
− 対象を治療するべくグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させるために細胞を刺激するように信号を設定する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0059】
1実施形態においては、該方法は、対象による摂食を検出する段階を内含し、電気信号を適用する段階には、摂食検出に応答して信号を適用する段階が内含されている。
【0060】
同様に、本発明の1実施形態に従うと、対象の姿勢変化を検出する方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;及び
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより姿勢変化を検出する段階、
を内含する方法も提供されている。
【0061】
一部の利用分野のためには、該方法は、インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階及び、姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階を内含する。
【0062】
さらに、本発明の1実施形態に従うと、対象による摂食を検出するための方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより対象の姿勢変化を検出する段階、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0063】
一部の利用分野のためには、姿勢変化の検出段階には、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号内の突然の実質的変化を解釈する段階が内含されている。代替的に又は付加的には、姿勢変化の検出段階には、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号内の突然の持続的変化を解釈する段階が内含されている。
【0064】
一部の利用分野のためには、該方法は、摂食の検出に応答した形で対象の血液循環に対しインシュリンを提供する段階を内含する。一部の利用分野のためには、該方法は、摂食の検出に応答した形で対象の血液循環に対しコレシストケニンを提供する段階を内含する。一部の利用分野のためには、該方法は、摂食の検出に応答した形で対象の膵臓に対して電気信号を適用する段階を内含する。一部の利用分野のためには、該方法は、摂食の検出に応答した形で対象の迷走神経に対して電気信号を適用することによりインシュリン分泌を変調させる段階を内含する。
【0065】
一部の利用分野のためには、潜在的摂食の標示を検出する段階には、胃の電気的測定値を分析する段階及び該分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極める段階が内含されている。
【0066】
一部の利用分野のためには、潜在的摂食の標示を検出する段階には、インピーダンス信号の基線値を計算する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、解釈段階には、姿勢分析に対し応答する形で基線値を修正する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、基線値を計算する段階には、基線値を計算するために遅反応式を用いる段階が内含されている。
【0067】
一部の利用分野のためには、潜在的摂食の標示を検出する段階には、インピーダンス信号に低域通過フィルタを適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、潜在的節食の標示を検出する段階には、インピーダンス信号に高域通過フィルタを適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、解釈段階には、姿勢変化の検出に応答した形でフィルタ内の少なくとも1つの値を修正する段階が内含されている。
【0068】
1実施形態においては、該方法は、摂食の標示に応答した形で胃の体積を低減させる段階を内含する。一部の利用分野のためには、胃の体積を低減させる段階には、胃のまわりの胃バンドを締める段階が内含されている。代替的に又は付加的には、胃の体積を低減させる段階には、胃内の胃バルーンを膨張させる段階が内含されている。さらに代替的に又は付加的には、胃の体積を低減させる段階には、胃に対して電気信号を適用する段階及び胃の単数又は複数の筋肉の収縮パターンを修正するように電気信号を設定する段階が内含されている。
【0069】
さらに本発明の1実施形態に従うと、
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し電気信号を適用する段階;及び
− 対象を治療するべくグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させるために対象の細胞を刺激するように信号を設定する段階、
を内含する対象の治療方法が提供されている。
【0070】
1実施形態においては、細胞は、L細胞を内含し、信号を設定する段階には、GLP−1の分泌を増大させるべくL−細胞を刺激するように信号を設定する段階が内含されている。
【0071】
一部の利用分野のためには、部位には結腸が内含され、信号を適用する段階には、結腸に対して信号を適用する段階が内含されている。代替的に又は付加的には、部位には遠位小腸が内含され、信号を適用する段階には、遠位小腸に対し信号を適用する段階が内含されている。
【0072】
一部の利用分野のためには、該方法は、肥満、NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を患う対象を選択する段階を内含しており、信号を適用する段階には、選択された対象の部位に信号を適用する段階が内含されている。
【0073】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、対象による摂食の検出に応答する形でではなく信号を適用する段階が内含されている。
【0074】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、周期的に信号を適用する段階が内含されている。
【0075】
一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させる段階が内含されている。
【0076】
1実施形態では、信号を適用する段階には、部位に興奮性組織制御(ETC)信号を適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、該方法は、部位の自然の電気的活動を検知する段階を内含しており、ETC信号を適用する段階には、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用する段階が内含されている。
【0077】
1実施形態においては、信号を設定する段階には、摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出する段階、発生を検出したのに応答して、信号の強度を増大させる段階、が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が内含され、信号の強度を増大させる段階には各バースト内のパルスの周波数を増大させる段階が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が内含され、信号の強度を増大させる段階には連続するバースト間の間隔取りを減少させる段階が内含されている。
【0078】
1実施形態においては、信号を適用する段階にはパルスバーストの形で信号を適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約5Hz〜約50Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が内含されている。
【0079】
一部の利用分野のためには、該方法は、対象による摂食を検出する段階を内含しており、電気信号を適用する段階には、摂食の検出に応答して信号を適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、摂食の検出に応答して信号を適用する段階には、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始する段階が内含されている。
【0080】
一部の利用分野のためには、摂食を検出する段階には、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより対象の姿勢変化を検出する段階;
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
が内含されている。
【0081】
一部の利用分野のためには、摂食を検出する段階には、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値に比較する段階;及び
− インピーダンス信号を分析することにより、そして比較段階に応答して、摂食を検出する段階、
が内含されている。
【0082】
一部の利用分野のためには、摂食を検出する段階には、胃の電気的測定値を分析する段階及び分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極める段階が内含されている。
【0083】
本発明の1実施形態に従うと、付加的に、
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し電気信号を適用する段階;及び
− 該対象を治療する目的で、ペプチドYY(PYY)の分泌を増大させるように対象の細胞を刺激すること及び該対象の細胞によるグレリンの分泌を阻害することから成るリストの中から選択された1つの動作を実施するように信号を設定する段階、
を内含する対象を治療する方法が提供されている。
【0084】
一部の利用分野のためには、細胞にはL−細胞が内含される。
【0085】
一部の利用分野のためには、部位には結腸が内含され、信号を適用する段階には、結腸に対して信号を適用する段階が内含されている。代替的に又は付加的には、部位には遠位小腸が内含され、信号を適用する段階には、遠位小腸に対し信号を適用する段階が内含されている。
【0086】
一部の利用分野のためには、該方法は、肥満、NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を患う対象を選択する段階を内含しており、信号を適用する段階には、選択された対象の部位に信号を適用する段階が内含されている。
【0087】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、対象による摂食の検出に応答する形でではなく信号を適用する段階が内含されている。
【0088】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、周期的に信号を適用する段階が内含されている。
【0089】
一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させる段階が内含されている。
【0090】
1実施形態においては、信号を適用する段階には、部位に興奮性組織制御(ETC)信号を適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、該方法は、部位の自然の電気的活動を検知する段階を内含しており、ETC信号を適用する段階には、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用する段階が内含されている。
【0091】
1実施形態においては、信号を設定する段階には、
− 摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出する段階、
− 発生を検出したのに応答して、信号の強度を増大させる段階、
が内含されている。
【0092】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が内含され、信号の強度を増大させる段階には各バースト内のパルスの周波数を増大させる段階が内含されている。
【0093】
1実施形態においては、信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が内含され、信号の強度を増大させる段階には連続するバースト間の間隔取りを減少させる段階が内含されている。
【0094】
一部の利用分野のためには、信号を適用する段階にはパルスバーストの形で信号を適用する段階が内含されている。
【0095】
一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定する段階が内含されている。
【0096】
一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、信号を設定する段階には、約5Hz〜約50Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が内含されている。
【0097】
一部の利用分野のためには、該方法は、対象による摂食を検出する段階を内含しており、電気信号を適用する段階には、摂食の検出に応答して信号を適用する段階が内含されている。
【0098】
一部の利用分野のためには、摂食の検出に応答して信号を適用する段階には、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始する段階が内含されている。
【0099】
さらに付加的には本発明の1実施形態に従うと、対象の姿勢変化を検出する方法において、
− 対象の組織の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;及び
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより姿勢変化を検出する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0100】
一部の利用分野のためには、該方法は、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
を内含している。
【0101】
同様に本発明の1実施形態に従うと、対象による摂食を検出するための方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値に比較する段階;及び
− インピーダンス信号を分析することにより、そして比較段階に応答して、摂食を検出する段階、
を内含する方法が提供されている。
【0102】
一部の利用分野のためには、インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号に対し高域通過フィルタを適用する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号の測定値と閾値を比較する段階が内含されている。一部の利用分野のためには、インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号に対し低域通過フィルタを適用する段階が内含されている。
【0103】
一部の利用分野のためには、変化の測定値を比較する段階には、変化の現測定値と変化の前測定値の間の差異を計算する段階及び該差異の絶対値と閾値を比較する段階が内含されている。
【0104】
一部の利用分野のためには、インピーダンス信号を分析する段階は、インピーダンス信号の基線値を計算する段階を内含している。一部の利用分野のためには、基線値を計算する段階には、基線値を計算するために遅反応式を用いる段階が内含されている。一部の利用分野のためには、摂食を検出する段階には、該測定値が閾値より大きい場合に基線値をリセットする段階が内含されている。一部の利用分野のためには、基線値をリセットする段階には、インピーダンス信号の現行値を該基線値に付加する段階が内含されている。
【0105】
さらに、本発明の1実施形態に従うと、対象の姿勢変化を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、及び
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって姿勢の変化を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を内含する器具が提供されている。
【0106】
さらに、本発明の1実施形態に従うと、対象の摂食を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、及び
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって対象の姿勢の変化を検出する、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することによって対象による潜在的節食の標示を検出する;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する、
ように適合された制御ユニットを内含する器具が提供されている。
【0107】
付加的には、本発明の1実施形態に従うと、
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し結合されるように適合された少なくとも1つの電極;及び
− 少なくとも1つの電極を駆動し、対象を治療するべくグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させるために対象の細胞を刺激するように信号を設定するように適合されている制御ユニット、
を内含する、対象の治療器具が提供されている。
【0108】
さらに付加的には、本発明の1実施形態に従うと、対象を治療するための器具において、
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に結合されるように適合された少なくとも1つの電極、及び
− 部位に対し電気信号を適用するべく少なくとも1つの電極を駆動し、該対象を治療する目的で、ペプチドYY(PYY)の分泌を増大させるべく対象の細胞を刺激すること及び対象の細胞によるグレリンの分泌を阻害することから成るリストの中から選択された1つの動作を実施するように信号を設定するように適合されている制御ユニット、
を内含する器具が提供されている。
【0109】
同様に、本発明の1実施形態に従うと、対象の姿勢変化を検出するための器具において、
− 対象の組織の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、及び
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって姿勢の変化を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を内含する器具が提供されている。
【0110】
さらに、本発明の1実施形態に従うと、対象による摂食を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する;
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する;
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する;
・ インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値と比較する;及び
・ インピーダンス信号を分析することによって及び比較に応答して、摂食を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を内含する器具が提供されている。
【0111】
本発明は、図面と合わせてその実施形態についての以下の詳細な説明考慮することによってさらに充分に理解できることだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0112】
実施形態の詳細な説明
ここで、本発明のそれぞれの実施形態に従った胃制御器具18の概略図である図1,2及び3を参照する。器具18は、移植可能な又は外部の制御ユニット90、及び患者の胃20の体積を機械的又は電気的に修正するように適合された胃装置26を含んで成る。図1に示された実施形態においては、胃装置26は、胃20のまわりに設置され締めつけられて胃20の狭窄をひき起こし、かくして胃20の体積を減少させるように適合されている調整可能な胃バンド32を含む。図2に示されている実施形態においては、胃装置26は、胃バルーンアセンブリ34を含み、そのバルーン36は、胃20の中に設置され胃20の有効体積(すなわち生理学的な満腹感の標示が生成される前の、食物を保持するのに利用可能である胃の体積)を減少させるように膨張させられるように適合されている。図3に示されている実施形態においては、胃装置26は、胃の一部分の横断面積を減少させるべく胃の筋肉の一部分の収縮パターンを修正する目的で、胃の上又は胃の近くのそれぞれの部位に対して増強信号を適用するべく制御ユニット90により駆動されている単数又は複数の電極100を含んで成る。
【0113】
器具18は標準的に、患者による摂取を標示する生理学的パラメータを検知するための単数又は複数のセンサーセット68をさらに含んで成る。センサー68は、例えば、胃20の上又は中に設置され自然の胃の電気的活動に応答して制御ユニット90に電気信号を搬送する単数又は複数の専用の局所的検知電極74、含むことができる。代替的に又は付加的には、センサー68は、胃の上又は中に設置され制御ユニット90に結合されている単数又は複数の機械的センサー70(例えば、加速度計、力変換器、ひずみ計又は圧力計)を含んでいる。さらに代替的に又は付加的には、センサー68は、胃腸管の上又は内部又は患者の身体の上又は内部のその他の場所に設置され制御ユニット90に結合されている単数又は複数の補足的センサー72(例えばpHセンサー、血糖センサー、胃内圧センサー及び/又は聴力センサー)を含む。1実施形態においては、単数又は複数のセンサー68が、胃バンド32の内部表面又はバルーン36の外部表面といったような、胃20の組織と接触することになる胃装置26の表面に固定されている。
【0114】
制御ユニット90は、センサー68から単数又は複数の信号を受信し、信号を分析し、分析に応答して胃装置26を駆動して胃の体積減少の規模を実時間で調整するように適合されている。減少させられた胃の体積は、かかる胃の体積の減少が無い場合に感じられるはずであるものに比較して患者が感じる満腹感を増大させ、従って一般的には、肥満を治療するべく患者の食欲を低減させる。標準的には、制御ユニット90及びセンサー68は、患者の体の中に永久的に又は半永久的に設置されるか又は結合される。センサーの数ならびにその位置は、一例として図1〜3に示されており、本発明のその他の利用分野におけるセンサー設置については胃20の上又はその近辺のその他の部位が適切である。
【0115】
図4は、本発明の1実施形態に従った胃制御器具18の概略的ブロック図である。センサー68は、標準的に、制御ユニット90にフィードバック信号を提供するように結合されている。フィードバック信号は一般に、胃の現在の状態(例えば空か満杯か)及び胃の活動レベル(患者による現在の又は最近の摂取の標示)のさまざまな様相についての情報を制御ユニット90に提供し、制御ユニット90が信号を分析して分析に応えて胃装置26を駆動できるようする。標準的には、胃の体積減少の規模は、例えば所望の胃収縮レベルの機械的センサー70による標示又は所望の範囲内の患者の血糖レベルの維持の補足的センサー72による標示などの所望の応答を生成する目的でフィードバック信号に応答して制御ユニット90によって調整される。一部の利用分野のためには、オペレータ制御機構71が患者及び/又はヘルスケア提供者が胃装置26の動作のさまざまな様相を制御できるようにしている。
【0116】
本発明の1実施形態においては、制御ユニット90は、単数又は複数の検知されたパラメータ内の変化に応答して、患者による摂食を検出するために摂食検出アルゴリズムを利用する。該摂食検出アルゴリズムは標準的には、摂食を検出するため、インピーダンスサブアルゴリズム及び電気的低速波サブアルゴリズムといったサブアルゴリズムのうちの一方又は両方を利用する。インピーダンスの増加は一般的には、摂食の結果としての胃の膨満によってひき起こされる。胃前底部における電気的活動の速度の低下は一般に、食物で胃を充填した結果としての消化活動によってひき起こされる。
【0117】
摂食事象を検出した時点で、制御ユニット90は、過剰摂食が吐気、おう吐及び/又は食欲喪失を結果としてもたらすことから患者の摂食能力を制限するべく、胃20の体積を減少させるために胃装置26を駆動する。摂食の停止は、標準的には、(a)特定の摂食標示がもはや検出されないこと及び/又は(b)本書で記述したものと類似するアルゴリズムを実行したものの胃底圧の低下又は基底低速波速度の回復などを標示する異なる閾値が樹立されること、によって決定される。摂食の停止を識別した時点で、制御機構は胃装置26を駆動して、当初の胃の体積を回復させ、例えば胃が逆効果を招くよう再構築されるのを妨げる。代替的に又は付加的には、摂食事象の検出時点で、制御ユニット90は、以下のものを適用する:
・ 図9〜11を参考にして以下で記述されている結腸刺激技術;及び/又は
・ 本書と同一日付で提出された「治療、摂食検出及び血糖値検出用の肝臓装置」という題の前述の米国仮特許出願の中で記述された肝臓門脈刺激技術。
【0118】
さらに代替的に又は付加的には、摂食事象の検出時点で、制御ユニット90は、以下のものを含めた(ただしこれらに制限されるわけではない)当該技術分野において既知の食欲抑制用の単数又は複数の技術を使用する、
・ インシュリンポンプを活動化させること;
・ コレシストキニン(CCK)ポンプを活動化させること(これは、一部の利用分野のためには、本書に記述されているその他の技術のいくつか又は全てが無い場合に、代謝又は行動障害を治療するために実施される);
・ 本書に参考として内含されているHouben et al.,に対する米国特許第5,919,216号に記述されている技術を用いて膵臓を刺激すること;及び
・ 本書に参考として内含されているWernicke et al.,に対する米国特許第5,188,104号、5,231,988号及び/又は5,263,480号の中で記述されているように、インシュリン分泌を変調させるべく迷走神経を刺激すること。
【0119】
制御ユニットは標準的に、例えば100ミリセカンド毎に一回サンプリングを行なうことにより、摂食検出アルゴリズムを周期的に呼び出すように設定されている。本発明の1実施形態においては、制御ユニット90は、摂食検出アルゴリズム及びサブアルゴリズムを状態機械として実装する。
【0120】
制御ユニット90は標準的には、摂食検出アルゴリズムがどのサブアルゴリズムを利用するかをヘルスケア従事者が特定できるように設定可能である。両方のサブアルゴリズムの使用が特定されている場合、制御ユニットは2つのマイクロプロセッサを使用することにより又代替的には単一のマイクロプロセッサをタイムシェアリングすることによって、サブアルゴリズムの両方を基本的に同時に実行する。さらに、このような場合、制御ユニットは標準的にさらに、摂食事象が発生中であることを摂食検出アルゴリズムが決定するために両方のサブアルゴリズムからの標示が必要とされるか否か(すなわち論理ANDオペレーション)又は、一方のサブアルゴリズムからの標示で充分であるか否か(すなわち論理ORオペレーション)を特定するように設定可能である。ANDオペレーションが特定された場合、制御ユニットは標準的にはさらに、以下で図8を参考にして記述されるように、2つのサブアルゴリズムによる摂食検出の間の必要とされるシンクロニーの程度を特定するようにも設定可能である。
【0121】
本発明の実施形態に従った摂食検出のためのインピーダンスサブアルゴリズム200を例示する流れ図である図5を参照する。インピーダンスサブアルゴリズム200は入力として、専用に胃20の底及び/又は前底部上又は中に標準的に設置されている単数又は複数の局所的検知電極74によって生成されるインピーダンス測定値202を有する(図1〜3)。この実施形態においては、局所的検知電極74は、内部を小さな電流が駆動される2つ以上の電極を含む。結果としての電圧降下の同時測定がインピーダンスを生成する。局所的検知電極74が胃底及び胃前底部の上又はその両方の中に設置された場合、制御ユニットは、標準的に、胃底及び/又は胃前底部からのインピーダンスが使用されることをヘルスケア従事者が選択できるように設定可能である。インピーダンス測定値202は、例えば100ms毎に一回といったように周期的に生成されサブアルゴリズム内に入力される。ここでは一連のインピーダンス測定の間が100ms離隔されているものとして一般的に記述されているものの、これは例示を目的としたものであっても制限ではないということに留意されたい。バッテリの寿命が大きな問題ではない利用分野のためには、10ms毎の測定周期を使用することができる。代替的には、一部の利用分野のためには、インピーダンス測定はほぼ1〜10秒毎に実施される。
【0122】
インピーダンス測定値202の受信時点で、サブアルゴリズム200はそのインピーダンス測定値を用いて基線計算段階204でインピーダンスの基線値を計算する。サブアルゴリズム200は、標準的に、基線の計算に高周波ノイズが影響を及ぼすのを回避するべく、基線値を計算するために低速反応式を使用する。例えば、サブアルゴリズムは、基線値を計算し更新するために以下の等式を使用しうる:
B=[B*(N1−1)+X]/(N1*N3)
なお式中、Bは基線値(ゼロに初期化されたもの)、N1は定数、例えば512であり、Xはインピーダンス測定値202、N3は標準的に約1〜約10の間の値を有する設定可能なパラメータである。例えばN3は1、2、4及び8から選択された値をもつことができる。N3のより高い値は、基線へのより緩慢な収束を結果としてもたらす。
【0123】
サブアルゴリズム200は、高域通過フィルタステップ206で基線値と測定値を比較することにより、インピーダンス測定値202に対し高域通過フィルタを適用する。標準的には、サブアルゴリズムは、基線値とインピーダンス測定値202から減算し結果としてインピーダンス分散値すなわち基線からのインピーダンス測定値の差異値を得ることによってこの比較を実施する。サブアルゴリズム200の初期化時点で、サブアルゴリズムは、初めてステップ206を実施する前に基線値について適正な収束を得るべく、一定数の周期の間ステップ204をくり返すことができる。一部の利用分野のためには、このステップ204の反復は、サブアルゴリズム200全体を通して各サイクル中に実施される。
【0124】
低域通過フィルタステップ208において、サブアルゴリズム200は低域通過フィルタをインピーダンス分散値に適用して、処理済みインピーダンス値を結果として得る。この低域通過フィルタ作業はインピーダンス分散値の分散を平滑化し、スペリアスな高い値をろ過して除去するのに役立つ。例えば、サブアルゴリズム200は、低域通過フィルタ作業を実施するのに以下の等式を使用することができる:
S=[S*(2N4−1)+△X]/2N4
なお式中、Sは処理済みインピーダンス値(ゼロに初期化されたもの)、であり、N4は、約1と約5の間の値を標準的に有する設定可能なパラメータであり、△Xはインピーダンス分散値である。例えばN4は、1、2、3及び4から選択された値を有することができる。N4のさらに高い値は、偽陽性の摂食標示を低減させる傾向をもち、一方さらに低い値は偽陰性を低減させる傾向にある。一般に、値1〜4の任意のものが適切である。
【0125】
サブアルゴリズム200は、閾値検定ステップ210において、設定可能な閾値と処理済みインピーダンス値を比較する。該閾値は標準的には、約2オームと約8オームの間にある。例えば、該閾値は、局所的検知電極74が胃食道接合部より下約2cmのところで約2.5cm離隔して設置されている場合、約30オームと約40オームの間であり得る。処理済みインピーダンス値は、インピーダンス測定値202と基線値の間の差を表わすことから、閾値は標準的に百分率変化としてではなくむしろ絶対値(すなわちオーム単位)として表現される。処理済みインピーダンス値が閾値より大きいことをサブアルゴリズム200が発見した場合、サブアルゴリズムは、摂食検出済みステップ212でインピーダンス条件信号を生成する。そうでなければ、サブアルゴリズムは、新しいインピーダンス測定値202が生成されるまで待機し、該方法を反復する。(図8を参照して以下で記述されたANDシンクロニー技術を内含する本発明の実施形態においては、サブアルゴリズムは、インピーダンス摂食検出信号と共に現時刻(tZ)を内含する。さらに、サブアルゴリズムは、摂食を検出しない場合、現時刻(tNonZ)を含む非インピーダンス信号を生成する。
【0126】
本発明の実施形態に従って摂食を検出するためのインピーダンスサブアルゴリズムを例示する流れ図である図6を次に参照する。インピーダンスサブアルゴリズム220は標準的にサブアルゴリズム200と同じステップ204〜212を内含する。しかしながらサブアルゴリズム220は以下で記述するようにいくつかの付加的なステップを含んでいる。
【0127】
図5を参考にして記述した通り、ステップ208で低域通過フィルタを適用した後、サブアルゴリズム220は、比較ステップ222で、サブアルゴリズム220を通して先行サイクル中に決定した処理済みインピーダンス値と低域通過フィルタから受理した現行の処理済みインピーダンス値を比較する。以下の等式はこの比較を表わしている:
d=St−St-N5
なお式中、dは現行の処理済みインピーダンス値と先行する処理済みインピーダンス値の間の差であり、St-N5は、N5周期前に取られたインピーダンス測定値に基づいて計算された処理済みインピーダンス値である。上述のように、各々の測定周期は100msの持続時間を有する可能性がある。異なる測定周期をもつプロトコルについては、N5及びその他のパラメータを必要な変更を加えながら適切に変化させることができる。N5は、測定周期が100msの持続時間を有する場合、標準的には約1〜約500測定周期の間の値を有する設定可能なパラメータである。例えばN5は、1、5、10、20、30、50、100及び200測定周期の中から選択された値を有する。
【0128】
差dの絶対値は、差異検査ステップ224で予め設定された閾値と比較される。該差異が該閾値より大きい場合、リセット基線ステップ226でサブアルゴリズム220は、基線値に対し現行の処理済みインピーダンス値を付加することにより基線値をリセットする(現行の処理済みインピーダンス値が負である場合、このような付加は基線値を減少させる)。サブアルゴリズム220は、新しいインピーダンス測定値202が生成されるまで待機し、該方法を反復する。ただし、ステップ224において該差異が閾値以下であることを発見した場合には、サブアルゴリズム220は、図5を参考にして以上で記述した通り、検査ステップ210まで進む。
【0129】
一部の利用分野のためには、N5が1より大きい場合、サブアルゴリズム220は、N5のインピーダンス測定毎に1回だけ、検査ステップ224及び210を実施する。このようなテスト頻度の減少により、電力消費は減り、かくして胃制御器具18のバッテリ作動式実装のバッテリ寿命は延びる。
【0130】
ステップ222、224及び226の実施は、患者の姿勢変化によりひき起こされる摂食検出の誤りを削減するのに役立つ可能性がある。姿勢変化は時として、インピーダンス測定値の突然の実質的変化をひき起こす。かかるインピーダンス変化は、標準的に摂食の開始によって一般にひき起こされる変化(及び結果としての胃体積の漸進的増加)よりも大きく又突然のものであり、一般に患者が新しい姿勢を維持するかぎり続く。ステップ226で基線値をリセットすることにより、サブアルゴリズム220は基線値の中にインピーダンスの突然の変化を取込む。サブアルゴリズム220は、次のサイクルから始めてアルゴリズム全体を通して、ステップ206で高域通過フィルタのためにリセットされた基線値を使用する。ステップ222、224及び226の実施によってひき起こされる可能性のあるあらゆる偽陰性は一般に過渡的であるという点に留意されたい。サブアルゴリズム220がひきつづき摂食を検出するまでの短かい遅延は一般に胃制御器具18の性能に有意な影響を及ぼさない。
【0131】
ここで、本発明の1実施形態に従った摂食検出のための電気的低速波サブアルゴリズム300を例示する流れ図である図7を参照する。低速波サブアルゴリズム300は入力として、単数又は複数の局所的検知電極74により生成された電気的測定値302を有する(図1〜3)。以上で記述した通り、インピーダンスが測定される利用分野では、これらの局所的検知電極74は、インピーダンス測定のために使用されるものと同じ局所的検知電極74であってもよいし、或いは又それとは別であってもよい。サブアルゴリズムは、分析ステップ304で低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極めるために、電気的測定値を分析する。低速波を検出するための当該技術分野において既知の技術を分析ステップ304で利用することができる。事象検査ステップ306においては、サブアルゴリズムは、事象を検出しなかった場合、もう1つの電気測定値302が取られるまで待機し、該方法の始めまで戻る。
【0132】
しかしながら、ステップ306で事象を検出した場合、サブアルゴリズム300はその事象の時刻を時刻記録ステップ308で記録する。その後サブアルゴリズムは、現行事象と最近の先行事象の間の時間差(ラグ)を計算し、最近のN6の時間差(現行時刻差を含む)を、平均計算ステップ310で平均する。N6は標準的には約1と約10の間の値を有する。例えば、N6は、1、2、4及び6から選択されるように設定可能であり得る。サブアルゴリズム300は、低閾値比較ステップ312において、標準的には約20秒と約30秒の間である低閾値と平均を比較する。一般に、胃前底部における電気的低速波の速度の低下が、食物での胃の充填によってひき起こされる消化活動の間に起こる。従って、平均が低閾値以上であることを発見した場合、サブアルゴリズム300は、かかる発見事実を患者による潜在的節食を標示するものとして解釈し、以下で記述されている高閾値比較ステップ314へと進む。一方、平均が低閾値よりも低いことを発見した場合、サブアルゴリズムはもう1つの電気測定値302が取られるまで待機し、該方法の始めまで戻る。
【0133】
高閾値比較ステップ314では、サブアルゴリズム300は、標準的には約25秒と約80秒の間、例えば約60秒と約80秒の間にある高閾値と平均時間差を比較する。(高閾値は標準的に時間差の基底レベルより約3倍から4倍大きいものである)。この比較は一般に局所的検知電極74による低速波の検出の偶発的欠如によってひき起こされ得る誤った摂食検出を削減する。平均が低閾値未満であることを発見した場合、サブアルゴリズムは、摂食検出済みステップ316で低速波条件信号を生成する。一方、平均が高閾値以上であることを発見した場合、サブアルゴリズムはもう1つの電気測定値302が取られるまで待機し、該方法の始めまで戻る。一部の利用分野のためには、サブアルゴリズムはステップ314を省き、平均が低閾値以上であることをサブアルゴリズムが発見した場合、ステップ312からステップ316まで直接進む(以下で図8を参考にして記述されているANDシンクロニー技術を内含する本発明の実施形態においては、サブアルゴリズムは低速波摂食検出信号と共に現時刻(tRate)を内含している)。
【0134】
1つの実施形態においては、以上で記述されている通りの胃の電気的活動の解釈に基づく摂食検出は、以下のプロトコルのうちの単数又は複数のものによって補足または置換される:
・ 低速波の内部での活動電位伝播速度の分析。活動電位伝播速度は標準的には、低速波の持続時間を測定することによって決定される。例えば低速波の平均基底持続時間が5秒である場合には、約7〜15%だけ(例えば5.5秒に対し10%だけ)持続時間が延びたことは、間近の摂食の予測又は胃の膨満の標示として解釈される。その後の平均基底持続時間に向かっての持続時間の減少は、摂食停止の標示である。代替的に又は付加的には、持続時間以外の低速波の形態的特長の変化が摂食の開始及び終了を決定するべく分析される。
・ 摂食の開始又は間近の開始を標示する胃前底部の収縮の検知。特定の周波数帯域内の検知されたエネルギーの存在の増加は、胃前底部収縮が発生しており摂食が開始したか又は開始しようとしていることの標示として解釈される、ということを表わしている。一部の利用分野のためには、エネルギー帯域は約0.5Hzから約3Hzまでの範囲内にあり、標準的には約1Hzと2Hzの間にある。これに相応して、周波数帯域内の検知されたエネルギーの減少は、摂食の停止を標示するものとして解釈される。
・ 自然の胃ペーシング異所性部位の検出。検知された律動不整が異所性部位で開始するものと判定された場合、これは、胃の状態が変化しつつある(例えば、満たされつつあるか又は空になりつつある)ことを標示するものとして解釈される。
・ 胃の電気的活動の遠心性神経変調の検知。約5Hzを超える(例えば約5〜15Hz)検知された電気的活動の開始は、間近の摂食の予測又は摂食の開始を標示するものとして解釈される。胃の上に設置された電極は、それらが活動電位を伝播する神経の上に直接設置されていない場合でさえこの活動を検出する。
【0135】
一部の利用分野のためには、摂食が始まっていることの制御ユニット90による判定の信頼性を高めるため、摂食の考えられる多数の標示が組合せて分析される。例えば、5つの考えられる標示要素が評価される場合には、摂食の判定は、該標示要素の5つのうちの少なくとも4つが正である場合にのみ行なうことができる。1実施形態においては、標示要素のうちの一部分(例えばインピーダンス変化及び/又は連続する低速波間の間隔の変化)に、他の標示要素よりも高い重みが与えられる。
【0136】
本発明の実施形態に従った「ANDシンクロニー」を適用中の制御ユニット90の状態を概略的に例示するブロック図である図8を参照する。制御ユニット90は、標準的には、インピーダンス及び低速波サブアルゴリズムの両方を使用するため及び必要とされるシンクロニーの程度とANDオペレーションを用いた2つのサブアルゴリズムからの出力を組合わせるように設定されている場合、これらの状態を実行する。制御ユニットは、2つのサブアルゴリズムが同時に又は互いに或る一定の時間内に摂食を検出した場合にのみ、摂食判定を行なう。ANDシンクロニーを実行するための同等の技術は、本出願を読んだ当業者にとって明白であると思われ、これらも本発明の範囲内に入る。
【0137】
制御ユニット90のデフォルト状態は、待機状態350である。この状態の初期化時点で、制御ユニットは(各々以下で記述する)以下の変数を初期化する:(a)Actual ZはNOに等しくセットされる、(b)tLastNoZは負の無限(又は−32768といったようなそれを代表する数字)にセットされる。そして(c)tRateは負の無限(又は−32768といったようなそれを代表する数字)に等しくセットされる。待機状態では、制御ユニットは、サブアルゴリズム200及び220が信号を生成するか否かを、以下の3つの検査ステップを実質的に同時に実施することによってか又は以下の3つの検査ステップを急速に周期的にくり返すことによって、周期的に又は実質的に恒常的に監視する:
・ インピーダンス検査ステップ352で、制御ユニット90は、図5を参照しながら以上で記述された、ステップ212で生成されるようなインピーダンス条件信号について検査する;
・ インピーダンス検査ステップ362で、制御ユニット90は、図5を参照しながら以上で記述されたように生成されるような非インピーダンス条件信号について検査する;そして
・ 低速波検査ステップ374で、制御ユニット90は、図7を参照しながら以上で記述された、ステップ316で生成されるような低速波条件信号について検査する。
【0138】
制御ユニットが検査ステップ352でインピーダンス条件信号を検出した場合、制御ユニットはインピーダンス検査状態354へと遷移する。インピーダンス検査状態354に入った時点で、制御ユニット90は、フラグセットステップ356でActual ZフラグをYESに等しくセットする。このフラグは、インピーダンス条件が現在発生中であることを標示する。制御ユニットはこのとき、(図7のステップ316を参照して以上で記述した通り低速波信号と共に値が受理されるまで、負の無限に等しい)tRateを(図5のステップ212を参照して上述されている通り、インピーダンス条件信号と合わせて受理されてきた)tZから減算する。シンクロニー検査ステップ358で、制御ユニットは、例えば180秒といったように標準的には0秒と約300秒の間であるシンクロニー定数Hと、結果として得られた差を比較する。この差異がHより小さく、制御ユニットがインピーダンス条件及び低速波信号を互いからH秒以内に受理したことを標示した場合、制御ユニットは、摂食事象生成ステップ360で摂食事象を生成し、アルゴリズムを完結させる。一方、この差異がH以上であることを発見した場合、制御ユニットは再び待機状態350まで遷移する。
【0139】
待機状態350にある間、検査ステップ362で非インピーダンス条件信号を検出した場合、制御ユニットは、非インピーダンス状態364に遷移する。ActualZ検査ステップ366で、ActualZがYESに等しいことを発見した場合、制御ユニットは、ActualZセットステップ368でActualZをNOにセットする。さらに、tLastNoZセットステップ370で、制御ユニットは、tLastNoZを、図5を参照して上述した通りに生成されたtNonZにセットする。かくして、tLastNoZは、ここでは、最近の活動状態のインピーダンス条件が終結した時刻を標示する。tLastNoZは、比較ステップ372を参照して以下で記述するとおりに使用される。制御ユニットはこのとき、再び待機状態350へと遷移する。
【0140】
待機状態350にある間、検査ステップ374で低速波条件信号を検出した場合、制御ユニットは、低速波検査状態376まで遷移する。制御ユニットは、ActualZがYESに等しいか否かをActualZ検査ステップ378で検査する。ActualZがYESに等しく、自ら活動状態インピーダンス条件中に低速波条件信号を受信したことを標示していることを発見した場合には、制御ユニットは、摂食事象生成ステップ360で摂食事象を生成し、アルゴリズムを完結する。一方、ActualZがYESに等しくないことを発見した場合、制御ユニットはtRate−tLastNoZがHより低いか否かを検査ステップ372で検査する。tRate−tLastNoZがHよりも低く、最近のインピーダンス事象が現行の低速波の検出からH秒以内に完結したことを標示していることを発見した場合には、制御ユニットは摂食事象生成ステップ360で摂食事象を生成し、アルゴリズムを完結する。そうでなければ、制御ユニットは、再び待機状態350に戻る。
【0141】
一部の利用分野のためには、制御ユニット90は、患者が摂食することを選ぶかもしれないが摂食してはならない時点又は患者の摂食を最小限にとどめるべきである時点で胃体積の削減を誘発するべく、計画に従って胃体積を減少及び/又は回復させるように胃装置26を駆動する。その他の時点、例えば患者が眠っている場合には、制御ユニット90は、胃体積を回復させるように胃装置26を駆動する。代替的に又は付加的には、制御ユニット90は(a)一日のうちの単数又は複数回の食事の間胃体積を削減してこれらの食事中の患者の食欲を削減し、かつ(b)その日の残りの部分の間に食べた食事中は胃体積を回復させて、本書で記述した胃体積削減技術のあらゆる不適切な過剰な使用に由来して一部の患者において発生しうる望ましくない副作用(例えば栄養不足)を防止する。
【0142】
代替的に又は付加的には、患者は医師の指示事項、患者の食事の様相又はその他の要因に従って胃の体積削減レベルを活動化、非活動化及び変調させる。例えば、患者は、夕食にスープとサラダを食べ、次にオペレータ制御機構71を用いて制御ユニットを活動化させ、前菜として高カロリーオプションの広い選択肢を提示される前に満腹感を増大させることができる。患者はその後、デザートの間に高レベルの胃体積削減のための指令を入力し、かくして非常に満腹であると感じ、事実デザートのためのスペースをもたなくなるようにすることができる。この例を通して、胃20が胃装置26によってひき起こされた削減された体積の状態になかったとすれば患者が感じたであろう空腹感を同時に削減又は削除しながらあらゆる栄養上のニーズを充分に満たすよう患者を促すために、発明のこの実施形態を使用することができるということがわかる。
【0143】
再び図1を参照する。この実施形態においては、胃バンド32の外周は、制御ユニット90からの入力に応答して実時間で双方向に調整可能である。胃バンドは標準的に、ただし必然的にではなく、その外周を制御可能な形で調整するために以下の技術のうちの単数又は複数のものを利用する:
・ 胃バンド32は、リニアモータ又はロータリモーターといったような、胃バンド32を収縮及び拡張させるように適合されているモーターを含んでいる。例えば、上述の米国特許第6,067,991号及び/又は6,454,699号及び/又は上述の米国特許出願公報第2003/0066536号及び/又は2001/0011543号に記述されているモーター付きの調整技術を使用することができる。
・ 胃バンド32の少なくとも一部分は、温度感応性材料を含み、その整合性及び/又は長さは、温度変化に応答して変動する。制御ユニット90は、所望の胃体積を達成するべく材料に温度変化を適用する。
・ 胃バンド32は、充填ポートを通して膨張させることのできる部分を含む。例えば、バンドの内部表面は、膨張性部分を含むことができる。標準的には、該部分は、食塩溶液といったような液体で膨張させられる。該膨張性部分は標準的には管によって、患者の皮膚の下に移植されている平衡化タンクに連結されている。バンド32は、制御ユニット90からの入力に応答してバンドからタンクへ又はその逆に閉回路で規定体積の液体を移送してバンドの外周を調整するポンプをさらに含んでいる。例えば、上述の米国特許第5,938,669号、6,460,543号、6,453,907号及び/又は6,454,699号及び又は上述の米国特許出願公報第2003/0066536号及び/又は2001/0011543号に記述されている調整可能なバンド膨張技術を使用することができる。
【0144】
代替的に又は付加的には、発明の背景技術で言及された刊行物のうちの単数又は複数のものの中で記述されているその他の技術が、胃バンド32の外周を制御可能な形で調整するために利用される。
【0145】
さらに図2が参照される。バルーン36の体積は、制御ユニット90からの入力に応答して実時間で双方向に調整可能である。標準的には、胃バルーンアセンブリ34は、管40によりバルーン36に連結された流体タンク38を含む。制御ユニット90からの入力に応答するバルブ42がバルーン内に導入される又はバルーンから放出される流体の量を制御して、バルーンの体積ひいては、食物を収納するために残る胃20の体積を制御する。一部の実施形態のためには、バルブ42はポンプを含んでいる。上述の米国特許第5,259,399号の中で記述されている調整可能なバルーンの膨張技術を使用することが可能である。代替的に又は付加的には、発明の背景内で言及されている刊行物のうちの単数又は複数のものの中で記述されたその他の技術が、バルーン36の体積を制御可能な形で調整するために利用される。
【0146】
再度図3を参照する。電極100が適用される部位のうちの少なくともいくつかは、標準的には胃の本体、すなわち、下部食道括約筋と幽門括約筋の間にある胃の部分の上に位置設定される。電極100により適用される増強信号は標準的に、胃の筋肉の収縮を変調させかくして肥満を治療するように設定されている。標準的には、増強信号には、該当する場合、胃の筋肉の収縮を誘発する興奮性信号及び/又は興奮性組織制御(ETC)信号が内含される。ETC信号適用の態様は、標準的に、必要な変更を加えて、Ben-Haim et al.,に対する上述のPCT国際公開第99/03533号及びその対応する米国国内段階出願第09/481,253号及び/又は米国特許第6,317,631号の中で記述されている技術に従って実施される。一部の利用分野のためには、ETC信号は、例えば、胃の一部分で活動化が検出されてから指定の遅延が経過した後、胃20の自然の電気的活動に応答して適用される。これらの適用分野については、必要な変更を加えて、「心臓内部の興奮性組織制御のトリガーベースの調節」という題のイスラエル特許出願第129,257号の中で記述されている器具及び方法を使用することができる。この出願は本発明の譲受人に譲渡され、本書に参考として内含されている。
【0147】
標準的には、制御ユニット90は、胃の一部分22の横断面積を低減させる目的で胃20の筋肉の一部分の収縮パターンを作り出すべく、増強信号を適用するように電極100を駆動する。この低減は、増強信号の適用に先立って感じられたものと比べて患者が感じる満腹感を増大させると考えられている。標準的には、増強信号は、胃の横断面積が少なくとも20%削減されるような形で設定されており、この削減は、少なくとも1分間胃の1つの領域内で維持される。一部の利用分野については、横断面積のより大きな又はより少ない削減が望ましい可能性があり、これらは1分を超える又は1分未満の時間、維持されてもよい。
【0148】
電極100は、標準的には、検知モードででも作動できる単数又は複数の信号適用電極30を含む。電極100は標準的には、胃の漿膜に結合され、かつ/又は胃の筋肉層に挿入される。代替的に又は付加的には、電極は胃、胃腸管又は患者の体内又は身体上のその他の適切な場所に結合されている。電極の数ならびにその位置は、一例として図3に示されており、胃20の上又はその近くのその他の部位が本発明のその他の利用分野における電極設置に適している。当該技術分野において既知のさまざまなタイプの電極が、患者の身体条件の特定の徴候に基づいて選択されており、これには、ステッチ、コイル、スクリュー、パッチ、バスケット、ニードル及び/又はワイヤ電極、又は、組織内の電気刺激又は検知技術において既知のその他の実質的にあらゆる電極が含まれ得る。
【0149】
一部の利用分野のためには、本書に記述されている技術は、上述の米国特許出願公報第2002/0161414号に記述されている技術と組合わせて、本書で記述された技術が実施される。例えば、電極100を含む本発明の実施形態においては、制御ユニット90は、(制御ユニットの動作に関する)その図を参考にして’414特許出願公報に記述された技術を利用することができる。
【0150】
一部の利用分野のためには、電極100は、図1及び図2を参考にして以上で記述した機械的胃体積修正技術と組合わせて電気的刺激を適用する。例えば、これらの機械的技術を単独で使用して達成可能なものよりも大きい胃体積の削減を達成するために、電気的刺激を適用することができる。1つの実施形態においては、電極100のうちの単数又は複数のものが、(a)胃バンド32の内部表面といったような胃20の組織と接触することになる胃バンド32(図1)又は(b)胃20の組織と摂食することになる胃バルーンアセンブリ34(図2)の表面に固定される。
【0151】
ここで、本発明の1実施形態に従った、患者の結腸402に適用された結腸刺激システム400の概略図である図9を参照する。システム400は、制御ユニット404及び患者の結腸402又は遠位小腸408の上又はその近くのそれぞれの部位に対して電気信号を適用するため制御ユニット404によって駆動される単数又は複数の電極406を含んで成る。制御ユニット404は、L−細胞を刺激するように信号を設定し、これらの細胞はかかる刺激に応答してグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増加させる。GLP−1のかかる分泌は、一般に患者の血糖コントロールを改善し、従って、インシュリン耐性関連の疾病例えば肥満、NIDDM、心臓疾患及び高血圧症を患う患者又はかかる疾病のリスクがあるとみなされている健康な患者を治療するのに役立つ。一部の利用分野のためには、GLP−1の分泌を増大させるための本書に記述された技術及び器具は、代替的に又は付加的に、ペプチドYY(PYY)の分泌を増大させるためか又はグレリンの分泌を減少させるように適合させられる。
【0152】
既知の較正及び最適化手順を用いて、本特許出願の開示を読了した当業者であれば適切な波形範囲を決定することが可能である。一部の利用分野のためには、電気信号は、パルスバーストの形で適用され、各バースト内のパルスの周波数は標準的に約1〜200Hzである。1実施形態においては、この周波数は約5と約50Hzの間にある。各々のバーストは標準的に、約1〜10秒の間隔どりで次のバーストから離隔されている。一部の利用分野のためには、予め選択されたパラメータが固定されるか又は場合によって変動させられる(例えば、医師の診察時点で)。その他の利用分野のためには、パラメータは実時間で変動させられる。このような1つの利用分野においては、摂食、過剰摂食又は高血糖値を検出した場合、制御ユニット404は各バースト内のパルスの周波数を増大させかつ/又は連続的バースト間の間隔どりを減少させることになる。
【0153】
1実施形態においては、「平滑筋コントローラ」という題のBen-Haim et al.,に対する上述のPCT国際公開第99/03533号及び米国特許出願第09/481,253号の中で記述されている信号パラメータを用いて結腸に信号が適用される。この実施形態においては、結腸の自然の電気的活動が標準的に検知され、ETC信号がそれに応答して適用される。
【0154】
本発明の1実施形態においては、結腸刺激システム400はさらに摂食検出ユニット410を含み、これは、患者による摂食を検出するように適合されている。制御ユニット404は、摂食の検出に応答して電極406を駆動するように設定されている。制御ユニットは標準的に、(a)摂食の開始と実質的に同時に、(b)摂食の開始から約1分後と約5分後の間又は(c)摂食の開始より約1分前と約5分前の間で刺激を始めるように電極を駆動する。(以下で記述する摂食検出のための技術のいくつかは間近の摂食の予測を検出することからオプション(c)が可能である)。
【0155】
摂食検出ユニット410は、(a)上述の技術のうちの単数又は複数のもの、(b)当該技術分野において既知の摂食検出技術及び/又は(c)以下の特許及び特許出願公報のうちの単数又は複数のものの中で記述されている摂食検出技術を用いて摂食を検出する:
・ 上述’414特許出願公報;
・ 上述のPCT国際公開第02/082968号;
・ 本書と同一日に提出された「治療及び摂食検出用の肝臓装置」という題の上述の米国仮特許出願及び/又は、
・ 上述の発明の背景の節で言及された特許、特許出願公報及び/又は論文。
【0156】
本発明のもう1つの実施形態においては、制御ユニット404は、摂食検出に応答せずに一般には恒常的に電極406を駆動するように設定されている。代替的には、刺激は、1時間に1回〜数回、日中又は夜間の一定の時間の間又は対象からの指令に応答して、といったように周期的に適用される。
【0157】
本発明の実施形態に従って実施される実験の間にとられたホルモンレベルの測定値を示すグラフである図10及び図11を参照する。一匹のイヌに麻酔が施され、2つのペーシング電極がイヌの遠位結腸の外表面上に移植された。該電極は、5〜200Hzで1〜10mAの範囲のパラメータ掃引で非同期化された刺激を適用するように駆動された。
【0158】
イヌに意識がある間、各々24時間の絶食に続く別々の3日間に、測定を行なった。これらの日のうちの2日間は刺激を加え、3日目は対照として用いられた。各々の日について、摂食は時刻0に始まり、約10分間連続した。図10及び11のグラフはそれぞれ、これら3日の同じそれぞれの実験の間に測定された通りのGLP−1レベルとインシュリンレベルをそれぞれ示している。ライン500(図10)及びライン502(図11)は、対照の日にとった測定値を示す。各グラフ中のy軸は、「正規化された単位」とラベル付けされている。これは、GLP−1とインシュリンの基線値(すなわちT=−5分での測定値)がそれぞれのデータセットから減算されたことを表わしている。かくして、該グラフは、GLP−1及びインシュリンの基線からの増加を示す。
【0159】
2日間の刺激日において、刺激は実質的に摂食の開始と同時に(0分後)開始して20分間適用された。ライン504(図10)及びライン506(図11)は、刺激日のうちの1日にとられた測定値を示し、ライン508(図10)及びライン510(図11)はもう1日の刺激日にとられた測定値を示す。ここでわかるように、全3日においてGLP−1とインシュリンのレベルの間には強い相関関係が存在する。結腸刺激はGLP−1及びインシュリンピークを増強させ、かかる刺激が無い場合に発生したものよりも摂食の開始後早い時点で、GLP−1及びインシュリンレベルを上昇させた。特に、GLP−1及びインシュリンレベルは、刺激の開始から10分以内に上昇し、一方対照日における測定応答は、摂食が始まってから30分後まで起こらなかった。
【0160】
当業者であれば、本発明が、特に以上で図示され記述されたものに制限されないことを認識するだろう。むしろ、本発明の範囲は、上述のさまざまな特長の組合せ及び副次的な組合せの両方、ならびに以上の記述を読んだ時点で当業者に明らかとなると思われる、先行技術内に入らないその変形形態及び修正形態を内含する。
【図面の簡単な説明】
【0161】
【図1】図1は、本発明の実施形態に従った調整可能な胃バンドを含む胃制御器具の概略図である。
【図2】図2は、本発明の1実施形態に従った胃バルーンアセンブリを含む胃制御器具の概略図である;
【図3】図3は、本発明の1実施形態に従った、単数又は複数の刺激電極を含む胃制御器具の概略図である;
【図4】図4は、本発明の1実施形態に従った、胃制御器具の概略的ブロック図である;
【図5】図5は、本発明の1実施形態に従った、摂食検出のためのインピーダンスサブアルゴリズムを例示する流れ図である;
【図6】図6は、本発明の1実施形態に従った、摂食検出のためのもう1つのインピーダンスサブアルゴリズムを例示する流れ図である。
【図7】図7は、本発明の1実施形態に従った摂食検出のための電気低速波サブアルゴリズムを例示する流れ図である。
【図8】図8は、本発明の1実施形態に従った「ANDシンクロニー」の適用中の制御ユニットの状態を概略的に例示するブロック図である。
【図9】図9は、本発明の1実施形態に従った患者の結腸に適用された結腸刺激システムの概略図である。
【図10】図10は、本発明の1実施形態に従って実施された実験中に取られたホルモンレベルの測定を示すグラフである。
【図11】図11は、本発明の1実施形態に従って実施された実験中に取られたホルモンレベルの測定を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象の姿勢変化を検出する方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;及び
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより姿勢変化を検出する段階、
を含んで成る方法。
【請求項2】
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
を含んで成る、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
対象による摂食を検出するための方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより対象の姿勢変化を検出する段階、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
を含んで成る方法。
【請求項4】
姿勢変化の検出段階には、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号内の突然の実質的変化を解釈する段階が含まれている、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
姿勢変化の検出段階には、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号内の突然の持続的変化を解釈する段階が含まれている、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
摂食の検出に応答した形で対象の血液循環に対しインシュリンを提供する段階を含んで成る、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
摂食の検出に応答した形で対象の血液循環に対しコレシストケニンを提供する段階を含んで成る、請求項3に記載の方法。
【請求項8】
摂食の検出に応答した形で対象の膵臓に対して電気信号を適用する段階を含んで成る、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
摂食の検出に応答した形で対象の迷走神経に対して電気信号を適用することによりインシュリン分泌を変調させる段階を含んで成る、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
潜在的摂食の標示を検出する段階には、胃の電気的測定値を分析する段階及び該分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極める段階が含まれている、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
潜在的摂食の標示を検出する段階が、インピーダンス信号の基線値を計算する段階を含んで成る、請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
解釈段階には、姿勢分析に対し応答する形で基線値を修正する段階が含まれている、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
基線値を計算する段階には、基線値を計算するために遅反応式を用いる段階が含まれている、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
潜在的摂食の標示を検出する段階には、インピーダンス信号に低域通過フィルタを適用する段階が含まれている請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
潜在的節食の標示を検出する段階には、インピーダンス信号に高域通過フィルタを適用する段階が含まれている、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
解釈段階には、姿勢変化の検出に応答した形でフィルタ内の少なくとも1つの値を修正する段階が含まれる、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
摂食の標示に応答した形で胃の体積を低減させる段階を含む、請求項3〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
胃の体積を低減させる段階には、胃のまわりの胃バンドを締める段階が含まれる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
胃の体積を低減させる段階には、胃内の胃バルーンを膨張させる段階が含まれている、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
胃の体積を低減させる段階には、胃に対して電気信号を適用する段階及び胃の単数又は複数の筋肉の収縮パターンを修正するように電気信号を設定する段階が含まれている、請求項17に記載の方法。
【請求項21】
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し電気信号を適用する段階;及び
− 対象を治療するべくグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させるために対象の細胞を刺激するように信号を設定する段階、
を含む対象の治療方法。
【請求項22】
細胞がL細胞を内含し、信号を設定する段階には、GLP−1の分泌を増大させるべくL−細胞を刺激するように信号を設定する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
部位には結腸が含まれ、信号を適用する段階には、結腸に対して信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
部位には遠位小腸が含まれ、信号を適用する段階には、遠位小腸に対し信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
肥満を患う対象を選択する段階を含み、信号を適用する段階には選択された対象の部位に対し信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を患う対象を選択する段階を含んで成り、信号を適用する段階には、選択された対象の部位に信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項27】
信号を適用する段階には、対象による摂食の検出に応答する形でではなく信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項28】
信号を適用する段階には、周期的に信号を適用する段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項29】
信号を設定する段階には、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させる段階が含まれている、請求項21に記載の方法。
【請求項30】
信号を適用する段階には、部位に興奮性組織制御(ETC)信号を適用する段階が含まれる、請求項21〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
部位の自然の電気的活動を検知する段階を含んで成り、ETC信号を適用する段階には、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用する段階が含まれている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
信号を設定する段階には、
− 摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出する段階;
− 発生を検出したのに応答して、信号の強度を増大させる段階、
が含まれている、請求項21〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項33】
信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれ、信号の強度を増大させる段階には各バースト内のパルスの周波数を増大させる段階が含まれている、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれ、信号の強度を増大させる段階には連続するバースト間の間隔取りを減少させる段階が含まれている、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
信号を適用する段階にはパルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれている、請求項21〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項36】
信号を設定する段階には、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定する段階が含まれている、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
信号を設定する段階には、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が含まれている請求項35に記載の方法。
【請求項38】
信号を設定する段階には、約5Hz〜約50Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が含まれている、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
対象による摂食を検出する段階を含んで成り、電気信号を適用する段階には、摂食の検出に応答して信号を適用する段階が含まれている、請求項21〜29のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
摂食の検出に応答して信号を適用する段階には、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始する段階が含まれている、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
摂食を検出する段階には、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより対象の姿勢変化を検出する段階;
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
が含まれている、請求項39に記載の方法。
【請求項42】
摂食を検出する段階には、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値に比較する段階;及び
− インピーダンス信号を分析することにより、そして比較段階に応答して、摂食を検出する段階、
が含まれている、請求項39に記載の方法。
【請求項43】
摂食を検出する段階には、胃の電気的測定値を分析する段階及び分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極める段階が含まれている、請求項39に記載の方法。
【請求項44】
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し電気信号を適用する段階;及び
− 該対象を治療する目的で、ペプチドYY(PYY)の分泌を増大させるように対象の細胞を刺激すること及び該対象の細胞によるグレリンの分泌を阻害することから成るリストの中から選択された1つの動作を実施するように信号を設定する段階、
を含んで成る、対象を治療する方法。
【請求項45】
細胞にはL−細胞が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項46】
部位には結腸が含まれ、信号を適用する段階には、結腸に対して信号を適用する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項47】
部位には遠位小腸が含まれ、信号を適用する段階には、遠位小腸に対し信号を適用する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項48】
肥満、NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を患う対象を選択する段階を含んで成り、信号を適用する段階には、選択された対象の部位に信号を適用する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項49】
信号を適用する段階には、対象による摂食の検出に応答する形でではなく信号を適用する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項50】
信号を適用する段階には、周期的に信号を適用する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項51】
信号を設定する段階には、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させる段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項52】
信号を適用する段階には、部位に興奮性組織制御(ETC)信号を適用する段階が含まれる、請求項44〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項53】
部位の自然の電気的活動を検知する段階を含んで成り、ETC信号を適用する段階には、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用する段階が含まれている、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
信号を設定する段階には、
− 摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出する段階、
− 発生を検出したのに応答して、信号の強度を増大させる段階、
が含まれている、請求項44〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項55】
信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれ、信号の強度を増大させる段階には各バースト内のパルスの周波数を増大させる段階が含まれている、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
信号を適用する段階には、パルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれ、信号の強度を増大させる段階には連続するバースト間の間隔取りを減少させる段階が含まれている、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
信号を適用する段階にはパルスバーストの形で信号を適用する段階が含まれている、請求項44〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項58】
信号を設定する段階には、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定する段階が含まれている、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
信号を設定する段階には、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が含まれている請求項57に記載の方法。
【請求項60】
信号を設定する段階には、約5Hz〜約50Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定する段階が含まれている、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
対象による摂食を検出する段階を含んで成り、電気信号を適用する段階には、摂食の検出に応答して信号を適用する段階が含まれている、請求項44〜51のいずれか1項に記載の方法。
【請求項62】
摂食の検出に応答して信号を適用する段階には、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始する段階が含まれている、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
対象の姿勢変化を検出する方法において、
− 対象の組織の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;及び
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより姿勢変化を検出する段階、
を含んで成る方法。
【請求項64】
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する段階;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する段階、
を含んで成る、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
対象による摂食を検出するための方法において、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する段階;
− インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値に比較する段階、及び
− インピーダンス信号を分析することにより、そして比較段階に応答して、摂食を検出する段階、
を含んで成る方法。
【請求項66】
インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号に対し高域通過フィルタを適用する段階が含まれている、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号の測定値と閾値を比較する段階が含まれている、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
インピーダンス信号を分析する段階には、インピーダンス信号に対し低域通過フィルタを適用する段階が含まれている、請求項65に記載の方法。
【請求項69】
変化の測定値を比較する段階には、変化の現測定値と変化の前測定値の間の差異を計算する段階及び該差異の絶対値と閾値を比較する段階が含まれている、請求項65〜68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項70】
インピーダンス信号を分析する段階が、インピーダンス信号の基線値を計算する段階を含んで成る、請求項65〜68のいずれか1項に記載の方法。
【請求項71】
基線値を計算する段階には、基線値を計算するために遅反応式を用いる段階が含まれている、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
摂食を検出する段階には、該測定値が閾値より大きい場合に基線値をリセットする段階が含まれている、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
基線値をリセットする段階には、インピーダンス信号の現行値を該基線値に付加する段階が含まれている、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
対象の姿勢変化を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、及び
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって姿勢の変化を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を含んで成る器具。
【請求項75】
制御ユニットが、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することによって対象による潜在的節食の標示を検出する;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する、
ように適合されている、請求項74に記載の器具。
【請求項76】
対象の摂食を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって対象の姿勢の変化を検出する、
・ インピーダンス信号の摂食分析を実施することによって対象による潜在的節食の標示を検出する;及び
・ 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する、
ように適合された制御ユニット、
を含んで成る器具。
【請求項77】
制御ユニットが、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号の突然の実質的な変化を、解釈するように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項78】
制御ユニットが、姿勢変化を標示するものとしてインピーダンス信号の突然の持続的な変化を解釈するように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項79】
制御ユニットが、摂食の検出に応答する形で対象の血液循環にインシュリンを提供するように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項80】
制御ユニットが、摂食の検出に応答した形で対象の血液循環に対しコレシストケニンを提供するように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項81】
制御ユニットが、摂食の検出に応答した形で対象の膵臓に対して電気信号を適用するように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項82】
制御ユニットが、摂食の検出に応答した形で対象の迷走神経に対して電気信号を適用することによりインシュリン分泌を変調させるように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項83】
潜在的摂食の標示を検出するために制御ユニットは、胃の電気的測定値を分析し該分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極めるように適合されている、請求項76に記載の器具。
【請求項84】
潜在的摂食の標示を検出するために制御ユニットは、インピーダンス信号の基線値を計算するように適合されている、請求項76〜83のいずれか1項に記載の器具。
【請求項85】
制御ユニットが、姿勢分析に対し応答する形で基線値を修正するように適合されている、請求項84に記載の器具。
【請求項86】
制御ユニットが、基線値を計算するために遅反応式を用いるように適合されている、請求項84に記載の器具。
【請求項87】
潜在的摂食の標示を検出するために制御ユニットは、インピーダンス信号に低域通過フィルタを適用するように適合されている、請求項76〜83のいずれか1項に記載の器具。
【請求項88】
潜在的節食の標示を検出するために制御ユニットは、インピーダンス信号に高域通過フィルタを適用するように適合されている、請求項87に記載の器具。
【請求項89】
制御ユニットは、姿勢変化の検出に応答した形でフィルタ内の少なくとも1つの値を修正するように適合されている、請求項87に記載の器具。
【請求項90】
制御ユニットが、摂食の標示に応答した形で胃の体積を低減させるように適合されている、請求項76〜83のいずれか1項に記載の器具。
【請求項91】
胃バンドを含み、胃の体積を低減させるため、制御ユニットが胃のまわりの胃バンドを締めるように適合されている、請求項90に記載の器具。
【請求項92】
胃の中に設置するように適合された胃バルーンを含み、胃の体積を低減させるため、制御ユニットが胃バルーンを膨張させるように適合されている、請求項90に記載の器具。
【請求項93】
胃の体積を低減させるため制御ユニットが、胃に対して電気信号を適用するように、又、単数又は複数の筋肉の収縮パターンを修正するように電気信号を設定するよう適合されている、請求項90に記載の器具。
【請求項94】
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に対し結合されるように適合された少なくとも1つの電極;及び
− 少なくとも1つの電極を駆動し、対象を治療するべくグルカゴン様ペプチド−1(GLP−1)の分泌を増大させるために対象の細胞を刺激するように信号を設定するように適合されている制御ユニット、
を含む対象の治療用器具。
【請求項95】
細胞がL細胞を内含し、制御ユニットが、GLP−1の分泌を増大させるべくL−細胞を刺激するように信号を設定するように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項96】
部位には結腸が含まれ、制御ユニットが、結腸に対して信号を適用するように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項97】
部位には遠位小腸が含まれ、制御ユニットが、遠位小腸に対し信号を適用するように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項98】
肥満、NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を治療するのに適したものとなるべく信号を設定するように、制御ユニットが適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項99】
制御ユニットが、対象による摂食の検出の不在下で信号を適用するように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項100】
制御ユニットが、周期的に信号を適用するように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項101】
制御ユニットが、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させるように適合されている、請求項94に記載の器具。
【請求項102】
信号を適用するため、制御ユニットが、部位に対し興奮性組織制御(ETC)信号を適用するように適合されている、請求項94〜101のいずれか1項に記載の器具。
【請求項103】
制御ユニットが、部位の自然の電気的活動を検知し、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用するように適合されている、請求項102に記載の器具。
【請求項104】
制御ユニットが、
− 摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出するよう、及び
− 発生を検出したものに応答して、信号の強度を増大させるよう、
適合されている、請求項94〜101のいずれか1項に記載の器具。
【請求項105】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用し、各バースト内のパルスの周波数を増大させることによって信号の強度を増大させるように適合されている、請求項104に記載の器具。
【請求項106】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用し、連続するバースト間の間隔どりを減少させることにより信号の強度を増大させるように適合されている、請求項104に記載の器具。
【請求項107】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用するように適合されている、請求項94〜101のいずれか1項に記載の器具。
【請求項108】
制御ユニットが、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定するように適合されている、請求項107に記載の器具。
【請求項109】
制御ユニットが、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定するように適合されている、請求項107に記載の器具。
【請求項110】
制御ユニットが、約5Hz〜約50Hzの間となるべく各バースト内のパルスの周波数を設定するように適合されている、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
制御ユニットが、対象による摂食を検出し、摂食の検出に応答して電気信号を適用するように適合されている、請求項94〜101のいずれか1項に記載の器具。
【請求項112】
摂食の検出に応答して信号を適用するため、制御ユニットが、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始するように適合されている、請求項111に記載の器具。
【請求項113】
摂食を検出するため、制御ユニットが、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する;
− インピーダンス信号の姿勢分析を実施することにより対象の姿勢変化を検出する;
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することにより、対象による潜在的摂食の標示を検出する;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する、
ように適合されている、請求項111に記載の器具。
【請求項114】
摂食を検出するため、制御ユニットが、
− 対象の胃の上の2つ以上の部位の間の電気インピーダンスを測定し、それに応答してインピーダンス信号を生成する;
− インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値に比較する;及び
− インピーダンス信号を分析することにより、そして比較段階に応答して、摂食を検出する、
ように適合されている、請求項111に記載の器具。
【請求項115】
摂食を検出するため、制御ユニットが、胃の電気的測定値を分析し、分析に応答して、低速波を標示する電気的事象が発生したか否かを見極めるように適合されている、請求項111に記載の器具。
【請求項116】
対象を治療するための器具において、
− 対象の結腸及び対象の遠位小腸から成るリストの中から選択された対象の部位に結合されるように適合された少なくとも1つの電極、及び
− 部位に対し電気信号を適用するべく少なくとも1つの電極を駆動し、該対象を治療する目的で、ペプチドYY(PYY)の分泌を増大させるべく対象の細胞を刺激すること及び対象の細胞によるグレリンの分泌を阻害することから成るリストの中から選択された1つの動作を実施するように信号を設定するように適合されている制御ユニット、
を含んで成る器具。
【請求項117】
細胞がL−細胞を含み、制御ユニットがL−細胞を変調させるべく信号を適用するように適合されている請求項116に記載の器具。
【請求項118】
部位には結腸が含まれ、制御ユニットが、結腸に対して信号を適用するように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項119】
部位には遠位小腸が含まれ、制御ユニットが、遠位小腸に対し信号を適用するように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項120】
肥満、NIDDM、心臓疾患、及び高血圧から成るリストの中から選択された疾病を治療するのに適したものとなるべく、信号を設定するように、制御ユニットが適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項121】
制御ユニットが、対象による摂食の検出の不在下で信号を適用するように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項122】
制御ユニットが、周期的に信号を適用するように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項123】
制御ユニットが、信号の少なくとも1つのパラメータを実時間で変動させるように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項124】
信号を適用するため、制御ユニットが、部位に対し興奮性組織制御(ETC)信号を適用するように適合されている、請求項116〜123のいずれか1項に記載の器具。
【請求項125】
制御ユニットが、部位の自然の電気的活動を検知し、検知された自然の電気的活動に応答してETC信号を適用するように適合されている、請求項124に記載の器具。
【請求項126】
制御ユニットが、
− 摂食の発生、過剰摂食の発生及び高血糖値の発生から成るリストの中から選択された発生事実を検出するように、及び
− 発生を検出したものに応答して、信号の強度を増大させるように
適合されている、請求項116〜123のいずれか1項に記載の器具。
【請求項127】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用し、各バースト内のパルスの周波数を増大させることによって信号の強度を増大させるように適合されている、請求項126に記載の器具。
【請求項128】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用し、連続するバースト間の間隔どりを減少させることにより信号の強度を増大させるように適合されている、請求項126に記載の器具。
【請求項129】
制御ユニットが、パルスバーストの形で信号を適用するように適合されている、請求項116〜123のいずれか1項に記載の器具。
【請求項130】
制御ユニットが、約1秒〜約10秒の持続時間を有するように連続するバースト間の間隔どりを設定するように適合されている、請求項129に記載の器具。
【請求項131】
制御ユニットが、約1Hz〜約200Hzの間となるように各バースト内のパルスの周波数を設定するように適合されている、請求項129に記載の器具。
【請求項132】
制御ユニットが、約5Hz〜約50Hzの間となるべく各バースト内のパルスの周波数を設定するように適合されている、請求項131に記載の方法。
【請求項133】
制御ユニットが、対象による摂食を検出し、摂食の検出に応答して電気信号を適用するように適合されている、請求項116〜123のいずれか1項に記載の器具。
【請求項134】
摂食の検出に応答して信号を適用するため、制御ユニットが、該摂食の開始と実質的に同時、摂食の開始後約1分〜約5分の間及び摂食の開始前約1分〜約5分の間から成るリストの中から選択された時点で信号の適用を開始するように適合されている、請求項133に記載の器具。
【請求項135】
対象の姿勢変化を検出するための器具において、
− 対象の組織の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する、
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する、
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する、及び
・ インピーダンス信号の姿勢分析を実施することによって姿勢の変化を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を含んで成る器具。
【請求項136】
制御ユニットが、
− インピーダンス信号の摂食分析を実施することによって対象による潜在的節食の標示を検出する;及び
− 姿勢分析に応答して、摂食を標示するものとしてインピーダンス信号を解釈する、
ように適合されている、請求項135に記載の器具。
【請求項137】
対象による摂食を検出するための器具において、
− 対象の胃の上のそれぞれの部位に結合させるように適合された2つの電極;及び
−・ 電極間に電流を駆動する;
・ 電流に応答して、部位間の電気インピーダンスを測定する;
・ 測定された電気インピーダンスに応答してインピーダンス信号を生成する;
・ インピーダンス信号の突然の持続的変化の測定値を閾値と比較する;及び
・ インピーダンス信号を分析することによって及び比較に応答して、摂食を検出する、
ように適合された制御ユニット、
を含んで成る器具。
【請求項138】
インピーダンス信号を分析するため、制御ユニットが、インピーダンス信号に対し高域通過フィルタを適用するように適合されている、請求項137に記載の器具。
【請求項139】
インピーダンス信号を分析するために制御ユニットが、インピーダンス信号の測定値と閾値を比較するように適合されている、請求項137に記載の器具。
【請求項140】
インピーダンス信号を分析するため制御ユニットが、インピーダンス信号に対し低域通過フィルタを適用するように適合されている、請求項137に記載の器具。
【請求項141】
変化の測定値を比較するため制御ユニットが、(a)変化の現測定値と変化の前測定値の間の差異を計算するように、そして(b)該差異の絶対値と閾値を比較するように適合されている、請求項137〜140のいずれか1項に記載の器具。
【請求項142】
インピーダンス信号を分析するため制御ユニットが、インピーダンス信号の基線値を計算するように適合されている、請求項137〜140のいずれか1項に記載の器具。
【請求項143】
制御ユニットが、基線値を計算するために遅反応式を用いるように適合されている、請求項142に記載の器具。
【請求項144】
制御ユニットは、測定値が閾値より大きい場合に基線値をリセットするように適合されている、請求項142に記載の器具。
【請求項145】
基線値をリセットするために制御ユニットが、インピーダンス信号の現行値を該基線値に付加するように適合されている、請求項144に記載の器具。
【請求項146】
信号を設定する段階には、PYYの分泌を増大させるべく細胞を刺激するように信号を設定する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項147】
信号を設定する段階には、細胞によるグレリンの分泌を阻害するように信号を設定する段階が含まれている、請求項44に記載の方法。
【請求項148】
制御ユニットが、PYYの分泌を増大させるべく細胞を刺激するように信号を設定するように適合されている、請求項116に記載の器具。
【請求項149】
制御ユニットが、細胞によるグレリンの分泌を阻害するように信号を設定するように適合されている、請求項116に記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2007−527735(P2007−527735A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516810(P2006−516810)
【出願日】平成16年6月20日(2004.6.20)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000550
【国際公開番号】WO2004/112563
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(505396028)メタキュアー ナームロゼ フェンノートシャップ (2)
【Fターム(参考)】