障害処理を実行するRFID資源管理方法およびその装置
【課題】本発明は、障害処理を実行するRFID資源管理方法およびその装置に関する。
【解決手段】RFID(radio frequency identification)システムを構成するRFID資源で発生する障害イベントを収集し、収集されたイベントに対応する障害間の関係を分析して障害を障害類型に分類する。障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む。根本原因障害に対する復旧方法を決定し、復旧方法によって根本原因障害に関連するRFDI資源での障害復旧が行われるが、その結果、前記障害類型に含まれる根本原因障害を除いた残りの障害が復旧する。
【解決手段】RFID(radio frequency identification)システムを構成するRFID資源で発生する障害イベントを収集し、収集されたイベントに対応する障害間の関係を分析して障害を障害類型に分類する。障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む。根本原因障害に対する復旧方法を決定し、復旧方法によって根本原因障害に関連するRFDI資源での障害復旧が行われるが、その結果、前記障害類型に含まれる根本原因障害を除いた残りの障害が復旧する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID(radio frequency identification)資源で発生する障害を処理するRFID資源管理方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
RFID(Radio Frequency IDentification)システムは、RFIDタグとの周波数通信(Radio Frequency Communication)により、RFIDタグのメモリに格納されたデータを読み取ったり変更したりするシステムである。通常、RFIDシステムは、RFIDタグ、RFIDリーダ、RFIDミドルウェア(middleware)、RFIDデータ格納所などで構成される。
【0003】
RFIDリーダは、RFIDタグとの直接的な周波数通信によってRFIDタグに格納されたデータを収集する役割を行う。例えば、ISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission)18000は、このようなRFID周波数通信プロトコルを規定した国際標準規格である。RFIDミドルウェアは、RFIDリーダで収集したデータを加工および精製し、RFID応用システムまたはRFIDデータ格納所に伝達する。一部のRFIDミドルウェアは、RFIDリーダを制御したり、RFIDリーダの動作状態をモニタリングする機能を提供したりする。例えば、ISO/IEC 24791、EPCglobal Reader Protocol、EPCglobal Application Level Event、EPCglobal Reader Managementなどは、RFIDミドルウェアが提供する機能に対する規格を提示する。RFIDデータ格納所は、RFIDリーダまたはRFIDミドルウェアで収集および加工されたデータを格納し、多様なユーザが共有することができるインターフェースを提供する。例えば、EPCglobal EPC Information Serviceは、RFIDデータ格納所で提供するインターフェース規格を規定する。
【0004】
RFIDミドルウェアは1つまたはそれ以上のRFIDリーダと連動してもよく、RFIDデータ格納所は1つまたはそれ以上のRFIDミドルウェアからデータリポートを伝達してもよい。
【0005】
このようなRFIDシステムを管理する技術は、主に、RFIDリーダに対する性能または動作状態をモニタリングする方案に重点を置いている。すなわち、RFIDリーダの動作状態情報を周期的に確認したり、RFIDリーダで発生した障害イベントを受信することにより、RFIDリーダに障害が発生したことを認知する方法が公開されている。
【0006】
しかし、RFIDリーダで発生した障害に対して適切な方式によって対応して該当障害を解消することにより、RFIDリーダが正常状態に戻れるようにする具体的な方法が提示されていない。例えば、RFIDリーダ内部にRF機能障害が発生するとき、これに対する障害イベントを発生してRFIDリーダ外部に知らせることができる機能だけを提示しているため、該当RFIDリーダを管理する担当者の直接的な対応があるまでは該当RFIDリーダの障害を解消することができない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ISO/IEC 24791−1:2010(Software System Infrastructure − Part 1:Architecture
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、RFID資源を管理し、RFID資源で発生する障害を効率的に処理することができる方法およびその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の特徴に係るRFID資源管理方法は、RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する方法において、前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信する段階、前記受信した障害イベントに対応する障害を分析して障害類型に分類し、前記障害類型は少なくとも1つの根本原因障害を含む段階、前記根本原因障害に該当する復旧方法を決定する段階、および前記根本原因障害を発生させたRFID資源に前記決定された復旧方法に該当する復旧命令を伝達して前記根本原因障害を復旧する段階を含む。
【0010】
ここで、前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含んでもよい。
【0011】
この場合、前記根源原因障害の復旧を実行した後に、前記障害類型に含まれる個別障害の復旧の可否に基づいて前記個別障害と前記根本原因障害の関連の可否を最終的に判断する段階をさらに含んでもよい。
【0012】
このとき、前記最終的に判断する段階は、前記個別障害を発生させるRFID資源から状態情報の提供を受けて前記個別障害が復旧したかを判断する段階、前記個別障害が復旧する場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連する連関障害であると判断する段階、前記個別障害が復旧しない場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であると判断する段階を含んでもよい。
【0013】
また、前記障害類型に分類する段階は、障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害の相関関係を分析して1つの障害類型に分類してもよい。
【0014】
その他にも、前記個別障害に対する連関障害も、非連関障害の判断結果に基づいて前記障害類型モデルを更新する段階をさらに含んでもよい。
【0015】
一方、前記障害類型に分類する段階は、前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を実行し、前記障害を1つの障害類型に分類してもよい。
【0016】
また、前記根本原因障害を復旧する段階の後に、前記根本原因障害を発生させたRFID資源状態情報の提供を受けて前記根本原因障害が復旧したかを判断する段階、前記根本原因障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して前記根本原因障害を復旧する段階、および前記根本原因障害が復旧せずに他の復旧方法がない場合には、前記RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害が復旧しないことを通知する段階をさらに含んでもよい。
【0017】
ここで、前記障害類型の少なくとも2つの根本原因障害を含む場合、1つの根本原因障害が関連する復旧方法を使用しても復旧しない場合には、他の根本原因障害に関連する復旧方法を使用して該当根本原因障害を復旧する段階をさらに含んでもよい。
【0018】
一方、前記障害類型に含まれる障害に対して互いに異なる加重値または優先順位が付与されてもよく、前記加重値または優先順位に応じて前記障害類型に含まれる障害が復旧する順序が変わってもよい。
【0019】
一方、前記障害イベントは、障害が発生したRFID資源がどのタイプであるかを示すRFID資源タイプ、障害が発生したRFID資源を区別するためのRFID資源ID、前記障害イベントのタイプ、そして前記障害が発生した時間を含んでもよい。
【0020】
本発明の他の特徴に係るRFID資源管理装置は、RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する装置において、前記RFID資源で発生する障害に対する復旧方法が格納されている障害復旧方法提供部、前記RFID資源と通信して前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信し、障害復旧のための制御命令を該当するRFID資源に伝達するインターフェース部、前記インターフェース部から伝達される前記障害イベントに対応する障害を分析して障害類型(前記障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む)に分類する障害類型分析部、および前記障害類型に含まれる根本原因障害に該当する復旧方法の提供を前記障害復旧方法提供部から受け、前記復旧方法に対応する制御命令を前記インターフェース部に伝達する障害復旧処理部を含む。
【0021】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含んでもよく、前記根本原因障害の復旧によって前記個別障害が選択的に自動復旧してもよい。
【0022】
一方、前記障害復旧処理部は、前記インターフェース部によって復旧方法に対応する制御命令を受信したRFID資源から状態情報の提供を受けて該当障害の復旧の可否を判断してもよい。
【0023】
その他にも、前記RFID資源管理装置は、前記RFID資源で発生する障害を障害類型に分類するための障害類型モデルを格納している障害類型格納部をさらに含んでもよい。ここで、前記障害類型分析部は、前記障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を実行し、前記障害を1つの障害類型に分類してもよい。
【0024】
また、前記障害復旧処理部は、前記根本原因障害の復旧後に前記障害類型に属する個別障害に対する復旧の可否を判断し、前記個別障害が復旧した場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連する連関障害であるとし、前記個別障害が復旧しない場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連しない非連関障害であるとしてもよい。ここで、前記障害類型モデルは、前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて更新されてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態によれば、RFIDリーダ、RFIDミドルウェア、RFIDデータ格納所などのRFID資源で構成されるRFIDシステムで発生する障害から障害類型および根本原因障害を把握することにより、一連のRFIDシステム障害を効率的に対応することができる。特に、障害に対して相関関係分析によって関連のある障害を1つの障害類型に分類することにより、障害類型に含まれる障害に対する復旧の際に、根本原因であると判断される障害に対する自律的復旧を実行することにより、関連する障害も自動的に復旧するようにできる。
【0026】
また、実質的な障害復旧がなされた後、障害類型に含まれている障害に非連関障害が存在する場合には、これに基づいて障害類型を判断するためのモデルを更新することにより、より正確な障害類型判断およびこれに伴う復旧処理をなすことができる。
【0027】
また、単にRFID資源で発生する障害イベントをモニタリングすることに留まらず、RFIDシステム構成要素に対する全体的な障害イベント収集をはじめとし、障害に対する対応および対応結果確認を実行することにより、RFIDシステムの自律的な障害復旧を行うことができる。
【0028】
したがって、複数のRFIDリーダをはじめとするRFID資源を利用したサービス環境における管理効率性を向上させることができ、さらにはRFID技術基盤のユビキタスネットワーク環境において、RFIDハードウェアおよびソフトウェアに対する遠隔管理および自律制御を可能にし、ユビキタス情報社会の構築に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置とRFID資源との関係を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置の構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【図4】本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様に相違した形態で実現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されることはない。また、図面において、本発明を明確に説明するために説明上で不必要な部分は省略し、明細書全体に渡って類似する部分については類似する図面符号を付与する。
【0031】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含することを意味する。
【0032】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るRFID(radio frequency identification)資源管理方法およびその装置について説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置とRFID資源との関係を示す図である。
【0034】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1はRFID資源を管理し、RFID資源2で発生する障害を処理する。
【0035】
ここで、RFID資源2は、RFIDシステムを構成するRFIDシステム資源を示し、RFIDタグ21と通信するRFIDリーダ22、RFIDミドルウェア(middleware)23、RFIDデータ格納所24を含む。
【0036】
RFIDリーダ22は、RFIDタグ21との直接的な周波数通信によってRFIDタグに格納されたデータを収集する。RFIDミドルウェア23は、RFIDリーダ22で収集したデータを加工および精製し、RFID応用システム(図示せず)またはRFIDデータ格納所24に伝達する。RFIDデータ格納所24は、RFIDリーダ22またはRFIDミドルウェア23で収集および加工されたデータを格納し、多様なユーザが共有することができるインターフェースを提供する。RFIDミドルウェア23は1つまたはそれ以上のRFIDリーダと連動してもよく、RFIDデータ格納所24は1つまたはそれ以上のRFIDミドルウェアからデータリポートを伝達してもよい。
【0037】
ここで、RFIDリーダ22、RFIDミドルウェア23、RFIDデータ格納所24がそれぞれのIPアドレスを有してRFID資源管理装置1とネットワーク上で連結し、TCP(transmission control protocol)およびUDP(user datagram protocol)基盤のメッセージを授受してもよい。
【0038】
一方、RFID資源管理装置1は、上述したような構造からなるRFID資源2を管理し、RFID資源2で発生する障害を処理する。具体的に、RFID資源2で発生する障害に対する自律復旧の可否を判断し、管理者の介入がなくてもRFID資源2が自ら復旧が可能であるかを確認する。確認結果により、RFID資源2の初期化(Reset)または再起動(Reboot)手順によって該当RFID資源2が再び正常状態に復旧できるように処置する。その他にも、RFID資源管理装置1は、RFID資源2で発生し得る障害を分類し、障害類型別に自律的な障害復旧がなされるようにする。
【0039】
このために、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、図2のような構造からなる。
【0040】
図2は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置の構造を示す図である。
【0041】
図2に示すように、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、RFIDシステムインターフェース部11、障害類型(fault pattern)分析部12、障害類型格納部13、障害復旧方法提供部14、および障害復旧処理部15を含む。
【0042】
RFIDシステムインターフェース部11は、RFIDシステムを構成するRFID資源2とのインターフェースを行うが、具体的に、RFID資源2から障害イベントを収集し、RFID資源2から現在状態情報を収集する。または、障害対応に必要な制御命令の提供を障害復旧処理部15から受けてRFID資源2に伝達する。
【0043】
障害類型(fault pattern)分析部12は、一連の障害イベントから障害を分析し、その結果に基づいて障害の類型を分類する。障害類型格納部13は、障害類型に対するモデルを格納および照会する機能を提供する。
【0044】
障害類型分析部12は、RFIDシステムインターフェース部11によって収集される障害イベントに対し、障害類型格納部13に格納された障害類型モデルを利用して障害類型を判断するだけでなく、該当障害類型の根本原因障害を把握する。すなわち、互いに相関のある障害を1つの障害類型に分類し、障害類型に含まれる障害から根本原因障害を把握する。根本原因障害は、任意の障害に影響を与える根本的な原因として作用する障害を示す。例えば、A、B、Cの3つ障害がある場合、A障害が他の障害B、Cの発生に影響を与える根本的な原因として作用する根本原因障害となることがある。
【0045】
障害復旧方法提供部14は、RFID資源で発生した障害を処理することができる障害対応モデルを格納して照会する機能を提供する。
【0046】
障害復旧処理部15は、障害類型分析部12で分析された障害類型に対する障害対応を行い、障害対応結果を確認する。すなわち、障害復旧処理部15は、障害復旧方法提供部14を照会して障害類型に属する障害に対する対応方法を判断する。また、障害復旧処理部15は、RFIDシステムインターフェース部11によって障害が発生したRFID資源に制御命令を伝達し、RFIDシステムインターフェース部11によって伝達されるRFID資源の情報に基づいてRFID資源の状態を確認し、障害対応の結果を確認し、障害復旧がなされたかを確認する。また、障害復旧処理部15は、障害類型分析部13によって分析された障害類型に対し、根本原因障害に対する障害対応および対応結果を確認する役割を行う。
【0047】
RFID資源管理装置1は、上述したような構造に限定されることはなく、実現上において他の組み合わせでモジュール化されてもよい。例えば、障害類型分析部12と障害類型格納部13が1つの部で実現されてもよい。
【0048】
本発明の実施形態において、RFID資源2がRFID資源管理装置1に伝達する障害イベントは、発生した障害がどのような障害であるのかを示す情報を含むが、具体的には次のような情報を含む。
【表1】
【0049】
障害イベントは、表1のように、RFID資源タイプ、RFID資源ID、RFID障害イベントタイプ、RFID障害発生時間を含む。RFID資源タイプは、障害イベントが発生した資源がどの種類のRFID資源であるかを示す情報であって、例えば、障害イベントを提供する主体がRFIDリーダ、RFIDミドルウェア、RFIDデータ格納所のうちのどの資源タイプに該当するのかを示す。RFID資源IDは、障害イベントを提供するRFID資源を区別するための識別子である。例えば、複数のRFIDリーダが使用される場合、各RFIDリーダに付与される識別子である。RFID障害イベントタイプは、RFID資源で発生した障害イベントのタイプを示す。
【0050】
RFID資源で発生する障害イベントとしては、次のようなものなどがある。
【表2】
【0051】
一方、複数のRFID資源で構成されたRFIDシステム環境において、それぞれのRFID資源で発生する障害イベントは、該当RFID資源と関連した他のRFID資源の障害イベントと関連性を有することもある。
【0052】
図3および図4は、本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【0053】
図3に示すように、RFIDシステムが、m個のRFIDリーダ(RD−1〜RD−m)、2つのRFIDミドルウェア(MW−1、MW−2)、そして2つのRFIDデータ格納所(DB−1、DB−2)などのRFID資源からなる場合、各RFID資源で障害A〜障害Gまでの7種類の障害イベントが発生すると仮定しよう。ここで発生する障害イベントは、次の表3のとおりであると仮定する。
【表3】
【0054】
このような障害A〜障害Gまでの7種類の障害イベントを2種類の障害類型に分類してもよい。すなわち、RFIDリーダで発生した障害によって順に発生する障害類型と、RFIDデータ格納所で発生した障害によって順に発生する障害類型とに分けてもよい。
【0055】
具体的に、RFIDリーダ(RD−1)での障害Aが、障害B、障害C、障害Dを順に引き起こした場合を1つの障害類型として見なしてもよい。例えば、RFIDリーダのアンテナ連結に異常が発生する場合、RFIDリーダはRFIDタグからのデータ収集が不可能となる。これは、RFIDミドルウェアのデータ収集およびデータリポート生成にも影響を与えるようになる。したがって、RFIDリーダ(RD−1)でアンテナ障害による障害Aが発生すれば、RFIDリーダ(RD−1)でデータ収集障害である障害Bが発生するようになり、これによってRFIDミドルウェア(MW−1)でもデータ収集障害である障害Cが発生するようになる。
【0056】
これと同様に、RFIDデータ格納所(DB−2)での障害Eが、障害F、障害Gを順に引き起こした場合を他の1つの障害類型として見なしてもよい。RFIDデータ格納所(DB−2)で動作障害である障害Eが発生すれば、RFIDデータ格納所(DB−2)のウェブサービスインターフェースが不可能になって障害Fが発生するようになり、その結果、RFIDデータ格納所(DB−2)に連結したRFIDミドルウェア(MW−2)のデータリポート送信も不可能になって障害Gが発生するようになる。すなわち、RFIDデータ格納所の動作障害が、RFIDミドルウェアでのデータリポート送信に影響を与えるようになる。
【0057】
上述したように、障害Aや障害Eは、他の障害が発生する原因として作用することが分かったが、このような障害を「根本原因障害」と命名する。また、根本原因障害によって発生する障害(例えば、障害B、障害C、または障害F、障害G)は「個別障害」と命名する。このような根本原因障害とこれによって発生する個別障害を含んで1つの障害類型が形成される。
【0058】
したがって、図4に示すように、RFID資源管理装置1は、RFID資源で発生する障害イベントに対して相関関係を分析し、障害イベントを{障害A、B、C、D}の障害類型と{障害E、F、G}の障害類型に分類してもよい。
【0059】
RFID資源管理装置1の障害類型分類について、より具体的に詳察する。
【0060】
RFID資源で発生する障害イベント間の相関関係分析は、「順次関係」、「時間関係」、「因果関係」、そして「内容関係」分析によってなされてもよい。相関関係分析は、次の表4のとおりである。
【表4】
【0061】
本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、障害イベントに対して上述したような順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を含む相関関係分析を行い、発生した障害イベントを障害類型に分類する。障害類型において、根本原因障害が区別されるように表示されてもよい。例えば、3件の障害イベント障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型に分類された場合、該当障害類型は「{A、B、C}」のように示されるようになる。そして、障害Aが根本原因障害である場合、障害Aが他の障害と識別されるように「<A>」と表示し、最終的には障害類型を「{<A>、B、C}」と示すようになる。このような障害類型により、根本原因障害Aを他の個別障害に先立って復旧する場合、障害Bおよび障害Cを直接対応しなくても障害復旧がなされることが分かる。もし、根本原因障害に対する復旧が他の個別障害の復旧に繋がらない場合、このような履歴を根本原因障害と個別障害の間の相関関係を分析するロジックに反映することにより、改善された障害類型の導出および根本原因障害の把握を誘導することができる。
【0062】
また、RFID資源管理装置1は、RFID資源の障害に対応するために、障害類型の導出および根本原因障害の表示において、各個別障害に対して対応のための加重値または優先順位を付与してもよい。例えば、障害A、障害B、障害Cに対してそれぞれ1.1、1.2、1.3の加重値を付与してもよい。この場合、加重値に応じて障害類型が{C、B、A}と表示されるようになるが、このような表示によって障害Cから障害B、障害Aの順に障害対応が実行されるようになる。
【0063】
他の例として、障害A、障害B、障害Cの障害対応の優先順位がそれぞれ3順位、1順位、2順位と付与されてもよい。この場合、障害類型が{B、C、A}と表示され、障害Bから障害C、障害Aの順に障害対応が実行されるようになる。
【0064】
次は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理方法について説明する。
【0065】
図5および図6は、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【0066】
本発明の第1実施形態は、図5に示すように、RFID資源管理装置1はRFID資源から障害発生による障害イベントを受信する(S100)。例えば、図4のように、障害A、障害B、障害Cなどの障害イベントを受信する。
【0067】
障害イベントを受信したRFID資源管理装置1は、受信した障害イベントから障害類型を判断する(S110)。例えば、受信した障害A、障害B、障害Cの関係に基づいて該当障害が1つの障害類型であると判断し、これを{A、B、C}と表示する。
【0068】
RFID資源管理装置1は、障害類型に対して根本原因障害を照会する(S120)。例えば、{A、B、C}の障害類型において発生の根本的原因となる根本原因障害を判断する。ここでは、障害Aが障害B、障害Cの発生に影響を与えた根本原因障害であると判断する。
【0069】
RFID資源管理装置1は、障害復旧のために、まず、根本原因障害に対する復旧方法を探す(S130)。根本原因障害に対する復旧方法が存在する場合、1つの復旧方法を選択し(S140、S150)、選択された復旧方法によって障害が発生したRFID資源を制御して障害復旧がなされるようにする(S160)。例えば、根本原因障害である障害Aに対して複数の復旧方法A#1、A#2が存在する場合、2つの復旧方法のうちから1つの復旧方法を選択し、選択された復旧方法によって障害が発生したRFIDリーダを制御する。
【0070】
復旧方法によって根源原因障害が発生したRFID資源に対する復旧制御がなされた後、図6に示すように、RFID資源管理装置1は、根本原因障害が復旧されたかを判断する(S180)。根本原因障害の復旧がなされていない場合には、他の復旧方法があるかを判断し(S190)、他の障害復旧方法によって再び根本原因障害が発生したRFID資源を制御して復旧がなされるようにする。この反面、他の障害復旧方法がない場合には、資源管理をするユーザに通知し、ユーザによる直接的な障害復旧がなされるようにしてもよい(S200)。
【0071】
一方、段階(S180)の判断結果、根本原因障害に対する復旧がなされた場合、RFID資源管理装置1は、個別障害に対する復旧の可否を判断する。すなわち、該当障害類型(例えば、{A、B、C})において復旧した根本原因障害を除いた他の障害のうちから1つの個別障害を選択し、選択された個別障害が復旧したかを判断する(S210、S220)。根本原因障害の影響によって発生した個別障害は、該当する根本原因障害の復旧によって自動的に復旧するようになる。選択された個別障害が復旧した場合には、該当障害が復旧した根本原因障害と関連する連関障害であると最終的に分類する(S230)。この反面、選択された個別障害が復旧しない場合には、該当障害が復旧した根本原因障害と関連のない非連関障害であると分類する(S240)。非連関障害に分類された障害は、資源を管理するユーザに通知してもよい。
【0072】
上述したような個別障害復旧処理段階(S210、S240)を、障害類型に含まれている根本原因障害を除いた残りの個別障害(例えば、障害類型{A、B、C}において障害B、障害C)に対してそれぞれ行う。
【0073】
次に、RFDI資源管理装置1は、1つの障害類型に含まれるすべての個別障害に対する復旧の可否を確認した後(S250)、すべての個別障害に対する復旧の可否が確認された場合には、確認結果に基づいて障害類型および根本原因障害を判断するためのモデルを更新する(S260)。すなわち、個別障害に対する復旧の可否結果に基づいて獲得した連関障害および非連関障害情報を利用し、一連の障害イベントから障害類型および根本原因障害を判断するモデルを更新する。
【0074】
次には、上述したように、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法がRFID資源管理装置1の構成要素によって実行される過程をより具体的に説明する。
【0075】
図7および図8は、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【0076】
RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11は、RFID資源から障害発生による障害イベントを受信する。例えば、前記表3に基づき、RFIDリーダ22は、アンテナに障害が発生した場合、アンテナ障害による障害Aおよびデータ収集障害である障害Bに該当する障害イベントを送信する。そして、RFIDミドルウェア23は、障害Cに対応する障害イベントを送信する。このような障害A、障害B、障害Cは、図7に示すように、RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11によって受信されて障害パターン分析部12に伝達される(S1〜S4)。
【0077】
障害イベントを受信したRFID資源管理装置1の障害パターン分析部12は、受信した障害イベントの障害類型を判断するが、特に、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づいて障害類型を判断する。障害パターン分析部12は、受信した障害イベント、例えば、障害A、障害B、障害Cに対して順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を含む相関関係分析を行いながら、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルを参照して障害イベントの障害類型を判断する(S5)。分析結果、例えば、障害A、障害B、障害Cが互いに相関のある障害からなる1つの障害類型として判断されてもよい。
【0078】
この後、障害パターン分析部12は、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づき、判断された障害類型において根本原因障害が何であるかを判断する(S6、S7)。そして、障害パターン分析部12は、分析結果の障害類型と根本原因障害を障害復旧処理部15に伝達する(S8)。例えば、障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型として判断され、障害Aが根本原因障害であると判断された場合、{<A>、B、C}と表示される分析結果を障害復旧処理部15に伝達する。
【0079】
RFID資源管理装置1の障害復旧処理部15は、障害パターン分析部12から伝達された分析結果に基づいて障害復旧を行う。まず、障害復旧処理部15は、伝達された障害類型{<A>、B、C}において根本原因障害である障害Aに対する復旧方法を照会する。具体的に、障害復旧方法提供部14に障害Aを提供して復旧方法照会を要請するが、障害復旧方法提供部14は格納された障害対応モデルに基づいて障害Aに対する復旧方法を照会し、その結果を障害復旧処理部15に伝達する(S9)。
【0080】
図8に示すように、障害復旧処理部15は、根本原因障害である障害Aに対する復旧方法が存在しなかったり復旧方法による根本原因障害の復旧が失敗すれば、RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害に対する復旧がなされなかったことを通知する(S10)。一方、障害復旧処理部15は、根本原因障害に対する復旧方法が存在する場合には、該当復旧方法に基づいて障害が発生したRFID資源を制御して障害復旧を行う。ここで、複数の復旧方法が存在する場合、1つの復旧方法に基づいて該当障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して該当障害が復旧するまで復旧動作を行う(S11、S12)。この場合、障害復旧処理部15は、復旧方法に対応する制御命令をRFIDシステムインターフェース部11によって障害が発生したRFID資源に伝達して復旧がなされるようにする。
【0081】
障害類型において根本原因障害に対する復旧がなされれば、障害復旧処理部15は、個別障害に対する復旧がなされているかを判断する(S13)。障害復旧処理部15は復旧を行ったRFID資源に状態情報を要請し、RFIDシステムインターフェース部11によって伝達されるRFID資源の状態情報に基づいて障害対応の結果、すなわち、障害復旧がなされていることを確認する。以後、個別障害に対する復旧の可否を判断する場合にも、該当RFID資源から状態情報の提供を受けて個別障害が復旧したかを確認する。
【0082】
根本原因障害の影響によって発生した個別障害は、該当する根本原因障害の復旧によって自動的に復旧するようになる。例えば、障害類型{<A>、B、C}において、根本原因障害である障害Aは、RFIDリーダのアンテナに障害が発生したことを示す。RFIDリーダでアンテナ障害が復旧すれば、これによって発生した障害B、すなわち、RFIDリーダにおけるデータ収集障害も自動的に復旧する。また、RFIDリーダにおけるデータ収集障害が復旧すれば、RFIDリーダで収集されたデータがRFIDミドルウェアに提供されることにより、障害C、すなわち、RFIDミドルウェアにおけるデータ収集障害も自動的に復旧するようになる。
【0083】
障害復旧処理部15は、根本原因障害が復旧した障害類型に含まれる個別障害に対して復旧の可否をそれぞれ確認し(S11)、復旧がなされていない個別障害は該当根本原因障害と関連のない非連関障害に分類し、この結果を資源管理を実行するユーザの端末に通知する(S14、S15)。この反面、復旧がなされた個別障害は、該当根本原因障害と関連のある連関障害に分類する(S16)。
【0084】
この後、障害復旧処理部15は、1つの障害類型に対して処理された復旧結果に基づいて任意の個別障害が非連関障害として判断された場合には、判断結果に基づいて関連障害類型モデルを更新し、以後の処理時に反映されるようにする(S17)。
【0085】
このように、本発明の実施形態により、障害イベントが相関関係分析によって1つの障害類型と判断され、障害類型に含まれる障害に対する根本原因障害が判断された後に、根本原因として判断される障害に対する復旧を行うことにより、根本原因障害だけでなくこれと関連した障害も自動的に復旧することができる。また、実質的な障害復旧がなされた後に、障害類型に含まれている障害に非連関障害が存在する場合には、これに基づいて障害類型を判断するためのモデルを更新し、以後の障害復旧処理時に反映されるようにできる。これにより、正確な障害類型判断およびこれに伴う復旧処理がなされるようになる。
【0086】
一方、一連のRFID資源の障害イベントから障害類型を判断して障害復旧を実行する過程において、根本原因障害の復旧によって障害が解決されない個別障害に対する結果を単純にユーザに知らせるのではなく、障害類型において根本原因障害を除いた個別障害のうちで差順位に該当する根本原因障害を再び探して復旧を行ったり、個別障害に対して他の障害類型があるかを確認して復旧を行ってもよい。
【0087】
図9および図10は、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【0088】
本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法において、上述した第1実施形態と同じように実行される段階に対する詳細な説明は省略する。
【0089】
本発明の第2実施隷書は、図9に示すように、RFID資源管理装置1はRFID資源から障害発生による障害イベントを受信し(S400)、受信した障害イベントから障害類型を判断し(S410)、判断された障害類型に対して根本原因障害を照会する(S420)。
【0090】
根本原因障害を照会した結果、1つの障害類型において複数の根本原因障害が存在する場合、RFID資源管理装置1は1つの根本原因障害を選択する(S430)。例えば、{A、B、C}の障害類型において、障害A、障害Bが根本原因障害と判断されることがある。この場合、{<A>、<B>、C}のように表示されてもよい。
【0091】
RFID資源管理装置1は、複数の根本原因障害のうちから選択した根本原因障害に対する復旧方法を探し、該当復旧方法に基づいて関連RFID資源と連係して根本原因障害を復旧する。具体的に、選択された根本原因障害に対して少なくとも1つの復旧方法が存在し、1つの復旧方法に基づいて根本原因障害復旧を行う(S450、S460)。この反面、選択された根本原因障害に対して復旧方法が存在しない場合には、該当障害類型に対して他の根本原因障害があれば他の根本原因障害を選択し、対応する復旧方法があるかを判断する(S470)。この場合、選択された根本原因障害に対して復旧方法がなく、他の根本原因障害もない場合には、該当障害類型に対して根本原因障害に対する復旧方法がないことを、資源を管理するユーザの端末に通知する(S480)。
【0092】
一方、段階(S460)で、根本原因障害復旧を行った後に、RFID資源管理装置1は根本原因障害が復旧したかを判断し(S490)、図10に示すように、根本原因障害が復旧していない場合には、他の復旧方法を選択して再び根本原因障害復旧を行う(S500、S510)。しかし、根本原因障害が復旧していない状態で他の復旧方法がない場合には、段階(S470)によって他の根本原因障害があるかを判断し、他の根本原因障害による復旧方法を探して障害復旧を行ったり、他の根本原因障害がない場合には、これをユーザの端末に通知する。
【0093】
一方、段階(S500)で、根本原因障害が復旧した場合、RFID資源管理装置1は障害類型から個別障害を選択し(S520)、選択された個別障害の復旧の可否を判断し(S530)、その結果に基づいて該当個別障害を非連関障害に分類したり(S540)、連関障害に分類したりする(S550)。復旧した根本原因障害を含む障害類型に含まれるすべての個別障害に対して復旧の可否を判断して非連関障害または連関障害への分類がなされれば(S560)、RFID資源管理装置1は分類された結果に基づいて障害類型モデルを更新する(S570)。
【0094】
次には、上述したように、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法がRFID資源管理装置1の構成要素によって実行される過程をより具体的に説明する。
【0095】
図11および図12は、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【0096】
RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11は、図11に示すように、RFID資源から、例えば、障害発生による障害A、障害B、障害Cを受信して障害パターン分析部12に伝達する(S31〜S34)。障害パターン分析部12は、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づいて障害類型を判断し、障害類型において根本原因障害を判断する(S35〜S37)。ここでは、2つ以上の根本原因障害があるものとする。例えば、障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型であると判断され、障害A、障害Bが根本原因障害であると判断されるとき、{<A>、<B>、C}のように分析結果が表示されるものとする。
【0097】
障害復旧処理部15は、障害パターン分析部12から伝達された分析結果に基づいて障害復旧を行う(S38)。まず、図12に示すように、障害復旧処理部15は、伝達された障害類型{<A>、<B>、C}から1つの根本原因障害である障害Aを選択し(S39)、選択された障害Aに対する復旧方法を照会する(S40)。障害Aに対する復旧方法がなかったり、他の根本原因障害である障害Bに対しても復旧方法がない場合には、障害復旧処理部15が資源を管理するユーザの端末に該当障害類型に対する復旧方法がないことを通知し(S41)、ユーザによる直接的な障害復旧がなされるようにする。
【0098】
この反面、障害Aに対する復旧方法があったり、または障害Aに対する復旧方法はなくても他の根本原因障害である障害Bに対して復旧方法がある場合には、該当復旧方法に基づいて根本原因障害(障害Aまたは障害B)を復旧する(S42)。
【0099】
この後、障害復旧処理部15は、根本原因障害が復旧したかを判断し(S43)、根本原因障害が復旧した場合には、個別障害に対する復旧がなされたかを判断する(S44)。例えば、障害類型{<A>、<B>、C}において、根本原因障害である障害Aが復旧した場合、障害Cが復旧したかを判断する。
【0100】
個別障害が復旧していない場合には非連関障害に分類し、この結果を資源管理を実行するユーザの端末に通知する(S45)。この反面、個別障害が復旧した場合には、連関障害に分類する(S46)。この後、障害復旧処理部15は、1つの障害類型に対して処理された復旧結果に基づいて関連障害類型モデルを更新する(S47)。
【0101】
一方、上述した第2実施形態において、1つの障害類型に含まれる障害がすべて根本原因障害であると判断される場合には、各障害に対する加重値または対応優先順位に基づいて障害復旧を行ってもよい。例えば、{<A>、<B>、<C>}のように1つの障害類型に含まれる障害A、障害B、障害Cがすべて根本原因障害であると判断される場合、各障害に対して付与される加重値または対応優先順位に基づいて最も高い加重値や対応優先順位を有する根本原因障害を先に選択し、関連する復旧方法を探して該当する根本原因障害を復旧してもよい。この場合、加重値または優先順位に応じて選択された根本原因障害に対する復旧方法がない場合には、次の加重値や優先順位に該当する根本原因障害を探して復旧方法を照会して復旧処理を行ってもよい。
【0102】
また、障害類型モデルによってそれぞれの障害イベントが単一障害に対する障害類型として判断される場合には、各障害イベントに対する自律的な復旧を試み、復旧がなされない場合にのみ資源を管理するユーザの端末に直接的な障害対応が必要であることを通知してもよい。例えば、障害A、障害B、障害Cが発生し、それぞれの障害が{<A>}、{<B>}、{<C>}のように単一障害のみからなる障害類型として判断される場合に、各障害類型別障害に対する復旧方法を探して復旧を実行する自律的な復旧を試み、復旧がなされない場合にのみユーザの端末に直接的な障害対応が必要であることを通知してもよい。
【0103】
本発明の実施形態において、RFID資源を復旧する方法として、障害が発生したRFID資源を初期化(Reset)または再起動(Reboot)する手順を実行する方法を含んでもよい。
【0104】
本発明の実施形態は、上述した装置および/または方法のみによって実現されるものではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するためのプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体などによって実現されることもできるが、このような実現は、上述した一実施形態の記載から本発明が属する技術分野の専門家であれば容易に実現することができるはずである。
【0105】
以上、本発明の実施形態に対して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、添付する特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0106】
1:RFID資源管理装置
2:RFID資源
11:RFIDシステムインターフェース
12:障害類型分析部
13:障害類型格納部
14:障害復旧方法提供部
15:障害復旧処理部
21:RFIDタグ
22:RFIDリーダ
23:RFIDミドルウェア
24:RFIDデータ格納所
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFID(radio frequency identification)資源で発生する障害を処理するRFID資源管理方法およびその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
RFID(Radio Frequency IDentification)システムは、RFIDタグとの周波数通信(Radio Frequency Communication)により、RFIDタグのメモリに格納されたデータを読み取ったり変更したりするシステムである。通常、RFIDシステムは、RFIDタグ、RFIDリーダ、RFIDミドルウェア(middleware)、RFIDデータ格納所などで構成される。
【0003】
RFIDリーダは、RFIDタグとの直接的な周波数通信によってRFIDタグに格納されたデータを収集する役割を行う。例えば、ISO/IEC(International Organization for Standardization/International Electrotechnical Commission)18000は、このようなRFID周波数通信プロトコルを規定した国際標準規格である。RFIDミドルウェアは、RFIDリーダで収集したデータを加工および精製し、RFID応用システムまたはRFIDデータ格納所に伝達する。一部のRFIDミドルウェアは、RFIDリーダを制御したり、RFIDリーダの動作状態をモニタリングする機能を提供したりする。例えば、ISO/IEC 24791、EPCglobal Reader Protocol、EPCglobal Application Level Event、EPCglobal Reader Managementなどは、RFIDミドルウェアが提供する機能に対する規格を提示する。RFIDデータ格納所は、RFIDリーダまたはRFIDミドルウェアで収集および加工されたデータを格納し、多様なユーザが共有することができるインターフェースを提供する。例えば、EPCglobal EPC Information Serviceは、RFIDデータ格納所で提供するインターフェース規格を規定する。
【0004】
RFIDミドルウェアは1つまたはそれ以上のRFIDリーダと連動してもよく、RFIDデータ格納所は1つまたはそれ以上のRFIDミドルウェアからデータリポートを伝達してもよい。
【0005】
このようなRFIDシステムを管理する技術は、主に、RFIDリーダに対する性能または動作状態をモニタリングする方案に重点を置いている。すなわち、RFIDリーダの動作状態情報を周期的に確認したり、RFIDリーダで発生した障害イベントを受信することにより、RFIDリーダに障害が発生したことを認知する方法が公開されている。
【0006】
しかし、RFIDリーダで発生した障害に対して適切な方式によって対応して該当障害を解消することにより、RFIDリーダが正常状態に戻れるようにする具体的な方法が提示されていない。例えば、RFIDリーダ内部にRF機能障害が発生するとき、これに対する障害イベントを発生してRFIDリーダ外部に知らせることができる機能だけを提示しているため、該当RFIDリーダを管理する担当者の直接的な対応があるまでは該当RFIDリーダの障害を解消することができない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】ISO/IEC 24791−1:2010(Software System Infrastructure − Part 1:Architecture
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、RFID資源を管理し、RFID資源で発生する障害を効率的に処理することができる方法およびその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の特徴に係るRFID資源管理方法は、RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する方法において、前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信する段階、前記受信した障害イベントに対応する障害を分析して障害類型に分類し、前記障害類型は少なくとも1つの根本原因障害を含む段階、前記根本原因障害に該当する復旧方法を決定する段階、および前記根本原因障害を発生させたRFID資源に前記決定された復旧方法に該当する復旧命令を伝達して前記根本原因障害を復旧する段階を含む。
【0010】
ここで、前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含んでもよい。
【0011】
この場合、前記根源原因障害の復旧を実行した後に、前記障害類型に含まれる個別障害の復旧の可否に基づいて前記個別障害と前記根本原因障害の関連の可否を最終的に判断する段階をさらに含んでもよい。
【0012】
このとき、前記最終的に判断する段階は、前記個別障害を発生させるRFID資源から状態情報の提供を受けて前記個別障害が復旧したかを判断する段階、前記個別障害が復旧する場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連する連関障害であると判断する段階、前記個別障害が復旧しない場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であると判断する段階を含んでもよい。
【0013】
また、前記障害類型に分類する段階は、障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害の相関関係を分析して1つの障害類型に分類してもよい。
【0014】
その他にも、前記個別障害に対する連関障害も、非連関障害の判断結果に基づいて前記障害類型モデルを更新する段階をさらに含んでもよい。
【0015】
一方、前記障害類型に分類する段階は、前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を実行し、前記障害を1つの障害類型に分類してもよい。
【0016】
また、前記根本原因障害を復旧する段階の後に、前記根本原因障害を発生させたRFID資源状態情報の提供を受けて前記根本原因障害が復旧したかを判断する段階、前記根本原因障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して前記根本原因障害を復旧する段階、および前記根本原因障害が復旧せずに他の復旧方法がない場合には、前記RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害が復旧しないことを通知する段階をさらに含んでもよい。
【0017】
ここで、前記障害類型の少なくとも2つの根本原因障害を含む場合、1つの根本原因障害が関連する復旧方法を使用しても復旧しない場合には、他の根本原因障害に関連する復旧方法を使用して該当根本原因障害を復旧する段階をさらに含んでもよい。
【0018】
一方、前記障害類型に含まれる障害に対して互いに異なる加重値または優先順位が付与されてもよく、前記加重値または優先順位に応じて前記障害類型に含まれる障害が復旧する順序が変わってもよい。
【0019】
一方、前記障害イベントは、障害が発生したRFID資源がどのタイプであるかを示すRFID資源タイプ、障害が発生したRFID資源を区別するためのRFID資源ID、前記障害イベントのタイプ、そして前記障害が発生した時間を含んでもよい。
【0020】
本発明の他の特徴に係るRFID資源管理装置は、RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する装置において、前記RFID資源で発生する障害に対する復旧方法が格納されている障害復旧方法提供部、前記RFID資源と通信して前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信し、障害復旧のための制御命令を該当するRFID資源に伝達するインターフェース部、前記インターフェース部から伝達される前記障害イベントに対応する障害を分析して障害類型(前記障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む)に分類する障害類型分析部、および前記障害類型に含まれる根本原因障害に該当する復旧方法の提供を前記障害復旧方法提供部から受け、前記復旧方法に対応する制御命令を前記インターフェース部に伝達する障害復旧処理部を含む。
【0021】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含んでもよく、前記根本原因障害の復旧によって前記個別障害が選択的に自動復旧してもよい。
【0022】
一方、前記障害復旧処理部は、前記インターフェース部によって復旧方法に対応する制御命令を受信したRFID資源から状態情報の提供を受けて該当障害の復旧の可否を判断してもよい。
【0023】
その他にも、前記RFID資源管理装置は、前記RFID資源で発生する障害を障害類型に分類するための障害類型モデルを格納している障害類型格納部をさらに含んでもよい。ここで、前記障害類型分析部は、前記障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を実行し、前記障害を1つの障害類型に分類してもよい。
【0024】
また、前記障害復旧処理部は、前記根本原因障害の復旧後に前記障害類型に属する個別障害に対する復旧の可否を判断し、前記個別障害が復旧した場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連する連関障害であるとし、前記個別障害が復旧しない場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連しない非連関障害であるとしてもよい。ここで、前記障害類型モデルは、前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて更新されてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施形態によれば、RFIDリーダ、RFIDミドルウェア、RFIDデータ格納所などのRFID資源で構成されるRFIDシステムで発生する障害から障害類型および根本原因障害を把握することにより、一連のRFIDシステム障害を効率的に対応することができる。特に、障害に対して相関関係分析によって関連のある障害を1つの障害類型に分類することにより、障害類型に含まれる障害に対する復旧の際に、根本原因であると判断される障害に対する自律的復旧を実行することにより、関連する障害も自動的に復旧するようにできる。
【0026】
また、実質的な障害復旧がなされた後、障害類型に含まれている障害に非連関障害が存在する場合には、これに基づいて障害類型を判断するためのモデルを更新することにより、より正確な障害類型判断およびこれに伴う復旧処理をなすことができる。
【0027】
また、単にRFID資源で発生する障害イベントをモニタリングすることに留まらず、RFIDシステム構成要素に対する全体的な障害イベント収集をはじめとし、障害に対する対応および対応結果確認を実行することにより、RFIDシステムの自律的な障害復旧を行うことができる。
【0028】
したがって、複数のRFIDリーダをはじめとするRFID資源を利用したサービス環境における管理効率性を向上させることができ、さらにはRFID技術基盤のユビキタスネットワーク環境において、RFIDハードウェアおよびソフトウェアに対する遠隔管理および自律制御を可能にし、ユビキタス情報社会の構築に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置とRFID資源との関係を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置の構造を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【図4】本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図6】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図7】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図10】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様に相違した形態で実現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されることはない。また、図面において、本発明を明確に説明するために説明上で不必要な部分は省略し、明細書全体に渡って類似する部分については類似する図面符号を付与する。
【0031】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに包含することを意味する。
【0032】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るRFID(radio frequency identification)資源管理方法およびその装置について説明する。
【0033】
図1は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置とRFID資源との関係を示す図である。
【0034】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1はRFID資源を管理し、RFID資源2で発生する障害を処理する。
【0035】
ここで、RFID資源2は、RFIDシステムを構成するRFIDシステム資源を示し、RFIDタグ21と通信するRFIDリーダ22、RFIDミドルウェア(middleware)23、RFIDデータ格納所24を含む。
【0036】
RFIDリーダ22は、RFIDタグ21との直接的な周波数通信によってRFIDタグに格納されたデータを収集する。RFIDミドルウェア23は、RFIDリーダ22で収集したデータを加工および精製し、RFID応用システム(図示せず)またはRFIDデータ格納所24に伝達する。RFIDデータ格納所24は、RFIDリーダ22またはRFIDミドルウェア23で収集および加工されたデータを格納し、多様なユーザが共有することができるインターフェースを提供する。RFIDミドルウェア23は1つまたはそれ以上のRFIDリーダと連動してもよく、RFIDデータ格納所24は1つまたはそれ以上のRFIDミドルウェアからデータリポートを伝達してもよい。
【0037】
ここで、RFIDリーダ22、RFIDミドルウェア23、RFIDデータ格納所24がそれぞれのIPアドレスを有してRFID資源管理装置1とネットワーク上で連結し、TCP(transmission control protocol)およびUDP(user datagram protocol)基盤のメッセージを授受してもよい。
【0038】
一方、RFID資源管理装置1は、上述したような構造からなるRFID資源2を管理し、RFID資源2で発生する障害を処理する。具体的に、RFID資源2で発生する障害に対する自律復旧の可否を判断し、管理者の介入がなくてもRFID資源2が自ら復旧が可能であるかを確認する。確認結果により、RFID資源2の初期化(Reset)または再起動(Reboot)手順によって該当RFID資源2が再び正常状態に復旧できるように処置する。その他にも、RFID資源管理装置1は、RFID資源2で発生し得る障害を分類し、障害類型別に自律的な障害復旧がなされるようにする。
【0039】
このために、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、図2のような構造からなる。
【0040】
図2は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置の構造を示す図である。
【0041】
図2に示すように、本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、RFIDシステムインターフェース部11、障害類型(fault pattern)分析部12、障害類型格納部13、障害復旧方法提供部14、および障害復旧処理部15を含む。
【0042】
RFIDシステムインターフェース部11は、RFIDシステムを構成するRFID資源2とのインターフェースを行うが、具体的に、RFID資源2から障害イベントを収集し、RFID資源2から現在状態情報を収集する。または、障害対応に必要な制御命令の提供を障害復旧処理部15から受けてRFID資源2に伝達する。
【0043】
障害類型(fault pattern)分析部12は、一連の障害イベントから障害を分析し、その結果に基づいて障害の類型を分類する。障害類型格納部13は、障害類型に対するモデルを格納および照会する機能を提供する。
【0044】
障害類型分析部12は、RFIDシステムインターフェース部11によって収集される障害イベントに対し、障害類型格納部13に格納された障害類型モデルを利用して障害類型を判断するだけでなく、該当障害類型の根本原因障害を把握する。すなわち、互いに相関のある障害を1つの障害類型に分類し、障害類型に含まれる障害から根本原因障害を把握する。根本原因障害は、任意の障害に影響を与える根本的な原因として作用する障害を示す。例えば、A、B、Cの3つ障害がある場合、A障害が他の障害B、Cの発生に影響を与える根本的な原因として作用する根本原因障害となることがある。
【0045】
障害復旧方法提供部14は、RFID資源で発生した障害を処理することができる障害対応モデルを格納して照会する機能を提供する。
【0046】
障害復旧処理部15は、障害類型分析部12で分析された障害類型に対する障害対応を行い、障害対応結果を確認する。すなわち、障害復旧処理部15は、障害復旧方法提供部14を照会して障害類型に属する障害に対する対応方法を判断する。また、障害復旧処理部15は、RFIDシステムインターフェース部11によって障害が発生したRFID資源に制御命令を伝達し、RFIDシステムインターフェース部11によって伝達されるRFID資源の情報に基づいてRFID資源の状態を確認し、障害対応の結果を確認し、障害復旧がなされたかを確認する。また、障害復旧処理部15は、障害類型分析部13によって分析された障害類型に対し、根本原因障害に対する障害対応および対応結果を確認する役割を行う。
【0047】
RFID資源管理装置1は、上述したような構造に限定されることはなく、実現上において他の組み合わせでモジュール化されてもよい。例えば、障害類型分析部12と障害類型格納部13が1つの部で実現されてもよい。
【0048】
本発明の実施形態において、RFID資源2がRFID資源管理装置1に伝達する障害イベントは、発生した障害がどのような障害であるのかを示す情報を含むが、具体的には次のような情報を含む。
【表1】
【0049】
障害イベントは、表1のように、RFID資源タイプ、RFID資源ID、RFID障害イベントタイプ、RFID障害発生時間を含む。RFID資源タイプは、障害イベントが発生した資源がどの種類のRFID資源であるかを示す情報であって、例えば、障害イベントを提供する主体がRFIDリーダ、RFIDミドルウェア、RFIDデータ格納所のうちのどの資源タイプに該当するのかを示す。RFID資源IDは、障害イベントを提供するRFID資源を区別するための識別子である。例えば、複数のRFIDリーダが使用される場合、各RFIDリーダに付与される識別子である。RFID障害イベントタイプは、RFID資源で発生した障害イベントのタイプを示す。
【0050】
RFID資源で発生する障害イベントとしては、次のようなものなどがある。
【表2】
【0051】
一方、複数のRFID資源で構成されたRFIDシステム環境において、それぞれのRFID資源で発生する障害イベントは、該当RFID資源と関連した他のRFID資源の障害イベントと関連性を有することもある。
【0052】
図3および図4は、本発明の実施形態に係るRFID資源における障害発生類型を示す例示図である。
【0053】
図3に示すように、RFIDシステムが、m個のRFIDリーダ(RD−1〜RD−m)、2つのRFIDミドルウェア(MW−1、MW−2)、そして2つのRFIDデータ格納所(DB−1、DB−2)などのRFID資源からなる場合、各RFID資源で障害A〜障害Gまでの7種類の障害イベントが発生すると仮定しよう。ここで発生する障害イベントは、次の表3のとおりであると仮定する。
【表3】
【0054】
このような障害A〜障害Gまでの7種類の障害イベントを2種類の障害類型に分類してもよい。すなわち、RFIDリーダで発生した障害によって順に発生する障害類型と、RFIDデータ格納所で発生した障害によって順に発生する障害類型とに分けてもよい。
【0055】
具体的に、RFIDリーダ(RD−1)での障害Aが、障害B、障害C、障害Dを順に引き起こした場合を1つの障害類型として見なしてもよい。例えば、RFIDリーダのアンテナ連結に異常が発生する場合、RFIDリーダはRFIDタグからのデータ収集が不可能となる。これは、RFIDミドルウェアのデータ収集およびデータリポート生成にも影響を与えるようになる。したがって、RFIDリーダ(RD−1)でアンテナ障害による障害Aが発生すれば、RFIDリーダ(RD−1)でデータ収集障害である障害Bが発生するようになり、これによってRFIDミドルウェア(MW−1)でもデータ収集障害である障害Cが発生するようになる。
【0056】
これと同様に、RFIDデータ格納所(DB−2)での障害Eが、障害F、障害Gを順に引き起こした場合を他の1つの障害類型として見なしてもよい。RFIDデータ格納所(DB−2)で動作障害である障害Eが発生すれば、RFIDデータ格納所(DB−2)のウェブサービスインターフェースが不可能になって障害Fが発生するようになり、その結果、RFIDデータ格納所(DB−2)に連結したRFIDミドルウェア(MW−2)のデータリポート送信も不可能になって障害Gが発生するようになる。すなわち、RFIDデータ格納所の動作障害が、RFIDミドルウェアでのデータリポート送信に影響を与えるようになる。
【0057】
上述したように、障害Aや障害Eは、他の障害が発生する原因として作用することが分かったが、このような障害を「根本原因障害」と命名する。また、根本原因障害によって発生する障害(例えば、障害B、障害C、または障害F、障害G)は「個別障害」と命名する。このような根本原因障害とこれによって発生する個別障害を含んで1つの障害類型が形成される。
【0058】
したがって、図4に示すように、RFID資源管理装置1は、RFID資源で発生する障害イベントに対して相関関係を分析し、障害イベントを{障害A、B、C、D}の障害類型と{障害E、F、G}の障害類型に分類してもよい。
【0059】
RFID資源管理装置1の障害類型分類について、より具体的に詳察する。
【0060】
RFID資源で発生する障害イベント間の相関関係分析は、「順次関係」、「時間関係」、「因果関係」、そして「内容関係」分析によってなされてもよい。相関関係分析は、次の表4のとおりである。
【表4】
【0061】
本発明の実施形態に係るRFID資源管理装置1は、障害イベントに対して上述したような順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を含む相関関係分析を行い、発生した障害イベントを障害類型に分類する。障害類型において、根本原因障害が区別されるように表示されてもよい。例えば、3件の障害イベント障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型に分類された場合、該当障害類型は「{A、B、C}」のように示されるようになる。そして、障害Aが根本原因障害である場合、障害Aが他の障害と識別されるように「<A>」と表示し、最終的には障害類型を「{<A>、B、C}」と示すようになる。このような障害類型により、根本原因障害Aを他の個別障害に先立って復旧する場合、障害Bおよび障害Cを直接対応しなくても障害復旧がなされることが分かる。もし、根本原因障害に対する復旧が他の個別障害の復旧に繋がらない場合、このような履歴を根本原因障害と個別障害の間の相関関係を分析するロジックに反映することにより、改善された障害類型の導出および根本原因障害の把握を誘導することができる。
【0062】
また、RFID資源管理装置1は、RFID資源の障害に対応するために、障害類型の導出および根本原因障害の表示において、各個別障害に対して対応のための加重値または優先順位を付与してもよい。例えば、障害A、障害B、障害Cに対してそれぞれ1.1、1.2、1.3の加重値を付与してもよい。この場合、加重値に応じて障害類型が{C、B、A}と表示されるようになるが、このような表示によって障害Cから障害B、障害Aの順に障害対応が実行されるようになる。
【0063】
他の例として、障害A、障害B、障害Cの障害対応の優先順位がそれぞれ3順位、1順位、2順位と付与されてもよい。この場合、障害類型が{B、C、A}と表示され、障害Bから障害C、障害Aの順に障害対応が実行されるようになる。
【0064】
次は、本発明の実施形態に係るRFID資源管理方法について説明する。
【0065】
図5および図6は、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【0066】
本発明の第1実施形態は、図5に示すように、RFID資源管理装置1はRFID資源から障害発生による障害イベントを受信する(S100)。例えば、図4のように、障害A、障害B、障害Cなどの障害イベントを受信する。
【0067】
障害イベントを受信したRFID資源管理装置1は、受信した障害イベントから障害類型を判断する(S110)。例えば、受信した障害A、障害B、障害Cの関係に基づいて該当障害が1つの障害類型であると判断し、これを{A、B、C}と表示する。
【0068】
RFID資源管理装置1は、障害類型に対して根本原因障害を照会する(S120)。例えば、{A、B、C}の障害類型において発生の根本的原因となる根本原因障害を判断する。ここでは、障害Aが障害B、障害Cの発生に影響を与えた根本原因障害であると判断する。
【0069】
RFID資源管理装置1は、障害復旧のために、まず、根本原因障害に対する復旧方法を探す(S130)。根本原因障害に対する復旧方法が存在する場合、1つの復旧方法を選択し(S140、S150)、選択された復旧方法によって障害が発生したRFID資源を制御して障害復旧がなされるようにする(S160)。例えば、根本原因障害である障害Aに対して複数の復旧方法A#1、A#2が存在する場合、2つの復旧方法のうちから1つの復旧方法を選択し、選択された復旧方法によって障害が発生したRFIDリーダを制御する。
【0070】
復旧方法によって根源原因障害が発生したRFID資源に対する復旧制御がなされた後、図6に示すように、RFID資源管理装置1は、根本原因障害が復旧されたかを判断する(S180)。根本原因障害の復旧がなされていない場合には、他の復旧方法があるかを判断し(S190)、他の障害復旧方法によって再び根本原因障害が発生したRFID資源を制御して復旧がなされるようにする。この反面、他の障害復旧方法がない場合には、資源管理をするユーザに通知し、ユーザによる直接的な障害復旧がなされるようにしてもよい(S200)。
【0071】
一方、段階(S180)の判断結果、根本原因障害に対する復旧がなされた場合、RFID資源管理装置1は、個別障害に対する復旧の可否を判断する。すなわち、該当障害類型(例えば、{A、B、C})において復旧した根本原因障害を除いた他の障害のうちから1つの個別障害を選択し、選択された個別障害が復旧したかを判断する(S210、S220)。根本原因障害の影響によって発生した個別障害は、該当する根本原因障害の復旧によって自動的に復旧するようになる。選択された個別障害が復旧した場合には、該当障害が復旧した根本原因障害と関連する連関障害であると最終的に分類する(S230)。この反面、選択された個別障害が復旧しない場合には、該当障害が復旧した根本原因障害と関連のない非連関障害であると分類する(S240)。非連関障害に分類された障害は、資源を管理するユーザに通知してもよい。
【0072】
上述したような個別障害復旧処理段階(S210、S240)を、障害類型に含まれている根本原因障害を除いた残りの個別障害(例えば、障害類型{A、B、C}において障害B、障害C)に対してそれぞれ行う。
【0073】
次に、RFDI資源管理装置1は、1つの障害類型に含まれるすべての個別障害に対する復旧の可否を確認した後(S250)、すべての個別障害に対する復旧の可否が確認された場合には、確認結果に基づいて障害類型および根本原因障害を判断するためのモデルを更新する(S260)。すなわち、個別障害に対する復旧の可否結果に基づいて獲得した連関障害および非連関障害情報を利用し、一連の障害イベントから障害類型および根本原因障害を判断するモデルを更新する。
【0074】
次には、上述したように、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法がRFID資源管理装置1の構成要素によって実行される過程をより具体的に説明する。
【0075】
図7および図8は、本発明の第1実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【0076】
RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11は、RFID資源から障害発生による障害イベントを受信する。例えば、前記表3に基づき、RFIDリーダ22は、アンテナに障害が発生した場合、アンテナ障害による障害Aおよびデータ収集障害である障害Bに該当する障害イベントを送信する。そして、RFIDミドルウェア23は、障害Cに対応する障害イベントを送信する。このような障害A、障害B、障害Cは、図7に示すように、RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11によって受信されて障害パターン分析部12に伝達される(S1〜S4)。
【0077】
障害イベントを受信したRFID資源管理装置1の障害パターン分析部12は、受信した障害イベントの障害類型を判断するが、特に、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づいて障害類型を判断する。障害パターン分析部12は、受信した障害イベント、例えば、障害A、障害B、障害Cに対して順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を含む相関関係分析を行いながら、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルを参照して障害イベントの障害類型を判断する(S5)。分析結果、例えば、障害A、障害B、障害Cが互いに相関のある障害からなる1つの障害類型として判断されてもよい。
【0078】
この後、障害パターン分析部12は、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づき、判断された障害類型において根本原因障害が何であるかを判断する(S6、S7)。そして、障害パターン分析部12は、分析結果の障害類型と根本原因障害を障害復旧処理部15に伝達する(S8)。例えば、障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型として判断され、障害Aが根本原因障害であると判断された場合、{<A>、B、C}と表示される分析結果を障害復旧処理部15に伝達する。
【0079】
RFID資源管理装置1の障害復旧処理部15は、障害パターン分析部12から伝達された分析結果に基づいて障害復旧を行う。まず、障害復旧処理部15は、伝達された障害類型{<A>、B、C}において根本原因障害である障害Aに対する復旧方法を照会する。具体的に、障害復旧方法提供部14に障害Aを提供して復旧方法照会を要請するが、障害復旧方法提供部14は格納された障害対応モデルに基づいて障害Aに対する復旧方法を照会し、その結果を障害復旧処理部15に伝達する(S9)。
【0080】
図8に示すように、障害復旧処理部15は、根本原因障害である障害Aに対する復旧方法が存在しなかったり復旧方法による根本原因障害の復旧が失敗すれば、RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害に対する復旧がなされなかったことを通知する(S10)。一方、障害復旧処理部15は、根本原因障害に対する復旧方法が存在する場合には、該当復旧方法に基づいて障害が発生したRFID資源を制御して障害復旧を行う。ここで、複数の復旧方法が存在する場合、1つの復旧方法に基づいて該当障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して該当障害が復旧するまで復旧動作を行う(S11、S12)。この場合、障害復旧処理部15は、復旧方法に対応する制御命令をRFIDシステムインターフェース部11によって障害が発生したRFID資源に伝達して復旧がなされるようにする。
【0081】
障害類型において根本原因障害に対する復旧がなされれば、障害復旧処理部15は、個別障害に対する復旧がなされているかを判断する(S13)。障害復旧処理部15は復旧を行ったRFID資源に状態情報を要請し、RFIDシステムインターフェース部11によって伝達されるRFID資源の状態情報に基づいて障害対応の結果、すなわち、障害復旧がなされていることを確認する。以後、個別障害に対する復旧の可否を判断する場合にも、該当RFID資源から状態情報の提供を受けて個別障害が復旧したかを確認する。
【0082】
根本原因障害の影響によって発生した個別障害は、該当する根本原因障害の復旧によって自動的に復旧するようになる。例えば、障害類型{<A>、B、C}において、根本原因障害である障害Aは、RFIDリーダのアンテナに障害が発生したことを示す。RFIDリーダでアンテナ障害が復旧すれば、これによって発生した障害B、すなわち、RFIDリーダにおけるデータ収集障害も自動的に復旧する。また、RFIDリーダにおけるデータ収集障害が復旧すれば、RFIDリーダで収集されたデータがRFIDミドルウェアに提供されることにより、障害C、すなわち、RFIDミドルウェアにおけるデータ収集障害も自動的に復旧するようになる。
【0083】
障害復旧処理部15は、根本原因障害が復旧した障害類型に含まれる個別障害に対して復旧の可否をそれぞれ確認し(S11)、復旧がなされていない個別障害は該当根本原因障害と関連のない非連関障害に分類し、この結果を資源管理を実行するユーザの端末に通知する(S14、S15)。この反面、復旧がなされた個別障害は、該当根本原因障害と関連のある連関障害に分類する(S16)。
【0084】
この後、障害復旧処理部15は、1つの障害類型に対して処理された復旧結果に基づいて任意の個別障害が非連関障害として判断された場合には、判断結果に基づいて関連障害類型モデルを更新し、以後の処理時に反映されるようにする(S17)。
【0085】
このように、本発明の実施形態により、障害イベントが相関関係分析によって1つの障害類型と判断され、障害類型に含まれる障害に対する根本原因障害が判断された後に、根本原因として判断される障害に対する復旧を行うことにより、根本原因障害だけでなくこれと関連した障害も自動的に復旧することができる。また、実質的な障害復旧がなされた後に、障害類型に含まれている障害に非連関障害が存在する場合には、これに基づいて障害類型を判断するためのモデルを更新し、以後の障害復旧処理時に反映されるようにできる。これにより、正確な障害類型判断およびこれに伴う復旧処理がなされるようになる。
【0086】
一方、一連のRFID資源の障害イベントから障害類型を判断して障害復旧を実行する過程において、根本原因障害の復旧によって障害が解決されない個別障害に対する結果を単純にユーザに知らせるのではなく、障害類型において根本原因障害を除いた個別障害のうちで差順位に該当する根本原因障害を再び探して復旧を行ったり、個別障害に対して他の障害類型があるかを確認して復旧を行ってもよい。
【0087】
図9および図10は、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法のフローチャートである。
【0088】
本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法において、上述した第1実施形態と同じように実行される段階に対する詳細な説明は省略する。
【0089】
本発明の第2実施隷書は、図9に示すように、RFID資源管理装置1はRFID資源から障害発生による障害イベントを受信し(S400)、受信した障害イベントから障害類型を判断し(S410)、判断された障害類型に対して根本原因障害を照会する(S420)。
【0090】
根本原因障害を照会した結果、1つの障害類型において複数の根本原因障害が存在する場合、RFID資源管理装置1は1つの根本原因障害を選択する(S430)。例えば、{A、B、C}の障害類型において、障害A、障害Bが根本原因障害と判断されることがある。この場合、{<A>、<B>、C}のように表示されてもよい。
【0091】
RFID資源管理装置1は、複数の根本原因障害のうちから選択した根本原因障害に対する復旧方法を探し、該当復旧方法に基づいて関連RFID資源と連係して根本原因障害を復旧する。具体的に、選択された根本原因障害に対して少なくとも1つの復旧方法が存在し、1つの復旧方法に基づいて根本原因障害復旧を行う(S450、S460)。この反面、選択された根本原因障害に対して復旧方法が存在しない場合には、該当障害類型に対して他の根本原因障害があれば他の根本原因障害を選択し、対応する復旧方法があるかを判断する(S470)。この場合、選択された根本原因障害に対して復旧方法がなく、他の根本原因障害もない場合には、該当障害類型に対して根本原因障害に対する復旧方法がないことを、資源を管理するユーザの端末に通知する(S480)。
【0092】
一方、段階(S460)で、根本原因障害復旧を行った後に、RFID資源管理装置1は根本原因障害が復旧したかを判断し(S490)、図10に示すように、根本原因障害が復旧していない場合には、他の復旧方法を選択して再び根本原因障害復旧を行う(S500、S510)。しかし、根本原因障害が復旧していない状態で他の復旧方法がない場合には、段階(S470)によって他の根本原因障害があるかを判断し、他の根本原因障害による復旧方法を探して障害復旧を行ったり、他の根本原因障害がない場合には、これをユーザの端末に通知する。
【0093】
一方、段階(S500)で、根本原因障害が復旧した場合、RFID資源管理装置1は障害類型から個別障害を選択し(S520)、選択された個別障害の復旧の可否を判断し(S530)、その結果に基づいて該当個別障害を非連関障害に分類したり(S540)、連関障害に分類したりする(S550)。復旧した根本原因障害を含む障害類型に含まれるすべての個別障害に対して復旧の可否を判断して非連関障害または連関障害への分類がなされれば(S560)、RFID資源管理装置1は分類された結果に基づいて障害類型モデルを更新する(S570)。
【0094】
次には、上述したように、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法がRFID資源管理装置1の構成要素によって実行される過程をより具体的に説明する。
【0095】
図11および図12は、本発明の第2実施形態に係るRFID資源管理方法を実行するRFID資源管理装置から伝達されるデータの流れを示す図である。
【0096】
RFID資源管理装置1のRFIDシステムインターフェース部11は、図11に示すように、RFID資源から、例えば、障害発生による障害A、障害B、障害Cを受信して障害パターン分析部12に伝達する(S31〜S34)。障害パターン分析部12は、障害パターン格納部13に格納された障害類型モデルに基づいて障害類型を判断し、障害類型において根本原因障害を判断する(S35〜S37)。ここでは、2つ以上の根本原因障害があるものとする。例えば、障害A、障害B、障害Cが1つの障害類型であると判断され、障害A、障害Bが根本原因障害であると判断されるとき、{<A>、<B>、C}のように分析結果が表示されるものとする。
【0097】
障害復旧処理部15は、障害パターン分析部12から伝達された分析結果に基づいて障害復旧を行う(S38)。まず、図12に示すように、障害復旧処理部15は、伝達された障害類型{<A>、<B>、C}から1つの根本原因障害である障害Aを選択し(S39)、選択された障害Aに対する復旧方法を照会する(S40)。障害Aに対する復旧方法がなかったり、他の根本原因障害である障害Bに対しても復旧方法がない場合には、障害復旧処理部15が資源を管理するユーザの端末に該当障害類型に対する復旧方法がないことを通知し(S41)、ユーザによる直接的な障害復旧がなされるようにする。
【0098】
この反面、障害Aに対する復旧方法があったり、または障害Aに対する復旧方法はなくても他の根本原因障害である障害Bに対して復旧方法がある場合には、該当復旧方法に基づいて根本原因障害(障害Aまたは障害B)を復旧する(S42)。
【0099】
この後、障害復旧処理部15は、根本原因障害が復旧したかを判断し(S43)、根本原因障害が復旧した場合には、個別障害に対する復旧がなされたかを判断する(S44)。例えば、障害類型{<A>、<B>、C}において、根本原因障害である障害Aが復旧した場合、障害Cが復旧したかを判断する。
【0100】
個別障害が復旧していない場合には非連関障害に分類し、この結果を資源管理を実行するユーザの端末に通知する(S45)。この反面、個別障害が復旧した場合には、連関障害に分類する(S46)。この後、障害復旧処理部15は、1つの障害類型に対して処理された復旧結果に基づいて関連障害類型モデルを更新する(S47)。
【0101】
一方、上述した第2実施形態において、1つの障害類型に含まれる障害がすべて根本原因障害であると判断される場合には、各障害に対する加重値または対応優先順位に基づいて障害復旧を行ってもよい。例えば、{<A>、<B>、<C>}のように1つの障害類型に含まれる障害A、障害B、障害Cがすべて根本原因障害であると判断される場合、各障害に対して付与される加重値または対応優先順位に基づいて最も高い加重値や対応優先順位を有する根本原因障害を先に選択し、関連する復旧方法を探して該当する根本原因障害を復旧してもよい。この場合、加重値または優先順位に応じて選択された根本原因障害に対する復旧方法がない場合には、次の加重値や優先順位に該当する根本原因障害を探して復旧方法を照会して復旧処理を行ってもよい。
【0102】
また、障害類型モデルによってそれぞれの障害イベントが単一障害に対する障害類型として判断される場合には、各障害イベントに対する自律的な復旧を試み、復旧がなされない場合にのみ資源を管理するユーザの端末に直接的な障害対応が必要であることを通知してもよい。例えば、障害A、障害B、障害Cが発生し、それぞれの障害が{<A>}、{<B>}、{<C>}のように単一障害のみからなる障害類型として判断される場合に、各障害類型別障害に対する復旧方法を探して復旧を実行する自律的な復旧を試み、復旧がなされない場合にのみユーザの端末に直接的な障害対応が必要であることを通知してもよい。
【0103】
本発明の実施形態において、RFID資源を復旧する方法として、障害が発生したRFID資源を初期化(Reset)または再起動(Reboot)する手順を実行する方法を含んでもよい。
【0104】
本発明の実施形態は、上述した装置および/または方法のみによって実現されるものではなく、本発明の実施形態の構成に対応する機能を実現するためのプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体などによって実現されることもできるが、このような実現は、上述した一実施形態の記載から本発明が属する技術分野の専門家であれば容易に実現することができるはずである。
【0105】
以上、本発明の実施形態に対して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、添付する特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0106】
1:RFID資源管理装置
2:RFID資源
11:RFIDシステムインターフェース
12:障害類型分析部
13:障害類型格納部
14:障害復旧方法提供部
15:障害復旧処理部
21:RFIDタグ
22:RFIDリーダ
23:RFIDミドルウェア
24:RFIDデータ格納所
【特許請求の範囲】
【請求項1】
RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する方法であって、
前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信する段階、
前記受信した障害イベントに対応する障害を分析して障害類型に分類し、前記障害類型は少なくとも1つの根本原因障害を含む段階、
前記根本原因障害に該当する復旧方法を決定する段階、および
前記根本原因障害を発生させたRFID資源に前記決定された復旧方法に該当する復旧命令を伝達して前記根本原因障害を復旧する段階、
を含む、資源管理方法。
【請求項2】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項3】
前記根源原因障害の復旧を実行した後に、前記障害類型に含まれる個別障害の復旧の可否に基づいて前記個別障害と前記根本原因障害の関連の可否を最終的に判断する段階をさらに含む、請求項2に記載の資源管理方法。
【請求項4】
前記最終的に判断する段階は、
前記個別障害を発生させるRFID資源から状態情報の提供を受けて前記個別障害が復旧したかを判断する段階、
前記個別障害が復旧する場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連する連関障害であると判断する段階、
前記個別障害が復旧しない場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であると判断する段階、
を含む、請求項3に記載の資源管理方法。
【請求項5】
前記障害類型に分類する段階は、障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害の相関関係を分析して1つの障害類型に分類する、請求項3に記載の資源管理方法。
【請求項6】
前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて前記障害類型モデルを更新する段階をさらに含む、請求項5に記載の資源管理方法。
【請求項7】
前記障害類型に分類する段階は、
前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を行い、前記障害を1つの障害類型に分類する、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項8】
前記根本原因障害を復旧する段階の後に、
前記根本原因障害を発生させたRFID資源から状態情報の提供を受けて前記根本原因障害が復旧したかを判断する段階、
前記根本原因障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して前記根本原因障害を復旧する段階、および
前記根本原因障害が復旧せずに他の復旧方法がない場合には、前記RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害が復旧しないことを通知する段階、
をさらに含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項9】
前記障害類型の少なくとも2つの根本原因障害を含む場合、
1つの根本原因障害が関連する復旧方法を使用しても復旧しない場合には、他の根本原因障害に関連する復旧方法を使用して該当根本原因障害を復旧する段階をさらに含む、請求項8に記載の資源管理方法。
【請求項10】
前記障害類型に含まれる障害に対して互いに異なる加重値または優先順位が与えられており、
前記加重値または優先順位に応じて前記障害類型に含まれる障害が復旧する順序が変わる、
請求項2に記載の資源管理方法。
【請求項11】
前記障害イベントは、障害が発生したRFID資源がどのタイプであるかを示すRFID資源タイプ、障害が発生したRFID資源を区別するためのRFID資源ID、前記障害イベントのタイプ、そして前記障害が発生した時間を含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項12】
RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する装置であって、
前記RFID資源で発生する障害に対する復旧方法が格納されている障害復旧方法提供部、
前記RFID資源と通信して前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信し、障害復旧のための制御命令を該当するRFID資源に伝達するインターフェース部、
前記インターフェース部から伝達される前記障害イベントに対応する障害を分析して障害類型(前記障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む)に分類する障害類型分析部、および
前記障害類型に含まれる根本原因障害に該当する復旧方法の提供を前記障害復旧方法提供部から受け、前記復旧方法に対応する制御命令を前記インターフェース部に伝達する障害復旧処理部、
を含む、資源管理装置。
【請求項13】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含み、
前記根本原因障害の復旧によって前記個別障害が選択的に自動復旧する、請求項12に記載の資源管理装置。
【請求項14】
前記障害復旧処理部は、前記インターフェース部によって復旧方法に対応する制御命令を受信したRFID資源から状態情報の提供を受けて該当障害の復旧の可否を判断する、請求項13に記載の資源管理装置。
【請求項15】
前記RFID資源で発生する障害を障害類型に分類するための障害類型モデルを格納している障害類型格納部、
をさらに含み、
前記障害類型分析部は、前記障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を行い、前記障害を1つの障害類型に分類する、請求項13に記載の資源管理装置。
【請求項16】
前記障害復旧処理部は、
前記根本原因障害の復旧後に前記障害類型に属する個別障害に対する復旧の可否を判断し、前記個別障害が復旧した場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連する連関障害であるとし、前記個別障害が復旧しない場合には該当個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であるとする、請求項15に記載の資源管理装置。
【請求項17】
前記障害類型モデルは、前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて更新される、請求項16に記載の資源管理装置。
【請求項1】
RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する方法であって、
前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信する段階、
前記受信した障害イベントに対応する障害を分析して障害類型に分類し、前記障害類型は少なくとも1つの根本原因障害を含む段階、
前記根本原因障害に該当する復旧方法を決定する段階、および
前記根本原因障害を発生させたRFID資源に前記決定された復旧方法に該当する復旧命令を伝達して前記根本原因障害を復旧する段階、
を含む、資源管理方法。
【請求項2】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項3】
前記根源原因障害の復旧を実行した後に、前記障害類型に含まれる個別障害の復旧の可否に基づいて前記個別障害と前記根本原因障害の関連の可否を最終的に判断する段階をさらに含む、請求項2に記載の資源管理方法。
【請求項4】
前記最終的に判断する段階は、
前記個別障害を発生させるRFID資源から状態情報の提供を受けて前記個別障害が復旧したかを判断する段階、
前記個別障害が復旧する場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連する連関障害であると判断する段階、
前記個別障害が復旧しない場合には、前記個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であると判断する段階、
を含む、請求項3に記載の資源管理方法。
【請求項5】
前記障害類型に分類する段階は、障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害の相関関係を分析して1つの障害類型に分類する、請求項3に記載の資源管理方法。
【請求項6】
前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて前記障害類型モデルを更新する段階をさらに含む、請求項5に記載の資源管理方法。
【請求項7】
前記障害類型に分類する段階は、
前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を行い、前記障害を1つの障害類型に分類する、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項8】
前記根本原因障害を復旧する段階の後に、
前記根本原因障害を発生させたRFID資源から状態情報の提供を受けて前記根本原因障害が復旧したかを判断する段階、
前記根本原因障害が復旧しない場合には、他の復旧方法を使用して前記根本原因障害を復旧する段階、および
前記根本原因障害が復旧せずに他の復旧方法がない場合には、前記RFID資源を管理するユーザの端末に該当障害が復旧しないことを通知する段階、
をさらに含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項9】
前記障害類型の少なくとも2つの根本原因障害を含む場合、
1つの根本原因障害が関連する復旧方法を使用しても復旧しない場合には、他の根本原因障害に関連する復旧方法を使用して該当根本原因障害を復旧する段階をさらに含む、請求項8に記載の資源管理方法。
【請求項10】
前記障害類型に含まれる障害に対して互いに異なる加重値または優先順位が与えられており、
前記加重値または優先順位に応じて前記障害類型に含まれる障害が復旧する順序が変わる、
請求項2に記載の資源管理方法。
【請求項11】
前記障害イベントは、障害が発生したRFID資源がどのタイプであるかを示すRFID資源タイプ、障害が発生したRFID資源を区別するためのRFID資源ID、前記障害イベントのタイプ、そして前記障害が発生した時間を含む、請求項1に記載の資源管理方法。
【請求項12】
RFIDシステムを構成するRFID資源を管理する装置であって、
前記RFID資源で発生する障害に対する復旧方法が格納されている障害復旧方法提供部、
前記RFID資源と通信して前記RFID資源から障害発生を示す障害イベントを少なくとも1つ受信し、障害復旧のための制御命令を該当するRFID資源に伝達するインターフェース部、
前記インターフェース部から伝達される前記障害イベントに対応する障害を分析して障害類型(前記障害類型は、少なくとも1つの根本原因障害を含む)に分類する障害類型分析部、および
前記障害類型に含まれる根本原因障害に該当する復旧方法の提供を前記障害復旧方法提供部から受け、前記復旧方法に対応する制御命令を前記インターフェース部に伝達する障害復旧処理部、
を含む、資源管理装置。
【請求項13】
前記障害類型は、前記根本原因障害によって発生する障害である少なくとも1つの個別障害をさらに含み、
前記根本原因障害の復旧によって前記個別障害が選択的に自動復旧する、請求項12に記載の資源管理装置。
【請求項14】
前記障害復旧処理部は、前記インターフェース部によって復旧方法に対応する制御命令を受信したRFID資源から状態情報の提供を受けて該当障害の復旧の可否を判断する、請求項13に記載の資源管理装置。
【請求項15】
前記RFID資源で発生する障害を障害類型に分類するための障害類型モデルを格納している障害類型格納部、
をさらに含み、
前記障害類型分析部は、前記障害類型モデルに基づいて前記受信した障害イベントに対応する障害間の順次関係、時間関係、因果関係、内容関係を分析する相関関係分析を行い、前記障害を1つの障害類型に分類する、請求項13に記載の資源管理装置。
【請求項16】
前記障害復旧処理部は、
前記根本原因障害の復旧後に前記障害類型に属する個別障害に対する復旧の可否を判断し、前記個別障害が復旧した場合には該当個別障害を前記根本原因障害と関連する連関障害であるとし、前記個別障害が復旧しない場合には該当個別障害が前記根本原因障害と関連しない非連関障害であるとする、請求項15に記載の資源管理装置。
【請求項17】
前記障害類型モデルは、前記個別障害に対する連関障害または非連関障害の判断結果に基づいて更新される、請求項16に記載の資源管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−89249(P2013−89249A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−228915(P2012−228915)
【出願日】平成24年10月16日(2012.10.16)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年10月16日(2012.10.16)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】
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