説明

集中検針システム及び集中検針装置

【課題】メータに接続された集中検針装置とその装置に接続された集中監視センタとでなる集中検針システムで、発呼を行うための専用の装置を必要とせず、また新たに専用の回路やスイッチ等部品を用意する必要もなく、メータと集中監視センタとの間で通信テストを実施できるようにする。
【解決手段】集中検針システムは、集中監視センタ2と、集中監視センタ2に電話回線を介して接続され、且つ予め決められたパターンで通信線の短絡、開放を検知すると発呼を行う通信機能付きメータ(水道メータ3で例示)が通信線によって複数接続された集中検針装置1とを備える。集中検針装置1は、発呼を行う設定電文を接続されたメータ3に対して送信した後に、或る一定時間以上の通信開始信号に続き或る一定時間以上の通信終了信号をそのメータ3に送出することで、そのメータ3を発呼動作に移行させ、そのメータ3に集中検針装置1経由で集中監視センタ2へ通知させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集中検針システム及び集中検針装置に関し、より詳細には、集合住宅の各住戸に設置されているメータの情報又は集中検針装置の情報をセンタに伝送するための集中検針システム、及びそのシステムに用いられる集中検針装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、集中監視センタと電話回線を介して接続された集中検針装置に通信線によって通信機能付き水道メータが複数接続された集中検針システムにおいて、通信により端末(水道メータ)の情報を集中監視センタに伝送するものが実用化されている。
【0003】
このような集中検針システムにおいては、集中監視センタから集中検針装置を介して水道メータまで通信線の設置工事が完了した場合、一般的に水道メータから集中監視センタに対して接続完了試験(電話回線テスト)を実施する。
【0004】
そして、この場合、水道メータのテスト発呼を利用することがある。しかし、端末が水道メータの場合には、水道メータにリードスイッチ等の機械的スイッチを取り付けるスペースもなく、又メータ自体の設置場所が地中やビルの地下等容易に近づけない場合が多い、よって、仮にメータにテスト発呼用のスイッチを設けられたとしても、そのスイッチをメータの所で動作させることが困難である。
【0005】
このような課題を解決するためのテスト発呼方法が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。このテスト発呼方法では、端末からセンタへの発呼機能を備えた通信システムにおいて、端末に接続された通信線を予め決められたパターンで短絡・開放させ、端末が通信線の短絡・開放のパターンを検出してテスト発呼動作に移っている。
【0006】
実際、このテスト発呼方法では、短絡・開放にテスト発呼用起動信号発生装置が必要であり、通信線にこのテスト発呼用起動信号発生装置を接続してテスト発呼用起動信号装置内のスイッチを一定のパターンでON/OFFさせることによって水道メータが発呼を行っている。
【特許文献1】特許第3084300号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような発呼方法を採用した場合、水道メータを発呼させるためにテスト発呼用起動信号発生装置を準備する必要が有り、また発呼動作を行うために、接続されている水道メータ毎の通信線に対して、その都度テスト発呼用起動信号発生装置の接続及び取り外しを行う必要が発生する。また、通信線に接続する場合、接続部が格納されている装置(特許文献1の場合、NCU:網制御装置)の蓋等の取り外し、取り付け作業が発生する。
【0008】
また、上述した集中検針システムでは、集中検針装置及び集中監視センタの接続工事を最初に行い、水道メータの設置工事はその後、しばらく経過した後に行う場合が一般的である。この場合、特許文献1に記載のテスト発呼用起動信号発生装置では水道メータの設置工事が完了した後でないと集中監視センタとの発呼を用いた通信テストを実施することが不可能である。
【0009】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、メータに接続された集中検針装置とその装置に接続された集中監視センタとでなる集中検針システムにおいて、発呼を行うための専用の装置を必要とせず、また新たに専用の回路やスイッチ等部品を用意する必要もなく、メータと集中監視センタとの間で通信テストを実施することを可能にすることを、その目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、メータの設置工事が完了していない場合においてもメータと集中監視センタとの間の通信テストを実施することを可能にすることを、他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述のごとき課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、集中監視センタと、該集中監視センタに電話回線を介して接続され、且つ予め決められたパターンで通信線の短絡、開放を検知すると発呼を行う通信機能付きメータが通信線によって複数接続された集中検針装置とを備え、前記集中監視センタが前記集中検針装置を介して前記メータとの間で相互にデータ伝送を行う集中検針システムであって、前記集中検針装置は、発呼を行う設定電文を接続されたメータに対して送信した後に、或る一定時間以上の通信開始信号を前記メータに送出し、続けて或る一定時間以上の通信終了信号を前記メータに送出することで、前記メータを発呼動作に移行させ、該メータに前記集中検針装置を介して前記集中監視センタへ通知させることを特徴としたものである。
【0012】
第2の技術手段は、集中監視センタと、該集中監視センタに電話回線を介して接続され、且つ通信機能付きメータが通信線によって複数接続可能な集中検針装置とを備え、前記集中監視センタが前記集中検針装置を介して前記メータとの間で相互にデータ伝送を行う集中検針システムであって、前記集中検針装置は、前記集中監視センタに対して発呼動作を行う場合に、発呼手順及び発呼内容を前記メータの発呼手順及び発呼内容に従い擬似的に生成し、前記集中監視センタに通知することを特徴としたものである。
【0013】
第3の技術手段は、第1又は第2の技術手段において、前記集中検針装置は、オペレータから発呼動作開始操作を受け付ける操作手段を有することを特徴としたものである。
【0014】
第4の技術手段は、第1乃至第3のいずれかの技術手段において、前記集中検針装置は、検針順序を管理する管理テーブルを有し、該管理テーブルに登録済みの検針順序は、前記発呼動作の開始順序を指すことを特徴としたものである。
【0015】
第5の技術手段は、第1乃至第4のいずれかの技術手段において、前記集中検針装置は、発呼動作中の通信状態を随時更新しながら表示する表示手段を有することを特徴としたものである。
【0016】
第6の技術手段は、第1乃至第5のいずれかの技術手段における集中検針システムに用いられる前記集中検針装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、メータに接続された集中検針装置とその装置に接続された集中監視センタとでなる集中検針システムにおいて、発呼を行うための専用の装置を必要とせず、また新たに専用の回路やスイッチ等部品を用意する必要もなく、メータと集中監視センタとの間で通信テストを実施することが可能になる。
【0018】
また、本発明の他の形態によれば、上述の効果に加えて、メータの設置工事が完了していない場合においてもメータと集中監視センタとの間の通信テストを実施することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る集中検針システム及び集中検針装置について、図面を参照しながらメータとして水道メータを例示して説明するが、ガスメータや電気メータなど他のメータであっても、同様に適用できる。
【0020】
図1は、本発明に係る集中検針システムの一構成例を示すブロック図で、図中、1は集中検針装置、2は集中監視センタ、3は水道メータ、4は端末NCUである。また、図2は、図1の集中検針システムにおける集中検針装置の信号のタイミングチャートの一例を示す図で、図2(A)はメータ通信時のタイミングチャートを、図2(B)は本発明に係る発呼動作時のタイミングチャートを、それぞれ例示している。
【0021】
図1で例示する集中検針装置1は、集中監視センタ2との通信回路部12を有しており、集中監視センタ2との間で電話回線を介したデータ伝送が可能となっている。集中監視センタ4は、サーバ装置で構成すればよい。また、集中検針装置1に端末伝送装置(以下、端末NCUと称する)4が外部に接続される場合は、端末NCU4用の通信回路部11に端末NCU4を接続することにより、端末NCU4を介して集中監視センタ2との間でデータ伝送を行うことが可能となる。このように、集中検針装置1は、制御部10で制御される直接接続用の通信回路部12又は端末NCU4用の通信回路部11が具備されていれば、集中監視センタ2との通信は可能となる。
【0022】
また、図1で例示した集中検針装置1は、通信線を介してN台の水道メータ3との通信をそれぞれ行うメータ通信回路部15と、メータ通信及び発呼動作を制御する制御部10とを備えている。
【0023】
集中検針装置1では、制御部10が対象の水道メータ3のメータ通信回路部15を制御することで水道メータ3との通信を行う。制御部10は、図2(A)で例示したように、一般的に通信開始信号(マーク信号)長Tと通信終了信号(スペース信号)長Tとの間に8ビットの伝送データを付加して通信するように、対象のメータ通信回路部15に対し制御を行っている。ここで、Tとしては、150ms〜250msが、Tとしては100ms〜110msが一般的に用いられる。
【0024】
本発明の一実施形態では、通信テスト実行時に、制御部10が次のような制御を実行する。まず、制御部10は、図2(A)で例示のごとき通信を行い、各水道メータ3に対して、伝送データとして発呼を行う設定電文(発呼許可設定電文)を送信する。発呼(テスト発呼)を行う設定電文を受信することにより、各水道メータ3は、発呼許可可能状態にすることができる。
【0025】
続いて、制御部10は、図2(B)で例示したように、例えば通信開始信号(マーク信号)長Tを30秒、通信終了信号(スペース信号)長Tを45秒とし、8ビットの伝送データを付加しないような或る一定パターンの信号を発するように、対象のメータ通信回路部15を制御するとよい。ここで、T,Tはそれぞれ或る一定の時間以上に決めておけばよく、その値は問わない。
【0026】
この一定パターンの信号は、発呼動作への移行のトリガとなる信号であり、集中検針装置1から各水道メータ3にこのようなパターン信号を送出することで、各水道メータ3では、通信線の短絡・復帰と認識して発呼動作に移行する。ここで、各水道メータ3は、予め決められたパターン(上記一定パターン)で通信線の短絡、開放を検知すると、予めその前に集中検針装置1から受信した発呼許可設定電文によって発呼許可可能状態になっていれば発呼を行うといった通信機能をもたせておけばよい。
【0027】
この発呼動作は、各水道メータ3が、集中検針装置1を介して集中監視センタ2に通知する動作とする。すなわち、集中検針装置1は、上記一定パターンを水道メータ3に送出することで、その水道メータ3を、集中検針装置1を介して集中監視センタ2に通知する発呼を行う動作に移行させる。水道メータ3における発呼動作及びその後のデータ送受信については、図3を参照して後述する。
【0028】
また、制御部10が発呼動作(ここでは水道メータ3に対する発呼動作指示)を実行する順番は、集中検針装置1の記憶装置に格納されている管理テーブルに登録済みの検針順番に従ったものとすることが好ましい。すなわち、発呼動作も、元々登録された検針順序を援用して、順次開始することが好ましい。
【0029】
また、図1で例示した集中検針装置1は、スイッチ14で例示するように、オペレータから発呼動作開始操作を受け付ける操作手段を備えることが好ましい。この操作手段は、発呼動作開始操作を入力する入力手段とも言える。スイッチ14を用いたオペレータからの発呼動作開始操作の情報を制御部10が受け取ると、制御部10は、メータ発呼動作と判断し、接続された複数の水道メータ3に対して前述の通信開始信号及び通信終了信号を発するように各メータ通信回路部15を制御する。各水道メータ3は、各メータ通信回路15からの信号を受信して、発呼動作に移行する。なお、この形態においても管理テーブルの順序で移行を行わせるとよい。
【0030】
図3は、この実施形態に係る集中検針システムにおける発呼手順の一例を説明するためのフロー図である。まず、集中検針装置1は、オペレータからの発呼動作開始操作を検知すると、上述のごとく一定パターン信号を各水道メータ3に送信する(ステップS1)。ステップS1に先立ち集中検針装置1は、発呼許可設定電文を各水道メータ3に送信し、それらを発呼許可可能状態にしておく。ステップS1の一定パターン信号を受信した水道メータ3は、その受信により短絡・復帰を検知(認識)して発呼動作に移行する(ステップS2)。
【0031】
発呼動作は、水道メータ3で規定されている発呼手順に従って実行される。この発呼手順及びそこで使用する設定電文は、元々水道メータ3が保有している。以降説明する処理(発呼動作)では、その一例を挙げて説明する。
【0032】
まず、予め集中検針装置1から受信した発呼用設定電文に含まれる発呼電文を、集中検針装置1を介して集中監視センタ2へ伝送する(ステップS3)。この発呼電文は、集中監視センタ2の電話番号を含むアラームである。ステップS3で送信された発呼用設定電文を受信した集中検針装置1は記述された電話番号で集中監視センタ2と接続してアラームを転送する。そのアラームを集中監視センタ2が受信することで、接続が確立され、発呼動作が終了したこととなる。
【0033】
発呼動作としては、一連の定められたシーケンスで動作するところまでの確認を含んでもよい。この例では、集中監視センタ2は、そのアラームを受信した段階で、集中検針装置1を介して発呼内容をその水道メータ3に対して要求する(ステップS4)。ステップS4で送信された要求電文を受信した水道メータ3は、その応答として発呼内容を集中検針装置1を介して集中監視センタ2へ伝送する(ステップS5)。この応答電文は、例えば、通信線が短絡・復帰したことを示すアラーム情報を含むものとなる。ステップS5で送信された応答電文を受信した集中監視センタ2は、その内容を記憶するなどして終了電文をその水道メータ3に対して送信する(ステップS6)。
【0034】
また、集中検針装置1は表示部13を備え、この表示部13を利用して、発呼動作中の通信状態を随時確認できるよう構成することが好ましい。すなわち、集中検針装置1は、発呼動作中の通信状態を随時更新しながら表示する表示手段を有することが好ましい。
【0035】
このように、本実施形態では、水道メータ3は、通信線の短絡、復帰を検知した場合、発呼動作に移行し、集中検針装置1を介して集中監視センタ2に発呼電文を用いて水道メータ3の発呼手順に従って発呼を行う。すなわち、本実施形態では、集中検針装置1が保有する水道メータ3との通信機能で使用する通信開始信号及び通信終了信号を利用することで、発呼動作(集中監視センタ2との通信テスト)を実施することできる。本実施形態では、発呼を行うための専用装置や端末(メータ)の発呼に必要な機械的な構成(発呼動作用の専用のON/OFF用のスイッチ等の部品等)を必要とせず、且つ発呼を行うための特有な作業(メータ側でのリードスイッチ操作や専用装置の取りつけ、取り外し等)を必要としないので、集中検針装置1のスイッチ操作より発呼動作を可能とし余計な作業工数の削減、専用装置に必要なコスト削減が可能となる。
【0036】
次に、本発明の他の実施形態に係る集中検針システムとして、水道メータ3の設置工事が完了していなくてもテスト発呼が可能なシステムについて説明する。
【0037】
このシステムでは、上述の実施形態のごとき水道メータ3が予め決められたパターンで通信線の短絡、開放を検知すると発呼を行う通信機能を備えるか否かに拘わらず適用できる。また、上述した実施形態における他の応用については、同様にこの実施形態においても適用できる。例えば、本実施形態に係る集中検針装置1においても、表示部13を利用して、発呼動作中の通信状態を随時確認できるよう構成することが好ましい。
【0038】
この実施形態のシステムでは、集中検針装置1は、集中監視センタ2に対して発呼動作を行う場合に、発呼手順及び発呼内容を水道メータ3の発呼手順及び発呼内容に従い擬似的に生成し、集中監視センタ2に通知する。
【0039】
そのため、本実施形態では、例えばスイッチ14で例示した操作手段によりオペレータからの発呼動作開始操作を受け付けたことをトリガとして、通信テストを開始する。オペレータからの発呼動作開始操作の情報を制御部10が受け取ると、制御部10は、集中検針装置発呼動作と判断して、集中監視センタ2に対して集中検針装置1が水道メータ3の発呼手順及び発呼内容を用いて集中監視センタ2との間で通信テストを実施する。
【0040】
なお、この形態においても管理テーブルの順序で移行を行わせるとよく、その順序でそれぞれの水道メータ3で用いている発呼手順及び発呼内容に従って、擬似的に発呼手順及び発呼内容(実際には発呼手順は同じで、発呼内容において水道メータ3のID等が異なるだけでよい)を生成し、集中監視センタ2に通知するとよい。
【0041】
通信テスト実施のために集中検針装置1では、水道メータ3で用いる発呼を行うための発呼内容及び発呼手順を保持しておく必要がある。これらは直接オペレータが入力してもよいが、制御部10が図2(A)で例示のごとき通信を行い、各水道メータ3のいずれかに対して要求して、水道メータ3から受信するようにしてもよい。
【0042】
図4は、この実施形態に係る集中検針システムにおける発呼手順の一例を説明するためのフロー図である。まず、集中検針装置1は、オペレータからの発呼動作開始操作を検知すると(ステップS11)、発呼動作に移行する。集中検針装置1は、発呼動作として、集中監視センタ2に水道メータ発呼電文を送信する(ステップS12)。この発呼電文はアラームでよい。ステップS12で送信された水道メータ発呼電文(アラーム)を集中監視センタ2が受信することで、接続が確立され、発呼動作が終了したこととなる。
【0043】
発呼動作としては、一連の定められたシーケンスで動作するところまでの確認を含んでもよい。水道メータ発呼電文を含む発呼動作は、それぞれの水道メータ3で規定されている発呼手順に従って実行される。この例では、集中監視センタ2は、そのアラームを受信した段階で、集中検針装置1に対して発呼内容をその水道メータ3に対して要求する(ステップS13)。ここで、本実施形態における集中監視センタ2は、アラームが擬似的に水道メータ3を装っているため、その水道メータ3に対して要求することとなる。
【0044】
そのステップS13で送信された要求電文を受信した集中検針装置1は、その応答として水道メータ発呼内容を集中監視センタ2へ伝送する(ステップS14)。この応答電文は、現在装っている水道メータ3で使用される電文であり、その内容としては例えば通信線が短絡・復帰したことを示すアラーム情報を含むものとなる。ステップS14で送信された応答電文を受信した集中監視センタ2は、その内容を記憶するなどして終了電文をその水道メータ3に対して送信する(ステップS6)。ここでも、本実施形態における集中監視センタ2は、アラームが擬似的に水道メータ3を装っているため、その水道メータ3に対して要求することとなる。
【0045】
但し、本実施形態における集中検針装置1は、既に設置され接続されている水道メータ3に対する電文を集中監視センタ2から受信した場合、ステップS14において要求電文を対応する水道メータ3に送信し、ステップS15において終了電文をその水道メータ3に転送するようにしてもよい。
【0046】
このシステムでは、集中監視センタ2と集中検針装置1の間において一連の発呼処理を行い、集中監視センタ2から見ると、あたかも水道メータ3との間で発呼処理を行っているように見える。本実施形態では、このように集中検針装置1が水道メータ3の発呼手順及び発呼内容で集中監視センタ2に発呼するようにしたので、水道メータ3の設置工事が完了する前であっても集中監視センタ2側で発呼通信テストを実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る集中検針システムの一構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の集中検針システムにおける集中検針装置の信号のタイミングチャートの一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る集中検針システムにおける発呼手順の一例を説明するためのフロー図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る集中検針システムにおける発呼手順の一例を説明するためのフロー図である。
【符号の説明】
【0048】
1…集中検針装置、2…集中監視センタ、3…水道メータ、4…端末NCU、10…制御部、11…端末NCU用の通信回路部、12…集中監視センタ用の通信回路部、13…表示部、14…スイッチ、15…メータ通信回路部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集中監視センタと、該集中監視センタに電話回線を介して接続され、且つ予め決められたパターンで通信線の短絡、開放を検知すると発呼を行う通信機能付きメータが通信線によって複数接続された集中検針装置とを備え、前記集中監視センタが前記集中検針装置を介して前記メータとの間で相互にデータ伝送を行う集中検針システムであって、前記集中検針装置は、発呼を行う設定電文を接続されたメータに対して送信した後に、或る一定時間以上の通信開始信号を前記メータに送出し、続けて或る一定時間以上の通信終了信号を前記メータに送出することで、前記メータを発呼動作に移行させ、該メータに前記集中検針装置を介して前記集中監視センタへ通知させることを特徴とする集中検針システム。
【請求項2】
集中監視センタと、該集中監視センタに電話回線を介して接続され、且つ通信機能付きメータが通信線によって複数接続可能な集中検針装置とを備え、前記集中監視センタが前記集中検針装置を介して前記メータとの間で相互にデータ伝送を行う集中検針システムであって、前記集中検針装置は、前記集中監視センタに対して発呼動作を行う場合に、発呼手順及び発呼内容を前記メータの発呼手順及び発呼内容に従い擬似的に生成し、前記集中監視センタに通知することを特徴とする集中検針システム。
【請求項3】
前記集中検針装置は、オペレータから発呼動作開始操作を受け付ける操作手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の集中検針システム。
【請求項4】
前記集中検針装置は、検針順序を管理する管理テーブルを有し、該管理テーブルに登録済みの検針順序は、前記発呼動作の開始順序を指すことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の集中検針システム。
【請求項5】
前記集中検針装置は、発呼動作中の通信状態を随時更新しながら表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の集中検針システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の集中検針システムに用いられる前記集中検針装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−90368(P2008−90368A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−267435(P2006−267435)
【出願日】平成18年9月29日(2006.9.29)
【出願人】(000006932)リコーエレメックス株式会社 (708)
【Fターム(参考)】