説明

集積化インダクタコアを有するプリント回路板

集積化インダクタコアを有するプリント回路板を形成するための方法。本発明によれば、薄いニッケル層を銅箔上に形成する。次いで、この銅箔構造を基板に積層して、ニッケル層が基板と接触するようにする。銅箔を除去し、ニッケル層を基板上に残す。当該技術で知られている写真製版投影およびエッチング技法を用いて、NiFeをニッケル層上に直接メッキして、パターン形成させ、これによって基板の集積化インダクタコアを形成する。本発明のこの方法は、公知の製法に使用されるいくつかの工程を不要とし、同時に、エッチング時間を低減し、かつNiFeの無駄を最少化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント回路板に関する。より具体的には、本発明は集積化インダクタコアを有するプリント回路板に関する。
【背景技術】
【0002】
プリント回路板は電子工学の分野ではよく知られており、多種多様な商用および家庭用電子応用製品に使用されている。一般に、プリント回路板は、基板上に金属パターンを所望の形状にして形成することによって製造される。プリント回路板の1つまたは複数の表面に金属パターンを形成する一般的な従来式技法の1つに、片面または両面に金属、通常は銅を用いて誘電体基板被覆を設ける方法がある。そのような製法による一般的な片面回路板の形成には、通常、電気メッキによって銅被覆層が張り付けられる。次いでマスキングステップを実施して、ここではフォトレジストが金属被覆面に塗布される。このレジストは、フィルム上にフォトマスクを配置することによって投影され、このフォトマスクは、その中に形成される所定の金属パターンの画像を含む。フォトマスクによって覆われた状態のレジストが、次いでUV光で露光される。マスクを除去した後に、現像溶液が表面にかけられて、メタライゼーションが望ましくない回路板の領域にあるレジストが溶解、除去される。現像の後に、残留するレジスト材料は、金属が望まれる領域を覆った状態で残るのに対して、メタライゼーションが望ましくない領域では、下地の銅が露出する。次いで、マスクされた回路板は、エッチングステップに供され、ここではエッチング液がマスクされてない領域の銅を腐食して除去する。
【0003】
当該技術において、インダクタやトランスデューサなどの集積化磁気構成要素を有するプリント回路板を製造することは知られている。公知の製法の一つが、非特許文献1に記載されている。この製法は、銅巻線層、NiFe磁気層およびスルーホールからなる集積化磁気構成要素の形成を含む。最初に、基板の表面が、電着NiFe層を受け付けるように前処理される。表面が清浄化されて、次いでパラジウム活性剤溶液を吹き付け、熱風ブロワーで乾燥される。NiFeはパラジウム活性化表面に直接メッキはされないので、最初に無電解ニッケルの薄い層を基板の全表面に堆積させる必要がある。このニッケル層が、パラジウムに対するバリヤを形成し、その結果、NiFeがメッキできる。次いで、NiFeの層が全表面にメッキされて、写真製版投影およびエッチング技法を用いてパターン形成される。ニッケル層の露出された領域はすべて除去され、結果として、集積化インダクタを有する基板が得られる。
【0004】
残念なことに、このような製法は、実施すべき工程、特にNiFeの堆積のために基板を前処理する工程が多いために、非常に時間がかかる。さらに、これらの製法は、大量の廃棄物が形成されるために非常に高価になりがちである。したがって、集積化インダクタを有するプリント回路板を製造するための、より簡便で、無駄が少なく、低コストの製法に対するニーズがある。
【0005】
【非特許文献1】International Journal of Microcircuits and Electronic Packaging, Vol. 23, Number 1、65〜66頁
【特許文献1】国際公開WO003568A1(Improved Method for Forming Conductive Traces and Printed Circuits Made Thereby)
【特許文献2】米国特許第6,117,300号
【特許文献3】米国特許第2,797,213号
【特許文献4】米国特許第3,106,465号
【特許文献5】米国特許第3,148,983号
【特許文献6】米国特許第3,130,047号
【特許文献7】米国特許第3,201,329号
【特許文献8】米国特許第3,785,825号
【特許文献9】米国特許第3,802,885号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この問題に対して、本発明が解決策を提供することが、思いがけず見出された。本発明は、公知の製法において使用されるいくつかの工程を不要としながら、エッチング時間も低減し、かつ無駄も最少化する、集積化インダクタコアを有するプリント回路板を形成するための製法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、参照として本願に組み入れる、特許文献1に記載される処理工程に従って薄いニッケル層が銅箔に張り付けられる。
【0008】
本発明によれば、この銅箔構造は、ニッケル層が基板と接触するように基板に積層される。次いで銅箔を除去し、基板上にニッケル層を残す。次いで、2つのアプローチのいずれかを採用して、基板上に集積化インダクタコアを形成することができる。第1のアプローチにおいては、ニッケル層にフォトレジストが塗布される。次いで、このフォトレジストが、化学線(actinic radiation)により画像として露光、現像されて、それによってレジストの結像領域を残しながら、非結像領域を除去する。次いで、フォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層の部分に、NiFeの層を堆積させる。残りのフォトレジストが次に、除去される。第2のアプローチにおいては、ニッケル層の上にNiFeの層が堆積される。次いで、このNiFe層の上にフォトレジストが塗布される。フォトレジストは、化学線に画像として露光され、かつ現像されて、これによって結像領域を残しながら非結像領域が除去される。次いで、フォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層の部分がニッケル層から除去され、同様にフォトレジストの残り部分も除去される。これらのいずれかのアプローチの後に、ニッケル層の少なくとも一部を除去することもできる。この製法の結果として、集積化インダクタコアを有するプリント回路が形成される。
【0009】
本発明は集積化インダクタコアを有するプリント回路板を形成する方法であって、a)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1表面に接触させるステップと、c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、のいずれかを実施するステップとを含む方法を提供する。
【0010】
本発明はさらに、以下の方法、すなわちa)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1表面に接触させるステップと、c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1の表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、のいずれかを実施するステップとを含む方法によって形成される集積化インダクタコアを有するプリント回路板を提供する。
【0011】
本発明はさらに、以下の方法、すなわちa)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1表面に接触させるステップと、c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1の表面にニッケル層を残すステップと、d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、のいずれかを実施するステップとを含む方法によって形成されるインダクタコアを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、集積化インダクタコアを有するプリント回路板を形成するための方法を提供する。
【0013】
その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む導電性構造を準備する。本発明によれば、「銅箔」の用語は、好ましくは、銅または銅合金を含むが、亜鉛、黄銅、クロム、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄、金、銀、チタン、それらの組合わせおよび合金を含有する銅箔も含めることができる。銅箔の厚さは、それぞれの特定用途に応じて変えることができる。好ましい一実施形態においては、銅箔の厚さは約5μmから約50μmである。銅箔は、一般に周知の電着プロセスによって製造される。好ましい製法の一つは、銅塩の溶液から回転金属ドラムの上に銅を電着させるステップを含む。箔のドラムに隣接する側は、通常、平滑または光沢面であるが、反対側の表面は、比較的粗く、艶消し面(matte side)とも呼ばれる。ドラムは、通常はステンレス鋼またはチタンで製作されており、これがカソードとして作用して、溶液から堆積される銅を受け付ける。アノードは一般に鉛合金で構築される。通常、約5〜10ボルトの電池電圧を、アノードとカソードの間に印加して、アノードで酸素が発生する間に、銅を堆積させる。次いで、この銅箔をドラムから取り外す。この箔の光沢面、艶消し面または両方を、任意選択で、当該技術で公知の接着力強化処理によって前処理してもよく、これは銅箔の粘着促進剤としてはたらく。
【0014】
ニッケルの層が、銅箔の片面の上に張り付けられることによって、導電性構造を形成する。ニッケル層は、好ましくは、ニッケルまたはニッケル合金を含むが、亜鉛、黄銅、クロム、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、鉄、金、銀、チタン、およびそれらの組合せもしくは合金などの他の金属を含んでもよい。ニッケル層は、電着、スパッタリングまたは無電解メッキなどの任意の従来式方法によって、銅箔に張り付けることができる。好ましい一実施形態においては、ニッケル層は電着によって堆積される。ニッケル層の厚さは、それぞれの特定の応用によって変えることができる。好ましい一実施形態においては、ニッケル層の厚さは、約0.1μm〜約5μmである。
【0015】
一旦形成されると、導電性構造は、第1と第2の反対面を有する非導電性基板の第1表面上に積層するのが好ましい。この基板は、好ましくは、非導電性材料を含む。基板に好適な材料としては、それに限定されないが、エポキシ、ポリイミド、テフロン(登録商標)およびポリエステルがある。好ましくは、基板はエポキシを含む。積層は、当業者に知られた従来式の積層技術を用いて行うのが好ましい。導電性構造は、好ましくは、基板の第1表面上に、ニッケル層が基板の第1表面に接触するように積層する。
【0016】
積層を行った後に、好ましくは導電性構造の銅箔を除去することによって、ニッケル層を基板の第1表面上に残す。銅箔は、銅箔を除去するがニッケル層は除去しない任意の従来式方法を用いて除去することができる。銅箔を除去する好ましい方法の一つは、エッチングによる方法である。最も好ましい一実施形態においては、アンモニア性エッチング液を使用して銅箔をエッチング除去する。ひとたび銅箔が除去されると、ニッケル層上に形成されたすべての酸化物を除去する。これは、任意の好適な調整ステップを用いて行うことができる。好ましくは、本願に参照として組み入れる、特許文献2に記載された陰極化プロセス(cathodization process)によってこれを実施する。
【0017】
次に集積化インダクタコアを、基板の第1表面に形成する。これは、任意の順序で、かつ当業者に知られた任意の方法で、行うことができる。本発明の好ましい一実施形態によれば、集積化インダクタコアは、以下に記述する、ステップ(i)またはステップ(ii)のいずれかを実施することによって形成される。ステップ(i)は、ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1の表面上に集積化インダクタコアを形成することを含む。
【0018】
ステップ(ii)は、ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1の表面上に集積化インダクタコアを形成することを含む。
【0019】
これらのステップのいずれにおいても、フォトレジストはポジ作用でもネガ作用でもよく、一般に市販されている。ポジ作用のフォトレジストが、本発明の実施においてはより好ましい。好適なポジ作用フォトレジスト材料は、当該技術において周知であり、o−キノンジアジド(o−quinone diazide)放射線増感剤を含めてもよい。このo−キノンジアジド放射線増感剤としては、特許文献3〜9で開示されているo−キノン−4−または−5−スルホニル−ジアジドがある。好適なポジ作用フォトレジストは、例えば、クラリアント社(Clariant Corporation of Somerville, New Jersey)の商品名AZ−P4620などの市販品から入手可能である。フォトレジストは、スピンコーティングによる堆積などの従来式の方法によって塗布することができる。フォトレジストの厚さは、堆積処理法とパラメータ設定に応じて変えることができる。
【0020】
フォトレジストは、好ましくは、従来式方法で画像として露光させることによって、結像領域と非結像領域の両方を形成する。フォトレジストは、可視、紫外または赤外域のスペクトル光などの化学線を使用し、マスクを通して露光させるか、または電子ビーム、イオンもしくは中性子ビームまたはX線放射で走査するのが好ましい。化学線は、インコヒーレント光の形態でも、例えばレーザからの光などのコヒーレント光の形態でもよい。
【0021】
次いで、フォトレジストは、従来式技術による画像式に現像することによって、結像領域を残しながら、非結像領域を除去するのが好ましい。フォトレジストは、水性アルカリ溶液などの好適な溶媒を使用して、画像式に現像するのが好ましい。好ましい溶媒現像剤の一つは、炭酸ナトリウムである。その後に、フォトレジストの残部は、ストリッピングなどの当該技術において知られた従来式方法で除去することができる。
【0022】
両ステップにおいて、NiFeの層はニッケル層の上に堆積される。NiFe層は、好ましくは、ニッケルおよび鉄合金を含むが、クロム、コバルト、ならびにその組合せおよび合金などの他の金属を含めることができる。NiFe層は、電着、スパッタリングまたは無電解メッキなどの任意の従来式方法で堆積させることができる。好ましい一実施形態においては、NiFe層は、電着によって堆積される。NiFe層の厚さは、それぞれの特定の応用に応じて変えることができる。好ましい実施形態において、NiFe層の厚さは、約0.1μm〜約25μmである。
【0023】
その後に、NiFe層の部分を、NiFe層を除去するが、ニッケル層は除去しない任意の従来式の方法を使用して除去することができる。NiFe層を除去する好ましい方法の一つは、エッチングによる方法である。最も好ましい実施形態においては、NiFeは、銅と水酸化アンモニウム複合物を使用してエッチング除去する。
【0024】
任意選択ではあるが好ましくは、ニッケル層の少なくとも一部を後で除去することができる。ニッケル層は、エッチングなどの任意の従来式方法を用いて除去することができる。好ましい実施形態においては、ニッケル層は、酸エッチングによって除去される。好適な酸エッチング材料には、限定はされないが、塩化第二鉄、塩化第二銅、およびその組合せがある。
【0025】
ステップ(i)またはステップ(ii)のいずれを完了しても、基板の第1の表面上に集積化インダクタコアが形成される。
【0026】
任意選択ではあるが好ましくは、一旦集積化インダクタコアが基板の第1表面上に形成されると、1つまたは複数のインダクタを、基板の反対側の第2表面上に形成することができる。好ましい実施形態においては、基板の第2表面に形成された各インダクタは、好ましくは、基板の第1表面上のインダクタコアと実質的に位置合わせされている。
【0027】
任意選択であるが好ましくは、第1および第2の反対側の表面を有する第1非導電性支持体は、基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に取り付けることができる。好ましい一実施形態においては、第1非導電性支持体の第1表面は、基板の第1表面に取り付けられる。第1非導電性支持体に好適な材料には、限定はされないが、グラスファイバ、エポキシ、ポリイミド、ポリエステル、熱可塑性樹脂、およびその組合せがある。任意選択で、本発明による別の導電性構造を、第1非導電性支持体の第2表面の上に積層してもよい。追加の集積化インダクタコアを、本発明に従って、第1非導電性支持体の第2表面の上に、任意選択で形成してもよい。
【0028】
任意選択ではあるが好ましくは、第1および第2反対側表面を有する第2非導電性支持体を、基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に取り付けてもよい。好ましい一実施形態においては、第2非導電性支持体の第1表面は、基板の第2表面に取り付けられる。第2非導電性支持体の好適な材料および厚さは、限定はされないが、第1非導電性支持体について上述した材料および厚さを含む。任意選択で、本発明による別の導電性構造を、第2非導電性支持体の第2表面の上に積層してもよい。追加の集積化インダクタコアを、本発明に従って第2非導電性支持体の第2表面上に、任意選択で、形成してもよい。
【0029】
任意選択ではあるが好ましくは、回路要素は、基板の第1表面上に形成された集積化インダクタコアの周辺の位置において、基板の第1表面上に形成してもよい。回路要素の例としては、それに限定はされないが、導電性線路などがある。そのような回路要素は、よく知られたリソグラフ技術によって形成することができる。これらの回路要素に適した材料としては、限定はされないが、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金、チタン、タンタル、タングステン、およびそれらの組合せがある。これらの回路要素は、通常、集積回路の導体を形成する。このような回路要素は、一般に、好ましくは約20ミクロン以下、さらに好ましくは約1ミクロン以下、そしてさらに好ましくは約0.05〜約1ミクロンの距離に、互いに接近して分離されている。
【0030】
最も好ましい一実施形態においては、集積化インダクタコアは、本発明に従って、基板の第1表面に形成される。回路要素は、集積化インダクタコアを周辺の位置における基板の第1表面上に形成される。1つまたは複数のインダクタが基板の第2表面の上に形成されて、それぞれのインダクタは、基板の第1表面上のコアと実質的に位置合わせされている。第1非導電性支持体の第1表面は、基板の第1表面上の集積化インダクタコア上に取り付けられる。本発明による別の導電性構造が形成されて、第1非導電性支持体の第2表面の上に積層される。次いで、追加の回路要素に囲まれた追加の集積化インダクタコアが、本発明に従って、第1非導電性支持体の第2表面上に形成される。第2非導電性支持体の第1表面は、基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に取り付けられる。本発明による別の導電性構造は、第2非導電性支持体の第2表面の上に形成、積層される。次いで、追加の回路要素に取り囲まれた追加の集積化インダクタコアが、本発明に従って、第2非導電性支持体の第2表面上に形成される。
【0031】
本発明によれば、追加の集積化インダクタコアまたはその上に形成されたインダクタを有する追加の非導電性支持体を、任意の数で製造することができる。本発明の方法によれば、集積化インダクタコアを有するプリント回路板が形成される。
【0032】
以下の限定ではない実施例は、本発明を説明するのに役立つものである。本発明の構成要素の要素における、比率および代替選択肢における変更形態は、当業者には明らかであり、本発明の範囲に入ることが理解されるであろう。
【実施例1】
【0033】
その上にニッケル層を堆積させた銅箔からなる導電性構造を、エポキシ基板の第1表面に張り付けて、ニッケル層が基板の第1表面と接触するようにする。次いで、これを、エポキシを流動させてかつ硬化させるのに十分な熱と圧力の下で、積層して積層体を形成する。アンモニア性エッチング液を用いて銅箔をエッチング除去し、ニッケル層を基板の第1表面上に残す。次いで、ニッケル層上に形成された酸化物をすべて、特許文献2に記載された陰極化プロセスを用いて除去する。
【0034】
次いで、集積化インダクタコアを基板の第1表面上に形成する。これは、最初に、ニュージャージ州サマービルのクラリアント社により市販されているポジ作用のフォトレジスト材料、AZ−P4620の層を、ニッケル層に塗布して、コアを形成しない領域におけるニッケル層を保護する。フォトレジストは、レーザを用いて化学線に画像として露光させ、炭酸ナトリウムを用いて現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去する。非結像領域は、インダクタコア形成の部位となる。
【0035】
次いで、NiFeメッキ溶液の層を、除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層の上に電着させる。このNiFeメッキ溶液は次の成分を含む。
NiCl*6HO 109グラム/リットル
FeCl*4HO 1.85グラム/リットル
BO 12.5グラム/リットル
サッカリンナトリウム 0.4グラム/リットル
ラウリル硫酸ナトリウム 0.4グラム/リットル
O 合計で1リットルとなる量
メッキ電流密度 18.5ASF
pH=2.5
【0036】
フォトレジストの残量は、ストリッピングによって除去する。次いで、ニッケル層の一部を塩化第二銅でエッチングして除去する。その結果として、エポキシ基板の第1表面上に集積化インダクタコアが形成される。
【実施例2】
【0037】
その上にニッケル層堆積させた銅箔からなる導電性構造を、エポキシ基板の第1表面に張り付けて、ニッケル層が基板の第1表面と接触するようにする。次いで、これを、エポキシを流動させてかつ硬化させるのに十分な熱と圧力の下で、積層して積層体を形成する。アンモニア性エッチング液を用いて銅箔をエッチング除去し、ニッケル層を基板の第1表面上に残す。次いで、ニッケル層上に形成された酸化物をすべて、特許文献2に記載された陰極化プロセスを用いて除去する。
【0038】
次いで、集積化インダクタコアを基板の第1の表面上に形成する。これは、最初にNiFeメッキ溶液の層を、ニッケル層の上に電着させることによって実施する。このNiFeメッキ溶液は次の成分を含む。
NiCl*6HO 109グラム/リットル
FeCl*4HO 1.85グラム/リットル
BO 12.5グラム/リットル
サッカリンナトリウム 0.4グラム/リットル
ラウリル硫酸ナトリウム 0.4グラム/リットル
O 合計で1リットルとなる量
メッキ電流密度 18.5ASF
pH=2.5
【0039】
次に、ニュージャージ州サマービルのクラリアント社により市販されているポジ作用のフォトレジスト材料、AZ−P4620の層を、ニッケル層に塗布する。フォトレジストは、レーザを用いて化学線に画像として露光させ、炭酸ナトリウムを用いて現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去する。次いで、除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層の部分を除去する。これは、銅と水酸化アンモニウムの複合物を使用して、NiFeの所望の領域をエッチング除去することによって行う。
【0040】
フォトレジストの残量は、ストリッピングによって除去する。次いで、ニッケル層の一部を塩化第二銅でエッチングして除去する。その結果として、エポキシ基板の第1表面上に集積化インダクタコアが形成される。
【実施例3】
【0041】
集積化インダクタコアが、実施例1に示すように、エポキシ基板の第1の表面上に形成される。次いで集積化インダクタコアを、エポキシ基板の第2表面上に、続いて同じ方法で形成し、第2表面上の各インダクタコアが第1表面上のインダクタコアと実質的に位置合わせされるようにする。
【実施例4】
【0042】
集積化インダクタコアが、実施例2に示すように、エポキシ基板の第1表面上に形成される。次いで集積化インダクタコアを、エポキシ基板の第2表面上に、続いて同じ方法で形成し、第2表面上の各インダクタコアが第1表面上のインダクタコアと実質的に位置合わせされるようにする。
【実施例5】
【0043】
集積化インダクタコアを、実施例1に示すように、エポキシ基板の第1表面上に形成する。第1と第2の反対側表面を有する第1のグラスファイバ支持体を、基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に取り付けて、第1のグラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第1表面に取り付けられるようにする。その上に堆積させたニッケル層を有する銅箔からなる別の導電性構造を、第1のグラスファイバ支持体の第2表面の上に積層する。追加の集積化インダクタコアを、実施例1に従って、第1のグラスファイバ支持体の第2表面上に形成する。
【実施例6】
【0044】
集積化インダクタコアを、実施例2に示すように、エポキシ基板の第1表面上に形成する。第1と第2の反対側表面を有する第1のグラスファイバ支持体を、基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に取り付けて、第1のグラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第1表面に取り付けられるようにする。その上に堆積させたニッケル層を有する銅箔からなる別の導電性構造を、第1のグラスファイバ支持体の第2表面の上に積層する。追加の集積化インダクタコアを、実施例2に従って、第1のグラスファイバ支持体の第2表面上に形成する。
【実施例7】
【0045】
集積化インダクタコアを、実施例1に示すように、エポキシ基板の第1表面上に形成する。第1と第2の反対側の表面を有する第1のグラスファイバ支持体を、基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に取り付けて、第1グラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第1表面に取り付けられるようにする。第1と第2の反対側の表面を有する第2のグラスファイバ支持体を、基板の第2表面上の集積化インダクタコアの上に取り付け、第2のグラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第2表面に取り付けられるようにする。その上にニッケル層を堆積させた銅箔からなる別の導電性構造を、第1のグラスファイバ支持体の第2表面と、第2のグラスファイバ支持体の第2表面の、それぞれの上に積層する。追加の集積化インダクタコアを、実施例1に従って、第1のグラスファイバ支持体の第2表面上と、第2のグラスファイバ支持体の第2表面上に形成する。
【実施例8】
【0046】
集積化インダクタコアを、実施例2に示すように、エポキシ基板の第1表面上に形成する。第1と第2の反対側表面を有する第1のグラスファイバ支持体を、基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に取り付けて、第1のグラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第1表面に取り付けられるようにする。第1と第2の反対側表面を有する第2のグラスファイバ支持体を、基板の第2表面上の集積化インダクタコアの上に取り付け、第2のグラスファイバ支持体の第1表面が、基板の第2の表面に取り付けられるようにする。その上にニッケル層を堆積させた銅箔からなる別の導電性構造を、第1のグラスファイバ支持体の第2表面と、第2のグラスファイバ支持体の第2表面の、それぞれの上に積層する。追加の集積化インダクタコアを、実施例2に従って、第1のグラスファイバ支持体の第2表面上と、第2のグラスファイバ支持体の第2表面上に形成する。
【0047】
本発明を、好ましい実施形態を参照して具体的に示し、記述したが、当業者には、本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく、様々な変更および修正を加えることが可能であることが明らかであろう。特許請求の範囲は、開示された実施形態、上記に述べた代替案、およびそれらの等価物のすべてを含むことを意図するものである。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の方法を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積化インダクタコアを有するプリント回路板を形成する方法であって、
a)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、
b)導電性構造を、非導電性基板の第1の表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1表面に接触させるステップと、
c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、
d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、
e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち
(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および
(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、
のいずれかを実施するステップとを含む方法。
【請求項2】
基板の反対側の第2表面の上に、1つまたは複数のインダクタを形成するステップをさらに含み、それぞれのインダクタが、基板の第1表面上のコアと実質的に位置合わせされている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に、第1非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に、第2非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に、第2非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
第1の非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
第2の非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
第2非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
集積化インダクタコアの周辺の位置で、基板の第1表面上に回路要素を形成するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
インダクタがニッケルまたはニッケル鉄合金を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項11】
第1非導電性支持体が、グラスファイバとエポキシの組合せを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
第2非導電性支持体が、グラスファイバとエポキシの組合せを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
銅箔の厚さが、約5μm〜約50μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
ニッケル層の厚さが、約0.1μm〜約5μmである、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
基板がエポキシを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
銅箔が、エッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
銅箔が、アンモニア性エッチング液を用いるエッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
NiFe層が電着によって堆積される、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
NiFeが、エッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
NiFeが、銅酸と水酸化アンモニウム複合物を用いるエッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
ニッケル層がステップ(e)において除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
ニッケル層が、エッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
ニッケル層が、酸を用いるエッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
ニッケル層が、塩化第二鉄、塩化第二銅およびその組合せからなる群から選択される、酸を用いるエッチングによって除去される、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
集積化インダクタコアを有するプリント回路板であって、
a)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、
b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1の表面に接触させるステップと、
c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、
d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、
e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち
(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および
(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、
のいずれかを実施するステップとを含む方法によって形成される、プリント回路板。
【請求項26】
基板の反対側の第2表面の上に、1つまたは複数のインダクタを形成するステップをさらに含み、それぞれのインダクタが、基板の第1表面上のコアと実質的に位置合わせされている、請求項25に記載のプリント回路板。
【請求項27】
基板の第1表面上の集積化インダクタコアの上に、第1非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項25に記載のプリント回路板。
【請求項28】
基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に、第2非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項26に記載のプリント回路板。
【請求項29】
基板の第2表面上の1つまたは複数のインダクタの上に、第2非導電性支持体を取り付けるステップをさらに含む、請求項27に記載のプリント回路板。
【請求項30】
第1非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項27に記載のプリント回路板。
【請求項31】
第2非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項28に記載のプリント回路板。
【請求項32】
第2非導電性支持体の上に、ステップa)による別の導電性構造を積層することによって、ステップa)からe)までを反復するステップをさらに含む、請求項30に記載のプリント回路板。
【請求項33】
集積化インダクタコアの周辺の位置で、基板の第1表面上に回路要素を形成するステップをさらに含む、請求項25に記載のプリント回路板。
【請求項34】
インダクタがニッケルまたはニッケル鉄合金を含む、請求項26に記載のプリント回路板。
【請求項35】
第1非導電性支持体が、グラスファイバとエポキシの組合せを含む、請求項27に記載のプリント回路板。
【請求項36】
第2非導電性支持体が、グラスファイバとエポキシの組合せを含む、請求項28に記載のプリント回路板。
【請求項37】
ニッケル層がステップ(e)において除去される、請求項25に記載のプリント回路板。
【請求項38】
インダクタコアを形成する方法であって、
a)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、
b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1の表面に接触させるステップと、
c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、
d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、
e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち
(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および
(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、
のいずれかを実施するステップとを含む方法。
【請求項39】
インダクタコアであって、
a)その上にニッケル層が堆積された銅箔を含む、導電性構造を準備するステップと、
b)導電性構造を、非導電性基板の第1表面上に積層して、ニッケル層を基板の第1の表面に接触させるステップと、
c)導電性構造から銅箔を除去し、それによって基板の第1表面にニッケル層を残すステップと、
d)ニッケル層上に形成された酸化物をすべて除去するステップと、
e)以下のステップ(i)とステップ(ii)、すなわち
(i)ニッケル層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって、結像領域を残しながら非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるニッケル層部分の上にNiFeの層を堆積させ;残りのフォトレジストを除去し;任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し;それによって基板の第1の表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、および
(ii)ニッケル層の上にNiFe層を堆積させ;NiFe層の上にフォトレジストを塗布し;フォトレジストを化学線に画像として露光させ;レジストを現像することによって結像領域を残して非結像領域を除去し;除去されたフォトレジストの非結像領域の下にあるNiFe層部分をニッケル層から除去し;残りのフォトレジストを除去し、任意選択でニッケル層の少なくとも一部を除去し、それによって基板の第1表面上に集積化インダクタコアを形成するステップ、
のいずれかを実施するステップとを含む方法によって形成されるインダクタ。

【図1】
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【公表番号】特表2005−518086(P2005−518086A)
【公表日】平成17年6月16日(2005.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−504423(P2003−504423)
【出願日】平成14年5月24日(2002.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2002/016824
【国際公開番号】WO2002/101766
【国際公開日】平成14年12月19日(2002.12.19)
【出願人】(501330466)オークミツイ,インク., (4)
【Fターム(参考)】