説明

雌の子宮鏡授精システム

【課題】人工授精を介して哺乳動物を産生する方法、授精のための少数の精子、および子宮鏡授精技術の使用を介する哺乳動物の産生を提供すること。
【解決手段】新鮮な精子または保存された精子、処置またはプロセスされた精子、子宮卵管接合部の近傍での表面下に挿入された精子、授精サンプルの確立のための子宮鏡適合性媒体、授精のための子宮鏡適合性容量、子宮鏡技術の精巣上体での使用、子宮鏡授精において使用される泡(bubble or froth)授精、ならびに子宮鏡授精において使用される分類されそして凍結された精子を提供し、哺乳動物種、特に、ウマ、ウシおよびブタを産生する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国仮出願番号60/238,294(本明細書中に参考として援用される)の利益および適用可能な任意の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般に、哺乳動物の授精の分野に関する。具体的には、本発明は、一旦精子が何らかの様式(例えば、フローサイトメトリーを介する精子の選別)で処理または加工されると特に適用可能であり得る、授精を達成するためのシステムに関する。より具体的には、本発明は、子宮鏡授精技術を介する、従来の人工授精と比較して低い数の精子を用いて授精を達成するためのシステムに関し得る。本発明は、特に、ウマ、ウシおよびブタに授精するためのシステムに、適用可能であり得る。さらに、本発明は、特に、哺乳動物の子孫の雌雄選択に適用可能であり得る。
【背景技術】
【0003】
(背景)
種々の形態の人工授精(AI)が、哺乳動物において妊娠の首尾よい割合を達成し、そして子孫哺乳動物を生じるために、使用されてきた。AIの伝統的な形態としては、種々のインビボ技術(例えば、従来の子宮内人工授精技術、またはより具体的には、大腿骨頸部(trans cervical)人工授精)が挙げられる。天然授精の用量は、代表的に大きくあり得る。例えば、いくつかの種において、天然授精は、2〜20×10精子のオーダーの精子数を含み得る。対照的に、同じ種における従来のAI技術は、200〜500×10精子のオーダーの精子数を必要とし得る。このことはまた、多数の精子であると考察され得る(特に、精子が何らかの様式で加工されている場合)。認容可能な数の妊娠を達成するための、高い数の精子に対する伝統的な要件を考慮して、引き続く授精のためにより低い精子計数を生じ得る交配技術の開発に取り組むために、他の授精技術が求められた。低用量の授精は、発明の名称「Sex−Specific Insemination of Mammals With Low Number of Sperm Cells」の、PCT公開WO99/33956に具体的に議論されている。子宮鏡による授精が提唱されており、そしてある程度まで、Morrisら、2000(本明細書中に参考として援用される)において議論されている。
【0004】
本願において言及される全ての参考文献、および言及されないさらなる参考文献を含めて、この記載される議論の最後に列挙されており、これらの全ては、参考として援用されるとみなされるべきであることに予め注目するべきである。
【0005】
フローサイトメトリーを使用する、高速精子選別は、哺乳動物(例えば、ウマ、ウシ、ヒツジ、ウサギ、ブタおよびヒト)において子孫哺乳動物を産生するための交配技術として首尾よく使用されてきた。これは、いくつかの他の種に対してもまた、潜在的に使用され得る。哺乳動物の妊娠および得られる子孫哺乳動物を増強または改変するための技術(特に、精子の加工および授精技術に関して)が開発された。
【0006】
人工授精の成功を最適化する際の1つの潜在的な限定的な要因は、Pickettら、1989において認識されるように、低い数の精子での授精であり得る。Pickettらは、雌性ウマにおける従来の人工授精のための潜在的な最小の推奨用量は、500×10程度に高い生殖可能に運動性の精子であり得ることを認識した。いくつかの精子選別技術において、1秒間あたり約700の精子の低い選別速度を用いると、人工授精のために推奨される用量の精子を得るために、数日かかり得る。このことは、実用的でないだけでなく、精子の生存可能性もまた、有意に低下し得る。従って、認容可能な受精率のために必要とされる精子の数を潜在的に減少させるために、低用量の授精技術が、当業者に対して望ましいものであり得る。
【0007】
さらに、授精のためには低い用量であると考えられ得る用量は、代表的に、認容可能な受精率を生じないかもしれない。受精率は、例えば、サンプルのサイズ、従来のAIから得られる受精率の高い範囲または百分率を超えて達成可能である場合に、認容可能または統計学的に比較可能であるとみなされ得る。従って、受精を最大にするために必要とされる精子の数を潜在的に減少させるために、低用量の授精技術は、当業者に対して望ましいものであり得る。
【0008】
低用量の授精の考慮においてか、IA受精率を一般的に改善するためかにかかわらず、人工授精に関するさらなる懸念は、妊娠の得られる数に関する全体としての、その手順の効率である。多数の手順工程が、従来のAI手順において使用され得、この手順は例えば、雌性ウマを交配させる際の発情期の同期;授精用量の調製、より具体的には、精子の希釈(Kennyら、1975)および再懸濁のためのエキステンダーの使用(例えば、TALPまたはHEPESで緩衝化されたタイロード媒体を使用する)、密度勾配または粘度勾配を通しての、サンプルの遠心分離(PERCOLLなどを使用する);生存可能性または運動性の評価;ならびに授精手順の詳細である。授精手順は、歴史的に、超音波および直腸により導かれる技術を含んだ。雌性ウマの子宮鏡授精もまた、Vasquezら、1998およびManningら、1998の参考文献に記載されるように、実施されてきている。しかし、制限された成功のみが、従来のAIにおける上記手順ならびにVasquezらおよびManningらの手順の利用において、実証された。特に、いずれの参考文献も、従来のAIに対して統計学的に比較可能な受胎率を生じ得るとはいえない。特に、VasquezらおよびManningらの参考文献は、それぞれ3.8×10の精子のうちの33%、および1.0×10の精子のうちの22%の受胎率を実証し得、これらは、関与する種についての従来のAIに対して比較不可能な受胎率であるとみなされ得る。AIのための効率的な手順を生じる、以前のかなりの試みにもかかわらず、現在まで、哺乳動物の子宮鏡授精のための効率的な手順に対する、長いこと感じられているが満たされていない必要性が、交配技術において存在する。さらに、上記のような、生存可能な精子の認容可能な数を達成するための、高い数の精子についての伝統的な要求を考慮すると、効率的な、低用量の子宮鏡授精に対する必要性が、現行の交配技術において、現在まで存在した。
【0009】
さらに、ブタの子宮内深部への授精が、Vasquezら、2000の参考文献に記載されるように、実施されている。しかし、授精は、20×10の精子のオーダーの、高い数の精子であるとみなされ得る数で実施された。しかし、Vasquezら、2000は、授精のためにより低い精子数を利用する交配技術に取り組むための授精手順に対する、長いこと感じられているが満たされていない必要性(例えば、現行の精子選別技術から生じ得るもの)を確認し得る。
【0010】
従って、Vasquezら、1998、Vasquezら、2000、およびManningら、1998の参考文献から実証され得るように、当業者は、哺乳動物における高い受精率、および得られる哺乳動物の高い産生、低い授精投与量に対する高い受精率を潜在的に生じる授精技術、ならびに特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組むための授精技術を提供することの確認された必要性に取り組まなかったかもしれない。
【0011】
授精手順に関する1つの重要な手順工程は、一般に、より高い受精率を潜在的に提供するために望ましい数の、生存可能な運動性の精子を含む授精用量の確立である。運動性精子の選択のための手順は、例えば、参考文献Groendahlら、1996における従来のAIに関して、そして一般に、子宮鏡授精において、例えば、PERCOLL(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)を単独でかもしくは他の物質と組み合わせて利用して、密度勾配または粘度勾配を確立することによって、実施され得る。しかし、現在まで、生存可能かまたは運動性の精子を分画するためのかなりの努力は、高い受精率、低い授精用量に対する高い受精率を潜在的に提供する授精技術、および特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組む授精技術の、確認された必要性に特に取り組まなかった。
【0012】
授精手順に関する第2の潜在的な問題は、一般に、上記のような特別な運動性試験なしで、より高い受精率を潜在的に提供するために望ましい数の生存可能な運動性の精子を含む授精用量の確立である。密度勾配または粘度勾配の導入は、精子にストレスを導入し得、これは、特定のサンプルから入手可能な、生存可能な運動性の精子の実際の数を、実際に減少させ得る。現在まで、生存可能かまたは運動性の精子を分画するためのかなりの努力は、高い受精率、低い授精用量に対する高い受精率を提供する授精技術、および特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組む授精技術の、確認された必要性に特に取り組まなかった。実際に、特定の授精サンプルから生存可能かまたは運動性の精子の総数を減少させる可能性に起因して、密度勾配または粘度勾配を組み込む、以前の試みは、実際に、授精技術を提供する本発明の手順(これは、生存可能な低用量の授精サンプルを得るために要し得る努力が少ない)とは反対の教示をし得る。
【0013】
授精手順に関する第3の潜在的な問題は、一般に、特定の授精技術に適合性の容量の確立である。上記のように、1つの認識された必要性は、より高い受精率を潜在的に提供することの願望である。第2の認識された必要性(これもまた上記)は、高い受精率を潜在的に達成するために、低い数の精子を使用する能力である。授精用量は、特定の授精技術によって決定され得る。しかし、この用量は、より高い率の受精を潜在的に提供するために望ましい数の精子を含み得る。適切な数の精子(授精技術の潜在的な容量要件を考慮して)が、認容可能な受精率を潜在的に提供することを可能にする、適切な授精技術を確立するために、かなりの努力がなされてきた。しかし、VasquezらおよびManningらにおいて報告された受精率が実証し得るように、特定の授精技術に適合性の授精用量を決定して、より高い率の受精を潜在的にさらに提供することは、子宮鏡授精については潜在的に確立されていない。
【0014】
さらに、以前に言及されたように、精子サンプルは、授精手順の前に加工され得る。例えば、従来のAIは、精子の希釈(Kennyら、1975)および再懸濁のためのエキステンダーの使用を提供し得る。しかし、使用される特定の媒体は、授精手順自体と適合性ではないかもしれない。サンプル媒体の非適合性は、精子または用量のより低い沈着数、あるいはより低い受精率を生じ得る。さらに、沈着した授精用量の様式または形態、あるいはAIの間の沈着の特定の方法は、受胎のために利用可能な沈着した精子の数にさらに影響を与え得る。しかし、現在まで、授精媒体に対するかなりの努力は、高い受精率、低い授精用量に対する高い受精率を潜在的に生じる授精技術、および特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組む授精技術を提供する必要性に特に取り組まなかったかもしれない。
【0015】
懸念のさらなる要因は、授精のタイミングである。授精のタイミングは、例えば、精子の生存可能性および寿命、ならびに哺乳動物の発情周期のタイミングのために、重要な要因であり得る。特に、精子サンプルの獲得の遠隔位置(すなわち、雄性哺乳動物の位置)、およびAIの最終的な位置が、問題であり得る。従来のAIにおいて、授精前に精子サンプルを貯蔵して授精を発情周期と調和させるための、以前の努力がなされた。しかし、現在まで、授精のタイミングに関するかなりの努力は、高い受精率、低い授精投与量に対する高い受精率を潜在的に提供する授精技術、および特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組む授精技術を提供することの、確認された必要性に特に取り組まなかったかもしれず、そしてその問題を理解さえしなかったかもしれない。
【0016】
精子サンプルの供給源もまた、得られる授精のために重要であり得る。精巣上体での精子サンプルの獲得(精子サンプルを精巣の精巣上体から得ること;成熟の間精子を保持し、そして精管と連続的な単一のコイル状ダクトに統合される前に絡まった塊を形成する、精巣から後方に出る小管)は、授精のタイミングおよび精子の生存可能性に関する、いくつかの固有の利点を提供し得る。しかし、現在まで、精子の供給源、生存可能性および授精のタイミングに関するかなりの努力は、高い受精率、低い授精投与量に対する高い受精率を潜在的に生じる授精技術、および特に子宮鏡授精技術に関する有効性の問題に取り組む授精技術を提供することの、確認された必要性に完全には取り組まなかったかもしれず、そしてその問題を理解さえしなかったかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
(発明の開示)
本発明者らは、従来の人工授精の方法に付随する潜在的な問題を認識した。従って、本発明の実施形態は、以前の人工授精の技術およびシステムの不備な点に取り組み得る、人工授精の使用による哺乳動物の産生を提供し得る。本発明は、特定の実施形態によれば、潜在的に高い受精率、従来のAIの結果と統計学的に適合性であり得る受精率、および低い授精用量を使用しての潜在的に高い受精率が達成され得る、哺乳動物の産生の方法を包含し得る。より具体的には、本発明の実施形態は、子宮鏡授精技術の使用による、哺乳動物の産生を提供し得る。さらに、本発明は、哺乳動物のうちでとりわけ、ウマ、ウシ、およびブタのような哺乳動物に特に関する実施形態を含み得る。従って、本発明の実施形態は、人工授精の以前の努力にはなかった開発とさえ考えられ得る。
【0018】
従って、本発明の1つの課題は、効率的な手順を利用する、哺乳動物の産生を提供することである。従って、本発明の目的は、従来のAIおよび他の授精技術と比較してより低い数の精子が授精用量において使用され得、一方で、本発明の特定の実施形態において、受胎の少なくとも統計学的に比較可能な成功率が維持されるように、哺乳動物産生のための人工授精の技術を提供することである。
【0019】
本発明の別の課題は、人工授精手順を利用する哺乳動物の産生を提供することであり、これは、精子選別のような交配技術からのより低い精子産生と一致する、高い受精率を潜在的に達成し得る。従って、本発明の目的は、従来のAIおよび他の授精技術と比較して、より低い数の精子を用いて、受精の統計学的に比較可能な成功率を達成する、哺乳動物の産生のための人工授精の技術を提供することである。
【0020】
さらに、本発明の課題は、人工授精に関与する工程を増強し得る、人工授精手順を利用する哺乳動物の産生を提供することである。この結果のために、本発明の目的は、発情周期のタイミングの工程、精子の供給源、生存可能性、寿命および加工、授精用量の媒体および容量、ならびに授精のタイミングが、特に、低用量の授精および潜在的に高い受精のために最適化され得るような、哺乳動物産生のための人工授精の技術を提供することである。
【0021】
本発明のさらなる課題は、好ましい実施形態によれば、子宮鏡授精による哺乳動物の産生を提供することである。従って、本発明の目的は、授精用量の挿入、沈着部位への授精用量の導き、適切な位置での授精用量の沈着が、適切な様式または形態で、先に言及されたような他の課題および目的を達成するために達成され得るように、哺乳動物産生のための人工授精の技術を提供することである。本発明の特定の実施液体によれば、ブリスター授精およびバブル(bubble)もしくは泡(froth)の授精が、好ましい実施形態として導入されて、受精率を最適化する。本発明の特定の目的は、授精用量を導きそして沈着するための、ビデオ内視鏡を備えるカテーテルを利用する、哺乳動物産生のための人工授精の技術を提供することである。
【0022】
さらに、本発明の課題は、特定の実施形態によれば、人工授精手順を利用して、種々の哺乳動物種の産生を提供することである。従って、本発明の目的は、他の種のうちでもとりわけ、ウマ、ウシおよびブタのような哺乳動物のための、人工授精の技術を提供することである。さらなる目的は、授精用量中の低い数の精子、および潜在的に高い受精率、特に、従来のAIと統計学的に比較可能であり得る率をさらに提供する、種々の哺乳動物種のための人工授精の技術を提供することである。
【0023】
本発明の他の課題は、本明細書の他の箇所および特許請求の範囲にわたって、開示される。さらに、目的および課題は、従属の様式または独立の様式のいずれかで、種々の実施形態において、種々の他の目的および課題に対して適用され得る。
【課題を解決するための手段】
【0024】
従って、本発明は、以下を提供する:
(項目1) 哺乳動物を産生する方法であって:
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.授精に望ましい精子を選択する工程;
c.人工授精のための子宮鏡授精に適合する量を決定する工程;
d.該子宮鏡授精に適合する量の授精標本を確立する工程であって、該授精標本において該授精に望ましい精子および子宮鏡に適合する媒体を用いる、工程;
e.該授精標本において該精子細胞の特徴を一時的に実質的に保持する工程;
f.該哺乳動物種の雌の発情時期を決定する工程;
g.およそ該発情時期に人工授精サンプルを確立するために、該授精標本の特性を変更する工程;
h.該人工授精サンプルをカテーテルに置く工程;
i.該哺乳動物種の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
j.該哺乳動物種の雌に光学要素を膣内挿入する工程;
k.該哺乳動物種の雌に該カテーテルを膣内挿入する工程;
l.該哺乳動物種の雌の膣を通して該光学要素および該カテーテルを導く工程;
m.該哺乳動物種の雌内に子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
n.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に該カテーテルを位置づける工程;
o.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍の表面下で該カテーテルから該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
p.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
q.該哺乳動物種の雌から該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
r.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;および
s.該受精卵から子孫の哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0025】
(項目2) 前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、項目1に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0026】
(項目3) カテーテルに前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテルに少数の精子を配置する工程を包含する、項目2に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0027】
(項目4) 前記カテーテルに少数の精子を配置する工程が、以下:約10,000,000未満の精子、約5,000,000個未満の精子、約2,000,000個未満の精子、約1,000,000個未満の精子、約500,000個未満の精子、および約100,000個未満の精子からなる群より選択される数の精子を配置する工程を包含する、項目3に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0028】
(項目5) 前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する500,000,000個のウマ精子サンプルを用いる従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
からなる群より決定される、項目4に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0029】
(項目6) 従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程が、以下:少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、およびその種についての従来の人工授精の少なくとも約90%、からなる群より選択される成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、項目4に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0030】
(項目7) 前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する500,000,000個のウマ精子サンプルを用いる従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させること、
からなる群より決定される、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0031】
(項目8) 前記哺乳動物種の雄から精子サンプルを収集する工程が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子サンプルを収集する工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0032】
(項目9) 前記哺乳動物種の雌内の前記子宮卵管接合部の近傍に前記カテーテルを位置づける工程が、該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面下に該カテーテルを挿入する工程を包含し、該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面下で該カテーテルから前記人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程が、該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面下で該カテーテルから該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程を包含し、そして該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程が、該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍の該表面下に該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程を包含する、項目8に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0033】
(項目10) 前記授精標本において前記授精に望ましい精子および前記子宮鏡に適合する媒体を用いて前記子宮鏡授精に適合する量の該授精標本を確立する工程が、新鮮な精子を用いて人工授精サンプルを確立する工程を包含する、項目8に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0034】
(項目11) 前記哺乳動物種の雌内の前記子宮卵管接合部の近傍に前記人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程が、該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の陰窩内に該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0035】
(項目12) 前記授精標本において前記授精に望ましい精子および前記子宮鏡に適合する媒体を用いて前記子宮鏡授精に適合する量の該授精標本を確立する工程が、前記精子細胞を希釈する工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0036】
(項目13) 前記精子細胞を希釈する工程が、2:1未満の比への該精子細胞の希釈、5:1未満の比への該精子細胞の希釈、10:1未満の比への該精子細胞の希釈、スキムミルク媒体を用いた希釈、TALP媒体を用いた希釈、HEPES緩衝タイロード媒体を用いた希釈、およびアンドロヘップ媒体を用いた希釈からなる群より選択される、該精子細胞を希釈する工程を包含する、項目12に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0037】
(項目14) 前記授精標本において前記授精に望ましい精子および前記子宮鏡に適合する媒体を用いて前記子宮鏡授精に適合する量の該授精標本を確立する工程が、ほぼ室温に該授精標本を冷却する工程をさらに包含する、項目13に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0038】
(項目15) 前記授精に望ましい精子を選択する工程が、前記雄哺乳動物種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0039】
(項目16) 前記雄哺乳動物種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、Percoll勾配を通じて該精子を遠心分離する工程を包含する、項目15に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0040】
(項目17) 前記Percoll勾配を通じて前記精子を遠心分離する工程が、90:45%のPercoll勾配を用いる工程を包含する、項目16に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0041】
(項目18) 前記Percoll勾配を通じて前記精子を遠心分離する工程が、以下:
a.約200gで約5分間、該Percoll勾配を通じて該精子を遠心分離する工程;および
b.約800gで約10分間、該Percoll勾配を通じて該精子を遠心分離する工程、
をさらに包含する、項目17に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0042】
(項目19) 前記雄哺乳動物種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子の濃度を出発濃度の約2倍未満に限定する工程を包含する、項目17に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0043】
(項目20) 前記確立する工程が、約30μlと約150μlとの間、約500μl未満、約230μl未満、および約100μlからなる群より選択される量の授精標本を確立する工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0044】
(項目21) 前記哺乳動物種の雌の発情時期を決定する工程が、該哺乳動物種の雌における発情を誘導する工程を包含する、項目6に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0045】
(項目22) 前記哺乳動物種の雌における発情を誘導する工程が、該哺乳動物種の複数の雌における発情を同時に誘導する工程を包含する、項目21に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0046】
(項目23) 前記哺乳動物種の雌における発情を誘導する工程が、以下:
a.該哺乳動物種の雌を、プロゲスタゲンの処置に約10日間毎日供する工程;および
b.該哺乳動物種の雌を、プロゲスタゲンの処置に約10日間毎日供する工程を達成するほぼ10日目に、該哺乳動物種の雌を、クロプロステノールの処置に少なくとも1回供する工程、
を包含する、項目21または22に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0047】
(項目24) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記授精標本の特性を変更する工程を開始して、前記哺乳動物種の雌について適切に受精することが決定された時期付近で、発情期付近にある人工授精サンプルを確立する工程をさらに包含する、方法。
【0048】
(項目25) 項目24に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記授精標本の特性を変更する工程を開始して、前記哺乳動物種の雌について適切に受精することが決定された時期付近で、発情期付近にある人工授精サンプルを確立する工程が、以下:該哺乳動物種の雌について適切に受精すること決定された該時期の約24時間以内、該哺乳動物種の雌について適切に受精すること決定された該時期の約12時間以内、該哺乳動物種の雌について適切に受精すること決定された該時期の約8時間以内、該哺乳動物種の雌について適切に受精すること決定された該時期の約3時間以内、該哺乳動物種の雌について適切に受精すること決定された該時期の約1時間以内、からなる群から選択される時間内で、該授精標本の特性を変更する工程を開始する工程を包含する、方法。
【0049】
(項目26) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記光学要素およびカテーテルを哺乳動物種の雌の膣を通して導く工程が、以下:
a.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の頸部を通して導く工程;
b.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の管腔を通して導く工程;および
c.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の子宮角を通して導く工程、
を包含する、方法。
【0050】
(項目27) 項目26に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記光学要素およびカテーテルを哺乳動物種の雌の頸部を通して導く工程が、該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の頸部を通して手動で導く工程を包含し、前記光学要素およびカテーテルを哺乳動物種の雌の管腔を通して導く前記工程が、該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の管腔を通して手動で導く工程を包含する、方法。
【0051】
(項目28) 項目26に記載の哺乳動物の産生する方法であって、照射要素を前記光学要素の付近に挿入する工程をさらに包含する、方法。
【0052】
(項目29) 項目28に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記照射要素をストロボする工程をさらに包含する、方法。
【0053】
(項目30) 項目29に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記光学要素およびカテーテルを哺乳動物種の雌の子宮角を通して導く工程が、該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の子宮角を通して、光学的に導く工程を包含する、方法。
【0054】
(項目31) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌における優性な卵胞を決定する工程をさらに包含する、方法。
【0055】
(項目32) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、少なくとも約35mmのサイズの排卵前の卵胞を観察する工程をさらに包含する、方法。
【0056】
(項目33) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、ここで、前記カテーテルを哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍に位置づけする工程が、以下:
a.該子宮卵管接合部の約3〜5cm以内に該カテーテルを配置する工程;次いで
b.該カテーテルを該子宮卵管接合部に接触させる工程、を包含する、方法。
【0057】
(項目34) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌の子宮に濾過空気を導く工程をさらに包含する、方法。
【0058】
(項目35) 項目34に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌の子宮から空気を抜く工程をさらに包含する、方法。
【0059】
(項目36) 項目6に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記カテーテルから押し出された前記人工授精サンプルの少なくとも一部を吸引して、吸引された授精サンプルを作製する工程をさらに包含する、方法。
【0060】
(項目37) 哺乳動物の産生する方法であって、該方法は、以下:
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.該哺乳動物について天然の授精用量と比較して少数の精子を有する人工授精サンプルを確立する工程;
c.該人工授精サンプルをカテーテルに置く工程;
d.該哺乳動物種の雌が適切に授精する時期を決定する工程;
e.光学要素を、該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
f.該カテーテルを、該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
g.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の膣を介して導く工程;
h.子宮卵管接合部を、該哺乳動物種の雌内で光学的に位置確認する工程;
i.該カテーテルを、該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に位置づけする工程;
j.該人工授精サンプルの少なくとも一部を、該カテーテルから押し出す工程;
k.少数の精子を、該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に位置づけ工程;
l.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌から引き出す工程;
m.該哺乳動物種の雌の卵を、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程;
n.該受精した卵から子孫哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0061】
(項目38) 項目37に記載の哺乳動物の産生する方法であって、ここで、前記少数の精子をカテーテルに置く工程が、約1000万未満の精子、約500万未満の精子、約200万未満の精子、約100万未満の精子、約50万未満の精子、および約10万未満の精子からなる群から選択される数の精子を置く工程を包含する、方法。
【0062】
(項目39) 項目38に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも0.05以上の統計的なP値で、5億のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約80%以上の統計的なβ値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値、および少なくとも80%以上の統計的なβ値の両方で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
からなる群から決定される、方法。
【0063】
(項目40) 項目38に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌の卵を従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程が、該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および該種の従来の人工授精の少なくとも約90%の成功率からなる群から選択される成功レベルで受精させる工程を包含する、方法。
【0064】
(項目41) 項目40に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも0.05以上の統計的なP値で、5億のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約80%以上の統計的なβ値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値、および少なくとも80%以上の統計的なβ値の両方で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
からなる群から決定される、方法。
【0065】
(項目42) 項目40に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群から選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0066】
(項目43) 項目42の哺乳動物の産生する方法であって、前記カテーテルを哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍に位置づけする工程が、該カテーテルを該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下に挿入する工程を包含し、前記人工授精サンプルの少なくとも一部を哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下の該カテーテルから押し出す工程が、該人工授精サンプルの少なくとも一部を、該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下の該カテーテルから押し出す工程を包含し、前記吸引された授精サンプルの少なくとも一部を哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍に位置づけ工程が、該人工授精サンプルの少なくとも一部を、該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下に置く工程を包含する、方法。
【0067】
(項目44) 項目42に記載の哺乳動物の産生する方法であって、授精に望ましい精子および授精標本において子宮鏡に適合性の媒体を使用して、子宮鏡を用いる受精に適合性の容量で該授精標本を確立する前記工程が、新鮮な精子を使用して人工授精サンプルを確立する工程を包含する、方法。
【0068】
(項目45) 項目40に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記収集された精子細胞から、授精する可能性の高そうな精子を選択する工程をさらに包含する、方法。
【0069】
(項目46) 項目45に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記受精に望ましい精子を選択する工程が、前記哺乳動物種の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程を包含する、方法。
【0070】
(項目47) 項目46に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子をPercoll勾配で遠心分離する工程を包含する、方法。
【0071】
(項目48) 項目47に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記精子をPercoll勾配で遠心分離する工程が、90:45%のPercoll勾配を使用する工程を包含する、方法。
【0072】
(項目49) 項目46に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子の濃度を最初の濃度の約2倍未満に制限する工程を包含する、方法。
【0073】
(項目50) 項目40に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群から選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0074】
(項目51) 項目42に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記確立する工程が、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群から選択される容量で、授精標本を確立する工程を包含する、方法。
【0075】
(項目52) 項目40に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、哺乳動物種の雄から精巣上体精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0076】
(項目53) 項目42に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記哺乳動物の天然の授精用量と比較して少数の精子を有する人工授精サンプルを確立する工程が、子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程を包含する、方法。
【0077】
(項目54) 項目53に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程が、脱脂乳媒体を使用する工程を包含する、方法。
【0078】
(項目55) 項目53に記載の哺乳動物の産生する方法であって、前記子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程が、TALP媒体、HEPES緩衝化タイロード媒体、およびアンドロヘップ媒体からなる群から選択される媒体を使用する工程を包含する、方法。
【0079】
(項目56) 項目53に記載の哺乳動物の産生方法であって、ここで、子宮鏡に適合性の培地を利用して人工授精サンプルを確立する前記工程が、カテーテルで調整した粘性を有する培地を利用する工程を包含する、方法。
【0080】
(項目57) 項目40に記載の哺乳動物の産生方法であって、該方法は、前記カテーテルから押出される前記人工授精サンプルの少なくとも一部を吸引して、吸引受精サンプルを作製する工程をさらに包含する、方法。
【0081】
(項目58) 項目40、97、134、147、155、180、194、212、225に記載の哺乳動物の産生方法であって、該方法は、性別特徴によって前記精子細胞を分類する工程をさらに包含し、ここで、該哺乳動物の自然な授精量と比較して少ない数の精子を有する人工授精サンプルを確立する前記工程が、該哺乳動物の自然な授精量と比較して少ない数の精子を有する性別選択した人工授精サンプルを確立する工程を包含する、方法。
【0082】
(項目59) 項目58に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0083】
(項目60) 項目58に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記精子細胞を凍結する工程をさらに包含する、方法。
【0084】
(項目61) 項目60に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0085】
(項目62) 前記精子細胞を凍結する工程をさらに包含する、項目40、97、134、147、155、180、194、212、225に記載の哺乳動物の産生方法。
【0086】
(項目63) 項目62に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0087】
(項目64) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記吸引された授精サンプルの少なくとも一部を、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近位に置く工程が、該吸引された授精サンプルの少なくとも一部を、該種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の陰窩に置く工程を包含する、方法。
【0088】
(項目65) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近位の表面に対する前記精子の付着を促進させる工程をさらに包含する、方法。
【0089】
(項目66) 項目65に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近位の表面に対する前記精子の付着を促進させる工程が、前記人工授精サンプルの少なくとも一部からフロスを作製する工程を包含する、方法。
【0090】
(項目67) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記人工授精サンプルの少なくとも一部からフロスを作製する工程をさらに包含する、方法。
【0091】
(項目68) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記授精に望ましい精子および授精標本において子宮鏡に適合性の媒体を使用して、子宮鏡を用いる授精に適合性の容量で授精標本を確立する前記工程が、該精子細胞を希釈する工程を包含する、方法。
【0092】
(項目69) 項目68に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記精子細胞を希釈する工程が、2:1以下の比、5:1以下の比、10:1以下の比からなる群より選択される該精子細胞の比に、脱脂乳培地を用いて、TALP培地を用いて、HEPES緩衝化Tyrode培地を用いて、およびAndrohep培地を用いて希釈する工程を包含する、方法。
【0093】
(項目70) 項目69に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記授精に望ましい精子および授精標本において子宮鏡に適合性の媒体を使用して、子宮鏡を用いる授精に適合性の容量で授精標本を確立する前記工程が、おおよそ室温にて該授精標本を冷却する工程をさらに包含する、方法。
【0094】
(項目71) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記収集された精子細胞から、授精する可能性の高そうな精子細胞を選択する工程をさらに包含する、方法。
【0095】
(項目72) 項目71に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記授精に望ましい精子を選択する工程が、前記種の哺乳動物の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程を包含する、方法。
【0096】
(項目73) 項目72に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子をPercoll勾配で遠心分離する工程を包含する、方法。
【0097】
(項目74) 項目73に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記精子をPercoll勾配で遠心分離する工程が、90:45%のPercoll勾配を使用する工程を包含する、方法。
【0098】
(項目75) 項目72、74に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記精子をPercoll勾配で遠心分離する工程が、以下:
a.約5分間約200gにて該Percoll勾配で該精子を遠心分離する工程;および
b.約10分間約800gにて該Percoll勾配で該精子を遠心分離する工程
をさらに包含する、方法。
【0099】
(項目76) 項目72に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雄から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子の濃度を最初の濃度の約2倍未満に制限する工程を包含する、方法。
【0100】
(項目77) 項目72に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記確立する工程が、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群から選択される容量で、授精標本を確立する工程を包含する、方法。
【0101】
(項目78) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌の発情期を決定する工程が、該種の哺乳動物の雌において発情を誘導する工程を包含する、方法。
【0102】
(項目79) 項目78に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌において発情を誘導する工程が、以下:
a.該種の哺乳動物の雌に、約10日間毎日、プロゲストゲン処理を与える工程;および
b.該種の哺乳動物の雌に、約10日間毎日、プロゲストゲン処理を与える工程を達成するおおよそ10日目に、少なくとも1回クロプロステノール処理を与える工程、
を包含する、方法。
【0103】
(項目80) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記授精標本の特性を変更する工程を開始して、該種の哺乳動物の雌が適切に受精することが決定された時期付近で、発情期付近にある人工授精サンプルを確立する工程をさらに包含する、方法。
【0104】
(項目81) 項目80に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記授精標本の特性を変更する工程を開始して、前記種の哺乳動物の雌が適切にすることが決定された時間付近で、発情期付近にある人工授精サンプルを確立する工程が、以下:該種の哺乳動物の雌が適切に受精すること決定された該時期の約24時間以内、該種の哺乳動物の雌が適切に受精すること決定された該時期の約12時間以内、該種の哺乳動物の雌が適切に受精すること決定された該時期の約8時間以内、該種の哺乳動物の雌が適切に受精すること決定された該時期の約3時間以内、および該種の哺乳動物の雌が適切に受精すること決定された該時期の約1時間以内、からなる群から選択される時間内で、該授精標本の特性を変更する工程を開始する工程を包含する、方法。
【0105】
(項目82) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記光学要素およびカテーテルを前記種の哺乳動物の雌の膣を通して導入する工程が、以下:
a.該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の頸部を通して導入する工程;
b.該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の管腔を通して導入する工程;および
c.該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の子宮角を通して導入する工程、
を包含する、方法。
【0106】
(項目83) 項目82に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記光学要素およびカテーテルを前記種の哺乳動物の雌の頸部を通して導入する工程が、該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の頸部を通して手動で導入する工程を包含し、前記光学要素およびカテーテルを該種の哺乳動物の雌の管腔を通して導入する前記工程が、該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の管腔を通して手動で導入する工程を包含する、方法。
【0107】
(項目84) 項目82に記載の哺乳動物の産生方法であって、照射要素を前記光学要素の付近に挿入する工程をさらに包含する、方法。
【0108】
(項目85) 項目84に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記照射要素をストロボする工程をさらに包含する、方法。
【0109】
(項目86) 項目85に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記光学要素およびカテーテルを前記種の哺乳動物の雌の子宮角を通して導入する工程が、該光学要素および該カテーテルを、該種の哺乳動物の雌の子宮角を通して、光学的に導く工程を包含する、方法。
【0110】
(項目87) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌における優性な卵胞を決定する工程をさらに包含する、方法。
【0111】
(項目88) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、少なくとも約35mmのサイズの排卵前の卵胞を観察する工程をさらに包含する、方法。
【0112】
(項目89) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、ここで、前記カテーテルを前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の付近に位置決めする工程が、以下:
a.該子宮卵管接合部の約3〜5cm以内に該カテーテルを位置決めする工程;次いで
b.該カテーテルを該子宮卵管接合部に接触させる工程、を包含する、方法。
【0113】
(項目90) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌の子宮に濾過空気を導入する工程をさらに包含する、方法。
【0114】
(項目91) 項目90に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記種の哺乳動物の雌の子宮から空気を抜く工程をさらに包含する、方法。
【0115】
(項目92) 項目40、294、235、225、212、204、194、180、155、147、134、97に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記カテーテルから押出された前記人工授精サンプルの少なくとも一部を吸引して、吸引された授精サンプルを作製する工程をさらに包含する、方法。
【0116】
(項目93) 哺乳動物を生成する方法であって、
a.ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程;
b.該精子細胞の少なくともいくらかを利用して、人工授精サンプルを確立する工程;
c.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
d.該種の該哺乳動物の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
e.該種の該哺乳動物の該雌中に光学要素を膣内挿入する工程;
f.該種の該哺乳動物の該雌中に該カテーテルを膣内挿入する工程;
g.該種の該哺乳動物の該雌の該膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
h.該種の該哺乳動物の該雌内にて、子宮卵管接合部を光学的に位置付ける工程;
i.該種の該哺乳動物の該雌内の該子宮卵管接合部の近傍の表面の下に、該カテーテルを挿入する工程;
j.該種の該哺乳動物の該雌内の該子宮卵管接合部の近傍にある該表面の下に、該カテーテルから、該人口授精サンプルの少なくとも一部を押出す工程;
k.該種の該哺乳動物の該雌内の該子宮卵管接合部の近傍の該表面の下に、該人口授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
l.該種の該哺乳動物の該雌から、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
m.該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程;ならびに
n.該受精卵から、子孫の哺乳動物を生成する工程;
を包含する、方法。
【0117】
(項目94) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル中に少ない数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0118】
(項目95) 項目94に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記カテーテル中に少ない数の精子を配置する工程が、約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子からなる群より選択される数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0119】
(項目96) 項目95に記載の哺乳動物を生成する方法であって、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルでの前記種の哺乳動物の雌の卵を受精させる工程が、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%より大きいかまたは少なくとも約80%に等しい統計的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値および少なくとも約80%より大きいかまたは少なくとも約80%に等しい統計的β値の両方で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
からなる群より選択される、方法。
【0120】
(項目97) 項目95に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および前記種についての従来の人工授精の少なくとも約90%からなる群より選択される、方法。
【0121】
(項目98) 項目97に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%より大きいかまたは少なくとも約80%に等しい統計的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05より大きいかまたは少なくとも約0.05に等しい統計的P値および少なくとも約80%より大きいかまたは少なくとも約80%に等しい統計的β値の両方で、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該種の該哺乳動物の該雌の卵を受精させる工程、
からなる群より決定される、方法。
【0122】
(項目99) 項目97に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0123】
(項目100) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記収集された精子細胞から、授精をより達成しそうな精子を選択する工程をさらに包含する、方法。
【0124】
(項目101) 項目100に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記授精に望ましい精子を選択する工程が、前記哺乳動物の雄の種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程を包含する、方法。
【0125】
(項目102) 項目101に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記哺乳動物の雄の種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、Percoll勾配によって該精子を遠心分離する工程を包含する、方法。
【0126】
(項目103) 項目102に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記Percoll勾配によって該精子を遠心分離する工程が、90:45%Percoll勾配を利用する工程を包含する、方法。
【0127】
(項目104) 項目101に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記哺乳動物の雄の種から収集されたより運動性の精子を濃縮する工程が、該精子の濃度を、開始濃度の約2倍未満に制限する工程を包含する、方法。
【0128】
(項目105) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0129】
(項目106) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記確立する工程が、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群より選択される容積で、授精標本を確立する工程を包含する、方法。
【0130】
(項目107) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記ある1種の哺乳動物の雄から精子細胞を収集する工程が、ある1種の哺乳動物の雄から精巣上体精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0131】
(項目108) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下にカテーテルを挿入する工程が、該種の該哺乳動物の該雌内の子宮の子宮内膜表面に貫入する工程を包含する、方法。
【0132】
(項目109) 項目108に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近傍の表面の下にカテーテルを挿入する工程が、該種の該動物の該雌の該子宮の血管新生化部分に貫入することを避ける工程をさらに包含する、方法。
【0133】
(項目110) 項目93に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記種の哺乳動物の雌の子宮内の子宮内膜表面に貫入する工程が、前記カテーテルを利用する工程を包含する、方法。
【0134】
(項目111) 項目110に記載の哺乳動物を生成する方法であって、前記種の哺乳動物の雌内の子宮の子宮内膜表面に前記カテーテルが貫入する深さを制御する工程をさらに包含する、方法。
【0135】
(項目112) 項目111に記載の哺乳動物を生成する方法であって、種の哺乳動物の雌内の子宮の子宮内膜表面に前記カテーテルが貫入する深さを制御する工程が、該カテーテルを利用する工程を包含する、方法。
【0136】
(項目113) 授精用閉じ込め要素であって、以下:
a.セル状基部表面;
b.該セル状基部表面に隣接する、セル状カバー表面;
c.該セル状基部表面と該セル状被覆表面との間の、実質的に覆い隠された容積;
d.該実質的に覆い隠された容積内に位置付けられた、ある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞;および
e.該実質的に覆い隠された容積に隣接し、そして該精子細胞が通過し得る、精子放出要素、
を備える、授精抑制要素。
【0137】
(項目114) 項目113に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、自然な授精において代表的に見出される精子細胞の数と比較して少ない数の精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0138】
(項目115) 項目114に記載の授精抑制要素であって、前記自然な授精において代表的に見出される精子細胞の数と比較して少ない数の精子細胞が、約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子からなる群より選択される数の精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0139】
(項目116) 項目115に記載の授精抑制要素であって、前記精子細胞が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0140】
(項目117) 項目113に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、収集された精子細胞から選択された、より授精を達成しそうである精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0141】
(項目118) 項目117に記載の授精抑制要素であって、前記収集された精子細胞から選択された、より授精を達成しそうである精子細胞が、前記種の哺乳動物から収集された、より運動性の精子であるように選択された精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0142】
(項目119) 項目113に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、新鮮な精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0143】
(項目120) 項目113に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、授精容積を有し、そして該授精容積が、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群より選択される容積を含む、授精抑制要素。
【0144】
(項目121) 項目113に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、ある1種の哺乳動物の雄由来の精巣上体精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0145】
(項目122) 項目115に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積内に位置付けられたある1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞が、ある1種の哺乳動物の雄由来の性選択された精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0146】
(項目123) 項目122に記載の授精抑制要素であって、前記ある1種の哺乳動物の雄由来の性選択された精子細胞が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される1種の哺乳動物の雄由来の精子細胞を含む、授精抑制要素。
【0147】
(項目124) 項目115に記載の授精抑制要素であって、前記細胞基部表面と細胞被覆表面との間の実質的に覆い隠された容積が、前記種の哺乳動物の雌内の子宮卵管接合部の近傍に位置付けられている、授精抑制要素。
【0148】
(項目125) 項目124に記載の授精抑制要素であって、前記細胞基部表面に隣接する細胞被覆表面が、前記種の哺乳動物の雌内の子宮の子宮内膜表面を含む、授精抑制要素。
【0149】
(項目126) 項目125に記載の授精抑制要素であって、前記細胞基部表面が、前記種の哺乳動物の雌の子宮の血管新生化部分を含む、授精抑制要素。
【0150】
(項目127) 項目115に記載の授精抑制要素であって、前記実質的に覆い隠された容積に隣接しそして該精子細胞が通過し得る精子放出要素が、前記種の哺乳動物の雌内の子宮の子宮内膜表面内の裂け目を含む、授精抑制要素。
【0151】
(項目128) 授精カテーテルであって、以下:
a.ガイド要素;
b.該ガイド要素に応答性のレザバ要素;
c.該レザバ要素が応答性である押出し要素;
d.該レザバ要素の前面に位置決めされた、細胞貫入先端、
を備える、授精カテーテル。
【0152】
(項目129) 項目128に記載される授精カテーテルであって、前記細胞貫入端の付近に位置する貫入深さ制御要素をさらに備える、授精カテーテル。
【0153】
(項目130) 哺乳動物を産生する方法であって、
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.該収集した精子細胞から、授精を達成する可能性がより高い精子細胞を選択する工程;
c.該授精に望ましい精子を使用して、人工授精サンプルを確立する工程;
d.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
e.該哺乳動物種の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
f.該哺乳動物種の雌中に光学要素を膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌中に該カテーテルを膣内挿入する工程;
h.該哺乳動物種の雌の該膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
i.該哺乳動物種の雌内にて、子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
j.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
k.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍にある表面の下に、該カテーテルから、該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
l.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
m.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
n.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
o.該受精した卵から、子孫哺乳動物を産生する工程;
を包含する、方法。
【0154】
(項目131) 項目130に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル中に小さい数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0155】
(項目132) 項目131に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に小さい数の精子を配置する工程が、約1,000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子からなる群より選択される数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0156】
(項目133) 項目132に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値かつ少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
からなる群より決定される、方法。
【0157】
(項目134) 項目132に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および前記種についての従来の人工授精の少なくとも約90%からなる群より選択される、方法。
【0158】
(項目135) 項目134に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値かつ少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
からなる群より決定される、方法。
【0159】
(項目136) 項目134に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0160】
(項目137) 項目134に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記授精に望ましい精子を選択する工程が、前記種の前記哺乳動物の前記雄から収集した、より運動性が高い精子を濃縮する工程を包含する、方法。
【0161】
(項目138) 項目137に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記種の前記哺乳動物の前記雄から収集した、より運動性が高い精子を濃縮する工程が、パーコール勾配を介して該精子を遠心分離する工程を包含する、方法。
【0162】
(項目139) 項目138に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記パーコール勾配を介して前記精子を遠心分離する工程が、90:45%パーコール勾配を使用する工程を包含する、方法。
【0163】
(項目140) 項目137、139に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記パーコール勾配を介して前記精子を遠心分離する工程が、
a.約200gで約5分間、該パーコール勾配を介して該精子を遠心分離する工程;および
b.約800gで約10分間、該パーコール勾配を介して該精子を遠心分離する工程;
をさらに包含する、方法。
【0164】
(項目141) 項目137に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記種の前記哺乳動物の前記雄から収集された前記より運動性が高い精子を濃縮する工程が、該精子の濃度を開始濃度の約2倍未満まで制限する工程を包含する、方法。
【0165】
(項目142) 項目137に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記確立する工程が、約30μlと約150μlとの間、約500μl未満、約230μl未満、および約100μl未満からなる群より選択される体積で、授精標本を確立する工程を包含する、方法。
【0166】
(項目143) 哺乳動物を産生する方法であって、
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.新鮮な精子を使用して、人工授精サンプルを確立する工程;
c.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
d.該哺乳動物種の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
e.該哺乳動物種の雌中に光学要素を膣内挿入する工程;
f.該哺乳動物種の雌中に該カテーテルを膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌の該膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
h.該哺乳動物種の雌内にて、子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
i.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
j.該カテーテルから、該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
k.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を沈着させる工程;
l.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
m.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
n.該受精した卵から、子孫哺乳動物を産生する工程;
を包含する、方法。
【0167】
(項目144) 項目143に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル中に小さい数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0168】
(項目145) 項目144に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に小さい数の精子を配置する工程が、約1,000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子からなる群より選択される数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0169】
(項目146) 項目145に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値かつ少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
からなる群より決定される、方法。
【0170】
(項目147) 項目145に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および前記種についての従来の人工授精の少なくとも約90%からなる群より選択される、方法。
【0171】
(項目148) 項目147に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに対して、統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルが、以下:
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値で、5億個のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
少なくとも約0.05以上である統計学的P値かつ少なくとも約80%以上である統計学的β値で、従来の子宮体人工授精プロセスと統計学的に匹敵する成功レベルで、前記種の前記哺乳動物の前記雌の卵を受精させる工程;
からなる群より決定される、方法。
【0172】
(項目149) 項目147に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ科動物、ウマ科動物、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子を収集する工程を包含する、方法。
【0173】
(項目150) 項目143に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ある一哺乳動物種の雄から精巣上体精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0174】
(項目151) 哺乳動物を産生する方法であって、
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.子宮鏡適合性媒体を使用して、人工授精サンプルを確立する工程;
c.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
d.該哺乳動物種の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
e.該哺乳動物種の雌中に光学要素を膣内挿入する工程;
f.該哺乳動物種の雌中に該カテーテルを膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌の該膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
h.該哺乳動物種の雌内にて、子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
i.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
j.該カテーテルから、該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
k.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
l.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
m.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
n.該受精した卵から、子孫哺乳動物を産生する工程;
を包含する、方法。
【0175】
(項目152) 項目151に記載される哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル中に小さい数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0176】
(項目153) 項目152に記載の哺乳動物の産生方法であって、ここで、前記少数の精子を前記カテーテルに置く工程が、約1000万未満の精子、約500万未満の精子、約200万未満の精子、約100万未満の精子、約50万未満の精子、および約10万未満の精子からなる群から選択される複数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0177】
(項目154) 項目153に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、5億のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約80%以上の統計的なβ値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値、および少なくとも80%以上の統計的なβ値の両方で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
からなる群から決定される、方法。
【0178】
(項目155) 項目153に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルが、該種の従来の人工授精の少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%の成功率からなる群から選択される、方法。
【0179】
(項目156) 項目155に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、5億のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約80%以上の統計的なβ値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値、および少なくとも80%以上の統計的なβ値の両方で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
からなる群から決定される、方法。
【0180】
(項目157) 前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群から選択されるある哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、項目155に記載の哺乳動物の産生方法。
【0181】
(項目158) 子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程が、脱脂乳媒体を使用する工程を包含する、項目151に記載の哺乳動物の産生方法。
【0182】
(項目159) 前記子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程が、TALP培地、HEPES緩衝化タイロード培地、およびアンドロヘップ培地からなる群から選択される媒体を使用する工程を包含する、項目151に記載の哺乳動物の産生方法。
【0183】
(項目160) 前記子宮鏡検査に適合性の媒体を使用して人工授精サンプルを確立する工程が、カテーテルで調整した粘性を有する媒体を利用する工程を包含する、項目151に記載の哺乳動物の産生方法。
【0184】
(項目161) 前記カテーテルで調整した粘性を有する媒体を利用する工程が、前記哺乳動物の血液よりも高い粘性を有する人工受精サンプルを作製する媒体を利用する工程を包含する、項目160に記載の哺乳動物の産生方法。
【0185】
(項目162) 前記カテーテルで調整した粘性を有する媒体を利用する工程が、生理食塩水よりも高い粘性を有する人工受精サンプルを作製する媒体を利用する工程をさらに包含する、項目161に記載の哺乳動物の産生方法。
【0186】
(項目163) 項目161に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記カテーテルで調整した粘性を有する媒体を利用する工程が、哺乳動物のほぼ平均体温において、それぞれ、約100cpより高い粘性を有する媒体;約300cpより高い粘性を有する媒体;約1000cpより高い粘性を有する媒体;約3000cpより高い粘性を有する媒体;および約6000cpより高い粘性を有する媒体からなる群から選択される媒体を利用する工程を包含する、方法。
【0187】
(項目164) 子宮鏡検査受精サンプルであって、以下:
a.レザバ要素;
b.該レザバ要素が応答性であるカテーテルシステム;
c.該レザバ要素内に含まれる複数の精子細胞;および
d.該レザバ要素内に含まれ、かつ該精子細胞が応答性である、子宮鏡検査に適合性の媒体、
を備える、子宮鏡検査受精サンプル。
【0188】
(項目165) 前記レザバ要素内に含まれる複数の精子細胞が、天然の受精において典型的に見出される精子細胞の数と比較した場合に、少ない数の精子細胞を含む、項目164に記載の受精封じ込め要素。
【0189】
(項目166) 項目165に記載の受精封じ込め要素であって、天然の受精において典型的に見出される精子細胞の数と比較した場合に、少ない数の前記精子細胞が、約1000万未満の精子、約500万未満の精子、約200万未満の精子、約100万未満の精子、約50万未満の精子、および約10万未満の精子からなる群から選択される複数の精子を含む、受精封じ込め要素。
【0190】
(項目167) 前記精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群から選択されるある哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目166に記載の受精封じ込め要素。
【0191】
(項目168) 前記レザバ要素内に含まれる複数の精子細胞が、ある哺乳動物種の雄由来の性が選択された精子細胞を含む、項目166に記載の受精封じ込め要素。
【0192】
(項目169) 前記哺乳動物種の雄由来の性別が選択された前記精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群から選択される哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目168に記載の受精封じ込め要素。
【0193】
(項目170) 前記レザバ要素内に含まれ、かつ前記精子が応答性である、前記子宮鏡検査に適合性の媒体が、脱脂乳媒体を含む、項目164に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0194】
(項目171) 前記レザバ要素内に含まれ、かつ前記精子が応答性である、前記子宮鏡検査に適合性の媒体が、TALP培地、HEPES緩衝化タイロード培地、およびアンドロヘップ培地からなる群から選択される媒体を含む、項目164に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0195】
(項目172) 前記レザバ要素内に含まれ、かつ前記精子が応答性である、前記子宮鏡検査に適合性の媒体が、カテーテルで調整した粘性媒体を含む、項目164に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0196】
(項目173) 前記カテーテルで調整した粘性媒体が、前記哺乳動物の血液よりも高い粘性を有する人工受精サンプルを作製する媒体を含む、項目172に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0197】
(項目174) 前記カテーテルで調整した粘性媒体が、生理食塩水よりも高い粘性を有する人工受精サンプルを作製する媒体をさらに含む、項目173に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0198】
(項目175) 前記カテーテルで調整した粘性媒体が、哺乳動物のほぼ平均体温において、それぞれ、約100cpより高い粘性を有する媒体;約300cpより高い粘性を有する媒体;約1000cpより高い粘性を有する媒体;約3000cpより高い粘性を有する媒体;および約6000cpより高い粘性を有する媒体からなる群から選択される媒体をさらに含む、項目172に記載の子宮鏡検査受精サンプル。
【0199】
(項目176) 哺乳動物の産生方法であって、該方法は、以下:
a.ある哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.人工受精のために子宮鏡受精に適合可能な容積を決定する工程;
c.該子宮鏡受精に適合可能な容積で人工受精サンプルを確立する工程;
d.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
e.該哺乳動物種の雌が適切に受精する時期を決定する工程;
f.該哺乳動物種の雌中に光学要素を膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌中に該カテーテルを膣内挿入する工程;
h.該哺乳動物種の雌の膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
i.該哺乳動物種の雌内にて、子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
j.該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
k.該カテーテルから、該人口授精サンプルの少なくとも一部を押出す工程;
l.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該人口授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
m.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
n.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
o.該受精卵から、子孫の哺乳動物を産生する工程;
を包含する、方法。
【0200】
(項目177) 前記カテーテル中に人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル中に少ない数の精子を配置する工程を包含する、項目176に記載の哺乳動物の産生方法。
【0201】
(項目178) 項目177に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記カテーテル中に少ない数の精子を配置する工程が、約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子からなる群より選択される複数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0202】
(項目179) 項目178に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記受精させる工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルでの前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含し、該成功レベルは、以下:
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値で、5億のウマ精子サンプルを使用する従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約80%以上の統計的なβ値で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
該哺乳動物種の雌の卵を、少なくとも約0.05以上の統計的なP値、および少なくとも80%以上の統計的なβ値の両方で、従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程、
からなる群から決定される、方法。
【0203】
(項目180) 項目178に記載の哺乳動物の産生方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種の雌の卵を従来の子宮体の人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで受精させる工程を包含し、該成功レベルが、該種の従来の人工授精の少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%の成功率からなる群から選択される、方法。
【0204】
(項目181) 前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択されるある哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、項目180に記載の哺乳動物の産生方法。
【0205】
(項目182) 前記確立する工程が、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群より選択される容積で、授精試料を確立する工程を包含する、項目180に記載の哺乳動物の産生方法。
【0206】
(項目183) 子宮鏡検査用授精サンプルであって、以下:
a.レザバ要素;
b.該レザバ要素が応答性である、カテーテルシステム;および
c.該レザバ要素内に含まれる、子宮鏡検査に適合する量の精子、
を備える、授精サンプル。
【0207】
(項目184) 前記レザバ要素内に含まれる、前記子宮鏡検査に適合する量の精子が、自然な授精において代表的に見出される精子細胞の数と比較して、少数の精子細胞を含む、項目183に記載の授精封じ込め要素。
【0208】
(項目185) 前記自然な授精において代表的に見出される精子細胞の数と比較して、少数の精子細胞が、以下:
約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子、
からなる群より選択される多数の精子細胞を含む、項目184に記載の授精封じ込め要素。
【0209】
(項目186) 前記精子細胞が、ウシ、ウマ、またはブタから選択される、哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目185に記載の授精封じ込め要素。
【0210】
(項目187) 前記レザバ要素内に含まれる、前記子宮鏡検査に適合する量の精子が、以下:
約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl未満、および約100μl未満、
からなる群より選択される量を含む、項目183に記載の授精封じ込め要素。
【0211】
(項目188) 前記レザバ要素内に含まれる、前記子宮鏡検査に適合する量の精子が、哺乳動物種の雄由来の性選択された精子細胞を含む、項目183または187に記載の授精封じ込め要素。
【0212】
(項目189) 前記哺乳動物種の雄由来の性選択された精子細胞が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択される、哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目188に記載の授精封じ込め要素。
【0213】
(項目190) 哺乳動物の産生する方法であって、該方法は、以下:
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.授精標本中の該精子細胞の特性を一時的に実質的に保持する工程;
c.該哺乳動物種の雄について発情の時期を決定する工程;
d.該発情の時期の頃に人工授精サンプルを確立するように、該授精標本の属性を変更する工程;
e.カテーテル内に該人工授精サンプルを配置する工程;
f.該哺乳動物種の雌に光学要素を膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌に該カテーテルを膣内挿入する工程;
h.該哺乳動物種の雌の膣を通じて該光学要素および該カテーテルを導く工程;
i.該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
j.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に該カテーテルを位置づける工程;
k.該カテーテルから、該人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
l.該哺乳動物種の雌内の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を配置する工程;
m.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを取り出す工程;
n.該哺乳動物種のメスの卵を授精させる工程;および
o.授精卵から子の哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0214】
(項目191) 前記カテーテル内に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル内に少数の精子を配置する工程を含む、項目190に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0215】
(項目192) 前記カテーテル内に少数の精子を配置する工程が、以下:
約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子、
からなる群より選択される、多数の精子を配置する工程を包含する、項目191に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0216】
(項目193) 前記授精させる工程が、成功したレベルを有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含し、該成功したレベルは、以下:
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、5億個のウマ精子サンプルを用いる従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計学的β値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値、および少なくとも約80%以上の統計学的β値の両方を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
からなる群より決定される、項目192に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0217】
(項目194) 前記授精させる工程が、成功したレベルを有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含し、該成功したレベルは、以下:
この種についての従来の人口授精の、少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%の成功率、
からなる群より選択される、項目192に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0218】
(項目195) 前記授精させる工程が、成功したレベルを有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含し、該成功したレベルは、以下:
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、5億個のウマ精子サンプルを用いる従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計学的β値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値、および少なくとも約80%以上の統計学的β値の両方を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
からなる群より決定される、項目194に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0219】
(項目196) 前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、項目194に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0220】
(項目197) 前記発情の時期の頃に人工授精サンプルを確立するように前記授精標本の属性を変更する工程を、前記哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する時期の頃に開始する工程、
を、さらに包含する、項目190,194または196に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0221】
(項目198) 前記発情の時期の頃に人工授精サンプルを確立するように前記授精精標本の属性を変更する工程を、前記哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する時期の頃に開始する工程が、以下:
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約24時間以内、
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約24時間以内、
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約12時間以内、
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約8時間以内、
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約3時間以内、および
該哺乳動物種の雌について決定した適切に授精する該時期の約1時間以内、
からなる群より選択される時期内で、該授精標本の属性を変更する工程を開始する工程を包含する、項目197に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0222】
(項目199) 前記授精標本中の前記精子細胞の特性を一時的に実質的に保持する工程が、該精子細胞を凍結する工程を包含し、そしてここで、前記発情の時期の頃に人工授精サンプルを確立するように、該授精標本の属性を変更する工程が、該発情期の頃に該授精標本を解凍する工程を包含する、項目190または194に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0223】
(項目200) 哺乳動物を産生する方法であって、以下:
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.性特異的特徴に従って、該精子を選別する工程;
c.選別された性特異的人工授精サンプルを確立する工程;
d.カテーテル内に該選別された性特異的人工授精サンプルを配置する工程;
e.該哺乳動物種の雌が、適切に授精する時期を決定する工程;
f.該哺乳動物種の雌に光学的要素を膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌に該カテーテルを膣内挿入する工程;
h.該哺乳動物種の雌の膣を通じて該光学要素および該カテーテルを導く工程;
i.該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
j.該哺乳動物種の雌内の子宮卵管接合部の近傍に該カテーテルを位置づける工程;
k.該カテーテルから、該選別された性特異的人工授精サンプルの少なくとも一部を押し出す工程;
l.該哺乳動物種の雌の子宮卵管接合部の近傍に、該選別された性特異的人工授精サンプルの少なくとも一部を置く工程;
m.該哺乳動物種の雌から、該光学要素および該カテーテルを取り出す工程;
n.該哺乳動物種のメスの卵を授精させる工程;および
o.授精卵から所望の性の子孫哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0224】
(項目201) 前記カテーテル内に前記人工授精サンプルを配置する工程が、該カテーテル内に少数の精子を配置する工程を包含する、項目200に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0225】
(項目202) 前記カテーテル内に少数の精子を配置する工程が、以下:
約1000万個未満の精子、約500万個未満の精子、約200万個未満の精子、約100万個未満の精子、約50万個未満の精子、および約10万個未満の精子、
からなる群より選択される、多数の精子を配置する工程を包含する、項目201に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0226】
(項目203) 前記授精させる工程が、成功したレベルを有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含し、該成功したレベルは、以下:
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値を有する、5億個のウマ精子サンプルを用いる従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計学的β値を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計学的P値、および少なくとも約80%以上の統計学的β値の両方を有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
からなる群より決定される、項目202に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0227】
(項目204) 前記授精させる工程が、成功したレベルを有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功したレベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含し、該成功したレベルは、以下:
この種についての従来の人口授精の、少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%の成功率、
からなる群より選択される、項目202に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0228】
(項目205) 前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、項目204に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0229】
(項目206) 前記精子細胞を凍結する工程をさらに包含する、項目204に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0230】
(項目207) 前記哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程が、ウシ、ウマ、またはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、項目206に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0231】
(項目208) 哺乳動物を産生する方法であって、以下の工程:
a.哺乳動物種の雄から精巣上体の精子細胞を収集する工程;
b.人工授精サンプルを確立する工程;
c.該人工授精サンプルをカテーテル中に置く工程;
d.該哺乳動物種の雌について適切に受精する時期を決定する工程;
e.光学要素を該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
f.該カテーテルを該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
g.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の該腟を介して導く工程;
h.該哺乳動物種の雌の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
i.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に該カテーテルを位置づける工程;
j.該人工授精サンプルの少なくとも一部を該カテーテルから押し出す工程;
k.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を沈着させる工程;
l.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌から引き出す工程;
m.従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
n.該受精した卵から子孫哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0232】
(項目209) 項目208に記載の哺乳動物を産生する方法であって、人工授精サンプルをカテーテル中に配置する前記工程が、該カテーテル中に少数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0233】
(項目210) 項目209に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に少数の精子を配置する前記工程が、約10,000,000個未満の精子、約5,000,000個未満の精子、約2,000,000個未満の精子、約1,000,000個未満の精子、約500,000個未満の精子、および約100,000個未満の精子からなる群より選択される多数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0234】
(項目211) 項目210に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
500,000,000個のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0235】
(項目212) 項目210に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種についての従来の人工授精の少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0236】
(項目213) 項目212に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
500,000,000個のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0237】
(項目214) 項目212に記載される哺乳動物を産生する方法であって、哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する前記工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0238】
(項目215) 子宮鏡授精サンプルであって、以下:
a.レザバ要素;
b.該レザバ要素が応答性である、カテーテルシステム;および
c.該レザバ要素内に含まれる、複数の精巣上体精子細胞、
を含む、サンプル。
【0239】
(項目216) 項目215に記載される授精封じ込め要素であって、前記レザバ要素内に含まれる前記複数の精巣上体精子細胞が、天然の授精において典型的に見られる精子細胞の数と比較して少数の精子細胞を含む、要素。
【0240】
(項目217) 項目216に記載される授精封じ込め要素であって、前記天然の授精において典型的に見られる精子細胞の数と比較して少数の精子細胞が、約10,000,000個未満の精子、約5,000,000個未満の精子、約2,000,000個未満の精子、約1,000,000個未満の精子、約500,000個未満の精子、および約100,000個未満の精子からなる群より選択される多数の精子を配置する工程を包含する、要素。
【0241】
(項目218) 項目217に記載される授精封じ込め要素であって、前記精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、要素。
【0242】
(項目219) 項目217に記載される授精封じ込め要素であって、前記レザバ要素内に含まれる前記複数の精巣上体精子細胞が、哺乳動物種の雄由来の性選択された精子細胞を含む、要素。
【0243】
(項目220) 項目219に記載される授精封じ込め要素であって、哺乳動物種の雄由来の性選択された前記精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、要素。
【0244】
(項目221) 哺乳動物を産生する方法であって、以下の工程:
a.哺乳動物種の雄から精巣上体の精子細胞を収集する工程;
b.人工授精サンプルを確立する工程;
c.該人工授精サンプルをカテーテル中に置く工程;
d.該哺乳動物種の雌について適切に受精する時期を決定する工程;
e.光学要素を該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
f.該カテーテルを該哺乳動物種の雌に膣内挿入する工程;
g.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌の該腟を介して導く工程;
h.該哺乳動物種の雌の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
i.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に該カテーテルを位置づける工程;
j.該人工授精サンプルの少なくとも一部を該カテーテルから押し出す工程;
k.該カテーテルから押し出し形成された該人工授精サンプルの少なくとも一部を吸引して、吸引された授精サンプルを作製する工程;
l.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に、該吸引された授精サンプルの少なくとも一部を沈着させる工程;
m.該光学要素および該カテーテルを、該哺乳動物種の雌から引き出す工程;
n.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;ならびに
o.該受精した卵から子孫哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0245】
(項目222) 項目221に記載の哺乳動物を産生する方法であって、カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する前記工程が、該カテーテル中に少数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0246】
(項目223) 項目222に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に少数の精子を配置する前記工程が、約10,000,000個未満の精子、約5,000,000個未満の精子、約2,000,000個未満の精子、約1,000,000個未満の精子、約500,000個未満の精子、および約100,000個未満の精子からなる群より選択される多数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0247】
(項目224) 項目223に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
500,000,000個のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0248】
(項目225) 項目223に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、前記哺乳動物種についての従来の人工授精の少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0249】
(項目226) 項目225に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記受精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
500,000,000個のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程、
からなる群より選択される成功レベルを有する、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0250】
(項目227) 項目225に記載される哺乳動物を産生する方法であって、哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する前記工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0251】
(項目228) 子宮鏡授精要素であって、以下:
a.哺乳動物種の雌の子宮;
b.該子宮内に含まれる複数の精子細胞;および
c.該精子細胞を取り囲みかつ該精子細胞が応答性である、吸引された量の媒体、
を含む、要素。
【0252】
(項目229) 項目228に記載される授精封じ込め要素であって、前記子宮内に含まれる前記複数の精子細胞が、天然の授精において典型的に見られる精子細胞の数と比較して少数の精子細胞を含む、要素。
【0253】
(項目230) 項目229に記載される授精封じ込め要素であって、前記天然の授精において典型的に見られる精子細胞の数と比較して少数の精子細胞が、約10,000,000個未満の精子、約5,000,000個未満の精子、約2,000,000個未満の精子、約1,000,000個未満の精子、約500,000個未満の精子、および約100,000個未満の精子からなる群より選択される多数の精子を含む、要素。
【0254】
(項目231) 前記精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目230に記載の授精封じ込め要素。
【0255】
(項目232) 前記子宮内に含まれる前記複数の精子細胞が、哺乳動物種の雄由来の性選択された精子細胞を含む、項目230に記載の授精封じ込め要素。
【0256】
(項目233) 哺乳動物種の雄由来の前記性選択された精子細胞が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄由来の精子細胞を含む、項目232に記載の授精封じ込め要素。
【0257】
(項目234) 哺乳動物を産生する方法であって、該方法は、以下の工程:
a.ブタの雄から精子細胞を収集する工程;
b.該ブタについての天然の授精投与量と比較して、少数の精子を有する人工授精サンプルを確立する工程;
c.カテーテル中に該人工授精サンプルを配置する工程;
d.雌ブタが適切に妊娠する時期を決定する工程;
e.光学要素を、該雌ブタに膣内挿入する工程;
f.該カテーテルを、該雌ブタに膣内挿入する工程;
g.該雌ブタの該膣を通して、該光学要素および該カテーテルを導く工程;
h.該雌ブタ内の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
i.該雌ブタ内の該子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
j.該人工授精サンプルの少なくとも一部を、該カテーテルから押し出す工程;
k.該雌ブタ内の該子宮卵管接合部の近傍に、少数の精子細胞を置く工程;
l.該雌ブタから、該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
m.該雌ブタの卵を受精させる工程;ならびに
n.該受精した卵から、子孫のブタを産生する工程、
を包含する、方法。
【0258】
(項目235) 項目234に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる前記工程が、従来の子宮体人工授精に統計的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0259】
(項目236) 項目235に記載の哺乳動物を産生する方法であって、該方法は、性特徴によって前記精子細胞を分類する工程をさらに包含し、ここで、該哺乳動物について天然の授精投与量と比較して少数の精子細胞を有する人工授精サンプルを確立する前記工程は、該哺乳動物について天然の授精投与量と比較して少数の精子細胞を有する性選択された人工授精サンプルを確立する工程を包含する、方法。
【0260】
(項目237) 前記精子細胞を凍結する工程をさらに包含する、項目236に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0261】
(項目238) 前記精子細胞を凍結する工程をさらに包含する、項目235に記載の哺乳動物を産生する方法。
【0262】
(項目239) 哺乳動物を産生する方法であって、該方法は、以下の工程:
a.哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程;
b.該精子細胞の少なくともいくつかを凍結して、凍結授精サンプルを作製する工程;
c.該凍結授精サンプルの少なくともいくつかを解凍して、人工授精サンプルを作製する工程;
d.該人工授精サンプルを、カテーテル中に置く工程;
e.該哺乳動物種の雌が、適切に妊娠する時期を決定する工程;
f.該哺乳動物種の雌に、光学要素を膣内挿入する工程;
g.該哺乳動物種の雌に、該カテーテルを膣内挿入する工程;
h.該哺乳動物種の雌の該膣を介して該光学要素および該カテーテルを導く工程;
i.該哺乳動物種の雌の子宮卵管接合部を光学的に位置確認する工程;
j.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に、該カテーテルを位置づける工程;
k.該カテーテルから該人工授精サンプルの少なくとも一部を引き出す工程;
l.該哺乳動物種の雌の該子宮卵管接合部の近傍に、該人工授精サンプルの少なくとも一部を沈着させる工程;
m.該哺乳動物種の雌から該光学要素および該カテーテルを引き出す工程;
n.該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程;および
o.該受精させた卵から子孫哺乳動物を産生する工程、
を包含する、方法。
【0263】
(項目240) 項目239に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記哺乳動物種の雌の卵を受精させる前記工程が、従来の子宮体人工授精プロセスに統計的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を受精させる工程を包含する、方法。
【0264】
(項目241) 項目239または240に記載の哺乳動物を産生する方法であって、カテーテル中に前記人工授精サンプルを配置する前記工程が、該カテーテル中に少数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0265】
(項目242) 項目241に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記カテーテル中に少数の精子を配置する前記工程が、約10,000,000未満の精子、約5,000,000未満の精子、約2,000,000未満の精子、約1,000,000未満の精子、約500,000未満の精子、および約100,000未満の精子からなる群より選択される数の精子を配置する工程を包含する、方法。
【0266】
(項目243) 項目242に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記授精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
500,000,000のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
からなる群より決定される成功レベルで従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含する、方法。
【0267】
(項目244) 項目242に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記授精させる工程が、前記哺乳動物種についての従来の人工授精の少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%からなる群より選択される成功レベルで従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含する、方法。
【0268】
(項目245) 項目244に記載の哺乳動物を産生する方法であって、前記授精させる工程が、以下:
少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、前記哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
500,000,000のウマ精子サンプルを使用する、少なくとも約0.05以上の統計的P値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約80%以上の統計的β値を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
少なくとも約0.05以上の統計的P値および少なくとも約80%以上の統計的β値の両方を有する従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで、該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程、
からなる群より決定される成功レベルで従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵する成功レベルで該哺乳動物種の雌の卵を授精させる工程を包含する、方法。
【0269】
(項目246) 項目244に記載される哺乳動物を産生する方法であって、哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する前記工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0270】
(項目247) 項目244に記載の哺乳動物を産生する方法であって、該方法は、性特徴によって前記精子細胞を分類する工程をさらに包含する、該哺乳動物についての天然の授精投与量と比較して少数の精子を有する人工授精サンプルを確立する工程が、該哺乳動物についての天然の授精投与量と比較して小数の精子を有する性選択された人工授精サンプルを確立する工程を包含する、方法。
【0271】
(項目248) 項目247に記載の哺乳動物を産生する方法であって、哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する前記工程が、ウシ、ウマまたはブタからなる群より選択される哺乳動物種の雄から精子細胞を収集する工程を包含する、方法。
【0272】
(項目249) 項目1〜248に記載のプロセスを利用して産生される動物。
【0273】
(本発明を実施するための形態)
本発明の基本的な概念は、多くの異なる様式で実施され得る。本発明の概念は、人工授精を介する哺乳動物の産生のための、材料、要素、装置、デバイスおよび方法を含み得る。さらに、本発明の1つの好ましい実施形態は、人工授精を介するウマの産生に特に関し得るが、本発明の広範な概念は、一般に、そして示されるように、ウシおよびブタのような他の哺乳動物種のための、哺乳動物の産生の開示と解釈されるべきである。
【0274】
理解されるように、本発明は、適用の必要性に依存して種々の組合せで使用され得る、種々の局面を含む。本発明は、哺乳動物の産生の種々の実施形態およびそれらの組み合わせを包含することが意図される。本発明は、説明される種々の局面を達成するための、方法とデバイスとの両方を包含する。さらに、いくつかの方法およびデバイスが開示されるが、これらは変化し得ることが理解されるべきである。重要なことには、上述の全てのことに関して、全ての局面が、現在または後に発行される特許請求の範囲に記載されるように独立してと組み合わせとの両方で、本特許によって包含されることが理解されるべきである。
【0275】
従って、本発明の1つの実施形態は、目的の種の雄性からの精子細胞の収集を提供し得る。1つの実施形態によれば、精子細胞は、ウマ種の1頭以上の種馬から収集される。この実施形態に従って、精子が収集され得、そして好ましい実施形態において、精子は、市販の人工膣を用いて、既知の認容可能な繁殖可能性の、恐らく少なくとも1頭の種馬から収集され得る。Animal Reproduction Systemsによって利用可能にされるもののような人工膣は、インラインゲルフィルタと共に使用され得、そして好ましい実施形態において、収集の間にわたって1日おきに使用される。収集後、精子は、ゲルのない容量、運動性、および精子濃度を評価され得る。別の好ましい実施形態によれば、精子細胞は、哺乳動物の他の雄性種(特に、ウシ、ウマまたはブタの種)から収集され得る。本発明の代替の実施形態は、哺乳動物の雄性種の精巣の精巣上体から得られる、精巣上体の精子細胞の収集を提供し得る。精巣上体精子の使用を提供する代替の実施形態は、本明細書中に開示される他の実施形態の全てに、単一または組み合わせのいずれかで、組み込まれ得る。さらに、本発明は、レザバ要素、このレザバ要素が応答するカテーテルシステム、およびこのレザバ要素内に含まれる複数の精巣上体精子細胞を備える、子宮鏡授精サンプルの特定の実施形態を提供する。
【0276】
精子収集後、人工授精サンプルは、雌性種の授精のために確立され得る。本発明の1つの実施形態によれば、このサンプルは、哺乳動物に対する天然の授精用量と比較して低い数の精子を有するように、調製され得る。このサンプルは、特定の交配技術のための低い数の精子を有し得、そして好ましい実施形態によれば、このサンプルは、特に雌雄選択するために精子を選別する結果として、低い数の精子を有し得る。本発明の好ましい実施形態によれば、精子は、ヘキスト33342で染色され得、そして市販のSX MoFlo(登録商標)精子ソーターを使用して、DNA含有量に基づいて、X染色体保有集団およびY染色体保有集団に選別され得る。
【0277】
さらに、人工授精サンプルは、複数の容量で、好ましい実施形態によって、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlの容量で、確立され得る。本発明の1つの実施形態は、子宮鏡授精に適合性の容量、好ましくは、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群より選択される容量の授精サンプルを確立することに関する。さらに、本発明は、レザバ要素、このレザバ要素が応答するカテーテルシステム、およびこのレザバ要素内に含まれる、子宮鏡適合性の容量の精子を備える、子宮鏡授精サンプルに関する。このレザバ要素内に含まれる精子の、子宮鏡適合性の容量は、約30μlと150μlとの間、約500μl未満、約230μl、および約100μlからなる群より選択される容量を含み得る。
【0278】
次に、本発明の好ましい実施形態によれば、人工授精サンプルは、カテーテルまたはカテーテルシステム内に配置され得る。代替の実施形態によれば、このサンプルは、このカテーテルまたはカテーテルシステムに応答する、レザバ要素または他のサンプル保持要素内に配置され得る。カテーテルまたはカテーテルシステムは、挿入の任意のデバイス、システムまたは方法を、管、脈管、通路、または体腔内に規定して、流体の注入または引出しを可能すると理解されるべきであり、そして好ましい実施形態において、このような注入または引き出しは、レザバ要素またはサンプル保持要素の応答を提供し得るか、あるいは通路を開いて維持する。
【0279】
好ましくは、カテーテルまたはカテーテルシステムは、ガイド要素と組み合わせて使用され、そして好ましい実施形態において、光学要素またはデバイスと組み合わせて使用され、そして好ましい実施形態において、照射要素と組み合わせて使用されて、以下により具体的に記載されるように、人工授精手順においてガイダンスを提供し得る。好ましい実施形態は、照射要素のストロービングを提供し得る。しかし、手動のガイダンスもまた実施され得る。本発明の好ましい実施形態によれば、図1に示されるように、授精サンプルは、ウマGIFTカテーテル(2)(Cook Veterinary Products,Brisbane,Australia)に、好ましくは、このカテーテルの遠位端(8)の注入ポート(6)に取り付けられた6mLの使い捨てシリンジ(4)を使用して、吸引され得る。装填されたカテーテルは、チューブ内、または好ましくは、外側のポリプロピレンカニューレ(10)(これは、光学要素(12)に応答し得る)内に引き出され得、そして好ましい実施形態によれば、Pentax EPM3000ビデオ内視鏡(Pentax UK Ltd,Slough,Bucks UK)の作業チャネルに沿って通される。
【0280】
従って、人工授精が適切であり得る時期、時点または持続時間が、決定され得る。本発明の好ましい実施形態によれば、決定は、雌性哺乳動物に対する発情時点に関してなされ得る。本発明の1つの実施形態によれば、発情期は、発情時点を決定するために誘導され得、そして複数の雌性ウマに対して、同期さえされ得る。発情期は、雌性哺乳動物が妊娠し得る状態と定義され得、そして発情周期は、雌性哺乳動物の内分泌系および生殖系の、相関する現象と定義され得、潜在的に、発情期の1つの期間の開始から、次の期間の開始までである。好ましい実施形態によれば、発情期は、プロゲスタゲン(progestagen)のような物質を、好ましくは雌性ウマアルトレノゲストを、そして好ましくは10mlを経口で、潜在的には連続した10日間投与し、続いて250μgのクロプロステノールを筋肉内に、潜在的には11日目に投与することによって、複数の雌性哺乳動物に対して誘導され得、そして同期され得る。さらに、雌性哺乳動物は、授精の時点で、排卵を誘導され得る。排卵は誘導され得、そして好ましい実施形態において、3000iuのヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG、Chorulon,Intervet,Inc.,Millsboro,Holland)を投与することによって(好ましくは、授精の時点または約8時間前までで静脈内に投与されて)、誘導され得る。排卵は、好ましい実施形態において、約2000〜約5000iuのヒト絨毛性ゴナドトロピンの投与によってさえ、誘導され得る。
【0281】
好ましい実施形態において、発情周期は、合成プロゲスタゲンアルトレノゲスト(0.044mg/kg経口、Regumate;Hoechst Roussel Vet,Warren,New Jersey,USA)を、連続した10日間にわたって毎日投与することによって、同期され得る。黄体融解が、好ましい実施形態において、プロスタグランジンアナログのクロプロステノール(250μg Estrumate,筋肉内;Bayer Corporation,Agriculture Division,Shawnee Mission、Kansas,USA)を11日目に投与して、誘導され得る。
【0282】
雌性哺乳動物が適切に受精する時点が、決定され得る。卵巣が試験され得、そして好ましい実施形態において、超音波検査によって試験され、そして好ましくは、小胞が検出されるまで試験され得、そして好ましい実施形態によれば、優勢な小胞(好ましくは、直径30mm以上)が検出されるまで、2日おきに試験され得る。この雌性は、好ましくは排卵前に、好ましくは35mm以上の小胞が検出されるまで、試験され得る。1つの実施形態において、この雌性は、発情期の誘導または同期と同じ日の間、排卵の誘導または同期と同じ日の間、あるいは発情期および授精の誘導または同期と同じ日の間、授精され得る。
【0283】
次に、本発明の特定の実施形態によれば、ガイド要素、および好ましい実施形態においては光学要素(12)が、雌性へと膣内挿入され得る。さらに、カテーテル(2)、および好ましい実施形態においてはレザバ要素が、雌性に挿入され得る。光学要素(12)およびカテーテル(2)の挿入の順序は、連続的であっても同時であってもよい。
【0284】
次いで、ガイド要素または光学要素(12)およびカテーテル(2)は、図2に示されるように、雌性の膣(20)を通して導かれ得る。1つの実施形態によれば、光学要素(12)およびカテーテル(2)は、手動で導かれ得る。実際に、カテーテル(2)は、光学要素(12)なしで手動で導かれ得る。しかし、UTJを見出す正確さ、ならびに低い数の精子および手順の全体的な潜在的効力に対して特に、増加した受胎率を生じる可能性は、より正確なガイダンス手順を必要とし得る。好ましい実施形態において、光学要素または内視鏡(好ましくは、可撓性内視鏡)(好ましい実施形態においては、外径12mmで1.6mの長さの寸法を有する)が、頸部(22)を通して導かれ得、そして子宮腔(24)を通して、またはさらなる実施形態において、その種の雌性の子宮角を通して、推進される。ビデオ内視鏡の使用のさらなる利点は、当業者による過去の努力において必要とされ得るように、授精プロセスを直腸で導く必要がないことであり得る。
【0285】
次いで、雌性哺乳動物の子宮卵管接合部(UJT)(30)が、好ましくは光学要素(12)を用いて光学的に、位置確認され得る。次いで、カテーテル(2)が、子宮卵管接合部の近傍または近くに位置決めされ得る。好ましい実施形態によれば、内視鏡は、視覚による制御下で、子宮角(26)に沿って同側に、排卵前の小胞(28)を含む卵巣へと位置づけられ得る。好ましくは、内視鏡のチップは、上記子宮卵管接合部の近位に位置づけられ、そして好ましい実施形態において、上記子宮卵管接合部の約3〜5cm以内に位置づけられ、そして好ましい実施形態において、子宮卵管接合部の乳頭(32)の約3〜5cm以内に位置づけられ得る。
【0286】
次いで、人工授精サンプルの少なくとも一部が、カテーテル(2)から押出され得る。好ましい実施形態によれば、外側カニューレ(10)(次に精子懸濁物を含む内側GIFTカテーテル(2)がある)が、GIFTカテーテルのチップが子宮卵管接合部に接するまで、そして好ましい実施形態において、乳頭に接するまで、内視鏡の作業チャネルから押出され得る。本発明の代替の実施形態によれば、人工授精サンプルの一部または少なくとも一部は、カテーテルからの押し出しの間に吸引され得、これによって、吸引されたサンプルを潜在的に作製する。このような吸引されたサンプルは、バブル状サンプルおよび泡状サンプルを含むことが、理解されるべきである。吸引されたサンプルは、UTJの付近の表面へのより良好な接着を提供し得るのみでなく、改善された受胎率をさらに可能にし得る。さらに、本発明の実施形態は、子宮鏡授精要素を提供し、この要素は、哺乳動物の種の雌性の子宮、この子宮内に含まれる複数の精子細胞、および精子細胞を囲むかまたは散在させ、そして精子細胞が応答する、吸引された容量の媒体を含む。このような代替の実施形態は、単一でまたは組み合わせてのいずれかで、本発明の全ての実施形態に関して開示されると解釈されるべきであり、そしてそれ自体が開示されると解釈されるべきである。
【0287】
低い数の精子が、子宮卵管接合部の近傍に置かれ得る。好ましい実施形態によれば、シリンジ(4)のプランジャーが、サンプルを置くために押下され得、そして特定の実施形態において、小容量(好ましくは、恐らく約100μl)のサンプルを、好ましくは乳頭の表面に置く。ガイド要素、および好ましい実施形態においては光学要素(12)、ならびにカテーテル(2)は、雌性哺乳動物の子宮から引き出され得る。好ましい実施形態によれば、濾過された空気が、雌性の子宮に導入されて、子宮腔を通る器具の通過を容易にし得る。さらに、好ましい実施形態によれば、濾過された空気は、好ましくは、光学要素(12)およびカテーテル(2)の引き抜きと同時に、子宮から抜かれ得る。
【0288】
低い数の精子を配置することは、本発明の1つの好ましい実施形態において、カテーテル(2)を用いて多数の精子(好ましくは、約1000万の精子未満、約500万の精子未満、約200万の精子未満、約100万の精子未満、約50万の精子未満、および約10万の精子未満からなる群より選択される数)を配置することによって、達成され得る。
【0289】
続いて、雌性の卵の受精が起こり得、そして受精した卵からの子孫哺乳動物の産生が起こり得る。本発明の好ましい実施形態によれば、受精の成功レベルは、従来の子宮本体人工授精プロセスに統計学的に比較可能であり得る。統計学的に比較可能な成功レベルは、任意の特定の種に対して従来のAIを用いて実際に経験された成功率の、少なくとも約75%の成功率、少なくとも約65%の成功率、少なくとも約60%の成功率、少なくとも約50%の成功率、少なくとも約45%の成功率、および少なくとも約90%の成功率での受胎率と定義され得る。さらに、本発明の成功レベルは、約100より多い、約500より多い、そして約1000より多い、累積受精のサンプルにわたって、従来の子宮本体人工授精プロセスに統計学的に比較可能であり得る。成功率はさらに、少なくとも約95%の信頼度(潜在的に、Pは、約0.05より大きいかまたは等しいと表される)の信頼レベルを統計学的に少なくとも提供し得、従って、従来のAIと、潜在的に統計学的に比較可能である。さらに、本発明の成功率は、異なる精子数の範囲(潜在的に、例えば、ウマについては1×10精子、5×10精子、または10×10精子)にわたって同じP値を潜在的に有し得る。さらに、成功のレベルまたは率は、サンプルのサイズに換算して表現され得、これによって、本発明は、好ましい実施形態において、少なくとも約80%の累乗計算(β)にわたって、上述の成功率のいずれかを提供し得る。さらに、成功率は、好ましい実施形態において、雌雄選別された種馬精子についての特定の授精用量を考慮して、低い数の精子に対してさえ適用され得、そして慣用的に、ある種に対して従来の人工授精から生じた率の少なくとも約90%の受胎率を生じ得る。さらに、本発明の特定の実施形態によれば、以前の成功率は、ウシ、ウマ、およびブタのような哺乳動物の種に対してさえ達成され得る。
【0290】
精子の生存可能性、寿命および運動性に関して、例えば、本発明は、新鮮な精子を利用する人工授精サンプルの確立を提供し得る。用語「新鮮な精子」とは、精子の生存可能性、寿命および/または運動性が損なわれ得るようないずれの様式でも、処理も、加工も、または保存もされていない精子であると、広義に定義され得る。このような処理、加工または保存としては、例えば、精子の選別、精子の凍結および引き続く解凍、精子の希釈および再懸濁、ならびに運動性および生存可能性の試験または分離(一般に、特に、Percoll勾配加工)が挙げられ得る。本明細書中の本発明の実施形態による新鮮な精子の使用は、例えば、使用される収集された精子の質が乏しい場合にさえ、授精のための低い数の精子の使用を可能にし得る。
【0291】
本発明の代替の実施形態は、授精精子の処理、加工および保存を、広範に提供し得る。本発明の代替の実施形態は、例えば、授精をより達成しやすい収集された精子細胞の選択を提供し得る。本発明の1つの実施形態によれば、所望の精子細胞または授精をより達成しやすい精子細胞の選択は、収集された、より運動性の精子を濃縮する工程を包含し得る。さらなる実施形態は、密度勾配にわたって、そして好ましい実施形態においては、Percoll勾配で、精子を遠心分離する工程を提供し得る。潜在的に好ましい実施形態は、90:45%のPercoll勾配を使用し得る。さらなる実施形態は、濃度を、出発濃度の約2倍未満に制限することを包含し得る。Percoll勾配の実施は、精子の加工前または加工後の、そして特に、潜在的に選別前または選別後の、Percollの使用を包含することが理解されるべきである。従って、本明細書中の実施形態によれば、Percoll勾配手順は、「新鮮な精子」と共に使用され得る。所望の精子細胞または選択された精子細胞から確立されるサンプルは、人工授精サンプルを確立するために使用され得、これは潜在的に、サンプルの生存可能性が潜在的により高い率であることに少なくとも部分的に起因して、受胎率を増加させる。本発明によるPercoll勾配手順は、上により具体的に記載されるように、沈着カテーテル内に配置された、より低い数の精子の使用と組み合わせて実施され得る。
【0292】
さらに、人工授精サンプルの確立は、子宮鏡に適合性の媒体を有するサンプルを確立することによって提供され得、それによって、受精率の潜在的増加および効果的な授精手順を提供する。より詳細には、本発明の実施形態は、人工授精サンプル(好ましい実施形態において、自然の授精用量と比較して少数の精子を有する)を確立すること、そして潜在的にさらなる処理の前に、好ましくは希釈媒体として、人工授精サンプル適合性媒体(例えば、エキステンダー、および好ましい実施形態において、スキムミルク媒体(例えば、EZ−Mixin CST(登録商標)(Animal Reproduction Systems,Chino,CA))の確立を提供すること、を提供する。本発明の好ましい実施形態に従って、希釈は、多くとも2:1の比、多くとも5:1の比、そして多くとも10:1の比までで行い、適切な濃度を有する、少なくとも子宮鏡に適合性の容量および媒体を潜在的に達成し得る。さらに、本発明の実施形態は、上述のように、子宮鏡に適合性の媒体を利用してサンプルを確立するために、エキステンダーの使用(潜在的には、精子の処理後に、潜在的には第1のエキステンダーと組み合わせて提供される、第2のエキステンダー)を提供し得る。第2のエキステンダーは、処理後の精子サンプルを再懸濁するために使用され得、そしてより詳細には、子宮鏡に適合性の媒体を使用してサンプルを提供し得る。好ましい実施形態に従って、媒体または第2のエキステンダーは、TALP媒体、HEPES緩衝化タイロード媒体、Androhep媒体を含み得る。本発明の好ましい実施形態に従って、希釈は、スキムミルク媒体(例えば、EZ−Mixin CST(登録商標))、TALP媒体、HEPES緩衝化タイロード媒体、およびAndrohep媒体を、単独または組み合わせのいずれかで用いて行い、適切な濃度を有する、少なくとも子宮鏡に適合性の容量および媒体を潜在的に達成し得る。
【0293】
本発明のさらなる実施形態はまた、カテーテルに協調性の粘性を有する、子宮鏡に適合性の媒体(単数または複数)を利用して、人工授精サンプルを提供し得る。この粘性は、例えば、サンプルを押し出す工程および沈着させる工程を潜在的に容易にし得る。さらに、本発明の潜在的に好ましい実施形態に従って、適合性の媒体(単数または複数)の使用は、好ましくは、哺乳動物の血液のおよその粘性より高いかまたは生理食塩水のおよその粘性より高い粘性を有する、人工授精サンプルを作製し得る。さらに、さらなる実施形態は、各々、哺乳動物の平均体温にて、約100cpより高い粘性を有する適合性の媒体、約300cpより高い粘性を有する媒体、約1000cpより高い粘性を有する媒体、約3000cpより高い粘性を有する媒体、および約6000cpより高い粘性を有する媒体、を提供し得る。
【0294】
さらに、本発明の実施形態は、子宮鏡受精サンプルを提供し得、これは、レザバ要素、このレザバ要素に応答性であるカテーテルシステム、このレザバ要素内に含まれる複数の精子細胞、およびこのレザバ要素に含まれ、かつこれらの精子細胞に応答性である、子宮鏡に適合性の媒体、を含む。さらなる実施形態に従って、これらの複数の精子細胞がこのレザバ要素内に含まれている、授精封じ込め状態(containment)は、自然の授精に代表的に見られる精子細胞数と比較して、少ない数の精子細胞を含み得る。
【0295】
授精の精液サンプルまたは精子細胞サンプルの特性の変更は、本発明に従って実施され得、そして好ましい実施形態に従って、その哺乳動物種の雌の発情時を決定し、次いで、ほぼその発情時に人工授精サンプルを確立するように人工授精精液の特性を変更することによって、実施され得る。代替的な実施形態は、先に定義されたように、その種の雌について適切に受精能があると決定したおよその時点にて、サンプルの特性を変更することを提供し得る。本発明はまた、以下から選択される時間内に受精精液の特性の変更を開始することを提供し得る:その哺乳動物種の雌について適切に受精能があると決定された時点の約24時間以内;その哺乳動物種の雌について適切に受精能があると決定された時点の約12時間以内;その哺乳動物種の雌について適切に受精能があると決定された時点の約8時間以内;その哺乳動物種の雌について適切に受精能があると決定された時点の約3時間以内;およびその哺乳動物種の雌について適切に受精能があると決定された時点の約1時間以内。この変更は、サンプルの調製、精子の選別、精子の解凍などからなり得る。
【0296】
本発明の1つの特定の実施形態は、子宮鏡に適合性の媒体の確立およびより授精を達成する可能性のある精子を選択するための精子の濃縮を提供し得る。詳細には、本発明の1つの潜在的に好ましい実施形態は、遠心分離による精液の調製を提供し得る。精液は、好ましくは、市販のスキムミルクエキステンダー(例えば、EZ−Mixin CST(登録商標)(Animal Reproduction Systems,Chino,CA))において、例えば、100×10精子/mlを提供するよう希釈され得る。所望の場合、この精子懸濁物は、精子の選別に必要とされる潜在時間をシュミレートするよう、好ましくは、室温(20℃〜25℃)で6時間、光から保護され、そして維持され得る。次いで、この精子懸濁物を、90:45% Percoll(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO,USA)の不連続性密度勾配によって遠心分離して、これらの細胞を再濃縮し、そして精子の高度に移動性の画分を潜在的に選択し得る。90% Percollを、HEPES緩衝化タイロード媒体(Grondahlら、1996)で1:1(v/v)の比で希釈して、45%溶液を作製し得る。好ましくは15mLの遠心管において、好ましくは1mLの45% Percollを、好ましくは1mLの90% Percollの頂部に注意深く重層し得る。好ましくは1mLの精子懸濁物(EZ−Mixin,CST中100×10精子/mL)を、Percoll層の頂部に重層し得、そして遠心管を、12分の好ましい期間にわたって800×gで遠心し得る。遠心分離後、上清を完全に除去し得、そしてペレットを、好ましくは600μlのHEPES緩衝化タイロード媒体中に再懸濁し得る。1つの実施形態に従って、精子濃度を、比重計(534B MOD−1,Animal Reproduction Systems,Chino,CA)を用いて決定し、そして、500万個の精子を送達するための潜在的容量(潜在的には、好ましくは、約100μl)を計算し、そして授精のために調製し得る。
【0297】
本発明の広範な局面に従って、本発明の1つの実施形態は、哺乳動物種の雌のUTJの近くにカテーテルを配置することを提供し、それによって、カテーテルが、子宮卵管接合部の近傍の表面下に挿入される。サンプルの少なくとも一部が、表面下のUTJの近傍にて押し出されるかまたは沈着され得る。
【0298】
本発明の1つの実施形態は、哺乳動物種の雄からの精子細胞の収集、収集された精子細胞の少なくともいくらかを利用する人工授精サンプルの確立、およびカテーテルへの人工授精サンプルの配置を提供する。雌が適切に受精能を有する時点は、上記のように決定され得る。光学要素(12)およびカテーテル(2)は、図2に示されるように、膣に挿入され、そして膣を通してガイドされ得る。UTJは、光学要素(12)によって光学的に位置決めされ得る。
【0299】
カテーテルは、図3に示されるように、UTJ(30)の近傍の表面(34)の下に挿入され得る。人工授精サンプルの少なくとも一部は、UTJの近傍内の表面下に押し出され得、従って、層間に包み込まれたサンプルによって「膨れ」を形成する。人工授精サンプルの少なくとも一部の沈着が、UTJの近傍中の表面(34)下に提供され得る。表面(34)は、子宮内膜または子宮の他の部分あるいは子宮内層を含み得る。1つの好ましい実施形態において、カテーテルは、子宮の特定部分が穿刺されないように挿入され得、そして1つの実施形態に従って、子宮の血管形成された部分が穿刺されないように挿入され得る。1つの特定の実施形態に従って、穿孔されなくてもよい子宮の血管形成された部分としては、例えば、子宮の子宮間膜または子宮筋層の部分、あるいは他の血管形成された部分が挙げられ得る。その後、光学要素およびカテーテルは、その雌から引き抜かれ得、そしてその雌の卵子の受精が生じ得、その後、子孫哺乳動物の産生が、その受精卵から期待され得る。
【0300】
本発明の実施形態はまた、ガイド要素(または、好ましい実施形態において、ビデオ内視鏡またはカニューレ)、ガイド要素に応答性のレザバ要素、レザバ要素に応答性である押し出し要素(または、好ましい実施形態において、注射器)、およびレザバ要素の前部に配置される細胞穿刺チップ(36)を有する、潜在的に対応する授精カテーテルを提供し得る。このカテーテルはさらに、穿孔深度制御要素(例えば、穿孔チップ(36)の近傍に配置される、チップ上の調整要素または止め)を提供し得る。本発明の授精カテーテルの1つの実施形態を、図3に示す。
【0301】
上記のように、そして上記のUTJの近傍の表面下への押し出しおよび沈着の受精システムに従って、哺乳動物を産生する多くの工程が実施され得る。少数の精子が、カテーテル(2)に配置され得、そして、好ましい実施形態において、好ましくは、その数は、以下から選択され得る:1000万個未満の精子、500万個未満の精子、200万個未満の精子、100万個未満の精子、50万個未満の精子、および10万個未満の精子。さらに、卵子の受精が、本発明の好ましい実施形態に従って実施され得、ここで、受精の成功レベルは、従来の子宮体人工授精プロセスに統計学的に匹敵し得る。統計学的に匹敵する成功レベルは、上記のように定義され得る。
【0302】
さらに、精子細胞は、哺乳動物種(本発明の代替的な実施形態において、ウシ、ウマまたはブタを含む)の雄から収集され得る。本発明の代替的な実施形態に従って、精子細胞は、上記のような、より受精を達成する可能性のあり得る細胞について、収集された細胞から選択され得る。
【0303】
従って、本発明の実施形態に従って、受精封じ込め要素(insemination containment element)が提供され、これは、好ましくは、細胞基底表面(特定の実施形態において、子宮内層、または好ましい実施形態に従って、子宮の血管形成されていない部分(例えば、子宮間膜または子宮筋層))、細胞基底表面に隣接する細胞被覆表面(特定の実施形態において、子宮内膜また子宮内層)、細胞基底表面と細胞被覆表面との間の実質的に包み込まれた領域(好ましい実施形態に従って、UTJの近傍に位置決めされる)、およびその種の雄由来の精子細胞、を含む。好ましい実施形態はまた、自然の受精と比較して少数の精子(その容量内に配置される)および精子が通過し得る精子放出要素(その容量に隣接する)を利用する。精子は、受精容量について、(おそらく)精巣上体起源について(でさえ)、または先に議論した任意の他の制限について、収集、選択され得る。精子放出要素は、図3に示されるように、子宮の子宮内膜表面に裂け目(breach)を含み得るか、または単に拡散などによって生じ得る。
【0304】
さらに、他の潜在的に独立した手順が、本発明に組み込まれ得、そしてなお、本発明の範囲内にあるとみなされ得る。このような手順としては、性徴によって精子細胞を選別することが挙げられ得、それによって、性選別人工受精サンプルを確立し、そして好ましい実施形態において、その哺乳動物についての自然の授精用量と比較して少ない精子数を使用して、低用量の性選択人工授精サンプルを確立することが挙げられ得る。さらに、精子細胞の保存または凍結、およびその後の解凍が、特定の実施形態(特に、ウマ、ウシおよびブタのような種々の哺乳動物に関して)において達成され得る。受精サンプルの沈着は、任意の様式で処理または吸引され得、UTJの陰窩またはひだに沈着され得、そしてその後の受精のための精子のいくつかの型の保存を提供し得る。子宮鏡に適合性の容量で適合性の媒体を利用する授精精子または授精サンプルの確立は、室温での精子またはサンプルの冷却をさらに提供し得る。遠心分離は、好ましくは、200×gで約5分間および800×gで約10分間、Percoll勾配によって実施され得る。好ましい実施形態に従って、より移動性の精子の濃縮は、開始濃度の約2倍未満への濃縮に制限され得る。詳細には、本発明において具体化される広範な概念および詳細な概念は、他の哺乳動物種(ウマ、ウシおよびブタを含む)に適用されることが理解される。最後に、子孫哺乳動物の産生に部分的に関する、本発明は、上記の方法クレームのいずれかに記載されるようなプロセスを利用して産生された動物の実施形態を開示するとみなされ得る。
【0305】
本発明の実施形態に従って、選別は、詳細には、哺乳動物種の雄からの精子細胞の収集、性特異的特徴に従う精子細胞の選別、選別された性特異的人工授精サンプルの確立、カテーテルへの選別された性特異的人工授精サンプルの配置を提供し、これらは、本明細書中に開示される本発明の種々の他の局面において、哺乳動物を産生する方法に組み込まれ得る。
【0306】
前述から容易に理解され得るように、本発明の基本概念は、種々の様式で具体化され得る。これは、適切な授精を達成するための授精技術および装置の両方を包含する。本出願において、授精技術は、記載される種々のデバイスによって達成されることが示された結果の一部として、および利用に特有の工程として、開示される。これらは、意図および記載されるように、これらのデバイスを利用した単なる自然の結果である。さらに、いくつかのデバイスが開示されるが、これらは、特定の方法を達成するのみならず、多くの様式で変更され得ることが理解されるべきである。重要なことに、前述の全てについて、これらの局面の全ては、本開示によって包含されることが理解されるべきである。
【0307】
本出願に含まれる議論は、基本的な説明として役立つことが意図される。読者は、特定の議論が明らかに全ての可能な実施形態を記載していないかもしれず;多くの代替物が暗示されていることを認識するべきである。この議論はまた、本発明の一般的な性質について十分に説明していないかもしれず、そして各々の特徴または要素が、実際に、より広い機能またはより多くの種々の代替的または等価的な要素をどのように表し得るか明示していないかもしれない。また、これらも、本明細書中に暗に含まれる。本発明は、デバイスに関する専門用語で記載されており、デバイスの各要素は、暗に機能を果たし得る。装置クレームが、これらの記載されたデバイスについて含まれるだけでなく、方法クレームおよびプロセスクレームもまた、本発明および各要素が果たし得る機能に関して含まれ得る。これらの説明も専門用語も、本特許出願に含まれる特許請求の範囲を限定することを意図されない。
【0308】
種々の変更が、本発明の本質から逸脱することなくなされ得ることもまた、理解されるべきである。このような変更もまた、説明中に暗に含まれている。これらもなお、本発明の範囲内にある。
【0309】
さらに、本発明および特許請求の範囲の種々の要素の各々もまた、種々の様式で達成され得る。本開示は、各々のこのようなバリエーション(任意の装置の実施形態、方法またはプロセスの実施形態の実施形態のバリエーション、またはこれらの任意の要素の単なるバリエーションでさえ)を包含することが理解されるべきである。特に、本発明の要素に関する開示に関して、各要素についての単語は、等価な装置用語または方法用語によって表わされ得る(たとえ、その機能または結果のみが同一であったとしても)ことが理解されるべきである。このような等価な用語、より広範な用語、またはより一般的な用語は、各々の要素または作用の説明に包含されるとみなされるべきである。このような用語は、本発明が権利付与される暗に広い範囲を明確にすることが所望される場合に、置換され得る。
【0310】
1つの例にすぎないが、全ての作用は、その作用を得るための手段としてか、またはその作用を生じる要素として表わされ得ることが理解されるべきである。同様に、開示される各々の物理的要素は、その物理的要素が促進する作用の開示を包含することが理解されるべきである。この最後の局面に関して、1つの例にすぎないが、「押し出し器(extruder)」との開示は、明確に議論されているか否かに関わらず、「押し出す」作用の開示を包含することが理解されるべきであり、そして逆に、「押し出す」作用の開示のみが存在する場合、このような開示は、「押し出し器」の開示および「押し出すための手段」の開示さえも包含することが理解されるべきである。このような変更および代替的な用語は、本明細書中に明確に含まれることが理解されるべきである。
【0311】
本特許出願において言及された法律、法令、規定または規則の任意の効果、または本特許出願において言及された特許、刊行物または他の引用文献は、参考として本明細書によって援用される。さらに、使用される各用語に関して、本出願におけるその利用が、このような解釈と矛盾しない限り、一般的な辞書の定義が、各用語および全ての定義について包含されることが理解され、ランダムハウスウェブスター大辞典(第2版)に含まれるような代替的な用語および同義語が、参考として本明細書中に援用されることが、理解される。しかし、上記の各々に関して、このような参考として援用される情報および記載が、この/これらの発明の特許化と矛盾するとみなされうる程度にまで、このような記載が、本出願人によってなされたものとして明らかにみなされるべきではない。
【0312】
従って、本出願人らは、少なくとも、i)本明細書中で開示および記載されている各々の授精デバイス、ii)開示および記載されている関連の方法、iii)これらのデバイスおよび方法の各々の、類似のバリエーション、等価なバリエーション、および暗黙のバリエーションさえも、iv)開示および記載される、示される各々の機能を達成するそれらの代替の設計、v)開示および記載されることを達成するために含まれる、示される各々の機能を達成するそれらの代替の設計および方法、vi)別個の独立した発明として示される各々の特徴、構成成分、および工程、vii)開示される種々のシステムまたは構成成分により増強される適用、viii)このようなシステムまたは構成成分により産生される得られる産生物、ならびにix)本明細書上記に実質的に記載される方法および装置ならびに付属の実施例のいずれかに関する方法および装置、ならびにx)開示される要素の各々の種々の組み合わせおよび変形、を権利請求するための支持を有することが理解されるべきである。
【0313】
さらに、使用される場合、一時的な句「〜を含む(包含する)」は、本明細書中で、従来の請求項の解釈に従って、「制限のない(オープンエンドの)」請求項を維持するために使用される。従って、文脈がそうでないことを要求しない限り、用語「〜を含む(包含する)(comprise)」またはそのバリエーション(comprisesまたはcomprising)は、記載される要素または工程あるいは要素または工程のグループの含有を含むことを意図するが、任意の他の要素または工程あるいは要素または工程のグループの排除を含むことを意図しない。このような用語は、出願人に最も広範な法的な許容を与えるように、それらの最も広範な形態で解釈されるべきである。
【0314】
以下の説明および請求項において使用される場合、用語「少なくとも1つ」は、この開示において、「少なくとも1つ」の語を含まない他の請求項または説明が、1つ以上の類似の要素をさらに含み得ないということを意味することを意図しないし、そのように使用されないこともまた注意すべきである。より具体的には、語「少なくとも1つ」は、請求される要素または工程とは別のさらなる要素または工程を有するデバイスまたは方法を本来含む「制限のない(オープンエンドの)」請求項を、さらなる要素を有するデバイスまたは方法がこのような請求項により網羅されない「限定的な(クローズドエンドの)」請求項に変更することを意図しないし、そのように使用されない。従って、使用される場合、一時的な句「含む(包含する)」の使用は、本明細書中で、従来の請求項の解釈に従って、「制限のない(オープンエンドの)」請求項を維持するために使用される。
【0315】
(I.特許文献)
【0316】
【表1】

【0317】
(II.他の文献(著者、表題、日付、関連頁等を含む))
【0318】
【表2】

【0319】

【図面の簡単な説明】
【0320】
【図1】図1は、本発明の1つの実施形態に従う、光学要素、カニューレ、カテーテルおよびシリンジの、部分的に分解した斜視図式図である。
【図2】図2は、哺乳動物種の雌性の生殖器官の図式表現および特に、本発明の1つの実施形態に従う人工授精の表現である。
【図3】図3は、本発明の包まれた人工授精の実施形態の拡大図式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書に記載される哺乳動物の雌の子宮鏡授精システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−93483(P2008−93483A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5039(P2008−5039)
【出願日】平成20年1月11日(2008.1.11)
【分割の表示】特願2002−531941(P2002−531941)の分割
【原出願日】平成13年1月24日(2001.1.24)
【出願人】(500308473)エックスワイ,インコーポレイテッド (17)