説明

雌型端子金具およびコネクタ

【課題】雌側ハウジング内において、雌型端子金具が挿抜される方向に振動することを抑制する。
【解決手段】雌側ハウジング40内に後方から収容され、雄型端子金具61と導通可能に接続される雌型端子金具20であって、雄型端子金具61の雄側接続部62が前方から後方に向かって内部に挿入される雌側接続部21と、雌側接続部21内に弾性変形可能に設けられ、前記雌側接続部内に設けられた弾性接触片27と、雌側接続部21に設けられ、雌側ハウジング40に形成された端子係止部44に後方から係止される被係止部29Aと、雌側接続部21に設けられ、雌側ハウジング40に設けられた受部46に後方から当接する当接部32とを備えているところに特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雌型端子金具およびコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、雌側ハウジング内に保持され、雄型端子金具に導通可能に接続される雌型端子金具として、特許文献1に記載のものが知られている。この雌型端子金具は、雄型端子金具に設けられた雄側接続部を内部に収容する雌側接続部を備えている。雌側接続部の内部には、弾性変形可能な弾性接触片が設けられており、雌側接続部内に雄側接続部が収容されると、雌側接続部の内面と弾性接触片によって、雄側接続部を挟持することで、雄型端子金具と雌型端子金具とが導通可能に接続される。また、雌側接続部における弾性接触片よりも奥部には、雄側接続部の挿入方向である前後方向と交差する方向に雄側接続部の先端部が振動することを規制する振動規制部が設けられており、この振動規制部が雄側接続部の先端部を支持することで、雌側接続部内において雄側接続部が前後方向と交差する方向に振動することを規制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−251741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、雌型端子金具は、通常、雌型端子金具に設けられた被係止部が雌側ハウジングに片持ち状に設けられた弾性変形可能な端子係止部によって後方から係止されることで、雌側ハウジング内に抜け止めされた状態に保持されている。端子係止部は、同端子係止部の基端部を支点に、端子係止部の前端部が円弧状を描くように弾性変形可能に構成されており、雌型端子金具の挿入過程で雌型端子金具との干渉により弾性変形し、雌型端子金具が正規に挿入されると弾性復帰することで、被係止部を後方から係止する。このため、雌型端子金具が正規位置まで挿入されて端子係止部が弾性復帰した状態では、雌型端子金具の被係止部と雌側ハウジングの端子係止部との間に前後方向の隙間が生じることになり、雌型端子金具の振動状況によっては、雌型端子金具が雌側ハウジング内において雌型端子金具の挿抜方向である前後方向に振動することがある。雌型端子金具が雌型端子金具の挿抜方向に振動すると、雄側接続部と弾性接触片との間で微摺動摩耗が生じ、雄側接続部と弾性接触片との間で接触抵抗が増大してしまう虞がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、雌側ハウジング内において、雌型端子金具が挿抜される方向に振動することを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、雌側ハウジング内に後方から収容され、雄型端子金具と導通可能に接続される雌型端子金具であって、前記雄型端子金具に設けられた雄側接続部が前方から後方に向かって内部に挿入される雌側接続部と、前記雌側接続部内に前記雄側接続部が挿入される前後方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられ、前記雌側接続部内に挿入された前記雄側接続部に押圧されて弾性的に接触することで前記雄側接続部と導通可能に接続される弾性接触片と、前記雌側接続部に設けられ、前記雌側ハウジング内に形成された端子係止部に後方から係止される被係止部と、前記雌側接続部に設けられ、前記被係止部が前記端子係止部に係止された状態で、前記弾性接触片が前記雄側接続部に押圧されることで、前記雌側ハウジングに設けられた受部に後方から当接する当接部とを備えているところに特徴を有する。
このような構成の雌型端子金具によると、雌側接続部の被係止部が雌側ハウジングの端子係止部に後方から係止されることで雌型端子金具が後方に移動することを規制され、弾性接触片が雄型端子金具の雄側接続部に押圧されて、当接部が受部に後方から当接することにより雌側接続部が前方に移動することを規制される。これにより、雌側ハウジング内において雌型端子金具が挿抜される前後方向に振動することを抑制することができる。
【0007】
また、本発明は、上記の雌型端子金具と、前記雌型端子金具を内部に収容する雌側ハウジングとを備えたコネクタとしてもよい。
このような構成によると、雌側ハウジング内において、雌型端子金具が挿抜される前後方向に振動することを抑制することができる。
【0008】
本発明の実施の態様として、以下の構成が好ましい。
前記当接部は、前記受部と弾性的に当接可能に形成されている構成としてもよい。このような構成によると、当接部を受部に弾性的に当接させることで、受部に対して当接部を隙間なく当接させることができる。
【0009】
前記雌側接続部は、前記雄側接続部に押圧された前記弾性接触片に押圧される弾性片を備えており、前記弾性片の一端には、前記被係止部が形成されており、前記弾性片の他端には、前記当接部が形成されている構成としてもよい。
このような構成によると、当接部が弾性接触片に形成されているものに比べて、当接部を受部に当接させた際に、弾性接触片の雄側接続部に対する付勢力への影響を抑制することができる。また、被係止部と当接部とが弾性片の両端に形成されているので、被係止部と当接部とが離れて形成さている場合に比べて、雌型端子金具が雌側ハウジング内において前後方向に移動する力をより確実に規制することができる。
【0010】
前記当接部は、前記雌側接続部の外面から突出可能に形成されており、前記弾性片が前記弾性接触片に押圧されることで、前記当接部が前記雌側接続部から突出して前記受部に当接する構成としてもよい。
このような構成によると、雌側接続部の外側に初めから当接部が突出して形成されている場合に比べて、雌側接続部が大型化することを抑制すると共に、当接部によって雌側ハウジング内を傷つけることを抑制することができる。
【0011】
前記弾性接触片は、前記弾性片を押圧する部分が密着曲げされている構成としてもよい。
このような構成によると、弾性片を押圧する部分の剛性を高くすることができる。これにより、弾性片を安定して押圧することができ、当接部を受部に確実に当接させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、雌側ハウジング内において、雌型端子金具が挿抜される方向に振動することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】雌型端子金具の側面図
【図2】同平面図
【図3】同正面図
【図4】図1の要部破断側面図
【図5】雌型端子金具と雄型端子金具とを接続する前の状態を示す要部破断断面図
【図6】雌型端子金具と雄型端子金具とが正規の接続状態に至り、被係止部が端子係止部に後ろから係止され、受部に当接部が後方から当接している状態を示す要部破断断面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態>
本発明の実施形態について、図1乃至図6を参照して説明する。
本実施形態は、電線Wの端末に接続された雌型端子金具20であって、防水型の雌側コネクタ10に適用した場合を例示している。
【0015】
雌側コネクタ10は、図5及び図6に示すように、電線Wの端末に固着された雌型端子金具20と、雌型端子金具20を内部に収容する雌側ハウジング40を備えて構成されている。
【0016】
雌型端子金具20は、導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成されている。また、雌型端子金具20は、雄側ハウジング60に設けられた雄型端子金具61が内部に挿入される雌側接続部21と、雌側接続部21の後方に形成されたワイヤバレル22及びインシュレーションバレル23とを備えて構成されている。
【0017】
雌側接続部21は、図1及び図5に示すように、前後方向に長い横長断面をなす角筒状に形成されている。雌側接続部21の天井板24の内面には、前後方向に長い二本のリブ25が幅方向に間隔を開けて叩き出し形成されており、雌側接続部21の底板26の前縁下部には、下方に弾性変形可能な弾性接触片27が設けられている。また、雌側接続部21における底板26の後部には、弾性接触片27よりも後方の位置に、底板26を上下方向に貫通する係止孔29が形成されている。
【0018】
弾性接触片27は、雌側接続部21の前縁下部から後方に向かうほど上方に延びて、その後端部が前方に向かって密着曲げされて密着部28とされ、密着部28から前方に向かうほど底板26に近づくように延びて、前端部が底板26に当接して形成されている。一方、雄型端子金具61には、タブ状の雄側接続部62が形成されており、雌側接続部21の前端開口から雄型端子金具61の雄側接続部62が雌側接続部21の内部に挿入されると、雄側接続部62が弾性接触片27を下方に押圧して、弾性接触片27が下方に弾性変形するようになっている。そして、雄側接続部62が弾性接触片27と二本のリブ25との間で弾性的に挟持されることで、図6に示すように、雌型端子金具20と雄型端子金具61とが導通可能に接続されるようになっている。
【0019】
ワイヤバレル22は、電線Wの被覆W1を皮剥ぎし、露出した芯線W2にかしめ圧着されることで、雌型端子金具20が電線Wに導通可能に接続されている。
インシュレーションバレル23は、電線Wの被覆W1の端末に外嵌されたゴム栓W3にかしめ圧着されることで、雌型端子金具20とゴム栓W3とが電線Wの端末に固定されている。
【0020】
雌側ハウジング40は、合成樹脂製であって、図5及び図6に示すように、雄側ハウジング60に設けられたフード状の雄側収容部63内に嵌合可能な嵌合部41を備えている。
【0021】
嵌合部41には、ゴムリング42が外嵌されている。ゴムリング42は、雌側ハウジング40と雄側ハウジング60とが嵌合され、嵌合部41が雄側収容部63内の正規の位置まで挿入されると、嵌合部41の外周面と雄側収容部63の内周面とに全周に亘って密着することで、嵌合部41と雄側収容部63の内面との間をシールするようになっている。
【0022】
嵌合部41の内部には、雌型端子金具20が収容される端子収容孔43が嵌合部41を前後方向に貫通して形成されている。
端子収容孔43の前端開口は、前方から雄型端子金具61の雄側接続部62が挿通可能とされ、端子収容孔43の後端開口は、後方から雌型端子金具20が挿入可能とされている。
【0023】
端子収容孔43の前部には、雌型端子金具20の雌側接続部21が適合して収容されるようになっており、端子収容孔43の前後方向略中央部には、端子収容孔43に収容された雌型端子金具20を後方に抜け止めする端子係止部44が形成されている。
【0024】
端子係止部44は、端子収容孔43の底面から前方へ片持ち状に延びて形成されており、端子係止部44の先端部には、雌型端子金具20の係止孔29に収容可能な係止突起45が上方に突出して形成されている。また、端子係止部44は、端子係止部44の基端部を支点に端子係止部44の自由端である先端部が下方に弾性変形可能に形成されている。このため、端子係止部44が弾性変形または弾性復帰すると、係止突起45は、円弧状の移動軌跡を描くようになっている。
【0025】
係止突起45は、端子収容孔43の後方から雌型端子金具20が挿入されると、雌型端子金具20の雌側接続部21と干渉する。さらに、雌型端子金具20が端子収容孔43に挿入されると、雌側接続部21によって係止突起45が下方に押圧されて端子係止部44が下方に弾性変形する。雌型端子金具20が端子収容孔43の正規の位置に至ると、係止突起45が雌側接続部21の係止孔29に収容されて端子係止部44が弾性復帰し、係止孔29の前端開口縁に形成された被係止部29Aが後方から端子係止部44によって係止されることで、雌型端子金具20が端子収容孔43に抜け止めされる。なお、端子係止部44が端子係止部44の基端部を支点に弾性変形することから、端子係止部44が弾性復帰した状態では、雌型端子金具20の被係止部29Aと雌側ハウジング40の端子係止部44との間には、前後方向の隙間が空くことになる。このため、雌型端子金具20は、端子収容孔43内で雌型端子金具20の挿抜方向である前後方向に僅かに移動可能となっている。
【0026】
端子収容孔43の後端開口の内側には、雌型端子金具20と共に電線Wに外嵌されたゴム栓W3が配され、ゴム栓W3が端子収容孔43の内周面に全周に亘って密着することで、端子収容孔43と電線Wとの間がシールされるようになっている。これにより、端子収容孔43は、嵌合部41に外嵌されたゴムリング42と、電線Wに外嵌されたゴム栓W3とによって、液密状にシールされている。
【0027】
さて、雌型端子金具20の雌側接続部21内には、係止孔29の前縁である被係止部29Aから前方に向かって山形状に折り返された弾性片30が形成されており、弾性片30の下方には、雌側接続部21の底板26を上下方向に貫通する貫通孔31が形成されている。
【0028】
弾性片30は、山形状の頭頂部30Aが弾性接触片27の密着部28の下方に配されるように形成されており、弾性接触片27が下方に弾性変形すると、弾性接触片27に上方から押圧され、弾性片30の先端部が貫通孔31を通して雌側接続部21の外面から外方に突出するように設定されている。また、弾性片30の先端部は、上方に向かって折り返されることで前後方向に弾性変形可能に形成された当接部32とされている。
【0029】
一方、雌側ハウジング40における端子収容孔43の底面には、端子係止部44の前方に受部46が形成されている。受部46は、端子係止部44と対向して形成されており、端子収容孔43に収容された雌側接続部21における貫通孔31の前縁の真下に配されている。このため、弾性片30の当接部32が雌側接続部21から外方に突出すると、受部46に後方から当接部32が当接し、当接部32が受部46を後方から弾性的に押圧するようになっている。
【0030】
本実施形態の雌型端子金具20は、上記のような構成であって、雌側ハウジング40と雄側ハウジング60とを嵌合させた際の作用効果を説明する。
まず、雌側ハウジング40と雄側ハウジング60とを向かい合わせに用意して、図5に示すように、雄側ハウジング60の雄側収容部63内に雌側ハウジング40の嵌合部41を嵌合させる。
【0031】
雄側収容部63内に嵌合部41が半分ほど嵌合されたところで、雄型端子金具61の雄側接続部62が端子収容孔43の前端開口から端子収容孔43に進入し、雄側接続部62と弾性接触片27が干渉する。さらに、両ハウジング40,60を嵌合させると、弾性接触片27が雄側接続部62に上方から押圧されて下方に弾性変形する。すると、弾性接触片27の密着部28が弾性片30の山形状の頭頂部30Aに当接して頭頂部30Aを下方に押圧することで、弾性片30が下方に弾性変形して弾性片30の当接部32が雌側接続部21の外面から外方に突出する。
【0032】
雌側接続部21から突出した当接部32は、雌側ハウジング40の受部46に後方から当接し、図6に示すように、受部46を後方から弾性的に押圧した状態となる。すなわち、雌側ハウジング40の端子係止部44が雌側接続部21の被係止部29Aを後方から係止して、雌側接続部21の当接部32が雌側ハウジング40の受部46を前方に押圧することで、雌側端子金具20が端子収容孔43内において前後方向に振動することを規制することができる。なお、両ハウジング40,60が正規に嵌合され、雄側収容部63内において嵌合部41が正規の位置に至ると、雄側接続部62は、弾性接触片27と二本のリブ25との間で弾性的に挟持されて雌型端子金具20と雄型端子金具61とが導通可能に接続される。
【0033】
以上のように、本実施形態によると、雌側ハウジング40と雄側ハウジング60とが正規の嵌合状態に至ると、端子収容孔43内において雌側端子金具20が前後方向に移動(振動)することを規制することができる。これにより、雄側接続部62と弾性接触片27との間で微摺動摩耗が生じることを抑制し、雄側接続部62と弾性接触片27との間で接触抵抗が増大することを抑制することができる。
また、本実施形態によると、弾性片30の当接部32が雌側ハウジング40の受部46に対して弾性的に当接することから、受部46と当接部32とを隙間なく当接させることができ、雄側接続部62と弾性接触片27との間で微摺動摩耗が生じることをさらに抑制することができる。
【0034】
また、本実施形態によると、弾性接触片27の密着部28は、密着曲げされて形成されているので、密着部28の剛性を高くすることができる。これにより、密着部28によって弾性片30を安定して押圧することができ、当接部32を受部46に確実に当接させることができる。
【0035】
また、本実施形態によると、雌型端子金具20を端子収容孔43に挿入する際には、当接部32が雌側接続部21内に収容されており、雄型端子金具61と雌型端子金具20とが導通可能に接続されることで、当接部32が雌側接続部21から突出した形態となるので、雌側接続部21が大型化することを抑制すると共に、雌型端子金具20を端子収容孔43内に収容する際に、当接部32によって端子収容孔43の内面を傷つけることを抑制することができる。
【0036】
ところで、弾性接触片の先端に当接部を一体に形成することで、弾性接触片の先端に形成された当接部を後方から雌側ハウジング40の受部46に当接させる構成も考えられるが、弾性接触片と当接部とが一体に形成されていると当接部が受部46に当接した際に、弾性接触片の雄側接続部62に対する付勢力に影響がでる虞がある。ところが、本実施形態によると、弾性接触片27と弾性片30とが雌側接続部21に別々に形成されていることから、当接部が弾性接触片に形成されているものに比べて、弾性接触片27の雄側接続部62に対する付勢力への影響を抑制することができる。
更に、被係止部29Aと当接部32とは、弾性片30の両端に形成されているので、被係止部と当接部とが離れて形成された雌側接続部に比べて、雌側接続部21が前後方向に移動する力をより確実に規制することができる。
【0037】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、弾性片30の先端部を屈曲させることで当接部32を受部46に対して弾性的に当接させる構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、弾性片の先端部に直線的に形成された当接部を後方から受部46に当接させる構成にしてもよい。
(2)上記実施形態では、弾性片30の両端部に被係止部29Aと当接部32を形成した構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、雌側接続部21の天井板24に被係止部を形成してもよい。
(3)上記実施形態では、弾性接触片27を密着曲げすることで密着部28の剛性を高くした構成としたが、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、密着部28の板厚を厚くすることで剛性を高くしてもよい。
【符号の説明】
【0038】
20:雌型端子金具
21:雌側接続部
27:弾性接触片
29A:被係止部
30:弾性片
32:当接部
40:雌側ハウジング
44:端子係止部
46:受部
61:雄型端子金具
62:雄側接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雌側ハウジング内に後方から収容され、雄型端子金具と導通可能に接続される雌型端子金具であって、
前記雄型端子金具に設けられた雄側接続部が前方から後方に向かって内部に挿入される雌側接続部と、
前記雌側接続部内に前記雄側接続部が挿入される前後方向と交差する方向に弾性変形可能に設けられ、前記雌側接続部内に挿入された前記雄側接続部に押圧されて弾性的に接触することで前記雄側接続部と導通可能に接続される弾性接触片と、
前記雌側接続部に設けられ、前記雌側ハウジング内に形成された端子係止部に後方から係止される被係止部と、
前記雌側接続部に設けられ、前記被係止部が前記端子係止部に係止された状態で、前記弾性接触片が前記雄側接続部に押圧されることで、前記雌側ハウジングに設けられた受部に後方から当接する当接部とを備えていることを特徴とする雌型端子金具。
【請求項2】
前記当接部は、前記受部と弾性的に当接可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の雌型端子金具。
【請求項3】
前記雌側接続部は、前記雄側接続部に押圧された前記弾性接触片に押圧される弾性片を備えており、
前記弾性片の一端には、前記被係止部が形成されており、前記弾性片の他端には、前記当接部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の雌型端子金具。
【請求項4】
前記当接部は、前記雌側接続部の外面から突出可能に形成されており、前記弾性片が前記弾性接触片に押圧されることで、前記当接部が前記雌側接続部から突出して前記受部に当接することを特徴とする請求項3記載の雌型端子金具。
【請求項5】
前記弾性接触片は、前記弾性片を押圧する部分が密着曲げされていることを特徴とする請求項3または請求項4記載の雌型端子金具。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の雌型端子金具と、
前記雌型端子金具を内部に収容する雌側ハウジングとを備えたコネクタ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2013−84374(P2013−84374A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221903(P2011−221903)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】