説明

雑音低減型データ検出のシステムおよび方法

本発明の様々な実施形態は、データ処理のシステムおよび方法を提供する。例えば、本発明のいくつかの実施形態は、雑音低減型データ処理回路を提供する。かかる回路は、セレクタ回路、サンプルセット平均回路およびデータ検出回路を含む。セレクタ回路は、選択制御信号に基づきサンプル出力として新サンプルセットまたは平均サンプルセットを提供する。サンプルセット平均回路は、新サンプルセットを受信し、平均サンプルセットを提供する。平均サンプルセットは、新サンプルセットの2つ以上のインスタンスに基づく。データ検出回路は、サンプル出力を受信し、サンプル出力に対してデータ検出アルゴリズムを実行し、選択制御信号およびデータ出力を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「Systems and Methods for Noise Reduced Data Detection」と題し、2008年11月20日にYangらが出願した米国特許出願第61/116,389号の優先権を主張するものである(非仮出願である)。前記仮特許出願の全体は、一切の目的において参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、情報の検出および/または復号を行うシステムおよび方法に関し、より具体的には、情報の検出および/または復号を行う際に雑音を低減するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
記憶システム、セルラ電話システムおよび無線伝送システムを含む様々なデータ転送システムがこれまでに開発されている。これらのシステムの各々において、データは送信者から受信者へ何らかの媒体を介して転送される。例えば、記憶システムでは、データは送信者(すなわち書き込み機能)から受信者(すなわち読み取り機能)へ記憶媒体を介して送信される。転送の有効性は、当該媒体から受信しているデータに表れる雑音の影響を受ける。場合によっては、下流データ検出プロセスを収束できない雑音レベルを受信信号が示すことがある。収束の可能性を高めるため、様々な既存のプロセスは、2つ以上の検出および復号の反復を利用する。しかし、このようにデータ検出能力を拡大しても、受信信号に含まれる雑音は依然として収束を妨げる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第61/116,389号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、少なくとも上記の理由により、データ処理の高度なシステムおよび方法が当分野で必要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、情報の検出および/または復号を行うシステムおよび方法に関し、より具体的には、情報の検出および/または復号を行う際に雑音を低減するシステムおよび方法に関する。
【0007】
本発明の様々な実施形態は、雑音低減型データ処理回路を提供する。かかる回路は、セレクタ回路、サンプルセット平均回路およびデータ検出回路を含む。セレクタ回路は、選択制御信号に基づきサンプル出力として新サンプルセットまたは平均サンプルセットを提供する。サンプルセット平均回路は、新サンプルセットを受信し、平均サンプルセットを提供する。平均サンプルセットは、新サンプルセットの2つ以上のインスタンスに基づく。データ検出回路は、サンプル出力を受信し、サンプル出力に対してデータ検出アルゴリズムを実行し、選択制御信号およびデータ出力を提供する。前記実施形態のいくつかの例は、セレクタ回路からのサンプル出力を記憶し、サンプル出力をデータ検出回路に提供するサンプルバッファを含む。特定の例では、サンプルセット平均回路は、サンプルバッファおよび加算回路を含む。加算回路は新サンプルセットをサンプル出力に加える。
【0008】
前記実施形態の様々な例では、サンプルバッファはディバイダ回路を含む。ディバイダ回路は、サンプル出力に含まれる新サンプルセットのインスタンス数でサンプル出力を分割し、ディバイダ回路の出力は、サンプル出力としてデータ検出回路に提供される。前記実施形態の他の例では、サンプル出力に含まれる新サンプルセットのインスタンス数は、2の累乗である。かかる例では、シフト回路は、サンプル出力に含まれる新サンプルセットのインスタンス数でサンプル出力を分割する。シフト回路の出力は、サンプル出力としてデータ検出回路に提供される。
【0009】
前記実施形態のいくつかの例では、新サンプルセットの初期インスタンスを処理する際にデータ検出回路が収束しないときに、サンプル出力として平均サンプルセットを選択するように選択制御信号がアサートされる。本発明の様々な実施形態において、データ検出回路は、チャネル検出器および低密度パリティチェック復号器を含む。チャネル検出器はサンプル出力を受信し、チャネル検出器の出力が低密度パリティチェック復号器に提供される。前記実施形態の特定の例では、データ検出回路は、ソフト/ハード決定バッファをさらに含む。データ出力は、ソフト/ハード決定バッファによって提供される。本発明のいくつかの実施形態では、データ検出回路は、低密度パリティチェック復号器が収束したか否かを示す表示を受信して選択制御信号をアサートする平均再試行論理回路をさらに含む。
【0010】
本発明の他の実施形態は、雑音低減型データ処理を実行する方法を提供する。かかる方法は、新サンプルセットの第1インスタンスを受信することと、当該新サンプルセットに対してデータ検出を実行することとを含む。データ検出が収束しない場合、新サンプルセットの第2インスタンスが受信され、サンプルセット平均が実行される。サンプルセット平均は、少なくとも新サンプルセットの第1インスタンスを新サンプルセットの第2インスタンスと合わせて、平均サンプルセットを作成することを含む。次いで、平均サンプルセットに対してデータ検出が実行される。前記実施形態の特定の例では、本方法は、新サンプルセットの第3インスタンスおよび第4インスタンスを受信することをさらに含む。
【0011】
本発明のさらに他の実施形態は、雑音低減型データ処理を選択的に実行するシステムを提供する。このシステムは、媒体から導出されるデータ入力を含む。このシステムは、セレクタ回路、サンプルセット平均回路およびデータ検出回路を含むデータ処理回路をさらに含む。セレクタ回路は、選択制御信号に基づきサンプル出力として新サンプルセットまたは平均サンプルセットを提供する。サンプルセット平均回路は、新サンプルセットを受信し、平均サンプルセットを提供する。平均サンプルセットは、新サンプルセットの2つ以上のインスタンスに基づく。データ検出回路は、サンプル出力を受信し、サンプル出力に対してデータ検出アルゴリズムを実行し、選択制御信号およびデータ出力を提供する。場合によっては、媒体は磁気記憶媒体である。他の例では、媒体は、例えば無線伝送媒体、有線伝送媒体または光伝送媒体などの伝送媒体である。
【0012】
この概要は、本発明のいくつかの実施形態の全般的な概略に過ぎない。本発明の多くの他の目的、特徴、利点および他の実施形態は、以下の「発明を実施するための形態」、添付の請求項および添付の図面により一層明らかになろう。
【0013】
本発明の様々な実施形態に関する一層の理解は、明細書の残り部分で説明される図を参照することにより可能になろう。図では、同じ参照番号は、いくつかの図を通じて同様の構成要素を指すために使用される。いくつかの例では、小文字からなるサブラベルが参照番号と結びつき、複数の同様の構成要素の1つを示す。既存のサブラベルを指定することなく参照番号に言及された場合、かかる複数の同様の構成要素すべてを指すことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の様々な実施形態による雑音低減フロントエンドを含むデータ処理回路を示す図である。
【図2】本発明の様々な実施形態による雑音低減フロントエンドを含む別のデータ処理回路を示す図である。
【図3】本発明の様々な実施形態によるデータ処理方式を示す流れ図である。
【図4】本発明の様々な実施形態による雑音低減フロントエンドを備える読み取りチャネルを含むデータ記憶システムである。
【図5】本発明のいくつかの実施形態による雑音低減フロントエンドを備える受信機を含むデータ伝送システムである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、情報の検出および/または復号を行うシステムおよび方法に関し、より具体的には、情報の検出および/または復号を行う際に雑音を低減するシステムおよび方法に関する。
【0016】
本発明の様々な実施形態は、転送データセットに関連する読み取り/書き込み雑音の影響を低減または除去するデータ処理回路を提供する。本発明のいくつかの実施形態では、雑音低減は選択的に利用される。かかる場合、雑音低減は一定の待ち時間を伴うことがある。雑音低減を選択的に可能にすることによって、待ち時間は必要な場合のみ生じる。本発明のいくつかの実施形態では、雑音低減は、所与のデータセットを乗算受信し、複数の読み取りを平均することによって実現する。この平均プロセスは、データセットの転送中に持ち込まれている可能性のあるデータ独立型の雑音を低減する傾向がある。次いで、平均データセットがデータ検出のために提供され、ここでは雑音軽減によりデータ検出プロセスが収束する可能性が高まる。いくつかの実施形態では、雑音低減機能は、平均されていないデータセットが収束に失敗した後に初めて選択される。
【0017】
図1を見ると、本発明のいくつかの実施形態によるデータ処理回路100が示されており、これは雑音低減フロントエンド回路105を含む。雑音低減フロントエンド回路105はマルチプレクサ回路120を含み、マルチプレクサ回路120は選択制御信号137に基づき新サンプル入力103と平均サンプル入力117との間で選択することができる。新サンプル入力103は、データセットの複数のサンプルを含む。場合によっては、新サンプル入力103は磁気記憶媒体から導出される。別の場合では、新サンプル入力103は伝送チャネルから導出される。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は、新サンプル入力103の様々な発生源があることを認識しよう。マルチプレクサ回路120は、選択済みサンプルセット(すなわち、新サンプル入力103または平均サンプル入力117)をサンプルバッファ125に提供する。サンプルバッファ125はサンプル出力127を選択的加算回路110に提供する。選択的加算回路110は、サンプルバッファ125から受信したサンプル出力127の複数のインスタンスを平均することによって平均サンプル入力117を生成する。イネーブル入力115は、新サンプル入力103を書き込むことによって選択的加算回路110の平均出力の再設定を制御する。
【0018】
また、サンプル出力127は、デジタル検出回路135に提供され、デジタル検出回路135は、サンプル出力127によって表される情報の復号および/または検出を行う。デジタル検出回路135は、当分野で知られている任意の検出/復号回路であってよい。例えば、デジタル検出回路135は、当分野で知られているように低密度パリティチェック復号器にデータを供給するチャネル検出器を含むことができる。別の例では、デジタル検出回路135は、当分野で知られているようにリード・ソロモン復号器にデータを供給するチャネル検出器を含むことができる。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は、本発明の様々な実施形態によるデジタル検出回路135を実施するために使用できる無数の復号器および/または検出器があることを認識しよう。デジタル検出回路135はデータ出力140を提供する。
【0019】
標準的な復号および検出の回路に加えて、デジタル検出回路135は、選択制御信号137およびイネーブル入力115を提供するように変更される。選択制御信号137およびイネーブル入力115は、所与のデータセットとの関係で雑音低減フロントエンド回路105の雑音低減処理を実施するか否か決定する。以下の擬似コードは、雑音低減フロントエンド回路105の処理を示している。
/* Setup Control of Noise Reduction Front End*/
If (Data Set Converged){
-provide Data Output 140;
-assert Select Control Signal 137 to select New Sample Input 103;
-assert Enable Input 115 to cause New Sample Input 103 to be written to Selective
adder circuit 110;
-reset Count }
Else {
/* No convergence after averaging attempted*/
If (previous failure to converge) {
-indicate non-retry error in Data Output 140;
-assert Select Control Signal 137 to select New Sample Input 103;
-assert Enable Input 115 to cause New Sample Input 103 to be written to
Selective adder circuit 110;
-reset Count }
/* No convergence, but averaging not yet attempted*/
Else {
-indicate retry error in Data Output 140;
-assert Select Control Signal 137 to select Averaged Sample Input 117;
-assert Enable Input 115 to cause averaging of Sample Output 127 with
New Sample Input 103 } }
/* Processing where data previously converged */
If (Select Control Signal is asserted to select New Sample Input 103) {
-select next data to be read as New Sample Input 103;
-provide New Sample Input 103 to Digital Detection Circuit 135;
-perform data detection and/or decoding }
/* Processing where data failed to converge */
Else {
/* Perform Averaging of Multiple Instances of Received Data Set*/
For (Count = 0 to Count = Defined Count) {
-select previously received data set to be re-read as New Sample Input 103;
-average New Sample Input 103 with Sample Output 127;
-write averaged value to Sample Buffer 125;
-increment Count }
-provide Averaged Sample Input 117 to Digital Detection Circuit 135;
-perform data detection and/or decoding }
【0020】
上記の擬似コードおよび図1に示す実施形態に沿って、デジタル検出回路135が収束する場合は常に、データ出力140が提供される。あるいは、雑音低減フロントエンド回路105の平均プロセスが使用されているが、デジタル検出回路135が収束しなかった場合、データ出力140は回復不能として示される。いずれの場合も、選択制御信号137が論理「1」としてアサートされ、新サンプル入力103が選択的加算回路110に書き込まれるようにイネーブル入力115がアサートされる。このセットアップでは、新サンプル入力103として示される次のデータセットが、マルチプレクサ120を介してサンプルバッファ125に受け渡され、次いで、デジタル検出回路135に直接受け渡され、検出および/または復号プロセスが実行されてデータ出力140が導出される。これを行うことによって、雑音低減フロントエンド回路105の機能が使用されて関連する待ち時間が発生する前に、各データセットの処理が試行される。こうして、必要ない場合は、所与のデータセットの複数のインスタンスを平均することに伴う待ち時間は発生しない。
【0021】
一方、平均されていないデータセットで処理する際にデジタル検出回路135が収束しない場合、データ出力140は、使用不能で回復可能性ありとして示される。この状況では、前に処理されたデータセットが複数回(すなわち、擬似コードの「Defined Count」に対応する回数)再読される。データセットは、再読されるたびに、データセットが読み取られた他の回数分と合わせて平均される。この平均プロセスは、再読されたデータセットをビット間隔ごとにすべて平均し、その結果、当初の受信データセットと同じ長さの平均データセットが生じる。この平均プロセスは、ランダム読み取り雑音(すなわち、データセットが示す非データ依存型の雑音)を低減または除去する。確定数または再読および平均が完了すると、平均サンプル入力117がマルチプレクサ120を介してサンプルバッファ125に提供され、次いで、デジタル検出回路135に提供され、検出および/または復号プロセスが実行されてデータ出力140が導出される。
【0022】
ハードディスク・ドライブシステムの一部としてデータ処理回路100が実装される場合、データ処理回路100の反復で処理されるデータセットは、データのセクタ全体に対応する。別の場合には、データセットはセクタ全体より短いことや長いことがある。特定の場合には、データセットは1つのセクタの一部および別のセクタの一部を含むことがある。一方、データ処理回路100がデータ通信システムの一部として実装される場合、所与のデータセットの長さを事前に定めることができる。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は処理可能な様々なデータ長があることを認識しよう。
【0023】
本発明の1つの特定の実施形態では、選択的加算回路110が加算回路として実装される。新サンプル入力103が選択的加算回路110に書き込まれるようにイネーブル入力115がアサートされると、加算回路は新サンプル入力103の各ビットをゼロに加える。これにより、選択的加算回路110に対する新サンプル入力103の書き込みが有効に行われる。あるいは、平均が実行されるようにイネーブル入力115がアサートされると、加算回路は新サンプル入力103をサンプル出力127にビット間隔ごとに加える。新サンプル入力103がサンプル出力127の別のインスタンスであるとき、1つのインスタンスにおける雑音は別のインスタンスにおける雑音をキャンセルするように機能し得る。平均出力117がサンプルバッファ125に書き込まれるとき、加算回路とサンプルバッファ125との組み合わせは累算器として機能する。デジタル検出回路135にサンプル出力127を提供する前に、累算値を追加サンプルの数で割り、平均を作成する。いくつかの実施形態では、サンプルバッファ125の一部としてディバイダを用いて、平均プロセスを終了させる。別の場合には、平均サンプルの数は2の累乗(すなわち2)である。こうした場合、サンプルバッファ125に組み込まれたシフト機能を使用して平均が得られ、ここではシフト量は平均サンプルの数に対応する。いくつかの実施形態では、平均は加重加算によって実行される。こうした場合、平均出力117および新入力103を、加重係数の合計が1に等しくなるような2つの加重係数で乗算する。平均出力117および新入力103の加重合計がサンプルバッファ125に書き込まれる。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は複数の新サンプル103を平均するために使用できる他の回路があることを認識しよう。
【0024】
図2を見ると、本発明のいくつかの実施形態によるデータ処理回路200が示されており、これは雑音低減フロントエンド回路205を含む。雑音低減フロントエンド回路205はマルチプレクサ回路220を含み、マルチプレクサ回路220は選択制御信号237に基づき新サンプル入力203と平均サンプル入力217との間で選択することができる。新サンプル入力203は、データセットの複数のサンプルを含む。場合によっては、新サンプル入力203は磁気記憶媒体から導出される。別の場合では、新サンプル入力203は伝送チャネルから導出される。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は、新サンプル入力203の様々な発生源があることを認識しよう。マルチプレクサ回路220は、選択済みサンプルセット(すなわち、新サンプル入力203または平均サンプル入力217)をサンプルバッファ225に提供する。サンプルバッファ225はサンプル出力227を選択的加算回路210に提供する。選択的加算回路210は、サンプルバッファ225から受信したサンプル出力227の複数のインスタンスを平均することによって平均サンプル入力217を生成する。イネーブル入力215は、新サンプル入力203を書き込むことによって選択的加算回路210の平均出力の再設定を制御する。
【0025】
また、サンプル出力227はチャネル検出器250に提供され、チャネル検出器250は検出処理を実行し、一連のハード出力およびソフト出力を低密度パリティチェック復号器260に提供する。当分野で知られているように、低密度パリティチェック復号器260は1つまたは複数のローカル反復264を実行することができ、ここで先行の低密度パリティチェックの結果をフィードバックしてさらなる低密度パリティチェックを実行する。場合によっては、当分野で知られているように、1つまたは複数のグローバル反復262を実行することができ、ここで先行の低密度パリティチェックの結果をフィードバックしてさらなるチャネル検出器250の反復および低密度パリティチェックを実行する。当分野で知られているように、低密度パリティチェック復号器260はデータ出力をソフト/ハード決定バッファ280に提供する。ソフト/ハード決定バッファ280はデータ出力240を提供する。
【0026】
標準的な復号回路機能に加えて、低密度パリティチェック復号器260は低密度パリティチェック復号器260が収束したか否かを示す。結果が収束した場合、収束標識268がアサートされる。そうでない場合、収束標識268がディアサートされる。平均再試行論理回路270は収束標識268を受信し、選択制御信号237およびイネーブル入力215を提供する。選択制御信号237およびイネーブル入力215は、所与のデータセットとの関係で雑音低減フロントエンド回路205の雑音低減処理を実施するか否か決定する。以下の擬似コードは、雑音低減フロントエンド回路205の処理を示している。
/* Setup Control of Noise Reduction Front End*/
If (Convergence Indicator is Asserted){
-provide Data Output 240;
-assert Select Control Signal 237 to select New Sample Input 203;
-assert Enable Input 215 to cause New Sample Input 203 to be written to Selective
adder circuit 210;
-reset Count }
Else {
/* No convergence after averaging attempted*/
If (previous failure to converge) {
-withhold Data Output 240;
-assert Select Control Signal 237 to select New Sample Input 203;
-assert Enable Input 215 to cause New Sample Input 203 to be written to
Selective adder circuit 210;
-reset Count }
/* No convergence, but averaging not yet attempted*/
Else {
-withhold Data Output 240;
-assert Select Control Signal 237 to select Averaged Sample Input 217;
-assert Enable Input 215 to cause averaging of Sample Output 227 with
New Sample Input 203 } }
/* Processing where data previously converged */
If (Select Control Signal is asserted to select New Sample Input 203) {
-select next data to be read as New Sample Input 203;
-provide New Sample Input 203 to Digital Detection Circuit 235;
-perform data detection and decoding }
/* Processing where data failed to converge */
Else {
/* Perform Averaging of Multiple Instances of Received Data Set*/
For (Count = 0 to Count = Defined Count) {
-select previously received data set to be re-read as New Sample Input 203;
-average New Sample Input 203 with Sample Output 227;
-write averaged value to Sample Buffer 225;
-increment Count }
-provide Averaged Sample Input 217 to Digital Detection Circuit 235;
-perform data detection and decoding }
【0027】
上記の擬似コードおよび図2に示す実施形態に沿って、低密度パリティチェック復号器260が収束する場合は常に、データ出力240が提供される。あるいは、雑音低減フロントエンド回路205の平均プロセスが使用されているが、低密度パリティチェック復号器260が収束しなかった場合、データ出力240は回復不能として示される。いずれの場合も、選択制御信号237が論理「1」としてアサートされ、新サンプル入力203が選択的加算回路210に書き込まれるようにイネーブル入力215がアサートされる。このセットアップでは、新サンプル入力203として示される次のデータセットが、マルチプレクサ220を介してサンプルバッファ225に受け渡され、次いで、チャネル検出器250に直接受け渡され、検出および/または復号プロセスが実行されてデータ出力240が導出される。これを行うことによって、雑音低減フロントエンド回路205の機能が使用されて関連する待ち時間が発生する前に、各データセットの処理が試行される。こうして、必要ない場合は、所与のデータセットの複数のインスタンスを平均することに伴う待ち時間は発生しない。
【0028】
一方、平均されていないデータセットで処理する際に低密度パリティチェック復号器260が収束しない場合、データ出力240は、使用不能で回復可能性ありとして示される。この状況では、前に処理されたデータセットが複数回(すなわち、擬似コードの「Defined Count」に対応する回数)再読される。データセットは、再読されるたびに、データセットが読み取られた他の回数分と合わせて平均される。この平均プロセスは、再読されたデータセットをビット間隔ごとにすべて平均し、その結果、当初の受信データセットと同じ長さの平均データセットが生じる。この平均プロセスは、ランダム雑音(すなわち、データセットが示す非データ依存型の雑音)を低減または除去する。確定数または再読および平均が完了すると、平均サンプル入力217がマルチプレクサ220を介してサンプルバッファ225に提供され、次いで、チャネル検出器250および低密度パリティチェック復号器260に提供され、検出および復号プロセスが実行されてデータ出力240が導出される。
【0029】
ハードディスク・ドライブシステムの一部としてデータ処理回路200が実装される場合、データ処理回路200の反復で処理されるデータセットはデータのセクタ全体に対応する。別の場合には、データセットはセクタ全体より短いことや長いことがある。特定の場合には、データセットは1つのセクタの一部および別のセクタの一部を含むことがある。一方、データ処理回路200がデータ通信システムの一部として実装される場合、所与のデータセットの長さを事前に定めることができる。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は処理可能な様々なデータ長があることを認識しよう。
【0030】
本発明の1つの特定の実施形態では、選択的加算回路210が加算回路として実装される。新サンプル入力203が選択的加算回路210に書き込まれるようにイネーブル入力215がアサートされると、加算回路は新サンプル入力203の各ビットをゼロに加える。これにより、選択的加算回路210に対する新サンプル入力203の書き込みが有効に行われる。あるいは、平均が実行されるようにイネーブル入力215がアサートされると、加算回路は新サンプル入力203をサンプル出力227にビット間隔ごとに加える。新サンプル入力203がサンプル出力227の別のインスタンスであるとき、1つのインスタンスにおける雑音は別のインスタンスにおける雑音をキャンセルするように機能し得る。平均出力217がサンプルバッファ225に書き込まれるとき、加算回路とサンプルバッファ225との組み合わせは累算器として機能する。チャネル検出器250および低密度パリティチェック復号器260にサンプル出力227を提供する前に、累算値を追加サンプルの数で割り、平均を作成する。いくつかの実施形態では、サンプルバッファ225の一部としてディバイダを用いて、平均プロセスを終了させる。別の場合には、平均サンプルの数は2の累乗(すなわち2)である。こうした場合、サンプルバッファ225に組み込まれたシフト機能を使用して平均が得られ、ここではシフト量は平均サンプルの数に対応する。また、いくつかの実施形態では、加重係数がプログラム可能で合計1になる状況で、新サンプル入力203およびサンプル出力227の加重合計を計算することによって平均が得られる。こうした場合、ディバイダは回避され、Yサンプルバッファ225に保存されるサンプルは、累算器およびディバイダを使用する場合よりもビット幅が小さいことがある。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は、複数の新サンプル203を平均するために使用できる他の回路があることを認識しよう。
【0031】
図3を見ると、流れ図300は本発明の様々な実施形態によるデータ処理方式を示している。流れ図300に沿って、確定情報セットに対応するデータが読み取られる(ブロック302)。これは、例えば、磁気記憶媒体からの情報を感知すること、および一連のデジタルサンプルとして当該情報を提供することを含んでよい。こうしたデータサンプルは新サンプル入力として受信される(ブロック304)。受信された新サンプル入力はバッファリングされ(ブロック306)、新規受信データサンプルに対してデータ検出プロセスが実行される(ブロック308)。当分野で知られているデータ検出/復号プロセスによりデータ検出プロセスを実行することができる。ある特定の場合にはデータ検出プロセスは、当分野で知られているように低密度パリティチェック復号プロセスの前にチャネル検出プロセスを実行することを含む。
【0032】
データ検出プロセスが収束したか否かが判断される(ブロック310)。データ検出プロセスが収束した場合(ブロック310)、出力としてデータ出力が提供される(ブロック350)。次いで、次の確定情報セットに対応するデータが読み取られ(ブロック302)、次のデータ入力を対象にブロック304〜310のプロセスが繰り返される。
【0033】
あるいは、データ検出プロセスが収束しなかった場合(ブロック310)、確定データセットに対応するデータが再読される(ブロック322)。これは、例えば、前に読み取られた同じデータセットに対してブロック302と同じプロセスを実行することを含んでよい。この新規読み取りデータセットは、当初読み取られたデータセットと合わせて(または2番目もしくはそれより後の読み取りの平均データセットと合わせて)平均され(ブロック324)、結果として生じた平均がサンプルバッファに保存される(ブロック326)。次いで、プログラム化された数の再読がすべて平均されているか否か判断される(ブロック328)。プログラム化された数の再読が完了していない場合(ブロック328)、確定情報セットが改めて再読され(ブロック322)、新規読み取りデータサンプルを対象にブロック324〜328のプロセスが繰り返される。
【0034】
あるいは、プログラム化された数の再読が平均に組み込まれている場合(ブロック328)、平均サンプルに対してデータ検出プロセスが実行される(ブロック330)。このデータ検出プロセスは、プロセスへの入力が平均サンプルセットである点を除いて、ブロック308との関係で前述したのと同じデータ検出プロセスである。データ検出プロセスが収束したか否かが判断される(ブロック332)。データ検出プロセスが収束した場合(ブロック332)、出力としてデータ出力が提供される(ブロック350)。次いで、次の確定情報セットに対応するデータが読み取られ(ブロック302)、次のデータ入力を対象にブロック304〜310のプロセスが繰り返される。あるいは、データ検出プロセスが収束しなかった場合(ブロック332)、エラーが示される(ブロック334)。次いで、次の確定情報セットに対応するデータが読み取られ(ブロック302)、次のデータ入力を対象にブロック304〜310のプロセスが繰り返される。
【0035】
図4を見ると、本発明の様々な実施形態によるデータ記憶システム400が示されている。データ記憶システム400は、例えばハードディスク・ドライブであってよい。データ記憶システム400は、雑音低減フロントエンドを備える読み取りチャネル410を含む。組み込まれる雑音低減フロントエンドは、受信信号に表れる雑音を低減することができる任意の雑音低減フロントエンドであってよい。本発明のいくつかの実施形態では、読み取りチャネル410は、図1との関係で上述したものと同様に実装される。読み取りチャネル410は、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476およびプリアンプ430を介してディスクプラッタ478から得られる情報を受信する。また、データ記憶システム400は、インタフェース制御装置420、ハードディスク制御装置466およびモータ制御装置468およびスピンドルモータ472を含む。インタフェース制御装置420は、ディスクプラッタ478との間のデータのアドレス指定およびタイミングを制御する。ディスクプラッタ478のデータは、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476がディスクプラッタ478に適切に位置付けられている場合に当該アセンブリによって検出可能な磁気信号群からなる。典型的な読み取り処理では、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476は、ディスクプラッタ478の所望のデータトラックに、モータ制御装置468によって適正に位置付けられる。モータ制御装置468は、ハードディスク制御装置466の指示に基づき、ディスクプラッタ478で読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476を適切なデータトラックに移動することによって、ディスクプラッタ478との関係で読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476を位置付けるとともに、スピンドルモータ472を駆動する。スピンドルモータ472は、所定の回転速度(RPM)でディスクプラッタ478を回転する。
【0036】
読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476が適切なデータトラックに隣接して位置付けられると、ディスクプラッタ478がスピンドルモータ472によって回転する中、ディスクプラッタ478のデータを表す磁気信号が読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476によって感知される。感知された磁気信号は、ディスクプラッタ478の磁気データを表す連続微小アナログ信号として提供される。この微小アナログ信号は、読み取り/書き込みヘッドアセンブリ476からプリアンプ430を介して読み取りチャネルモジュール410に転送される。プリアンプ430は、ディスクプラッタ478からアクセスされる微小アナログ信号を増幅するよう動作可能である。また、プリアンプ430は、ディスクプラッタ478に書き込まれる予定の読み取りチャネルモジュール410からのデータを増幅するよう動作可能である。次いで、読み取りチャネルモジュール410は、受信アナログ信号を復号しデジタル化して、ディスクプラッタ478に当初書き込まれた情報を再作成する。図1との関係で上述したように、データが収束しない場合、データを複数回再読することができ、次いで再読データの平均を復号しデジタル化することができる。復号データは読み取りデータ403として受信回路に提供される。書き込み処理は、前述の読み取り処理とほぼ反対で、書き込みデータ401が読み取りチャネルモジュール410に提供される。次いでこのデータは符号化され、ディスクプラッタ478に書き込まれる。
【0037】
図5を見ると、本発明の1つまたは複数の実施形態による、選択的フロントエンド雑音低減回路を備える受信機595を含む通信システム591が示されている。通信システム591は、当分野で知られているように、転送媒体597を介して符号化情報を送信するよう動作可能な送信機593を含む。この符号化データは、受信機595が転送媒体597から受信する。受信機595は、図1との関係で上述したものと同様のデータ処理システムを組み込んでおり、転送情報を復号するよう動作可能である。転送媒体を介した転送が受信データにあまりにも多くの雑音をもたらす場合、受信機595のデータ検出プロセスは、意図する情報を導出できないことがある。かかる場合、1つまたは複数の追加情報送信を送信機593に要求することができる。これらは当初受信したものと合わせて平均され、それにより送信における非データ依存型の雑音が平均化される。次いで、この平均信号は受信機595のデータ復号プロセスを使用して再処理される。転送媒体597は、それだけには限らないが、有線インタフェース、光インタフェース、無線インタフェースおよび/またはこれらの組み合わせなどを含む、情報を転送する任意の媒体であってよいことに留意すべきである。本明細書で行われる開示に基づき、当業者は、欠陥を含んでいる可能性があり、本発明の様々な実施形態との関係で利用できる様々な媒体があることを認識しよう。
【0038】
結論として、本発明は雑音低減型のデータの復号および/または検出を実行する新しいシステム、デバイス、方法および仕組みを提供する。本発明の1つまたは複数の実施形態について詳細に説明してきたが、本発明の精神と異なることのない様々な変形、修正、同等物があることが当業者には明らかであろう。例えば、本発明の1つまたは複数の実施形態を、様々なデータ記憶システムおよびデジタル通信システム、例えば、テープ録音システム、光ディスクドライブ、無線システム、デジタル加入者回線システムなどに適用することができる。したがって、上記の説明を、添付の請求項によって定められる本発明の範囲を限定するものと受け止めるべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雑音低減型データ処理回路であって、
選択制御信号に基づきサンプル出力として新サンプルセットまたは平均サンプルセットを提供するセレクタ回路と、
前記新サンプルセットを受信し、前記新サンプルセットの2つ以上のインスタンスに基づく前記平均サンプルセットを提供するサンプルセット平均回路と、
前記サンプル出力を受信し、前記サンプル出力に対してデータ検出アルゴリズムを実行し、前記選択制御信号およびデータ出力を提供するデータ検出回路と
を含む回路。
【請求項2】
前記セレクタ回路からの前記サンプル出力を記憶して前記サンプル出力を前記データ検出回路に提供するサンプルバッファをさらに含む、請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記サンプルセット平均回路が、
前記セレクタ回路からの前記サンプル出力を記憶して前記サンプル出力を前記データ検出回路に提供するサンプルバッファと、
前記新サンプルセットを前記サンプル出力に加える加算回路と
を含む、請求項1に記載の回路。
【請求項4】
前記サンプルバッファがディバイダ回路を含み、前記ディバイダ回路が前記サンプル出力を、前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットのインスタンス数で割り、前記ディバイダ回路の出力が前記サンプル出力として前記データ検出回路に提供される、請求項3に記載の回路。
【請求項5】
前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットのインスタンス数が、2の累乗であり、シフト回路が、前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットの前記インスタンス数で前記サンプル出力を割り、前記シフト回路の出力が、前記サンプル出力として前記データ検出回路に提供される、請求項3に記載の回路。
【請求項6】
前記新サンプルセットの初期インスタンスを処理する際に前記データ検出回路が収束しないときに、前記サンプル出力として前記平均サンプルセットを選択するよう前記選択制御信号がアサートされる、請求項1に記載の回路。
【請求項7】
前記データ検出回路が、
チャネル検出器と、
低密度パリティチェック復号器と
を含み、前記チャネル検出器が前記サンプル出力を受信し、前記チャネル検出器の出力が前記低密度パリティチェック復号器に提供される、請求項1に記載の回路。
【請求項8】
前記データ検出回路がソフト/ハード決定バッファをさらに含み、前記データ出力が前記ソフト/ハード決定バッファにより提供される、請求項7に記載の回路。
【請求項9】
前記データ検出回路が平均再試行論理回路をさらに含み、前記平均再試行論理回路が、前記低密度パリティチェック復号器が収束したか否かを示す表示を受信し、前記平均再試行論理回路が前記選択制御信号をアサートする、請求項7に記載の回路。
【請求項10】
雑音低減型データ処理を実行する方法であって、
新サンプルセットの第1インスタンスを受信することと、
前記新サンプルセットに対してデータ検出を実行することであって、前記データ検出が収束しなかったことと、
前記新サンプルセットの第2インスタンスを受信することと、
少なくとも前記新サンプルセットの前記第1インスタンスを前記新サンプルセットの前記第2インスタンスと合わせて平均サンプルセットを作成することを含むサンプルセット平均を実行することと、
前記平均サンプルセットに対してデータ検出を実行することと
を含む方法。
【請求項11】
前記データ検出がチャネル検出および低密度パリティチェック復号を実行することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記新サンプルセットの第3インスタンスを受信することと、
前記新サンプルセットの第4インスタンスを受信することと
をさらに含み、
前記サンプルセット平均が、前記新サンプルセットの前記第1インスタンス、前記新サンプルセットの前記第2インスタンス、前記新サンプルセットの前記第3インスタンスおよび前記新サンプルセットの前記第4インスタンスを加算することと、4で割って前記平均サンプルセットを作成することとを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
雑音低減型データ処理を選択的に実行するシステムであって、
媒体から導出されるデータ入力と、
データ処理回路と
を含み、前記データ処理回路が、
選択制御信号に基づきサンプル出力として新サンプルセットまたは平均サンプルセットを提供するセレクタ回路と、
前記新サンプルセットを受信し、前記新サンプルセットの2つ以上のインスタンスに基づく前記平均サンプルセットを提供するサンプルセット平均回路と、
前記サンプル出力を受信し、前記サンプル出力に対してデータ検出アルゴリズムを実行し、前記選択制御信号およびデータ出力を提供するデータ検出回路と
を含む、システム。
【請求項14】
前記媒体が磁気記憶媒体である、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記媒体が伝送媒体である、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記伝送媒体が、無線伝送媒体、有線伝送媒体および光伝送媒体からなる群から選択される、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記サンプルセット平均回路が、
前記セレクタ回路からの前記サンプル出力を記憶して前記サンプル出力を前記データ検出回路に提供するサンプルバッファと、
前記新サンプルセットを前記サンプル出力に加える加算回路と
を含む、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記サンプルバッファがディバイダ回路を含み、前記ディバイダ回路が、前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットのインスタンス数で前記サンプル出力を割り、前記ディバイダ回路の出力が前記サンプル出力として前記データ検出回路に提供される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットのインスタンス数が、2の累乗であり、シフト回路が、前記サンプル出力に含まれる前記新サンプルセットの前記インスタンス数で前記サンプル出力を割り、前記シフト回路の出力が、前記サンプル出力として前記データ検出回路に提供される、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記新サンプルセットの初期インスタンスを処理する際に前記データ検出回路が収束しないときに、前記サンプル出力として前記平均サンプルセットを選択するよう前記選択制御信号がアサートされる、請求項13に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2012−509549(P2012−509549A)
【公表日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−537440(P2011−537440)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【国際出願番号】PCT/US2009/040986
【国際公開番号】WO2010/059264
【国際公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【出願人】(508243639)エルエスアイ コーポレーション (124)
【Fターム(参考)】