説明

難燃性熱可塑性エラストマー組成物、シート材及び被覆電線

【課題】 本発明は、電線の被覆材として優れた特性を有する難燃性熱可塑性エラストマー組成物を提供するものである
【解決手段】 かゝる本発明は、(A)JISK6253の硬さ試験による硬さがA75/10/s以下でヤング率が2.0N/mm2 以上のスチレン系エラストマ100質量部と、(B)0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物50〜93質量部と、(C)マレイン酸変性したスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン系エラストマ3.5〜8.0質量部とからなり、かつ前記(B)金属水和物に対して(D)有機過酸化物を0.001〜0.15質量%添加する難燃性熱可塑性エラストマー組成物にあり、この配合により、優れた特性が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆材として用いて有用な難燃性熱可塑性エラストマー組成物、シート材及び被覆電線に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用の内装材、建材、日用品などには、軟質塩化ビニル樹脂組成物が広く使用されている。この軟質塩化ビニル樹脂組成物は、安価で加工性に優れ、可塑剤の添加量により柔軟性を自在に変化させることができ、さらには、自己消化性で機械的特性も比較的良好であるなどの利点がある。
【0003】
しかし、軟質塩化ビニル樹脂組成物の場合、可塑剤の移行に起因するそれ自体の脆化や周辺部位の汚染などの問題がある。また、ハロゲンである塩素を含むことから、これを、廃棄時、焼却処分すると、有害なダイオキシンなどの有機化合物が発生する。さらに、安定剤として、環境汚染の恐れがある鉛化合物を使用する必要があるという問題もある。
【0004】
そこで、このような軟質塩化ビニル樹脂組成物の代替材料として、塩素などのハロゲンを含まない柔軟なゴム材料などが種々提案されている。この柔軟なゴム材料は、通常架橋することで成形し、使用している。
【0005】
この種の代替材料の一例として、架橋せずに優れた物性や耐熱性を持つポリプロピレン(PP)などの結晶性樹脂と柔軟性に富むエチレン・プロピレンゴム(EPゴム)などをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物も提案されている。
【0006】
しかし、このEPゴムをブレンドした熱可塑性エラストマー組成物の場合、その柔軟性を向上させるため、EPゴムのブレンド割合を増やすと、物性や耐熱性、耐油性などが低下し、また、材料のブロッキングする性質が強くなり、取り扱いが難しくなり、実用性が失われるという問題があった。
【0007】
一方、別な代替材料として、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン(SEBS)に代表されるスチレン系エラストマーを含む組成物も提案されている。このスチレン系エラストマーは、スチレン含量が増加するほど強靱となり、耐熱性も優れた材料である。
【特許文献1】特開2003−313235号公報
【特許文献2】特開平10−237267号公報
【特許文献3】特開2003−277573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上述したスチレン系エラストマーの場合、水酸化マグネシュムなどの難燃剤である金属水和物を配合すると、その配合量が多くなると、耐外傷性や柔軟性が低下するため、例えば、電線被覆材として使用できないという問題があった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、スチレン系エラストマーをベース樹脂として、用途によって必要とされる種々の特性(引張強度、破断伸び、硬度、加熱変形率、ブロッキング性、難燃性、耐外傷性)に優れた難燃性熱可塑性エラストマー組成物、シート材及び被覆電線を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の本発明は、(A)JISK6253の硬さ試験による硬さがA75/10/s以下でヤング率が2.0N/mm2 以上のスチレン系エラストマ100質量部と、(B)0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物50〜93質量部と、(C)マレイン酸変性したスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン系エラストマ3.5〜8.0質量部とからなり、かつ前記(B)金属水和物に対して(D)有機過酸化物を0.001〜0.15質量%添加することを特徴とする難燃性熱可塑性エラストマー組成物にある。
【0011】
請求項2記載の本発明は、前記請求項1記載の難燃性熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とするシート材にある。
【0012】
請求項3記載の本発明は、前記請求項1又は2記載の難燃性熱可塑性エラストマー組成物が被覆されてなることを特徴とする被覆電線にある。
【発明の効果】
【0013】
本発明の難燃性熱可塑性エラストマー組成物によると、難燃剤の金属水和物の添加量を比較的多くしても、金属水和物の表面修飾剤(処理剤)や他の添加剤との相互作用により、必要とされる種々の特性(引張強度、破断伸び、硬度、加熱変形率、ブロッキング性、難燃性、耐外傷性)を維持できる優れた組成物が得られる。
【0014】
本発明のシート材及び被覆電線によると、上記本発明の難燃性熱可塑性エラストマー組成物を用いることで、優れたシート材及び被覆電線が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の難燃性熱可塑性エラストマー組成物(以下難燃性組成物と記す)において、主成分のベース樹脂である(A)スチレン系エラストマーは、JISK6253の硬さ試験による硬さがA75/10/s以下、かつヤング率が2.0N/mm2 以上の特性を持ち、強靱でしかも適度な柔軟性を持ったエラストマーである。
本発明において好適な(A)スチレン系エラストマーの具体例としては、旭化成社製、L605(商品名)などが挙げられる。この(A)スチレン系エラストマーにおいて、JISK6253の硬さ試験による硬さがA75/10/sよりも高いと、得られる難燃性組成物が硬くなり、柔軟性が不十分になる。またヤング率が2.0N/mm2 未満であると、得られる難燃性組成物の強靱性が不十分となる。
【0016】
本発明の難燃性組成物に難燃剤として配合される(B)0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどを挙げることができる。その添加量は、(A)スチレン系エラストマー100質量部に対して、50〜93質量部の範囲とする。
【0017】
通常、難燃剤の金属水和物を多く添加すれば、より高い難燃性が得られる一方、組成物が硬くなり、強度や柔軟性が失われる傾向となる。
このため、本発明では、金属水和物として、0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾したものを用いてある。この表面修飾により、金属水和物の樹脂に対する分散性が改善せれ、非表面修飾の場合に比較して、より多くの添加量としても、組成物の強度や柔軟性の低下を低減させる効果が得られる。勿論、添加量の増量により、より高い難燃性が得られる。
【0018】
ここで、β−カルボキシアクリル酸アルキルの金属水和物に対する添加を、0.1〜5質量%としたのは、0.1質量%未満では、少な過ぎて分散性の改善効果が得られず、逆に5.0質量%を超えると、多過ぎてブロッキング性が強くなるからである。
このβ−カルボキシアクリル酸アルキルとしては、ルーブリゾール社製のSOLPLUS800などを挙げることができる。
【0019】
このような表面修飾された金属水和物の場合、上記したように、(A)スチレン系エラストマー100質量部に対して、50〜93質量部の範囲とすることができる。この範囲は、非表面修飾の金属水和物の場合に比較して、多くより高い難燃性が得られる。
勿論、50質量部未満では、所望の難燃性が得られず、93質量部を超えると、柔軟性が失われ、また、耐外傷性も低下するようになる。
この表面修飾した金属水和物としては、アルベマール社製のH10などを挙げることができる。
【0020】
本発明の難燃性組成物に難燃剤として配合される(C)マレイン酸変性したスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン系エラストマ(SEBS)は、(A)スチレン系エラストマーとの相溶性に優れており、その添加によって難燃性組成物の耐外傷性を向上させるためのものである。
【0021】
そして、このマレイン酸変性のSEBSの添加量は、(A)スチレン系エラストマー100質量部に対して、3.5〜8.0質量部の範囲とする。3.5質量部未満では、所望の耐外傷性の向上効果が得られず、また、加熱変形率の低下ともなる。逆に、8.0質量部を超えると、多過ぎてブロッキング性が強くなる。また、このSEBSの場合、添加量が多くなると、組成物の流動性が低下し、押し出し加工がしづらくなり、金属との密着が強くなり口出しにくくなる問題もある。
この(C)マレイン酸変性のSEBSとしては、例えば、三菱化学社製のラバロンなどを挙げることができる。なお、このSEBSも、ヤング率1.0N/mm2 以下の柔軟なものの使用が好ましい。
【0022】
本発明の難燃性組成物においては、(B)金属水和物の添加時、これに対して、(D)有機過酸化物を0.001〜0.15質量%添加する。この有機過酸化物は、樹脂と金属水和物との間でカップリングを形成することにより、組成物の強度の向上や加熱変形率、耐外傷性の向上が期待できる。
【0023】
この有機過酸化物の添加量は、(A)スチレン系エラストマー100質量部に対して、0.001〜0.15質量%の範囲とする。0.001質量%未満では、所望の特性が得られない。即ち、組成物の強度や加熱変形率、耐外傷性などの低下を招く。一方、0.15質量%を超えると、多過ぎてブロッキング性が強くなり、好ましくない。この(D)有機過酸化物としては、例えば、化薬アクゾ社製のCOINOC−225などを挙げることができる。
【0024】
本発明の難燃性組成物には、必要により、さらに他の添加剤を適宜配合することができる。例えば、プロセスオイル、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、耐電防止剤、着色剤などである。プロセスオイルとしては、パラフィン系油、ナフテン系油などの中から選択でき、特に(A)スチレン系エラストマーと相溶しやすいプロセスオイルの使用が望ましい。この添加により、組成物の流動性を改善することができる。この好適なものとしては、例えば、日本サン石油社製のサンパー2280(商品名、パラフィン系オイル)などが挙げられる。
【0025】
本発明の難燃性組成物は、上記した各材料を溶融混練機により混練して製造される。
ここで、用いる混練機としては、バンバリーミキサー、ニーダー、ミキシングロール、押出混練機(一軸、二軸)などが好適である。混練温度は160℃〜230℃程度が好ましい。混練後は1〜3mm程度の粒状(ペレット)、シート状、管状などの適宜な形状に加工することができる。
【0026】
難燃剤の金属水和物をβ−カルボキシアクリル酸アルキルで表面修飾する方法としては、湿式法と乾式法がある。
【0027】
湿式法の場合、例えば、エチル(メチル)アルコール又は酢酸ブチル中に分散させた金属水和物の水酸化マグネシウムに対して、0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルを添加し、ヘンシェルミキサーなどを用いて攪拌処理を行い、その後、60〜80℃にて乾燥させ、粉砕することで得られる。また、水酸化マグネシウムに対して、β−カルボキシアクリル酸アルキルを水中で修飾させることもできる。この際は、分散剤として、例えば、極性の高いポリエステル系分散剤(例えばSOLPLUS27000:商品名、ソープリゾール社製)などを水100に対して、1〜10質量%添加したものを用いるとよい。これらを、上記と同様、ヘンシェルミキサーなどを用いて攪拌処理を行い、その後、60〜80℃にて乾燥させ、粉砕することで得られる。
【0028】
さらに、乾式法の場合は、水酸化マグネシウムに対して、β−カルボキシアクリル酸アルキルをスプレーなどにより、吹き付けて修飾させることにより得られる。この場合、粉砕処理を行うと、粒子径の揃った均一なパウダー状のものが得られる。
これらの他に、バンバリーミキサー、ニーダーなどのバッチ式混練機で混練する場合、β−カルボキシアクリル酸アルキルを液状の添加物として、同時に添加して、混練することで、水酸化マグネシウムを表面修飾することもできる。
【0029】
次に、本発明の難燃性組成物は、その用途は特に限定されないが、例えば、上記1〜3mm程度のペレット化としたものを用いて、シート材として押出成形したり、電線の絶縁被覆として押出成形することができる。これにより、本発明の目的とするシート材や、被覆電線が得られる。
【0030】
〈実施例、比較例〉
表1及び表2中に示す配合組成の通り、各材料を配合し、バンバリーミキサーにより180℃で4分間溶融混練し、得られた混合材料をプレス装置によりシート状に成形し、表1に示す実施例1〜12及び表2に示す比較例1〜12の各シート試験片をそれぞれ作製した。これらのシート試験片について、以下の評価項目(1)〜(7)の試験を行った。結果を表3及び表4に示す。なお、表1及び表2の配合で、(A)スチレン系エラストマの添加量は100質量部、(B)β−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物、及び(C)マレイン酸変性のSEBSの数値は、質量部を示す。
【0031】
[評価項目と判定基準]
(1)引張強度:
JISC3005に準じて測定した。例えば、被覆電線用の被覆材としては、引張強度10MPa以上が望ましい。
(2)破断伸び:
JISC3005に準じて測定した。例えば、被覆電線用の被覆材としては、破断伸び350%以上が望ましい。
(3)硬度(硬さ):
JISK6253の硬さ試験により、標準試験片についてデュロメータA硬さ(10秒値)を測定した。硬度の数値は「A硬度/10/s」を表す。本発明の難燃性組成物は、硬度(JISK6253 デュロメータA)80以下の柔軟性のものが望ましい。
(4)加熱変形率:
JISC3005に準じて測定した。変形率40%以下を合格(〇)とし、これを超えるものを不合格(×)とした。
(5)ブロッキング性:
厚さ1mmのシートを重ね合わせ、100g/cm2の荷重を乗せ、40℃で1日放置したものを、幅1cmの短冊状にし、常温で90°ピール荷重を測定した。引張速度100mm/minで引張を行い100g/cm以下でピールできるものを合格(〇)、それよりもピール力の強いものを不合格(×)とした。
(6)燃焼性:
厚さ1mmで、UL94HBに規定される水平燃焼性試験の合否により判定した。即ち、UL94HBの規定を満たすものを合格(〇)とし、これを満たさないものを不合格(×)とした。
(7)耐外傷性:
先端の半径が0.5mmであるダイヤモンド製の圧指に荷重100gを印加して、移動速度100mm/minで移動させてシート試験品を傷つけ、白化の有無を肉眼で観察し、合否を判定した。即ち、白化のないものを合格(〇)とし、白化の有るものを不合格(×)とした。
【0032】
表1及び表2において、使用した各材料の詳細は次の通りである。
(A)スチレン系エラストマー:
材料1:硬さ(JISK6253デュロメータA、以下同じ)67、及びヤング率2.9N/mm2 のもの、旭化成社製、L605(商品名)。
材料2:硬さ75、及びヤング率2.0N/mm2 のもの、リケンテフノス社製、ANA9849N(商品名)。
材料3:硬さ67、及びヤング率3.9N/mm2 のもの、旭化成社製、L605調整品(商品名)。
材料4:硬さ67、及びヤング率1.0N/mm2 のもの、旭化成社製、L605調整品(商品名)。
材料5:硬さ80、及びヤング率2.9N/mm2 のもの、リケンテフノス社製、ANA0026A改良品(商品名)。
(B)β−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物:
ベースの金属水和物は、水酸化マグネシウムで、信越化学社製、X−22−1894、 β−カルボキシアクリル酸アルキルは、ルーブリゾール社製、SOLPLUS800(商品名)。
(C)マレイン酸変性のSEBS:
旭化成社製、タフテックM1943(商品名)。
(D)有機過酸化物:
化薬アクゾ社製、COINOC−225(商品名)。
【0033】
【表1】

【0034】
【表2】

【0035】
【表3】

【0036】
【表4】

【0037】
上記表1の本発明の条件を満たす難燃性組成物(実施例1〜12)では、上記表3から、すべての特性(引張強度、破断伸び、硬度、加熱変形率、ブロッキング性、難燃性、耐外傷性)が良好(合格)であることが分かる。
【0038】
これに対して、上記表2の本発明の要件を欠く難燃性組成物(比較例1〜12)では、上記表4から、いずれかの特性において、問題があることが分かる。なお、表4で、引張強度、破断伸び、硬度にあっては、問題(不具合)のある場合、測定数値と共に×印を併記した。
【0039】
つまり、比較例1では、(A)スチレン系エラストマーのヤング率が小さい(1.0N/mm2 )ため、引張強度が小さく、耐外傷性が劣ることが分かる。比較例2では、(A)スチレン系エラストマーの硬さが大きい(A80/10/s)ため、得られる難燃性組成物の硬さも大きい(A83/10/s)ことが分かる。
【0040】
比較例3では、(B)金属水和物を表面修飾するβ−カルボキシアクリル酸アルキルの添加量が小さい(0.05質量%)ため、破断伸びや難燃性において問題があることが分かる。比較例4では、(B)金属水和物を表面修飾するβ−カルボキシアクリル酸アルキルの添加量が大きい(7質量%)ため、ブロッキング性において問題があることが分かる。
【0041】
比較例5では、(B)金属水和物の添加量が大きい(95質量%)ため、破断伸びや耐外傷性において問題があることが分かる。比較例6〜8では、(B)金属水和物の添加量が小さい(45質量%)ため、難燃性やブロッキング性において問題があることが分かる。
【0042】
比較例9では、(C)マレイン酸変性のSEBSの添加量が小さい(3質量部)ため、加熱変形率や耐外傷性において問題があることが分かる。比較例10では、(C)マレイン酸変性のSEBSの添加量が大きい(10質量部)ため、ブロッキング性において問題があることが分かる。
【0043】
比較例11では、(D)有機過酸化物が無添加(0質量%)ため、引張強度、加熱変形率や耐外傷性において問題があることが分かる。比較例12では、有機過酸化物の添加が大きい(0.02質量%)ため、ブロッキング性において問題があることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)JISK6253の硬さ試験による硬さがA75/10/s以下でヤング率が2.0N/mm2 以上のスチレン系エラストマ100質量部と、(B)0.1〜5質量%のβ−カルボキシアクリル酸アルキルにより表面修飾した金属水和物50〜93質量部と、(C)マレイン酸変性したスチレン・エチレン・ブチレン・スチレン系エラストマ3.5〜8.0質量部とからなり、かつ前記(B)金属水和物に対して(D)有機過酸化物を0.001〜0.15質量%添加することを特徴とする難燃性熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項2】
前記請求項1記載の難燃性熱可塑性エラストマー組成物からなることを特徴とするシート材。
【請求項3】
前記請求項1又は2記載の難燃性熱可塑性エラストマー組成物が被覆されてなることを特徴とする被覆電線。

【公開番号】特開2011−16856(P2011−16856A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−160332(P2009−160332)
【出願日】平成21年7月7日(2009.7.7)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】