説明

雨水等の貯留浸透施設用テーブル状単位部材の継ぎ手

【課題】本発明は、テーブル状単位部材を用いた雨水貯留浸透施設の省資源化を図る際使用する継ぎ手の提案である。
【解決手段】本発明は、契合孔を有する盤部と当該盤部に開口する脚部とからなるテーブル状単位部材をその脚部を突き合せるように配置した状態を一組み合わせ単位とし、間隔をあけて配置した前記単位間を接続するための継ぎ手であって、当該継ぎ手は平板部の両端に契合部を有し、当該契合部は前記テーブル状単位部材の盤部の契合孔に上下から挟むように構成された継ぎ手である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水等の貯留浸透施設の技術に属する。
【背景技術】
【0002】
雨水等の流出抑制を目的として、プラスチックなどで製造された単位部材を地下に配列充填しその周囲を適宜シートで覆った雨水貯留浸透施設が普及している。この目的のため各種の異なる形状の単位部材が例えば特開昭62-101097、特開昭62-126179、特開平9-296486、特開平10-252108、特開平10-115778、特開平11-43971、特開平11-222886などに提案且つ使用されている。いずれの方法も単位部材を地下に配列し、その周囲を透水性若しくは遮水性のシートで覆い、その内部空間に雨水等を貯留する浸透・貯留施設とするものであった。
上記単位部材の配列を工夫することで省資源を図る方法を特願2008-214013で開示したが、そのときに使用する継ぎ手にはまだ工夫が必要であった。
【0003】
【特許文献1】特開昭62-101097
【特許文献2】特開昭62-126179
【特許文献3】特開平9-296486
【特許文献4】特開平10-252108
【特許文献5】特開平10-115778
【特許文献6】特開平11-43971
【特許文献7】特開平11-222886
【特許文献8】特願2008-214013
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、テーブル状単位部材を用いた雨水貯留浸透施設の省資源化を図る際使用する継ぎ手の提案である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、契合孔を有する盤部と当該盤部に開口する脚部とからなるテーブル状単位部材をその脚部を突き合せるように配置した状態を一組み合わせ単位とし、間隔をあけて配置した前記単位間を接続するための継ぎ手であって、当該継ぎ手は平板部の両端に契合部を有し、当該契合部は前記テーブル状単位部材の盤部の契合孔に上下から挟むように構成された継ぎ手である。契合を確実にするため間隔を設けた、張り合わせた盤部若しくは単独の盤部を上下から挟む契合部とした。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、平板の両側に設けた契合部を、テーブル状部材の盤部を上下より挟む形状としたため確実な契合が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を図によって、より詳細に説明する。
図1は、本発明の継ぎ手の概念図である。
図1aは、平面図であり、図1bは、それぞれA-A’線の断面図である。
図に示す通り、本継ぎ手は平板部の両側に上下に挟む契合部が設けられている。
図1bに示すように、平板両端に設けた契合部はコ状で盤部に設けた契合孔に挿入可能な爪が設けられている。
【0008】
図2は、テーブル状部材の一例を示す概念図である。図2aはその平面図、図2bは断面図である。図3aその脚部を突き合せた状態、図3bは盤部を張り合わせた状態を示している。
脚部の形状は図4aに示すような戴円錐形状であっても、図4bに示すような梅鉢形状であってもよい。好ましくは互いに入れ子状に積み重ねられる形状である。
図5は間隔を置いて配置したテーブル状部材間を本発明の継ぎ手で契合した状態を示す概念図である。図5aは張り合わせた状態の盤部を契合したものであり、図5bは、単独の盤部を契合した状態を示している。
図に示すようにテーブル状部材のそれぞれの盤部に設けられた契合孔に本継ぎ手の契合部の爪が挿入されて、強固な契合が得られる。
契合部の爪、契合部など互いに契合可能な形状であれば特に本例の形状に限ることはない。
【0009】
以下本継ぎ手を用いて契合したテーブル状単位部材を用いた雨水等の貯留浸透施設について説明する。かかる貯留浸透施設は、テーブル状部材を上下左右に配列し貯留空間を形成する。
【0010】
図3aに示すように、本貯留空間はテーブル状単位部材をその脚部を互いに突き合せるように連結したものを一組み合わせ単位として、その組み合わせ単位ごとに配列するのが好ましい。本継ぎ手の使用場所はテーブル状部材の盤部の張り合わせ部分及び最下段及び最上段のテーブル状部材の間隔をあけた部分である。
【0011】
テーブル状単位部材を等間隔に配列し、その間を本継ぎ手で連結して貯留空間を形成し、その上部を天井部材で覆い、その側面を適宜壁材で覆うことで雨水等の貯留浸透施設用の貯留空間を形成する。
その貯留空間をシートで覆い土砂の貯留空間への侵入を防止し、流入管、流出管、溢流管、泥だめます、人孔、オリフィスますなど必要に応じた付帯設備を設けて図6に示すような雨水等の貯留浸透施設として使用できることは従来の単位部材と同様である。図6aは貯留空間を示し、図6bは貯留浸透施設の例を示している。シートも浸透槽として使用する場合は透水シート、地下水の浸入を防止あるいは貯留した雨水等を有効利用する場合には遮水シートを用いることも同様である。
【0012】
テーブル状単位部材、連結部材および天井部材の材質は従来の単位部材を用いる方法と同様ポリプロピレンなどの射出成形可能なポリオレフィンあるいはステンレススチールなどの金属製とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の、本発明の継ぎ手の概念図である。
【図2】本発明に使用する、テーブル状部材の一例を示す概念図である。
【図3】テーブル状部材の脚部を突き合せた状態、盤部を張り合わせた状態を示している。
【図4】本発明に使用する、テーブル状部材の例を示す概念図である
【図5】本継ぎ手を使用した状態を示している。
【図6】本発明が適用された雨水等の貯留浸透槽の概念図である。
【符号の説明】
【0014】
1 継ぎ手
11 平板部
12 契合部
2 テーブル状単位部材
21 盤部
22 脚部
23 契合孔
3 天井部材
4 壁材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
契合孔を有する盤部と当該盤部に開口する脚部とからなるテーブル状単位部材をその脚部を突き合せるように配置した状態を一組み合わせ単位とし、間隔をあけて配置した前記単位間を接続するための継ぎ手であって、当該継ぎ手は平板部の両端に契合部を有し、当該契合部は前記テーブル状単位部材の盤部の契合孔に上下から挟むように構成された継ぎ手。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−90659(P2010−90659A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263967(P2008−263967)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(306024805)株式会社 林物産発明研究所 (155)
【Fターム(参考)】