雨水貯留浸透施設。
【課題】任意の規模の施設を簡便に構築出来ると共に、構築後の運用時における内部の点検、清掃等の保守管理が容易であり、さらに、土砂の堆積等に伴う初期機能の劣化を防止出来る機能を付加することも可能とする。
【解決手段】雨水貯留浸透施設は、一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1を用い、このパネル1により平面方形の中空柱状の桝ユニット2を組み立て、これら桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成した。
【解決手段】雨水貯留浸透施設は、一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1を用い、このパネル1により平面方形の中空柱状の桝ユニット2を組み立て、これら桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、降雨時に舗装面等に降った雨水を集めて一時的に貯留し、漸次地盤に浸透させる雨水貯留浸透施設に関し、特に地下に多数の桝の集合体として構築するのに好適な雨水貯留浸透施設に関する。
【背景技術】
【0002】
雨水を処理する施設は、地上開放型の流量調整池が従来の主力工法であった。しかし、調整池を設けることは、地上の有効利用という観点からはデッドスペースとなることから、近年は浸透を主力としたトレンチ工法による施設や貯留を主力とした地下型の調整池の施設に主力が移行している。これらは、完全に雨水を貯留するものと、一部浸透を図るものとがある。何れのものも、地上部は緑地或いは駐車場等に土地を有効活用することが出来る。
【0003】
さらにに雨水の処理施設は、コンクリートの躯体及びコンクリート二次製品を使用した構造からプラスチック成形品による構造体に主力が大きく移行している。プラスチック成型品で構成された処理施設は、高さは異なるが0.5m角から1.0m角程度のブロック体及び部材を組み立てたブロック体、或いは組み立て構造などによって縦、横、高さを接続して計画規模の雨水貯留浸透施設としている。
【0004】
しかしながら、雨水貯留浸透施設の内部は、施設を構成している部材が密集していることから施設内に目視点検するための空間がない。このため、施設内を点検するための点検口及び点検桝からの正常な内部機能の点検が出来ず、初期の機能を持続させるための適正な維持管理を行うことが難しい構造となっている。最大の問題点は施設内に入っての保守点検が出来ない構造である。
【0005】
また、雨水貯留浸透施設内に流入する雨水は、駐車場や緑地帯他の表面排水及び建築物の屋根やU字溝排水など様々な構造物から排出されたものであるため、土や土粒子、砂、小砂利等の汚濁物を含んでいる。特に、一時的に集中して降雨した場合は、多量の汚濁物が施設内に流入し降雨の度に汚濁物他が施設内に堆積して初期の機能は経時的に減少する。近年の工法において、人的、機械的な汚濁物他の排出及び施設内の清掃などに関する効果的な工法がないことは、雨水貯留浸透施設の構成及びその構造が問題点である。
【0006】
【特許文献1】特開2006−37482号公報
【特許文献2】特開2005−133376号公報
【特許文献3】特開2005−54403号公報
【特許文献4】特開2005−16084号公報
【特許文献5】特開平7−166595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の雨水貯留浸透施設における前述した課題に鑑み、任意の規模の施設を簡便に構築出来ると共に、構築後の運用時における内部の点検、清掃等の保守管理が容易であり、さらに、土砂の堆積等に伴う初期機能の劣化を防止出来る機能を付加することも可能な雨水貯留浸透施設を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、前記の目的を達成するため、パネル1により組み立てられた平面方形の中空柱状の桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列し、且つこれら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したものである。これにより、施工の容易性に併せて、保守、管理の容易性を得るものである。
【0009】
すなわち、本発明による雨水貯留浸透施設は、一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1を用い、このパネル1により平面方形の中空柱状の桝ユニット2を組み立て、これら桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したものである。
【0010】
本発明による雨水貯留浸透施設では、平面方形の中空柱状の桝ユニット2が一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1によりを組み立てられるため、寸法が異なるモジュール化された複数種類のパネル1を揃えるだけで、深さが異なる平面方形の中空柱状の桝ユニット2を簡単に組み立てることができる。そして、このような桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列し、互いに固定して施設を構成するため、平面上の縦横の寸法が異なる任意の規模の雨水貯留浸透施設を構築することが出来る。
【0011】
さらに、桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列して雨水貯留浸透施設を構築しているので、桝ユニット2の中及び桝ユニット2の間は空間となり、雨水の貯留可能な容積が大きく取れるのに加え、施設の内部を目視検査したり、内部に貯まった土砂等の堆積物を取り除くという点検、管理、保守が容易となる。
【0012】
前記の桝ユニット2には、それを構築するパネル1に中空な半球形体14の中心から放射状にスリット15を設けたフィルタ11を取り付けることも出来る。これにより、桝ユニット2の内部或いはそれらの間の空間に粗大なゴミが入り込むことを防止することが出来る。そして、保守、清掃時には、それらの粗大なゴミをフィルター11と共に外部に取り出すことも可能となる。
【0013】
前記桝ユニット2の底部には、上面に波形を有し、この波形の波長方向と直交する方向に勾配が設定された雨水案内面22を有する整流用底盤21を設けることが出来る。この整流用底盤21により、桝ユニット2の底部における雨水の流れを整えることが可能となる。そしてこの整流用底盤21の雨水案内面22の勾配の最下位側のパネル1に前記波形の溝部分に対応して雨水排出孔6を開設することにより、桝ユニット2の底部で一定方向に流れを整えられた雨水が桝ユニット2から一定の方向に排水することが可能となる。これにより、桝ユニット2の底部に体積する土砂等を有効に排出処理することが出来る。
【発明の効果】
【0014】
以上説明した通り、本発明による雨水貯留浸透施設では、複数種類のモジュール化されたパネル1を揃えるだけで、深さ及び平面上の寸法が異なる任意の規模の雨水貯留浸透施設を容易に構築することが出来る。さらに、雨水の貯留可能な容積が大きくとれるのに加え、施設の内部を目視検査したり、内部に貯まった土砂等の堆積物を取り除くという管理、点検、保守が容易な雨水貯留浸透施設を構築することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明では、パネル1により組み立てられた平面方形の中空柱状の桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列して雨水貯留浸透施設を構築するものである。これにより、任意の規模の雨水貯留浸透施設を容易に施工することを可能とし、さらに施工後の運用時における保守、管理を容易にするものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
【0016】
商業及び宅地、他の土地開発に関する雨水貯留浸透施設において、特に方形の貯留浸透施設、例えば、幅10m〜80m程度の規模、特に約4m幅、延長約200m以内の規模の矩形の雨水貯留浸透の場合、図1に示すように、幅wが同一、例えばw=600mmで長さLが異なる数種類の定型のパネル1を使用する。雨水貯留浸透施の高さに応じて必要な長さLの前記パネル1を4枚使用し、図2に示すように、これらパネル1を箱状にボルトで固定して平面が矩形の中空柱状の桝ユニット2を組み立てる。
【0017】
図3に示すように、これら桝ユニット2を、或る一定間隔を保ち施設の平面寸法に応じて縦方向及び横方向に単独で設置し、隣接する前記桝ユニット2の上部平面を前記パネル1を使用してボルトで互いに固定し、さらにパネル1同士をボルト或いはクリップなどで固定してスラブを構成する。桝ユニット2とパネル1を一体化させ外周の桝ユニット2の間の空間は規模に応じたパネル1で側面を接続する。これにより、雨水貯留浸透施設を構築する。
以下、本発明の実施形態をより具体的に説明する。
【0018】
図1に示したパネル1は、桝ユニット2を組み立て、さらにはそれら桝ユニット2を互いに固定するためのモジュール化された例えばプラスチック成型体からなるパネル状の部材である。その内部には、補強のための筋材が配筋された状態で成型されている。例えば、パネル1の一方の平面の外周に70mm幅の帯状の枠を施し、その枠の内側に縦及び横に直線で交わる補強筋を配した構造からなる。
【0019】
図1に示す通り、このパネル1の幅wは600mmで、厚さtは70mmで何れも共通である。このパネル1の長さLは、900mm、1200mm、1500mm、1800mmの4つのサイズを基本とする。但し、雨水貯留浸透施設の深さに応じて例えば、図2に示す通り長さL1=900mm、とL2=1200mmのパネル1を接続して長さL=L1+L2=2100mm等のように、複数枚のパネル1を長手方向に連結して組み合わせてとして使用することも出来る。
【0020】
図3に示すように、桝ユニット2は、前記のパネル1を使用し、平面方形の中空柱状に組み立てたものである。すなわち、桝ユニット2は、同じ長さの定型のパネル1を4枚組み合わせ、パネル1同士をボルトによって接続及び固定し、平面方形の箱形の中空柱状とする。図3では、4枚のパネルを使用し、幅w=600mm、奥行きw+2t=740mm、高さhの平面矩形の中空柱状の桝ユニット2を組み立てたた例である。一枚ずつのパネル1を使用した場合、桝ユニット2の高さhは、使用パネル1の長さLと等しく、h=Lである。他方、例えば図2に示すように、高さL1とL2の2枚のパネル1を接続した場合、図3に示した桝ユニット2の高さhは、h=L1+L2となる。
【0021】
こうして組み立てられた桝ユニット2を使用して雨水貯留浸透施設を構築するには、まず、その雨水貯留浸透桝施設の規模に応じて地盤を掘削し、図5〜図8に示すように、掘削した地盤の底部に砕石や割栗石等を敷いて転圧し、耐圧地盤層3を施工し、この耐圧地盤層3の上にコンクリートを打設して基礎底盤4を設ける。この基礎底盤4の上に前記の中空柱状の桝ユニット2を縦に設置する。
【0022】
例えば図4に示すように、平面正方形の雨水貯留浸透施設を施工する場合は、桝ユニット2を雨水貯留浸透施設の横方向にd3=600mmの等間隔で設置し、当該施設の規模に応じて必要な本数を単独で設置する。雨水貯留浸透施設の縦方向については、始端の桝ユニット2と終端の桝ユニット2からそれぞれ2列目の桝ユニット2の間隔をd1=390mmとし、その間の桝ユニット2の間隔はd2=460mmの等間隔とし、当該施設の規模に応じて必要な本数を単独で設置する。桝ユニット2の間の横方向の間隔はd1=600mmであることから、その部分に桝ユニット2と同じ高さの幅w=600mmのパネル1を嵌め込み、ボルトで固定し、雨水貯留浸透施設の横方向の側壁とする。雨水貯留浸透施設の縦方向については、桝ユニット2の間の間隔がd1=390mmとd2=460mmであることから、縦方向に隣接する桝パネル1にわたってその外側に同じ高さのパネル1を当て、これをボルトで固定し、雨水貯留浸透施設の縦方向の側壁とする。このようにして施工、設置された桝ユニット2は、横方向及び縦方向に其々に一定の空間を保ち独立している。
【0023】
さらに図5〜図8に示すように、桝ユニット2の上面は、定型のパネル1を敷き詰め、固定してスラブ構造とする。桝ユニット2の上面においてパネル1は、全て横方向に敷設するが、横方向の始端側と終端側の各一枚通りは、1500mmの定型パネルを使用し、始端側と終端側の間は、全て1200mmのパネル1を使用する。パネル1は桝ユニット2とボルトで固定し、桝ユニット2の上面に敷いたパネル1は、隣接するもの同士をその長辺及び短辺において全てボルト及びクリップ等で固定し、スラブを構成し、内部に空間を有する雨水貯留浸透施設を構築する。この雨水貯留浸透施設の上面には、その内部の機能や状況を判断する点検、管理及び保守をするための点検口を当該施設の規模に応じて必要な個数を設置する。
【0024】
この様に桝ユニット2を単独で設置し、桝ユニット2と外側をパネル1で接続、固定して一体化した雨水貯留浸透施設を構築することによって、平面方形の雨水貯留浸透施設には桝ユニット2しか存在しない。この桝ユニット2は、平面方形の中空柱状のものであるうえ、それら桝ユニット2の間は空間である。このため、施設内部の状況判断のための点検、管理及び保守を容易に行うことが出来る。
【0025】
例えば前述した正方形の雨水貯留浸透施設の内部は、横方向の始端列から終端列まで桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は全て600mmの等間隔で設置されていることから、縦方向に各列全て600mm幅の直線的な空間が形成される。他方、縦方向の始端側から1列と2列の間隔及び終端側から1列と2列の桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は390mmの間隔で設置され、始端側及び終端側の2列目以降の桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は460mmの等間隔で設置されていることから、横方向の桝ユニット2と桝ユニット2との間隔は390mm幅の直線的な空間が形成され、始端側及び終端側から2列目以降の桝ユニット2と桝ユニット2との空間は全て460mm幅の直線的な空間が形成される。正方形の桝において、横方向の空間と縦方向の空間が互いに直線的に交差することから、その空間交差点は全て十字形を形成する。
【0026】
矩形の雨水貯留浸透施設の場合も、桝ユニット2の縦横の数が違うものの、横方向の空間が600mm、縦方向の空間が、390mmと460mmの直線的な空間形成であることは、正方形の雨水貯留浸透施設と同様である。
この様な施設内部の構成構造及び空間形成であることから、点検桝及び管理桝から施設内に入っての機能状況を人的に点検及び管理することが出来る。また、空間が交差する位置は全てが十字形空間を形成することから、十字形空間を形成する全ての位置からは、前後、及び左右の機能状況の目視点検が出来ると共に、機械的な遠隔操作による内部の点検及び管理も十分可能である。
【0027】
この様に適正な維持管理によって施設内部に、土粒子或いは汚濁物などが堆積し雨水の処理機能に支障を来すと判断した場合においても、人的及び機械的に排出すること或いは、施設内の清掃もきわめて可能な雨水貯留浸透施設の維持管理を容易にしたその構成及び構造は、従来技術の問題点を解消することが出来る。
【0028】
雨水貯留浸透施設については、開発する宅地や商業区域の面積に応じて、小規模開発、中規模開発、大規模開発に分類される。さらにその開発地域の降雨状況及び気象状況などに関連した降雨強度に応じた国土交通省の行政指導がある。1/5(5年に一度の大雨)、1/10(10年に一度の大雨)、1/30(30年に一度の大雨)、1/50(50年に一度の大雨)、1/100(100年に一度の大雨)等に定義され表現されている。
【0029】
1/50(50年に一度の大雨)の降雨強度/hを想定し算定した貯留浸透施設の計画規模の場合、1/5(5年に一度の大雨)や1/10(10年に一度の大雨)の降雨強度の大雨が降った場合であっても、土粒子及び他の汚濁物を含んだ雨水は1/50対応の施設規模及び施設全体に流入し、雨水中に含まれた土粒子や他の汚濁物も施設内全体に沈降堆積する。このことから、非効率的な点検及び管理が必要となり維持管理費用が高い。
【0030】
このような観点から、大規模開発においては、1/50対応の雨水貯留浸透施設の計画規模が設定された計画規模の中に、雨水が流入する何れかの場所及び部分に基礎底盤4の高さが異なる構成構造の1/5或いは、1/10に対応可能な施設を併設し計画規模の施設を二段構造とする構造形式が適切である。図9は、このような二段構造の雨水貯留浸透施設の構造の例を示している。雨水貯留浸透施設の一部の部分の基礎底盤4を他の部分より深くし、その深くした基礎底盤4の上に設置する桝ユニット2については、2枚以上のパネル1を上下に継ぎ足したものを使用し、他の部分との深さの差に対応させる。
【0031】
図9に示すような二段構造の雨水貯留浸透施設に流入する雨水は、例えば5年に一度の大雨を想定した容量及び容積で設定された施設の場合、その降雨強度以下の降雨は併設された施設内で処理出来る。また、10年に一度の大雨を想定した場合も同様である。或いは、その降雨強度以上の降雨の場合は、比重の高い土粒子他の汚濁物が併設された施設内に沈降堆積する。この様に雨水貯留浸透施設の全体において処理能力が異なる或いは、底盤の高さが異なる二段構造とすることによって雨水貯留浸透施設の点検及び管理や土粒子及び他の汚濁物などの沈降した堆積物の排出及び清掃に関する維持管理業務は、通常ある一定の部分及び場所を重点的に点検、管理することによって初期の機能を維持することも可能となり、雨水貯留浸透施設の全体の維持管理費用が大幅に低減することが出来る。このような二段構造とする雨水貯留浸透施設の構造は従来工法の問題点を解消出来る。
【0032】
平面方形の中空柱状の桝ユニット2を形成するパネル1に、フィルターを取り付けることも出来る。4枚の定型パネルで形成された箱形の桝ユニット2の内部は、全ての桝ユニット2が空洞であることから桝ユニット2内部及びその空洞内に雨水を導水することによって、貯留浸透施設の貯留量を大幅に増加させることが出来る構造となる。桝ユニット2の内部に雨水を導水する場合、雨水中に含まれる土粒子や他の汚濁物などの流入を防止するためにプラスチック製のフィルターを必要な数だけ取り付けた構造とする。
【0033】
例えば、図10と図11に示したのは、スリット15を設けた中空半球形のツバ付のフイルター11である。このフィルター11の構造は、半球形の中空な半球形体14の基部に円筒部13を連ね、この円筒部13の端部の周囲にツバ12を設けている。さらに、この円筒部13の中空な半球形体14の側に爪状のストッパー16を円周方向に90゜間隔で4ヶ所設ける。このストッパー16は中空な半球形体14側に向いた面に、基部から先端部にかけて次第に厚みが小さくなるようなテーパーを施している。ツバ12とストッパーの16の間の間隔は、パネル1の厚みに対応する。
【0034】
半円球状の中空な半球形体14には、その頂点付近から円筒部13の付近まで、その球面の円周方向に等間隔で放射状に開口部であるスリット15を設けている。このスリット15は、半球形の形状に従い、その頂点付近を細く円筒部13側に向かって徐々に幅が広がる形状としている。そしてスリット15の間は、中空な半球形体14の放射方向及び円周方向に設け、全てが連なった帯形リブ状の連結部17に囲まれている。円筒部13の外径は30mmφ〜50mmφ程度とする。フィルター11のツバ12は図10に示すように円板形であっても、また図11に示すように角形であっても良い。そのツバ12は円筒部13の外周にのみ設けられ、その内側は円筒部13の内径と同じ径を有する穴となっている。
【0035】
図12(a)に示すように、桝ユニット2を構成するパネル1にフィルター11の外形に応じた穴5を必要な数だけ設け、桝ユニット2の内側または外側からフィルター11の中空な半球形体14側をパネル1の前記に穴5に差し込み、ツバ12側を木槌等で軽く叩き込む。すると、ストッパー16がそのテーパによって穴5の中に入り込み、完全に入り込むと図12(b)に示すようにストッパー16が原形に復帰する。この状態では、パネル1はフィルター11のストッパー16とツバ12との間に挟まれるため、簡単に取り付けることが出来、この状態ではフィルター11が固定され離脱することが無い。
【0036】
雨水貯留浸透施設に関連する従来のフィルターは、ステンレスメッシュのフィルターが流入管及び流出管に取り付けた工法が多用されているが、特に大雨の場合などは、ステンレスメッシュフィルターに流速抵抗がかかるために、フィルターに浮遊汚濁物などが張り付き雨水の円滑な流れが妨げられる等の機能及び維持管理に問題が発生する。
【0037】
これに対して、スリットを施した構造の前述したフィルター11は、桝ユニット2の空洞内に雨水を流入させる流入口の円面積とスリット全体の球面空間面積を比較するとスリット全体の球面空間面積は約1.5倍に設定している。或いは、雨水が桝ユニット2の空洞内に流入する方向に対しフィルター11のスリット15の幅も流入方向に広がる構造であることから、フィルター11に流速抵抗は発生しないので円滑に雨水を貯留することが出来る。また、土粒子や他の汚濁物の流入の防止或いは、浮遊汚濁物がフィルター11の周囲に張り付くこともなく機能及び維持管理において、パネル1にフィルター11を取り付けた構造は、従来工法の問題点を解消することが出来る。
【0038】
このような雨水貯留浸透施設においては、平面方形の中空柱状の桝ユニット2の底部に四角形でその内部を波形状とし、且つ波形の波長方向と直交する方向に勾配を形成した雨水案内面を有するへどろ及び汚泥排出用の整流用底盤を取り付けることもある。図13は、このような整流用底盤21を示している。
雨水貯留浸透施設を構成する桝ユニット2は、施設形状や施設規模及びその施設の桝ユニット2の高さに関わらず桝ユニット2の内寸法は、例えば460mm×600mmの四角形状で共通である。この例の場合に、汚泥排出用の整流底盤21は、外寸が460mm×600mm以下で高さは200mm程度の平面四角形の樹脂整形体からなり、その上面に波長が100mm程度、最大高低差が50mm程度の3条の波形を有し、その波形の波長方向と直交する方向の整流底盤21の幅600mmに対して高低差100mm程度の勾配を設けた雨水案内面22を形成している。図13(a)と図13(b)において、二点鎖線はこの雨水案内面22の前記波形を表しており、図13(a)〜(b)において矢印はその勾配方向を示している。
【0039】
この整流底盤21は、図14に示すようにしてパネル1により組み立てられた桝ユニット2の底部に設置される。そして、雨水案内面22の低い方の桝ユニット2のパネル1の壁部には、同雨水案内面22の波形の底部に当たる位置に50mmφ程度の汚泥排出口6を開設する。図示はしていないが、汚泥排出口6に短管を差し込みその先端には前述のフィルターを取り付ける。短管或いはフィルターは脱着可能な構造とする。前記の整流底盤21は、樹脂整形体であることから比重が低く、浮上する可能性があるので、長辺及び短辺の相対するいずれかの2辺に底部から横水平に7cm幅程度の浮上防止板23を取り付け、この部分を桝ユニット2を形成するパネル1の下に挟む。
【0040】
5年に1度の大雨或いは、10年に1度の大雨及び雷雨や台風などによる一時的に集中する強雨は、駐車場や緑地帯他の表面排水及び建築物の屋根やU字溝など様々な土や他の汚濁物などを濁水化して雨水貯留浸透施設に流入する。施設内の濁水化した雨水は、比重の重い物から徐々に沈降して浮遊物を除いては最終的に比較的比重の軽い細粒子物が沈降し施設内に堆積する。桝ユニット2内の空洞部にも濁水化した雨水が流入して同じ様な状況となるが、桝ユニット2を形成するパネル1には、雨水が流入する流入口に予め前述したフィルター11を取り付けていることにより、このフィルター11によって比重の重い粒子物や浮遊物の流入を防止しているので主に比較的比重の軽い細粒子物を含んだ雨水が流入する。雨水の細粒子物は、桝ユニット2の底面に取り付けたへどろ及び汚泥排出用の整流底盤21の雨水案内面22の何れかの波形の底の部分に沈降する。細粒子物には、粘性度が低く或いは軟性であることからへどろ及び汚泥化した状況で堆積する。前記の整流底盤21の上に堆積したへどろ及び汚泥は、整流底盤21の波形を有する雨水案内面22が排出口に向かって勾配があることから、へどろ及び汚泥はその雨水案内面22の勾配によって汚泥排出口6から桝ユニット2の外部に排出される。
【0041】
また、フィルターが何かの現象によって詰まるなど或いは、何かの現象によって桝ユニット2内の空洞部にへどろ及び汚泥などが異常に堆積した場合は、フィルターを外し或いは、フィルターを取り付けた短管を外して高圧洗浄機などで空洞部及び波形板を洗浄する。この様に、桝ユニット2内の底部底面にへどろ及び汚泥の排出用の整流底盤21を取り付けることによって、桝ユニット2内空洞部の適正な維持管理が可能となるため、従来工法の問題点を解消出来る。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、降雨の際に、建物の屋根や舗装面上に落ちた雨水を集めて、一時的に貯留し、その後漸次地盤に浸透させて雨水の処理を図る雨水貯留浸透施設について、簡便に任意の規模の施設を構築出来る点で、都市開発や宅地開発等の分野において特にその産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを組み立てるためのパネルの例を示す平面図、正面図及び側面図である。
【図2】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを組み立てるためのパネルを上下に2枚組み合わせた状態の例を示す正面図と側面図である。
【図3】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの例を示す斜視図である。
【図4】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す平面図である。
【図5】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す側面図である。
【図6】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す正面図である。
【図7】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す縦断側面図である。
【図8】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す縦断正面図である。
【図9】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の他の例を示す縦断側面図である。
【図10】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットに取り付けるフィルターの例を示す正面図と側面図である。
【図11】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットに取り付けるフィルターの他の例を示す正面図と側面図である。
【図12】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットのパネルにフィルターを取り付ける前と取り付けた状態の例を示す側面図である。
【図13】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの底部に取り付ける整流底盤の例を示す平面図、正面図及びA−A線断面図である。
【図14】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの底部に整流底盤を取り付けた状態の例を示す平面図とB−B線断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 パネル
2 桝ユニット
11 フィルタ
14 半球形体
15 スリット
21 整流用底盤
22 雨水案内面
【技術分野】
【0001】
本発明は、降雨時に舗装面等に降った雨水を集めて一時的に貯留し、漸次地盤に浸透させる雨水貯留浸透施設に関し、特に地下に多数の桝の集合体として構築するのに好適な雨水貯留浸透施設に関する。
【背景技術】
【0002】
雨水を処理する施設は、地上開放型の流量調整池が従来の主力工法であった。しかし、調整池を設けることは、地上の有効利用という観点からはデッドスペースとなることから、近年は浸透を主力としたトレンチ工法による施設や貯留を主力とした地下型の調整池の施設に主力が移行している。これらは、完全に雨水を貯留するものと、一部浸透を図るものとがある。何れのものも、地上部は緑地或いは駐車場等に土地を有効活用することが出来る。
【0003】
さらにに雨水の処理施設は、コンクリートの躯体及びコンクリート二次製品を使用した構造からプラスチック成形品による構造体に主力が大きく移行している。プラスチック成型品で構成された処理施設は、高さは異なるが0.5m角から1.0m角程度のブロック体及び部材を組み立てたブロック体、或いは組み立て構造などによって縦、横、高さを接続して計画規模の雨水貯留浸透施設としている。
【0004】
しかしながら、雨水貯留浸透施設の内部は、施設を構成している部材が密集していることから施設内に目視点検するための空間がない。このため、施設内を点検するための点検口及び点検桝からの正常な内部機能の点検が出来ず、初期の機能を持続させるための適正な維持管理を行うことが難しい構造となっている。最大の問題点は施設内に入っての保守点検が出来ない構造である。
【0005】
また、雨水貯留浸透施設内に流入する雨水は、駐車場や緑地帯他の表面排水及び建築物の屋根やU字溝排水など様々な構造物から排出されたものであるため、土や土粒子、砂、小砂利等の汚濁物を含んでいる。特に、一時的に集中して降雨した場合は、多量の汚濁物が施設内に流入し降雨の度に汚濁物他が施設内に堆積して初期の機能は経時的に減少する。近年の工法において、人的、機械的な汚濁物他の排出及び施設内の清掃などに関する効果的な工法がないことは、雨水貯留浸透施設の構成及びその構造が問題点である。
【0006】
【特許文献1】特開2006−37482号公報
【特許文献2】特開2005−133376号公報
【特許文献3】特開2005−54403号公報
【特許文献4】特開2005−16084号公報
【特許文献5】特開平7−166595号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来の雨水貯留浸透施設における前述した課題に鑑み、任意の規模の施設を簡便に構築出来ると共に、構築後の運用時における内部の点検、清掃等の保守管理が容易であり、さらに、土砂の堆積等に伴う初期機能の劣化を防止出来る機能を付加することも可能な雨水貯留浸透施設を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明では、前記の目的を達成するため、パネル1により組み立てられた平面方形の中空柱状の桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列し、且つこれら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したものである。これにより、施工の容易性に併せて、保守、管理の容易性を得るものである。
【0009】
すなわち、本発明による雨水貯留浸透施設は、一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1を用い、このパネル1により平面方形の中空柱状の桝ユニット2を組み立て、これら桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット2を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したものである。
【0010】
本発明による雨水貯留浸透施設では、平面方形の中空柱状の桝ユニット2が一定の幅wで長さLが異なる複数種類のパネル1によりを組み立てられるため、寸法が異なるモジュール化された複数種類のパネル1を揃えるだけで、深さが異なる平面方形の中空柱状の桝ユニット2を簡単に組み立てることができる。そして、このような桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列し、互いに固定して施設を構成するため、平面上の縦横の寸法が異なる任意の規模の雨水貯留浸透施設を構築することが出来る。
【0011】
さらに、桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列して雨水貯留浸透施設を構築しているので、桝ユニット2の中及び桝ユニット2の間は空間となり、雨水の貯留可能な容積が大きく取れるのに加え、施設の内部を目視検査したり、内部に貯まった土砂等の堆積物を取り除くという点検、管理、保守が容易となる。
【0012】
前記の桝ユニット2には、それを構築するパネル1に中空な半球形体14の中心から放射状にスリット15を設けたフィルタ11を取り付けることも出来る。これにより、桝ユニット2の内部或いはそれらの間の空間に粗大なゴミが入り込むことを防止することが出来る。そして、保守、清掃時には、それらの粗大なゴミをフィルター11と共に外部に取り出すことも可能となる。
【0013】
前記桝ユニット2の底部には、上面に波形を有し、この波形の波長方向と直交する方向に勾配が設定された雨水案内面22を有する整流用底盤21を設けることが出来る。この整流用底盤21により、桝ユニット2の底部における雨水の流れを整えることが可能となる。そしてこの整流用底盤21の雨水案内面22の勾配の最下位側のパネル1に前記波形の溝部分に対応して雨水排出孔6を開設することにより、桝ユニット2の底部で一定方向に流れを整えられた雨水が桝ユニット2から一定の方向に排水することが可能となる。これにより、桝ユニット2の底部に体積する土砂等を有効に排出処理することが出来る。
【発明の効果】
【0014】
以上説明した通り、本発明による雨水貯留浸透施設では、複数種類のモジュール化されたパネル1を揃えるだけで、深さ及び平面上の寸法が異なる任意の規模の雨水貯留浸透施設を容易に構築することが出来る。さらに、雨水の貯留可能な容積が大きくとれるのに加え、施設の内部を目視検査したり、内部に貯まった土砂等の堆積物を取り除くという管理、点検、保守が容易な雨水貯留浸透施設を構築することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明では、パネル1により組み立てられた平面方形の中空柱状の桝ユニット2を縦横に間隔を置いて配列して雨水貯留浸透施設を構築するものである。これにより、任意の規模の雨水貯留浸透施設を容易に施工することを可能とし、さらに施工後の運用時における保守、管理を容易にするものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
【0016】
商業及び宅地、他の土地開発に関する雨水貯留浸透施設において、特に方形の貯留浸透施設、例えば、幅10m〜80m程度の規模、特に約4m幅、延長約200m以内の規模の矩形の雨水貯留浸透の場合、図1に示すように、幅wが同一、例えばw=600mmで長さLが異なる数種類の定型のパネル1を使用する。雨水貯留浸透施の高さに応じて必要な長さLの前記パネル1を4枚使用し、図2に示すように、これらパネル1を箱状にボルトで固定して平面が矩形の中空柱状の桝ユニット2を組み立てる。
【0017】
図3に示すように、これら桝ユニット2を、或る一定間隔を保ち施設の平面寸法に応じて縦方向及び横方向に単独で設置し、隣接する前記桝ユニット2の上部平面を前記パネル1を使用してボルトで互いに固定し、さらにパネル1同士をボルト或いはクリップなどで固定してスラブを構成する。桝ユニット2とパネル1を一体化させ外周の桝ユニット2の間の空間は規模に応じたパネル1で側面を接続する。これにより、雨水貯留浸透施設を構築する。
以下、本発明の実施形態をより具体的に説明する。
【0018】
図1に示したパネル1は、桝ユニット2を組み立て、さらにはそれら桝ユニット2を互いに固定するためのモジュール化された例えばプラスチック成型体からなるパネル状の部材である。その内部には、補強のための筋材が配筋された状態で成型されている。例えば、パネル1の一方の平面の外周に70mm幅の帯状の枠を施し、その枠の内側に縦及び横に直線で交わる補強筋を配した構造からなる。
【0019】
図1に示す通り、このパネル1の幅wは600mmで、厚さtは70mmで何れも共通である。このパネル1の長さLは、900mm、1200mm、1500mm、1800mmの4つのサイズを基本とする。但し、雨水貯留浸透施設の深さに応じて例えば、図2に示す通り長さL1=900mm、とL2=1200mmのパネル1を接続して長さL=L1+L2=2100mm等のように、複数枚のパネル1を長手方向に連結して組み合わせてとして使用することも出来る。
【0020】
図3に示すように、桝ユニット2は、前記のパネル1を使用し、平面方形の中空柱状に組み立てたものである。すなわち、桝ユニット2は、同じ長さの定型のパネル1を4枚組み合わせ、パネル1同士をボルトによって接続及び固定し、平面方形の箱形の中空柱状とする。図3では、4枚のパネルを使用し、幅w=600mm、奥行きw+2t=740mm、高さhの平面矩形の中空柱状の桝ユニット2を組み立てたた例である。一枚ずつのパネル1を使用した場合、桝ユニット2の高さhは、使用パネル1の長さLと等しく、h=Lである。他方、例えば図2に示すように、高さL1とL2の2枚のパネル1を接続した場合、図3に示した桝ユニット2の高さhは、h=L1+L2となる。
【0021】
こうして組み立てられた桝ユニット2を使用して雨水貯留浸透施設を構築するには、まず、その雨水貯留浸透桝施設の規模に応じて地盤を掘削し、図5〜図8に示すように、掘削した地盤の底部に砕石や割栗石等を敷いて転圧し、耐圧地盤層3を施工し、この耐圧地盤層3の上にコンクリートを打設して基礎底盤4を設ける。この基礎底盤4の上に前記の中空柱状の桝ユニット2を縦に設置する。
【0022】
例えば図4に示すように、平面正方形の雨水貯留浸透施設を施工する場合は、桝ユニット2を雨水貯留浸透施設の横方向にd3=600mmの等間隔で設置し、当該施設の規模に応じて必要な本数を単独で設置する。雨水貯留浸透施設の縦方向については、始端の桝ユニット2と終端の桝ユニット2からそれぞれ2列目の桝ユニット2の間隔をd1=390mmとし、その間の桝ユニット2の間隔はd2=460mmの等間隔とし、当該施設の規模に応じて必要な本数を単独で設置する。桝ユニット2の間の横方向の間隔はd1=600mmであることから、その部分に桝ユニット2と同じ高さの幅w=600mmのパネル1を嵌め込み、ボルトで固定し、雨水貯留浸透施設の横方向の側壁とする。雨水貯留浸透施設の縦方向については、桝ユニット2の間の間隔がd1=390mmとd2=460mmであることから、縦方向に隣接する桝パネル1にわたってその外側に同じ高さのパネル1を当て、これをボルトで固定し、雨水貯留浸透施設の縦方向の側壁とする。このようにして施工、設置された桝ユニット2は、横方向及び縦方向に其々に一定の空間を保ち独立している。
【0023】
さらに図5〜図8に示すように、桝ユニット2の上面は、定型のパネル1を敷き詰め、固定してスラブ構造とする。桝ユニット2の上面においてパネル1は、全て横方向に敷設するが、横方向の始端側と終端側の各一枚通りは、1500mmの定型パネルを使用し、始端側と終端側の間は、全て1200mmのパネル1を使用する。パネル1は桝ユニット2とボルトで固定し、桝ユニット2の上面に敷いたパネル1は、隣接するもの同士をその長辺及び短辺において全てボルト及びクリップ等で固定し、スラブを構成し、内部に空間を有する雨水貯留浸透施設を構築する。この雨水貯留浸透施設の上面には、その内部の機能や状況を判断する点検、管理及び保守をするための点検口を当該施設の規模に応じて必要な個数を設置する。
【0024】
この様に桝ユニット2を単独で設置し、桝ユニット2と外側をパネル1で接続、固定して一体化した雨水貯留浸透施設を構築することによって、平面方形の雨水貯留浸透施設には桝ユニット2しか存在しない。この桝ユニット2は、平面方形の中空柱状のものであるうえ、それら桝ユニット2の間は空間である。このため、施設内部の状況判断のための点検、管理及び保守を容易に行うことが出来る。
【0025】
例えば前述した正方形の雨水貯留浸透施設の内部は、横方向の始端列から終端列まで桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は全て600mmの等間隔で設置されていることから、縦方向に各列全て600mm幅の直線的な空間が形成される。他方、縦方向の始端側から1列と2列の間隔及び終端側から1列と2列の桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は390mmの間隔で設置され、始端側及び終端側の2列目以降の桝ユニット2と桝ユニット2の間隔は460mmの等間隔で設置されていることから、横方向の桝ユニット2と桝ユニット2との間隔は390mm幅の直線的な空間が形成され、始端側及び終端側から2列目以降の桝ユニット2と桝ユニット2との空間は全て460mm幅の直線的な空間が形成される。正方形の桝において、横方向の空間と縦方向の空間が互いに直線的に交差することから、その空間交差点は全て十字形を形成する。
【0026】
矩形の雨水貯留浸透施設の場合も、桝ユニット2の縦横の数が違うものの、横方向の空間が600mm、縦方向の空間が、390mmと460mmの直線的な空間形成であることは、正方形の雨水貯留浸透施設と同様である。
この様な施設内部の構成構造及び空間形成であることから、点検桝及び管理桝から施設内に入っての機能状況を人的に点検及び管理することが出来る。また、空間が交差する位置は全てが十字形空間を形成することから、十字形空間を形成する全ての位置からは、前後、及び左右の機能状況の目視点検が出来ると共に、機械的な遠隔操作による内部の点検及び管理も十分可能である。
【0027】
この様に適正な維持管理によって施設内部に、土粒子或いは汚濁物などが堆積し雨水の処理機能に支障を来すと判断した場合においても、人的及び機械的に排出すること或いは、施設内の清掃もきわめて可能な雨水貯留浸透施設の維持管理を容易にしたその構成及び構造は、従来技術の問題点を解消することが出来る。
【0028】
雨水貯留浸透施設については、開発する宅地や商業区域の面積に応じて、小規模開発、中規模開発、大規模開発に分類される。さらにその開発地域の降雨状況及び気象状況などに関連した降雨強度に応じた国土交通省の行政指導がある。1/5(5年に一度の大雨)、1/10(10年に一度の大雨)、1/30(30年に一度の大雨)、1/50(50年に一度の大雨)、1/100(100年に一度の大雨)等に定義され表現されている。
【0029】
1/50(50年に一度の大雨)の降雨強度/hを想定し算定した貯留浸透施設の計画規模の場合、1/5(5年に一度の大雨)や1/10(10年に一度の大雨)の降雨強度の大雨が降った場合であっても、土粒子及び他の汚濁物を含んだ雨水は1/50対応の施設規模及び施設全体に流入し、雨水中に含まれた土粒子や他の汚濁物も施設内全体に沈降堆積する。このことから、非効率的な点検及び管理が必要となり維持管理費用が高い。
【0030】
このような観点から、大規模開発においては、1/50対応の雨水貯留浸透施設の計画規模が設定された計画規模の中に、雨水が流入する何れかの場所及び部分に基礎底盤4の高さが異なる構成構造の1/5或いは、1/10に対応可能な施設を併設し計画規模の施設を二段構造とする構造形式が適切である。図9は、このような二段構造の雨水貯留浸透施設の構造の例を示している。雨水貯留浸透施設の一部の部分の基礎底盤4を他の部分より深くし、その深くした基礎底盤4の上に設置する桝ユニット2については、2枚以上のパネル1を上下に継ぎ足したものを使用し、他の部分との深さの差に対応させる。
【0031】
図9に示すような二段構造の雨水貯留浸透施設に流入する雨水は、例えば5年に一度の大雨を想定した容量及び容積で設定された施設の場合、その降雨強度以下の降雨は併設された施設内で処理出来る。また、10年に一度の大雨を想定した場合も同様である。或いは、その降雨強度以上の降雨の場合は、比重の高い土粒子他の汚濁物が併設された施設内に沈降堆積する。この様に雨水貯留浸透施設の全体において処理能力が異なる或いは、底盤の高さが異なる二段構造とすることによって雨水貯留浸透施設の点検及び管理や土粒子及び他の汚濁物などの沈降した堆積物の排出及び清掃に関する維持管理業務は、通常ある一定の部分及び場所を重点的に点検、管理することによって初期の機能を維持することも可能となり、雨水貯留浸透施設の全体の維持管理費用が大幅に低減することが出来る。このような二段構造とする雨水貯留浸透施設の構造は従来工法の問題点を解消出来る。
【0032】
平面方形の中空柱状の桝ユニット2を形成するパネル1に、フィルターを取り付けることも出来る。4枚の定型パネルで形成された箱形の桝ユニット2の内部は、全ての桝ユニット2が空洞であることから桝ユニット2内部及びその空洞内に雨水を導水することによって、貯留浸透施設の貯留量を大幅に増加させることが出来る構造となる。桝ユニット2の内部に雨水を導水する場合、雨水中に含まれる土粒子や他の汚濁物などの流入を防止するためにプラスチック製のフィルターを必要な数だけ取り付けた構造とする。
【0033】
例えば、図10と図11に示したのは、スリット15を設けた中空半球形のツバ付のフイルター11である。このフィルター11の構造は、半球形の中空な半球形体14の基部に円筒部13を連ね、この円筒部13の端部の周囲にツバ12を設けている。さらに、この円筒部13の中空な半球形体14の側に爪状のストッパー16を円周方向に90゜間隔で4ヶ所設ける。このストッパー16は中空な半球形体14側に向いた面に、基部から先端部にかけて次第に厚みが小さくなるようなテーパーを施している。ツバ12とストッパーの16の間の間隔は、パネル1の厚みに対応する。
【0034】
半円球状の中空な半球形体14には、その頂点付近から円筒部13の付近まで、その球面の円周方向に等間隔で放射状に開口部であるスリット15を設けている。このスリット15は、半球形の形状に従い、その頂点付近を細く円筒部13側に向かって徐々に幅が広がる形状としている。そしてスリット15の間は、中空な半球形体14の放射方向及び円周方向に設け、全てが連なった帯形リブ状の連結部17に囲まれている。円筒部13の外径は30mmφ〜50mmφ程度とする。フィルター11のツバ12は図10に示すように円板形であっても、また図11に示すように角形であっても良い。そのツバ12は円筒部13の外周にのみ設けられ、その内側は円筒部13の内径と同じ径を有する穴となっている。
【0035】
図12(a)に示すように、桝ユニット2を構成するパネル1にフィルター11の外形に応じた穴5を必要な数だけ設け、桝ユニット2の内側または外側からフィルター11の中空な半球形体14側をパネル1の前記に穴5に差し込み、ツバ12側を木槌等で軽く叩き込む。すると、ストッパー16がそのテーパによって穴5の中に入り込み、完全に入り込むと図12(b)に示すようにストッパー16が原形に復帰する。この状態では、パネル1はフィルター11のストッパー16とツバ12との間に挟まれるため、簡単に取り付けることが出来、この状態ではフィルター11が固定され離脱することが無い。
【0036】
雨水貯留浸透施設に関連する従来のフィルターは、ステンレスメッシュのフィルターが流入管及び流出管に取り付けた工法が多用されているが、特に大雨の場合などは、ステンレスメッシュフィルターに流速抵抗がかかるために、フィルターに浮遊汚濁物などが張り付き雨水の円滑な流れが妨げられる等の機能及び維持管理に問題が発生する。
【0037】
これに対して、スリットを施した構造の前述したフィルター11は、桝ユニット2の空洞内に雨水を流入させる流入口の円面積とスリット全体の球面空間面積を比較するとスリット全体の球面空間面積は約1.5倍に設定している。或いは、雨水が桝ユニット2の空洞内に流入する方向に対しフィルター11のスリット15の幅も流入方向に広がる構造であることから、フィルター11に流速抵抗は発生しないので円滑に雨水を貯留することが出来る。また、土粒子や他の汚濁物の流入の防止或いは、浮遊汚濁物がフィルター11の周囲に張り付くこともなく機能及び維持管理において、パネル1にフィルター11を取り付けた構造は、従来工法の問題点を解消することが出来る。
【0038】
このような雨水貯留浸透施設においては、平面方形の中空柱状の桝ユニット2の底部に四角形でその内部を波形状とし、且つ波形の波長方向と直交する方向に勾配を形成した雨水案内面を有するへどろ及び汚泥排出用の整流用底盤を取り付けることもある。図13は、このような整流用底盤21を示している。
雨水貯留浸透施設を構成する桝ユニット2は、施設形状や施設規模及びその施設の桝ユニット2の高さに関わらず桝ユニット2の内寸法は、例えば460mm×600mmの四角形状で共通である。この例の場合に、汚泥排出用の整流底盤21は、外寸が460mm×600mm以下で高さは200mm程度の平面四角形の樹脂整形体からなり、その上面に波長が100mm程度、最大高低差が50mm程度の3条の波形を有し、その波形の波長方向と直交する方向の整流底盤21の幅600mmに対して高低差100mm程度の勾配を設けた雨水案内面22を形成している。図13(a)と図13(b)において、二点鎖線はこの雨水案内面22の前記波形を表しており、図13(a)〜(b)において矢印はその勾配方向を示している。
【0039】
この整流底盤21は、図14に示すようにしてパネル1により組み立てられた桝ユニット2の底部に設置される。そして、雨水案内面22の低い方の桝ユニット2のパネル1の壁部には、同雨水案内面22の波形の底部に当たる位置に50mmφ程度の汚泥排出口6を開設する。図示はしていないが、汚泥排出口6に短管を差し込みその先端には前述のフィルターを取り付ける。短管或いはフィルターは脱着可能な構造とする。前記の整流底盤21は、樹脂整形体であることから比重が低く、浮上する可能性があるので、長辺及び短辺の相対するいずれかの2辺に底部から横水平に7cm幅程度の浮上防止板23を取り付け、この部分を桝ユニット2を形成するパネル1の下に挟む。
【0040】
5年に1度の大雨或いは、10年に1度の大雨及び雷雨や台風などによる一時的に集中する強雨は、駐車場や緑地帯他の表面排水及び建築物の屋根やU字溝など様々な土や他の汚濁物などを濁水化して雨水貯留浸透施設に流入する。施設内の濁水化した雨水は、比重の重い物から徐々に沈降して浮遊物を除いては最終的に比較的比重の軽い細粒子物が沈降し施設内に堆積する。桝ユニット2内の空洞部にも濁水化した雨水が流入して同じ様な状況となるが、桝ユニット2を形成するパネル1には、雨水が流入する流入口に予め前述したフィルター11を取り付けていることにより、このフィルター11によって比重の重い粒子物や浮遊物の流入を防止しているので主に比較的比重の軽い細粒子物を含んだ雨水が流入する。雨水の細粒子物は、桝ユニット2の底面に取り付けたへどろ及び汚泥排出用の整流底盤21の雨水案内面22の何れかの波形の底の部分に沈降する。細粒子物には、粘性度が低く或いは軟性であることからへどろ及び汚泥化した状況で堆積する。前記の整流底盤21の上に堆積したへどろ及び汚泥は、整流底盤21の波形を有する雨水案内面22が排出口に向かって勾配があることから、へどろ及び汚泥はその雨水案内面22の勾配によって汚泥排出口6から桝ユニット2の外部に排出される。
【0041】
また、フィルターが何かの現象によって詰まるなど或いは、何かの現象によって桝ユニット2内の空洞部にへどろ及び汚泥などが異常に堆積した場合は、フィルターを外し或いは、フィルターを取り付けた短管を外して高圧洗浄機などで空洞部及び波形板を洗浄する。この様に、桝ユニット2内の底部底面にへどろ及び汚泥の排出用の整流底盤21を取り付けることによって、桝ユニット2内空洞部の適正な維持管理が可能となるため、従来工法の問題点を解消出来る。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、降雨の際に、建物の屋根や舗装面上に落ちた雨水を集めて、一時的に貯留し、その後漸次地盤に浸透させて雨水の処理を図る雨水貯留浸透施設について、簡便に任意の規模の施設を構築出来る点で、都市開発や宅地開発等の分野において特にその産業上の利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを組み立てるためのパネルの例を示す平面図、正面図及び側面図である。
【図2】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを組み立てるためのパネルを上下に2枚組み合わせた状態の例を示す正面図と側面図である。
【図3】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの例を示す斜視図である。
【図4】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す平面図である。
【図5】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す側面図である。
【図6】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す正面図である。
【図7】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す縦断側面図である。
【図8】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の例を示す縦断正面図である。
【図9】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットを基礎底盤上に配置して連結した状態の他の例を示す縦断側面図である。
【図10】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットに取り付けるフィルターの例を示す正面図と側面図である。
【図11】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットに取り付けるフィルターの他の例を示す正面図と側面図である。
【図12】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットのパネルにフィルターを取り付ける前と取り付けた状態の例を示す側面図である。
【図13】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの底部に取り付ける整流底盤の例を示す平面図、正面図及びA−A線断面図である。
【図14】本発明による雨水貯留浸透施設の桝ユニットの底部に整流底盤を取り付けた状態の例を示す平面図とB−B線断面図である。
【符号の説明】
【0044】
1 パネル
2 桝ユニット
11 フィルタ
14 半球形体
15 スリット
21 整流用底盤
22 雨水案内面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
雨水を貯留し、さらにこの雨水を地盤に浸透させる雨水貯留浸透施設であって、一定の幅(w)で長さ(L)が異なる複数種類のパネル(1)を用い、このパネル(1)により平面方形の中空柱状の桝ユニット(2)を組み立て、これら桝ユニット(2)を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット(2)を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したことを特徴とする雨水貯留浸透施設。
【請求項2】
桝ユニット(2)には、それを構築するパネル(1)に中空な半球形体(14)の中心から放射状にスリット(15)を設けたフィルタ(11)を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留浸透施設。
【請求項3】
桝ユニット(2)の底部に上面に波形を有し、この波形の波長方向と直交する方向に勾配が設定された雨水案内面(22)を有する整流用底盤(21)が設けられ、この整流用底盤(21)の雨水案内面(22)の勾配の最下位側のパネル(1)には、前記波形の溝部分に対応して雨水排出孔(6)が開設されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留浸透施設。
【請求項1】
雨水を貯留し、さらにこの雨水を地盤に浸透させる雨水貯留浸透施設であって、一定の幅(w)で長さ(L)が異なる複数種類のパネル(1)を用い、このパネル(1)により平面方形の中空柱状の桝ユニット(2)を組み立て、これら桝ユニット(2)を縦横に間隔を置いて配列すると共に、これら桝ユニット(2)を互いに固定し、地盤の中に雨水を貯留する空間を形成したことを特徴とする雨水貯留浸透施設。
【請求項2】
桝ユニット(2)には、それを構築するパネル(1)に中空な半球形体(14)の中心から放射状にスリット(15)を設けたフィルタ(11)を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留浸透施設。
【請求項3】
桝ユニット(2)の底部に上面に波形を有し、この波形の波長方向と直交する方向に勾配が設定された雨水案内面(22)を有する整流用底盤(21)が設けられ、この整流用底盤(21)の雨水案内面(22)の勾配の最下位側のパネル(1)には、前記波形の溝部分に対応して雨水排出孔(6)が開設されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水貯留浸透施設。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−248479(P2008−248479A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−87250(P2007−87250)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(391054785)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(391054785)
【Fターム(参考)】
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