説明

電位治療装置

【課題】高電位出力から低電位出力に自動的に移行する動作モードを具える電位治療装置を提供する。
【解決手段】本発明に電位治療装置は、利用者等の選択操作により、20分の高電位出力の後、自動的に低電位治療に切り替わり40分の低電位出力を行う第1の動作モードと、20分の高電位出力の後、自動的に低電位治療に切り替わり4時間40分の低電位出力を行う第2の動作モードとを有する。これにより、高電圧で効果的に治療を行うという高圧治療の長所と、穏やかに長時間の治療を行うことができるという低圧治療の長所とを同時的に享受することができ、効果的かつ快適で安全性の高い治療を利用者が受けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に電位を印加し肩こり等の治療を行う電位治療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
人体に高電圧を印加し、これにより頭痛、肩こり、慢性便秘あるいは不眠症等の治療を行う電位治療装置が知られている。電位治療装置は、既に長年の研究成果の蓄積の上に実現されており、近年では、印加する電位の周波数、波形等に工夫がなされたものも開発されている(例えば特許文献1参照)。この種の電位治療装置は、医科向けとともに家庭用医療機器としても広く普及しており、我が国等においては、厚生労働省により認可される医療機器に指定されているとともに、薬事法により管理される機器となっている。
また、電位治療装置においては、印加される電位は高圧であっても流れる電流は極微量であるために人体への悪影響は無いと考えられているが、人体に対する安全性は常に最も重要な課題である。そのような観点から法規制等も厳しく、現在、就寝時に高電圧で長時間使用する機器の製造販売は認められていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−55041号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電位治療装置が普及するにつれ、また、その需要が広がるにつれ、より効率よく快適に電位治療装置を利用したいという要望も高まっている。また、技術の進歩により安全性も高まっており、より多様的な利用をしたいという要望もある。そしてこれに関連して、高電圧の電位出力による効果的な治療と、低電圧で長時間にわたる快適な治療とを併用的に受けることにより、効果的かつ快適な治療を受けたいという要望が生じている。
【0005】
しかしながら、従来の電位治療装置をそのような形態で利用する場合には、利用者が逐次装置を操作して高電圧のモードと低電圧のモードとを切り替えなければならず、操作が面倒である。
また、前述したようにこの種の装置においては安全性が最優先されるべきであり、高電圧の動作モードでの就寝時の長期間利用はできないようになっているとは言え、利用者が逐次操作することにより高電圧の動作モードと低電圧の動作モードとを合わせて結果的に長期間利用する可能性もあり、そのような状態は却って利用者の安全性に課題を生じる可能性もある。
さらに、そのような、高電圧の動作モードと低電圧の動作モードとを合わせて利用する場合も、ただ単に電位出力を身体に印加すればよいと言うべきものではなく、効率よい治療が可能な適切な条件で利用することが重要である。
さらには、その種の効果あるいは電位治療装置の利用条件は、医師や専門家(カウンセラー(例えば指定管理医療機器取扱有資格者等))等の助言に基づいて利用することが望ましく、利用者が勝手に条件を設定した場合には効果が十分でなくなる可能性も考えられる。
【0006】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、電位出力を高電圧な高電位出力から低電圧な低電位出力に自動的に移行する動作モードを具えることにより、それぞれの治療を自動的に切り替えて受けることができ、利用者が、高電圧で効果的に治療を行うという高圧治療の長所と、穏やかに長時間の治療を行うことができるという低圧治療の長所とを同時的に享受することができる、すなわち、効果的かつ快適で安全性の高い治療を受けることのできる、電位治療装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するために、本発明の電位治療装置は、所定の出力電圧、所定の周波数、所定の波形を有する電位出力を発生する出力発生回路と、前記出力発生回路で発生された電位出力を人体に印加するための電位印加手段と、前記出力発生回路において、出力電圧が所定の第1の出力電圧である高電位出力、又は、出力電圧が前記第1の出力電圧よりも低圧な低電位出力が選択的に発生されるように、前記出力発生回路を制御する出力発生回路制御手段と、前記出力発生回路において、前記高電位出力を第1の期間発生し、連続的に前記低電位出力を第2の期間発生するように前記出力発生回路制御手段を制御する全体制御部とを有することを特徴とする。
【0008】
好適には、前記全体制御部は、前記出力発生回路において、前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての4時間40分間の前記低電位出力が発生されるように前記出力発生回路制御手段を制御することを特徴とする。
【0009】
また好適には、本発明の電位治療装置は、動作モードを選択可能な操作部をさらに有し、前記全体制御部は、前記操作部を介して選択操作に基づいて、前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての40分間の前記低電位出力が発生される第1の動作モード、又は、前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての4時間40分間の前記低電位出力が発生される第2の動作モードのいずれかで前記出力発生回路において電位出力が発生されるように、前記出力発生回路制御手段を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電位出力を高電圧な高電位出力から低電圧な低電位出力に自動的に移行する動作モードを具えることにより、それぞれの治療を自動的に切り替えて受けることができ、利用者が、高電圧で効果的に治療を行うという高圧治療の長所と、穏やかに長時間の治療を行うことができるという低圧治療の長所とを同時的に享受することができる、すなわち、効果的かつ快適で安全性の高い治療を受けることのできる、電位治療装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態の電位治療装置の全体構成を示す概観図である。
【図2】図2は、図1に示した電位治療装置の詳細な回路構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1に示した電位治療装置から出力される電位出力の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の電位治療装置の一実施形態について説明する。
本実施形態の電位治療装置は、所望の周波数、波形、電圧等を有する電位出力を所望の期間、利用者に印加する装置である。電位治療装置は、利用者あるいはカウンセラーにより選択設定された所望の動作モード(動作条件)により動作するものである。換言すれば、利用者等は、所望の条件の電位出力を選択し、人体に印加させて治療等を受けることができる。そして、特に本発明の電位治療装置においては、利用者あるいはカウンセラーが予め設定をし、利用者が選択をした時には、高圧(高電位出力)から低圧(低電位出力)に自動的に電位出力が切り変わる従来に無い動作モードを具えるものである。
高電位出力の際の出力電圧は、波高値で14000Vp,9000Vp又は4500Vpであり、低電位出力の際の出力電圧は、波高値で1400Vpである。また、高電位出力を印加する時間は20分であり、低電位出力を印加する時間は40分又は4時間40分である。
【0013】
以下、本実施形態の電位治療装置1について図1〜図3を参照して説明する。
まず、電位治療装置1の全体構成について図1を参照して説明する。
図1に示すように、電位治療装置1は、装置本体10、操作表示パネル15及び通電マット20を有する。
装置本体10は、所望の電位出力を生成する回路等を具える本体部分である。
操作表示パネル15は、利用者が電位治療装置1を操作するため、あるいは、動作状態を確認するための入出力部である。電位治療装置1において操作表示パネル15は、使用時には装置本体10から突出し、水平方向及び鉛直方向に回動可能に構成されており、利用者がどの位置にいても操作し易いように、あるいは、表示されている情報を視認し易いように構成されている。
【0014】
通電マット20は、装置本体10で生成された電位出力を実際に利用者に印加するためのパッド部分である。通電マット20は、薄いシート状の部材であり、例えばソファ等の椅子と利用者の人体(背中や腰等)との間、あるいは、ベッドや布団等の寝具と利用者の人体との間等に介在されて、人体に電位出力を印加する。通電マット20は、ケーブル18により装置本体10と接続されている。
【0015】
次に、電位治療装置1の具体的な回路構成について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、電位治療装置1は、出力発生回路110、電圧印加部120、出力発生回路制御部130、全体制御部140、操作部150、電源回路160、高電位出力電流計測回路171及び高電位出力電圧計測回路172を有する。
【0016】
出力発生回路110は、電圧印加部120を介して人体に印加する電位出力を生成する回路である。出力発生回路110は、例えば、種々の方式の変調回路、積分回路、スイッチ素子等により構成されており、出力発生回路制御部130により入力される制御信号に基づいて、当該出力発生回路制御部130からの制御に基づく所定の周波数、所定の波形及び、所定のピーク電圧又は波高値あるいは実効値等を有する所定の電位出力を生成する。出力した電位出力は、電圧印加部120に出力される。
【0017】
より具体的には、出力発生回路110は、周波数として40Hz,70Hz,100Hz,波形として正弦波交流及び種々のひずみ波形、出力電圧として波高値で14000Vp,9000Vp又は4500Vpの高電圧(第1の出力電圧)あるいは1400Vpの低電圧(第2の出力電圧)という各条件の出力電位を生成可能に構成されている。そして、出力発生回路制御部130からの制御信号に基づいて、これらの中のいずれかの条件の出力電位を生成し、電圧印加部120に出力する。
【0018】
なお、電位治療装置1の動作モードとして、出力電圧が波高値で14000Vp,9000Vp又は4500Vpの高電圧(第1の出力電圧)の時の電位出力が高電位出力モードであり、出力電圧が1400Vpの低電圧(第2の出力電圧)の時の電位出力が低電位出力モードである。
【0019】
電圧印加部120は、出力発生回路110で生成され入力される電位出力を実際に人体に印加するための構成である。電圧印加部120は、装置本体10に収容される絶縁回路部121と、前述したように装置本体10とは別体として設けられた通電マット20を有する。これら絶縁回路部121と通電マット20とは、装置本体10に設けられた通電マット用ソケット122と通電マット20に設けられた電位プラグ23とを介して離脱可能に接続される。
【0020】
電圧印加部120の絶縁回路部121は、通常のトランスによる基礎絶縁、及び、高圧トランスを用いたA種絶縁の2重の絶縁機能を有する。また、絶縁回路部121は、高電位出力電流計測回路171及び高電位出力電圧計測回路172を介して出力発生回路制御部130と接続されており、人体に異常な電流や電圧が流れないように構成されている。
【0021】
電圧印加部120の通電マット20は、利用者が体に電位出力を受けるために、例えば利用者の腰や背中等の患部付近にあてがうためのパッドである。通電マット20は、例えば椅子と人体との間、あるいは、寝具と人体との間に介在されるように配置され、絶縁回路部121を介して入力される電位出力を人体に印加する。
【0022】
出力発生回路制御部130は、電圧印加部120を介して人体に印加する電位出力を出力発生回路110で生成するために、出力発生回路110を制御する制御部である。出力発生回路制御部130は、図示しないが、PWM生成部、A/Dコンバータ、シリアル通信部、入出力制御部等を有し、全体制御部140からの制御信号に基づいて、出力発生回路110の各回路に対して種々のパラメータを設定したり、あるいはソースの信号を提供したりして、出力発生回路110において所望の電位出力が生成されるように、出力発生回路110を制御する。
【0023】
前述したように、出力発生回路110は、周波数として40Hz,70Hz,100Hz,波形として正弦波交流及び種々のひずみ波形、出力電圧として波高値で14000Vp,9000Vp及び4500Vpの高電圧(第1の出力電圧)あるいは1400Vpの低電圧(第2の出力電圧)という各条件の出力電位を生成可能に構成されている。出力発生回路制御部130は、利用者あるいはカウンセラー(指定管理医療機器取扱有資格者)の選択操作により設定され全体制御部140から入力される動作モードを指定する信号に基づいて、出力発生回路110に対して、これらの中のいずれかの条件の出力電位を生成するかを指定する制御信号を出力する。
【0024】
全体制御部140は、出力発生回路制御部130が出力発生回路110を制御して所望の適切な電位出力が電圧印加部120を介して人体に印加されるように、出力発生回路制御部130を制御する。全体制御部140は、操作部150を介して利用者あるいはカウンセラーにより行われる動作条件の設定に係る選択操作に基づいて、人体に印加する電位出力の周期、波形、電位(電圧)等を決定し、またその電位出力のスケジュールやプロファイル等を決定し、この選択操作に基づく信号を出力発生回路制御部130に出力し、結果的に出力発生回路制御部130を制御する。
【0025】
電位治療装置1の動作条件の選択は、周波数、波形、電圧、時間等の各項目について選択可能な条件を各項目複数種類ずつ予め設定しておき、設定されている選択可能な条件の中から、さらに利用者等が各項目ごとに選択をして、最終的な動作条件を設定するように構成する。そして、選択対象となる各条件の設定は、電位治療装置1の機能、あるいは、電位出力を人体に印加することによる治療等に詳しいカウンセラーにのみ設定あるいは変更が可能であるのが好ましい。
全体制御部140は記憶部を有しており、これら選択可能な条件、選択された条件等が記憶されている。そして、利用者が選択操作を行った場合には、その選択操作に基づく具知的な動作条件を検出し、これに基づいて電位治療装置1が所望の動作をするように、制御信号を出力発生回路制御部130に出力する。
【0026】
前述したように、利用者あるいはカウンセラーにより選択される電位治療装置1の動作モード(動作条件)としては、電位出力の周波数、波形、電圧等を各々所望のものに選択した種々のモードがある。換言すれば、利用者等は、所望の電位出力を選択し、治療等を受けることができる。その中で、特に本発明の電位治療装置1においては、利用者あるいはカウンセラーが選択可能な動作モードとして、高圧(高電位出力)から低圧(低電位出力)に自動的に電位出力が切り変わる動作モードを有する。
【0027】
この時の高電位出力の際の出力電圧は、波高値で14000Vp,9000Vp及び4500Vpのいずれかから別途選択された電圧である。また、低電位出力の際の出力電圧は、波高値で1400Vpである。
また、この時の周波数及び波形は、各々別途選択された周波数及び波形である。
また、この高圧(高電位出力)から低圧(低電位出力)に自動的に電位出力が切り変わる動作モードにおいて、高圧(高電位出力)が出力される第1の期間は、20分である。また、低圧(低電位出力)が出力される第2の期間は、40分あるいは4時間40分のいずれか別途選択される時間である。
【0028】
すなわち、この動作モードにおいては、図3(A)又は図3(B)に示すような2種類の電位出力が生成され、人体に印加される。
図3(A)に示す第1の動作モードでは、最初20分間、所望の周波数で所望の信号波形の高電位出力が出力され、20分経過後に自動的に切り替わり、残り40分は所望の周波数で所望の信号波形の低電位出力が出力される。すなわち、合計1時間の電位出力が人体に印加される。
一方、図3(B)に示す第2の動作モードでは、最初20分間は、図3(A)に示すモードと同じく所望の周波数で所望の信号波形の高電位出力が出力されるが、その20分経過後は、自動的に低電位出力に切り替わった後、残り4時間40分にわたり所望の周波数で所望の信号波形の低電位出力が出力される。すなわち、合計5時間の電位出力が人体に印加される。
【0029】
全体制御部140は、このような動作モードが選択された場合には、このような動作、すなわち高圧(高電位出力)から低圧(低電位出力)に自動的に電位出力が切り変わるように、出力発生回路制御部130、あるいは、出力発生回路制御部130を介して電圧印加部120を制御する。
【0030】
操作部150は、利用者あるいはカウンセラーが電位治療装置1を操作するための操作部であるとともに動作表示部である。操作部150は、図1に示す操作表示パネル15の形態で実現される。操作表示パネル15は、電位治療装置1を使用していない時は装置本体10に押込まれて収容されるようになっており、また、電位治療装置1が使用される時は、装置本体10から上部に飛び出して表示部が水平方向及び鉛直方向に回転可能に構成されており、例えばソファ(椅子)や寝具(ベッド)等のどの位置に電位治療装置1が配置してあったとしても、操作がし易い構成となっている。
【0031】
図2に戻り、電源回路160は、電位治療装置1の各部に電源を供給する回路である。また、高電位出力電流計測回路171及び高電位出力電圧計測回路172は、各々、電圧印加部120において通電マット20に出力される電位出力の電流及び電圧を計測し出力発生回路制御部130に入力する回路であり、電位治療装置1の安全な動作及び所望の電位出力を正確に出力するためのフィードバック等に用いられる。
以上、本実施形態の電位治療装置1の構成の説明である。
【0032】
このような構成の電位治療装置1においては、高圧(高電位出力)から低圧(低電位出力)に自動的に移行する動作モードを具えており、それぞれの治療を自動的に切り替えて受けることができる。従って、高電圧で効果的に治療を行うという高圧治療の長所と、穏やかに長時間の治療を行うことができるという低圧治療の長所とを同時に享受することができ、利用者は効果的かつ快適に治療を受けることができる。
【0033】
その結果、利用者は睡眠時などを効率的に利用して効果的かつ快適な治療を受けることができ、例えば肩こり、頭痛、不眠症、慢性便秘等の症状の改善が期待できる。
【0034】
また、本実施懈怠の電位治療装置1においては、高電位出力を20分間行った後、低電位出力を40分あるいは4時間40分行うこととなっている。この、高電位出力20分間と低電位出力40分間の合計1時間、あるいは、高電位出力20分間と低電位出力4時間40分の合計5時間という動作モードは、人体に対する治療効果と安全性、及び、利用者の利便性等を考慮した上で最適な動作モードである。従って、利用者は簡単な操作で最適な治療を受けることができ、例えば肩こり、頭痛、不眠症、慢性便秘等の症状の改善が一層期待できる。
【0035】
そして、電位治療装置1においては、これらの動作モードの時間設定は、カウンセラーのみが設定可能とすることもできる。
従って、電位治療装置1が設置される一般家庭においても、常に安全に電位治療装置1を利用できる。また、常に最も効率よく効果的な治療を受けることができる。
【0036】
なお、前述した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって本発明を何ら限定するものではない。本実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含み、また任意好適な種々の改変が可能である。
【0037】
例えば、前述した電位治療装置1は、人体に電位出力を印加する手段として通電マット20を具備するものとしたが、これに限られるものではない。例えば、局所的に人体に電位出力を印加する場合には、いわゆる局所導子と言われるような器材を用いるようにしてもよい。また、椅子や寝具等と一体的になった電位出力印加手段を適用してもよい。
【0038】
また、前述した電位治療装置1においては、所望の電位出力を出力するための制御手段として、出力発生回路制御部130及び全体制御部140を有する構成とした。しかしながら、これらの制御に係る機能の分担、配置等は、これに限られるものではない。電位治療装置1全体の制御を1の制御部により行うようにしてもよいし、より細分化された制御回路で行うようにしてもよい。
また、その制御方式は、例えばプログラム等のソフトウエアにより行われるものであってもよいし、プログラマブルな演算素子等を用いたハードウエアとソフトウエアの中間的な方式を用いてもよいし、あるいは、完全にハードウエアで構成した制御回路で行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0039】
1…電位治療装置
10…装置本体
15…操作表示パネル
18…ケーブル
20…通電マット
23…電位プラグ
110…出力発生回路
120…電圧印加部
121…絶縁回路部
122…通電マット用ソケット
130…出力発生回路制御部
140…全体制御部
150…操作部
160…電源回路
171…高電位出力電流計測回路
172…高電位出力電圧計測回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の出力電圧、所定の周波数、所定の波形を有する電位出力を発生する出力発生回路と、
前記出力発生回路で発生された電位出力を人体に印加するための電位印加手段と、
前記出力発生回路において、出力電圧が所定の第1の出力電圧である高電位出力、又は、出力電圧が前記第1の出力電圧よりも低圧な低電位出力が選択的に発生されるように、前記出力発生回路を制御する出力発生回路制御手段と、
前記出力発生回路において、前記高電位出力を第1の期間発生し、連続的に前記低電位出力を第2の期間発生するように前記出力発生回路制御手段を制御する全体制御部と
を有する電位治療装置。
【請求項2】
前記全体制御部は、前記出力発生回路において、前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての4時間40分間の前記低電位出力が発生されるように、前記出力発生回路制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電位治療装置。
【請求項3】
動作モードを選択可能な操作部をさらに有し、
前記全体制御部は、前記操作部を介して選択操作に基づいて、
前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての40分間の前記低電位出力が発生される第1の動作モード、又は、
前記第1の期間として20分間の前記高電位出力及びこれに連続的な前記第2の期間としての4時間40分間の前記低電位出力が発生される第2の動作モード
のいずれかで前記出力発生回路において電位出力が発生されるように、前記出力発生回路制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の電位治療装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−130521(P2012−130521A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285077(P2010−285077)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(503463704)株式会社バイオニックス (1)
【Fターム(参考)】