説明

電力供給制御装置、及び、電力供給制御システム

【課題】盗電を効果的に防止する。
【解決手段】商用電源とコンセントとの間に介設され、蓄電池への電力の供給を遮断するリレー4、及び、リレー4とコンセントとの間に介設され、商用電源から蓄電池へ供給される電流値を検出するCT5に通信可能に接続されたリレーコントローラ31と、リレーコントローラ31と通信可能に接続されたサーバ装置1とを備える。リレーコントローラ31は、リレー4を制御する開閉部301と、CT5によって検出された電流値に基づいて、商用電源から蓄電池へ供給される電力値を検出する検出部302と、を備え、サーバ装置1は、検出部302の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する盗電判定部103と、盗電判定部103によって、盗電の可能性があると判定された場合に、開閉部301を介して、蓄電池への電力の供給を遮断する開閉指示部111と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御装置、及び、電力供給制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車及びハイブリッド自動車等において、商用電源を用いて蓄電池(バッテリ)に充電を行うよう構成したプラグイン自動車が注目されている。また、商用電源からプラグイン自動車へ充電を行う際の盗電防止対策として種々の装置、方法等が提案されている。
【0003】
例えば、ステーション側コネクタに車側コネクタが接続されたとき、ステーションに設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出した場合には、商用電源から蓄電池への充電を許可し、一方、ステーションに設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出しなかった場合には、商用電源から蓄電池への充電を拒否するプラグイン自動車管理システムが開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−179694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のプラグイン自動車管理システムでは、一旦、ステーションに設けた電子認証制御部が正規の電子認証キーの存在を検出した場合には、商用電源から蓄電池への充電が許可されるため、その後の充電中(または、充電完了後)に、プラグが差し換えられて盗電される虞がある。
【0006】
また、ステーションに電子認証キーの存在を検出する電子認証制御部を配設する必要があるため、装置の構成が複雑になる。更に、電子認証キーに基づいて、正規のユーザであるか否かを判定しているため、正規のユーザが充電を所望する場合であっても、車両の電子認証キーがステーションに設けた電子認証制御部に登録されていないときには、当該車両に充電することができないことになり、利便性が充分であるとは言えない。ここで、「車両の電子認証キーが登録されていないとき」とは、例えば、正規のユーザの友人・知人等が所有する電気自動車等に対して、正規のユーザが当該電気自動車等の蓄電池を充電したい場合、または、正規のユーザが、何らかの事情で、代車の電気自動車を使用しており、正規のユーザが当該電気自動車等の蓄電池を充電したい場合等が考えられる。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、盗電を効果的に防止することの可能な電力供給制御装置、及び、電力供給システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明に係る電力供給制御装置は、以下のように構成されている。
【0009】
すなわち、本発明に係る電力供給制御装置は、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御装置であって、商用電源と前記コンセントとの間に介設され、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断手段と
、前記遮断手段と前記コンセントとの間に介設され、商用電源から前記蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する盗電判定手段と、前記盗電判定手段によって、盗電の可能性があると判定された場合に、前記遮断手段を介して、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断指示手段と、を備える。
【0010】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、商用電源から蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方が検出され、その検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無が判定され、盗電の可能性があると判定された場合に、蓄電池への電力の供給が遮断されるため、盗電を効果的に防止することができる。
【0011】
すなわち、例えば、充電中にコンセントに接続されるプラグが差し換えられて盗電が行われる場合には、コンセントからプラグが抜かれた時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が一旦「0W」(又は、「0A」)になった後、コンセントにプラグが接続された時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が増大することになる。したがって、商用電源から蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定することができる。
【0012】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記検出手段によって検出された値が予め設定された閾値以下であるか否かを判定する充電中判定手段と、前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点から、前記検出手段による検出値が前記閾値以下である状態が継続している継続時間を求める継続時間算出手段と、を更に備え、前記盗電判定手段が、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満である場合に、盗電の可能性があると判定することが好ましい。
【0013】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、商用電源から蓄電池へ供給される電力及び電流の少なくとも一方の値が予め設定された閾値以下であるか否かが判定され、閾値以下であると判定された時点から、閾値以下である状態が継続している継続時間が求められる。そして、求められた継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満である場合に、盗電の可能性があると判定されるため、前記第1時間閾値を適正な値に設定することによって、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0014】
すなわち、例えば、充電中にコンセントに接続されるプラグが差し換えられて盗電が行われる場合には、コンセントからプラグが抜かれた時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が一旦「0W」(又は、「0A」)になった後、コンセントにプラグが接続された時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が増大することになる。したがって、この場合には、前記第1時間閾値を、プラグがコンセントから抜かれる時点からコンセントにプラグが接続される時点までの期間の最長値(例えば、10秒)に設定すれば、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0015】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記蓄電池が満充電状態であるか否かを判定する満充電判定手段を更に備え、前記遮断指示手段が、前記満充電判定手段によって前記蓄電池が満充電状態であると判定された場合に、前記蓄電池への電力の供給を遮断することが好ましい。
【0016】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、蓄電池が満充電状態であると判定された場合に、蓄電池への電力の供給が遮断されるため、満充電状態となった時点以降では、コンセントに接続されるプラグが差し換えられても盗電されることがないので、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0017】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記満充電判定手段が、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第2時間閾値以上である場合に、前記蓄電池が満充電状態であると判定することが好ましい。
【0018】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記継続時間が、予め設定された第2時間閾値以上である場合に、蓄電池が満充電状態であると判定されるため、前記第2時間閾値を適正な値(例えば、10秒)に設定することによって、蓄電池が満充電状態であることを正確に判定することができる。
【0019】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記第2時間閾値が、前記第1時間閾値と同一の値に設定されていることが好ましい。
【0020】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記第2時間閾値が、前記第1時間閾値と同一の値に設定されているため、前記継続時間が第1時間閾値(例えば、10秒)以上である場合には、満充電状態であると判定されて、蓄電池への電力の供給が遮断される。また、前記継続時間が第1時間閾値(例えば、10秒)未満である場合には、盗電の可能性があると判定されて、蓄電池への電力の供給が遮断される。したがって、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0021】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記検出手段によって検出された値が予め設定された閾値以下であるか否かを判定する充電中判定手段と、前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点から、前記検出手段による検出値が前記閾値以下である状態が継続している継続時間を求める継続時間算出手段と、を更に備え、前記盗電判定手段が、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満であって、且つ、予め設定された第3時間閾値以上である場合に、盗電の可能性があると判定することが好ましい。
【0022】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満であって、且つ、予め設定された第3時間閾値以上である場合に、盗電の可能性があると判定されるため、前記第1時間閾値及び前記第3時間閾値を、それぞれ、適正な値に設定することによって、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0023】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、商用電源において瞬時停電が発生したか否かを判定する瞬停判定手段を更に備え、前記瞬停判定手段が、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、前記第3時間閾値未満である場合に、商用電源において瞬時停電が発生したと判定することが好ましい。
【0024】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記継続時間が、前記第3時間閾値未満である場合に、商用電源において瞬時停電が発生したと判定されるため、前記第3時間閾値を適正な値(例えば、1秒)に設定することによって、瞬時停電が発生したことを正確に判定することができる。
【0025】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記遮断指示手段が、前記瞬停判定手段によって、瞬時停電が発生していると判定された場合には、前記蓄電池への電力の供給を継続することが好ましい。
【0026】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、瞬時停電が発生していると判定された場合には、蓄電池への電力の供給を遮断することなく継続されるため、満充電状態に至る
まで蓄電池を充電することができる。
【0027】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記蓄電池の充電が開始されてから満充電状態となるまでに要する期間である充電必要期間を推定する充電期間推定手段と、前記蓄電池の充電が開始されてから前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点までの期間である充電実行期間を求める充電期間算出手段と、前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値以上であるか否かを判定する充電期間判定手段と、前記充電期間判定手段によって前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値以上であると判定され、且つ、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、前記蓄電池が満充電状態であると判定する満充電判定手段と、を更に備えることが好ましい。
【0028】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、蓄電池の充電が開始されてから商用電源から蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方の値が予め設定された閾値以下であると判定された時点までの期間である充電実行期間の、蓄電池の充電が開始されてから満充電状態となるまでに要する期間である充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値以上であるか否かが判定され、比率閾値以上であると判定され、且つ、前記継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、蓄電池が満充電状態であると判定されるため、前記比率閾値及び前記第2時間閾値を、それぞれ適正な値に設定することによって、蓄電池が満充電状態であることを更に正確に判定することができる。
【0029】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記比率閾値が、前記充電期間推定手段による前記充電必要期間の推定精度が高い程、大きな値に設定されていることが好ましい。
【0030】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記比率閾値が、前記充電必要期間の推定精度が高い程、大きな値に設定されるため、前記比率閾値として適正な値を設定することができる。
【0031】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、充電中に前記蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していることを判定するトラブル判定手段を更に備え、前記遮断指示手段が、前記トラブル判定手段によってトラブルが発生していると判定された場合に、前記蓄電池への電力の供給を遮断することが好ましい。
【0032】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、充電中に前記蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定された場合に、蓄電池への電力の供給が遮断されるため、トラブルが発生していると判定された時点以降では、コンセントに接続されるプラグが差し換えられても盗電されることがないので、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0033】
また、本発明に係る電力供給制御装置は、前記トラブル判定手段が、前記充電期間判定手段によって前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値未満であると判定され、且つ、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、トラブルが発生していると判定することが好ましい。
【0034】
かかる構成を備える電力供給制御装置によれば、前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値未満であると判定され、且つ、前記継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、トラブルが発生していると判定されるため、前記比率閾値及び前記第2時間閾値を、それぞれ、適正な値に設定することによって、
前記トラブルが発生していることを正確に判定することができる。
【0035】
更に、上記課題を解決するために、本発明に係る電力供給制御システムは、以下のように構成されている。
【0036】
すなわち、本発明に係る電力供給制御システムは、サーバ装置と、遮断制御装置とが、ネットワークを介して通信可能に接続され、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給システムであって、前記遮断制御装置が、商用電源と前記コンセントとの間に介設され、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断手段と、前記遮断手段と前記コンセントとの間に介設され、商用電源から前記蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出手段と、を備えると共に、前記検出手段の検出結果を前記サーバ装置へネットワークを介して送信し、前記サーバ装置が、前記検出手段の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する盗電判定手段と、前記盗電判定手段によって、盗電の可能性があると判定された場合に、前記遮断手段を介して、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断指示手段と、を備えると共に、前記遮断指示手段が、前記遮断制御装置へネットワークを介して、遮断指示情報を送信する。
【0037】
かかる構成を備える電力供給制御システムによれば、遮断制御装置において、商用電源から蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方が検出され、その検出結果に基づいて、サーバ装置において、盗電の可能性の有無を判定され、盗電の可能性があると判定された場合に、蓄電池への電力の供給が遮断されるため、盗電を効果的に防止することができる。
【0038】
すなわち、例えば、充電中にコンセントに接続されるプラグが差し換えられて盗電が行われる場合には、コンセントからプラグが抜かれた時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が一旦「0W」(又は、「0A」)になった後、コンセントにプラグが接続された時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値(又は電流値)が増大することになる。したがって、商用電源から蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定することができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明に係る電力供給制御装置、及び、電力供給制御システムによれば、盗電を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明に係る電力供給制御システムの一例を示す全体構成図である。
【図2】図1に示す電力供給制御システムに配設されるリレーコントローラ等の接続状態の一例を示す配線図である。
【図3】図1に示す認証制御装置等が収納された筐体及びコンセントの配設位置の一例を示す平面図である。
【図4】図1に示す電力供給制御システムに配設される認証制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図1に示す電力供給制御システムに配設されるリレーコントローラのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図6】図1に示す電力供給制御システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
【図7】盗電、満充電等の場合に、図1に示す電力供給制御システムによって検出される充電電力の一例を示すグラフである。
【図8】図1に示す電力供給制御システムの動作に一例を示すラダー図である。
【図9】図1に示す電力供給制御システムに配設されるリレーコントローラの動作の一例を示すフローチャートである。
【図10】図1に示す電力供給制御システムに配設される認証制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す電力供給制御システムに配設されるサーバ装置の動作の一例を示すフローチャート(前半部)である。
【図12】図1に示す電力供給制御システムに配設されるサーバ装置の動作の一例を示すフローチャート(後半部)である。
【図13】図11のステップS119で実行される判定処理の一例を示す詳細フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0042】
−電力供給制御システム100の全体構成−
図1は、本発明に係る電力供給制御システム100の一例を示す全体構成図である。以下に、図1を参照して電力供給制御システム100の全体構成について説明する。電力供給制御システム100は、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御システムであって、サーバ装置1、認証制御装置2、リレーコントローラ3、リレー4、CT(Current Transformer:計器用変流器)5、及び、携帯電話機7を備えている。なお、サーバ装置1、認証制御装置2、及び、携帯電話機7は、ネットワーク8(ここでは、インターネット)を介して、互いに通信可能に接続されている。
【0043】
サーバ装置1は、インターネット8を介して、認証制御装置2及び携帯電話機7と通信可能に接続され、電力供給制御システム100全体の動作を制御するものである。サーバ装置1は、認証制御装置2から認証情報を受信して、予め登録された認証情報と照合することによって個人認証処理を行う。また、サーバ装置1は、CT5によって検出されたリレーコントローラ3によって求められた電力値情報等を認証制御装置2から受信して、満充電、盗電、瞬時停電等の判定を行う。更に、サーバ装置1は、認証制御装置2に対して、各種画面を表示する旨の指示情報、及び、リレー4を開(又は、閉)する旨の指示情報等を送信する。加えて、サーバ装置1は、携帯電話機7に対して各種のメールを送信する。
【0044】
認証制御装置2は、例えば、蓄電池の充電を所望する電気自動車が駐車される駐車場の出入り口近傍に配設され(図3参照)、ユーザの個人認証情報(ここでは、例えば、ICカード等に格納されたユーザID情報)を受け付けてサーバ装置1へ送信すると共に、ユーザが駐車を所望する駐車場の識別情報(例えば、駐車場番号情報)をサーバ装置1へ送信する。
【0045】
また、認証制御装置2は、複数個(例えば、32個)のリレーコントローラ31、32、・・・、3n(ここでは、n=32)と通信可能に接続されている。なお、リレーコントローラ31、32、・・・、3nは、同一の構成を有しているため、以下の説明においては、リレーコントローラ3と総称することもある。また、リレーコントローラ31、32、・・・、3nには、それぞれ、予め識別情報(ここでは、IPアドレス)が設定されている。
【0046】
リレーコントローラ31、32、・・・、3n(ここでは、n=32)には、それぞれ、リレー41、42、・・・、4n(ここでは、n=32)、及び、CT51、52、・・・、5n(ここでは、n=32)が接続されている。なお、リレー41、42、・・・
、4nは、同一の構成を有しているため、以下の説明においては、リレー4と総称することもある。リレー4は、特許請求の範囲に記載された遮断手段の一部に相当する。また、CT51、52、・・・、5nは、同一の構成を有しているため、以下の説明においては、CT5と総称することもある。CT5は、特許請求の範囲に記載された検出手段の一部に相当する。
【0047】
携帯電話機7は、サーバ装置1に電力供給制御システム100のユーザとしてメールアドレスが登録されている携帯電話機であって、サーバ装置1から充電完了通知メール等の種々のメールを受信し、ユーザに視認可能に表示するものである。
【0048】
図2は、図1に示す電力供給制御システム100に配設されるリレーコントローラ3等の接続状態の一例を示す配線図である。以下、図2を参照して、電力供給制御システム100の構成を説明する。
【0049】
リレー4k(ここで、k=1、2、・・・、n)は、商用電源とコンセント6kとの間に介設され、商用電源からの電力をコンセント6kから車両に搭載された蓄電池に給電可能にするか、給電を遮断するかを切り換えるものである。なお、リレー4kに対して給電及び遮断を切り換える指示情報は、サーバ装置1から送出され、認証制御装置2及びリレーコントローラ3kを順次介してリレー4kに指示信号として入力される。また、コンセント61、62、・・・、6nは、同一の構成を有しているため、以下の説明においては、コンセント6と総称することもある。
【0050】
CT5k(ここで、k=1、2、・・・、n)は、商用電源からコンセント6kを介して車両に搭載された蓄電池に供給される電流値を検出するものである。CT5kは、検出された電流値を示す信号をリレーコントローラ3kに出力する。
【0051】
リレーコントローラ3k(ここで、k=1、2、・・・、n)は、CT5kから入力される電流値から電力値を算出して、電力値を示す情報を、リレーコントローラ3kに付与されたIPアドレス情報と対応付けて、認証制御装置2を介してサーバ装置1へ送信する。
【0052】
ここで、例えば、リレーコントローラ32は、認証制御装置2と直接に接続されているのではなく、リレーコントローラ31を介して認証制御装置2と通信可能に接続されている。また、例えば、リレーコントローラ33は、リレーコントローラ32及びリレーコントローラ31を介して認証制御装置2と通信可能に接続されている。同様にして、リレーコントローラ3m(m=4、・・・、n)は、リレーコントローラ3(m−1)、リレーコントローラ3(m−2)、・・・、及び、リレーコントローラ31を介して認証制御装置2と通信可能に接続されている。
【0053】
すなわち、リレーコントローラ3mに、下位の(図2では、下側の)リレーコントローラ3(m+1)から電力値を示す情報が入力された場合には、リレーコントローラ3mは、その情報をそのまま上位のリレーコントローラ3(m−1)へ伝送する。そして、リレーコントローラ31に到達した各リレーコントローラ3m(m=2、3、・・・、32)からの電力値を示す情報は、リレーコントローラ31から認証制御装置2を介して、サーバ装置1へ送信される。
【0054】
また、リレーコントローラ3k(k=1、2、・・・、n−1)は、サーバ装置1から送出され、認証制御装置2を介して入力される給電又は遮断を切り換える指示情報が入力された場合には、当該指示情報に含まれるIPアドレスが、リレーコントローラ3kに付与されたIPアドレスと一致するか否かを判定する。そして、指示情報に含まれるIPア
ドレスがリレーコントローラ3kに付与されたIPアドレスと一致する場合には、当該指示情報に従って、リレー4kを開閉制御する。また、指示情報に含まれるIPアドレスがリレーコントローラ3kに付与されたIPアドレスと一致しない場合には、当該指示情報を下位のリレーコントローラ3(k+1)へ送出する。
【0055】
ここで、リレーコントローラ間の通信、及び、リレーコントローラ31と認証制御装置2との間の通信は、例えば、TIA(Telecommunications Industry Association)−485規格での通信である。
【0056】
また、認証制御装置2、32個のリレーコントローラ3、32個のリレー4、及び、32個のCT5は、筐体2Aに収納されている。さらに、コンセント61、62、・・・、6nは、それぞれ、対応する駐車場の区画に配置されている(図3参照)。
【0057】
本実施形態では、リレー4が商用電源からの電力をコンセント6から車両に搭載された蓄電池に給電可能にするか、給電を遮断するかを切り換える場合について説明するが、その他の種類のスイッチ(例えば、トランジスタスイッチ等)が商用電源からの電力をコンセント6から車両に搭載された蓄電池に給電可能にするか、給電を遮断するかを切り換える形態でもよい。
【0058】
また、本実施形態では、CT5が商用電源から蓄電池に供給される電流値を検出する場合について説明するが、その他の種類の検出器(例えば、電圧降下を検出する抵抗形電流計等)が商用電源から蓄電池に供給される電流値又は電力値を検出する形態でもよい。
【0059】
更に、本実施形態では、個人認証情報が、ICカードに記憶されたID情報である場合について説明するが、個人認証情報が、その他の情報(例えば、指紋情報、網膜情報等)である形態でもよい。また、個人認証情報が、携帯電話機等に記憶されたID情報である形態でもよい。
【0060】
加えて、本実施形態では、リレーコントローラ3にIPアドレスが付与されている場合について説明するが、リレーコントローラ3にその他の種類の識別情報(例えば、ID情報、IPアドレス以外のアドレス情報等)が付与されている形態でもよい。
【0061】
図3は、図1に示す認証制御装置2等が収納された筐体2A及びコンセント6の配設位置の一例を示す平面図である。図に示すように、車両が駐車される区画には、それぞれ、1〜32までの番号(以下、区画番号という)が付与されており、且つ、区画内に視認可能に表記されている。ここでは、区画番号1〜8に対応する区画が左端の一列に配置され、その右側に、順次、区画番号9〜16に対応する区画、区画番号17〜24に対応する区画、及び、区画番号25〜32に対応する区画が配置されている。また、筐体2Aは、駐車場の入口近傍に配置されている。
【0062】
区画番号1〜32に対応する各区画の車輪止めの後方(車両が後ろ向きで駐車した場合に、車両の後端位置近傍)に、それぞれ、コンセント61〜6nが配置されている。32個のコンセント61〜6nは、それぞれ、筐体2Aに収納されている32個のリレー4を介して、商用電源に接続されている。
【0063】
車両に搭載された蓄電池の充電を所望するユーザは、駐車場の入口近傍に配置された筐体2Aに収納されている認証制御装置2で個人認証を行うために、ICカードに記憶されたユーザID等を認証制御装置2に備えられたカードリーダ215(図4参照)に読み取らせる。そして、個人認証が成功すれば、ユーザは、32個の区画番号の中から、使用中でなく且つ予約されていない区画番号、又は、自分自身が予約している区画番号を、認証
制御装置2に備えられたテンキー等の入力部214(図4参照)を介して選択入力する。選択入力された区画番号情報がサーバ装置1に送信され、給電が許可されれば、前記区画番号情報に対応する区画に配設されたコンセント6からの給電が可能となる。したがって、ユーザは、車両を前記区画番号情報に対応する区画に駐車して、プラグをコンセント6に差し込むことによって車両に搭載された蓄電池への給電が開始される。
【0064】
図4は、図1に示す電力供給制御システムに配設される認証制御装置2のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。認証制御装置2は、CPU(Central Processing Unit)211、ROM(Read Only Memory)212、RAM(Random Access Memory)213、入力部214、カードリーダ215、及び、LCD(Liquid Crystal Display)216を備え、これらが、バス217を介して通信可能に接続されている。
【0065】
CPU211は、認証制御装置2全体の動作を制御するものである。図8等を用いて後述するように、具体的には、例えば、CPU211は、カードリーダ215を介して、ICカード等に格納されたユーザID情報を読み取って、読み取られたユーザID情報を、インターネット8を介してサーバ装置1へ送信する。また、例えば、CPU211は、サーバ装置1からの指示に従って、LCD216に種々の画面を表示する。更に、例えば、CPU211は、テンキー等の入力部214を介して入力された駐車場の区画番号情報を受け付けて、受け付けられた区画番号情報を、インターネット8を介してサーバ装置1へ送信する。
【0066】
ROM212は、CPU211によって実行される制御プログラム等を予め記憶するメモリである。RAM213は、CPU211の作業領域等として一時的に種々の情報を記憶するメモリである。
【0067】
入力部214は、テンキー等を備え、ユーザからの操作入力を受け付けるものである。入力部214は、例えば、駐車場の区画番号情報を受け付ける。カードリーダ215は、ICカード等に格納されたユーザID情報等を読み取るものである。カードリーダ215によって読み取られたユーザID情報は、個人認証に用いられる。
【0068】
LCD216は、ユーザに対するガイダンス情報等を示す種々の画面を表示するものである。LCD216は、例えば、ユーザに対してICカードをカードリーダ215に読み取らせる操作を指示する画面、ユーザに対して駐車場の区画番号の入力を促す画面等を表示する。
【0069】
図5は、図1に示す電力供給制御システム100に配設されるリレーコントローラ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。リレーコントローラ3は、CPU311、ROM312、RAM313、スイッチ部314、及び、LED(Light Emitting Diode)315を備え、これらが、バス316を介して通信可能に接続されている。
【0070】
CPU311は、リレーコントローラ3全体の動作を制御するものである。図6等を用いて後述するように、具体的には、例えば、CPU311は、サーバ装置1からインターネット8及び認証制御装置2を介して入力される指示情報に基づいて、リレー4のON/OFFを制御する。また、例えば、CPU311は、CT5から入力される電流値信号に基づいて、電力値を求め、求められた電力値情報を認証制御装置2及びインターネット8を介して、サーバ装置1へ送信する。
【0071】
ROM312は、CPU311によって実行される制御プログラム等を予め記憶するメモリである。RAM313は、CPU311の作業領域等として一時的に種々の情報を記憶するメモリである。
【0072】
スイッチ部314は、いわゆる「緊急停止ボタン」として機能するスイッチであって、ユーザからの操作入力を受け付けて、リレー4を強制的にOFFする押しボタンスイッチ等のスイッチである。
【0073】
LED315は、例えば、緑色のLED及び赤色のLEDを備え、リレーコントローラ3の状態を外部から視認可能に表示するものである。例えば、リレーコントローラ3が正常に動作している場合には、緑色のLEDが点灯される。また、リレー4がON状態であって、車両の蓄電池への充電が正常に行われている場合には、赤色のLEDが点灯される。更に、漏電等の異常を検出している場合には、赤色のLEDが点滅される。
【0074】
−電力供給制御システム100の機能構成−
図6は、図1に示す電力供給制御システム100の機能構成の一例を示すブロック図である。サーバ装置1は、CPU、ROM、RAM、HDD(Hard disk drive)等を備えている。CPUは、ROM等に記憶された制御プログラム等を読み出して実行するものである。ROMは、制御プログラム等を予め記憶するメモリである。RAMは、作業用メモリ、一時記憶メモリ等として使用されるメモリである。HDDは、個人認証に用いるID情報等の種々の情報を記憶するメモリである。
【0075】
サーバ装置1は、ここでは、ROMに格納された制御プログラムを読み出して、CPUで実行することによって、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111として機能するものである。
【0076】
リレーコントローラ3は、ここでは、ROM312に格納された制御プログラムを読み出して、CPU311で実行することによって、開閉部301及び検出部302として機能するものである。
【0077】
開閉部301は、サーバ装置1(ここでは、開閉指示部111)からの指示に基づいて、リレー4をON及びOFFさせる機能部である。ここでは、開閉部301は、特許請求の範囲に記載された遮断手段の一部に相当する。具体的には、サーバ装置1からの指示情報は、インターネット8、及び、認証制御装置2を介してリレーコントローラ3の開閉部301へ伝送される。
【0078】
検出部302は、CT5によって検出された電流値信号に基づいて、電力値を算出し、算出された電力値情報をサーバ装置1(ここでは、充電中判定部101)へ出力する機能部である。ここでは、検出部302は、特許請求の範囲に記載された検出手段の一部に相当する。具体的には、リレーコントローラ3の検出部302からの電力値情報は、認証制御装置2、及び、インターネット8を介してサーバ装置1の充電中判定部101へ伝送される。
【0079】
認証部110は、個人認証処理及びコンセント選択処理を行い、開閉指示部111及び開閉部301を介して、コンセント選択処理において選択されたコンセント番号に対応するリレー4をON状態とさせて、車両に搭載された蓄電池への給電を可能とする機能部である。
【0080】
認証部110は、個人認証処理として、認証制御装置2から、ICカード等に記憶されたユーザID情報を受け付け、受け付けられたユーザID情報が、予め登録され、HDD等に記録された登録済みユーザID情報のいずれかと一致するか否かの判定を行う。すな
わち、認証制御装置2から受け付けられたユーザID情報が登録されているか否かの判定を行う。
【0081】
ユーザID情報が登録されていると判定された場合には、認証部110は、コンセント選択処理を行う。すなわち、認証部110は、コンセント選択処理として、認証制御装置2からコンセント番号情報を受け付けて、受け付けられたコンセント番号が選択可能であるか否かの判定を行う。なお、認証部110は、例えば、下記の条件A、及び、条件Bを満たす場合に、受け付けられたコンセント番号が選択可能であると判定する。
【0082】
条件A:受け付けられたコンセント番号に対応する区画が使用中ではない
条件B:受け付けられたコンセント番号に対応する区画に他のユーザの予約が入っていない
認証部110は、コンセント番号が選択可能であると判定された場合に、開閉指示部111及び開閉部301を介して、選択されたコンセント番号に対応するリレー4をON状態として、車両に搭載された蓄電池への給電を可能とする。
【0083】
充電中判定部101は、リレーコントローラ3の検出部302から送信された電力値が予め設定された電力閾値Wth(例えば、3W)以下であるか否かを判定する機能部である。ここで、充電中判定部101は、特許請求の範囲に記載された充電中判定手段に相当する。
【0084】
なお、本実施形態では、充電中判定部101が、リレーコントローラ3の検出部302から送信された電力値が予め設定された電力閾値Wth以下であるか否かを判定する場合について説明するが、充電中判定部101が、リレーコントローラ3の検出部302から送信された電流値が予め設定された電流閾値以下であるか否かを判定する形態でもよい。また、本実施形態では、電力閾値Wthが、3Wである場合について説明するが、電力閾値Wthが、車両に搭載された蓄電池の機種、車両側での蓄電池の充電制御方法等に基づき、車両毎に予め設定されている形態もよい。この場合には、電力閾値Wthとして更に適正な値を設定することができる。
【0085】
継続時間算出部102は、充電中判定部101によってリレーコントローラ3の検出部302から送信された電力値が電力閾値Wth以下であると判定された時点から、リレーコントローラ3の検出部302から送信される電力値が電力閾値Wth以下である状態が継続している時間である継続時間Pを求める機能部である。ここで、継続時間算出部102は、特許請求の範囲に記載された継続時間算出手段に相当する。
【0086】
盗電判定部103は、リレーコントローラ3の検出部302から送信された電力値に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する機能部である。ここで、盗電判定部103は、特許請求の範囲に記載された盗電判定手段に相当する。また、盗電判定部103は、具体的には、継続時間算出部102によって求められた継続時間Pが、予め設定された第1時間閾値Pth1(例えば、10秒間)未満であって、且つ、予め設定された第3時間閾値Pth3(例えば、1秒間)以上である場合に、盗電の可能性があると判定する。
【0087】
また、盗電判定部103は、盗電の可能性があると判定した場合には、盗電の可能性があると判定されたコンセント6を介して充電していた車両の所有者(ユーザ)に対応する携帯電話機7に対して、盗電の可能性がある旨のメールを送信する。トラブル判定部109は、例えば、「○○様の××駐車場での充電中に、盗電行為が行われた可能性があり、充電が中断されました」とのメールを送信する。ここで、○○は、ユーザの氏名であって、××が車両が駐車されている駐車場の名称である。
【0088】
このようにして、継続時間Pが、予め設定された第1時間閾値Pth1未満であって、且つ、予め設定された第3時間閾値Pth3以上である場合に、盗電の可能性があると判定されるため、第1時間閾値Pth1及び第3時間閾値Pth3を、それぞれ、適正な値に設定することによって、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0089】
すなわち、例えば、充電中にコンセント6に接続されるプラグが差し換えられて盗電が行われる場合には、コンセント6からプラグが抜かれた時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値が一旦「0W」になった後、コンセント6にプラグが接続された時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値が増大することになる。したがって、この場合には、第1時間閾値Pth1を、プラグがコンセント6から抜かれる時点からコンセント6にプラグが接続される時点までの期間の最長値(例えば、10秒)に設定すれば、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0090】
また、充電中に瞬時停電が発生した場合には、瞬時停電が発生した時点で、商用電源から蓄電池へ供給される電力値が一旦「0W」になった後、瞬時停電が復旧した時点で、商用電源から蓄電池へ供給される電力値が増大することになる。したがって、この場合には、第3時間閾値Pth3を、瞬時停電が発生した場合の継続時間Pの最大値(例えば、1秒)に設定すれば、盗電の可能性の有無を更に正確に判定することができる。
【0091】
本実施形態では、盗電判定部103が、継続時間Pが、第1時間閾値Pth1未満であって、且つ、第3時間閾値Pth3以上である場合に、盗電の可能性があると判定する場合について説明するが、盗電判定部103が、第1時間閾値Pth1未満である場合に盗電の可能性があると判定する形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。
【0092】
瞬停判定部104は、商用電源において瞬時停電が発生したか否かを判定する機能部である。ここで、瞬停判定部104は、特許請求の範囲に記載された瞬停判定手段に相当する。瞬停判定部104は、具体的には、継続時間Pが、第3時間閾値Pth3未満である場合に、商用電源において瞬時停電が発生したと判定する。
【0093】
このようにして、継続時間Pが、第3時間閾値Pth3未満である場合に、商用電源において瞬時停電が発生したと判定されるため、第3時間閾値Pth3を適正な値(例えば、1秒)に設定することによって、瞬時停電が発生したことを正確に判定することができる。
【0094】
充電期間推定部105は、車両に搭載された蓄電池の充電が開始されてから満充電状態となるまでに要する期間である充電必要期間PFを推定する機能部である。ここで、充電期間推定部105は、特許請求の範囲に記載された充電期間推定手段に相当する。なお、本願では、「満充電状態」とは、車両に搭載された蓄電池の定格容量に基づき予め定められた蓄電量まで蓄電池が充電された状態を意味し、必ずしも定格容量まで充電された状態を意味するものではない。また、充電期間推定部105は、例えば、充電開始から所定期間(例えば、5分間)の商用電源から蓄電池へ供給される電力値の変化に基づき、蓄電池の残容量を推定し、推定された残容量に基づき、充電必要期間PF0を求めるものである。
【0095】
充電期間算出部106は、車両に搭載された蓄電池の充電が開始されてから充電中判定部101によってリレーコントローラ3の検出部302から送信される電力値が電力閾値Wth以下であると判定された時点までの期間である充電実行期間PFAを求める機能部である。ここで、充電期間算出部106は、特許請求の範囲に記載された充電期間算出手段に相当する。
【0096】
充電期間判定部107は、充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが予め設定された比率閾値Rth(例えば、0.7)以上であるか否かを判定する機能部である。ここで、充電期間判定部107は、特許請求の範囲に記載された充電期間判定手段に相当する。
【0097】
満充電判定部108は、充電期間判定部107によって充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが予め設定された比率閾値Rth以上であると判定され、且つ、継続時間算出部102によって求められた継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2(例えば、10秒)以上である場合に、蓄電池が満充電状態であると判定する機能部である。ここで、満充電判定部108は、特許請求の範囲に記載された満充電判定手段に相当する。また、第2時間閾値Pth2は、例えば、第1時間閾値Pth1と同一の値(ここでは、10秒)に設定されている。
【0098】
また、満充電判定部108は、蓄電池が満充電状態であると判定した場合には、満充電状態であると判定されたコンセント6を介して充電していた車両の所有者(ユーザ)に対応する携帯電話機7に対して、満充電である旨のメールを送信する。満充電判定部108は、例えば、「○○様の××駐車場での充電が完了しました」とのメールを送信する。ここで、○○は、ユーザの氏名であって、××が車両が駐車されている駐車場の名称である。
【0099】
このようにして、充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが予め設定された比率閾値Rth以上であるか否かが判定され、比率閾値Rth以上であると判定され、且つ、継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2以上である場合に、蓄電池が満充電状態であると判定されるため、比率閾値Rth及び第2時間閾値Pth2を、それぞれ適正な値に設定することによって、蓄電池が満充電状態であることを更に正確に判定することができる。
【0100】
本実施形態では、満充電判定部108が、比率Rが予め設定された比率閾値Rth以上であって、且つ、継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2以上であるときに、蓄電池が満充電状態であると判定する場合について説明するが、満充電判定部108が、継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2以上であるときに蓄電池が満充電状態であると判定する形態でもよい。この場合には、処理が簡略化される。
【0101】
また、本実施形態では、比率閾値Rthが例えば0.7である場合について説明するが、比率閾値Rthは、充電期間推定部105による充電必要期間PF0の推定精度が高い程、大きな値に設定されていることが好ましい。この場合には、比率閾値Rthとして適正な値を設定することができる。
【0102】
更に、本実施形態では、第2時間閾値Pth2が、第1時間閾値Pth1と同一の値(ここでは、10秒)に設定されている。このようにして、第2時間閾値Pth2が、第1時間閾値Pth1と同一の値に設定されているため、継続時間Pが第1時間閾値Pth1(ここでは、10秒)以上である場合には、満充電判定部108によって満充電状態であると判定されて(又は、トラブル判定部109によってトラブルが発生していると判定されて)、蓄電池への電力の供給が遮断される。また、継続時間Pが第2時間閾値Pth2(=第1時間閾値Pth1:ここでは、10秒)未満である場合には、盗電判定部103によって盗電の可能性があると判定されて、蓄電池への電力の供給が遮断される。したがって、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0103】
トラブル判定部109は、充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブル(以下、単に「トラブル」ともいう)が発生していることを判定する機能部である。ここで、
トラブル判定部109は、特許請求の範囲に記載されたトラブル判定手段に相当する。トラブル判定部109は、具体的には、充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが予め設定された比率閾値Rth未満であると判定され、且つ、継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2以上である場合に、トラブルが発生していると判定する。
【0104】
また、トラブル判定部109は、充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定した場合には、トラブルが発生していると判定されたコンセント6を介して充電していた車両の所有者(ユーザ)に対応する携帯電話機7に対して、トラブルが発生している旨のメールを送信する。トラブル判定部109は、例えば、「○○様の××駐車場での充電中に、電力の供給が不可能となるトラブルが発生し、充電が中断されました」とのメールを送信する。ここで、○○は、ユーザの氏名であって、××が車両が駐車されている駐車場の名称である。
【0105】
このようにして、充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが予め設定された比率閾値Rth未満であると判定され、且つ、継続時間Pが予め設定された第2時間閾値Pth2以上である場合に、トラブルが発生していると判定されるため、比率閾値Rth及び第2時間閾値Pth2を、それぞれ、適正な値に設定することによって、トラブルが発生していることを正確に判定することができる。
【0106】
図7は、盗電、満充電等の場合に、図1に示す電力供給制御システム100によって検出される充電電力の一例を示すグラフである。グラフの横軸は、時間tであって、縦軸は、商用電源から蓄電池に供給される電力値(以下、「充電電力値」ともいう)である。図7(a)は、満充電の場合における充電電力値の変化の一例を示すグラフG1であって、図7(b)は、盗電の場合における充電電力値の変化の一例を示すグラフG2であって、図7(c)は、瞬間停電の場合における充電電力値の変化の一例を示すグラフG3である。
【0107】
図7(a)にグラフG1で示すように、満充電の場合には、充電電力値が、一旦、電力閾値Wth以下となるとその状態が継続される。すなわち、継続時間Pが、第1時間閾値Pth1(例えば、10秒)以上となる。
【0108】
また、図7(b)にグラフG2で示すように、盗電の場合には、プラグがコンセント6から抜かれた時点で、充電電力値が、一旦、電力閾値Wth以下となった後、別の車両のプラグがコンセント6に接続された時点以降に、充電電力値が増大し、再度、電力閾値Wthより大きな値となる。盗電の場合には、プラグの差し換えをゆっくり行うことは想定し難いので、継続時間P2は、第1時間閾値Pth1(例えば、10秒)未満となる。すなわち、盗電の場合には、充電電力値が電力閾値Wth以下となる継続期間P2は、第2時間閾値Pth2(例えば、10秒)未満となる。
【0109】
更に、図7(c)にグラフG2で示すように、瞬時停電の場合には、瞬時停電の発生した時点で、充電電力値が、一旦、電力閾値Wth以下となった後、瞬時停電が解消した時点で、充電電力値が増大し、再度、電力閾値Wthより大きな値となる。すなわち、瞬時停電の場合には、充電電力値が電力閾値Wth以下となる継続期間P3は、第3時間閾値Pth2(例えば、1秒)未満となる。
【0110】
再び、図6に戻って、サーバ装置1の機能構成について説明する。開閉指示部111は、盗電判定部103、瞬停判定部104、満充電判定部108、トラブル判定部109、及び、認証部110の判定結果に基づいて、車両に搭載された蓄電池への電力の供給を開始、及び、遮断する機能部である。ここで、開閉指示部111は、特許請求の範囲に記載
された遮断指示手段に相当する。
【0111】
具体的には、開閉指示部111は、インターネット8、認証制御装置2を介して、リレーコントローラ3に対して、リレー4のON又はOFFを指示するものである。認証部110によって個人認証が行われ、且つ、コンセント番号が選択可能であると判定された場合に、開閉指示部111は、認証部110によって選択されたコンセント番号に対応するリレー4をONして、車両に搭載された蓄電池への給電を可能とする。
【0112】
また、盗電判定部103によって盗電が発生していると判定された場合には、開閉指示部111は、車両に搭載された蓄電池への電力の供給を遮断する。更に、瞬停判定部104によって瞬時停電が発生していると判定された場合には、開閉指示部111は、車両に搭載された蓄電池への電力の供給を継続する(=遮断しない)。
【0113】
また、満充電判定部108によって車両の蓄電池が満充電状態になっていると判定された場合には、開閉指示部111は、車両に搭載された蓄電池への電力の供給を遮断する。更に、トラブル判定部109によって、充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定された場合には、開閉指示部111は、車両に搭載された蓄電池への電力の供給を遮断する。
【0114】
このようにして、リレーコントローラ3の検出部302によってCT5を介して商用電源から蓄電池へ供給される電力値が検出され、その検出結果に基づいて、盗電判定部103によって盗電の可能性の有無が判定され、盗電の可能性があると判定された場合に、開閉指示部111によってリレー4を介して蓄電池への電力の供給が遮断されるため、盗電を効果的に防止することができる。
【0115】
すなわち、例えば、充電中にコンセント6に接続されるプラグが差し換えられて盗電が行われる場合には、コンセント6からプラグが抜かれた時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値が一旦「0W」になった後、コンセント6にプラグが接続された時点で商用電源から蓄電池へ供給される電力値が増大することになる。したがって、商用電源から蓄電池へ供給される電力値の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定することができる。
【0116】
本実施形態では、リレーコントローラ3の検出部302が、商用電源から蓄電池へ供給される電力値を検出する場合について説明するが、リレーコントローラ3の検出部302が、商用電源から蓄電池へ供給される電流値を検出する形態でもよい。この場合には、リレーコントローラ3の検出部302の構成が簡略化される。
【0117】
また、満充電判定部108によって蓄電池が満充電状態であると判定された場合に、開閉指示部111によってリレー4を介して蓄電池への電力の供給が遮断されるため、満充電状態となった時点以降では、コンセント6に接続されるプラグが差し換えられても盗電されることがないので、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0118】
更に、瞬停判定部104によって瞬時停電が発生していると判定された場合には、開閉指示部111によってリレー4を介して蓄電池への電力の供給を遮断することなく継続されるため、満充電状態に至るまで蓄電池を充電することができる。
【0119】
加えて、トラブル判定部109によって充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定された場合に、開閉指示部111によってリレー4を介して蓄電池への電力の供給が遮断されるため、トラブルが発生していると判定された時点以降では、コンセント6に接続されるプラグが差し換えられても盗電されることがないので
、盗電を更に効果的に防止することができる。
【0120】
−電力供給制御システム100全体の動作−
図8は、図1に示す電力供給制御システム100の動作に一例を示すラダー図である。以下、図8を参照して、電力供給制御システム100全体の動作の概要について説明する。まず、ステップT21において、認証制御装置2のカードリーダ215(図4参照)によって、ICカード等に記憶されたID情報が読み取られる。そして、読み取られたID情報は、サーバ装置1に伝送される。次に、ステップT11において、サーバ装置1(認証部110)によって、ID情報が受信される。
【0121】
そして、ステップT12において、サーバ装置1(認証部110)によって、ID情報が登録されたID情報であるか否かの判定が行われる。ステップT12でNOの場合には、処理がステップT22に進められる。ステップT12でYESの場合には、処理がステップT23に進められる。
【0122】
ステップT22において、認証制御装置2のLCD216に個人認証が失敗した旨のエラー画面が表示されて、処理がステップT21に戻される。ステップT23において、認証制御装置2のLCD216に、コンセント6の番号入力をユーザに促す旨のガイダンスを表示をする画面が表示される。次に、ステップT24において、認証制御装置2の入力部214を介して、コンセント番号の入力が受け付けられる。受け付けられたコンセント番号情報は、サーバ装置1へ伝送される。
【0123】
ステップT13において、サーバ装置1(認証部110)によって、コンセント番号情報が受信される。そして、ステップT14において、サーバ装置1(認証部110)によって、受信されたコンセント番号が選択可能であるか否かの判定が行われる。ステップT14でNOの場合には、処理がステップT25に進められる。ステップT14でYESの場合には、処理がステップT15に進められる。
【0124】
ステップT25において、認証制御装置2のLCD216にコンセント選択が失敗した旨のエラー画面が表示されて、処理がステップT24に戻される。ステップT15において、サーバ装置1(開閉指示部111)によって、リレーコントローラ3に対してリレー4をONする旨の指示情報が送信される。そして、ステップT31において、リレーコントローラ3(開閉部301)によって、リレー4がONされて車両に搭載された蓄電池の充電が開始される。
【0125】
次に、ステップT32において、リレーコントローラ3(検出部302)によって、CT5からの電流値に基づいて電力値が検出される。検出された電力値情報は、サーバ装置1へ送信される。ステップT16において、サーバ装置1(充電中判定部101)によって、リレーコントローラ3から電力値情報が受信される。そして、ステップT17において、サーバ装置1(盗電判定部103、瞬停判定部104、満充電判定部108、トラブル判定部109、及び、開閉指示部111)によって、受信された電力値情報に基づいて給電を停止するか否かの判定が行われる。ステップT17でYESの場合には、処理がステップT33に進められる。ステップT17でNOの場合には、処理がステップT16に戻される。ステップT33において、リレーコントローラ3(開閉部301)によって、リレー4がOFFされて車両に搭載された蓄電池の充電が終了される。
【0126】
−電力供給制御システム100のリレーコントローラ3の動作−
図9は、図1に示す電力供給制御システム100に配設されるリレーコントローラ3の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図6、図9を参照して、リレーコントローラ3の動作について説明する。まず、ステップS301において、開閉部301によっ
て、サーバ装置1(開閉指示部111)からリレー4をONする旨の給電開始指示情報が受け付けたか否かの判定が行われる。ステップS301でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS301でYESの場合には、処理がステップS303に進められる。
【0127】
ステップS303(図8のステップT31に相当する)では、開閉部301によってリレー4がON状態とされる。次に、ステップS305において、検出部302によってCT5から電流値信号が取得される。そして、ステップS307(図8のステップT32に相当する)において、検出部302によって、ステップS305において取得された電流値に基づいて、商用電源から供給される電力値が算出される。次いで、ステップS309において、検出部302によって、ステップS307において算出された電力値情報が、サーバ装置1へ送信される。
【0128】
次に、ステップS311において、開閉部301によって、サーバ装置1(開閉指示部111)からリレー4をOFFする旨の給電停止指示情報が受け付けたか否かの判定が行われる。ステップS311でNOの場合には、処理がステップS305に戻され、ステップS305以降の処理が繰り返し実行される。ステップS311でYESの場合には、処理がステップS313へ進められる。ステップS313(図8のステップT33に相当する)において、開閉部301によって、リレー4がOFF状態とされ、処理がステップS301へリターンされる。
【0129】
−電力供給制御システム100の認証制御装置2の動作−
図10は、図1に示す電力供給制御システム100に配設される認証制御装置2の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図4、図10を参照して、認証制御装置2の動作について説明する。なお、以下の処理は、全て、認証制御装置2のCPU211によって実行される。ステップS201(図8のステップT21に相当する)において、カードリーダ215を介して、ICカード等に記憶されたID情報が取得されたか否かの判定が行われる。ステップS201でNOの場合には処理が待機状態とされる。ステップS201でYESの場合には、処理がステップS203へ進められる。
【0130】
ステップS203において、ステップS201で取得されたID情報がサーバ装置1(認証部110)へ送信される。そして、ステップS205において、サーバ装置1(認証部110)から、認証処理が成功した旨の情報が受信されたか否かの判定が行われる。ステップS205でNOの場合(失敗した旨の情報が受信された場合)には、処理がステップS207へ進められる。ステップS205でYESの(認証処理が成功した旨の情報が受信された)場合には、処理がステップS209へ進められる。
【0131】
ステップS207(図8のステップT22に相当する)において、LCD216に認証が失敗したことを報知するエラー画面が表示され、処理がステップS201に戻され、ステップS201以降の処理が繰り返し実行される。ステップS209(図8のステップT23に相当する)において、LCD216にコンセントの番号の入力を促す画面が表示される。そして、ステップS211(図8のステップT24に相当する)において、入力部214を介してコンセントの番号が入力されたか否かの判定が行われる。ステップS211でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS211でYESの場合には、処理がステップS213へ進められる。ステップS213において、サーバ装置1(認証部110)から、コンセント選択を許可する旨の情報が受信されたか否かの判定が行われる。
【0132】
ステップS213でNOの場合(コンセント選択を許可しない旨の情報が受信された場合)には、処理がステップS215へ進められる。ステップS213でYESの場合(コ
ンセント選択を許可する旨の情報が受信された場合)には、処理がステップS217へ進められる。ステップS215(図8のステップT25に相当する)において、LCD216にコンセント選択が失敗したことを報知するエラー画面が表示され、処理がステップS209に戻され、ステップS209以降の処理が繰り返し実行される。ステップS217において、ステップS211で選択されたコンセント番号に対応するリレーコントローラ3(開閉部301)に対して、リレー4をONする旨の指示情報が送信される。
【0133】
そして、ステップS219において、リレーコントローラ3(検出部302)から電力情報が受信されたか否かの判定が行われる。ステップS219でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS219でYESの場合には、処理がステップS221へ進められる。ステップS221において、受信された電力情報がサーバ装置1(充電中判定部101)へ送信される。次に、ステップS223において、サーバ装置1(開閉指示部111)から給電を停止する旨の指示情報が受信されたか否かの判定が行われる。
【0134】
ステップS223でNOの場合には、処理がステップS219に戻され、ステップS219以降の処理が繰り返し実行される。ステップS223でYESの場合には、処理がステップS225へ進められる。ステップS225において、ステップS211で選択されたコンセント番号に対応するリレーコントローラ3(開閉部301)に対して、リレー4をOFFする旨の指示情報が送信され、処理がステップS201へリターンされる。
【0135】
−電力供給制御システム100のサーバ装置1の動作−
図11、図12は、図1に示す電力供給制御システム100に配設されるサーバ装置1の動作の一例を示すフローチャートである。まず、図11に示すステップS101(図8のステップT11に相当する)において、認証部110によって、認証制御装置2からID情報が受信されたか否かの判定が行われる。ステップS101でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS101でYESの場合には、処理がステップS103に進められる。ステップS103(図8のステップT12に相当する)において、認証部110によって、ステップS101において受信されたID情報が登録されているか否か(個人認証が成功するか否か)の判定が行われる。
【0136】
ステップS103でNOの場合には、処理がステップS105へ進められる。ステップS103でYESの場合には、処理がステップS107へ進められる。ステップS105において、認証部110によって、個人認証が失敗した旨の情報が認証制御装置2へ送信され、処理がステップS101に戻されて、ステップS101以降の処理が繰り返し実行される。
【0137】
ステップS107において、認証部110によって、個人認証が成功した旨の情報が認証制御装置2へ送信される。次に、ステップS109(図8のステップT13に相当する)において、認証部110によって、認証制御装置2から選択されたコンセント番号が受信されたか否かの判定が行われる。ステップS109でNOの場合には、処理が待機状態とされる。ステップS109でYESの場合には、処理がステップS111へ進められる。
【0138】
ステップS111(図8のステップT14に相当する)において、認証部110によって、ステップS109において受信されたコンセント番号を選択可能か否かの判定が行われる。ステップS111でNOの場合には、処理がステップS113へ進められる。ステップS111でYESの場合には、処理がステップS115へ進められる。ステップS113において、認証部110によって、認証制御装置2に対して、ステップS109において受信されたコンセント番号は選択不可である旨の情報が送信され、処理がステップS109に戻され、ステップS109以降の処理が繰り返し実行される。
【0139】
ステップS115(図8のステップT15に相当する)において、開閉指示部111によって、ステップS109において受信されたコンセント番号に対応するコンセント6への給電を開始する旨の指示情報が認証制御装置2に対して送信される。そして、ステップS117(図8のステップT16に相当する)において、充電中判定部101によって認証制御装置2から電力情報が受信される。次いで、ステップS119において、充電中に発生している事象を判定する処理である判定処理が行われる。
【0140】
次に、図12に示すステップS121において、ステップS119において瞬時停電が発生していると判定されたか否かの判定が行われる。ステップS121でYESの場合には、処理が図11のステップS117に戻され、ステップS117以降の処理が繰り返し実行される。ステップS121でNOの場合には、処理がステップS123へ進められる。
【0141】
ステップS123において、図11のステップS119において満充電であると判定されたか否かの判定が行われる。ステップS123でNOの場合には、処理がステップS129へ進められる。ステップS123でYESの場合には、処理がステップS125に進められる。ステップS125において、満充電判定部108によって、ユーザの携帯電話機7に対して、満充電である旨のメールが送信される。そして、ステップS127(図8のステップT17に相当する)において、開閉指示部111によって、図11のステップS109において受信されたコンセント番号に対応するコンセント6への給電を停止する旨の指示情報が認証制御装置2に対して送信され、処理が、図11のステップS101へリターンされる。
【0142】
ステップS129において、図11のステップS119において盗電の可能性があると判定されたか否かの判定が行われる。ステップS129でNOの場合には、処理がステップS135へ進められる。ステップS129でYESの場合には、処理がステップS131に進められる。ステップS131において、盗電判定部103によって、ユーザの携帯電話機7に対して、盗電の可能性がある旨のメールが送信される。そして、ステップS133(図8のステップT17に相当する)において、開閉指示部111によって、図11のステップS109において受信されたコンセント番号に対応するコンセント6への給電を停止する旨の指示情報が認証制御装置2に対して送信され、処理が、図11のステップS101へリターンされる。
【0143】
ステップS135において、図11のステップS119においてトラブルが発生していると判定されたか否かの判定が行われる。ステップS135でNOの場合には、処理が図11のステップS117へ戻され、ステップS117以降の処理が繰り返し実行される。ステップS135でYESの場合には、処理がステップS137に進められる。ステップS127において、トラブル判定部109によって、ユーザの携帯電話機7に対して、トラブルが発生している旨のメールが送信される。そして、ステップS139(図8のステップT17に相当する)において、開閉指示部111によって、図11のステップS109において受信されたコンセント番号に対応するコンセント6への給電を停止する旨の指示情報が認証制御装置2に対して送信され、処理が、図11のステップS101へリターンされる。
【0144】
図13は、図11のステップS119で実行される判定処理の一例を示す詳細フローチャートである。まず、ステップS151において、充電中判定部101によって、図11のステップS117において受信された電力値Wが、電力閾値Wth以下であるか否かの判定が行われる。ステップS151でNOの場合には、処理が、図11のステップS117に戻され、ステップS117以降の処理が繰り返し実行される。ステップS151でY
ESの場合には、処理がステップS153へ進められる。
【0145】
ステップS153において、継続時間算出部102によって、認証制御装置2から受信される電力値Wが電力閾値Wth以下である状態が継続しているか否かの判定が行われる。ステップS153でYESの場合には、処理がステップS155に進められる。ステップS153でNOの場合には、処理がステップS165に進められる。ステップS155において、継続時間算出部102によって、電力値が電力閾値Wth以下である状態が継続している継続時間Pが求められる。そして、ステップS157において、満充電判定部108によって、ステップS155で求められた継続時間Pが第2時間閾値Pth2以上であるか否かの判定が行われる。ステップS157でNOの場合には、処理がステップS153に戻され、ステップS153以降の処理が繰り返し実行される。
【0146】
ステップS157でYESの場合には、又は、後述するステップS169でNOの場合には、ステップS159において、充電期間判定部107によって、充電実行期間PFAの充電必要期間PF0に対する比率Rが比率閾値Rth(ここでは、0.7)以上であるか否かの判定が行われる。ステップS159でNOの場合には、処理がステップS161へ進められる。ステップS159でYESの場合には、処理がステップS163へ進められる。ステップS161において、トラブル判定部109によって、充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定され、処理が図12のステップS121へリターンされる。ステップS163において、満充電判定部108によって、満充電であると判定され、処理が図12のステップS121へリターンされる。
【0147】
ステップS165において、継続時間算出部102によって、電力値が電力閾値Wth以下である状態が継続している継続時間Pが求められる。そして、ステップS167において、瞬停判定部104によって、ステップS165で求められた継続時間Pが第3時間閾値Pth3以上であるか否かの判定が行われる。ステップS167でNOの場合には、処理がステップS173に進められる。ステップS167でYESの場合には、処理がステップS169へ進められる。
【0148】
ステップS169において、盗電判定部103によって、ステップS165で求められた継続時間Pが第1時間閾値Pth1以上であるか否かの判定が行われる。ステップS169でYESの場合には、処理がステップS171へ進められる。ステップS169でNOの場合には、処理がステップS159へ進められる。ステップS171において、盗電判定部103によって、盗電の可能性があると判定され、処理が図12のステップS121へリターンされる。ステップS173において、瞬停判定部104によって、瞬時停電が発生していると判定され、処理が図12のステップS121へリターンされる。
【0149】
このようにして、サーバ装置1によって、盗電の可能性がある、満充電である、又は、充電中に蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していると判定された場合に、リレーコントローラ3及びリレー4を介して蓄電池への電力の供給が遮断されるため、盗電を効果的に防止することができる。
【0150】
−他の実施形態−
本実施形態では、サーバ装置1と認証制御装置2とがインターネット8を介して通信可能に接続されている場合について説明したが、サーバ装置1と認証制御装置2とがその他のネットワーク(例えば、LAN(Local Area Network)等)を介して通信可能に接続されている形態でもよい。
【0151】
本実施形態では、サーバ装置1が、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電
期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111等の機能部を備える場合について説明したが、認証制御装置2が、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111等の機能部の少なくとも1つを備える形態でもよい。
【0152】
また、認証制御装置2が、サーバ装置1に換えて、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111等の機能部を備える形態でもよい。この場合には、認証制御装置2、リレーコントローラ3、リレー4、及び、CT5、が本発明に係る電力供給制御装置に相当する。
【0153】
本実施形態では、サーバ装置1が、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111等の機能部を備える場合について説明したが、充電中判定部101、継続時間算出部102、盗電判定部103、瞬停判定部104、充電期間推定部105、充電期間算出部106、充電期間判定部107、満充電判定部108、トラブル判定部109、認証部110、及び、開閉指示部111等の機能部のうち、少なくとも1つの機能部が電子回路等のハードウェアから構成される形態でもよい。
【0154】
本実施形態では、リレーコントローラ3が、開閉部301及び検出部302等の機能部を備える場合について説明したが、開閉部301及び検出部302の少なくとも一方が電子回路等のハードウェアから構成される形態でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本発明は、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御装置、及び、電力供給制御システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0156】
100 電力供給制御システム
1 サーバ装置
101 充電中判定部(充電中判定手段)
102 継続時間算出部(継続時間算出手段)
103 盗電判定部(盗電判定手段)
104 瞬停判定部(瞬停判定手段)
105 充電期間推定部(充電期間推定手段)
106 充電期間算出部(充電期間算出手段)
107 充電期間判定部(充電期間判定手段)
108 満充電判定部(満充電判定手段)
109 トラブル判定部(トラブル判定手段)
110 認証部
111 開閉指示部(遮断指示手段)
2 認証制御装置
214 入力部
215 カードリーダ
3 リレーコントローラ
301 開閉部(遮断手段の一部)
302 検出部(検出手段の一部)
4 リレー(遮断手段の一部)
5 CT(検出手段の一部)
6 コンセント
7 携帯電話機
8 ネットワーク(インターネット)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御装置であって、
商用電源と前記コンセントとの間に介設され、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断手段と、
前記遮断手段と前記コンセントとの間に介設され、商用電源から前記蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する盗電判定手段と、
前記盗電判定手段によって、盗電の可能性があると判定された場合に、前記遮断手段を介して、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断指示手段と、を備えることを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電力供給制御装置において、
前記検出手段によって検出された値が予め設定された閾値以下であるか否かを判定する充電中判定手段と、
前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点から、前記検出手段による検出値が前記閾値以下である状態が継続している継続時間を求める継続時間算出手段と、を更に備え、
前記盗電判定手段は、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満である場合に、盗電の可能性があると判定することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電力供給制御装置において、
前記蓄電池が満充電状態であるか否かを判定する満充電判定手段を更に備え、
前記遮断指示手段は、前記満充電判定手段によって前記蓄電池が満充電状態であると判定された場合に、前記蓄電池への電力の供給を遮断することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の電力供給制御装置において、
前記満充電判定手段は、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第2時間閾値以上である場合に、前記蓄電池が満充電状態であると判定することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電力供給制御装置において、
前記第2時間閾値は、前記第1時間閾値と同一の値に設定されていることを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項6】
請求項1に記載の電力供給制御装置において、
前記検出手段によって検出された値が予め設定された閾値以下であるか否かを判定する充電中判定手段と、
前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点から、前記検出手段による検出値が前記閾値以下である状態が継続している継続時間を求める継続時間算出手段と、を更に備え、
前記盗電判定手段は、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、予め設定された第1時間閾値未満であって、且つ、予め設定された第3時間閾値以上である場合に、盗電の可能性があると判定することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項7】
請求項6に記載の電力供給制御装置において、
商用電源において瞬時停電が発生したか否かを判定する瞬停判定手段を更に備え、
前記瞬停判定手段は、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が、前記第3時間閾値未満である場合に、商用電源において瞬時停電が発生していると判定することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電力供給制御装置において、
前記遮断指示手段は、前記瞬停判定手段によって瞬時停電が発生していると判定された場合には、前記蓄電池への電力の供給を継続することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項9】
請求項2に記載の電力供給制御装置において、
前記蓄電池の充電が開始されてから満充電状態となるまでに要する期間である充電必要期間を推定する充電期間推定手段と、
前記蓄電池の充電が開始されてから前記充電中判定手段によって前記検出手段による検出値が前記閾値以下であると判定された時点までの期間である充電実行期間を求める充電期間算出手段と、
前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値以上であるか否かを判定する充電期間判定手段と、
前記充電期間判定手段によって前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値以上であると判定され、且つ、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、前記蓄電池が満充電状態であると判定する満充電判定手段と、を更に備えることを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項10】
請求項9に記載の電力供給制御装置において、
前記比率閾値は、前記充電期間推定手段による前記充電必要期間の推定精度が高い程、大きな値に設定されていることを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項11】
請求項9又は請求項10に記載の電力供給制御装置において、
充電中に前記蓄電池への電力の供給が不可能となるトラブルが発生していることを判定するトラブル判定手段を更に備え、
前記遮断指示手段は、前記トラブル判定手段によって前記トラブルが発生していると判定された場合に、前記蓄電池への電力の供給を遮断することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項12】
請求項11に記載の電力供給制御装置において、
前記トラブル判定手段は、前記充電期間判定手段によって前記充電実行期間の前記充電必要期間に対する比率が予め設定された比率閾値未満であると判定され、且つ、前記継続時間算出手段によって求められた継続時間が予め設定された第2時間閾値以上である場合に、前記トラブルが発生していると判定することを特徴とする電力供給制御装置。
【請求項13】
サーバ装置と、遮断制御装置とが、ネットワークを介して通信可能に接続され、車両に搭載された蓄電池に対して、商用電源からコンセントを介して供給する電力を制御する電力供給制御システムであって、
前記遮断制御装置は、
商用電源と前記コンセントとの間に介設され、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断手段と、
前記遮断手段と前記コンセントとの間に介設され、商用電源から前記蓄電池へ供給される電力値及び電流値の少なくとも一方を検出する検出手段と、を備えると共に、前記検出手段の検出結果を前記サーバ装置へネットワークを介して送信し、
前記サーバ装置は、
前記検出手段の検出結果に基づいて、盗電の可能性の有無を判定する盗電判定手段と、
前記盗電判定手段によって、盗電の可能性があると判定された場合に、前記遮断手段を介して、前記蓄電池への電力の供給を遮断する遮断指示手段と、を備えると共に、前記遮断指示手段が、前記遮断制御装置へネットワークを介して、遮断指示情報を送信することを特徴とする電力供給制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−133986(P2012−133986A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284484(P2010−284484)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【特許番号】特許第4763851号(P4763851)
【特許公報発行日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(503438610)福西電機株式会社 (4)
【Fターム(参考)】