説明

電力制御方法、電力制御装置および画像形成装置

【課題】コンデンサインプット形の整流回路を用いているにもかかわらず、力率の低下を抑えることのできる電力制御を低コストで実現すること。
【解決手段】交流電源35からの交流電力をレギュレーター10により整流して二次側負荷37に供給し、かつ、交流電源35からの交流電力をヒーター群38に第1〜2ヒーター用スイッチング部31a〜31bを介して、供給するための電力制御方法である。この電力制御方法は、交流電力の各半サイクルにおける第1平滑コンデンサ12の充電電流に起因する入力充電電流が流れている充電電流期間において第1〜2ヒーター38a〜38bに流れる電流と整流入力電流Ii1との合成電流、および非充電電流期間において第1〜2ヒーター38a〜38bに流れる電流が正弦波に近い波形を示すように、第1〜2ヒーター38a〜38bを選択して第1〜2ヒーター用スイッチング部31a〜31bをオンする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力制御方法、電力制御装置および画像形成装置に関する。本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、およびこれらの複合機などの電子写真方式の画像形成装置などの電力制御に利用される。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式の画像形成装置は、通常、商用電源から交流電力を供給されることにより作動する。画像形成装置は、一般的に直流負荷と交流負荷とを有し、供給された交流電力の一部を直流電力に変換して直流負荷に供給し、交流負荷には交流電力を整流することなく供給する。
【0003】
図16は一般的な画像形成装置101の各部に供給される電力の種類を示す図である。図16に示すように、交流電源135から電力制御装置130に供給された交流電力のうち、一部は直流電力に変換され、イメージングユニットGU、中間転写部140、定着部150、制御部134、および操作部180に供給される。直流負荷として、例えば、各ローラーや各ファンを駆動させるためのモーター、制御部134および操作部180における電子部品または電子回路などがある。
【0004】
また、交流電源135から供給された交流電力の一部は、整流されることなく、定着部150に供給される。交流負荷として、定着部150において定着処理を行うための熱源であるヒーターが挙げられる。近年は、ショートウォームアップや高速プリントを実現するために大電力のヒーターが用いられている。
【0005】
交流負荷の一般的な電力制御方法として、位相制御および波数制御がある。位相制御は、負荷に対して、交流電力を半サイクル内の任意の位相角からゼロクロス点まで電力を供給し、この位相角を変化させることで供給電力を可変する制御方法である。
【0006】
また、波数制御は、交流電力の半サイクルを1つの単位として、半サイクルごとにONまたはOFFすることで、負荷への供給電力を可変する制御方法である。
【0007】
また、これらの制御方法をさらに改良した制御方法も提案されている。このような制御方法は、例えば特許文献1および特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−186218号公報
【特許文献2】特開2010−286649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上に述べたように、交流電力の一部が電力制御装置130により直流電力に変換される。交流電力を直流電力に変換するために電力制御装置130はレギュレーターを備える。レギュレーターは、交流電力を整流するための整流回路を備える。一般的に、整流回路としては、コンデンサインプット形整流回路が用いられる。コンデンサインプット形整流回路を用いることにより、以下に示す問題が生じる。
【0010】
図17はコンデンサインプット形整流回路の入力電圧Vi101および整流入力電流Ii101の波形を示す図である。なお、入力電圧Vi101はレギュレーターに入力される電圧であり、整流入力電流Ii101はレギュレーターに入力される電流である。
【0011】
図17に示すように、入力電圧Vi101は正弦波である。しかし、整流入力電流Ii101は、コンデンサインプット形整流回路におけるコンデンサの入力充電電流による影響を受けるため、その波形は急峻に立ち上がりかつ立ち下がるので尖ったような形状の部分を有する。整流入力電流Ii101において尖ったような形状の部分が、入力充電電流の波形である。図17では、入力充電電流が流れている期間以外は電流値がゼロである。整流入力電流Ii101は、時間幅が短く、ピーク値が高い。そのため、レギュレーターの力率が低く、効率が悪いという問題がある。
【0012】
また、整流入力電流Ii101はピーク値が大きくなり易いので、定着部150のヒーターに入力されるヒーター入力電流と整流入力電流Ii101との和である総合入力電流のピーク値が大きくなり易いという問題がある。
【0013】
総合入力電流のピーク値が大きくなりすぎると、電気機器に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、電源の接続に用いられるコンセントまたはプラグなどが損傷する可能性がある。これらの損傷を防ぐためには、総合入力電流のピーク値をできるだけ抑え、例えば電流規制値内(例えば15A)に抑制すればよい。
【0014】
しかし、これらの方法では、供給電力を制限することになるため、ショートウォームアップや高速プリントの実現が困難となる。
【0015】
ヒーターを制御するためのスイッチング素子として、トライアックなどの自己消弧能力を有さない素子を用いた場合には、交流の半サイクル内における自由なスイッチング制御が不可能であるため、きめ細かな位相制御を行うことができない。
【0016】
また、コンデンサインプット形整流回路の代わりにチョークインプット形の整流回路を用いた場合は、コストが高くなり装置が重量化し大型化する。
【0017】
また、PFC(Power Factor Correction)電源を用いることにより力率を改善することもできるが、この場合もコストが高くなるという問題がある。
【0018】
本発明は、上述の事情に鑑みてなされた発明であり、その目的は、コンデンサインプット形の整流回路を用いているにもかかわらず、力率の低下を抑えることのできる電力制御を低コストで実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明に係る電力制御方法は、交流電源からの交流電力を整流回路により整流して直流負荷に供給し、かつ、前記交流電源からの交流電力を複数の交流負荷からなる交流負荷群にスイッチング素子を介して供給するための電力制御方法であって、前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流回路において入力電流が流れている入力電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記入力電流との合成電流、および前記交流電力の各半サイクルにおける前記入力電流期間以外の期間である非入力電流期間において前記交流負荷に流れる電流による各半サイクルの電流が正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択して前記スイッチング素子をオンする、ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明に係る他の電力制御方法は、交流電源からの交流電力をコンデンサインプット形の整流スイッチング回路により整流して直流負荷に供給し、かつ、前記交流電源からの交流電力を複数の交流負荷からなる交流負荷群にスイッチング素子を介して、供給するための電力制御方法であって、前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流スイッチング回路においてコンデンサの充電電流に起因する入力充電電流が流れている充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記充電電流期間において前記整流スイッチング回路の入力電流である整流入力電流との合成電流、および前記交流電力の各半サイクルにおける前記充電電流期間以外の期間である非充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流による各半サイクルの電流が正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択して前記スイッチング素子をオンする、ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る画像形成装置は、交流電力によって動作する複数の交流負荷からなる交流負荷群および直流電力によって動作する直流負荷を備えた画像形成装置であって、交流電源から供給される交流電力を整流して前記直流負荷に直流電力を供給するためのコンデンサインプット形の整流スイッチング回路と、前記交流電源から供給される交流電力を前記交流負荷群に供給する際に、前記各交流負荷に流れ込む電流のオンまたはオフを制御するスイッチング素子と、前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流スイッチング回路においてコンデンサの充電電流に起因する入力充電電流が流れている期間である充電電流期間および前記充電電流期間以外の期間である非充電電流期間を検出する期間検出手段と、前記スイッチング素子の制御動作を決定して前記スイッチング素子に指示を与える制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記期間検出手段により検出された充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記充電電流期間において前記整流スイッチング回路の入力電流である整流入力電流との合成電流と、前記期間検出手段により検出された非充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流とが、正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択し、前記スイッチング素子をオンさせる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
コンデンサインプット形の整流回路を用いているにもかかわらず、力率の低下を抑えることのできる電力制御を低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構成の例を示す図である。
【図2】画像形成装置の電力制御に関係する部分のブロック図である。
【図3】画像形成装置の電力制御装置の構成を示す図である。
【図4】入力電圧および整流入力電流の波形の例を示す図である。
【図5】画像形成装置の実施例1において選択されるヒーターを示すテーブルである。
【図6】実施例1におけるAパターンの各部の電流波形を示す図である。
【図7】実施例1におけるBパターンの各部の電流波形を示す図である。
【図8】画像形成装置における実施例2の電力制御方法を示すフローチャートである。
【図9】実施例2における各部の電流波形を示す図である。
【図10】画像形成装置における実施例3の電力制御方法を示すフローチャートである。
【図11】実施例3における各部の電流波形を示す第1の図である。
【図12】実施例3における各部の電流波形を示す第2の図である。
【図13】総合入力電流の範囲について説明するための電流波形を示す図である。
【図14】画像形成装置における実施例4の電力制御方法における充電電流期間の各部の電流波形を示す図である。
【図15】比較のための電力制御装置の構成を示すための図である。
【図16】一般的な画像形成装置の各部に供給される電力の種類を示す図である。
【図17】コンデンサインプット形整流回路の電圧または電流の波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構成の例を示す図である。
【0025】
図1に示すように、画像形成装置1はタンデム型のプリントエンジンを内蔵した電子写真方式のフルカラー画像形成装置である。画像形成装置1は、一般に複合機またはMFP(Multi Function Peripherals)と呼ばれる装置であって、コピー、ネットワークプリンティング(PCプリント)、ファックス、およびスキャナなどの機能を集約した装置である。
【0026】
画像形成装置1は、画像形成部20および給紙部60などを備える。給紙部60は、各サイズの用紙YSを収納するための給紙カセット61、および、給紙カセット61に収納された用紙YSを1枚ずつ取り出して搬送路HRへと送るローラー群62〜66を備える。給紙カセット61から搬送路HRへと送られた用紙YSは、矢印M1方向に進む。
【0027】
ローラー群62〜66は、具体的には、ピックアップローラー62、給紙ローラー63、分離ローラー64、搬送ローラー対65、およびレジストローラー対66である。ピックアップローラー62は、給紙カセット61から用紙YSを取り出す。給紙ローラー63は、取り出された用紙YSを搬送路HRへと送る。分離ローラー64は、給紙ローラー63に対して用紙YSを挟んで対向する位置に設置されている。分離ローラー64は、複数枚重なったままの用紙YSが搬送路HRに送られることがないよう、用紙YSを一枚ずつに分離する。搬送ローラー対65は、一枚ずつ送られてくる用紙YSを搬送路HRに沿って送る。レジストローラー対66は、用紙YSを一時待機させた後、所定のタイミングで中間転写部40に供給する。
【0028】
画像形成部20は、電子写真方式によって用紙上に画像を形成するものであって、イメージングユニットU、中間転写部40、および定着部50を備えている。
【0029】
イメージングユニットUは、Y(イエロー)、M(マジェンダ)、C(シアン)、K(ブラック)の4色にそれぞれ対応するイメージングユニットUY、UM、UC、UKから構成されている。各イメージングユニットUY、UM、UC、UKは、この順で中間転写ベルト41に沿って配置されている。各イメージングユニットUY、UM、UC、UKは、それぞれ、感光体ドラム21、帯電チャージャー22、感光体ドラム21の表面を露光して静電潜像を形成する露光部23、静電潜像を各色のトナーで現像してトナー像を形成する現像部24、トナー像を中間転写ベルト41に転写(一次転写)するための転写チャージャー25、感光体ドラム21の表面をクリーニングするクリーナー26、および、図示しない転写ローラーなどを備えている。イメージングユニットUにより、矢印M2方向に走行している中間転写ベルト41上に各色のトナー像(トナー画像)が、順次、転写位置が合うように重なって転写される。
【0030】
中間転写部40には、トナー像が転写される中間転写ベルト41と、複数のローラー42、43、44と、二次転写ローラー45とが設けられている。中間転写ベルト41は、ローラー42〜44により支持されていて、これらが回転駆動することにより矢印M2方向に走行する。二次転写ローラー45は、中間転写ベルト41を介してローラー44に対向するように設置されている。二次転写ローラー45は、中間転写ベルト41に対して接離可能であり、二次転写ローラー45が中間転写ベルト41に圧接されることで二次転写ローラー45とローラー44との間に転写ニップ部が形成される。
【0031】
用紙YSは中間転写ベルト41の走行と同期して搬送され、転写ニップ部においてトナー像が形成された中間転写ベルト41と接する。二次転写ローラー45にバイアス電圧が加えられることで、中間転写ベルト41上に形成されたトナー像が用紙YS上に転写(二次転写)される。二次転写によってトナー像が転写された用紙YSは定着部50に搬送される。
【0032】
定着部50には、内部に熱源を有する加熱ローラー51、加熱ローラー51との間にニップ部を形成する加圧ローラー52、および用紙搬送ガイド53が設けられる。トナー像が形成された用紙YSは定着部50に搬送される。用紙YSは、用紙搬送ガイド53に案内されて搬送路HR上を搬送されて、加熱ローラー51と加圧ローラー52とにより形成されたニップル部において加熱される。加熱によりトナーが溶融し、トナー像が用紙YSに定着する。なお、加熱ローラー51の内部に設置された熱源については図示していない。熱源として、例えばハロゲンヒーターなどが用いられる。
【0033】
トナー像が定着された用紙YSは、搬送路HR上を搬送されてトレイ70上に排出される。
【0034】
次に、画像形成装置1における電力制御について説明する。図2には画像形成装置1の電力制御に関係する部分について説明するためのブロック図が、図3には画像形成装置1の電力制御装置30の構成が、それぞれ示されている。
【0035】
図2に示すように、画像形成装置1は、図1を用いて説明した要素以外に、電力制御装置30および制御部34を備えている。なお、二次側負荷37は、画像形成装置1のうちの直流電力が供給される要素である。二次側負荷37は「直流負荷」の例である。
【0036】
二次側負荷37は、例えば、イメージングユニットU、中間転写部40、定着部50、給紙部60などにおける各ローラーや各ファンを駆動するためのモーターなどである。制御部34の電子回路(電子部品)を動作させるためにも直流電力が供給されていることから、これらの電子回路も二次側負荷37に含まれる。また、感光体ドラム21への静電潜像の形成、中間転写ベルト41へのトナー像の転写および用紙YSへのトナー像の転写などの各工程においても直流電力が用いられる。したがって、これらの各工程による負荷も二次側負荷37に含まれることがある。
【0037】
加熱ローラー51の内部には、上に述べたように熱源であるハロゲンヒーターなどの第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bが設置されている。これら複数のヒーターは、ヒーター群38を構成する。
【0038】
第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bにはそれぞれ交流電力が供給される。また、加熱ローラー51の内部には、第1ヒーター38aの温度を検知し、検知した第1ヒーター38aの温度を第1温度検知信号St1として制御部34に送る第1温度センサー39aが設置されている。また、加熱ローラー51の内部には、第2ヒーター38bの温度を検知し、検知した第2ヒーター38bの温度を第2温度検知信号St2として制御部34に送る第2温度センサー39bが設置されている。第1温度センサー39aおよび第2温度センサー39bとして、例えば熱電対または半導体センサーなどが用いられる。なお、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bは「交流負荷」の例である。
【0039】
制御部34は、加熱ローラー51が所定の温度となるように、第1温度検知信号St1および第2温度検知信号St2に基づいて第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bに対してフィードバック制御を行う。
【0040】
交流電源35は、商用の交流電力を画像形成装置1に供給する。画像形成装置1に供給された交流電力は、その一部が電力制御装置30を介して第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bに供給される。また、その一部が電力制御装置30により直流電力に変換されて、二次側負荷37および制御部34に供給される。
【0041】
電力制御装置30は、レギュレーター10、整流入力電流検出回路33、ゼロクロス検出回路32、第1ヒーター用スイッチング部31a、および第2ヒーター用スイッチング部31bを備える。
【0042】
図3に示すように、レギュレーター10は、コンデンサインプット形の整流回路18、トランス13、ダイオード14、第2平滑コンデンサ15、二次側出力回路16、およびスイッチング回路17を備える。
【0043】
整流回路18は、4本のダイオードにより構成されたブリッジダイオード11および第1平滑コンデンサ12を備える。整流回路18は、交流電源35から入力された交流電力を整流する。交流電力はブリッジダイオード11により全波整流され、第1平滑コンデンサ12により平滑化される。第1平滑コンデンサ12には充電電流Icが流れる。
【0044】
なお、整流回路18は、コンデンサインプット形整流回路であり、ブリッジダイオード11の出力の直後にコイルなどが接続されることなく、直接に第1平滑コンデンサ12が接続された構成である。
【0045】
整流回路18からの出力は、整流回路18の後段に接続された回路により、所定の一定の電圧となるように調整される。整流回路18の後段にはスイッチング回路17を介してトランス13が接続される。二次側出力回路16からの制御信号Sdによってスイッチング回路17がオン/オフを所定の間隔で繰り返すことにより、整流回路18の直流出力(脈流出力)は高周波の交流波形となる。スイッチング回路17は、例えばバイポーラトランジスターまたはMOSFETなどを用いて構成することができる。
【0046】
高周波の交流波形は、トランス13により変圧され、ダイオード14により整流され、第2平滑コンデンサ15により平滑化されることで、直流電力に変換される。レギュレーター10によって所定の電圧を生成するよう、二次側出力回路16はスイッチング回路17の位相制御を行い、フィードバック制御を行う。電力制御装置30により生成された直流電力が二次側負荷37に供給される。
【0047】
整流入力電流検出回路33は、レギュレーター10の入力電流つまり整流回路18の入力電流である整流入力電流Ii1の大きさおよび波形を検出し、検出値を整流入力電流検知信号Sii1として制御部34に送る。整流入力電流Ii1の成分は、第1平滑コンデンサ12への充電電流Icが主な成分であり、これに、漏れ電流、ノイズ電流、およびその他の電流成分が加わる。整流入力電流検出回路33は、例えば電流検出用の抵抗などを用いて構成される。
【0048】
ゼロクロス検出回路32は、交流電源35の交流電圧のゼロクロスポイントを検出し、検出したゼロクロスポイントをゼロクロス検知信号Szとして制御部34に送る。ここで、交流電源35の交流電圧は、整流回路18の入力電圧Vi1として表すことができる。
【0049】
第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bは、それぞれ制御部34から送られてくる第1ヒーター制御信号Sh1および第2ヒーター制御信号Sh2に応じてオンまたはオフする。
【0050】
これにより、第1ヒーター用スイッチング部31aは、第1ヒーター38aに供給する交流電力の位相制御を行う。また、第2ヒーター用スイッチング部31bは、第2ヒーター38bに供給する交流電力の位相制御を行う。第1ヒーター38aには位相制御された第1ヒーター入力電流Ii21が流れ込み、第2ヒーター38bには位相制御された第2ヒーター入力電流Ii22が流れ込む。したがって、ヒーター群38に流れ込む電流は、第1ヒーター入力電流Ii21と第2ヒーター入力電流Ii22の和である。
【0051】
後で出てくる総合入力電流Iiaは、第1ヒーター38aに流れ込む第1ヒーター入力電流Ii21、第2ヒーター38bに流れ込む第2ヒーター入力電流Ii22、および整流回路18に流れ込む整流入力電流Ii1のすべての和である。
【0052】
なお、第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bは、それぞれ、例えば、自己消弧能力のある素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)などにより構成されている。これにより、任意の位相タイミングでオンしまたはオフすることができ、後述のような波形の第1ヒーター入力電流Ii21および第2ヒーター入力電流Ii22を生成することができる。
【0053】
制御部34は、例えばCPU、ROM、RAM、インターフェース回路、その他の周辺回路またはハードウエア回路などを用いて構成され、画像形成装置1の各部の動作を制御する。画像形成装置1の各部は、制御部34からの指令を受けて動作し、制御部34は各部の動作状態を各部からの信号などにより把握し管理する。
【0054】
制御部34は、整流入力電流検知信号Sii1に基づいて、整流入力電流Ii1のピーク値Pcおよびその時間幅を検出する。上に述べたように、整流入力電流Ii1の主成分は第1平滑コンデンサ12への充電電流Icであり、交流の各半サイクルにおいて比較的短い所定の時間幅と大きいピーク値Pcとを持つ。ピーク値Pcおよび時間幅、特にピーク値Pcは、二次側負荷37の大きさに応じて変化する。
【0055】
制御部34は充電電流期間Tcを検出する。充電電流期間Tcは、第1平滑コンデンサ12への充電電流Icに起因する入力充電電流Ii3が流れている期間である。つまり、充電電流期間Tcは整流入力電流Ii1の時間幅である。
【0056】
制御部34は、整流入力電流検知信号Sii1に基づいて整流入力電流Ii1のピーク値Pcおよび時間幅を取得する。また、制御部34はゼロクロス検出回路32から送られてくるゼロクロス検知信号Szから入力電圧Vi1の半サイクルを検出する。さらに、制御部34は、その半サイクルにおける充電電流期間Tcと、その半サイクルにおいて充電電流期間Tc以外の期間である非充電電流期間Tncとを検出する。なお、上に述べたように、充電電流期間Tcは整流入力電流Ii1の時間幅である。
【0057】
なお、画像形成装置1は、コピー中、スタンバイ中、動作中などの動作モードごとに、整流入力電流Ii1の大きさや波形等がほぼ決まっていることから、制御部34は、画像形成装置1の現在の動作モードから整流入力電流Ii1のピーク値Pc、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncを検出してもよい。具体的には、予め各動作モードに対応する整流入力電流Ii1のピーク値Pc、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncを記憶しておけばよい。
【0058】
また、制御部34は、総合入力電流Iiaが正弦波により近い波形となるようなヒーターをヒーター群38の中から選択して、当該ヒーターに電流を流すようにする。本実施形態では、ヒーター群38は第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bから構成されている。制御部34は、これら2つのヒーターのうち少なくともいずれか1つを選択し、選択したヒーターに電流を流すように第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bの動作を制御する。なお、ヒーターの選択においては、加熱ローラー51の温度も考慮する。
【0059】
上に述べたように、総合入力電流Iiaは、第1ヒーター入力電流Ii21、第2ヒーター入力電流Ii22および整流入力電流Ii1のすべての和である。また、整流入力電流Ii1は、充電電流Icが流れている期間以外は電流値がゼロである。非充電電流期間Tncでは整流入力電流Ii1はゼロであるため、総合入力電流Iiaは、非充電電流期間Tncでは第1ヒーター入力電流Ii21および第2ヒーター入力電流Ii22の和である。
【0060】
充電電流期間Tcにおける総合入力電流Iiaは、第1ヒーター入力電流Ii21、第2ヒーター入力電流Ii22および整流入力電流Ii1の合成電流である。また、非充電電流期間Tncにおける総合入力電流Iiaは、第1ヒーター入力電流Ii21および第2ヒーター入力電流Ii22の合成電流である。
【0061】
ここで、正弦波とは、正弦関数として観測可能な周期的変化を示す波動のことであり、いわゆる正弦曲線を描く波形をいう。また、正弦波により近い波形とは、正弦波と同一の波形でなくてもよく、正弦波の相似形に形状が近ければよい。総合入力電流Iiaは、力率が改善される波形であればよい。
【0062】
制御部34の制御動作について説明する。
【0063】
制御部34は、第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bの動作を制御し、総合入力電流Iiaが正弦波により近い波形となるようにする。また、整流入力電流Ii1のピーク値Paが、例えば電気機器の電流規制値Ikよりも小さい値となるようにする。
【0064】
制御部34は、加熱ローラー51の温度すなわち第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの温度に基づいて、非充電電流期間Tncに用いるヒーターを選択する。
【0065】
画像形成装置1が動作中(稼働中)である場合に、動作状態が変化してもヒーター群38は所定の温度が必要であることから、第1ヒーター入力電流Ii21および第2ヒーター入力電流Ii22の和のピーク値はあまり変化しない。これに対して、整流入力電流Ii1のピーク値Pcは画像形成装置1の動作状態に応じて大きく変化する。
【0066】
そこで、制御部34は、整流入力電流Ii1に基づいて、充電電流期間Tcに用いるヒーターを選択する。具体的には、例えば、制御部34は、ピーク値Pcに対応して、ヒーター群38におけるヒーターのうちで総合入力電流Iiaが所望の波形となるようなヒーターを予め記憶しており、検出されたピーク値Pcに基づいてヒーターを選択すればよい。
【0067】
また、ピーク値Pcに加えて、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの温度に対応して、ヒーター群38におけるヒーターのうちで総合入力電流Iiaが所望の波形となるようなヒーターを予め記憶しており、検出されたピーク値Pc、第1ヒーター38aの温度および第2ヒーター38bの温度に基づいてヒーターを選択することとしてもよい。
【0068】
このように、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncのそれぞれに用いるヒーターを選択することにより、総合入力電流Iiaが所望の波形となるように制御することができる。
【0069】
このような制御を行うために、制御部34は、整流入力電流検知信号Sii1に基づいて、整流入力電流Ii1の変化に応じて第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bのそれぞれの位相制御を行う。
【0070】
また、制御部34は、第1温度検知信号St1および第2温度検知信号St2に基づいて、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの温度の変化に応じて第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bのそれぞれの位相制御を行う。
【0071】
第1ヒーター用スイッチング部31aの位相制御によって、第1ヒーター38aに流れ込む第1ヒーター入力電流Ii21のオン期間が制御される。また、第2ヒーター用スイッチング部31bの位相制御によって、第2ヒーター38bに流れ込む第2ヒーター入力電流Ii22のオン期間が制御される。
【0072】
例えば、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncのそれぞれにおいて用いるヒーターを、互いに異なるヒーターとしてもよい。つまり、充電電流期間Tcにおいては第1ヒーター入力電流Ii21のみをオンし、非充電電流期間Tncにおいては第2ヒーター入力電流Ii22のみをオンすることとしてもよい。
【0073】
以下、より具体的に制御部34の動作について説明する。
【0074】
まず、制御部34は、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncを検出し、これらの期間において用いるヒーターを選択する。
【0075】
上に述べたように、制御部34は第1温度検知信号St1および第2温度検知信号St2に基づいて第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bに対してフィードバック制御を行う。非充電電流期間Tncに用いるヒーターについては、温度検知信号St1および温度検知信号St2に基づいて選択され、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bから少なくとも1つのヒーターが選択される。
【0076】
制御部34は、充電電流期間Tcにおける整流入力電流Ii1に基づいて充電電流期間Tcに用いるヒーターの選択を行う。例えば、第1ヒーター38aには、第2ヒーター38bに比べて大きな電流が流れるとする。つまり、第1ヒーター入力電流Ii21は、第2ヒーター入力電流Ii22に比べて大きいとする。この際に、例えば、整流入力電流Ii1のピーク値Pcが所定のしきい値Pcth以上の場合には第2ヒーター38bのみを選択する。また、ピーク値Pcがしきい値Pcthよりも小さい場合には、流れる電流が比較的大きい第1ヒーター38aのみを選択する。
【0077】
制御部34は選択したヒーターに電流を流す。半サイクルにおける総合入力電流Iiaは正弦波に近い波形となる。すなわち、充電電流期間Tcにおいて選択されたヒーターの電流と整流入力電流Ii1との和により形成された波形と、非充電電流期間Tncにおいてヒーターに流れる電流の電流波形との全体が、正弦波の波形に近い。
【0078】
また、制御部34は、総合入力電流Iiaのピーク値(Pa)が大きくなり過ぎないような制御も行う。すなわち、画像形成装置1の使用によって、交流電源35との接続のために用いられるコンセントまたはプラグなどの電気機器に悪影響を及ぼさないよう、または電気機器を損傷させないよう、総合入力電流Iiaのピーク値(Pa)が抑制される。
【0079】
例えば、総合入力電流Iiaのピーク値(Pa)が、それら電気機器の電流規制値(Ik)を越えることがないようなヒーターが選択される。電流規制値は、例えば15Aである。なお、総合入力電流Iiaの波形が正弦波に近い形状となるので、ピーク値(Pa)が突出しないように抑制されていることとなり、同じピーク値(Pa)であれば、従来と比べてより大きな電力を供給することができる。したがって、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの電力仕様を限定しなくてもよい。大電力仕様の第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bを使用できるので、画像形成装置1はショートウォームアップや高速プリントを実現できる。
【0080】
ここで、整流入力電流Ii1について説明する。
【0081】
図4には、入力電圧Vi1および整流入力電流Ii1の波形の例が示されている。図4において、整流入力電流Ii1の波形うち、実線で表された部分は後述の入力充電電流Ii3の波形であり、破線で表された部分は入力充電電流Ii3以外の波形である。
【0082】
図4において、入力電圧Vi1は、正弦波であり、1サイクル(時間0〜t6)のみが示されている。入力電圧Vi1において、時間0、t3、およびt6がゼロクロスポイントである。
【0083】
整流入力電流Ii1は、時間0〜t1においてゼロであり、時間t1で立ち上がり、ピークに達した後に立ち下がり、時間t2でゼロとなる。時間t2〜t4ではゼロであり、時間t4で負の側に立ち上がり、ピークに達した後に立ち下がり、時間t5でゼロとなる。
【0084】
整流回路18において、ブリッジダイオード11により整流された電力は第1平滑コンデンサ12に充電される。第1平滑コンデンサ12に充電された電圧がブリッジダイオード11から供給される電圧よりも大きい場合に、第1平滑コンデンサ12が放電する。そして、第1平滑コンデンサ12に充電された電圧がブリッジダイオード11から供給される電圧よりも小さい場合には、第1平滑コンデンサ12は放電を行うことなく、ブリッジダイオード11の出力によって充電される。
【0085】
時間0〜t1、t2〜t4、およびt5〜t6では、第1平滑コンデンサ12に充電された電荷によって負荷側の回路に電流が流れる。このとき、第1平滑コンデンサ12への充電は行われないので充電電流Icは流れない。
【0086】
一方、時間t1〜t2およびt4〜t5では、ブリッジダイオード11の出力によって第1平滑コンデンサ12が充電され、充電電流Icが流れる。
【0087】
整流回路18に流れ込む整流入力電流Ii1のうち、時間t1〜t2および時間t4〜t5の期間に流れる電流である入力充電電流Ii3は、充電電流Icに起因して流れる電流成分である。
【0088】
入力電圧Vi1の各半サイクルの間に、それぞれ1パルス(1回)の入力充電電流Ii3が流れる。
【0089】
さて、上に述べたように、制御部34が第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bの位相制御を行う。制御部34はヒーター群38から、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tncのそれぞれにおいて用いるヒーターを選択する。
【0090】
次に、画像形成装置1において、ヒーターの選択方法の一例について説明する。図5は、画像形成装置の実施例1において選択されるヒーターを示すテーブルであり、図6は実施例1におけるAパターンの各部の電流波形を示す図であり、図7は実施例1におけるBパターンの各部の電流波形を示す図である。
【0091】
ただし、図5〜7において、(非充電電流期間)Tnc1は充電電流期間Tcの直前の非充電電流期間Tncを表し、(非充電電流期間)Tnc2は充電電流期間Tcの直後の非充電電流期間Tncを表す。また、図5は、パターンAおよびBのそれぞれにおける、非充電電流期間Tnc1、充電電流期間Tcおよび非充電電流期間Tnc2に選択されるヒーターを示している。なお、充電電流期間Tcにおいては特に整流入力電流Ii1も考慮して選択される。図5において、「1」は第1ヒーター38aを選択することを示し、「2」は第2ヒーター38bを選択することを示す。
【0092】
また、実施例1において、第1ヒーター38aの消費電力は1200Wであり、第2ヒーター38bの消費電力は800Wであり、第1ヒーター38aの方が第2ヒーター38bよりも大きな電力を消費する。なお、後から説明する実施例2〜実施例4における第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bも同様とする。
【0093】
まず、Aパターンについて説明する。図5に示すように、Aパターンでは非充電電流期間Tnc1および非充電電流期間Tnc2において第1ヒーター38aが選択される。充電電流期間Tcにおいては整流入力電流Ii1の値に応じて第1ヒーター38aまたは第2ヒーター38bのいずれかが選択される。
【0094】
図6において、前半の半サイクルは整流入力電流Ii1の値が比較的小さく、所定のしきい値未満である場合の波形を示し、後半の半サイクルは整流入力電流Ii1の値が比較的大きく、所定のしきい値以上である場合の波形を示す。
【0095】
図5に示すように、充電電流期間Tcにおける整流入力電流Ii1が小さい場合は、充電電流期間Tcにおいて第1ヒーター38aが選択される。第1ヒーター38aは、第2ヒーター38bに比べて電力の消費量が大きいため、第1ヒーター入力電流Ii21は第2ヒーター入力電流Ii22よりも大きい。
【0096】
図6の前半のサイクルのように、整流入力電流Ii1が小さいことから、充電電流期間Tcにおいて第1ヒーター38aを選択すると、その総合入力電流Iiaを示す曲線CV1は、第2ヒーター38bを選択した場合の総合入力電流Iiaを示す曲線CV2と比較して、より正弦波に近い波形となる。なお、この正弦波は、非充電電流期間Tnc1、Tnc2における総合入力電流Iiaによる正弦波である。
【0097】
一方、図5に示すように、充電電流期間Tcにおける整流入力電流Ii1が大きい場合は、充電電流期間Tcにおいて第2ヒーター38bが選択される。
【0098】
図6の後半のサイクルのように、整流入力電流Ii1が大きいことから、充電電流期間Tcにおいて第2ヒーター38bを選択すると、その総合入力電流Iiaを示す曲線CV3は、第1ヒーター38aを選択した場合の総合入力電流Iiaを示す曲線CV4と比較して、より正弦波に近い波形となる。
【0099】
次に、Bパターンについて説明する。図5に示すように、Bパターンでは非充電電流期間Tnc1および非充電電流期間Tnc2において第2ヒーター38bが選択される。充電電流期間Tcにおいては整流入力電流Ii1の値に応じて第1ヒーター38aまたは第2ヒーター38bのいずれかが選択される。ただし、Bパターンにおけるヒーター選択の基準となる整流入力電流Ii1の所定のしきい値は、整流入力電流Ii1が取り得る実際の値よりも小さい値である。つまり、Bパターにおいては、整流入力電流Ii1の値によらず充電電流期間Tcでは第2ヒーター38bが選択される。
【0100】
図7において、前半の半サイクルは整流入力電流Ii1の値が比較的小さく、所定のしきい値未満である場合の波形を示し、後半の半サイクルは整流入力電流Ii1の値が比較的大きく、所定のしきい値以上である場合の波形を示す。
【0101】
図5に示すように、充電電流期間Tcにおける整流入力電流Ii1が小さい場合であっても大きい場合であっても、充電電流期間Tcにおいて第2ヒーター38bが選択される。
【0102】
図7に示すように、充電電流期間Tcにおいて第2ヒーター38bを選択すると、その総合入力電流Iiaを示す曲線CV5、CV7は、第1ヒーター38aを選択した場合の総合入力電流Iiaを示す曲線CV6、CV8と比較して、より正弦波に近い波形となる。
【0103】
なお、ヒーターの選択においては、整流入力電流Ii1の値の他、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの温度等も合わせて考慮することもできる。
【0104】
次に、画像形成装置1の電力制御方法の例(実施例2、実施例3)について、フローチャートおよび各電流波形を参照して説明する。
【0105】
図8は画像形成装置1における実施例2の電力制御方法を示すフローチャート、図9は実施例2における各部の電流波形を示す図である。実施例2では、非充電電流期間Tncでは第1ヒーター38aのみを用い、充電電流期間Tcでは第2ヒーター38bのみを用いる。
【0106】
図8において、整流入力電流Ii1が検出され、充電電流期間Tcが特定される(#101)。
【0107】
非充電電流期間Tncにおいては第1ヒーター38aが用いられることが選択される(#102)。
【0108】
充電電流期間Tcにおいては第2ヒーター38bが用いられることが選択される(#103)。
【0109】
図9に示すように、0〜ta1が非充電電流期間Tncであり、ta1〜ta2が充電電流期間Tcであり、またta2〜ta3が非充電電流期間Tncである。なお、0〜ta3が入力電圧Vi1の半サイクルである。ta3以降は、この繰り返しである。非充電電流期間Tncでは第1ヒーター入力電流Ii21が流れている。充電電流期間Tcでは第2ヒーター入力電流Ii22が流れている。総合入力電流Iiaは、充電電流期間Tcと非充電電流期間Tncの境界において、一旦、低下するがすぐに増加し、全体としては正弦波に近い形状を有していて、整流入力電流Ii1の値によらず高い力率を維持することができる。
【0110】
次に、実施例3の電力制御方法について説明する。
【0111】
図10は画像形成装置1における実施例3の電力制御方法を示すフローチャート、図11は実施例3における各部の電流波形を示す第1の図、図12は実施例3における各部の電流波形を示す第2の図である。
【0112】
実施例3では、非充電電流期間Tncおよび充電電流期間Tcのそれぞれにおいて用いられるヒーターが、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの中から選択される。
【0113】
図10において、整流入力電流Ii1が検出され、充電電流期間Tcおよびピーク値Pcが特定される(#201)。
【0114】
第1温度検知信号St1および第2温度検知信号St2に基づいて、非充電電流期間Tncにおいて用いられるヒーターが選択される(#202)。
【0115】
ピーク値Pcに基づいて、充電電流期間Tcにおいて用いられるヒーターが選択される(#203)。
【0116】
図11はピーク値Pcが所定のしきい値Pcthよりも小さい場合であり、充電電流期間Tcに用いられるヒーターとして第1ヒーター38aが選択され、充電電流期間Tcの直前の非充電電流期間Tncに用いられるヒーターとして第1ヒーター38aが選択され、充電電流期間Tcの直後の非充電電流期間Tncに用いられるヒーターとして第2ヒーター38bが選択された場合の電流波形を示している。
【0117】
図11に示すように、0〜tb1が非充電電流期間Tncであり、tb1〜tb2が充電電流期間Tcであり、またtb2〜tb3が非充電電流期間Tncである。なお、0〜tb3が入力電圧Vi1の半サイクルである。tb3以降は、この繰り返しである。
【0118】
0〜tb1の非充電電流期間Tncでは第1ヒーター入力電流Ii21が流れている。tb1〜tb2充電電流期間Tcでは第1ヒーター入力電流Ii21が流れている。tb2〜tb3の非充電電流期間Tncでは第2ヒーター入力電流Ii22が流れている。
【0119】
この場合において、総合入力電流Iiaは、充電電流期間Tcと非充電電流期間Tncの境界において不連続な箇所もあるが、全体としては正弦波に近い波形を有している。そのため、整流入力電流Ii1の値によらず高い力率を維持することができる。
【0120】
図12はピーク値Pcが所定のしきい値Pcthよりも大きい場合であり、充電電流期間Tcに用いられるヒーターとして第2ヒーター38bが選択され、充電電流期間Tcの直前の非充電電流期間Tncに用いられるヒーターとして第1ヒーター38aが選択され、充電電流期間Tcの直後の非充電電流期間Tncに用いられるヒーターとして第2ヒーター38bが選択された場合の電流波形を示している。
【0121】
図12に示すように、0〜tc1が非充電電流期間Tncであり、tc1〜tc2が充電電流期間Tcであり、またtc2〜tc3が非充電電流期間Tncである。なお、0〜tc3が入力電圧Vi1の半サイクルである。tc3以降は、この繰り返しである。
【0122】
0〜tc1の非充電電流期間Tncでは第1ヒーター入力電流Ii21が流れている。tc1〜tc2の充電電流期間Tcでは第2ヒーター入力電流Ii22が流れている。tc2〜tc3の非充電電流期間Tncでは第2ヒーター入力電流Ii22が流れている。
【0123】
この場合において、総合入力電流Iiaは正弦波とは若干異なる。しかし、全体としてみれば、総合入力電流Iiaは正弦波に近い波形を有していて、整流入力電流Ii1の値によらず高い力率を維持することができる。
【0124】
図13は、総合入力電流Iiaの範囲について説明するための電流波形を示す図である。上に述べたように、整流入力電流Ii1の値により、総合入力電流Iiaが変動する。非充電電流期間Tncにおいて同一のヒーターを用いた場合でも、図13に示すように、総合入力電流Iia(Iia1、Iia2)が変動する。
【0125】
図13において、総合入力電流Iia1は総合入力電流Iiaのうち最も高いピーク値(Pa1)を有する電流の一例である。また、総合入力電流Iia2は総合入力電流Iiaのうち最も低いピーク値(Pa2)を有する電流の一例である。このように、総合入力電流Iiaのピーク値Paは、ピーク値(Pa1)〜ピーク値(Pa2)の間で変動するように規制されている。ただし、総合入力電流Iia1のピーク値(Pa1)が、電気機器の電流規制値(Ik)を越えることはないように設計される。
【0126】
上に述べた実施形態では、充電電流期間Tcにおいて用いられるヒーターは、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bのうちいずれか一つであったが、充電電流期間Tcにおいて複数のヒーターを用いてもよい。例えば、充電電流期間Tcを複数に分割して、分割された期間ごとに用いるヒーターを選択してもよい。
【0127】
図14は、画像形成装置1における実施例4の電力制御方法における充電電流期間Tcの各部の電流波形を示す図である。
【0128】
図14において実線は総合入力電流Iiaの波形を示し、破線は第1ヒーター入力電流Ii21または第2ヒーター入力電流Ii22の波形を示す。
【0129】
図14に示すように、td1〜td4が充電電流期間Tcである。充電電流期間Tcが、さらに、td1〜td2、td2〜td3、およびtd3〜td4の3つの期間に分割されている。これらの期間ごとに第1ヒーター38aまたは第2ヒーター38bを用いることとし、第1ヒーター入力電流Ii21または第2ヒーター入力電流Ii22が流れる。
【0130】
具体的には、td1〜td2およびtd3〜td4において用いられるヒーターとしては第1ヒーター38aが選択され、td2〜td3において用いられるヒーターとしては第2ヒーター38bが選択されることとする。なお、0〜td5が入力電圧Vi1の半サイクルである。td5以降は、この繰り返しである。
【0131】
これにより、整流入力電流Ii1の値に応じて、より短い時間間隔ごとにヒーターを選択することから、総合入力電流Iiaの波形をより精密に調整できる。したがって、総合入力電流Iiaが充電電流期間Tcにおいて、より正弦波に近い形状となり、整流入力電流Ii1の値によらず高い力率を維持することができる。
【0132】
上に述べたように、本実施形態に係る画像形成装置1では、任意の位相タイミングにおいてオンする第1ヒーター用スイッチング部31aおよび第2ヒーター用スイッチング部31bを備えている。これにより、任意の位相タイミングにおいて任意のヒーターに電流を流すことができ、整流入力電流Ii1の値によらず高い力率を維持することができる。しかし、スイッチング部として自己消弧能力を有さない素子を用いた場合には、高い力率を維持できないこともある。
【0133】
図15は、本実施形態の電力制御装置30との比較のために、電力制御装置230の構成の例を示すための図である。図15に示すように、電力制御装置230は、交流電源235からの交流電力を直流電力へと変換して二次側負荷237に供給するレギュレーター210、および、交流電力を制御してヒーター238に供給するヒーター制御用スイッチング部231を備える。レギュレーター210には入力電圧Vi201が入力されている。
【0134】
レギュレーター210は、コンデンサインプット形の整流回路218、スイッチング回路217、トランス213、ダイオード214、第2平滑コンデンサ215、および二次側出力回路216を備える。
【0135】
整流回路218は、4本のダイオードにより構成されたブリッジダイオード211、および第1平滑コンデンサ212を備える。整流回路218は、交流電源235から入力された交流電力を整流する。交流電力は、ブリッジダイオード211により全波整流され、第1平滑コンデンサ212により平滑化される。
【0136】
第1平滑コンデンサ212からの平滑化された出力は、スイッチング回路217がオンとオフを繰り返すことにより高周波の交流波形となる。スイッチング回路217は、例えばバイポーラトランジスター、またはMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor )などを用いて構成することができる。
【0137】
高周波の交流電力は、トランス213により変圧され、ダイオード214により整流され、第2平滑コンデンサ215により平滑化されることで、直流電力に変換される。二次側出力回路216は、所望の電圧を生成することができるように、スイッチング回路217に対するフィードバック制御を行う。電力制御装置230により生成された直流電力が二次側負荷237に供給される。
【0138】
また、ヒーター238には、ヒーター制御用スイッチング部231を介して、交流電源235から交流電力が供給される。ヒーター制御用スイッチング部231は、上に述べた電力制御方法を用いて電力の供給量を制御し、ヒーター238の温度を調整する。
【0139】
電力制御装置230においても、電力制御装置30と同様に、整流回路218に流れ込む整流入力電流Ii201に、第1平滑コンデンサ212の充電電流に対応した入力充電電流が含まれる。入力充電電流は、時間幅が短くピーク値が高いという特徴を有し、整流入力電流Ii201も時間幅が短くピーク値が高いという波形を有する。整流入力電流Ii201において、入力充電電流が流れていない期間の電流値は略ゼロである。
【0140】
そのため、ヒーター238へと流れ込むヒーター入力電流Ii202と整流入力電流Ii201との和である総合入力電流において、入力充電電流が流れている期間の電流値が突出して大きな値となる。総合入力電流のピーク値を電流規制値内に抑制すると、入力充電電流が流れている期間以外の範囲の電流値が低くなるため、高い力率を維持し続けることが難しい。
【0141】
本実施形態に係る画像形成装置1では、上に述べたようにコンデンサインプット整流形の整流回路18を備えていて、PFC電源などを用いていないにもかかわらず、総合入力電流Iiaの波形を制御することができる。総合入力電流Iiaの波形を入力電圧Vi1と同位相の正弦波形に近づけることが可能であるので、力率の改善に寄与する。
【0142】
また、総合入力電流Iiaのピーク値Paが電気機器の電流規制値を超えないようにすることを、容易に低コストで実現できる。
【0143】
画像形成装置1のヒーター群38は第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bの2つのヒーターから構成されることとしたが、3つ以上のヒーターにより構成されることとしてもよい。これら複数のヒーターから適宜少なくとも1つのヒーターを選択することとすればよい。
【0144】
また、画像形成装置1では第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bのうちいずれか一方のみしか同時に用いることがなく、同時に2つのヒーターを用いることはなかった。しかし、同時に複数のヒーターを用いることとしてもよい。
【0145】
なお、第1ヒーター38aおよび第2ヒーター38bとしてハロゲンヒーターを用いた構成を例示した。しかし、ハロゲンヒーター以外に、カーボンヒーター、電熱線、セラミックヒーターまたは誘導加熱(IH:Induction Heating )コイルなどを用いてもよい。
【0146】
上に述べた実施形態において、レギュレーター10、整流回路18、電力制御装置30、第1ヒーター用スイッチング部31a、第2ヒーター用スイッチング部31b、整流入力電流検出回路33、または画像形成装置1の全体または各部の構成、構造、形状、寸法、回路、個数、材質、処理の内容または順序またはタイミングなどは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0147】
1 画像形成装置
10 レギュレーター(整流スイッチング回路)
12 第1平滑コンデンサ
18 整流回路
30 電力制御装置
31a 第1ヒーター用スイッチング部(スイッチング素子)
31b 第2ヒーター用スイッチング部(スイッチング素子)
32 ゼロクロス検出回路
33 整流入力電流検出回路
34 制御部(制御手段、期間検出手段)
35 交流電源
37 二次側負荷(直流負荷)
38a 第1ヒーター
38b 第2ヒーター
39a 第1温度センサー
39b 第2温度センサー
51 加熱ローラー
Ii21 第1ヒーター入力電流
Ii22 第2ヒーター入力電流
Ii1 整流入力電流
Ii3 入力充電電流
Iia 総合入力電流
Ic 充電電流
Tc 充電電流期間
Tnc 非充電電流期間
Pa、Pc ピーク値
Pcth しきい値

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源からの交流電力を整流回路により整流して直流負荷に供給し、かつ、前記交流電源からの交流電力を複数の交流負荷からなる交流負荷群にスイッチング素子を介して供給するための電力制御方法であって、
前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流回路において入力電流が流れている入力電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記入力電流との合成電流、および前記交流電力の各半サイクルにおける前記入力電流期間以外の期間である非入力電流期間において前記交流負荷に流れる電流による各半サイクルの電流が正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択して前記スイッチング素子をオンする、
ことを特徴とする電力制御方法。
【請求項2】
交流電源からの交流電力をコンデンサインプット形の整流スイッチング回路により整流して直流負荷に供給し、かつ、前記交流電源からの交流電力を複数の交流負荷からなる交流負荷群にスイッチング素子を介して供給するための電力制御方法であって、
前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流スイッチング回路においてコンデンサの充電電流に起因する入力充電電流が流れている充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記充電電流期間において前記整流スイッチング回路の入力電流である整流入力電流との合成電流、および前記交流電力の各半サイクルにおける前記充電電流期間以外の期間である非充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流による各半サイクルの電流が正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択して前記スイッチング素子をオンする、
ことを特徴とする電力制御方法。
【請求項3】
前記交流負荷群は、第1負荷と第2負荷とを含み、
前記非充電電流期間においては、前記交流負荷群のうち前記第1負荷にのみ電流が流れるように、前記スイッチング素子をオンし、
前記充電電流期間においては、前記交流負荷群のうち前記第2負荷にのみ電流が流れるように、前記スイッチング素子をオンする、
請求項2記載の電力制御方法。
【請求項4】
前記交流負荷群は、第1負荷と第2負荷とを含み、
前記充電電流期間の前の前記非充電電流期間においては、前記交流負荷群のうち前記第1負荷にのみ電流が流れるように、前記スイッチング素子をオンし、
前記充電電流期間の後の前記非充電電流期間においては、前記交流負荷群のうち前記第2負荷にのみ電流が流れるように、前記スイッチング素子をオンし、
前記充電電流期間においては、前記交流負荷群のうち前記第1負荷または前記第2負荷のいずれかに電流が流れるように、前記スイッチング素子をオンする、
請求項2記載の電力制御方法。
【請求項5】
前記充電電流期間を複数の期間に分割し、分割された期間ごとに前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択して前記スイッチング素子をオンする、
請求項2ないし4のいずれかに記載の電力制御方法。
【請求項6】
前記充電電流期間における前記合成電流は、所定のしきい値以下である、
請求項2ないし5のいずれかに記載の電力制御方法。
【請求項7】
交流電源からの交流電力を整流して直流電力を出力するコンデンサインプット形の整流スイッチング回路を有し、直流負荷に当該直流電力を供給し、かつ、前記交流電源からの交流電力を複数の交流負荷からなる交流負荷群に供給する電力制御装置であって、
前記交流電源からの交流電力を前記交流負荷群に供給する際に、前記各交流負荷に流れ込む電流のオンまたはオフを制御するスイッチング素子と、
前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流スイッチング回路においてコンデンサの充電電流に起因する入力充電電流が流れている期間である充電電流期間および前記充電電流期間以外の期間である非充電電流期間を検出する期間検出手段と、
前記スイッチング素子の制御動作を決定して前記スイッチング素子に指示を与える制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記期間検出手段により検出された充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記充電電流期間において前記整流スイッチング回路の入力電流である整流入力電流との合成電流と、前記期間検出手段により検出された非充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流とが、正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択し、前記スイッチング素子をオンさせる、
ことを特徴とする電力制御装置。
【請求項8】
交流電力によって動作する複数の交流負荷からなる交流負荷群および直流電力によって動作する直流負荷を備えた画像形成装置であって、
交流電源から供給される交流電力を整流して前記直流負荷に直流電力を供給するためのコンデンサインプット形の整流スイッチング回路と、
前記交流電源から供給される交流電力を前記交流負荷群に供給する際に、前記各交流負荷に流れ込む電流のオンまたはオフを制御するスイッチング素子と、
前記交流電力の各半サイクルにおける前記整流スイッチング回路においてコンデンサの充電電流に起因する入力充電電流が流れている期間である充電電流期間および前記充電電流期間以外の期間である非充電電流期間を検出する期間検出手段と、
前記スイッチング素子の制御動作を決定して前記スイッチング素子に指示を与える制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記期間検出手段により検出された充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流と前記充電電流期間において前記整流スイッチング回路の入力電流である整流入力電流との合成電流と、前記期間検出手段により検出された非充電電流期間において前記交流負荷に流れる電流とが、正弦波に近い波形を示すように、前記交流負荷群から1つまたは複数の前記交流負荷を選択し、前記スイッチング素子をオンさせる、
ことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−70526(P2013−70526A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207652(P2011−207652)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】