説明

電力変換装置

【課題】小型で簡単に任意の相を選択できる電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置100は、ベース部1に、切替用モジュール2を備える。ベース部1の3つの入力用導体11、12、13のうち、2つの入力用導体の接続端子と、切替用モジュール2の3つの中継用導体のうち、2つの中継用導体の一方側の接続端子と、を接続させた際に、該2つの中継用導体61、62、63の他方側の接続端子が、ベース部1の第1及び2出力用導体31、32のそれぞれの接続端子と接続されるように構成されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三相交流電力から任意の単相交流にするための電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、増設用分電盤モジュールを主分電盤モジュールに増設・削除可能で、より拡張性が向上した分電盤が開示されている。各分電盤には、配線を介して負荷が接続される。
【0003】
電源側から入力された三相交流を、負荷側で単相交流として使用する場合には、RS、ST、RT(TR)のパターンの相をバランスよく使用することが、電力の効率化の観点から、望ましい。そのため、一般的には上述のパターンが混在してしようされている。
【0004】
三相交流から任意の単相交流を取り出すため、特許文献2には、ベース部の裏面に設けた3本の母線バーに対応する3個のホルダー部に、プラグイン端子を着脱自在にして取り付け可能にしたプラグインアダプタが開示されている。こうすることで、3個のうち、任意の2個のホルダー部に、それぞれプラグイン端子を取り付け、これらの2個のプラグイン端子と、単相負荷用の配線用遮断機の一次側の2極の端子部と接続することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−300706号公報
【特許文献2】特開2006−107915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、プラグインアダプタを使うにあたって、導電バー間の極間短絡や、導電バーと筐体との間の地絡事故等を起こさないよう空間を広く取るか、あるいは導電バーの周りをケーシングにて保護する等の必要がある。そのため、装置が大型化するという問題がある。
また分岐用の回路遮断器と母線バーとを接続する部分において部品点数が多く、組立作業に時間を要してしまい、結果的に製造コストが増大してしまう課題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、小型でかつ簡単に任意の相を選択できる電力変換装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明の電力変換装置は、ベース部に、切替用モジュールを搭載することで、外部から入力された三相交流電力を任意の単相交流に切り替え可能な電力変換装置であって、
前記ベース部は、
第1基板と、
前記第1基板に内装され、互いに絶縁された第1、第2及び第3入力用導体と、 前記第1、第2及び第3入力用導体のそれぞれに少なくとも1つ電気的に接続して設けられた複数の接続端子と、
前記第1基板に設けられ、かつ互いに絶縁され、第1及び第2出力用導体と、
前記出力用導体のそれぞれに電気的に接続され、かつ単相負荷と接続可能な複数の接続端子と、
を備え、
前記切替用モジュールは、
第2基板と、
前記第2基板に設けられ、互いに絶縁された第1、第2及び第3中継用導体と、
前記第1、第2及び第3中継用導体のそれぞれに少なくとも2つ設けられた接続端子と、
を備え、
前記ベース部の3つの前記入力用導体のうち、2つの前記入力用導体の前記接続端子と、前記切替用モジュールの3つの前記中継用導体のうち、2つの前記中継用導体の一方側の前記接続端子と、を接続させた際に、
該2つの中継用導体の他方の接続端子が、前記ベース部の前記第1及び2出力用導体のそれぞれの接続端子と接続されるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、小型で簡単に任意の相を選択できる電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態に係る電力変換装置の全体図である。
【図2】本発明の実施形態に係るベース部の上面(透視)図である。
【図3】本発明の実施形態に係るベース部の斜視(透視)図である。
【図4】本発明の実施形態に係る入力用導体及び出力用導体の分解図である。
【図5】本発明の実施形態に係る切替用モジュールの斜視(透視)図である。
【図6】本発明の実施形態に係る電力変換装置の組立図である。
【図7】本発明の実施形態に係る電力変換装置の組立図である。
【図8】本発明の実施形態に係る電力変換装置の組立図である。
【図9】本発明の実施形態に係る電力変換装置の組立図である。
【図10】本発明の実施形態における接続端子の配置を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の代表的な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置100の全体図である。
電力変換装置100は、三相交流電源から入力される三相交流電力を単相電流に変換する装置であり、ベース部1と、ベース部1に搭載可能な切替用モジュール2とを備えている。ベース部1は、三相交流電力を入力するための3つの入力用接続端子11a、12a、13aと、単相負荷に単相電流を出力するための2つの出力用接続端子31a、32aを備えている。また、図1に示すようにベース部1は、コネクタ7、8を介して、別のベース部1と電気的に接続可能である。図1では、3つのベース部1を示しているが、3つ以上であってもよい。3つのベース部1の出力用接続端子31a、32aは、それぞれ単相負荷A、単相負荷B、単相負荷Cに接続される。これらの単相負荷A、単相負荷B、単相負荷Cに対して、電力効率の観点から異なる相の交流電力を流すほうがよい。そのため、本発明の電力変換装置100は、ベース部1に搭載する切替用モジュール2の向きによって、異なる相の単相交流を取り出すことができる。本例では、単相負荷AにR−S相を、単相負荷BにR−T相を、単相負荷CにS−T相を出力する例を示すが、本発明の趣旨はこれに限定されるものではなく、様々な組み合わせによって適宜使用することができる。
【0012】
図2、3、4を参照して、本発明の実施形態に係るベース部の構造を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係るベース部の上面(透視)図である。図2に示すように、ベース部1の入力用接続端子11a、12a、13aは、入力用導体11、12、13を介して、出力用接続端子11e、12e、13eと電気的に接続されている。そのため、図2に示すようにベース部1の出力用接続端子11e、12e、13eと、別のベース部1の入力用接続端子11a、12a、13aを接続することで、複数のベース部1が電気的に接続される。図2の矢印は、ベース内に流れる電流を示している。入力用接続端子11aから入力された電流は、入力用導体110を経由して、出力用接続端子11eから出力され、さらに出力された電流は、別のベース部1の入力用接続端子11aに入力される。同様に、入力用接続端子12aから入力された電流は、入力用導体120を経由して、出力用接続端子12eから出力され、さらに出力された電流は、別のベース部1の入力用接続端子12aに入力される。入力用接続端子13aから入力された電流は、入力用導体130を経由して、出力用接続端子13eから出力され、さらに出力された電流は、別のベース部1の入力用接続端子13aに入力される。
【0013】
図3は、本発明の実施形態に係るベース部の斜視(透視)図である。
ベース部1は、ガラスエポキシ材(FR−4)などの絶縁体からなるプリント基板(第1基板)5と、プリント基板5に内装された入力用導体11、12、13と、プリント基板5に内装された出力用導体31、32を備えている。3つの入力用導体11、12、13は、互いに絶縁されている。なお、入力用導体11、12、13は、基板面に平行に設けられた層状の導体部であり、10A以上の大電流に対応可能なように、それらの厚さは0.3mm以上である。また、ここでいう「基板に内装」とは、入力用導体が外部に露出しないように基板内に埋め込まれていることを言う。
これらの入力用導体11、12、13の一端には、それぞれ接続端子11d、12d、13dが設けられている。これらの接続端子11d、12d、13dは、コネクタ7に設けられた入力用接続端子11a、12a、13aと電気的に接続されている。この入力用接続端子11a、12a、13aには、外部に三相交流電源が接続され、三相交流電力が入力される。接続端子11d、12d、13dは、スルーホールを有し、その中にメッキを流すことで、コネクタの入力用接続端子11a、12a、13aと電気的接続を取ることができる。
【0014】
入力用導体11、12、13の他端には、接続端子11e、12e、13eが設けられている。これらの接続端子11e、12e、13eは、コネクタ8に設けられた出力用接続端子11f、12f、13fと電気的に接続されている。接続端子11e、12e、13eは、スルーホールを有し、その中にメッキを流すことで、コネクタの入力用接続端子11a、12a、13aと電気的接続を取ることができる。
【0015】
一方、出力用導体31、32の一端は、プリント基板5の外部に延出させており、該延出部31a、32aに空けた穴に直接下位ブレーカー(不図示)とネジ等で締結できるように構成されている。つまり、該延出部31a、32aは、ブレーカーを介して単相負荷と電気的に接続可能な出力用接続端子としての機能を有する。なお、出力用導体31、32は、基板面に平行に設けられた層状の導体部であり、10A以上の大電流に対応可能なように、それらの厚さは0.3mm以上である。
【0016】
図4は、ベース部内の入力用導体11、12、13と出力用導体31、32の構造を説明するための分解図である。
図4に示すように、入力用導体11は、接続端子11cにおいて、I形導体111と、コの字形導体110を上下方向で電気的に接続した構造を有する。接続端子11cは、スルーホールを有し、その中にメッキを流すことで、I形導体111とコの字形導体110との電気的接続をとることができる。
入力用導体12は、接続端子12gにおいて凸形導体121と、S形導体120を上下方向で電気的に接続した構造を有する。接続端子12gは、スルーホールを有し、その中にメッキを流すことで、凸形導体121と、S形導体120との電気的接続をとることができる。
入力用導体13は、接続端子13cにおいて、I形導体131と、コの字形導体130を上下方向で電気的に接続した構造を有する。接続端子12cは、スルーホールを有し、その中にメッキを流すことで、I形導体131と、コの字形導体130との電気的接続をとることができる。
【0017】
入力用導体11のI形導体111と、入力用導体12の凸形導体121と、入力用導体13のI形導体131は、互いに絶縁されながら基板内に同じ高さに形成されている。同様に、入力用導体11のコの字形導体110と、入力用導体12のS形導体120と、入力用導体13のコの字形導体130は、互いに絶縁されながら基板内の同じ高さに形成されている。
【0018】
入力用導体11のI形導体の一端には、基板5の上面から露出された接続端子11bが設けられている。入力用導体12の凸形導体の両端には、基板5の上面から露出された接続端子12b、12cが設けられている。入力用導体13のI形導体の一端には、基板5の上面から露出された接続端子13bが設けられている。
なお、本例においては、接続端子11b、12b、12c、13bは、基板の上面のみに空いたネジ穴である。
【0019】
L形の出力用導体31の一端には、基板5の側部から延設された接続端子31aが設けられている。また、L形の出力用導体31の他端には、基板5の上面から露出された接続端子31b、31cが設けられている。
【0020】
I形の出力用導体32の一端には、基板5の側部から延設された接続端子32aが設けられている。また、出力用導体32の他端には、基板5の上面から露出された接続端子32bが設けられている。本例においては、接続端子31b、31c、32bは、基板の上面のみに空いたネジ穴である。本例においては、接続端子31b、31c、32bは、接続端子11b、12b、12c、13bと同じ高さに設けられ、基板5の上面のみに空いたネジ穴である。
【0021】
なお、本実施形態では、該プリント基板5から外部に導体を延出させて直接ブレーカーなどに接続する構成としたが、例えば、該プリント基板上にコネクタや端子台等を実装し、別途ケーブル等で接続する構成でも良い。
【0022】
図5を参照して、切替用モジュール2の構造を説明する。図5は、本発明の実施形態に係る切替用モジュールの斜視(透視)図である。
切替用モジュール2は、ガラスエポキシ材(FR−4)などの絶縁体からなるプリント基板(第2基板)6と、該プリント基板6に内装され、互いに絶縁された中継用導体61、62、63とを有している。
【0023】
中継用導体61は、屈曲したL字型導体であり、その両端には、中継用導体61と電気的に接続された接続端子61a、61bを有している。中継用導体62は、直線状のI字型導体であり、その両端には、中継用導体62と電気的に接続された接続端子62a、62bを備えている。中継用導体63は、屈曲したL字型導体であり、その両端には、中継用導体63と電気的に接続された接続端子63a、63bを備えている。なお、中継用導体61、62、63は、プリント基板6の内部に内装され、互いに絶縁されている。一方、接続端子61a、61b、62a、62b、63a、63bは、プリント基板6を貫通したネジ穴であり、プリント基板6の両面から露出されている。なお、なお、中継用導体61、62、63は、基板面に平行に設けられた層状の導体部であり、10A以上の大電流に対応可能なように、それらの厚さは0.3mm以上である。
【0024】
次に、図6乃至図9を参照して、ベース部1と切替用モジュール2とを組み付け方を説明する。
図6は、基準位置(これを0°とする)に配置された切替用モジュール2を、ベース部1に取り付ける状態を説明する図である。
図6(a)は、基準位置(搭載角度0°)にある切替用モジュール2を示している。図6(c)は、基準位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に組み付ける工程を説明する図である。図6(c)に示すように、切替用モジュール2の接続端子62a、62bが、それぞれベース部1の接続端子12c、接続端子31bにネジで接続させる。また、切替用モジュール2の接続端子61a、61bが、それぞれベース部1の接続端子11b、31cにネジで接続させる。図6(c)下図は、切替用モジュール2をベース部1に組み付け後の電力変換装置を示している。
こうすることで、図6(b)に示すように、入力用導体11が中継用導体61を介して、出力用導体31と電気的に接続される。また、入力用導体12は、中継用導体62を介して、出力用導体32に電気的に接続される。よって入力用導体11がR相、入力用導体12がS相、入力用導体13がT相であるとき、出力用導体31aはR相、出力用導体32aはS相となり、R−S相を出力することができる。
【0025】
図7は、基準位置から時計回りに270°回転させた位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に取り付ける状態を説明する図である。
図7(a)は、時計回りに270°回転させた位置にある切替用モジュール2を示している。図7(c)は、基準位置から時計回りに270°回転させた位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に組み付ける工程を説明する図である。図7(c)に示すように、切替用モジュール2の接続端子61a、61bが、それぞれベース部1の接続端子31b、接続端子13bにネジで接続させる。また、切替用モジュール2の接続端子63a、63bが、それぞれベース部1の接続端子11b、31cにネジで接続させる。図7(c)下図は、切替用モジュール2をベース部1に組み付け後の電力変換装置を示している。
こうすることで、図7(b)に示すように、入力用導体11が中継用導体63を介して、出力用導体31に電気的に接続される。また、入力用導体13は、中継用導体61を介して、出力用導体32に電気的に接続される。よって入力用導体11がR相、入力用導体12がS相、入力用導体13がT相であるとき、出力用導体31aはR相、出力用導体32aはT相となり、R−T相を出力することができる。
【0026】
図8は、基準位置から180°回転させた位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に取り付ける状態を説明する図である。
図8(a)は、基準位置から時計回りに180°回転させた位置にある切替用モジュール2を示している。図8(c)は、180°回転させた位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に組み付ける工程を説明する図である。図8(c)に示すように、切替用モジュール2の接続端子63b、63aが、それぞれベース部1の接続端子13b、接続端子31bにネジで接続させる。また、切替用モジュール2の接続端子62a、62bが、それぞれベース部1の接続端子31b、12bにネジで接続させる。図8(c)下図は、切替用モジュール2をベース部1に組み付け後の電力変換装置を示している。
こうすることで、図8(b)に示すように、入力用導体12が中継用導体62を介して、出力用導体31に電気的に接続される。また、入力用導体13は、中継用導体63を介して、出力用導体32に電気的に接続される。よって入力用導体11がR相、入力用導体12がS相、入力用導体13がT相であるとき、出力用導体31aはS相、出力用導体32aはT相となり、S−T相を出力することができる。
【0027】
図9は、基準位置から時計回りに90°回転させた位置にある切替用モジュール2を、ベース部1に取り付ける状態を説明する図である。
図9(a)は、時計回りに90°回転させた位置にある切替用モジュール2を示している。この状態で、ベース部1に取り付けると、図9(c)に示すように、切替用モジュール2の接続端子61a、62bが、それぞれベース部1の接続端子12b、11bに接続される。図9(c)下図は、切替用モジュール2をベース部1に組み付け後の電力変換装置を示している。
しかし、この状態では、図9(b)に示すように、いずれの入力用導体11、12、13も出力用導体31、32と接続されておらず、電流が流れない。つまり、作業者が誤って、この状態で、切替用モジュール2をベース部1に取り付けて、電力を導入しても回路が短絡されることはなく、異なる相同士が繋がってしまうことを回避でき、装置の安全性を確保することができる。
以上のように、切替用モジュールは、搭載角度を90°単位で回転させてもベース部の接続端子と電気的に接続可能であり、かつ搭載角度によって任意の異なる相が出力される。
【0028】
なお、本例では、ベース部1の接続端子と一対一で切替用モジュールの接続端子を設けたが、本発明の趣旨はこれに限定されず、例えば、ベース部の隣り合う複数の接続端子をコネクトにまとめ、また、切替用モジュールの複数の接続端子を別途コネクタでまとめて、互いに接続するようにしてもよい。
【0029】
図10は本発明の実施形態におけるベース部1及び切替用モジュール2の接続端子の配置を説明する図である。
図10(a)に示すように、ベース部1の上面を7×7の正方格子状のマスで表した場合、入力用導体11の接続端子11bは2Eに配置されている。また、入力用導体12の接続端子12b、12cは3B、5Bに配置されている。入力用導体13の接続端子13bは6Dに、出力用導体31の接続端子31b、31cは3F、4Fに配置されている。出力用導体32の接続端子32bは5Fに配置されている。
なお、本例では、小型化の観点から、ベース部1の形状は、正方形としたが、これに限定されるものではなく、矩形、円形でもよい。しかしながら、ベース部1の接続端子は、そのベース部1の上面の一部に、正方格子状のマスを描いた場合に、上述したような配置にする。また、ベース部1の接続端子の他の配置として、4列に対して、対称に各接続端子を配置してもよい。
【0030】
図10(b)に示すように、切替用モジュール2の上面を5×5の正方格子状のマスで表した場合、中継用導体21の接続端子61a、61bは2e、4fに配置される。また、中継用導体62の接続端子62a、62bは5b、5fに配置される。中継用導体63の接続端子63a、63bは3b、2dに配置される。
なお、本例では、切替モジュール2の形状を正方形としたが、これに限定されず、矩形等にしてもよい。例えば、図10(b)に示す、6列目を削除したり、2f、3fを削除したりすることもできる。
【0031】
以上のように、ベース部1及び切替用モジュール2は、複数の接続端子を規則的に配置することで、前述したように切替用モジュール2の所定角度(本例では90°)ずつを回転させても、ベース部1と切替用モジュール2とを電気的接続させることができる。即ち、電力変換装置100は、ベース部1の3つの入力用導体のうち2つの入力用導体の接続端子と、切替用モジュール2の3つの中継用導体のうち2つの中継用導体の一方側の接続端子を接続させた際に、該2つの中継用導体の他方側の接続端子が、前記ベース部の第1及び2出力用導体のそれぞれの接続端子と接続されるように構成されている。よって、本発明の電力変換装置は、切替用モジュール2の搭載角度に応じて、任意の異なる相の単相電流を出力させることができる。
【0032】
以上、添付図面を参照して本願の好ましい実施形態、実施例を説明したが、本発明はかかる実施形態、実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲のおいて種々の形態に変更可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 ベース部
2 切替用モジュール
5 プリント基板(第1基板)
6 プリント基板(第2基板)
11、110、111 入力用導体
12、120、121 入力用導体
13、130、131 入力用導体
11a、11b、11c、11d、11e、11f 接続端子
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g 接続端子
13a、13b、13c、13d、13e、13f 接続端子
31、32
出力用導体
31a、31b、31c、32a、32b 接続端子
61、62、63 中継用導体
61a、61b、62a、62b、63a、63b 接続端子
100 電力変換装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース部に、切替用モジュールを搭載することで、外部から入力された三相交流電力を任意の単相交流に切り替え可能な電力変換装置であって、
前記ベース部は、
第1基板と、
前記第1基板に内装され、互いに絶縁された第1、第2及び第3入力用導体と、
前記第1、第2及び第3入力用導体のそれぞれに少なくとも1つ電気的に接続して設けられた複数の接続端子と、
前記第1基板に設けられ、かつ互いに絶縁され、第1及び第2出力用導体と、
前記出力用導体のそれぞれに電気的に接続され、かつ単相負荷と接続可能な複数の接続端子と、
を備え、
前記切替用モジュールは、
第2基板と、
前記第2基板に設けられ、互いに絶縁された第1、第2及び第3中継用導体と、
前記第1、第2及び第3中継用導体のそれぞれに少なくとも2つ設けられた接続端子と、
を備え、
前記ベース部の3つの前記入力用導体のうち、2つの前記入力用導体の前記接続端子と、前記切替用モジュールの3つの前記中継用導体のうち、2つの前記中継用導体の一方側の前記接続端子と、を接続させた際に、
該2つの中継用導体の他方の前記接続端子が、前記ベース部の前記第1及び2出力用導体のそれぞれの前記接続端子と接続されるように構成されていることを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記切替用モジュールは、前記ベース部への搭載角度を90°単位で回転させても、前記切替用モジュールの前記接続端子と、前記ベース部の前記接続端子と電気的に接続可能であり、かつ該搭載角度によって前記出力用導体から異なる相が出力されることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第1及び第2出力用導体は、前記第1基板に内装され、
前記第1、第2及び第3中継用導体は、前記第2基板に内装されていることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記入力用導体、出力用導体及び中継用導体の厚さは、0.3mm以上であり、10A以上の大電流に対応可能であることを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。





【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−99232(P2013−99232A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−243358(P2011−243358)
【出願日】平成23年11月7日(2011.11.7)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】